(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023002261
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20221227BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20221227BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021103395
(22)【出願日】2021-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】持舘 政敬
(57)【要約】
【課題】ガチャを継続する意欲を高める。
【解決手段】ゲームプログラムは、サーバ装置5を、コンテンツの抽選を実行する抽選実行処理部15、抽選により当選したコンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する所有判定処理部17、当選したコンテンツをプレイヤが所有している場合に、当選したコンテンツに代えて汎用アイテムを付与するアイテム付与処理部19、汎用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求する選択要求処理部23、選択された特典をプレイヤに付与する特典付与処理部25、として機能させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
コンテンツの抽選を実行する抽選実行処理部、
前記抽選により当選した前記コンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する所有判定処理部、
前記当選したコンテンツを前記プレイヤが所有している場合に、前記当選したコンテンツに代えて第1のアイテムを付与するアイテム付与処理部、
前記第1のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求する選択要求処理部、
選択された前記特典を前記プレイヤに付与する特典付与処理部、
として機能させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
情報処理装置を、
所定数の前記第1のアイテムを、前記プレイヤが特定の種類の前記特典を得るための第2のアイテムと交換するアイテム交換処理部、
としてさらに機能させ、
前記選択要求処理部は、
前記第2のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに前記特定の種類の複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求し、
前記特典付与処理部は、
選択された前記特典を前記プレイヤに付与する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記アイテム交換処理部は、
前記所定数の第1のアイテムを、前記プレイヤが所有する特定のコンテンツに対して前記特典を付加するための前記第2のアイテムと交換し、
前記選択要求処理部は、
前記第2のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに前記特定のコンテンツに対して付加可能な前記複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求し、
前記特典付与処理部は、
選択された前記特典を前記特定のコンテンツに対して付加する、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
コンテンツの抽選を実行するステップと、
前記抽選により当選した前記コンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定するステップと、
前記当選したコンテンツを前記プレイヤが所有している場合に、前記当選したコンテンツに代えて第1のアイテムを付与するステップと、
前記第1のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求するステップと、
選択された前記特典を前記プレイヤに付与するステップと、
を有する、ゲーム処理方法。
【請求項5】
コンテンツの抽選を実行する抽選実行処理部と、
前記抽選により当選した前記コンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する所有判定処理部と、
前記当選したコンテンツを前記プレイヤが所有している場合に、前記当選したコンテンツに代えて第1のアイテムを付与するアイテム付与処理部と、
前記第1のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求する選択要求処理部と、
選択された前記特典を前記プレイヤに付与する特典付与処理部と、
を有する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された端末機器によりプレイされるいわゆるオンラインゲームにおいて、ゲーム上で使用できるキャラクタやアイテム等のコンテンツが、偶然性を利用してコンテンツの種類が決まる方法によってユーザに提供される、いわゆる「ガチャ」と呼ばれる抽選ゲームが知られている。
【0003】
このようなガチャの一例として、例えば特許文献1には、ユーザに付与されるべき付与キャラクタがユーザの所有キャラクタと重複している場合に、付与キャラクタに特典を付加するゲームシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年のゲーム内容は多様化しており、プレイヤ毎に楽しみ方が異なる。上記従来技術では、付加される特典の内容が予め定められている。このため、プレイヤによっては必要としていない特典となる場合があり、所有するキャラクタと重複するキャラクタの当選を避けるためにガチャを敬遠することにつながる、という課題があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、ガチャを継続する意欲を高めることができるゲームプログラム、ゲーム処理方法、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、コンテンツの抽選を実行する抽選実行処理部、前記抽選により当選した前記コンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する所有判定処理部、前記当選したコンテンツを前記プレイヤが所有している場合に、前記当選したコンテンツに代えて第1のアイテムを付与するアイテム付与処理部、前記第1のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求する選択要求処理部、選択された前記特典を前記プレイヤに付与する特典付与処理部、として機能させる。