(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022289
(43)【公開日】2023-02-14
(54)【発明の名称】充電装置と、側部カップリングを有するエアロゾル発生装置とを有するエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/95 20200101AFI20230207BHJP
【FI】
A24F40/95
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022195591
(22)【出願日】2022-12-07
(62)【分割の表示】P 2020509523の分割
【原出願日】2017-09-01
(31)【優先権主張番号】17187605.5
(32)【優先日】2017-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ホルツヘル ラファエル
(72)【発明者】
【氏名】リー ハンカク
(57)【要約】
【課題】ユーザーがエアロゾル発生装置を適合性のある充電装置の中に挿入し、エアロゾル発生装置を充電装置から取り外すことに伴う速さおよび容易さを改善する、エアロゾル発生システムを提供すること等。
【解決手段】電気的に作動可能なエアロゾル発生システムは、一次電源(203)を備える充電装置(201)と、二次電源(226)を備えるエアロゾル発生装置(220)とを備える。エアロゾル発生装置は、近位端(223)、遠位端(224)、および近位端と遠位端の間に延びる本体(225)を有する細長いエアロゾル発生装置である。充電装置は、一次電源による二次電源の充電のためにエアロゾル発生装置と係合するように構成されたドッキング配設を有する。エアロゾル発生装置の本体上に位置する第一の連結部材(227)は、充電装置の壁上に位置する第二の連結部材(217)と係合する能力を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に作動可能なエアロゾル発生システムであって、
一次電源を備える充電装置と、二次電源を備えるエアロゾル発生装置と、を備え、前記エアロゾル発生装置が、近位端、遠位端、および前記近位端と前記遠位端の間に延びる本体を有する細長いエアロゾル発生装置であり、
前記充電装置が、前記一次電源による前記二次電源の充電のために前記エアロゾル発生装置と係合するように構成されたドッキング配設を有し、これにおいて前記エアロゾル発生装置の前記本体上に位置する第一の連結部材が、前記充電装置の壁上に位置する第二の連結部材と係合する能力を有する、電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記第一の連結部材および前記第二の連結部材が、プラグおよびソケット接続を形成する、請求項1に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記第一の連結部材が第一の電気接点を備え、かつ前記第二の連結部材が、前記第一の電気接点と係合可能な第二の電気接点を備える、請求項1または2に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記第一の連結部材が第一のデータ接点を備え、かつ前記第二の連結部材が、前記第一のデータ接点と係合可能な第二のデータ接点を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記ドッキング配設が、第一の端と、前記第一の端から間隙を介し、かつ前記第一の端に対して固定された反対側の第二の端との間に画定されたドッキング空間を備え、前記ドッキング空間が前記細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記エアロゾル発生装置が前記充電装置と係合されている時、前記エアロゾル発生装置の少なくとも一部分が露出したままである、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記エアロゾル発生装置が、長軸方向軸を画定する長軸方向寸法を有する細長いエアロゾル発生装置であり、前記エアロゾル発生装置と前記ドッキング配設の間の係合が、前記エアロゾル発生装置の前記長軸方向軸と直角を成す方向での前記エアロゾル発生装置と前記ドッキング配設との相対的な動きによって達成される、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記ドッキング配設と係合している状態で前記エアロゾル発生装置を解放可能に保持する機械的ラッチを前記ドッキング配設が備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記ドッキング配設と係合している状態で前記エアロゾル発生装置を解放可能に保持する磁気的ラッチを前記ドッキング配設が備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、前記エアロゾル発生装置の周りに円周方向に延びる一つ以上の状態表示灯を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を含む消耗品エアロゾル発生物品を受容するための基体受容くぼみを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記エアロゾル発生装置が、使い捨てエアロゾル発生物品を加熱するための発熱体を備える、請求項1~11のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記ドッキング配設が第一のドッキング配設であり、前記充電装置が、前記エアロゾル発生装置と係合するために構成された第二のドッキング配設をさらに備え、前記第二のドッキング配設が、前記エアロゾル発生装置上に位置する前記第一の連結部材と係合するための第三の連結部材を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項14】
一つ以上の消耗品エアロゾル発生物品をさらに備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気的に作動可能なエアロゾル発生システム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかで定義される通りの電気的に作動するエアロゾル発生システムのためのエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に作動するエアロゾル発生システムに関し、具体的にはエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置を受容・充電するための充電装置とを有する、電気的に作動するエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気的に作動するエアロゾル発生システムは概して、エアロゾル形成基体およびアトマイザーを備え、アトマイザーはエアロゾル形成基体内の揮発性化合物を霧化してユーザーによる吸入のためのエアロゾルを形成するように動作する。典型的に、電気的に作動するエアロゾル発生システムはまた、電力をアトマイザーに供給するための電力供給源を備えるエアロゾル発生装置を備える。アトマイザーは、電気的に作動する加熱手段、例えば電気ヒーターであってもよい。
【0003】
一部のシステムにおいて、エアロゾル発生装置は、固体エアロゾル形成基体、例えば均質化したたばこを含む基体を含むエアロゾル発生物品を受容するように構成されている。これらのシステムにおいて、装置は典型的にアトマイザーを備え、アトマイザーは、物品が装置内に受容されている時にエアロゾル形成基体を加熱するように配設されている。物品はまた、従来の紙巻たばこと類似したロッドの形態のエアロゾル形成基体と一緒に巻かれたフィルターを備えてもよい。一部のシステムにおいて、エアロゾル発生物品は、アトマイザーによって加熱することができる液体エアロゾル形成基体またはゲル状エアロゾル形成基体を含有するカートリッジを備えてもよい。一部のシステムにおいて、装置は、アトマイザーおよび液体エアロゾル形成基体の両方を含むカートリッジを受容するように構成されてもよい。こうしたカートリッジはしばしば、カトマイザーとして言及される。カトマイザーで使用されるアトマイザーの一般的な構成は、液体エアロゾル形成基体に浸された細長い芯の周りに巻かれたヒーターワイヤーのコイルを含む。
【0004】
