(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023157
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/65 20140101AFI20230209BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230209BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230209BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20230209BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230209BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/69
A63F13/55
A63F13/216
A63F13/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021128425
(22)【出願日】2021-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】津原 一成
(72)【発明者】
【氏名】植村 文子
(57)【要約】
【課題】ゲームの娯楽性を向上させることができるプログラム、サーバ装置および情報処理システムを提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、仮想空間生成手段223と、設定手段224と、処理手段225として機能させる。仮想空間生成手段223は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成する。設定手段224は、実空間の地図上または仮想空間上の特定場所を設定する。処理手段225は、キャラクタの位置が特定場所に達した場合にキャラクタに所定の第1特典を付与する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、仮想空間生成手段と、設定手段と、処理手段として機能させるプログラムであって、
前記仮想空間生成手段は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成し、
前記設定手段は、前記実空間の地図上または前記仮想空間上の特定場所を設定し、
前記処理手段は、前記キャラクタの位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第1特典を付与する、プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータをさらに受付手段として機能させ、前記受付手段は、ユーザによる前記キャラクタの移動経路の設定入力を受け付け、
前記処理手段は、前記移動経路に沿って前記キャラクタを移動させる、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記移動経路には、目的地が含まれ、前記キャラクタの位置が前記目的地に達したときに、前記キャラクタの仮想パラメータが所定の第1条件を満たす場合は、前記キャラクタに所定の第2特典を付与する、請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータをさらに位置情報取得手段として機能させ、前記位置情報取得手段は、前記実空間上のユーザ端末の位置の情報を取得し、
前記処理手段は、前記キャラクタの位置が前記ユーザ端末の位置から所定の範囲内にある場合は前記キャラクタの仮想パラメータを変化させる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記仮想空間生成手段は、外部装置から特定オブジェクトの情報を受け付け、前記仮想空間上に反映させ、
前記設定手段は、前記特定オブジェクトの情報に基づいて前記特定場所を設定する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記処理手段が、前記キャラクタの位置が一定期間前記特定場所に達しないと前記キャラクタの仮想パラメータを変化させる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、仮想空間生成手段と、位置情報取得手段と、設定手段と、処理手段として機能させるプログラムであって、
前記仮想空間生成手段は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成し、
前記位置情報取得手段は、前記実空間上のユーザ端末の位置の情報を取得し、
前記設定手段は、前記実空間の地図上または前記実空間の地図に対応する前記仮想空間上の特定場所を設定し、
前記処理手段は、前記ユーザ端末の位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第3特典を付与する、プログラム。
【請求項8】
前記設定手段は、ユーザの操作に基づいて前記特定場所を設定する、請求項7記載のプログラム。
【請求項9】
前記処理手段が、前記ユーザ端末の位置が一定期間前記特定場所に達しないと前記キャラクタの仮想パラメータを変化させる、請求項7または8記載のプログラム。
【請求項10】
前記仮想空間生成手段は、外部装置から特定オブジェクトの情報を受け付け、前記仮想空間上に反映させ、
前記設定手段は、前記特定オブジェクトの情報に基づいて前記特定場所を設定する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記設定手段により設定される前記特定場所は、前記キャラクタ毎に異なる、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記処理手段は、前記キャラクタの仮想パラメータが所定の第2条件を満たさない場合は、ユーザによる操作において前記キャラクタの制御に所定の制限を加える、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記処理手段は、前記仮想パラメータが前記第2条件を満たさない場合は、前記ユーザによる操作またはユーザにより設定された前記キャラクタが移動すべき経路とは関わりなく前記キャラクタを移動させる、あるいは前記キャラクタを停止させる、請求項12記載のプログラム。
【請求項14】
前記仮想空間生成手段は、外部装置から特定オブジェクトの情報を受け付け、前記仮想空間上に反映させ、
前記処理手段は、前記特定オブジェクトの情報を受け付けた場合は前記キャラクタの仮想パラメータを変化させる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記特定オブジェクトの情報は画像データまたは音データを含む、請求項14記載のプログラム。
【請求項16】
実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成する仮想空間生成部と、
前記実空間の地図上または前記仮想空間上の特定場所を設定する設定部と、
前記キャラクタの位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第1特典を付与する処理部と、
を備えた、情報処理システム。
【請求項17】
実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成する仮想空間生成部と、
前記実空間上のユーザ端末の位置の情報を受け付ける位置情報取得部と、
前記実空間の地図上または前記実空間の地図に対応する前記仮想空間上の特定場所を設定する設定部と、
前記ユーザ端末の位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第3特典を付与する処理部と、
を備えた、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、現実空間におけるユーザ端末の位置に関する情報に基づいてゲームを進行させる位置情報ゲームが知られている。例えば、非特許文献1には、現実空間におけるユーザ端末の位置が所定場所に達したら、仮想空間に配置されている施設からゲームに役立つアイテムを入手することができる位置情報ゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「Pokemon GO 公式サイト」、[online]、Niantic, Inc.、株式会社ポケモン、任天堂株式会社、令和3年5月1日、インターネット<https://www.pokemongo.jp/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1に開示される従来の位置情報ゲームでは、キャラクタへの親密感を得るには不十分であるという問題があった。
【0005】
本開示は、ゲームの娯楽性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面は、
コンピュータを、仮想空間生成手段と、設定手段と、処理手段として機能させるプログラムであって、
前記仮想空間生成手段は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成し、
前記設定手段は、前記実空間の地図上または前記仮想空間上の特定場所を設定し、
前記処理手段は、前記キャラクタの位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第1特典を付与する、プログラムである。
【0007】
また、第1の側面において、
前記コンピュータをさらに受付手段として機能させ、前記受付手段は、ユーザによる前記キャラクタの移動経路の設定入力を受け付け、
前記処理手段は、前記移動経路に沿って前記キャラクタを移動させてもよい。
【0008】
また、第1の側面において、
前記移動経路には、目的地が含まれ、前記キャラクタの位置が前記目的地に達したときに、前記キャラクタの仮想パラメータが所定の第1条件を満たす場合は、前記キャラクタに所定の第2特典を付与してもよい。
【0009】
また、第1の側面において、
前記コンピュータをさらに位置情報取得手段として機能させ、前記位置情報取得手段は、前記実空間上のユーザ端末の位置の情報を取得し、
前記処理手段は、前記キャラクタの位置が前記ユーザ端末の位置から所定の範囲内にある場合は前記キャラクタの仮想パラメータを変化させてもよい。
【0010】
また、第1の側面において、
前記仮想空間生成手段は、外部装置から特定オブジェクトの情報を受け付け、前記仮想空間上に反映させ、
前記設定手段は、前記受付手段により受け付けた前記特定オブジェクトの情報に基づいて前記特定場所を設定してもよい。
【0011】
また、第1の側面において、
前記処理手段が、前記キャラクタの位置が一定期間前記特定場所に達しないと前記キャラクタの仮想パラメータを変化させてもよい。
【0012】
第2の側面は、
コンピュータを、仮想空間生成手段と、位置情報取得手段と、設定手段と、処理手段として機能させるプログラムであって、
前記仮想空間生成手段は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成し、
前記位置情報取得手段は、前記実空間上のユーザ端末の位置の情報を取得し、
