(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022614
(43)【公開日】2023-02-15
(54)【発明の名称】制御システム、及び、制御方法
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20230208BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20230208BHJP
H04M 9/00 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
G08B25/04 J
G08B25/10 D
H04M9/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021127588
(22)【出願日】2021-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】廣木 誠
【テーマコード(参考)】
5C087
5K038
【Fターム(参考)】
5C087AA09
5C087AA10
5C087AA19
5C087BB18
5C087BB64
5C087DD03
5C087DD36
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF24
5C087FF25
5C087GG02
5C087GG14
5C087GG17
5C087GG28
5C087GG67
5C087GG70
5K038AA06
5K038DD15
5K038DD18
5K038GG02
(57)【要約】
【課題】施設への訪問者の映像を携帯端末へ転送することができる制御システムを提供する。
【解決手段】制御システム20は、施設80において利用されるシステムである。制御システム20は、施設80のユーザが施設80内に不在であることを示す不在情報を取得する取得部26aと、不在情報が取得された場合に、施設80において撮影される施設80への訪問者の映像を施設80のユーザの携帯端末40へ転送する制御部26bとを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設において利用される制御システムであって、
前記施設のユーザが前記施設内に不在であることを示す不在情報を取得する取得部と、
前記不在情報が取得された場合に、前記施設において撮影される前記施設への訪問者の映像を前記施設のユーザの携帯端末へ転送する制御部とを備える
制御システム。
【請求項2】
前記取得部は、前記制御システムと異なるセキュリティシステムから前記セキュリティシステムが警戒モードに設定されたことを示す情報を前記不在情報として取得する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記警戒モードは、前記セキュリティシステムが前記施設内に設置された防犯センサの検知結果に基づいて外部サーバに情報を出力する動作モードである
請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記警戒モードは、前記セキュリティシステムが前記施設内に設置された火災センサの検知結果に基づいて外部サーバに情報を出力する動作モードである
請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記ユーザが使用する前記携帯端末がGNSS(Global Navigation Satellite System)信号に基づいて算出した前記携帯端末の現在位置に基づいて出力される情報を前記不在情報として取得する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記取得部は、前記施設に設置されたセンサの検知結果に基づいて前記ユーザが前記施設内に不在であると推定される場合に出力される情報を、前記不在情報として取得する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項7】
前記取得部は、前記施設の出入口に設置された電気錠の施錠状態に基づいて前記ユーザが前記施設内に不在であると推定される場合に出力される情報を、前記不在情報として取得する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項8】
前記取得部は、前記施設における消費電力量に基づいて前記ユーザが前記施設内に不在であると推定される場合に出力される情報を、前記不在情報として取得する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項9】
前記制御システムは、
前記制御システムが前記訪問者の映像を前記携帯端末へ転送する動作モードである転送モードに設定されており、かつ、前記不在情報が取得された場合に、前記訪問者の映像を前記携帯端末へ転送し、
前記制御システムが前記転送モードに設定されていても、前記不在情報が取得されるまでの期間においては前記訪問者の映像を前記携帯端末へ転送しない
請求項1~8のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項10】
施設において利用される制御システムが実行する制御方法であって、
前記施設のユーザが前記施設内に不在であることを示す不在情報を取得する取得ステップと、
前記不在情報が取得された場合に、前記施設において撮影される前記施設への訪問者の映像を前記施設のユーザの携帯端末へ転送する制御ステップとを含む
