(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022356
(43)【公開日】2023-02-15
(54)【発明の名称】気泡除去装置
(51)【国際特許分類】
B01D 19/00 20060101AFI20230208BHJP
B01D 27/08 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
B01D19/00 A
B01D19/00 G
B01D27/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021127031
(22)【出願日】2021-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】000252252
【氏名又は名称】和興フィルタテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(74)【代理人】
【識別番号】100157417
【弁理士】
【氏名又は名称】並木 敏章
(74)【代理人】
【識別番号】100218095
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 芳穂
(72)【発明者】
【氏名】石田 恵一
【テーマコード(参考)】
4D011
4D116
【Fターム(参考)】
4D011AA02
4D011AA08
4D011AC04
4D011AC06
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4D116BB01
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4D116QA06C
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4D116QA14E
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4D116QA54D
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4D116QB03
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4D116QB24
4D116QB26
4D116QB35
4D116UU20
4D116VV03
4D116VV04
4D116VV30
(57)【要約】
【課題】潤滑油等に含まる気泡を分離除去することができ、これにより油圧ポンプにおいてエア噛みによる異音の発生等を防ぐことができる気泡除去装置を提供する。
【解決手段】吸引側配管101の内部流路を構成する内部流路空間14と、内部流路空間14の上部に形成されてミッションオイル中から浮上した気泡を溜める気泡貯留空間15とを有したケーシング部材10と、一端がケーシング部材10に接続され、気泡貯留空間15と連通する気泡排出流路を有した気泡排出用配管104a,104bと、気泡排出用配管104a,104bの他端に接続され、気泡貯留空間15内の気泡を吸引排出するバキュームポンプ140a,140bと、を備えて構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯留したタンク内の液体を液体ポンプにより吸引して供給対象に供給する液体供給システムにおいて、前記タンクと前記液体ポンプとを繋ぐ吸引側配管の途中に設けられ、前記吸引側配管の内部流路を流れる液体中の気泡を除去する気泡除去装置であって、
前記吸引側配管の内部流路を構成するケーシング内部流路空間と、前記ケーシング内部流路空間の上部に形成されて前記ケーシング内部流路空間を流れる液体中から浮上した気泡を溜める気泡貯留空間とを有したケーシング部材と、
一端が前記ケーシング部材に接続され、前記気泡貯留空間と連通する気泡排出流路を有した気泡排出用配管と、
前記気泡排出用配管の他端に接続され、前記気泡貯留空間内の気泡を、前記気泡排出流路を介して吸引排出する気泡吸引装置と、を備えることを特徴とする気泡除去装置。
【請求項2】
前記ケーシング内部流路空間の液体の流れ方向に直角な断面積が、前記吸引側配管の内部流路の液体の流れ方向に直角な断面積より大きいことを特徴とする請求項1に記載の気泡除去装置。
【請求項3】
前記液体供給システムは、前記吸引側配管の内部流路を流れる液体を濾過するフィルタ装置を備え、
前記フィルタ装置は、前記吸引側配管に設けられた配管側接続部に対して着脱自在に接続可能なフィルタ側接続部を有するカートリッジ式のフィルタ装置であり、
前記ケーシング部材は、
前記配管側接続部と接続可能な流入側接続部と、
前記フィルタ側接続部と接続可能な流出側接続部と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の気泡除去装置。
【請求項4】
前記液体が前記ケーシング内部流路空間へ流入する流入口の位置と、前記液体が前記ケーシング内部流路空間から流出する流出口の位置とが、前記ケーシング内部流路空間における液体の流れ方向に対して直角な方向においてずれていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の気泡除去装置。
