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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021510
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】ポンプおよびポンプ式製品
(51)【国際特許分類】
   F04B 9/14 20060101AFI20230207BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20230207BHJP
   B05B 11/00 20230101ALN20230207BHJP
【FI】
F04B9/14 B
B65D83/00 K BRL
B05B11/00 101H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126410
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000144463
【氏名又は名称】株式会社三谷バルブ
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勝彦
【テーマコード(参考)】
3E014
3H075
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB03
3E014PD11
3E014PE02
3E014PF03
3H075AA09
3H075BB03
3H075CC18
3H075CC33
3H075CC34
3H075DA03
3H075DB13
3H075DB14
(57)【要約】
【課題】 通常に使用されている最中に第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離される可能性を低減することができるポンプおよびポンプ式製品を提供する。
【解決手段】 ポンプ式製品10のポンプ30において、上シリンダー部50は、矢印30aで示す方向に直交する方向に延在する移動防止部を備え、下シリンダー部60は、矢印30aで示す方向に直交する方向に延在する移動防止部63aを備え、上シリンダー部50および下シリンダー部60は、矢印30aで示す方向に延在する中心軸41を回転中心とした回転方向に上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方が回転させられることによって、上シリンダー部50の移動防止部および移動防止部63aの接触が解除されて、互いに分離可能になって、シリンダー40の内部から金属製のスプリング31およびボール32が取り出されることが可能であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ式製品のポンプであって、
シリンダーと、
前記シリンダーの内部に配置されている金属製の部品と
を備え、
前記シリンダーは、
第1シリンダー部と、
前記第1シリンダー部に取り付けられる第2シリンダー部と
を備え、
前記シリンダーは、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部が分離されることによって、前記シリンダー自身の内部から前記部品が取り出されることが可能であり、
前記第1シリンダー部は、前記第2シリンダー部に接触することによって前記シリンダーの延在方向のうち前記第1シリンダー部が前記第2シリンダー部から離隔する方向への前記第2シリンダー部に対する前記第1シリンダー部の移動を防止する第1シリンダー移動防止部を備え、
前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー移動防止部に接触することによって前記延在方向のうち前記第2シリンダー部が前記第1シリンダー部から離隔する方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の移動を防止する第2シリンダー移動防止部を備え、
前記第1シリンダー移動防止部および前記第2シリンダー移動防止部は、前記延在方向に直交する方向に延在し、
前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記延在方向に延在する軸を回転中心とした回転方向に前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方が回転させられることによって、前記第1シリンダー移動防止部および前記第2シリンダー移動防止部の接触が解除されて、互いに分離可能になることを特徴とするポンプ。
【請求項2】
前記第1シリンダー部は、前記第2シリンダー部に接触することによって前記回転方向のうちの第1回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第1シリンダー第1回転方向回転防止部を前記第1回転方向と反対の第2回転方向における端部に備えて前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方が前記回転方向に回転させられる場合に前記第2シリンダー部の一部に乗り越えられる被乗り越え用凸部分を外周面に備え、
前記第1シリンダー部は、前記第2シリンダー部に接触することによって前記第2回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第1シリンダー第2回転方向回転防止部を備え、
前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー第1回転方向回転防止部に接触することによって前記第1回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第2シリンダー第1回転方向回転防止部を前記第1回転方向における端部に備えて前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方が前記回転方向に回転させられる場合に前記被乗り越え用凸部分を乗り越える乗り越え用凸部分を内周面に備え、
前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー第2回転方向回転防止部に接触することによって前記第2回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第2シリンダー第2回転方向回転防止部を備え、
前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー部に対して前記第2シリンダー部が前記第2回転方向に回転させられることによって、前記乗り越え用凸部分が前記被乗り越え用凸部分を乗り越えた後、前記第1シリンダー移動防止部および前記第2シリンダー移動防止部が互いに対向し、前記第1シリンダー第1回転方向回転防止部および前記第2シリンダー第1回転方向回転防止部が互いに対向し、前記第1シリンダー第2回転方向回転防止部および前記第2シリンダー第2回転方向回転防止部が互いに対向するロック位置に配置され、
前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記ロック位置から前記第1シリンダー部に対して前記第2シリンダー部が前記第1回転方向に回転させられることによって、前記乗り越え用凸部分が前記被乗り越え用凸部分を乗り越えたロック解除位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記回転方向における前記被乗り越え用凸部分の長さは、前記回転方向における前記第1シリンダー移動防止部の長さより短いことと、
前記回転方向における前記乗り越え用凸部分の長さは、前記回転方向における前記第2シリンダー移動防止部の長さより短いことと
の少なくとも一方を満たすことを特徴とする請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記被乗り越え用凸部分および前記乗り越え用凸部分の少なくとも一方は、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部が前記ロック位置に配置されて前記ロック解除位置に配置される場合に、破損する部分であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記ロック解除位置を示す目印を備えることを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれかに記載のポンプ。
