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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022110
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】情報処理端末
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/04 20210101AFI20230207BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20230207BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20230207BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20230207BHJP
【FI】
G03B17/04
H04N5/225 100
H04M1/02 C
G03B30/00
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183548
(22)【出願日】2022-11-16
(62)【分割の表示】P 2020090719の分割
【原出願日】2017-08-30
(31)【優先権主張番号】P 2016168212
(32)【優先日】2016-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】517300774
【氏名又は名称】エックスリープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】木野内 敬
(57)【要約】
【課題】高性能カメラを端末本体に対して自由な方向に向けることを可能とし、カメラ視点画像を視認しながらも、自由な姿勢で撮影が可能な携帯情報端末を提供すること。
【解決手段】情報処理端末1は、被写体を撮像する撮像部たるカメラ21と、撮像部により撮像される被写体を含む撮像画像を表示する表示部13が所定の一面たる正面11aに配置された本体部11と、撮像部の光軸方向と表示部13の法線方向とのなす角度を変化させる第1回転軸たる回動軸Z1と、第1回転軸とは異なる方向の第2回転軸たる回動軸Z3とを含む複数の回転軸により、撮像部を本体部11に対して相対的に回動可能に、直接的又は間接的に連結する連結部12とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像する撮像機能を有する、本体部に接続される第1部品と、
前記第1部品の撮像機能により撮像される前記被写体を含む撮像画像を表示する表示部が所定の一面に配置された前記本体部と、
前記表示部の短手方向に対して平行に配置された第1の回転軸と、前記表示部の長手方向に対して平行に配置された第2の回転軸とを含み、前記第1部品の光軸方向と前記表示部の法線方向とのなす角度を変化させるように前記第1部品を前記本体部に対して相対的に回動可能に支持する支持機能を有し、少なくとも一部が前記本体部に埋設して接続される第2部品と、
前記本体部の前記一面と対向する他の一面に設けられ、前記第2部品により前記他の一面側に回転された前記第1部品を前記本体部と厚み方向で重なる形で、当該第2部品のうち前記本体部に埋設されていない部分と共に収容可能な凹みと、
を備え、
前記第2の回転軸を中心に前記第1部品が回動する際は、前記第2の回転軸のみが回転するように構成された、
情報処理端末。
【請求項2】
前記第1部品が前記凹みに収納されている位置を基準位置とした場合、前記第1の回転軸を中心に前記第1部品が前記基準位置から回動する角度の範囲は、180度を超えた所定角度である、
請求項1に記載の情報処理端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スマートフォン等のカメラ付き携帯端末において、端末表示部裏面側に向けられたリアカメラ(相手撮り専用のカメラ)の他に、表示面側に向けられたフロントカメラ(自分撮りの専用カメラ)を別途備えるものが普及していた。
この様な端末においては、高性能カメラを2個も使用すると、端末が高額となってしまうこと、カメラ並びにレンズを大きくしなければならずデザイン上に好ましくないこと、及び、通常は相手撮りをメインとして使用されることから、フロントカメラはサブカメラとして小型で安価な低性能のものが採用されていた。
【0003】
しかし、カメラが実際に撮影している画像(以下、「カメラ視点画像」と呼ぶ)を表示部で視認しながら自分撮りを高性能カメラで行いたいとのニーズも存在する為、相手撮りモードと自分撮りモードで、カメラを共用するものがあった。
例えば特許文献1には、イメージセンサ部が可動機構により撮影モードの選択に応じて回転し、この回転に合わせて使用するフィルタおよびレンズが自動的に切り替わる、という技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-131555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来の技術では、撮像方向が極めて限定されている為、機能的にはコストの問題に目を瞑って高性能カメラを2~3個取り付けた場合と何ら変わることなく、撮影時の使用者の姿勢が限定されているという問題が有った。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、高性能カメラを端末本体に対して自由な方向に向けることを可能とし、カメラ視点画像を視認しながらも、自由な姿勢で撮影が可能な携帯情報端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理端末は、
被写体を撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像される前記被写体を含む撮像画像を表示する表示部が所定の一面に配置された本体部と、
前記撮像部の光軸方向と前記表示部の法線方向とのなす角度を変化させるように前記撮像部を前記本体部に対して相対的に回動可能に支持するヒンジ部と、
前記本体部の前記一面と対向する他の一面に設けられ、前記ヒンジ部により前記他の一面側に回転された前記撮像部を前記本体部と厚み方向で重なる形で収容可能な凹みと、
前記本体部に配置され、前記本体部の方向を検出する第1センサと、
前記撮像部に配置され、前記撮像部の方向を検出する第2センサと、
を備え、
前記第1センサにより検出された前記本体部の方向と前記第2センサにより検出された前記撮像部の方向とに基づいて前記表示部の前記撮像画像の向きを制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、カメラ視点画像を視認しながらも、自由な姿勢で撮影が可能な携帯情報端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の情報処理端末の一実施形態の外観構成を示す図である。
図2図1の情報処理端末の外観構成を示す図である。
図3図1の情報処理端末の連結部を回動させた様子を示す図である。
図4図1の情報処理端末のスタンド部を回動させた様子を示す図である。
図5図1の情報処理端末を卓上に立て掛けて使用している様子を示す図である。
図6】本発明の情報処理端末の一実施形態であって、図1とは異なる実施形態の連結部を回動させた外観構成を示す図である。
図7図6の情報処理端末を卓上に立て掛けて使用している様子を示す図である。
図8】本発明の情報処理端末の一実施形態であって、図1及び図6とは異なる実施形態の卓上での使用の様子を示す図である。
図9図1の情報処理端末を卓上に立て掛けて使用している様子を示す図である。
図10図1の情報処理端末を用いてタイムラプスの撮影をしている様子を示す図である。
図11図1の情報処理端末のカメラの回転可能な角度を例示する図である。
図12図1の情報処理端末を用いて、背景のみを消した画像を撮影する手順を示す図である。
図13図1の情報処理端末を用いて、背景をボカした画像を撮影する手順を示す図である。
図14図1の情報処理端末を用いて、過去の写真との比較用の画像を撮影する様子を示す図である。
図15図1の情報処理端末を、レーザーポインタを用いて操作する様子を示す図である。
図16図1の情報処理端末の操作に、印刷されたキーボードを用いる様子を示す図である。
図17】印刷されたキーボードの例を示す図である。
図18図1の情報処理端末を指の動きで操作する様子を示す図である。
図19図1の情報処理端末をカーナビゲーションシステムとして使用する様子を示す図である。
図20図1の情報処理端末をカーナビゲーションシステムとして使用する様子を示す図である。
図21図1の情報処理端末を用いて、撮影対象を適切な位置で撮影する様子を示す図である。
図22図1の情報処理端末を用いて、カメラの向きを水平に保つ様子を示す図である。
図23図1の情報処理端末を用いて、書物をテキストデータ化する様子を示す図である。
図24図1の情報処理端末を用いて、商品や商品のバーコードを読み取る様子を示す図である。
図25図1の情報処理端末を用いて、レシートを読み取る様子を示す図である。
図26図1の情報処理端末を用いて、商品を回転させながら撮影する様子を示す図である。
図27図1の情報処理端末を用いて、商品を回転させながら撮影する様子を示す図である。
図28図1の情報処理端末を用いて、パノラマ撮影をする様子を示す図である。
図29図1の情報処理端末を用いて、ビデオチャットをする様子を示す図である。
図30図1の情報処理端末を用いて、自動撮影をする様子を示す図である。
図31】センサのついた回転型クレードルを示す図である。
図32】本発明の情報処理端末の一実施形態の外観及び内部の構成であって、図2等とは異なる構成を示している。
図33図32のステッピングモーターを採用した場合における回動の制御を実現するための構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本発明の情報処理端末の一実施形態の外観構成を示す図である。図1(A)は、情報処理端末の正面図である。図1(B)は、情報処理端末1の上面図である。図1(C)は、情報処理端末の左側面図である。
情報処理端末1は、少なくとも表示機能とデジタルカメラ機能を備え、本体部11と連結部12より構成され、これらは回動自在に相互に接続されている。
【0012】
本体部11は、平面形状四角形の短柱状に形成され、各種基板等が内蔵される第1筐体である。本体部11の所定の一面11a(以下「正面11a」と呼ぶ)には、タッチパネル式ディスプレイ等で構成される表示部13が配置される。