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、コンテンツの抽選を実行するステップと、前記抽選により当選した前記コンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定するステップと、前記当選したコンテンツを前記プレイヤが所有している場合に、前記当選したコンテンツに代えて第1のアイテムを付与するステップと、前記第1のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求するステップと、選択された前記特典を前記プレイヤに付与するステップと、を有する。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、コンテンツの抽選を実行する抽選実行処理部と、前記抽選により当選した前記コンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する所有判定処理部と、前記当選したコンテンツを前記プレイヤが所有している場合に、前記当選したコンテンツに代えて第1のアイテムを付与するアイテム付与処理部と、前記第1のアイテムの消費に基づいて、前記プレイヤに複数の特典を提示して所望する前記特典の選択を要求する選択要求処理部と、選択された前記特典を前記プレイヤに付与する特典付与処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のゲームプログラム等によれば、ガチャを継続する意欲を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表すシステム構成図である。
【
図2】サーバ装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【
図5】アイテム付与処理部により汎用アイテムが付与された場合のゲーム画面の一例を表す図である。
【
図6】アイテム交換処理部による交換アイテム選択画面の一例を表す図である。
【
図7】専用アイテムの交換数を指定するための交換数指定画面の一例を表す図である。
【
図8】限界突破を実行するために消費する専用アイテムを選択するための消費アイテム選択画面の一例を表す図である。
【
図9】選択要求処理部による特典選択画面の一例を表す図である。
【
図10】選択要求処理部による特典選択画面の他の例を表す図である。
【
図11】選択要求処理部による特典選択画面のさらに他の例を表す図である。
【
図12】選択要求処理部による特典選択画面のさらに他の例を表す図である。
【
図13】特典付与処理部による限界突破実行画面の一例を表す図である。
【
図14】特典付与処理部により限界突破が実行された後の結果画面の一例を表す図である。
【
図15】サーバ装置のCPUによって実行される、汎用アイテムの付与に関わる処理手順の一例を表すフローチャートである。
【
図16】サーバ装置のCPUによって実行される、アイテムの交換に関わる処理手順の一例を表すフローチャートである。
【
図17】サーバ装置のCPUによって実行される、特典の実行に関わる処理手順の一例を表すフローチャートである。
【
図18】サーバ装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
<1.ゲームシステムの全体構成>
まず、
図1を用いて、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。
図1に示すように、ゲームシステム1は、プレイヤによって操作される複数の端末装置3(
図1では1つのみ図示)と、サーバ装置5を有する。各端末装置3とサーバ装置5は、例えばLANやインターネット等のネットワークNWを介して通信可能に接続されている。なお、ネットワークNWは無線又は有線のいずれでもよい。また、
図1ではサーバ装置5が単一のコンピュータで構成されているが、複数のコンピュータで構成されてもよい。
【0014】
端末装置3は、例えばスマートフォン、タブレット型コンピュータ、携帯型ゲーム機等である。但し、これらに限定されるものではなく、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、据え置き型のゲーム機等としてもよい。端末装置3は、各種の表示及びプレイヤによる各種の入力操作が行われるタッチパネル7を有する。プレイヤは、指やペン等によりタッチパネル7に接触することで所望の操作入力を行う。
【0015】
タッチパネル7の検出方式は、特に限定されるものではないが、例えば抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式、電磁誘導方式等、種々の検出手法を採用することが可能である。なお、端末装置3は、タッチパネル7以外に、ボタンやスイッチ、レバー、ジョイスティック等の入力部を備えてもよい。また、スピーカー等の音声出力部を備えてもよい。
【0016】
サーバ装置5(情報処理装置の一例)は、いわゆるサーバコンピュータである。サーバ装置5は、ゲームサービスを受ける各プレイヤの端末装置3からのネットワークNWを介したアクセスを受け付けて、各プレイヤのゲーム情報を記録装置に蓄積して管理し、各プレイヤにネットワークNWを介したオンラインゲームサービスを提供する。
【0017】
サーバ装置5によるゲームサービスの提供の形態としては、ゲームプログラム(アプリケーションソフトウェアともいう)がサーバ装置5に実装されており、端末装置3でゲームを実行するのではなく、端末装置3でのプレイヤの操作入力に応じてサーバ装置5でゲームを実行し、その実行結果を各プレイヤの端末装置3に送信する形態がある。例えば、各プレイヤの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームをプレイできる、いわゆるブラウザゲームをサーバ装置5が提供してもよい。また、サーバ装置5でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式等で端末装置3に送信する、いわゆるクラウドゲームをサーバ装置5が提供してもよい。あるいは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)においてウェブブラウザ上で動作するAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)などの動作環境を基に作成されるアプリケーションソフトウェアによって実行される、いわゆるソーシャルゲームをサーバ装置5が提供してもよい。なお、端末装置3にゲームプログラムの一部をインストールし、サーバ装置5だけでなく端末装置3においても部分的にゲーム処理が実行されるようにしてもよい。
