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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022692
(43)【公開日】2023-02-15
(54)【発明の名称】燃料容器の空気制御構造
(51)【国際特許分類】
   B60K 15/063 20060101AFI20230208BHJP
【FI】
B60K15/063 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021127703
(22)【出願日】2021-08-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】507312356
【氏名又は名称】松岡 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100076082
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 康文
(72)【発明者】
【氏名】松岡 啓
【テーマコード(参考)】
3D038
【Fターム(参考)】
3D038CA15
3D038CA27
3D038CA32
3D038CA37
3D038CC13
3D038CC16
(57)【要約】
【課題】
燃料容器内の空気圧が変動したり揺動により液面が動く液体燃料の容器の空気制御に関し、空気室の空気パイプの着いた固定管中で前後動する前後動筒の外面に捲いたOリングが空気口を塞ぐことの無い空気制御であり、前後動には手動式とカム駆動式がある。
【解決手段】側壁に開けた空気口に空気室の空気パイプを接続し、固定管の内面を摺動するOリングを前後動筒に捲いた構造にした。この前後動筒の前後動は手動で又はカム式で駆動する構造である。手動の力で前後動筒を前後させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であり、カム式で行う構造は、前記容器を密閉する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム式で前後動させる構造である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁に開けた空気口に空気室の空気パイプを接続し、固定管の内面を摺動するOリングを前後動筒に捲いた構造にしたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造。
【請求項2】
前記の前後動筒の前後動を手動で又はカム式で駆動する構造とした請求項1に記載の容器の空気制御構造。
【請求項3】
手動の力で前後動筒を前後させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であり、カム式で行う構造は、前記容器を密閉する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム式で前後動させる構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の料容器の空気制御構造。
【請求項4】
前記Oリングが前記空気口の無い部位を摺動する構造であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の燃料容器の空気制御構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料容器内の空気圧が変動したり揺動により液面が動く液体燃料の容器の空気制御構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃料タンクや草刈り機の携行燃料タンクのように移動することで揺動し、液面が動く液体燃料のタンクは空気制御が必要になる。加えて、燃料タンクの空気圧は気温変化により予期しない動きをすることで燃料液を円滑に出し入れ出来ないという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61-3124
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題を解決すべく、特許文献1に記載のように、燃料注入管内に形成された通気路内に同伴された燃料と空気とを分離し同伴燃料が空気の流出を妨害しないようにして燃料タンクへの燃料注入性能の向上を図ることを目的とし、燃料タンクへの燃料注入管の内部に注入管のタンクへの取り付け部から燃料注入口付近までその長手方向に沿って隔壁を設けて通気路及び燃料流路を形成し、該通気路に流出空気に同伴した燃料を燃料流路側に戻すための燃料戻し口を設けたことによって通気路内に同伴された燃料は通気路の途中で燃料戻し口から燃料流路側に流出して流出空気と分離されるようにした構造にしてある。
【0005】
ところが、このような構造では複雑で製造も困難となり、高価となる。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、空気室の空気パイプの着いた固定管中で前後動する前後動筒の外面に捲いたOリングが空気口を塞ぐことの無い、空気制御構造であり、前後動には手動式とカムによる駆動式がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、側壁に開けた空気口に空気室の空気パイプを接続し、固定管の内面を摺動するOリングを前後動筒に捲いた構造にしたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造である。
【0007】
請求項2は、前記の前後動筒の前後動を手動で又はカム式で駆動する構造とした請求項1に記載の容器の空気制御構造である。
【0008】
請求項3は、手動の力で前後動筒を前後させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であり、カム式で行う構造は、前記容器を密閉する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム式で前後動させる構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の料容器の空気制御構造である。
【0009】
請求項4は、前記Oリングが前記空気口の無い部位を摺動する構造であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の燃料容器の空気制御構造である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1のように、空気室に開口した空気パイプを側壁に開けた空気口に接続した固定管の内面を摺動するOリングを前後動筒に捲いたので、前記空気パイプが接続された空気口を確実に開閉出来、空気圧の変動に起因する燃料油の乱流を防いで、整流による円滑な制御が可能になる。
