(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023102
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】注射針保護部材
(51)【国際特許分類】
A61M 5/32 20060101AFI20230209BHJP
A61M 5/50 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
A61M5/32 510F
A61M5/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021128315
(22)【出願日】2021-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸本 和也
(72)【発明者】
【氏名】荻野 亮
(72)【発明者】
【氏名】安村 直朗
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066EE14
4C066FF05
4C066LL25
4C066NN02
4C066NN04
(57)【要約】
【課題】使用後のシリンジを注射針による誤穿刺を防止しながら個別に保管することを可能とし、併せて、シリンジの再使用を防止することが可能な注射針保護部材を提供する。
【解決手段】本開示の注射針保護部材100は、シリンジ1に取り付けられた状態において注射針30の少なくとも先端方向を覆う注射針保護部200と、注射針保護部200と一体に形成され、シリンジ1に取り付けられた状態においてシリンジ本体に当接し、ルアーロックを解除する方向にシリンジ本体が後退することを規制する後退規制部300とを備えている。注射針保護部200は注射針30を注射針保護部200内に注射針30の横方向に挿入可能なスリット200を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネジを有するルアーロックで互いに接続された注射針とシリンジ本体とからなるシリンジに取り付けるための注射針保護部材であって、
前記シリンジに取り付けられた状態において前記注射針の少なくとも先端方向を覆う注射針保護部と、
前記注射針保護部と一体に形成され、前記シリンジに取り付けられた状態において前記シリンジ本体に当接し、前記ルアーロックを解除する方向に前記シリンジ本体が後退することを規制する後退規制部とを備え、
前記注射針保護部は前記注射針を前記注射針の横方向に前記注射針保護部内に挿入可能なスリットを有する、注射針保護部材。
【請求項2】
前記注射針保護部はさらに、前記注射針が先端方向に動くことを規制する前進規制部を有する、請求項1に記載の注射針保護部材。
【請求項3】
前記注射針保護部は、前記スリットの内部に設けられた、前記注射針の挿入は許容するが前記注射針の取り出しを阻止する係合片を有する、請求項1または請求項2に記載の注射針保護部材。
【請求項4】
前記後退規制部は、前記シリンジ本体の前記ルアーロックを構成する拡径部に後方から当接する突出部である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の注射針保護部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシリンジに取り付けられて使用される注射針保護部材に関する。
【背景技術】
【0002】
使用後の注射針を誤って手指等に刺してしまうことを防止するために、各種の部材が提案されている。たとえば、注射針保護部材として注射針に被せるようにシリンジに装着する針キャップがある。針キャップは筒状の本体を有し、針キャップ後端の開口から針キャップ内に注射針を挿入してシリンジに装着する。国際公開第2015/151596号(特許文献1)には、シリンジのバレルに取り付けられる回動可能な針カバーが開示されている。その他に、使用済みのシリンジを格納する注射器廃棄ボックスや、使用済みのシリンジから取り外した注射針を格納する注射針廃棄ボックスが実用化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
針キャップにおいては、指で針キャップを把持してその開口に注射針を挿入する際に、誤って注射針を手指などに刺す、誤穿刺の恐れがある。そのため使用済みのシリンジの注射針保護部材として針キャップを用いることは適切でない。特に在宅医療を行なう場合など、シリンジの使用に不慣れな患者が操作する場合には誤穿刺の可能性が高まるため尚更避けられるべきである。特許文献1に記載の針カバーは予めシリンジに取り付けておく必要があり、一般的なシリンジには使用できない。
【0005】
注射器廃棄ボックスは複数の使用済み注射器を格納するものであるので、特に在宅医療などにおいては、注射器廃棄ボックスの保管時において嵩張るという問題がある。注射針廃棄ボックスも保管時に嵩張る上、注射針を取り外したシリンジ本体を誤って再使用してしまうという問題がある。
【0006】
