(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021915
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】ロボットアーム、ロボットアームを有するロボットおよび包装装置
(51)【国際特許分類】
B25J 17/00 20060101AFI20230207BHJP
B65B 31/00 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
B25J17/00 E
B65B31/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022093509
(22)【出願日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】21189008
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】504102770
【氏名又は名称】シデル パルティシパション
【氏名又は名称原語表記】SIDEL PARTICIPATIONS
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロッサーナ・ボルジェーゼ
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ・タソラ
(72)【発明者】
【氏名】ダリオ・フザイ
(72)【発明者】
【氏名】マッテオ・パムビアンキ
【テーマコード(参考)】
3C707
3E053
【Fターム(参考)】
3C707CX01
3C707CX03
3C707CY27
3C707HS27
3C707HT35
3E053AA01
3E053BA01
3E053BA02
3E053BA03
3E053FA06
3E053GA06
3E053GA08
3E053JA10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】内部環境にアクセスするとき、内部環境内の滅菌状態および/または無菌状態を損なうことを回避する包装装置を提供すること。
【解決手段】第1のアーム部分(21)の第1の端部(28)と第2のアーム部分(22)の第2の端部とが接触してハウジング(24)を画定し、およびロボットジョイントを備えるロボットアームにおいて、第2のアーム部分が第2の軸線方向位置において、第1の角度位置と第2の角度位置との間で、第1のアーム部分に対しておよび軸線(X)周りで相対角度移動を受けられることができるように構成され、ジョイントは、第2のアーム部分をヘッドと一体化するために、動作状態を採用するように構成され、ロボットアームは、動作状態が第2の軸線方向位置および第2の角度位置に対応するように構成され、動作状態においてジョイントがハウジング(25)内に位置されるように構成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアーム(20)であって、
第1のアーム部分(21)と、
第2のアーム部分(22)であって、ロボットアーム(20)は、第2のアーム部分(22)が、第1のアーム部分(21)に対して、軸線(X)に沿って、第1のアーム部分(21)と第2のアーム部分(22)とが前記軸線(X)に沿って互いに離間されている第1の軸線方向位置と、第1のアーム部分(21)の第1の端部(28)と第2のアーム部分(22)の第2の端部(29)とが互いに軸線方向に接触してハウジング(25)を画定する第2の軸線方向位置との間で軸線方向移動を受けられることができるように構成される、第2のアーム部分(22)と、
前記第1のアーム部分(21)によって支持されるヘッド(26)であって、ロボットアーム(20)は、ヘッド(26)が第1のアーム部分(21)に対して前記軸線(X)周りを回転可能であるように構成される、ヘッド(26)と、
ロボットジョイント(23)と、
を備え、
ロボットアーム(20)は、第2のアーム部分(22)が、前記第2の軸線方向位置を採用するときに、第1の角度位置と第2の角度位置との間で、第1のアーム部分(21)に対して、前記軸線(X)周りで相対角度移動を受けられることができるように構成され、
ジョイント(23)は、第2のアーム部分(22)をヘッド(26)と一体化するために、動作状態を採用するように構成され、
ロボットアーム(20)は、前記動作状態が前記第2の軸線方向位置および前記第2の角度位置に対応するように構成され、
ロボットアーム(20)は、前記動作状態において、ジョイント(23)が前記ハウジング(25)内に位置されるように構成される、ロボットアーム(20)。
【請求項2】
ロボットジョイント(23)は、
ヘッド(26)上および/またはヘッド(26)に取り付けられた第1のディスク(33)と、
第1のディスク(33)上および/または第1のディスク(33)に取り付けられた第2のディスク(34)と、
第2のアーム部分(22)上および/または第2のアーム部分(22)に取り付けられた第3のディスク(35)と、
を備え、
ジョイント(23)は、動作状態が、第3のディスク(35)と第2のディスク(34)との間の前記軸線(X)に沿った軸線方向結合、および第3のディスク(35)と第1のディスク(33)との間の前記軸線(X)周りの回転結合に対応するように構成される、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項3】
ロボットアーム(20)は、第2のアーム部分(22)の前記軸線方向移動および角度移動が第2のディスク(34)に対する第3のディスク(35)のバヨネット移動に共に対応するように構成される、請求項2に記載のロボットアーム。
【請求項4】
第3のディスク(35)および第2のディスク(34)の各々は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される、それぞれの複数の歯部(36、38)を備え、
ジョイント(23)は、第2のアーム部分(22)の前記第1の軸線方向位置において、第3のディスク(35)の歯部(36)が、第2のディスク(34)の歯部(38)に対して、前記軸線(X)の周りで角度的に互い違いになるように構成され、
ジョイント(23)は、前記軸線方向移動が、第2のディスク(35)の2つのそれぞれの角度的に連続する歯部(38)の間の第3のディスク(34)の各歯部(36)の通過に対応するように構成される、請求項2または3に記載のロボットアーム。
【請求項5】
前記軸線方向結合を得るために、ロボットアーム(20)は、第1の角度位置から第2の角度位置への方向への前記角度移動により、第3のディスク(35)の各歯部(36)が、第2のディスク(34)のそれぞれの歯部(38)に対して、前記軸線(X)の周りで、同じ角度位置を採用するように構成され、その結果、軸線方向結合は、第3のディスク(35)の各歯部(36)が軸線(X)に平行な軸線方向(D)に沿って、ヘッド(26)と第2のディスク(34)のそれぞれの歯部(38)との間に空間的に介在していることに対応する、請求項4に記載のロボットアーム。
【請求項6】
第2のディスク(34)の各歯部(38)は、前記軸線方向結合が、第3のディスク(35)の各歯部(36)が第2のディスク(34)のそれぞれの歯部(38)と前記ヘッド(26)との間の機械的接触によってロックされていることに対応するように設計された軸線方向距離だけ、前記方向(D)に沿ってヘッド(26)から離間されている、請求項5に記載のロボットアーム。
【請求項7】
前記第1のディスク(33)は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される複数の歯部(42)を備え、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、第3のディスク(35)の各歯部(36)を第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に機械的に接触させるように構成され、
