(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021528
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】商品取引システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230207BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126442
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】399034596
【氏名又は名称】後藤 吉孝
(74)【代理人】
【識別番号】100174182
【弁理士】
【氏名又は名称】古田 広人
(72)【発明者】
【氏名】後藤 吉孝
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB50
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】 商品取引の自由度を高めることができる商品取引システムを提供する。
【解決手段】 売却予定者側端末装置から受信した商品情報と、商品の取引価格と、取引予定時期情報と、をサービスサイトに登録してインターネットを介して購入予定者側端末装置に表示可能に提供する処理と、購入予定者側端末装置によりサービスサイトに登録される商品に対する取引予約操作がなされた場合に、売却予定者側端末装置及び購入予定者側端末装置に商品取引予約が成立したことを表示させる処理と、売却予定ユーザに対して付与される商品の売却権利と購入予定ユーザに付与される商品の購入権利とを記憶部に記憶する処理と、商品の取引予定時期が到来したことに基づいて商品の取引予定時期の到来を売却予定者側端末装置と購入予定者側端末装置とに通知する処理と、を実行し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の売却を予定している売却予定ユーザが使用する売却予定者側端末装置と、商品の購入を予定している購入予定ユーザが使用する購入予定者側端末装置と、システムの管理者が使用する管理装置と、前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置と前記管理装置とを接続するインターネットと、を有する商品取引システムにおいて、
前記売却予定者側端末装置は、前記商品に関する商品情報と、前記商品の取引価格と、前記商品の取引予定時期に関する取引予定時期情報と、を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記管理装置は、
商品取引を制御する取引制御部と、
前記売却予定者側端末装置から受信した情報を含む各種情報を記憶可能な記憶部と、
該記憶部に記憶される前記取引予定時期情報に基づいて前記商品の取引予定時期を管理する取引予定時期管理部と、を有し、
前記取引制御部は、
前記売却予定者側端末装置から受信した前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、をサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記購入予定者側端末装置に表示可能に提供する処理と、
前記購入予定者側端末装置により前記サービスサイトに登録される前記商品に対する取引予約操作がなされた場合に、前記売却予定者側端末装置及び前記購入予定者側端末装置に商品取引予約が成立したことを表示させる処理と、
前記売却予定ユーザに対して付与される前記商品の売却権利と前記購入予定ユーザに付与される前記商品の購入権利とを前記記憶部に記憶する処理と、
前記商品の取引予定時期が到来したことに基づいて前記商品の取引予定時期の到来を前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置とに通知する処理と、を実行し得る、
ことを特徴とする商品取引システム。
【請求項2】
商品の売却を予定している売却予定ユーザが使用する売却予定者側端末装置と、商品の購入を予定している購入予定ユーザが使用する購入予定者側端末装置と、システムの管理者が使用する管理装置と、前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置と前記管理装置とを接続するインターネットと、を有する商品取引システムにおいて、
前記購入予定者側端末装置は、前記商品に関する商品情報と、前記商品の取引価格と、前記商品の取引予定時期に関する取引予定時期情報と、を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記管理装置は、
商品取引を制御する取引制御部と、
前記購入予定者側端末装置から受信した情報を含む各種情報を記憶可能な記憶部と、
該記憶部に記憶される前記取引予定時期情報に基づいて前記商品の取引予定時期を管理する取引予定時期管理部と、を有し、
前記取引制御部は、
前記購入予定者側端末装置から受信した前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、をサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記売却予定者側端末装置に表示可能に提供する処理と、
前記売却予定者側端末装置により前記サービスサイトに登録される前記商品に対する取引予約操作がなされた場合に、前記売却予定者側端末装置及び前記購入予定者側端末装置に商品取引予約が成立したことを表示させる処理と、
前記売却予定ユーザに対して付与される前記商品の売却権利と前記購入予定ユーザに付与される前記商品の購入権利とを前記記憶部に記憶する処理と、
前記商品の取引予定時期が到来したことに基づいて前記商品の取引予定時期の到来を前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置とに通知する処理と、を実行し得る、
