(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022058
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】制御装置、制御装置システム、滑走路閃光装置制御システム、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 1/08 20060101AFI20230207BHJP
【FI】
H04L1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022179260
(22)【出願日】2022-11-09
(62)【分割の表示】P 2020516780の分割
【原出願日】2019-08-21
(31)【優先権主張番号】P 2018201403
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519147348
【氏名又は名称】株式会社ホタルクス
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】溝邊 憲政
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ノイズの影響を排除した制御装置、制御装置システム、滑走路閃光装置制御システム、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】制御装置1において、制御信号発生部13は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生する。制御信号には各バイトにアドレスが付与されており、各アドレスはON/OFF切替可能である。2バイト以上の制御信号のアドレスは、本信号アドレスと、本信号アドレスと紐づけられた照合信号アドレスと、を含む。制御信号制御部14は、本信号アドレスと照合信号アドレスとを同じ信号とする場合は、本信号アドレスがONのとき照合信号アドレスをONとし、本信号アドレスがOFFのとき照合信号アドレスをOFFとし、本信号アドレスと照合信号アドレスとを反転した信号とする場合は、本信号アドレスがONのとき照合信号アドレスをOFFとし、本信号アドレスがOFFのとき照合信号アドレスをONとする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御信号送信部、制御信号受信部、制御信号発生部、及び、制御信号制御部を含み、
前記制御信号送信部は、制御対象装置に対し信号を送信し、
前記制御信号受信部は、制御対象装置からの信号を受信し、
前記制御信号発生部は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生し、
前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能であり、
前記2バイト以上の制御信号のアドレスは、本信号アドレスと、前記本信号アドレスと紐づけられた照合信号アドレスとを含み、
前記制御信号制御部は、
前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを同じ信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをONとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、
前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを反転した信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをONとする第1の制御装置と、
前記第1の制御装置とは異なる制御装置である第2の制御装置を含み、
前記第1の制御装置の制御信号送信部は、前記第2の制御装置に対し信号を送信し、
前記第1の制御装置の制御信号受信部は、前記第2の制御装置からの信号を受信する、
制御装置システム。
【請求項2】
制御信号送信部、制御信号受信部、制御信号発生部、及び、制御信号制御部を含み、
前記制御信号送信部は、制御対象装置に対し信号を送信し、
前記制御信号受信部は、制御対象装置からの信号を受信し、
前記制御信号発生部は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生し、
前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能であり、
前記制御信号制御部は、n回目の制御信号において、特定の前記アドレスをONとした場合、n回目以降の制御信号においても、n回目の制御信号でONにした前記特定のアドレスと同じアドレスを少なくとも二回連続してONとする第1の制御装置と、
前記第1の制御装置とは異なる制御装置である第2の制御装置を含み、
前記第1の制御装置の制御信号送信部は、前記第2の制御装置に対し信号を送信し、
前記第1の制御装置の制御信号受信部は、前記第2の制御装置からの信号を受信する、
制御装置システム。
【請求項3】
前記第1の制御装置が閃光制御装置であり、前記第2の制御装置が閃光装置であって
、
前記閃光制御装置及び閃光装置が、互いに、制御信号を送受信し、
前記閃光制御装置が、第1の制御装置を含み、
前記閃光装置が、第2の制御装置を含み、
前記閃光制御装置からの制御信号により、前記閃光装置の閃光が制御され、
