(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021840
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】内容物放出機構およびこの内容物放出機構を備えたポンプ式製品
(51)【国際特許分類】
B65D 83/00 20060101AFI20230207BHJP
B05B 11/00 20230101ALI20230207BHJP
【FI】
B65D83/00 K
B05B11/00 101E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021126960
(22)【出願日】2021-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000144463
【氏名又は名称】株式会社三谷バルブ
(74)【代理人】
【識別番号】100097593
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 治幸
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勝彦
【テーマコード(参考)】
3E014
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB03
3E014PB04
3E014PB08
3E014PC03
3E014PD12
3E014PE30
3E014PF01
3E014PF10
(57)【要約】
【課題】ポンプ式の内容物放出機構において、在庫管理の容易化を図るとともに、ユーザーの要求に応じた吐出量設定での生産性向上を図り、またデザイン性向上をも図る。
【解決手段】ポンプ作用により容器本体からハウジング2に内容物が流入してこの流入内容物が放出操作と連動するステム5を介して流出し、かつ放出操作にともなうステム5の最大移動ストロークを変更するストローク変更部を備えた内容物放出機構である。ストローク変更部は、ハウジング2に係合してステム5がハウジング2から抜けるのを防止するシリンダーブッシュ9と、この内周面に係合してステム5の放出操作開始位置を設定するインナーブッシュ10と、を備える。これらシリンダーブッシュ9およびインナーブッシュ10は、ハウジング2の内部に収容保持される。ステム5はインナーブッシュ10に当接するピストン7やピストンガイド6を介して最大移動ストロークが変更される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ作用により容器本体からハウジングに内容物が流入してこの流入内容物が放出操作と連動するステムを介して流出し、かつ前記放出操作にともなう前記ステムの最大移動ストロークを変更するストローク変更部を備えた内容物放出機構において、
前記ストローク変更部は、
前記ハウジングに係合して前記ステムが前記ハウジングから抜けるのを防止するアウターブッシュと、
前記アウターブッシュの内周面に係合して前記ステムの前記放出操作開始位置を設定するインナーブッシュとを備えている、
ことを特徴とする内容物放出機構。
【請求項2】
前記アウターブッシュおよび前記インナーブッシュは、
前記ハウジングの内部に収容保持されている、
ことを特徴とする請求項1記載の内容物放出機構。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかに記載の内容物放出機構を備えて内容物を収容した、
ことを特徴とするポンプ式製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体に収容した内容物を外部へ放出する内容物放出機構における、放出操作一回当たりの吐出量(放出量)の選択設定に関する。
【0002】
特に、基本的な吐出量を設定した内容物放出機構を用意しておき、需要に合わせて吐出量を修正設定して生産可能な内容物放出機構に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、押下げ操作一回当たりの吐出量を使用用途に合わせて変更設定可能な吐出容器があった(特許文献1参照)。
【0004】
この吐出容器では、ポンプヘッド(操作部)から垂下してポンプ装置を作動させるステムの外周縦方向に横断面C字状の吐出量調整具を必要数だけ装着することで、ポンプヘッドの上下の移動距離を選択して押下げ操作一回当たりの吐出量を設定する。
【0005】
吐出量調整具の装着個数で吐出量を選択できるので、同一仕様のポンプ装置を製造し、その組み立てた状態で在庫管理をして、要求があった場合にはその仕様に応じた出量調整具を付属させて、目的の仕様を満たした吐出容器の供給が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような吐出容器では後から出量調整具を取付ける手間が必要であり、吐出量調整具が外観に露出するためポンプ式製品全体の見栄えがわるかった。
【0008】
また、ポンプヘッドの押下げ操作終了位置のみを出量調整具で規制するため、設定する吐出量の多少にかかわらず操作前のステムの高さすなわちポンプヘッドの位置が同じで、小容量の吐出設定であっても高さが変わらず吐出容器のコンパクト化ができなかった。