ことを特徴とする商品取引システム。
【請求項3】
前記売却予定者側端末装置は、前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、を含む前記売却権利に係る商品の情報及び当該商品の売却権利の譲渡価格を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記取引制御部は、
前記売却権利に係る商品の情報と当該商品の売却権利の譲渡価格とをサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記商品の売却権利を有していない売却権利未所有ユーザが使用する端末装置に表示可能に提供し、
前記売却権利未所有ユーザが使用する端末装置により前記商品の売却権利に対する取引操作がなされたことに基づいて前記記憶部に記憶される前記商品の売却権利を前記売却権利未所有ユーザに移転登録する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の商品取引システム。
【請求項4】
前記購入予定者側端末装置は、前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、を含む前記購入権利に係る商品の情報及び当該商品の購入権利の譲渡価格を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記取引制御部は、
前記購入権利に係る商品の情報と当該商品の購入権利の譲渡価格とをサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記商品の購入権利を有していない購入権利未所有ユーザが使用する端末装置に表示可能に提供し、
前記購入権利未所有ユーザが使用する端末装置により前記商品の購入権利に対する取引操作がなされたことに基づいて前記記憶部に記憶される前記商品の購入権利を前記購入権利未所有ユーザに移転登録する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の商品取引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品取引システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどの通信網で構成されたフリーマーケットサービスやインターネットオークション等のサイトを利用して商品取引が活発に行われている(例えば引用文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記フリーマーケットサービスやインターネットオークションを利用して行われる商品取引は、商品代金の支払いや商品の引渡しを商品取引成立後に速やかに行うことを前提としたものであり、現時点では購入費用を工面できないが購入費用を工面できる予定がある等の経済的理由や現時点では商品の保管場所を確保できないが保管場所を確保できる予定がある等の物理的理由などによって商品の購入を将来に予定している場合には経済的又は物理的理由が解消するまでは商品取引を行うことができないという問題があり、商品取引の自由度が低かった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、商品取引の自由度を高めることができる商品取引システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するための有効な解決手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等の説明を行う。また、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成等についても適宜示すが、何ら限定されるものではない。
【0007】
請求項1に係る発明によれば、商品の売却を予定している売却予定ユーザが使用する売却予定者側端末装置と、商品の購入を予定している購入予定ユーザが使用する購入予定者側端末装置と、システムの管理者が使用する管理装置と、前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置と前記管理装置とを接続するインターネットと、を有する商品取引システムにおいて、
前記売却予定者側端末装置は、前記商品に関する商品情報と、前記商品の取引価格と、前記商品の取引予定時期に関する取引予定時期情報と、を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記管理装置は、
商品取引を制御する取引制御部と、
前記売却予定者側端末装置から受信した情報を含む各種情報を記憶可能な記憶部と、
該記憶部に記憶される前記取引予定時期情報に基づいて前記商品の取引予定時期を管理する取引予定時期管理部と、を有し、
前記取引制御部は、
前記売却予定者側端末装置から受信した前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、をサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記購入予定者側端末装置に表示可能に提供する処理と、
前記購入予定者側端末装置により前記サービスサイトに登録される前記商品に対する取引予約操作がなされた場合に、前記売却予定者側端末装置及び前記購入予定者側端末装置に商品取引予約が成立したことを表示させる処理と、
前記売却予定ユーザに対して付与される前記商品の売却権利と前記購入予定ユーザに付与される前記商品の購入権利とを前記記憶部に記憶する処理と、