一部の電気的に作動するエアロゾル発生システムは、使用されていない時にエアロゾル発生装置を解放可能に保持し、かつ再充電するための分離した充電装置を備える。こうした充電装置はまた、ケースまたはホルダーとして機能してもよく、またエアロゾル発生装置に対するある程度の保護を提供してもよい。充電装置はまた、データロギングや、エアロゾル発生装置をエアロゾル形成基体で再充填するなどの追加的な機能も提供してもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアロゾル発生装置は典型的に、第二および第三の幅寸法よりも大きい、第一の長軸方向寸法を有する、高いアスペクト比を有する。エアロゾル発生装置を保持するためのケースはしばしば、ユーザーが装置を中に挿入する必要のある狭い開口部を画定するハウジングを備える。狭い開口部は典型的に、エアロゾル発生装置の幅と類似した幅を有する。エアロゾル発生装置をこれらのケースの中に挿入するユーザーは概して、エアロゾル発生装置を狭い開口部と厳密に整列させてエアロゾル発生装置をケースの中に挿入し、その後エアロゾル発生装置をケースの中に長軸方向に摺動することが必要である。これはユーザーにとって、特に光が少ない状態において、またはユーザーが移動している時に困難でありうる。
【0006】
ユーザーがエアロゾル発生装置を適合性のある充電装置の中に挿入し、エアロゾル発生装置を充電装置から取り外すことに伴う速さおよび容易さを改善する、エアロゾル発生システムを提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一次電源を備える充電装置と、二次電源を備える細長いエアロゾル発生装置とを備える、電気的に作動可能なエアロゾル発生システムが提供されうる。エアロゾル発生装置は、近位端、遠位端、および近位端と遠位端の間に延びる本体を有する細長いエアロゾル発生装置である。充電装置は、一次電源による二次電源の充電のためにエアロゾル発生装置と係合するように構成されたドッキング配設を有する。エアロゾル発生装置の本体上に位置する第一の連結部材は、充電装置の壁上に位置する第二の連結部材と係合する能力を有する。
【0008】
第一の連結部材および第二の連結部材は、プラグおよびソケット接続を形成してもよい。例えば、第一の連結部材および第二の連結部材は、USB接続を形成してもよい。
【0009】
連結部材は、例えば二次電源が一次電源によって充電されることを可能にする電気的接続を形成する電気接点を備えてもよい。それ故に、第一の連結部材は第一の電気接点を備えてもよく、第二の連結部材は第一の電気接点と係合可能な第二の電気接点を備えてもよい。
【0010】
連結部材は、例えばエアロゾル発生装置と充電装置の間のデータ転送を可能にするデータ接点を備えてもよい。それ故に、第一の連結部材は、第一のデータ接点を備えてもよく、また第二の連結部材は、第一のデータ接点と係合可能な第二のデータ接点を備えてもよい。
【0011】
充電装置は、エアロゾル発生装置と係合するように構成されたドッキング配設を有する。ドッキング配設は、第一の端と、第一の端から間隙を介し、かつ第一の端に対して固定された反対側の第二の端との間に画定されたドッキング空間を含み、ドッキング空間は、第一の端と第二の端の間の細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。
【0012】
エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の少なくとも一部分は露出したままであることが好ましい。例えば、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の本体の少なくとも一つの側面は露出して、エアロゾル発生システムの外部表面を形成してもよい。
【0013】
エアロゾル発生装置とドッキング配設の間の係合は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して直角を成す方向での、または実質的に直角を成す方向での、エアロゾル発生装置と受容部分との相対的な動きによって達成されていることが好ましい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の本体の側面が充電装置の外部表面に当接するように、充電装置と係合してもよい。エアロゾル発生装置は、第一の端と、第一の端から間隙を介し、かつ第一の端に対して固定された反対側の第二の端との間に画定されたドッキング空間内にエアロゾル発生装置が位置するように、充電装置と係合していてもよく、または係合していなくてもよく、ドッキング空間は第一の端と第二の端の間の細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。
【0014】
第一の端および第二の端は、充電装置の一部を形成すること、例えば充電装置のハウジングの一部を形成することが好ましい。第一の端および第二の端は、充電装置のハウジングの壁であってもよい。第一の端および第二の端は、充電装置のハウジングから延びる部材であってもよい。ドッキング空間は、充電装置の少なくとも部分的に外部にあることが好ましい。例えば、ドッキング空間は、エアロゾル発生装置がドッキング空間内に収容されていない時、充電装置の外部の環境に対して開放されていてもよい。
【0015】
充電装置は、一次電源を保持するためのハウジングを備えることが好ましい。一次電源は、例えば充電装置のハウジングによって保持されるか、または充電装置のハウジング内に保持される再充電可能電池であってもよい。エアロゾル発生装置がドッキング空間によって収容されている時の、充電装置とエアロゾル発生装置の間の係合は、エアロゾル発生装置の二次電源が充電装置の一次電源によって充電されることを可能にすることが好ましい。例えば、エアロゾル発生装置上に位置する電気接点は、エアロゾル発生装置がドッキング配設と係合している時に、充電装置上に位置する対応する電気接点と係合するように配設されてもよい。
【0016】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル形成基体と相互作用して、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する装置を指す。特定の実施形態において、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を加熱して揮発性化合物の放出を促進する場合がある。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品、またはエアロゾル形成基体を含むカートリッジと相互作用してもよい。電気的に作動するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾルを形成するための、電気ヒーターなどのアトマイザーを備えてもよい。
【0017】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。特定の実施形態において、エアロゾル発生物品は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱に伴い放出することが可能なエアロゾル形成基体を備えてもよい。
【0018】
本明細書で使用される「上流」「下流」「近位」および「遠位」という用語は、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、およびケースの構成要素または構成要素の部分の相対的な位置付けを説明するために使用される。
【0019】
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、下流、近位、または口側端と、反対側の上流または遠位端との間の方向を説明するために使用され、また「横断方向」という用語は、長軸方向と直角を成す方向を説明するために使用される。
【0020】
本明細書で使用される「長さ」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、およびケースの遠位端または上流端と近位端または下流端との間の最大長軸方向寸法を説明するために使用される。
【0021】
本明細書で使用される「直径」という用語は、構成要素、例えばエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品の最大横断方向寸法を説明するために使用される。
【0022】
本明細書で使用される「横断断面」という用語は、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、およびケースの主軸と直角を成す方向での、構成要素、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生物品、および充電装置の断面をそれぞれ説明するために使用される。
【0023】
本明細書で使用される「露出した」という用語は、特徴部または構成要素の一部分が外部環境に対して開放され、かつ包まれていない、または覆われていないことを示すために使用される。
【0024】
