(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021673
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】薬剤供給装置
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20230207BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J3/00 310B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126696
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】593129342
【氏名又は名称】株式会社タカゾノ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長村 佳則
(72)【発明者】
【氏名】薗田 將人
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 正城
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047JJ06
4C047JJ08
4C047JJ11
4C047JJ25
4C047JJ26
4C047JJ31
4C047KK01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減する。
【解決手段】調剤台ユニット100は、載置部130および調剤台120を有する。載置部130には、複数のケース300から選択された選択ケースが載置可能である。調剤台120は、載置部130より下方に位置する。搬送ユニットは、ケースラック200および調剤台ユニット100の各々の後ろ側を移動可能に設けられている。搬送ユニットは、ケースラック200と載置部130との間で選択ケースを搬送する。載置部130に載置された選択ケースは、ケースラック200に収納されている複数のケース300の各々に比較して、後ろ側に位置している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤が収容される複数のケースを収納するケースラックと、
前記ケースラックに左右方向に隣接配置され、前記複数のケースから選択された選択ケースが載置可能な載置部、および、該載置部より下方に位置する調剤台を有する調剤台ユニットと、
前記ケースラックおよび前記調剤台ユニットの各々の後ろ側を移動可能に設けられ、前記ケースラックと前記載置部との間で前記選択ケースを搬送する搬送ユニットとを備え、
前記載置部に載置された前記選択ケースは、前記ケースラックに収納されている前記複数のケースの各々に比較して、後ろ側に位置している、薬剤供給装置。
【請求項2】
前記載置部の下方に、前記調剤台の一部が位置している、請求項1に記載の薬剤供給装置。
【請求項3】
前記搬送ユニットは、前記調剤台ユニットの内部において前記左右方向に移動する際、上下方向から見て、前記載置部と重なっている、請求項1または請求項2に記載の薬剤供給装置。
【請求項4】
前記調剤台は、左右方向から見て、前記ケースラックの前端の位置より後ろ側に位置している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の薬剤供給装置。
【請求項5】
前記載置部は、前後方向に引出可能であり、
引き出されて最も前寄りに位置している状態の前記載置部の前端の位置は、前記調剤台の前端より後ろに位置している、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の薬剤供給装置。
【請求項6】
前記調剤台ユニットにおいて、前記調剤台より下方の位置、および、前記載置部より上方の位置の少なくとも一方に、収納スペースが形成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の薬剤供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動薬剤供給装置の構成を開示した先行文献として、特開2011-78598号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された自動薬剤供給装置は、収納部と、薬剤ピッキング部と、ボックス移動機構と、トレイ載置台とを備える。収納部は、薬剤を収納するボックスを複数配列可能に構成されている。薬剤ピッキング部は、ボックスから薬剤を出し入れする。ボックス移動機構は、ボックスが収納部と薬剤ピッキング部との間を移動できるように構成されている。収納部が装置前面側に配設されるとともに、ボックス移動機構が装置背面側に配設されている。トレイ載置台には、ボックスから取り出した薬剤を収納するトレイが載置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トレイ載置台である調剤台が薬剤ピッキング部より装置前面側に配置されている場合、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースが大きくなる。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、前後方向の占有スペースを低減することができる、薬剤供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく薬剤供給装置は、ケースラックと、調剤台ユニットと、搬送ユニットとを備える。ケースラックは、薬剤が収容される複数のケースを収納する。調剤台ユニットは、ケースラックに左右方向に隣接配置されている。調剤台ユニットは、載置部および調剤台を有する。載置部には、複数のケースから選択された選択ケースが載置可能である。調剤台は、載置部より下方に位置する。搬送ユニットは、ケースラックおよび調剤台ユニットの各々の後ろ側を移動可能に設けられている。搬送ユニットは、ケースラックと載置部との間で選択ケースを搬送する。載置部に載置された選択ケースは、ケースラックに収納されている複数のケースの各々に比較して、後ろ側に位置している。
【0007】
本発明の一形態においては、載置部の下方に、調剤台の一部が位置している。
【0008】
本発明の一形態においては、搬送ユニットは、調剤台ユニットの内部において左右方向に移動する際、上下方向から見て、載置部と重なっている。
【0009】
本発明の一形態においては、調剤台は、左右方向から見て、ケースラックの前端の位置より後ろ側に位置している。
【0010】
本発明の一形態においては、載置部は、前後方向に引出可能であり、引き出されて最も前寄りに位置している状態の載置部の前端の位置は、調剤台の前端より後ろに位置している。
【0011】
本発明の一形態においては、調剤台ユニットにおいて、調剤台より下方の位置、および、載置部より上方の位置の少なくとも一方に、収納スペースが形成されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を正面側の上方から見た斜視図である。
【
図3】
図1の薬剤供給装置を右側から見た側面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を背面側の上方から見た斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置において搬送ユニットが載置部の上方に移動した状態を背面側の上方から見た斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るケースを上方から見た斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るケース本体を上方から見た斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係るケース本体を下方から見た斜視図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置において載置部が引き出された状態を正面側の上方から見た斜視図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部の周辺を正面側の上方から見た斜視図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部の周辺を背面側の上方から見た斜視図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る載置部の壁面部を背面側の下方から見た斜視図である。