前記閃光装置からの制御信号により、前記閃光制御装置の制御が制御される請求項1または2に記載の滑走路閃光装置制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、制御装置システム、滑走路閃光装置制御システム、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、航空機が空港へ着陸する際に、滑走路への進入を誘導する閃光装置が用いられている。当該閃光装置の制御は、制御親局及び制御子局が、有線信号により、互いに、制御信号を送受信するシステムにより行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の閃光装置の制御には、ノイズの影響を排除した信号処理が必要となる。この問題は、閃光装置の制御に限らず、例えば、ノイズの影響を排除した信号処理が必要な交通信号、電車の信号等においても、同様に問題となる。
【0005】
そこで、本発明は、ノイズの影響を排除した信号処理が可能な制御装置及びそれを用いた制御装置システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の第1の制御装置は、
制御信号送信部、制御信号受信部、制御信号発生部、及び、制御信号制御部を含み、
前記制御信号送信部は、制御対象装置に対し信号を送信し、
前記制御信号受信部は、制御対象装置からの信号を受信し、
前記制御信号発生部は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生し、
前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能であり、
前記2バイト以上の制御信号のアドレスは、本信号アドレスと、前記本信号アドレスと紐づけられた照合信号アドレスとを含み、
前記制御信号制御部は、
前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを同じ信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをONとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、
前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを反転した信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをONとする
ことを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の制御装置は、
制御信号送信部、制御信号受信部、制御信号発生部、及び、制御信号制御部を含み、
前記制御信号送信部は、制御対象装置に対し信号を送信し、
前記制御信号受信部は、制御対象装置からの信号を受信し、
前記制御信号発生部は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生し、
前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能であり、
前記制御信号制御部は、n回目の制御信号において、特定の前記アドレスをONとした場合、n回目以降の制御信号においても、n回目の制御信号でONにした前記特定のアドレスと同じアドレスを少なくとも二回連続してONとする
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の制御装置システムは、
2つの制御装置を含み、
前記2つの制御装置は、有線信号により、互いに、制御信号を送受信し、
前記2つの制御装置の一方の制御装置が前記本発明の第1の制御装置であり、
前記2つの制御装置の他方の制御装置が前記本発明の第2の制御装置である
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ノイズの影響を排除した信号処理が可能な制御装置及びそれを用いた制御装置システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の制御装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の制御装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明における信号発生及び制御の一例について説明する図である。
【
図4】
図4は、本発明における信号発生及び制御の別の例について説明する図である。
【
図5】
図5は、本発明の制御装置システムの一例の構成を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、本発明の滑走路閃光装置制御システムの一例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の滑走路閃光装置制御システムは、
閃光制御装置及び閃光装置を含み、
前記閃光制御装置及び閃光装置が、有線信号により、互いに、制御信号を送受信し、
前記閃光制御装置が、前記本発明の第1の制御装置を含み、
前記閃光装置が、前記本発明の第2の制御装置を含み、
前記閃光制御装置からの制御信号により、前記閃光装置の閃光が制御され、
前記閃光装置からの制御信号により、前記閃光制御装置の制御が制御される
ことを特徴とする。
【0012】
本発明の第1の制御方法は、
制御信号送信工程、制御信号受信工程、制御信号発生工程、及び、制御信号制御工程を含み、
前記制御信号送信工程は、制御対象装置に対し信号を送信し、
前記制御信号受信工程は、制御対象装置からの信号を受信し、
前記制御信号発生工程は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生し、