【請求項6】
前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の少なくとも一方は、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方を前記回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみを備えることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のポンプ。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれかに記載のポンプを備えることを特徴とするポンプ式製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ式製品のポンプおよびポンプ式製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のポンプ式製品のポンプとして、第1シリンダー部と、第1シリンダー部に取り付けられる第2シリンダー部とを備えるシリンダーと、シリンダーの内部に配置されている金属製の部品とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載されたポンプにおいて、シリンダーは、第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離されることによって、シリンダー自身の内部から金属製の部品が取り出されることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-337654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたポンプにおいては、第1シリンダー部および第2シリンダー部の間に形成された薄肉部でシリンダーが折られることによって、第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離されるので、通常に使用されている最中にシリンダー内のスプリングの付勢力など、シリンダーの延在方向における外力によって薄肉部が破壊されて第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離されることがないように薄肉部が設計されることが容易ではないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、通常に使用されている最中に第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離される可能性を低減することができるポンプおよびポンプ式製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のポンプは、ポンプ式製品のポンプであって、シリンダーと、前記シリンダーの内部に配置されている金属製の部品とを備え、前記シリンダーは、第1シリンダー部と、前記第1シリンダー部に取り付けられる第2シリンダー部とを備え、前記シリンダーは、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部が分離されることによって、前記シリンダー自身の内部から前記部品が取り出されることが可能であり、前記第1シリンダー部は、前記第2シリンダー部に接触することによって前記シリンダーの延在方向のうち前記第1シリンダー部が前記第2シリンダー部から離隔する方向への前記第2シリンダー部に対する前記第1シリンダー部の移動を防止する第1シリンダー移動防止部を備え、前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー移動防止部に接触することによって前記延在方向のうち前記第2シリンダー部が前記第1シリンダー部から離隔する方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の移動を防止する第2シリンダー移動防止部を備え、前記第1シリンダー移動防止部および前記第2シリンダー移動防止部は、前記延在方向に直交する方向に延在し、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記延在方向に延在する軸を回転中心とした回転方向に前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方が回転させられることによって、前記第1シリンダー移動防止部および前記第2シリンダー移動防止部の接触が解除されて、互いに分離可能になることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のポンプは、第1シリンダー移動防止部および第2シリンダー移動防止部がシリンダーの延在方向に直交する方向に延在し、シリンダーの延在方向に延在する軸を回転中心とした回転方向に第1シリンダー部および第2シリンダー部の一方に対して他方が回転させられることによって、第1シリンダー移動防止部および第2シリンダー移動防止部の接触が解除されて、第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離可能になるので、通常に使用されている最中にシリンダー内のスプリングの付勢力など、シリンダーの延在方向における外力によって第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離される可能性を低減することができる。
【0008】
本発明のポンプにおいて、前記第1シリンダー部は、前記第2シリンダー部に接触することによって前記回転方向のうちの第1回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第1シリンダー第1回転方向回転防止部を前記第1回転方向と反対の第2回転方向における端部に備えて前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方が前記回転方向に回転させられる場合に前記第2シリンダー部の一部に乗り越えられる被乗り越え用凸部分を外周面に備え、前記第1シリンダー部は、前記第2シリンダー部に接触することによって前記第2回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第1シリンダー第2回転方向回転防止部を備え、前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー第1回転方向回転防止部に接触することによって前記第1回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第2シリンダー第1回転方向回転防止部を前記第1回転方向における端部に備えて前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方が前記回転方向に回転させられる場合に前記被乗り越え用凸部分を乗り越える乗り越え用凸部分を内周面に備え、前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー第2回転方向回転防止部に接触することによって前記第2回転方向への前記第1シリンダー部に対する前記第2シリンダー部の回転を防止する第2シリンダー第2回転方向回転防止部を備え、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記第1シリンダー部に対して前記第2シリンダー部が前記第2回転方向に回転させられることによって、前記乗り越え用凸部分が前記被乗り越え用凸部分を乗り越えた後、前記第1シリンダー移動防止部および前記第2シリンダー移動防止部が互いに対向し、前記第1シリンダー第1回転方向回転防止部および前記第2シリンダー第1回転方向回転防止部が互いに対向し、前記第1シリンダー第2回転方向回転防止部および前記第2シリンダー第2回転方向回転防止部が互いに対向するロック位置に配置され、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記ロック位置から前記第1シリンダー部に対して前記第2シリンダー部が前記第1回転方向に回転させられることによって、前記乗り越え用凸部分が前記被乗り越え用凸部分を乗り越えたロック解除位置に配置されても良い。