前記設定手段は、前記実空間の地図上または前記実空間の地図に対応する前記仮想空間上の特定場所を設定し、
前記処理手段は、前記ユーザ端末の位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第3特典を付与する、プログラムである。
【0013】
また、第2の側面において、
前記設定手段は、ユーザの操作に基づいて前記特定場所を設定してもよい。
【0014】
また、第2の側面において、
前記処理手段が、前記ユーザ端末の位置が一定期間前記特定場所に達しないと前記キャラクタの仮想パラメータを変化させてもよい。
【0015】
また、第1の側面および第2の側面において、
前記仮想空間生成手段は、外部装置から特定オブジェクトの情報を受け付け、前記仮想空間上に反映させ、
前記設定手段は、前記特定オブジェクトの情報に基づいて前記特定場所を設定してもよい。
【0016】
また、第1の側面および第2の側面において、
前記設定手段により設定される前記特定場所は、前記キャラクタ毎に異なってもよい。
【0017】
また、第1の側面および第2の側面において、
前記処理手段は、前記キャラクタの仮想パラメータが所定の第2条件を満たさない場合は、ユーザによる操作において前記キャラクタの制御に所定の制限を加えてもよい。
【0018】
また、第1の側面および第2の側面において、
前記仮想空間生成手段は、外部装置から特定オブジェクトの情報を受け付け、前記仮想空間上に反映させ、
前記処理手段は、ゲームの実行中に前記特定オブジェクトの情報を受け付けた場合は前記キャラクタの仮想パラメータを変化させてもよい。
【0019】
また、第1の側面および第2の側面において、
前記設定手段は、特定オブジェクトを設定し、
前記処理手段は、前記受付手段により受け付ける情報に前記特定オブジェクトの情報が含まれる場合は前記キャラクタの仮想パラメータを変化させてもよい。
【0020】
また、第1の側面および第2の側面において、
前記特定オブジェクトの情報は画像データまたは音データを含んでもよい。
【0021】
第3の側面は、
実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成する仮想空間生成部と、
前記実空間の地図上または前記仮想空間上の特定場所を設定する設定部と、
前記キャラクタの位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第1特典を付与する処理部と、
を備えた、情報処理システムである。
【0022】
第4の側面は、
実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成する仮想空間生成部と、
前記実空間上のユーザ端末の位置の情報を受け付ける位置情報取得部と、
前記実空間の地図上または前記実空間の地図に対応する前記仮想空間上の特定場所を設定する設定部と、
前記ユーザ端末の位置が前記特定場所に達した場合に前記キャラクタに所定の第3特典を付与する処理部と、
を備えた、情報処理システムである。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、ゲームの娯楽性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】各実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】第1実施形態において移動経路の設定時にユーザ端末のタッチパネルに表示される画面である。
【
図3】第1実施形態において一人でお散歩モード中にユーザ端末のタッチパネルに表示される画面である。
【
図4】第1実施形態において特定場所の設定時におけるサーバ装置と外部装置との間での情報の送受信を示すチャート図である。
【
図5】第1実施形態において移動経路の設定時におけるサーバ装置とユーザ端末との間での情報の送受信を示すチャート図である。
【
図6】第1実施形態において一人でお散歩モード中におけるサーバ装置とユーザ端末との間での情報の送受信を示すチャート図である。
【
図7】第1実施形態において特定場所の設定時におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【
図8】第1実施形態において移動経路の設定時におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【
図9】第1実施形態において一人でお散歩モード中におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【
図10】第2実施形態において一緒にお散歩モード中にユーザ端末のタッチパネルに表示される画面である。
【
図11】第2実施形態において特定場所の設定時におけるサーバ装置と外部装置との間での情報の送受信を示すチャート図である。
【
図12】第2実施形態において一緒にお散歩モード中におけるサーバ装置とユーザ端末との間での情報の送受信を示すチャート図である。
【
図13】第2実施形態において特定場所の設定時におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【
図14】第2実施形態において一緒にお散歩モード中におけるゲームシステムの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【
図15】第3実施形態においてユーザ端末のタッチパネルに表示される画面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔第1実施形態〕
本開示の第1実施形態のゲームシステム1について、図面を参照して説明する。
【0026】
<ゲームシステム1の説明>
第1実施形態のゲームシステム1では、サーバ装置2(コンピュータ)、ユーザ端末3および外部装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続されている。ユーザ端末3は例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等である。以下では、ユーザ端末3がスマートフォンである場合を例示する。
【0027】
<ゲームシステム1の概要>
サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ユーザ端末3に対してゲームに関する制御信号の送受信を行うことによりユーザ端末3でゲームを行わせる。
【0028】
ユーザ端末3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ユーザ端末3は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的には、ダウンロードおよびインストール)する。
【0029】
各ユーザには、ユーザ端末3に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ユーザ端末3からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0030】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とユーザ端末3との相互通信が可能となる。ログイン後、ユーザ端末3は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をタッチパネル38およびスピーカ39に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0031】
本実施形態のゲームは、現実空間における地図情報およびユーザ端末3の位置に関する情報に基づいて現実空間に対応する仮想空間中のキャラクタを行動させるゲームであり、ユーザがユーザ端末3で複数のキャラクタを育成し、パーティを編成することにより仮想空間上で敵キャラクタを倒したりクエストをクリアしたりする等の目標を達成するものである。キャラクタは、プレイヤキャラクタおよびNPC(ノンプレイヤーキャラクタ)を含む。以下の説明では、本実施形態のゲームのうちキャラクタの育成について述べる。本実施形態のゲームでは、ユーザは複数のキャラクタから1つのキャラクタを選択して、このキャラクタを仮想空間上で移動させることにより育成を行う。
【0032】
本実施形態では、ユーザが、仮想空間上でのキャラクタの移動経路を予め設定する。キャラクタは、移動経路に沿って特定場所に移動を開始する。そして、ゲームの進行において、仮想空間上におけるキャラクタの位置の情報がユーザ端末3からサーバ装置2に送られ、サーバ装置2では、キャラクタの位置が予め設定されている特定場所に達した場合にキャラクタに所定の第1特典を付与する。
【0033】
<ゲームシステム1の構成>
以下、
図1を参照して、サーバ装置2、ユーザ端末3および外部装置5の各ハードウェア構成について説明する。
【0034】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、制御部22および記憶部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部23は、バス24を介して制御部22と電気的に接続されている。
【0035】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介してユーザ端末3および外部装置5と通信可能に接続されている。
【0036】
制御部22は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、サーバ装置2の動作を制御する。
【0037】
制御部22は、後述する記憶部23に記憶されている各種プログラムを実行することにより、受付手段221、位置情報取得手段222、仮想空間生成手段223、設定手段224、処理手段225および送信手段226として機能する。
【0038】
受付手段221および送信手段226は、ユーザ端末3に対してゲームを実行するためのゲーム情報の送受信を行う。送信手段226がユーザ端末3に送信するゲーム情報は、ユーザ端末3でユーザがゲームを行うのに必要な情報である。具体的には、クエスト等のゲームセッションを実行するためのデータであり、各キャラクタの各種パラメータや動作を制御するためのデータや、仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータである。
【0039】
また、受付手段221がユーザ端末3から受信するゲーム情報は、ゲーム中にユーザがユーザ端末3に入力した情報を含む。具体的には、ゲーム情報は、ユーザにより操作されるキャラクタの行動内容や行動結果を特定するデータや、ユーザが選択した各種選択肢に関するデータを含む。
【0040】
また、本実施形態では、受付手段221は、通信ネットワーク6を介してユーザ端末3および外部装置5から様々な情報を受け付ける。本実施形態では、受付手段221は、仮想空間におけるキャラクタの位置の情報やユーザにより設定されたルート設定情報、目的地の情報、特定オブジェクトの場所の情報等を受け付ける。
【0041】
位置情報取得手段222は、実空間上のユーザ端末3の位置の情報を取得する。具体的には、後述するユーザ端末3のGPS37により取得された実空間上のユーザ端末3の位置の情報がユーザ端末3からサーバ装置2に送信されることにより、位置情報取得手段222は実空間上のユーザ端末3の位置の情報を取得する。
【0042】
