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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021629
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】粉体供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 65/46 20060101AFI20230207BHJP
   B65G 51/02 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
B65G65/46 C
B65G51/02 E
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126611
(22)【出願日】2021-08-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】593008748
【氏名又は名称】株式会社豊製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】倉知 雅休
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075AA08
3F075BA01
3F075BB01
3F075CA04
3F075CB04
3F075CB05
3F075CC03
3F075CC05
3F075CD02
(57)【要約】
【課題】粉体散布機に粉体を供給する粉体供給装置において、粉体を空気圧により圧送することにより、粉体供給装置と粉体散布機との間を粉体と空気の通路を配設するのみの簡易な構成で粉体の供給を可能とする。
【解決手段】粉体を貯留可能とし、下部に粉体の出口11aを備えるホッパ11と、ホッパ11の出口11aに設けられ、回転軸12d周りに回転することにより、回転軸12d周りに形成されたスクリュウ12bにホッパ11の出口11aから受けた粉体を乗せて押出口12cに向けて押し出すスクリュウフィーダ12と、吸入口13lが大気通路14を介して大気に連通され、吐出口13mが連通路2、3、4を介して粉体散布機7、8に連通され、吸入口13lから吸入した空気を吐出口13mから吐出するダイアフラムポンプ13と、を備え、スクリュウフィーダ12の押出口12cは、大気通路14の通路中に粉体を供給するように挿入されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を受け入れる粉体受入部に粉体を供給する粉体供給装置であって、
粉体を貯留可能とし、下部に粉体の出口を備えるホッパと、
該ホッパの出口に設けられ、回転軸周りに回転することにより、該回転軸周りに形成されたスクリュウに前記ホッパの出口から受けた粉体を載せて押出口に向けて押し出すスクリュウフィーダと、
吸入口が大気通路を介して大気に連通され、吐出口が連通路を介して前記粉体受入部に連通され、ダイアフラムの作動により前記吸入口から吸入した空気を前記吐出口から吐出するダイアフラムポンプと、を備え、
前記スクリュウフィーダの押出口は、前記大気通路の通路中に粉体を供給するように前記大気通路に挿入されている粉体供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の粉体供給装置であって、
前記大気通路は、大気開放の大気開放口につながる第1通路と、前記スクリュウフィーダの押出口につながる第2通路と、前記ダイアフラムポンプの吸入口につながる第3通路と、を備え、
前記第1通路、前記第2通路、及び前記第3通路が互いに連通するように接続される接続部では、前記第1通路及び前記第2通路の通路中心軸に対して前記第3通路の通路中心軸が交差するように接続されている粉体供給装置。
【請求項3】
請求項2に記載の粉体供給装置であって、
前記第1通路は、前記第3通路の前記吸入口につながる部分よりも通路の内径が大きくされており、
前記第1通路は、前記接続部より前記大気開放口側が上方に向けて湾曲形成されている粉体供給装置。
【請求項4】
請求項1に記載の粉体供給装置であって、
前記大気通路の大気開放のための大気開放口は、前記ホッパ内に開口されている粉体供給装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の粉体供給装置であって、
前記連通路は、複数の前記粉体受入部に粉体を供給可能とするように前記各粉体受入部側で複数の連通路に分岐されており、
複数の前記粉体受入部のそれぞれには、前記粉体受入部が受け入れている粉体の残量が設定量より多いか少ないかを検出するレベルセンサを備え、
前記各レベルセンサから検出信号を受け、前記各粉体受入部の少なくともいずれかの粉体の残量が設定量より少ないと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプを作動し、前記各粉体受入部の全ての粉体の残量が設定量より多いと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプの作動を停止する第1制御手段を備え、