【0013】
図2は、図1の情報処理端末の外観構成を示す図である。図2(A)は、情報処理端末の背面図である。図2(B)は、図2(A)の線A-Aにおける断面図である。図2(C)は、図2(A)を上面からみた断面図である。
【0014】
本体部11の背面11bは、図1で上述した正面11aに対向する側の一面である。
連結部12は、平面形状略矩形に形成され、本体部11の背面11bの一方の短辺側に回動自在に配置される。連結部12は、カメラ基部12-1と、カメラ指向部12-2とを有している。カメラ指向部12-2の正面(図2(A)で見えている側の面)には円形状のカメラ21が配置されている。即ち、連結部12は、カメラ21を内蔵する第2筐体である。カメラ21は、被写体を撮像する撮像部である。カメラ21により撮像された被写体を含む撮像画像は、表示部13に表示される。ここで、図2(C)で示す様に、凹み幅Wは、カメラ部用の凹みの幅である。そして、回転半径r2は、2軸目のヒンジの回転軸(中心)から一番長い回転半径である。これにより、凹み幅Wと回転半径r2の関係は、以下の式(1)で示す関係となる。
W/2>r2・・・(1)
【0015】
カメラ基部12-1は、回動軸Z1を回動中心として本体部11に対して連結部12全体を回動可能に軸支される。
より具体的には、カメラ基部12-1は、柱形の外形のうちの端面を本体部11に摺接しながら、回動軸Z1を中心として回動し得るように構成される。
【0016】
軸支は両端面間を貫通してすることが強度上好ましいが、両端面から相互に回動軸を挿入して両持ち軸支しても良く、更には片持ちで軸支しても良い。
カメラ21が搭載されるカメラ指向部12-2は、回動軸Z1に対し略直交方向に配置された回動軸Z3を回動中心としてカメラ基部12-1に対し回動可能に片持ちで軸支される。
【0017】
ここで、カメラ21の配置方向は、回動軸Z3に対しても、略90度である。
つまり、カメラ21は、回動軸Z1と回動軸Z3という2つの略直交独立した回動軸により、本体部11に対して、立体角上でモーションを取ることが出来る。
【0018】
このように、カメラ21の光軸方向と表示部13の法線方向とのなす角度を変化させる回動軸Z1と、回動軸Z1とは異なる方向(本例では略直交方向)の回動軸Z3を含む複数の回動軸により、カメラ21を本体部11に対して相対的に回動可能に、直接的又は間接的に連結する部が、連結部12である。
連結部12は、本体部11より容積が小さい可動部を1以上有している。本例では、このような可動部として、カメラ基部12-1と、カメラ指向部12-2が設けられている。
撮像部たるカメラ21は、1以上の可動部のうち所定の1つの所定の面に配置されれば足りるが、本例では上述のようにカメラ指向部12-2の正面に配置されている。
そして、回動軸Z1の方向と、回動軸Z3の方向とのなす角度は、略90度である。
【0019】
情報処理端末1には、さらに、当該情報処理端末1を机等の上に立てかけて配置させることができるように、スタンド14が設けられている。
スタンド14は、回動軸Z2を回動中心として本体部11に対して回動可能に軸支される。
即ち、スタンド14は、枠状に形成され、回動軸Z2を中心とする回動により本体部11と好適な任意の角度を成すことにより、水平面上で情報処理端末1を自立安定させる(後述する図5参照)。
なお、図示した平面形状略コの字状は一例であって、平面形状略U字状等であっても良いことは言うまでもない。
更には後述の垂直面上での使用が可能であれば、平面形状フック状等であっても良い。
【0020】
スタンド14は、連結部12を枠状に囲む形状とすることにより、スタンド14と連結部12を別々に離れた位置に配置するよりも大幅にスペース効率を上げることができ、無駄に情報処理端末1の筐体を大きくしないようにできる。または、内部基板を無駄に分割しないようにできる。
なお、連結部12とスタンド14は、回動軸に対する両端面についての中心線を、線A-Aのように略共有している。
【0021】
さらに以下、回動軸Z1乃至Z3について説明する。
回動軸Z1は、本体部11と連結部12を接続軸の回動中心である。
回動軸Z1の回動範囲は、背面11bから略180度以上までであって、270度を超えることが望ましい。
【0022】
回動軸Z2は、本体部11とスタンド14との接続軸の回動中心である。
回動軸Z2の回動範囲は、背面11bから180度にまで達することが望ましく、特に背面11bから90度までの任意の角度を、水平面上での情報処理端末1の自重モーメントに対抗して維持できる様に、適度な回動抵抗が与えられている。
これによりユーザは、情報処理端末1を、水平面上で所望の角度姿勢で自立安定させて配置することができる。
なお、スタンド14の回動軸Z2側にオフセットさせる部位を設けて、回動軸Z1と回動軸Z2の回動中心を共有させても良い。
【0023】
回動軸Z3は、カメラ基部12-1と、カメラ指向部12-2との接続軸の回動中心である。
回動軸Z3は、回動軸Z1とは略直交して設けられ、回動軸Z1回りの略直交平面上を回動する。
回動軸Z3の回動範囲は、回動軸Z3が回動する回動軸Z1回りの略直交平面より左右180度ずつにまで達することが望ましい。
【0024】
図3は、図1の情報処理端末の連結部を回動させた様子を示す図である。
図3(A)では、図1の情報処理端末1の連結部12(より正確にはカメラ基部12-1)は、回動軸Z1を中心に90度回動した状態となっている。
図3(B)では、連結部12(より正確にはカメラ基部12-1)は、図3(A)の状態からさらに回動軸Z1を中心に回動し、回動軸Z1を中心に180度回動した状態となっている。
図3(C)では、連結部12(より正確にはカメラ指向部12-2)は、図3(B)の状態からさらに回動軸Z3を中心に90度回動した状態となっている。
図3(A)乃至図3(C)で示す様に、距離h1は、1軸目のヒンジの回転軸(中心)から、情報処理端末1(スマートフォン)の本体部11の上側面、情報処理端末1の天面(表示部13がある方)、または、情報処理端末1の底面(表示部13がない方)までの一番長い距離である。また、距離h2は、1軸目のヒンジの回転軸(中心)から2軸目のヒンジの回転断面までの距離である。そして、距離h1と距離h2との関係は、以下の式(2)で示す関係となる。
h2>h1・・・(2)
【0025】
図4は、図1の情報処理端末1のスタンド14を回動させた様子を示す図である。
図4(A)は、上述の図3(B)と同一の状態であり、スタンド14は回動しておらず、本体部11に収納されている。
図4(B)では、スタンド14は、図4(A)の状態からさらに回動軸Z2を中心に回動し、回動軸Z2を中心に180度回動した状態となっている。
また、図3と同様に、距離h1と距離h2の関係は、上記の式(2)と同様の関係である。
【0026】
図4(B)に示すようにスタンド14を回動軸Z2を中心に180度回動した状態にすることで、ユーザは、図4(C)に示すように、スタンド14を壁KBのクリップCL等にかけることによって、情報処理端末1を壁KBに取り付けることができる。
この図4(C)の状態では、カメラ21の光軸方向(被写体の撮影方向)及び表示部13の法線方向(ユーザが表示部13を見る方向)は、壁KBの表面に対する法線方向となっている。
したがって、ユーザは、壁KBに対向して位置することで、カメラ視点画像(自身が写る画像)をみながら、自身を被写体とした撮影、即ちセルフィーショット(自撮り)をすることが容易にできる。
【0027】
以上説明したように、回動軸Z2によりスタンド14は本体部11に対して回動し、回動軸Z1及び回動軸Z3の2軸によりカメラ21(連結部12)は表示部13(本体部11)に対して回動する。
このため、ユーザは、セルフィーショット(自撮り)等をする際に、図4に示すように情報処理端末1を壁KBにかけて使用することもできるし、図5に示すように情報処理端末1を卓上に立て掛けて使用することもできる。
【0028】
図5は、図1の情報処理端末1を卓上に立て掛けて使用している様子を示す図である。
図5(A)は、表示部13が配置された正面11a側をみる視点による斜視図である。
図5(B)は、表示部13が配置された背面11b側をみる図1の情報処理端末の卓上での使用形態を示す斜視図である。本形態におけるスタンド14は、図4(A)の状態から回動軸Z2を中心に90度以内で回動した状態となっている。
【0029】
回動軸Z2には、背面11bから90度までの任意の角度を、水平面上での情報処理端末1の自重モーメントに対抗して維持できる様に、適度な回動抵抗が与えられている。
これによりユーザは、情報処理端末1を、水平面上で所望の角度姿勢で自立安定させて配置することができる。
【0030】
図1の情報処理端末1に係るユーザは、自己を撮像する場合等には、図5に示すように、本体部11とスタンド14とが所定角度拡開するように変形した状態の情報処理端末1を、机上等に立設させる。
この状態でも、情報処理端末1は、回動軸Z1及び回動軸Z3を回動させることにより、カメラ21を被写体に向けることが出来る。
【0031】
さらに、情報処理端末1は、シャッターリモコン機能やセルフタイマー機能を併用することにより、本体部11を手で持たなくても撮影することができるので、後述する諸課題を解決することが出来る。
【0032】
以上説明した本発明が適用される情報処理端末1を採用することで、次のような各種各様な効果を奏することが可能である。
【0033】
即ち、従来のスマートフォンでのフロントカメラを用いたセルフィーショット(自撮り)が全世界的に、特にアジア圏で流行っている。
しかしながら、従来のスマートフォンでは、下記のような様々な課題があった。
本発明が適用される情報処理端末1を採用することで、これら様々な課題を解決できるという効果を奏することができる。
【0034】
例えば、従来のスマートフォンを用いるユーザは、自分の手でシャッターを押すので、自分の手の長さ以上に離れた距離から自分たちの写真を撮ることができない。つまり、広角の限度があるので、一緒に撮りたい全員(家族、恋人、仲間など)が入らない可能性があったり、自分の全身写真を撮ることは不可能である。
この課題の従来の解決方法としては、セルフィースティック(自撮り棒)を用いるとい方法がある。この方法では、自分の手の長さ以上に離れた距離から写真を撮ることもできるが、セルフィースティックの長さ以上に離れた距離からは撮れない。加えて、セルフィースティックを持ち歩く必要性があり、安全性の観点からセルフィースティックの使用を禁止する場所(テーマパークやスポーツ施設やコンサート会場や駅のホームなど)も出てきており、万能な解決方法ではない。