仮想空間生成手段223は、実空間の地図に対応する仮想空間を生成し、仮想空間でキャラクタを活動させる。また、仮想空間生成手段223は、外部装置5から特定オブジェクトの情報を受け付け、仮想空間上に反映させる。
【0043】
仮想空間は、実空間の地図に基づいて作成されるゲーム上の空間を含む。仮想空間には、実在の道路、線路、建物、土地、河川等に対応する仮想の道路、線路、建物、土地、河川等が作成されている。キャラクタとは、ゲーム上で登場するプレイヤーの分身や動物(ペットキャラクタ)、マスコット、NPC等を含む。仮想空間におけるキャラクタの位置は、ゲームの進行において仮想空間上でキャラクタが移動するときの当該キャラクタの位置を含む。
【0044】
特定オブジェクトはキャラクタのお気に入りのものであり、キャラクタ毎に特定オブジェクトが異なる。特定オブジェクトは、特定の建物、特定の場所、特定の物品、特定の乗物等の実在の物を含む。特定オブジェクトは、位置が固定されたものおよび動くものの両方を含む。仮想空間には、実在の特定オブジェクトに対応する仮想の特定オブジェクトが作成されている。
【0045】
特定の建物は、例えば駅舎、学校、電波塔、飲食店、喫茶店、花屋、衣類販売店、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等を含む。特定の場所は、例えば公園、花畑、駐車場等を含む。特定の物品は、例えば遊具、噴水、看板、モニュメント像、踏切、信号、菓子、おもちゃ、花、犬、猫、鳥等を含む。特定の乗物は、例えば列車、船、バス等を含む。
【0046】
設定手段224は、実空間の地図上または仮想空間上の特定場所を設定する。特定場所は、キャラクタのお気に入りの特定オブジェクトが存在する場所を含む。具体的には、設定手段224は、外部装置5から送信され、受付手段221により受け付けた特定オブジェクトの位置の情報に基づいて特定場所を設定する。設定手段224により設定される特定場所は、キャラクタ毎に異なる。
【0047】
処理手段225は、仮想空間上でのキャラクタの位置が特定場所に達した場合にキャラクタに所定の第1特典を付与する。第1特典は、キャラクタの仮想パラメータの変化を含む。
【0048】
また、処理手段225は、キャラクタの位置が目的地に達したときに、仮想パラメータが所定の第1条件を満たす場合は、キャラクタに所定の第2特典を付与する。具体的には、処理手段225は、キャラクタの位置が目的地に達したときに、仮想パラメータが所定の第1設定値以上である場合は、第2特典としてキャラクタを特定状態としまたは報酬を付与する。
【0049】
キャラクタの仮想パラメータは、能力(例えば、攻撃力、防御力、素早さ)、体力、スタミナ、好感度、機嫌等を数値化したものである。以下では、キャラクタの仮想パラメータがキャラクタの機嫌を数値化したものである場合を例示し、仮想パラメータとしての機嫌の値を機嫌パラメータと表記する。機嫌パラメータは例えば0乃至100の範囲内で変化するようになっており、数値が高いほどキャラクタは機嫌が良く、数値が低いほどキャラクタは機嫌が悪いようになっている。
【0050】
本実施形態では、処理手段225は、仮想空間上でのキャラクタの位置が特定場所に達した場合に、第1特典としてキャラクタの機嫌パラメータを増加させる。また、処理手段225は、仮想空間上でキャラクタが移動するとキャラクタの機嫌パラメータを少しずつ減少させる処理を行う。
【0051】
送信手段226は、変化した機嫌パラメータを含む仮想パラメータの情報をユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザ端末3で行われるゲームの進行においてキャラクタの仮想パラメータが変化すると、変化した仮想パラメータの情報が、ユーザ端末3で行われるゲームに反映される。
【0052】
記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成されている。記憶部23には、本実施形態のゲームプログラムの一部を含む各種プログラムの他、ゲームの進行に必要な各種データなどが記憶されている。
【0053】
また、記憶部23には、ユーザの識別情報、ユーザ毎の1または複数のキャラクタの各々の種類、仮想パラメータ、キャラクタのお気に入りの建物や物品等の情報が記憶されている。また、記憶部23には、実空間の地図、仮想空間の情報、受付手段221により受け付けたルート設定情報、設定手段224により設定された特定場所の情報等が記憶されている。
【0054】
<ユーザ端末3の構成>
図1に示すように、ユーザ端末3は、タッチパネル38およびスピーカ39を有する。また、ユーザ端末3は、ネットワークインターフェース31、制御部32、グラフィック処理部33、操作部34、オーディオ処理部35、記憶部36およびGPS37(グローバル・ポジショニング・システム)を有する。ネットワークインターフェース31、グラフィック処理部33、操作部34、オーディオ処理部35、記憶部36およびGPS37は、バス40を介して制御部32と電気的に接続されている。
【0055】
ネットワークインターフェース31は、ユーザ端末3とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0056】
グラフィック処理部33は、後述する制御部32から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描写する。グラフィック処理部33は、例えばタッチパネル38と接続されており、動画形式に描写されたゲーム画像は、ゲーム画面としてタッチパネル38上に表示される。
【0057】
操作部34は、タッチパネル38と接続され、タッチパネル38への操作入力に関するデータをタッチパネル38との間で送受信する。ユーザは、タッチパネル38をタッチすることで、ユーザ端末3に操作信号を入力する。
【0058】
オーディオ処理部35は、スピーカ39と接続され、後述する制御部32の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ39から出力させる。
【0059】
GPS37は、上空にある数個の衛星からの信号を受け取ることにより、ユーザ端末3の現在位置の情報を取得する。
【0060】
制御部32は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、ユーザ端末3の動作を制御する。制御部32は、後述する記憶部36に記憶されている各種プログラムを実行することにより、通信手段321、ゲーム実行手段322、報知制御手段323および受付手段324として機能する。
【0061】
通信手段321は、ネットワークインターフェース31を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。
【0062】
通信手段321は、操作部34がタッチパネル38から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信する。例えば、通信手段321は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段321は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータなどを受信する。
【0063】
ゲーム実行手段332は仮想空間生成手段及び、処理手段の一部を構成する。ゲーム実行手段322は、ユーザ端末3のユーザによるタッチパネル38の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを後述する記憶部36から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部33によって処理されることにより、タッチパネル38には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0064】
そして、ゲーム実行手段322は、ゲーム画像上に、キャラクタを仮想ゲーム空間上で配置させ、ユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。また、ゲーム実行手段322は、タッチパネル38を介したユーザの操作に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。
【0065】
報知制御手段323は、ゲームの実行にあたり、ユーザ端末3のユーザの操作などに応じてタッチパネル38の表示制御およびスピーカ39の音声出力制御を行う。
【0066】
受付手段324は、タッチパネル38への操作入力に基づいて、ユーザにより操作されるキャラクタの行動内容や行動結果を特定するデータや、ユーザが選択した各種選択肢に関するデータを操作部34から受け付ける。また、受付手段324は、ユーザ端末3でユーザがゲームを行うのに必要な情報をサーバ装置2から受け付ける。また、受付手段324は、仮想空間におけるキャラクタの位置の情報やユーザにより設定されたルート設定情報、目的地の情報、特定オブジェクトの場所の情報等をサーバ装置2から受け付ける。
【0067】
記憶部36は、HDD、RAM、ROMおよびSSDなどで構成されている。記憶部36には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、ユーザ端末3のアカウント情報などが格納されている。
【0068】
外部装置5は、地図の製作会社のコンピュータや交通情報の管理会社のコンピュータ、鉄道会社のコンピュータ等を含む。本実施形態では外部装置5がサーバ装置2に特定オブジェクトの場所の情報を送信するようになっている。
【0069】
<ゲームシステム1の動作の流れ>
次に、ゲームシステム1の動作の流れを説明する。ゲームシステム1の動作の流れは大別して目的地の設定、特定場所の設定、移動経路の設定および一人でお散歩モードの進行に分けられる。
【0070】
まず、目的地の設定時におけるゲームシステム1の動作の流れを説明する。ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で目的地の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、タッチパネル38には目的地の設定画面が表示される。具体的には、目的地の設定画面は、地
図100および地
図100上に配置される自宅102を含む。このような目的地の設定画面は、サーバ装置2の記憶部23に記憶されている実空間の地図に関する情報がサーバ装置2からユーザ端末3に送信されることにより表示される。
【0071】
自宅102の位置はユーザが予めユーザ端末3におけるゲームのインストール時に設定したものである。ゲームの進行時にキャラクタは自宅102から出発するようになっている。また、ユーザは自宅102の位置を変更することができるようになっている。
【0072】
目的地の設定を行うにあたり、過去のユーザのプレイ履歴に基づいて複数の目的地の候補がタッチパネル38に表示され、複数の目的地の候補からユーザが特定の目的地を選択することにより目的地の位置が設定される。また、ユーザはタッチパネル38により新たな目的地を設定することができる。他の態様として、目的地の設定画面においてユーザが目的地の位置を設定する際に、前回にユーザが設定した目的地の位置が表示され、この前回に設定された目的地の位置をユーザが任意で変更することができるようになっている。
【0073】
このような目的地の設定画面において、ユーザがタッチパネル38により地