前記連通路の分岐部分は、前記粉体受入部より高さを高くされている粉体供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打ち粉のような粉体を粉体散布機の如き粉体受入部に供給する粉体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
うどん、そば等の麺、若しくは餃子、ワンタン等の皮、等の製造において、麺等の素材(以下、被散布体ともいう)表面に打ち粉を振り掛けるため、粉体散布機が用いられている(特許文献1参照)。また、粉体散布機に打ち粉を自動的に供給するため、粉体供給装置が用いられている。通常、粉体供給装置は、複数台の粉体散布機に打ち粉を供給するように構成されている。
【0003】
粉体供給装置は、ホッパに蓄えられた打ち粉をスクリュウフィーダにより粉体散布機の粉体受入口よりも高い位置に持ち上げ、ホースを通して打ち粉を落下させて供給している。類似の粉体移送装置が特許文献2に開示されている。
【0004】
なお、他の粉粒体搬送装置としては、流通路内に空気流を発生させ、この空気流に粉体を載せて目的地に供給する構成も考案されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公昭55-55581号公報
【特許文献2】実開平4-99224号公報
【特許文献3】実開平3-73525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、スクリュウフィーダにより打ち粉を粉体散布機に供給する上記粉体供給装置は、スクリュウフィーダの外径及び高さが大きく、設備レイアウト変更時の粉体供給装置の移設に大きな労力を要する問題がある。
【0007】
本発明の課題は、粉体散布機の如き粉体受入部に粉体を供給する粉体供給装置において、粉体受入部に向けて粉体を空気圧により圧送することにより、粉体供給装置と粉体受入部との間を粉体と空気が通る通路を配設するのみの簡易な構成で、粉体供給装置から粉体受入部への粉体の供給を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1発明は、粉体を受け入れる粉体受入部に粉体を供給する粉体供給装置であって、粉体を貯留可能とし、下部に粉体の出口を備えるホッパと、該ホッパの出口に設けられ、回転軸周りに回転することにより、該回転軸周りに形成されたスクリュウに前記ホッパの出口から受けた粉体を載せて押出口に向けて押し出すスクリュウフィーダと、吸入口が大気通路を介して大気に連通され、吐出口が連通路を介して前記粉体受入部に連通され、ダイアフラムの作動により前記吸入口から吸入した空気を前記吐出口から吐出するダイアフラムポンプと、を備え、前記スクリュウフィーダの押出口は、前記大気通路の通路中に粉体を供給するように前記大気通路に挿入されている。
【0009】
第1発明によれば、スクリュウフィーダにより押し出される粉体がダイアフラムポンプにより発生される空気圧により連通路を通して粉体受入部に供給される。そのため、粉体を押し出すスクリュウフィーダは、ホッパの粉体を大気通路まで押し出すのみで済み、ダイアフラムポンプの吐出口から粉体受入部までの経路は、粉体を送給する連通路のみの簡単な構成とすることができる。
【0010】
本発明の第2発明は、上記第1発明に記載の粉体供給装置であって、前記大気通路は、大気開放の大気開放口につながる第1通路と、前記スクリュウフィーダの押出口につながる第2通路と、前記ダイアフラムポンプの吸入口につながる第3通路と、を備え、前記第1通路、前記第2通路、及び前記第3通路が互いに連通するように接続される接続部では、前記第1通路及び前記第2通路の通路中心軸に対して前記第3通路の通路中心軸が交差するように接続されている。
【0011】
第2発明によれば、第1通路及び第2通路の通路中心軸に対して第3通路の通路中心軸が交差するように接続されている。そのため、ダイアフラムポンプの吸入口から僅かの空気の逆流が起きても、その逆流する空気と共に逆流する粉体は、第1及び第2通路の通路壁面に衝突し易く、粉体が第1通路の大気開放口から放出される可能性を抑制することができる。
【0012】
本発明の第3発明は、上記第2発明に記載の粉体供給装置であって、前記第1通路は、前記第3通路の前記吸入口につながる部分よりも通路の内径が大きくされており、前記第1通路は、前記接続部より前記大気開放口側が上方に向けて湾曲形成されている。
【0013】
第3発明によれば、第3通路の吸入口につながる部分に対して第1通路の通路径が大きくされている。そのため、ダイアフラムポンプの吸入口から僅かの空気の逆流が起きたとき、第1通路では、吸入口部分に対して空気圧は低くされ、空気圧を受けて逆流される粉体の流速が遅くされる。そのため、粉体が大気開放口から放出される可能性を抑制することができる。しかも、第1通路は、大気開放口側が上方に向けて湾曲されている。そのため、粉体が大気開放口から放出される可能性を更に抑制することができる。
【0014】
本発明の第4発明は、上記第1発明に記載の粉体供給装置であって、前記大気通路の大気開放のための大気開放口は、前記ホッパ内に開口されている。
【0015】
第4発明によれば、大気通路の大気開放口は、ホッパ内に開口されている。そのため、ダイアフラムポンプの吸入口から僅かの空気の逆流が起きたとき、その逆流する空気と共に逆流する粉体は、大気開放口からホッパ内に戻され、粉体がホッパ外に放出されることを抑制することができる。
【0016】