前記商品の取引予定時期が到来したことに基づいて前記商品の取引予定時期の到来を前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置とに通知する処理と、を実行し得る、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明によれば、商品の売却を予定している売却予定ユーザが使用する売却予定者側端末装置と、商品の購入を予定している購入予定ユーザが使用する購入予定者側端末装置と、システムの管理者が使用する管理装置と、前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置と前記管理装置とを接続するインターネットと、を有する商品取引システムにおいて、
前記購入予定者側端末装置は、前記商品に関する商品情報と、前記商品の取引価格と、前記商品の取引予定時期に関する取引予定時期情報と、を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記管理装置は、
商品取引を制御する取引制御部と、
前記購入予定者側端末装置から受信した情報を含む各種情報を記憶可能な記憶部と、
該記憶部に記憶される前記取引予定時期情報に基づいて前記商品の取引予定時期を管理する取引予定時期管理部と、を有し、
前記取引制御部は、
前記購入予定者側端末装置から受信した前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、をサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記売却予定者側端末装置に表示可能に提供する処理と、
前記売却予定者側端末装置により前記サービスサイトに登録される前記商品に対する取引予約操作がなされた場合に、前記売却予定者側端末装置及び前記購入予定者側端末装置に商品取引予約が成立したことを表示させる処理と、
前記売却予定ユーザに対して付与される前記商品の売却権利と前記購入予定ユーザに付与される前記商品の購入権利とを前記記憶部に記憶する処理と、
前記商品の取引予定時期が到来したことに基づいて前記商品の取引予定時期の到来を前記売却予定者側端末装置と前記購入予定者側端末装置とに通知する処理と、を実行し得る、
ことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に係る商品取引システムにおいて、前記売却予定者側端末装置は、前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、を含む前記売却権利に係る商品の情報及び当該商品の売却権利の譲渡価格を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記取引制御部は、
前記売却権利に係る商品の情報と当該商品の売却権利の譲渡価格とをサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記商品の売却権利を有していない売却権利未所有ユーザが使用する端末装置に表示可能に提供し、
前記売却権利未所有ユーザが使用する端末装置により前記商品の売却権利に対する取引操作がなされたことに基づいて前記記憶部に記憶される前記商品の売却権利を前記売却権利未所有ユーザに移転登録する、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る商品取引システムにおいて、前記購入予定者側端末装置は、前記商品情報と、前記商品の取引価格と、前記取引予定時期情報と、を含む前記購入権利に係る商品の情報及び当該商品の購入権利の譲渡価格を前記インターネットを介して前記管理装置に送信可能であり、
前記取引制御部は、
前記購入権利に係る商品の情報と当該商品の購入権利の譲渡価格とをサービスサイトに登録して前記インターネットを介して前記商品の購入権利を有していない購入権利未所有ユーザが使用する端末装置に表示可能に提供し、
前記購入権利未所有ユーザが使用する端末装置により前記商品の購入権利に対する取引操作がなされたことに基づいて前記記憶部に記憶される前記商品の購入権利を前記購入権利未所有ユーザに移転登録する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の商品取引システムにおいては、売却予定ユーザと購入予定ユーザとの商品取引予約が成立した場合に売却予定ユーザに商品の売却権利を付与するとともに購入予定ユーザに商品の購入権利を付与するものの、商品の取引予定時期が到来するまでは商品の引渡し及び商品代金の請求を開始させることなく、商品の取引予定時期が到来したことに基づいて当該商品の取引予定時期の到来を通知して商品の引渡し及び商品代金の請求を開始させるため、経済的又は物理的理由などによって商品の将来的な購入や売却を予定している者にも商品取引に参加させることができ、商品取引の自由度を高めることができる。
【0012】
また、商品の売却権利や購入権利の譲渡を可能にするため、将来的な価格の上昇又は下落を見越した商品取引を実行することができるようになり、商品取引の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態における商品取引システムの概要を示す説明図である。
【
図2】第1実施形態の商品取引システムにおける商品取引の流れを示す説明図である。
【
図3】商品取引予約画面の一例を示す説明図である。
【
図4】第2実施形態の商品取引システムにおける商品取引の流れを示す説明図である。
【
図5】第2実施形態の商品取引予約画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る商品取引システムの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
[1.ハードウェア構成]
まず、本発明の一実施形態にかかる商品取引システム1のハードウェア構成の一例について説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる商品取引システム1の構成例を示す説明図である。
【0016】
図1に示すように、商品取引システム1は、インターネットを介した個人間商品取引を可能にするものであり、インターネット2に接続される、売却予定者側端末装置3と、購入予定者側端末装置4と、管理装置10と、を備えている。なお、売却予定者側端末装置3及び購入予定者側端末装置4として各々1台の端末装置を示したが、各々複数台の端末装置を設けてインターネット2に接続するようにしてもよい。