「磁性材料」という用語は本明細書において、常磁性材料および強磁性材料の両方を含む、磁界と相互作用することができる材料を説明するために使用される。磁化可能な材料は、外部磁界が存在する場合にのみ磁化されたままであるように、常磁性材料である場合がある。別の方法として、磁化可能な材料は、外部磁界が存在する場合に磁化される、および外部磁界が除去された後に磁化されたままである材料(例えば、強磁性材料)である場合がある。本明細書で使用される「磁性材料」という用語は、既に磁化されている材料だけでなく、両方のタイプの磁化可能な材料を含む。
【0025】
細長いエアロゾル発生装置は、吸入可能なエアロゾルをエアロゾル形成基体から発生するように構成されている。細長いエアロゾル発生装置物品は、実質的に紙巻たばこまたは葉巻たばこのような形状であってもよい。例えば、細長いエアロゾル発生装置は、大きさが第二および第三の幅寸法よりも大きい、第一の長軸方向寸法または長さ寸法を有してもよい。第二および第三の寸法は幅および厚さとして示される場合があるが、第二および第三の寸法は実質的に同一であることが好ましく、従って両方とも幅と呼ばれる場合がある。細長いエアロゾル発生装置は実質的に円柱状であってもよい。長軸方向寸法は長軸方向軸を画定する。幅寸法は長軸方向軸に直角を成して延びる。細長いエアロゾル発生装置は、近位端および遠位端を有し、近位端と遠位端の間に画定された細長い本体を備えると説明されてもよい。本体は、近位端と遠位端の間に延びる少なくとも一つの側面を備えてもよい。
【0026】
ドッキング空間は、第一の端と第二の端の間に延びる後方部分によってさらに画定されてもよい。それ故に、ドッキング空間は、第一の端、第二の端、および後方部分によって少なくとも部分的に画定されてもよい。後方部分は後方壁であってもよい。後方部分は、充電装置のハウジングの外壁の一部であってもよい。
【0027】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置に対して横断方向の動きである、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に直角を成す方向の動きによって、ドッキング配設と簡単に係合および係脱されてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に実質的に直角を成す方向のドッキング空間の中への動きによって、ドッキング配設と簡単に係合および係脱されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置の近位端または遠位端のいずれかは、ドッキング空間の中で、充電装置との係合に挿入されてもよい。次に、反対側の端は、エアロゾル発生装置が充電装置と完全に係合するように、ドッキング空間の中に旋回されてもよい。直角を成すまたは実質的に直角を成す動きを使用することによって、長軸方向で充電装置の中に挿入された時にエアロゾル発生装置を受け入れる典型的なシステムの場合よりも、エアロゾル発生装置と充電装置を係合するために移動する必要のある距離は短くなる。存在する場合、ドッキング空間への開口部は、エアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。それ故に、ドッキング空間がエアロゾル発生装置の横断方向寸法のみに対応する寸法にされていた場合よりも、エアロゾル発生装置をドッキング空間の中に位置させることが簡単である。
【0028】
ドッキング空間は、充電装置のハウジングの中に、開放溝を少なくとも部分的に形成してもよい。それ故に、ドッキング空間は、第一の側壁、第二の側壁、後方壁、ならびに第一の端および第二の端によって少なくとも部分的に画定されてもよい。開放溝は、充電装置のハウジングによって画定された細長い凹部またはスロットであってもよい。細長いエアロゾル発生装置は、充電装置の周辺境界を越えて延びるエアロゾル発生装置の部分がないように、開放溝内に完全に受け入れられる場合がある。別の方法として、細長いエアロゾル発生装置は、開放溝内に部分的にのみ受け入れられてもよい。この場合、露出した部分と呼ばれる場合があるエアロゾル発生装置の一部分は、充電装置の周辺境界を越えて延びる。
【0029】
エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の一部分がシステムの外部表面を形成することが有利である場合がある。例えば、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の本体の少なくとも一つの側面がシステムの外部表面を形成することが有利である場合がある。エアロゾル発生装置は、ユーザーによって簡単に取り出される場合があり、その時ユーザーは、エアロゾル発生装置の露出した部分を把持して、エアロゾル発生装置を充電装置から係脱するだけで済むことになる。エアロゾル発生装置の露出した部分は、充電装置のハウジングの形状に適合するかまたは対応する形状であってもよい。充電装置は、形作られたまたは輪郭を付けられたハウジングを有してもよく、エアロゾル発生はまた、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、充電装置ハウジングの形状または輪郭に適合するように構成されているハウジングまたは外部表面を有する。エアロゾル発生装置は、充電装置内の開放溝を閉じるまたは覆うように作用してもよい。それ故に、こうした開放溝内に位置するディスプレイ、インジケータ、接点、またはボタンなどの充電装置の特徴部は、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、外部環境から遮蔽されてもよい。このようにして、例えば輸送中に、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、ディスプレイ、インジケータ、接点、またはボタンは保護されてもよい。
【0030】
一部の実施形態において、第一の端および第二の端は、充電装置のハウジングから延びる突起部、例えばハウジングから延びる第一の突起部および第二の突起部上に位置する。突起部はラグと呼ばれる場合がある。それ故に、ドッキング空間の長軸方向寸法は、第一の突起部および第二の突起部上に位置する対向する第一の端と第二の端の間に画定されてもよい。ドッキング空間は、任意のその他の寸法で制約されない場合がある。別の方法として、ドッキング空間は、第一の突起部と第二の突起部の間に延びる後方壁によってさらに制約される場合がある。ドッキング空間は、第一の突起部と第二の突起部の間に延びる一つ以上の側壁によってなおさらに制約される場合がある。
【0031】
ドッキング空間は、エアロゾル発生装置がエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に直角を成す方向でドッキング空間の中に強いられた時に、エアロゾル発生装置を受容するように構成されていることが好ましい。それ故に、充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の長軸方向寸法は、充電装置の側面または端に平行であることが好ましい。
【0032】
ドッキング配設は、ドッキング配設と係合している状態でエアロゾル発生装置を解放可能に保持するために、機械的ラッチなどのラッチ手段を備えてもよい。例えば、ラッチ突起部は、充電装置から延びて、エアロゾル発生装置の側壁と係合するように構成されてもよい。
【0033】
ラッチ手段は、一つ以上の磁石を備えてもよい。例えば、ドッキング配設は、ドッキング配設と係合している状態でエアロゾル発生装置を解放可能に保持するために、磁気的ラッチを備えてもよい。一つ以上の磁石は充電装置上に位置されてもよい。次に、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置がドッキング配設内に整列されている時に、充電装置と係合されたエアロゾル発生装置を保持するために、一つ以上の磁石に磁気的に引き付けられている一つ以上の部分を含むことになる。
【0034】
ラッチ用の磁石は、充電装置およびエアロゾル発生装置の両方の上に含まれてもよい。充電装置およびエアロゾル発生装置のうちの一方の上の磁石がN極を提示してもよく、充電装置およびエアロゾル発生装置のうちのもう一方の上の対応する磁石がS極を提示してもよい。エアロゾル発生装置は、長軸方向に間隙を介した一対の磁石を備えてもよく、また充電装置は、エアロゾル発生装置上の一対の磁石とラッチするように配設された、対応する一対の磁石を備えてもよい。長軸方向に間隙を介した一対の磁石は、第一および第二のエアロゾル発生装置の磁石と呼ばれる場合があり、一対の対応する磁石は、第一および第二の充電装置の磁石と呼ばれる場合がある。第一のエアロゾル発生装置の磁石は、エアロゾル発生装置の近位端に、またはその近くに位置してもよい。第二のエアロゾル発生装置の磁石は、エアロゾル発生装置の遠位端に、またはその近くに位置してもよい。第一および第二のエアロゾル発生装置の磁石の両方は、N極の極性を有してもよく、この場合、第一および第二の充電装置の磁石の両方はS極の極性を有することになる。第一および第二のエアロゾル発生装置の磁石の両方がS極の極性を有する場合、第一および第二の充電装置の磁石の両方はN極の極性を有することになる。第一および第二のエアロゾル発生装置の磁石がエアロゾル発生装置の長軸方向の中点を中心に対称的に間隙を介している場合、こうした配設は、エアロゾル発生装置がいずれかの長軸方向の向きで充電装置とラッチすることを可能にしうる。一つの配設において、第一のエアロゾル発生装置の磁石はN極の極性を提示し、第二のエアロゾル発生装置の磁石はS極の極性を提示する場合がある。この場合、第一の充電装置の磁石はS極の極性を提示し、第二の充電装置の磁石はN極の極性を提示することになる。この構成は、第一のエアロゾル発生装置の磁石が第一の充電装置の磁石と整列する構成でエアロゾル発生装置が提示されている時に、エアロゾル発生装置が充電装置とラッチすることを可能にするが、第一のエアロゾル発生装置の磁石が第二の充電装置の磁石と整列する構成でエアロゾル発生装置が提示されている時に、ラッチは生じないことになる。これは有利なことに、ラッチが特定の長軸方向の向きでのみ生じることを確実にする場合がある。これは磁気キーイングと呼ばれる場合がある。