【
図14】本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部が引き出されている途中の状態を側方から見た側面図である。
【
図15】本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部が引き出された状態を側方から見た側面図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が後退した状態を前方から見た斜視図である。
【
図17】本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が後退した状態を側方から見た斜視図である。
【
図18】本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が前進した状態を前方から見た斜視図である。
【
図19】本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が前進した状態を側方から見た斜視図である。
【
図20】ケースラックに収納されている選択ケースの後方に搬送ユニットが位置した状態を示す斜視図である。
【
図22】ケースラックに収納されている選択ケースの後方に位置する搬送ユニットにおいて、爪部が上昇するように回動した状態を側方から見た一部断面図である。
【
図23】選択ケースの係合部の内面と係合した爪部が後退している状態を示す一部断面図である。
【
図24】選択ケースの係合部の内面と係合した爪部が後退し終えた状態の搬送ユニットを前方から見た斜視図である。
【
図25】
図24の搬送ユニットを矢印XXV方向から見た斜視図である。
【
図26】一対の支持アームが退避位置に位置した状態を前方から見た正面図である。
【
図27】
図26の一対の支持アームが退避位置に位置した状態を矢印XXVII方向から見た側面図である。
【
図28】水平移動機構および垂直移動機構の構成を示す斜視図である。
【
図29】搬送ユニットがケースラックと調剤台ユニットとの境界近傍に位置する状態を後ろ側から見た部分斜視図である。
【
図30】
図29の状態を矢印XXX方向から見た部分側面図である。
【
図31】
図28の水平移動機構を矢印XXXI方向から見た部分側面図である。
【
図32】搬送ユニットが載置部の上方に位置した状態を側方から見た側面図である。
【
図33】
図32のXXXIII部を拡大して示す側面図である。
【
図34】搬送ユニットがケースラックの最も上部に位置する棚板部に載置されているケースの後方に位置している状態を上方から見た部分斜視図である。
【
図35】本実施形態に係る薬剤供給装置が備える制御回路の構成を示すブロック図である。
【
図36】変形例に係る薬剤供給装置の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰返さない。なお、明細書中において、左右方向は、薬剤供給装置を正面側から見た際の方向で記載している。また、薬剤供給装置の正面を前面、薬剤供給装置の背面を後面と表現する場合がある。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を正面側の上方から見た斜視図である。
図2は、
図1の薬剤供給装置の正面図である。
図3は、
図1の薬剤供給装置を右側から見た側面図である。
図4は、
図1の薬剤供給装置の背面図である。
図5は、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置を背面側の上方から見た斜視図である。
図3および
図5においては、調剤台ユニットの右側の側板を取り外した状態を図示している。
【0016】
図1~
図5に示すように、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置1は、調剤台ユニット100と、ケースラック200と、搬送ユニット400とを備える。本実施形態においては、正面から見て、調剤台ユニット100の左側に2つのケースラック200が並んで配置されているが、調剤台ユニット100およびケースラック200の配置は、これに限られず、調剤台ユニット100を左右に挟むように複数のケースラック200が配置されていてもよいし、調剤台ユニット100の左右いずれかに1つのケースラック200が配置されていてもよい。このように、調剤台ユニット100は、ケースラック200に左右方向に隣接配置されている。
【0017】
ケースラック200は、薬剤が収容される複数のケース300を収納する。ケースラック200は、筐体210と、棚板部220と、引出台230と、開閉扉240とを含む。
【0018】
複数の棚板部220は、上下方向に互いに間隔をあけて、筐体210の内部の前方側に配置されている。複数の棚板部220の各々に、複数のケース300が左右方向に並んで載置される。
【0019】
本実施形態においては、筐体210の前側は、上下方向において、後述する調剤台120より上方に位置する上部領域と、調剤台120より下方に位置する下部領域とに区切られている。なお、必ずしも、筐体210の前側が上部領域と下部領域とに区切られていなくてもよい。
【0020】
引出台230は、筐体210の前方に引出可能に構成されている。引出台230は、筐体210の上部領域と筐体210の下部領域との間に配置されている。引出台230は、薬剤を収容可能な図示しないトレイおよびケース300などを載置可能に構成されている。引出台230は、必ずしも配置されていなくてもよい。
【0021】
開閉扉240は、筐体210の前方に配置されており、筐体210の前側を開閉可能に構成されている。本実施形態においては、筐体210の上部領域および下部領域の各々に1対の開閉扉240が設けられている。開閉扉240は、折り返しつつ左右方向に開閉可能に構成されている。
図1および
図2においては、正面から見て、右側の開閉扉240を図示していない。開閉扉240は、ロック状態とアンロック状態とに切り替え可能に構成されている。
【0022】
ケースラック200は、開閉扉240がアンロックされて開いた状態において、ケースラック200の前方から複数のケース300を出し入れ可能に構成されている。逆に、開閉扉240が閉じてロックされた状態においては、ケースラック200の前方から複数のケース300を出し入れすることはできない。
【0023】
調剤台ユニット100は、載置部130および調剤台120を有する。調剤台ユニット100は、筐体110と、下部収納スペース140と、上部収納スペース150と、表示部160と、タッチパネル170と、コードリーダ180と、プリンタ190と、表示灯161とをさらに含む。調剤台ユニット100の前後方向の最大奥行き寸法は、たとえば、700mmである。
【0024】
筐体110において、載置部130から上方の部分は、調剤台120から下方の部分に比較して、前面位置が後ろ側に位置している。本実施形態においては、調剤台120より上方の筐体110の前面に、開口111が形成されている。5つの開口111が左右方向に並んで配置されている。なお、開口111の数は、5つに限られず、1つ以上であればよい。
【0025】
載置部130には、複数のケース300から選択された選択ケース300aが載置可能である。本実施形態においては、載置部130は、選択ケース300aが載置されるベース部131と、ベース部131の前端に取り付けられた壁面部132とを含む。壁面部132は、開口111を開閉可能に構成されている。なお、載置部130は、必ずしも壁面部132を含んでいなくてもよく、この場合、筐体110に開口111を開閉するシャッタが設けられていてもよい。
【0026】
載置部130は、開口111を通じて、筐体110に対して前後方向に引出可能に構成されている。なお、載置部130は、必ずしも引出可能に構成されていなくてもよく、この場合、筐体110における載置部130の上方に位置する部分に、選択ケース300aに対して薬剤を出し入れ可能とする開口が形成されている。
