(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022437
(43)【公開日】2023-02-15
(54)【発明の名称】サーバ、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20230208BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G07G1/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021127312
(22)【出願日】2021-08-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】502332474
【氏名又は名称】eBASE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】常包 浩司
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA02
3E142AA03
3E142CA13
3E142EA04
3E142GA16
3E142JA03
5L049BB06
(57)【要約】
【課題】ユーザが、過去の購入対象に関する情報をより容易に活用することができるようにする。
【解決手段】サーバ1は、ユーザに対応するユーザ判別情報と、ユーザが購入した購入対象に関する1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報とパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部11と、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して記憶部11に蓄積する受信部12と、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、記憶部11で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部13と、認証部13によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部16と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部と、
ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積する受信部と、
受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部と、
前記認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部と、を備えたサーバ。
【請求項2】
前記記憶部では、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報も記憶され、
前記受信部は、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求をも受信し、
受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する判断部をさらに備え、
前記送信部は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する、請求項1記載のサーバ。
【請求項3】
購入対象情報は、購入対象の種類を示す種類情報を含んでおり、
前記記憶部では、ユーザ判別情報と、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報とを対応付ける複数のユーザ送信許否情報も記憶され、
前記送信部は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報のうち、当該ユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信する、請求項2記載のサーバ。
【請求項4】
購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断する特定判断部をさらに備え、
前記送信部は、送信対象の1以上の購入対象情報のうち、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しない、請求項1から請求項3のいずれか記載のサーバ。
【請求項5】
前記ユーザ判別情報は、ユーザを識別できない情報であり、かつ、ユーザの個人情報に紐付けられていない情報である、請求項1から請求項4のいずれか記載のサーバ。
【請求項6】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部と、受信部と、認証部と、送信部とを用いて処理される情報処理方法であって、
前記受信部が、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積するステップと、
前記受信部が、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信するステップと、
前記認証部が、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行うステップと、
前記送信部が、前記認証を行うステップにおいて正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信するステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項7】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、
ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積する受信部、
受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部、
前記認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが購入した購入対象に関する購入対象情報を管理するサーバ等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙のレシートを電子化することが行われている。そのような電子レシートを活用することにより、購入対象の情報などを管理することができるようになる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された電子レシートシステムでは、ユーザが電子レシートを受け取ると、サーバから電子レシートの情報が削除される。したがって、電子レシートは、ユーザが自分の端末で活用することになる。そのため、電子化された購入に関する情報を、十分に活用することができないという問題があった。例えば、ユーザが複数の端末で、過去の購入履歴を見る場合には、その複数の端末間で、電子レシートの情報を共有するように設定する必要があった。また、ユーザの過去の購入履歴を第三者が活用する場合には、ユーザが電子レシートの情報を、その活用を行う第三者に送信する必要があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザが、過去の購入対象に関する情報をより容易に活用することができるようにするためのサーバ等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によるサーバは、ユーザに対応するユーザ判別情報と、ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報と、ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部と、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して記憶部に蓄積する受信部と、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部と、認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部と、を備えたものである。
【0007】
このような構成により、ユーザが過去に購入した購入対象に関する情報をサーバで管理することができるため、例えば、ユーザは、複数の端末から、その情報にアクセスすることができるようになる。
【0008】
また、本発明の一態様によるサーバでは、記憶部では、ユーザ判別情報と、ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報も記憶され、受信部は、取得者から送信された、取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求をも受信し、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する判断部をさらに備え、送信部は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信してもよい。
【0009】
