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  • 特開-鉄骨建方工法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021563
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】鉄骨建方工法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/35 20060101AFI20230207BHJP
【FI】
E04B1/35 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126502
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】安原 志哉
(72)【発明者】
【氏名】相樂 敏男
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 稔
(72)【発明者】
【氏名】佐田 裕文
(72)【発明者】
【氏名】伊勢本 遼
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 智昭
(72)【発明者】
【氏名】藤井 陽介
(72)【発明者】
【氏名】椎葉 千晶
(57)【要約】
【課題】基礎に鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法において、作業効率を向上しながら鉄骨柱の建ち精度を簡単に確保することができる技術を提供する。
【解決手段】基礎1に形成された柱脚部挿入穴2に柱脚部11aが挿入された鉄骨柱11を支保工40により宙吊りされた宙吊り状態で設置する鉄骨柱設置工程の実行後に、柱脚部挿入穴2にコンクリートを打設するコンクリート打設工程を実行して、基礎1に鉄骨柱11を固定する鉄骨建方工法であって、鉄骨柱設置工程において、宙吊り状態で設置した複数の鉄骨柱11同士を鉄骨梁15,21,22で連結してなる柱梁架構50を組み立てる。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎に形成された柱脚部挿入穴に柱脚部が挿入された鉄骨柱を支保工により宙吊りされた宙吊り状態で設置する鉄骨柱設置工程の実行後に、前記柱脚部挿入穴にコンクリートを打設するコンクリート打設工程を実行して、前記基礎に前記鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法であって、
前記鉄骨柱設置工程において、前記宙吊り状態で設置した複数の鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結してなる柱梁架構を組み立てる鉄骨建方工法。
【請求項2】
前記鉄骨柱設置工程において前記柱梁架構における接合部の本固定を行う請求項1に記載の鉄骨建方工法。
【請求項3】
前記鉄骨柱設置工程の実行前に、所定の第1水平方向に沿って並設される複数の鉄骨柱を鉄骨梁で連結してなる鉄骨柱ユニットを製作する鉄骨柱ユニット製作工程を実行し、
前記鉄骨柱設置工程において、前記鉄骨柱ユニットの複数を前記第1水平方向に直交する第2水平方向に沿って並設すると共に、当該並設された複数の鉄骨柱ユニット同士を鉄骨梁で連結して前記柱梁架構を組み立てる請求項1又は2に記載の鉄骨建方工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎に鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法に関する。
【背景技術】
【0002】
基礎に形成された柱脚部挿入穴に柱脚部が挿入された鉄骨柱を支保工により宙吊りされた宙吊り状態で設置し、その柱脚部挿入穴にコンクリートを打設して、基礎に鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法が知られている(例えば特許文献1を参照。)。このような鉄骨建方工法では、鉄骨柱の柱脚部を基礎に固定するためのアンカーボルトを廃止することができるため、作業効率の向上を図ることができる。
また、このような鉄骨建方工法を採用して鉄骨建物を建設する場合には、当該鉄骨建方工法により複数の鉄骨柱の基礎への固定が完了した後に、それら鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結して柱梁架構を組み立てるのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3703740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の鉄骨建方工法により複数の鉄骨柱の基礎への固定が完了した後に、それら鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結して柱梁架構を組み立てる場合には、鉄骨梁への鉄骨柱の接合位置のずれ等により、鉄骨柱の建ち精度の確保が困難となる。