【0011】
請求項2のように、前記の前後動筒の前後動を手動の力で又はカム式で駆動する構造としたので、前後動の動きを手動で行うことも出来、又は、各種のカム式で駆動する構造も可能である。
【0012】
請求項3のように、手動の力で前後動筒を前後動させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であるので、簡易に実現出来、しかも構造が簡単である。
また、カム駆動で行う構造は、前後動筒を閉鎖する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム力で前後動させる構造であるので、各種のカム構造で容易に実現出来、Oリングが強く圧接していても容易に前後動して給油を制御したり給油ホースで離れた位置に給油できる。
【0013】
請求項4のように、前記Oリングが前記空気口の無い部位を摺動するので、空気口を確実に大気に開放出来きる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】手動式の開閉容器の全容を示す斜視図である。
図2】前記手動式開閉容器の分解斜視図である。
図3】前記手動式開閉容器の給油時の断面図である。
図4】前記手動式開閉容器の閉止時の開口の断面図である。
図5】カム式開閉容器の全容を示す断面図である。
図6】カム式開閉機構を示す開口の断面図である。
図7】カム式開閉容器のホース着脱機構を示す斜視図である。
図8】カム式開閉機構の他の例を示す斜視図である。
図9】カム式開閉容器の閉止蓋を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明による燃料容器の空気制御構造が実際上どのように具体化されるか実施形態で説明する。図1は本発明による燃料容器の全容を示す断面図であり、図2はその分解斜視図である。金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が固定管3の側壁の空気口aに取り着けてある。
【0016】
この固定管3の内面を摺動するOリング4を捲いた前後動筒5が前記空気口aの無い位置を手で前後動させる。図2のように、この前後動筒5には、燃気料油が流通するホース6を取り着けてあり、 ホース6の接続部を拡大して示すと図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動しストッパーSに当たって停止するので、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る。
【0017】
不使用時には図4のように逆さにして容器1内にホース6を挿入し、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉する。容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際にカバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされる。また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。勿論、容器1内に挿入しないで、外部に保管することも可能である。
【0018】
操作ミスに起因して、前記のOリング4が空気口aを塞ぐ位置に来て停止すると外気が入らず誤動作となる。従って、このような誤動作を避けるべく、前記Oリング4が空気口aを塞ぐ位置に停止しないように構成してある。即ち、V状に形成した線材バネのV形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内面に溶接し固定してある。しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定され、前記空気口aを避けた位置となる。なお、前記フックfは前記のように多少の弾力が有るので、カバー9は弾力を持って密閉される。また、最後にOリング7が自身の弾力を持って密閉されるので、容器1中からオイルや空気が噴き出すことは有り得ない。
【0019】
図5はカム式開閉容器のエア抜き構造を示す断面図であり、図6はその拡大図である。空気パイプ2を空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた密閉筒8がカムの駆動力で開閉動作する。固定筒3の空気口aにパイプ2を取り付け、カム駆動で前後動筒5のOリング4を動かす構造である。図7はホース6で給油する斜視図である。前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12が挿入支持されている。いま、図7のように、斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油が行われる。
【0020】
逆に、斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が満たされ、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rが空気で満たされる。
【0021】
カム機構は、用途に応じて各種の形状や構造が可能であり、図8に他の種のカム機構を例示した。タンク1の出し入れ口を閉鎖する場合は、図9のカバー蓋9をカムで押し付け、Oリング7で密閉する。
【産業上の利用可能性】
【0022】
以上のように、Oリングを捲いた前後動筒を手動で前後動させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であるので、簡易に実現出来る。 また、カム機構で行う構造は、前後動筒を閉鎖する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム駆動で前後動させる構造であるので、カム機構で容易に実現出来、Oリングが強く圧接していても容易に前後動して給油を制御したり給油ホースで離れた位置に給油できる。
また、空気室に常に大気が供給されて燃料容器内の空気圧がバランスするので予期しない異常な燃料の動きを抑制できる。
【符号の説明】
【0023】
1 金属製の容器(タンク)
2 空気パイプ
3 固定筒
a 空気口
4 Oリング
5 前後動筒
S ストッパー
6 ホース
7 Oリング
8 蓋筒
9 カバー蓋
f フック
10、10 支持腕
11、11 斜めガイド穴
12,12 カム軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が上部空間R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあり、かつ図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止し、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造としたことを特徴とした燃料容器の空気制御構造。