【請求項5】
前記ケーシング内部流路空間に流入した液体中の気泡が前記吸引側配管の内部流路へ流出するのを抑制する気泡流出抑制部材を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の気泡除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管の内部流路を流れる液体中の気泡を除去する気泡除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種機械で使用される潤滑油や、産業用油圧機器の油圧回路中を流れる作動油等には、各種機械や産業油圧機器の稼働によって金属ダストやゴミ等の異物が混入する場合があり、その場合、混入した異物によって各種機械や産業油圧機器が損傷を受ける虞が生じる。したがって、混入した異物を取り除くために、潤滑回路や油圧回路の配管にフィルタ装置を配設して潤滑油や作動油等を濾過している。このようなフィルタ装置には、例えば特許文献1に開示されているように、流入口及び流出口を有するフィルタケースと、このフィルタケース内に設けられるフィルタエレメント(濾材)とを備えたものがある。これにより、潤滑油や作動油等がこのフィルタ装置を通過する際に、フィルタケース内に設けられたフィルタエレメントの濾材表面及び濾層内で異物を捕捉除去することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
農業機械や建設機械等では、変速機の潤滑過程においてミッションギヤによるエアの巻き込みや稼働時に生じる振動等によって、潤滑油や作動油中に多くの気泡が発生する場合がある。このような多くの気泡が潤滑油等とともにフィルタ装置に流入すると、フィルタケース内の所定箇所に溜まってエア溜まりが生じたり、フィルタエレメントを通過する際に、濾材の内部構造等の影響によって気泡が大きく成長したりすることがある。大きな気泡を含む潤滑油等がフィルタ装置から流出して油圧ポンプに供給されると、油圧ポンプでエア噛みによる異音が発生し、また、潤滑油に気泡が含まれていると油圧仕事率の低下や潤滑不良が生じるといった問題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、潤滑油や作動油等に含まる気泡を分離除去することができ、これにより油圧ポンプにおいてエア噛みによる異音の発生等を防ぐことができる気泡除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る気泡除去装置は、液体を貯留したタンク(例えば、実施形態におけるオイルパン130)内の液体を液体ポンプ(例えば、実施形態における第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120)により吸引して供給対象(例えば、実施形態における静油圧式無段変速機112及び副変速機121)に供給する液体供給システムにおいて、前記タンクと前記液体ポンプとを繋ぐ吸引側配管(例えば、実施形態における吸引側配管101)の途中に設けられ、前記吸引側配管の内部流路を流れる液体中の気泡を除去する気泡除去装置であって、前記吸引側配管の内部流路を構成するケーシング内部流路空間(例えば、実施形態における内部流路空間14)と、前記ケーシング内部流路空間の上部に形成されて前記ケーシング内部流路空間を流れる液体中から浮上した気泡を溜める気泡貯留空間(例えば、実施形態における気泡貯留空間15)とを有したケーシング部材(例えば、実施形態におけるケーシング部材10)と、一端が前記ケーシング部材に接続され、前記気泡貯留空間と連通する気泡排出流路を有した気泡排出用配管(例えば、実施形態における気泡排出用配管104a,104b)と、前記気泡排出用配管
の他端に接続され、前記気泡貯留空間内の気泡を、前記気泡排出流路を介して吸引排出する気泡吸引装置(例えば、実施形態におけるバキュームポンプ140a,140b)と、を備える。
【0007】
上記構成の気泡除去装置において、前記ケーシング内部流路空間の液体の流れ方向に直角な断面積が、前記吸引側配管の内部流路(例えば、実施形態における流入流路57)の液体の流れ方向に直角な断面積より大きいことが好ましい。
【0008】
上記構成の気泡除去装置において、前記液体供給システムは、前記吸引側配管の内部流路を流れる液体を濾過するフィルタ装置(例えば、実施形態におけるフィルタ装置30)を備え、前記フィルタ装置は、前記吸引側配管に設けられた配管側接続部(例えば、実施形態におけるカートリッジ接続部50)に対して着脱自在に接続可能なフィルタ側接続部(例えば、実施形態における突出部36、雌ねじ36a)を有するカートリッジ式のフィルタ装置であり、前記ケーシング部材は、前記配管側接続部と接続可能な流入側接続部(例えば、実施形態における二次側流路部材16の基端部、雌ねじ16b)と、前記フィルタ側接続部と接続可能な流出側接続部(例えば、実施形態における二次側流路部材16の基端部、雄ねじ16a)と、を備えることが好ましい。