このような構成により、ユーザは、特定の取得者が自らの購入対象情報にアクセスすることができるように設定することができる。その結果、例えば、その取得者によって、ユーザの購入対象情報が活用されるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様によるサーバでは、購入対象情報は、購入対象の種類を示す種類情報を含んでおり、記憶部では、ユーザ判別情報と、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報とを対応付ける複数のユーザ送信許否情報も記憶され、送信部は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報のうち、ユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信してもよい。
【0011】
このような構成により、ユーザは、取得者に知られたくない情報については、取得者が取得できないようにすることができる。例えば、体形を知られたくないユーザは、取得者が被服に関する情報を取得できないように設定することができ、食生活について知られたくないユーザは、取得者が食品に関する情報を取得できないように設定することができ、健康状態について知られたくないユーザは、取得者が薬に関する情報を取得できないように設定することができる。
【0012】
また、本発明の一態様によるサーバでは、購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断する特定判断部をさらに備え、送信部は、送信対象の1以上の購入対象情報のうち、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しなくてもよい。
【0013】
このような構成により、例えば、販売数が少ない購入対象の購入対象情報については、送信されないようにすることができる。販売数が少ない購入対象は、その購入対象を購入したという事実によって、ユーザを特定できる可能性もあるからである。
【0014】
また、本発明の一態様によるサーバでは、ユーザ判別情報は、ユーザを識別できない情報であり、かつ、ユーザの個人情報に紐付けられていない情報であってもよい。
【0015】
このような構成により、サーバで管理されている購入対象情報を、購買傾向の分析などに用いることができるようになる。
【0016】
また、本発明の一態様による情報処理方法は、ユーザに対応するユーザ判別情報と、ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報と、ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部と、受信部と、認証部と、送信部とを用いて処理される情報処理方法であって、受信部が、ユーザ購入情報を受信して記憶部に蓄積するステップと、受信部が、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信するステップと、認証部が、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行うステップと、送信部が、認証を行うステップにおいて正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信するステップと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によるサーバ等によれば、ユーザが過去に購入した購入対象に関する情報をサーバで管理することができるため、その情報をより容易に活用することができるようになる。例えば、ユーザは、複数の端末からその情報にアクセスすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を示す概要図
【
図2】同実施の形態によるサーバの構成を示すブロック図
【
図3】同実施の形態によるサーバの動作を示すフローチャート
【
図4】同実施の形態におけるユーザ購入情報の一例を示す図
【
図5】同実施の形態における認証情報の一例を示す図
【
図6】同実施の形態における許可情報の一例を示す図
【
図7】同実施の形態におけるユーザ送信許否情報の一例を示す図
【
図8】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【
図9】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明によるサーバについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態によるサーバは、ユーザが購入した購入対象に関する情報を、そのユーザのユーザ判別情報に対応付けて管理するものである。
【0020】
図1は、本実施の形態による情報処理システム100の構成を示すブロック図である。本実施の形態による情報処理システム100は、有線または無線の通信回線500を介して通信可能に接続されたサーバ1と、販売者が用いる情報処理端末である販売者端末2a,2bと、複数の情報処理端末3とを備える。通信回線500は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網などであってもよい。なお、
図1では、情報処理システム100が2個の販売者端末2a,2bを有している場合について示しているが、情報処理システム100は、1個の販売者端末を有していてもよく、3個以上の販売者端末を有していてもよい。販売者端末2a,2bを特に区別しない場合には、販売者端末2とすることもある。情報処理端末3は、通常、ユーザが用いる端末であり、例えば、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等であってもよい。
【0021】
図2は、本実施の形態によるサーバ1の構成を示すブロック図である。本実施の形態によるサーバ1は、記憶部11と、受信部12と、認証部13と、判断部14と、特定判断部15と、送信部16とを備える。
【0022】
記憶部11では、複数のユーザ購入情報が記憶される。ユーザ購入情報は、ユーザに対応するユーザ判別情報と、そのユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける情報である。このユーザ購入情報によって、ユーザごとに、過去に購入した購入対象の情報が示されることになる。
【0023】
ユーザ判別情報は、ユーザごとに異なる情報であることが好適である。すなわち、ユーザ判別情報は、ユーザごとにユニークな情報であってもよい。したがって、異なるユーザ判別情報は、異なるユーザに対応していることが好適である。一方、ユーザ判別情報は、ユーザを識別できない情報であってもよい。すなわち、ユーザ判別情報は、例えば、ユーザの住所や氏名でないことが好適である。ユーザ判別情報は、例えば、ランダムに生成されたユニーク情報や、ユーザが決定したニックネームなどの情報であってもよい。また、ユーザ判別情報は、ユーザの個人情報に紐付けられていない情報であってもよい。このように、ユーザ判別情報が、ユーザを識別できない情報であり、かつ、ユーザの個人情報に紐付けられていない情報であることによって、購入対象情報は、個人情報ではないことになり、購買傾向の分析などのために自由に用いることができるようになる。なお、ユーザ判別情報が、個人情報に紐づけられていないとは、例えば、サーバ1において、ユーザ判別情報が個人情報に紐づけられていないことであってもよい。
【0024】
購入対象は、例えば、有体物であってもよく、無体物であってもよい。後者の場合には、購入対象は、例えば、飲食の提供や、宿泊の提供などのサービス(役務)であってもよい。有体物である購入対象は、商品であってもよい。商品は、例えば、食品、日用品、家電製品、書籍など、どのようなものであってもよい。本実施の形態では、購入対象が商品である場合について主に説明する。
【0025】
購入対象情報は、例えば、購入対象を識別する購入対象識別子、その購入対象を購入した個数、購入対象に関する価格、購入の日付、購入対象を購入した店を経営する販売者(例えば、小売企業など)を識別する販売者識別子、その店を識別する店識別子、購入対象の商品名、購入対象の種類を示す種類情報、購入対象の製造者、購入対象のマニュアル、購入対象の属性のうち、任意の1以上の情報を含む情報であってもよい。購入対象識別子は、購入対象を識別できる情報であれば特に限定されないが、例えば、JAN(Japanese Article Number)コードであってもよく、その他の購入対象の識別コードであってもよい。購入対象の属性は特に限定されないが、例えば、購入対象の重量、容量、大きさ、長さ、個数、スペック、製造年月日から消費期限や使用期限までの期間、食品である購入対象の栄養素情報、アレルギー情報、製造年月日から賞味期限までの期間等の少なくともいずれかの情報を含んでいてもよい。なお、購入対象情報を後から活用する観点からは、購入対象情報に、例えば、購入対象識別子、個数、日付、商品名、種類情報等が含まれていることが好適である。また、後述するように、種類情報を用いた処理が行われる場合には、購入対象情報は、種類情報を含んでいることが好適である。購入対象情報は、例えば、購入対象ごとの情報であってもよい。
【0026】
記憶部11では、複数の認証情報も記憶される。認証情報は、ユーザ判別情報と、そのユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける情報である。パスワードは、例えば、そのまま平文で記憶されてもよく、ハッシュ値などに変換されて記憶されてもよい。この認証情報は、ユーザ判別情報とパスワードとのペアが正当であるかどうか、すなわち、そのユーザ判別情報に対応するユーザが正当なユーザであるかどうかの判断のために用いられてもよい。