前記第3のディスク(35)は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される複数の係合要素(44)を備え、各係合要素(44)は、第3のディスク(35)の2つのそれぞれの角度的に連続する歯部(36)の間に角度的に介在され、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各係合要素(44)を第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせ、その結果、回転結合が、各係合要素(44)が第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックされていることに対応するように構成され、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、第3のディスク(35)の各歯部(36)も第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に機械的に接触させ、その結果、回転結合が、第3のディスク(35)の各歯部(36)も第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)と機械的に接触していることに対応するように構成される、請求項5または6に記載のロボットアーム。
【請求項8】
第1のディスク(33)は、メインリング(43)を備え、第1のディスク(33)の歯部(42)は、第1のディスク(33)のメインリング(43)から半径方向に突出し、
第2のディスク(34)は、メインリング(39)を備え、第2のディスク(34)の歯部(38)は、第2のディスク(34)のメインリング(39)から半径方向に突出し、
第3のディスク(35)は、メインリング(37)を備え、歯部(36)および第3のディスク(35)の係合要素(44)は、第3のディスク(35)のメインリング(37)から半径方向に突出しており、
第3のディスク(35)の歯部(36)および係合要素(44)は、軸線(X)に対して半径方向内側にかつ軸線(X)に向かって突出し、第1のディスク(33)の歯部(42)および第2のディスク(34)の歯部(38)は、軸線(X)に対して半径方向外側にかつ軸線(X)から離れて突出するか、または
第3のディスク(35)の歯部(36)および係合要素(44)は、軸線(X)に対して半径方向外側にかつ軸線(X)から離れて突出し、第1のディスク(33)の歯部(42)および第2のディスク(34)の歯部(38)は、軸線(X)に対して半径方向内側にかつ軸線(X)に向かって突出している、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項9】
各係合要素(44)は可撓性タブを備え、
ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各可撓性タブをスナップ運動によって第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせるように構成される、請求項7または8に記載のロボットアーム。
【請求項10】
ヘッド(26)を第1のアーム部分(21)に対して軸線(X)周りで回転させるためのモータ(27)を備え、モータ(27)は第1のアーム部分(21)によって支持されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のロボットアーム。
【請求項11】
回転結合が、回転結合トルクがモータ(27)の最大動作トルクよりも大きいことに対応する、請求項2および10に記載のロボットアーム。
【請求項12】
モータ(27)が減速機またはギアユニットを備え、結合トルクは減速機またはギアユニットの最大許容トルクよりも小さい、請求項11に記載のロボットアーム。
【請求項13】
前記第1のアーム部分(21)は第1のシェル(24a)を備え、第2のアーム部分(22)は第2のシェル(24b)を備え、アーム(20)は、第2のアーム部分(22)の第2の軸線方向位置において、第1のシェル(24a)および第2のシェル(24b)が共に前記ハウジング(25)を画定するように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のロボットアーム。
【請求項14】
前記第1のディスク(33)および第2のディスク(34)の少なくとも1つは、第1のシェル(24a)から軸線方向に突出し、
前記第3のディスク(35)は、第2のシェル(24b)内に取り付けられるか、または
前記第1のディスク(33)および第2のディスク(34)の少なくとも1つは、第1のシェル(24a)内に取り付けられ、
前記第3のディスク(35)は、第2のシェル(24b)から軸線方向に突出している、請求項13に記載のロボットアーム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のロボットアーム(20)を備えるロボット(6)であって、前記ロボット(6)は、注入可能な製品を包装するための装置(1)の無菌環境内で動作するように構成された、ロボット(6)。
【請求項16】
注入可能な製品を包装するための包装装置(1)であって、
滅菌および/または無菌の内部環境(4)を画定する隔離チャンバ(3)と、
滅菌および/または無菌の内部環境(4)内に位置された処理機(7、8、9)と、
請求項13に記載のロボット(6)と、
を備える、包装装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアーム、特に、滅菌および/または無菌環境内で、さらにより詳細には、注入可能な製品を包装するための装置の、滅菌および/または無菌環境内で動作するように構成されたロボットアームに関する。
【0002】
有利には、本発明はさらに、ロボット、特に滅菌および/または無菌環境内で動作するためのロボットに関し、さらにより詳細には、注入可能な製品を包装するための装置の、滅菌および/または無菌環境内で動作するためのロボットに関する。
【0003】
有利には、本発明はまた、ロボットを有する注入可能な製品の包装のための包装装置に関する。
【背景技術】
【0004】
注入可能な食品を包装するための、例えば、注入可能な食品をボトル、缶などの容器に包装するための自動包装装置が知られている。
【0005】
いくつかの包装装置は、無菌環境内に注入可能な食品を包装するように、無菌環境を備えることが知られている。これらの種類の装置は、無菌および/または滅菌の内部環境を外部環境から分離する隔離チャンバと、内部環境内に配置された、フィラー、キャッパー、ブロー成形機などの少なくとも1つの処理機とを備える。
【0006】
製造中または休止中に、内部環境内で特定の動作を実行することが必要になる場合がある。既知の動作は、例えば、品質管理問題のためのプローブの採取、処理機の部分へのアクセスおよび/または交換および/または修理などとすることができる。
【0007】
内部環境にアクセスするとき、内部環境内の滅菌状態および/または無菌状態を損なうことを回避したい。したがって、装置は、例えば、外部環境と流体接続しているハンドおよび/またはアームのためのアクセスポイントを有するグローブが装備されてもよい。しかしながら、そのような解決策は用途が限られており、したがって、一連の動作は、技術オペレータが内部環境にアクセスする必要性をもたらし、技術オペレータの活動の終了後、滅菌サイクルを実行する必要性をもたらす。
【0008】
したがって、前述の欠点の1つ以上を克服するための手段を提供することが、この分野において望まれている。