本開示は、使用後のシリンジを注射針による誤穿刺を防止しながら使用後のシリンジを個別に保管することを可能とし、併せて、シリンジの再使用を防止することが可能な注射針保護部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に基づいた注射針保護部材に従えば、ネジを有するルアーロックで互いに接続された注射針とシリンジ本体とからなるシリンジに取り付けるための注射針保護部材であって、上記シリンジに取り付けられた状態において上記注射針の少なくとも先端方向を覆う注射針保護部と、上記注射針保護部と一体に形成され、上記シリンジに取り付けられた状態において上記シリンジ本体に当接し、上記ルアーロックを解除する方向に上記シリンジ本体が後退することを規制する後退規制部とを備えている。上記注射針保護部は上記注射針を上記注射針の横方向に上記注射針保護部内に挿入可能なスリットを有している。
【0008】
上記注射針保護部材において、上記注射針保護部はさらに、上記注射針が先端方向に動くことを規制する前進規制部を有してもよい。
【0009】
上記注射針保護部材において、上記注射針保護部は、上記スリットの内部に設けられた、上記注射針の挿入は許容するが上記注射針の取り出しを阻止する係合片を有してもよい。
【0010】
上記注射針保護部材において、上記後退規制部は、上記シリンジ本体の上記ルアーロックを構成する拡径部に後方から当接する突出部であってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る注射針保護部材によると、使用後のシリンジを注射針による誤穿刺を防止しながら使用後のシリンジを個別に保管することを可能とし、併せて、シリンジの再使用を防止することが可能な注射針保護部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態における注射針保護部材をシリンジに取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図2】実施の形態における注射針保護部材をシリンジに取り付けた状態を示す平面図である。
【
図3】実施の形態における注射針保護部材の断面斜視図である。
【
図4】実施の形態における注射針保護部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示に基づいた実施の形態における注射針保護部材の構造について、図を参照しながら説明する。
【0014】
図1は本実施の形態における注射針保護部材をシリンジに取り付けた状態を示す斜視図であり、
図2は同注射針保護部材をシリンジに取り付けた状態を示す平面図であり、
図3は同注射針保護部材の断面斜視図であり、
図4は同注射針保護部材の斜視図である。
【0015】
図1および
図2に示すように、シリンジ1は、バレル10と、図示しないプランジャと、注射針30とを備えている。バレル10およびプランジャによりシリンジ本体が構成される。
図1および
図2に示すシリンジ1には、注射針保護部材100が装着されている。
【0016】
バレル10には、薬剤が充填され、略円筒状である。バレル10の先端には図示しないノズル部が設けられている。ノズル部はバレル10内に充填された薬剤を吐出する。ノズル部は先端側から後端側に向かって外径が拡大する中空の円錐台形状を有する。
【0017】
バレル10はノズル部を囲むようにルアーロック部12を有している。ルアーロック部12は、バレル10に対して注射針30を取付けるための部位であり、略円筒状の形状を有している。ルアーロック部12の内面側には雌ネジ部14が設けられている。ルアーロック部12の直径はバレル10のバレル本体11の直径よりも大きい。ルアーロック部12の後端側にはバレル本体11との間に段部13が形成されている。段部13はバレル本体11の周囲を周回するように延びる円環状の形状を有する。
【0018】
ノズル部の先端には、薬剤を吐出するための吐出口が設けられている。吐出口は、バレル10の先端部に注射針30が取付けられた状態において注射針30の針管31と連通する。ルアーロック部12の内周面に設けられた雌ネジ部14には、注射針30の後端に設けられたハブ35の後端部のフランジ39が螺合する。
【0019】
図示しないプランジャは、棒状のロッドと、当該ロッドの後端に設けられた押圧部と、ロッドの前端に取付けられたガスケットとを有している。プランジャがバレル10に向けて押し込まれることでバレル10に充填された薬剤を吐出口から吐出する。
【0020】
注射針30は、上述したように針管31とハブ35とを有している。針管31は、金属製の細管からなり、先端に鋭利に尖った尖端を有している。針管31は、患者の皮膚に穿刺されることにより、バレル10のノズル部から吐出される薬剤を患者の皮下に投与する。
【0021】
ハブ35は樹脂製である。ハブ35は注射針30をバレル10に固定する。ハブ35の後端には上述したルアーロック部12の雌ネジに螺合するフランジ39が設けられている。ハブ35の外面には先端側から基端側に向かって延在し、注射針30の軸方向に対して直角方向(外方向)に突出するリブ37が設けられている。リブ37は4本設けられており、隣接するリブ37との間は90°である。針管31はハブ35に固定されている。
【0022】
注射針保護部材100は、シリンジ1の使用後において注射針30の針管31の先端を手指等に誤穿刺することを防止するためのものである。注射針保護部材100は、シリンジ1の使用後に
図1および
図2に示すようにシリンジ1に取り付けられる。
【0023】