【0009】
上記構成の気泡除去装置において、前記液体が前記ケーシング内部流路空間へ流入する流入口(例えば、実施形態における流入口72)の位置と、前記液体が前記ケーシング内部流路空間から流出する流出口(例えば、実施形態における流出口73)の位置とが、前記ケーシング内部流路空間における液体の流れ方向に対して直角な方向においてずれていることが好ましい。
【0010】
上記構成の気泡除去装置において、前記ケーシング内部流路空間に流入した液体中の気泡が前記吸引側配管の内部流路へ流出するのを抑制する気泡流出抑制部材(例えば、実施形態における金網メッシュ65,下り壁66)を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るフィルタ装置によれば、吸引側配管の内部流路を構成するケーシング内部流路空間と、ケーシング内部流路空間の上部に形成されてケーシング内部流路空間を流れる液体中から浮上した気泡を溜める気泡貯留空間とを有したケーシング部材と、一端がケーシング部材に接続され、気泡貯留空間と連通する気泡排出流路を有した気泡排出用配管と、気泡排出用配管の他端に接続され、気泡排出流路を介して気泡貯留空間内の気泡を吸引排出する気泡吸引装置と、を備えて構成される。これにより、ケーシング部材において吸引側配管の内部流路を流れる液体から気泡を分離・貯留し、貯留した気泡を気泡吸引装置によって強制的に除去することができるため、液体ポンプにおいて液体中の気泡に起因する異音の発生を抑制することができる。
【0012】
本発明に係る気泡除去装置において、ケーシング内部流路空間の液体の流れ方向に直角な断面積が、吸引側配管の内部流路の液体の流れ方向に直角な断面積より大きいことが好ましい。このような構成とすると、ケーシング内部流路空間における液体の流速が低下するので、液体がケーシング内部流路空間内に流入してから流出するまでの時間を長引かせることができる。したがって、気泡が液体中から浮上するための時間に余裕を持たせることができるため、より多くの気泡を収集することができる。
【0013】
本発明に係る気泡除去装置において、液体供給システムに設けられたフィルタ装置が、吸引側配管に設けられた配管側接続部に対して着脱自在に接続可能なフィルタ側接続部を有するカートリッジ式のフィルタ装置であった場合に、ケーシング部材は、配管側接続部と接続可能な流入側接続部と、フィルタ側接続部と接続可能な流出側接続部と、を備える
ことが好ましい。このような構成にすると、カートリッジ式フィルタ装置を有する既存の液体供給システムに対して、必要に応じて気泡除去装置を追加することができる。
【0014】
本発明に係る気泡除去装置において、液体がケーシング内部流路空間へ流入する流入口の位置と、液体がケーシング内部流路空間から流出する流出口の位置とが、ケーシング内部流路空間における液体の流れ方向に対して直角な方向においてずれていることが好ましい。このような構成にすると、ケーシング内部流路空間を横方向に向けて設置する場合において、流入口の上下方向における位置が、流出口の上下方向における位置よりも高くなるようにして設置することで、液体がケーシング内部流路空間内に流入してから流出するまでの時間を長引かせることができる。したがって、気泡が液体中から浮上するための時間に余裕を持たせることができるため、より多くの気泡を収集することができる。
【0015】
本発明に係る気泡除去装置において、ケーシング内部流路空間に流入した液体中の気泡が吸引側配管の内部流路へ流出するのを抑制する気泡流出抑制部材を備えることが好ましい。このような構成にすると、液体中の気泡をケーシング内部流路空間内及び気泡貯留空間により多く留めることができるので、除去する気泡の量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る気泡除去装置が設けられた液体供給システムの概略構成を示す図である。
【
図2】上記気泡除去装置を構成するケーシング部材、及びこのケーシング部材に接続されるカートリッジ接続部とフィルタ装置の断面図である。
【
図3】上記気泡除去装置のケーシング部材の正面図である。
【
図4】上記気泡除去装置を通過するミッションオイルと気泡の移動方向を説明するための図である。
【
図5】上記気泡除去装置のケーシング部材に気泡流出抑制部材として設けられた金網メッシュの設置位置を示す図である。
【
図6】上記気泡除去装置のケーシング部材に気泡流出抑制部材として設けられた下り壁の設置位置を示す図である。
【
図7】上記気泡除去装置において、フィルタ装置を上方から着脱可能とする構造を有するケーシング部材の断面図である。
【
図8】上記気泡除去装置において、フィルタ装置を下方から着脱可能とする構造を有するケーシング部材の断面図である。
【
図9】上記気泡除去装置を油圧回路の吸引配管を構成するフィルタ流入配管に取り付け可能とするケーシング部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、
図1に示すようなトラクタ等の農業機械に搭載された静油圧式無段変速機(HST:Hydro-Static Transmission)112及び副変速機(ギヤ変速機)121に対してミッション