【0009】
注入可能な製品の包装のための、改善された包装装置を提供することが、この分野においてさらに望まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、前述の欠点を簡単かつ低コストで克服する手段を提供することである。
【0011】
したがって、有利には、本発明の目的は、前述の欠点を簡単かつ低コストで克服する包装装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、請求項1に記載のロボットアームが提供される。
【0013】
好ましい非限定的な実施形態は、請求項1に直接的または間接的に従属する請求項に記載されている。
【0014】
本発明によれば、請求項15に記載のロボットも提供される。
【0015】
本発明によれば、請求項16に記載の装置が提供される。
【0016】
本発明の非限定的な実施形態が、添付の図面を参照して例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】明確にするために部品を取り除かれた、本発明によるロボットを有する装置の概略上面図である。
【
図2】明確にするために部品が取り除かれた、ロボットのロボットアームの第2のアーム部分が、同じロボットアームの第1のアーム部分に対して第1の軸線方向位置を採用する状況における、
図1のロボットの一部の部分分解側面図である。
【
図3】明確にするために部品が取り除かれた、第2のアーム部分が第1のアーム部分に対して第2の軸線方向位置を採用する状況における、
図2の部分の斜視図である。
【
図4】明確にするために部品が取り除かれた、第2のアーム部分、およびロボットアームのロボットジョイントの一部の斜視図である。
【
図5】明確にするために部品を取り除かれた、第1のアーム部分およびロボットジョイントの斜視図である。
【
図6】明確にするために部品が取り除かれた、第1の軸線方向位置を採用する第2のアーム部分に対応する状態のロボットジョイントの斜視図である。
【
図7】明確にするために部品が取り除かれた、第2の軸線方向位置および第1のアーム部分に対する第1の角度位置を採用する第2のアーム部分に対応する状態のロボットジョイントの斜視図である。
【
図8】明確にするために部品が取り除かれた、
図7の状態のロボットジョイントの概略正面および部分図である。
【
図9】明確にするために部品が取り除かれた、第2の軸線方向位置および第1のアーム部分に対する第2の角度位置を採用するロボットの第2のアーム部分に対応する状態のロボットジョイントの概略正面および部分図である。
【
図10】明確にするために部品が取り除かれた、ロボットジョイントの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1の符号1は、全体として、注入可能な製品、特に注入可能な食品の包装のための包装装置を示す。
【0019】
包装装置1は、注入可能な製品、特に注入可能な食品を容器2に包装するように構成された自動包装装置であってもよい。容器は、ボトル、瓶、容器、コンテナなどであり得る。容器は、ガラス、紙または厚紙、プラスチック、アルミニウム、鋼、および複合材料などのベース構成要素で作製されることができる。
【0020】
注入可能な製品は、炭酸液体(例えば、発泡水、清涼飲料およびビール)、非炭酸液体(蒸留水、ジュース、茶、スポーツ飲料、ワイン、牛乳などを含む)、エマルジョン、またはパルプを含む飲料などの注入可能な食品であってもよい。
【0021】
各容器2は、注入可能な製品を保持する本体と、本体を閉じるためのキャップとを備えることができる。クロージャは、クラウンコルク、スクリューキャップ、スポーツキャップ、ストッパまたは同様のもの(およびプラスチックおよび金属などの様々な材料から製造される)であってもよい。
【0022】
装置は、注入可能な製品を包装するための機械を備える。装置は、機械が位置される内部環境4を備える。装置は、前記環境が無菌および/または滅菌であるように構成される。
【0023】
装置1は、ロボット6を備える。ロボット6は、内部環境4内で動作するように構成される。ロボット6は、ロボットアーム20を備える。
【0024】
装置1は、(滅菌および/または無菌の)内部環境4を外部環境5から分離する隔離チャンバ3を備えてもよい。
【0025】
装置は、複数の処理機を備えることができる。
【0026】
より詳細には、各機械は、少なくとも1つの処理ステップを実行するように構成されてもよい。特に、各処理ステップは、注入可能な製品の包装に(何らかの方法で)寄与し得る。
【0027】
例えば、1つの処理機は、内部環境4および/または隔離チャンバ3内の前進経路Pに沿って容器2(の連続)を前進させるように構成された搬送機7であってもよい。
【0028】
代替的または追加的に、処理機は、内部環境4内に配置された、充填機8であってもよい。充填機は、容器2が前進経路Pの少なくとも充填部分P1に沿って前進する間に、容器2に注入可能な製品を充填するように構成される。
【0029】
代替的または追加的に、処理機はキャッピング機9であってもよい。キャッピング機9は、内部環境4内に配置される。キャッピング機9は、充填された容器2を、それらが前進経路Pの少なくともキャッピング部分P2に沿って前進する間にキャッピングするように構成される。キャッピング部分P2は、容器2の前進方向により、充填部分P1の下流側に配置される。
【0030】
図1に示される特定の実施形態によれば、装置1は、搬送機7、充填機8およびキャッピング機9を備えてもよく、または充填機8およびキャッピング機9を備えてもよい。
【0031】
追加的または代替的に、装置1は、充填およびキャッピング機を備えてもよい。充填およびキャッピング機は、容器2に注入可能な製品を充填し、充填された容器2をキャッピングするように構成される。
【0032】
追加的または代替的に、処理機は、プリフォームから容器2を形成するための吹付機であってもよい。
【0033】
より詳細には、隔離チャンバ3は、入口13および出口14を備えることができる。入口13は、容器2またはプリフォームを内部環境4に入力するように構成される。出口14は、処理された容器2を内部環境4から出力するように構成される。
【0034】
さらに、隔離チャンバ3は、内部環境4を区切る複数の壁15(一部のみ図示)を備えてもよい。例えば、各壁は、それぞれの側面で内部環境4を区切ることができる。隔離チャンバ3は、入口13および出口14を担持する。
【0035】
装置1は、内部環境4内の温度および/または湿度および/または滅菌性および/または清浄度および/または空気流(方向)などの周囲条件を制御するように構成された調整ユニットを備えることができる。
【0036】
より具体的には、ロボット6はベースを備えてもよい。ベースは、ロボットアーム20を担持する。
【0037】
好ましくは、ロボットアーム20は、少なくとも一対のアーム部分を備えてもよい。対のアーム部分は、例えば、エンドエフェクタと、エンドエフェクタを担持する手首部とを備えることができる。対は、代替的に、手首部および前腕部を備えることができる。対は、代替的に、前腕部および肘部を備えることができる。対は、代替的に、肘部および二頭筋部分を備えることができる。対は、代替的に、二頭筋部分および肩部を備えることができる。対は、代替的に、肩部および塔部分を備えることができる。
【0038】
一般に、対は、第1のアーム部分21および第2のアーム部分22を備える。
【0039】
さらなる詳細は、
図2から
図10を参照して説明される。
図2から
図5は、第1のアーム部分21が肩部であり、第2のアーム部分22が二頭筋部分である一例を参照する。
【0040】