注射針保護部材100は、注射針保護部200と後退規制部300とを有しており、たとえば樹脂製の単一の部材からなる。注射針保護部材100の材質としては、たとえばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、透明ABS樹脂、AS樹脂等が好適に使用できる。
【0024】
注射針保護部200は注射針30の少なくとも先端方向を覆う。注射針保護部200は、注射針30の先端方向に位置する正面壁201と、注射針30の両側方向に位置する一対の側面壁203と、注射針30の底面側に位置し正面壁201および一対の側面壁203と底面側において連続する底面壁205とを有する。
【0025】
注射針30の先端側は、正面壁201、一対の側面壁203および底面壁205に囲まれる。正面壁201および側面壁203は平面であり、底面壁205は円筒面である。ただし、正面壁201、側面壁203および底面壁205の形状はこれらに限られず任意である。また、注射針30の少なくとも先端側を覆っていれば先端方向の誤穿刺を防止することができるので、側面壁203および底面壁205は必須ではない。しかし、側面壁203および底面壁205のいずれか一つまたはそのすべてを設けることにより、より確実に誤穿刺を防止することができる。
【0026】
正面壁201および一対の側面壁203で囲まれる空間は上面側(底面壁205と反対側)が開口している。この開口は注射針保護部200のスリット220の先端側を構成する。
【0027】
注射針保護部200は、その中間部に注射針30のハブ35を保持するハブ保持部211を有している。ハブ保持部211は、ハブ35が挿入される円筒状空洞部212を有している。円筒状空洞部212は、円筒状空洞部212に挿入された注射針30のハブ35の先端側への動きを規制する前進規制部を有している。具体的には、円筒状空洞部212の先端側の内径を後端側の内径より小さくすることで前進規制部が構成されている(
図4参照)。本実施の形態では円筒状空洞部212の軸方向の中間部において内径が変化する縮径部213を設けることにより、円筒状空洞部212の先端側の内径が後端側の内径より小さくなるようにしている。これに代えて円筒状空洞部212の内径が先端側に向かうに従って徐々に小さくなるテーパ状にすることで前進規制部を構成してもよい。
【0028】
円筒状空洞部212の上面側には、ハブ35を保持するための係合リブ214およびハブ35を円筒状空洞部212に案内するための案内面216を有している。係合リブ214は注射針30の長手方向に延在する。係合リブ214は対向して一対設けられており、係合リブ214の相互の間隔はハブ35の直径よりも小さい。
【0029】
案内面216は係合リブ214に繋がるように連続する傾斜面である。案内面216も対向して一対設けられており、案内面216の上端における相互の間隔はハブ35の直径よりも大きい。一対の案内面216の相互の間隔は係合リブ214に近づくほど小さい。一対の案内面216で挟まれる空間は、注射針保護部200のスリット220の中間部を構成する。案内面216の背面側には空隙218が設けられている。空隙218が設けられていることにより案内面216は外側に弾性変形することが可能である。
【0030】
ハブ保持部211にハブ35が挿入されると、係合リブ214により保持されて、注射針30およびそれに連続するバレル10が注射針保護部材100から脱落することを防ぐ。同時にハブ保持部211にハブ35が保持されると、ハブ35に設けられたリブ37と円筒状空洞部212の内面または係合リブ214とが係合することでハブ35が回転することを防ぐ。
【0031】
注射針保護部200は、スリット220の内部に設けられた注射針30の挿入は許容するが注射針30の取り出しを阻止する係合片230を有している。係合片230は挿入された注射針30よりも表面側に位置する傾斜片である。係合片230は一対の側面壁203のいずれか一方から他方の側面壁203および底面壁205に向かって傾斜するように延びる。係合片230の先端と他方の側面壁203との間は離間しており、その隙間を注射針30の針管31が通過することができる。
【0032】
係合片230は他方の側面壁203および底面壁205に向かって傾斜しているので、注射針30の針管31を係合片230よりも底面壁205の側に容易に挿入することができる。その一方、挿入された注射針30がスリット220の表面側に移動することが防止される。係合片230のスリット220の側には一対の案内片232が設けられている。一対の案内片232の間隔は、表面側で広く底面壁205に近づくに従って狭くなる。一対の案内片232の最も底面壁205に近い側の隙間を注射針30が通過することで針管31が係合片230の方向に案内される。
【0033】
注射針保護部200の基端側にはバレル10のルアーロック部12が挿入されるルアーロック部保持空間240が設けられている。ルアーロック部保持空間240はルアーロック部12を受け入れ可能な大きさの空間である。ルアーロック部12には注射針30のハブ35の基端側も挿入される。ルアーロック部12はスリット220の基端側を構成する。スリット220は注射針30をその横方向に挿入可能な開口であり、本実施の形態ではスリット220は正面壁201から後述する後退規制部300の当接部301までの開口を指す。スリット220は注射針30を注射針30の横方向に挿入可能な長さを有している。より詳細にはスリット220の長さは、注射針30の長さよりも長い。