【0018】
<2.サーバの機能的構成>
次に、
図2及び
図3~
図14を用いて、サーバ装置5の機能的構成の一例について説明する。
【0019】
なお、以下では、例えばゲーム上で使用できるキャラクタ(キャラクタカード等を含む)やアイテム等のコンテンツが、偶然性を利用してコンテンツの種類が決定される方法によってプレイヤに提供される抽選ゲームのことを「ガチャ」という。ガチャは、それ自体が単独のゲームとして実行されてもよいし、例えばロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、アクションゲーム等、様々なジャンルのゲーム上にて実行されてもよい。
【0020】
図2に示すように、サーバ装置5は、コンテンツデータベース9と、汎用アイテムデータベース11と、専用アイテムデータベース13と、抽選実行処理部15と、所有判定処理部17と、アイテム付与処理部19と、アイテム交換処理部21と、選択要求処理部23と、特典付与処理部25とを有する。
【0021】
コンテンツデータベース9には、サーバ装置5で実行されるガチャで提供されるコンテンツのラインナップや当選確率等の情報が記録されている。「コンテンツ」とは、各種のゲーム上で使用可能なゲームキャラクタ(キャラクタカード等を含む)やアイテム(例えば武器、防具、装具、仮想通貨、各種効能を備えた物品、道具等)等である。なお、コンテンツは、例えば「ノーマル」、「レア」、「スーパーレア」等の名称で呼称される、ゲーム内での価値(例えば稀少度、能力、効能値等)に応じた種別に分類されていてもよい。
【0022】
また、コンテンツデータベース9には、プレイヤごとに、当該プレイヤが所有しているコンテンツに関わる所有情報が記録されている。所有情報には、例えばコンテンツの種類や数量が含まれる。なお、所有するコンテンツは、ガチャにより獲得したもの以外にも、例えばプレイヤが所定のゲーム内行動を実行することにより取得したものや、料金を支払って購入することにより取得したものを含めてもよい。コンテンツの所有情報は、プレイヤがコンテンツを取得したり消費する度に更新される。
【0023】
汎用アイテムデータベース11には、プレイヤごとに、当該プレイヤが所有している汎用アイテムの所有情報が記録されている。所有情報には、例えば汎用アイテムの種類や数量が含まれる。「汎用アイテム」とは、ガチャにより当選したコンテンツをプレイヤが既に所有している場合に、当選したコンテンツに代えてプレイヤに付与されるアイテムである。なお、汎用アイテムはガチャによる取得以外にも、例えばプレイヤが料金を支払って購入することにより取得されてもよい。また、例えばミッションをクリアする等の所定のゲーム内行動を実行することにより取得されてもよい。また、キャンペーンやイベント等により有償又は無償で配布されてもよい。汎用アイテムの所有情報は、プレイヤが汎用アイテムを取得したり消費する度に更新される。
【0024】
専用アイテムデータベース13には、プレイヤごとに、当該プレイヤが所有している専用アイテムの所有情報が記録されている。所有情報には、例えば専用アイテムの種類や数量が含まれる。専用アイテムの所有情報は、プレイヤが専用アイテムを取得したり消費する度に更新される。「専用アイテム」とは、プレイヤが特定の種類の特典を得るためのアイテムであり、予め設定された所定数の汎用アイテムと交換して取得することが可能なアイテムである。「特定の種類の特典」とは、例えばプレイヤが所有する特定のコンテンツ(例えば特定のキャラクタカード等)に対して付加される所定の効果等である。専用アイテムは、特典を付加する対象であるコンテンツごと(例えばキャラクタカードごと)に専用のアイテムとして設定されている。
【0025】
また、専用アイテムデータベース13には、専用アイテムごとに、交換に必要な汎用アイテムの数量、交換可能な上限数、交換期限等の情報が記録されている。プレイヤは、所有する汎用アイテムを、専用アイテムごとに定められた必要数量だけ使用(消費)して交換することにより、専用アイテムを取得できる。
【0026】
抽選実行処理部15は、コンテンツの抽選(ガチャ)を実行する。ガチャは、単発で実行されるガチャでもよいし、複数回(例えば10回等)連続して実行される連続ガチャでもよい。
【0027】
図3及び
図4に、ガチャの開始画面と結果画面の一例を示す。
図3及び
図4に示す例では、例えばキャラクタカードの抽選を行うカードガチャが実行される。
図3に示すように、カードガチャの開始画面には、例えば目玉コンテンツ表示部27と、ラインナップ表示ボタン29と、カードガチャを実行するか否かを確認するための確認メッセージ31と、カードガチャの実行を指示するための「はい」ボタン33と、カードガチャの実行をキャンセルするための「いいえ」ボタン35等が表示されている。
【0028】
目玉コンテンツ表示部27には、今回のガチャで提供されるコンテンツのうち目玉となるコンテンツが表示される。
図3では、例えば「スーパーレア」の種別である3つのキャラクタカード「SR-2」、「SR-5」、「SR-12」が目玉コンテンツとして表示されている。
【0029】
プレイヤによりラインナップ表示ボタン29が操作された場合には、カードガチャにより提供される全てのキャラクタカードのラインナップと、各キャラクタカードの当選確率が個別に表示される。これらの情報は、コンテンツデータベース9に記録されている。
【0030】
確認メッセージ31には、プレイヤに対してカードガチャを実行するか否かを確認するメッセージと、カードガチャの実行の対価として必要な仮想通貨の数量(例えば10コイン)が表示されている。
【0031】
プレイヤにより「はい」ボタン33が操作された場合には、抽選実行処理部15によりカードガチャが実行されると共に、プレイヤが所有するコインから確認メッセージ31に表示された数量のコインが消費される。プレイヤにより「いいえ」ボタン35が操作された場合には、カードガチャの実行がキャンセルされる。
【0032】
図4に示すように、カードガチャの結果画面には、当選コンテンツ表示部37が表示されている。当選コンテンツ表示部37には、カードガチャを実行した結果、当選したキャラクタカードが表示される。
図4に示す例では、例えば「ノーマル」の種別であるキャラクタカード「N-59」が当選している。