【0017】
売却予定者側端末装置3は、商品の売却を予定しているユーザ(売却予定ユーザ)が操作する端末装置であり、購入予定者側端末装置4は、商品の購入を予定しているユーザ(購入予定ユーザ)が操作する端末装置である。また、売却予定者側端末装置3及び購入予定者側端末装置4は、PC(Personal Computer)やスマートフォン(Smartphone)、タブレット(Tablet)、携帯電話(Cellular Phone)等の任意の情報処理装置によって構成される。
【0018】
管理装置10は、システムの管理者が操作する端末装置であり、一又は複数のPCによって構成され、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置と、キーボード等の入力部と、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置と、を含んでいる。
【0019】
また、不揮発性記憶装置には、商品取引システム1に関する処理を実現するためのPCプログラムが格納され、上記した処理装置がこのPCプログラムを実行することで、取引制御部11と、価格情報登録部12と、商品状態情報登録部13と、取引時期管理部14と、掲示期間管理部15と、の各種機能を実現するようになっている。取引制御部11は、売却予定ユーザと購入予定ユーザとの商品取引を実行させるための制御を実行するものであり、価格情報登録部12は、取引価格をデータベース20に登録するための処理を行うものであり、商品状態情報登録部13は、売却予定又は購入予定の商品の状態を示す情報をデータベース20に登録するための処理を行うものであり、取引時期管理部14は、商品の取引予定時期を管理するための処理を行うものであり、掲示期間管理部15は、取引サイトへの掲示期間を管理するための処理を行うものである。なお、管理装置10が複数のPCによって構成される場合には、取引制御部11と、価格情報登録部12と、商品状態情報登録部13と、取引時期管理部14と、掲示期間管理部15と、を複数のPCに分散させて配置するようにしてもよい。
【0020】
また、不揮発性記憶装置には管理装置10が利用するデータベース20が設けられ、「商品情報21」、「価格情報22」、「商品状態情報23」、「引渡時期情報24」、「ユーザ情報25」、「掲示期間情報26」、「購入権利情報27」、「売却権利情報28」、等の情報が体系的に保持されている。「商品情報21」は、商品を特定する情報(商品名、商品画像、商品番号等)であり、「価格情報22」は、商品の取引価格(売却価格、購入価格)を示す情報であり、「商品状態情報23」は、売却予定又は購入予定の商品の状態(新品か中古か、中古の程度)を示す情報であり、「引渡時期情報24」は、商品の引渡予定(希望)時期を特定する情報(引渡予定(希望)月等)であり、「ユーザ情報25」は、ユーザ(売却予定ユーザ、購入予定ユーザ)を特定する情報であり、「掲示期間情報26」は、取引サイトへの掲示期間を示す情報であり、「購入権利情報27」は、取引予約が成立した商品の購入権利を示す情報であり、「売却権利情報28」は、取引予約が成立した商品の売却権利を示す情報である。なお、データベース20は管理装置10内に配置される必要はなく、他の装置上に配置してもよい。また、価格情報22には商品の輸送費用を含むようにしてもよいし、価格情報22とは別に輸送費用を示す情報(輸送費用情報)をデータベースに保持するようにしてもよい。
【0021】
[2.商品取引システムの動作]
本例の商品取引システム1では、インターネットを介した従来の個人間商品取引とは異なり、商品取引の時期についても指定できるようになっている。つまり、従来のインターネットを介した個人間商品取引は、商品を即時に引渡すことを前提としたものであり、商品が用意された状態で行われる。一方、本例の商品取引システム1は、将来に商品取引を行うことを前提とするものの、商品を即時に引渡すものに限らず、商品を将来的に引渡すもの、例えば現時点では商品が用意されていないものの将来的に入手の予定がある場合や、経済的な理由や物理的な理由等により商品を即時に売却することは予定していないものの将来的には売却することを予定している場合、経済的な理由や物理的な理由等により商品を即時に購入することは予定していないものの将来的には購入することを予定している場合等、現時点で商品が用意されているか否かとは無関係に行われ、将来の商品取引の予約そのものを管理する。
【0022】
従来、経済的な理由や引っ越し等の物理的な理由により商品の販売や購入を先送りしている者は、経済的又は物理的な理由が解消した後に商品取引を開始するのが一般的である。しかしながら、経済的又は物理的な理由が解消する以前、換言すると現時点では商品を即時に購入することを予定していないような場合にも、将来的な購入を前提に目当ての商品を検索して気に入った商品が見つかった場合には検討リストに記録しておくことがある。ところが、経済的又は物理的な理由が解消した後に検討リストに記録している商品を購入しようとしても、既に商品取引されてしまっているという状態になり兼ねない。
【0023】
このような場合、市場に多数流通している商品であれば容易に入手することができる一方、市場に殆ど流通していない商品である場合には入手することが困難となり、購入の機会が失われてしまっていた。本例の商品取引システム1では商品取引時期の要素を取り入れることで、将来的な購入や売却を予定している者の商品取引の機会が失われることを抑止している。
【0024】
[3.第1実施形態の商品取引システムにおける商品取引の流れ]
図2は、第1実施形態の商品取引システム1における商品取引の流れを示す説明図であり、
図3は、商品取引予約画面の一例を示す説明図である。本例では売却予定ユーザが商品を出品し、この出品された商品を購入予定ユーザが取引予約することによって商品取引が行われる。