前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替が可能であり、
前記2バイト以上の制御信号のアドレスは、本信号アドレスと、前記本信号アドレスと紐づけられた照合信号アドレスとを含み、
前記制御信号制御工程は、
前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを同じ信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをONとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、
前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを反転した信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをONとする
ことを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の制御方法は、
制御信号送信工程、制御信号受信工程、制御信号発生工程、及び、制御信号制御工程を含み、
前記制御信号送信工程は、制御対象装置に対し信号を送信し、
前記制御信号受信工程は、制御対象装置からの信号を受信し、
前記制御信号発生工程は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生し、
前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能であり、
前記制御信号制御工程は、n回目の制御信号において、特定の前記アドレスをONとした場合、n回目以降の制御信号において、n回目の制御信号でONにした前記特定のアドレスと同じアドレスを少なくとも二回連続してONとする
ことを特徴とする。
【0014】
本発明のプログラムは、本発明の方法をコンピュータ上で実行可能なプログラムである。
【0015】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0016】
本発明の適用対象は、特に制限されず、例えば、前述のように、閃光制御装置、閃光装置及び滑走路閃光装置制御システムであるが、この他に、交通信号、電車の信号等、有線で制御信号を送受信するシステムにも適用できる。
【0017】
つぎに、本発明の実施形態について、
図1から
図6を用いて説明する。本発明は、下記の実施形態によって何ら限定及び制限されない。なお、
図1から
図6において、同一部分には、同一符号を付している。各実施形態の説明は、それぞれ、互いを援用できる。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す部分があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。
【0018】
[実施形態1]
本実施形態は、本発明の第1の制御装置に関する。
図1は、本実施形態の制御装置の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、制御装置1は、制御信号送信部11、制御信号受信部12、制御信号発生部13、及び、制御信号制御部14を含む。
【0019】
制御信号送信部11は、制御対象装置に対し信号を送信する。制御信号送信部11は、前記制御対象装置に対し信号を送信可能な装置であればよく、例えば、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ(マイコン)等があげられる。
【0020】
制御信号受信部12は、制御対象装置からの信号を受信する。制御信号受信部12は、前記制御対象装置からの信号を受信可能な装置であればよく、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイコン等があげられる。
【0021】
制御信号発生部13は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生する。前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能である。前記2バイト以上の制御信号のアドレスは、本信号アドレスと、前記本信号アドレスと紐づけられた照合信号アドレスとを含む。制御信号発生部13は、前記制御信号を発生可能な装置であればよく、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイコン等があげられる。
【0022】
制御信号制御部14は、前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを同じ信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをONとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを反転した信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをONとする。制御信号制御部14は、前記制御信号の制御が可能な装置であればよく、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイコン等があげられる。
【0023】
次に、本装置1における処理(本発明の第1の制御方法)の一例を、
図1のブロック図及び