【0033】
図2に戻り、所有判定処理部17は、ガチャにより当選したコンテンツをプレイヤが所有しているか否かを、コンテンツデータベース9に記録されたコンテンツの所有情報を参照して判定する。当選したコンテンツをプレイヤが所有していないと判定された場合には、当該当選したコンテンツがプレイヤに対して付与される。一方、当選したコンテンツをプレイヤが所有していると判定された場合には、後述のアイテム付与処理部19による処理が実行される。
【0034】
アイテム付与処理部19は、上記所有判定処理部17により、当選したコンテンツをプレイヤが所有していると判定された場合に、当選したコンテンツに代えて汎用アイテム(第1のアイテムの一例)を付与する。前述のように、汎用アイテムは所定数をそろえることで様々な種類の専用アイテムと交換することが可能なアイテムである。付与される汎用アイテムの数量は予め設定された固定値でもよいし、例えば当選したコンテンツのゲーム内での価値(例えば稀少度、能力、効能値等)に応じて異ならせてもよい。例えば、「ノーマル」は5個、「レア」は30個、「スーパーレア」は100個等、当選したコンテンツの価値が高いほど付与される汎用アイテムの数量が多くなるようにしてもよい。
【0035】
図4に、上記所有判定処理部17により、当選したコンテンツをプレイヤが所有していると判定された場合のゲーム画面の一例を示す。
図4に示すように、当選したキャラクタカード「N-59」をプレイヤが所有している場合には、当選したキャラクタカードに代えて汎用アイテムを取得するか否かを確認するための確認メッセージ39が表示される。
図4に示す例では、汎用アイテムの一例として例えば宝石を模したアイテムである「ジュエル」が付与される。プレイヤは「はい」ボタン41を操作することで汎用アイテムを受け取ることができる。一方、プレイヤは「いいえ」ボタン43を操作することで、汎用アイテムでなく当選したコンテンツを受け取ることもできる。このように汎用アイテムを受け取るか否かをプレイヤが選択できるようにすることで、例えばプレイヤが既に所有しているコンテンツを複数個集めたいような場合にも対応できる。
【0036】
図5に、上記アイテム付与処理部19により汎用アイテムが付与された場合のゲーム画面の一例を示す。
図5に示すゲーム画面は、
図4のゲーム画面において「はい」ボタン41が操作された場合に表示される。
図5に示す例では、当選したキャラクタカード「N-59」の種別である「ノーマル」に対応した個数(例えば5個)のジュエル44(汎用アイテムの一例)がプレイヤに付与されている。
【0037】
図2に戻り、アイテム交換処理部21は、所定数の汎用アイテムを、プレイヤが特定の種類の特典を得るための専用アイテム(第2のアイテムの一例)と交換する。「特定の種類の特典を得る」ことには、例えばプレイヤが所有する特定のコンテンツに対して特典を付加すること等が含まれる。この場合、アイテム交換処理部21は、所定数の汎用アイテムを、プレイヤが所有する特定のコンテンツに対して特典を付加するための専用アイテムと交換してもよい。「所定数」は、交換に必要な汎用アイテムの数量として専用アイテムごとに予め設定されており、専用アイテムデータベース13に記録されている。なお、「特定の種類の特典を得る」ことに、例えばプレイヤのレベルやランク(いわゆるユーザランク)をアップさせること等を含めてもよい。ユーザランクとは、例えばプレイ時間、過去の実績、評価等に基づきプレイヤに付される等級である。
【0038】
図6に、アイテム交換処理部21による交換アイテム選択画面の一例を示す。
図6に示すように、交換アイテム選択画面には、汎用アイテムと交換可能な専用アイテムの一覧が表示される交換アイテム一覧表示部45が表示されている。交換アイテム一覧表示部45には、プレイヤが所有する特定のコンテンツに対して特典を付加するための専用アイテムとして、例えばプレイヤが所有するキャラクタカードに対して所定の効果を付与するための専用アイテム47が表示されている。以下では、所定の効果を付与することを適宜「限界突破」という。
図6に示す例では、例えばキャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、キャラクタD、・・・に係るキャラクタカードに対して限界突破させるための専用アイテム47がそれぞれ表示されている。
【0039】
各専用アイテム47には、アイテムのアイコン画像49と、アイテムの名称(キャラクタA~Dの限界突破の欠片)51と、交換に必要な消費アイテム(汎用アイテム)の数量、交換可能な上限数、及び交換期限等を含むアイテム情報53がそれぞれ表示されている。なお、交換可能な上限数とは、汎用アイテムとの交換によりプレイヤが取得可能な専用アイテムの上限数である。各キャラクタカードには限界突破を実行可能な回数(例えば4段階等)が設定されており、例えば専用アイテムを1個消費するごとに1段階ずつ限界突破する場合には、限界突破を実行可能な回数が交換可能な上限数として設定されている。交換可能な上限数は、専用アイテムが1個消費されるごとに-1される。なお、交換可能な上限数は、所定期間ごとにリセットされてもよい(例えば月ごとの交換可能な上限数が4個など)。また交換期限は、汎用アイテムとの交換によりプレイヤが専用アイテムを取得可能な期限であり、当該期限が過ぎると汎用アイテムとの交換ができなくなる。なお、交換期限は必ずしも設定されなくてもよい。プレイヤは、交換アイテム一覧表示部45に表示された専用アイテム47の中からいずれかの専用アイテム47を選択する。
図6は、例えばキャラクタAに係る専用アイテム47が選択された場合を示している(
図6中太枠線で表示)。
【0040】
図7に、専用アイテムの交換数を指定するための交換数指定画面の一例を示す。
図7の交換数指定画面は、
図6の交換アイテム選択画面において例えばキャラクタAに係る専用アイテム47(キャラクタAの限界突破の欠片)が選択された場合のゲーム画面である。
図7に示すように、交換数指定画面には、選択された専用アイテム47と、数量指定部55と、交換を実行するか否かを確認するための確認メッセージ57と、交換を実行するための「はい」ボタン59と、交換をキャンセルするための「いいえ」ボタン61等が表示されている。
【0041】
プレイヤは、数量指定部55において例えば「+1」ボタン又は「-1」ボタンを操作することで、専用アイテムの交換数を指定することができる。数量指定部55には、交換可能な上限数63と、「+1」ボタン又は「-1」ボタンにより増減される交換数65が表示されている。
【0042】