【0009】
この構成により、本発明のポンプは、第1シリンダー部に対して第2シリンダー部が第2回転方向に回転させられることによって、乗り越え用凸部分が被乗り越え用凸部分を乗り越えた後、第1シリンダー部および第2シリンダー部がロック位置に配置されるので、通常に使用されている最中に第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離される可能性を低減することができる。
【0010】
本発明のポンプにおいて、前記回転方向における前記被乗り越え用凸部分の長さは、前記回転方向における前記第1シリンダー移動防止部の長さより短いことと、前記回転方向における前記乗り越え用凸部分の長さは、前記回転方向における前記第2シリンダー移動防止部の長さより短いこととの少なくとも一方を満たしても良い。
【0011】
この構成により、本発明のポンプは、回転方向における被乗り越え用凸部分の長さが回転方向における第1シリンダー移動防止部の長さより短い場合に、第1シリンダー部および第2シリンダー部がロック位置に配置されている状態でシリンダーの延在方向へ第1シリンダー部および第2シリンダー部が分離する可能性を低減するために回転方向における第1シリンダー移動防止部の長さを長くしたとしても、回転方向における被乗り越え用凸部分の長さが回転方向における第1シリンダー移動防止部の長さ以上である構成と比較して、乗り越え用凸部分が被乗り越え用凸部分を乗り越え易いので、第1シリンダー部および第2シリンダー部をロック位置に配置したり、ロック解除位置に配置したりする作業者による作業を容易化することができる。また、本発明のポンプは、回転方向における乗り越え用凸部分の長さが回転方向における第2シリンダー移動防止部の長さより短い場合に、第1シリンダー部および第2シリンダー部がロック位置に配置されている状態でシリンダーの延在方向へ第1シリンダー部および第2シリンダー部が分離する可能性を低減するために回転方向における第2シリンダー移動防止部の長さを長くしたとしても、回転方向における乗り越え用凸部分の長さが回転方向における第2シリンダー移動防止部の長さ以上である構成と比較して、乗り越え用凸部分が被乗り越え用凸部分を乗り越え易いので、第1シリンダー部および第2シリンダー部をロック位置に配置したり、ロック解除位置に配置したりする作業者による作業を容易化することができる。
【0012】
本発明のポンプにおいて、前記被乗り越え用凸部分および前記乗り越え用凸部分の少なくとも一方は、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部が前記ロック位置に配置されて前記ロック解除位置に配置される場合に、破損する部分であっても良い。
【0013】
この構成により、本発明のポンプは、第1シリンダー部および第2シリンダー部がロック位置に配置されてロック解除位置に配置される場合に、被乗り越え用凸部分が破損するとき、ロック位置に配置されてロック解除位置に配置されたことがある第1シリンダー部であるか否かを、シリンダーの組み立ての作業の作業者に被乗り越え用凸部分の状態に基づいて判断させることができる。また、本発明のポンプは、第1シリンダー部および第2シリンダー部がロック位置に配置されてロック解除位置に配置される場合に、乗り越え用凸部分が破損するとき、ロック位置に配置されてロック解除位置に配置されたことがある第2シリンダー部であるか否かを、シリンダーの組み立ての作業の作業者に乗り越え用凸部分の状態に基づいて判断させることができる。
【0014】
本発明のポンプにおいて、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部は、前記ロック解除位置を示す目印を備えても良い。
【0015】
この構成により、本発明のポンプは、第1シリンダー部および第2シリンダー部がロック解除位置を示す目印を備えているので、第1シリンダー部および第2シリンダー部の分離の作業の作業者に目印に基づいて第1シリンダー部および第2シリンダー部をロック解除位置に容易に配置させることができ、その結果、第1シリンダー部および第2シリンダー部の分離の作業を容易化することができる。
【0016】
本発明のポンプにおいて、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の少なくとも一方は、前記第1シリンダー部および前記第2シリンダー部の一方に対して他方を前記回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみを備えても良い。
【0017】
この構成により、本発明のポンプは、第1シリンダー部および第2シリンダー部の一方に対して他方を回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみを第1シリンダー部および第2シリンダー部の少なくとも一方が備えるので、第1シリンダー部および第2シリンダー部の一方に対して他方を回転方向に回転させる作業を容易化することができ、その結果、第1シリンダー部および第2シリンダー部の分離の作業を容易化することができる。
【0018】
本発明のポンプ式製品は、上述のポンプを備えることを特徴とする。
【0019】
この構成により、本発明のポンプ式製品は、通常に使用されている最中に第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離される可能性を低減することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のポンプおよびポンプ式製品は、通常に使用されている最中に第1シリンダー部および第2シリンダー部が互いに分離される可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施の形態に係るポンプ式製品の一部の断面図である。
図2図1に示す上シリンダー部の斜視図である。
図3図2に示す上シリンダー部の上面端面図である。
図4図3に示す切断面とは異なる切断面で切断した場合の上シリンダー部の上面端面図である。
図5図1に示す下シリンダー部の斜視図である。
図6図5に示す下シリンダー部の上面端面図である。
図7】(a)上シリンダー部の挿入部が下シリンダー部の穴に挿入される直前の状態の、図1に示すシリンダーの一部の正面図である。 (b)下シリンダー部がロック部を除いて略省略されている場合の、図7(a)に示す状態のシリンダーの一部の正面図である。
図8】(a)上シリンダー部の挿入部が下シリンダー部の穴に挿入された直後の状態の、図1に示すシリンダーの一部の正面図である。 (b)下シリンダー部がロック部を除いて略省略されている場合の、図8(a)に示す状態のシリンダーの一部の正面図である。
図9】(a)上シリンダー部の傾斜部が下シリンダー部の傾斜部に接触している状態の、図1に示すシリンダーの一部の正面図である。 (b)下シリンダー部がロック部を除いて略省略されている場合の、図9(a)に示す状態のシリンダーの一部の正面図である。
図10】(a)上シリンダー部および下シリンダー部の相対的な回転が防止されている状態の、図1に示すシリンダーの一部の正面図である。 (b)下シリンダー部がロック部を除いて略省略されている場合の、図10(a)に示す状態のシリンダーの一部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0023】
まず、本発明の一実施の形態に係るポンプ式製品の構成について説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係るポンプ式製品10の一部の断面図である。
【0025】
図1に示すように、ポンプ式製品10は、内容物を収納する容器20と、容器20に装着されるポンプ30とを備えている。
【0026】
