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特開2023-21585青果類の食べ頃予測装置及び食べ頃予測方法
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  • 特開-青果類の食べ頃予測装置及び食べ頃予測方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021585
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】青果類の食べ頃予測装置及び食べ頃予測方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 29/27 20060101AFI20230207BHJP
   G01N 21/27 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
G01N29/27
G01N21/27 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126533
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】391017207
【氏名又は名称】三井金属計測機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001070
【氏名又は名称】弁理士法人エスエス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口 典男
(72)【発明者】
【氏名】福井 淳一
【テーマコード(参考)】
2G047
2G059
【Fターム(参考)】
2G047AA12
2G047AD16
2G047BC20
2G047GA18
2G059AA05
2G059AA10
2G059BB11
2G059CC16
2G059CC20
2G059EE02
2G059EE12
2G059HH01
2G059JJ01
(57)【要約】
【課題】実際に食べたときに感じる甘みなども加味した食べ頃を予測することができる青果類の食べ頃予測装置及び食べ頃予測方法を提供する。
【解決手段】青果類の内部品質を測定する内部品質測定手段と、青果類の硬度を測定する硬度測定手段と、果類の内部品質及び硬度に基づいて、前青果類の食べ頃を算出する演算手段とを備え、硬度測定手段には、青果類の硬度の経時的変化に関する硬度変化情報が事前に記憶され、硬度測定手段は、果類の硬度と、前硬度変化情報とに基づき、青果類の硬度予測情報を算出するように構成され、演算手段は、硬度予測情報と、青果類の内部品質とに基づき、青果類の食べ頃を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
青果類の食べ頃を予測する食べ頃予測装置であって、
前記青果類の内部品質を測定する内部品質測定手段と、
前記青果類の硬度を測定する硬度測定手段と、
前記青果類の内部品質及び硬度に基づいて、前記青果類の食べ頃を算出する演算手段と、
を備え、
前記硬度測定手段には、前記青果類の硬度の経時的変化に関する硬度変化情報が事前に記憶され、
前記硬度測定手段は、前記青果類の硬度と、前記硬度変化情報とに基づき、前記青果類の硬度予測情報を算出するように構成され、
前記演算手段は、前記硬度予測情報と、前記青果類の内部品質とに基づき、前記青果類の食べ頃を算出することを特徴とする青果類の食べ頃予測装置。
【請求項2】
前記硬度測定手段は、
前記青果類に振動を与える加振部と、
前記青果類を伝達した振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部によって検出された振動に基づいて、前記青果類の硬度を算出する硬度算出部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項3】
前記演算手段は、前記青果類の食べ頃に基づき、前記青果類の出荷基準を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項4】
前記青果類が載置される搬送トレイを複数有し、該搬送トレイを一方向に搬送する搬送手段をさらに備え、
前記青果類は、前記搬送手段によって搬送されながら、前記内部品質測定手段によって内部品質の測定が行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項5】