プレイヤにより「はい」ボタン59が操作された場合には、アイテム交換処理部21によりアイテムの交換が実行されると共に、プレイヤが所有する汎用アイテム(ジュエル)から交換に必要な消費アイテムに表示された数量のジュエルが消費される。プレイヤにより「いいえ」ボタン61が操作された場合には、アイテムの交換がキャンセルされる。
【0043】
図2に戻り、選択要求処理部23は、汎用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求する。「汎用アイテムの消費に基づいて」には、汎用アイテムを消費して専用アイテムと交換し、交換により取得した専用アイテムを消費することが含まれる。この場合、選択要求処理部23は、専用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに特定の種類の複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求してもよい。「特定の種類の複数の特典」には、例えばプレイヤが所有する特定のコンテンツに対して付加することが可能な複数の特典が含まれる。この場合、選択要求処理部23は、専用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに特定のコンテンツに対して付加可能な複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求してもよい。
【0044】
図8に、限界突破を実行する際に消費する専用アイテムを選択するための消費アイテム選択画面の一例を示す。
図8に示すように、消費アイテム選択画面には、プレイヤが所有する専用アイテムの一覧が表示される所有アイテム一覧表示部67が表示されている。
図8に示す例では、所有アイテム一覧表示部67に、例えばプレイヤが所有するキャラクタA,B,・・・に係るカードに対して限界突破させるための専用アイテム69がそれぞれ表示されている。プレイヤは、所有アイテム一覧表示部67に表示された専用アイテム69の中からいずれかの専用アイテム69を選択する。
図8は、例えばキャラクタAに係る専用アイテム69が選択された場合を示している(
図8中太枠線で表示)。
【0045】
各専用アイテム69には、アイテムのアイコン画像71と、アイテムの名称(キャラクタA~Bの限界突破の欠片)73と、当該アイテムの所有数75及び次の限界突破に必要なアイテム数77がそれぞれ表示されている。
図8に示す例では、例えばキャラクタAの次の限界突破を行うのに専用アイテム69が1つ必要で、プレイヤは4つ所有しているため、限界突破可能であることを表している。また、キャラクタBの次の限界突破を行うのに専用アイテム69が3つ必要で、プレイヤは所有していないため、限界突破不可能であることを表している。次の限界突破に必要なアイテム数77は、すべての段階で1としてもよいし、第1段階では1、第2段階では2、・・・というように、段階によって異ならせてもよい。
【0046】
また、消費アイテム選択画面には、所有アイテム一覧表示部67において選択された専用アイテム69に係るキャラクタカードの限界突破の進行状況を表す進行状況表示部79が表示されている。進行状況表示部79には、キャラクタのアイコン画像81と、キャラクタの名称及びレベル等を含むステータス83と、当該キャラクタカードの限界突破の進行状況85がそれぞれ表示されている。
図8に示す例では、進行状況表示部79に、例えばキャラクタAに係るカードは4段階の限界突破を実行可能であり、現在の進捗状況として、まだ限界突破が1回も実行されておらず、次が第1段階の限界突破であることが表示されている(
図8中斜線ハッチングで示す)。また、限界突破の各段階の特典として、例えば第1段階ではステータスが強化され、第2段階ではスキル装備が強化され、第3段階ではスキル制限が解除され、第4段階では追加シナリオが解禁されることが表示されている。
【0047】
図9に、選択要求処理部23による特典選択画面の一例を示す。
図9に示す特典選択画面は、
図8の消費アイテム選択画面において例えばキャラクタAに係る専用アイテム69が選択された場合に表示される。前述のように、キャラクタAの第1段階の限界突破ではステータスが強化される。
図9に示す例では、ステータス強化の内容として、例えば物理攻撃力+15%、魔法攻撃力+15%、物理防御力+15%、又は魔法防御力+15%が提示されており、プレイヤはこの中から所望する強化内容を選択できる。
【0048】
図10に、選択要求処理部23による特典選択画面の他の例を示す。
図10に示す特典選択画面は、
図8の消費アイテム選択画面において例えばキャラクタAに係る専用アイテム69が選択され、且つ、キャラクタAに対する限界突破が1回実行されており、次が第2段階の限界突破である場合に表示される。前述のように、キャラクタAの第2段階の限界突破ではスキル装備が強化される。
図10に示す例では、スキル装備の強化の内容として、例えばスキル枠のランクアップ+1、又は、装備可能なスキル数+3が提示されており、プレイヤはこの中から所望する強化内容を選択できる。
【0049】
なお、スキル枠とは、各キャラクタカードに予め設定された装備可能なスキルのランクであり、例えばランクの高い方から順にSランク、Aランク、Bランク、Cランク等のように設定されている。例えばスキル枠がBランクであるキャラクタカードに対しては、Bランク以下(Bランク及びCランク)のスキルしか装備できず、Sランク及びAランクのスキルは装備することができない。プレイヤはスキル枠のランクアップ+1を選択することで、スキル枠のランクを1つ上のランクにアップさせることができる。また、装備可能なスキル数は、各キャラクタカードに予め設定された装備することが可能なスキルの数であり、プレイヤは装備可能なスキル数+3を選択することで、装備可能なスキル数を3つ増やすことができる。
【0050】
図11に、選択要求処理部23による特典選択画面のさらに他の例を示す。
図11に示す特典選択画面は、
図8の消費アイテム選択画面において例えばキャラクタAに係る専用アイテム69が選択され、且つ、キャラクタAに対する限界突破が2回実行されており、次が第3段階の限界突破である場合に表示される。前述のように、キャラクタAの第3段階の限界突破ではスキル制限が解除される。
図11に示す例では、制限が解除されるスキルとして、例えば回復スキル、攻撃補助スキル、又は、防御スキルが提示されており、プレイヤはこの中から所望するスキルを選択できる。例えばキャラクタAに係るカードが装備可能なスキルの種類が攻撃スキルである場合に(回復スキル、攻撃補助スキル、防御スキル等は制限されている)、制限を解除するスキルとして回復スキルを選択した場合には、キャラクタAに係るカードに対して攻撃スキルに加えて回復スキルを装備させることが可能になる。
【0051】