図100上での目的地の位置の情報を入力すると、入力された目的地の位置の情報がユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。サーバ装置2の受付手段221が目的地の位置の情報を受け付けると、受け付けられた目的地の位置の情報が記憶部23に記憶される。
【0074】
次に、特定場所の設定時におけるゲームシステム1の動作の流れを説明する。
図4は、本実施形態において特定場所の設定時におけるサーバ装置2と外部装置5との間での情報の送受信を示すチャート図であり、
図7は、特定場所の設定時におけるゲームシステム1の一連の動作の流れを表すフロー図である。
【0075】
特定場所を設定するにあたり、外部装置5からサーバ装置2に特定オブジェクトの位置の情報が送信される。特定オブジェクトの位置は、実在する特定の建物、特定の場所、特定の物品、特定の乗物等の位置を含む。例えば、地図の製作会社の外部装置5から特定の建物、特定の場所、特定の物品等の位置の情報がサーバ装置2に送信される。また、交通情報の管理会社や鉄道会社の外部装置5から特定の乗物等の位置の情報がサーバ装置2に送信される。
【0076】
サーバ装置2の受付手段221が外部装置5から特定オブジェクトの位置の情報を受け付けると(ステップSt101の「YES」)、設定手段224は、実空間の地図上または仮想空間上での特定場所を設定する(ステップSt102)。具体的には、サーバ装置2により管理される実空間の地図上または仮想空間上で特定場所を設定する。そして、制御部22は、特定場所が設定された地図情報を記憶部23に記憶させる(ステップSt103)。
【0077】
次に、移動経路の設定時におけるゲームシステム1の動作の流れを説明する。
図2は、本実施形態において移動経路の設定時にユーザ端末3のタッチパネル38に表示される画面である。また、
図5は、本実施形態において移動経路の設定時におけるサーバ装置2とユーザ端末3との間での情報の送受信を示すチャート図であり、
図7は、移動経路の設定時におけるゲームシステム1の一連の動作の流れを表すフロー図である。
【0078】
ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で移動経路の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、制御部32はルート設定開始指令をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2の受付手段221がルート設定開始指令を受け付けると(ステップSt201の「YES」)、送信手段226はルート設定画面情報をユーザ端末3に送信する(ステップSt202)。
【0079】
ユーザ端末3の制御部32は、ルート設定画面情報をサーバ装置2から受け付けると、ルート設定画面をタッチパネル38に表示させる。
図2は、タッチパネル38に表示されるルート設定画面である。
図2に示すように、ルート設定画面は、地
図100と、地
図100上に配置される自宅102と、目的地104と、複数の特定オブジェクト106と、メッセージ120とを含む。
【0080】
各特定オブジェクト106は、仮想空間生成手段223により生成された仮想空間上において設定手段224により設定された特定場所に設置される。
【0081】
ルート設定画面に表示されるメッセージ120は、ゲームの進行においてキャラクタが移動する経路(おでかけルート)を設定することをユーザに促すものである。ユーザはタッチパネル38に表示されるルート設定画面において自宅102から目的地104までの経路を地
図100上でなぞると、キャラクタの移動経路110が設定される。また、ユーザはタッチパネル38に表示されるルート設定画面において自宅102から目的地104までの移動経路の途中にある経由地も設定することもできる。
【0082】
ユーザにより設定されたキャラクタの移動経路等の情報を含むルート設定情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。サーバ装置2の受付手段221がルート設定情報を受け付けると(ステップSt203)、制御部22はルート設定情報を記憶部23に記憶させる(ステップSt204)。その後、サーバ装置2の送信手段226はルート設定完了情報をユーザ端末3に送信する(STEP205)。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38にはルート設定が完了した旨のメッセージが表示される。
【0083】
次に、一人でお散歩モード中におけるゲームシステム1の動作の流れを説明する。
図3は、本実施形態において一人でお散歩モード中にユーザ端末3のタッチパネル38に表示される画面である。また、
図6は、本実施形態において一人でお散歩モード中におけるサーバ装置2とユーザ端末3との間での情報の送受信を示すチャート図であり、
図9は、一人でお散歩モード中におけるゲームシステム1の一連の動作の流れを表すフロー図である。
【0084】
図3に示すユーザ端末3のタッチパネル38の表示画面において、ゲームの進行中には地
図100上に自宅102、目的地104、各特定オブジェクト106がそれぞれ表示される。また、キャラクタが仮想空間上で移動すると、地
図100上でキャラクタ(参照符号112で表示)が移動するようなグラフィックがタッチパネル38に表示される。
【0085】
また、ゲームの進行中に、キャラクタが出かけていることを示すメッセージ122がユーザ端末3のタッチパネル38に表示される。
【0086】
通常状態では、キャラクタはユーザの位置に応じて移動するまたは自宅で待機している。そして、キャラクタ移動開始条件が満たされると、キャラクタは一時的にユーザの位置から離れて移動する。具体的には、キャラクタ移動開始条件が満たされると(ステップSt301の「YES」)、サーバ装置2およびユーザ端末3において一人でお散歩モードが開始される。この場合、ユーザの位置はキャラクタの位置とは別に地図上に表示される。より詳細には、一人でお散歩モードが開始される前はユーザの位置とキャラクタの位置が同じであるためユーザの位置は表示しなくてもよいが、一人でお散歩モードが開始されるとユーザの位置が必ず表示される。
【0087】
キャラクタ移動開始条件は、予め設定されている特定の時刻になったこと、ユーザ端末3において一人でお散歩モード開始の指令がユーザによりタッチパネル38に入力されたこと、GPS37により取得されるユーザ端末3の位置が自宅102から離れたこと等のうち少なくとも何れかを含む。
【0088】
特定の時刻は、ユーザがユーザ端末3により設定することができるようになっている。また、予め設定されている特定の時刻は、キャラクタ毎に異なっていてもよい。
【0089】
一人でお散歩モードが開始されると、ユーザ端末3のタッチパネル38に表示される地
図100上でキャラクタ(参照符号112で表示)が設定された移動経路に沿って所定の速度で移動する(ステップSt302)。所定の速度はキャラクタの種類毎に設定されている。地
図100上でのキャラクタの位置の情報は経時的にユーザ端末3からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2の受付手段221がキャラクタの位置の情報を受け付ける。
【0090】
サーバ装置2の処理手段225は、仮想空間上でキャラクタが移動すると機嫌パラメータを少しずつ減少させる。また、処理手段225は、受付手段221により受け付けるキャラクタの位置が特定場所に達した場合は(ステップSt303の「YES」)、キャラクタに第1特典を付与する。具体的には、キャラクタの機嫌パラメータを増加させる(ステップSt304)。
【0091】
また、仮想空間上にはアイテムや仮想通貨が落ちており、キャラクタの位置がアイテムや仮想通貨に近づくとキャラクタはアイテムや仮想通貨を拾うことができるようになっている。アイテムを使用することにより、キャラクタの仮想パラメータを変えたり、選択可能なキャラクタを追加したり、ゲーム環境(例えば、ゲームシナリオ)を変えたり、特定のゲームイベントを発生させたりすることができるようになる。
【0092】
一人でお散歩モード中に、受付手段221により受け付けるキャラクタの位置が特定場所に達しなくても、ユーザはユーザ端末3のタッチパネル38においてキャラクタにアイテムを与える操作を行うことにより機嫌パラメータを増加させることができる。しかしながら、キャラクタに与えられるアイテムは、例えば仮想通貨により購入することができる。仮想通貨とは、ゲーム内で課金することにより得られる宝石等であり、課金を行うまたはゲームの特定のクエストをクリアすることにより仮想通貨を得ることができる。
【0093】
一人でお散歩モード中において、キャラクタが仮想空間上で移動しているときに、ユーザがユーザ端末3を所持しながら実在の空間上で移動すると、実空間上のユーザ端末3の位置の情報がGPS37により取得される。取得されたユーザ端末3の位置の情報がユーザ端末3からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2の位置情報取得手段222がユーザ端末3の位置の情報を取得する。
【0094】
そして、処理手段225は、位置情報取得手段222により取得されたユーザ端末3の位置がキャラクタの位置と略一致すると(ステップSt305の「YES」)、ゲームの進行状態を連係モードにする。処理手段225は、ゲームの進行状態が連係モードになると、キャラクタの機嫌パラメータを増加させる(ステップSt306)。また、連係モードでは、仮想空間上でキャラクタが移動しても機嫌パラメータが減少しないまたは減少の度合いを小さくする。
【0095】
また、一人でお散歩モード中に、連携モードにおいてユーザがユーザ端末3に備え付けられているカメラ機能を用いて菓子、おもちゃ、花、犬、猫、鳥、乗物等のオブジェクトを撮影すると、撮影された画像データがユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。受付手段221が画像データを受け付けると、制御部22において仮想空間上にある特定オブジェクトと同じ種類のオブジェクトがこの画像データに含まれるか否かの判断が行われる。例えば、オブジェクトの輪郭、乗り物の場合、車体番号や色、動物の場合、目・鼻・口・耳等の配置等で識別しても良い。
【0096】
処理手段225は、仮想空間上にある特定オブジェクトと同じ種類のオブジェクトが画像データに含まれる場合はキャラクタの仮想パラメータを変化させる。具体的には、キャラクタのお気に入りの物が近くにあるとして、処理手段225は機嫌パラメータを増加させる。
【0097】
また、連携モードにおいてユーザがユーザ端末3に備え付けられているマイクを用いて犬や猫の音声を録音すると、録音された音声データがユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。受付手段221が音声データを受け付けると、制御部22において設定手段224により設定された特定オブジェクトと同じ種類のオブジェクトの音声がこの音声データに含まれるか否かの判断が行われる。
【0098】
この場合も、処理手段225は、設定手段224により設定された特定オブジェクトと同じ種類のオブジェクトの音声が音声データに含まれる場合はキャラクタの仮想パラメータを変化させる。具体的には、キャラクタのお気に入りの犬や猫が近くにあるとして、処理手段225は機嫌パラメータを増加させる。音声データは、例えば、周波数、音程、音圧等で判別してもよい。
