(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023596
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】中央課金処理装置、料金収受システム、出口課金処理装置、課金処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/06 20110101AFI20230209BHJP
G08G 1/01 20060101ALI20230209BHJP
G08G 1/015 20060101ALI20230209BHJP
G07B 15/00 20110101ALN20230209BHJP
【FI】
G07B15/06
G08G1/01 E
G08G1/015 A
G07B15/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021129247
(22)【出願日】2021-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】芝田 裕
(72)【発明者】
【氏名】山口 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 利恵
【テーマコード(参考)】
3E127
5H181
【Fターム(参考)】
3E127AA16
3E127BA06
3E127BA61
3E127CA13
3E127CA16
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3E127DA21
3E127EA03
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3E127EA21
3E127EA33
3E127FA27
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181CC14
5H181DD04
5H181EE07
5H181EE10
(57)【要約】
【課題】有料道路の出口において、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる中央課金処理装置、料金収受システム、出口課金処理装置、課金処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】中央課金処理装置は、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測における渋滞区間に関連する対象入口を取得する対象入口取得部と、渋滞区間に関連する対象出口を取得する対象出口取得部と、対象入口に設置された入口課金処理装置から、対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、渋滞区間に基づく料金変動情報を、車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成するテーブル作成部と、通知テーブルを対象出口に設置された出口課金処理装置に配信する配信部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有料道路の渋滞状況又は渋滞予測における渋滞区間に関連する対象入口を取得する対象入口取得部と、
前記渋滞区間に関連する対象出口を取得する対象出口取得部と、
前記対象入口に設置された入口課金処理装置から、前記対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、
前記渋滞区間に基づく料金変動情報を、前記車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成するテーブル作成部と、
前記通知テーブルを前記対象出口に設置された出口課金処理装置に配信する配信部と、を備える中央課金処理装置。
【請求項2】
前記対象入口取得部が、前記対象入口として、前記渋滞区間と同一の路線の入口、又は前記渋滞区間に向かう入口を取得する請求項1に記載の中央課金処理装置。
【請求項3】
前記対象出口取得部が、前記渋滞区間の手前の前記対象出口と、前記渋滞区間内の前記対象出口と、前記渋滞区間の通過先の前記対象出口と、を取得する請求項1又は2に記載の中央課金処理装置。
【請求項4】
前記通知テーブルにおいて、前記料金変動情報が、前記渋滞区間と前記対象出口との位置関係に関連している請求項1から3のいずれか一項に記載の中央課金処理装置。
【請求項5】
前記通知テーブルが、車種区分情報を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の中央課金処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の中央課金処理装置と、
前記入口課金処理装置と、
前記出口課金処理装置と、を備える料金収受システム。
【請求項7】
有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口に設置された出口課金処理装置であって、
中央課金処理装置から配信された、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口に到来した車両の車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを前記出口課金処理装置内の記録媒体に記録する記録処理部と、
前記対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得する出口車両情報取得部と、
前記通知テーブルを参照して、前記出口車両特定情報に関連する前記料金変動情報を特定し、前記料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行う課金処理部と、を備える出口課金処理装置。
【請求項8】
有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口を取得し、
前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口を取得し、
前記対象入口に設置された入口課金処理装置から、前記対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得し、
前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成し、
前記通知テーブルを前記対象出口に設置された出口課金処理装置に配信する課金処理方法。
【請求項9】
中央課金処理装置から配信された、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口に到来した車両の車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口に設置された出口課金処理装置内の記録媒体に記録し、
前記対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得し、
前記通知テーブルを参照して、前記出口車両特定情報に関連する前記料金変動情報を特定し、前記料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行う課金処理方法。
【請求項10】
中央課金処理装置のコンピュータに、
有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口を取得し、
前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口を取得し、
前記対象入口に設置された入口課金処理装置から、前記対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得し、
前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成し、