ロボットアーム20は、第2のアーム部分22が第1のアーム部分21に対して相対的な軸線方向移動を受けられることができるように構成される。相対的な軸線方向移動は、軸線Xに沿って、第1の軸線方向位置と第2の軸線方向位置との間である。
図2および
図6は、第2のアーム部分22が第1の軸線方向位置を採用している状況が参照されている。
図3は、第2のアーム部分22が第2の軸線方向位置を採用している状況が参照されている。
【0041】
第1の軸線方向位置では、第1のアーム部分21および第2のアーム部分22は、軸線Xに沿って互いに離間されている。第2の軸線方向位置では、第1のアーム部分21および第2のアーム部分22は、線方向に互いに機械的に接触しており、それによって共通のハウジング25を画定している。共通のハウジング25が
図3で見ることができる。
【0042】
第1のアーム部分21は、少なくとも1つのそれぞれの第1の端部28を画定または有する。第2のアーム部分22は、少なくとも1つのそれぞれの第2の端部29を画定または有する。第1の端部28および第2の端部29の各々は、軸線方向端部である。第2のアーム部分22の第2の軸線方向位置では、第1のアーム部分21の第1の端部28と第2のアーム部分22の第2の端部29とが軸線方向に相互に機械的に接触し、第1のアーム部分21と第2のアーム部分22とが共通のハウジング25を画定する。
【0043】
第1のアーム部分21は、第1のシェル24aを備える。第2のアーム部分22は、第2のシェル24bを備える。アーム20は、第2のアーム部分22が第2の軸線方向位置を採用するとき、第1のシェル24aおよび第2のシェル24bが共通のハウジング25を共に画定するように構成される。
【0044】
相対的な軸線方向移動は、第1のアーム部分21を移動させて操作することにより、または第2のアーム部分22を移動させて操作することにより、または第1のアーム部分21および第2のアーム部分22の両方を移動させて操作することにより得られる。
【0045】
アーム20は、ヘッド26を備える。ヘッド26は、前記第1のアーム部分21によって支持される。アーム20は、ヘッド26が第1のアーム部分21に対して軸線X周りに回転可能に構成される。
【0046】
アーム20は、モータ27を備える。アーム20は、モータ27が第1のアーム部分21に対してヘッド26を軸線X周りに回転させるように構成される。モータ27は、第1のアーム部分21に支持される。モータ27は、
図2にのみ示されている。ヘッド26は、
図2および
図10に示されている。
【0047】
モータ27は、少なくとも部分的にまたは完全に第1のハウジング24a内に配置される。
【0048】
アーム20は、第2のアーム部分22が前記第2の軸線方向位置を採用するときに相対的な回転移動を受けられることができるように構成される。相対的な回転移動は、第1のアーム部分21に対して、前記軸線X周りとする。相対的な回転移動は、第1の角度位置と第2の角度位置との間である。以下でより明確になるように、
図7および
図8は、第2のアーム部分22が第2の軸線方向位置および第1の角度位置を採用している状態が参照されている。以下でより明確になるように、
図9は、第2のアーム部分22が第2の軸線方向位置および第2の角度位置を採用している状態が参照されている。
【0049】
相対的な回転移動は、第1のアーム部分21を移動させて操作することにより、または第2のアーム部分22を移動させて操作することにより、または第1のアーム部分21および第2のアーム部分22の両方を移動させて操作することにより得ることができる。
【0050】
アーム20は、ロボットジョイント23を備える。ロボットジョイント23は、第1のアーム部分21によって部分的に、および第2のアーム部分22によって部分的に、全体的に支持されている。
【0051】
ジョイント23は、動作状態を採用するように構成される。
図5および
図9は、ロボットジョイント23が動作状態を採用している状態が参照されている。アーム20は、動作状態を採用するジョイント23によって、第2のアーム部分22が軸線26の周りのヘッド26の回転と動作可能に一体化され得るように構成される。
【0052】
特に、ジョイント23が動作状態にあるとき、第2のアーム部分22はヘッド26に動作可能かつ固定的に結合される。このようにして、軸線X周りのヘッド26の任意の回転速度は、軸線X周りの第2のアーム部分22の回転も誘発するように、第2のアーム部分22に動作可能に伝達されてもよい。
【0053】
ロボットアーム20は、ロボットジョイント23の動作状態が第2のアーム部分22の第2の軸線方向位置および第2の角度位置に対応するように構成される。ロボットジョイント20は、第1のアーム部分21に対して第2の軸線方向位置および第2の角度位置を採用する第2のアーム部分22によって、ロボットジョイント23の動作状態が引き起こされるように構成される。ロボットアーム20は、第1のアーム部分21に対して第2の軸線方向位置および第2の角度位置を採用する第2のアーム部分22によって、ジョイント23の動作状態が画定されるように構成される。ロボットアーム20は、ジョイント23の動作状態が、第2の軸線方向位置および第2の角度位置を採用する第2のアーム部分22に対応するように構成される。ジョイント23は、取り付け方法を実行することによって、非動作状態から動作状態に移行させられ得る。取り付け方法は、ロボットアーム20を取り付けるためのものである。取り付け方法は、第2のアーム部分22に、第1の軸線方向位置から第2の軸線方向位置への方向の軸線方向移動を行わせ、続いて、第2のアーム部分22に、第1の角度位置から第2の角度位置への方向の回転移動を行わせることを含む。ジョイント23は、取り外し方法を実行することによって、動作状態から非動作状態に移行させられ得る。取り外し方法は、ロボットアーム20を取り外すためのものである。取り外し方法は、第2のアーム部分22に第2の角度位置から第1の角度位置への方向の回転移動を行わせ、続いて第2のアーム部分22に第2の軸線方向位置から第1の軸線方向位置への方向の軸線方向移動を行わせることを含む。
【0054】
アーム20は、ジョイント23の動作状態が、ジョイント23がハウジング25内に配置または位置されることに対応するように構成される。アーム20は、ジョイント23の動作状態が、ジョイント23がハウジング25内に完全に配置または位置されることに対応するように構成される。アーム20は、動作状態を採用するときに、ジョイント23がハウジング25内に配置または位置されるように構成される。アーム20は、動作状態を採用するときに、ジョイント23がハウジング25内に完全に配置または位置されるように構成される。
【0055】
図3に見える任意のスクリューは、ロボットジョイント23の一部ではなく、ロボットジョイント23によって実行される機能に寄与することを目的としていないことに留意されたい。
【0056】
したがって、ロボットジョイント23は、ロボットアーム20によって画定されたハウジング25内で動作可能に保護され、ジョイント23の一部はハウジング25から突出しない。一方で、これは、ジョイント23の機械的構成が汚染源となる可能性があり、その汚染がロボットアーム20から内部環境4に拡散するリスクが低減または排除されるので、内部環境4内の無菌状態を維持するのに役立つ。ジョイント23は、アイドル状態を採用するように構成される。
図7および
図8は、ロボットジョイント23がアイドル状態を採用している状況が参照されている。アーム20は、ジョイント23がアイドル状態を採用するときに、第2のアーム部分22が軸線X周りのヘッド26の回転とまだ動作可能に一体化されていないように構成される。
【0057】