【請求項2】
ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造。
【請求項3】
逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfは弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉されることを特徴とする燃料容器の空気制御方法。
【請求項4】
ネジを締めたり緩めたりして蓋を開閉する面倒に代えて、カム式でワンタッチで開閉可能とした構成であり、空気パイプ2を固定筒3の空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた開閉筒8がカムの駆動力で開閉動作し、カム駆動で前後動筒5のOリング4を移動させ、ホース6で給油する構造であり、前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12が挿入支持し、前記の斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油し、前記斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が入り、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rに空気が入るようにした燃料容器の空気制御方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料容器内の空気圧が変動したり揺動により液面が動く液体燃料の容器の空気制御構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃料タンクや草刈り機の携行燃料タンクのように移動することで揺動し、液面が動く液体燃料のタンクは空気制御が必要になる。加えて、燃料タンクの空気圧は気温変化により予期しない動きをすることで燃料液を円滑に出し入れ出来ないという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61-3124
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題を解決すべく、特許文献1に記載のように、燃料注入管内に形成された通気路内に同伴された燃料と空気とを分離し同伴燃料が空気の流出を妨害しないようにして燃料タンクへの燃料注入性能の向上を図ることを目的とし、燃料タンクへの燃料注入管の内部に注入管のタンクへの取り付け部から燃料注入口付近までその長手方向に沿って隔壁を設けて通気路及び燃料流路を形成し、該通気路に流出空気に同伴した燃料を燃料流路側に戻すための燃料戻し口を設けたことによって通気路内に同伴された燃料は通気路の途中で燃料戻し口から燃料流路側に流出して流出空気と分離されるようにした構造にしてある。
【0005】
ところが、このような構造では複雑で製造も困難となり、高価となる。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、空気室の空気パイプの着いた固定管中で前後動する前後動筒の外面に捲いたOリングが空気口を塞ぐことの無い、空気制御構造であり、前後動には手動式とカムによる駆動式がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が上部空間R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあり、かつ図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止し、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造としたことを特徴とした燃料容器の空気制御構造である。
【0007】
請求項2は、ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造である。
【0008】
請求項3は、逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfの半円形部の弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉されることを特徴とする燃料容器の空気制御方法である。
【0009】
請求項4は、ネジを締めたり緩めたりして蓋を開閉する面倒に代えて、カム式でワンタッチで開閉可能とした構成であり、空気パイプ2を固定筒3の空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた開閉筒8がカムの駆動力で開閉動作し、カム駆動で前後動筒5のOリング4を移動させ、ホース6で給油する構造であり、前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12が挿入支持し、前記の斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油し、前記斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が入り、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rに空気が入るようにした燃料容器の空気制御方法である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1のように、金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が上部空間R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあるので、外気はすべて空気室Rに集められる。
また、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造としたので、外気はこの隙間から空気室Rに導かれる。なお、図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止するので、金属製の容器1内の空気は、ホース6の中を浮上し外気中に放出される。
【0011】
請求項2のように、図4のホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉するので、Oリング7を圧着して確実に閉止できる。
また、容器1に燃料を入れたり、容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、容器1中の空気がバランスし、気温上昇で燃料油が噴き出したりしない。なお、容器1内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。