【0099】
また、サーバ装置2の受付手段221がユーザ端末3から特定オブジェクトに関する情報を含む情報を一定期間受け付けない場合は、キャラクタが好みの物品にしばらく接していないこととして、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを減少させる。このことにより、ユーザはキャラクタが好きな実在する物品の情報を定期的にユーザ端末3で取得しなければならなくなり、ゲーム性を向上させることができる。
【0100】
サーバ装置2の送信手段226は変化した仮想パラメータの情報をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3には、変化した仮想パラメータの情報をタッチパネル38に表示させる。具体的には、キャラクタの機嫌パラメータのゲージ124がタッチパネル38に表示される。
【0101】
また、自宅102から目的地104までの移動経路の途中にある経由地が設定されている場合は、キャラクタは経由地に到着すると一定の期間この経由地で待機する。このことにより、連係モードにおいてユーザ端末3を所持するユーザがキャラクタの移動に間に合わず遅れた場合でも、経由地でユーザはキャラクタと再合流することができる。この場合、位置情報取得手段222により取得されるユーザ端末3の位置が経由地に到達したら、キャラクタは移動を再開する。
【0102】
また、サーバ装置2の位置情報取得手段222により取得されるキャラクタの位置が一定期間特定場所に達しない場合は、キャラクタが好みの場所にしばらく行っていないことにより、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを減少させる。このことにより、ユーザはキャラクタが定期的に特定場所に行くようにキャラクタの移動経路を設定しなければならなくなるため、ゲーム性を向上させることができる。
【0103】
また、ゲームの進行中にキャラクタの機嫌パラメータが所定の第2設定値よりも小さくなると(ステップSt307の「YES」)、送信手段226は、キャラクタの制御を不可とする指示をユーザ端末3に送信する。このことにより、キャラクタの制御が不可となる(ステップSt308)。具体的には、地
図100上におけるキャラクタの移動速度が減少したりキャラクタが移動しなくなったりする。
【0104】
また、キャラクタの制御が不可となると、キャラクタは設定経路と関係なく移動してもよい。例えば、最も近い特定場所に向かってキャラクタが移動してもよい。あるいは、自宅の方向に向かってキャラクタが移動してもよい。また、キャラクタの移動速度は機嫌パラメータの値に応じて増減してもよい。
【0105】
この場合は、ユーザ端末3を持ったユーザが実在の空間においてキャラクタがいる地
図100上の場所に移動することにより、キャラクタを回収したり機嫌パラメータを増加させたりすることができる。機嫌パラメータが第2設定値よりも大きくなると、キャラクタは再び設定された移動経路に沿って所定の速度で移動する。
【0106】
また、仮想空間上には敵キャラクタが存在する場合があり、キャラクタの位置が敵キャラクタに近づくとキャラクタは敵キャラクタと戦闘を行うようになっている。戦闘によりキャラクタの体力値が0になった場合には、キャラクタは戦闘不能になったとみなされ、仮想空間上で移動することができなくなる。
【0107】
この場合も、ユーザ端末3を持ったユーザが実在の空間においてキャラクタがいる地
図100上の場所に移動することにより、位置情報取得手段222により取得されたユーザ端末3の位置がキャラクタの位置と略一致すると、戦闘不能になったキャラクタに回復アイテムを使用する等によって、キャラクタを回復させることができる。
【0108】
また、複数のユーザがゲームをプレイしている際に、あるユーザのキャラクタの位置が他のユーザのキャラクタの位置と略一致したり、あるユーザのキャラクタが他のユーザのキャラクタと一緒に移動したりする場合がある。この場合は、サーバ装置2の処理手段225は、各ユーザのキャラクタの機嫌パラメータをそれぞれ増加させる。他のユーザは任意で設定してもよく、またはユーザと所定の関係にあるユーザ(例えば、フレンド登録されているユーザ)を他のユーザとしてもよい。
【0109】
ゲームの進行中に地
図100上でキャラクタの位置が目的地104に達すると(ステップSt309の「YES」)、サーバ装置2の制御部22においてキャラクタの機嫌パラメータが所定の第1設定値以上であるか否かの判定が行われる(ステップSt310)。
【0110】
そして、キャラクタの機嫌パラメータが所定の第1設定値以上である場合は(ステップSt310の「YES」)、処理手段225は、キャラクタに第2特典を付与する。具体的には、キャラクタを特定状態とするまたは報酬を付与する(ステップSt311)。
【0111】
キャラクタが特定状態になると、キャラクタは自動探索、自動育成、休眠等の行動を行う、またはパラメータが上昇する。
【0112】
自動探索は、ユーザが移動経路を設定することなくキャラクタが仮想空間上でアイテムや仮想通貨の探索を自動で行い、発見したアイテムや仮想通貨を獲得することを含む。自動育成は、キャラクタが仮想空間上の訓練場や道場等で鍛錬を自動で行い、このことにより経験値獲得、レベルアップ、技を覚える、仮想パラメータの増加、仮想パラメータの最大値の増加を行うことを含む。また、休眠は、キャラクタを休ませることにより所定の仮想パラメータ(例えば、体力値)を回復させることを含む。パラメータは、体力、スタミナ、キャラクタの戦闘レベル等を含み、パラメータが上がる等によりゲームが有利になる。
【0113】
また、付与される報酬は、仮想パラメータの増加、新たなキャラクタの付与、複数の付与候補キャラクタの中から抽選により所定数のキャラクタが選択される(付与される)イベントを実行する権利(所謂ガチャチケット)、アイテムの付与または仮想通貨の付与等を含む。
【0114】
また、ゲームの進行中に地
図100上でキャラクタの位置が目的地104に達すると(ステップSt309の「YES」)、サーバ装置2の送信手段226は、所定のイベントを行う旨の指令をユーザ端末3に送信する(ステップSt312)。このことにより、ユーザ端末3においてゲーム上で所定のイベントが実行される。
【0115】
所定のイベントは、アイテムの付与、ユーザのキャラクタと敵のボスキャラクタとの戦闘、キャラクタの仮想パラメータを向上可能なミニゲーム、キャラクタが目的地で所定のダンスやポーズ等の動きを行うイベント等を含む。
【0116】
その後、キャラクタが目的地104から自宅102に戻るために当該キャラクタが目的地104から離れると、処理手段225は、キャラクタの特定状態を解除する。キャラクタが目的地104から自宅102に戻る経路は、自宅102から目的地104に移動した経路と同じであってもよいし、異なる経路をユーザが指定することができるようになっていてもよい。
【0117】
以上をまとめると、仮想空間生成手段223は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成し、設定手段224は、実空間の地図上または仮想空間上の特定場所を設定し、処理手段225は、キャラクタの位置が特定場所に達した場合にキャラクタに所定の第1特典を付与する。
【0118】
<効果>
本実施形態によれば、特に、位置情報ゲームにおいて、ユーザが現実で移動できない状況であってもキャラクタを単独で移動させて、ゲームを進めることができ、ゲームの娯楽性を向上させることができる。
【0119】
〔第2実施形態〕
本開示の第2実施形態のゲームシステム1aについて、図面を参照して説明する。
【0120】
<ゲームシステム1aの概要>
本実施形態では、ゲームの進行において、実際のユーザ端末3の位置の情報がサーバ装置2の位置情報取得手段222により取得され、サーバ装置2では、取得されたユーザ端末3の位置が予め設定されている特定場所に達した場合にキャラクタに所定の第3特典を付与する。
【0121】
<ゲームシステム1aの構成>
本実施形態のゲームシステム1aの構成は、第1実施形態のゲームシステム1の構成と略同一であるため、詳細な説明を省略する。
【0122】
<ゲームシステム1aの動作の流れ>
ゲームシステム1aの動作の流れを説明する。ゲームシステム1aの動作の流れを説明するにあたり、ゲームシステム1の動作の流れと同じものについては説明を省略する。ゲームシステム1aの動作の流れは大別して目的地の設定、特定場所の設定、移動経路の設定およびゲームの進行に分けられる。
【0123】
まず、目的地の設定時におけるゲームシステム1aの動作の流れを説明する。ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で目的地の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、タッチパネル38には目的地の設定画面が表示される。具体的には、目的地の設定画面は、地
図100および地
図100上に配置される自宅102を含む。このような目的地の設定画面は、サーバ装置2の記憶部23に記憶されている実空間の地図に関する情報がサーバ装置2からユーザ端末3に送信されることにより表示される。
【0124】
このような目的地の設定画面において、ユーザがタッチパネル38により地
図100上での目的地の位置の情報を入力すると、入力された目的地の位置の情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。また、ユーザはタッチパネル38により目的地への到達時刻の情報を入力することができるようになっている。入力された目的地への到達時刻の情報もユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。
【0125】
次に、特定場所の設定時におけるゲームシステム1aの動作の流れを説明する。
図11は、本実施形態において特定場所の設定時におけるサーバ装置2とユーザ端末3および外部装置5との間での情報の送受信を示すチャート図であり、
図13は、特定場所の設定時におけるゲームシステム1aの一連の動作の流れを表すフロー図である。
【0126】
ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で特定場所の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、タッチパネル38には特定場所の設定画面が表示される。具体的には、特定場所の設定画面は、地
図100と、地
図100上に配置される自宅102と、目的地104とを含む。
【0127】
このような特定場所の設定画面において、ユーザがタッチパネル38によりキャラクタのお気に入りの場所または物品の位置の情報を入力すると、入力された情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される(ステップSt401)。なお、ユーザはキャラクタ毎にお気に入りの場所または物品の位置の情報をタッチパネル38により入力することができるようになっている。
【0128】
サーバ装置2の受付手段221がキャラクタ毎のお気に入りの場所または物品の位置の情報を受け付けると、設定手段224は仮想空間上での特定場所を設定する(ステップSt402)。具体的には、サーバ装置2により管理される地図上で特定場所を設定する。そして、制御部22は、特定場所が設定された地図情報を記憶部23に記憶させる(ステップSt403)。