本発明の第5発明は、上記第1~第4発明のいずれかに記載の粉体供給装置であって、前記連通路は、複数の前記粉体受入部に粉体を供給可能とするように前記各粉体受入部側で複数の連通路に分岐されており、複数の前記粉体受入部のそれぞれには、前記粉体受入部が受け入れている粉体の残量が設定量より多いか少ないかを検出するレベルセンサを備え、前記各レベルセンサから検出信号を受け、前記各粉体受入部の少なくともいずれかの粉体の残量が設定量より少ないと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプを作動し、前記各粉体受入部の全ての粉体の残量が設定量より多いと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプの作動を停止する第1制御手段を備え、前記連通路の分岐部分は、前記粉体受入部より高さを高くされている。
【0017】
第5発明によれば、連通路の分岐部分より粉体受入部側に開閉弁がなくても、複数の粉体受入部のうち、粉体を受け入れ可能なタイミングで粉体受入部に粉体を自動供給することができる。従って、開閉弁を不要とすることができ、粉体供給装置の構成を簡素化することができる。
【0018】
本発明の第6発明は、上記第1~第4発明のいずれかに記載の粉体供給装置であって、前記連通路は、複数の前記粉体受入部に粉体を供給可能とするように前記各粉体受入部側で複数の連通路に分岐されており、複数の前記粉体受入部のそれぞれは、前記粉体受入部が受け入れている粉体の残量が設定量より多いか少ないかを検出するレベルセンサを備え、前記連通路の分岐部分より前記粉体受入部側には、前記各連通路を開閉する開閉弁をそれぞれ備え、前記各レベルセンサから検出信号を受け、粉体の残量が設定量より少ないと判定された前記粉体受入部に対応する前記開閉弁を閉状態から開状態に制御し、粉体の残量が設定量より多いと判定された前記粉体受入部に対応する前記開閉弁を開状態から閉状態に制御する第2制御手段を備え、前記各レベルセンサから検出信号を受け、前記各粉体受入部の少なくともいずれか一方の粉体の残量が設定量より少ないと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプを作動し、前記各粉体受入部のいずれにも粉体の残量が設定量より多いと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプの作動を停止する第3制御手段を備える。
【0019】
第6発明によれば、複数の粉体受入部のうち、粉体の残量が設定量より少なくなった粉体受入部に粉体を自動的に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態の概要を示す模式図である。
図2】第1実施形態の背面透視図である。
図3】第1実施形態の左側面図である。
図4】第1実施形態の右側面図である。
図5】第1実施形態の制御系のシステム構成図である。
図6】第1実施形態の制御ソフトの内容を示すフローチャートである。
図7】第1実施形態におけるダイアフラムポンプの作動説明図である。
図8】第1実施形態におけるダイアフラムポンプの作動説明図である。
図9】本発明の第2実施形態の背面透視図である。
図10】第2実施形態の左側面図である。
図11】本発明の第3実施形態の概要を示す模式図である。
図12】第3実施形態の制御系のシステム構成図である。
図13】第3実施形態の制御ソフトの内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態の構成概要>
図1は本発明の第1実施形態を模式的に示す。ここでは、粉体供給装置の主要部を成す粉体供給機1は、連通路2、3、4を介して2台の粉体散布機7、8(本発明の粉体受入部に相当)に澱粉のような粉体を供給可能に構成されている。粉体散布機7、8は、例えば、麺製造装置(図示略)で、麺の表面などに粉体を散布するものである。粉体散布機7、8の一つは、麺を搬送するコンベアの表面上に粉体を散布可能とし、残りの一つは、コンベア上に載せられた麺の表面に粉体を散布可能とする。粉体散布機7、8は、内部に粉体を収容するホッパを備えるが、その収容量は、短時間(5~10分程度)の散布でなくなる量である。粉体供給機1は、粉体散布機7、8に粉体を供給可能としている。粉体供給機1からの粉体は、連通路2を通って供給され、途中で、連通路3と連通路4に分岐されて粉体散布機7、8にそれぞれ供給可能とされている。連通路3と連通路4の分岐部分より粉体散布機7、8側には、バタフライバルブ5、6(本発明の開閉弁に相当)がそれぞれ介挿されており、粉体散布機7、8に供給される粉体を個別に供給、停止可能とされている。
【0022】
粉体供給機1は、粉体を貯留可能とするホッパ11と、ホッパ11の粉体の出口11aで粉体を受けて押出口12cに向けて粉体を押し出すスクリュウフィーダ12と、スクリュウフィーダ12により押し出された粉体を吸入口13lで吸入して、空気圧により吐出口13mから吐出するダイアフラムポンプ13と、ダイアフラムポンプ13にスクリュウフィーダ12からの粉体と共に空気を供給可能とする大気通路14とを備える。スクリュウフィーダ12は、スクリュウフィーダ駆動用モータ(以下、単にモータという場合もある)12aによって回転軸12dの周りに回転されるスクリュウ12bを備え、回転するスクリュウ12bによって粉体を押出口12cに向けて押し出し可能としている。
【0023】