前記青果類は、前記搬送手段によって搬送されながら、前記硬度測定手段によって硬度の測定が行われることを特徴とする請求項4に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項6】
前記硬度測定手段によって硬度の測定をする際に前記青果類を載置する載置部をさらに備え、
前記青果類は、前記載置部に載置された状態で、前記硬度測定手段によって硬度が測定された後に、前記搬送トレイに移動させられるように構成されることを特徴とする請求項4に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項7】
前記青果類が載置された前記搬送トレイを検出する載置検出機構を備えることを特徴とする請求項6に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項8】
前記載置部に、前記硬度測定手段における硬度測定の状態を示す状態報知手段を備えることを特徴とする請求項6または7に記載の青果類の食べ頃予測装置。
【請求項9】
青果類の食べ頃を予測する食べ頃予測方法であって、
前記青果類の内部品質を測定する内部品質測定工程と、
前記青果類の硬度を測定する硬度測定工程と、
前記青果類の硬度と、事前に測定された前記青果類の硬度の経時的変化に関する硬度変化情報とに基づき、硬度予測情報を算出する硬度予測工程と、
前記硬度予測情報と、前記青果類の内部品質とに基づき、前記青果類の食べ頃を算出する食べ頃算出工程と、
を備えることを特徴とする青果類の食べ頃予測方法。
【請求項10】
前記青果類の食べ頃に基づき、前記青果類の出荷基準を決定することを特徴とする請求項9に記載の青果類の食べ頃予測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、青果類の内部品質と硬度とから、青果類の食べ頃を予測する食べ頃予測装置及び食べ頃予測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、青果類、特に果実においては、例えば、糖度や酸度、クロロフィル含有量から算出された熟度などの内部品質を、選果時にほぼ100%検査が行われ、品質の担保がなされている。
【0003】
しかしながら、青果類の熟れ具合については、選果時に搬送しながらインラインで検査を行うことが難しかったため、検査されることが少なかった。このため、海外や遠方の市場に輸送された場合、熟れ具合が高い(成熟が進んだ)青果類は、輸送時に成熟がさらに進んで軟化してしまい商品としての価値が低下したり、場合によっては、腐敗してしまって廃棄処分され、フードロスに繋がってしまうこともある。
【0004】
このため、青果類の熟れ具合を検査し、青果類の食べ頃を把握することが望まれている。
特許文献1~3には、青果類に振動を与え、青果類を伝達した振動を検出することによって、青果類の硬度を測定するとともに、青果類の硬度と熟れ具合との相関に基づき、青果類の熟れ具合を評価する方法が開示されている。
【0005】
このように、青果類の熟れ具合を評価することによって、青果類の食べ頃を判定することができるため、販売店は、食べ頃情報を青果類に付加して消費者に提供することができ、また、消費者は、好みのタイミングで青果類を食べることができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9-236587号公報
【特許文献2】特開2007-93278号公報
【特許文献3】特開2015-28445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、青果類には、例えば、桃、メロン、キウイフルーツなど、追熟によって内部品質(糖度や酸度など)が変化するものがある。このような青果類であっても、選果時の内部品質検査の際に糖度が低いと判断された場合には、商品価値が低下してしまうことになる。しかしながら、食べ頃のタイミングで実際に食べてみると、十分に甘みなどを感じられるということがある。
【0008】
また、上述するように硬度に基づいて食べ頃を判定した場合、選果時の糖度が高い青果類や、逆に糖度が低い青果類については、実際に食べたときに感じる甘みなども加味した食べ頃とはずれてしまうことがある。
【0009】