つまり、セルフィースティックを用いないで撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14を有しているので、図4図5に示すように壁や卓上に固定可能であり、セルフィースティックが不要になる。
【0035】
また、自分の手を伸ばすので、シャッターを押した手が伸びた状態でしか撮影がされず、不自然なポーズになる。
これはセルフィースティックを使っても若干不自然さが緩和される場合もあるが、不自然さは残り、白分がとりたいポーズ(例えば、両手を使ったポーズなど)が出来ない場合がある。
【0036】
つまり、セルフィースティックを用いないで撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14及びセルフタイマー並びにシャッターリモコン機能を有しているので、図4図5に示すように壁や卓上に固定可能であり、セルフィースティックが不要になる。
【0037】
また、より大人数のセルフィーになると、セルフィーというより集合写真になるが、自分の手でも、セルフィースティックでも、全員がカメラに収まらない場合が有る。
係る場合は、仲間の一人が犠牲となって、撮影者となるが、撮影者は集合写真に入ることができない。
店舗で、パーティーなどを開く際には、店員に依頼して、集合写真を撮ってもらうことが多いが、店員を呼ぶ必要があり、面倒である。
【0038】
つまり、撮影対象者以外の人の手を煩わすことなく、撮影対象者を全員、写真に収めたいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14及びカメラの2軸回動機構を有しているので、図4図5に示すように壁や卓上に固定可能であり、撮影対象者以外の人の手が不要になる。
【0039】
また、例えば、スポーツのフォームを自分で確認する際に、スマートフォンのカメラを使って撮影したいが、スマートフォンを床や机の上などに固定するものがないと、撮影すらできず、スマートフォンでの撮影を諦める場合が多い。
【0040】
同様に、机の上などにスマートフォンを置いて、セルフィーショットを撮ることもあるが、被写体にフロントカメラを向けてスマートフォンを置く時に、安定して置けなかったり、接置に時間が掛かる。
【0041】
つまり、三脚を用いないで撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14及びカメラの2軸回動機構を有しているので、図4図5に示すように壁や卓上に固定可能であり、三脚が不要になる。
加えて、縦長の画面で撮影したい場合は、図9のようにスタンド14を立て、連結部12を180度以上回動させることで、卓上に固定した状態で撮影できるので、三脚が不要になる。この場合、必ずしもスタンド14を立てる必要はない。
【0042】
また、スマートフォンでビデオチャットをすると、多くの人がスマートフォンのフロントカメラに自分の顔を映すために、チャットの間中ずっとスマートフォンを持っている必要がある。
【0043】
調査によると80%の人が手に持ってチャットしていると答えていて、チャットする時間にも依るが、手が疲れてきてしまう。
【0044】
つまり、スマートフォンを手に持たないでビデオチャットをしたいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14及びカメラの回動機構を有しているので、図4図5に示すように壁や卓上に固定可能であり、スマートフォンを手に持つことが不要になる。
加えて、縦長の画面で自分の顔を撮影してビデオチャットをしたい場合は、図9のようにスタンド14を立て、連結部12を180度以上回動させることで、卓上に固定した状態で撮影できるので、スマートフォンを手に持つことが不要になる。この場合、必ずしもスタンド14を立てる必要はない。
【0045】
また、これらの課題の解決策として、スマートフォンを机の上などに置くための、スタンドをスマートフォンに搭載する方法があるが、スタンドで表示画面とフロントカメラの角度が固定されてしまう為、必ずしも被写体方向にカメラが向かず、写真又は映像を撮るという目的には、こちらも万能な解決策にはならない。
【0046】
つまり、角度が固定されたフロントカメラを用いないで撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14及びカメラの2軸回動機構を有しているので、図4図5に示すようにリアカメラを2軸回動により正面に回り込ませて自由な角度に指向させることが可能であり、角度が固定されたフロントカメラが不要になる。
加えて、縦長の画面で撮影したい場合は、図9のようにスタンド14を立て、連結部12を180度以上回動させることで、卓上に固定した状態で撮影できるので、角度が固定されたフロントカメラが不要になる。この場合、必ずしもスタンド14を立てる必要はない。
【0047】
また、スマートフォンが仮にスタンドを備えても、置く場所がなく、壁しかなければ、スマートフォンを置くことは出来ない。
この課題の解決策として、壁に情報処理端末をぶら下げて固定する方法もあるが、その為のフックをスマートフォンに用意する必要があり、それもスマートフォン本体にスペースが必要になる。
【0048】
つまり、フックを別途備えたくないという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、連結部12及びスタンド14を180度回動させた状態にすることで、スタンド14と連結部12の間に設けられている空隙を利用して、平面上に突起部やピン状部材を利用して懸架支持させることができるので、壁掛けでの使用に好適であり、フックを別途備える必要がなくなる。
【0049】
また、フロントカメラは一般的に、リアカメラと比較して、
(ア)低解像度
(イ)低感度(暗いシーンではフラッシュなしでは撮影ができない)
(ウ)固定焦点で、オートフォーカスではない
(エ)オートフォーカスのものもあるが、オートフォーカスのスピードが遅い
(オ)低ズーム倍率
(カ)フラッシュライトがない
と、性能的に劣るものが多く、椅麗な画質で撮像できない。
加えて、リアカメラとフロントカメラは性能が異なる場合、1機種の為に、2つのカメラを開発する必要がある。
この課題の解決方法として、リアカメラで、セルフィーショットを撮るアプリがあるが、表示部が見えないので、声でナビゲートする等、使い勝手は非常に悪かった。
【0050】
つまり、表示部を見ないでセルフィーショットを撮る為のアプリケーションプログラムは、使いたくないという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、高性能カメラとしてのカメラ21を端末本体に対して自由な方向に向けることが可能であり、カメラ視点画像を視認しながらも、自由な姿勢で撮影できるので、表示部13を見ないでセルフィーショットを撮る為のアプリケーションソフトウェアが不要になる。
【0051】
また、上記の解決策であるスタンドと回動式カメラも、本体側に回動の為の各々の軸が必要になり、その2つの軸用にスペースを確保する必要があり、本体の筐体がより大きくなってしまう。加えて、カメラの回動の仕方にも依るが、スタンドで、立てたスマートフォンのカメラが回動しても、被写体にカメラが向かないことが多く、解決策にならないことが多い。被写体にカメラが向くように更に回動軸を増やすことも可能だが、写真を撮影する際に被写体に常にカメラを向けてから撮影するのは、面倒な場合が多い。
【0052】
つまり、少ない回動軸数で被写体に常にカメラを向けたいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14とカメラ21の回動軸を兼用させても良いので、図4図5に示すように2軸回動だけで被写体に常にカメラ21を向けることが可能であり、回動軸を増やすことが不要になる。
【0053】
また、従来の、リアカメラも正面表示部も本体に固定された情報処理端末では、目よりも高い位置から撮影するハイアングルショットや、腰よりも低い位置から撮影するローアングルショットは、カメラの向きと表示部の向きが対向しているので、表示部を見ながら撮影することは困難である。
例えば、ハイアングルショットは、写真を撮る際に、被写体が人垣に固まれていたりするときに、人垣の上から撮影するようなときに必要となるが、カメラを被写体に向けると表示部が上を向いてしまい、カメラ視点画像を視認しながら撮影することができない。
【0054】
同様に、腰よりも低い位置からカメラよりも高い位置にある被写体にカメラを向けると、表示部が下を向いてしまい、やはり、カメラ視点画像を視認しながら撮影することができない。
この課題の解決策として、カメラが回動すると、カメラの向きと表示部の向きを別々に設定できるので、カメラ視点画像を視認しながらの撮影が、可能になる。
【0055】
この際に、カメラを回転させていくと、画面の上下方向が変わる時があるが、何も工夫を凝らさないと、上下方向が逆になってしまうことなどもある。
このようなハイアングルショットやローアングルショットの際には、カメラの回転する方向が決まっている(正位置から時計回りにしか回転しないとか)と撮影がしにくい為、両方向に回動可能であることが望ましい。
【0056】
つまり、角度が固定されたリアカメラを用いないで撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、スタンド14及びカメラ21の2軸回動機構を有しているので、図4図5に示すようにリアのカメラ21を2軸回動により上下に自由な角度に指向させることが可能であり、角度が固定されたリアカメラが不要になる。
カメラ21を回動させていると、どこかのタイミングで、撮影できる画角(広角か通常か狭角か等)を自動で切り替えられると望ましい。一般的にはフロントカメラの光軸方向側は、被写体までの距離が短い場合が多いので、広角で撮影したいが、リアカメラの光軸方向側は、通常や狭角で撮影したい。よって、カメラの向きによって、画角が自動で変わると望ましい。
【0057】
また、セルフィーショットを撮るときに、シャッターボタンやタッチパネルを押して、シャッターを下ろす必要があり、しっかりとスマートフォンをホールド出来ず、不安定になったスマートフォンを落としてしまうこともある。
この課題の解決策として、タイマー設定や、ジェスチャー認識や音声認識によるシャッター押下があるが、シャッターが下ろされるタイミングがわかりにくかったり、反応が悪かったりして、例えば、5人でジャンプした瞬間を撮りたいといった時には使いにくい。
【0058】