図2のフローチャートに基づき説明する。ただし、本発明の第1の制御方法は、制御信号発生工程と、それに対応した制御信号制御工程及び制御信号送信工程とを、この順序で少なくとも一度含みさえすれば、各工程の実施順序に制限はなく、可能な場合、複数の工程を同時に実施してもよい。また、各工程の実施回数も、特に制限されず、1回であってもよいし、複数回(2回以上)であってもよい。
【0024】
図2に示す例では、まず、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生する(S1)。前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能である。また、前記2バイト以上の制御信号アドレスは、本信号アドレスと、前記本信号アドレスに紐づけられた照合信号アドレスとを含む。
【0025】
図3を用いて、本実施形態における制御信号発生について説明する。本実施形態において、前記制御信号は、一回の伝送周期において2バイト以上のものであればよいが、例えば、滑走路閃光装置制御システムの閃光制御装置用の制御装置であれば、
図3に示すように、閃光周期である0.5秒の伝送周期(クロック周波数)で、256バイトの制御信号であってもよい。前記制御信号において、各バイトにアドレス(1、2、3、・・・255、256)が付与され、前記アドレスは、ON/OFF切替可能である。
図3に示す例では、指定アドレスに-10Vの電圧をかけるとON(=1)、0VだとOFF(=0)となる。前記制御信号アドレスは、各伝送内容に応じた本信号アドレスと、前記本信号アドレスに紐づけられた照合信号アドレスとを含む。例えば、アドレス5が、閃光装置の発光を指示する本信号アドレスであり、アドレス13が、本信号アドレス5と紐づけられた照合信号アドレスである。同様に、例えば、アドレス6が、低光度での閃光を指示する本信号アドレス、アドレス14が、本信号アドレス6と紐づけられた照合信号アドレスであり、アドレス7が、中光度での閃光を指示する本信号アドレス、アドレス15が、本信号アドレス7と紐づけられた照合信号アドレスであり、アドレス8が、ヒーターの起動を指示する本信号アドレス、アドレス16が、アドレス8と紐づけられた照合信号アドレスである。
【0026】
次に、前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを同じ信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをONとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスと前記照合信号アドレスとを反転した信号とする場合は、前記本信号アドレスがONのとき前記照合信号アドレスをOFFとし、前記本信号アドレスがOFFのとき前記照合信号アドレスをONとする(S2)。
図3に示す例では、閃光装置の発光を指示する本信号アドレス5がONであるので、それと紐づけられた照合信号アドレス13もONとし、それ以外の本信号アドレスはOFFであるので、それらと紐づけられた照合信号アドレスもOFFとし、本信号アドレスと照合信号アドレスとを同じ信号としている。なお、
図3に示す例に代えて、閃光装置の発光を指示する本信号アドレス5がONであるので、それと紐づけられた照合信号アドレス13をOFFとし、それ以外の本信号アドレスはOFFであるので、それらと紐づけられた照合信号アドレスをONとし、本信号アドレスと照合信号アドレスとを反転した信号としてもよい。
【0027】
次に、制御対象装置である閃光装置に対し信号を送信する(S3)。これにより、閃光装置は、その発光を指示される。
【0028】
次に、制御対象装置である閃光装置からの信号を受信する(S4)。
【0029】
本実施形態によれば、本信号アドレスと、照合信号アドレスの二つのアドレスを用いることで、制御信号の検出精度を上げることができ、ノイズの影響を排除した信号処理が可能な制御装置及び制御方法を提供可能である。
【0030】
また、本実施形態によれば、制御信号の長距離伝送が可能であり、制御信号の伝送に一般の電線及び光ケーブルのいずれも利用可能であり、装置構成が安価である。
【0031】
[実施形態2]
本実施形態は、本発明の第2の制御装置に関する。本実施形態の制御装置1の一例の構成は、
図1に示す実施形態1の本発明の第1の制御装置と同じであり、制御信号送信部11、制御信号受信部12、制御信号発生部13、及び、制御信号制御部14を含む。
【0032】
制御信号送信部11及び制御信号受信部12としては、実施形態1の本発明の第1の制御装置におけるのと同様である。
【0033】
制御信号発生部13は、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生する。前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能である。実施形態1と同様に、制御信号発生部13は、前記制御信号を発生可能な装置であればよく、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイコン等があげられる。
【0034】
制御信号制御部14は、n回目の制御信号において、特定の前記アドレスをONとした場合、n回目以降の制御信号においても、n回目の制御信号でONにした前記特定のアドレスと同じアドレスを少なくとも二回連続してONにする。制御信号制御部14は、前記制御信号の制御が可能な装置であればよく、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイコン等があげられる。
【0035】
次に、本装置1における処理(本発明の第2の制御方法)の一例を、
図1のブロック図及び