【0034】
注射針保護部200のルアーロック部保持空間240の基端側には後退規制部300が設けられている。後退規制部300はシリンジ1のルアーロック部12の後端側の段部13が当接する一対の当接部301を有している。当接部301のさらに後端側には、バレル本体11の先端側が挿入される凹部310が設けられている。
【0035】
ルアーロック部12がルアーロック部保持空間240に挿入されると、ルアーロック部12の先端側は注射針保護部200の案内面216および係合リブ214の後端面側によって先端側への動きが規制される。またルアーロック部12の後端側は一対の当接部301により後端側への動きが規制される。
【0036】
円筒状空洞部212の軸方向の中間部において内径が変化する縮径部213が設けられていることにより、円筒状空洞部212に挿入されたハブ35は先端側の動きが規制される。また、ルアーロック部12の後端側は一対の当接部301により後端側への動きが規制される。これらにより、注射針保護部材100が取り付けられたシリンジ1のバレル本体11を回転させて、注射針30とバレル本体11との間に相対回転を生じさせようとしたとしても、注射針30がルアーロック部12から離れる方向の動きが阻止され、注射針30のフランジ39がルアーロック部12から外れることがない。これによりシリンジ1に注射針保護部材100が取り付けられた状態では、注射針30からバレル10を取り外すことができない。
【0037】
注射針保護部200および後退規制部300は連続しており把持部400に囲まれている。把持部400は注射針保護部200および後退規制部300を囲む壁である。把持部400の側面には、使用者が指で把持し易いように窪みおよび滑り止めの凹凸部401が設けられている。凹凸部401は窪みの内部に設けられており、注射針保護部材100の長手方向と直交する方向に延び、かつ、長手方向に並ぶ複数のリブにより構成されている。把持部400の裏面側においては、把持部400の裏面側の端部が同一平面上に位置するように連続している。これにより注射針保護部材100を安定して平面上に載置することができる。
【0038】
本実施形態の注射針保護部材100を使用する際には、使用者は一方の手で使用後のシリンジ1のバレル本体11を把持し、他方の手で注射針保護部材100を把持する。注射針保護部材100は把持せずに作業台の上に載置してもよいし、作業台の上に載置した注射針保護部材100を指で保持してもよい。使用者は、注射針30を注射針30の横方向にスリット220に挿入しながら同時にルアーロック部12をルアーロック部保持空間240に横方向に挿入する。注射針30を、注射針30の横方向にスリット220に挿入することで、注射針30を手指に誤穿刺することを防ぐことができる。
【0039】
このとき注射針30のハブ35を案内面216に沿わせて挿入し、ハブ35を円筒状空洞部212に挿入する。この状態においてハブ35は係合リブ214に保持されるので、円筒状空洞部212の内部に安定して保持される。同時に注射針30の針管31は、案内片232および係合片230に案内されて、係合片230の裏側に位置する。これにより注射針30がスリット220を通って表面側に逆戻りすることをより確実に防止することができる。
【0040】
シリンジ1のルアーロック部12はルアーロック部保持空間240に位置する。このときルアーロック部12の先端側は注射針保護部200の案内面216および係合リブ214の後端面側によって先端側への動きが規制される。
【0041】
ルアーロック部12の後端側は段部13が一対の当接部301に当接することで後端側への動きが規制される。併せて円筒状空洞部212の軸方向の中間部において内径が変化する縮径部213で構成された前進規制部が設けられていることにより円筒状空洞部212に挿入された注射針30のハブ35は先端側への動きが規制される。これらにより注射針30およびバレル10の動きが規制されることで、使用者がバレル10を捩じって注射針30とバレル本体11との間に相対回転を発生させようとしたとしても、注射針30とルアーロック部12との係合が解除されることがない。より詳しくは、動きが規制されていることで注射針30のフランジ39がルアーロック部12の雌ネジ部14から離れる方向に動くことができないので、ルアーロック部12に保持された注射針30はルアーロック部12から離脱することができない。
【0042】
これにより注射針保護部材100を装着した後は、シリンジ1の注射針30とシリンジ本体とを分離することができない。その結果、誤って使用済みのシリンジ本体を再使用することを防止することができる。
【0043】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0044】
1 シリンジ、10 バレル、11 バレル本体、12 ルアーロック部、13 段部、14 雌ネジ部、30 注射針、31 針管、35 ハブ、37 リブ、39 フランジ、100 注射針保護部材、200 注射針保護部、201 正面壁、203 側面壁、205 底面壁、211 ハブ保持部、212 円筒状空洞部、213 縮径部、214 係合リブ、216 案内面、218 空隙、220 スリット、230 係合片、232 案内片、240 ルアーロック部保持空間、300 後退規制部、301 当接部、310 凹部、400 把持部、401 凹凸部。