オイルを供給する液体供給システムに、本発明に係る気泡除去装置が適用される場合を例に挙げている。ここで、上述したミッションオイルは、静油圧式無段変速機112においては作動油として使用され、副変速機においては潤滑油として使用される。
【0018】
図1において、第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120は吸入側配管101(後述するフィルタ流入配管102及びフィルタ流出配管103)と繋がっており、吸入側配管101の一方端は二分岐して第1油圧ポンプ110と第2油圧ポンプ120とに接続され、他方端はオイルパン130内に挿入されている。これにより、第1油圧ポンプ110は吸入側配管101を通してオイルパン130から吸引したミッションオイルを静油圧式無段変速機112へ供給することができる。また、第2油圧ポンプ120は吸入側配管
101を通してオイルパン130から吸引したミッションオイルを副変速機121へ供給する。
【0019】
第1油圧ポンプ110と静油圧式無段変速機112との間には、リリーフバルブ111が設けられている。これにより、静油圧式無段変速機112へ供給されるミッションオイルの油圧が所定の圧力を越えた場合は、リリーフバルブ111が開放してミッションオイルの一部をオイルパン130へ戻すことで油圧が所定の圧力を越えないように構成されている。また、副変速機121へ供給されたミッションオイルは副変速機121内に形成されている流路を通過した後にオイルパン130へ戻るように構成されている。
【0020】
オイルパン130と、第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120との間に配設された吸入側配管101の途中にはフィルタ装置30が設けられている。フィルタ装置30は、吸入側配管101の内部流路を流れるミッションオイルを濾過して、ミッションオイルに混入した金属ダストやゴミ等の異物を取り除く。吸入側配管101には、フィルタ装置30を吸入側配管101に対して着脱自在にするためのカートリッジ接続部50が設けられており、フィルタ装置30はカートリッジ接続部50に対して着脱自在に取り付け可能なカートリッジ式のフィルタ装置になっている。
【0021】
カートリッジ接続部50は、フィルタ装置30が有するフィルタ側接続部と接続可能な配管側接続部を有している。フィルタ側接続部と配管側接続部とが接続された状態においては、オイルパン130から吸引されたミッションオイルを吸入側配管101からカートリッジ接続部50を介してフィルタ装置30へ流入させることができ、かつ、カートリッジ接続部50を介してフィルタ装置30によって濾過されたミッションオイルを第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120へ繋がる吸入側配管101へ流出させることができる。ここで、吸入側配管101のうち、オイルパン130からカートリッジ接続部50へ至る吸入側配管101をフィルタ流入配管102といい、カートリッジ接続部50から第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120へ至る吸入側配管101をフィルタ流出配管103という。
【0022】
本実施形態においては、カートリッジ接続部50とフィルタ装置30との間に、吸引側配管101の内部流路を流れるミッションオイルに混入した気泡を除去する気泡除去装置1が取り付けられている。気泡除去装置1は、内部流路空間14及び気泡貯留空間15が形成されたケーシング部材10と、気泡貯留空間15と連通する気泡排出流路を有した気泡排出用配管104a,104bと、気泡排出用配管104a,104bに接続されたバキュームポンプ140a,140bと、によって構成されている。なお、本実施形態の気泡除去装置は2台のバキュームポンプ140a,140bを備えているが、バキュームポンプの数は1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0023】
次に
図2を参照してケーシング部材10、フィルタ装置30及びカートリッジ接続部50の構造について説明する。ここで、カートリッジ接続部50は、農業機械の車体フレーム等に対して横向きの姿勢で設けられているものとする。したがってケーシング部材10及びフィルタ装置30もカートリッジ接続部50に対して横向きの姿勢で取り付けられることになる。以下の説明においては、
図2に示す上下の矢印の方向を上下方向(縦方向)とし、左右の矢印の方向を左右方向(横方向)として説明する。
【0024】
図2において、カートリッジ接続部50は、中空円柱の中心軸を横方向に倒した形状になっており、吸入配管側底面51には、フィルタ流入配管102と接続する流入口52が形成され、フィルタ装置側底面53には流入口52から流入したミッションオイルを流出させる流出口54が形成されている。吸入配管側底面51、フィルタ装置側底面53及びカートリッジ接続部50の内側面55によって流入空間56が形成され、流入口52から