つまり、スマートフォンから手を放してシャッターボタンを押して撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、シャッターリモコン対応機能を有しているので、図4図5に示すようにセルフィーショットを撮るときに、シャッターボタンやタッチパネルを押すことなくシャッターを下ろすことが可能であり、しっかりとスマートフォンをホールドすることが不要になる。
【0059】
ここで、シャッターリモコン対応機能があっても、例えば、10人でグループショットを撮影する際に、上述の情報処理端末1を机の上などに設置し、10人に向けカメラ21を回転させ、情報処理端末1から遠く離れると、表示部13が小さくて見えなくなってしまい、カメラ視点画像のフレームに全員が収まっているかわからないか又は各々の表情がわからない等の理由から、シャッターを切りにくい場合がある。
つまり、カメラ視点画像を何らかの方法で確認しながら、撮影したいという課題がある。
この課題の解決方法は、次のような手法を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1に対して、カメラ視点画像を別のスマートフォンやパーソナルコンピュータなどの情報処理端末に、有線、もしくは無線で転送し、操作も可能にする画面共有機能を搭載するという手法を採用するとよい。
これにより、情報処理端末1のカメラ視点画像を他の情報処理端末と共有しながら、離れた位置から静止画や動画の撮影をすることが可能になる。情報処理端末同士が直接繋がる場合もあれば、インターネット回線を使って、自宅に置いた情報処理端末1のカメラ視点画像をオフィスのパーソナルコンピュータと画面共有し、そのパーソナルコンピュータの画面を見ながら、自宅に残っているペットの撮影をしたりすることも可能である。
【0060】
また、従来のデジタルカメラやスマートフォンでも、カメラを横移動させることによって、合成のパノラマショットを撮ることができる。
しかし、スマートフォンやカメラを様々な方向に向けて横移動しながら撮影する必要があり、綺麗に合成できない場合が多い。
【0061】
つまり、本体を横移動させることなくカメラで周囲を撮影したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、カメラ21の回動軸Z1及びZ3についての回動は電動であって良いので、図3に示すように本体を止めたままカメラ21をパンさせることが可能であり、カメラ21を横移動させることが不要になる。
【0062】
また、従来より、人間のジェスチャーを機器やゲームの操作に活かそうという試みがあるが、ジェスチャーを認識するカメラは常に被写体を向いている必要があることから、カメラ端末とゲーム端末とは別に用意する必要があり、スマートフォン1台で処理することが出来なかった。
かつ、ジェスチャー認識用のカメラは非常に高価であり、追加の費用が発生していた。
【0063】
つまり、ジェスチャー認識専用のカメラを使わずジェスチャー認識したいという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、人に向けるカメラ21が高機能(例えば、Exvisionのジェスチャー認識)であれば可能であり、ジェスチャー認識専用のカメラが不要になる。
【0064】
また、従来から、スマートフォンには、歩行者用のナビゲーションソフトがあるが、それでも特に屋外だと、自分が向いている方向が簡単にわからず、自分の進むべき方向がわからなかったり、わかるのに時間が掛かったりする。
この課題の解決策として、カメラを使ったARによるナビゲーションがある。
【0065】
当該ナビゲーションは、実際にカメラに写っている映像に矢印を重ね合わせたりするユーザインターフェースにより、方角を認識するのに時間が掛かかることもなく、直ぐに使えるようになる。
ただし、本体部背面に直交する角度で固定されたカメラで撮影するためには、常にスマートフォン本体部を地面と垂直に持つ必要があり、その際の表示部は非常に見難い角度になったり、ずっと持つのに疲れたりする。
【0066】
屋外での歩行中にスマートフォンを使用する行為である「歩きスマホ」も社会現象となっているが、画面に集中しているので、ぶつかりそうになるまで、なかなか気付かない。
これら2つの課題も、回動式のカメラがあれば、解決できる場合がある。
「歩きスマホ」時に、回動したカメラ21の映像を表示部13にウィンドウの一つとして表示したり、障害物の存在を、音や画面や振動で伝えることも可能になり、危険を回避できる。
【0067】
本形態では、表示面に対してカメラが縦方向に回動する為、上記2つの解になりうるが、カメラの向きがスムーズに回動する場合は、カメラが遊動して安定しない、という問題もある。
【0068】
つまり、本体を把持して安定させても、カメラが遊動して安定しないという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、カメラ21の回動を特定の角度でロックできて良く、本体部11を把持して安定させれば、カメラ21も安定する。
【0069】
また、近年、万が一の事故の際、映像データやGPS(Global Positioning System)によるデータなどを記録することにより、事故の客観的な検証に寄与することを目的とする、自動車や自転車に搭載するドライブレコーダーが急速に広がっている。
スマートフォンにアプリケーションソフトウェアをインストールすることで、ドライブレコーダー代わりにすることも可能であるが、あまり、広まっていない。
自動車の場合の理由として、車のダッシュボードの上に吸盤や両面テープなどでスマートフォン等を固定するホルダーを使って、ドライバーから表示部を見やすいようにスマートフォンを固定すると、そのスマートフォンのカメラの光軸方向は、撮影したい車前方や後方を向かず、ダッシュボードが写ってしまう。
つまり、ドライバーから見やすい位置かつ運転の妨げにならない位置にスマートフォンを置くと、ドライブレコーダーの役割を果たせない。一方、ドライブレコーダーとしての映像を優先すると、スマートフォンをドライバーから見にくい位置に設置しなければならない。そうすることによって、スマートフォンをドライブレコーダー兼ナビゲーションシステムとして利用したいなどの兼用用途を満たすことができなくなってしまう。自転車の場合も同様である。その為、スマートフォンをドライブレコーダーとして使うことがあまり広まっていないと考えられる。
つまり、スマートフォンをドライブレコーダーとして利用しながら、他の用途にも同時に使いたいという課題がある。
この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、カメラ21を端末本体に対して自由な方向に向けることが可能であり、ナビゲーションの地図を表示しながら、画面の一部にカメラ視点画像をPicture in Pictureのような形で表示できるので、スマートフォンをドライブレコーダーとして利用しながら、他の用途にも同時に使うことができる。よって、専用のドライブレコーダーが不要になる。
なお、自動車への設置は、横長画面になるように設置するが、自転車への設置は、縦長画面になるように設置するなど、カメラ21が2軸で回転できるので、幅広い設置の仕方に対応が可能である。
【0070】
また、今後、スマートフォンの業界では、リアカメラにセンサを複数個搭載して、写真撮影だけではなく、距離を測定したり、ズームに活用したりする例が増えてくると見られている。だが、フロントカメラ側も同じ対応をすると、コストが倍掛かつてしまうので、見送られる可能性が高く、フロントとリアでカメラの機能差が出てしまう。
【0071】
つまり、リアカメラしか高機能化させられないという課題がある。この課題の解決方法は、本発明が適用される情報処理端末1を採用することである。即ち、本発明が適用される情報処理端末1は、ステレオカメラへの応用を想定し、回動するカメラ21があれば、解決が可能であり、フロントカメラへの機能追加の対応が不要になる。
【0072】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0073】
例えば、連結部12は、上述の実施形態では、カメラ基部12-1と、カメラ指向部12-2という2つの可動部から構成されていたが、特に上述の実施形態に限定されず、本体部11より容積が小さい可動部を1以上有していれば足りる。
この場合、撮像部たるカメラ21は、1以上の可動部のうち所定の1つの所定の面に配置されれば足りる。
さらに、1以上の可動部のうち任意の個数の任意の種類の可動部(撮像部が配置された可動部含む)には、任意の機能を有するデバイスを搭載させることができる。
【0074】
例えば図6に示すように、撮像部たるカメラ21が搭載されるカメラ指向部12-2に、プロジェクタ22が搭載されてもよい。
図6は、本発明の情報処理端末の一実施形態であって、図1とは異なる実施形態の連結部を回動させた様子を示す図である。
【0075】
図6(A)では、図1の情報処理端末1の連結部12(より正確にはカメラ基部12-1)は、回動軸Z1を中心に180度回動した状態となっている。
図6(B)では、連結部12(より正確にはカメラ指向部12-2)は、図6(A)の状態からさらに回動軸Z3を中心に(本体部11の正面11a側からみて)右方に90度回動した状態となっている。図6(B)に示すように、カメラ指向部12-2の正面(図6(B)で見えている側の面)の略中央には円形状のカメラ21が配置されている。
図6(C)では、連結部12(より正確にはカメラ指向部12-2)は、図6(A)の状態からさらに回動軸Z3を中心に(本体部11の正面11a側からみて)左方に90度回動した状態となっている。図6(C)に示すように、カメラ指向部12-2の背面(正面とは対向する面であって、図6(C)で見えている側の面)の略中央には円形状のプロジェクタ22が配置されている。
また、図3と同様に、距離h1と距離h2の関係は、上記の式(2)と同様の関係である。
【0076】
図6の実施形態の情報処理端末1においては、回動軸Z2によりスタンド14は本体部11に対して回動し、回動軸Z1及び回動軸Z3の2軸によりカメラ21(連結部12)は表示部13(本体部11)に対して回動する。
このため、ユーザは、セルフィーショット(自撮り)等をする際に、図7に示すように情報処理端末1を卓上に立て掛けて使用することもできる。
【0077】
図7は、図6の情報処理端末1を卓上に立て掛けて使用している様子を示す図である。
カメラ21は、ユーザUを撮像する。このカメラ21の撮像画像、即ちユーザUの像Ug1を含むカメラ視点画像は、表示部13に表示される。