【0027】
記憶部11では、1または2以上の許可情報も記憶される。許可情報は、ユーザ判別情報と、そのユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける情報である。取得者は、例えば、購入対象を販売する販売者であってもよく、購入対象情報を用いてレコメンド等を行う者であってもよい。本実施の形態では、取得者が販売者である場合について主に説明する。この許可情報は、取得者送信要求の受信に応じて、購入対象情報を送信するかどうかの判断に用いられてもよい。
【0028】
記憶部11では、複数のユーザ送信許否情報も記憶される。ユーザ送信許否情報は、ユーザ判別情報と、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報とを対応付ける情報である。このユーザ送信許否情報によって、例えば、各ユーザは、取得者に提供しない購入対象情報を、購入対象の種類ごとに設定することができる。例えば、あるユーザが、食品の購入対象情報を取得者に提供したくない場合には、そのユーザのユーザ判別情報と、種類情報「食品」を含む購入対象情報の送信を許可しないことを示す送信許否情報とを対応付けるユーザ送信許否情報を記憶部11に蓄積しておくことによって、そのユーザについては、食品の購入対象情報が、取得者に提供されないようにすることができる。なお、送信許否情報は、例えば、送信できる購入対象情報の種類情報を示すものであってもよく、送信できない購入対象情報の種類情報を示すものであってもよく、その両方であってもよい。例えば、送信許否情報が、送信の許可される種類情報を示す情報である場合には、送信許否情報によって示されていない種類情報を含む購入対象情報については、送信が許可されないことになる。また、例えば、送信許否情報が、送信の許可されない種類情報を示す情報である場合には、送信許否情報によって示されていない種類情報を含む購入対象情報については、送信が許可されることになる。
【0029】
また、上記した以外の情報が、記憶部11で記憶されてもよい。記憶部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよい。記憶部11は、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスクなどであってもよい。また、記憶部11は、1個の記録媒体によって実現されてもよく、または、複数の記録媒体によって実現されてもよい。
【0030】
受信部12は、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信する。この送信要求は、購入対象情報の送信要求である。この送信要求は、例えば、送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応するユーザの情報処理端末3から送信されてもよい。送信要求には、例えば、購入対象情報の送信先のアドレスが含まれてもよい。
【0031】
また、受信部12は、ユーザ判別情報と、購入対象情報とを含むユーザ購入情報をも受信する。ユーザ購入情報を受信した場合には、受信部12は、その受信したユーザ購入情報を記憶部11に蓄積する。このユーザ購入情報は、例えば、ユーザ購入情報に含まれるユーザ判別情報に対応するユーザの情報処理端末3から送信されてもよく、または、ユーザに購入対象を販売した販売者の販売者端末2から送信されてもよい。ユーザ購入情報と共に、そのユーザ購入情報に含まれるユーザ判別情報に対応するパスワードも受信されてもよい。この場合には、ユーザ判別情報とパスワードとを用いた認証が行われ、正当であると判断されたときに、そのユーザ購入情報が蓄積され、正当でないと判断されたときに、そのユーザ購入情報が蓄積されなくてもよい。
【0032】
受信部12は、取得者から送信された、その取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求をも受信する。取得者送信要求は、それに含まれるユーザ判別情報に対応する購入対象情報の送信要求である。取得者が販売者である場合には、この取得者送信要求は、例えば、販売者端末2から送信されてもよい。取得者送信要求には、例えば、購入対象情報の送信先のアドレスが含まれてもよい。
【0033】
なお、受信部12は、上記した以外の情報なども受信してもよい。例えば、受信部12は、認証情報や、許可情報、ユーザ送信許否情報なども受信して、記憶部11に蓄積してもよい。また、受信部12は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受信部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、または受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0034】
認証部13は、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、記憶部11で記憶されている認証情報を用いた認証を行う。認証部13は、例えば、送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードの組と同じ内容の認証情報が記憶部11で記憶されている場合に、正当であると判断し、そのような認証情報が記憶されていない場合に、正当でないと判断してもよい。より具体的には、認証部13は、送信要求に含まれているユーザ判別情報を検索キーとして、記憶部11で記憶されている認証情報を検索し、ヒットした認証情報に含まれるパスワードと、送信要求に含まれるパスワードとが一致した場合に、受信された送信要求が正当であると判断し、両者が一致しない場合に、受信された送信要求が正当でないと判断してもよい。また、送信要求に含まれるユーザ判別情報とパスワードとを対応付ける認証情報が記憶部11で記憶されていない場合にも、認証部13は、正当でないと判断してもよい。なお、2個のパスワードが一致するかどうかの比較は、例えば、パスワード自体の比較であってもよく、パスワードがハッシュ化された情報の比較であってもよい。また、認証部13は、例えば、送信要求以外に含まれるユーザ判別情報とパスワードとの組について認証を行ってもよい。例えば、認証部13は、受信されたユーザ購入情報に含まれるユーザ判別情報とパスワードとについて認証を行ってもよい。
【0035】
判断部14は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する。具体的には、判断部14は、取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報を検索キーとして、記憶部11で記憶されている許可情報を検索し、ヒットした許可情報に、取得者送信要求に含まれる取得者識別子が含まれている場合に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断し、そうでない場合に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在しないと判断してもよい。
【0036】
特定判断部15は、購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断する。購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるとは、その購入対象情報に対応する購入対象を購入したという事実によって、購入者を特定できることであってもよい。購入者を特定できるとは、例えば、購入者を一意に特定できることであってもよく、購入者を数人程度に絞り込むことができることであってもよい。例えば、販売数が極端に少ない購入対象(例えば、日本で数台しか販売されていない自動車、一品製作品である絵画、彫刻など)については、その購入対象を購入した事実によって、ユーザを特定できる可能性がある。マスメディアや、購入者自身によって、販売数が極端に少ない購入対象を誰が購入したのかが公開されていることもあるからである。したがって、特定判断部15は、例えば、判断対象の購入対象情報に含まれる購入対象識別子を含む購入対象情報の記憶部11における個数が閾値未満である場合に、その判断対象の購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断し、その個数が閾値を超えている場合に、その判断対象の購入対象情報が、ユーザを特定できない情報であると判断してもよい。なお、その個数が閾値と等しい場合には、特定判断部15は、例えば、判断対象がユーザを特定できる情報であると判断してもよく、ユーザを特定できない情報であると判断してもよい。また、特定判断部15は、例えば、購入対象識別子と、その購入対象識別子で識別される購入対象の販売数とを対応付ける情報にアクセスし、判断対象の購入対象情報に含まれる購入対象識別子に対応付けられている販売数が閾値未満である場合に、その購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断してもよい。また、特定判断部15は、例えば、販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子を記憶している記憶部にアクセスし、判断対象の購入対象情報に含まれる購入対象識別子が、その記憶部で記憶されている場合には、その購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断してもよい。このように、特定判断部15は、購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかについて、購入対象情報に含まれる購入対象識別子を用いて判断してもよい。なお、特定判断部15がアクセスする情報は、例えば、サーバ1内に存在してもよく、または、サーバ1外に存在してもよい。また、上記の判断で用いる閾値は特に限定されないが、例えば、「5」や「10」などの小さい正の整数であってもよい。