本発明では、このような現状に鑑み、実際に食べたときに感じる甘みなども加味した食べ頃を予測することができる青果類の食べ頃予測装置及び食べ頃予測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述するような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、本発明の食べ頃予測装置は、青果類の食べ頃を予測する食べ頃予測装置であって、
前記青果類の内部品質を測定する内部品質測定手段と、
前記青果類の硬度を測定する硬度測定手段と、
前記青果類の内部品質及び硬度に基づいて、前記青果類の食べ頃を算出する演算手段と、
を備え、
前記硬度測定手段には、前記青果類の硬度の経時的変化に関する硬度変化情報が事前に記憶され、
前記硬度測定手段は、前記青果類の硬度と、前記硬度変化情報とに基づき、前記青果類の硬度予測情報を算出するように構成され、
前記演算手段は、前記硬度予測情報と、前記青果類の内部品質とに基づき、前記青果類の食べ頃を算出することを特徴とする。
【0011】
このような食べ頃予測装置では、
前記硬度測定手段は、
前記青果類に振動を与える加振部と、
前記青果類を伝達した振動を検出する振動検出部と、
前記振動検出部によって検出された振動に基づいて、前記青果類の硬度を算出する硬度算出部と、
を備えることができる。
【0012】
また、本発明の食べ頃予測装置では、
前記演算手段は、前記青果類の食べ頃に基づき、前記青果類の出荷基準を決定することができる。
【0013】
また、本発明の食べ頃予測装置では、
前記青果類が載置される搬送トレイを複数有し、該搬送トレイを一方向に搬送する搬送手段をさらに備え、
前記青果類は、前記搬送手段によって搬送されながら、前記内部品質測定手段によって内部品質の測定を行うことができる。
【0014】
この場合、前記青果類は、前記搬送手段によって搬送されながら、前記硬度測定手段によって硬度の測定を行うことができる。
【0015】
また、本発明の食べ頃予測装置では、
前記硬度測定手段によって硬度の測定をする際に前記青果類を載置する載置部をさらに備え、
前記青果類は、前記載置部に載置された状態で、前記硬度測定手段によって硬度が測定された後に、前記搬送トレイに移動させられるように構成することができる。
【0016】
この場合、前記青果類が載置された前記搬送トレイを検出する載置検出機構を備えることが好ましい。
また、前記載置部に、前記硬度測定手段における硬度測定の状態を示す状態報知手段を備えることが好ましい。
【0017】
また、本発明の食べ頃予測方法は、青果類の食べ頃を予測する食べ頃予測方法であって、
前記青果類の内部品質を測定する内部品質測定工程と、
前記青果類の硬度を測定する硬度測定工程と、
前記青果類の硬度と、事前に測定された前記青果類の硬度の経時的変化に関する硬度変化情報とに基づき、前記硬度予測情報を算出する硬度予測工程と、
前記硬度予測情報と、前記青果類の内部品質とに基づき、前記青果類の食べ頃を算出する食べ頃算出工程と、
を備えることを特徴とする。
【0018】
このような食べ頃予測方法では、前記青果類の食べ頃に基づき、前記青果類の出荷基準を決定することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、青果類の内部品質と硬度とから、青果類の食べ頃を予測することができ、これまでは、選果時の糖度などの内部品質が低くて加工用に回されていた青果類も生食用として出荷することもできる。
【0020】
また、実際に食べたときに感じる甘みなども加味した食べ頃を予測することができるため、高い付加価値を付けて青果類を消費者に提供することができる。さらには、このような食べ頃に基づき、出荷基準を決定することができ、出荷時の輸送時間を加味して青果類の出荷を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本実施形態における青果類の食べ頃予測装置の構成を説明する模式図である。
図2図2は、図1の食べ頃予測装置の硬度測定手段の構成を説明する模式図である。
図3図3は、硬度測定手段を上昇させて、青果類の硬度測定を行う際の状態を示す模式図である。
図4図4は、別の実施形態における青果類の食べ頃予測装置の構成を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいて、より詳細に説明する。
図1は、本実施形態における青果類の食べ頃予測装置の構成を説明する模式図、図2は、図1の食べ頃予測装置の硬度測定手段の構成を説明する模式図である。
【0023】
