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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023002234
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】モップホルダー及びモップ
(51)【国際特許分類】
   A47L 13/24 20060101AFI20221227BHJP
   A47L 13/20 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
A47L13/24 A
A47L13/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021103345
(22)【出願日】2021-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000133445
【氏名又は名称】株式会社ダスキン
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(72)【発明者】
【氏名】塩本 知弘
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AA02
3B074AB04
3B074EE01
(57)【要約】
【課題】使用時の幅寸法を変更できるモップホルダーを提供すること。
【解決手段】柄取付部と二股ホルダーとを有するモップホルダーであり、二股ホルダーは2つの同じホルダー体23からなっており、柄取付部の先端部に、開閉可能に、連結されており、2つのホルダー体23の各々は、固定ホルダー部4と可動ホルダー部5とからなっており、固定ホルダー部4は、基端部41が柄取付部に連結されており、可動ホルダー部5は、基端部51が回動機構6を介して固定ホルダー部4の先端部42に連結されており、回動機構6は、固定ホルダー部4と可動ホルダー部5とを一直線に並べて維持する「伸長状態」と、可動ホルダー部5を基端部51にて折り返して固定ホルダー部4の上に重ねて維持する「短縮状態」と、を実現するように構成されている。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄取付部と、払拭体のキャンパスの取付孔に挿し込むための二股ホルダーと、を有する、モップホルダーにおいて、
前記二股ホルダーは、2つの同じホルダー体からなっており、前記柄取付部の先端部に、開閉可能に、連結されており、
前記2つのホルダー体は、開状態では一直線に並ぶように、設けられており、
前記2つのホルダー体の各々は、固定ホルダー部と、可動ホルダー部と、からなっており、
前記固定ホルダー部は、基端部が前記柄取付部に連結されており、
前記可動ホルダー部は、基端部が回動機構を介して前記固定ホルダー部の先端部に連結されており、
前記回動機構は、前記固定ホルダー部と前記可動ホルダー部とを一直線に並べて維持する伸長状態と、前記可動ホルダー部を前記基端部にて折り返して前記固定ホルダー部の上に重ねて維持する短縮状態と、を実現するように構成されている、
ことを特徴とする、モップホルダー。
【請求項2】
前記回動機構は、連結軸部と、付勢ばねと、スライド部材と、を有しており、
前記連結軸部は、前記固定ホルダー部の前記先端部に設けられた軸部と、前記可動ホルダー部の前記基端部に設けられた軸受け部と、前記軸部と前記軸受け部とを回動可能に連結する連結軸と、を有しており、
前記軸部と前記軸受け部とは、前記伸長状態においては、前記固定ホルダー部の前記先端部の端面と、前記可動ホルダー部の前記基端部の端面とが、突き合わされた状態となるように、且つ、前記短縮状態においては、前記可動ホルダー部が前記固定ホルダー部の上に重なる状態となるように、連結されており、
前記付勢ばねは、前記連結軸部に設けられており、前記伸長状態となるまで、前記可動ホルダー部を前記固定ホルダー部に対して回動させるよう付勢するように、設けられており、
前記スライド部材は、前記固定ホルダー部の前記先端部に向けてスライドするように、スプリングによって常時付勢されており、前記可動ホルダー部が折り返される時には反付勢方向にスライドし、前記可動ホルダー部が前記固定ホルダー部の上に重なるまで折り返された時には、付勢方向にスライドして、前記連結軸部の前記軸受け部に係合するように、構成されている、
請求項1記載のモップホルダー。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のモップホルダーと、前記モップホルダーによって保持された前記払拭体と、柄と、を備えた、モップであって、
