(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023345
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】投稿情報処理装置および投稿情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20120101AFI20230209BHJP
H04L 51/52 20220101ALI20230209BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
H04L51/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021128788
(22)【出願日】2021-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】000128175
【氏名又は名称】株式会社エフ・シー・シー
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】山本 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀昌
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 北斗
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】コンテンツの投稿者および閲覧者の双方にとって満足度の高い投稿の仕組みを提供する。
【解決手段】投稿画像に付随させて別の情報を更に投稿することが可能になされたシステムにおいて、投稿画像の投稿者から提供された付随投稿情報を、投稿画像の中で投稿者により指定された位置に関連付けて登録する投稿側付随投稿情報登録部4と、投稿画像の閲覧者から提供された付随投稿情報を、投稿者指定位置および他の位置の中から閲覧者により指定された位置に関連付けて登録する閲覧側付随投稿情報登録部7とを備え、投稿者が自身が評価を得たいと考えている位置を指定して付随投稿情報を投稿することができるようにするとともに、閲覧者が投稿者指定位置に関連付けて付随投稿情報を投稿したり、自身が評価やコメント等を行いたいと考えている位置を指定して付随投稿情報を投稿したりすることができるようにする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投稿画像に付随させて別の情報を更に投稿することが可能になされたシステムに適用される投稿情報処理装置であって、
上記投稿画像の投稿者から提供された付随投稿情報である投稿側付随投稿情報を、上記投稿画像の中で上記投稿者により指定された位置である投稿者指定位置に関連付けて登録する投稿側付随投稿情報登録部と、
上記投稿画像の閲覧者から提供された付随投稿情報である閲覧側付随投稿情報を、上記投稿者指定位置およびその他の位置の中から上記閲覧者により指定された位置である閲覧者指定位置に関連付けて登録する閲覧側付随投稿情報登録部とを備えた
ことを特徴とする投稿情報処理装置。
【請求項2】
上記投稿画像は、一連の制作工程を経て制作される制作物の画像であり、
上記投稿側付随投稿情報登録部は、上記投稿者指定位置に対応する制作物部位における制作過程の画像および注釈の少なくとも一方を含む上記投稿側付随投稿情報を、上記投稿者指定位置に関連付けて登録することを特徴とする請求項1に記載の投稿情報処理装置。
【請求項3】
上記閲覧側付随投稿情報登録部は、上記投稿者指定位置と同じ位置が上記閲覧者指定位置として指定される場合に、上記投稿者指定位置に関連付けて登録された上記投稿側付随投稿情報に関連付けて上記閲覧側付随投稿情報を登録する機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の投稿情報処理装置。
【請求項4】
上記投稿側付随投稿情報登録部は、上記閲覧者指定位置または上記投稿側付随投稿情報に関連付けて登録された上記閲覧側付随投稿情報に関連付けて上記投稿側付随投稿情報を登録する機能を有することを特徴とする請求項3に記載の投稿情報処理装置。
【請求項5】
上記投稿者指定位置および上記閲覧者指定位置のそれぞれに対し、指定された位置であることを示す指定位置マークを表示する指定位置マーク表示部と、
上記指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて、上記投稿側付随投稿情報または上記閲覧側付随投稿情報を表示する付随投稿情報表示部とを更に備えた
ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の投稿情報処理装置。
【請求項6】
上記指定位置マーク表示部は、上記投稿者指定位置と上記閲覧者指定位置とを互いに識別可能な態様で示された上記指定位置マークを表示することを特徴とする請求項5に記載の投稿情報処理装置。
【請求項7】
上記投稿者指定位置および上記閲覧者指定位置のそれぞれ毎に、上記付随投稿情報が登録されている程度を上記閲覧者からの注目度として分析する注目度分析部を更に備え、
上記指定位置マーク表示部は、上記投稿者指定位置および上記閲覧者指定位置のそれぞれに対し、上記注目度分析部により分析された注目度を視認可能な態様で示された上記指定位置マークを表示する
ことを特徴とする請求項5または6に記載の投稿情報処理装置。
【請求項8】
上記投稿者指定位置および上記閲覧者指定位置のそれぞれ毎に、上記閲覧側付随投稿情報が登録されている程度を上記閲覧者からの注目度として分析する注目度分析部を更に備え、
上記付随投稿情報表示部は、上記指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて上記投稿側付随投稿情報または上記閲覧側付随投稿情報を表示する際に、上記注目度分析部により分析された注目度を示す注目度情報を併せて表示する
ことを特徴とする請求項5または6に記載の投稿情報処理装置。
【請求項9】
上記投稿者指定位置に関連づけて登録されている1以上の上記投稿側付随投稿情報のそれぞれ毎に、当該投稿側付随投稿情報に関連づけて上記閲覧側付随投稿情報が登録されている程度を上記閲覧者からの注目度として分析する注目度分析部を更に備え、
上記付随投稿情報表示部は、上記指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて上記投稿側付随投稿情報または上記閲覧側付随投稿情報を表示する際に、上記注目度分析部により分析された注目度を示す注目度情報を併せて表示する
ことを特徴とする請求項3および5に記載の投稿情報処理装置。