【0012】
請求項3のように、逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与したので、前記フックfの弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って閉止される。
この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を通過した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となるので、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記空気口aを塞ぐ恐れは無い。
【0013】
請求項4のように、前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12を挿入支持し、前記の斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油する。また、前記斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が入って、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rが空気で満たされる。以上の駆動はカム機構で行われるので、ネジを締めたり緩めたりして蓋を開閉する面倒な操作が解消され、カム式でワンタッチで開閉可能となり、空気パイプ2を固定筒3の空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた開閉筒8がカムの駆動力で前後動して開閉し、結局は、カム駆動で前後動筒5のOリング4を移動し、ホース6で給油できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】手動式の開閉容器の全容を示す斜視図である。
図2】前記手動式開閉容器の分解斜視図である。
図3】前記手動式開閉容器の給油時の断面図である。
図4】前記手動式開閉容器の閉止時の開口の断面図である。
図5】カム式開閉容器の全容を示す断面図である。
図6】カム式開閉機構を示す開口の断面図である。
図7】カム式開閉容器のホース着脱機構を示す斜視図である。
図8】カム式開閉機構の他の例を示す斜視図である。
図9】カム式開閉容器の閉止蓋を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明による燃料容器の空気制御構造が実際上どのように具体化されるか実施形態で説明する。図1は本発明による燃料容器の全容を示す断面図であり、図2はその分解斜視図である。金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が固定管3の側壁の空気口aに取り着けてある。
【0016】
この固定管3の内面を摺動するOリング4を捲いた前後動筒5が前記空気口aの無い位置を手で前後動させる。図2のように、この前後動筒5には、燃気料油が流通するホース6を取り着けてあり、ホース6の接続部を拡大して示すと図3のように、Oリング4は空
気口aより下側まで移動しストッパーSに当たって停止するので、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る。
【0017】
不使用時には図4のように逆さにして容器1内にホース6を挿入し、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉する。容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際にカバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされる。また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。勿論、容器1内に挿入しないで、外部に保管することも可能である。
【0018】
操作ミスに起因して、前記のOリング4が空気口aを塞ぐ位置に来て停止すると外気が入らず誤動作となる。従って、このような誤動作を避けるべく、前記Oリング4が空気口aを塞ぐ位置に停止しないように構成してある。即ち、V状に形成した線材バネのV形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内面に溶接し固定してある。しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定され、前記空気口aを避けた位置となる。なお、前記フックfは前記のように多少の弾力が有るので、カバー9は弾力を持って密閉される。また、最後にOリング7が自身の弾力を持って密閉されるので、容器1中からオイルや空気が噴き出すことは有り得ない。
【0019】
図5はカム式開閉容器のエア抜き構造を示す断面図であり、図6はその拡大図である。空気パイプ2を空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた密閉筒8がカムの駆動力で開閉動作する。固定筒3の空気口aにパイプ2を取り付け、カム駆動で前後動筒5のOリング4を動かす構造である。図7はホース6で給油する斜視図である。前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12が挿入支持されている。いま、図7のように、斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油が行われる。
【0020】
逆に、斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が満たされ、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rが空気で満たされる。
【0021】
カム機構は、用途に応じて各種の形状や構造が可能であり、図8に他の種のカム機構を例示した。タンク1の出し入れ口を閉鎖する場合は、図9のカバー蓋9をカムで押し付け、Oリング7で密閉する。
【産業上の利用可能性】
【0022】
以上のように、Oリングを捲いた前後動筒を手動で前後動させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であるので、簡易に実現出来る。 また、カム機構で行う構造は、前後動筒を閉鎖する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム駆動で前後動させる構造であるので、カム機構で容易に実現出来、Oリングが強く圧接していても容易に前後動して給油を制御したり給油ホースで離れた位置に給油できる。