ロボットアーム20は、ロボットジョイント23のアイドル状態が第2のアーム部分22の第2の軸線方向位置および第1の角度位置に対応するように構成される。ロボットジョイント20は、第1のアーム部分21に対して第2の軸線方向位置および第1の角度位置を採用する第2のアーム部分22によって、ロボットジョイント23のアイドル状態が引き起こされるように構成される。ロボットアーム20は、第2の軸線方向位置および第1の角度位置を採用する第2のアーム部分22によって、ジョイント23のアイドル状態が画定されるように構成される。ロボットアーム20は、ジョイント23のアイドル状態が第2の軸線方向位置および第1の角度位置を採用する第2のアーム部分22に対応するように構成される。
【0058】
取り付け方法の間、第1の軸線方向位置から第2の軸線方向位置への方向の軸線方向移動は、ジョイント23をアイドル状態にする。続いて、第1の角度位置から第2の角度位置への方向の角度移動は、ジョイント23をアイドル状態から動作状態にする。
【0059】
取り外し方法の間、第2の角度位置から第1の角度位置への方向の回転移動は、ジョイント23をアイドル状態にする。続いて、第2の軸線方向位置から第1の軸線方向位置への方向の軸線方向移動は、ジョイント23をアイドル状態から非動作状態にする。
【0060】
したがって、取り付け方法および/または取り外し方法は、より迅速かつ/またはより簡単となることができる。このようにして、ロボット6の組み立ておよび/または分解は、より迅速かつ/またはより簡単となることができる。
【0061】
アーム20は、1つ以上の封止要素を備えてもよい。アーム20は、ジョイント23のアイドル状態と動作状態の両方において、ハウジング25の封止をさらに保証するように、第1のアーム部分21、特にそれぞれの端部28と、第2のアーム部分22、特にそれぞれの端部29との間に1つ以上の封止要素が配置されるように構成される。
【0062】
アーム20は、ジョイント23の動作状態において、モータ27の動作が、特に以下でさらに説明される理由のために、ジョイント23を動作状態からアイドル状態にすることができないように構成される。
【0063】
ジョイント23は、ヘッド26に取り付けられた、または固定された第1のディスク33を備える。ジョイント23は、第1のディスク33に取り付けられた、または固定された第2のディスク34を備える。ジョイント23は、第2のアーム部分22に取り付けられた、または固定された第3のディスク35を備える。したがって、第1のディスク33および第2のディスク34は第1のアーム部分21によって支持され、第3のディスク35は第2のアーム部分22に支持される。
【0064】
ジョイント23は、動作状態が軸線方向結合および回転結合に対応するか、またはそれらによって引き起こされるように構成される。軸線方向結合は、前記軸線Xに沿っており、第3のディスク35と第2のディスク34との間にある。回転結合は、前記軸線X周りにあり、第3のディスク35と第1のディスク33との間にある。
【0065】
このようにして、アーム20は、第2のアーム部分22の前記軸線方向移動および回転移動が、第2のディスク34に対する第3のディスク35のバヨネット移動に共に対応するように構成される。このようにして、アーム20には、汚染のリスクを低減または排除するように構成され、取り付け方法および取り外し方法をより簡単かつ迅速にするように同時に構成されたロボットジョイント23が設けられる。ロボットジョイント23の動作状態では、軸線Xに沿ったおよび軸線X周りのヘッド26に対する第3のディスク35の相対的な軸線方向移動および角度移動は、少なくとも制限されるかまたは完全にブロックされる。
【0066】
回転結合は、下限を超える結合トルクに対応する。下限は、モータ27の最大動作トルクに相当する。このようにして、ロボット6の使用中に、回転結合が動作可能に維持されることができる。結合トルクは上限より小さい。
【0067】
モータ27は、減速機またはギアユニットを備える。上限は、モータ27の減速機またはギアユニットの最大許容トルクに対応する。このようにして、アーム20の取り外しは、モータ27にいかなる損傷も引き起こさない。
【0068】
第3のディスク35は、複数の歯部36を備える。第3のディスク35の歯部36は、軸線X周りに角度的に分散される。第2のディスク34は複数の歯部38を備える。第2のディスク34の歯部38は、軸線X周りに角度的に分散される。
【0069】
ジョイント23は、第2のアーム部分22の前記第1の軸線方向位置において、第3のディスク35の歯部36が、第2のディスク34の歯部38に対して、前記軸線X周りに角度的に互い違いになるように構成される。
【0070】
ジョイント23は、前記軸線方向移動が、第2のディスク34の角度的に連続する2つのそれぞれの歯部38の間の、第3のディスク35の各歯部36の通過に対応するように構成される。
【0071】
このようにして、第2のディスク34が取り付けられている間に軸線方向移動が得られ、取り付けおよび取り外し方法を単純化することができる。
【0072】
第2のディスク34は、複数のスロット40を備える。スロット40は、軸線X周りに角度的に分散される。各スロット40は、第2のディスク34の角度的に連続する2つのそれぞれの歯部38の間に画定される。
【0073】
ジョイント23は、各スロット40が、軸線方向移動中に、第2のディスク34の角度的に連続する2つのそれぞれの歯部35の間の、第3のディスク35のそれぞれの歯部36の通過を案内するように構成される。
【0074】
このようにして、第1の軸線方向位置と第2の軸線方向位置との間の第2のアーム部分22の移動は、同じジョイント23に属する構成要素によってガイドされることができる。したがって、取り付けおよび取り外し方法はさらに単純化される。
【0075】
第2のディスク34は、軸線X周りに角度的に分散する複数の補助部分41を備える。各補助部分41は、第2のディスク34の角度的に連続する2つのそれぞれの歯部38の間に配置される。第2のディスク34は、軸線X周りの各スロット40の角度延伸が、第2のディスク34のそれぞれの歯部38および、それぞれの補助部分41によって区切られるように構成される。
【0076】
補助要素41を設けることにより、特に取り付け中に、第2のディスク34に対する第3のディスク35の正確な位置合わせを保証することが可能である。
【0077】
前記軸線方向結合を得るために、アーム20は、第1の角度位置から第2の角度位置への方向への第2のアーム部分22の回転移動により、第3のディスク35の各歯部36が、第2のディスク34のそれぞれの歯部38に対して、前記軸線X周りの、同じ角度位置を採用するように構成される。このようにして、第1の角度位置から第2の角度位置への方向の回転移動に続いて、第3のディスク35の各歯部36は、軸線Xに平行な軸線方向に沿って、ヘッド26と第2のディスク34のそれぞれの歯部38との間に空間的に介在される。前記方向は、
図6および
図7の矢印Dによって示される。第1の角度位置から第2の角度位置への方向の回転移動に続いて、第3のディスク35の各歯部36は、第2のディスク34のそれぞれの歯部38と角度的に位置合わせされるようになる。
【0078】
このようにして、第3のディスク35の各歯部36が第2のディスク34のそれぞれの歯部38とヘッド26との間に空間的に介在されることにより、第1のアーム部分21に対する軸線Xに沿った第2のアーム部分22の軸線方向移動がブロックされることが得られる。
【0079】
第2のディスク34は、前記軸線方向結合が、第3のディスク35の各歯部36が第2のディスク34のそれぞれの歯部38とヘッド26との間の機械的接触によってロックされていることに対応するように設計された軸線方向距離だけ、前記方向Dに沿って、ヘッド26から離間される。したがって、軸線方向結合が増大される。このようにして、ロボットアーム20は、動作中により正確になることができる。
【0080】
第1のディスク33は複数の歯部42を備える。第1のディスク33の歯部42は、前記軸線X周りに角度的に分散される。
【0081】