【0037】
また、購入対象情報がユーザを特定できる情報であるかどうかは、例えば、購入対象情報に含まれる購入対象識別子以外の情報も用いて判断されてもよい。例えば、全国における販売数の多い購入対象であっても、ある店においては1個しか販売されていないこともある。この場合には、その購入対象の購入対象識別子と、その店の店識別子とを含む購入対象情報については、ユーザを特定できる情報であると判断されてもよい。また、例えば、全販売期間における販売数の多い購入対象であっても、ある年には1個しか販売されていないこともある。この場合には、その購入対象の購入対象識別子と、その年を示す購入年とを含む購入対象情報については、ユーザを特定できる情報であると判断されてもよい。このように、購入対象情報に含まれる購入対象識別子以外の情報も用いて、購入対象情報がユーザを特定できる情報であるかどうかが判断される場合には、例えば、特定判断部15は、判断対象の購入対象情報から、判断に用いられる2以上の情報(例えば、購入対象識別子、販売者識別子、店識別子であってもよい)を特定し、その特定した2以上の情報を含む購入対象情報の個数が閾値未満であるときに、判断対象がユーザを特定できる情報であると判断し、その個数が閾値を超えているときに、判断対象がユーザを特定できない情報であると判断してもよい。なお、その個数が閾値と等しい場合には、特定判断部15は、例えば、判断対象がユーザを特定できる情報であると判断してもよく、ユーザを特定できない情報であると判断してもよい。
【0038】
また、特定判断部15が、判断を行うタイミングは問わない。例えば、購入対象情報が記憶部11に蓄積される際や、購入対象情報が送信される際に、特定判断部15による判断が行われてもよい。通常、ある時点でユーザを特定できないと判断された購入対象情報が、その後に、ユーザを特定できると判断されることはないが、ある時点でユーザを特定できると判断された購入対象情報が、その後に、ユーザを特定できないと判断されることはあり得る。そのため、例えば、購入対象情報が記憶部11に蓄積される際に特定判断部15による判断が行われる場合には、ユーザを特定できると判断された購入対象情報については、その判断の後にも、特定判断部15による判断が繰り返して行われてもよい。本実施の形態では、購入対象情報が送信される前に、特定判断部15による判断が行われる場合について主に説明する。
【0039】
送信部16は、受信された送信要求について、認証部13によって正当であると判断された場合に、その受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する。この送信先は、例えば、送信要求の送信元であってもよく、送信要求に含まれる送信先のアドレスであってもよい。このようにして、例えば、ユーザに対して、過去に購入した購入対象に関する購入対象情報を提供することができるようになる。なお、受信された送信要求について、認証部13によって正当でないと判断された場合には、送信部16は、その送信要求の受信に応じた購入対象情報の送信を行わない。このようにして、正当でない送信要求に対しては、購入対象情報を送信しないようにすることができる。送信要求が正当であるかどうかは、その送信要求に含まれるユーザ判別情報とパスワードとの組を用いて判断される。
【0040】
また、送信部16は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断部14によって判断された場合に、そのユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する。この送信先は、例えば、取得者送信要求の送信元であってもよく、取得者送信要求に含まれる送信先のアドレスであってもよい。なお、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在しないと判断部14によって判断された場合には、送信部16は、その取得者送信要求の受信に応じた購入対象情報の送信を行わない。このようにして、あるユーザの購入対象情報について、取得を許可されていない取得者には送信しないようにすることができる。また、送信部16は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、そのユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報のうち、そのユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信し、送信が許可されていない種類情報を含む購入対象情報を送信しなくてもよい。
【0041】
また、送信部16は、送信対象の1以上の購入対象情報のうち、特定判断部15によってユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信せず、ユーザを特定できないと判断された購入対象情報を送信する。なお、送信対象の1以上の購入対象情報とは、例えば、許可情報、及びユーザ送信許否情報を用いて送信対象と判断された1以上の購入対象情報であってもよい。また、送信部16は、取得者送信要求の受信に応じて購入対象情報を送信する際にのみ、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しなくてもよく、送信要求の受信に応じて購入対象情報を送信する際にも、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しなくてもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。
【0042】
また、送信部16は、記憶部11で記憶されている購入対象情報を、ユーザ判別情報ごとに送信してもよい。この送信先は、例えば、購入対象情報に関する分析を行う装置やサーバ等であってもよい。記憶部11で記憶されている購入対象情報は、ユーザ判別情報に対応付けられており、そのユーザ判別情報が、ユーザを識別できない情報であり、かつ、ユーザの個人情報に対応付けられていない場合には、購入対象情報は個人情報ではないことになり、このようにして購入対象情報に関する分析等を行うこともできるようになる。なお、ユーザ判別情報の漏洩防止の観点から、購入対象情報は、ユーザ判別情報に対応付けられて送信されないことが好適である。ただし、一のユーザに対応する購入対象情報がどれであるのかが分かるように送信されることが好適である。そのため、例えば、送信部16は、複数のユーザ判別情報を、別の情報(例えば、「001」「002」などの連続番号など)に変換したユーザ購入情報を送信してもよい。
【0043】
なお、送信部16は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、送信部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、または送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0044】
次に、サーバ1の動作について
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0045】
(ステップS101)受信部12は、記憶部11への蓄積対象の情報を受信したかどうか判断する。そして、記憶部11への蓄積対象の情報を受信した場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS103に進む。なお、受信部12は、例えば、ユーザ購入情報や、許可情報、ユーザ送信許否情報等を受信した場合に、記憶部11への蓄積対象の情報を受信したと判断してもよい。
【0046】
(ステップS102)受信部12は、受信した蓄積対象の情報を記憶部11に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0047】
(ステップS103)受信部12は、送信要求を受信したかどうか判断する。そして、送信要求を受信した場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
【0048】
(ステップS104)認証部13は、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、記憶部11で記憶されている認証情報を用いて認証を行う。そして、正当である旨の認証結果である場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。正当でない旨の認証結果である場合には、送信要求の受信に応じた購入対象情報の送信は行われないことになる。
【0049】