容器20は、ポンプ30が挿入されるための口部21が形成されている。口部21は、外周に雄ねじ21aが形成されている。
【0027】
ポンプ30は、シリンダー40と、シリンダー40の延在方向、すなわち、矢印30aおよび矢印30bで示す方向に移動可能にシリンダー40の内部に配置されているピストン70と、シリンダー40の内部でピストン70に対して矢印30aで示す方向に配置されていて矢印30bで示す方向にピストン70を付勢するスプリング31と、シリンダー40の内部でスプリング31に対して矢印30aで示す方向に配置されていてシリンダー40とともに逆止弁を構成しているボール32と、ピストン70と接触することによって矢印30bで示す方向におけるピストン70の移動を規制するブッシュ33と、容器20の口部21およびシリンダー40の間の隙間をシールするための環状のパッキン34と、容器20の雄ねじ21aと嵌合する雌ねじ35aが内周に形成されているキャップ35と、ピストン70に取り付けられて内容液を吐出するためのスパウト36と、シリンダー40に取り付けられて容器20内の内容物をシリンダー40まで流通させるためのディップチューブ37とを備えている。
【0028】
シリンダー40は、キャップ35に取り付けられる第1シリンダー部としての上シリンダー部50と、上シリンダー部50に取り付けられる第2シリンダー部としての下シリンダー部60とを備えている。
【0029】
図2は、上シリンダー部50の斜視図である。図3は、上シリンダー部50の上面端面図である。図4は、図3に示す切断面とは異なる切断面で切断した場合の上シリンダー部50の上面端面図である。
【0030】
図1図4に示すように、上シリンダー部50は、矢印30aおよび矢印30bで示す方向に延在する縦穴50aと、内周面から外周面まで貫通する横孔50bとが形成されている。縦穴50aと、横孔50bとは、連通している。
【0031】
上シリンダー部50は、下シリンダー部60に挿入される挿入部51を矢印30aで示す方向における端部に備えている。挿入部51は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の間の隙間をシールするための環状の凸部52を矢印30aで示す方向における端部の外周面上に備えている。挿入部51は、外径が凸部52の外径と略同一であることによって、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対する他方のがたつきを防止する環状の凸部53を矢印30bで示す方向における端部の外周面上に備えている。挿入部51は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離されることを防止するためのロック部54を外周面上に備えている。
【0032】
ロック部54は、略L字状であるL字状凸部55を2つ備えている。2つのL字状凸部55は、矢印30aおよび矢印30bで示す方向に延在する、シリンダー40の中心軸41を回転中心として180°離れている。すなわち、ロック部54は、中心軸41を回転中心とした2回対称性を持っている。L字状凸部55は、中心軸41を回転中心とした矢印40aで示す回転方向としての第1回転方向に延在する第1凸部分56と、矢印40aで示す回転方向と反対の矢印40bで示す回転方向としての第2回転方向における第1凸部分56の端部から矢印30aで示す方向に延在する第2凸部分57とを備えている。
【0033】
第1凸部分56は、上シリンダー部50が下シリンダー部60から離隔する方向、すなわち、矢印30bで示す方向への下シリンダー部60に対する上シリンダー部50の移動を、下シリンダー部60に接触することによって防止する第1シリンダー移動防止部としての移動防止部56aを、矢印30bで示す方向における端部に備えている。移動防止部56aは、矢印30bで示す方向に直交する方向に延在している。第1凸部分56は、下シリンダー部60に接触することによって矢印40bで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転を防止する第1シリンダー第2回転方向回転防止部としての回転防止部56bを、矢印40aで示す回転方向における端部に備えている。第1凸部分56の壁面のうち、回転防止部56bを形成している壁面は、上シリンダー部50の径方向に延在する面に対して傾斜している。すなわち、回転防止部56bを形成している壁面は、上シリンダー部50の外周面に直交する面に対して傾斜している。
【0034】
第2凸部分57は、下シリンダー部60に接触することによって矢印40aで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転を防止する第1シリンダー第1回転方向回転防止部としての回転防止部57aを、矢印40bで示す回転方向における端部に備えている。第2凸部分57の壁面のうち、回転防止部57aを形成している壁面は、上シリンダー部50の径方向に延在する面に対して傾斜している。すなわち、回転防止部57aを形成している壁面は、上シリンダー部50の外周面に直交する面に対して傾斜している。第2凸部分57は、矢印40bで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転を容易化するための傾斜部57bを、矢印40aで示す回転方向における端部に備えている。第2凸部分57の壁面のうち、傾斜部57bを形成している壁面は、上シリンダー部50の径方向に延在する面に対して傾斜している。すなわち、傾斜部57bを形成している壁面は、上シリンダー部50の外周面に直交する面に対して傾斜している。第2凸部分57は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方が矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させられる場合に下シリンダー部60の一部に乗り越えられる部分であり、本発明の被乗り越え用凸部分を構成している。なお、矢印40aで示す回転方向における第2凸部分57の長さは、矢印40aで示す回転方向における移動防止部56aの長さより短い。
【0035】
上シリンダー部50は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離される作業の目印58が外周面上に形成されている。目印58は、矢印30aで示す方向における先端が1つの頂点58aである三角形の形状である。
【0036】
図5は、下シリンダー部60の斜視図である。図6は、下シリンダー部60の上面端面図である。
【0037】
図1図5および図6に示すように、下シリンダー部60は、上シリンダー部50の挿入部51が挿入される穴60aと、ボール32が挿入される穴60bと、ディップチューブ37が挿入される穴60cとが形成されている。穴60a、穴60bおよび穴60cは、互いに連通している。
【0038】
下シリンダー部60は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離されることを防止するためのロック部61を、穴60aを形成する内周面上に備えている。
【0039】
ロック部61は、略L字状であるL字状凸部62と、凸部65とを2つずつ備えている。2つのL字状凸部62は、中心軸41を回転中心として180°離れている。同様に、2つの凸部65も、シリンダー40の中心軸41を回転中心として180°離れている。すなわち、ロック部61は、中心軸41を回転中心とした2回対称性を持っている。
【0040】
L字状凸部62は、矢印40aで示す回転方向に延在する第1凸部分63と、矢印40aで示す回転方向における第1凸部分63の端部から矢印30aで示す方向に延在する第2凸部分64とを備えている。
【0041】
第1凸部分63は、下シリンダー部60が上シリンダー部50から離隔する方向、すなわち、矢印30aで示す方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の移動を、上シリンダー部50の移動防止部56aに接触することによって防止する第2シリンダー移動防止部としての移動防止部63aを、矢印30aで示す方向における端部に備えている。移動防止部63aは、矢印30aで示す方向に直交する方向に延在している。
【0042】