大気通路14は、大気開放の大気開放口14aにつながる第1通路14bと、スクリュウフィーダ12の押出口12cにつながる第2通路14cと、ダイアフラムポンプ13の吸入口13lにつながる第3通路14dとを備える。第1通路14b、第2通路14c及び第3通路14dは、各通路が互いに連通するように接続部14eで接続されている。そして、接続部14eでは、第1通路14b及び第2通路14cが、それらの通路中心軸14fが互いに一致するように接続されている。また、接続部14eでは、第1通路14b及び第2通路14cの通路中心軸14fに対して第3通路14dの通路中心軸14gが交差するように接続されている。なお、各通路中心軸14f、14gは、第1通路14b、第2通路14c及び第3通路14d内を空気又は粉体が通流する際の流れの断面の中心を通る軸である。
【0024】
従って、ダイアフラムポンプ13が作動すると、第1通路14bの大気開放口14aから吸入口13lへ空気が吸い込まれる。同時に、スクリュウフィーダ12が作動すると、押出口12cから押し出された粉体は、第2通路14cに供給される。第2通路14cの通路中心軸14fの方向の長さが短く、第2通路14cに供給された粉体は、接続部14eに近い位置に置かれる。そのため、第2通路14cに供給された粉体は、第1通路14bから接続部14eを経由して第3通路14dへと向かう空気流に晒され、空気流と共に吸入口13lへ吸い込まれて吐出口13mから連通路2へ送られる。
【0025】
<第1実施形態の具体的構成>
図2~4は、上記粉体供給機1の具体例を示す。なお、図2~4では、粉体供給機1をフロアF上に置いた状態で、粉体供給機1の正面側を「前」として各方向を矢印により示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この図示の方向に基づいて行うものとする。
【0026】
粉体供給機1は、上述の各構成要素が筐体10に固定されて、フロアFとの間に設けられた4個のキャスタ10aによりフロアF上で移動自在に構成されている。筐体10は、ステンレス製のフレーム構造にて全体として6面体を構成している。但し、筐体10の左右両側は、壁面を備えず、内部が開放されている。ステンレス製のホッパ11は、下側ほど粉体の通過幅を絞られた逆四角錘形状に形成され、下側を出口11aとして筐体10の上部の内側に固定されている。ホッパ11の下方には、ステンレス製のスクリュウフィーダ12が一体に結合して設けられ、スクリュウフィーダ12の前側下部には、ステンレス製のダイアフラムポンプ13が設けられている。ダイアフラムポンプ13は、公知の高濃度流体輸送ポンプであり、一対のダイアフラムポンプ(図示略)を組み合わせて構成されている。ダイアフラムポンプ13は、その吸入口13lを下部に備え、吐出口13mを上部に備える。大気通路14は、ステンレス製であり、第1通路14bの先端側(接続部14eの反対側)が筐体10の外側に突出して配置されている。大気通路14は、第2通路14cがスクリュウフィーダ12の押出口12cの内径に合わせた通路径で構成され、第3通路14dが吸入口13lの内径に合わせた通路径で構成されている。吸入口13lの内径に対して押出口12cの内径は大きく、接続部14eでは、第3通路14dの通路径が第2通路14cの通路径と等しくされている。そのため、第3通路14dでは、接続部14eから吸入口13l側に離れるに従って漸次通路径が細く形成されている。また、第1通路14bは、接続部14eより大気開放口14a側の通路径が漸次太くされ、上方に湾曲して形成されている。更に、第1通路14bの大気開放口14aは、上方に向けて開口されている。
【0027】
ホッパ11には、ステンレス製の蓋体15が上方から被せられている。蓋体15は、前後方向に2分割されており、両者は、左右一対のヒンジ15aにより相対回転自在に連結されている。そのため、蓋体前部151は蓋体後部152に対してヒンジ15aを中心として回転可能とされ、ホッパ11の上方の開口を部分的に開閉可能としている。ホッパ11上に固定された蓋体後部152の上面で、左右方向の中央部には、蓋体15持ち上げ時の把持部にもなるストッパ15bが設けられている。そのため、蓋体前部151を上方に回転してホッパ11の上方を開放したとき、蓋体前部151の一部がストッパ15bの上部に当接して、蓋体15を開放位置に保持可能としている(図3参照)。
【0028】
筐体10の後端部には、ステンレス製の支柱16が固定されている。支柱16は、その上端部が各粉体散布機7、8より高くなるように構成されている。支柱16の上端部には、ステンレス製の支持ブラケット17が固定されている。支持ブラケット17には、概ねT字形でステンレス製の分岐路18及び電気配線用の樹脂製のコネクタボックス17aが固定されている。分岐路18は、その下方に延びる第1ソケット18aと、左右方向に延びる第2及び第3ソケット18b、18cを備える。第1ソケット18aには、連通路2の一端部が接続され、第2及び第3ソケット18b、18cには、連通路3、4の各一端部がそれぞれ接続されている。連通路2の他端部は、ダイアフラムポンプ13の吐出口13mに接続され、連通路3、4の各他端部は、図1のように粉体散布機7、8に接続されている。また、第2及び第3ソケット18b、18cの基端側(第1ソケット18a側)には、バタフライバルブ5、6がそれぞれ介挿されている。なお、図4では、支柱16の記載を省略している。
【0029】
