(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023188
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】屋外構造物
(51)【国際特許分類】
E04H 17/14 20060101AFI20230209BHJP
【FI】
E04H17/14 103Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021128470
(22)【出願日】2021-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 憲久
【テーマコード(参考)】
2E142
【Fターム(参考)】
2E142HH03
2E142MM01
(57)【要約】
【課題】笠木を容易に取り付けることができる屋外構造物を提供する。
【解決手段】屋外構造物は、支柱と、前記支柱の正面側に取り付けられる面構成材と、前記支柱の上部に取り付けられる笠木と、前記笠木を前記支柱に対して連結する連結金具と、を備え、前記連結金具は、前記支柱の側面と固定される支柱固定部と、前記笠木の下面と固定される笠木固定部と、を有する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外構造物であって、
支柱と、
前記支柱の正面側に取り付けられる面構成材と、
前記支柱の上部に取り付けられる笠木と、
前記笠木を前記支柱に対して連結する連結金具と、
を備え、
前記連結金具は、前記支柱の側面と固定される支柱固定部と、前記笠木の下面と固定される笠木固定部と、を有する
ことを特徴とする屋外構造物。
【請求項2】
請求項1に記載の屋外構造物であって、
前記支柱の上端小口を覆った状態で該支柱に固定されるベース部と、
前記面構成材を前記支柱側に引き寄せるようにして前記面構成材の上端部を保持するフェンス保持部と、
を有するキャップ部材をさらに備え、
前記笠木は、前記キャップ部材の上に配置される
ことを特徴とする屋外構造物。
【請求項3】
請求項2に記載の屋外構造物であって、
前記連結金具は、前記支柱の左側面及び右側面のそれぞれに対して連結されることで、1本の前記支柱に対して一対設けられ、
前記キャップ部材は、前記一対の連結金具の間に配置されている
ことを特徴とする屋外構造物。
【請求項4】
請求項3に記載の屋外構造物であって、
前記笠木は、長手方向に連続して並ぶように少なくとも一対設けられ、
前記一対の笠木の隣接端部は、前記支柱の上部で突き合うように配置されると共に、一方の笠木が前記左側面に連結された前記連結金具と連結され、他方の笠木が前記右側面に連結された前記連結金具と連結されている
ことを特徴とする屋外構造物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の屋外構造物であって、
前記笠木固定部は、前記笠木の下面に対して直接的にねじ止めされるか、又は、前記笠木に設けた裏板を用いてねじ止めされている
ことを特徴とする屋外構造物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の屋外構造物であって、
前記面構成材の上面と前記笠木の下面との間にはクッション材が設けられている
ことを特徴とする屋外構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テラス等として用いられる屋外構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、住宅や店舗等の建物は、テラスやバルコニーのような屋外構造物が外面から張り出した状態で設けられることがある。特許文献1には、フェンスの支柱の上端部にブラケットを介して笠木を取り付けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、笠木は、後付け用のオプション部品として販売される場合がある。この場合、笠木は、施工済みのフェンスの支柱に後付けで円滑に取り付けることができる必要がある。
【0005】