流入したミッションオイルは流入空間56へ流入するようになっている。フィルタ装置側底面53の上部及び下部には流入空間56から流出口54へ至る流入通路57が形成されており、これにより、流入空間56へ流入したミッションオイルは流入通路57を通って流出口54から流出される。
【0025】
フィルタ装置側底面53の外側面(図中、右側の面)には、一点鎖線で示す中心軸上に、フィルタ装置30の突出部36(後述する)と接続する円筒形状の第1接続部58が突出成形されている。第1接続部58の先端部の外周面には、後述するフィルタ装置30の突出部36の内周面に形成された雌ねじ36aと螺合する雄ねじ58aが形成されている。また、フィルタ装置側底面53の内側面(図中、左側の面)には、一点鎖線で示す中心軸上に吸入配管側底面51を貫いて
図1に示したフィルタ流出配管103と接続する円柱形状の第2接続部59が突出成形されている。そして、第1接続部58、フィルタ装置側底面53及び第2接続部59を貫く流出通路60が形成されており、フィルタ装置30によって濾過されたミッションオイルは流出通路60を通ってフィルタ流出配管103へ流出する。なお、吸入配管側底面51と第2接続部59との間にはガスケットなど、液密を保持するシール部材(図示略)が施され、流入空間56内のミッションオイルが外部へ漏れないようになっている。
【0026】
次に、フィルタ装置30は、左方に開口した有底円筒状のフィルタケース31と、フィルタケース31内に設けられたフィルタエレメント40と、フィルタケース31の左方開口部を覆うように取り付けられた略円盤状のカバー部材32と、カバー部材32の左側面に接合された略円環状のカバー固定部材33と、カバー固定部材33の左側面に設けられたリング状の第1ガスケット34(液密を保持するシール部材)とを有している。カバー部材32とカバー固定部材33とはスポット溶接等によって接合されている。カバー固定部材33は、フィルタケース31の外周端部とともにカバー固定部材33の外周端部を折り曲げてかしめることによりフィルタケース31に取り付けられている。これによりフィルタケース31の内部に、フィルタエレメント40が配設されるエレメント配設空間35が形成される。
【0027】
カバー部材32の中央部には、右方に突出する円筒状の突出部36が設けられ、突出部36の内周面には雌ねじ36aが形成されており、この雌ねじ36aは、カートリッジ接続部50における第1接続部58の先端部に形成された雄ねじ58aと螺合する。これにより、第1接続部58の先端部を突出部36内に挿入して、雄ねじ58aを雌ねじ36aと螺合させることで、カートリッジ接続部20に着脱可能に取り付けられるようになっている。カバー部材32において、突出部36を囲むようにして複数の流通孔37が左右方向に貫通形成されている。
【0028】
フィルタエレメント40は、円筒状のチューブ部材41と、チューブ部材41の外周面に設けられた濾材42と、チューブ部材41および濾材42の左端部に取り付けられた円盤状の左エンドプレート43と、チューブ部材41および濾材42の右端部に取り付けられた右エンドプレート44とを有している。チューブ部材41は、多数の小孔41aを有したパンチシート等から円筒状に形成された濾材42を支持するための部材である。濾材42は、例えば、セルロース、化学繊維等を蛇腹状(プリーツ状)に折り畳んで円筒状(断面菊花状)に形成され、ミッションオイル中の異物の捕捉機能を有する構成となっている。
【0029】
チューブ部材41および濾材42は、左右のエンドプレート43,44によって挟持され、チューブ部材41の内周面および左右のエンドプレート43,44によって囲まれた内部空間が形成される。フィルタエレメント40がフィルタケース31内のエレメント配設空間35に配設されると、エレメント配設空間35を濾材42より外側の空間(これを
流入空間35aと称する)と、濾材42およびチューブ部材41の内部空間(これを流出空間35bと称する)とに区画するようになっている。
【0030】
左エンドプレート43の中央部には、濾材42およびチューブ部材41の内部空間(流出空間35b)に連通する開口部が左右方向に貫通して形成されている。フィルタエレメント40は、フィルタケース31内において右エンドプレート44との間に設けられたバネ部材38により左方に付勢され、カバー部材32の右側面に押し付けられた固定状態でフィルタケース31内のエレメント配設空間35に配設される。左エンドプレート43とカバー部材32との間にはリング状の第2ガスケット39が設けられている。第2ガスケット39は、濾過前(1次側)のミッションオイルと濾過後(2次側)のミッションオイルとを仕切るためのシール部材である。このようにフィルタエレメント40がエレメント配設空間35に配設されると、左エンドプレート43の開口部にカバー部材32の突出部36が挿入された状態となるようになっている。
【0031】
次にケーシング部材10の構造について
図2に加えて
図3も参照しつつ説明する。
図3は、
図2においてカートリッジ接続部50側(
図2において図中左側)からケーシング部材10を見たときの正面図である。なお、
図3を参照して説明する場合の上下左右方向は、