(ステップS105)送信部16は、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する。購入対象情報の送信先は、例えば、送信要求の送信元であってもよい。そして、ステップS101に戻る。なお、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報が存在しない場合には、送信部16は、購入対象情報の送信を行わなくてもよい。
【0050】
(ステップS106)受信部12は、取得者送信要求を受信したかどうか判断する。そして、取得者送信要求を受信した場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0051】
(ステップS107)判断部14は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が記憶部11で記憶されているかどうか判断する。そして、その許可情報が記憶されている場合には、その取得者送信要求に応じた購入対象情報の送信が許可されていることになるため、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0052】
(ステップS108)送信部16は、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を特定する。特定判断部15は、送信部16によって特定された1以上の購入対象情報のそれぞれについて、ユーザを特定できる情報であるかどうか判断する。
【0053】
(ステップS109)送信部16は、ステップS108で特定した購入対象情報のうち、特定判断部15によって、ユーザを特定できる情報ではないと判断された購入対象情報のみを送信する。購入対象情報の送信先は、例えば、取得者送信要求の送信元であってもよい。そして、ステップS101に戻る。なお、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報が存在しない場合や、ステップS108において、特定したすべての購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断された場合には、送信部16は、購入対象情報の送信を行わなくてもよい。
【0054】
なお、
図3のフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。また、
図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0055】
次に、本実施の形態によるサーバ1の動作について、具体例を用いて説明する。
【0056】
まず、ユーザ購入情報のサーバ1への登録について説明する。例えば、ユーザによって入力された購入対象情報と、情報処理端末3で記憶されているユーザ判別情報とを含むユーザ購入情報が情報処理端末3からサーバ1に送信され、サーバ1で記憶されてもよい(ステップS101,S102)。購入対象情報の情報処理端末3への入力は、例えば、紙のレシートや、電子レシートを用いて行われてもよい。
【0057】
また、販売者端末2からサーバ1にユーザ購入情報が送信され、サーバ1で記憶されてもよい(ステップS101,S102)。この場合には、ユーザが店で購入対象を購入した際に、そのユーザのユーザ判別情報と、その購入対象の購入対象情報とを含むユーザ購入情報がサーバ1に送信されてもよい。送信対象のユーザ判別情報は、通常、店舗においてユーザから受け付けられることになる。例えば、ユーザによってユーザ判別情報が手入力されてもよく、2次元コードなどのコードや、近距離無線通信などを介してユーザ判別情報が入力されてもよい。また、上記した以外の方法によって、ユーザ購入情報がサーバ1で記憶されるようになってもよい。
【0058】
なお、サーバ1の受信部12がユーザ購入情報を受信した際に、その受信したユーザ購入情報に含まれるユーザ判別情報と、他の購入対象情報とを対応付けるユーザ購入情報が記憶部11ですでに記憶されている場合には、受信部12は、例えば、その記憶部11で記憶されているユーザ判別情報に対応付けて、受信したユーザ購入情報に含まれる購入対象情報を蓄積してもよい。
【0059】
本具体例では、
図4で示されるユーザ購入情報が記憶部11で記憶されているものとする。
図4で示されるユーザ購入情報は、ユーザ判別情報と、購入対象情報とを含んでいる。購入対象情報は、ユーザ判別情報で判別されるユーザが購入した購入対象を識別する購入対象識別子と、その個数と、その購入対象の価格と、購入の日付と、購入対象を販売した販売者を識別する販売者識別子と、購入対象の販売された店を識別する店識別子と、購入対象の商品名と、購入対象の種類を示す種類情報と、購入対象の製造者とを含む情報である。なお、購入対象の価格は、例えば、購入対象の1個当たりの価格であってもよく、購入対象の1個当たりの価格に、個数を乗算した結果であってもよい。
【0060】
次に、認証情報のサーバ1への登録について説明する。例えば、各ユーザが、情報処理端末3を操作して、ユーザ判別情報とパスワードとを含む認証情報をサーバ1に送信してもよい。このようにして送信された認証情報は、サーバ1の受信部12で受信され、記憶部11に蓄積される(ステップS101,S102)。なお、認証情報は、例えば、1個目のユーザ購入情報をサーバ1に登録する際に、ユーザ購入情報と一緒に送信されてもよい。
【0061】
本具体例では、上記のようにして、
図5で示される認証情報が記憶部11に蓄積されたものとする。
図5で示される認証情報は、ユーザ判別情報と、パスワードとを含んでいる。例えば、
図5の認証情報によって、ユーザ判別情報「U001」に対応するユーザのパスワードが「u6iKgsVp」であることが示されている。
【0062】
次に、許可情報のサーバ1への登録について説明する。例えば、各ユーザが、情報処理端末3を操作して、ユーザ判別情報と取得者識別子とを含む許可情報をサーバ1に送信してもよい。このようにして送信された許可情報は、サーバ1の受信部12で受信され、記憶部11に蓄積される(ステップS101,S102)。なお、各ユーザは、情報処理端末3を操作して、販売者のサーバ(図示せず)にアクセスし、その販売者が、ユーザの購入対象情報を取得できるようにする手続きを行ってもよい。そして、その手続きに応じて、販売者のサーバから、サーバ1に対して、ユーザ判別情報と取得者識別子とを含む許可情報が送信されてもよい。なお、許可情報と共に、許可情報に含まれるユーザ判別情報に対応するパスワードもサーバ1に送信されてもよい。この場合には、サーバ1において、そのパスワードと、許可情報に含まれるユーザ判別情報とを用いた認証が行われ、正当であると判断されたときに、その許可情報が蓄積され、正当でないと判断されたときに、その許可情報が蓄積されなくてもよい。
【0063】
なお、サーバ1の受信部12が許可情報を受信した際に、その受信した許可情報に含まれるユーザ判別情報と、他の取得者識別子とを対応付ける許可情報が記憶部11ですでに記憶されている場合には、受信部12は、例えば、その記憶部11で記憶されているユーザ判別情報に対応付けて、受信した許可情報に含まれる取得者識別子を蓄積してもよい。
【0064】
本具体例では、上記のようにして、
図6で示される許可情報が記憶部11に蓄積されたものとする。
図6で示される許可情報は、ユーザ判別情報と、取得者識別子とを含んでいる。例えば、
図6の許可情報によって、ユーザ判別情報「U001」に対応するユーザの購入対象情報を、取得者識別子「E001」「E002」等で識別される取得者が取得できることが示されている。
【0065】
次に、ユーザ送信許否情報のサーバ1への登録について説明する。例えば、各ユーザが、情報処理端末3を操作して、ユーザ判別情報と送信許否情報とを含むユーザ送信許否情報をサーバ1に送信してもよい。このようにして送信されたユーザ送信許否情報は、サーバ1の受信部12で受信され、記憶部11に蓄積される(ステップS101,S102)。
【0066】
なお、サーバ1の受信部12がユーザ送信許否情報を受信した際に、その受信したユーザ送信許否情報に含まれるユーザ判別情報と、他の送信許否情報とを対応付けるユーザ送信許否情報が記憶部11ですでに記憶されている場合には、受信部12は、例えば、その記憶部11で記憶されているユーザ判別情報に対応付けて、受信した許可情報に含まれる取得者識別子を蓄積してもよい。
【0067】
本具体例では、上記のようにして、
図7で示されるユーザ送信許否情報が記憶部11に蓄積されたものとする。
図7で示されるユーザ送信許否情報は、ユーザ判別情報と、送信許否情報とを含んでいる。その送信許否情報は、送信できない種類情報を示すものである。例えば、
図7で示されるユーザ送信許否情報によって、ユーザ判別情報「U001」に対応するユーザについては、種類情報「被服」を含む購入対象情報は送信不可であることが示されている。この場合には、ユーザ判別情報「U001」に対応するユーザについては、種類情報「被服」を含んでいない購入対象情報については、送信が許可されていることになる。
【0068】
次に、送信要求や取得者送信要求の受信に応じた処理の具体例について説明する。まず、ユーザ判別情報「U001」に対応するユーザ(以下、「ユーザU001」と呼ぶこともある。)が過去に購入した購入対象の情報を入手したくなったとする。すると、ユーザU001は、情報処理端末3を操作して、ユーザ判別情報「U001」とパスワード「u6iKgsVp」とを含む送信要求をサーバ1に送信する処理を実行させる。
【0069】