【0025】
具体的には、
図2に示すように、売却予定ユーザが売却予定者側端末装置3を操作して売却を予定している商品の、商品情報(商品名等)と、商品の売却予定価格と、商品の状態と、取引予定時期と、ユーザ情報と、掲示期間と、の情報をインターネット2を介して管理装置10に送信すると(S1)、管理装置10は、売却予定者側端末装置3から送信された情報をデータベース20に登録する(S2)。そして、データベース20に登録された情報を確認し(S3)、記載漏れや誤記等の不備がないことを確認すると、例えば
図3に示すような管理装置10が管理するサービスサイト上の取引サイトに商品情報を公開するとともに、売却予定者側端末装置3に出品処理が完了したことを通知する(S4)。これにより、購入予定ユーザが購入予定者側端末装置4を操作してこれらの情報を視認できるようになる。
【0026】
管理装置10は、管理するサービスサイト上の取引サイトに商品情報を公開すると売却予定者側端末装置3から送信された情報に基づいて取引サイトに掲示する期間を管理し、期間が経過するまでに取引予約手続きが行われていない場合には掲示を終了する。また、
図3に示すように取引サイトには商品情報として、商品画像、商品の取引価格、配送料(送料)、購入により付与されるポイント数、商品の状態、売却予定ユーザ情報、取引予定時期、が掲示され、商品の取引価格や、商品状態、取引予定時期等によって並び替え(ソート)表示できるようになっている。
【0027】
購入予定ユーザは、購入予定者側端末装置4を操作してサービスサイト上の取引サイトに掲載された商品を閲覧し、問い合わせを行う場合がある。この場合には管理装置10は問い合わせがあったことや問い合わせの内容を売却予定者側端末装置3に通知し、該通知を受けて売却予定ユーザは売却予定者側端末装置3を操作して問い合わせに対して回答を行う。そして、購入予定ユーザが購入予定者側端末装置4を操作して例えば
図3の取引予約ボタンを押す等の取引予約手続きを行うと、管理装置10において購入予定ユーザの情報等に関する確認を行い、問題がないことを確認すると(S5)、売却予定者側端末装置3及び購入予定者側端末装置4に取引予約の成立を通知し、売却予定ユーザに商品の売却権利(売却権)を付与するとともに購入予定ユーザに商品の購入権利(購入権)を付与し、取引サイトに公開している商品情報を非表示にする(S6)。売却予定ユーザに付与される商品の売却権利(売却権)は売却予定ユーザのユーザ情報や商品情報21に紐づけされた状態でデータベース20の売却権利情報28に記憶され、購入予定ユーザに付与される商品の購入権利(購入権)は購入予定ユーザのユーザ情報や商品情報21に紐づけされた状態でデータベース20の購入権利情報27に記憶される。
【0028】
ただし、本例の商品取引システム1ではS5の取引予約が成立した後、直ぐに商品の引渡しや商品代金の支払いを行うものに限らず、所定期間が経過するまでは商品の引渡しや商品代金の支払いを行わない商品取引にも対応している。管理装置10は、引渡時期を管理し、取引予定時期が到来するとデータベース20の購入権利情報27及び売却権利情報28に記憶される購入権利及び売却権利に応じて購入予定者側端末装置4及び売却予定者側端末装置3に取引準備通知を行い、取引予定時期が到来したことを通知する(S7)。これにより、購入予定ユーザによる商品代金の支払い手続きが行われるようになる。
【0029】
そして、購入予定ユーザによる商品代金の支払いが確認された場合には、管理装置10は売却予定者側端末装置3に支払いを確認したことを示す支払完了通知を行い、売却予定者側端末装置3において支払完了通知を受信することにより売却予定ユーザに商品の発送を促す(S8)。また、購入予定ユーザが商品を受け取った後(S9)、購入予定者側端末装置4を操作して管理装置10に商品を受け取ったことを通知すると、管理装置10は売却予定ユーザに商品代金を支払い、購入予定者側端末装置4に購入商品に係るポイントを付与する。その後、購入予定者側端末装置4及び売却予定者側端末装置3に取引が完了したことや購入権利及び売却権利が消滅したことを通知する。本例では、購入予定ユーザに購入商品に係るポイントを付与することにより再び本例の商品取引システム1を利用して商品取引を行うように仕向けることができるようになっている。
【0030】
なお、管理装置10から売却予定ユーザに支払う商品代金は、取引システムの利用手数料を除いた金額を支払うようにしてもよい。また、売却予定ユーザに売却商品に係るポイントを付与するようにしてもよく、この場合には売却予定ユーザにも再び本例の商品取引システム1を利用するように仕向けることができる。また、購入予定ユーザによる取引予約に際して予約手数料(ポイントでもよいし、一部又は全部にポイントを充当可能とするものであってもよい)の支払いを必要とするようにしてもよく、この場合には取引予約のキャンセルを抑制できるようになる。また、購入予定ユーザによる商品代金の支払いが確認された場合に、管理装置10によって支払完了通知とは別に売却予定者側端末装置3に発送指示を行うようにしてもよいし、支払完了通知に替えて発送指示を行うようにしてもよい。
【0031】
このように、第1実施形態の商品取引システム1では取引予約が成立した後に、商品の取引予定時期が到来するまでは商品代金の請求や商品の引渡しを開始させることなく、商品の取引予定時期が到来したことに基づいて商品取引を開始する。換言すると、商品の取引予定時期が到来したことに基づいて商品代金の支払いや商品の引渡しを開始させるようになっている。つまり、第1実施形態の商品取引システム1では将来に商品取引を行うことの予約を成立させることを可能にしている。そのため、直ぐに商品代金の支払いや商品の発送を行うものに限らず、所定期間が経過するまでは商品代金の支払いや商品の発送を遅延させるような商品取引についても実行可能になっている。これにより、現時点では購入費用を工面できないが購入費用を工面できる予定がある等の経済的な理由や現時点では商品の保管場所を確保できないが保管場所を確保できる予定がある等の物理的な理由により将来的な商品の購入を予定している場合に、経済的又は物理的な理由が解消する以前に商品代金の支払いを行うことなしに商品を確保することが可能になり、商品購入の機会が失われることを抑止できるようになる。