【0129】
その後、送信手段226は、特定場所が設定されたという登録情報をユーザ端末3に送信する(ステップSt404)。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38には、特定場所が設定されたという情報が表示される。
【0130】
また、特定場所を設定するにあたり、外部装置5からサーバ装置2に特定オブジェクトの位置の情報が送信される。サーバ装置2の受付手段221が外部装置5から特定オブジェクトの位置の情報を受け付けると(ステップSt405の「YES」)、設定手段224は、実空間の地図上または実空間の地図に対応する仮想空間上での特定場所を設定する(ステップSt406)。具体的には、サーバ装置2により管理される地図上で特定場所を設定する。そして、制御部22は、特定場所が設定された地図情報を記憶部23に記憶させる(ステップSt407)。
【0131】
次に、移動経路の設定時におけるゲームシステム1aの動作の流れを説明する。ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で移動経路の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、制御部32はルート設定開始指令をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2の受付手段221がルート設定開始指令を受け付けると、送信手段226はルート設定画面情報をユーザ端末3に送信する。
【0132】
ユーザ端末3の制御部32は、ルート設定画面情報をサーバ装置2から受け付けると、ルート設定画面をタッチパネル38に表示させる。ユーザはタッチパネル38に表示されるルート設定画面において自宅102から目的地104までの経路を地
図100上でなぞると、キャラクタの移動経路が設定される。ユーザにより設定された移動経路等の情報を含むルート設定情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。
【0133】
サーバ装置2の受付手段221がルート設定情報を受け付けると、制御部22はルート設定情報を記憶部23に記憶させる。その後、サーバ装置2の送信手段226はルート設定完了情報をユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38にはルート設定が完了した旨のメッセージが表示される。
【0134】
次に、一緒にお散歩モード中におけるゲームシステム1aの動作の流れを説明する。
図10は、本実施形態において一緒にお散歩モード中にユーザ端末3のタッチパネル38に表示される画面である。また、
図12は、本実施形態において一緒にお散歩モード中におけるサーバ装置2とユーザ端末3との間での情報の送受信を示すチャート図であり、
図14は、一緒にお散歩モード中におけるゲームシステム1の一連の動作の流れを表すフロー図である。
【0135】
図10に示すユーザ端末3のタッチパネル38の表示画面において、一緒にお散歩モード中には地
図100上に自宅102、目的地104、複数の特定オブジェクト106がそれぞれ表示される。
【0136】
また、ユーザ端末3を持ったユーザが実在の空間で移動すると、地
図100上でキャラクタ(参照符号112で表示)が一緒に移動するグラフィックがタッチパネル38に表示される。また、自宅102からのユーザおよびキャラクタの移動経路130がタッチパネル38に表示される。
【0137】
また、一緒にお散歩モード中に、ユーザとキャラクタが一緒に出かけていることを示すメッセージ126がユーザ端末3のタッチパネル38に表示される。また、地
図100上でのユーザ端末3のこれまでの移動経路130もタッチパネル38に表示される。
【0138】
ユーザはまずユーザ端末3のタッチパネル38により一緒にお散歩モード開始指令を入力する。タッチパネル38により一緒にお散歩モード開始指令が入力されると、ユーザ端末3からサーバ装置2にゲーム開始指令が送信される。サーバ装置2の受付手段221が一緒にお散歩モード開始指令を受け付けると(ステップSt501の「YES」)、一緒にお散歩モードが開始される。
【0139】
一緒にお散歩モードが開始されると、GPS37により検出されたユーザ端末3の位置の情報に基づいて、ユーザ端末3のタッチパネル38に表示される地
図100上でユーザ(参照符号114で表示)およびキャラクタ(参照符号112で表示)が移動する。
【0140】
また、GPS37により検出されたユーザ端末3の位置の情報がユーザ端末3からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2の位置情報取得手段222がユーザ端末3の位置の情報を取得する。サーバ装置2の処理手段225は、ユーザ端末3の位置に基づいてキャラクタを仮想空間上で移動させる(ステップSt502)。
【0141】
サーバ装置2の処理手段225は、仮想空間上でキャラクタが移動すると機嫌パラメータを少しずつ減少させる。また、処理手段225は、受付手段221により受け付けるキャラクタの位置が特定場所に達した場合は(ステップSt503の「YES」)、キャラクタに第3特典を付与する。具体的には、キャラクタの機嫌パラメータを増加させる(ステップSt504)。
【0142】
サーバ装置2の送信手段226は変化した仮想パラメータの情報をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3には、変化した仮想パラメータの情報をタッチパネル38に表示させる。具体的には、キャラクタの機嫌パラメータのゲージ124がタッチパネル38に表示される。
【0143】
また、サーバ装置2の受付手段221により受け付けるユーザ端末3の位置が一定期間特定場所に達しない場合は、キャラクタがお気に入りの場所にしばらく行っていないことにより、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを減少させる。このことにより、ユーザ端末3が特定場所に行かない期間が所定の期間を超えないようにユーザは移動しなければならなくなるため、ゲーム性を向上させることができる。
【0144】
また、一緒にお散歩モード中にキャラクタの機嫌パラメータが所定の第4設定値よりも小さくなると(ステップSt505の「YES」)、送信手段226は、キャラクタの制御を不可とする指示をユーザ端末3に送信する。このことにより、キャラクタの制御が不可となる(ステップSt506)。具体的には、ユーザが移動してもキャラクタは移動しなくなる。
【0145】
この場合は、ユーザ端末3を持ったユーザが実在の空間においてしばらく立ち止まることによりキャラクタの機嫌パラメータを回復(増加)させることができるようになっている。機嫌パラメータが第4設定値よりも大きくなると、仮想空間上でキャラクタが再び移動することができるようになる。
【0146】
また、送信手段226は、機嫌パラメータが第4設定値より小さい場合は、ユーザ端末3による操作とは関わりなくキャラクタを移動させる指示をユーザ端末3に送信してもよい。この場合、タッチパネル38に表示される地
図100上でキャラクタがユーザ端末3による操作とは関わりなく移動するようになる。この場合も、ユーザ端末3を持ったユーザがキャラクタの移動とともに、キャラクタの移動する仮想空間上の経路に対応する実在の空間経路を移動する(キャラクタを追いかける)ことにより、キャラクタの機嫌パラメータを回復(増加)させることができる。
【0147】
一緒にお散歩モード中に地
図100上でユーザ端末3の位置が目的地104に達し、位置情報取得手段222により取得されるユーザ端末3の位置が目的地104の近傍に位置すると判断されると(ステップSt507の「YES」)、サーバ装置2の制御部22においてキャラクタの機嫌パラメータが所定の第3設定値以上であるか否かの判定が行われる(ステップSt508)。
【0148】
そして、キャラクタの機嫌パラメータが所定の第3設定値以上である場合は(ステップSt508の「YES」)、処理手段225は、キャラクタに第4特典を付与する。具体的には、キャラクタを特定状態とするまたは報酬を付与する。(ステップSt509)
【0149】
また、一緒にお散歩モード中に地
図100上でユーザ端末3の位置が目的地104に達すると(ステップSt507の「YES」)、サーバ装置2の送信手段226は、所定のイベントを行う旨の指令をユーザ端末3に送信する(ステップSt510)。このことにより、ユーザ端末3においてゲーム上で所定のイベントが実行される。
【0150】
その後、ユーザ端末3を所持するユーザが目的地104から自宅102に戻るために目的地104から離れると、処理手段225は、キャラクタの特定状態を解除する。
【0151】
また、目的地104への到達時刻が設定されているときは、到達時刻になってもユーザ端末3の位置が目的地104に達していない場合は、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを少しずつ減少させる。一方、到達時刻よりも早くユーザ端末3の位置が目的地104に達したときには、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを増加させる。
【0152】
また、ユーザにより設定された移動経路からユーザ端末3の位置が外れた場合は、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを少しずつ減少させる。一方、ユーザにより設定された移動経路からユーザ端末3の位置が外れたときでも、受付手段221により受け付けるキャラクタの位置が特定場所にある場合は、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを減少させない。
【0153】
以上をまとめると、仮想空間生成手段223は、実空間の地図に対応するキャラクタが活動する仮想空間を生成し、位置情報取得手段222は、実空間上のユーザ端末3の位置の情報を取得し、設定手段224は、実空間の地図上または実空間の地図に対応する仮想空間上の特定場所を設定し、処理手段225は、ユーザ端末3の位置が特定場所に達した場合にキャラクタに所定の第3特典を付与する。
【0154】
<効果>
本実施形態によれば、位置情報ゲームにおいて、ユーザがキャラクタの機嫌をとりながらゲームを進めることにより、ゲームの娯楽性を向上させることができる。
【0155】
〔第1実施形態、第2実施形態の他の態様〕
上記の説明では、主にサーバ装置2がプログラムを機能させる場合を例示したが、これに限定されない。サーバ装置2およびユーザ端末3が一体となってプログラムの各手段、すなわち、位置情報取得手段222、仮想空間生成手段223、設定手段224、処理手段225の機能を実行してもよい。また、位置情報取得手段222、仮想空間生成手段223、設定手段224、処理手段225が、ユーザ端末3単体、あるいはサーバ装置2およびユーザ端末3とは別の通信端末単体等に備えられていてもよい。また、サーバ装置2およびユーザ端末3を一体となって機能させる場合、どの手段をどの装置にて機能させるかも、適宜変更が可能である。
【0156】
また、ユーザによるキャラクタの移動経路の設定入力を受け付ける受付手段は、サーバ装置2の受付手段221だけではなく、ユーザ端末3の受付手段334が含まれていてもよい。
【0157】