図12に、選択要求処理部23による特典選択画面のさらに他の例を示す。
図12に示す特典選択画面は、
図8の消費アイテム選択画面において例えばキャラクタAに係る専用アイテム69が選択され、且つ、キャラクタAに対する限界突破が3回実行されており、次が第4段階の限界突破である場合に表示される。前述のように、キャラクタAの第4段階の限界突破では追加シナリオが解禁される。
図12に示す例では、解禁される追加シナリオとして、例えば仲間との出会い、幼少時代、又は、ダンジョンの冒険が提示されており、プレイヤはこの中から所望する追加シナリオを選択できる。
【0052】
図2に戻り、特典付与処理部25は、上記選択要求処理部23による要求に応じて選択された特典をプレイヤに付与する。前述のように、「特典」には例えばプレイヤが所有する特定のコンテンツに対して付加する特典等が含まれる。この場合、特典付与処理部25は、選択された特典を特定のコンテンツに対して付加してもよい。
【0053】
図13に、特典付与処理部25による限界突破実行画面の一例を示す。
図13に示す限界突破実行画面は、例えば
図9に示す特典選択画面において物理防御力+15%が選択された場合に表示される。
図13に示すように、限界突破実行画面には、選択された特典の内容87と、限界突破を実行するか否かを確認するための確認メッセージ89と、限界突破を実行するための「はい」ボタン91と、限界突破をキャンセルするための「いいえ」ボタン93等が表示されている。
【0054】
プレイヤにより「はい」ボタン91が操作された場合には、特典付与処理部25により限界突破が実行されると共に、プレイヤが所有する専用アイテム69(例えばキャラクタAの限界突破の欠片)が消費される。プレイヤにより「いいえ」ボタン93が操作された場合には、限界突破の実行がキャンセルされる。
【0055】
図14に、特典付与処理部25により限界突破が実行された後の結果画面の一例を示す。
図14に示す結果画面は、例えば
図13に示す限界突破実行画面において「はい」ボタン91が操作された場合に表示される。
図14に示す例では、例えば限界突破が実行されたことを示す「Limit Break!!」の文字95と、キャラクタAのアイコン画像97と、キャラクタAに係るカードに付加された特典の内容99(物理防御力が15%アップ)が表示されている。
【0056】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU501(後述の
図18参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。さらに、以上説明した各処理部は、全部がサーバ装置5側に実装される場合に限定されるものではなく、その一部又は全部が端末装置3側に実装されてもよい。端末装置3側に実装される場合には、端末装置3も情報処理装置の一例に相当する。
【0057】
<3.サーバが実行する処理手順>
次に、
図15~
図17を用いて、サーバ装置5のCPU501によって実行される処理手順の一例について説明する。
【0058】
図15は、汎用アイテムの付与に関わる処理手順の一例を表すフローチャートである。サーバ装置5は、プレイヤによりガチャの開始指示があった場合に本フローを開始する。
【0059】
ステップS10では、サーバ装置5は、抽選実行処理部15により、ガチャの開始画面を表示する(
図3参照)。
【0060】
ステップS20では、サーバ装置5は、抽選実行処理部15により、プレイヤによるガチャの実行指示があったか否かを判定する。例えば前述の
図3に示すガチャの開始画面において、「はい」ボタン33が操作された場合にガチャの実行指示があったと判定する。ガチャの実行指示があるまでは本ステップS20を繰り返し(ステップS20:NO)、ガチャの実行指示があった場合には(ステップS20:YES)、次のステップS30に移る。
【0061】
ステップS30では、サーバ装置5は、抽選実行処理部15によりガチャを実行する。
【0062】
ステップS40では、サーバ装置5は、所有判定処理部17により、上記ステップS30で実行したガチャにより当選したコンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する。所有していると判定した場合には(ステップS40:YES)、次のステップS50に移る。一方、所有していないと判定した場合には(ステップS40:NO)、後述のステップS60に移る。
【0063】
ステップS50では、サーバ装置5は、アイテム付与処理部19により、ガチャにより当選したコンテンツに代えて、所定数の汎用アイテムをプレイヤに対して付与する(
図5参照)。その後、本フローチャートを終了する。
【0064】
ステップS60では、サーバ装置5は、ガチャにより当選したコンテンツをプレイヤに対して付与する。その後、本フローチャートを終了する。
【0065】
図16は、アイテムの交換に関わる処理手順の一例を表すフローチャートである。サーバ装置5は、プレイヤによりアイテム交換の開始指示があった場合に本フローを開始する。
【0066】
ステップS110では、サーバ装置5は、アイテム交換処理部21により、汎用アイテムと交換する専用アイテムを選択するための交換アイテム選択画面を表示する(
図6参照)。
【0067】
ステップS120では、サーバ装置5は、アイテム交換処理部21により、交換する専用アイテムが選択されたか否かを判定する。例えば前述の
図6に示す交換アイテム選択画面において、いずれかの専用アイテム47がプレイヤにより選択された場合に専用アイテムが選択されたと判定する。専用アイテムが選択されるまでは本ステップS120を繰り返し(ステップS120:NO)、専用アイテムが選択された場合には(ステップS120:YES)、次のステップS130に移る。
【0068】
ステップS130では、サーバ装置5は、アイテム交換処理部21により、専用アイテムの交換数が指定されたか否かを判定する。例えば前述の
図7に示す交換数指定画面の数量指定部55において、交換数量が入力された場合に交換数が指定されたと判定する。交換数が指定されるまでは本ステップS130を繰り返し(ステップS130:NO)、交換数が指定された場合には(ステップS130:YES)、次のステップS140に移る。
【0069】
ステップS140では、サーバ装置5は、アイテム交換処理部21により、アイテム交換の実行指示があったか否かを判定する。例えば前述の
図7に示す交換数指定画面において、「はい」ボタン59が操作された場合にアイテム交換の実行指示があったと判定する。アイテム交換の実行指示がない場合には(ステップS140:NO)、先のステップS120に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、アイテム交換の実行指示があった場合には(ステップS140:YES)、次のステップS150に移る。