さらに、図7に示すように、カメラ指向部12-2には、カメラ21が配置された正面と対向する背面にはプロジェクタ22が配置されている。これにより、プロジェクタ22は、カメラ21の撮像画像、即ちユーザUの像Ug2を含むカメラ視点画像をスクリーンScrに投影することもできる。
その結果、カメラ視点画像は、表示部13を通じてユーザUに視認されることができると共に、スクリーンScrを通じて図示せぬ他者に視認されることもできる。
【0078】
なお、表示部13に表示される画像と、プロジェクタ22によりスクリーンScrに投影される画像とは、図7の例のように必ずしも一致させる必要は特になく、異なる画像であってもよい。
例えばテレビ電話として情報処理端末1を使用する場合であれば、表示部13とスクリーンScrとのうち一方に、ユーザUの画像(カメラ21のカメラ視点画像)を表示させ、他方に相手方通話者の画像を表示させてもよい。
また例えば、カメラ21とプロジェクタ22は、このように連結部12の対向する位置に配置しなくても、同じ面に配置してもよいし、異なる面に配置してもよい。
【0079】
また、図6及び図7の例では、同一の可動部(カメラ指向部12-2)にカメラ21とプロジェクタ22とが搭載されているため、カメラ21の撮像方向と、プロジェクタ22の投影方向の一方が制限を受けることになる。そこで、図示はしないが、カメラ指向部12-2とは別の可動部を設け、この可動部にプロジェクタ22を搭載させるようにしてもよい。これにより、カメラ21の撮像方向と、プロジェクタ22の投影方向とのそれぞれを独立して任意の方向に向けることができるようになる。
【0080】
また例えば、上述の実施形態では、スタンド14は、本体部11の長手方向と垂直な位置にある回動軸Z2で回動するようになされていたが、特にこれに限定されない。
図8は、本発明の情報処理端末の一実施形態であって、図1及び図6とは異なる実施形態の卓上での使用の様子を示す図である。
【0081】
図8の実施形態の情報処理端末1においては、スタンド23は、回動軸Z4を中心に背面11b側に約50度回動させ、卓上で立設させて、更に回動軸Z1及び回動軸Z3も回動させ、カメラ21をセルフィーショット(自撮り)可能な向きとした状態となっている。
スタンド23は、本体部11の短辺と略同外形寸法であり、本体部11との開度をゼロ度とすることで、本体部11と形態的に一体化し、情報処理端末1全体としての下端部を構成する。
【0082】
回動軸Z4は、本体部11の一の角部において、本体部11とスタンド23を回動可能に連結する。
回動軸Z4は、軸方向が、本体部11の長辺に略平行であり。情報処理端末1の自重モーメントに対抗して自立安定する様、適度な回動抵抗が、与えられている。さらに、開度90度以内の数か所に、回動を途中で止められる箇所を、設けて良い。
【0083】
回動軸Z4は、少なくとも背面11b側90度以内にスタンド23を回動可能で、上述の通り、本体部11とスタンド23の開度をゼロ度とすることが出来る。
上述の通り、回動軸Z4は、軸方向が本体部11の長辺に略平行であるので、ユーザは、セルフィーショット(自撮り)等をする為に、図8に示すように情報処理端末1を卓上に立たせて横位置(ランドスケープ)で使用する場合の回動軸Z4の回動角が、本体部11の立設角と一致し、当該角度の調節が容易である。
【0084】
換言すると、スタンド23は、情報処理端末1を卓上に平置き状態から卓上面に置いたままで、本体部11側を引き起こして、図8の使用状態とすることができる。更には当該状態から本体部11側を穏やかに卓上面に押し付けることにより、情報処理端末1を持ち上げることなく、より安定度の高い平置き状態に移行させることが、可能である。
【0085】
また、このスタンド23の場合、角度調整が細かくできるので、被写体がフロントカメラや1軸の回動カメラよりも上にあれば、2軸カメラでなくても、カメラを完璧に被写体に向けることが可能になる。
【0086】
図9は、図1の情報処理端末を卓上に立て掛けて使用している様子を示す図である。
図9(A)は、卓上に縦位置(ポートレート)で立て掛けて使用している様子を示す斜視図である。
図9(B)は、卓上に縦位置(ポートレート)で立て掛けて使用している様子を示す側面図である。
【0087】
図9の実施形態の情報処理端末1においては、スタンド14は、回動軸Z2を中心に背面11b側に90度足らず回動させ、卓上に立設させて、更に回動軸Z1も回動させ、カメラ21を縦位置(ポートレート)でセルフィーショット(自撮り)可能な向きとした状態となっている。
例えばビデオチャットでの利用において、情報処理端末1を快適に使用する為、通信の相手方が縦持ちで撮像しているか、横持ちで撮像しているかに合わせて、受信側も縦持ち又は横持ちを替えることができる。
【0088】
もし、通信の相手方が縦持ちで撮像しているのに、自分側が情報処理端末1を縦位置で立設したまま自撮りを行うことが出来ない場合、自分側の使用者は情報処理端末1を手で持ち続けるか、相手方に縦持ちを止めさせて、横持ちでの撮影を強いるか、又は、双方が表示部に互いの画像が小さく若しくは見切れて表示されることを甘受しなければならなくなる。
しかし、図1の情報処理端末1では、スタンド14及び撮影部の回動機構を備えるので、周囲に適当な壁面及びぶら下げて支持可能な突起物又は画鋲等の固定具が無い場合であっても、卓上に縦位置(ポートレート)で立設させて自撮りを行うことが出来、その結果、縦位置(ポートレート)で情報処理端末1を手で持ち続ける負担及び手持ち撮像時の手振れ等の諸問題から一挙に解放されることとなる。
【0089】
ところで、回動軸Z1を回動させて、連結部12を起こすと、カメラ21のアプリケーションプログラムが自動で立ち上がるような構成としてよい。
この様にすることにより、突然のシャッターチャンスに備えて、カメラ21のアプリケーションプログラムを常時起動する必要が無く、有限貴重なバッテリー電源を浪費しなくて済む。
また、本体部11の側面等の押下操作容易な位置に、回動軸Z1を自動で回動させる「開くボタン」を設けて、押下操作により簡単に連結部12が起き上がる機構を採用してよい。
【0090】
通常、タイムラプスの写真やビデオを撮る際には、カメラを三脚で固定して、一定間隔おきに撮影を行う方法が取られているが、三脚など多くの機材が必要になるという課題がある。加えて、タイムラプス撮影時に完全にカメラを固定するのではなく、例えば、太陽の動きに合わせて、カメラの向きを移動させて撮影したいという要望があるが、その際には、カメラを移動させるドリーのような機材がさらに追加で必要になり、かつ、その設定もカメラとは別に必要になってしまう。
【0091】
しかしながら、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図10に示すように、情報処理端末1は、図4図5に示したように2軸回転機構を有し、スタンド14やカメラ21等を備えることで、三脚などの固定用の機材を追加で用いることなく、カメラ21を固定して、窓MDから見える太陽Sunのタイムラプスの写真または動画を撮影することができる。
【0092】
加えて、図10に記載の情報処理端末1は、上述した回動軸Z1~Z4のような複数の回動軸を有するため、ドリーのような機材を追加で用いることなく、太陽Sunのように低速で動くものの動きに合わせてカメラの向きが動くように事前に設定して、タイムラプスの写真やビデオを撮影することが可能になる。
【0093】
情報処理端末1は、例えば、図11(A)に示すような角度で、カメラを水平方向に回転させることが可能であり、図11(B)に示すような角度で、カメラを垂直方向に回転させることが可能である。
【0094】
対象物の写真を撮る際に、例えば、散らかった室内を見せたくないとか、人や商品に注目してもらうために白バックにしたいなどの理由により、対象物の更に後ろの背景は隠したいときがある。従来は、カメラのレンズを使ってボケを作ったり、2つ以上のカメラを使って奥行きを計算してボケを作ったりしていたが、普通のスマートフォンの1つのカメラやスマートフォンのレンズの場合、精度高く背景をキレイにボカすことや消すことは困難であった。
しかしながら、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図12および図13に示すように、情報処理端末1が、撮影画像の背景のみをキレイに消したりボカしたりすることが可能である。
【0095】
まずは、図12(A)のように対象Objが写った画像を撮影し、その前後に図12(B)のように対象Objが写っていない背景のみの画像を撮影する。さらに、図12(A)の画像と図12(B)の画像の差分だけを残すことで、図12(C)のように商品や人などの対象Objだけを残した画像を作ることができる。また、図12(C)のように対象Objだけを残した画像を作ることができれば、その画像を、図13(D)のように背景のみの画像をボカした画像と結合することで、図13(F)のように背景をキレイにボカした画像を作ることができる。なお、動画においても、画像と同様の処理をすることで動きのあるものだけが表示できるようになり、防犯カメラの映像解析などにも使うことができる。
【0096】
例えば、リノベーションを行う前の家の写真と行った後との写真を比較したい、洗剤の効果を確認する為に比較したいなど、過去の写真との比較画像または比較映像を撮影したいときがある。一方、過去の写真を見ながら、同じ構図で撮影できるカメラやスマートフォンのアプリはほとんど存在しない。
【0097】
しかしながら、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、簡単に過去の写真との比較画像または映像を撮影することができる。図14(A)と(B)に示すように、情報処理端末1は、過去の写真データを半透明に表示することができたり、撮影するカメラのライブビュー画面から比較したい写真を1ボタンで表示でき、かつカメラのライブビュー画面に自動で戻ることや、1アクション(ボタンを押す、リモコンのボタンを押す、声で操作するなど)で、カメラのライブビュー画面に戻ることができるので、簡単に比較の写真を撮影することが可能になる。
【0098】
スマートフォンやタブレットの操作に慣れている人にとって、見ているアイコンを直接操作できないUI(ユーザーインターフェース)はわかりにくいと感じてしまう。そこで、Xperia touchのように、プロジェクタで大きい画面に投影でき、投影したスクリーンにもタッチで操作ができるものが市場に生まれてきているが、価格が高い、特定の距離以上に投影距離を離すとタッチができないなどの制約も多い。加えて、画面が大きければ大きいほど、タッチする為にスクリーンまで行って、大きく手を動かす必要があり、使いやすいとは言い難い。つまり、手に画面ごと持って行う近距離操作と画面が離れている遠距離操作を同じにするのはなかなか難しい。