第2凸部分64は、上シリンダー部50の回転防止部56bに接触することによって矢印40bで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転を防止する第2シリンダー第2回転方向回転防止部としての回転防止部64aを、矢印40bで示す回転方向における端部に備えている。第2凸部分64の壁面のうち、回転防止部64aを形成している壁面は、下シリンダー部60の径方向に延在している。すなわち、回転防止部64aを形成している壁面は、下シリンダー部60の内周面に対して直交している。
【0043】
凸部65は、上シリンダー部50の回転防止部57aに接触することによって矢印40aで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転を防止する第2シリンダー第1回転方向回転防止部としての回転防止部65aを、矢印40aで示す回転方向における端部に備えている。凸部65の壁面のうち、回転防止部65aを形成している壁面は、下シリンダー部60の径方向に延在している。すなわち、回転防止部65aを形成している壁面は、下シリンダー部60の内周面に対して直交している。凸部65は、矢印40bで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転を容易化するための傾斜部65bを、矢印40bで示す回転方向における端部に備えている。凸部65の壁面のうち、傾斜部65bを形成している壁面は、下シリンダー部60の径方向に延在する面に対して傾斜している。すなわち、傾斜部65bを形成している壁面は、下シリンダー部60の内周面に直交する面に対して傾斜している。凸部65は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方が矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させられる場合に上シリンダー部50の第2凸部分57を乗り越える部分であり、本発明の乗り越え用凸部分を構成している。なお、矢印40aで示す回転方向における凸部65の長さは、矢印40aで示す回転方向における移動防止部63aの長さより短い。
【0044】
下シリンダー部60は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離される作業の際に作業者の指がかけられるためのつまみ66を外周面上に2つ備えている。2つのつまみ66は、中心軸41を回転中心として180°離れている。
【0045】
下シリンダー部60は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離される作業の目印67が外周面上に形成されている。目印67は、矢印30bで示す方向における先端が1つの頂点67aである三角形の形状である。
【0046】
図1に示すように、ピストン70は、スパウト36が取り付けられる第1ピストン部71と、第1ピストン部71に取り付けられる第2ピストン部72と、矢印30aおよび矢印30bで示す方向に移動可能に第1ピストン部71および第2ピストン部72に支持されているシール弁73とを備えている。
【0047】
第1ピストン部71は、矢印30bで示す方向における第2ピストン部72の先端部が挿入される穴71aと、第2ピストン部72が第1ピストン部71に取り付けられている状態で矢印30aで示す方向における第1ピストン部71の先端部から、矢印30bで示す方向における第1ピストン部71の先端部まで連通する流路71bとが形成されている。
【0048】
第2ピストン部72は、矢印30bで示す方向における第2ピストン部72の先端部が穴71aに挿入されることによって、第1ピストン部71に取り付けられる。第2ピストン部72は、第2ピストン部72の外周面の一部がシリンダー40の内周面の一部に密着している状態で第2ピストン部72およびシリンダー40の間に隙間を形成するための溝72aと、第2ピストン部72の外周面の一部がシール弁73の内周面の一部に密着している状態で第2ピストン部72およびシール弁73の間に隙間を形成するための溝72bとが形成されている。
【0049】
シール弁73は、シリンダー40の内周面と密着するシール部73aおよびシール部73bと、第1ピストン部71の内周面と密着するシール部73cとが外周面に形成されている。また、シール弁73は、第2ピストン部72の外周面と密着するためのシール部73dが内周面に形成されている。
【0050】
スプリング31は、矢印30aおよび矢印30bで示す方向における端部の径が小さくなっている。スプリング31は、矢印30aで示す方向における端部の径が小さくなっていることによって、ボール32が矢印30bで示す方向に移動した場合に、矢印30aで示す方向における端部がボール32に接触するので、矢印30bで示す方向におけるボール32の移動を制限することができる。なお、スプリング31は、矢印30b示す方向における端部の径も、矢印30aで示す方向における端部の径と同様に小さくなっているで、ポンプ式製品10が組み立てられる場合にスプリング31がシリンダー40に作業者によって収納されるとき、矢印30aおよび矢印30bで示す方向におけるスプリング31の向きを作業者に意識させる必要がなく、作業性を向上することができる。
【0051】
キャップ35は、シリンダー40が嵌め込まれる溝35bが形成されている。
【0052】
スパウト36は、内容物の吐出のために利用者によって押されるための操作部36aを備えている。スパウト36は、矢印30bで示す方向における第1ピストン部71の先端部が挿入される穴36bと、内容物を吐出するための吐出口36cとが形成されている。スパウト36は、矢印30bで示す方向における第1ピストン部71の先端部が穴36bに挿入されることによって、第1ピストン部71に取り付けられる。穴36bと、吐出口36cとは、連通している。
【0053】
ポンプ式製品10を構成する部品のうち、スプリング31およびボール32は、金属製である。一方、ポンプ式製品10を構成する部品のうち、スプリング31およびボール32以外の部品は、全てプラスチック製である。
【0054】
次に、ポンプ式製品10の組み立て方法について説明する。
【0055】
まず、シリンダー40の組み立て方法について説明する。
【0056】
図7(a)は、上シリンダー部50の挿入部51が下シリンダー部60の穴60aに挿入される直前の状態のシリンダー40の一部の正面図である。図7(b)は、下シリンダー部60がロック部61を除いて略省略されている場合の、図7(a)に示す状態のシリンダー40の一部の正面図である。
【0057】
まず、上シリンダー部50と、下シリンダー部60とは、図7に示すように、同軸状態で、上シリンダー部50の目印58の頂点58aと、下シリンダー部60の目印67の頂点67aとが対向させられる。図7に示す状態において、上シリンダー部50のL字状凸部55は、下シリンダー部60の2つのL字状凸部62の間の隙間に対向している。
【0058】
図8(a)は、上シリンダー部50の挿入部51が下シリンダー部60の穴60aに挿入された直後の状態のシリンダー40の一部の正面図である。図8(b)は、下シリンダー部60がロック部61を除いて略省略されている場合の、図8(a)に示す状態のシリンダー40の一部の正面図である。
【0059】
上シリンダー部50と、下シリンダー部60とは、図7に示す状態から上シリンダー部50の挿入部51が下シリンダー部60の穴60aに挿入されることによって、図8に示す状態になる。ここで、上シリンダー部50のL字状凸部55は、下シリンダー部60の2つのL字状凸部62の間の隙間を通過する。
【0060】
図9(a)は、上シリンダー部50の傾斜部57bが下シリンダー部60の傾斜部65bに接触している状態のシリンダー40の一部の正面図である。図9(b)は、下シリンダー部60がロック部61を除いて略省略されている場合の、図9(a)に示す状態のシリンダー40の一部の正面図である。
【0061】
上シリンダー部50と、下シリンダー部60とは、図8に示す状態から上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が矢印40bで示す回転方向に回転させられることによって、図9に示すように上シリンダー部50の傾斜部57bが下シリンダー部60の傾斜部65bに接触している状態になる。ここで、上シリンダー部50の第1凸部分56は、下シリンダー部60の第1凸部分63と、下シリンダー部60の凸部65との間の隙間を通過する。