【請求項10】
上記注目度分析部は、上記投稿者指定位置に関連づけて登録されている1以上の上記投稿側付随投稿情報のそれぞれ毎に、当該投稿側付随投稿情報に関連づけて上記閲覧側付随投稿情報が登録されている程度を上記閲覧者からの注目度として更に分析し、
上記付随投稿情報表示部は、上記指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて上記投稿側付随投稿情報または上記閲覧側付随投稿情報を表示する際に、上記投稿者指定位置および上記閲覧者指定位置のそれぞれ毎に分析された上記注目度情報、および、上記投稿側付随投稿情報のそれぞれ毎に分析された上記注目度情報の少なくとも一方を併せて表示する
ことを特徴とする請求項3および8に記載の投稿情報処理装置。
【請求項11】
上記指定位置マーク表示部は、上記投稿者指定位置において、初期状態では上記指定位置マークを非表示とし、上記投稿者または上記閲覧者からの指示に応じて上記指定位置マークを表示することを特徴とする請求項5に記載の投稿情報処理装置。
【請求項12】
投稿画像に付随させて別の情報を更に投稿することが可能になされたシステムに適用される投稿情報処理装置により実行される投稿情報処理方法であって、
上記投稿情報処理装置の投稿側付随投稿情報登録部が、上記投稿画像の投稿者から提供された付随投稿情報である投稿側付随投稿情報を、上記投稿画像の中で上記投稿者により指定された位置である投稿者指定位置に関連付けて登録するステップと、
上記投稿情報処理装置の閲覧側付随投稿情報登録部が、上記投稿画像の閲覧者から提供された付随投稿情報である閲覧側付随投稿情報を、上記投稿者指定位置およびその他の位置の中から上記閲覧者により指定された位置である閲覧者指定位置に関連付けて登録するステップと、
上記投稿情報処理装置の付随投稿情報表示部が、上記投稿者指定位置または上記閲覧者指定位置が指定されたことに応じて、上記投稿側付随投稿情報または上記閲覧側付随投稿情報を表示するステップとを有する
ことを特徴とする投稿情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投稿情報処理装置および投稿情報処理方法に関し、特に、投稿画像に付随させてコメントや評価などの情報を更に投稿することが可能になされたシステムに用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットベースのソーシャルネットワークサービス(SNS)において提供されるコンテンツに対して、閲覧者が「いいね」ボタンをクリックすることによってコンテンツの評価を行ったり、コメントを書き込んだりすることができるようになされたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ウェブページ上に表示された記事内の指定位置に、任意の入力テキストを含むアノテーションを付与できるようにしたシステムも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に記載の技術では、閲覧者によって「いいね」ボタンがクリックされただけの場合、コンテンツの投稿者は、閲覧者がコンテンツに対して高評価をしてくれていることは認識できるが、コンテンツの何に対して高評価を得ているのかまでは認識することができない。一方、特許文献2に記載の技術を利用すれば、コンテンツの投稿者は、任意の指定位置に付与されたアノテーションを確認することにより、コンテンツのどの部分に対して評価が行われているのかを認識することが可能である。
【0004】
ところで、コンテンツの投稿者が評価を得たいと考えている部分と、コンテンツの閲覧者が評価を行う部分とが必ずしも一致するとは限らない。しかしながら、上記特許文献1,2に記載のシステムでは、このようなことを考慮したアノテーション付与の仕組みを提供していない。そのため、コンテンツの投稿者にとっては、期待している部分に関する評価が必ずしも得られるとは限らないという問題があった。また、閲覧者にとっては、コンテンツに対する自身の所感等を投稿者にフィードバックすることができるのみで、それ以上のことはできないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2020-512650号公報
【特許文献2】特開2009-140020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、コンテンツの投稿者および閲覧者の双方にとって満足度の高揚が期待される投稿の仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本発明では、投稿画像に付随させて別の情報を更に投稿することが可能になされたシステムにおいて、投稿画像の投稿者から提供された付随投稿情報(投稿側付随投稿情報)を、投稿画像の中で投稿者により指定された位置(投稿者指定位置)に関連付けて登録する機能と、投稿画像の閲覧者から提供された付随投稿情報(閲覧側付随投稿情報)を、投稿者指定位置および他の位置の中から閲覧者により指定された位置(閲覧者指定位置)に関連付けて登録する機能とを備えるようにしている。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成した本発明によれば、投稿画像の投稿者は、例えば自身が評価を得たいと考えている位置を指定して付随投稿情報を投稿することができ、このような投稿を行うと、投稿側付随投稿情報が投稿者指定位置に関連付けて登録される。一方、投稿画像の閲覧者は、例えば投稿者指定位置の投稿側付随投稿情報を閲覧した上で当該投稿者指定位置に関連付けて付随投稿情報を投稿したり、自身が評価やコメント等を行いたいと考えている別の位置を指定して付随投稿情報を投稿したりすることができ、このような投稿を行うと、閲覧側付随投稿情報が閲覧者指定位置に関連付けて登録される。このため、投稿者が投稿画像の中で特に評価を得たいと考えている位置に対して閲覧者から付随投稿情報が投稿されやすい状況を作ることができるとともに、閲覧者が投稿側付随投稿情報を参照しながら所望の位置(投稿者指定位置および他の位置の何れも含む)に付随投稿情報を投稿することができるようになる。このように、本発明によれば、投稿画像の投稿者および閲覧者の双方にとって満足度の高揚が期待される投稿の仕組みを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態による投稿情報処理装置を適用した投稿情報提供システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態による投稿情報処理装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態の投稿画像表示部が提供する投稿画像表示画面の一例を示す図である。