ところが、上記特許文献1の構成は、支柱の上端小口にブラケットを固定し、このブラケットで笠木を支持している。このため、この構成では、後付けで支柱にブラケットを取り付けることが難しく、一旦施工したフェンスの支柱に後付けで笠木を取り付けることが難しい。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、笠木を容易に取り付けることができる屋外構造物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る屋外構造物は、支柱と、前記支柱の正面側に取り付けられる面構成材と、前記支柱の上部に取り付けられる笠木と、前記笠木を前記支柱に対して連結する連結金具と、を備え、前記連結金具は、前記支柱の側面と固定される支柱固定部と、前記笠木の下面と固定される笠木固定部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、笠木を容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る屋外構造物の正面図である。
【
図3】キャップ部材及びその周辺部の平易面図である。
【
図4】笠木が取り付けられていない状態でのフェンス上部の側面断面図である。
【
図5】
図4に示すフェンス支柱に笠木を取り付けた状態での側面断面図である。
【
図6】
図5に示す支柱及びその周辺部の背面図である。
【
図7】変形例に係る笠木を取り付けた状態でのフェンス上部の側面断面図である。
【
図8】
図7に示す支柱及びその周辺部の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る屋外構造物について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1及び
図2に示すように、本実施形態の屋外構造物10は、例えば住宅や店舗等の建物の外壁12から張り出すように設置され、デッキ14の周囲をフェンス16で囲んだテラス或いはバルコニーである。屋外構造物10は、例えば外壁12の開口部に設置された窓や扉を通ってフェンス16で囲まれたデッキ14上に出入り可能である。本実施形態の屋外構造物10は、フェンス16の上部に笠木18が取り付けられている。
【0012】
以下、屋外から外壁12に向かって屋外構造物10を見た方向で、手前側を前、奥側を後、上方を上、下方を下、左方を左、右方を右、と呼んで説明する。また各図においては、左右方向を矢印Xで示し、上下方向を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。
【0013】
デッキ14は、屋外構造物10の床であり、木製や樹脂製等の板材を並べたものである。デッキ14は、例えば束柱20及び大引21を用いて地面Gの上方に設置されている。束柱20は、複数本が地面Gに立脚している。大引21は、前後方向に沿って複数本が並列されると共にそれぞれ左右方向に沿って延在し、束柱20の上端面に支持されている。
【0014】
フェンス16は、支柱22と、面構成材24とで構成されている。本実施形態の屋外構造物10は、例えば建物の入隅部に設置されるため(
図2参照)、フェンス16は平面視でL字状に配置され、デッキ14の2辺を囲んでいる。フェンス16は、デッキ14の3辺を囲むように設けられてもよいし、1辺又は4辺を囲むように設けられてもよい。
【0015】
図1及び
図4に示すように、面構成材24は、例えばフェンス材である。面構成材24は、枠体24aと、枠体24aの内側開口部に支持された面材24bとを有する。枠体24aは、アルミニウム等の形材である。枠体24aの上枠部24a1は、例えば角筒状に形成されている。上枠部24a1の上面24a2は、例えば湾曲面で形成されている。面材24bは、ガラス板や樹脂板等であり、その外周縁部が枠体24aの開口溝に飲み込まれて支持されている。面材24bは、格子等で構成されてもよい。
【0016】
支柱22は、例えばアルミニウム等の金属で形成された角筒状の形材である。支柱22は、複数本がデッキ14の外側で地面Gに打設され、デッキ14の外周に沿って適宜並んでいる。面構成材24は、支柱22の正面22aにねじ止め等によって取り付けられている(
図4参照)。支柱22の正面22aとは、フェンス16の外側、つまりデッキ14側とは反対側を向いた面である。従って、
図2中でX方向に沿って並んだ支柱22では前側の面が正面22aとなり、
図2中でZ方向に沿って並んだ支柱22では右側の面が正面22aとなる。