前記回転結合を得るために、ロボットアーム20は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向で、第3のディスク35の各歯部36を第1のディスク33のそれぞれの歯部42に機械的に接触させるように構成される。
【0082】
したがって、軸線方向結合と回転結合とを同時に得ることが可能である。このようにして、取付方法および取外し方法は、より迅速かつより簡単となることができる。
【0083】
第3のディスク35は、複数の係合要素44を備える。係合要素44は、前記軸線X周りに角度的に分散される。各係合要素44は、第3のディスク35の角度的に連続する2つのそれぞれの歯部36の間に角度的に介在される。
【0084】
前記回転結合を得るために、ロボットアーム20は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向で、各係合要素44を第1のディスク33のそれぞれの歯部42に対して機械的にロックさせるように構成される。このようにして、回転結合は、第3のディスク35のそれぞれの歯部36および第3のディスク35のそれぞれの係合要素44を含む各結合について、第3のディスク35の歯部36と第1のディスク33のそれぞれの歯部42との間の機械的接触、および係合要素44が第1のディスク33の別のそれぞれの歯部42に対してロックされていることに対応する。この状況は、
図9で理解されることができる。
【0085】
このようにして、回転結合は、時計回り方向および反時計回り方向の両方で作用する。
【0086】
したがって、ジョイント23の動作状態は、
第1のディスク33の各歯部42が、それぞれの係合要素44と第3のディスク35のそれぞれの歯部36との間で、軸線X周りで回転可能にロックされていること、
第3のディスク35の各歯部36が、軸線Xに平行な方向Dに沿って、ヘッド26と第2のディスク34のそれぞれの歯部38との間で軸線方向にロックされることに対応する。
【0087】
したがって、非常にコンパクトなジョイント23で回転結合トルクが増大されることができる。このようにして、ジョイント23の有効性が改善される。
【0088】
各係合要素44は、可撓性タブを備える。アーム20は、第1の角度位置から第2の角度位置への方向の前記回転移動が、スナップ運動によって、各可撓性タブを第1のディスク33のそれぞれの歯部42に適合させるように構成される。スナップ運動を受けられることができる可撓性タブの使用は、ロボットジョイント23の重量を減少させる。
【0089】
タブは、回転結合トルクを調整するように成形されることができる。このようにして、ジョイント23の製造中の可撓性が改善される。
【0090】
アーム20は、少なくとも第3のディスク35のタブおよび第1のディスク33の歯部42によって、結合トルクが上記下限よりも大きくおよび/または上記上限よりも小さくなるように構成される。
【0091】
特に、第1の角度位置から第2の角度位置への方向への第2のアーム部分22の回転移動中、各係合要素44、特にそれぞれの可撓性タブは、それぞれのスナップ運動を実行するためにそれぞれの歯部42上を移動する。
【0092】
取り外し方法の間、第2の角度位置から第1の角度位置への方向の取り外しトルクが第3のディスク35に加えられなければならない。取り外しトルクは、モータ27の最大動作トルクよりも大きく、かつ/またはモータ27の減速機またはギアユニットの最大許容トルクよりも小さい結合トルクを克服する必要がある。
【0093】
第1のディスク33および第2のディスク34の少なくとも1つは、第1のシェル24aから突出している。第1のディスク33および第2のディスク34の各々は、第1のシェル24aから突出することが可能であり得る。第3のディスク35は、第2のシェル24b内に取り付けられる。このようにして、第2のアーム部分22が第2の軸線方向位置を採用するときに、ロボットジョイントはハウジング25内に配置されることができる。
【0094】
代替的に、第1のディスク33および第2のディスク34が第1のシェル24a内に取り付けられ、第3のディスク35が第2のシェル24bから突出することが可能とすることができる。
【0095】
第1のディスク33は、メインリング43を備えることができる。第1のディスク33の歯部42は、第1のディスク33のメインリング43から半径方向に突出している。第2のディスク34は、メインリング39を備えることができる。第2のディスク34の歯部38は、第2のディスク34のメインリング39から半径方向に突出している。第3のディスク35は、メインリング37を備えることができる。第3のディスク35の歯部36および係合要素44は、第3のディスク35のメインリング37から半径方向に突出している。
【0096】
第3のディスク35の歯部36および係合要素44は、軸線Xに対して半径方向内側に突出している。第1のディスク33の歯部42および第2のディスク34の歯部38は、軸線Xに対して径方向外側に突出している。
【0097】
このようにして、ディスクは、軸線方向結合および回転結合を得るために互いに効率的に協働することができ、非常にコンパクトなジョイント23を提供する。
【0098】
代替的に、第3のディスク35の歯部36および係合要素44は、軸線Xに対して半径方向外側に突出することができ、第1のディスク33の歯部42および第2のディスク34の歯部38は、軸線Xに対して半径方向内側に突出することができる。
【0099】
ロボットアーム20および/またはロボット6および/または装置1の利点は、前述の説明から明らかになるであろう。
【0100】
特に、ロボットアーム20は、容易に組み立ておよび分解することができ、それにより、無菌環境でロボットアーム20を使用する可能性も保証される。
【0101】
別の利点は、ジョイント23が動作状態を採用するときに、ロボットジョイント23がハウジング25から突出するいかなる要素の使用も必要としないことにある。
【0102】
第1のディスク33は、電気浸食プロセスによって製造されることができる。第2のディスク34は、電気浸食プロセスによって製造されることができる。第3のディスク35は、電気浸食プロセスによって製造されることができる。電気浸食プロセスによって、各ディスクの形状は、取り付けおよび取り外し方法を可能な限り容易にするために必要に応じて複雑にされることができる。例えば、第1のディスク33の角度的に連続する2つの歯部42の間の各部分における第1のディスク33の表面は、第1の軸線方向位置から第2の軸線方向位置への方向の軸線方向移動中に、具体的には第3のディスク35が第2のディスク35を軸線方向に通過した後に、第3のディスク35とのいかなる干渉も回避するように成形されることができる。また、この表面は、第1の角度位置から第2の角度位置への方向の回転移動による第1のディスク33の半径方向のセンタリングを可能にするように成形されることができる。
【0103】
しかしながら、添付の特許請求の範囲に定義される保護の範囲から逸脱することなく、明らかに、本明細書に記載のロボットアーム20および/またはロボット6および/または装置に変更が加えられることができる。
【符号の説明】
【0104】
1 包装装置
2 容器
3 隔離チャンバ
4 内部環境
5 外部環境
6 ロボット
7 搬送機
8 充填機
9 キャッピング機
13 入口
14 出口
15 壁
20 ロボットアーム
21 第1のアーム部分
22 第2のアーム部分
23 ジョイント
24a 第1のシェル
24b 第2のシェル
25 ハウジング
26 ヘッド
27 モータ
28 第1の端部
29 第2の端部
33 第1のディスク
34 第2のディスク
35 第3のディスク
36、38、42 歯部
37、39、43 メインリング
40 スロット
41 補助部分、補助要素
44 係合要素
P 前進経路
P1 充填部分
P2 キャッピング部分