粉体供給機1の前側には、一部が筐体10内に入り込んで制御盤19が設けられている。制御盤19内には、ダイアフラムポンプ13、モータ12a、バタフライバルブ5、6の作動を制御する後述の制御回路20を備える。
【0030】
<第1実施形態の制御系のシステム構成>
図5は、上記粉体供給装置のシステム構成を示す。制御回路20は、デジタルコンピュータを含んで構成されており、制御回路20には、レベルセンサ71、81の検出信号が入力されている。各レベルセンサ71、81は、各粉体散布機7、8のホッパ(図示略)内の粉体の残量を検出するもので、粉体の残量が設定量より少なくなると、検出信号を出力する。各レベルセンサ71、81としては、公知の各種センサを採用することができる。一方、制御回路20は、電磁弁21、22を開閉作動させるための信号を出力している。電磁弁21、22は、空気圧源24の圧縮空気をバタフライバルブ5、6に供給する通路中に介挿されている。電磁弁21、22は、制御回路20から出力信号を受けると、電磁弁21、22が開放状態とされて、空気圧源24の圧縮空気をバタフライバルブ5、6に供給する。その結果、バタフライバルブ5、6は開放される。バタフライバルブ5、6が開放されると、連通路2からの粉体が連通路3、4を通じて粉体散布機7、8に供給される。
【0031】
また、制御回路20は、ポンプ駆動用スプール23及びスクリュウフィーダ12のモータ12aを作動させるための信号を出力している。ポンプ駆動用スプール23は、制御回路20から作動信号を受けて作動されると、ダイアフラムポンプ13に圧縮空気を供給してダイアフラムポンプ13を作動させる。また、モータ12aは、制御回路20から作動信号を受けて作動されると、スクリュウフィーダ12のスクリュウ12bを回転作動させて粉体を押出口12cに押し出す。
【0032】
<第1実施形態の作用、効果>
図6は、制御回路20のデジタルコンピュータのプログラム内容のうち、粉体供給装置に関する部分を示す。以下、図6のフローチャートと共に粉体供給装置の作動を説明する。
【0033】
制御回路20が作動開始されて、粉体供給装置の制御が開始されると、レベルセンサ71、81の検出信号がチェックされる(ステップS1、S5)。各レベルセンサ71、81が粉体散布機7、8の粉体の残量が設定量より少ないとして、その検出信号を出力すると、制御回路20は、電磁弁21、22を開作動する(ステップS2、S6)。そのため、バタフライバルブ5、6が開かれ、連通路2からの粉体が粉体散布機7、8に供給可能とされる。粉体散布機7、8の粉体の残量が設定量以上あり、各レベルセンサ71、81が上記検出信号を出力しないと、制御回路20は、電磁弁21、22を閉作動する(ステップS3、S7)。そのため、バタフライバルブ5、6が閉じられ、連通路2からの粉体が粉体散布機7、8に供給できなくなる。制御回路20は、電磁弁21、22が閉作動されたことを、フラグFをセットすることによりそれぞれ記憶しておく(ステップS4、S8)。
【0034】
また、制御回路20は、各レベルセンサ71、81のいずれかが粉体散布機7、8の粉体の残量が設定量より少ないとの検出信号を出力していると、ポンプ駆動用スプール23及びモータ12aを作動させる(ステップS9、S10、S12、S13)。一方、制御回路20は、粉体散布機7、8のいずれにも粉体の残量が設定量以上あり、各レベルセンサ71、81のいずれもが上記検出信号を出力しないと、ポンプ駆動用スプール23及びモータ12aの作動を停止させる(ステップS9、S10、S11)。
【0035】
従って、少なくともいずれかの粉体散布機7、8の粉体の残量が設定量より少なくなると、スクリュウフィーダ12がモータ12aによって作動され、ダイアフラムポンプ13が作動される。そのため、大気通路14を通じて空気と共に粉体がダイアフラムポンプ13の吸入口13lに吸入され、吐出口13mから吐出される。吐出口13mからの粉体は、連通路2を通じて、開かれているバタフライバルブ5、6の連通路3、4から粉体散布機7、8に供給される。粉体散布機7、8の粉体の残量が、共に設定量以上ある場合は、バタフライバルブ5、6は共に閉じられ、スクリュウフィーダ12及びダイアフラムポンプ13の作動も停止される。
【0036】
図6のフローチャートにおいて、ステップS1~S3、S5~S7の処理は、本発明の第2制御手段に相当し、ステップS4、S8、S9~S13の処理は、本発明の第3制御手段に相当する。
【0037】
図7、8は、ダイアフラムポンプ13の作動状態を模式的に示す。図7は、ポンプ駆動用スプール23(図5参照)を通じた空気圧が、図7の左側のエアー室13gに供給された状態を示す。エアー室13gに圧縮空気が供給されると、ポンプ室13eの空気がダイアフラム13bによって吐出口13mに向けて押し出される。従って、チェック弁13jは閉じられ、チェック弁13kを通じてその空気は吐出口13mから吐出される。空気中には粉体が含まれており、粉体が吐出口13mから吐出される。
【0038】
ダイアフラム13bは、センタロッド13cによりダイアフラム13aに連結されている。そのため、ダイアフラム13bがポンプ室13eの空気を押し出したとき、ダイアフラム13aは、ポンプ室13dに吸入口13lから空気を吸い込む。同時に、エアー室13f内の空気は、大気中に放出される。このとき、チェック弁13hは閉じられ、チェック弁13iを通じて吸入口13lから空気を吸入する。その空気中には粉体が含まれており、粉体が吸入口13lに吸入される。