図1中の参照符号25は、支柱22の面構成材24やデッキ14よりも下方にある部位の正面22aに取り付けられた化粧用の幕板である。
【0017】
図3及び
図4に示すように、支柱22の上端小口22bには、キャップ部材26が取り付けられている。キャップ部材26は、アルミニウムやステンレス等の金属板材である。キャップ部材26は、
図4に示す側面視で略L字形状を有する。キャップ部材26は、ベース部26aと、フェンス保持部26bとを有する。
【0018】
ベース部26aは、支柱22の上端小口22bを覆った状態で支柱22に対してねじ28で固定されている。ねじ28は、例えば上端小口22bに露出したビスホールに固定される。フェンス保持部26bは、ベース部26aから面構成材24側に向かって正面22aを越えて突出し、先端が下方に向かって屈曲している。フェンス保持部26bは、面構成材24の上面24a2に沿った屈曲形状を有し、上面24a2を把持するようにして上面24a2上に配置される。
【0019】
これによりキャップ部材26は、ベース部26aが支柱22の上端小口22bを塞ぎ、フェンス保持部26bが面構成材24を保持して支柱22側に引き寄せる。すなわち大きな表面積を有する面構成材24は、支柱22の正面22aにねじ止め等で固定されているだけではがたつき等を生じる懸念がある。そこで、面構成材24は、キャップ部材26によって上端部(上枠部24a1)が支柱22側に引き寄せられることでがたつきが抑制され、安定した起立状態が確保される。
図3及び
図4中の参照符号26cは、キャップ部材26の剛性を高めるためのリブである。
【0020】
次に、笠木18の構成及び笠木18の支柱22に対する取付構造を説明する。
【0021】
図1及び
図2に示すように、笠木18は、面構成材24の上端部(上面24a2)を覆うように面構成材24に沿って延在し、各支柱22の上部を跨ぐように配置されている。本実施形態に係る屋外構造物10において、笠木18は、後付け可能なオプション部品である。つまり屋外構造物10は、
図3に示すように笠木18が取り付けられていない状態が標準仕様であり、笠木18は屋外構造物10の施工時又は施工後に取り付けられる。
【0022】
図2及び
図6に示すように、笠木18は、一対の連結金具30,30を用いて1本の支柱22に固定される。
【0023】
図5及び
図6に示すように、笠木18は、例えばアルミニウム等の金属で形成された角筒状の形材である。笠木18は、支柱22の上部に重なる位置ではキャップ部材26を上から覆うように配置され、支柱22及び面構成材24を覆う(
図5参照)。笠木18は、支柱22の上部に重ならない位置では面構成材24を覆うように配置される(
図3参照)。笠木18は、その長手方向に連続して並ぶことで、各面構成材24の上端部に沿って配置されている。
【0024】
図5及び
図6に示すように、連結金具30は、支柱固定部31と、笠木固定部32とを有する。連結金具30は、L字状に屈曲されたステンレスやスチール等の金属板である。
【0025】
支柱固定部31は、支柱22の側面22c又は22dにねじ34を用いて固定される部位であり、鉛直方向に沿って配設される。一対の連結金具30,30のうち、一方の連結金具30の支柱固定部31は左側面22cに固定され、他方の連結金具30の支柱固定部31は右側面22dに固定される(
図6参照)。
図5に示すように、本実施形態の支柱固定部31は、その端部(下縁部)に下向きに開口した締結孔31aが前後一対設けられている。ねじ34は、各締結孔31aを介して支柱固定部31を支柱22に対して締結する。支柱固定部31は、締結孔31aに代えて円形の孔部を有してもよい。但し、締結孔31aは連結金具30の固定位置を上下に容易に調整できるため、笠木18の取付作業が円滑になる。
【0026】
図6に示すように、キャップ部材26の左右側部は、支柱22の側面22c,22dから張り出している。そこで、支柱固定部31は、側面22c,22dとの間に金属板や金属筒等で形成されたスペーサ35を挟んで締結され、キャップ部材26との干渉が防止されている。スペーサ35は、省略してもよい。この場合、支柱固定部31は、例えば階段状に形成し、キャップ部材26との干渉を防ぐとよい。
【0027】
笠木固定部32は、笠木18の下面18aにねじ36を用いて固定される部位であり、水平方向に沿って配設される。笠木固定部32は、上記した支柱固定部31と同様な締結孔を通したねじ36で笠木18と締結される。