【0027】
調剤台120は、薬剤を収容可能なトレイなどを載置可能に構成されている。調剤台120は、載置部130より下方に位置する。載置部130の下方に、調剤台120の一部が位置している。具体的には、調剤台120の後ろ側の部分が、載置部130の直下に位置している。調剤台120および載置部130は、上下方向に間隔をあけて設けられている。調剤台120と載置部130との間には、収容スペース112が形成されている。収容スペース112には、選択ケース300aから取り出した薬剤を収容するトレイなどを、前方から進入させることができる。
【0028】
図3に示すように、調剤台120は、左右方向から見て、ケースラック200の前端の位置より後ろ側に位置している。本実施形態においては、ケースラック200の前端は、開閉扉240の取っ手の前端である。
【0029】
載置部130の前端の位置は、ケースラック200の前端の位置より後ろ側に位置している。
図5に示すように、載置部130に載置された選択ケース300aは、ケースラック200に収納されている複数のケース300の各々に比較して、後ろ側に位置している。
【0030】
下部収納スペース140は、ケース300とは形状または大きさが異なる他のケース、または薬剤などを収納可能である。
図1および
図2に示すように、下部収納スペース140は、筐体110において、調剤台120より下方の位置に形成されている。本実施形態においては、下部収納スペース140には、複数の引出しが配置されているが、これに限られず、棚が配置されていてもよい。下部収納スペース140は、必ずしも形成されていなくてもよい。
【0031】
上部収納スペース150は、ケース300とは形状または大きさが異なる他のケース、または薬剤などを収納可能である。上部収納スペース150は、筐体110において、調剤台120より上方の位置に形成されている。本実施形態においては、上部収納スペース150には、棚が配置されているが、これに限られず、複数の引出しが配置されていてもよい。上部収納スペース150は、必ずしも形成されていなくてもよい。
【0032】
表示部160は、筐体110の前面において、開口111の上側に形成されている。表示部160は、載置部130に選択ケース300aが載置されている時に点灯することにより、載置部130に選択ケース300aが載置されていることを表示する。
【0033】
タッチパネル170は、筐体110の前面において、上下方向において表示部160と上部収納スペース150との間の位置、かつ、左右方向において筐体110の略中央の位置に設けられている。
【0034】
タッチパネル170は、患者の処方箋情報などを表示可能であり、また、複数のケース300から任意のケース300を選択する選択操作を受け付けることができる。タッチパネル170は、図示しない制御部と電気的に接続されている。
【0035】
コードリーダ180は、筐体110の前面において、タッチパネル170の右側に設けられている。コードリーダ180は、薬剤が収容された箱に付されたバーコードなどのコードを読み取る。コードリーダ180は、制御部と電気的に接続されている。
【0036】
選択ケース300aに薬剤を補充する際に、コードリーダ180にてコードを読み取ることにより、補充される薬剤を制御部に認識させることができる。制御部は、補充すべき薬剤とは異なる薬剤を認識した場合は、タッチパネル170にアラームを表示させる。これにより、誤った薬剤が補充されることを抑制することができる。
【0037】
プリンタ190は、筐体110の前面において、タッチパネル170の左側に設けられている。プリンタ190は、患者の氏名および処方箋情報などを印字可能である。プリンタ190は、制御部と電気的に接続されている。
【0038】
表示灯161は、筐体110の天井に設けられている。表示灯161は、薬剤供給装置1の異常の有無を表示する。具体的には、薬剤供給装置1が正常である場合は青色を表示し、薬剤供給装置1が異常である場合は赤色で表示する。表示灯161は、制御部と電気的に接続されている。
【0039】
図6は、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置において搬送ユニットが載置部の上方に移動した状態を背面側の上方から見た斜視図である。
図3~
図6に示すように、搬送ユニット400は、ケースラック200および調剤台ユニット100の各々の後ろ側を移動可能に設けられている。搬送ユニット400は、ケースラック200と載置部130との間で選択ケース300aを搬送する。
【0040】
搬送ユニット400は、水平移動機構500および垂直移動機構600と接続されていることにより、左右方向および上下方向に移動可能に構成されている。搬送ユニット400、水平移動機構500および垂直移動機構600の各々は、制御部と電気的に接続されている。
【0041】
搬送ユニット400は、開閉扉240が閉じてロックされた状態においてのみ移動可能に構成されている。具体的には、制御部は、開閉扉240がロックされた状態であることを認識したときのみ、搬送ユニット400、水平移動機構500および垂直移動機構600の各々を駆動させる。
【0042】
図5に示すように、搬送ユニット400は、ケースラック200内を移動する際、棚板部220に載置されたケース300の後ろ側に位置している。
【0043】
図6に示すように、搬送ユニット400は、調剤台ユニット100の内部において、載置部130の上方を左右方向に移動する。搬送ユニット400は、調剤台ユニット100の内部において左右方向に移動する際、上下方向から見て、載置部130と重なっている。すなわち、搬送ユニット400は、上下方向から見て、載置部130に載置されている選択ケース300aと重なる位置を通過するように構成されており、載置部130に載置されている選択ケース300aと重ならずに選択ケース300aの後ろ側を通過するようには構成されていない。
【0044】
図1および
図2に示すように、複数のケース300の各々の前面に識別コード340が付されている。識別コード340は、ケース300に収納される薬剤を識別するためのコードである。ケース300に複数の薬剤が収納される場合は、ケース300に複数の識別コード340が付されていてもよい。識別コード340は、たとえば、バーコードまたはQRコード(登録商標)などである。識別コード340は、ケース300の前面ではなく、ケース300の側面に付されていてもよい。識別コード340は、必ずしもケース300に付されていなくてもよい。
【0045】
図4に示すように、複数のケース300の各々の後面に識別コード350が付されている。識別コード350は、個々のケース300を識別するためのコードである。識別コード350は、たとえば、バーコード、QRコード(登録商標)またはカメレオンコード(登録商標)などである。
【0046】
ここで、本実施形態に係るケース300について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るケースを上方から見た斜視図である。
図8は、本発明の一実施形態に係るケース本体を上方から見た斜視図である。
図9は、本発明の一実施形態に係るケース本体を下方から見た斜視図である。
【0047】
図7~
図9に示すように、ケース300は、ケース本体310と、端数収容部320と、仕切板330とを含む。端数収容部320および仕切板330の各々は、ケース本体310の内部に配置可能に形成されている。
【0048】
端数収容部320は、たとえば、PTP(Press Through Package)包装シートに包装された薬剤の端数を収容する小ケースである。仕切板330は、ケース300内に複数の種類の薬剤を収容する際に、薬剤の種類毎に収容可能となるように、ケース本体310の内部を複数の領域に仕切る。
【0049】
ケース本体310は、底部310b、並びに、底部310bの周縁から立設された、前壁部310f、後壁部310rおよび1対の側壁部310sを有する。ケース本体310は、スリット317を間に挟んで前壁部310fと対向する透明支持部311をさらに有する。ケース本体310は、樹脂の一体成形により形成されている。
【0050】
透明支持部311は、上方からスリット317に挿入された薬剤名が記載されたカードをケース300の前方側から視認可能に支持する部分である。具体的には、透明支持部311の下端が後ろ側に曲折しており、当該曲折部にてカードを支持する。