【0099】
しかしながら、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図15に示すように、情報処理端末1の表示部13に表示されている映像を、無線または有線でTVやプロジェクタなどで大画面のスクリーンに出力し、操作は、レーザーポインタLPなどの画面の上に重ねて表示できるデバイスによって行うことができる。この際に、例えば、スクリーンScr上に3点以上のマーカー24を映像の一部として表示することができる。さらに、情報処理端末1のカメラ21で、レーザーポインタLPのカーソルPと3点以上のマーカー24を撮影することで、スクリーンScr上での映像とカーソルPの相対的な位置関係が分かる。レーザーポインタLPには、カーソルPのOn/Offボタン以外にも、カーソルPの拡大・縮小用のボタンを設けてもよく、さらにその拡大/縮小用のボタンはカーソルPのOn/Offボタンと一体化しても良い。画面の拡大時、縮小時に、カーソルの色や形が変わるなどの変化をつけても良い。カーソルPは、1個とは限らず、複数個を同時に判別してもよい。拡大や縮小操作のときには、2つの点が離れていくと映像を拡大する、2つの点が近づいてくると映像を縮小するという判断を行うこともできる。カーソルPを分かりやすく情報処理端末1で認識する為に、TVやプロジェクタなどに出力する表示部13の映像とTVやプロジェクタなどに映し出され、カーソルPも映し出されているスクリーン上の映像とをリアルタイムで撮影しておいて、その差分だけを残すことで、カーソルPの軌跡がより分かりやすく認識できる。
情報処理端末1の表示部13とテレビジョン受像機やプロジェクタに出力する画面は必ずしも一致している必要はないことも付け加えておく。例えば、情報処理端末1の表示部13に、カメラ21で撮影している画像を表示しても良いし、処理を軽くするなどの目的で、敢えて何も表示しなくても良い。
【0100】
ノート型パーソナルコンピュータなどを携帯し、移動先でも仕事をしたり、決まったオフィスや席を持たないノマドワーカーが増えてきている。しかし、ノート型パーソナルコンピュータなど持ち運ぶ荷物が多いと、持ち運ぶ際に、荷物が重くなったり、荷物が嵩張り、持ち運びが面倒である。一方、パーソナルコンピュータを持ち運ばず、スマートフォンだけで仕事をしようとすると、物理的なキーボードがないので、文字入力に時間がかかってしまう。音声入力も可能になりつつあるが、静かなオフィスでは使えない。専用の薄型のキーボードなど販売されているがいちいち購入するのもコストが掛かる。キーボードを製造するメーカーにとっては、売れない特定言語用のキーボードを製造したり、キーボードのカスタマイズを行うのは、現実的ではないという問題もある。
【0101】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図16に示すように、紙などの極薄素材に印刷されたキーボードを用いることができるので、携帯性や製造コストの面で優れている。図16の情報処理端末1は、スタンド14を使って、情報処理端末1を立て、2軸のカメラの回転機構を使うことで、カメラ21を固定し、印刷されたキーボードKを撮影し、キーボードKの上に置いた指をカメラで撮影し、押した指の位置を検知できる。例えば、キーボードKのそばに印刷されたQRコード(登録商標)QRをカメラ21で撮影することで、印刷されたキーボードKのボタンのレイアウトを一つに特定できるようにする。例えば、3点以上のマーカー24をキーボードKのそばに印刷することで、キーボードKのボタン領域を指定でき、キーを押したボタンの相対的な位置も分かり、印刷されたキーボードKへの指の押下で、文字入力が可能になる。キーボードKは、図17に示すような一般的な配置のものを用いることももちろん可能であるが、印刷でキーボードKを製造することができるので、販売量を気にせず、好きなだけカスタマイズできる。たとえば、「おはようございます。」「鈴木一郎です。」「です。」「頂きます。」などのボタンを作ることで、一字一字入力するのではなく、まとまった語句の単位で入力させることも可能である。これの応用によって、ゲームパッド、楽器、ビデオ編集用のミキサー、DJミキサー、楽器も印刷することで作ることができる。手書き文字・イラストもカメラで撮影することで、手書き入力も可能になる。
【0102】
スマートフォンを机の上に置き、スタンドなどで立てたりすると、スマートフォンへのタッチ操作をする際に、本体のディスプレイを触るので、スマートフォン本体が後方に移動してしまったり、スマートフォンが倒れたり、立てたスマートフォンのスタンドが倒れたりすることがあるという問題がある。
【0103】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図18に示すように、情報処理端末1を直接操作することなく、指Fnの移動や机へのタッチ動作を、カメラ21で撮影することで、指Fnの動きをカーソルPの動きと連動させ、パーソナルコンピュータのタッチパッドを操作したときと同じように操作できる。同様に、例えば親指を付いたまま、人差し指を上下に動かすと、マウスのジョグダイヤルと動かしているときと同じように操作できる。同じ要領で手書き文字を入力することも可能になる。
【0104】
カーナビゲーションシステムとして、専用機器を使わずに、スマートフォンのナビゲーションアプリで済ませる人も多い。しかし、実際の風景と地図では受ける印象が異なっているなどの理由で、道を間違えることもある。そのような道間違えを防ぐ為に、ARのナビゲーションがあるが、ARナビとしての使うと、スマートフォンをドライバーから見にくい角度に設置しなければならない。または、運転に支障がある位置に設置しなければならない。ドライブレコーダーとしての併用も同じ課題が生まれる。
【0105】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図19(A)と(B)に示すように、情報処理端末1は、複数の回動軸で回転することができるカメラ21を有している。そのため、この情報処理端末1をナビスタンド25で固定して、カメラ21でARナビやドライブレコーダーとして車の進行方向の映像を撮影し、同時に情報処理端末1の表示部13をドライバーにとって見やすい角度に向けることができる。
【0106】
車などの運転時、ドライブレコーダーやカーナビゲーションシステムを利用することが一般的になっている。これらの機器では、車の動きから、例えば、居眠り運転をしている可能性がある、酒気帯び運転をしている可能性があるなど、運転者に何かしら問題があることが予測できる場合がある。しかしながら、あくまで車の動きから推測しているにすぎず、運転手の状態を直接的に調べることはできなかった。
【0107】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、情報処理端末1のカメラ21は、通常は図20(A)に示すように、通常は進行方向を撮影しているが、危険などを察知すると、図20(B)に示すように、カメラ21が回転して運転者の顔などを撮影し、運転者の健康状態をチェックすることができる。
【0108】
毎日着る洋服を撮影できるAmazon Echo lookなどの固定カメラが存在しているが、毎回撮影する位置を合わせこまないと、撮影できる人物の大きさがまちまちになってしまったり、ポーズもバラバラで、キレイに比較できない。
【0109】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図21(A)に示すような現在の撮影画像と、例えば図21(B)に示すような前回の写真とを比較して、対象Objがふさわしい位置に来るように、カメラ21や回転型クレードル26が電動で回転して調整したり、同じポーズになるように、ポーズを決める時のガイドを表示部13に図示したりすることができる。ガイドとしては、例えば自分で手書き入力したものを表示することもできる。さらに、撮影と同時に健康状態もチェックでき、声やジェスチャーでシャッターを切ることもできる。
【0110】
AR歩行者ナビに回転カメラを用いている場合、スマホの向きが変わるとカメラも向きも変わってしまい、ディスプレイを見ている人が酔ってしまうという問題が生じる。
【0111】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図22(A)~(C)に示すように、カメラ21が、回動軸Z1を利用して常に一定の方向(例えば水平方向)を向くようにGセンサのデータなどを用いて電気制御することで、情報処理端末1の表示部13に表示される画像を一定に保つことができるようになる。
【0112】
自分が理解できない言語で書かれた書物を読むためには、その言語を習得し意味を理解するか、自分の言語に翻訳されるまで待つ必要があり、すぐに読みたい人にとっては、大きなハードルがあった。
【0113】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図23に示すように、書物Bをカメラ21で撮影し、OCRを掛けることで、テキストデータを認識し、翻訳を情報処理端末1の表示部13に表示することができるようになる。書物Bの1ページ1ページをいちいちシャッターを押すことなく静止画や動画として撮影し、ページがめくられたことをトリガーにして、翻訳を行う。ページの再読込は、音声で行っても良いし、音で行ってもよい。もちろん、この機能を使うことで、書物Bのテキストデータ化も可能になる。情報処理端末1は、連結部12に複数の回動軸を持つため、表示部13の向きに依存することなく、カメラ21の角度が変えられるので、この機能が可能になる。さらに、情報処理端末1を回転型クレードル26の上に置くことで、高さ方向の距離を稼ぐことが出来、撮影しやすくなり、かつ、回転型クレードル26の回転と、情報処理端末1の各回動軸の動きを組み合わせることで、撮影する書物Bにカメラ21の向きを適切に合わせることができるので、より精度高くテキストデータ化が可能になる。
【0114】
店で会計を行う際に使うレジは、業務用のものが一般的であるが、それは非常に高額であり、商品のバーコードリーダーで読みこんだり、商品に貼り付けてあるICタグを検知して商品の情報がレジに入力するという工程が必要になる。特に、バーコード入力の場合、バーコードの位置を合わせるのに手間が掛かる場合があるため、バーコード入力の操作に習熟が必要である。個人経営のパン屋などは、パンそのものにバーコードを貼ることができないので、レジで店員が商品のボタンを手入力している。