【0070】
ステップS150では、サーバ装置5は、アイテム交換処理部21により、所定数の汎用アイテムを消費して、上記ステップS120で選択され上記ステップS130で指定された数量の専用アイテムと交換する。その後、本フローチャートを終了する。
【0071】
図17は、限界突破の実行に関わる処理手順の一例を表すフローチャートである。サーバ装置5は、プレイヤにより限界突破実行の開始指示があった場合に本フローを開始する。
【0072】
ステップS210では、サーバ装置5は、消費する専用アイテム69を選択するための消費アイテム選択画面を表示し(
図8参照)、所有アイテム一覧表示部67にプレイヤが所有する専用アイテム69の一覧を表示する。
【0073】
ステップS220では、サーバ装置5は、消費する専用アイテム69が選択されたか否かを判定する。例えば前述の
図8に示す消費アイテム選択画面において、いずれかの専用アイテム69がプレイヤにより選択された場合に専用アイテムが選択されたと判定する。専用アイテムが選択されるまでは本ステップS220を繰り返し(ステップS220:NO)、専用アイテムが選択された場合には(ステップS220:YES)、次のステップS230に移る。
【0074】
ステップS230では、サーバ装置5は、選択要求処理部23により、上記ステップS220で選択された専用アイテム69を消費することにより得られる特典の一覧を表示する(
図9~
図12参照)。
【0075】
ステップS240では、サーバ装置5は、選択要求処理部23により、上記ステップS230で表示された複数の特典の中からプレイヤによりいずれかの特典が選択されたか否かを判定する。例えば前述の
図9~
図12に示す特典選択画面において、いずれかの特典がプレイヤにより選択された場合に特典が選択されたと判定する。特典が選択されるまでは本ステップS240を繰り返し(ステップS240:NO)、特典が選択された場合には(ステップS240:YES)、次のステップS250に移る。
【0076】
ステップS250では、サーバ装置5は、プレイヤによる限界突破の実行指示(言い換えると専用アイテム消費の実行指示)があったか否かを判定する。例えば前述の
図13に示す限界突破実行画面において、「はい」ボタン91が操作された場合に限界突破の実行指示があったと判定する。限界突破の実行指示がない場合には(ステップS250:NO)、先のステップS210に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、限界突破の実行指示があった場合には(ステップS250:YES)、次のステップS260に移る。
【0077】
ステップS260では、サーバ装置5は、特典付与処理部25により限界突破を実行する。すなわち、上記ステップS220で選択された専用アイテムを消費して、上記ステップS240で選択された特典を実行する。その後、本フローチャートを終了する。
【0078】
なお、上述した処理手順は一例であって、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられてもよい。
【0079】
<4.実施形態の効果>
本実施形態のゲームプログラムは、サーバ装置5を、コンテンツの抽選を実行する抽選実行処理部15、抽選により当選したコンテンツをプレイヤが所有しているか否かを判定する所有判定処理部17、当選したコンテンツをプレイヤが所有している場合に、当選したコンテンツに代えて汎用アイテムを付与するアイテム付与処理部19、汎用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求する選択要求処理部23、選択された特典をプレイヤに付与する特典付与処理部25、として機能させる。
【0080】
本実施形態では、ガチャにより当選したコンテンツをプレイヤが既に所有している場合には、当選したコンテンツに代えて汎用アイテムが付与される。プレイヤは、汎用アイテムの消費に基づいて、複数の特典の中から所望する特典を選択することができ、選択された特典がプレイヤに対して付与される。これにより、プレイヤが欲しない又は必要としない特典が付与されることを回避でき、プレイヤが欲する又は必要とする特典を得ることができる。したがって、プレイヤのガチャを継続する意欲を高めることができる。
【0081】
また本実施形態において、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、所定数の汎用アイテムを、プレイヤが特定の種類の特典を得るための専用アイテムと交換するアイテム交換処理部21、としてさらに機能させてもよく、その場合には、選択要求処理部23は、専用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに特定の種類の複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求し、特典付与処理部25は、選択された特典をプレイヤに付与してもよい。
【0082】
本実施形態では、所定数の汎用アイテムを、プレイヤが特定の種類の特典を受けるための専用アイテムと交換する。つまり、専用アイテムは特定の種類の特典を得るための専用のアイテムであるのに対し、汎用アイテムは所定数をそろえることで様々な種類の専用アイテムと交換することが可能な汎用のアイテムである。したがって、当選したコンテンツをプレイヤが既に所有している場合に、仮に専用アイテムを付与することとした場合には、例えばプレイヤが既に当該専用アイテムによる特定の種類の特典を得ている場合には、専用アイテムが余ることとなり、プレイヤのガチャに対する継続意欲が損なわれる可能性がある。これに対し、本実施形態によれば、プレイヤが既に特定の種類の特典を得ている場合には、汎用アイテムを他の種類の特典を得るための専用アイテムに交換することが可能となり、これにより他の種類の特典を得ることが可能となる。このように、汎用アイテムを付与して専用アイテムと交換可能とすることで、汎用アイテムを余すことなく消費することが可能となる。したがって、プレイヤのガチャを継続する意欲を高めることができる。
【0083】
また本実施形態において、アイテム交換処理部21は、所定数の汎用アイテムを、プレイヤが所有する特定のコンテンツに対して特典を付加するための専用アイテムと交換し、選択要求処理部23は、専用アイテムの消費に基づいて、プレイヤに特定のコンテンツに対して付加可能な複数の特典を提示して所望する特典の選択を要求し、特典付与処理部25は、選択された特典を特定のコンテンツに対して付加してもよい。