前記払拭体は、前記キャンパスに、2つの前記ホルダー体を挿し込むための前記取付孔を、有しており、
前記取付孔としては、各々の前記ホルダー体に対して、少なくとも、先端孔部及び基端孔部が、設けられており、
前記基端孔部は、前記可動ホルダー部と前記連結軸部と前記固定ホルダー部とが通過できる大きさを、有しており、
前記先端孔部は、前記基端孔部より小さく、前記可動ホルダー部の前記先端部が略隙間無く挿入される大きさを、有している、
ことを特徴とするモップ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のモップホルダーと、前記モップホルダーによって保持された前記払拭体と、柄と、を備えた、モップであって、
前記払拭体は、前記キャンパスに、2つの前記ホルダー体を挿し込むための前記取付孔を、有しており、
前記取付孔としては、各々の前記ホルダー体に対して、1個のみが、設けられており、
前記取付孔の基端部は、前記可動ホルダー部と前記連結軸部と前記固定ホルダー部とが通過できる大きさを、有しており、
前記取付孔の先端部は、前記基端部より小さく、前記可動ホルダー部の前記先端部が略隙間無く挿入される大きさを、有している、
ことを特徴とするモップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モップの払拭体を保持するためのモップホルダー、及び、該モップホルダーによって払拭体を保持しているモップ、に関する。
【背景技術】
【0002】
モップは、一般に、払拭体をモップホルダーで保持する形態を有しており、モップホルダーは、一般に、使用時の形態が不変であるので、払拭体の使用時の幅寸法も不変である。よって、モップが一度に払拭できる床面の幅寸法も、不変である。なお、使用時の長さ寸法を変更できるモップホルダーが、特許文献1に示されるように、公知であり、また、使用時の幅寸法を変更できる掃除機が、特許文献2に示されるように、公知であるが、使用時の幅寸法を変更できるモップホルダーは、知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3172999号公報
【特許文献2】特開2010-124845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用時の幅寸法を変更できるモップホルダーがあれば、モップを使用する際に床面の広さに応じた使い分けが可能となるので、非常に便利である。
【0005】
本発明は、使用時の幅寸法を変更できるモップホルダー、及び、該モップホルダーを備えたモップ、を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のモップホルダーは、柄取付部と、払拭体のキャンパスの取付孔に挿し込むための二股ホルダーと、を有しており、
前記二股ホルダーは、2つの同じホルダー体からなっており、前記柄取付部の先端部に、開閉可能に、連結されており、
前記2つのホルダー体は、開状態では一直線に並ぶように、設けられており、
前記2つのホルダー体の各々は、固定ホルダー部と、可動ホルダー部と、からなっており、
前記固定ホルダー部は、基端部が前記柄取付部に連結されており、
前記可動ホルダー部は、基端部が回動機構を介して前記固定ホルダー部の先端部に連結されており、
前記回動機構は、前記固定ホルダー部と前記可動ホルダー部とを一直線に並べて維持する伸長状態と、前記可動ホルダー部を前記基端部にて折り返して前記固定ホルダー部の上に重ねて維持する短縮状態と、を実現するように構成されている、
ことを特徴としている。
【0007】
本発明の第1態様のモップは、本発明のモップホルダーと、前記モップホルダーによって保持された前記払拭体と、柄と、を備えており、
前記払拭体は、前記キャンパスに、2つの前記ホルダー体を挿し込むための前記取付孔を、有しており、
前記取付孔としては、各々の前記ホルダー体に対して、少なくとも、先端孔部及び基端孔部が、設けられており、
前記基端孔部は、前記可動ホルダー部と前記連結軸部と前記固定ホルダー部とが通過できる大きさを、有しており、
前記先端孔部は、前記基端孔部より小さく、前記可動ホルダー部の前記先端部が略隙間無く挿入される大きさを、有している、
ことを特徴としている。
【0008】
本発明の第2態様のモップは、本発明のモップホルダーと、前記モップホルダーによって保持された前記払拭体と、柄と、を備えており、
前記払拭体は、前記キャンパスに、2つの前記ホルダー体を挿し込むための前記取付孔を、有しており、
前記取付孔としては、各々の前記ホルダー体に対して、1個のみが、設けられており、
前記取付孔の基端部は、前記可動ホルダー部と前記連結軸部と前記固定ホルダー部とが通過できる大きさを、有しており、