【0062】
図10(a)は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の相対的な回転が防止されている状態のシリンダー40の一部の正面図である。図10(b)は、下シリンダー部60がロック部61を除いて略省略されている場合の、図10(a)に示す状態のシリンダー40の一部の正面図である。
【0063】
上シリンダー部50と、下シリンダー部60とは、図9に示す状態から上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が矢印40bで示す回転方向に回転させられることによって、上シリンダー部50の傾斜部57bと、下シリンダー部60の傾斜部65bとの接触によって下シリンダー部60の内径が徐々に大きくなりながら下シリンダー部60の凸部65が上シリンダー部50の第2凸部分57を乗り越えた後、図10に示すように上シリンダー部50のL字状凸部55が下シリンダー部60のL字状凸部62と、下シリンダー部60の凸部65との間の隙間に配置される。すなわち、シリンダー40が完成する。
【0064】
ここで、上シリンダー部50および下シリンダー部60の、図10に示す位置をロック位置という。シリンダー40は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されている場合、上シリンダー部50の回転防止部56bと、下シリンダー部60の回転防止部64aとが互いに対向して接触しているので、矢印40bで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転が防止される。また、シリンダー40は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されている場合、上シリンダー部50の回転防止部57aと、下シリンダー部60の回転防止部65aとが互いに対向して接触しているので、矢印40aで示す回転方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の回転が防止される。また、シリンダー40は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されている場合、上シリンダー部50の移動防止部56aと、下シリンダー部60の移動防止部63aとが互いに対向しており、スプリング31の付勢力によって移動防止部56aおよび移動防止部63aが互いに接触しているので、矢印30aで示す方向への上シリンダー部50に対する下シリンダー部60の移動が防止される。
【0065】
なお、図8に示す状態から図10に示す状態まで上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が矢印40bで示す回転方向に作業者によって相対的に回転させられる場合、作業者は、下シリンダー部60のつまみ66に指をかけることによって、作業性を向上することができる。
【0066】
次に、ピストン70の組み立て方法について説明する。
【0067】
ピストン70は、第1ピストン部71と、第2ピストン部72との間にシール弁73が配置される状態で、第1ピストン部71と、第2ピストン部72とが組み合わされることによって、組み立てられる。
【0068】
次に、ポンプ式製品10全体の組み立て方法について説明する。
【0069】
まず、ボール32、スプリング31およびピストン70が順にシリンダー40の縦穴50aに挿入された後、ブッシュ33がシリンダー40の縦穴50aに挿入される。また、パッキン34およびディップチューブ37がシリンダー40に取り付けられる。
【0070】
次いで、シリンダー40が、キャップ35に取り付けられる。
【0071】
次いで、スパウト36が、シリンダー40に取り付けられることによって、ポンプ30が完成する。
【0072】
最後に、内容物が収納された容器20にポンプ30のキャップ35が取り付けられることによって、ポンプ式製品10が完成する。
【0073】
なお、パッキン34は、以上においてはシリンダー40がキャップ35に取り付けられる前にシリンダー40に取り付けられるが、シリンダー40がキャップ35に取り付けられた後にシリンダー40に取り付けられても良い。
【0074】
同様に、ディップチューブ37は、以上においてはシリンダー40がキャップ35に取り付けられる前にシリンダー40に取り付けられるが、シリンダー40がキャップ35に取り付けられた後にシリンダー40に取り付けられても良い。
【0075】
次に、ポンプ式製品10の動作について説明する。
【0076】
利用者は、スパウト36の吐出口36cから内容物を吐出させるために、スパウト36の操作部36aを押すことによって矢印30aで示す方向にスパウト36を押し下げることができる。
【0077】
ポンプ式製品10は、矢印30aで示す方向にスパウト36が押し下げられると、スパウト36が取り付けられているピストン70も矢印30aで示す方向に押し下げられる。
【0078】
ピストン70が矢印30aで示す方向に押し下げられると、第1ピストン部71および第2ピストン部72に移動可能に支持されているシール弁73は、シール弁73自身に対して矢印30aで示す方向に存在する内容物の圧力によって、第1ピストン部71および第2ピストン部72に対して矢印30bで示す方向に移動して、シール部73dの一部のみが第2ピストン部72の外周面と密着する。その結果、シール弁73および第2ピストン部72の間の隙間は、第2ピストン部72の溝72bに対して矢印30aで示す方向側の部分と、溝72bに対して矢印30bで示す方向側の部分とが溝72bを介して連通する。なお、シール弁73のシール部73aおよび73bがシリンダー40の内周面と密着しているとともに、シール弁73のシール部73cが第1ピストン部71の内周面と密着しているので、シリンダー40の内部の内容物は、シール弁73およびシリンダー40の間の隙間と、シール弁73および第1ピストン部71の間の隙間とを通過することはない。
【0079】
また、ピストン70が矢印30aで示す方向に押し下げられると、ボール32は、シリンダー40の内部の内容物の圧力によって、矢印30aで示す方向に押し下げられる。その結果、ボール32は、シリンダー40の内周面と密着する。したがって、シリンダー40の内部の内容物は、ボール32およびシリンダー40の間の隙間を通過することはない。
【0080】
以上のように、ピストン70が矢印30aで示す方向に押し下げられても、シリンダー40の内部の内容物は、シール弁73およびシリンダー40の間の隙間と、シール弁73および第1ピストン部71の間の隙間と、ボール32およびシリンダー40の間の隙間とを通過しない。一方、シリンダー40の内部のうち、ピストン70に対して矢印30aで示す方向に存在する部分は、第2ピストン部72の溝72a、溝72b、第1ピストン部71の流路71bを介して、スパウト36の吐出口36cと連通する。したがって、ピストン70が矢印30aで示す方向に押し下げられると、スパウト36の吐出口36cから内容物が吐出される。
【0081】
ポンプ式製品10は、利用者がスパウト36の操作部36aから手を離すと、スプリング31の付勢力によってピストン70が矢印30bで示す方向に押し上げられる。
【0082】
ピストン70が矢印30bで示す方向に押し上げられると、第1ピストン部71および第2ピストン部72に移動可能に支持されているシール弁73は、第1ピストン部71および第2ピストン部72に対して矢印30aで示す方向に移動して、シール部73dの全てが第2ピストン部72の外周面と密着する。また、シール弁73のシール部73aおよび73bがシリンダー40の内周面と密着しているとともに、シール弁73のシール部73cが第1ピストン部71の内周面と密着している。したがって、シリンダー40の内部の内容物は、シール弁73およびシリンダー40の間の隙間と、シール弁73および第1ピストン部71の間の隙間と、シール弁73および第2ピストン部72の間の隙間とを通過することはない。
【0083】