特に、その鉄骨柱が外柱である場合には、建ち姿勢の悪化が外観に悪影響を及ぼすという問題もある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、基礎に形成された柱脚部挿入穴に柱脚部が挿入された鉄骨柱を支保工により宙吊りされた宙吊り状態で設置する鉄骨柱設置工程の実行後に、前記柱脚部挿入穴にコンクリートを打設するコンクリート打設工程を実行して、前記基礎に前記鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法において、作業効率を向上しながら鉄骨柱の建ち精度を簡単に確保することができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、基礎に形成された柱脚部挿入穴に柱脚部が挿入された鉄骨柱を支保工により宙吊りされた宙吊り状態で設置する鉄骨柱設置工程の実行後に、前記柱脚部挿入穴にコンクリートを打設するコンクリート打設工程を実行して、前記基礎に前記鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法であって、
前記鉄骨柱設置工程において、前記宙吊り状態で設置した複数の鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結してなる柱梁架構を組み立てる点にある。
【0006】
本構成によれば、上記鉄骨柱設置工程において、複数の鉄骨柱を宙吊り状態で支保工に設置する際に、当該複数の鉄骨柱の建ち精度を比較的簡単に確保することができる。更に、上記鉄骨柱設置工程において、宙吊り状態で設置された複数の鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結する形態で上記柱梁架構が組み立てられるので、当該組み立てにより柱梁架構に含まれる夫々の鉄骨柱の建ち精度を自動的に確保することができる。その後、上記コンクリート打設工程を実行して、夫々の鉄骨柱を建ち精度を確保した状態で基礎に固定することができる。
従って、本発明により、基礎に形成された柱脚部挿入穴に柱脚部が挿入された鉄骨柱を支保工により宙吊りされた宙吊り状態で設置する鉄骨柱設置工程の実行後に、前記柱脚部挿入穴にコンクリートを打設するコンクリート打設工程を実行して、前記基礎に前記鉄骨柱を固定する鉄骨建方工法において、作業効率を向上しながら鉄骨柱の建ち精度を簡単に確保することができる技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記鉄骨柱設置工程において前記柱梁架構における接合部の本固定を行う点にある。
【0008】
本構成によれば、上記鉄骨柱設置工程において、宙吊り状態で設置した複数の鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結してなる柱梁架構を組み立てるにあたり、当該柱梁架構における接合部の本固定を完了しておくことができるので、効率良く合理的に柱梁架構を構築することができる。更に、その後の上記コンクリート打設工程において、複数の鉄骨柱の柱脚部が挿入された夫々の柱脚部挿入穴にコンクリートを打設する際には、それら複数の鉄骨柱を含む柱梁架構における接合部の本固定が完了されて当該複数の鉄骨柱が強固に固定されているので、コンクリート打設による複数の鉄骨柱の建ち精度の悪化を回避することできる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記鉄骨柱設置工程の実行前に、所定の第1水平方向に沿って並設される複数の鉄骨柱を鉄骨梁で連結してなる鉄骨柱ユニットを製作する鉄骨柱ユニット製作工程を実行し、
前記鉄骨柱設置工程において、前記鉄骨柱ユニットの複数を前記第1水平方向に直交する第2水平方向に沿って並設すると共に、当該並設された複数の鉄骨柱ユニット同士を鉄骨梁で連結して前記柱梁架構を組み立てる点にある。
【0010】
本構成によれば、上記鉄骨柱設置工程において宙吊り状態で設置された複数の鉄骨柱同士を鉄骨梁で連結する柱梁架構の組み立て作業については比較的高所で行われることになるが、その鉄骨柱設置工程の実行前の上記鉄骨柱ユニット製作工程にて、その柱梁架構に含まれる鉄骨柱ユニットが予め製作されているので、上記鉄骨柱設置工程での高所作業を簡素化して作業性及び安全性を向上することができる。
更に、上記鉄骨柱ユニット製作工程における鉄骨柱ユニットの製作作業については、一の第1水平方向に沿って並設される複数の鉄骨柱を連結するだけの作業であるため、鉄骨柱の仮支持具のような特殊な治具等を利用することなく簡単な作業で当該鉄骨柱ユニットを地組することができる。一方、上記鉄骨柱設置工程における柱梁架構の組み立て作業については、複数の鉄骨柱ユニットを支保工により宙吊り状態で保持させながら当該第1水平方向に直交する第2水平方向に沿って並設して、これらを鉄骨梁で連結するだけで良いので、効率良く作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】鉄骨柱ユニット製作工程及び鉄骨柱設置工程実施後の状態を示す立面図