制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、及び、制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅などの施設において、施設内から施設外に位置する訪問者と通話するためのインターホンシステム(ドアホンシステム)が知られている。特許文献1には、居住者が不在であっても在宅しているかのような応答を可能とするドアホン装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、施設への訪問者の映像を携帯端末へ転送することができる制御システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る制御システムは、施設において利用される制御システムであって、前記施設のユーザが前記施設内に不在であることを示す不在情報を取得する取得部と、前記不在情報が取得された場合に、前記施設において撮影される前記施設への訪問者の映像を前記施設のユーザの携帯端末へ転送する制御部とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係る制御方法は、施設において利用される制御システムが実行する制御方法であって、前記施設のユーザが前記施設内に不在であることを示す不在情報を取得する取得ステップと、前記不在情報が取得された場合に、前記施設において撮影される前記施設への訪問者の映像を前記施設のユーザの携帯端末へ転送する制御ステップとを含む。
【0007】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様に係る制御システム等は、施設への訪問者の映像を携帯端末へ転送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る連携システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る連携システムの動作例1のシーケンス図である。
【
図3】
図3は、インターホン子機が備えるカメラによって撮影された映像が携帯端末に表示されるときの表示画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る連携システムの動作例2のシーケンス図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る連携システムの動作例3のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[連携システムの構成]
まず、実施の形態に係る連携システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る連携システムの機能構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示されるように、連携システム10は、制御システム20と、セキュリティシステム30と、携帯端末40とを備える。制御システム20は、施設80において利用されるシステムであり、例えば、機器制御サービスを運営するために家電機器メーカなどの事業者が提供するシステムである。セキュリティシステム30は、施設80において利用されるシステムであり、例えば、ホームセキュリティサービスなどを運営する事業者が提供するシステムである。
【0014】
図1に示される施設80は、例えば、戸建住宅などである。施設80内には、制御システム20の機器コントローラ21、機器22、インターホン親機24、セキュリティシステム30のセキュリティコントローラ31、及び、セキュリティシステム30のセンサ32が設置されている。インターホン子機28は、施設80の外であるが施設80の敷地内(施設80に近接した場所)に設置される。携帯端末40は、
図1では施設80の外に位置しているが、施設80内に位置する場合もある。
【0015】
制御システム20の第一制御サーバ23、制御システム20の第二制御サーバ29、及び、セキュリティシステム30のセキュリティサーバ33は、施設80の外に設置されている。つまり、第一制御サーバ23、第二制御サーバ29、及び、セキュリティサーバ33は、クラウドサーバとして実現される。
【0016】
[制御システムの構成]
制御システム20は、施設80に居住するユーザが空調機器または照明機器などの機器22を制御するためのシステムである。制御システム20は、機器コントローラ21と、機器22と、第一制御サーバ23と、インターホン親機24と、インターホン子機28と、第二制御サーバ29とを備える。なお、インターホン親機24、インターホン子機28、及び、第二制御サーバ29は、インターホンシステムを構成する。
【0017】
機器コントローラ21は、例えば、エネルギーマネジメント機能を有するEMS(Energy Management System)コントローラであり、施設80内に設置され、施設80内に設置された機器22の消費電力を管理する。また、機器コントローラ21は、施設80の敷地内に設置された機器22の制御などを行う。機器コントローラ21は、EMSコントローラに限定されず、エネルギーマネジメント機能を有しない他のホームコントローラ、または、ゲートウェイ装置であってもよい。
【0018】
機器コントローラ21は、機器22、インターホン親機24、及び、セキュリティコントローラ31のそれぞれと局所通信ネットワークを介して通信することができる。また、機器コントローラ21は、第一制御サーバ23とインターネットなどの広域通信ネットワークを介して通信することができる。
【0019】
