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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023022941
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】パルプベールの番線分離方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 69/00 20060101AFI20230209BHJP
【FI】
B65B69/00 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021128059
(22)【出願日】2021-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000202235
【氏名又は名称】相川鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】津布久 宏彰
【テーマコード(参考)】
3E058
【Fターム(参考)】
3E058AA08
3E058BA20
3E058CA01
3E058CB01
3E058DA01
3E058EA01
3E058FA03
3E058FA06
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、巻き取り負荷を軽減することができるパルプベールの番線分離方法を提供するものである。
【解決手段】
パルプベールの番線分離方法は、パルプベール1から番線を分離するパルプベールの番線分離方法であって、平面視、パルプベール1の十字状に交差する番線は、第1、第2の番線11、11’、12、12’であり、平面視、パルプベール1の十字状に交差する前記番線の交差部位は、Aであり、第1、第2の番線11、11’、12、12’の内、交差部位Aの上にある第1の番線11を検出し、第1の番線11をカッター6で切断し、切断された第1の番線11を把持して、パルプベール1から引き剥がすように移動させ、移動後、切断された第1の番線11を巻き取り、第1の番線11をパルプベール1から分離するものである。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプベールから番線を分離するパルプベールの番線分離方法であって、
平面視、パルプベールの十字状に交差する前記番線は、第1、第2の番線であり、
平面視、前記パルプベールの十字状に交差する前記番線の交差部位は、Aであり、
前記第1、第2の番線の内、交差部位Aの上にある前記第1の番線を検出し、前記第1の番線をカッターで切断し、切断された前記第1の番線を把持して、前記パルプベールから引き剥がすように移動させ、移動後、切断された前記第1の番線を巻き取り、前記第1の番線を前記パルプベールから分離する
ことを特徴とするパルプベールの開梱方法。
【請求項2】
パルプベールから番線を分離するパルプベールの番線分離方法であって、
平面視、パルプベールの十字状に交差する前記番線は、第1、第2の番線であり、
平面視、前記パルプベールの十字状に交差する前記番線の交差部位は、Aであり、
前記第1の番線は、正面視、時計回りに前記パルプベールの周囲を第1の角部R1、第2の角部R2、第3の角部R3、第4の角部R4を介して結束され、
正面視、第1の角部R1が右上、第2の角部R2が右下、第3の角部R3が左下、第4の角部R4が左上に位置し、
前記第1、第2の番線の内、交差部位Aの上であって第1の角部R1より第4の角部R4に近い側にある前記第1の番線の部位を検出し、前記第1の番線の部位をカッターで切断し、切断された前記第1の番線の内、平面視、長い方の切断された前記第1の番線を把持して、前記パルプベールから引き剥がすように移動させ、移動後、切断された前記第1の番線を巻き取り、前記第1の番線を前記パルプベールから分離する
ことを特徴とするパルプベールの開梱方法。
【請求項3】
第1、第2の番線の内、交差部位の上にある第2の番線の検出は、画像センサで行う
ことを特徴とする請求項1記載のパルプベールの開梱方法。
【請求項4】
第1、第2の番線の内、交差部位の上にある第2の番線の検出は、画像センサで行い、判定部で前記イメージセンサの検出に基づき、平面視、長い方の切断された第2の番線をクランプで把持するよう出力する