図2】鉄骨柱設置工程実施後の状態を示す斜視図
図3】コンクリート打設工程実施後の状態を示す立面図
図4】屋根トラスユニット設置工程実施後の状態を示す立面図
図5】仕上工程実施後の状態を示す立面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る鉄骨建方工法の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態の鉄骨建方工法は、詳細については後述するが、鉄骨柱ユニット製作工程、鉄骨柱設置工程、コンクリート打設工程、屋根トラスユニット設置工程、仕上工程、を順に実行して、図5に示すような鉄骨建物100を構築する工法として構成されている。また、この鉄骨建物100は、切妻屋根部100Aが中央に配置されており、その両軒先側に当該切妻屋根部100Aと略同じ勾配を有する片流れ屋根部100Bが夫々配置された構造を有する。
以下、本実施形態の鉄骨建方工法を構成する各工程の詳細について順に説明する。
尚、本実施形態において、切妻屋根部100A及び片流れ屋根部100Bの妻面(図1,3,4,5における紙面)に平行な水平方向を第1水平方向Xと呼び、その第1水平方向Xに直交する方向である切妻屋根部100A及び片流れ屋根部100Bの桁行き方向(図1,3,4,5における奥行方向)を第2水平方向Yと呼ぶ。
【0013】
(鉄骨柱ユニット製作工程)
本鉄骨柱ユニット製作工程では、両片流れ屋根部100B(図5参照)に利用される鉄骨柱ユニット10(図1参照)が地組により製作される。この鉄骨柱ユニット10は、図1に示すように、第1水平方向Xに沿って並設される複数の鉄骨柱11を鉄骨梁である登り梁15で連結してなる。具体的には、両片流れ屋根部100Bの軒部側を支持する上記鉄骨柱11である外柱11Aと、両片流れ屋根部100Bの棟部側を支持する上記鉄骨柱11である内柱11Bとが平行に配置されて、これら外柱11Aと内柱11Bとが登り梁15の両端部の夫々に接合される。即ち、本鉄骨柱ユニット製作工程における鉄骨柱ユニット10の製作作業では、一の第1水平方向Xに沿って並設される複数の鉄骨柱11を同じく第1水平方向Xに沿って延びる登り梁15を介して連結するだけの作業である。そのため、鉄骨柱11の仮支持具のような特殊な治具等が不要であり、簡単な作業で当該鉄骨柱ユニット10が地組される。
尚、外柱11Aにおいて登り梁15の接合部17はその上端部に位置するが、内柱11Bにおいて登り梁15の接合部17はその上端部よりも若干下側に位置し、内柱11Bは、登り梁15との接合部17よりも上方に突出した構造を有する。
【0014】
鉄骨柱11と登り梁15との接合部17は、詳細な図示は省略するが、ボルト接合部又は溶接接合部として構成されており、本工程の段階では、この接合部17での固定状態は、本固定を行う前の状態である仮固定の状態となっている。即ち、接合部17がボルト接合部である場合にはボルトの仮締めが行われた状態が仮固定の状態であり、接合部17が溶接接合部である場合には仮溶接が行われた状態が仮固定の状態である。
尚、本実施形態では、鉄骨柱ユニット10を地組により製作したが、工場などの別の場所で製作しても構わない。
【0015】
(鉄骨柱設置工程)
上記鉄骨柱ユニット製作工程の後に実行される本鉄骨柱設置工程では、図1及び図2に示すように、基礎1に形成された柱脚部挿入穴2に柱脚部11aが挿入された鉄骨柱11が支保工40により宙吊りされた宙吊り状態で設置される。具体的には、先ずは、第2水平方向Yに延出する足場板41付き支保工40が、第1水平方向Xに沿って一対配置される。次に、上記鉄骨柱ユニット製作工程で製作された鉄骨柱ユニット10の複数が、これら一対の支保工40に亘って架設された状態で、第2水平方向Yに沿って片流れ屋根部100B全体に亘って並設される。そして、第2水平方向Yに沿って並設された複数の鉄骨柱ユニット10同士が、第2水平方向Yに延びる鉄骨梁である連結梁21,22,23を介して連結されて、これら複数の鉄骨柱ユニット10及び連結梁21,22,23からなる片流れ屋根部100Bの鉄骨躯体となる柱梁架構50が組み立てられる。このとき、鉄骨柱ユニット10が上記鉄骨柱ユニット製作工程にて予め製作されているので、本鉄骨柱設置工程での足場板41上での高所作業が簡素化される。更に、複数の鉄骨柱ユニット10を第2水平方向Yに沿って並設して間に連結梁21,22,23を架設するだけで良いので、効率良く作業が行われる。
【0016】
互いに隣接する鉄骨柱ユニット10間に架設される連結梁21,22,23としては、第2水平方向Yに沿って互いに隣接する外柱11Aの上端部間に架設される連結梁21、第2水平方向Yに沿って互いに隣接する内柱11Bの登り梁15の接合部17間に架設される連結梁22、第2水平方向Yに沿って互いに隣接する内柱11Bの上端部間に架設される連結梁23などが設けられている。