機器22は、機器コントローラ21の制御対象の機器である。機器22は、機器コントローラ21に局所通信ネットワークを介して通信接続され、機器コントローラ21から送信される制御信号に基づいて動作する。機器22は、例えば、空調機器または照明機器などの家電機器である。機器22は、床暖房機器、電気自動車、蓄電池システム、燃料電池システム、ヒートポンプ式給湯機、または、太陽光発電システムなどであってもよい。機器22は、窓または扉の開閉センサなどの防犯機器であってもよいし、火災報知器などの警報器であってもよい。機器コントローラ21には、少なくとも1つの機器22が通信接続されていればよいが、機器22が複数通信接続されていてもよい。
【0020】
第一制御サーバ23は、施設80のユーザが携帯端末40を操作することにより、施設80外から機器22を制御するための情報処理を行うサーバである。ユーザが施設80外から機器22を制御することを意図して携帯端末40を操作すると、携帯端末40は制御指令を送信する。第一制御サーバ23は、携帯端末40によって送信された制御指令を受信し、受信した制御指令を機器コントローラ21へ送信する。機器コントローラ21は受信した制御指令に基づいて機器22を制御する。このように、施設80外からの機器22の遠隔制御は、第一制御サーバ23によって制御指令が中継されることにより実現される。
【0021】
第一制御サーバ23は、機器コントローラ21、第二制御サーバ29、セキュリティサーバ33、及び、携帯端末40のそれぞれと広域通信ネットワークを介して通信することができる。
【0022】
インターホン親機24は、施設80内に設けられたインターホン装置である。インターホン親機24は、インターホン子機28が備えるカメラ28bによって撮像された訪問者の映像の表示、及び、インターホン子機28が備えるマイクロフォンによって取得された訪問者の音声の出力などを行う。インターホン親機24は、具体的には、通信部25と、情報処理部26と、記憶部27とを備える。
【0023】
通信部25は、インターホン親機24が、機器コントローラ21、インターホン子機28、及び、第二制御サーバ29のそれぞれと通信を行うための通信回路(通信モジュール)である。通信部25は、機器コントローラ21、及び、インターホン子機28のそれぞれと局所通信ネットワークを介して通信を行い、第二制御サーバ29と広域通信ネットワークを介して通信を行う。通信部25は、例えば、無線通信を行ってもよいし、有線通信を行ってもよい。通信部25が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0024】
情報処理部26は、訪問者の映像の表示、及び、訪問者の音声の出力に関する情報処理を行う。また、情報処理部26は、後述する訪問者の映像の転送処理を行う。情報処理部26は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部26は、機能的な構成要素として、取得部26a及び制御部26bを備える。取得部26a及び制御部26bの機能は、情報処理部26を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサが記憶部27に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0025】
記憶部27は、情報処理部26が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部27は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0026】
インターホン子機28は、施設80の外であって施設80の敷地内に設置されるインターホン装置である。インターホン子機28は、いわゆるドアホンである。インターホン子機28は、訪問者が押す呼出ボタン28a、呼出ボタン28aを押した訪問者の映像を撮影するカメラ28b、及び、訪問者の音声を取得するマイクロフォン(図示せず)などを備える。
【0027】
第二制御サーバ29は、施設80のユーザが、施設80外から施設80への訪問者の映像を視聴する(施設80への訪問者の映像をリアルタイムに携帯端末40へ転送する)ための情報処理を行うサーバである。第二制御サーバ29は、インターホン親機24、第一制御サーバ23、セキュリティサーバ33、及び、携帯端末40のそれぞれと広域通信ネットワークを介して通信することができる。
【0028】
[セキュリティシステムの構成]
セキュリティシステム30は、施設80におけるセキュリティに関する異常が発生したことを施設80の外部へ報知するための情報処理を行う防犯システムである。セキュリティシステム30は、例えば、防犯システムである。セキュリティシステム30は、具体的には、セキュリティコントローラ31と、センサ32と、セキュリティサーバ33とを備える。
【0029】
セキュリティコントローラ31は、警戒モード(ユーザが施設80に不在である状態で設定される動作モード)が有効であるときにセンサ32を用いて施設80への侵入者を検知すると、施設80で異常が発生したとみなしてセキュリティサーバ33(施設80の外部)へ報知情報を送信(出力)する。
【0030】
セキュリティコントローラ31は、センサ32、及び、機器コントローラ21のそれぞれと局所通信ネットワークを介して通信することができる。また、セキュリティコントローラ31は、第一制御サーバ23とインターネットなどの広域通信ネットワークを介して通信することができる。
【0031】