【
図4】投稿者が投稿側付随投稿情報を投稿する際の操作過程における画面例を示す図である。
【
図5】閲覧者が閲覧側付随投稿情報を投稿する際の操作過程における画面例を示す図である。
【
図6】投稿画像に重ねて指定位置マークが表示された状態の画面例を示す図である。
【
図7】付随投稿情報が表示された状態の画面例を示す図である。
【
図8】付随投稿情報が表示された状態の他の画面例を示す図である。
【
図9】付随投稿情報が表示された状態の他の画面例を示す図である。
【
図10】指定位置マークの他の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態による投稿情報処理装置を適用した投稿情報提供システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の投稿情報提供システムは、一連の制作工程を経て制作される制作物(例えば、プラモデル)の完成品の画像の投稿を受け付けて、当該投稿画像をユーザに提供するものである。本実施形態の投稿情報提供システムは、投稿画像に付随させて別の情報を更に投稿することが可能になされており、この付随して投稿された情報(以下、付随投稿情報という)もユーザに提供する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の投稿情報提供システムは、投稿情報処理装置100、複数の投稿者端末200
-1,200
-2,・・・(以下、特に区別しないときは単に投稿者端末200と記す)および複数の閲覧者端末300
-1,300
-2,・・・(以下、特に区別しないときは単に閲覧者端末300と記す)を備えて構成される。これらの投稿情報処理装置100、投稿者端末200および閲覧者端末300は、インターネットや携帯電話網などの通信ネットワーク500を介して接続される。
【0012】
投稿者端末200は、投稿画像を投稿する複数の投稿者が使用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレットまたはスマートフォンにより構成される。後述するように投稿者は、投稿者端末200を使用して、投稿画像を投稿情報処理装置100に投稿するだけでなく、投稿画像に付随させて付随投稿情報を投稿情報処理装置100に投稿することも可能である。
【0013】
閲覧者端末300は、投稿画像を閲覧する複数の閲覧者が使用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレットまたはスマートフォンにより構成される。後述するように閲覧者は、閲覧者端末300を使用して、投稿画像を閲覧するだけでなく、投稿画像に付随させて付随投稿情報を投稿情報処理装置100に投稿することも可能である。
【0014】
なお、以下の説明において、投稿者および閲覧者をまとめてユーザということがある。また、投稿者端末200および閲覧者端末300をまとめてユーザ端末200,300ということがある。また、ここでは説明の便宜上、投稿者(投稿者端末200)と閲覧者(閲覧者端末300)とを分けているが、ある投稿画像を投稿した投稿者が、別の投稿者から投稿された投稿画像の閲覧者になることもある。すなわち、投稿者端末200が閲覧者端末300になることもあるし、閲覧者端末300が投稿者端末200になることもある。
【0015】
投稿情報処理装置100は、ウェブサーバ機能を有し、投稿者端末200から投稿画像を取得して保存し、投稿者端末200または閲覧者端末300からの要求に応じて投稿画像を提供する。投稿画像を提供するとは、投稿者端末200または閲覧者端末300のウェブブラウザに投稿画像を表示させることをいう。また、投稿情報処理装置100は、投稿者端末200または閲覧者端末300から付随投稿情報を取得して保存し、投稿者端末200または閲覧者端末300からの要求に応じて付随投稿画像を提供する。付随投稿画像を提供するとは、投稿者端末200または閲覧者端末300のウェブブラウザに付随投稿情報を投稿画像と共に表示させることをいう。
【0016】
図2は、投稿情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態による投稿情報処理装置100は、機能構成として、投稿画像取得部1、投稿者指定位置受付部2、投稿側付随投稿情報取得部3、投稿側付随投稿情報登録部4、閲覧者指定位置受付部5、閲覧側付随投稿情報取得部6、閲覧側付随投稿情報登録部7、投稿画像表示部8、指定位置マーク表示部9、付随投稿情報表示部10および注目度分析部11を備えている。また、本実施形態による投稿情報処理装置100は、記憶媒体として、投稿情報記憶部101を備えている。
【0017】
上記各機能ブロック1~11は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック1~11は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
【0018】
投稿画像取得部1は、投稿者端末200から提供された投稿画像を取得する。例えば、投稿画像取得部1は、投稿者端末200からの要求に応じて投稿画像のアップロード画面を提供し、当該アップロード画面を通じて投稿者端末200からアップロードされた投稿画像を取得する。投稿画像取得部1は、取得した投稿画像を、投稿者をユニークに識別可能な識別情報(以下、投稿者IDという)および投稿画像をユニークに識別可能な識別情報(以下、投稿画像IDという)に関連付けて投稿情報記憶部101に記憶させる。投稿者IDは、例えば、投稿者が投稿情報提供システムのサービスを利用するにあたってユーザ登録をした際に設定した識別情報を用いることが可能である。後述する閲覧者IDも同様である。投稿画像IDは、投稿画像取得部1が投稿画像を取得した際に設定される識別情報である。
【0019】
投稿画像表示部8は、ユーザ端末200,300からの要求に応じて、投稿情報記憶部101に記憶されている投稿画像をユーザ端末200,300に表示させる。
図3は、投稿画像表示部8が提供する投稿画像表示画面の一例を示す図である。
図3(a)は、投稿情報記憶部101に記憶されている複数の投稿画像のサムネイル画像31
-1,31
-2,・・・を並べて表示する一覧表示画面の例を示す図である。ユーザは、一覧表示された複数のサムネイル画像31
-1,31
-2,・・・の中から何れか1つを選択することが可能である。
【0020】
サムネイル画像31
-1,31