また、空気室に常に大気が供給されて燃料容器内の空気圧がバランスするので予期しない異常な燃料の動きを抑制できる。
【符号の説明】
【0023】
1 金属製の容器(タンク)
2 空気パイプ
3 固定筒
a 空気口
4 Oリング
5 前後動筒
S ストッパー
6 ホース
7 Oリング
8 蓋筒
9 カバー蓋
f フック
10、10 支持腕
11、11 斜めガイド穴
12,12 カム軸



【手続補正書】
【提出日】2022-03-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の容器(タンク)1内にガソリンを含む燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が上部空間R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあり、かつ図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止し、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造としたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造。
【請求項2】
前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料容器の空気制御構造。
【請求項3】
逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfは弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料容器の空気制御構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料容器内の空気圧が変動したり揺動により液面が動く液体燃料の容器の空気制御構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃料タンクや草刈り機の携行燃料タンクのように移動することで揺動し、液面が動く液体燃料のタンクは空気制御が必要になる。加えて、燃料タンクの空気圧は気温変化により予期しない動きをすることで燃料液を円滑に出し入れ出来ないという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61-3124
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題を解決すべく、特許文献1に記載のように、燃料注入管内に形成された通気路内に同伴された燃料と空気とを分離し同伴燃料が空気の流出を妨害しないようにして燃料タンクへの燃料注入性能の向上を図ることを目的とし、燃料タンクへの燃料注入管の内部に注入管のタンクへの取り付け部から燃料注入口付近までその長手方向に沿って隔壁を設けて通気路及び燃料流路を形成し、該通気路に流出空気に同伴した燃料を燃料流路側に戻すための燃料戻し口を設けたことによって通気路内に同伴された燃料は通気路の途中で燃料戻し口から燃料流路側に流出して流出空気と分離されるようにした構造にしてある。
【0005】
ところが、このような構造では複雑で製造も困難となり、高価となる。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、空気室の空気パイプの着いた固定管中で前後動する前後動筒の外面に捲いたOリングが空気口を塞ぐことの無い、空気制御構造であり、前後動には手動式とカムによる駆動式がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、金属製の容器(タンク)1内にガソリンを含む燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が上部空間R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあり、かつ図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止し、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造としたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造である。
【0007】
請求項2は、前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料容器の空気制御構造である。
【0008】
請求項3は、逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfは弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料容器の空気制御構造である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1のように、金属製の容器(タンク)1内にガソリンを含む燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が上部空間R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあるので、外気はすべて空気室Rに集められる。
また、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造としたので、外気はこの隙間から空気室Rに導かれる。なお、図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止するので、金属製の容器1内の空気は、ホース6の中を浮上し外気中に放出される。かつ図3のように、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止し、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る構造とした。
【0010】
請求項2のように、前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にした。
このように、前記固定管3の大気開口を閉鎖するカバー9を有し、反対側の端部にストッパーSを有する構成において、前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしてある。そしてホース6の不使用時には、図4のホース6を容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉するので、Oリング7を圧着して確実に閉止できる。