【0051】
ケース本体310の一対の側壁部310sには、前後方向に延在する段部312が形成されている。ケース本体310の左右方向の外幅は、段部312の下側の部分より上側の部分が広くなっている。ケース本体310の左右方向の内幅も、段部312の下側の部分より上側の部分が広くなっている。
【0052】
ケース本体310の後壁部310rの上面に、左右方向に延在する一対の突出部313が形成されている。一対の突出部313は、ケース本体310の後壁部310rの上面における左右方向の両端部に形成されている。
【0053】
図9に示すように、ケース本体310の底部310bの後端に、一対の凹部314が形成されている。一対の凹部314は、ケース本体310の底部310bにおける左右方向の両端部に形成されている。一対の凹部314の各々は、後方に開放している。すなわち、一対の凹部314の各々の内壁面は、左右方向に対向する一対の側壁面314sと、一対の側壁面314sを繋ぐ前壁面314fとから構成されている。
【0054】
図7および
図8に示すように、ケース本体310の一対の側壁部310sの内面において、段部312の上側の部分に、仕切板330の左右方向の両端部が挿入される複数の溝部315が形成されている。複数の溝部315の各々は、上下方向に延在している。
【0055】
ケース本体310の一対の側壁部310sの内面において、段部312の上側の部分に、端数収容部320の1対の側面の各々に形成された突起321と係合して端数収容部320を前後方向に位置決めする溝部316が形成されている。
【0056】
図9に示すように、ケース本体310の後壁部310rの上端部の後ろ側に、後述する搬送ユニット400の爪部と係合する係合部318が形成されている。係合部318は、後壁部310rの上端部と前後方向に間隔をあけて対向している。係合部318は、後壁部310rの上端部から後方に延在するフランジと繋がっている。
【0057】
ここで、本実施形態に係る載置部130の構成、および、調剤台ユニット100における載置部130の周辺の構成について説明する。
【0058】
図10は、本発明の一実施形態に係る薬剤供給装置において載置部が引き出された状態を正面側の上方から見た斜視図である。
図11は、本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部の周辺を正面側の上方から見た斜視図である。
図12は、本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部の周辺を背面側の上方から見た斜視図である。
図13は、本発明の一実施形態に係る載置部の壁面部を背面側の下方から見た斜視図である。
図14は、本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部が引き出されている途中の状態を側方から見た側面図である。
図15は、本発明の一実施形態に係る調剤台ユニットにおける載置部が引き出された状態を側方から見た側面図である。
【0059】
図10に示すように、引き出されて最も前寄りに位置している状態の載置部130の前端の位置は、調剤台120の前端より後ろに位置している。
【0060】
図10および
図15に示すように、載置部130は、引き出されて最も前寄りに位置している状態において、載置部130の前端が載置部130の後端より下方に位置するように傾斜している。なお、載置部130の前端は壁面部132であり、載置部130の後端はベース部131の後端である。
【0061】
図11、
図12、
図14および
図15に示すように、ベース部131は、平板状の形状を有している。ベース部131には、開口131hが形成されている。ベース部131の下部に、左右方向に間隔をあけて1対のローラ131rが設けられている。1対のローラ131rの各々は、左右方向に延在する回転軸周りに回転可能に設けられている。
図14および
図15に示すように、ベース部131の下部に、ドグ131aおよび被吸着部131pが設けられている。ドグ131aおよび被吸着部131pの各々は、曲げ加工された1枚の板金から構成されている。
【0062】
図11~
図15に示すように、壁面部132の下部には、手掛け132aが形成されている。手掛け132aに手を掛けて引くことにより、載置部130を引き出すことができる。
【0063】
壁面部132の上部には、開口132bが形成されている。壁面部132の後面に、開口132bを塞ぐ透明板133が取り付けられている。具体的には、
図12に示すように、壁面部132の後面に、1対の突起132cが設けられている。透明板133に形成されている1対の貫通孔に1対の突起132cを挿通した状態で、1対の突起132cの各々に止め輪134を嵌着することにより、壁面部132に透明板133が取り付けられている。
【0064】
これにより、壁面部132の前方側から透明板133および透明支持部311を通じて、選択ケース300aに付されている、薬剤名が記載されたカードを視認可能となっている。
【0065】
図12~
図15に示すように、壁面部132の後面の上部に、選択ケース300aの前端の上面と係合する突出部132dが形成されている。具体的には、壁面部132の後面の上部に、左右方向に間隔をあけて1対の突出部132dが形成されている。1対の突出部132dの各々の下面は、平坦面である。
【0066】
図12、
図14および
図15に示すように、調剤台ユニット100における載置部130の周辺には、近接センサ10、位置検出センサ11、電磁石12、案内レール113、ローラ114、および、当接部115が設けられている。近接センサ10、位置検出センサ11および電磁石12の各々は、制御部と電気的に接続されている。
【0067】
近接センサ10は、載置部130に選択ケース300aが載置されたことを検出する。近接センサ10は、載置部130が引き出されていない状態のベース部131の開口131hの下方に配置されており、開口131hを通じてベース部131上の選択ケース300aの有無を検出する。
【0068】
位置検出センサ11は、載置部130が引き出されていない状態のときの前後方向の原点位置に載置部130が位置したことを検出する。具体的には、位置検出センサ11は、ベース部131の下部に設けられたドグ131aを検出することにより、載置部130が原点位置に位置していることを検出する。本実施形態においては、位置検出センサ11は、マイクロフォトセンサであるが、これに限られず、たとえば、リミットスイッチなどでもよい。
【0069】
電磁石12は、載置部130が移動できないようにロック可能である。具体的には、電流を供給された電磁石12は、ベース部131の下部に設けられた被吸着部131pを吸着することにより、載置部130が原点位置から移動できないようにロックする。電磁石12への電流の供給が停止されると、載置部130のロックが解除される。
【0070】
案内レール113は、ベース部131の下部に設けられたローラ131rの移動軌跡を規定する。具体的には、載置部130の下方において、左右方向に間隔をあけて1対の案内レール113が前後方向に延在するように配置されている。1対の案内レール113の各々には、前後方向に延在する貫通溝が形成されている。貫通溝の前方側の一部は、前方側に行くにしたがって上方に位置するように傾斜している。ローラ131rは、貫通溝の内側を転がりながら移動する。これにより、載置部130が前後方向に移動する。
【0071】
図14および
図15に示すように、ローラ114は、載置部130が引き出される間にベース部131と転がり接触しつつ載置部130が回動して傾斜する際に支点となる。具体的には、ローラ114は、開口111の下側の部分の後ろの位置において、回転可能に支持されている。
【0072】
ローラ131rが案内レール113の貫通溝の傾斜部分を前進しつつ上昇するにしたがって、ベース部131は、ローラ114に支持されている部分を回動中心にして回動することにより傾斜する。
【0073】
図15に示すように、当接部115は、引き出されて最も前寄りに位置している状態の載置部130に載置されている選択ケース300aの後ろ側の部分と上方から当接する。具体的には、当接部115は、筐体110に設けられ、開口111の上側の部分の後の位置において、一対の突出部313の各々と係合可能に設けられている。本実施形態においては、当接部115は、板金で構成されているが、これに限られず、ゴムなどでもよい。