【0035】
ラッチに使用される磁石は、希土類磁石(例えば、ネオジム鉄ボロン(NdFeB)磁石)などの強力磁石であることが好ましい。強力磁石は、エアロゾル発生装置および充電装置を保持するために小さいサイズのもので十分である。
【0036】
エアロゾル発生装置は、干渉によって充電装置と係合している状態で保持されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置の遠位端は第一の端と係合してもよく、エアロゾル発生装置の近位端は第二の端と係合してもよく、装置の対向する端と、充電装置の第一の端および第二の端との間の摩擦係合は、充電装置と係合している状態でエアロゾル発生装置を保持する。ばねなどの付勢手段は、エアロゾル発生装置および充電装置が係合している時に、干渉を提供するのを支援するためにエアロゾル発生装置の上またはいずれかの端に位置してもよい。付勢手段はまた、エアロゾル発生装置上に位置する接点と充電装置上に位置する接点との間に圧力を提供して、エアロゾル発生装置と充電装置の間の係合中のこれらの接点の信頼性を増大することを支援してもよい。
【0037】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の側壁上に位置する充電接点を備えてもよく、例えば装置の側壁の遠位端の近くまたは近位端の近くであってもよく、充電装置は対応する充電接点を備えてもよい。充電接点は、エアロゾル発生装置の一つ以上の本体部分、例えばエアロゾル発生装置の遠位端の近くの周囲を実質的にまたは完全に囲む円周状のリングとして構成されてもよい。それ故に、エアロゾル発生装置の本体は、第一および第二の長軸方向に間隙を介した円周状の電気接点を備えてもよく、第一の電気接点は正の接点であり、第二の電気接点は負の接点である。エアロゾル発生装置と充電装置の間の電気的な連結を可能するために、対応する接点は充電装置上に画定されてもよい。
【0038】
充電接点は、エアロゾル発生装置の本体上で対称的に配設されてもよい。例えば、第一の充電接点は、近位端と遠位端の間のエアロゾル発生装置の本体の中点に位置してもよい。さらなる接点は、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している長軸方向の向きがどうであれ、それら接点のうちの一つが充電装置上の対応する接点と整列するように、遠位および近位に等距離に間隙を介してもよい。同様に、充電接点は、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している長軸方向の向きがどうであれ、それら接点のうちの一つがエアロゾル発生装置上の対応する接点と整列するように、エアロゾル発生装置の本体上に対称的に配設されてもよい。
【0039】
充電接点は、エアロゾル発生装置と充電装置の間のデータ転送を可能にし、それだけでなく二次電源の充電も可能にする場合がある。別の方法として、一つ以上の専用データ転送接点は、装置間のデータ転送を可能にするために、エアロゾル発生装置および充電装置上に画定されてもよい。
【0040】
エアロゾル発生装置または充電装置の本体上に画定された充電接点またはデータ接点は、二重機能を果たしてもよい。例えば、接点は、両方の充電接点として、および特徴または機能を起動するためのユーザー動作可能なボタンとしての働きを果たす場合がある。例えば、エアロゾル発生装置の本体上の充電接点は、対応する接点と係合して、エアロゾル発生装置と充電装置の間の電気的通信を可能にしうる。同じ充電接点はまた、エアロゾル発生装置が充電装置と係合していない時に、例えば加熱サイクルを起動してエアロゾルを発生させるための動作ボタンとしての働きを果たす場合がある。充電接点は、ユーザーの皮膚上の電荷を感知して、ボタンとして機能してもよい。
【0041】
エアロゾル発生システムは、例えばBluetooth接続などの無線データ転送手段を備えてもよい。
【0042】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している長軸方向の向きがどちらであれ、エアロゾル発生装置が充電されうるように構成されてもよい。
【0043】
システムは同様に、エアロゾル発生装置と充電装置の間の任意のデータ接続が、係合の向きに関係なく行うことができるように構成されてもよい。
【0044】
有利なことに、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の周りに円周方向に延びる一つ以上の状態表示手段(状態表示灯など)を備えてもよい。それ故に、状態情報は、状態表示手段を視認するための正しい態様のために装置を探す必要なく、ユーザーによって決定されうる。エアロゾル発生装置が充電装置と係合している半径方向の向きがどちらであれ、状態表示手段を視認できることは、特に有利である場合がある。それ故に、エアロゾル発生装置の向きを具体的に定める必要なしに、充電中に状態情報を視認することができる。
【0045】
好ましい状態表示手段は、エアロゾル発生装置上に長軸方向に間隙を介した二つ以上の灯を備えてもよく、各灯は装置の周りに円周方向に延びる。各灯は、異なるパラメータの状態を示してもよい。電池充電レベルなどの状態の進行は、より多くの光またはより少ない光を照射することによって示されてもよい。各別個の表示灯は、円周方向に間隙を介したLEDのリングを備えてもよい。各別個の表示灯は、エアロゾル発生装置の周りに円周方向に延びるリング形状のLEDであってもよい。
【0046】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の第一の側壁上に位置する一つ以上のユーザーが作動可能なボタンを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の第一の側壁上に位置する一つ以上のディスプレイを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の第一の側壁上に位置する一つ以上の接点(電気接点またはデータ接点など)を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の第一の側壁上に位置する、ユーザーが作動可能なボタン、ディスプレイ、および接点(電気接点またはデータ接点など)の任意の組み合わせを備えてもよい。システムは有利なことに、エアロゾル発生装置が充電装置に連結されている時に、第一の側壁が充電装置に面するように構成されてもよい。例えば、ドッキング配設は、エアロゾル発生装置がドッキング空間の中に位置している時に、第一の側壁が充電装置に面するように構成されてもよい。この構成において、エアロゾル発生装置は、充電装置との係合のために特定の向きで半径方向に向けられている。こうした配向は、エアロゾル発生装置が望ましい向き以外のいずれかの向きで充電装置と係合することを防止するキーイング手段によって達成されうる。こうした配向の利点は、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置上のボタンが偶発的な作動から保護されうることである。同様に、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、任意のディスプレイは偶発的な損傷から保護されうる。さらに、任意の接点は、充電装置上の対応する接点と整列されうる。
【0047】
エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の少なくとも一部分は露出したままであることが好ましい。例えば、エアロゾル発生装置の少なくとも一つの側壁(例えば、少なくとも一つの外部側壁)は、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、外部の環境に露出されたままであることが好ましい。エアロゾル発生装置の充電装置からの係脱を容易にするために、ユーザーは、少なくとも一つの外部側壁の露出した表面をより簡単につかむことができる場合がある。ユーザーは、充電装置からエアロゾル発生装置を係脱するために、露出した表面を把持し、圧力を加えることができる場合がある。エアロゾル発生装置は従って、充電装置との係合から取り出すことがより簡単になる場合がある。少なくとも一つの外部側壁には、ユーザーが作動可能なボタン、ディスプレイ、および接点のいずれをも位置していないことが好ましい。エアロゾル発生装置の横断断面が円に近似する場合、少なくとも一つの外側側壁は、円の円周の少なくとも180度、例えば円の円周の少なくとも240度、または少なくとも250度、または少なくとも260度、または少なくとも270度を含んでもよい。円の円周の残りは、エアロゾル発生装置の第一の側壁を含む。エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の直径の少なくとも4mmは露出したままであってもよい。この露出した部分は、ユーザーがエアロゾル発生装置を把持するための表面を提供する場合がある。エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に、エアロゾル発生装置の直径の少なくとも5mm(例えば、少なくとも6mm、または少なくとも7mm、または少なくとも8mm、または少なくとも9mm、または少なくとも10mm)は、露出したままであることが好ましい。
【0048】
充電装置は、第一の側壁、第二の側壁、後方壁、ならびに第一の端および第二の端によって少なくとも部分的に画定された開放溝であるドッキング空間を画定してもよい。第一の側壁または第二の側壁または第一の側壁と第二の側壁との両方の一部分は部分的に切り取られて、エアロゾル発生装置をさらに露出してもよい。こうした切り取られた壁部分は、切り取られた壁部分の領域内のエアロゾル発生装置の露出した表面を増大させることによって、エアロゾル発生装置の充電装置からの係脱を容易にする場合がある。
【0049】
一つ以上のユーザーが作動可能なボタン、一つ以上のディスプレイ、または一つ以上の接点(電気接点またはデータ接点など)は、偶発的な動作からそれらを保護するために、エアロゾル発生装置が充電装置と係合している時に露出されないことが好ましい。
【0050】
エアロゾル発生装置は、その近位端にマウスピースを備えてもよい。それ故に、マウスピースは、ドッキング配設の第一の端または第二の端のいずれかと直接係合する場合がある。マウスピースは、エアロゾル発生装置の近位端と、エアロゾル発生装置の遠位端に向かって延びるエアロゾル発生装置の本体の一部分とを含んでもよい。マウスピースは、エアロゾル発生装置によって発生したエアロゾルの通過のためのチャネル、例えばユーザーがマウスピースを吸うことによってエアロゾルをユーザーの口の中に引き出すことができるように、エアロゾル発生装置の近位端に画定された開口部を有するチャネルを備えることが好ましい。
【0051】
マウスピースは、充電装置上に位置する対応する電気接点またはデータ接点と接触するように構成された一つ以上の電気接点またはデータ接点を備えてもよい。マウスピースは、エアロゾル発生装置を充電装置にドッキングすることを容易にするための手段を備えてもよい。例えば、マウスピースは、エアロゾル発生装置と充電装置を機械的にラッチするために、充電装置上に位置する移動可能な突起部を受容するためのへこみまたは凹部またはスロットまたは溝を備えてもよい。同様に、マウスピースは、エアロゾル発生装置と充電装置を機械的にラッチするために、充電装置上に位置するへこみまたは凹部またはスロットまたは溝と相互作用するための移動可能な突起部を備えてもよい。
【0052】
マウスピースは、エアロゾル発生装置から取り外し可能に分離できる分離可能なマウスピースであってもよい。これはマウスピースの洗浄を容易にする場合がある。さらに、分離可能なマウスピースは、エアロゾル発生装置の内部部分へのアクセスを可能にする場合がある。これは、例えばエアロゾル発生装置内に位置するエアロゾル形成基体を交換するために望ましい場合がある。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体を補充するために交換用マウスピースが提供されうるように、分離可能なマウスピース内に位置してもよい、または含有されてもよい。
【0053】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含有する交換可能な基体セクションを備えてもよい。交換可能な基体セクションは、エアロゾル発生装置の本体の一部分を形成してもよく、またそれ自体が消費のためのエアロゾル形成基体の一部を装置の中で位置させてもよい、または含有してもよい。交換可能な基体セクションは、装置の近位端の遠位に、例えばマウスピースの遠位に位置してもよい。交換可能な基体セクションは、装置の遠位端の近位に位置してもよい。交換可能な基体セクションは、ねじ山、またはバヨネット継ぎ手、または磁気的接続、または機械的ラッチ手段(スナップ嵌めまたは締まり嵌めなど)などの連結手段によって、エアロゾル発生装置の本体を形成する一つ以上の他のセクションに連結されてもよい。
【0054】
交換可能な基体セクションは、液体エアロゾル形成基体の貯蔵部を備えてもよい。例えば、交換可能な基体セクションは、ニコチンおよびエアロゾル形成体(プロピレングリコールまたはグリセリンなど)を含む液体の貯蔵部を備えてもよい。別の方法として、交換可能な基体セクションは、固体エアロゾル形成基体の容器、またはゲル状基体などのコロイド状のエアロゾル形成基体の容器を備えてもよい。
【0055】
エアロゾル発生装置は、組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成要素を含有する交換可能な基体セクションを備えてもよい。
【0056】
交換可能な基体セクションは、エアロゾル形成基体を加熱するための、または組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成要素のうちの少なくとも一つを加熱するための、発熱体などのアトマイザーを備えてもよい。それ故に、交換可能な基体セクションは、カトマイザーの形態であってもよく、またエアロゾル形成基体と霧化構成要素の両方を含んでもよい。こうした実施形態において、交換可能な基体セクションは、アトマイザーの作動のための電力を供給するために、エアロゾル発生装置の電池部分上の対応する電気接点と接触するように構成された電気接点を含むことが好ましい。
【0057】
好ましい実施形態において、アトマイザーは、抵抗性ワイヤーまたは基体上の抵抗性トラックなどの抵抗ヒーターであってもよい。他の実施形態において、アトマイザーは、誘導コイルによって発生された変動磁界内にある時に加熱する能力を有する誘導サセプタであってもよい。
【0058】
他の好ましい実施形態において、エアロゾル発生装置はエアロゾル形成基体を含む消耗品エアロゾル発生物品を受容するための基体受容くぼみを備えてもよい。エアロゾル発生物品の例としては、固体エアロゾル形成基体が充填されたサシェ、シガレットペーパーなどのラッパー内に含有されたエアロゾル形成基体を含む紙巻たばこおよび紙巻たばこ様の物品、液体エアロゾル形成基体またはコロイド状のエアロゾル形成基体のカプセルまたは容器などが挙げられる。消耗品エアロゾル発生物品は、組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成要素を含有する交換可能な基体セクションを備えてもよい。
【0059】
消耗品エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を加熱するための、または組み合わせられた時にエアロゾルを形成する二つ以上の構成要素のうちの少なくとも一つを加熱するための、発熱体などのアトマイザーを備えてもよい。それ故に、消耗品エアロゾル発生物品は、カトマイザーの形態であってもよく、またエアロゾル形成基体とアトマイザー構成要素の両方を含んでもよい。消耗品エアロゾル発生物品は、こうした実施形態において、アトマイザーの作動のための電力を供給するために、エアロゾル発生装置の電池部分上の対応する電気接点と接触するように構成された電気接点を含むことが好ましい。
【0060】
実施形態において、アトマイザーは、抵抗性ワイヤーまたは基体上の抵抗性トラックなどの抵抗ヒーターであってもよい。他の実施形態において、アトマイザーは、誘導コイルによって発生された変動磁界内にある時に加熱する能力を有する誘導サセプタであってもよい。
【0061】
好ましい消耗品エアロゾル発生物品は、ラッパー内に含有された固体エアロゾル形成基体を備える紙巻たばこまたは紙巻たばこ様の物品の形態であってもよい。こうした物品は、物品の消費のためにユーザーの口の中に挿入されることが意図される口側端を含むことが好ましい。口側端は、従来の調整された紙巻たばこを模倣するフィルターを含むことが好ましい。消耗品エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の本体内に位置するアトマイザー、好ましくはヒーターと相互作用するように構成されていることが好ましい。それ故に、抵抗発熱体などの加熱手段は、消耗品エアロゾル発生物品を受容するための基体受容くぼみ内またはその周りに位置してもよい。基体受容くぼみは、装置の近位端に位置してもよい。例えば、基体受容くぼみに対する開口部は、装置の近位端に位置してもよい。