次に、センサ32について説明する。センサ32は、施設80におけるセキュリティに関する異常の発生を検知するためのセンサである。センサ32は、具体的には、窓もしく扉の開閉センサ、ガラス破壊センサ、または、人感センサなどの防犯センサである。セキュリティシステム30は、少なくとも1つのセンサ32を備えていればよいが、センサ32を複数備えてもよい。
【0032】
次に、セキュリティサーバ33について説明する。セキュリティサーバ33は、セキュリティコントローラ31から受信した報知情報に基づいて、施設80への訪問者を手配するための情報処理を行う。この情報処理の結果、セキュリティシステム30を運営する事業者のオペレータが訪問者を手配し、訪問者が施設80に駆け付ける。また、オペレータは、必要に応じて警察署などへ通報を行う。実施の形態では、オペレータとは、コンピュータなどを操作する人間を意味する。
【0033】
[携帯端末の構成]
携帯端末40は、ユーザが機器22の施設80外からの遠隔制御を行うため、または、施設80への訪問者の映像を施設80外からリアルタイムに視聴するために使用する携帯型の情報端末である。携帯端末40は、具体的には、スマートフォンまたはタブレット端末などである。携帯端末40は、訪問者の映像を表示するための表示部41を備える。表示部41は、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。また、携帯端末40は、GPS(Global Positioning System)モジュールなどのGNSS(Global Navigation Satellite System)モジュール42を備え、携帯端末40の現在位置を計測することができる。
【0034】
[動作例1]
上述のように、連携システム10によれば、ユーザは、施設80への訪問者の映像を施設80外からリアルタイムに視聴することができる。以下、このような連携システム10の動作例1について説明する。
図2は、連携システム10の動作例1のシーケンス図である。
【0035】
ユーザは、あらかじめ携帯端末40へ所定のアプリケーションプログラムをインストールしておく。ユーザは、インターホン子機28のカメラ28bによって撮影される映像を携帯端末40へ転送するための操作(以下、転送モードの設定操作とも記載される)を上記アプリケーションを実行中の携帯端末40に対して行う。携帯端末40は、転送モードの設定操作を受け付け(S11)、当該設定操作が受け付けられたことを契機にモード遷移指令を第二制御サーバ29へ送信する(S12)。第二制御サーバ29は、モード遷移指令を受信し、受信したモード遷移指令をインターホン親機24へ送信する(S13)。
【0036】
インターホン親機24の通信部25は、モード遷移指令を受信し、取得部26aは、通信部25によって受信されたモード遷移指令を取得する(S14)。制御部26bは、取得されたモード遷移指令に基づいて、通常モードから、インターホン子機28のカメラ28bによって撮影される映像を携帯端末40へ転送する処理(以下、単に転送処理とも記載される)を行う転送モードに遷移する(S15)。
【0037】
ここで、一般的には、転送モードに遷移したインターホン親機24は、ユーザが施設80に不在であるか否か(外出しているか否か)にかかわらず、転送処理を行う。これに対し、連携システム10においては、制御システム20がセキュリティシステム30と連携することにより、ユーザが施設80に不在であると推定される場合にのみ、転送処理を行う。
【0038】
ユーザは、施設80から外出するときなどに、セキュリティコントローラ31へ警戒モードの設定操作を行い、セキュリティコントローラ31はこのような設定操作を受け付ける(S16)。設定操作は、例えば、セキュリティコントローラ31に所定の認証媒体を差し込むなどの操作である。セキュリティコントローラ31は、当該設定操作が受け付けられたことを契機に警戒モードが設定された(有効化された)ことを示す設定済み通知をインターホン親機24へ送信する(S17)。
【0039】
インターホン親機24の通信部25は、設定済み通知を受信し、取得部26aは、通信部25によって受信された設定済み通知を取得する(S18)。上述のように、警戒モードが設定されるのはユーザが外出する直前であり、設定済み通知が取得されたことはユーザが外出し不在であるとみなすことができる。つまり、設定済み通知は、ユーザが施設80に不在であることを示す不在情報の一例である。
【0040】
そこで、制御部26bは、取得された設定済み通知に基づいて、記憶部27の所定の記憶領域に設けられたフラグであってユーザが不在であることを示すフラグ(以下、不在フラグとも記載される)をオンする(S19)。なお、ステップS19では、ユーザが不在であるか否かを示す情報が管理されればよく、フラグをオンする構成は必須ではない。
【0041】
その後、施設80への訪問者がインターホン子機28の呼出ボタン28aを押下する操作を行うと、インターホン子機28はこのような呼出操作を受け付け(S20)、当該呼出操作が受け付けられたことを契機に、呼出操作が行われたこと(訪問者がいること)を示す呼出通知をインターホン親機24へ送信する(S21)。
【0042】
インターホン親機24の通信部25は、呼出通知を受信し、取得部26aは、通信部25によって受信された呼出通知を取得する(S22)。制御部26bは、転送モードの設定状態、及び、不在フラグに基づいて、転送モードに設定されており、かつ、不在フラグがオンであるときに転送処理が必要であると判定する(S23)。その後、制御部26bは、インターホン子機28のカメラ28bによって撮影された映像(より詳細には、カメラ28bによって撮影された映像の映像情報)を携帯端末40に転送する転送処理を行う(S24)。転送処理が行われた結果、映像情報は、インターホン子機28から、インターホン親機24及び第二制御サーバ29を介して携帯端末40へ送信され、カメラ28bによって撮影された映像がリアルタイムに携帯端末40の表示部41に表示される。