【手続補正書】
【提出日】2022-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアーム(20)であって、
第1のアーム部分(21)と、
第2のアーム部分(22)であって、ロボットアーム(20)は、第2のアーム部分(22)が、第1のアーム部分(21)に対して、軸線(X)に沿って、第1のアーム部分(21)と第2のアーム部分(22)とが前記軸線(X)に沿って互いに離間されている第1の軸線方向位置と、第1のアーム部分(21)の第1の端部(28)と第2のアーム部分(22)の第2の端部(29)とが互いに軸線方向に接触してハウジング(25)を画定する第2の軸線方向位置との間で軸線方向移動を受けられることができるように構成される、第2のアーム部分(22)と、
前記第1のアーム部分(21)によって支持されるヘッド(26)であって、ロボットアーム(20)は、ヘッド(26)が第1のアーム部分(21)に対して前記軸線(X)周りを回転可能であるように構成される、ヘッド(26)と、
ロボットジョイント(23)と、
を備え、
ロボットアーム(20)は、第2のアーム部分(22)が、前記第2の軸線方向位置を採用するときに、第1の角度位置と第2の角度位置との間で、第1のアーム部分(21)に対して、前記軸線(X)周りで相対角度移動を受けられることができるように構成され、
ジョイント(23)は、第2のアーム部分(22)をヘッド(26)と一体化するために、動作状態を採用するように構成され、
ロボットアーム(20)は、前記動作状態が前記第2の軸線方向位置および前記第2の角度位置に対応するように構成され、
ロボットアーム(20)は、前記動作状態において、ジョイント(23)が前記ハウジング(25)内に位置されるように構成される、ロボットアーム(20)。
【請求項2】
ロボットジョイント(23)は、
ヘッド(26)上および/またはヘッド(26)に取り付けられた第1のディスク(33)と、
第1のディスク(33)上および/または第1のディスク(33)に取り付けられた第2のディスク(34)と、
第2のアーム部分(22)上および/または第2のアーム部分(22)に取り付けられた第3のディスク(35)と、
を備え、
ジョイント(23)は、動作状態が、第3のディスク(35)と第2のディスク(34)との間の前記軸線(X)に沿った軸線方向結合、および第3のディスク(35)と第1のディスク(33)との間の前記軸線(X)周りの回転結合に対応するように構成される、請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項3】
ロボットアーム(20)は、第2のアーム部分(22)の前記軸線方向移動および角度移動が第2のディスク(34)に対する第3のディスク(35)のバヨネット移動に共に対応するように構成される、請求項2に記載のロボットアーム。
【請求項4】
第3のディスク(35)および第2のディスク(34)の各々は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される、それぞれの複数の歯部(36、38)を備え、
ジョイント(23)は、第2のアーム部分(22)の前記第1の軸線方向位置において、第3のディスク(35)の歯部(36)が、第2のディスク(34)の歯部(38)に対して、前記軸線(X)の周りで角度的に互い違いになるように構成され、
ジョイント(23)は、前記軸線方向移動が、第2のディスク(35)の2つのそれぞれの角度的に連続する歯部(38)の間の第3のディスク(34)の各歯部(36)の通過に対応するように構成される、請求項2または3に記載のロボットアーム。
【請求項5】
前記軸線方向結合を得るために、ロボットアーム(20)は、第1の角度位置から第2の角度位置への方向への前記角度移動により、第3のディスク(35)の各歯部(36)が、第2のディスク(34)のそれぞれの歯部(38)に対して、前記軸線(X)の周りで、同じ角度位置を採用するように構成され、その結果、軸線方向結合は、第3のディスク(35)の各歯部(36)が軸線(X)に平行な軸線方向(D)に沿って、ヘッド(26)と第2のディスク(34)のそれぞれの歯部(38)との間に空間的に介在していることに対応する、請求項4に記載のロボットアーム。
【請求項6】
第2のディスク(34)の各歯部(38)は、前記軸線方向結合が、第3のディスク(35)の各歯部(36)が第2のディスク(34)のそれぞれの歯部(38)と前記ヘッド(26)との間の機械的接触によってロックされていることに対応するように設計された軸線方向距離だけ、前記方向(D)に沿ってヘッド(26)から離間されている、請求項5に記載のロボットアーム。
【請求項7】
前記第1のディスク(33)は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される複数の歯部(42)を備え、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、第3のディスク(35)の各歯部(36)を第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に機械的に接触させるように構成され、
前記第3のディスク(35)は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される複数の係合要素(44)を備え、各係合要素(44)は、第3のディスク(35)の2つのそれぞれの角度的に連続する歯部(36)の間に角度的に介在され、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各係合要素(44)を第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせ、その結果、回転結合が、各係合要素(44)が第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックされていることに対応するように構成され、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、第3のディスク(35)の各歯部(36)も第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に機械的に接触させ、その結果、回転結合が、第3のディスク(35)の各歯部(36)も第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)と機械的に接触していることに対応するように構成される、請求項5に記載のロボットアーム。
【請求項8】
前記第1のディスク(33)は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される複数の歯部(42)を備え、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、第3のディスク(35)の各歯部(36)を第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に機械的に接触させるように構成され、
前記第3のディスク(35)は、前記軸線(X)周りに角度的に分散される複数の係合要素(44)を備え、各係合要素(44)は、第3のディスク(35)の2つのそれぞれの角度的に連続する歯部(36)の間に角度的に介在され、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各係合要素(44)を第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせ、その結果、回転結合が、各係合要素(44)が第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックされていることに対応するように構成され、