【0115】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図24に示すように、カメラ21が回転できる情報処理端末1を使うか、または、情報処理端末1を回転型クレードル26の上に置き、情報処理端末1の回転機構と組み合わせて使うことで、バーコードの位置に合わせて、カメラ21の向きが自動で変わり、例えばチョコレートCh、ペットボトルPbなどの購入する商品のバーコードを高い精度で読み取ることができるようになる。加えて、商品の形状などの特徴を事前に認識させることで、パンなどのバーコードが付いていない商品でも、商品名、価格などの情報が分かるようになることができる。
【0116】
商品購入時のレシートや領収書をカメラで撮影することで、家計簿や帳票の入力を簡略化することが可能になっているが、撮影の為には、レシートを置いて、カメラを構えてシャッターを押す必要があり、非常に手間が掛かる。
【0117】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図25に示すように、カメラ21が回転できる情報処理端末1を机の上の回転型クレードル26の上に置くことで、高さ方向の距離を稼ぐことが出来、かつ、回転型クレードル26の回転と、情報処理端末1の回転を組み合わせることで、机の上のレシートの1つ1つを(シャッター押下のような)操作をすることなく、自動で撮影できる。撮影が可能であれば、必ずしも、回転型クレードル26は必要ない。撮影されたレシート、領収書などにOCRを掛けることで、テキストデータを認識し、入力することができるようになる。ユーザは、情報処理端末1や回転型クレードル26をほとんど操作する必要なく、レシートや領収書を置くことに集中するだけで良い。特に机のような平面の上でやると、レシートや領収書を並べやすい。
【0118】
商品をオークションアプリやフリマアプリなどに掲載する際には、商品の状態を知りたい購入者の為に、様々な角度から写真を撮る必要があり、出品する手間の一つとなっていた。
【0119】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図26に示すように、回転型クレードル26に天面アタッチメントを固定することで、回転型クレードル26の上に撮影したい商品を置き、スタンド14で固定された情報処理端末1のカメラ21を用いながら、情報処理端末1から回転型クレードル26の回転をコントロールして、360度の商品撮影が可能になる。
【0120】
衣類をオークションやフリーマーケットのアプリケーションソフトウェアなどに掲載する際には、商品の状態を知りたい購入者の為に、様々な角度から写真を撮る必要があり、出品する手間の一つとなっていた。洋服などは、ぶら下げて撮影するので、図26とは異なる解決策が必要になる。
【0121】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図27に示すように、回転型クレードル26にぶら下がりアタッチメント27を固定することで、回転型クレードル26の下に、ものをハンガーなどでぶら下げることが可能になる。ぶら下げた商品を、スタンド14で固定された情報処理端末1のカメラ21を用いながら、情報処理端末1から回転型クレードル26の回転をコントロールして、360度の商品撮影が可能になる。
【0122】
デジタルカメラやスマートフォンでもカメラを横移動することによって、合成のパノラマショットを撮れるが、滑らかにカメラやスマートフォンを横移動させる必要があり、綺麗に合成できない場合が多い。加えて、横移動だけではなく、縦移動もできると、もっともっと大きな写真が合成できるのだが、これもキレイに合成出来ない。
【0123】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、複数の回動軸を動かして情報処理端末1のカメラ21を操作することで、図28に示すように、縦方向、ならびに横方向のパノラマ撮影が可能になり、より大きな写真が撮影できる。さらに、情報処理端末1を回転型クレードル26の上に置くことで、情報処理端末1の回動軸を利用して撮影ポイントを縦方向に移動し、回転型クレードル26の横回転を合わせて利用するなどして、情報処理端末1の回動軸のみを用いた場合よりも、さらに広範囲な領域を撮影することもできる。電動で撮影できるので、キレイに合成することが可能になる。縦横の合成が行えると、より大きな写真が撮影できる。スキャンする際に、一筆書きの要領でスキャンする順番を決めていくと、無駄がない。
【0124】
インターネットのビデオチャットなどを介して、授業を行う際など、紙に書いたものを相手に伝えたいときがある。相手が書いたものは、書き終わった後で、カメラに映すのが一般的だが、それだと途中の過程がなかなかわからないという課題がある。
【0125】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図29(A)に示すように、教師Tc側の情報処理端末1のカメラ21を回転させることで、シャッターを押すことなく、机の上の書物Bを自動で撮影し、台形補正、上下反転を行った上で、図29(B)に示すように、生徒側の情報処理端末1の表示部13に書物Bや教師Tcの顔を同時に表示することも可能になる。その際には、机からカメラまでの高さが足りず、紙を全部撮影できないときには、情報処理端末1を縦方向に立てることができるスタンドなどを利用すると良い。さらに、回転型クレードル26を使えば、高さ方向の距離を稼ぐことが出来、情報処理端末1のカメラ回転機能は、カメラの縦回転に用いて、回転型クレードル26の横回転を合わせることで、情報処理端末1の回転よりも更に広範囲な領域を撮影することもできる。
これを応用して、リモコンによるカメラ操作・回転を行ったり、ネットワーク越しの操作も可能になる。また、プライバシーを守るために、カメラの動きに制限をつけたり、撮影していることを示す目印をつけることもできる。例えば、ネットワーク越しの操作(カメラ21の向きを変える)を出来ないような設定を、操作される側の機器(カメラやスマートフォンなど)から行うことも可能である。撮影をしていることが分かるように、LED、表示画面、フラッシュライトを光らせたり、バイブや音を鳴らす、臭いを発する、撮影している画像をディスプレイに表示することも可能である。また、操作を行うためにパスワードの入力を必要とすることもできる。LEDを光らせたり、撮影中の画像の表示を行わない設定も操作される側、操作を受ける側どちらからも行えるし、行えないような設定もできる。
【0126】
パーティーや飲み会などの席で、その会の様子の写真を撮る際には、シャッターを押すカメラマンとなる人が必要だった。自動で撮影を行ってくれるロボットパンチルターもあるが、どこに人がいるか分からず、あてずっぽうに回転するので、なかなか良い構図の写真が撮れなかった。
【0127】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図30に示すように、カメラ21が回転可能な情報処理端末1を机の上の回転型クレードル26の上に置くことで、回転型クレードル26の回転と、情報処理端末1のカメラ21の回転を組み合わせ、あらゆる方向にカメラ21を向けることが可能になる。図31に示すように、回転型クレードル26または情報処理端末1に内蔵した人感センサ28で人の居る位置を特定した上で、カメラ21を回転させるので、あてずっぽうに回転することなく、人をしっかり撮影することが可能になる。回転型クレードル26がなくても、2軸以上回転できる情報処理端末1のカメラ21があれば、自動撮影が可能になる。
【0128】
人感センサ28以外にも、例えばマイクロフォンを複数搭載することで、音がマイクロフォンに入ってくる微妙な時間差を計算するなどして、位置を特定することが可能になる。回転機構を応用して、対象物を決めて、カメラを自動追尾させることも可能になる。撮影は必ずしもすべて自動で行う必要はなく、声で撮影をしても良いし、ジェスチャーで撮影してもよい。人を判断して、写真を取ってほしくない人がいれば、自動で判別して写真を撮らないような設定も可能である。写真を撮られたくない人を事前にカメラで登録しておくか、撮影中に手で×マークを作ると、撮影しないなど、画像処理で判断させることも可能である。
【0129】
クレードルはそもそもスマートフォンに対して、充電の為の電力を供給するのが、主目的の一つであるがために、スマートフォンから電力を受けることができず、クレードルに内蔵された機能を動かすために、電池やACアダプターなどの電源が必要になり、非常に短い時間のためにも電池やACアダプターを持ち運ばなければならない。
【0130】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、回転型クレードル26に電源が供給されていないことを自動で判断し、情報処理端末1から回転型クレードル26に電源供給を行うことにより、回転型クレードル26に付いている人感センサ28などの機能を情報処理端末1の電源で動かすことができるようになる。
【0131】
スマートフォンをパーソナルコンピュータと同じように使えるよう、HDMI(登録商標)の端子を付けて、映像出力を可能にしたり、USBのA端子を搭載するなどして、クレードルに様々な機能を包含する場合がある。しかしながら、スマートフォンのインカメラは、クレードルの置いてある位置や向きや角度によって、パーソナルコンピュータのインカメラのようには使えない場合が多い。なぜなら、そもそもスマートフォンのインカメラを使えるような機能がなかったり、パーソナルコンピュータのインカメラは、ディスプレイの上か下に付いており、ディスプレイを向けば、インカメラにも顔を向けたことになるが、スマートフォンをパーソナルコンピュータのように使う場合には、顔は、接続されたモニターを向くので、クレードルに置かれたスマートフォンを見るとは限らないし、クレードルの角度によって、インカメラが向く角度も決まるので、よって、いちいち、スマートフォンのクレードルの位置や向きを変える必要がある。
【0132】
一方、本発明の情報処理端末の一実施形態によれば、図31に示すような人感センサ28のついた回転型クレードル26に、情報処理端末1を置くと、カメラ21が自動的に立ち上がり、撮影対象がカメラ21に収まるように回転型クレードル26や情報処理端末1の回動軸が駆動し、撮影対象がカメラに収まるようにできる。パーソナルコンピュータのインカメラのように使えるだけではなく、そのカメラ21の映像を顔認証に使えたり、人感センサ28を使って、人が居ないときにはモニターを消すなど、様々なことが可能になる。
【0133】
なお、このような回転型クレードル26には、例えば、複数のマイクロフォン、複数のスピーカー、複数の人感センサ、スイーベル機能、モバイルバッテリ等を内蔵することができる。