【0032】
[4.第2実施形態の商品取引システムにおける商品取引の流れ]
図4は、第2実施形態の商品取引システム1における商品取引の流れを示す説明図であり、
図5は、第2実施形態の商品取引予約画面の一例を示す説明図である。本例では購入予定ユーザが購入を予定している商品を登録し、この登録された商品を売却予定ユーザが取引予約することによって商品取引が行われる。
【0033】
具体的には、
図4に示すように、購入予定ユーザが購入予定者側端末装置4を操作して購入を予定している商品の、商品情報(商品名等)と、商品の取引価格と、購入を予定している商品の状態と、取引予定時期と、ユーザ情報と、掲示期間と、の情報をインターネット2を介して管理装置10に送信すると(SA1)、管理装置10は、購入予定者側端末装置4から送信された情報をデータベース20に登録する(SA2)。そして、データベース20に登録された情報を確認し(SA3)、記載漏れや誤記等の不備がないことを確認すると、例えば
図5に示すような管理装置10が管理するサービスサイト上の取引サイトに購入予定の商品情報を公開するとともに、購入予定者側端末装置4に購入予定商品の掲示処理が完了したことを通知する(SA4)。これにより、売却予定ユーザが売却予定者側端末装置3を操作してこれらの情報を視認できるようになる。また、本例では取引価格とは別に配送料の上限を示す情報についても購入予定者側端末装置4から管理装置10に送信して、データベース20に登録するようになっている。
【0034】
管理装置10は、管理するサービスサイト上の取引サイトに購入予定の商品情報を公開すると購入予定者側端末装置4から送信された情報に基づいて取引サイトに掲示する期間を管理し、期間が経過するまでに取引予約手続きが行われていない場合には掲示を終了する。また、
図5に示すように取引サイトには商品情報として、商品の取引価格、配送料の上限(送料)、商品の状態、購入予定ユーザ情報、取引予定時期、が掲示され、商品の取引価格や、商品状態、取引予定時期等によって並び替え(ソート)表示できるようになっている。
【0035】
売却予定ユーザは、売却予定者側端末装置3を操作してサービスサイト上の取引サイトに掲載された商品情報を閲覧し、例えば
図5の取引予約ボタンを押す等の取引予約手続きを行うと、管理装置10は、購入予定者側端末装置4に取引予約申し込みがあったことを示す申し込み通知を行い、購入予定ユーザは取引予約を承諾する場合には管理装置10に取引予約申し込みを承諾することを示す販売承諾を通知する。
【0036】
また、本例の商品取引システム1では取引予約申し込みがあった場合に購入予定ユーザが売却予定ユーザに問い合わせを行うことができるようになっている。購入予定ユーザが購入予定者側端末装置4を操作して問い合わせを行うと管理装置10は問い合わせがあったことや問い合わせの内容を売却予定者側端末装置3に通知し、売却予定ユーザに売却予定者側端末装置3を操作して問い合わせに対して回答を行うことを促す。購入予定ユーザは売却予定ユーザの回答内容を見た後、購入予定者側端末装置4を操作して取引予約申し込みを拒否することができるようになっている。取引予約申し込みを拒否した場合には、取引サイトに公開している商品情報は非公開とされず、再び取引予約申し込みを受け付け可能になっている。
【0037】
一方、購入予定ユーザが購入予定者側端末装置4を操作して取引予約申し込みを承諾した場合には、管理装置10において売却予定ユーザの情報等に関する確認を行い、問題がないことを確認すると(SA5)、購入予定者側端末装置4及び売却予定者側端末装置3に取引予約の成立を通知し、売却予定ユーザに商品の売却権利(売却権)を付与するとともに購入予定ユーザに商品の購入権利(購入権)を付与し、取引サイトに公開している商品情報を非表示にする(SA6)。なお、売却予定ユーザに付与される商品の売却権利(売却権)は売却予定ユーザのユーザ情報や商品情報21に紐づけされた状態でデータベース20の売却権利情報28に記憶され、購入予定ユーザに付与される商品の購入権利(購入権)は購入予定ユーザのユーザ情報や商品情報21に紐づけされた状態でデータベース20の購入権利情報27に記憶される。
【0038】
また、本例の商品取引システム1においてもSA5の取引予約が成立した後、直ぐに商品の引渡しや商品代金の支払いを行うものに限らず、所定期間が経過するまでは商品の引渡しや商品代金の支払いを行わない商品取引にも対応している。管理装置10は、引渡時期を管理し、取引予定時期が到来するとデータベース20の購入権利情報27及び売却権利情報28に記憶される購入権利及び売却権利に応じて購入予定者側端末装置4及び売却予定者側端末装置3に取引準備通知を行い、取引予定時期が到来したことを通知する(SA7)。これにより、購入予定ユーザによる商品代金の支払い手続きが行われるようになる。
【0039】
そして、購入予定ユーザによる商品代金の支払いが確認された場合には、管理装置10は売却予定者側端末装置3に支払いを確認したことを示す支払完了通知を行い、売却予定者側端末装置3において支払完了通知を受信することにより売却予定ユーザに商品の発送を促す(SA8)。また、購入予定ユーザが商品を受け取った後(SA9)、購入予定者側端末装置4を操作して管理装置10に商品を受け取ったことを通知すると、管理装置10は売却予定ユーザに商品代金を支払い、購入予定者側端末装置4に購入商品に係るポイントを付与する。その後、購入予定者側端末装置4及び売却予定者側端末装置3に取引が完了したことや購入権利及び売却権利が消滅したことを通知する。本例では、購入予定ユーザに購入商品に係るポイントを付与することにより再び本例の商品取引システム1を利用して商品取引を行うように仕向けることができるようになっている。
【0040】