前記回転結合を得るために、ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、第3のディスク(35)の各歯部(36)も第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に機械的に接触させ、その結果、回転結合が、第3のディスク(35)の各歯部(36)も第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)と機械的に接触していることに対応するように構成される、請求項6に記載のロボットアーム。
【請求項9】
第1のディスク(33)は、メインリング(43)を備え、第1のディスク(33)の歯部(42)は、第1のディスク(33)のメインリング(43)から半径方向に突出し、
第2のディスク(34)は、メインリング(39)を備え、第2のディスク(34)の歯部(38)は、第2のディスク(34)のメインリング(39)から半径方向に突出し、
第3のディスク(35)は、メインリング(37)を備え、歯部(36)および第3のディスク(35)の係合要素(44)は、第3のディスク(35)のメインリング(37)から半径方向に突出しており、
第3のディスク(35)の歯部(36)および係合要素(44)は、軸線(X)に対して半径方向内側にかつ軸線(X)に向かって突出し、第1のディスク(33)の歯部(42)および第2のディスク(34)の歯部(38)は、軸線(X)に対して半径方向外側にかつ軸線(X)から離れて突出するか、または
第3のディスク(35)の歯部(36)および係合要素(44)は、軸線(X)に対して半径方向外側にかつ軸線(X)から離れて突出し、第1のディスク(33)の歯部(42)および第2のディスク(34)の歯部(38)は、軸線(X)に対して半径方向内側にかつ軸線(X)に向かって突出している、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項10】
第1のディスク(33)は、メインリング(43)を備え、第1のディスク(33)の歯部(42)は、第1のディスク(33)のメインリング(43)から半径方向に突出し、
第2のディスク(34)は、メインリング(39)を備え、第2のディスク(34)の歯部(38)は、第2のディスク(34)のメインリング(39)から半径方向に突出し、
第3のディスク(35)は、メインリング(37)を備え、歯部(36)および第3のディスク(35)の係合要素(44)は、第3のディスク(35)のメインリング(37)から半径方向に突出しており、
第3のディスク(35)の歯部(36)および係合要素(44)は、軸線(X)に対して半径方向内側にかつ軸線(X)に向かって突出し、第1のディスク(33)の歯部(42)および第2のディスク(34)の歯部(38)は、軸線(X)に対して半径方向外側にかつ軸線(X)から離れて突出するか、または
第3のディスク(35)の歯部(36)および係合要素(44)は、軸線(X)に対して半径方向外側にかつ軸線(X)から離れて突出し、第1のディスク(33)の歯部(42)および第2のディスク(34)の歯部(38)は、軸線(X)に対して半径方向内側にかつ軸線(X)に向かって突出している、請求項8に記載のロボットアーム。
【請求項11】
各係合要素(44)は可撓性タブを備え、
ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各可撓性タブをスナップ運動によって第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせるように構成される、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項12】
各係合要素(44)は可撓性タブを備え、
ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各可撓性タブをスナップ運動によって第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせるように構成される、請求項8に記載のロボットアーム。
【請求項13】
各係合要素(44)は可撓性タブを備え、
ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各可撓性タブをスナップ運動によって第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせるように構成される、請求項9に記載のロボットアーム。
【請求項14】
各係合要素(44)は可撓性タブを備え、
ロボットアーム(20)は、前記角度移動が、第1の角度位置から第2の角度位置への方向において、各可撓性タブをスナップ運動によって第1のディスク(33)のそれぞれの歯部(42)に対してロックさせるように構成される、請求項10に記載のロボットアーム。
【請求項15】
ヘッド(26)を第1のアーム部分(21)に対して軸線(X)周りで回転させるためのモータ(27)を備え、モータ(27)は第1のアーム部分(21)によって支持されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のロボットアーム。
【請求項16】
ロボットジョイント(23)は、
ヘッド(26)上および/またはヘッド(26)に取り付けられた第1のディスク(33)と、
第1のディスク(33)上および/または第1のディスク(33)に取り付けられた第2のディスク(34)と、
第2のアーム部分(22)上および/または第2のアーム部分(22)に取り付けられた第3のディスク(35)と、
を備え、
ジョイント(23)は、動作状態が、第3のディスク(35)と第2のディスク(34)との間の前記軸線(X)に沿った軸線方向結合、および第3のディスク(35)と第1のディスク(33)との間の前記軸線(X)周りの回転結合に対応するように構成され、
回転結合が、回転結合トルクがモータ(27)の最大動作トルクよりも大きいことに対応する、請求項15に記載のロボットアーム。
【請求項17】
モータ(27)が減速機またはギアユニットを備え、結合トルクは減速機またはギアユニットの最大許容トルクよりも小さい、請求項16に記載のロボットアーム。
【請求項18】
前記第1のアーム部分(21)は第1のシェル(24a)を備え、第2のアーム部分(22)は第2のシェル(24b)を備え、アーム(20)は、第2のアーム部分(22)の第2の軸線方向位置において、第1のシェル(24a)および第2のシェル(24b)が共に前記ハウジング(25)を画定するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のロボットアーム。
【請求項19】
前記第1のディスク(33)および第2のディスク(34)の少なくとも1つは、第1のシェル(24a)から軸線方向に突出し、
前記第3のディスク(35)は、第2のシェル(24b)内に取り付けられるか、または
前記第1のディスク(33)および第2のディスク(34)の少なくとも1つは、第1のシェル(24a)内に取り付けられ、
前記第3のディスク(35)は、第2のシェル(24b)から軸線方向に突出している、請求項18に記載のロボットアーム。
【請求項20】
請求項1~3のいずれか一項に記載のロボットアーム(20)を備えるロボット(6)であって、前記ロボット(6)は、注入可能な製品を包装するための装置(1)の無菌環境内で動作するように構成された、ロボット(6)。
【請求項21】
注入可能な製品を包装するための包装装置(1)であって、
滅菌および/または無菌の内部環境(4)を画定する隔離チャンバ(3)と、
滅菌および/または無菌の内部環境(4)内に位置された処理機(7、8、9)と、
請求項20に記載のロボット(6)と、
を備える、包装装置(1)。
【外国語明細書】