-2,・・・にはハイパーリンクが設定されており、所望のサムネイル画像をクリックまたはタップの操作により選択すると、選択したサムネイル画像に対応する投稿画像を単独で表示する画面に遷移する。
図3(b)は、一覧表示画面から遷移して表示される個別表示画面の例を示す図である。
図3(b)に示すように、個別表示画面では、ユーザにより選択された1つの投稿画像32が単独で大きく表示される。なお、この
図3(b)は、投稿画像32に対してまだ付随投稿情報が登録されていないときに表示される状態を示している。
【0021】
投稿者指定位置受付部2は、
図3(b)のように表示された投稿画像32の中で投稿者により行われた位置の指定を受け付ける。位置の指定は、例えば、投稿者が投稿画像内の所望の位置にマウスのカーソルを合わせてクリックする操作、または投稿者が投稿画像内の所望の位置を指でタップする操作によって行うことが可能である。投稿者が投稿画像内において指定する位置は、制作物が存在する領域であってもよいし、制作物が存在しない背景領域であってもよい。
【0022】
投稿者指定位置受付部2は、投稿画像の中で投稿者により指定された位置(以下、投稿者指定位置という)を示す情報を検出する。投稿者指定位置を示す情報は、例えば、投稿画像内のXY座標系における座標情報である。一例として、投稿者指定位置受付部2は、
図3(b)に示す投稿画像32を区画する矩形枠の左上のコーナーを原点とするXY座標系において、投稿者がマウスのカーソルを合わせてクリックした位置または指でタップした位置を示す座標情報を検出する。
【0023】
投稿側付随投稿情報取得部3は、投稿者指定位置受付部2により検出された投稿者指定位置に付随させる態様で投稿画像の投稿者から提供された付随投稿情報(以下、投稿側付随投稿情報という)を投稿者端末200から取得する。投稿者は、例えば、投稿画像内において所望の位置を指定する操作に続けて、投稿側付随投稿情報を投稿情報処理装置100に投稿する操作を行うことが可能である。投稿側付随投稿情報取得部3は、この投稿者による投稿操作を通じて投稿者端末200から提供された投稿側付随投稿情報を取得する。
【0024】
図4は、投稿者が投稿側付随投稿情報を投稿する際の操作過程における画面例を示す図である。例えば、投稿者が投稿画像32内の所望の位置にマウスのカーソルを合わせて右ボタンのクリック操作を行うと、その操作位置に
図4に示すようなポップアップメニュー41が表示される。投稿者が投稿画像32内の所望の位置を指で長押しする操作またはダブルタップする操作などに応じてポップアップメニュー41が表示されるようにしてもよい。ポップアップメニュー41には、選択項目として「画像」および「注釈」が表示されており、投稿者は何れかを選択して付随投稿情報を投稿することができるようになっている。
【0025】
例えば、投稿者が項目「画像」を選択した場合は、画像をアップロードするための画面が表示され、当該画面を通じて所望の画像を投稿情報処理装置100にアップロードすることが可能である。アップロードする画像は任意である。例えば、投稿者指定位置に対応する制作物部位の拡大画像とすることが可能である。また、投稿者指定位置に対応する制作物部位における制作過程の画像とすることも可能である。
【0026】
一方、投稿者が項目「注釈」を選択した場合は、注釈をアップロードするための画面が表示され、当該画面を通じて入力した所望の注釈(文字情報)を投稿情報処理装置100にアップロードすることが可能である。入力する注釈の内容は任意である。例えば、投稿者指定位置に対応する制作物部位の特徴、制作する際のコツ、制作上のこだわりのポイント、作品表現を行うための苦労や工夫などを注釈として投稿することが可能である。なお、画像をアップロードする画面に注釈の入力欄も設け、画像と共に注釈をアップロードできるようにしてもよい。この場合の注釈は、投稿者指定位置に対応する制作物部位における制作過程の画像に対する注釈とすることも可能である。
【0027】
投稿側付随投稿情報登録部4は、投稿画像の投稿者から提供された付随投稿情報(投稿側付随投稿情報取得部3が投稿者端末200から取得した投稿側付随投稿情報)を、投稿者指定位置受付部2が検出した投稿者指定位置に関連付けて登録する。すなわち、投稿側付随投稿情報登録部4は、投稿者によって投稿者指定位置に付随させる態様で付随投稿情報が投稿された場合(投稿画像内での位置の指定に続けて付随投稿情報がアップロードされた場合)、投稿者指定位置の座標情報およびアップロードされた投稿側付随投稿情報を投稿者IDおよび投稿画像IDに関連付けて投稿情報記憶部101に記憶させる。
【0028】
閲覧者指定位置受付部5は、
図3(b)のように表示された投稿画像32の中で閲覧者により行われた位置の指定を受け付ける。位置の指定は、例えば、閲覧者が投稿画像内の所望の位置にマウスのカーソルを合わせてクリックする操作、または閲覧者が投稿画像内の所望の位置を指でタップする操作によって行うことが可能である。閲覧者が投稿画像内において指定する位置は、制作物が存在する領域であってもよいし、制作物が存在しない背景領域であってもよい。また、閲覧者が投稿画像内において指定する位置は、投稿者指定位置と同じ位置であってもよいし、異なる位置であってもよい。既に指定されている投稿者指定位置は、後述する指定位置マークによって識別可能であり、閲覧者はこの指定位置マークが表示された投稿者指定位置と同じ位置を閲覧者指定位置とすることも可能である。
【0029】
閲覧者指定位置受付部5は、投稿者指定位置受付部2と同様に、投稿画像の中で閲覧者により指定された位置(以下、閲覧者指定位置という)を示す情報を検出する。一例として、閲覧者指定位置受付部5は、
図3(b)に示す投稿画像32を区画する矩形枠の左上のコーナーを原点とするXY座標系において、閲覧者がマウスのカーソルを合わせてクリックした位置または指でタップした位置を示す座標情報を検出する。
【0030】
閲覧側付随投稿情報取得部6は、閲覧者指定位置受付部5により検出された閲覧者指定位置に付随させる態様で投稿画像の閲覧者から提供された付随投稿情報(以下、閲覧側付随投稿情報という)を閲覧者端末300から取得する。閲覧者は、例えば、投稿画像内において所望の位置を指定する操作に続けて、閲覧側付随投稿情報を投稿情報処理装置100に投稿する操作を行うことが可能である。閲覧側付随投稿情報取得部6は、この閲覧者による投稿操作を通じて閲覧者端末300から提供された閲覧側付随投稿情報を取得する。
【0031】
図5は、閲覧者が閲覧側付随投稿情報を投稿する際の操作過程における画面例を示す図である。例えば、閲覧者が投稿画像32内の所望の位置にマウスのカーソルを合わせて右ボタンのクリック操作を行うと、その操作位置に