図3は、表示部41に表示される、カメラ28bによって撮影された映像の表示画面の一例を示す図である。なお、詳細な説明は省略されるが、ユーザは、映像を見ながら訪問者と音声通話を行うことも可能である。
【0043】
なお、転送モードに設定されていない場合(言い換えれば、通常モードである場合)、及び、転送モードに設定されているが不在フラグがオフである場合には、制御部26bは転送処理が不要であると判定し、呼出通知が取得されたとしても転送処理を行わない。また、図示されないが、制御部26bは、不在フラグがオンの状態で警戒モードが解除されたことを示すオフ通知をセキュリティコントローラ31から取得した場合には、不在フラグをオフする。
【0044】
以上説明したように、制御システム20は、インターホン親機24が転送モードに設定されており、かつ、ユーザが不在であると推定されるときに映像情報を転送する。制御システム20は、インターホン親機24が転送モードに設定されていてもユーザが在宅であると推定されるときには映像情報の転送を行わない。つまり、制御システム20は、ユーザが不在であるか否かに応じて映像情報を転送するか否かを決定することができる。
【0045】
なお、動作例1では、設定済み通知は、局所通信ネットワークを介してセキュリティコントローラ31からインターホン親機24へ直接的に送信されたが、設定済み通知が送信されるときには機器コントローラ21が中継機として介在してもよい。また、設定済み通知は、広域通信ネットワークを介してセキュリティコントローラ31からインターホン親機24へ送信されてもよい。この場合、セキュリティコントローラ31によって送信された設定済み通知は、例えば、セキュリティサーバ33、及び、第二制御サーバ29をこの順に経由してインターホン親機24(通信部25)によって受信される。
【0046】
[動作例2]
動作例1では、制御システム20(インターホン親機24)は、セキュリティシステム30から得られる情報に基づいて、ユーザが不在であることを推定した。ここで、制御システム20は、携帯端末40から得られる情報に基づいてユーザが不在であることを推定することもできる。以下、このような連携システム10の動作例2について説明する。
図4は、連携システム10の動作例2のシーケンス図である。
【0047】
まず、動作例1のステップS11~ステップS15と同様に、インターホン親機24を転送モードに遷移させるための処理が行われる。
【0048】
ここで、ユーザは、施設80の位置、及び、後述の所定の範囲をあらかじめ携帯端末40(上述の所定のアプリケーションプログラム)に対して設定しておく。そうすると、アプリケーションプログラムを実行中の携帯端末40は、携帯端末40が備えるGNSSモジュール42によって受信されるGNSS信号を用いて携帯端末40の現在位置(座標)を算出する。
【0049】
携帯端末40は、繰り返し携帯端末40の現在位置(座標)を算出し、算出した現在位置が施設80の位置(座標)を中心とした所定の範囲内から所定の範囲外に変化した場合(つまり、携帯端末40が施設80から所定距離以上離れた場合)にユーザが不在であることを示す不在情報を第二制御サーバ29へ送信する(S31)。第二制御サーバ29は、不在情報を受信し、受信した不在情報をインターホン親機24へ送信する(S32)。
【0050】
インターホン親機24の通信部25は、不在情報を受信し、取得部26aは、通信部25によって受信された不在情報を取得する(S33)。制御部26bは、取得された不在情報に基づいて、不在フラグをオンする(S34)。なお、ステップS33では、ユーザが不在であるか否かを示す情報が管理できればよく、フラグをオンする構成は必須ではない。
【0051】
なお、算出した現在位置が施設80の位置を中心とした所定の範囲外から所定の範囲内に変化した場合(つまり、携帯端末40が施設80に所定距離よりも近づいた場合)に、第二制御サーバ29へユーザが在宅であることを示す在宅情報を送信する。制御部26bは、不在フラグがオンの状態で在宅情報が取得された場合には、不在フラグをオフする。
【0052】
その後、動作例1のステップS20~ステップS24と同様の処理が行われる。
【0053】
以上説明したように、制御システム20は、GNSS信号に基づいて携帯端末40が算出した携帯端末40の現在位置に基づいて出力される情報を不在情報として取得する。このような制御システム20は、携帯端末40の現在位置に応じて映像情報を転送するか否かを決定することができる。
【0054】
なお、動作例2では、携帯端末40は、GNSS信号に基づいて携帯端末40の現在位置が施設80から所定距離以上離れたか否かを判定したが、携帯端末40と施設80内に設置された無線LAN(Local Area Network)ルータ(図示せず)との通信接続の状態に基づいて、携帯端末40の現在位置が施設80から所定距離以上離れたか否かを判定することもできる。
【0055】
携帯端末40が無線LANルータの通信可能範囲内から通信可能範囲外に移動すると、携帯端末40と無線LANルータとが通信接続された状態が解除される。つまり、携帯端末40が施設80から離れると、携帯端末40と無線LANルータとが通信接続された状態が解除される。そこで、携帯端末40は、無線LANルータとの通信接続が解除されたことを契機に第二制御サーバ29へ不在情報を送信してもよい。同様に、携帯端末40は、無線LANルータとの通信接続が開始されたことを契機に第二制御サーバ29へ在宅情報を送信してもよい。