情報処理端末3から送信された送信要求は、サーバ1の受信部12で受信される(ステップS103)。そして、その送信要求に含まれるユーザ判別情報とパスワードとが認証部13に渡されると共に、ユーザ判別情報と送信元のアドレスとが送信部16に渡される。ユーザ判別情報等を受け取ると、認証部13は、そのユーザ判別情報を検索キーとして、記憶部11で記憶されている認証情報を検索し、ヒットした認証情報からパスワードを読み出す。そして、受信部12から受け取ったパスワードと、記憶部11から読み出したパスワードとが一致するかどうか判断する。この場合には一致するため、認証部13は、正当であると判断して、その認証結果を送信部16に渡す(ステップS104)。
【0070】
正当である旨の認証結果を受け取ると、送信部16は、受信部12から受け取ったユーザ判別情報を検索キーとして、
図4で示されるユーザ購入情報を検索し、ヒットしたユーザ購入情報から、複数の購入対象情報を読み出す。そして、送信部16は、読み出した複数の購入対象情報を、送信要求の送信元のアドレスに送信する(ステップS105)。サーバ1から送信された複数の購入対象情報は、情報処理端末3で受信される。このようにして、ユーザは、自分が過去に購入した「ABC掃除機」や「パーカ(L)」などに関する購入対象情報を取得することができる。その購入対象情報は、例えば、ディスプレイに表示されてもよく、または、所定のアプリケーション等で用いられてもよい。
【0071】
次に、取得者識別子「E001」で識別される取得者(以下、「取得者E001」と呼ぶこともある。)が、過去に取得者E001から購入対象を購入したユーザU001等の購入対象情報を入手する処理について説明する。本具体例では、取得者は、販売者であるとする。また、各取得者(販売者)は、過去に購入対象を購入したユーザの購入対象情報を、定期的に入手してもよい。本具体例では、取得者E001は、販売者端末2aを有しているものとする。そして、購入対象情報を入手するタイミングであると判断した際に、販売者端末2aは、あらかじめ記憶している1以上のユーザ判別情報と、取得者識別子とを含む取得者送信要求をサーバ1に送信する。
【0072】
その取得者送信要求は、サーバ1の受信部12で受信され、取得者送信要求に含まれる取得者識別子とユーザ判別情報とが判断部14に渡され、送信元のアドレスが送信部16に渡される(ステップS106)。
【0073】
取得者識別子等を受け取ると、判断部14は、受け取ったユーザ判別情報を検索キーとして、記憶部11で記憶されている許可情報を検索し、ヒットした許可情報から取得者識別子を読み出す。そして、受信部12から受け取った取得者識別子が、読み出した取得者識別子に含まれるかどうか判断する。本具体例では、
図6で示されるように、ユーザ判別情報「U001」と、取得者識別子「E001」とを対応付ける許可情報が存在するため、ユーザ判別情報「U001」に対応する購入対象情報の送信が許可されていることになり、判断部14は、そのユーザ判別情報を送信部16に渡す。一方、受け取った取得者識別子が、読み出した取得者識別子に含まれない場合には、そのユーザ判別情報に対応する購入対象情報の送信が許可されていないことになるため、判断部14は、そのユーザ判別情報を送信部16に渡さない。なお、取得者送信要求に2以上のユーザ判別情報が含まれている場合には、同様の処理が、各ユーザ判別情報について繰り返される(ステップS107)。
【0074】
判断部14から1以上のユーザ判別情報を受け取ると、送信部16は、ユーザ判別情報ごとに、ユーザ判別情報に対応付けられている購入対象情報を読み出す。そして、各購入対象情報に含まれる購入対象識別子を特定判断部15に渡す。購入対象識別子を受け取ると、特定判断部15は、記憶部11で記憶されているユーザ購入情報を参照し、購入対象識別子を含む購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを、購入対象識別子ごとに判断する。そして、ユーザを特定できる購入対象情報があった場合には、その購入対象情報に含まれる購入対象識別子を、送信部16に渡す(ステップS108)。
【0075】
特定判断部15から購入対象識別子を受け取ると、送信部16は、送信対象の購入対象情報から、受け取った購入対象識別子を含む購入対象情報を削除する。本具体例では、購入対象識別子「G123」を含む購入対象情報、すなわち購入対象「XYZクーペ」の購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断されたとする。すると、送信部16は、その購入対象情報を削除し、残りの購入対象情報を、取得者送信要求の送信元のアドレスに送信する(ステップS109)。すなわち、購入対象情報が、販売者端末2aに送信されることになる。なお、この購入対象情報の送信は、ユーザ判別情報と、購入対象情報との対応関係が分かるように行われることが好適である。したがって、例えば、ユーザ判別情報と、1以上の購入対象情報とを対応付ける情報が送信されてもよい。
【0076】
このようにして、販売者(取得者)は、ユーザごとの購入対象情報を取得することができる。この購入対象情報は、ユーザの購入履歴を示す情報であるため、販売者は、その情報を用いて、例えば、ユーザごとに、購入対象のレコメンドや、消耗品の購入の提案、購入対象の買い替えの提案、購入対象の点検の提案などを行ってもよい。
【0077】
以上のように、本実施の形態によるサーバ1によれば、ユーザが過去に購入した購入対象に関する情報である購入対象情報をサーバ1で管理することができる。そのため、例えば、ユーザは、自宅のPCから購入対象情報にアクセスしたり、出かけている際にスマートフォンやタブレット端末から購入対象情報にアクセスしたりすることができるようになり、購入対象情報をより容易に活用することができるようになる。例えば、過去に購入した購入対象を確認した上で、新たな購入対象を購入することができ、重複した購入などを回避できるようになる。より具体的には、過去に購入した本と同じ本を、再度、購入することを回避することができる。また、例えば、家電量販店において、最新の掃除機を見ている際に、現在の掃除機をいつ購入したのかを、購入対象情報によって確認することもでき、その購入時期を、掃除機を買い替えるかどうかの判断要因の一つとして用いることもできる。
【0078】
また、ユーザは、許可情報を設定することによって、自らの購入対象情報の取得を、特定の取得者にのみ許可することもできる。また、ユーザの購入対象情報を取得した取得者は、例えば、商品等のレコメンドを行ったり、消耗品の購入提案を行ったり、商品の買い替え時期になった場合に、新たな商品の購入提案を行ったりすることができるようになる。
【0079】
なお、ユーザが、自らの購入対象情報について、特定の取得者による取得を許可する場合であっても、送信許否情報を設定することにより、購入対象の種類ごとに、取得者が取得できるかどうかを決めることもできる。そのため、ユーザが公開したくない購入対象情報については、取得者に送信されないようにすることができ、情報の活用と、プライバシーの保護とのバランスをとることができるようになる。例えば、薬に関するの購入対象情報については送信されないように設定することにより、ユーザの健康状態に関する情報が漏洩しないようにすることができる。
【0080】
また、ユーザを特定できる購入対象情報については、送信されないようにすることによって、購入対象情報によって、個人が特定される事態を回避することができ、ユーザのプライバシーを保護することができるようになる。また、ユーザ判別情報が、ユーザを識別できない情報であり、また、ユーザの個人情報に紐づけられていない情報であることによって、サーバ1で管理されている購入対象情報を、購買傾向の分析等に用いることもできるようになる。
【0081】
なお、本実施の形態では、購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、サーバ1での管理の対象となる購入対象情報に対応する購入対象が、食品や日用品、家電製品などのように、ユーザを特定できる情報でないことが明らかであるような場合には、そのような判断を行わなくてもよい。この場合には、サーバ1は、特定判断部15を備えていなくてもよい。
【0082】
また、本実施の形態では、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報に応じて、購入対象情報の送信の許否が決められる場合について説明したが、そうでなくてもよい。すべての種類の購入対象に関する購入対象情報が、送信の対象となってもよい。この場合には、サーバ1の記憶部11では、ユーザ送信許否情報が記憶されていなくてもよい。
【0083】
また、本実施の形態では、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在することに応じて、その取得者送信要求に応じた購入対象情報の送信が行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、すべての取得者送信要求に応じて、購入対象情報の送信が行われてもよく、または、購入対象情報は、送信要求に応じてのみ送信されてもよい。このような場合には、サーバ1は、判断部14を備えていなくてもよい。また、サーバ1の記憶部11では、許可情報が記憶されていなくてもよい。
【0084】
