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  • 特開-ダイス及びゲーム用ダイスセット 図1
  • 特開-ダイス及びゲーム用ダイスセット 図2
  • 特開-ダイス及びゲーム用ダイスセット 図3
  • 特開-ダイス及びゲーム用ダイスセット 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022426
(43)【公開日】2023-02-15
(54)【発明の名称】ダイス及びゲーム用ダイスセット
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/04 20060101AFI20230208BHJP
【FI】
A63F9/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021127295
(22)【出願日】2021-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】520008670
【氏名又は名称】株式会社フレッシュシングス
(74)【代理人】
【識別番号】100101742
【弁理士】
【氏名又は名称】麦島 隆
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕之
(57)【要約】
【課題】通常の数を示すためのダイスとして使用可能である一方で、トランプゲームに類したゲームを行うことができるゲーム用ダイスセットを提供する。
【解決手段】ゲーム用ダイスセット100を構成するダイス2が、少なくとも5面に種類の異なるマークが表示されていると共に、各面におけるマークの表示数が異なっている。よって、その表示数が1~6となるようにすれば、通常の数を決めるために使用するダイスの機能を持たせることができると共に、トランプゲームと同様のゲームも楽しむことができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
6面体のダイスであって、
少なくとも5面に種類の異なるマークが表示されていると共に、各面における各マークの表示数が全て異なっていることを特徴とするダイス。
【請求項2】
前記マークが5面に表示され、残りの1面が前記5面に表示されたマークの種類及びその表示数に拘泥されない任意のマークが表示されている請求項1記載のダイス。
【請求項3】
前記5面に表示されるマークの表示数が連続した数になっている請求項2記載のダイス。
【請求項4】
少なくとも4面に表示される種類の異なるマークが、トランプの4種類のマークである請求項1~3のいずれか1に記載のダイス。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1に記載のダイス5個を一組としたゲーム用ダイスセットであって、表示数の組み合わせにより取り決められる役に加え、マークの種類の一致数により取り決められる役を設定可能であることを特徴とするゲーム用ダイスセット。
【請求項6】
各ダイスの表示数を示す面のマークの種類が5種類であり、各ダイスの同じ表示数を示す面同士のマークの種類が異なっている請求項5記載のゲーム用ダイスセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイス及び該ダイスを用いたゲーム用ダイスセットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、12面体のダイスにトランプのダイヤ、クローバー、ハート、スペードの各マークを表示させたダイスが開示されている。12面体のダイスを4個用い、それを一度に振って、表面に現れたマークの数の一致数により、ワンペア、ツーペアなどのトランプのポーカーに類したゲームを行うものである。また、12面体に12の星座を組み合わせたゲーム方法も開示されている。
【0003】
特許文献2は、6面体のダイスにおいて、例えば、ある面には、トランプのいずれかのマーク、例えばハートマークの全体を表示させたり、他の面には、例えばスペードのマークの一部のみを表示させたりしたダイスが開示されている。そして、8個のダイスを一度に振り、表面に現れたマークを組み合わせ、完成したマークの数により得点を競うゲームなどを行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭57-116283号公報
【特許文献2】実開昭56-28383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のダイスは、いずれも特別なゲームを行うために用いられる。そのため、通常のダイスとしての機能、すなわち、6面のぞれぞれが異なる数を表示する機能を備えておらず、6面に表示される数で判断する遊びには適していない。
【0006】
また、特許文献1では、トランプのポーカーに類したゲームを行うことができる旨が開示されているが、各面が異なる数を示すものではないため、通常のトランプで行うゲームと比較して楽しみに欠ける。
【0007】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、単なる数を決めるための通常のダイスとしての機能を備えていると共に、各種のゲーム、特にトランプに類したゲームを行うのに適したダイス及び該ダイスを用いてゲーム用ダイスセットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するために、本発明においては、