これにより、回転型クレードル26に搭載された情報処理端末は、情報表示、音楽再生、ニュースの再生、天気予報、オーディオブック、カレンダー、スポーツ速報、交通情報、買い物、電気、エアコン、カーテンとの連動等、各種各様なことに利用可能になる。
【0134】
ところで、本発明の情報処理端末において、本体部11と連結部12は、回動自在に相互に接続されているのは上述した通りである。この連結部12の回動操作は、手動でもよいし、電動でもよい。
連結部12の回動操作が電動化される場合、情報処理端末は、例えば図32のように構成される。
図32は、本発明の情報処理端末の一実施形態の外観及び内部の構成であって、図2等とは異なる構成を示している。図32(A)は、情報処理端末の背面図である。図32(B)は、図32(A)の断面図である。
連結部12は、図2と同様に、カメラ基部12-1と、カメラ指向部12-2とを有している。カメラ指向部12-2の正面(図32(A)で見えている側の面)には円形状のカメラ21が配置されている。
【0135】
カメラ基部12-1は、回動軸Z1を回動中心として本体部11に対して連結部12全体を電動可能に回動可能に軸支される。即ち、カメラ基部12-1は、柱形の外形のうちの端面を本体部11に摺接しながら、回動軸Z1を中心として回動し得るように構成される。
この回動軸Z1での自動的な回動を可能にすべく、ステッピングモーター51と、2軸ヒンジ53と、ギヤ54と、ギヤ55とが、連結部12の内部に設けられている(図32(b)参照)。
即ち、ステッピングモーター51の回転駆動力が、2軸ヒンジ53に伝達されることで、カメラ基部12-1は回動軸Z1を中心として自動的に回動する。
【0136】
カメラ21が搭載されるカメラ指向部12-2は、回動軸Z1に対し略直交方向に配置された回動軸Z3を回動中心としてカメラ基部12-1に対し回動可能に片持ちで軸支される。
この回動軸Z3での自動的な回動を可能にすべく、ステッピングモーター52と、2軸ヒンジ53と、ギヤ54と、ギヤ56とが、連結部12の内部に設けられている(図32(b)参照)。
即ち、ステッピングモーター52の回転駆動力が、ギヤ54及びギヤ56を介して、2軸ヒンジ53に伝達されることで、カメラ指向部12-2は回動軸Z3を中心として自動的に回動する。言うまでもなく、2軸ヒンジ53は必ずしも一体型の2軸ヒンジである必要はなく、ヒンジが2つに分割されていてもよい。
【0137】
このようにステッピングモーター51、及びステッピングモーター52を採用することで、回動軸Z1及び回動軸X3での回動が、高精度かつ高速に電動で行えるようになる。
【0138】
図33は、図32のステッピングモーター51、及びステッピングモーター52を採用した場合における、回動軸Z1及び回動軸Z3での回動の制御を実現するための構成を示すブロック図である。
ステッピングモーター51、及びステッピングモーター52を採用した場合における、回動軸Z1及び回動軸Z3での回動の制御を実現するために、ステッピングモーター51のモータドライバ61及びステッピングモーター52のモータドライバ62、ステッピングモーター51の回転角センサ63及びステッピングモーター52の回転角センサ64、MCU(Micro Controller Unit)65、並びに無線モジュール66が設けられている。
なお、これらのブロック等は、説明の便宜上、情報処理端末1の外部に図示されているが、情報処理端末1に内蔵されてもよい。
MCU65には、無線モジュール66とのインターフェイスとなるドライバ71と、情報処理端末1のインプットデバイス82とのインターフェイスとなるドライバ72と、モータドライバ61とのインターフェイスとなるドライバ73と、モータドライバ62とのインターフェイスとなるドライバ74とが設けられている。MCU65にはまた、回転角センサ63,64の夫々のアナログの検出信号をデジタル信号に変換するために、ADC(Analog to Digital Converter)75,76の夫々が設けられている。
【0139】
回動軸Z1及び回動軸Z3での回動の指示(カメラ21の移動指示)は、ワイヤレスリモコン81などを用いたユーザの指示OP1と、情報処理端末1のタッチパネルなどのインプットデバイス82を用いたユーザの指示OP2との夫々により行われる。
指示OP1による指示はMCU65のドライバ71に、指示OP2による指示はMCU65のドライバ72に、夫々入力される。
【0140】
MCU65は、指示OP1による指示と、回転角センサ63,64の夫々の検出信号とに基づいて、ドライバ73,74の夫々を介して、モータドライバ61,62の夫々に対する制御を実行する。
【0141】
このように2つの回転角センサ63,64を採用することで、次の点が可能になる。
即ち、1つ目は、絶対位置を知る(ユーザの手で動かされたりすると計算で位置が出せないため)ことができる点である。2つ目は、可動範囲外まで動かないようにするためのFail Safeが可能になる点である。3つ目は、本体のGセンサと回転角センサ63,64とを組み合わせることで、カメラ21の向きを精度よく算出できる点である。
【0142】
このように、本発明が適用される情報処理端末は、各種各様な実施形態を取ることが可能である。換言すると、本発明が適用される情報処理端末は、次のような構成を取れば足り、その実施形態は特に限定されない。
即ち、本発明が適用される情報処理端末は、
被写体を撮像する撮像部(例えば図2のカメラ)と、
前記撮像部により撮像される前記被写体を含む撮像画像を表示する表示部(例えば図1図2の表示部13)が所定の一面(例えば図1図2の正面11a)に配置された本体部(例えば図1図2の本体部11)と、
前記撮像部の光軸方向と前記表示部の法線方向とのなす角度を変化させる第1回転軸(例えば図2の回動軸Z1)と、前記第1回転軸とは異なる方向の第2回転軸(例えば図2の回動軸Z3)とを含む複数の回転軸により、前記撮像部を前記本体部に対して相対的に回動可能に、直接的又は間接的に連結する連結部(例えば図1図2の連結部12)と、
を備える。
【0143】
さらに、前記連結部は、前記本体部より容積が小さい可動部(例えば図2のカメラ基部12-1とカメラ指向部12-2)を1以上有しており、
前記撮像部は、1以上の前記可動部のうち所定の1つ(例えばカメラ指向部12-2)の所定の面に配置され、
前記第1回転軸の方向と、前記第2回転軸の方向とのなす角度は、略90度である、
ようにすることができる。
【0144】
また、前記本体部と2以上の可動部は、2軸以上のヒンジで連結する、
ようにすることができる。
【0145】
また、前記本体部と可動部は、フレキシブルアームで連結する、
ようにすることができる。
【0146】
また、本体部の長手方向と垂直な位置にある回動軸(例えば回動軸Z1)を中心にカメラ部が回動する場合に、これ以上回動しない位置まで回動するより前に、止まる個所がある、
ようにすることができる。
【0147】
また、本体部の長手方向と垂直な位置にある回動軸(例えば回動軸Z1)を中心に連結部が回動する場合に、180度を大きく超えて、カメラ部が回動する、
ようにすることができる。
【0148】
また、カメラを付けた可動部(例えばカメラ指向部12-2)に上下左右方向を判別するための加速度センサなどが付いており、そのセンサの値によって、表示部の画像の向きに影響がある、
ようにすることができる。
具体的には例えば本体部11の上下左右方向を判別するための加速度センサなどが、本体部11側にも付いている場合は、本体部11の向きとカメラ指向部12-2の向きを勘案して、カメラ視点画像を表示する。
これ以外の手法として、本体部11とカメラ指向部12-2の角度を単数または複数のセンサにより計算し、本体部11に搭載されている加速度センサ等の値と組み合わせて、カメラ指向部12-2の向きを勘案して、カメラ視点画像を表示する手法を採用することもできる。
【0149】
また、本体部を地表に平行や垂直に置くのではなく、異なった角度で固定できるスタンドの構造がある、
ようにすることができる。
【0150】
また、これに加え、そのスタンドに回動軸(例えば回動軸Z2)があり、スタンドが本体と平行な位置まで180度回転する、
ようにすることができる。
【0151】
また、変形例として、最初から本体部とカメラ部が分離できる、
ようにすることができる。
【0152】
また、その際には、分離したカメラ部に可動部を1以上有しており、カメラの撮像部の光軸方向を変化させる第1回転軸と、第1回転軸とは異なる方向の第2回転軸とを含む複数の回動軸により、カメラを回動可能とし、第1回転軸の方向と第2回転軸の方向とのなす角度は、略90度である、
ようにすることができる。
【0153】
また、可動部が電動でも回動する、
ようにすることができる。
【0154】
また、分離したカメラに上下左右方向を判別するための加速度センサなどが付いており、そのセンサの値によって、表示部の画像の向きに影響がある、
ようにすることができる。
【0155】
また、撮影後に簡単に文字を書いたり編集ができる様に、シャッターリモコンをペンとしても使える、
ようにすることができる。
【符号の説明】
【0156】
1・・・情報処理端末
11・・・本体部
11a・・・正面
11b・・・背面
12・・・連結部
12-1・・・カメラ基部
12-2・・・カメラ指向部
13・・・表示部
14・・・スタンド
21・・・カメラ
22・・・プロジェクタ
23・・・スタンド
24・・・マーカー
25・・・ナビスタンド
26・・・回転型クレードル
27・・・ぶら下がりアタッチメント
28・・・人感センサ
51・・・ステッピングモーター
52・・・ステッピングモーター
53・・・2軸ヒンジ
54・・・ギヤ
55・・・ギヤ
61・・・モータドライバ
62・・・モータドライバ
63・・・回転角センサ
64・・・回転角センサ
65・・・MCU
66・・・無線モジュール
71・・・ドライバ
72・・・ドライバ
73・・・ドライバ
74・・・ドライバ
75・・・ADC
76・・・ADC
81・・・ワイヤレスリモコン
82・・・インプットデバイス
B・・・書物
CL・・・クリップ
Fn・・・指
K・・・キーボード
KB・・・壁
MD・・・窓
Obj・・・対象
P・・・ポインタ
QR・・・QRコード(登録商標)
Scr・・・スクリーン
Sun・・・太陽
Tc・・・教師
U・・・ユーザ
Ug1、Ug2・・・ユーザUの像
Z1、Z2、Z3、Z4・・・回動軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
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図31
図32
図33