図5に示すようなポップアップメニュー51が表示される。閲覧者が投稿画像32内の所望の位置を指で長押しする操作またはダブルタップする操作などに応じてポップアップメニュー51が表示されるようにしてもよい。ポップアップメニュー51には、選択項目として「コメント」、「いいね!」および「投げ銭」が表示されており、投稿者は何れかを選択して付随投稿情報を投稿することができるようになっている。
【0032】
投稿画像内の所望の位置を指定する操作が行われたときに、
図4のような投稿者用の選択項目を有するポップアップメニュー41を表示するか、
図5のような閲覧者用の選択項目を有するポップアップメニュー51を表示するかは、表示中の投稿画像に関連付けられている投稿者IDと、当該投稿画像を表示させているユーザに関連付けられているユーザID(投稿者IDまたは閲覧者ID)との照合によって判定することが可能である。例えば、表示中の投稿画像に関連付けられている投稿者IDと、当該投稿画像を表示させているユーザに関連付けられているユーザIDとが一致する場合は、
図4のようなポップアップメニュー41を表示する。一方、表示中の投稿画像に関連付けられている投稿者IDと、当該投稿画像を表示させているユーザに関連付けられているユーザIDとが一致しない場合は、
図5のようなポップアップメニュー51を表示する。
【0033】
例えば、閲覧者が項目「コメント」を選択した場合は、文字情報として任意のコメントをアップロードするための画面が表示され、当該画面を通じて所望のコメントを投稿情報処理装置100にアップロードすることが可能である。アップロードするコメントの内容は任意である。例えば、閲覧者指定位置に対応する制作物部位に対する感想、評価、質問などをコメントとして投稿することが可能である。閲覧者が項目「いいね!」を選択した場合は、支持情報が投稿される。また、閲覧者が項目「投げ銭」を選択した場合は、投稿者に対して金銭などを寄付するための画面が表示され、所望の金額を入力してソーシャル投銭情報として投稿することが可能である。
【0034】
閲覧側付随投稿情報登録部7は、投稿画像の閲覧者から提供された付随投稿情報(閲覧側付随投稿情報取得部6が閲覧者端末300から取得した閲覧側付随投稿情報)を、閲覧者指定位置受付部5が検出した閲覧者指定位置に関連付けて登録する。すなわち、閲覧側付随投稿情報登録部7は、閲覧者によって閲覧者指定位置に付随させる態様で付随投稿情報が投稿された場合(投稿画像内での位置の指定に続けて付随投稿情報がアップロードされた場合)、閲覧者指定位置の座標情報およびアップロードされた閲覧側付随投稿情報を閲覧者IDおよび投稿画像IDに関連付けて投稿情報記憶部101に記憶させる。
【0035】
指定位置マーク表示部9は、投稿者指定位置および閲覧者指定位置のそれぞれに対し、指定された位置であることを示す指定位置マークを表示する。ここで、指定位置マーク表示部9は、投稿者指定位置と閲覧者指定位置とを互いに識別可能な態様で示された指定位置マークを表示するのが好ましい。
図6は、投稿画像の個別表示画面において、投稿画像に重ねて指定位置マークが表示された状態の画面例を示す図である。
図6に示すように、投稿者指定位置を示す指定位置マーク(以下、投稿者指定位置マークという)61と、閲覧者指定位置を示す指定位置マーク(以下、閲覧者指定位置マークという)62とが異なる形状で構成され、両者を互いに識別可能な態様で表示されている。
【0036】
付随投稿情報表示部10は、ユーザにより指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて、投稿側付随投稿情報または閲覧側付随投稿情報を表示する。例えば、ユーザが投稿者指定位置マーク61にマウスのカーソルを合わせて左ボタンのクリック操作を行うと、付随投稿情報表示部10は、投稿者指定位置に関連付けて投稿情報記憶部101に記憶されている付随投稿情報(投稿側付随投稿情報と、投稿者指定位置と同じ位置を閲覧者指定位置に指定して投稿された閲覧側付随投稿情報が関連付けられている場合には閲覧側付随投稿情報)を読み出して表示する。付随投稿情報表示部10は、ユーザが投稿者指定位置マーク61を指でシングルタップする操作に応じて付随投稿情報を表示するようにしてもよい。
【0037】
同様に、ユーザが閲覧者指定位置マーク62にマウスのカーソルを合わせて左ボタンのクリック操作を行うと、付随投稿情報表示部10は、閲覧者指定位置に関連付けて投稿情報記憶部101に記憶されている閲覧側付随投稿情報を読み出して表示する。付随投稿情報表示部10は、ユーザが閲覧者指定位置マーク62を指でシングルタップする操作に応じて付随投稿情報を表示するようにしてもよい。
【0038】
図7は、付随投稿情報表示部10により付随投稿情報が表示された状態の画面例を示す図である。
図7に示す例では、投稿画像32に重ねて、投稿者指定位置マーク61のある投稿者指定位置に関連付けて登録されている投稿側付随投稿情報71,72および閲覧側付随投稿情報73が表示されている。複数の付随投稿情報71~73のうち、どれが投稿側付随投稿情報であり、どれが閲覧側付随投稿情報であるかを識別可能な態様で表示するのが好ましい。例えば、投稿側付随投稿情報71,72を表示する矩形枠と、閲覧側付随投稿情報73を表示する矩形枠について、線色または背景色、線種、線の太さなどを変えるようにすることが可能である。
【0039】
投稿側付随投稿情報71,72は、投稿者指定位置に対応する制作物部位における制作過程の画像71A,72A、注釈71B,72Bおよび後述する注目度分析部11により分析された注目度を示す注目度情報71C,72C(左から順に、いいねの数、コメントの数、投げ銭の合計金額)を含んでいる。閲覧側付随投稿情報73は、閲覧者指定位置(=投稿者指定位置)に対応する制作物部位に対するコメント73Bおよび注目度情報73Cを含んでいる。このように、付随投稿情報表示部10は、投稿者指定位置マーク61の表示位置が指定されたことに応じて付随投稿情報71~73を表示する際に、投稿者から投稿された制作過程の画像71A,72Aおよび注釈71B,72Bに加えて、注目度分析部11により分析された注目度を示す注目度情報71C~73Cを併せて表示するようにしている。なお、付随投稿情報71~73は、ユーザの名称またはニックネーム、アイコン画像などを含んでもよい。
【0040】
なお、厳密には、制作過程の画像71A,72Aおよび注釈71B,72Bが投稿側付随投稿情報であり、注目度情報71C,72Cは投稿側付随投稿情報ではないが、注目度情報71C,72Cは制作過程の画像71A,72Aおよび注釈71B,72Bに付随する態様で表示されるため、説明の便宜上、これも含めて投稿側付随投稿情報71,72と称している。
【0041】
本実施形態では、
図4および