また、容器1に燃料を入れたり、容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、容器1中の空気がバランスし、気温上昇で燃料油が噴き出したりしない。なお、容器1内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。
【0011】
請求項3のように、逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfは弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉される。
このように、前記フックfの弾力を持って蓋カバー9が密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って閉止される。
この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の内部空間中を通過した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となるので、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記空気口aを塞ぐ恐れは無い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】手動式の開閉容器の全容を示す斜視図である。
図2】前記手動式開閉容器の分解斜視図である。
図3】前記手動式開閉容器の給油時の断面図である。
図4】前記手動式開閉容器の閉止時の開口の断面図である。
図5】カム式開閉容器の全容を示す断面図である。
図6】カム式開閉機構を示す開口の断面図である。
図7】カム式開閉容器のホース着脱機構を示す斜視図である。
図8】カム式開閉機構の他の例を示す斜視図である。
図9】カム式開閉容器の閉止蓋を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に本発明による燃料容器の空気制御構造が実際上どのように具体化されるか実施形態で説明する。図1は本発明による燃料容器の全容を示す断面図であり、図2はその分解斜視図である。金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が固定管3の側壁の空気口aに取り着けてある。
【0014】
この固定管3の内面を摺動するOリング4を捲いた前後動筒5が前記空気口aの無い位置を手で前後動させる。図2のように、この前後動筒5には、燃気料油が流通するホース6を取り着けてあり、ホース6の接続部を拡大して示すと図3のように、Oリング4は空
気口aより下側まで移動しストッパーSに当たって停止するので、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る。
【0015】
不使用時には図4のように逆さにして容器1内にホース6を挿入し、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉する。容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際にカバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされる。また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。勿論、容器1内に挿入しないで、外部に保管することも可能である。
【0016】
操作ミスに起因して、前記のOリング4が空気口aを塞ぐ位置に来て停止すると外気が入らず誤動作となる。従って、このような誤動作を避けるべく、前記Oリング4が空気口aを塞ぐ位置に停止しないように構成してある。即ち、V状に形成した線材バネのV形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内面に溶接し固定してある。しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定され、前記空気口aを避けた位置となる。なお、前記フックfは前記のように多少の弾力が有るので、カバー9は弾力を持って密閉される。また、最後にOリング7が自身の弾力を持って密閉されるので、容器1中からオイルや空気が噴き出すことは有り得ない。
【0017】
図5はカム式開閉容器のエア抜き構造を示す断面図であり、図6はその拡大図である。空気パイプ2を空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた密閉筒8がカムの駆動力で開閉動作する。固定筒3の空気口aにパイプ2を取り付け、カム駆動で前後動筒5のOリング4を動かす構造である。図7はホース6で給油する斜視図である。前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12が挿入支持されている。いま、図7のように、斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油が行われる。
【0018】
逆に、斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が満たされ、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rが空気で満たされる。
【0019】
カム機構は、用途に応じて各種の形状や構造が可能であり、図8に他の種のカム機構を例示した。タンク1の出し入れ口を閉鎖する場合は、図9のカバー蓋9をカムで押し付け、Oリング7で密閉する。
【産業上の利用可能性】
【0020】
以上のように、Oリングを捲いた前後動筒を手動で前後動させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であるので、簡易に実現出来る。 また、カム機構で行う構造は、前後動筒を閉鎖する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム駆動で前後動させる構造であるので、カム機構で容易に実現出来、Oリングが強く圧接していても容易に前後動して給油を制御したり給油ホースで離れた位置に給油できる。
また、空気室に常に大気が供給されて燃料容器内の空気圧がバランスするので予期しない異常な燃料の動きを抑制できる。
【符号の説明】
【0021】
1 金属製の容器(タンク)
2 空気パイプ
3 固定筒
a 空気口
4 Oリング
5 前後動筒
S ストッパー
6 ホース
7 Oリング
8 蓋筒
9 カバー蓋
f フック
10、10 支持腕
11、11 斜めガイド穴
12,12 カム軸
【手続補正書】