また、ピストン70が矢印30bで示す方向に押し上げられると、シリンダー40の内部の内容物の圧力が、ディップチューブ37の内部の内容物の圧力より低くなるので、ボール32は、ディップチューブ37の内部の内容物の圧力によって、矢印30bで示す方向に押し上げられる。したがって、ディップチューブ37の内部の内容物は、ボール32およびシリンダー40の間の隙間を通過することが可能になる。
【0084】
以上のように、ピストン70が矢印30bで示す方向に押し上げられても、シリンダー40の内部の内容物は、シール弁73およびシリンダー40の間の隙間と、シール弁73および第1ピストン部71の間の隙間と、シール弁73および第2ピストン部72の間の隙間とを通過しない。一方、シリンダー40の内部は、ボール32およびシリンダー40の間の隙間を介して、ディップチューブ37の内部と連通する。したがって、ピストン70が矢印30bで示す方向に押し上げられると、シリンダー40の内部のうち、ピストン70に対して矢印30aで示す方向に存在する部分には、ディップチューブ37側から内容物が充填される。
【0085】
なお、ピストン70が矢印30bで示す方向に押し上げられる場合、シール弁73のシール部73bがシリンダー40の横孔50bより矢印30bで示す方向側に移動するまで、容器20の内部は、シリンダー40の横孔50bと、ブッシュ33および第1ピストン部71の間の隙間と、キャップ35および第1ピストン部71の間の隙間と、キャップ35およびスパウト36の間の隙間とを介して、ポンプ式製品10の外部と連通している。したがって、容器20の内部には、ポンプ式製品10の外部から空気が導入される。
【0086】
次に、ポンプ式製品10の廃棄方法について説明する。
【0087】
まず、ポンプ30のキャップ35が容器20から取り外される。
【0088】
次いで、ポンプ30の上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離される。ここで、上シリンダー部50および下シリンダー部60の分離の手順は、シリンダー40の組み立ての手順と逆である。
【0089】
すなわち、上シリンダー部50と、下シリンダー部60とは、まず、図10に示す状態から、上シリンダー部50の目印58の頂点58aと、下シリンダー部60の目印67の頂点67aとが対向させられるように、上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が矢印40aで示す回転方向に回転させられることによって、図8に示すように、移動防止部56aおよび移動防止部63aの接触が解除されて、互いに分離可能な状態になる。ここで、上シリンダー部50および下シリンダー部60の、図8に示す位置をロック解除位置という。なお、下シリンダー部60の回転防止部65aを形成している壁面が下シリンダー部60の内周面に対して直交しているので、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置から図8に示すロック解除位置に配置される場合、上シリンダー部50の回転防止部57aと、下シリンダー部60の回転防止部65aとの接触に抗って、下シリンダー部60の凸部65が上シリンダー部50の第2凸部分57を無理に乗り越えることになるので、下シリンダー部60の凸部65は、元の形状より潰れて破損しまい、元の形状に戻らなくなる。
【0090】
なお、図10に示す状態から図8に示す状態まで上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が矢印40aで示す回転方向に作業者によって相対的に回転させられる場合、作業者は、下シリンダー部60のつまみ66に指をかけることによって、作業性を向上することができる。
【0091】
上シリンダー部50と、下シリンダー部60とは、図8に示す状態になった後、図8に示す状態から上シリンダー部50の挿入部51が下シリンダー部60の穴60aから取り外されることによって、図7に示すように互いに分離された状態になる。したがって、シリンダー40の内部に配置されていたスプリング31およびボール32がシリンダー40の内部から取り出されることが可能になる。
【0092】
ポンプ式製品10の廃棄の作業者は、スプリング31およびボール32をシリンダー40の内部から取り出した後、ポンプ式製品10を構成する部品のうち、スプリング31およびボール32を金属の廃棄物として廃棄するとともに、ポンプ式製品10を構成する部品のうち、スプリング31およびボール32以外の部品をプラスチックの廃棄物として廃棄することができる。すなわち、ポンプ式製品10の廃棄の作業者は、金属の廃棄物と、プラスチックの廃棄物とを分別して廃棄することができる。
【0093】
以上に説明したように、ポンプ30は、上シリンダー部50の移動防止部56aと、下シリンダー部60の移動防止部63aとが矢印30aおよび矢印30bで示すシリンダー40の延在方向に直交する方向に延在し、矢印30aおよび矢印30bで示す方向に延在する中心軸41を回転中心とした矢印40aで示す回転方向に上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が回転させられることによって、上シリンダー部50の移動防止部56aと、下シリンダー部60の移動防止部63aとの接触が解除されて、上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離可能になるので、通常に使用されている最中にシリンダー40内のスプリング31の付勢力など、矢印30aおよび矢印30bで示す方向における外力によって上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離される可能性を低減することができる。
【0094】
ポンプ30は、上シリンダー部50に対して下シリンダー部60が矢印40bで示す回転方向に回転させられることによって、下シリンダー部60の凸部65が上シリンダー部50の第2凸部分57を乗り越えた後、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されるので、通常に使用されている最中に上シリンダー部50および下シリンダー部60が互いに分離される可能性を低減することができる。
【0095】
ポンプ30は、矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の第2凸部分57の長さが矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の移動防止部56aの長さより短いので、上シリンダー部50および下シリンダー部60がロック位置に配置されている状態で矢印30aおよび矢印30bで示すシリンダー40の延在方向へ上シリンダー部50および下シリンダー部60が分離する可能性を低減するために矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の移動防止部56aの長さを長くしたとしても、矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の第2凸部分57の長さが矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の移動防止部56aの長さ以上である構成と比較して、下シリンダー部60の凸部65が上シリンダー部50の第2凸部分57を乗り越え易い。したがって、ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60を図10に示すロック位置に配置したり、図8に示すロック解除位置に配置したりする作業者による作業を容易化することができる。
【0096】
ポンプ30は、本実施の形態において、矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の第2凸部分57の長さが矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の移動防止部56aの長さより短い。しかしながら、ポンプ30は、矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の第2凸部分57の長さが矢印40aで示す回転方向における上シリンダー部50の移動防止部56aの長さ以上である構成でも良い。