【0074】
載置部130上に載置されている選択ケース300aは、載置部130が傾斜した状態において、選択ケース300aの前端の上面が突出部132dによって押さえられ、選択ケース300aの後ろ側の部分を突出部313によって押さえられていることにより、載置部130から容易に取り出せないように規制されている。
【0075】
ここで、搬送ユニット400の構成について説明する。
図16は、本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が後退した状態を前方から見た斜視図である。
図17は、本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が後退した状態を側方から見た斜視図である。
図18は、本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が前進した状態を前方から見た斜視図である。
図19は、本発明の一実施形態に係る搬送ユニットの爪部が前進した状態を側方から見た斜視図である。
【0076】
図16~
図19に示すように、搬送ユニット400は、筐体410と、モータ420と、一対の回動軸430と、一対の支持アーム440と、爪部450と、押し板460と、コードリーダ470とを含む。爪部450、押し板460およびコードリーダ470は、筐体410の内部を前後方向に一緒に移動可能に構成されている。具体的には、爪部450、押し板460およびコードリーダ470は、送りねじ機構によって、前後方向に移動可能に構成されている。
【0077】
筐体410は、選択ケース300aを収容して支持できるように、前側下部および下側が開放している。筐体410は、搬送ユニット400を水平移動機構500および垂直移動機構600によって駆動可能とするために、垂直移動機構600が有する接続アタッチ630と接続されている。
【0078】
モータ420は、筐体410に固定されている。モータ420は、一対の回動軸430を駆動する。一対の回動軸430の各々は、筐体410の下部の対向する内面に1つずつ回動可能に取り付けられている。一対の回動軸430の各々は、前後方向に延在している。
【0079】
一対の支持アーム440は、一対の回動軸430に対して1つずつ取り付けられている。一対の支持アーム440の各々は、取り付けられている回動軸430を中心に回動軸430とともに回動する。一対の支持アーム440の各々は、選択ケース300aの段部312を下側から支えることにより、選択ケース300aを支持可能に構成されている。
【0080】
爪部450は、選択ケース300aの係合部318の内面と係合可能に構成されている。爪部450は、上下方向に回動可能に支持されている。
【0081】
押し板460は、選択ケース300aの係合部318の外面と当接可能に構成されている。押し板460は、爪部450の上方に位置している。
【0082】
コードリーダ470は、選択ケース300aに付されている識別コード350を読み取り可能に構成されている。コードリーダ470は、押し板460の後ろ側に位置している。
【0083】
図20は、ケースラックに収納されている選択ケースの後方に搬送ユニットが位置した状態を示す斜視図である。
図21は、
図20の状態を側方から見た一部断面図である。
【0084】
ここで、ケースラック200の棚板部220の構成について説明する。
図20および
図21に示すように、ケースラック200の棚板部220には、ストッパ223が設けられている。ストッパ223は、ケースラック200に複数のケース300の各々が前方から入れられた際に、複数のケース300の各々の前後方向の位置を規制する。しかもストッパ223は、ケースラック200に複数のケース300の各々が後方から出し入れされる際には、複数のケース300の各々の前後方向の移動を許容する。
【0085】
具体的には、棚板部220には、ケースラック200にケース300を前方から入れる際に、左右方向のケース300の位置を規定する複数の案内壁221が設けられている。案内壁221同士の間に、ケース300が挿入される。
【0086】
棚板部220の後ろ側に、左右方向に間隔をあけて1対の開口222が形成されている。一対の開口222の各々から突出するように、2つのストッパ223が配置されている。2つのストッパ223の各々は、開口222から突出した状態と、開口222から突出していない状態とに、変化可能であり、開口222から突出する方向にばねによって付勢されている。
【0087】
ケースラック200にケース300が前方から入れられた際に、ケース本体310の底部310bに形成されている凹部314の前壁面314fとストッパ223とが当接することにより、ケース300が前後方向に位置決めされる。
【0088】
ケースラック200にケース300が後方から出し入れされる際には、ストッパ223は、ケース300の底部310bに上方から押圧されることで、開口222から突出していない状態になる。ストッパ223が開口222から突出していない状態になることで、ケース300の前後方向の移動が許容される。
【0089】
ここで、搬送ユニット400がケースラック200から選択ケース300aを収容して支持する際の動作について説明する。搬送ユニット400は、爪部450が後退した状態でケースラック200の後ろ側を移動して選択ケース300aの後方の位置で停止する。
図20および
図21に示すように、爪部450が前進することにより、爪部450は、選択ケース300aの係合部318の下方に位置する。
【0090】
図22は、ケースラックに収納されている選択ケースの後方に位置する搬送ユニットにおいて、爪部が上昇するように回動した状態を側方から見た一部断面図である。
図22に示すように、爪部450が上昇するように回動することにより、爪部450が選択ケース300aの係合部318の内面と係合する。
【0091】
爪部450が選択ケース300aの係合部318の内面と係合した状態で搬送ユニット400が少し上昇することにより、
図22に示すように、選択ケース300aの後ろ側が持ち上げられて、選択ケース300aの凹部314とストッパ223との係合が解除される。なお、爪部450が上昇するように回動することにより、選択ケース300aの後ろ側が持ち上げられて、選択ケース300aの凹部314とストッパ223との係合が解除されるように構成されていてもよい。また、ストッパ223が選択ケース300aの凹部314から退避するように構成されてもよい。
【0092】
図23は、選択ケースの係合部の内面と係合した爪部が後退している状態を示す一部断面図である。
図23に示すように、送りねじ機構480が駆動して、選択ケース300aの係合部318の内面と係合した状態の爪部450が後退することにより、選択ケース300aが棚板部220上を滑りながら後方に引き出される。このとき、ストッパ223は、選択ケース300aの底部310bに上方から押圧されて、開口222から突出していない状態となっている。
【0093】
このように、搬送ユニット400は、ケースラック200に収納されている選択ケース300aをケースラック200の後方に引き出す際に、選択ケース300aがストッパ223上を通過できるように選択ケース300aの後ろ側を持ち上げる。
【0094】
図24は、選択ケースの係合部の内面と係合した爪部が後退し終えた状態の搬送ユニットを前方から見た斜視図である。
図25は、
図24の搬送ユニットを矢印XXV方向から見た斜視図である。
【0095】
搬送ユニット400は、ケースラック200に収納されている選択ケース300aをケースラック200の後方に引き出す際に、一対の支持アーム440の各々を、支持位置に位置させる。
【0096】
図24および
図25に示すように、選択ケース300aの係合部318の内面と係合した爪部450が後退し終えた状態の搬送ユニット400においては、一対の支持アーム440の各々は、支持位置に位置しており、選択ケース300aの段部312を下側から支えている。これにより、搬送ユニット400が選択ケース300aを収容して支持する。選択ケース300aを収容して支持した搬送ユニット400は、載置部130の上方の位置まで移動し、支持している選択ケース300aが載置部130のベース部131の直上に位置するまで下降する。