【0084】
本実施形態では、所定数の汎用アイテムを、プレイヤが所有する特定のコンテンツに対して特典を付加するための専用アイテムと交換する。つまり、専用アイテムは特定のコンテンツに対して特典を付加するための専用のアイテムであるのに対し、汎用アイテムは所定数をそろえることで様々な種類の専用アイテムと交換することが可能な汎用のアイテムである。したがって、当選したコンテンツをプレイヤが既に所有している場合に、仮に専用アイテムを付与することとした場合には、例えばプレイヤが既に当該専用アイテムによる特定のコンテンツに対する特典を得ている場合には、専用アイテムが余ることとなり、プレイヤのガチャに対する継続意欲が損なわれる可能性がある。これに対し、本実施形態によれば、プレイヤが既に特定のコンテンツに対する特典を得ている場合には、汎用アイテムを他のコンテンツに対して特典を付加するための専用アイテムに交換することが可能となり、これにより他のコンテンツに対して特典を付加することが可能となる。例えば、前述の
図6に示すアイテム交換の場合において、例えばプレイヤが所有するキャラクタAに係るカードついては第4段階まで限界突破を実行済みであるような場合、キャラクタAについては更なる限界突破を実行することができないため、汎用アイテムをキャラクタAに係る専用アイテム47に交換することができない(交換可能な上限数が「あと0個」となる)。このような場合には、汎用アイテムをその他のキャラクタB~Dに係る専用アイテム47と交換することで、他のキャラクタB~Dに係るカードに対して限界突破を実行することが可能となる。このように、汎用アイテムを専用アイテムと交換可能とすることで、汎用アイテムを余すことなく消費することが可能となる。したがって、プレイヤのガチャを継続する意欲を高めることができる。
【0085】
なお、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【0086】
<5.サーバのハードウェア構成>
次に、
図18を用いて、上記で説明したCPU501が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現するサーバ装置5のハードウェア構成の一例について説明する。なお、端末装置3が同様のハードウェア構成を有してもよい。
【0087】
図18に示すように、サーバ装置5は、例えば、CPU501と、ROM503と、RAM505と、GPU506と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路507と、入力装置513と、出力装置515と、記録装置517と、ドライブ519と、接続ポート521と、通信装置523を有する。これらの構成は、バス509や入出力インターフェース511等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0088】
ゲームプログラムは、例えば、ROM503やRAM505、ハードディスク等の記録装置517等に記録しておくことができる。
【0089】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体525に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体525は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体525に記録されたゲームプログラムは、ドライブ519により読み出されて、入出力インターフェース511やバス509等を介し上記記録装置517に記録されてもよい。
【0090】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置523がこのプログラムを受信する。そして、通信装置523が受信したプログラムは、入出力インターフェース511やバス509等を介し上記記録装置517に記録されてもよい。
【0091】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器527に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート521を介し転送され、入出力インターフェース511やバス509等を介し上記記録装置517に記録されてもよい。
【0092】
そして、CPU501が、上記記録装置517に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の抽選実行処理部15、所有判定処理部17、アイテム付与処理部19、アイテム交換処理部21、選択要求処理部23、特典付与処理部25等による処理が実現される。この際、CPU501は、例えば、上記記録装置517からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM505に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU501は、例えば、プログラムを通信装置523やドライブ519、接続ポート521を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置517に記録せずに直接実行してもよい。
【0093】
また、CPU501は、各端末装置3のタッチパネル7からネットワークNWを介して入力される信号に加えて、必要に応じて、例えばマウス、キーボード、マイク等の入力装置513から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0094】
GPU506は、CPU501からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0095】
そして、CPU501及びGPU506は、上記の処理を実行した結果を、ネットワークNWを介して各端末装置3のタッチパネル7に出力すると共に、必要に応じて、例えばスピーカーやヘッドフォン等の音声出力部(図示せず)を含む、出力装置515から出力する。さらにCPU501及びGPU506は、必要に応じてこの処理結果を通信装置523や接続ポート521を介し送信してもよく、上記記録装置517や記録媒体525に記録させてもよい。
【符号の説明】
【0096】
3 端末装置(情報処理装置)
5 サーバ装置(情報処理装置)
15 抽選実行処理部
17 所有判定処理部
19 アイテム付与処理部
21 アイテム交換処理部
23 選択要求処理部
25 特典付与処理部
44 ジュエル(第1のアイテム)
47 専用アイテム(第2のアイテム)
69 専用アイテム(第2のアイテム)