ことを特徴とする請求項2記載のパルプベールの開梱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルプベールの番線分離方法に係り、特に、巻き取り負荷を軽減することができるパルプベールの番線分離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本件発明者は、先に、パルプベールの開梱方法(例えば、特許文献参照)を開示した。
このパルプベールの開梱方法は、パルプベールを梱包していた番線を切断し、切断後、切断した番線をパルプベールから引き剥がすことなく、切断した番線を巻き取るようにして、番線をパルプベールから分離するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6570096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パルプベールは、一般的に輸入品が多く使用されており、工場でパルプの開梱を行うまでに多くの日数を費やしているため、パルプベールが多くの湿気を吸って、番線がパルプベールの上面に貼り付いている。
番線をパルプベールから分離する場合、平面視、十字状に交差する交差部位近傍の番線を切断し、切断した番線をクランプで把持し、巻き取るようにしている。
ところが、交差する番線の内、下方に位置する番線を切断し、巻き取る場合があり、この場合において、下方に位置する番線は、この下方に位置する番線と直交する番線に押し付けられ、また、前記下方に位置する番線の結束部が前記下方に位置する番線と直交する番線に引っ掛かる等により、番線の巻き取り負荷が増大する問題点が生じた。
【0005】
本発明は、上記問題点を除去するようにしたパルプベールの番線分離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載のパルプベールの番線分離方法は、パルプベールから番線を分離するパルプベールの番線分離方法であって、平面視、パルプベールの十字状に交差する前記番線は、第1、第2の番線であり、平面視、前記パルプベールの十字状に交差する前記番線の交差部位は、Aであり、前記第1、第2の番線の内、交差部位Aの上にある前記第1の番線を検出し、前記第1の番線をカッターで切断し、切断された前記第1の番線を把持して、前記パルプベールから引き剥がすように移動させ、移動後、切断された前記第1の番線を巻き取り、前記第1の番線を前記パルプベールから分離するものである。
【0007】
また、請求項2記載のパルプベールの番線分離方法は、パルプベールから番線を分離するパルプベールの番線分離方法であって、平面視、パルプベールの十字状に交差する前記番線は、第1、第2の番線であり、平面視、前記パルプベールの十字状に交差する前記番線の交差部位は、Aであり、前記第1の番線は、正面視、時計回りに前記パルプベールの周囲を第1の角部R1、第2の角部R2、第3の角部R3、第4の角部R4を介して結束され、正面視、第1の角部R1が右上、第2の角部R2が右下、第3の角部R3が左下、第4の角部R4が左上に位置し、前記第1、第2の番線の内、交差部位Aの上であって第1の角部R1より第4の角部R4に近い側にある前記第1の番線の部位を検出し、前記第1の番線の部位をカッターで切断し、切断された前記第1の番線の内、平面視、長い方の切断された前記第1の番線を把持して、前記パルプベールから引き剥がすように移動させ、移動後、切断された前記第1の番線を巻き取り、前記第1の番線を前記パルプベールから分離するものである。
【0008】
また、請求項3記載のパルプベールの番線分離方法は、請求項1記載のパルプベールの開梱方法において、第1、第2の番線の内、交差部位の上にある第2の番線の検出は、画像センサで行うものである。
【0009】
また、請求項4記載のパルプベールの番線分離方法は、請求項2記載のパルプベールの開梱方法において、第1、第2の番線の内、交差部位の上にある第2の番線の検出は、画像センサで行い、判定部で前記イメージセンサの検出に基づき、平面視、長い方の切断された第2の番線をクランプで把持するよう出力するものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載のパルプベールの開梱方法によれば、第1、第2の番線の内、交差部位Aの上にある前記第1の番線を検出し、前記第1の番線をカッターで切断し、切断された前記第1の番線を把持して、前記パルプベールから引き剥がすように移動させ、移動後、切断された前記第1の番線を巻き取るため、パルプベールに付着した第1の番線をパルプベールから容易に剥がすことができ、しかも、従来生じていた「交差する番線の内、下方に位置する番線を切断し、巻き取る場合の負荷抵抗」が改善され、切断された第1の番線の巻き取り負荷を軽減することができる。