図5に示したように投稿画像32内の任意の位置を指定して付随投稿情報を投稿することに加えて、
図7のように表示された付随投稿情報71~73を指定して付随投稿情報を投稿することもできるようにしている。例えば、ユーザが所望の付随投稿情報71~73の位置にマウスのカーソルを合わせて右ボタンのクリック操作を行うか、所望の付随投稿情報71~73の位置を指で長押しする操作またはダブルタップする操作を行うことにより、
図4または
図5と同様のポップアップメニュー41,51を表示させて、任意の付随投稿情報を投稿情報処理装置100に投稿できるようにしている。
【0042】
すなわち、本実施形態において投稿者は、投稿者指定位置マーク61の位置を指定して投稿側付随投稿情報を投稿することもできるし、投稿者指定位置に関連づけられた閲覧側付随投稿情報73に対して投稿側付随投稿情報を投稿することもできる。前者の場合に投稿する投稿側付随投稿情報は、制作物部位における制作過程の画像71A,72Aや注釈71B,72Bなどである。後者の場合に投稿する投稿側付随投稿情報は、閲覧者によって投稿されたコメントや質問などに対する回答コメント、それに関連する画像などである。
【0043】
また、本実施形態において閲覧者は、投稿者指定位置マーク61が表示されている制作物の部位に対して閲覧側付随投稿情報を投稿することもできるし、その部位に関して投稿者から投稿されている投稿側付随投稿情報71,72に対して閲覧側付随投稿情報を投稿することもできる。前者および後者のどちらの場合にも、閲覧者が投稿する閲覧側付随投稿情報は、コメント、いいね、投げ銭の何れかである。
【0044】
投稿画像の投稿者が閲覧側付随投稿情報73を指定して投稿者付随投稿情報を投稿した場合、投稿側付随投稿情報登録部4は、投稿者から提供された投稿者付随投稿情報を、指定された閲覧側付随投稿情報73に関連付けて投稿情報記憶部101に登録する。また、投稿画像の閲覧者が投稿側付随投稿情報71,72を指定して閲覧者付随投稿情報を投稿した場合、閲覧側付随投稿情報登録部7は、閲覧者から提供された閲覧者付随投稿情報を、指定された投稿側付随投稿情報71,72に関連付けて投稿情報記憶部101に登録する。
【0045】
ここで、表示中の付随投稿情報は、投稿者指定位置または閲覧者指定位置に関連付けて投稿情報記憶部101に登録されている。従って、指定された付随投稿情報に関連付けて付随投稿情報を登録することは、投稿者指定位置または閲覧者指定位置に関連付けて付随投稿情報を登録することに相当する。なお、投稿側付随投稿情報登録部4および閲覧側付随投稿情報登録部7は、投稿画像の投稿者または閲覧者から提供された付随投稿情報を、指定された付随投稿情報に関連付けて登録することに代えて、指定された付随投稿情報が関連付けられている投稿者指定位置または閲覧者指定位置に直接関連付けて登録するようにしてもよい。
【0046】
注目度分析部11は、投稿者指定位置および閲覧者指定位置のそれぞれ毎に、付随投稿情報が登録されている程度を閲覧者からの注目度として分析する。具体的に、注目度分析部11は、指定位置に関連づけて登録されている閲覧者のコメントの数、いいねの数、投げ銭の合計金額を集計する。投稿者指定位置に関連づけて登録されている投稿側付随投稿情報に対してコメント、いいね、投げ銭などの閲覧側付随投稿情報が投稿されているときは、投稿者指定位置に関連づけて登録されている投稿側付随投稿情報ごとにコメントの数、いいねの数、投げ銭の合計金額を集計する。この集計結果が注目度情報71C,72C,73Cとして表示される。
【0047】
投稿側付随投稿情報71,72に含まれる注目度情報71C,72Cは、閲覧者が投稿者指定位置マーク61の位置を指定した後、投稿画像32に重ねて表示された投稿側付随投稿情報71,72を更に指定して投稿した閲覧側付随投稿情報(いいね、コメント、投げ銭)の集計結果を示している。これに対し、閲覧側付随投稿情報73に含まれる注目度情報73Cは、閲覧者が投稿者指定位置マーク61の位置を指定して投稿した閲覧側付随投稿情報(いいね、コメント、投げ銭)の集計結果を示している。
【0048】
ここで、投稿側付随投稿情報71は、投稿画像32の投稿者から制作過程の画像71Aおよび注釈71Bが投稿されたことを示すものであり、この投稿側付随投稿情報71に付随する態様で、閲覧者からいいねの支持情報が10個、コメントが2個、120円相当の投げ銭が投稿されたことを示している。また、閲覧側付随投稿情報73は、投稿者指定位置マーク61の位置を閲覧者指定位置に指定して投稿画像32の閲覧者からコメントが1個、いいねの支持情報が3個、50円相当の投げ銭が投稿されたことを示している。
【0049】
図8は、付随投稿情報表示部10により付随投稿情報が表示された状態の他の画面例を示す図である。上述した
図7の画面例では、3つの付随投稿情報71~73が何れも投稿者指定位置マーク61の位置を指定して投稿されたものであり、当該指定位置に関連付けて登録されている3つの付随投稿情報71~73がそれぞれ独立して表示された状態を示している。これに対し、
図8の画面例では、閲覧側付随投稿情報73が、2つ目の投稿側付随投稿情報72を指定して投稿されたコメントを含む付随投稿情報であり、投稿側付随投稿情報72に付随する態様で表示された状態を示している。閲覧側付随投稿情報73が投稿側付随投稿情報72に付随する態様とは、投稿側付随投稿情報72と閲覧側付随投稿情報73とを1つの矩形枠内に表示し、主となる投稿側付随投稿情報72を上位側に、従となる閲覧側付随投稿情報73を下位側に表示する態様である。
【0050】
なお、
図7および
図8では、制作過程の画像71A,72Aを含む2つの投稿側付随投稿情報71,72を両方とも一度に表示する例を示しているが、これに限定されない。例えば、制作過程の画像71A,72Aを含む2つの投稿側付随投稿情報71,72を順番に表示するようにしてもよい。すなわち、制作過程の昇順または降順で何れか1つの制作工程における投稿側付随投稿情報のみを表示させ、ユーザが制作過程を辿ることを指示する操作を行ったときに、次の制作工程における投稿側付随投稿情報を表示させるようにしてもよい。
【0051】
また、
図7では、投稿画像の閲覧者が投稿者指定位置マーク61の位置と同じ位置を閲覧者指定位置として閲覧側付随投稿情報73を登録した場合に、指定位置マーク表示部9はその指定位置に閲覧者指定位置マーク62を表示せず、投稿者指定位置マーク61の表示位置を指定する操作が行われたときに、付随投稿情報表示部10が投稿側付随投稿情報71,72と共に閲覧側付随投稿情報73を表示する例を示した。これに対し、