図1に示すように本実施形態の食べ頃予測装置10は、青果類Tを一方向に搬送する搬送手段20と、青果類Tの内部品質を測定する内部品質測定手段30と、青果類Tの硬度を測定する硬度測定手段40と、青果類Tの内部品質及び硬度に基づいて、青果類Tの食べ頃を算出する演算手段50と、を備えている。
【0024】
搬送手段20は、青果類Tが載置される搬送トレイ22を複数備えている。本実施形態の搬送手段20は、2条の搬送ベルト24a,24bを有しており、搬送ベルト24a,24bの上に搬送トレイ22が載置されている。また、搬送トレイ22は中央部に孔22aを有している。孔22aの径は、載置する青果類Tの大きさや、後述するように、孔22aに挿入される硬度測定手段40の加振部42や振動検出部44の大きさに応じて設定される。
【0025】
内部品質測定手段30は、少なくとも、青果類Tの糖度、酸度、熟度(クロロフィル含有量)のうち少なくともいずれかの内部品質を検査するものであって、例えば、近赤外分光法を用いた検査装置や超音波を用いた検査装置など、従来既知の検査装置を用いることができる。なお、内部品質測定手段30としては、青果類Tの内部品質として、例えば、内部障害などの検査も同時に行うこともできる。
【0026】
また、内部品質測定手段30は、搬送手段20における青果類Tの搬送経路上に設けられ、青果類Tは、搬送手段20によって搬送されながら、内部品質測定手段30によって内部品質の測定が行われるように構成されている。
【0027】
硬度測定手段40は、図2に示すように、青果類Tに振動を与える加振部42と、青果類を伝達した振動を検出する振動検出部44と、振動検出部44によって検出された振動に基づいて、青果類Tの硬度を算出する硬度算出部46を備える。
【0028】
また、硬度算出部46には、事前に測定された青果類Tの硬度の経時的変化に関する硬度変化情報が記憶されている。硬度算出部46は、青果類Tの硬度と、硬度変化情報とに基づいて、例えば、青果類Tの熟成度合が食べ頃となるのが何日後なのか、青果類Tの硬度がどのように変化するのか、などといった硬度予測情報を算出する。
【0029】
なお、このような硬度測定手段40としては、例えば、特許文献1~3に開示されるような測定装置を用いることができる。
【0030】
また、本実施形態において、硬度測定手段40は、搬送手段20における青果類Tの搬送経路上に設けられ、青果類Tは、搬送手段20によって搬送されながら、硬度測定手段40によって硬度の測定が行われるように構成されている。なお、上述するような硬度測定手段40では、青果類Tの硬度測定時、すなわち、加振部42によって青果類Tに振動を与えるとともに、振動検出部44によって青果類Tを伝達した振動を検出するタイミングにおいては、青果類Tは静止状態であることが好ましい。
【0031】
このため、本実施形態においては、搬送手段20は、搬送トレイ22が硬度測定手段40の直上において、一時停止するように構成される。そして、一時停止している間に、硬度測定手段40によって、搬送トレイ22に載置されている青果類Tの硬度測定を行っている。なお、本実施形態においては、青果類Tの硬度測定を行う際には、図3に示すように、搬送トレイ22の孔22aに加振部42及び振動検出部44を挿入して青果類Tと接触するように、硬度測定手段40を上昇させるように構成しているが、逆に、搬送ベルト24a,24bを下降させて、青果類Tと加振部42及び振動検出部44とが接触するように構成することもできる。
【0032】
演算手段50は、内部品質測定手段30から送信される青果類Tの内部品質と、硬度測定手段40から送信される青果類Tの硬度予測情報とに基づき、青果類Tの食べ頃を算出する。このような演算手段50としては、例えば、マイクロコントローラなどを用いることもできるし、また、パーソナルコンピュータなどの汎用的なコンピュータを用いることもできる。
【0033】
演算手段50は、硬度予測情報に含まれる、青果類Tの現状の硬度から算出した食べ頃(例えば、5日後)を、青果類Tの内部品質に基づいて補正する。具体的には、例えば、青果類Tの糖度が標準よりも高い場合には、食べ頃を早く(例えば、4日後)し、逆に、青果類Tの糖度が標準よりも低い場合には、食べ頃を遅く(例えば、6日後)する。同様に、青果類Tの酸度が標準よりも低い場合や、熟度(クロロフィル含有量)が標準よりも高い場合には、食べ頃を早くし、逆に、青果類Tの酸度が標準よりも高い場合や、熟度(クロロフィル含有量)が標準よりも低い場合には、食べ頃を遅くする。
【0034】