【0011】
また、請求項2記載のパルプベールの開梱方法によれば、第1、第2の番線の内、交差部位Aの上であって第1の角部R1より第4の角部R4に近い側にある前記第1の番線の部位を検出し、前記第1の番線の部位をカッターで切断し、切断された前記第1の番線の内、平面視、長い方の切断された前記第1の番線を把持して、前記パルプベールから引き剥がすように移動させ、移動後、切断された前記第1の番線を把持して、長い方の切断された前記第1の番線をパルプベールから引き剥がすように移動させるため、パルプベールに付着した第1の番線をパルプベールから容易に剥がすことができ、しかも、従来生じていた「交差する番線の内、下方に位置する番線を切断し、巻き取る場合の負荷抵抗」が改善され、切断された第1の番線の巻き取り負荷を軽減することができ、更に、短い方の切断された前記第1の番線のパルプベールに付着した部位が短い分、切断された前記第1の番線の巻き取り負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本願発明の一実施例のパルプベールの番線分離方法における開梱されるパルプベールがコンベヤに載置された状態の概略的斜視図である。
図2図2は、図1のパルプベールの概略的斜視図である。
図3図3(a)は、図1のロボットに搭載されるパルプベールの番線を保持するクランプと、このクランプの外方に設けられた巻き取りガイドの概略的図であり、図3(b)は、図3(a)の番線が保持され、番線が巻き取りガイドに巻き取られた状態の概略的図である。
図4図4は、図1のロボットに搭載されるパルプベールの番線を切断するカッターの概略的図である。
図5図5は、図1のパルプベールの概略的平面図である。
図6図6は、図1の概略的平面図である。
図7図7(a)は、横方向の番線が縦方向の番線の上に位置している状態を示す概略的図であり、図7(b)は、縦方向の番線が横方向の番線の上に位置している状態を示す概略的図である。
図8図8は、図6の番線を切断する状態を示す概略的図である。
図9図9は、図8の側面全体を示す概略的図である。
図10図10は、図9の切断した上側の番線を引き剥がす状態を示す概略的図である。
図11図11は、図10の引き剥がした番線を巻き取る状態を示す概略的図である。
図12図12は、図11の引き剥がした番線を巻き取った状態を示す概略的図である。
図13図13は、図1のパルプベールの概略的平面図である。
図14図14は、切断する番線をクランプした状態の概略的平面図である。
図15図15は、図14のクランプした番線を切断した状態の概略的平面図である。
図16図16は、図15の切断した番線を引き剥がした状態の概略的平面図である。
図17図17は、図16の残りの横方向の番線を図13図16と同様にして取り除き、縦方向の番線をクランプした状態の概略的平面図である。
図18図18は、図17のクランプした番線を切断した状態の概略的平面図である。
図19図19は、図18の切断した番線を引き剥がす状態を示す概略的図である。
図20図20は、図19の残りの縦方向の番線を図17図19と同様にして取り除き、図13の番線を除去した後のパルプベールの概略的平面図である。
図21図21は、図8の他の実施例を示す概略的図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施例のパルプベールの番線分離方法を図面(図1乃至図21)を参照して説明する。
【0014】
図1に示す1は、番線11、11’、12、12’(図2参照)で梱包されたパルプベールで、パルプベール1は、搬送面2に載置されている。搬送面2は、例えば、ローラコンベヤである。パルプベールの番線分離方法は、パルプベール1から番線11、11’、12、12’を分離するものである。
【0015】
パルプベールの番線分離装置Sは、パルプベールから番線を分離する装置で、例えば、複数の関節を有し、三次元空間を自在に移動可能な多軸ロボットアーム先端に設けられた本体3に、クランプ4、巻き取りガイド5、カッター6が取り付けられている。
なお、本体3、クランプ4、巻き取りガイド5、カッター6は、制御部100により制御される。
【0016】
図2において、番線11は、時計回りにパルプベール1の周囲を第1の角部R1、第2の角部R2、第3の角部R3(図12参照)、第4の角部R4を介して結束(結束部は図示していない。)されている。