【0039】
図8は、ポンプ駆動用スプール23(図5参照)を通じた空気圧が、図の右側のエアー室13fに供給された状態を示す。エアー室13fに圧縮空気が供給されると、ポンプ室13dの空気がダイアフラム13aによって吐出口13mに向けて押し出される。このとき、チェック弁13iは閉じられ、チェック弁13hを通じてその空気は吐出口13mから吐出される。その空気中には粉体が含まれており、粉体が吐出口13mから吐出される。
【0040】
ダイアフラム13aがポンプ室13dの空気を押し出したとき、ダイアフラム13bは、ポンプ室13eに吸入口13lから空気を吸い込む。同時に、エアー室13g内の空気は、大気中に放出される。このとき、チェック弁13kは閉じられ、チェック弁13jを通じて吸入口13lから空気を吸入する。その空気中には粉体が含まれており、粉体が吸入口13lに吸入される。
【0041】
ポンプ駆動用スプール23が、この作動を繰り返すことにより、ダイアフラムポンプ13は、吸入口13lに空気と共に粉体を吸入し、吐出口13mから空気と共に粉体を吐出する。
【0042】
次にスクリュウフィーダ12及びダイアフラムポンプ13が作動して、ダイアフラムポンプ13の吐出口13mから空気と共に粉体が吐出される作用について説明する。
【0043】
ダイアフラムポンプ13の作動により、大気通路14の大気開放口14aから空気が吸入される。また、スクリュウフィーダ12の作動により、押出口12cに押し出された粉体は、第2通路14cから接続部14eに到達し、第1通路14bから第3通路14dに向かう空気流に乗ってダイアフラムポンプ13の吸入口13lに吸入される。吸入口13lに吸入された粉体は、ダイアフラムポンプ13の吐出口13mに向かう管路内で、空気の流れの方向に沿って空気層と粉体が交互に層を成し、粉体は、空気層の圧力によって管路内を運ばれる。ダイアフラムポンプ13の吐出口13mから連通路2に吐出された粉体は、空気圧によって連通路2から連通路3、4に供給される。このように粉体は、連通路2、3、4内を空気圧によって送られるため、従来のように連通路2、3、4を粉体散布機7、8よりも高くする必要はない。
【0044】
ダイアフラムポンプ13の作動による空気流は、概ね連続した流れとなるが、ポンプの特性上、若干の脈動成分を含んでいる。しかも、ダイアフラムポンプ13のエアー室13f、13gに圧縮空気が供給開始されるタイミングでは、チェック弁13i、13jの閉動作の遅れにより、ポンプ室13d、13eから押し出される空気がチェック弁13i、13jを通って、吸入口13lから逆流する現象が生じる。このような逆流現象が生じると、大気通路14中の粉体が大気開放口14aから噴出する可能性がある。
【0045】
しかし、本実施形態の粉体供給機1では、大気通路14の構造により、このような問題の発生を抑制している。まずは、第3通路14dは吸入口13l側から接続部14e側に向けて漸次径を太くされている。そのため、逆流した空気は径の拡大部分で圧力を抑制される。また、第3通路14dの通路中心軸14gは、第1及び第2通路14b、14cの通路中心軸14fに対して交差して配置されている。そのため、第3通路14dを通って逆流した粉体は、接続部14eにおける第1及び第2通路14b、14cの内壁面に衝突して大気開放口14aに向けて流れるエネルギーが抑制される。更に、第1通路14bは、接続部14eから大気開放口14aに向けて上向きに湾曲されている。また、大気開放口14aは上向きとされている。そのため、第1通路14bを逆流する粉体は、第1通路14b内を通過する間に、第1通路14bの内壁の斜面を登ることになるため、流動速度が抑制される。しかも、大気開放口14aが上向きに開口されているため、大気開放口14a付近まで逆流した粉体も大気開放口14aから落下し難くされている。更にまた、第1通路14bの通路長さを充分に長くする(第2通路14cの通路長さに比べて長くしている)と共に、接続部14eから大気開放口14aに向かうに従って通路径が漸次太くなるようにしている。そのため、第1通路14bを流れる間に逆流空気圧は小さくなり、第1通路14bを逆流する粉体は、第1通路14b内を通過する間に流動速度が抑制される。
【0046】
<第2実施形態>
図9、10は、本発明の第2実施形態を示す。なお、図9、10では、上述の図2~4の場合と同様、粉体供給機1をフロアF上に置いた状態で、粉体供給機1の正面側を「前」として各方向を矢印により示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この図示の方向に基づいて行うものとする。
【0047】
第2実施形態が上述の第1実施形態に対して特徴とする点の一つは、第1実施形態の大気通路14の大気開放口14aに相当する大気通路34の大気開放口35aがホッパ11内に設けられている点である。また、二つ目の特徴点は、第1実施形態の支柱16に相当する支柱36が必要に応じて折り畳み可能とされている点である。その他の構成は、第2実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一の部分についての再度の説明は省略する。
【0048】