【0097】
図26は、一対の支持アームが退避位置に位置した状態を前方から見た正面図である。
図27は、
図26の一対の支持アームが退避位置に位置した状態を矢印XXVII方向から見た側面図である。
【0098】
選択ケース300aが載置部130のベース部131の直上に位置しているときに、
図26および
図27に示すように、モータ420によって一対の回動軸430が駆動される。これにより、一対の支持アーム440の各々は、取り付けられている回動軸430を中心に回動軸430とともに回動し、一対の回動軸430の下方の退避位置に移動する。これにより、選択ケース300aが載置部130に載置される。
【0099】
ここで、搬送ユニット400を水平方向に移動させる水平移動機構500、および、搬送ユニット400を垂直方向に移動させる垂直移動機構600の、各々の構成について説明する。
【0100】
図28は、水平移動機構および垂直移動機構の構成を示す斜視図である。
図29は、搬送ユニットがケースラックと調剤台ユニットとの境界近傍に位置する状態を後ろ側から見た部分斜視図である。
図30は、
図29の状態を矢印XXX方向から見た部分側面図である。
図31は、
図28の水平移動機構を矢印XXXI方向から見た部分側面図である。
【0101】
図28~
図31に示すように、水平移動機構500は、可動ベース590、モータ510、下側ピニオン520、上側ピニオン521、下側ラック530、上側ラック531、下側レール540、上側レール541、一対の下側ローラ550、一対の上側ローラ551、可動水平ドグ560、固定水平ドグ570、および、連結軸580を含む。
【0102】
可動ベース590は、左右方向に移動可能に構成されている。具体的には、可動ベース590は、一対の下側ローラ550および一対の上側ローラ551の各々と接続されている。一対の下側ローラ550は、左右方向に延在する下側レール540と転がり接触するように配置されている。一対の上側ローラ551は、左右方向に延在する上側レール541と転がり接触するように配置されている。
【0103】
可動ベース590の下部に、モータ510が固定されている。モータ510の出力は、下側ピニオン520に伝達される。下側ピニオン520は、左右方向に延在する下側ラック530と係合している。モータ510の出力によって下側ピニオン520が下側ラック530と噛み合いつつ回転することにより、可動ベース590が左右方向に移動する。
【0104】
下側ピニオン520は、上下方向に延在する連結軸580を通じて、上側ピニオン521と連結されている。上側ピニオン521は、左右方向に延在する上側ラック531と係合している。下側ピニオン520とともに上側ピニオン521が上側ラック531と噛み合いつつ回転することにより、可動ベース590は、傾くことなく垂直に立設した状態で水平移動可能となっている。本実施形態においては、水平移動機構500は、ラックピニオン機構で構成されているが、これに限られず、ベルトまたはチェーンなどの巻掛け伝動機構で構成されていてもよい。
【0105】
ケースラック200には、可動ベース590が左右方向の原点位置に位置していることを検出するための第1水平位置検出センサ50、および、可動ベース590が左右方向の初期位置に位置していることを検出するための第2水平位置検出センサ51が配置されている。調剤台ユニット100には、可動ベース590が左右方向の終端位置に位置していることを検出するための第3水平位置検出センサ52が配置されている。可動ベース590の下面には、可動ベース590が調剤台ユニット100の内部に位置していることを検出するための第4水平位置検出センサ53が配置されている。
【0106】
第1水平位置検出センサ50、第2水平位置検出センサ51、第3水平位置検出センサ52および第4水平位置検出センサ53の各々は、マイクロフォトセンサであるが、これに限られず、たとえば、リミットスイッチなどでもよい。第1水平位置検出センサ50、第2水平位置検出センサ51、第3水平位置検出センサ52および第4水平位置検出センサ53の各々は、制御部に電気的に接続されている。
【0107】
第1水平位置検出センサ50は、可動ベース590の下面に固定された可動水平ドグ560を検出することにより、可動ベース590が左右方向の原点位置に位置していることを検出する。
【0108】
第2水平位置検出センサ51は、可動水平ドグ560を検出することにより、可動ベース590が左右方向の初期位置に位置していることを検出する。初期位置は、可動ベース590の原点位置に対して右側に数cm離れた位置であり、左右方向の原点位置に向かう可動ベース590は、左右方向の初期位置に達するまで高速で移動し、初期位置通過後に減速することにより、原点位置到着までの時間を短縮可能に構成されている。第2水平位置検出センサ51は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0109】
第3水平位置検出センサ52は、可動水平ドグ560を検出することにより、可動ベース590が左右方向の終端位置に位置していることを検出する。第3水平位置検出センサ52は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0110】
第4水平位置検出センサ53は、調剤台ユニット100の左右方向の全長に亘って配置された固定水平ドグ570を検出することにより、可動ベース590が調剤台ユニット100の内部に位置していることを検出する。
【0111】
垂直移動機構600は、モータ610、ベルト620、接続アタッチ630、および、リニアガイド640、可動垂直ドグ631を含む。モータ610、ベルト620、接続アタッチ630、および、リニアガイド640の各々は、可動ベース590に搭載されている。
【0112】
具体的には、モータ610は、可動ベース590の下部に固定されている。モータ610の出力は、ベルト620に伝達され、ベルト620を回転駆動する。ベルト620は、上下方向に離れて配置された一対のプーリに巻掛けられている。接続アタッチ630は、ベルト620に固定されている。接続アタッチ630は、上下方向に延在するリニアガイド640と係合している。ベルト620が回転駆動されることにより、接続アタッチ630がリニアガイド640に沿いつつ上下方向に移動する。可動垂直ドグ631は、接続アタッチ630の一部が曲げられて形成されている。可動垂直ドグ631は、接続アタッチ630とともに上下方向に移動する。
【0113】
前述したように、接続アタッチ630は、搬送ユニット400の筐体410と接続されている。このように、搬送ユニット400は、垂直移動機構600によって上下方向に移動可能に構成されている。また、搬送ユニット400は、水平移動機構500による可動ベース590の移動に伴って左右方向に移動可能に構成されている。
【0114】
図32は、搬送ユニットが載置部の上方に位置した状態を側方から見た側面図である。
図33は、
図32のXXXIII部を拡大して示す側面図である。
図34は、搬送ユニットがケースラックの最も上部に位置する棚板部に載置されているケースの後方に位置している状態を上方から見た部分斜視図である。
【0115】
図32および
図33に示すように、搬送ユニット400が載置部130の上方に位置する場合、搬送ユニット400は、
図33に示す長さLの通過可能領域のみ左右方向に移動可能となる。具体的には、通過可能領域の下方においては、載置部130上の選択ケース300aと搬送ユニット400とが干渉するため、搬送ユニット400は左右方向に移動することができない。通過可能領域の上方においては、調剤台ユニット100の筐体110と搬送ユニット400とが干渉するため、搬送ユニット400は左右方向に移動することができない。
【0116】
図32~
図34に示すように、可動ベース590には、第1垂直位置検出センサ60、第2垂直位置検出センサ61、第3垂直位置検出センサ62、第4垂直位置検出センサ63、および、第5垂直位置検出センサ64が配置されている。
【0117】
第1垂直位置検出センサ60、第2垂直位置検出センサ61、第3垂直位置検出センサ62、第4垂直位置検出センサ63、および、第5垂直位置検出センサ64の各々は、マイクロフォトセンサであるが、これに限られず、たとえば、リミットスイッチなどでもよい。第1垂直位置検出センサ60、第2垂直位置検出センサ61、第3垂直位置検出センサ62、第4垂直位置検出センサ63、および、第5垂直位置検出センサ64の各々は、制御部に電気的に接続されている。