また、本実施の形態において、サーバ1の記憶部11では、取得者識別子と、その取得者識別子で識別される取得者のパスワードとを対応付ける取得者用の認証情報も記憶されていてもよい。この場合には、例えば、取得者送信要求と共にパスワードも受信され、認証部13によって、受信されたパスワードと取得者送信要求に含まれる取得者識別子とについて、取得者用の認証情報を用いた認証が行われてもよい。この認証は、ユーザ判別情報が取得者識別子に代わった以外は、送信要求の受信に応じた認証と同様であり、その詳細な説明を省略する。そして、送信部16は、認証部13によって正当であると判断された場合に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信し、正当でないと判断された場合に、購入対象情報を送信しなくてもよい。
【0085】
また、本実施の形態では、送信要求がユーザの情報処理端末3から送信される場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。例えば、ユーザが、自分のユーザ判別情報とパスワードとを使用して購入対象情報を取得することを取得者に許可しており、自分のユーザ判別情報とパスワードとを取得者に渡している場合には、取得者の端末から送信要求が送信されてもよい。この場合には、例えば、ユーザ送信許否情報を用いた購入対象情報の送信が行われてもよい。すなわち、送信要求が受信された際に、送信部16は、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信し、送信が許可されていない種類情報を含む購入対象情報を送信しなくてもよい。なお、この場合には、ユーザが、自分のユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報を登録したり、変更したりするためのパスワードが、別途、設定されていてもよい。このようにすることで、取得者は、ユーザのパスワードを知っていても、送信許否情報を登録したり、変更したりすることができないことになる。
【0086】
また、本実施の形態において、ユーザ判別情報は、ユーザの属性に紐付けられていてもよい。例えば、その属性は、性別や、年代、郵便番号等であり、個人を特定できない情報であってもよい。そのユーザの属性は、例えば、サーバ1で記憶されていてもよい。そして、例えば、送信部16が、分析等のために購入対象情報を送信する際に、1以上の購入対象情報を、その購入対象情報に対応するユーザの属性に対応付けて送信してもよい。購入対象情報に対応するユーザの属性とは、この購入対象情報に対応付けられているユーザ判別情報に対応するユーザの属性のことである。
【0087】
また、本実施の形態では、取得者が販売者である場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。取得者は、販売者とは異なる者であってもよい。この場合には、通信回線500に接続されている取得者の情報処理端末から、取得者送信要求が送信されてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0089】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0090】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0091】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0092】
また、上記実施の形態において、サーバ1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0093】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態におけるサーバ1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ユーザに対応するユーザ判別情報と、ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、及びユーザ判別情報と、ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して記憶部に蓄積する受信部、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部、認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
【0094】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受信する受信部、情報を送信する送信部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0095】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0096】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
【0097】
図8は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるサーバ1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0098】
図8において、コンピュータシステム900は、CD-ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0099】
図9は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。
図9において、コンピュータ901は、CD-ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0100】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるサーバ1の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM921に記憶されて、CD-ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD-ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD-ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0101】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態によるサーバ1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0102】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0103】
1 サーバ
11 記憶部
12 受信部
13 認証部
14 判断部
15 特定判断部
16 送信部
【手続補正書】
【提出日】2022-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報であり、購入対象の種類を示す種類情報を含んでいる情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報、及び、ユーザ判別情報と、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報とを対応付ける複数のユーザ送信許否情報が記憶される記憶部と、
ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積し、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求を受信する受信部と、
受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部と、
受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する判断部と、
前記認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信すると共に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報のうち、当該ユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信する送信部と、を備えたサーバ。
【請求項2】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報、及び販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子が記憶される記憶部と、
ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積し、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求を受信する受信部と、
受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部と、
受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する判断部と、
購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断する特定判断部と、