【0062】
エアロゾル発生装置は、消耗品エアロゾル発生物品を加熱するための発熱体を備えてもよい。発熱体は、消耗品エアロゾル発生物品の中に挿入するように設計された内部ヒーターであってもよく、例えば抵抗発熱体、または消耗品エアロゾル発生物品内に位置するエアロゾル形成基体の中に挿入することができるピンもしくはブレードの形態のサセプタであってもよい。発熱体は、消耗品エアロゾル発生物品の外部表面を加熱するように設計された外部ヒーターであってもよく、例えば抵抗発熱体、または消耗品エアロゾル発生物品を受容するための基体受容くぼみの周辺に位置する、もしくはそれを包囲するサセプタであってもよい。
【0063】
エアロゾル発生システムが二つ以上のエアロゾル発生物品を含むことは有利である場合がある。エアロゾル発生システムが、二つ以上のエアロゾル発生装置を同時に保持または充電する能力を有することはさらに有利である場合がある。電気的に作動可能なエアロゾル発生システムが提供されてもよく、このシステムの中でドッキング配設は第一のドッキング配設であり、また充電装置は、エアロゾル発生装置と係合するように構成された第二のドッキング配設をさらに備える。第二のドッキング配設は、エアロゾル発生装置上に位置する第一の連結部材と係合するための第三の連結部材を備える。
【0064】
ドッキング配設が、第一のドッキング空間を含む第一のドッキング配設であり、かつ充電装置が、エアロゾル発生装置と係合するように構成された第二のドッキング配設をさらに備える、システムが提供されてもよい。第二のドッキング配設は、第三の端と、第三の端から間隙を介し、かつ第三の端に対して固定された反対側の第四の端とによって画定された第二のドッキング空間を含み、第二のドッキング空間は、細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。ドッキング配設に関して上記で画定されたシステムの任意の特徴は、これらの実施形態の第一のドッキング配設および第二のドッキング配設に、必要な変更を加えて適用されてもよい。
【0065】
有利なことに、システムは二つ以上のエアロゾル発生装置を備えてもよい。例えば、システムは、第一のエアロゾル発生装置および第二のエアロゾル発生装置を備えてもよく、これら装置の両方は充電装置と係合して充電されるように構成されている。充電装置は、第一のエアロゾル発生装置および第二のエアロゾル発生装置が充電装置に同時に連結されてもよいように、第一のドッキング配設および第二のドッキング配設を含むことが好ましい。
【0066】
上述の通りのエアロゾル発生システムは、一つ以上の消耗品エアロゾル発生物品をさらに備えてもよい。システムは、固体エアロゾル形成基体を含むロッドの形態の消耗品エアロゾル発生物品を備えてもよい。例えば、消耗品エアロゾル発生物品は、従来の紙巻たばこの様態でラッパーによって囲まれている固体エアロゾル形成基体を含む、複数の要素を含んでもよい。
【0067】
電気的に作動可能なエアロゾル発生システム用の充電装置も提供されてもよい。充電装置は一次電源を備えてもよく、また細長いエアロゾル発生装置と係合するように構成されたドッキング配設を有してもよい。ドッキング配設は、第一の端と、第一の端から間隙を介し、かつ第一の端に対して固定された反対側の第二の端との間に画定されたドッキング空間を含むことが好ましい。ドッキング空間は細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。
【0068】
充電装置は一次電源を備えてもよく、また細長いエアロゾル発生装置と係合するように構成された第一のドッキング配設を有してもよい。第一のドッキング配設は、第一の端と、第一の端から間隙を介し、かつ第一の端に対して固定された反対側の第二の端との間に画定された第一のドッキング空間を備えることが好ましい。第一のドッキング空間は、細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。充電装置は、細長いエアロゾル発生装置と係合するように構成された第二のドッキング配設をさらに備えてもよい。第二のドッキング配設は、第三の端と、第三の端から間隙を介し、かつ第三の端に対して固定された反対側の第四の端との間に画定された第二のドッキング空間を含むことが好ましい。第二のドッキング空間は細長いエアロゾル発生装置の長軸方向寸法に対応する。
【0069】
エアロゾル発生システム用の充電装置は、エアロゾル発生システムに関して上述した通りの任意の実施形態によってもよい。
【0070】
電気的に作動可能なエアロゾル発生システム用のエアロゾル発生装置が提供されてもよい。エアロゾル発生装置は二次電源を備え、かつ上述の通りの任意のエアロゾル発生システムの中の充電装置と係合するように構成されている。
【0071】
エアロゾル発生システムの細長いエアロゾル発生装置を再充電する方法は、細長いエアロゾル発生装置の長手方向軸を、充電装置によって画定されたドッキング空間を有するドッキング配設と整列させる工程と、細長いエアロゾル発生装置の長軸方向軸と直角を成す方向で、エアロゾル発生装置をドッキング配設と係合するよう強いる工程を含んでもよい。エアロゾル発生システム、エアロゾル発生装置、および充電装置は、上述の通りのいずれかのこうした装置であることが好ましい。
【0072】
充電装置はエアロゾル発生装置を受容するように構成されている。充電装置は、エアロゾル発生装置を受容するための任意の適切なサイズおよび形状を有してもよい。典型的に、充電装置は携帯型である。言い換えれば、充電装置は、ユーザーによって携行されるのに適切なサイズおよび形状を有する。充電装置は、従来の紙巻たばこのパケットと類似したサイズおよび形状を有してもよい。充電装置は、任意の適切な最大横断断面および任意の適切な長さを有してもよい。一部の実施形態において、充電装置は、従来の紙巻たばこのパックと実質的に類似した形状、最大横断断面および長さを有してもよい。充電装置は約50mm~約200mmの長さを有してもよい。充電装置は約10mm~約50mmの外径、または最大横断断面を有してもよい。
【0073】
充電装置は任意の適切な形状の横断断面を有してもよい。例えば、充電装置は実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱形、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有してもよい。充電装置は、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有してもよい。充電装置は、その長さに沿って実質的に長方形の横断断面を有してもよい。特定の実施形態において、充電装置は実質的に直方体であってもよい。
【0074】
ハウジングは概して、充電装置の形状を形成してもよい。ハウジングは、一つ以上の壁を備えてもよい。特定の実施形態において、ハウジングは実質的に直方体であってもよい。
【0075】
ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。特定の実施形態において、材料は軽量であり、脆くない。
【0076】
エアロゾル発生装置は手持ち式装置であってもよい。言い換えれば、エアロゾル発生装置は、ユーザーの手に保持されるのに適切な任意のサイズおよび形状を有してもよい。エアロゾル発生装置は、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこと類似するサイズおよび形状を有してもよい。エアロゾル発生装置は携帯型であってもよい。
【0077】
エアロゾル発生装置は任意の適切なサイズおよび形状を有してもよい。
【0078】
エアロゾル発生装置は任意の適切な形状の横断断面を有してもよい。例えば、エアロゾル発生装置は実質的に円形、楕円形、三角形、正方形、菱形、台形、五角形、六角形または八角形の横断断面を有してもよい。一部の特定の実施形態において、エアロゾル発生装置は実質的に円形の横断断面を有する。
【0079】
エアロゾル発生装置は、その長さに沿って実質的に一定の横断断面を有してもよい。エアロゾル発生装置は、その長さに沿って実質的に円形の横断断面を有してもよい。装置は、その長軸方向軸を中心とした回転対称を有してもよい。装置は、その長軸方向軸を中心とした1より大きい位数の回転対称を有してもよい。装置は、その長軸方向軸を中心として実質的に軸対称であってもよい。特定の実施形態において、エアロゾル発生装置は、実質的に円形の円柱状であってもよい。
【0080】