【0009】
また、使用者が出量調整具の取付けを忘れると設定より多くの吐出量となり内容物を利用する上で問題が生じることがあった。
【0010】
本発明は、容物放出機構をその吐出量を問わず外側のシリンダーブッシュを共通ポンプ部に組み込む段階まで組み立てた状態で管理・保管を可能とすることで、
(11)多数の部品管理を不要とし在庫管理の容易化を図り、
(12)ユーザーの要求に応じた吐出量を設定した容物放出機構を迅速に量産可能として生産性向上を図り、
(13)出量調整具を共通ポンプ部の内部に収容して、出力調整具の影響を受けることをなくしデザイン性向上を図る、
ことなどを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)ポンプ作用により容器本体からハウジング(例えば後述のハウジング2)に内容物が流入してこの流入内容物が放出操作と連動するステム(例えば後述のステム5)を介して流出し、かつ前記放出操作にともなう前記ステムの最大移動ストロークを変更するストローク変更部を備えた内容物放出機構において、
前記ストローク変更部は、
前記ハウジングに係合して前記ステムが前記ハウジングから抜けるのを防止するアウターブッシュ(例えば後述のシリンダーブッシュ9)と、
前記アウターブッシュの内周面に係合して前記ステムの前記放出操作開始位置を設定するインナーブッシュ(例えば後述のインナーブッシュ10)とを備えている、
構成態様のものを用いる。
(2)上記(1)において、
前記アウターブッシュおよび前記インナーブッシュは、
前記ハウジングの内部に収容保持されている、
構成態様のものを用いる。
【0012】
このような構成からなる内容物放出機構およびこれを用いたポンプ式製品を本発明の対象としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の内容物放出機構は、以上の構成をとることにより、
(21)多数の部品管理を不要とし在庫管理の容易化を図り、
(22)ユーザーの要求に応じた吐出量を設定した容物放出機構を迅速に量産可能として生産性向上を図り、
(23)出量調整具を共通ポンプ部の内部に収容して、出力調整具の影響を受けることをなくしデザイン性向上を図る、
ことなどができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】インナーブッシュ10を取付けた状態の共通ポンプ部1を示す説明図である。
【
図2】インナーブッシュ10を取付ける前の状態の共通ポンプ部1を示す説明図である。
【
図3】
図1の共通ポンプ部1に外装用部品を取付けた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
【0016】
なお、以下のアルファベット付き参照符号の構成要素(例えば流入孔2a)は原則として、当該参照符号の数字部分の構成要素(例えばハウジング2)の一部であることを示している。
【0017】
ここで、
図1~
図3において、
1は後述のハウジング2,ガスケット3,上流弁4,ステム5,ピストンガイド6,ピストン7,スプリング8およびシリンダーブッシュ9からなる内容物放出機構の共通ポンプ部,
2は内容物の定量貯留空間域となる鞘状のハウジング(シリンダ),
2aは上端部が後述の上流弁4の弁座となり容器内容物が流入する流入孔,
2bは吐出操作時に容器内部と外部空間域とを連通して容器内部の負圧化を防止する通気孔,
2cはハウジング2の流入孔2a側内周面に設けられた内側環状凸部,
3はハウジング2の外周面に係合し、ハウジング2上端のフランジ部下面に保持され、当該フランジ部と容器開口部とを液密に保持するガスケット,
4は後述のスプリング8の付勢によりハウジング2の底部の保持される上流弁,
4aは上流弁4本体とたわみ部を介して変位可能に連結された板状の上流弁体,
5は筒状のステム,
6はステム5の下端部に係合するピストンガイド,
6aは製品の出荷状態において内側環状凸部2cと液密に係合して内容物の流出を防ぐ筒状垂下部,
7はピストンガイド6の外周面に保持され、ステム5とハウジング2のそれぞれに液密に摺動し、内側筒状部の下端がピストンガイド6と離間・当接して下流弁を構成する環状のピストン(下流弁体),
8はピストンガイド6と上流弁4との間に設けられ、上流弁4をハウジング2の底部に保持するとともにステム5と下流弁座とを上方に付勢するスプリング,
9はハウジング2の上端内側に係合してピストン7の最上位置を設定するシリンダーブッシュ(アウターブッシュ),
9aはシリンダーブッシュ9内周面の係合部,
10は内容物放出機構の吐出量調整部材であって、シリンダーブッシュ9の内周面に係合固定されるインナーブッシュ,
11はハウジング2の上端外周部に保持され、容器の上側に設けられた筒状開口部の外周に螺合して、ハウジング2を容器に固定するネジキャップ,
12はハウジング2の上端に係合して、インナーブッシュ10とネジキャップ11を保持し、ステム5の摺動をガイドするカラーリング,
12aはカラーリング12の上端外周に設けられた螺合部,
13は利用者の放出操作対象であって、ステム5の上端に係合し、ステム5からの内容物の吐出口を備えた上下動タイプの操作部,
13aは操作部13のステム5連結側(下面側)に設けられ、出荷状態において螺合部12aと螺合し、操作部13を最下位置に保持する螺合部,