【提出日】2022-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の容器(タンク)1内にガソリンを含む燃料油を収納し、空気室Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が空気室R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあり、かつ前後動筒に巻かれたOリング4は固定管の内面を摺動して空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止して、パイプ2にホース6の外側の隙間から外気が入る構造としたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造。
【請求項2】
前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を環状に捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から空気室Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料容器の空気制御構造。
【請求項3】
逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の環状内の空間中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfの弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料容器の空気制御方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料容器内の空気圧が変動したり揺動により液面が動く液体燃料の容器の空気制御構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃料タンクや草刈り機の携行燃料タンクのように移動することで揺動し、液面が動く液体燃料のタンクは空気制御が必要になる。加えて、燃料タンクの空気圧は気温変化により予期しない動きをすることで燃料液を円滑に出し入れ出来ないという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61-3124
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題を解決すべく、特許文献1に記載のように、燃料注入管内に形成された通気路内に同伴された燃料と空気とを分離し同伴燃料が空気の流出を妨害しないようにして燃料タンクへの燃料注入性能の向上を図ることを目的とし、燃料タンクへの燃料注入管の内部に注入管のタンクへの取り付け部から燃料注入口付近までその長手方向に沿って隔壁を設けて通気路及び燃料流路を形成し、該通気路に流出空気に同伴した燃料を燃料流路側に戻すための燃料戻し口を設けたことによって通気路内に同伴された燃料は通気路の途中で燃料戻し口から燃料流路側に流出して流出空気と分離されるようにした構造にしてある。
【0005】
ところが、このような構造では複雑で製造も困難となり、高価となる。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、空気室の空気パイプの着いた固定管中で前後動する前後動筒の外面に捲いたOリングが空気口を塞ぐことの無い、空気制御構造であり、前後動には手動式とカムによる駆動式がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、金属製の容器(タンク)1内にガソリンを含む燃料油を収納し、空気室Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が空気室R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあり、かつ前後動筒に巻かれたOリング4は固定管の内面を摺動して空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止して、パイプ2にホース6の外側の隙間から外気が入る構造としたことを特徴とする燃料容器の空気制御構造である。
【0007】
請求項2は、前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を環状に捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から空気室Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料容器の空気制御構造である。
【0008】
請求項3は、逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の環状内の空間中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfの弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料容器の空気制御方法である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1のように、金属製の容器(タンク)1内にガソリンを含む燃料油を収納し、空気室Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が空気室R内の固定管3の側壁の空気口aに取り着けてあるので、外気はすべて空気室Rに集められる。
パイプ2にホース6の外側の隙間から外気が入るので、外気はこの隙間から空気室Rに導かれる。なお、Oリング4は空気口aより下側まで移動して下端のストッパーSに当たって下降を停止するので、金属製の容器1内の空気は、ホース6の中を浮上し外気中に放出される。
【0010】
請求項2のように、前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を環状に捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から空気室Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にした。
このように、前記固定管3の大気開口を閉鎖するカバー9を有し、反対側の端部にストッパーSを有する構成において、前記ホース6の不使用時には容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉し、容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされ、また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる構造にしてある。そしてホース6の不使用時には、図4のホース6を容器1内にホース6を逆さにして引き出しフックfの着いた前後動筒後端を最後に挿入できるように、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉するので、Oリング7を圧着して確実に閉止できる。