【0056】
また、携帯端末40の現在位置が施設80から所定距離以上離れたか否かの判定は、第二制御サーバ29によって行われてもよい。例えば、携帯端末40は、GNSS信号を用いて算出した携帯端末40の現在位置を示す現在位置情報を第二制御サーバ29へ送信し、第二制御サーバ29は、受信された情報が示す携帯端末40の現在位置が施設80の位置(座標)を中心とした所定の範囲内から所定の範囲外に変化したか否かを判定する。
【0057】
第二制御サーバ29は、受信された現在位置情報が示す携帯端末40の現在位置が所定の範囲内から所定の範囲外に変化したと判定した場合に不在情報をインターホン親機24(通信部25)へ送信する。同様に、第二制御サーバ29は、受信された現在位置情報が示す携帯端末40の現在位置が所定の範囲外から所定の範囲内に変化したと判定した場合に在宅情報をインターホン親機24(通信部25)へ送信する。この場合、ユーザは、携帯端末40を通じて施設80の位置、及び、上述の所定の範囲をあらかじめ第二制御サーバ29に設定する。
【0058】
[動作例3]
また、インターホン親機24は、機器コントローラ21から得られる情報に基づいてユーザが不在であることを推定することもできる。以下、このような連携システム10の動作例3について説明する。
図5は、連携システム10の動作例3のシーケンス図である。
【0059】
まず、動作例1のステップS11~ステップS15と同様に、インターホン親機24を転送モードに遷移させるための処理が行われる。
【0060】
機器コントローラ21は、機器コントローラ21に通信接続された機器22の状態を監視することにより、ユーザが不在であると推定する(S41)。例えば、機器コントローラ21が備える記憶部(図示せず)には、あらかじめ
図6に示されるような施設80のユーザ(居住者)に関するユーザ情報が登録(記憶)されているものとする。
図6は、ユーザ情報の一例を示す図である。
【0061】
ユーザ情報には、施設80の複数のユーザ(居住者)全員の情報が含まれる。ユーザ情報においては、具体的には、ユーザの氏名、ユーザの属性(
図6の例では、大人、子供、高齢者のいずれか)、ユーザが使用する鍵情報、及び、施設80内でユーザが主として使用する部屋の識別情報(部屋ID)などが対応付けられている。なお、ユーザが使用する鍵情報とは、当該ユーザが施設80の出入口(玄関等)に設置された電気錠を施設80外から解錠するために使用するICカードまたは携帯端末40の識別情報(解錠時にICカードまたは携帯端末40から電気錠へ送られるユニークな情報)である。電気錠が生体認証によって解錠される場合には、鍵情報は、ユーザの指紋情報または虹彩情報などである場合もある。
【0062】
例えば、施設80内の複数の部屋のそれぞれに機器22として人感センサが設置されている場合が考えられる。このような場合、機器コントローラ21は、上記ユーザ情報、及び、複数の部屋のそれぞれに設置された人感センサの検知結果に基づいて、携帯端末40のユーザ(ステップS11で設定操作を行ったユーザ。以下、他のユーザと区別するために対象ユーザと記載する)が主に利用する部屋に人が不在であるときに、対象ユーザが不在であると推定することができる。
【0063】
なお、対象ユーザが
図6のユーザ情報に示されるユーザA~Fのどのユーザであるかを示す、対象ユーザの識別情報は、例えば、モード遷移指令(ステップS12及びS13参照)に含まれる。対象ユーザの識別情報は、例えば、モード遷移指令を受信した第二制御サーバ29から第一制御サーバ23を介して機器コントローラ21に送信されるか、あるいは、モード遷移指令を受信したインターホン親機24から機器コントローラ21へ送信される。これにより、機器コントローラ21は、対象ユーザが
図6のユーザ情報に示されるユーザA~Fのどのユーザであるかを特定することができる。
【0064】
また、施設80内の複数の部屋それぞれに機器22として窓の開閉センサが設置されている場合が考えられる。このような場合、機器コントローラ21は、上記ユーザ情報、及び、複数の部屋それぞれに設置された窓の開閉センサの検知結果に基づいて、対象ユーザが主に利用する部屋の窓が閉まっているときに、対象ユーザが不在であると推定することができる。
【0065】
また、機器22が電力計測装置(電力計測機能を有する分電盤、または、スマートメータなど)であり、電力計測装置が複数のそれぞれにおける消費電力量を示す消費電力情報を機器コントローラ21に提供することができる場合が考えられる。このような場合、機器コントローラ21は、上記ユーザ情報、及び、消費電力情報に基づいて、対象ユーザが主に使用する部屋の消費電力量が所定値未満であるときに、対象ユーザが不在であると推定することができる。
【0066】
また、機器22が電気錠であり、電気錠が施錠履歴情報を機器コントローラ21に提供することができる場合が考えらえる。施錠履歴情報は、電気錠が施設80の外側から施錠されるごとに施錠に用いられた鍵情報(ICカードの識別情報)を記憶(管理)することで生成される情報である。このような場合、機器コントローラ21は、上記ユーザ情報、及び、解錠履歴情報に基づいて、対象ユーザが直近の所定期間(1時間など)内に電気錠を施錠していたときに、対象ユーザが不在であると推定することができる。
【0067】
なお、機器コントローラ21は、これらの4種類の推定結果を総合して、最終的な推定結果としてもよい。例えば、機器コントローラ21は、4種類の推定結果の多数決により対象ユーザが不在であるか否かを推定してもよい。また、機器コントローラ21は、4種類の推定結果のそれぞれを、在宅:0、不在:1と論理づけし、論理和によって対象ユーザが不在であるか否かを推定してもよい。