13bは出荷状態においてカラーリング12上端の内周面に密接して容器内部と外部空間域とを遮断するテーパー面,
hはインナーブッシュ10の取付けによるピストン7の初期位置設定態様のシフト分であって、シリンダーブッシュ9の下端とインナーブッシュ10の下端とピストン7の外周シール部上端との当接部との差分距離,
Dはハウジング2の内径であるシリンダ直径,
s1は筒状垂下部6aの下端から内側環状凸部2cの上端の距離に相当する、インナーブッシュ10ありの場合のステム5等の最大操作ストローク(
図1参照),
s2は筒状垂下部6aの下端から内側環状凸部2cの上端の距離に相当する、インナーブッシュ10なしの場合のステム5等の最大操作ストローク(
図2参照)
をそれぞれ示している。
【0018】
ここで、ハウジング2,ステム5,ピストンガイド6,シリンダーブッシュ9,インナーブッシュ10,ネジキャップ11,カラーリング12,操作部13は例えばプラスチック製のものであり、ガスケット3,上流弁4,ピストン7は例えばゴム製またはプラスチック製のものであり、スプリング8は例えば金属製またはプラスチック製のものである。
【0019】
図示の内容物放出機構(共通ポンプ部1+インナーブッシュ10)の基本的特徴は、
(31)吐出量を選択設定するためステム5の静止モード位置を設定するインナーブッシュ10を備え、
(32)インナーブッシュ10が固定される係合部9aを有し、かつステム5の抜けを防止するシリンダーブッシュ9を備えた
ことなどである。
【0020】
図1は、インナーブッシュ10を取付けた共通ポンプ部1であり、吐出量が変更設定されている。
【0021】
インナーブッシュ10は上方よりステム5とシリンダーブッシュ9との間に差し込まれて、シリンダーブッシュ9の内周面の9aに仮固定される。
【0022】
インナーブッシュ10を取付けたことによるピストン7押下げの差分距離hは約5.5mmであり、最大操作ストロークs1は約12.6mmとなる。なおシリンダ直径Dは約15mmである。
【0023】
なお、実際の操作ストロークは、操作部13を押下げた操作終了位置がカラーリング12との当接によって規制されるため、最大操作ストロークs1より少ない約11.8mmとなって、インナーブッシュ10を取付けた場合の操作一回の吐出量は約2.0mlとなる。
【0024】
図2は、インナーブッシュ10が取付けられていない状態の共通ポンプ部1であり、この状態まで組み立てられたあと単一部品として在庫管理される。
【0025】
組み立て方は、ステム5の下端にピストン7を通したピストンガイド6を係合固定して一体化したものを用意しておき、ガスケット3を取付けたハウジング2に上流弁4,スプリング8,一体化したステム5などの順に収容し、シリンダーブッシュ9をハウジング2の上端部に係合固定する手順となる。
【0026】
ハウジング2とシリンダーブッシュ9は、それぞれが相対する面に周方向に並んだ凹部と凸部がお互いに係合しているので、相対回動することがない。
【0027】
組み立てた状態では、スプリング8がピストンガイド6を上方に付勢し、ピストンガイド6はその上向きテーパー面がピストン7の内側筒状部の下端に当接してこれを上方に付勢し、ピストン7の外周シール部上端がシリンダーブッシュ9の下端に当接する。
【0028】
これらの各部品は脱落なく一体化するので、共通ポンプ部1は単一部品として容易に在庫管理できる。なお、この状態の最大操作ストロークs2は約18.1mmとなる。
【0029】
図3は、
図1のインナーブッシュ10を取付けた共通ポンプ部1に、外装部品であるネジキャップ11,カラーリング12,操作部13を取付けた状態を示している。
【0030】
これらのネジキャップ11,カラーリング12,操作部13は外装部品であり、製品ごとのデザインによって形状や色が変わるため、共通化することができない場合が多い。
【0031】
カラーリング12をハウジング2に固定することで、カラーリング12の内側筒状部の下端がインナーブッシュ10の上端に設けられた上向きの環状段部に隙間なく相対するので、インナーブッシュ10がピストン7から上方の力を受けてもシリンダーブッシュ9との係合が外れることはない。
【0032】
出荷状態では、操作部13の螺合部13aがカラーリング12の螺合部12aに螺合固定される。そして、テーパー面13bはカラーリング12上端の内周面に密接し、筒状垂下部6aは内側環状凸部2cに密接する。この状態で容器に取付けられる。
【0033】
この状態では上下高さがコンパクトになり、また容器に取付けられた状態では容器内部空間は外部空間域から遮断されて、容器に収容された内容物の漏出や劣化を防止することが出来る。
【0034】
容器に取付ける場合には、ハウジング2の流入孔2a下部の筒状部に、容器深さに適合したディップチューブ(図示せず)を差し込んで、内容物の充填された容器の開口部にネジキャップ11を螺合して、ハウジング2上部のフランジ部をガスケット3とともに開口部上端に密着させる。
【0035】
利用者が使用を開始する際には、出荷状態の操作部13を回動してカラーリング12との螺合を解除する。スプリング8の復元力によってステム5は上動し、ピストン7の外周シール部上端がインナーブッシュ10の下端に当接して操作可能な静止モードになる。