そして、平面視、パルプベール1の十字状に交差する番線は、第1、第2の番線11、11’、12、12’であり、平面視、パルプベール1の十字状に交差する番線の交差部位は、A、B、C、Dである(図2参照)。
また、第1の番線11は、正面視、時計回りにパルプベール1の周囲を第1の角部R1、第2の角部R2、第3の角部R3、第4の角部R4を介して結束され、また、正面視、第1の角部R1が右上、第2の角部R2が右下、第3の角部R3が左下、第4の角部R4が左上に位置している(図2図12参照)。
【0017】
第1、第2の番線11、11’、12、12’の内、交差部位Aの上であって第1の角部R1より第4の角部R4に近い側にある第1の番線11の部位を検出し、図9に示すように、第1の番線11をカッター6で切断し、切断された第1の番線11を図10に示すように、把持して、パルプベール1から引き剥がすように移動させ、移動後、図11及び図12に示すように、切断された第1の番線11を巻き取り、第1の番線11をパルプベール1から分離するものである。
【0018】
交差する番線の内、下方に位置する番線を切断し、巻き取った場合に比べ、本実施例のパルプベールの番線分離方法にあっては、交差する番線11、12の内、上方に位置する番線11[図7(a)]を切断し、巻き取るため、パルプベール1に付着した第1の番線11をパルプベール1から容易に剥がすことができ、しかも、従来生じていた「交差する番線の内、下方に位置する番線を切断し、巻き取る場合の負荷抵抗」が改善され、切断された第1の番線11の巻き取り負荷を軽減することができる。
【0019】
なお、第1、第2の番線11、11’、12、12’の内、交差部位Aの上にある第1の番線11の検出は、例えば、図7(a)に示す状態(横方向の番線11が縦方向の番線12の上に位置している状態)を本体3に取り付けられた図示しない画像センサ(イメージセンサ)の検知により行うものである。
【0020】
検知は、
(1)画像センサ(イメージセンサ)で、交差する縦横の番線11、12を撮像する。
(2)撮像した画像を、制御部100の一つの構成である図示しない判定部に送る。
(3)判定部は、例えば、予め用意した横が下・縦が上のサンプル画像と、横が上・縦が下のサンプル画像と、撮像した画像とを比較し、どちらが上かを判定する。
即ち、図示しない判定部で画像センサ(イメージセンサ)の検出に基づき、平面視、長い方の切断された第1の番線11aをクランプ6で把持するよう出力する。なお、図7(b)は、縦方向の番線12が横方向の番線11の上に位置している状態を示している。
【0021】
このように、切断された第1の番線11の内、図13図16に示すように、平面視、長い方の切断された第1の番線11aを把持して、パルプベール1から引き剥がすように移動させ、移動後、切断された第1の番線11aを把持して、長い方の切断された第1の番線11aをパルプベール1から引き剥がすように移動させるため、パルプベール1に付着した第1の番線11をパルプベール1から容易に剥がすことができ、しかも、図11に示すように、短い方の切断された第1の番線11bのパルプベール1に付着した部位が短い分、切断された第1の番線11の巻き取り負荷を軽減することができる。
【0022】
次に、上述したことを詳述する。
即ち、本体3に取り付けられた画像センサ(イメージセンサ)の検知により、パルプベール1が搬送面2の所定の位置に達すると、停止し、制御部100により本体3を図5の交差部位Aの上に移動する。
【0023】
本体3が図5に示す交差部位Aの上に移動し、第1、第2の番線11、11’、12、12’の内、交差部位Aの上であって第1の角部R1より第4の角部R4に近い側にある第1の番線11の部位を検出すると、制御部100によりアームが降下する。 そうすると、ロボットアームの先端に取り付けられたクランプ4、巻き取りガイド5、カッター6も降下する。クランプ4が第1の番線11を把持し、持ち上げ[図3(a)(b)]、クランプ4に隣接するカッター6で第1の番線11を切断する。
つまり、第4の角部R4の近傍の第1の番線11を切断する[図9図15]。平面視、長い方の切断された第1の番線11aをクランプ4で把持して、第1の角部R1に当接する第1の番線11を第1の角部R1、第2の角部R2から引き剥がすように移動させ[図10図11]、移動後、クランプ4、巻き取りガイド5、カッター6が取り付けられている本体3を反転させ(図10のクランプ4の位置と図11のクランプ4の位置とを参照、図16参照)、図12に示すように、切断された第1の番線11を巻き取り、第1の番線11をパルプベール1から分離する。