前記取付孔の先端部は、前記基端部より小さく、前記可動ホルダー部の前記先端部が略隙間無く挿入される大きさを、有している、
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明のモップホルダーによれば、幅寸法を変位させることができるので、払拭体を幅広の形態で使用したり幅狭の形態で使用したりでき、それを適宜選択して実行でき、よって、床面清掃に係る利便性を向上できる。
【0010】
本発明の第1態様のモップによれば、先端孔部に挿入された可動ホルダー部を安定させることができるので、モップホルダーによる払拭体の保持を安定させることができる。
【0011】
本発明の第2態様のモップによれば、取付孔の先端部に挿入された可動ホルダー部を安定させることができるので、モップホルダーによる払拭体の保持を安定させることができる。しかも、各々のホルダー体に対して取付孔は1個のみ設けられているので、モップホルダーによる払拭体の保持作業を容易に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のモップの一使用形態を示す上方斜視図である。
図2図1のモップの別の使用形態を示す上方斜視図である。
図3】払拭体を省略した状態の、図1のモップを示す、上方斜視図である。
図4】払拭体を省略した状態の、図2のモップを示す、上方斜視図である。
図5図1のモップホルダーの上方斜視図である。
図6図1のモップホルダーの下方斜視図である。
図7図1のモップホルダーの平面図である。
図8図1のモップホルダーの正面図である。
図9】閉状態のモップホルダーを示す正面図である。
図10図5のX-X断面図である。
【0013】
図11図2のモップホルダーの上方斜視図である。
図12図2のモップホルダーの下方斜視図である。
図13図2のモップホルダーの正面図である。
図14図11のXIV-XIV断面図である。
図15】ホルダー体の分解上方斜視図である。
図16】「伸長状態」のホルダー体の断面図である。
図17】「短縮状態」のホルダー体の断面図である。
図18】払拭体の上方斜視図である。
図19】払拭体をモップホルダーによって保持する作業を示す正面図である。
図20】モップを収納する様子を示す図である。
図21】払拭体の別の例を示す上方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明のモップの一使用形態を示す上方斜視図である。図1のモップ10は、幅広の使用形態を呈している。図2は、図1のモップの別の使用形態を示す上方斜視図である。図2のモップ10は、幅狭の使用形態を示している。モップ10は、柄1と、柄1の先端に取り付けられているモップホルダー2と、モップホルダー2によって保持されている払拭体3と、を備えている。図3は、払拭体3を省略した状態の、図1のモップ10を示す、上方斜視図である。図4は、払拭体3を省略した状態の、図2のモップ10を示す、上方斜視図である。図3のモップ10のモップホルダー2は、最大の幅寸法W1を呈しており、図4のモップ10のモップホルダー2は、最小の幅寸法W2を呈している。すなわち、本発明のモップ10では、モップホルダー2が幅寸法を変位させることができるようになっている。
【0015】
図5図6図7、及び図8は、それぞれ、図1のモップホルダー2すなわち幅広の使用形態のモップホルダー2の上方斜視図、下方斜視図、平面図、及び正面図である。モップホルダー2は、柄取付部21と、二股ホルダー22と、を有している。二股ホルダー22は、払拭体3のキャンパスの取付孔(後述する)に挿し込むための部材である。二股ホルダー22は、2つの同じホルダー体23、23からなっており、柄取付部21の先端部210に、開閉可能に、連結されている。図5~8は、開状態のモップホルダー2を示しており、図9は、閉状態のモップホルダー2を示している。2つのホルダー体23、23は、図8に示されるように、開状態では一直線に並ぶように、設けられている。図10は、図5のX-X断面図である。
【0016】
2つのホルダー体23、23の各々は、固定ホルダー部4と、可動ホルダー部5と、からなっている。固定ホルダー部4は、基端部41が柄取付部21の先端部210に連結されており、可動ホルダー部5は、基端部51が回動機構6を介して固定ホルダー部4の先端部42に連結されている。回動機構6は、固定ホルダー部4と可動ホルダー部5とを一直線に並べて維持する「伸長状態」と、可動ホルダー部5を基端部51にて折り返して固定ホルダー部4の上に重ねて維持する「短縮状態」と、を実現するように構成されている。図1及び図5図10は、「伸長状態」を示している。一方、図11図12、及び図13は、それぞれ、図2のモップホルダー2すなわち幅狭の使用形態のモップホルダー2の上方斜視図、下方斜視図、及び正面図であり、「短縮状態」を示している。図14は、図11のXIV-XIV断面図である。