【0036】
カラーリング12とシリンダーブッシュ9は、それぞれが相対する面に周方向に並んだ凹部と凸部がお互いに係合しているので、相対回動することがない。カラーリング12と螺合した操作部13を回動しても、カラーリング12はシリンダーブッシュ9とハウジング2を介して容器本体と一体化しているのでとも回りすることがない。
【0037】
静止モード位置ではピストン7の外周シール部上端とインナーブッシュ10の下端とがテーパー面で気密に当接するので外部空間域と容器内部との連通は遮断され、容器が転倒した場合でもステム5の周囲から内容物が漏出することはない。
【0038】
インナーブッシュ10を使用しない状態でも共通ポンプ部1は内容物放出機構に使用できる。この場合は操作部13の静止モード位置は最も高い位置に設定され、吐出量は最大となる約3.0mlとなる。
【0039】
インナーブッシュ10の下端部の長さを変えたものを各種用意しておくことで所定の吐出量の内容物放出機構を迅速に生産することができる
【0040】
なお、吐出量を拡大する場合には、ハウジング2,スプリング8,ステム5
の長さを変更した共通コア1を別途容易する必要があるが、インナーブッシュ10やネジキャップ11などの共通ポンプ部1以外の部品は共通にすることが出来る。
【0041】
本発明の内容物放出機構が図示の実施形態に限定されるものでないことは勿論であり、例えば、
(41)ステム5とピストン7を一体化してステム5や操作部13に逆止弁タイプの下流弁を別途設ける、
(42)スプリング8をハウジング2の外部に設ける、
ようにしてもよい。
【0042】
なお、差分距離h,シリンダ直径D,最大操作ストロークs1,s2などについての数値は本発明の内容物放出機構の一例にすぎない。
【0043】
以上の内容物放出機構を備えたポンプ式製品としては、洗浄剤,清掃剤,制汗剤,冷却剤,筋肉消炎剤,ヘアスタイリング剤,ヘアトリートメント剤,染毛剤,育毛剤,化粧品,シェービングフォーム,食品,液滴状のもの(ビタミンなど),医薬品,医薬部外品,塗料,園芸用剤,忌避剤(殺虫剤),クリーナー,消臭剤,洗濯のり,ウレタンフォーム,消火器,接着剤,潤滑剤などの各種用途のものがある。
【0044】
容器本体に収容される内容物としては、液状,クリーム状,ゲル状など種々の形態のものを用いる。内容物に配合される成分は例えば、粉状物,油成分,アルコール類,界面活性剤,高分子化合物,各用途に応じた有効成分,水などである。
【0045】
粉状物としては、金属塩類粉末,無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク,カオリン,アルミニウムヒドロキシクロライド(アルミ塩),アルギン酸カルシウム,金粉,銀粉,雲母,炭酸塩,硫酸バリウム,セルロース,これらの混合物などを用いる。
【0046】
油成分としては、シリコーン油,パーム油,ユーカリ油,ツバキ油,オリーブ油,ホホバ油,パラフィン油,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,リノール酸,リノレン酸などを用いる。
【0047】
アルコール類としては、エタノールなどの1価の低級アルコール,ラウリルアルコールなどの1価の高級アルコール,エチレングリコール,グリセリン,1,3-ブチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。
【0048】
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。
【0049】
高分子化合物としては、メチルセルロース,ゼラチン,デンプン,カゼイン,ヒドロキシエチルセルロース,キサンタンガム,カルボキシビニルポリマーなどを用いる。
【0050】
各用途に応じた有効成分としては、サリチル酸メチル,インドメタシンなどの消炎鎮痛剤、安息香酸ナトリウム,クレゾールなどの除菌剤、ピレスロイド,ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤、パラフェノールスルホン酸亜鉛などの制汗剤、カンフル,メントールなどの清涼剤、エフェドリン,アドレナリンなどの抗喘息薬、スクラロース,アスパルテームなどの甘味料、エポキシ樹脂,ウレタンなどの接着剤や塗料、パラフェニレンジアミン,アミノフェノールなどの染料,過酸化水素水などの酸化剤、リン酸二水素アンモニウム,炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。
【0051】
さらに、上記内容物以外の、懸濁剤,紫外線吸収剤,乳化剤,保湿剤,酸化防止剤、金属イオン封鎖剤なども用いることができる。
【符号の説明】
【0052】
1:共通ポンプ部
2:ハウジング
2a:流入孔
2b:通気孔
2c:内側環状凸部
3:ガスケット
4:上流弁
4a:上流弁体
5:ステム
6:ピストンガイド
6a:筒状垂下部
7:ピストン
8:スプリング
9:シリンダーブッシュ
9a:係合部
10:インナーブッシュ
11:ネジキャップ
12:カラーリング
12a:螺合部
13:操作部
13a:螺合部
13b:テーパー面
h:差分距離
D:シリンダ直径
s1:インナーブッシュ10ありの場合の最大操作ストローク
s2:インナーブッシュ10なしの場合の最大操作ストローク