【0118】
第1垂直位置検出センサ60は、可動垂直ドグ631を検出することにより、搬送ユニット400が上下方向の原点位置に位置していることを検出する。
【0119】
第2垂直位置検出センサ61は、可動垂直ドグ631を検出することにより、搬送ユニット400が通過可能領域内における上限より下方に位置していることを検出する。
【0120】
第3垂直位置検出センサ62は、可動垂直ドグ631を検出することにより、搬送ユニット400が通過可能領域内における下限より上方に位置していることを検出する。
【0121】
搬送ユニット400は、第2垂直位置検出センサ61および第3垂直位置検出センサ62の各々が可動垂直ドグ631を検出しているときのみ、左右方向に移動可能に構成されている。すなわち、搬送ユニット400が通過可能領域内に位置していることを検出されているときのみ、左右方向に移動可能に構成されている。
【0122】
第4垂直位置検出センサ63は、可動垂直ドグ631を検出することにより、搬送ユニット400が
図34に示すケースラック200の天井部219と干渉しない位置の上限に達したことを検出する。搬送ユニット400は、第4垂直位置検出センサ63が可動垂直ドグ631を検出しているときは、ケースラック200の天井部219を通過するように左右方向に移動することができないように構成されている。
【0123】
第5垂直位置検出センサ64は、可動垂直ドグ631を検出することにより、搬送ユニット400が上下方向の終端位置に位置していることを検出する。
【0124】
ここで、本実施形態に係る薬剤供給装置1において、薬剤を取り出すまたは補充するための動作について説明する。本実施形態に係る薬剤供給装置1は、第1モードと第2モードとを切り替え可能である。第1モードでは、調剤台ユニット100の前で、薬剤を取り出すまたは補充することができる。第2モードでは、ケースラック200の前で、薬剤を取り出すまたは補充することができる。
【0125】
まず、本実施形態に係る薬剤供給装置1において、調剤台ユニット100の前で、薬剤を取り出すまたは補充するための動作について説明する。
図35は、本実施形態に係る薬剤供給装置が備える制御回路の構成を示すブロック図である。
図35に示すように、薬剤供給装置1は、制御部90を備えている。
【0126】
タッチパネル170にて、第1モードが選択されると、取り出すべき薬剤を収納しているケース、または、薬剤が補充されるべきケースが、制御部90が記憶している情報に基づいて、ケースラック200に収納されている複数のケースの中から選択ケースとして選択される。
【0127】
制御部90は、水平移動機構500および垂直移動機構600を稼働させて、
図20に示すように、ケースラック200に収納されている選択ケース300aの後方に搬送ユニット400を位置させる。
【0128】
制御部90は、搬送ユニット400に選択ケース300aを収容して支持させた後、水平移動機構500および垂直移動機構600を稼働させて、
図6に示すように、搬送ユニット400を載置部130の上方に位置させる。
【0129】
載置部130の上方に位置した搬送ユニット400は、支持している選択ケース300aが載置部130のベース部131の直上に位置するまで下降する。その後、一対の支持アーム440が回転して選択ケース300aの支持が解除され、選択ケース300aの底部130bの一部がベース部131上に載置される。その状態で押し板460が選択ケース300aの係合部318の外面を押しつつ前進することにより、選択ケース300aの前端が載置部130の壁面部132と当接し、選択ケース300aがベース部131上に載置される。
【0130】
選択ケース300aがベース部131上に載置されたことを近接センサ10が検出すると、当該載置部130に対応する表示部160が点灯するとともに、電磁石12のロックが解除され、載置部130を引き出すことが可能となる。
【0131】
図15に示すように、載置部130が引き出されて傾斜した状態において、選択ケース300aから収容されている薬剤を取り出し、または、選択ケース300aに薬剤を補充する。
【0132】
薬剤の取り出しまたは補充が完了して、載置部130が調剤台ユニット100内に戻されたことを位置検出センサ11が検出すると、電磁石12によって載置部130がロックされる。その後、当該載置部130に載置されている選択ケース300aは、搬送ユニット400によって搬送されて、制御部90に記憶されているケースラック200の元の位置に戻される。
【0133】
次に、本実施形態に係る薬剤供給装置1において、ケースラック200の前で、薬剤を取り出すまたは補充するための動作について説明する。
【0134】
タッチパネル170にて、第2モードが選択されると、開閉扉240がアンロック状態にされ、搬送ユニット400は移動不能とされる。その状態で、ケースラック200に収納されている複数のケース300の中の任意のケース300をケースラック200の前方から出して、薬剤を取り出し、または、薬剤を補充することができる。
【0135】
薬剤の取り出しまたは補充が完了したケース300は、ケースラック200の前方からケースラック200に入れられる。このようにケース300を出し入れした場合、必ずしもケース300がケースラック200の元の位置に戻されないため、第1モードで運転する前に、ケースラック200内における複数のケース300の各々の配置を制御部90に把握させる必要がある。
【0136】
そこで、本実施形態に係る薬剤供給装置1においては、搬送ユニット400がケースラック200の後ろ側で移動して、コードリーダ470が複数のケース300の各々の識別コード350を読み取ることにより、ケースラック200における複数のケース300の収納位置が把握される。このとき、コードリーダ470は、ケース300と干渉しない程度に前進した位置に位置している。
【0137】
把握された複数のケース300の収納位置は、制御部90に記憶され、この記憶情報に基づいて、第1モード運転時に選択ケース300aが搬送される。
【0138】
なお、複数のケース300の収納位置を把握する方法は、上記に限られず、いわゆるカメレオンコード(登録商標)を用いる方法でもよい。
図36は、変形例に係る薬剤供給装置の背面図である。
【0139】
図36に示すように、変形例に係る薬剤供給装置においては、複数のケース300の各々の後面に識別コード350aが付されている。識別コード350aは、カメレオンコード(登録商標)である。ケースラック200の後ろ側に、複数のケース300の各々の識別コード350aを撮像可能な撮像部290が設けられている。1つの撮像部290ではケースラック200に収容されたすべてのケース300を撮像することができない場合、複数の撮像部290が設けられてもよい。撮像部290によって撮像された画像に基づいてケースラック200における複数のケース300の収納位置が把握される。制御部90は、撮像部290によって撮像された画像を解析することにより、ケースラック200における複数のケース300の収納位置を同時に把握することができる。
【0140】
変形例に係る薬剤供給装置においては、搬送ユニット400を走査することなく複数のケース300の収納位置を把握することができるため、第2モードと第1モードとの切り替え時間を短縮することができる。
【0141】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、載置部130に載置された選択ケース300aは、ケースラック200に収納されている複数のケース300の各々に比較して、後ろ側に位置している。これにより、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減することができる。
【0142】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、載置部130の下方に、調剤台120の一部が位置している。これにより、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減することができる。