第2実施形態では、大気通路34は、第1通路34aと第3通路34cの通路中心軸(図示略)に対して第2通路34bの通路中心軸(図示略)が接続部34dで交差するように構成されている。第2通路34bの通路径は、スクリュウフィーダ12の押出口12cの内径と等しくされており、第1通路34aの通路径は第2通路34bの通路径と等しくされている。一方、第3通路34cは、ダイアフラムポンプ13の吸入口13lに接続される部分では、通路径が吸入口13lの内径と等しくされており、接続部34dにつながる部分では、第1通路34a及び第2通路34bの通路径と等しくされている。従って、第3通路34cの通路径は、途中で吸入口13l側から接続部34d側に向けて漸次太くなるように構成されている。
【0049】
第1通路34aの先端(接続部34dの反対側端)には、ソケット34eが一体に設けられている。また、第1通路34aの上方で、蓋体後部152には、蓋体後部152を上下方向に貫通して固定パイプ35が固定されている。固定パイプ35は、ホッパ11の外側で上方に凸のU字形に湾曲形成されており、その一端がホッパ11内で大気開放口35aとされている。また、固定パイプ35の他端には、ソケット35bが形成され、ホッパ11の外側で接続パイプ33を介して第1通路34aのソケット34eに連通されている。従って、大気通路34の第1通路34aは、接続パイプ33及び固定パイプ35を介してホッパ11内に連通されている。
【0050】
このように大気通路34及び大気開放口35aが構成されているため、ダイアフラムポンプ13の吸入口13lに吸入される空気は、ホッパ11内から取り込まれる。ホッパ11は、空気の出入りが可能に隙間を持って構成されているため、大気開放口35aがホッパ11内から空気を吸い込むことは可能である。また、スクリュウフィーダ12の押出口12cから押し出された粉体は、大気通路34の第1通路34aから第3通路34cに向けて流れる空気流に乗って吸入口13lに吸入される。第3通路34cから第1通路34aに向けて粉体と空気の逆流が生じたときは、粉体及び空気は、第1通路34aから接続パイプ33及び固定パイプ35を通じて大気開放口35aからホッパ11内に戻される。従って、粉体が粉体供給機1の外部にまき散らされることは防止される。大気開放口35aからホッパ11内に戻される粉体は、ホッパ11の上記隙間から漏れ出る可能性はあるが、隙間は、そこに粉体が流れることにより直ちに閉鎖され、漏れ出る粉体の量はごく僅かである。
【0051】
一方、支柱36は、上下方向で分割されており、支柱上部361と支柱下部362により構成されている。支柱上部361と支柱下部362は、1本の長尺の支柱36が上下方向の中央付近で分割され、ヒンジ36aにより、支柱上部361が支柱下部362に対して後側に相対回転可能に結合されている。支柱上部361と支柱下部362は、各前側で両者に跨って固定プレート36bがボルト36cにより固定されて一体化されている。従って、ボルト36cを緩め、固定プレート36bを支柱上部361及び支柱下部362から取り外すことにより、図10の仮想線で示すように支柱36を折り畳むことができる。支柱上部361と支柱下部362が一体化された状態で、支柱36は、支柱上部361の先端部に固定された支持ブラケット17等を所定の高さに保持することができる。
【0052】
このように支柱36が折り畳み可能とされているため、粉体供給機1を移動する際、支柱上部361を折り畳むことにより粉体供給機1をコンパクト化して移動作業を容易にすることができる。
【0053】
<第3実施形態>
図11~13は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態が上述の第1実施形態に対して特徴とする点の一つは、第1実施形態の連通路3、4に設けられていたバタフライバルブ5、6を廃止した点である。また、特徴点の二つ目は、連通路3、4の長さを互いに略同一とした点である(第1実施形態では、連通路3、4の長さが互いに異なっていてもよい)。更に、特徴点の三つ目は、連通路2と連通路3、4との分岐点の高さを粉体散布機7、8よりも高くした点である(第1実施形態では、連通路2と連通路3、4との分岐点の高さを粉体散布機7、8よりも低くしてもよい)。その他の構成は、第3実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
【0054】
第3実施形態では、バタフライバルブ5、6を廃止したため、図12のように、制御回路20には、第1実施形態にあった電磁弁21、22が設けられていない。その結果、図13のように、制御回路20のデジタルコンピュータのプログラムが起動されて粉体供給装置の制御が開始されると、レベルセンサ71、81によって粉体散布機7、8内の粉体量が検出され、レベルセンサ71、81の少なくともいずれかが、粉体量が予め設定した設定量より少ないことを検出すると、スクリュウフィーダ駆動用モータ12a及びポンプ駆動用スプール23を作動(ステップS1、S5、S12)して、ダイアフラムポンプ13の吐出口13mから粉体を空気圧によって送り出す。粉体は、連通路2から連通路3、4を通って粉体散布機7、8に供給される。連通路3、4に送られた粉体は、バタフライバルブ5、6がなくても、そのタイミングで粉体の貯留量が少なく、粉体を受け入れ可能な粉体散布機7、8のいずれか、若しくは両方に自動的に供給される。
【0055】
レベルセンサ71、81のいずれも、粉体量が設定量より少ないことを検出していないと、スクリュウフィーダ駆動用モータ12a及びポンプ駆動用スプール23を作動停止(ステップS1、S5、S11)して、ダイアフラムポンプ13の吐出口13mから粉体を空気圧によって送り出すことを停止する。粉体の供給が停止されるため、連通路2、3、4内に行き場を無くした粉体が詰まって固まりとなることを防止することができる。