また、上記の説明ではゲームの開始前にユーザがユーザ端末3のタッチパネル38により移動経路の設定を行う態様について述べたが、このような態様に限定されない。過去にキャラクタが通った移動経路の履歴からランダムで移動経路が選択されるようになっていてもよい。また、過去にキャラクタが通った移動経路がユーザ端末3のタッチパネル38に表示され、この中からユーザがタッチパネル38により移動経路を選択することができるようになっていてもよい。
【0158】
また、タッチパネル38に表示されるルート設定画面においてユーザが自宅102から目的地104までの経路を地
図100上でなぞる代わりに、直近の選択ルート、最近選択していないルート、最もパラメータが高くなるルート等を含む複数のルートが、それぞれの特徴が分かるようにタッチパネル38に表示され、ユーザが複数のルートの中から選択するようになっていてもよい。
【0159】
それぞれの特徴が分かるとは、例えば、直近の選択ルートを実線で示し、他のルートを破線で示してもよい。あるいは、最もパラメータが高くなるルートを実線で示し、他のルートを破線で示してもよい。あるいは、複数のルートを色を変えて表示してもよい。また、ユーザはタッチパネル38に表示されているルートをタッチして選択してもよい。
【0160】
また、移動経路の設定において、過去にキャラクタが通った移動経路の頻度に応じて、処理手段225は、特定場所に達したときに第1特典または第3特典として機嫌パラメータを増加させるときの上昇量を変えてもよい。例えば、頻繁に使う移動経路が選択された場合には、処理手段225は、特定場所に達したときの機嫌パラメータを増加させるときの増加量を大きくしてもよい。また、この場合、仮想空間上でキャラクタが移動するときの機嫌パラメータの減少量を小さくしてもよい。
【0161】
また、移動経路の設定において、電車やバス等の公共交通機関による移動経路を設定することができるようになっていてもよい。この場合、第1実施形態におけるキャラクタの速度について、公共交通機関を使用する場合はキャラクタの速度を大きくしてもよい。
【0162】
また、第2実施形態において、機嫌パラメータが第4設定値より小さくなり、ユーザ端末3による操作とは関わりなくキャラクタが移動するようになったときに、ユーザ端末3を持ったユーザが実在の空間において立ち止まることにより、キャラクタの機嫌パラメータを回復(増加)させることができてもよい。
【0163】
また、キャラクタが目的地ではなく経由地に到達した場合も、キャラクタの機嫌パラメータが所定の第1設定値または第3設定値以上である場合は、処理手段225は、第1特典または第3特典としてキャラクタを特定状態とするまたは報酬を付与してもよい。また、この場合、経由地から目的地へのユーザ端末3の移動に応じて、特定状態におけるキャラクタの仮想パラメータを変化させてもよい。
【0164】
また、キャラクタが特定状態になった場合でも、このキャラクタの機嫌パラメータが所定の値よりも小さいときや、仮想パラメータとしての他の種類(例えば、体力値)の値が所定の値よりも小さいときは、キャラクタを行動不能にしてもよい。
【0165】
また、ユーザ端末3のタッチパネル38に表示されるオブジェクト(建物や乗物等)が特定オブジェクト(キャラクタのお気に入りのオブジェクト)に該当する場合は、このオブジェクトが強調表示(例えば、光る、色を変える、アイコンをつける等)されてもよい。さらに、キャラクタ毎に特定オブジェクトが異なっていてもよく、キャラクタを選択すると、ユーザ端末3のタッチパネル38に表示される強調表示されるオブジェクトが変わる、もしくは、キャラクタ毎に強調表示方法(例えば、色が異なる、アイコンが異なる等)が変わってもよい。
【0166】
また、特定オブジェクトが乗物の場合、乗物に設けられたGPSにより検出される乗物の位置情報や、乗物の運行情報、時刻表等に基づいて、設定手段224が特定場所を設定してもよい。
【0167】
また、ユーザがユーザ端末3に備え付けられているカメラ機能を用いて実在の特定オブジェクトを撮像してもよい。この場合、撮像された特定オブジェクトの画像がユーザ端末3からサーバ装置2に送信されることにより、受付手段221により受け付ける仮想空間上でのキャラクタの位置が特定場所に達したときの機嫌パラメータの増加量を大きくしてもよい。
【0168】
また、特定オブジェクトにバーコードや二次元コードが付されている場合は、ユーザがユーザ端末3に備え付けられているカメラ機能を用いてバーコードや二次元コードを撮像してもよい。この場合、撮像されたバーコード等の画像がユーザ端末3からサーバ装置2に送信されることにより、処理手段225は、キャラクタの位置が特定場所に達した場合の機嫌パラメータの増加量を大きくしてもよい。
【0169】
また、特定オブジェクトに看板等がある場合、看板の画像データがサーバ装置2の記憶部23に予め登録されていてもよい。この場合、ユーザがユーザ端末3に備え付けられているカメラ機能を用いて実在する特定オブジェクトの看板等を撮像すると、撮像された看板等の画像がユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。
【0170】
そして、サーバ装置2の受付手段221が受け付けた画像データの看板等の情報が、予め登録されている看板等の情報に一致する場合は、処理手段225は、キャラクタの位置が特定場所に達したときの機嫌パラメータの増加量を大きくしてもよい。
【0171】
また、設定手段224により設定されている特定場所が定期的に変更されなければ、この特定場所がキャラクタの嫌いなものとなり、ユーザ端末3やキャラクタの位置が特定場所に達すると処理手段225が機嫌パラメータを減少させてもよい。
【0172】
また、キャラクタが仮想空間上を移動する速度をユーザがユーザ端末3により設定することができるようになっていてもよい。また、一人でお散歩モードや一緒にお散歩モードにおいてユーザ端末3を所持するユーザが実在の空間を移動したときの速度がユーザ端末3の制御部32により測定され、測定されたユーザの速度に基づいてサーバ装置2の設定手段224によりキャラクタの移動速度が設定されるようになっていてもよい。
【0173】
また、サーバ装置2の制御部22は、ユーザ端末3を所持するユーザが過去に同じ移動経路を移動したときの速度と、一人でお散歩モードや一緒にお散歩モード中におけるユーザ端末3の移動速度とを比較してもよい。そして、後者が前者よりも大幅に小さいときには、ユーザ端末3のタッチパネル38に遅れている旨の表示を行わせる表示指令をサーバ装置2の送信手段226がユーザ端末3に送信する。また、この場合、処理手段225はキャラクタの機嫌パラメータを減少させてもよい。また、ユーザ端末3の歩数取得機能(他アプリ)からデータを取得し、目的地まで、所定歩数内に到達した場合、特典付与してもよい。
【0174】
また、ユーザが目的地104に向かう途中で電車等の乗物に乗り、GPS37等を用いて測定されるユーザの速度が大きく変化した場合は、外部装置5から送信される交通機関情報に基づいて、サーバ装置2の制御部22はユーザが乗物に乗ったと判断してもよい。この場合は、ユーザ端末3のタッチパネル38にも、ユーザが乗物に乗っている画像が表示されてもよい。
【0175】
また、電車等の乗物が遅延している場合に、この情報が交通機関情報としての外部装置5からサーバ装置2に送信されると、ユーザ端末3のタッチパネル38の表示画面においてキャラクタに不満のセリフを吹き出し等で言わせてもよい。具体的には、キャラクタが不満のセリフを画面で言うような表示指令をサーバ装置2の送信手段226がユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザはキャラクタに親近感を持つようになる。
【0176】
また、ユーザがユーザ端末3により旅行等のスケジュールを設定した場合には、この設定情報がユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。そして、旅行等のスケジュールの期間中は、ユーザ端末3やキャラクタの位置が特定場所に近づかなくても、処理手段225はキャラクタの機嫌パラメータを減少させないようにしてもよい。
【0177】
また、動物園や水族館等において、動物の檻や水槽単位で当該位置ゲームを実施してもよい。その場合、ユーザ端末3のGPS37ではなく、動物の檻や水槽に設置された2次元コードをユーザ端末3のカメラにより読み取ることによりユーザ端末3の位置を検出してもよい。また、ユーザ端末3のマイクにより取得された動物の鳴き声やユーザ端末3のカメラにより撮像された動物の画像に基づいて、キャラクタのお気に入りのオブジェクト(特定種の動物)を撮影したり鳴き声を取得できたか否かを判定し、この判定結果に応じてキャラクタの機嫌パラメータを増減させてもよい。
【0178】
また、ユーザ端末3のタッチパネル38において実在の空間を撮影した画像にキャラクタを拡張現実の技術によって表示させ、このキャラクタによりタッチパネル38上の画面で設定手段224により設定されたルールに沿った道案内をさせてもよい。
【0179】
また、特定場所を設定するにあたり、外部装置5からサーバ装置2に特定オブジェクトの位置の情報が送信される代わりに、特定オブジェクトの位置の情報がゲームデータと同様に予めサーバ装置2の記憶部23に記憶されていてもよい。
【0180】
また、第1実施形態や第2実施形態のゲームシステム1、1aを、会社の出退勤登録システムと連動させてもよい。また、第1実施形態や第2実施形態のゲームシステム1、1aを、子供が通う学校や塾等の入退室登録システムと連動させてもよい。例えば、ゲームの目的地が会社や学校に設定された場合、ゲーム上で目的地に到達したとき(もしくは、ユーザ端末3の位置が目的地に到達したとき)に登校(出社)が登録されたり、ゲーム上で自宅へ帰り始めたら(もしくは、ユーザ端末3の位置が目的地から一定距離離れたら)下校(退社)が登録されたりしてもよい。
【0181】
これらの第1実施形態、第2実施形態の他の態様を採用した場合においても、第1実施形態や第2実施形態の作用効果は発揮される。また、第1実施形態や第2実施形態と他の態様、および他の態様同士を適宜組み合わせることも可能である。
【0182】
〔第3実施形態〕
本開示の第3実施形態のゲームシステム1bについて、図面を参照して説明する。
【0183】
<ゲームシステム1bの概要>
本実施形態では、他のユーザ(例えば、ユーザの子供)の移動経路および特定場所を予め設定しておく。そして、ゲームの進行において、他のユーザのユーザ端末7(例えば、子供が所持するユーザ端末)の位置の情報がこのユーザ端末7からサーバ装置2に送られる。サーバ装置2では、他のユーザのユーザ端末7の位置が予め設定されている特定場所に達した場合にキャラクタの仮想パラメータを変化させ、変化した仮想パラメータの情報がサーバ装置2からユーザ端末3に送信されるようになっている。
【0184】
他のユーザのユーザ端末7は、スマートフォン、防犯ベル等のGPSが備え付けられているものを含む。他のユーザはユーザ端末7によりゲームを行うことができるようになっていてもよい。
【0185】
<ゲームシステム1bの構成>
本実施形態のゲームシステム1bの構成は、第1実施形態のゲームシステム1の構成と略同一であるため、詳細な説明を省略する。
【0186】
<ゲームシステム1bの動作の流れ>
ゲームシステム1bの動作の流れを説明する。ゲームシステム1bの動作の流れは大別して目的地の設定、特定場所の設定、移動経路の設定およびゲームの進行に分けられる。