また、容器1に燃料を入れたり、容器1から燃料を出す際に前記カバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から空気室Rにも空気が入って満たされ、容器1中の空気がバランスし、気温上昇で燃料油が噴き出したりしない。なお、容器1内部に挿入したホース6を抜き出すには、前記フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。
【0011】
請求項3のように、逆V字状に形成した線材バネの逆V形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の環状内の空間中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となり、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記フックfの弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って密閉される。 このように、前記フックfの弾力を持って密閉され、かつ容器1中からオイルや空気が噴き出さないようにOリング7が自身の弾力を持って閉止される。
この線材バネから成るフックfの両端が前記Oリング4の環状内の空間中を通過した状態で、前記前後動筒5の内壁面に固定してあり、しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定されて下降不能となるので、前記空気口aを避けた位置で前後動し、前記空気口aを塞ぐ恐れは無い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】手動式の開閉容器の全容を示す斜視図である。
図2】前記手動式開閉容器の分解斜視図である。
図3】前記手動式開閉容器の給油時の断面図である。
図4】前記手動式開閉容器の閉止時の開口の断面図である。
図5】カム式開閉容器の全容を示す断面図である。
図6】カム式開閉機構を示す開口の断面図である。
図7】カム式開閉容器のホース着脱機構を示す斜視図である。
図8】カム式開閉機構の他の例を示す斜視図である。
図9】カム式開閉容器の閉止蓋を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に本発明による燃料容器の空気制御構造が実際上どのように具体化されるか実施形態で説明する。図1は本発明による燃料容器の全容を示す断面図であり、図2はその分解斜視図である。金属製の容器(タンク)1内に燃料油を収納し、上部空間Rには空気が入り、この空気室Rに先端が開口しているパイプ2の根本が固定管3の側壁の空気口aに取り着けてある。
【0014】
この固定管3の内面を摺動するOリング4を捲いた前後動筒5が前記空気口aの無い位置を手で前後動させる。図2のように、この前後動筒5には、燃気料油が流通するホース6を取り着けてあり、ホース6の接続部を拡大して示すと図3のように、Oリング4は空
気口aより下側まで移動しストッパーSに当たって停止するので、パイプ2にホース6の外側の隙間から矢印のように外気が入る。
【0015】
不使用時には図4のように逆さにして容器1内にホース6を挿入し、Oリング7を捲いた蓋筒8のカバー9をネジ締めして開口を密閉する。容器1に燃料を入れたり容器1から燃料を出す際にカバー9を開けると、外気が容器1内に入り、パイプ2から上部空間Rにも空気が入って満たされる。また、内部に挿入したホース6を抜き出すには、フックfに指を引っ掛けて引き出すことで容易に取り出せる。勿論、容器1内に挿入しないで、外部に保管することも可能である。
【0016】
操作ミスに起因して、前記のOリング4が空気口aを塞ぐ位置に来て停止すると外気が入らず誤動作となる。従って、このような誤動作を避けるべく、前記Oリング4が空気口aを塞ぐ位置に停止しないように構成してある。即ち、V状に形成した線材バネのV形エッジを半円形に形成して柔軟性を付与し、この線材バネから成るフックfの両端を前記Oリング4の中に挿通した状態で、前記前後動筒5の内面に溶接し固定してある。しかも、蓋カバー9を締めて、前記前後動筒5が下端ストッパーSに当たる位置では前記空気口aより下側で前記Oリング4が固定され、前記空気口aを避けた位置となる。なお、前記フックfは前記のように多少の弾力が有るので、カバー9は弾力を持って密閉される。また、最後にOリング7が自身の弾力を持って密閉されるので、容器1中からオイルや空気が噴き出すことは有り得ない。
【0017】
図5はカム式開閉容器のエア抜き構造を示す断面図であり、図6はその拡大図である。空気パイプ2を空気口aに取り付け、Oリング7を捲いた密閉筒8がカムの駆動力で開閉動作する。固定筒3の空気口aにパイプ2を取り付け、カム駆動で前後動筒5のOリング4を動かす構造である。図7はホース6で給油する斜視図である。前記容器1に形成した左右の支持腕10、10の斜めガイド穴11,11にカム軸12,12が挿入支持されている。いま、図7のように、斜めガイド穴11,11の下部にカム軸12,12を移動してカムレバーを回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5を押し下げて開口を閉止し、ホース6で離れた位置に給油が行われる。
【0018】
逆に、斜めガイド穴11,11の上部にカム軸12,12を移動してカムレバーを上向きに回転させると、Oリング7を捲いた前後動筒5が押し開けられ、容器1内に空気が満たされ、空気パイプ2から、容器1の上部の空気室Rが空気で満たされる。
【0019】
カム機構は、用途に応じて各種の形状や構造が可能であり、図8に他の種のカム機構を例示した。タンク1の出し入れ口を閉鎖する場合は、図9のカバー蓋9をカムで押し付け、Oリング7で密閉する。
【産業上の利用可能性】
【0020】
以上のように、Oリングを捲いた前後動筒を手動で前後動させる構造は、前後動筒に取り着けたフックに指を掛けて引張る構造であるので、簡易に実現出来る。 また、カム機構で行う構造は、前後動筒を閉鎖する密閉蓋又は、給油ホースを接続した給油蓋を有し、前記密閉蓋又は給油蓋を、カム駆動で前後動させる構造であるので、カム機構で容易に実現出来、Oリングが強く圧接していても容易に前後動して給油を制御したり給油ホースで離れた位置に給油できる。
また、空気室に常に大気が供給されて燃料容器内の空気圧がバランスするので予期しない異常な燃料の動きを抑制できる。
【符号の説明】
【0021】
1 金属製の容器(タンク)
2 空気パイプ
3 固定筒
R 空気室
a 空気口
4 Oリング
5 前後動筒
S ストッパー
6 ホース
7 Oリング
8 蓋筒
9 カバー蓋
f フック
10、10 支持腕
11、11 斜めガイド穴
12,12 カム軸