【0017】
図15は、ホルダー体23の分解上方斜視図である。固定ホルダー部4は、上開きの箱状の下体43と、下体43を塞ぐ蓋体44と、からなっている。回動機構6は、連結軸部61と、付勢ばね62と、スライド部材63と、を有している。
【0018】
連結軸部61は、固定ホルダー部4の下体43の先端部42に設けられた軸部611と、可動ホルダー部5の基端部51に設けられた軸受け部612と、軸部611と軸受け部612とを回動可能に連結する連結軸613と、を有している。軸部611と軸受け部612とは、「伸長状態」においては、固定ホルダー部4の先端部42の端面421と、可動ホルダー部5の基端部51の端面511とが、突き合わされた状態となるように、且つ、「短縮状態」においては、可動ホルダー部5が固定ホルダー部4の上に重なる状態となるように、連結されている。図16は「伸長状態」のホルダー体23の断面図であり、図17は「短縮状態」のホルダー体23の断面図である。
【0019】
付勢ばね62は、連結軸部61に設けられており、「伸長状態」となるまで、可動ホルダー部5を固定ホルダー部4に対して回動させるよう付勢するように、設けられている。具体的には、付勢ばね62において、一端621は固定ホルダー部4の下体43の先端部42に上方から固定されており、他端622は可動ホルダー部5の先端部51に上方から固定されており、巻部623には連結軸613が貫通している。
【0020】
スライド部材63は、固定ホルダー部4の先端部42に向けてスライドするように、スプリング631によってX1方向に常時付勢されており、可動ホルダー部5が折り返される時には反付勢方向(X2方向)にスライドし、可動ホルダー部5が固定ホルダー部4の上に重なるまで折り返された時には、付勢方向(X1方向)にスライドして、連結軸部61の軸受け部612に係合するように、構成されている。具体的には、スライド部材63は、固定ホルダー部4の下体43内に収容された細長部材であり、先端に係合突起632を有しており、後端に蓋体44から突出した摘み部633を有している。係合突起632は、図17に示されるように、軸受け部612の切欠き部6121に入り込むことよって、軸受け部612に係合するようになっている。なお、可動ホルダー部5の長さ寸法W11は、固定ホルダー部4の長さ寸法W12よりも小さいので、ホルダー体23の「短縮状態」において、摘み部633は露出している。
【0021】
すなわち、ホルダー体23においては、固定ホルダー部4の先端部42の端面421と可動ホルダー部5の基端部51の端面511とが突き合わされた状態が、付勢ばね62の付勢力によって維持されることにより、「伸長状態」が維持されるようになっている。また、ホルダー体23においては、可動ホルダー部5が固定ホルダー部4の上に重なった状態が、軸受け部612に係合したスライド部材63によって維持されることにより、「短縮状態」が維持されるようになっている。
【0022】
更に、ホルダー体23において、「伸長状態」から「短縮状態」への変位は、可動ホルダー部5の先端部52に上向きの力(図16の矢印F)を加えて、可動ホルダー部5を連結軸613回りに回動させることにより、実行される。また、ホルダー体23において、「短縮状態」から「伸長状態」への変位は、摘み部633を基端側に移動させることにより、すなわち、スライド部材63をX2方向へ移動させることにより、実行される。すなわち、ホルダー体23は、「短縮状態」においてスライド部材63をX2方向へ移動させると、切欠き部6121と係合突起632との係合が解除され、可動ホルダー部5が、付勢ばね62の付勢力(図16の矢印R)によって連結軸613回りに回動して、固定ホルダー部4に対して一直線に並び、その結果、「伸長状態」となる。
【0023】
図18は、払拭体3の上方斜視図である。払拭体3は、キャンパス31と多数のパイル32とを有している。多数のパイル32は、キャンパス31の裏面に植設されて払拭面を構成している。払拭体3は、キャンパス31の表面に、2つのホルダー体23、23を挿し込むための取付孔を、有している。なお、取付孔は、キャンパス31の表面に布を当て、その布の両端をキャンパス31に縫い付けることによって、作られている。取付孔としては、各々のホルダー体23、23に対して、少なくとも、先端孔部311及び基端孔部312が、設けられている。基端孔部312は、可動ホルダー部5と連結軸部61と固定ホルダー部4とが通過できる大きさを、有している。先端孔部311は、基端孔部312より小さく、可動ホルダー部5の先端部52が略隙間無く挿入される大きさを、有している。