図2のフローチャートに基づき説明する。ただし、本発明の第2の制御方法は、制御信号発生工程と、それに対応した制御信号制御工程及び制御信号送信工程とを、この順序で少なくとも一度含みさえすれば、各工程の実施順序に制限はなく、可能な場合、複数の工程を同時に実施してもよい。また、各工程の実施回数も、特に制限されず、1回であってもよいし、複数回(2回以上)であってもよい。
【0036】
図2に示す例では、まず、一回の伝送周期において2バイト以上の制御信号を発生する(S1)。前記制御信号において、各バイトにアドレスが付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能である。
【0037】
図4を用いて、本実施形態における制御信号発生について説明する。本実施形態において、前記制御信号は、一回の伝送周期において2バイト以上のものであればよいが、例えば、滑走路閃光装置制御システムの閃光装置用の制御装置であれば、
図4に示すように、閃光周期である0.5秒の伝送周期(クロック周波数)で、256バイトの制御信号であってもよい。前記制御信号において、各バイトにアドレス(1、2、3、・・・255、256)が付与され、前記各アドレスは、ON/OFF切替可能である。
図4に示す例では、指定アドレスに-10Vの電圧をかけるとON(=1)、0VだとOFF(=0)となる。
【0038】
次に、n回目の制御信号において、特定の前記アドレスをONとした場合、n回目以降の制御信号において、n回目の制御信号でONにした前記特定のアドレスと同じアドレスを少なくとも二回連続してONとする(S2)。
図4に示す例では、1回目の制御信号において、アドレス33をONとしたことから、1回目以降の制御信号において、1回目の制御信号でONとしたアドレス33と同じアドレス33を三回連続してONとしている。例えば、アドレス33は、閃光装置の異常を知らせるアドレス、アドレス34は、電源の異常を知らせるアドレス、アドレス35は、LED等の閃光光源の2回路断絶を知らせるアドレス、アドレス161は、ヒーターの起動を知らせるアドレス、アドレス201は、死活監視を指示するアドレス等、アドレス1~256には、それぞれ、特定の伝送内容が割り振られている。特定の前記アドレスを連続してONとする回数は、二回であってもよいし、四回以上であってもよいが、三回であることが好ましい。
【0039】
次に、制御対象装置である閃光制御装置に対し信号を送信する(S3)。これにより、閃光制御装置は、閃光装置の異常を検知する。
【0040】
次に、制御対象装置である閃光制御装置からの信号を受信する(S4)。
【0041】
本実施形態によれば、複数回の制御信号において、前記特定のアドレスと同じアドレスを少なくとも二回連続してONとすることで、ノイズの影響を排除した信号処理が可能な制御装置及び制御方法を提供可能である。
【0042】
また、本実施形態によれば、実施形態1と同様に、制御信号の長距離伝送が可能であり、制御信号の伝送に一般の電線及び光ケーブルのいずれも利用可能であり、装置構成が安価である。
【0043】
[実施形態3]
本実施形態は、本発明の制御装置システムに関する。
図5は、本実施形態の制御装置システムの一例の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、制御装置システム2は、2つの制御装置1a及び1bを含む。2つの制御装置の一方の制御装置1aは、前記本発明の第1の制御装置である。2つの制御装置の他方の制御装置1bは、前記本発明の第2の制御装置である。2つの制御装置1a及び1bは、有線信号により、互いに、制御信号を送受信する。
【0044】
次に、本実施形態の制御装置システム2について、
図6を用いて、滑走路閃光装置制御システムを例にとり、説明する。
図6に示すように、滑走路閃光装置制御システム2は、本発明の第1の制御装置である閃光制御装置1a、及び、本発明の第2の制御装置である閃光装置1bを含む。閃光制御装置1aは、それと接続したシーケンサ(コンピュータ)21とともに、管制器20を構成している。
【0045】
本システム2は、一対の通信配線を有し、一方の通信配線は、管制器20(閃光制御装置1a)から閃光装置1bに対して制御信号を送信する入力用の配線であり、他方の通信配線は、閃光装置1bから管制器20(閃光制御装置1a)に対して、情報をフィードバックする出力用の配線である。前記一対の通信配線は、一方を、(+)線、他方を、(-)線ということもできる。閃光制御装置1a及び閃光装置1bは、有線信号により、互いに、制御信号を送受信し、閃光制御装置1aからの制御信号により、閃光装置1bの閃光が制御され、閃光装置1bからの制御信号により、閃光制御装置1aの制御が制御される。
【0046】
本実施形態によれば、ノイズの影響を排除した信号処理が可能な制御装置システムを提供可能である。
【0047】
また、本実施形態によれば、制御信号の長距離伝送が可能であり、制御信号の伝送に一般の電線及び光ケーブルのいずれも利用可能であり、システム構成が安価である。
【0048】
[実施形態4]
本実施形態のプログラムは、前記実施形態1又は前記実施形態2の制御方法を、コンピュータ上で実行可能なプログラムである。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等が挙げられる。
【0049】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明によれば、ノイズの影響を排除した信号処理が可能な制御装置及びそれを用いた制御装置システムを提供可能である。
【符号の説明】
【0051】
1、1a、1b 制御装置
2 制御装置システム、滑走路閃光装置制御システム
11 制御信号送信部
12 制御信号受信部
13 制御信号発生部
14 制御信号制御部