前記認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信すると共に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部と、を備え、
前記特定判断部は、判断対象の購入対象情報に含まれる購入対象識別子が、前記記憶部で記憶されている、販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子である場合には、当該購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断し、
前記送信部は、取得者送信要求の受信に応じて購入対象情報を送信する際に、送信対象の1以上の購入対象情報のうち、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しない、サーバ。
【請求項3】
前記ユーザ判別情報は、ユーザを識別できない、ユーザごとに異なる情報であり、かつ、ユーザの個人情報に紐付けられていない情報である、請求項1または請求項2記載のサーバ。
【請求項4】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報であり、購入対象の種類を示す種類情報を含んでいる情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報、及び、ユーザ判別情報と、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報とを対応付ける複数のユーザ送信許否情報が記憶される記憶部と、受信部と、認証部と、送信部と、判断部とを用いて処理される情報処理方法であって、
前記受信部が、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積するステップと、
前記受信部が、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信するステップと、
前記認証部が、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行うステップと、
前記送信部が、前記認証を行うステップにおいて正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信するステップと、
前記受信部が、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求を受信するステップと、
前記判断部が、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断するステップと、
前記送信部が、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報のうち、当該ユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信するステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項5】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報、及び販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子が記憶される記憶部と、受信部と、認証部と、送信部と、判断部と、特定判断部とを用いて処理される情報処理方法であって、
前記受信部が、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積するステップと、
前記受信部が、ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信するステップと、
前記認証部が、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行うステップと、
前記送信部が、前記認証を行うステップにおいて正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信するステップと、
前記受信部が、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求を受信するステップと、
前記判断部が、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断するステップと、
前記特定判断部が、購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断するステップと、
前記送信部が、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信するステップと、を備え、
前記購入対象情報について判断するステップでは、判断対象の購入対象情報に含まれる購入対象識別子が、前記記憶部で記憶されている、販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子である場合には、当該購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断し、
前記取得者送信要求の受信に応じて購入対象情報を送信するステップでは、送信対象の1以上の購入対象情報のうち、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しない、情報処理方法。
【請求項6】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報であり、購入対象の種類を示す種類情報を含んでいる情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報、及び、ユーザ判別情報と、種類情報ごとに送信の許否を示す送信許否情報とを対応付ける複数のユーザ送信許否情報が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、
ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積し、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求を受信する受信部、
受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部、
受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する判断部、
前記認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信すると共に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報のうち、当該ユーザ判別情報に対応付けられている送信許否情報によって送信が許可されている種類情報を含む購入対象情報を送信する送信部として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
ユーザに対応するユーザ判別情報と、当該ユーザが購入した購入対象に関する情報である1以上の購入対象情報とを対応付ける複数のユーザ購入情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応するユーザのパスワードとを対応付ける複数の認証情報、ユーザ判別情報と、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を取得できる取得者を識別する1以上の取得者識別子とを対応付ける1以上の許可情報、及び販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、
ユーザ判別情報及びパスワードを含む送信要求を受信すると共に、ユーザ購入情報を受信して前記記憶部に蓄積し、取得者から送信された、当該取得者を識別する取得者識別子、及びユーザ判別情報を含む取得者送信要求を受信する受信部、
受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報及びパスワードについて、前記記憶部で記憶されている認証情報を用いた認証を行う認証部、
受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在するかどうか判断する判断部、
購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であるかどうかを判断する特定判断部、
前記認証部によって正当であると判断された場合に、受信された送信要求に含まれるユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信すると共に、受信された取得者送信要求に含まれるユーザ判別情報及び取得者識別子を対応付ける許可情報が存在すると判断された場合に、当該ユーザ判別情報に対応付けられている1以上の購入対象情報を送信する送信部として機能させ、
前記特定判断部は、判断対象の購入対象情報に含まれる購入対象識別子が、前記記憶部で記憶されている、販売数が閾値未満である購入対象の購入対象識別子である場合には、当該購入対象情報が、ユーザを特定できる情報であると判断し、
前記送信部は、取得者送信要求の受信に応じて購入対象情報を送信する際に、送信対象の1以上の購入対象情報のうち、ユーザを特定できると判断された購入対象情報を送信しない、プログラム。