【0024】
払拭体3をモップホルダー2によって保持するためには、図19に示されるような作業を行う。すなわち、まず、払拭体3を中央で2つ折りにする。次に、ホルダー体23が「伸長状態」であるモップホルダー2を、略閉状態で、払拭体3に対向させる。次に、各ホルダー体23の可動ホルダー部5の先端部52を、矢印に示すように、基端孔部312に挿入し、更に先端孔部311に挿入する。そして、モップホルダー2を開状態とする。これにより、図1に示される使用形態のモップ10が得られる。
【0025】
上記構成のモップ10は、次のような作用効果を発揮できる。
(1)モップホルダー2が幅寸法を変位させることができる。すなわち、モップホルダー2を、ホルダー体23の「伸長状態」すなわち幅広の形態で使用することによって、払拭体3を幅広の形態で使用でき、よって、床面の幅広い領域を一度に払拭でき、それ故、清掃効率を向上できる。また、モップホルダー2を、ホルダー体23の「短縮状態」すなわち幅狭の形態で使用することによって、払拭体3を幅狭の形態で使用でき、よって、隙間等の狭い床面を払拭でき、それ故、清掃残しを防止できる。しかも、それらを適宜選択して実行できるので、床面清掃に係る利便性を向上できる。
【0026】
(2)モップホルダー2を、ホルダー体23の「短縮状態」で使用すると、パイル32が、図2に示されるように、払拭体3の下面だけでなく上面にも存在するので、払拭体3の上下両面すなわち略全周を清掃に使用でき、したがって、清掃効率を向上でき、特に、狭い隙間の清掃に有効に使用できる。
【0027】
(3)ホルダー体23の「伸長状態」及び「短縮状態」をそれぞれ簡素な構成で実現できるので、生産性が良い。
【0028】
(4)ホルダー体23の「伸長状態」から「短縮状態」への変位は、可動ホルダー部5の先端部52に上向きの力を加えるだけでよいので、操作者は容易に実行できる。また、ホルダー体23の「短縮状態」から「伸長状態」への変位は、摘み部633を移動させると自動的に実行されるので、操作者は容易に実行できる。
【0029】
(5)払拭体3の先端孔部312が、基端孔部311より小さく、可動ホルダー部5の先端部52が略隙間無く挿入される大きさを、有しているので、先端孔部312に挿入された可動ホルダー部5を安定させることができる。よって、モップホルダー2による払拭体3の保持を安定させることができる。
【0030】
(6)図20に示されるように、モップホルダー2の2つのホルダー体23を共に「短縮状態」として、且つ、モップホルダー2を「開いた状態」で柄1に沿わせると、高さ寸法の小さい収納ケース7に、立てた状態で収納できる。すなわち、コンパクトに収納できる。
【0031】
[変形例]
(1)モップホルダー2は、一方のホルダー体23を「伸長状態」で、及び、他方のホルダー体23を「短縮状態」で、使用してもよい。これによれば、モップホルダー2すなわち払拭体3を、幅寸法W1とW2との間の幅寸法で使用できる。
【0032】
(2)図21に示される払拭体3を使用してもよい。この払拭体3においては、キャンパス31の表面に、各々のホルダー体23、23に対して、1個の取付孔313のみが、設けられている。取付孔313は、先端部3131が基端部3132よりも小さくなっており、先端部3131は、可動ホルダー部5の先端部52が略隙間無く挿入される大きさを、有しており、基端部3132は、可動ホルダー部5と連結軸部61と固定ホルダー部4とが通過できる大きさを、有している。これによれば、先端部3131に挿入された可動ホルダー部5を安定させることができるので、モップホルダー2による払拭体3の保持を安定させることができる。更には、ホルダー体23を挿入する孔が1個であるので、ホルダー体23の取付孔313への取付作業を容易に実行でき、よって、モップホルダー2による払拭体3の保持作業を容易に実行できる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のモップホルダーは、床面清掃の利便性を向上できるので、産業上の利用価値は大である。
【符号の説明】
【0034】
10 モップ
2 モップホルダー
21 柄取付部
22 二股ホルダー
23 ホルダー体
3 払拭体
31 キャンパス
311 先端孔部
312 基端孔部
313 取付孔
3131 先端部
3132 基端部
4 固定ホルダー部
41 基端部
42 先端部
421 端面
5 可動ホルダー部
51 基端部
511 端面
52 先端部
6 回動機構
61 連結軸部
611 軸部
612 軸受け部
613 連結軸
62 付勢ばね
63 スライド部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21