【0056】
第3実施形態では、第1実施形態で設けられていたバタフライバルブ5、6を廃止し、それに伴い電磁弁21、22を廃止することができる。従って、粉体供給装置のシステム構成を簡素化することができる。
【0057】
図13のフローチャートにおける全ての処理は、本発明の第1制御手段に相当する。
【0058】
<他の実施形態>
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、粉体受入部を粉体散布機としたが、粉体受入部は、粉体を消費するもの、粉体を加工処理するもの等、各種のものとすることができる。また、上記実施形態では、粉体散布機を2台備えるものとしたが、3台以上備えるものとしてもよい。
【0059】
上記実施形態では、粉体の一例として澱粉を示したが、その他の各種の粉体に適用することができる。また、上記実施形態では、レベルセンサ71、81は、粉体散布機7、8のホッパ内の粉体の残量が設定量より少なくなると検出信号を出力するものとした。それに対し、レベルセンサ71、81は、粉体散布機7、8のホッパ内の粉体の残量が設定量より多いと検出信号を出力するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 粉体供給機
2、3、4 連通路
5、6 バタフライバルブ(開閉弁)
7、8 粉体散布機(粉体受入部)
10 筐体
10a キャスタ
11 ホッパ
11a 出口
12 スクリュウフィーダ
12a スクリュウフィーダ駆動用モータ(モータ)
12b スクリュウ
12c 押出口
12d 回転軸
13 ダイアフラムポンプ
13a、13b ダイアフラム
13c センタロッド
13d、13e ポンプ室
13f、13g エアー室
13h、13i、13j、13k チェック弁
13l 吸入口
13m 吐出口
14 大気通路
14a 大気開放口
14b 第1通路
14c 第2通路
14d 第3通路
14e 接続部
14f、14g 通路中心軸
15 蓋体
15a ヒンジ
15b ストッパ
151 蓋体前部
152 蓋体後部
16 支柱
17 支持ブラケット
17a コネクタボックス
18 分岐路
18a 第1ソケット
18b 第2ソケット
18c 第3ソケット
19 制御盤
20 制御回路
21 電磁弁
22 電磁弁
23 ポンプ駆動用スプール
24 空気圧源
33 接続パイプ
34 大気通路
34a 第1通路
34b 第2通路
34c 第3通路
34d 接続部
34e ソケット
35 固定パイプ
35a 大気開放口
35b ソケット
36 支柱
36a ヒンジ
36b 固定プレート
36c ボルト
361 支柱上部
362 支柱下部
71、81 レベルセンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を受け入れる粉体受入部に粉体を供給する粉体供給装置であって、
粉体を貯留可能とし、下部に粉体の出口を備えるホッパと、
該ホッパの出口に設けられ、回転軸周りに回転することにより、該回転軸周りに形成されたスクリュウに前記ホッパの出口から受けた粉体を載せて押出口に向けて押し出すスクリュウフィーダと、
吸入口が大気通路を介して大気に連通され、吐出口が連通路を介して前記粉体受入部に連通され、ダイアフラムの作動により前記吸入口から吸入した空気を前記吐出口から吐出するダイアフラムポンプと、を備え、
前記スクリュウフィーダの押出口は、前記大気通路の通路中に粉体を供給するように前記大気通路に挿入されており、
前記大気通路は、大気開放の大気開放口につながる第1通路と、前記スクリュウフィーダの押出口につながる第2通路と、前記ダイアフラムポンプの吸入口につながる第3通路と、を備え、
前記第1通路、前記第2通路、及び前記第3通路が互いに連通するように接続される接続部では、前記第1通路及び前記第2通路の通路中心軸に対して前記第3通路の通路中心軸が交差するように接続されている粉体供給装置。
【請求項2】
請求項に記載の粉体供給装置であって、
前記第1通路は、前記第3通路の前記吸入口につながる部分よりも通路の内径が大きくされており、
前記第1通路は、前記接続部より前記大気開放口側が上方に向けて湾曲形成されている粉体供給装置。
【請求項3】
請求項1に記載の粉体供給装置であって、
前記大気通路の大気開放のための大気開放口は、前記ホッパ内に開口されている粉体供給装置。
【請求項4】
請求項1~のいずれかに記載の粉体供給装置であって、
前記連通路は、複数の前記粉体受入部に粉体を供給可能とするように前記各粉体受入部側で複数の連通路に分岐されており、
複数の前記粉体受入部のそれぞれには、前記粉体受入部が受け入れている粉体の残量が設定量より多いか少ないかを検出するレベルセンサを備え、
前記各レベルセンサから検出信号を受け、前記各粉体受入部の少なくともいずれかの粉体の残量が設定量より少ないと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプを作動し、前記各粉体受入部の全ての粉体の残量が設定量より多いと判定されると、前記スクリュウフィーダ及び前記ダイアフラムポンプの作動を停止する第1制御手段を備え、
前記連通路の分岐部分は、前記粉体受入部より高さを高くされている粉体供給装置。