また、演算手段50は、このように算出された青果類Tの食べ頃に基づいて、青果類Tの出荷基準を決定する。出荷基準としては、例えば、1~10の段階表示とすることができる。具体的には、青果類Tの食べ頃までの日数が、事前に設定された標準日数と同じであれば5として、標準日数よりも短ければ短いほど小さい数値を、逆に標準日数よりも長ければ長いほど大きい数値とする。なお、標準日数は、通常の出荷先までに要する輸送日数などを加味して任意に設定することができる日数である。
【0035】
このように演算手段50によって決定された出荷基準に基づき、例えば、出荷基準が小さい(1~3)場合には、通常の出荷先には出荷せずに、なるべく近い場所に出荷するようにし、逆に、出荷基準が大きい(8~10)場合には、海外など遠方向けの出荷に回すなどといった判断を容易に行うことができる。
【0036】
図4は、別の実施形態における青果類の食べ頃予測装置の構成を説明する模式図である。
図4に示す食べ頃予測装置10は、基本的には、図1,2に示す食べ頃予測装置10と同様な構成であり、同様な構成要素には、同じ符合を付して、その詳細な説明を省略する。
【0037】
本実施形態の食べ頃予測装置10は、搬送手段20の近傍に、青果類Tを載置する載置部26が設けられており、載置部26の下部に硬度測定手段40が配置されている。なお、載置部26は中央部に孔26aを有している。孔26aの径は、載置する青果類Tの大きさや、孔26aに挿入される硬度測定手段40の加振部42や振動検出部44の大きさに応じて設定される。
【0038】
このように構成される本実施形態の食べ頃予測装置10は、青果類Tは、載置部26に載置された状態で、硬度測定手段40によって硬度が測定される。そして、硬度測定が完了した青果類Tを載置部26から搬送手段20の搬送トレイ22に移動させる。なお、青果類Tを載置部26から搬送トレイ22へ移動させるのは、例えば、作業者が手作業によって行ってもよいし、ロボットアームを使って行うように構成することもできる。本実施形態においては、図4に示すように、載置部26を3つ設け、複数の青果類Tの硬度測定を同時もしくは順次行うことができるようにしているが、これに限らず、載置部26を1つだけ設けた構成とすることもできる。
【0039】
搬送トレイ22に移動させられた青果類Tは、搬送手段20によって搬送されながら、内部品質測定手段30によって内部品質の測定が行われ、上述するように、測定された青果類Tの硬度と内部品質とから、青果類Tの食べ頃や出荷基準が算出される。
【0040】
なお、硬度測定手段40によって硬度測定された青果類Tが、どの搬送トレイ22に載置されたかを検出する載置検出機構28を備えている。なお、載置検出機構28としては、例えば、重量センサや光電センサなどを用いることができる。載置検出機構28として重量センサを用いる場合には、搬送トレイ22に青果類Tが載置された際の重量を検出することによって判定することができる。また、載置検出機構28として光電センサを用いる場合には、搬送トレイ22に青果類Tが載置された際に、青果類Tからの反射光を検出することによって判定することができる。
【0041】
また、載置部26には、硬度測定手段40による硬度測定の状態を示す状態報知手段としてLEDライト27が設けられている。LEDライト27は、複数種の色を発することができるように構成され、LEDライト27の発する色の違いによって、例えば、測定準備完了、測定中、測定完了などの状態を示すことができる。
【0042】
このように状態報知手段を設けることによって、作業者が手作業で載置部26から搬送トレイ22へ青果類Tを移動させる場合にも、どの青果類Tを移動させればよいのかを明確に判断することができる。
【0043】
なお、本実施形態のように、硬度測定手段40によって青果類Tの硬度測定を行う載置部26を、搬送手段20の搬送経路外に設ける構成とすれば、例えば、既存の内部品質検査を行う選果装置に後付けで硬度測定手段40を設けることで、本発明の食べ頃予測装置10とすることができる。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0045】
10 食べ頃予測装置
20 搬送手段
22 搬送トレイ
22a 孔
24a 搬送ベルト
24b 搬送ベルト
26 載置部
26a 孔
27 LEDライト
28 載置検出機構
30 内部品質測定手段
40 硬度測定手段
42 加振部
44 振動検出部
46 硬度算出部
50 演算手段
T 青果類
図1
図2
図3
図4