【0028】
ここで、例えば
図2中でX方向に並んだ各支柱22のうち、最も左側の支柱22を支柱22Aと呼び、支柱22Aの右隣りの支柱22を支柱22Bと呼ぶ。
図2に示すように、支柱22Aは、その上部を1本の笠木18が通過した状態で連結金具30で固定される。このため、支柱22Aの両側面22c,22dに設けられた一対の連結金具30,30は、1本の笠木18を支柱22に固定するために用いられている。なお、このような支柱22Aは、側面22c,22dの一方のみに連結金具30を取り付け、1個の連結金具30のみで笠木18を支持してもよい。
【0029】
一方、
図6に示すように、支柱22Bは、その上部で2本の笠木18の隣接端部18b同士が互いに突き合うように配置されている。この場合、一方の笠木18は左側面22cの連結金具30によって支持され、他方の笠木18は右側面22dの連結金具30によって支持されている。これにより2本の笠木18は、いずれも隣接端部18b付近が連結金具30によって支柱22Bに固定され、安定した取付状態となる。笠木18の端部(隣接端部18b)が連結金具30で固定されず、ぶらぶらとした取付状態となることが防止されるためである。
【0030】
このように、当該屋外構造物10では、連結金具30が支柱22の側面22c,22dに連結される構成としたことで、既設の面構成材24であっても笠木18を後付けで容易に取り付けることができる。すなわち、例えば既設の支柱22は、通常、上端小口22bに予めキャップ部材26が取り付けられている。しかしながら、連結金具30はこのキャップ部材26を取り外すことなく、容易に支柱22に支柱に取り付けることができ、正面22a側にある面構成材24と干渉することもないからである。
【0031】
図6中の参照符号37は、笠木18の隣接端部18bの小口を塞ぐ樹脂キャップである。樹脂キャップ37は、大部分が笠木18の中空部に挿入されてねじ止めされ、残部が小口を覆うように配置される。
【0032】
図5に示すように、面構成材24の上面24a2と笠木18の下面18aとの間には、クッション材38が挟持されている。クッション材38は、例えばスポンジやゴム等で構成されている。クッション材38は、笠木18と面構成材24との干渉を抑制し、さらに笠木18と面構成材24との間の隙間を目隠しするものである。
図5に示すように、クッション材38は、面構成材24の上面24a2にキャップ部材26が設けられている部分では、キャップ部材26の上面と笠木18の下面18aとの間に挟持される。
【0033】
図5に示すように、笠木18の正面22a側の先端面(正面)は、面構成材24の上枠部24a1よりも外側(正面側)に張り出している。これにより笠木18の上面から先端面を流れ落ちた雨水等が面構成材24の正面を流れ落ちて雨だれ模様等が発生することを抑制できる。
【0034】
次に、変形例に係る笠木40の構成及び支柱22に対する取付構造を
図7及び
図8を参照して説明する。なお、
図7及び
図8に示す笠木40及びその取付構造において、
図1~
図6に示される参照符号と同一の参照符号は、同一又は同様な構成を示し、このため同一又は同様な機能及び効果を奏するものとして詳細な説明を省略する。
【0035】
図7及び
図8に示すように、笠木40は、
図5及び
図6に示す笠木18と比べて、形状が異なり、また連結金具30との固定構造が異なる。
【0036】
笠木40は、上面がデッキ14側に向かって緩やかに下方に傾斜しており、下面40aに凹状部40b及びポケット部40cが形成されている。凹状部40bは、支柱22の上端小口22bを塞ぐキャップ部材26(ベース部26a)と対向する位置に設けられ、下面40aを上方に凹ませた構造である。ポケット部40cは、凹状部40bの底面(天面)から連続するように設けられ、内部に裏板42が収容される小型の中空部である。ポケット部40cの下板(凹状部40bの底板)には、ねじ44が挿通される孔部が貫通している。裏板42は、ステンレス等の金属板である。
【0037】
笠木40に用いる連結金具30は、支柱固定部31の支柱22に対する取付構造は
図5及び
図6に示す笠木18の場合と同一又は同様でよい。なお、
図7では、締結孔31aが支柱固定部31の下縁部に開口していない構造を例示している。一方、笠木40に用いる連結金具30の場合、笠木固定部32は、凹状部40bに配置され、裏板42のねじ孔に螺合されたねじ44によって笠木40と締結される。