【0068】
以上説明したようないずれかの方法で対象ユーザが不在であると推定した場合に、機器コントローラ21は、対象ユーザが不在であることを示す不在情報をインターホン親機24へ送信(出力)する(S42)。
【0069】
インターホン親機24の通信部25は、不在情報を受信し、取得部26aは、通信部25によって受信された不在情報を取得する(S43)。制御部26bは、取得された設定済み通知に基づいて、不在フラグをオンする(S44)。なお、ステップS44では、ユーザが不在であるか否かを示す情報が管理されればよく、フラグをオンする構成は必須ではない。
【0070】
なお、機器コントローラ21は、対象ユーザが在宅していると推定した場合には、インターホン親機24へユーザが在宅であることを示す在宅情報を送信する。制御部26bは、不在フラグがオンの状態で在宅情報が取得された場合には、不在フラグをオフする。
【0071】
その後、動作例1のステップS20~ステップS24と同様の処理が行われる。
【0072】
以上説明したように、制御システム20は、機器22から取得した情報(機器22の状態を示す情報)に基づいて機器コントローラ21が出力する情報を不在情報として取得する。このような制御システム20は、施設80内の機器22の状態に応じて映像情報を転送するか否かを決定することができる。
【0073】
なお、動作例3では、不在情報は、局所通信ネットワークを介して機器コントローラ21からインターホン親機24へ直接的に送信されたが、不在情報は、広域通信ネットワークを介して機器コントローラ21からインターホン親機24へ送信されてもよい。この場合、機器コントローラ21によって送信された不在情報は、第一制御サーバ23、及び、第二制御サーバ29をこの順に経由してインターホン親機24(通信部25)によって受信される。
【0074】
[変形例]
上記実施の形態では、施設80は、戸建住宅であると説明されたが、集合住宅であってもよいし、インターホンシステムが設置されたその他の施設であってもよい。施設80が集合住宅である場合、転送処理によって転送される映像情報は、集合住宅の共用部に設けられたロビーインターホンが有するカメラによって撮影された映像の映像情報であってもよいし、集合住宅の専有部に設けられたインターホン子機28が有するカメラ28bによって撮影された映像の映像情報であってもよい。つまり、転送処理において転送される映像情報は、施設80において撮影された映像の映像情報(より具体的には、施設80の設置されたインターホンシステムによって撮影された映像の映像情報)であればよい。
【0075】
また、上記実施の形態では、インターホン親機24は、携帯端末40への操作に基づいて転送モードに遷移したが、インターホン親機24自身への操作に基づいて転送モードに遷移してもよい。
【0076】
また、上記実施の形態では、セキュリティシステム30は、防犯システムであると説明されたが、防災システムであってもよい。この場合、セキュリティコントローラ31は、例えば、警戒モードが有効であるときにセンサ32を用いて施設80の火災の発生など検知すると、施設80で異常が発生したとみなしてセキュリティサーバ33にその旨を通知する。そうすると、セキュリティシステム30を運営する事業者のオペレータが訪問者を手配し、訪問者が施設80に駆け付ける。また、オペレータは、必要に応じて消防署などへ通報を行う。この場合のセンサ32は、熱センサまたは煙センサなどの火災センサである。センサ32は、ガス漏れセンサなどであってもよい。
【0077】
また、セキュリティシステム30は、見守りシステムであってもよい。この場合、セキュリティコントローラ31は、警戒モードが有効であるときにセンサ32を用いて施設80に居住している高齢者の健康状態などを監視し、異常の発生を検知すると、セキュリティサーバ33にその旨を通知する。そうすると、セキュリティシステム30を運営する事業者のオペレータが訪問者を手配し、訪問者が施設80に駆け付ける。また、オペレータは、当該高齢者の家族(例えば、遠方に離れて暮らす家族)に連絡を行う。この場合のセンサ32は、見守りセンサ、または、バイタルセンサなどである。
【0078】
[効果等]
以上説明したように、制御システム20は、施設80において利用されるシステムである。制御システム20は、施設80のユーザが施設80内に不在であることを示す不在情報を取得する取得部26aと、不在情報が取得された場合に、施設80において撮影される施設80への訪問者の映像を施設80のユーザの携帯端末40へ転送する制御部26bとを備える。
【0079】
このような制御システム20は、施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0080】
また、例えば、取得部26aは、制御システム20と異なるセキュリティシステム30からセキュリティシステム30が警戒モードに設定されたことを示す情報を不在情報として取得する。
【0081】
このような制御システム20は、セキュリティシステム30が警戒モードに設定されているか否かに基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0082】
また、例えば、警戒モードは、セキュリティシステム30が施設80内に設置された防犯センサ(センサ32)の検知結果に基づいて外部サーバに情報を出力する動作モードである。ここでの外部サーバは、例えば、セキュリティサーバ33である。
【0083】