6面体のダイスであって、
少なくとも5面に種類の異なるマークが表示されていると共に、各面における各マークの表示数が全て異なっていることを特徴とするダイスを提供する。
【0009】
前記マークが5面に表示され、残りの1面が前記5面に表示されたマークの種類及びその表示数に拘泥されない任意のマークが表示されている構成とすることが好ましい。
前記5面に表示されるマークの表示数が連続した数になっている構成とすることが好ましい。
また、少なくとも4面に表示される種類の異なるマークが、トランプの4種類のマークである構成とすることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、前記のダイス5個を一組としたゲーム用ダイスセットであって、表示数の組み合わせにより取り決められる役に加え、マークの種類の一致数により取り決められる役を設定可能であることを特徴とするゲーム用ダイスセットを提供する。
【0011】
各ダイスの表示数を示す面のマークの種類が5種類であり、各ダイスの同じ表示数を示す面同士のマークの種類が異なっていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、少なくとも5面に種類の異なるマークが表示されていると共に、各面におけるマークの表示数が異なっている。よって、その表示数が1~6となるようにすれば、通常の数を決めるために使用するダイスの機能を持たせることができる。また、上記の異なるマークの表示を5面のみとし、1面は、オリジナルのマークを表示することで、提供者の広告、宣伝ツールとしての機能を持たせることができる。また、ゲームにおいて、そのオリジナルのマークが現れた場合には、特別な役を示すように取り決めたりして、本発明のダイスを用いて行うことのできるゲームの種類を広げたり、楽しみを増したりすることが可能である。また、4面については、トランプの4種類のマークを表示することにより、通常のトランプゲームと同様の楽しみをダイスのみで実現できる。
【0013】
さらに、上記のダイス5個を一組としたゲーム用ダイスセットとした場合、少なくとも5面に種類の異なるマークが表示され、各面における表示数も異なっているため、ゲームとしては、表示数の組み合わせにより取り決められる役だけでなく、マークの種類の一致数により取り決められる役も設定可能である。一般に知られているポーカーダイスは、表示数のみで役を取り決めており、通常のトランプのゲームのような表示の種類の一致数による役、例えば、トランプのポーカーでいうところの「フラッシュ」といった役を設定することができない。しかしながら、本発明は、そのような役の設定が可能であるため、ゲームの楽しさ、興味をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1(a)は、本発明の実施形態に係るダイスの一例を数「1」を示す表示面側から見た斜視図であり、図1(b)はそのダイスを数「6」を示す表示面側から見た斜視図である。
図2図2(a)は、本発明の実施形態に係るダイスの他の例を数「1」を示す表示面側から見た斜視図であり、図2(b)はそのダイスを任意マーク面側から見た斜視図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係るゲーム用ダイスセットの一例を示した斜視図である。
図4図4(a)~(d)は、上記実施形態に係るゲーム用ダイスセットを用いてトランプのポーカーに類したゲームを行う場合の役の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づき説明する。図1(a),(b)は、本実施形態のダイス1の一例を示した図である。この図に示したように、本実施形態のダイス1は、一般的なダイスと同様に6面体のものである。各面1a~1fには、それぞれ種類の異なるマークが表示されていると共に、各面におけるマークの表示数も全て異なっており、表示数「1」(図1(a))から表示数「6」(図1(b))までが示されている。
【0016】
図1に示したダイス1のように、6面1a~1fの全てのマークの種類が異なっていることが好ましいが、図2(a),(b)に示したダイス2ように、5面2a~2eは異なるマークとし、残りの一面2fについては任意のマークとすることもできる。この任意のマークは、例えば、このダイスの提供者(販売者や製造者等)あるいは使用者等を示す社名、社標、提供商品の図柄などを表示することができる。これにより、その任意のマークが表示された面2fに、提供者の広告、宣伝ツールとしての機能を持たせることができる。
【0017】
また、上記の任意のマーク(任意マーク面2f)が現れた場合には、例えば、その面2fを好みの表示数やゲームの展開上自己に有利な表示数を示すようにワイルドカードとして機能を持たせたり、あるいは、それ以外のゲームにおける特別な役を示すように取り決めたりすることもできる。これにより、ゲームの種類を広げたり、楽しみを増したりすることが可能である。
【0018】