エアロゾル発生装置は、任意の適切な直径(最大横断断面)および任意の適切な長さを有してもよい。エアロゾル発生装置は細長くてもよい。一部の特定の実施形態において、エアロゾル発生装置は、従来の紙巻たばこまたは葉巻たばこと実質的に類似した形状、直径および長さを有してもよい。エアロゾル発生装置は約30mm~約150mmの長さを有してもよい。エアロゾル発生装置は約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
【0081】
エアロゾル発生装置はカートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受容するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置はカートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を近位端で受容するように構成されてもよい。装置はカートリッジ、アトマイザー、およびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受容するためのくぼみを備えてもよい。
【0082】
一部の実施形態において、エアロゾル発生装置はアトマイザーを備えてもよい。エアロゾル発生装置がアトマイザーを備える場合、装置は、エアロゾル形成基体を含む物品、またはエアロゾル形成基体を含むカートリッジを受容するように構成されてもよい。他の実施形態において、エアロゾル発生装置はアトマイザー、またはアトマイザーとエアロゾル形成基体を含む物品またはカートリッジとの組み合わせを受容するように構成されてもよい。装置がカートリッジおよびエアロゾル発生物品のうちの一つ以上を受容するためのくぼみを備える場合、アトマイザーはくぼみの中に配設されてもよい。
【0083】
エアロゾル発生装置はハウジングを備えてもよい。特定の実施形態において、ハウジングは実質的に円形の円柱状であってもよい。ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。特定の実施形態において、材料は軽量であり、脆くない。
【0084】
一次電源および二次電源は、任意の適切なタイプの電力供給源を備えてもよい。例えば、一次電源および二次電源は、電池およびコンデンサーのうちの一つ以上を備えてもよい。一次電源および二次電源はリチウムイオン電池を備えてもよい。一次電源および二次電源は、再充電可能な電力供給源であってもよい。一次電源および二次電源は同一であってもよい。一次電源および二次電源は異なっていてもよい。一次電源はエアロゾル発生装置の二次電源より大きいサイズを有してもよい。
【0085】
充電装置は電気回路を備えてもよい。電気回路は、充電装置およびエアロゾル発生装置が電気的係合にある時に、充電装置からエアロゾル発生装置への電力の伝達を制御するように構成されてもよい。電気回路は、一つ以上の充電装置からエアロゾル発生装置へのデータの転送、およびエアロゾル発生装置から充電装置へのデータの転送を制御するように構成されてもよい。電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよい。
【0086】
エアロゾル発生装置は電気回路を備えてもよい。電気回路は、充電装置からエアロゾル発生装置への電力の伝達を制御するように構成されてもよい。電気回路は、一つ以上の充電装置からエアロゾル発生装置へのデータの転送、およびエアロゾル発生装置から充電装置へのデータの転送を制御するように構成されてもよい。電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよい。
【0087】
本発明を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【
図1】
図1は、エアロゾル発生物品と、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置を充電するための充電装置とを備える、周知の電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示す。
【
図2】
図2は、本発明の特定の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示す。
【
図3】
図3は、本発明の特定の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示す。
【
図4】
図4は、本発明の特定の実施形態による電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0089】
図1は、周知の電気的に作動するエアロゾル発生システムの概略図を示す。周知の電気的に作動するエアロゾル発生システムは、充電装置1、エアロゾル発生装置20、およびエアロゾル発生物品30を備える。
【0090】
充電装置1は、従来の紙巻たばこのパケットの一般的なサイズおよび形状を有するハウジング2を備える。リチウムイオン電池3および電気回路4は充電装置1内に収容されている。充電装置1は、エアロゾル発生装置20を受容するための概して円形の円柱状のくぼみ5をさらに備える。くぼみ5はハウジング2によって画定されている。第一の電気コネクター部(図示せず)は、くぼみ5内に受容されたエアロゾル発生装置を充電装置1の電池3に電気的に接続するために、くぼみ5の閉鎖端に配設されている。
【0091】
エアロゾル発生装置20は実質的に円形の円柱状であり、かつ従来の葉巻たばこの一般的な寸法を有する。装置20の長さはくぼみ5の長さと実質的に同一であり、装置20の直径は、装置20がくぼみ5の中に密接に適合するように、くぼみ5の直径よりわずかに小さい。エアロゾル発生装置20は、エアロゾル発生物品を受容するための開放くぼみ21を近位端に備える。エアロゾル発生装置20は、装置のハウジングに収容された電池(図示せず)と、エアロゾル発生物品30がくぼみ21内に受容されている時にエアロゾル発生物品30の少なくとも一部分を加熱するための、くぼみ21内に配設された電気ヒーター(図示せず)とをさらに備える。
【0092】
エアロゾル発生物品30は、たばこの捲縮したシートの集合体を含むエアロゾル形成基体(図示せず)と、ロッドの形態のエアロゾル形成基体と背中合せに配設されたフィルター(図示せず)とを含む。エアロゾル発生物品30が装置20のくぼみ21の中に受容されている時に、従来の紙巻たばこと同様に、フィルターがくぼみ21の外に延び、ユーザーによって吸われうるように、エアロゾル発生物品30は、装置20のくぼみ21の直径と実質的に等しい直径と、くぼみ21よりも長い長さとを有する。
【0093】
使用時に、ユーザーは物品30を装置20のくぼみ21の中に挿入し、装置20をオンにして電気ヒーターを起動する。エアロゾル形成基体の揮発性化合物が放出かつ霧化されてエアロゾルを形成するように、電気ヒーターは物品30のエアロゾル形成基体を加熱する。ユーザーは物品30のマウスピースを吸い、加熱されたエアロゾル形成基体から発生したエアロゾルを吸入する。
【0094】
装置20の使用後、物品30は廃棄のために装置20から取り外されてもよく、また装置20は保管のために、および装置20の電池の充電のために充電装置1の中に入れられてもよい。物品30を充電装置1の中に入れるためには、装置20の長軸方向軸を充電装置1のくぼみ5の長軸方向軸と厳密に整列させる必要がある。装置20がくぼみ5と整列している時、装置20の遠位端はくぼみ5の開端部の中に挿入されてもよい。一部の実施形態において、くぼみの開端部を閉じ、かつ装置20をくぼみ5の中に保持するためにリッドが提供されている。
【0095】
図2は、電気的に作動するエアロゾル発生システムの特定の実施形態の概略図を提供する。システムは、充電装置201、エアロゾル発生装置220、およびエアロゾル発生物品230を備える。
【0096】
充電装置201は、従来の紙巻たばこのパケットとほぼ同じサイズおよび形状であるハウジング202を備える。ハウジング202はリチウムイオン電池203を位置し、保持する。この電池203は、システムの一次電源または一次電池と呼ばれる場合がある。一次電池203は、充電ポート213に電気的に接続されていて、一次電池203が外部電源(主電源など)で再充電されることを可能にする。充電装置は第一の端206と、第一の端206から隙間を介し、第一の端206に対して固定されている反対側の第二の端207との間に画定されたドッキング空間205を備えるドッキング配設をさらに備える。ドッキング空間は後方壁208と、第一の側壁および第二の側壁(図示せず)とによってさらに画定されていて、第一の端206と第二の端207の間に延びる長軸方向軸を有する細長いドッキング空間205を形成する。第一の端206、第二の端207、後方壁208、第一の側壁、および第二の側壁は、ハウジング202の一部分である。ドッキング空間は、カバーまたはリッドによって閉じられていなく、かつ充電装置201のハウジング202の中に開放溝を形成する。第一の電気接点217および第二の電気接点218は、後方壁208によって位置されていて、かつドッキング空間205の中に面する。第一の電気接点および第二の電気接点は、一次電池203に電気的に接続されている。充電装置は、一次電池203の充電および放電を制御するための少なくとも一つのマイクロプロセッサなどの電気回路をさらに備える。