【0038】
なお、
図8に示す構成例では、2本の笠木40の互いに突き合う隣接端部18b,18b同士が1つの樹脂キャップ46で連結されている。上記した樹脂キャップ37は、各笠木18の小口に個別に装着される。これに対し、樹脂キャップ46は、各笠木40の小口間に介在し、両者を一体的に連結するように装着され、一方(又は両方)の笠木40にねじ止めされる。樹脂キャップ46は、
図6に示す笠木18に用いてもよい。逆に、樹脂キャップ37を
図8に示す笠木40に用いてもよい。
【0039】
このような笠木40を用いた構成では、連結金具30の笠木固定部32が外観に露出しないため、外観品質が向上するという利点がある。一方、
図5及び
図6に示した笠木18は、裏板42を介したねじ44の締結作業が不要であるため、部品点数を削減でき、施工作業が容易であるという利点がある。凹状部40b及び裏板42は、笠木18に適用してもよい。逆に、笠木40も凹状部40b及び裏板42を用いずに下面40aに対して連結金具30を直接的に固定してもよい。
【0040】
本発明の一態様に係る屋外構造物は、支柱と、前記支柱の正面側に取り付けられる面構成材と、前記支柱の上部に取り付けられる笠木と、前記笠木を前記支柱に対して連結する連結金具と、を備え、前記連結金具は、前記支柱の側面と固定される支柱固定部と、前記笠木の下面と固定される笠木固定部と、を有する。このような構成によれば、連結金具は、支柱の側面を利用して笠木を支持する。このため、既設のフェンスに後付けで笠木を取り付ける場合であっても、例えば支柱の上端小口に予め取り付けられているキャップ部材等を取り外すことなく、また正面側にある面構成材と干渉することもなく、容易に笠木を支柱に取り付けることができる。
【0041】
前記支柱の上端小口を覆った状態で該支柱に固定されるベース部と、前記面構成材を前記支柱側に引き寄せるようにして前記面構成材の上端部を保持するフェンス保持部と、を有するキャップ部材をさらに備え、前記笠木は、前記キャップ部材の上に配置される構成としてもよい。すなわち、このように面構成材を保持する機能も有するキャップ部材は、笠木の取付時に取り外すことはできない。この点、当該屋外構造物は、連結金具を支柱の側面に固定することで、連結金具がキャップ部材を避けつつ、その上に配置される笠木を確実に且つ容易に支柱に連結することができる。
【0042】
前記連結金具は、前記支柱の左側面及び右側面のそれぞれに対して連結されることで、1本の前記支柱に対して一対設けられ、前記キャップ部材は、前記一対の連結金具の間に配置された構成であってもよい。そうすると、左右の側面の連結金具により笠木を一層強固に支柱に連結できる。特に、連結金具が支柱の左右側面に設置されることで、支柱の左右で笠木を確実に支持しつつも、支柱上端から笠木下面までの間にキャップ部材を避ける隙間を確実に確保できる。その結果、笠木は、例えば後付けで施工されたとしても、高い強度で支柱に連結される。
【0043】
前記笠木は、長手方向に連続して並ぶように少なくとも一対設けられ、前記一対の笠木の隣接端部は、前記支柱の上部で突き合うように配置されると共に、一方の笠木が前記左側面に連結された前記連結金具と連結され、他方の笠木が前記右側面に連結された前記連結金具と連結された構成としてもよい。そうすると、2本の笠木の端部同士が支柱の上部で隣接した設置状態であっても、各笠木の連結強度を担保できる。
【0044】
前記笠木固定部は、前記笠木の下面に対して直接的にねじ止めされるか、又は、前記笠木に設けた裏板を用いてねじ止めされた構成としてもよい。そうすると、連結金具をより円滑に笠木に固定できる。
【0045】
前記面構成材の上面と前記笠木の下面との間にはクッション材が設けられた構成としてもよい。そうすると、クッション材により、面構成材と笠木との間の干渉を抑制でき、さらに両者間の隙間を隠すこともできる。
【0046】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【符号の説明】
【0047】
10 屋外構造物、14 デッキ、16 フェンス、18 笠木、22,22A,22B 支柱、24 面構成材、26 キャップ部材、30 連結金具、31 支柱固定部、32 笠木固定部、38 クッション材