【0143】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、搬送ユニット400は、調剤台ユニット100の内部において左右方向に移動する際、上下方向から見て、載置部130と重なっている。これにより、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減することができる。
【0144】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、調剤台120は、左右方向から見て、ケースラック200の前端の位置より後ろ側に位置している。これにより、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減することができる。
【0145】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、載置部130は、筐体110に対して前後方向に引出可能である。これにより、載置部130に載置されている選択ケース300aから容易に薬剤を出し入れすることができる。
【0146】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、引き出されて最も前寄りに位置している状態の載置部130の前端の位置は、調剤台120の前端より後ろに位置している。これにより、薬剤供給装置の前後方向の占有スペースを低減することができる。
【0147】
本実施形態に係る薬剤供給装置の調剤台ユニット100において、調剤台120より下方の位置、および、載置部130より上方の位置の少なくとも一方に、収納スペースが形成されている。これにより、調剤台120の前に立った状態で、種々の薬剤などを容易に取り揃えることができる。
【0148】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、ケースラック200は、ケースラック200の前方からも複数のケース300を出し入れ可能に構成されている。これにより、薬剤供給装置において、薬剤が収容されるケース300を装置後方から自動で出し入れする第1モードと、ケース300を装置前方から手動で出し入れすることができる第2モードとを選択することができる。
【0149】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、ケースラック200には、ケースラック200に複数のケース300の各々が前方から入れられた際に、複数のケース300の各々の前後方向の位置を規制するストッパ223が設けられている。これにより、手動でケース300をケースラック200に入れた場合においても、ケース300を規定の位置に配置できるため、搬送ユニット400を用いて自動でケース300を搬送することができる。
【0150】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、搬送ユニット400は、ケースラック200に収納されている選択ケース300aをケースラック200の後方に引き出す際に、選択ケース300aがストッパ223上を通過できるように選択ケース300aの後ろ側を持ち上げる。これにより、ストッパ223と干渉することなく、搬送ユニット400によって選択ケース300aを後方に引き出して搬送することができる。
【0151】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、ケースラック200は、前方に開閉扉240を有している。ケースラック200は、開閉扉240がアンロックされて開いた状態において、ケースラック200の前方から複数のケース300を出し入れ可能に構成されており、搬送ユニット400は、開閉扉240が閉じてロックされた状態においてのみ移動可能に構成されている。これにより、第2モード中に複数のケース300の配置位置が変更されて、搬送ユニット400が誤った選択ケース300aを搬送することを抑制することができる。
【0152】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、搬送ユニット400がケースラック200の後ろ側で移動して、コードリーダ470が複数のケース300の各々の識別コード350を走査することにより、ケースラック200における複数のケース300の収納位置が把握される。これにより、第2モードによって出し入れされた複数のケース300の収納位置を把握して、第1モードに切り替わることができる。
【0153】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、載置部130は、引き出されて最も前寄りに位置している状態において、載置部130の前端が載置部130の後端より下方に位置するように傾斜している。これにより、載置部130に載置されている選択ケース300aから薬剤を取り出す際に、薬剤の視認性を向上して容易に薬剤を取り出すことができる。
【0154】
本実施形態に係る薬剤供給装置の調剤台ユニット100の筐体110には、引き出されて最も前寄りに位置している状態の載置部130に載置されている選択ケース300aの後ろ側の部分と上方から当接する当接部115が形成されている。これにより、載置部130上に載置されている選択ケース300aが載置部130から脱落することを抑制することができる。
【0155】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、載置部130は、選択ケース300aが載置されるベース部131と、ベース部131の前端に取り付けられた壁面部132とを含み、壁面部132の後面の上部に、選択ケース300aの前端の上面と係合する突出部132dが形成されている。これにより、載置部130上に載置されている選択ケース300aが載置部130から脱落することを抑制することができる。
【0156】
本実施形態に係る薬剤供給装置においては、調剤台ユニット100に、載置部130が引き出される間にベース部131と転がり接触しつつ載置部130が回動して傾斜する際に支点となるローラ114が設けられている。これにより、引き出された載置部130を回動させて傾斜させることができる。
【0157】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0158】
1 薬剤供給装置、10 近接センサ、11 位置検出センサ、12 電磁石、50 第1水平位置検出センサ、51 第2水平位置検出センサ、52 第3水平位置検出センサ、53 第4水平位置検出センサ、60 第1垂直位置検出センサ、61 第2垂直位置検出センサ、62 第3垂直位置検出センサ、63 第4垂直位置検出センサ、64 第5垂直位置検出センサ、90 制御部、100 調剤台ユニット、110,210,410 筐体、111,131h,132b,222 開口、112 収容スペース、113 案内レール、114,131r ローラ、115 当接部、120 調剤台、130 載置部、130b,310b 底部、131 ベース部、131a ドグ、131p 被吸着部、132 壁面部、132c,321 突起、132d,313 突出部、133 透明板、134 止め輪、140 下部収納スペース、150 上部収納スペース、160 表示部、161 表示灯、170 タッチパネル、180,470 コードリーダ、190 プリンタ、200 ケースラック、219 天井部、220 棚板部、221 案内壁、223 ストッパ、230 引出台、240 開閉扉、290 撮像部、300 ケース、300a 選択ケース、310 ケース本体、310f 前壁部、310r 後壁部、310s 側壁部、311 透明支持部、312 段部、314 凹部、314f 前壁面、314s 側壁面、315,316 溝部、317 スリット、318 係合部、320 端数収容部、330 仕切板、340,350,350a 識別コード、400 搬送ユニット、420,510,610 モータ、430 回動軸、440 支持アーム、450 爪部、460 押し板、480 ねじ機構、500 水平移動機構、520 下側ピニオン、521 上側ピニオン、530 下側ラック、531 上側ラック、540 下側レール、541 上側レール、550 下側ローラ、551 上側ローラ、560 可動水平ドグ、570 固定水平ドグ、580 連結軸、590 可動ベース、600 垂直移動機構、620 ベルト、630 接続アタッチ、631 可動垂直ドグ、640 リニアガイド。