図3に示す上下の矢印の方向を上下方向(縦方向)とし、左の矢印の方向を奥方向とし、右の矢印の方向を手前方向として説明する。ここで、
図3における奥方向は
図2の紙面に対して奥方向に対応し、
図3における手前方向は
図2の紙面に対して手前方向に対応する。また、
図2に示すケーシング部材10の断面図は、
図3におけるA-A断面を示している。
【0032】
ケーシング部材10は、本体部11と、本体部11の上部の開口部を覆う蓋部20とによって構成され、蓋部20は4本のネジ21によって本体部11に固定されている。本体部11は略直方体のブロック体であり、本実施形態においては
図3に示すように側面が途中で内側に傾斜する斜面になっており、上部の幅が底部の幅よりも狭くなっている。なお、本体部11の形状はこれに限らず、例えば本体部11の側面を垂直にして、上部の幅と底部の幅とが一致した直方体のブロック体としてもよい。本体部11には、カートリッジ接続部50と対向する面(以下、「本体部11の流入面」ともいう。)に設けられた流入開口12から、フィルタ装置30と対向する面(以下、「本体部11の流出面」ともいう。)に設けられた流出開口13まで貫通する空間が形成されている。この空間のうち後述する二次側流路部材16及び支持部17(
図3参照)を除く領域が内部流路空間14(一次側のミッションオイルの流路)となる。内部流路空間14の上部には略直方体形状の空間が形成され、この空間と蓋部20の内面に形成された空間とによって、内部流路空間14を流れるミッションオイル中の気泡を溜めるための気泡貯留空間15が形成される。
【0033】
蓋部20の上面には、気泡貯留空間15を
図1に示した気泡排出用配管104a,104bの気泡排出流路と連通させるための排出口22a,22bが設けられている。なお、気泡排出用配管104a,104bの排出口22a,22bへの取り付けは、
図1に示す継ぎ手105a,105bを用いて行われる。蓋部20の、本体部11の上部との当接面には気泡貯留空間ガスケット23が設けられており、これにより、蓋部20をネジ21で本体部11に固定すると、蓋部20と本体部11の上部との当接面における液密が保持される。
【0034】
流入開口12から流出開口13まで貫通する空間内は、前述した二次側流路部材16が
図3に示す支持部17によってケーシング部材10の中心軸(
図2中、一点鎖線で示す)上で支持されている。二次側流路部材16は略円筒状の部材であり、フィルタ装置30によって濾過されたミッションオイル(二次側ミッションオイル)をカートリッジ接続部50の流出通路60へ流入させる二次側流路空間18を形成している。ここで、二次側流路
部材16のフィルタ装置30側の端部を先端部といい、二次側流路部材16のカートリッジ接続部50側の端部を基端部という。
【0035】
二次側流路部材16の先端部は、本体部11の流出面から突出している。この先端部は、カートリッジ接続部50の第1接続部58とほぼ同じ形状になっており、先端部の外周面には雄ねじ58aと同様の雄ねじ16aが形成されている。したがって、二次側流路部材16の先端部に形成された雄ねじ16aは、フィルタ装置30の突出部36の内周面に形成された雌ねじ36aと螺合することができる。
【0036】
二次側流路部材16の基端部の開口面は、本体部11の流入面と同一面となっており、基端部の内径はフィルタ装置30の突出部36の内径と同じサイズになっている。また、二次側流路部材16の基端部の内周面には雌ねじ16bが形成されている。雌ねじ16bは、フィルタ装置30の突出部36の内周面に形成された雌ねじ36aと同様のねじになっており、これによりカートリッジ接続部50の第1接続部58の先端部を、二次側流路部材16の基端部内に挿入し、雄ねじ58aを雌ねじ16bに螺合させることができる。なお、
図3に示すように、本体部11の流入面において、流入開口12の外周側にはリング状のガスケット19が設けられており、カートリッジ接続部50の流出口54から流出したミッションオイルが外部に漏れないようになっている。
【0037】
以上の構造により、カートリッジ接続部50の流入通路57を通ってケーシング部材10の流入開口12へ流入したミッションオイルは、内部流路空間14を通ってフィルタ装置30へ流入する。なお、本実施形態では、ケーシング部材10における内部流路空間14のミッションオイルの流れ方向に直角な断面積が、カートリッジ接続部50における流入通路57のミッションオイルの流れ方向に直角な断面積よりも大きくなっている。
【0038】
図4に、カートリッジ接続部50の第1接続部58に形成された雄ねじ58aと二次側流路部材16の基端部内周面に形成された雌ねじ16bとを螺合させ、かつ、二次側流路部材16の雄ねじ16aとフィルタ装置30の雌ねじ36aと螺合させた状態の、カートリッジ接続部50、ケーシング部材10及びフィルタ装置30の断面図を示す。この図において、
図2に示した各部と同じ構成については同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0039】
なお、
図4における上下左右方向は