なお、管理装置10から購入予定ユーザに支払う商品代金は、取引システムの利用手数料を除いた金額を支払うようにしてもよい。また、購入予定ユーザによる取引予約に際して予約手数料(ポイントでもよいし、一部又は全部にポイントを充当可能とするものであってもよい)の支払いを必要とするようにしてもよく、この場合には取引予約のキャンセルを抑制できるようになる。また、購入予定ユーザによる商品代金の支払いが確認された場合に、管理装置10によって支払完了通知とは別に売却予定者側端末装置3に発送指示を行うようにしてもよいし、支払完了通知に替えて発送指示を行うようにしてもよい。また、本例の商品取引システム1では購入予定ユーザに商品購入に係るポイントが付与されず、売却予定ユーザにもポイントは付与されないようになっているが、購入予定ユーザと売却予定ユーザとの一方又は両方にポイントを付与するようにしてもよい。ポイントを付与することにより再び本例の商品取引システム1を利用して商品取引を行うように仕向けることができる。
【0041】
このように、第2実施形態の商品取引システム1では取引予約が成立した後に、商品の取引予定時期が到来するまでは商品代金の請求や商品の引渡しを開始させることなく、商品の取引予定時期が到来したことに基づいて商品取引を開始する。換言すると、商品の取引予定時期が到来したことに基づいて商品代金の支払いや商品の引渡しを開始させるようになっている。つまり、第2実施形態の商品取引システム1では将来に商品取引を行うことの予約を成立させることを可能にしている。そのため、直ぐに商品代金の支払いや商品の発送を行うものに限らず、所定期間が経過するまでは商品代金の支払いや商品の発送を遅延させるような商品取引についても実行可能になっている。これにより、現時点では購入費用を工面できないが購入費用を工面できる予定がある等の経済的な理由や現時点では商品の保管場所を確保できないが保管場所を確保できる予定がある等の物理的な理由により将来的な商品の購入を予定している場合に、経済的又は物理的な理由が解消する以前に商品代金の支払いを行うことなしに商品を確保することが可能になり、商品購入の機会が失われることを抑止できるようになる。
【0042】
なお、上記第1実施形態の商品取引システム1と第2実施形態の商品取引システム1とは、別々に行われるものに限らず、第1実施形態の商品取引システム1と第2実施形態の商品取引システム1とを並行して実行することも可能である。即ち、本発明に係る商品取引システム1として、売却予定ユーザが商品を出品してこの出品された商品を購入予定ユーザが取引予約する取引サイトと、購入予定ユーザが購入を予定している商品を登録してこの登録された商品を売却予定ユーザが取引予約する取引サイトと、を運営するようにしてもよい。
【0043】
また、商品取引システム1における問い合わせの内容として、価格交渉(値下げ交渉、値上げ交渉、配送料金交渉)を含むようにしてもよい。この場合には購入予定ユーザと売却予定ユーザとの両方にとって有利な条件で商品取引を行うことができるようになる。
【0044】
また、上記した第1実施形態及び第2実施形態では購入予定ユーザが商品代金をシステムの管理者に支払い、システムの管理者が売却予定ユーザに商品代金を支払うものを示したが、購入予定ユーザが商品代金を売却予定ユーザに直接支払うようにしてもよい。また、この場合にはシステムの利用手数料を売却予定ユーザから徴収するようにしてもよい。
【0045】
また、商品取引システム1における問い合わせの内容として、価格交渉(値下げ交渉、値上げ交渉、配送料金交渉)を含むようにしてもよい。この場合には購入予定ユーザと売却予定ユーザとの両方にとって有利な条件で商品取引を行うことができるようになる。
【0046】
また、上記した商品取引システム1においては、書籍に関する商品取引を例に説明したが、市場に流通する商品であれば書籍に限定されるものではなく、動産や不動産、電子データ等、様々な商品を本商品取引システム1を用いて商品取引を行うことが可能である。
【0047】
[5.購入権利及び販売権利の譲渡に係る商品取引システム]
次に、上記した第1実施形態及び第2実施形態の商品取引システムにおいて取引予約が成立したことに基づいて購入予定ユーザに付与される商品の購入権利(購入権)及び売却予定ユーザに付与される商品の売却権利を取引の対象とする商品取引システムについて説明する。本例の商品取引システムでは、上記した第1実施形態及び第2実施形態において取引予約が成立した後、取引予定時期や取引予定時期が到来する以前には商品の購入権利(購入権)や商品の売却権利(売却権)を取引できるようになっている。
【0048】
上記したように、第1実施形態及び第2実施形態の商品取引システムにおいて取引予約が成立した場合には、購入予定ユーザに商品の購入権利(購入権)を付与するとともに売却予定ユーザに商品の売却権利を付与する。また、取引予約が成立した後、少なくとも商品代金の支払い及び商品の引渡しが完了するまでは、商品の商品情報、商品の取引価格、商品の状態、取引予定時期、ユーザ情報、購入権利情報、売却権利情報等の取引予約に係る商品に関する情報がデータベース20に記憶される。
【0049】
また、商品の購入権利(購入権)を有する購入予定ユーザ(以下の実施形態においては購入権所有ユーザと記載する)は、購入予定者側端末装置4を操作してデータベース20の購入権利情報27に記憶される商品の購入権利(購入権)を選択するとともに該購入権利の譲渡価格(ポイントでもよいし、一部又は全部にポイントを充当可能とするものであってもよい)や購入により付与されるポイント数等を設定して管理装置10に出品指示を行うことにより、例えば
図6に示す管理装置10が管理するサービスサイト上の取引サイトに商品の購入権利(購入権)に関わる情報を公開するとともに、購入権所有ユーザの購入予定者側端末装置4に出品処理が完了したことを通知する。これにより、出品された商品の購入権利(購入権)を有していない購入予定ユーザ(以下の実施形態においては購入権未所有ユーザと記載する)が購入予定者側端末装置4を操作して商品の購入権利(購入権)に関わる情報を視認できるようになる。
【0050】