このような制御システム20は、防犯システムとして機能するセキュリティシステム30が警戒モードに設定されているか否かに基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0084】
また、例えば、警戒モードは、セキュリティシステム30が施設80内に設置された火災センサ(センサ32)の検知結果に基づいて外部サーバに情報を出力する動作モードである。ここでの外部サーバは、例えば、セキュリティサーバ33である。
【0085】
このような制御システム20は、防災システムとして機能するセキュリティシステム30が警戒モードに設定されているか否かに基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0086】
また、例えば、取得部26aは、ユーザが使用する携帯端末40がGNSS信号に基づいて算出した携帯端末40の現在位置に基づいて出力される情報を不在情報として取得する。
【0087】
このような制御システム20は、携帯端末40の現在位置に基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0088】
また、例えば、取得部26aは、施設80に設置されたセンサの検知結果に基づいてユーザが施設80内に不在であると推定される場合に出力される情報を、不在情報として取得する。ここでのセンサは、人感センサまたは窓の開閉センサなどである。
【0089】
このような制御システム20は、施設80に設置されたセンサの検知結果に基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0090】
また、例えば、取得部26aは、施設80の出入口に設置された電気錠の施錠状態に基づいてユーザが施設80内に不在であると推定される場合に出力される情報を、不在情報として取得する。
【0091】
このような制御システム20は、電気錠の施錠状態に基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0092】
また、例えば、取得部26aは、施設80における消費電力量に基づいてユーザが施設80内に不在であると推定される場合に出力される情報を、不在情報として取得する。
【0093】
このような制御システム20は、施設80内の消費電力量に基づいて施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0094】
また、例えば、制御システム20は、制御システム20が訪問者の映像を携帯端末40へ転送する動作モードである転送モードに設定されており、かつ、不在情報が取得された場合に、訪問者の映像を携帯端末40へ転送し、制御システム20が転送モードに設定されていても、不在情報が取得されるまでの期間においては訪問者の映像を携帯端末へ転送しない。
【0095】
このような制御システム20は、制御システム20が転送モードに設定されており、かつ、施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0096】
また、例えば、施設80において利用される制御システム20が実行する制御方法であって、施設80のユーザが施設80内に不在であることを示す不在情報を取得する取得ステップと、不在情報が取得された場合に、施設80において撮影される施設80への訪問者の映像を施設80のユーザの携帯端末40へ転送する制御ステップとを含む。
【0097】
このような制御方法は、施設80内にユーザが不在であると推定される場合に、施設80への訪問者の映像を携帯端末40へ転送することができる。
【0098】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0099】
また、上記実施の形態では、制御システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置によって実現されてもよい。制御システムが複数の装置によって実現される場合、当該システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、インターホン親機が備える機能的な構成要素の一部または全部は、機器コントローラによって備えられてもよい。
【0100】
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置が介在してもよい。また、上記実施の形態で説明された情報の伝達経路は、シーケンス図に示される伝達経路に限定されない。
【0101】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0102】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0103】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0104】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0105】
例えば、本発明は、制御システムなどのコンピュータが実行する制御方法として実現されてもよいし、このようなセキュリティ方法または制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0106】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0107】
20 制御システム
26a 取得部
26b 制御部
30 セキュリティシステム
32 センサ
40 携帯端末
80 施設