【0097】
エアロゾル発生装置は、近位端223、遠位端224、および近位端223と遠位端224の間に延びる本体225を有する実質的に円柱状の細長いハウジング222を有する。装置220の長さは、ドッキング空間205の長軸方向寸法の長さと実質的に同じである。第一の装置接点227および第二の装置接点228は、本体225によって近位端と遠位端の間に位置する。第一の装置接点および第二の装置接点は、装置電池226に電気的に接続されていて、装置電池226の再充電を可能にする。二次電源または二次電池と呼ばれる場合がある装置電池226は、任意の適切な電池、例えばリチウムイオン電池、またはリン酸鉄リチウム電池であってもよい。
【0098】
基体受容くぼみ221は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するために装置220の近位部分の中に画定されている。くぼみ221は実質的に円柱状であり、かつ装置の近位端の中に画定された開口部を有する。基体受容くぼみ221の内部壁229の周りに位置付けられた発熱体は、装置電池226に電気的に接続されていて、くぼみを加熱するように作用する。代替的な実施形態において、発熱体は、エアロゾル発生物品の中への挿入のためにくぼみ内に位置しているピンまたはブレードなどの加熱部材上に画定されてもよい。他の実施形態において、誘導コイルがくぼみ221の壁229の周りに位置して、くぼみ221内にある、またはくぼみの中に挿入されたエアロゾル発生物品内にあるサセプタを誘導加熱する場合がある。
【0099】
マイクロプロセッサを含む電子回路は、装置電池226の充電および加熱手段の動作を制御するためにエアロゾル発生装置の中に含まれている。
【0100】
エアロゾル発生物品230は、シガレットペーパー233内に組み立てられた複数の構成要素(エアロゾル形成基体231およびマウスピースフィルター232を含む)を含む円柱状の物品である。物品230は遠位端234と、遠位端234の下流に位置する近位端235または口側端とを有する。エアロゾル形成基体231は、均質化したたばこ材料シートの集合体の形態であって、物品230の遠位端234に、またはその近くに位置していることが好ましい。エアロゾル冷却要素、風味要素、および間隔要素などのさらなる構成要素は、物品230内でエアロゾル形成基体231とマウスピースフィルター232との間に位置付けられてもよい。
【0101】
エアロゾル発生装置220は、ドッキング空間205の長軸方向寸法とほぼ同じ長さである長軸方向寸法を有する。エアロゾル発生装置220は、エアロゾル発生装置220の長手方向軸をドッキング空間205の長軸方向軸と整列させ、エアロゾル発生装置220の近位端223をドッキング配設の第一の端206に隣接させ、かつエアロゾル発生装置220の遠位端224をドッキング配設の第二の端207に隣接させることによって、充電装置210と係合してもよい。次に、エアロゾル発生装置220の長軸方向軸と直角を成す動きである、ドッキング空間205の中への平行移動によって、エアロゾル発生装置を係合の中に動かしてもよい。エアロゾル発生装置220の近位端223は第一の端206と係合し、エアロゾル発生装置224の遠位端は第二の端207と係合する。第一の接点217および第二の接点218は、第一の装置接点227および第二の装置接点228と整列し、かつ電気的に接触する。エアロゾル発生装置は、締まり嵌め係合または摩擦係合によって係合に保持されうる。別の方法として、機械的ラッチ手段が自動的にまたは手動で動作して、充電装置と係合している状態でエアロゾル発生装置を保持してもよい。例えば、ラッチ手段は後方壁から延び、エアロゾル発生装置の本体と係合して、充電のためにエアロゾル発生装置および充電装置を係合してもよい。他の実施形態において、磁気ラッチ手段を使用して、充電装置と係合している状態でエアロゾル発生装置を保持してもよい。例えば、磁石は、充電のためにエアロゾル発生装置および充電装置を係合するために、後方壁および本体の一方または両方に位置してもよい。
【0102】
充電装置210と係合している時に、エアロゾル発生装置220の本体225の一部分は、外部環境に露出したままである。一部の実施形態において、ドッキング空間は囲まれていなく、またエアロゾル発生装置220が充電装置201と係合している時に、エアロゾル発生装置220の本体225の大部分は露出している。
【0103】
装置電池の充電は、エアロゾル発生装置220と充電装置201の間の係合で自動的に達成されてもよい。別の方法として、充電は、例えばボタンを動作することによる手動の起動を必要とする場合がある。
【0104】
エアロゾル発生装置220は、エアロゾル発生装置の露出した部分を保持し、横断方向の動きでエアロゾル発生装置をドッキング空間の外に動かすことによって、充電装置201との係合から取り外されうる。一部の実施形態において機械的ラッチを開放する必要がありうる。一部の実施形態において、抜き出しツールまたは抜き出し手段はエアロゾル発生装置と係合して、エアロゾル発生装置をドッキング空間の外に押し出してもよい。抜き出しツールは単に、エアロゾル発生装置220をドッキング空間205の外に横断方向に押し出す部材であってもよい。
【0105】
装置電池226が充電されると、エアロゾル発生装置は、消耗品エアロゾル発生物品の消費のために使用されうる。エアロゾル発生装置は充電装置との係合から取り外されていて、エアロゾル発生物品は基体受容くぼみ221の中に挿入されている。装置220のヒーターは、第一の接点に接触することによって作動される。エアロゾル発生装置が充電装置と係合していない時に、第一の接点はユーザーが動作可能なボタンとして作用し、ヒーターを動作させるために皮膚と接触で動作可能である。物品230のエアロゾル形成基体231は、吸入可能なエアロゾルを発生するのに十分な温度に加熱される。物品230の近位端235を吸うことによって、ユーザーはエアロゾルを自分の口および肺の中に吸入することができる。物品は消費されると装置220から取り外すことができ、エアロゾル発生装置220は装置電池226の再充電のために、充電装置201と係合している状態に戻すことができる。
【0106】
一部の実施形態において、データはエアロゾル発生装置と充電装置の間で転送されてもよい。データは、充電するために使用されている同じ接点217、218、227、228を使用して転送されてもよい。別の方法として、別個のデータ接点が提供されてもよい。充電装置201とエアロゾル発生装置220の間のデータ転送は、例えばBluetooth接続によって無線で達成されてもよい。
【0107】
図3は、エアロゾル発生装置320がプラグおよびソケット連結手段によって充電装置301と係合されうる有利な実施形態を図示する。USBプラグ370(データ接点および電気接点を含む)は、充電装置の後方壁から延びる。USBソケット371(これもデータ接点および電気接点を含む)は、エアロゾル発生装置320の本体325の中に画定されている。USBプラグ370とUSBソケット371の間の物理的接続は、エアロゾル発生装置と充電装置の間の係合を可能にする。エアロゾル発生装置380の側壁は、充電装置381の側壁に当接し、エアロゾル発生物品のほとんどを露出されたままにする。
【0108】
図4は、充電装置401が第一のドッキング配設405および第二のドッキング配設1405を画定する一実施形態を図示し、両方のドッキング配設はエアロゾル発生装置420を受容する能力を有する。システムは、二つ以上エアロゾル発生装置を備えてもよく、その各々は
図3に関して上述した通りであってもよい。各ドッキング配設405、1405は、充電装置401の電池に電気的に接続されている電気接点を有するUSBプラグ470を備える。二つのエアロゾル発生装置420を保持するだけでなく、この実施形態は、第二のエアロゾル発生装置が再充電されている間に、一つのエアロゾル発生装置が使用されることを可能にする。
【0109】
上述のエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を受容するために開放くぼみを含む。しかしながら、本発明によるエアロゾル発生システムで使用するためのエアロゾル発生装置は代替的に、取り外し可能なマウスピースを備えてもよく、またはエアロゾル形成基体を受容するための内部くぼみを有して構成されてもよい。取り外し可能なマウスピースは、エアロゾル形成基体(例えば、固体エアロゾル形成基体)を交換するために、内部くぼみにアクセスすることを可能にする場合がある。取り外し可能なマウスピースは、エアロゾル形成基体を含有する使い捨て構成要素であってもよい。
【0110】
当然のことながら、上述の実施形態は本発明の例示的な実施形態にすぎない。また当然のことながら、一つの実施形態に関連して上述した特徴はまた、本発明の他の実施形態に適用されうる。