図6に示すように取引サイトには商品の購入権利(購入権)に関わる情報として、商品の購入金額、付与されるポイント数、配送料(送料)等の購入条件と、商品の状態と、取引予定時期と、を表示するとともに、商品の購入権利(購入権)の譲渡価格と、商品の購入権利(購入権)を有しているユーザの情報と、が掲示され、譲渡価格や、購入条件(譲渡価格、付与されるポイント数、配送料(送料)のいずれか)、商品状態、取引予定時期等によって並べ替え(ソート)表示できるようになっている。
【0051】
購入権未所有ユーザは、購入予定者側端末装置4を操作してサービスサイト上の取引サイトに掲載された商品の購入権利(購入権)に関わる情報を閲覧し、例えば
図6の購入ボタンを押す等の購入手続きを行うと、管理装置10は、商品の購入権利(購入権)の譲渡取引を成立させ、購入権未所有ユーザによる商品の購入権利(購入権)の代金支払が完了したことに基づいてデータベース20の購入権利情報27に取引予約に係る商品に紐づけされて記憶される商品の購入権利(購入権)を有するユーザ情報を、購入権所有ユーザから購入権未所有ユーザに変更し、商品の購入権利(購入権)を購入権所有ユーザから購入権未所有ユーザに移転させる。
【0052】
このように、上記した例では商品の購入権利(購入権)を取引できるようになっている。これにより、購入権所有ユーザが将来的な商品の取引価格の上昇を見越して商品取引を実行することができるようになり、商品取引の自由度を高めることができる。一方、購入権未所有ユーザは将来的な商品の取引価格の下落を見越して商品取引を実行することができるようになることに加え、商品の取引価格の上昇局面においては価格面でより有利な条件で商品を購入できるようになるし、付与されるポイント数等についてもより有利な条件で商品を購入できるようになる。
【0053】
また、商品の売却権利(売却権)についても取引できるようにしてもよく、この場合には、商品の売却権利(売却権)を有する売却予定ユーザ(以下の実施形態においては売却権所有ユーザと記載する)は、売却予定者側端末装置3を操作してデータベース20の売却権利情報28に記憶される商品の売却権利(売却権)を選択するとともに該売却権利の譲渡価格(ポイントでもよいし、一部又は全部にポイントを充当可能とするものであってもよい)や売却により付与されるポイント数等を設定して管理装置10に出品指示を行うことにより、管理装置10が管理するサービスサイト上の取引サイトに商品の売却権利(売却権)に関わる情報を公開するとともに、売却権所有ユーザの売却予定者側端末装置3に出品処理が完了したことを通知する。これにより、出品された商品の売却権利(売却権)を有していない売却予定ユーザ(以下の実施形態においては売却権未所有ユーザと記載する)が売却予定者側端末装置3を操作して商品の売却権利(売却権)に関わる情報を視認できるようになる。
【0054】
取引サイトには商品の売却権利(売却権)に関わる情報として、商品の売却金額、付与されるポイント数、配送料(送料)等の売却条件と、商品の状態と、取引予定時期と、を表示するとともに、商品の売却権利(売却権)の譲渡価格と、商品の売却権利(売却権)を有しているユーザの情報と、が掲示され、譲渡価格や、売却条件(譲渡価格、付与されるポイント数、配送料(送料)のいずれか)、商品状態、取引予定時期等によって並べ替え(ソート)表示できるようになっている。
【0055】
売却権未所有ユーザは、売却予定者側端末装置3を操作してサービスサイト上の取引サイトに掲載された商品の売却権利(売却権)に関わる情報を閲覧し、売却ボタンを押す等の売却手続きを行うと、管理装置10は、商品の売却権利(売却権)の譲渡取引を成立させ、売却権未所有ユーザによる商品の売却権利(売却権)の代金支払が完了したことに基づいてデータベース20の売却権利情報28に紐づけされて記憶される商品の売却権利(売却権)を有するユーザ情報を、売却権所有ユーザから売却権未所有ユーザに変更し、商品の売却権利(売却権)を売却権所有ユーザから売却権未所有ユーザに移転させる。
【0056】
このように、上記した例では商品の売却権利(売却権)を取引できるようになっている。これにより、売却権所有ユーザが将来的な商品の取引価格の下落を見越して商品取引を実行することができるようになり、商品取引の自由度を高めることができる。一方、売却権未所有ユーザは将来的な商品の取引価格の上昇を見越して商品取引を実行することができるようになること加え、商品の取引価格の下落局面においてはより有利な条件で商品を売却できるようになる。
【0057】
なお、商品の購入権利及び売却権利に係る商品取引は、オークション形式で行うものであってもよい。すなわち、購入権所有ユーザが購入予定者側端末装置4を操作して購入権利を出品して、設定されている期間に亘って購入権未所有ユーザによる入札を受け付けて最高額で入札した購入権未所有ユーザに商品の購入権利(購入権)を移転させたり、売却権所有ユーザが売却予定者側端末装置3を操作して売却権利を出品して、設定されている期間に亘って売却権未所有ユーザによる入札を受け付けて最低額で入札した売却権未所有ユーザに商品の売却権利(売却権)を移転させたりするようにしてもよい。
【0058】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記した実施形態は本技術思想を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。すなわち、上記実施形態の一部を変更したり、上記複数の実施形態を組み合わせたものであっても本技術思想を適用可能とされる。
【符号の説明】
【0059】
1 商品取引システム
2 インターネット
3 売却予定者側端末装置
4 購入予定者側端末装置
10 管理装置
11 取引制御部
12 価格情報登録部
13 商品状態情報登録部
14 取引時期管理部
15 掲示期間管理部
20 データベース
21 商品情報
22 価格情報
23 商品状態情報
24 引渡時期情報
25 ユーザ情報
26 掲示期間情報
27 購入権利情報
28 売却権利情報