図2と同様である。また、濃いドットのハッチングはフィルタ装置30によって濾過される前のミッションオイル(一次側ミッションオイル)が及ぶ領域を示しており、薄いドットのハッチングはフィルタ装置30によって濾過された後のミッションオイル(二次側ミッションオイル)が及ぶ領域を示している。また、一次側ミッションオイルが及ぶ領域(濃いドットのハッチングの領域)における白抜きの楕円は気泡BUを示している。さらに、実線の矢印はミッションオイルの流れを示し、破線の矢印はミッションオイルに混入している気泡の移動方向を示している。
【0040】
図4において、
図1に示したフィルタ流入配管102からカートリッジ接続部50の流入口52へ流入したミッションオイルは、流入空間56を経て流入通路57を通ってケーシング部材10の内部流路空間14へ流入し、内部流路空間14を通ってフィルタ装置30のカバー部材32に設けられた流通孔37から流入空間35aへ流入する。そして、流入空間35aから濾材42を通過したミッションオイルは、流出空間35bへ流入し、ケーシング部材10の二次側流路部材16に形成される二次側流路空間18を通過し、カートリッジ接続部50の流出通路60を通ってフィルタ流出配管103へ流出する。
【0041】
カートリッジ接続部50に流入したミッションオイルに気泡BUが混入していた場合、ミッションオイルがケーシング部材10の内部流路空間14を通過する際に、破線の矢印
で示すように気泡BUが浮上して気泡貯留空間15に溜められる。ここで、前述したようにカートリッジ接続部50流入通路57の断面積よりも、ケーシング部材10における内部流路空間14の断面積の方が大きくなっているため、ミッションオイルの流速が内部流路空間14で低下することになる。これにより、ミッションオイル中の気泡BUが気泡貯留空間15まで浮上するのに時間的な余裕ができ、より多くの気泡BUを気泡貯留空間15に集めることができる。
【0042】
気泡貯留空間15に溜められた気泡BUは、
図1に示したバキュームポンプ140a,140bによって気泡排出用配管104a,104bの気泡排出流路を通して吸引され、オイルパン130に戻される。本実施形態の気泡除去装置では、ミッションオイル中の気泡を、フィルタ装置30に到達する前に内部流路空間14内で上昇させ、気泡貯留空間15で成長させるため、気泡の除去が容易になっている。このように、ミッションオイル中の気泡を気泡貯留空間15に溜め、溜めた気泡をバキュームポンプ140a,140bによって強制的に吸い出すことでミッションオイルに混入した気泡を除去している。これにより、
図1に示した第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120に供給される気泡を少なくすることができ、第1油圧ポンプ110及び第2油圧ポンプ120で発生する異音を抑制することができる。
【0043】
なお、内部流路空間14へ流入した気泡がフィルタ装置30側(ひいてはフィルタ流出配管103側)へ流出してしまうのを抑制するための部材(気泡流出抑制部材)を内部流路空間14に設けてもよい。この気泡流出抑制部材の一例を
図5及び
図6に示す。
図5及び
図6において、(a)はカートリッジ接続部50側からケーシング部材10を見たときの正面図であり、(b)は(a)のA-A断面図である。また、
図5及び
図6において
図2及び
図3に示した各部と同様の構成については同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0044】
図5に示す気泡流出抑制部材は流出開口13の全域に及ぶ金網メッシュ65であり、内部流路空間14の流出開口13側に設けられている。このように内部流路空間14の流出開口13側に金網メッシュ65を設けることで、内部流路空間14内を通過するミッションオイルをフィルタ装置30側へ流出させつつ、ミッションオイル中の気泡がフィルタ装置30側へ通過するのを妨げるとともに、金網メッシュ65の表面を伝って気泡を気泡貯留空間15へ浮上させるようにしている。なお、内部流路空間14におけるミッションオイルの流速にできるだけ影響を及ぼさないように、金網メッシュ65の網目はできるだけ粗い方が好ましい。
【0045】
図6に示す気泡流出抑制部材は下り壁66であり、内部流路空間14の流出開口13側において、流出開口13の上端から内部流路空間14の中心に向かって延在し、流出開口13の上部を一部遮っている。これにより、気泡貯留空間15に溜められた気泡がフィルタ装置30へ流出するのを抑制するとともに、より多くの気泡を気泡貯留空間15に溜めることができる。なお、
図5に示した金網メッシュ65と
図6に示した下り壁66の双方を内部流路空間14内に設けてもよい。
【0046】
上述した気泡除去装置ではフィルタ装置30をケーシング部材10に対して横方向から着脱自在に取り付ける構造であったが、フィルタ装置30を縦方向から着脱自在となるような構造にしてもよい。ここで、フィルタ装置30を縦方向から着脱自在とするケーシング部材10の構造を
図7及び
図8に示す。
図7及び
図8は、
図2及び
図4と同様にケーシング部材10及びフィルタ装置30の断面を示す図であり、
図7及び
図8において、
図2に示した各部と同様の構成については同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0047】