鉄骨柱11と連結梁21,22,23との接合部25は、詳細な図示は省略するが、ボルト接合部又は溶接接合部として構成されている。
【0017】
本鉄骨柱設置工程において柱梁架構50の組み立て作業は、支保工40に設けられた足場板41を利用して行われる。この組み立て作業では、各鉄骨柱11の建ち姿勢を調整しながら、鉄骨柱11と鉄骨梁15,21,22,23との接合部17,25の本固定が行われる。即ち、接合部17,25がボルト接合部である場合にはボルトの本締めが完了された状態が本固定の状態であり、接合部17,25が溶接接合部である場合には本溶接が行われた状態が本固定の状態である。そして、各接合部17,25の本固定が完了すると、宙吊り状態で設置された各鉄骨柱11は、強固に固定されて建ち精度が確保された状態となる。
【0018】
(コンクリート打設工程)
上記鉄骨柱設置工程の後の実行される本コンクリート打設工程では、図3に示すように、宙吊り状態で設置された各鉄骨柱11の柱脚部11aが挿入されている各柱脚部挿入穴2にコンクリート7が打設される。そして、この打設されたコンクリート7が硬化することにより、片流れ屋根部100Bの鉄骨躯体となる柱梁架構50の各鉄骨柱11が基礎1に固定された状態となる。
そして、本コンクリート打設工程に先立って実行される上記鉄骨柱設置工程において、宙吊り状態で柱梁架構50が組み立てられているので、作業効率を向上しながら当該柱梁架構50が有する各鉄骨柱11の建ち精度が簡単に確保される。更に、本コンクリート打設工程では、柱梁架構50における各接合部17,25の本固定が完了されて各鉄骨柱11が強固に固定された状態となっているので、コンクリート7の打設による各鉄骨柱11の建ち精度の悪化が回避される。
【0019】
尚、各鉄骨柱11の柱脚部11aの外周面には、コンクリート7に埋設されて引抜力を担保するためのスタッド13を設けることができる。更に、コンクリート7の打設の際に、柱脚部挿入穴2における柱脚部11aの水平方向のずれ等を回避するために、図示は省略するが、当該柱脚部11aをアングル材や鉄筋などの仮固定材で仮固定することもできる。
また、図1図3及び上記説明では、図5の鉄骨建物100において、左側に位置する片流れ屋根部100Bの構築方法を説明したが、右側に位置する片流れ屋根部100Bについても同様の方法で構築される。
【0020】
(屋根トラスユニット設置工程)
上記コンクリート打設工程の後に実行される屋根トラスユニット設置工程では、図4に示すように、左右両側に構築された片流れ屋根部100Bの鉄骨躯体となる柱梁架構50間に、切妻屋根部100Aの鉄骨躯体となる屋根トラスユニット30が架設される。具体的には、予め地組された複数の屋根トラスユニット30が、左右の両柱梁架構50間に架設された状態で第2水平方向Yに沿って並設される。そして、第2水平方向Yに沿って並設された複数の屋根トラスユニット30が連結されて、これら複数の屋根トラスユニット30からなる切妻屋根部100Aの架構が組み立てられる。
尚、本屋根トラスユニット設置工程以降の作業については、上記本鉄骨柱設置工程にて鉄骨柱ユニット10及び柱梁架構50を宙吊り状態で支持するための支保工40に設けられた足場板41を利用して行われるため、柱脚部挿入穴2に打設されたコンクリート7が硬化して柱梁架構50の各鉄骨柱11が基礎1に固定された後においても、足場板41付き支保工40は残されている。
【0021】
(仕上工程)
上記屋根トラスユニット設置工程の後に実行される仕上工程では、図5に示すように、切妻屋根部100A及びその両軒先側に配置された夫々の片流れ屋根部100Bの夫々の軒部に軒先鉄骨部材32が取り付けられた上で屋根仕上部材34が設置されて、鉄骨建物100が完成される。
【0022】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0023】
(1)上記実施形態では、鉄骨柱設置工程において柱梁架構50における接合部17,25の本固定を完了しておくように構成したが、この鉄骨柱設置工程では接合部17,25を仮固定しておき、コンクリート打設工程後に接合部17,25の本固定を行うように構成しても構わない。
【0024】
(2)上記実施形態では、鉄骨柱ユニット製作工程において鉄骨柱11同士を登り梁15で連結してなる鉄骨柱ユニット10を予め製作しておき、その後の鉄骨柱設置工程においてその鉄骨柱ユニット10の複数を宙吊り状態で並設して連結梁21,22,23で連結して柱梁架構50を組み立てるように構成したが、鉄骨柱ユニット製作工程を実行することなく、鉄骨柱設置工程において、複数の鉄骨柱11を宙吊り状態で設置した上で、これらを登り梁15及び連結梁21,22,23で連結して柱梁架構50を組み立てても構わない。
【符号の説明】
【0025】
1 基礎
2 柱脚部挿入穴
7 コンクリート
10 鉄骨柱ユニット
11 鉄骨柱
11A 外柱(鉄骨柱)
11B 内柱(鉄骨柱)
11a 柱脚部
15 登り梁(鉄骨梁)
21 連結梁(鉄骨梁)
22 連結梁(鉄骨梁)
23 連結梁(鉄骨梁)
40 支保工
50 柱梁架構
X 第1水平方向
Y 第2水平方向
図1
図2
図3
図4
図5