【0097】
ポンプ30は、矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の凸部65の長さが矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の移動防止部63aの長さより短いので、上シリンダー部50および下シリンダー部60がロック位置に配置されている状態で矢印30aおよび矢印30bで示すシリンダー40の延在方向へ上シリンダー部50および下シリンダー部60が分離する可能性を低減するために矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の移動防止部63aの長さを長くしたとしても、矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の凸部65の長さが矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の移動防止部63aの長さ以上である構成と比較して、下シリンダー部60の凸部65が上シリンダー部50の第2凸部分57を乗り越え易い。したがって、ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60を図10に示すロック位置に配置したり、図8に示すロック解除位置に配置したりする作業者による作業を容易化することができる。
【0098】
ポンプ30は、本実施の形態において、矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の凸部65の長さが矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の移動防止部63aの長さより短い。しかしながら、ポンプ30は、矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の凸部65の長さが矢印40aで示す回転方向における下シリンダー部60の移動防止部63aの長さ以上である構成でも良い。
【0099】
ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されて図8に示すロック解除位置に配置される場合に、下シリンダー部60の凸部65が破損するので、ロック位置に配置されてロック解除位置に配置されたことがある下シリンダー部60であるか否かを、シリンダー40の組み立ての作業の作業者に下シリンダー部60の凸部65の状態に基づいて判断させることができる。したがって、ポンプ30は、例えば、ロック位置に配置されてロック解除位置に配置されたことがある下シリンダー部60がシリンダー40の組み立てに誤って再度使用される可能性を低減することができる。
【0100】
ポンプ30は、本実施の形態において、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されて図8に示すロック解除位置に配置される場合に、下シリンダー部60の凸部65が破損する。しかしながら、ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されて図8に示すロック解除位置に配置される場合に、下シリンダー部60の凸部65が破損しない構成でも良い。また、ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されて図8に示すロック解除位置に配置される場合に、上シリンダー部50の第2凸部分57が破損する構成でも良い。
【0101】
ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60が図10に示すロック位置に配置されて図8に示すロック解除位置に配置される場合に、上シリンダー部50の第2凸部分57が破損するとき、ロック位置に配置されてロック解除位置に配置されたことがある上シリンダー部50であるか否かを、シリンダー40の組み立ての作業の作業者に上シリンダー部50の第2凸部分57の状態に基づいて判断させることができる。したがって、ポンプ30は、例えば、ロック位置に配置されてロック解除位置に配置されたことがある上シリンダー部50がシリンダー40の組み立てに誤って再度使用される可能性を低減することができる。
【0102】
ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60がそれぞれロック解除位置を示す目印58および目印67を備えているので、上シリンダー部50および下シリンダー部60の分離の作業の作業者に目印58および目印67に基づいて上シリンダー部50および下シリンダー部60を図8に示すロック解除位置に容易に配置させることができ、その結果、上シリンダー部50および下シリンダー部60の分離の作業を容易化することができる。
【0103】
ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみ66を下シリンダー部60が備えるので、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業を容易化することができ、その結果、上シリンダー部50および下シリンダー部60の分離の作業を容易化することができる。
【0104】
ポンプ30は、本実施の形態において、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみ66を下シリンダー部60が備える。しかしながら、ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみを下シリンダー部60が備えない構成でも良い。また、ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみを、下シリンダー部60のつまみに代えて、または、下シリンダー部60のつまみに加えて、上シリンダー部50が備える構成でも良い。
【0105】
ポンプ30は、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業者の指がかけられるためのつまみを上シリンダー部50が備える場合、上シリンダー部50および下シリンダー部60の一方に対して他方を矢印40aおよび矢印40bで示す回転方向に回転させる作業を容易化することができ、その結果、上シリンダー部50および下シリンダー部60の分離の作業を容易化することができる。
【0106】
ポンプ30は、本実施の形態において、上シリンダー部50が下シリンダー部60に挿入される。しかしながら、ポンプ30は、下シリンダー部60が上シリンダー部50に挿入される構成でも良い。下シリンダー部60が上シリンダー部50に挿入される構成である場合、下シリンダー部60が第1シリンダー部を構成し、上シリンダー部50が第2シリンダー部を構成する。
【0107】
ポンプ30は、本実施の形態において内容液を吐出するタイプのものであるが、内容液を噴出するスプレータイプのものでも良い。
【符号の説明】
【0108】
10 ポンプ式製品
30 ポンプ
30a 矢印(シリンダーの延在方向のうち第2シリンダー部が第1シリンダー部から離隔する方向を示す矢印)
30b 矢印(シリンダーの延在方向のうち第1シリンダー部が第2シリンダー部から離隔する方向を示す矢印)
31 スプリング(金属製の部品)
32 ボール(金属製の部品)
40 シリンダー
40a 矢印(第1回転方向を示す矢印)
40b 矢印(第2回転方向を示す矢印)
41 中心軸(軸)
50 上シリンダー部(第1シリンダー部)
56a 移動防止部(第1シリンダー移動防止部)
56b 回転防止部(第1シリンダー第2回転方向回転防止部)
57 第2凸部分(被乗り越え用凸部分)
57a 回転防止部(第1シリンダー第1回転方向回転防止部)
58 目印
60 下シリンダー部(第2シリンダー部)
63a 移動防止部(第2シリンダー移動防止部)
64a 回転防止部(第2シリンダー第2回転方向回転防止部)
65 凸部(乗り越え用凸部分)
65a 回転防止部(第2シリンダー第1回転方向回転防止部)
66 つまみ
67 目印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10