図7に示すケーシング部材10’では、流出開口13がケーシング部材10’の上面に
形成されており、これに合わせて二次側流路部材16’の先端部が上方に向けて屈曲するL字状の略円筒状部材となっている。ここで、二次側流路部材16’の先端部の形状や上方へ突出する長さなどは、
図2示した二次側流路部材16と同様である。
図7に示すケーシング部材10’においては、流入開口12から流入したミッションオイルはその流れの向きを内部流路空間14の屈曲部で上方に変え、流出開口13からフィルタ装置30へ流入する。また、フィルタ装置30によって濾過されたミッションオイルは、二次側流路部材16’の先端部から下方に向かって流れ、二次側流路部材16’の屈曲部でその流れの向きを横方向に変えて
図2に示したカートリッジ接続部50の流出通路60へ流入する。
【0048】
また
図8に示すケーシング部材10”では、流出開口13がケーシング部材10”の下面に形成されており、これに合わせて二次側流路部材16”の先端部が下方に向けて屈曲するL字状の略円筒状部材となっている。ここで、二次側流路部材16”の先端部の形状や下方へ突出する長さなどは、
図2示した二次側流路部材16と同様である。
図8に示すケーシング部材10”においては、流入開口12から流入したミッションオイルはその流れの向きを内部流路空間14の屈曲部で下方に変え、流出開口13からフィルタ装置30へ流入する。また、フィルタ装置30によって濾過されたミッションオイルは、二次側流路部材16”の先端部から上方に向かって流れ、二次側流路部材16”の屈曲部でその流れの向きを横方向に変えて
図2に示したカートリッジ接続部50の流出通路60へ流入する。
【0049】
上述した気泡除去装置ではケーシング部材10をいわばアダプタの形態にしてカートリッジ接続部50とフィルタ装置30との間に挿入していたが、オイルパン130とカートリッジ接続部50との間のフィルタ流入配管102に設けてもよい。このような場合のケーシング部材の一例を
図9に示す。なお、以下の説明では、
図9に示す上下の矢印の方向を上下方向(縦方向)とし、左右の矢印の方向を左右方向(横方向)として説明する。
【0050】
この図におけるケーシング部材70は、中空円柱の中心軸を横方向に倒した形状の本体部71と、本体部71の上部に形成された開口部を覆う蓋部とで構成されている。ここで、蓋部の構造は
図2に示した蓋部20と同様であるため、蓋部20の各部と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0051】
図9において、本体部71は側面を横方向に向けた状態で
図1に示したフィルタ流入配管102に配設され、本体部71の左方(オイルパン130側)の底面には、オイルパン130から吸引されたミッションオイルが流入する流入口72が形成されている。また、本体部71の右方(カートリッジ接続部50側)の底面には、カートリッジ接続部50につながっているフィルタ流入配管102へミッションオイルを流出するための流出口73が形成されている。この流入口72から流出口73に至る空間が内部流路空間74となっており、内部流路空間74の上部には気泡貯留空間75が形成されている。
【0052】
図9にケーシング部材70においては、
図2に示したケーシング部材10とは異なり、本体部71の内部に二次側流路部材16のような部材は設けられていない。また、流入口72の位置と流出口73の位置とは同一軸上に形成されておらず、上下方向にずれている。これにより、ケーシング部材70をフィルタ流入配管102へ取り付ける場合は、流入口72の位置が流出口73の位置よりも高くなるように取り付けることで、ミッションオイルが内部流路空74を通過する時間を長引かせることができる。すなわち、ミッションオイル中から気泡が浮上するための時間的余裕を持たせることができるため、より多くの気泡を収集することができる。また、
図9とは異なる形態として、ケーシング部材10とフィルタ装置30とを一体化し、ケーシング部材10を備えたフィルタ装置30としてもよい。
【0053】
上記の実施形態では、トラクタ等の農業機械のミッションオイルを供給する静油圧式無段変速機112及び副変速機121に対してミッションオイルを供給する液体供給システムに適用された場合について説明したが、本発明は、例えば作業車の各種油圧アクチュエータに作動油を供給する液体供給システムにも適用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 気泡除去装置
10,70 ケーシング部材
11 本体部
14 内部流路空間
15 気泡貯留空間
16 二次側流路部材
16a 雄ねじ
16b 雌ねじ
20 蓋部
30 フィルタ装置
36 突出部
36a 雌ねじ
50 カートリッジ接続部
57 流入通路
72 流入口
73 流出口
101 吸引側配管
102 フィルタ流入配管
103 フィルタ流出配管
104a,104b 気泡排出用配管
110 第1油圧ポンプ
112 静油圧式無段変速機
120 第2油圧ポンプ
121 副変速機
130 オイルパン
140a,140b バキュームポンプ