【0187】
まず、目的地の設定時におけるゲームシステム1bの動作の流れを説明する。ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で目的地の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、タッチパネル38には目的地の設定画面が表示される。具体的には、目的地の設定画面は、地
図150および地
図150上に配置される自宅152を含む。
【0188】
このような目的地の設定画面において、ユーザがタッチパネル38により地
図150上での目的地の位置の情報を入力すると、入力された目的地の位置の情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。他のユーザが子供である場合は、ユーザ(親)はユーザ端末3により目的地として例えば学校を設定する。
【0189】
次に、特定場所の設定時におけるゲームシステム1bの動作の流れを説明する。ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で特定場所の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、タッチパネル38には特定場所の設定画面が表示される。このような特定場所の設定画面において、ユーザがタッチパネル38によりキャラクタのお気に入りの場所または特定オブジェクトの情報を入力すると、入力された情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。
【0190】
なお、他のユーザが複数である場合は、他のユーザ毎にお気に入りの場所または特定オブジェクトの情報をユーザがタッチパネル38により入力することができるようになっている。
【0191】
サーバ装置2の受付手段221が他のユーザ毎のお気に入りの場所の情報を受け付けると、設定手段224は実空間の地図上または仮想空間上での特定場所を設定する。具体的には、サーバ装置2により管理される地図上で特定場所を設定する。そして、制御部22は、特定場所が設定された地図情報を記憶部23に記憶させる。
【0192】
その後、送信手段226は、特定場所が設定されたという登録情報をユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38には、特定場所が設定されたという情報が表示される。
【0193】
また、特定場所を設定するにあたり、外部装置5からサーバ装置2に特定オブジェクトの位置の情報が送信される。設定手段224は、外部装置5から特定オブジェクトの位置の情報を受け付けると、実空間の地図上または仮想空間上での特定場所を設定する。具体的には、サーバ装置2により管理される地図上で特定場所を設定する。そして、制御部22は、特定場所が設定された地図情報を記憶部23に記憶させる。
【0194】
次に、移動経路の設定時におけるゲームシステム1bの動作の流れを説明する。ユーザがユーザ端末3においてゲームのメニュー画面で移動経路の設定を行うことをタッチパネル38上で選択すると、制御部32はルート設定開始指令をサーバ装置2に送信する。サーバ装置2の受付手段221がルート設定開始指令を受け付けると、送信手段226はルート設定画面情報をユーザ端末3に送信する。
【0195】
ユーザ端末3の制御部32は、ルート設定画面情報をサーバ装置2から受け付けると、ルート設定画面をタッチパネル38に表示させる。ユーザはタッチパネル38に表示されるルート設定画面において他のユーザが通るべき経路を地
図150上でなぞると、他のユーザの移動経路が設定される。ユーザにより設定された移動経路等の情報であるルート設定情報はユーザ端末3からサーバ装置2に送信される。
【0196】
サーバ装置2の受付手段221がルート設定情報を受け付けると、制御部22はルート設定情報を記憶部23に記憶させる。その後、サーバ装置2の送信手段226はルート設定完了情報をユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38にはルート設定が完了した旨のメッセージが表示される。
【0197】
次に、ゲームの進行中におけるゲームシステム1の動作の流れを説明する。
図15は、本実施形態においてゲームの進行中にユーザ端末3のタッチパネル38に表示される画面である。
【0198】
図15に示すユーザ端末3のタッチパネル38の表示画面において、ゲームの進行中には地
図150上に自宅152、目的地154、複数の特定オブジェクト156がそれぞれ表示される。また、他のユーザが実在の空間で移動すると、地
図150上で他のユーザに関連するキャラクタ(参照符号162で表示)が移動するグラフィックがタッチパネル38に表示される。
【0199】
また、ゲームの進行中に、他のユーザが移動していることを示すメッセージ170がユーザ端末3のタッチパネル38に表示される。
図15に示す画面は、他のユーザ(子供)が目的地154から自宅152に戻るときの状態を示す図であるが、この場合は、メッセージ170として「子供が学校から帰宅中です」という文字がタッチパネル38に表示される。
【0200】
他のユーザが自宅152や目的地154から出発すると、他のユーザが所持するユーザ端末7に設けられたGPSによりこのユーザ端末の位置が検出される。検出された他のユーザのユーザ端末7の位置の情報はサーバ装置2に送信され、受付手段221により受け付けられる。サーバ装置2の処理手段225は、他のユーザのユーザ端末7の位置に基づいて、他のユーザに関連するキャラクタを仮想空間上で移動させる。
【0201】
また、サーバ装置2の送信手段226は、他のユーザのユーザ端末7の位置の情報を親のユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38に表示される地
図150上で他のユーザに関連するキャラクタが移動する。
【0202】
サーバ装置2の処理手段225は、他のユーザのユーザ端末7が移動すると、この他のユーザに関連するキャラクタの機嫌パラメータを少しずつ減少させる。また、処理手段225は、受付手段221により受け付ける他のユーザのユーザ端末7の位置が特定場所に達した場合は、キャラクタの機嫌パラメータを増加させる。
【0203】
サーバ装置2の送信手段226は変化した仮想パラメータの情報をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3には、変化した仮想パラメータの情報をタッチパネル38に表示させる。具体的には、キャラクタの機嫌パラメータのゲージ164がタッチパネル38に表示される。
【0204】
また、ユーザにより設定された移動経路から他のユーザのユーザ端末7の位置が外れた場合は、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを少しずつ減少させる。
【0205】
一方、ユーザにより設定された移動経路から他のユーザのユーザ端末7の位置が外れたときでも、受付手段221により受け付けるユーザ端末7の位置が特定場所にある場合は、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを減少させない。具体的には、例えば特定場所として塾、習い事の建物、学童施設等の場所が設定手段224により設定されている場合は、処理手段225は、キャラクタの機嫌パラメータを減少させない。
【0206】
また、他のユーザのユーザ端末7が塾、習い事の建物、学童施設等の特定場所に所定時間よりも長く滞在することがGPS等により検出された場合は、他のユーザに報酬が付与される。この場合に、習い事の先生等によって他のユーザのユーザ端末7で承認してもらうことにより、承認情報がサーバ装置2に受付手段221により受け付けられ、このことをもって他のユーザに報酬が付与されてもよい。報酬は、例えば、他のユーザに関連するキャラクタへのオブジェクト付与、パラメータ上昇等を含む。
【0207】
ゲームの進行中に地
図100上で他のユーザに関連するキャラクタの位置が目的地104に達すると、サーバ装置2の制御部22においてキャラクタの機嫌パラメータが所定の第5設定値以上であるか否かの判定が行われる。そして、キャラクタの機嫌パラメータが所定の第5設定値以上である場合は、処理手段225は、キャラクタに所定の第5特典を付与する。具体的には、キャラクタを特定状態とするまたは報酬を付与する。また、他のユーザのユーザ端末7がスマートフォンである場合は、ユーザ(親)が事前に使用制限(ロック)しているスマートフォンの一部のアプリの使用制限が解除(アンロック)されてもよい。
【0208】
また、ある他のユーザのユーザ端末7の位置が、更に別のユーザのユーザ端末の位置と略一致したり、ある他のユーザのユーザ端末7の位置が更に他のユーザのユーザ端末の位置と一緒に移動したりする場合がある。この場合は、サーバ装置2の処理手段225は、他のユーザに対応するキャラクタの機嫌パラメータを増加させる。更に別のユーザとしては、友達や子供の登下校を見守る大人等が挙げられる。
【0209】
また、予め設定されている帰宅時刻を過ぎても他のユーザのユーザ端末7の位置が自宅152に到達しない場合は、制御部22の送信手段226は、他のユーザが帰宅していない旨の通知をユーザのユーザ端末3に送信する。このことにより、ユーザ端末3のタッチパネル38には、他のユーザが帰宅していない旨の情報が表示される。
【0210】
また、特定場所として他のユーザの友達の家や公園の場所が設定されてもよい。また、ユーザのユーザ端末3や他のユーザのユーザ端末7により、他のユーザが遊びに行く予定を設定できてもよい。この場合は、他のユーザのユーザ端末7の位置が特定場所にあるときには、予め設定されている帰宅時刻を過ぎても、制御部22の送信手段226は、他のユーザが帰宅していない旨の通知をユーザのユーザ端末3に送信しない。よって、ユーザ端末3のタッチパネル38には、他のユーザが帰宅していない旨の情報は表示されない。
【0211】
また、他のユーザが目的地154から自宅152に移動する際に、ユーザが他のユーザを迎えに行く場合は、ユーザのユーザ端末3の位置が他のユーザのユーザ端末7の位置と略一致したときに、アプリのロックが解除されてもよい。
【0212】
また、他のユーザのユーザ端末7がスマートフォンである場合は、他のユーザが課題を完了するまではスマートフォンの一部のアプリがロックされてもよい。課題は、例えば学校や塾の宿題、習い事、勉強アプリ等を含む。課題が勉強アプリである場合は、勉強アプリにおいて課題が終了した場合はこの情報がサーバ装置2に送信されることにより、サーバ装置2が他のユーザのユーザ端末7にアプリのロック解除の指令が送信される。
【0213】
また、他のユーザのユーザ端末7に備え付けられているカメラ機能により完了した宿題の内容が撮像され、撮像された画像がサーバ装置2からユーザ端末3に送信されてもよい。この場合は、親がユーザ端末3により承認を行うことにより、サーバ装置2が他のユーザのユーザ端末7にアプリのロック解除の指令が送信されてもよい。
【0214】
また、他のユーザのユーザ端末7がスマートフォンである場合は、他のユーザはユーザ端末7によって、育成したキャラクタを用いてゲームを行うことができる。
【符号の説明】
【0215】
1、1a、1b ゲームシステム
2 サーバ装置
3 ユーザ端末
5 外部装置
221 受付手段(受付部)
222 設定手段(設定部)
223 処理手段(処理部)
224 送信手段(送信部)