図9に示すように、投稿画像の閲覧者が投稿者指定位置マーク61の位置と同じ位置を閲覧者指定位置として閲覧側付随投稿情報73を登録した場合に、指定位置マーク表示部9がその指定位置に閲覧者指定位置マーク62を表示するようにしてもよい。この場合、付随投稿情報表示部10は、投稿者指定位置マーク61の表示位置を指定する操作が行われたときに投稿側付随投稿情報71,72を表示する一方、閲覧者指定位置マーク62の表示位置を指定する操作が行われたときに閲覧側付随投稿情報73を表示する。
図9は、投稿者指定位置マーク61の表示位置の指定に応じて、投稿側付随投稿情報71,72が表示される一方で閲覧側付随投稿情報73が表示されていない状態を示している。
【0052】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、投稿画像の投稿者から提供された投稿側付随投稿情報を、投稿画像の中で投稿者により指定された位置(投稿者指定位置)に関連付けて登録するとともに、投稿画像の閲覧者から提供された閲覧側付随投稿情報を、投稿者指定位置および他の位置の中から指定された位置(閲覧者指定位置)に関連付けて登録するようにしている。そして、投稿者指定位置または閲覧者指定位置が指定されたときに、その指定位置に関連付けて登録されている投稿側付随投稿情報または閲覧側付随投稿情報を表示するようにしている。
【0053】
このように構成した本実施形態によれば、投稿画像の投稿者は、例えば自身が評価を得たいと考えている位置を指定して付随投稿情報を投稿することができ、このような投稿を行うと、投稿側付随投稿情報が投稿者指定位置に関連付けて登録される。一方、投稿画像の閲覧者は、例えば投稿者指定位置の投稿側付随投稿情報を閲覧した上で当該投稿者指定位置に関連付けて付随投稿情報を投稿したり、自身が評価やコメント等を行いたいと考えている別の位置を指定して付随投稿情報を投稿したりすることができ、このような投稿を行うと、閲覧側付随投稿情報が閲覧者指定位置に関連付けて登録される。そして、投稿者指定位置または閲覧者指定位置が指定されると、その指定位置に関連付けて登録されている投稿側付随投稿情報または閲覧側付随投稿情報が表示される。
【0054】
このように、投稿者は、自ら任意の位置を指定して投稿側付随投稿情報を投稿することにより、投稿者が投稿画像の中で特に評価を得たいと考えている位置に対して閲覧者から付随投稿情報が投稿されやすい状況を作ることができる。また、閲覧者は、投稿側付随投稿情報を参照しながら所望の位置(投稿者指定位置と同じ位置および他の位置の何れも含む)に付随投稿情報を投稿することができるようになる。このように、本実施形態によれば、投稿画像の投稿者および閲覧者の双方にとって満足度の高揚が期待される投稿の仕組みを提供することが可能である。
【0055】
また、本実施形態によれば、閲覧者は、投稿者指定位置を指定して閲覧側付随投稿情報を投稿することも可能であるし、投稿者指定位置とは異なる別の位置を指定して閲覧側付随投稿情報を投稿することも可能である。投稿者指定位置を指定して閲覧側付随投稿情報が投稿されている場合は、投稿者が投稿画像の中で注目して欲しいと考えている制作物の部位と、閲覧者が興味を持った部位とが一致していると言える。逆に、投稿者指定位置とは別の位置を指定して閲覧側付随投稿情報が投稿されている場合は、投稿者が投稿画像の中で注目して欲しいと考えている制作物の部位と、閲覧者が興味を持った部位とが一致していないと言える。これにより、投稿側付随投稿情報と閲覧側付随投稿情報とがどの位置に対して投稿されているかによって、投稿者と閲覧者との意識の一致(共感)または意識のズレを把握することも可能である。
【0056】
これに関して、本実施形態では、投稿者指定位置および上記閲覧者指定位置のそれぞれに対し、指定された位置であることを示す指定位置マークを表示するようにし、投稿者指定位置と閲覧者指定位置とを互いに識別可能な態様で示された指定位置マークを表示するようにしている。これにより、投稿者指定位置マークの表示位置と閲覧者指定位置マークの表示位置とが一致しているか否かにより、投稿者と閲覧者との意識の一致またはズレを容易に把握することが可能である。
【0057】
また、本実施形態では、投稿画像は、一連の制作工程を経て制作されるプラモデル等の制作物の画像であり、投稿者が任意の位置を指定して、その指定位置に対応する制作物部位における制作過程の画像および注釈の少なくとも一方を投稿側付随投稿情報として投稿できるようにし、投稿された投稿側付随投稿情報を投稿者指定位置に関連付けて登録するようにしている。そして、投稿者指定位置が指定されたときに、その投稿者指定位置に関連付けて登録されている投稿側付随投稿情報を表示するようにしている。
【0058】
これにより、投稿者は、ただ単に完成品の制作物の画像を投稿して閲覧者からの評価を待つだけでなく、特定の部位の特徴、その部位を制作する際のコツ、制作上のこだわりのポイント、作品表現を行うための苦労や工夫などを制作過程の画像や注釈として投稿し、閲覧者に対するアピールを行うことも可能である。また、閲覧者は、完成品としての制作物の画像を見るだけでなく、制作過程においてどのようなところをどのように工夫して制作されたのかを知ることができるので、完成品の画像を見ること以上に興味深い情報を得ることができる。
【0059】
さらに、本実施形態では、投稿者指定位置に関連付けて登録された投稿側付随投稿情報に関連付けて投稿側付随投稿情報または閲覧側付随投稿情報を登録する機能や、閲覧者指定位置に関連付けて登録された閲覧側付随投稿情報に関連付けて投稿側付随投稿情報または閲覧側付随投稿情報を登録する機能を備えている。これにより、例えば、閲覧者は、完成品の投稿画像の中から任意の部位を指定して閲覧側付随投稿情報を投稿するだけでなく、制作過程の画像や注釈を含む投稿側付随投稿情報を指定して閲覧側付随投稿情報を投稿することもできる。このため、投稿者は、完成品に対する評価に加えて、制作過程に対する評価も得ることが可能である。
【0060】
これに関して、本実施形態では、指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて付随投稿情報表示部10が投稿側付随投稿情報(例えば、
図7~
図9の投稿側付随投稿情報71,72)を表示する際に、その投稿側付随投稿情報に対する閲覧者の注目度を示す注目度情報(いいねの数、コメントの数、投げ銭の合計金額)を含めて表示するようにしている。また、指定位置マークの表示位置が指定されたことに応じて付随投稿情報表示部10が閲覧側付随投稿情報(例えば、
図7または
図9の閲覧側付随投稿情報73)を表示する際に、その指定位置の制作物部位に対する閲覧者の注目度を示す注目度情報を含めて表示するようにしている。これにより、完成品の指定位置における制作物部位そのものに対する評価と、当該制作物部位の制作過程に対する評価とを分かりやすく提供することができる。