【0024】
巻き取りは、クランプ4の外側に位置する巻き取りガイド5を回転させて行い、第1の番線11を巻き取りガイド5の外周に巻き付けていく。
また、巻き取りガイド5の外周に巻き付けられた第1の番線11は、巻き取りガイド5を上昇させ、巻き取りガイド5の上にあるストッパー8(図12参照)に当接させて、分離させる。
【0025】
番線を切断し、そのままま巻き取ると、番線がパルプベールの角部に食い込んで、巻き取られない不具合を生じるが、上述したパルプベールの番線分離方法によれば、第4の角部R4の近傍の第1の番線11を切断し、切断された長い方の第1の番線11aを把持して、第1の角部R1、第2の角部R2に当接する切断された長い方の第1の番線11aを第1の角部R1、第2の角部R2から引き剥がすように移動させ、移動後、切断された第1の番線11を巻き取るため、前記不具合が生じるのを防ぐことができる。
パルプベール1から第1の番線11を分離した後、図5に示す第1の番線11の上にある第1の番線11’も、第1の番線11と同様にして、パルプベール1から第1の番線11’を分離する。この状態が図17である。
【0026】
なお、上述した実施例においては、切断された一方の第1の番線11(長い方の第1の番線11a)を把持して、第1の角部R1、第2の角部R2に当接する第1の番線11を好ましい例として、第1の角部R1、第2の角部R2から引き剥がすように移動させたが、本願発明は、これに限らず、切断された一方の第1の番線11(短い方の第1の番線11b)を把持して、第1の角部R1に当接する第1の番線11を第4の角部R4から引き剥がすように移動させても良い。
つまり、このパルプベールの番線分離方法は、第1の番線11で梱包されたパルプベール1から第1の番線11を分離するパルプベール1の番線分離方法であって、第1の番線11は、時計回りにパルプベール1の周囲を第1の角部R1、第2の角部R2、第3の角部R3、第4の角部R4を介して結束され、第4の角部R4の近傍の第1の番線11を切断し、切断された一方の第1の番線11を把持して、 第4の角部R4に当接する第1の番線11を第4の角部R4から引き剥がすように移動させ、移動後、切断された第1の番線11を巻き取り、第1の番線11をパルプベール1から分離するようにしても良い。
なお、上述同様、番線を切断し、そのままま巻き取ると、番線がパルプベールか角部に食い込んで、巻き取られない不具合を生じるが、このパルプベールの番線分離方法によれば、第4の角部R4の近傍の第1の番線11を切断し、切断された一方の第1の番線11を把持して、 第4の角部R4に当接する第1の番線11を第4の角部R4から引き剥がすように移動させ、移動後、切断された第1の番線11を巻き取るようしたため、前記不具合が生じるのを防ぐことができる。
【0027】
図13の横方向の番線11,11’を取り除いた後、制御部100により本体3を図13の交差部位Bの上に移動させる。
そして、ロボットアームの先端に取り付けられたクランプ4、巻き取りガイド5、カッター6も降下する。クランプ4が第2の番線12を把持し、持ち上げ[図3(a)(b)]、クランプ4に隣接するカッター6で第2の番線12を切断する(図17及び図18)。平面視、長い方の切断された第2の番線12aをクランプ6で把持して、パルプベール1から引き剥がすように移動させ(図10)、移動後、上述と同様に、切断された第2の番線12を巻き取り、第2の番線12をパルプベール1から分離する。
巻き取りは、クランプ4の外側に位置する巻き取りガイド5を回転させて行い、第2の番線12を巻き取りガイド5の外周に巻き付けていく。
また、巻き取りガイド5の外周に巻き付けられた第2の番線12は、巻き取りガイド5を上昇させ、巻き取りガイド5の上にあるストッパー8(図12参照)に当接させて、分離させる。
パルプベール1から第2の番線12を分離した後、図13に示す第2の番線12’も、第2の番線12と同様にして、パルプベール1から第2の番線12’を分離する。この状態が図20である。
【0028】
なお、上述した実施例は、第1の番線11(又は第2の番線12)を一つのクランプ4の一点で把持したが、図21に示すように、二つのクランプ4の二点で支持するようにしても良い。
【符号の説明】
【0029】
1 パルプベール
6 カッター
11 第1の番線
11’ 第1の番線
12 第2の番線
12’ 第2の番線
R1 第1の角部
R2 第2の角部
R3 第3の角部
R4 第4の角部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21