一方、少なくとも4面(図2の例では、2a,2c,2d,2e)については、表示される種類の異なるマークを、トランプの4種類のマークとすることで、トランプゲームに類したゲームに適したダイスとすることができる。また、図1(a),(b)に示したダイス1の面1d,1fのように、トランプの4種類のマーク以外の面については、×印や星形等のオリジナルのマークとする一方で、×印の数や星形の数を調整することで、6面の全てが「1,2,3,4,5,6」、「9,10,J(11),Q(12),K(13),A(1)」などの数値を示す面とすることができる。この結果、よりトランプゲームに類したゲームに適したダイスとすることができる。
【0019】
上記のダイス1,2は、5個で一組のゲーム用ダイスセット100として提供する構成とすることが好ましい。図3にその例を示す、図3のダイスセット100は、一例として図2に示したダイス2と同じ種類のマークを用いたもので、図2の符号2fに相当する面は表示数を示すものではない任意マーク面となっている(図4(c)参照)。残りの5面は、1~5の数を示す表示となっている。また、同じ表示数を示すマークの種類が、ダイス2毎に全て異なるようにする。例えば、表示数「1」を示す面には、5個のダイス2が順に、ハート、スペード、ダイヤ、クラブ、星形が組み合わさる表示にする。この場合、表示数「2」を示す面では、5個のダイス2が順に、クラブ、ハート、スペード、星形、ダイヤとなるように表示する。「3」、「4」、「5」を表示する各面も、他の面で使われておらず、セット100内で同じ表示数を示す他のダイス1に使われていない種類のマークとする。これにより、5個のダイス1を振った際に、例えば、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の連続する表示数が現れた際には、全て同じ種類のマークとなり、トランプのポーカーゲームの「ストレートフラッシュ」の役となる。
【0020】
一般のポーカーダイスは、上記のように、マークの種類は関係しないので、マークが同じとなる「フラッシュ」の役を作ることができないが、本実施形態によれば、ダイス2の5面に表示されるマークとして、5種類のマークを用いているため、「フラッシュ」に相当する役を作ることができる。但し、5種類のマークが同じになる場合は、必ず、数値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」で連続するため、必然的に「ストレートフラッシュ」となる。
【0021】
そこで、ダイス1の任意マーク面2fを利用して「フラッシュ」の役を設定することができる。すなわち、5個のダイス2を振った際に、4個のダイス2が、例えば、「1」、「2」、「3」、「5」が表示された場合、この4個のダイス1は、本実施形態ではマークが同じとなる。しかしながら、残り1個のダイス1の数値が、「1」、「2」、「3」、「5」のいずれかの場合には、そのダイス1のマークは異なるマークとなり、「フラッシュ」の役は成立しない。一方、残り1個のダイス1の数値が「4」の場合には上記の「ストレートフラッシュ」になってしまう。そこで、図4(c)に示したように、残り1個のダイス1として任意マーク面2fが現れた場合には、それをワイルドカードとして、他の4個のダイス2のマークと同じマークとして扱うことで「フラッシュ」の役を成立させることができる。
【0022】
役の強さは任意に決めることができるが、5個のダイス2を同時に振った際の出現確率の低い順に強さを決めることが好ましい。上記のように設定した本実施形態のゲーム用ダイスセット100の場合、出現確率の最も低いのは、5個のダイス2が全て同じ表示数の面となるパターン(図4(a)参照)であり、次いで、上記のストレートフラッシュ(図4(b)参照)、フラッシュ(図4(c)参照)、4個のダイス2が表示数の同じ面が現れるパターン、以下順に、トランプのポーカーゲームの役でいうところのストレート、フルハウス、スリーカード、ツーペア(図4(d)参照)、ワンペアに相当するパターンとなる。
【0023】
なお、ワイルドカードとしての任意マーク面2fは複数出現する可能性がある。その場合、それをワンペア、ツーペア等の役として含めるか、あるいは、任意マーク面2fが複数出現しても1個分しかワイルドカードとして機能させることができないようにするかは、任意に取り決めることができる。
【0024】
本実施形態によれば、少なくとも5面に種類の異なるマークが表示されていると共に、各面におけるマークの表示数が異なっている。そのため、所定のゲーム専用のダイスとして用いる場合に限らず、通常の数を決めるために使用するダイス(図1のダイス1)の機能を果たすことができる。また、5個を一組としたゲーム用ダイスセット100とし、ゲーム参加者がそれぞれこのゲーム用ダイスセット100を一組ずつ保持し、順に自らのダイス5個を場に振って出すようにすることで、トランプのポーカーゲームと同様、表示数の順序や組み合わせだけでなく、マークの種類の一致性も考慮したゲームを楽しむことができる。また、図2に示したダイス2のように表示面のうち、任意マーク面2fをワイルドカードとして機能させることでさらにゲームの楽しみを広げることができる。また、任意マーク面2fを表示数「6」の面とすることで、「1~6」までが一つのダイスに付与されることになり、ゲーム用ダイスセット100の各ダイスを通常の数を決めるための用途に使用することもできる。
【0025】
上記した説明では、ゲーム用ダイスセット100を主にトランプのポーカーゲームに類したゲームとして用いる場合を例にあげているが、これに限らず、他のゲームに類したゲームに用いることももちろん可能である。
【符号の説明】
【0026】
1,2 ダイス
2f 任意マーク面
100 ゲーム用ダイスセット
図1
図2
図3
図4