【0061】
なお、以上のように付随投稿情報表示部10が付随投稿情報71~73を表示するときに注目度情報71C~73Cを表示することに加えて、指定位置マーク表示部9が、投稿者指定位置および閲覧者指定位置のそれぞれに対し、注目度分析部11により投稿者指定位置および閲覧者指定位置のそれぞれごとに分析された注目度を視認可能な態様で示された指定位置マークを表示するようにしてもよい。このようにすれば、指定位置マークの表示位置を指定して
図7~
図9のように付随投稿情報71~73を表示させなくても、指定位置マークが表示されただけの状態で、指定位置マークの位置に対する閲覧者の注目度を認識することが可能である。
【0062】
例えば、注目度分析部11により集計されるコメントの数、いいねの数、投げ銭の合計金額の何れか1つまたは複数の組み合わせに応じて所定の関数により注目度スコアを計算し、注目度スコアの値に応じて、注目度を視認可能な態様で示された指定位置マークを表示するようにすることが可能である。ここで、指定位置に対して関連付けられた閲覧側付随投稿情報(コメント、いいね、投げ銭)と、指定位置に関連づけられた投稿者付随投稿情報または閲覧側付随投稿情報に対して関連付けられた閲覧側付随投稿情報とがある場合、両方の閲覧側付随投稿情報を総合して指定位置の注目度スコアを計算する。
図7の例でいうと、投稿者指定位置マーク61が表示された投稿者指定位置に関して、3つの注目度情報71C~73Cに基づいて注目度スコアを計算する。
【0063】
注目度スコアにより表される注目度を視認可能な指定位置マークの態様として、例えば、注目度スコアの値に応じて指定位置マークを色分け表示するようにすることが可能である。あるいは、注目度スコアの値に応じて順位付けを行い、その順位を示す数値を指定位置マークと共に表示するようにしてもよい。ここで、投稿者指定位置と閲覧者指定位置とを分けて別々に順位付けを行ってもよいし、投稿者指定位置と閲覧者指定位置とを合わせて統一的に順位付けを行ってもよい。あるいは、投稿者指定位置マークについては色分け表示を行い、閲覧者指定位置マークについては順位表示を行うようにしてもよい。
図10はこの場合の表示例を示す図であり、色分け表示された投稿者指定位置マーク61
-1~61
-3および順位付けされた閲覧者指定位置マーク62
-1~62
-3がそれぞれ3つずつ表示されている。
【0064】
なお、上記実施形態では、投稿者指定位置または閲覧者指定位置に関連づけて付随投稿情報が登録された後は、指定位置に対して指定位置マークを常に表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、指定位置マーク表示部9は、投稿者指定位置において、初期状態では投稿者指定位置マークを非表示とし、投稿者または閲覧者からの指示に応じて、投稿者指定位置マークを表示する(非表示状態から表示状態に切り替える)ようにしてもよい。
【0065】
このようにすれば、閲覧者は、投稿者指定位置が可視化されていない状態で投稿画像を閲覧し、投稿者の意思表示に影響されない状態で、自身の感性を頼りに興味を持った位置を指定して閲覧側付随投稿情報を投稿することができる。また、閲覧側付随投稿情報を投稿した後または投稿する位置を決めた後に投稿者指定位置マークを表示させることにより、閲覧者が自身の感性を頼りに興味を持った位置が、投稿者が制作において工夫した位置と一致していたかどうかを確認することができる。例えば、プラモデル作りに定評のある投稿者の投稿画像に対して閲覧者が以上のような見方で投稿を行うことにより、閲覧者の感性の鋭さやプラモデル制作の力量などを自らテストしてみるといった楽しみ方もできる。
【0066】
また、上記実施形態では、制作物の一例としてプラモデルを挙げたが、これに限定されるものではない。一連の制作工程を経て制作される制作物であれば何れも適用可能である。一例として、手芸、DIY(Do It Yourself)による手作り工作物、レザークラフト、バルーンアート、陶芸、フラワーアレンジメントなどの制作物が挙げられる。
【0067】
また、上記実施形態では、制作物の完成品の画像を投稿画像とし、制作過程の画像を投稿側付随投稿情報とする例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、投稿者が一押しとする制作過程の画像を投稿画像とし、他の制作過程の画像や完成品の画像を投稿側付随投稿情報とするようにしてもよい。あるいは、完成品のある角度から見た画像を投稿画像とし、他の角度から見た画像を投稿側付随投稿情報とするようにしてもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、投稿画像が静止画であることを前提として説明したが、動画であってもよい。投稿側付随投稿情報として投稿する制作過程の画像に関しても同様に、静止画であってもよいし、動画であってもよい。また、上記実施形態では、付随投稿情報として画像、注釈、コメント、いいね、投げ銭を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、音声を付随投稿情報として投稿できるようにしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、投稿画像に対して、投稿側付随投稿情報と閲覧側付随投稿情報とをやり取りすることによって、投稿者と閲覧者とが相互にコミュニケーションを行うことができる仕組みを提供しているが、これに加えて、閲覧者から投稿者に対して制作物の制作を依頼することが可能な制作リクエスト機能を設けてもよい。閲覧者が閲覧側付随投稿情報として投稿するコメントにおいて制作物の制作を依頼することも可能ではあるが、その制作依頼の内容が表示されて第三者にも広く公開されてしまう。そこで、非公開で制作リクエストを行うことを可能にする機能を設けることが考えられる。また、閲覧者が投稿者をフォローできるように、気に入った投稿者を登録可能とし、ファンクラブやコミュニティの作成およびこれに対する参加を行うことを可能にする機能を設けてもよい。
【0070】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0071】
1 投稿画像取得部
2 投稿者指定位置受付部
3 投稿側付随投稿情報取得部
4 投稿側付随投稿情報登録部
5 閲覧者指定位置受付部
6 閲覧側付随投稿情報取得部
7 閲覧側付随投稿情報登録部
8 投稿画像表示部
9 指定位置マーク表示部
10 付随投稿情報表示部
11 注目度分析部
100 投稿情報処理装置
101 投稿情報記憶部
200 投稿者端末
300 閲覧者端末