前記通知テーブルを前記対象出口に設置された出口課金処理装置に配信する
ことを実行させるプログラム。
【請求項11】
有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口に設置された出口課金処理装置のコンピュータに、
中央課金処理装置から配信された、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口に到来した車両の車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを前記出口課金処理装置内の記録媒体に記録し、
前記対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得し、
前記通知テーブルを参照して、前記出口車両特定情報に関連する前記料金変動情報を特定し、前記料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行う
ことを実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、中央課金処理装置、料金収受システム、出口課金処理装置、課金処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
有料道路に利用されている電子式料金収受システム(Electronic Toll Collection System;ETC(登録商標))は、料金所の各車線(レーン)に設置された無線通信装置と、車両に搭載された車載器とが無線通信を行うことで、走行中の車両に対し自動的に料金収受処理(決済処理)を行うことを可能とする。
【0003】
このような処理に関連する技術として、特許文献1に開示されるような料金収受システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1では、道路の料金収受を行うシステムと連動し、迂回路を走行した際の割引料金を収受料金に反映して料金収受を行うシステムではないので、即時に割引料金を料金収受に反映できない。
つまり、特許文献1に開示されるシステムは、料金収受システムではなく、有料道路を走行する車両に対して迂回路案内を提示するシステムである。
例えば、特許文献1に開示されるシステムは、渋滞回避により迂回路を走行すると割引があるという情報をその決定料金(割引料金)とその迂回路を車両にカーナビゲーションなどで通知するシステムである。
例えば、特許文献1に開示されるシステムは、迂回路策定とそれの割引料金策定を行うシステムである。
例えば、特許文献1に開示されるシステムは、車両に迂回路と割引料金を通知するシステムである。
例えば、特許文献1に開示されるシステムは、迂回路の割引料金を算出し、車両に案内するシステムである。
このため、特許文献1に開示されるシステムは、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できない。例えば、特許文献1に開示されるシステムは、道路の料金システムに渋滞情報を反映して、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できない。
【0006】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、有料道路の出口において、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる中央課金処理装置、料金収受システム、出口課金処理装置、課金処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る中央課金処理装置は、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測における渋滞区間に関連する対象入口を取得する対象入口取得部と、前記渋滞区間に関連する対象出口を取得する対象出口取得部と、前記対象入口に設置された入口課金処理装置から、前記対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、前記渋滞区間に基づく料金変動情報を、前記車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成するテーブル作成部と、前記通知テーブルを前記対象出口に設置された出口課金処理装置に配信する配信部と、を備える。
【0008】
本開示に係る出口課金処理装置は、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口に設置された出口課金処理装置であって、中央課金処理装置から配信された、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口に到来した車両の車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを前記出口課金処理装置内の記録媒体に記録する記録処理部と、前記対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得する出口車両情報取得部と、前記通知テーブルを参照して、前記出口車両特定情報に関連する前記料金変動情報を特定し、前記料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行う課金処理部と、を備える。
【0009】
本開示に係る課金処理方法は、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口を取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口を取得し、前記対象入口に設置された入口課金処理装置から、前記対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成し、前記通知テーブルを前記対象出口に設置された出口課金処理装置に配信する。
【0010】
本開示に係る課金処理方法は、中央課金処理装置から配信された、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口に到来した車両の車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口に設置された出口課金処理装置内の記録媒体に記録し、前記対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得し、前記通知テーブルを参照して、前記出口車両特定情報に関連する前記料金変動情報を特定し、前記料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行う。
【0011】
本開示に係るプログラムは、中央課金処理装置のコンピュータに、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口を取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口を取得し、前記対象入口に設置された入口課金処理装置から、前記対象入口に到来した車両の車両特定情報を含む車両情報を取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを作成し、前記通知テーブルを前記対象出口に設置された出口課金処理装置に配信することを実行させる。
【0012】
本開示に係るプログラムは、有料道路の渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口に設置された出口課金処理装置のコンピュータに、中央課金処理装置から配信された、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報を、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口に到来した車両の車両特定情報に関連するように含む通知テーブルを前記出口課金処理装置内の記録媒体に記録し、前記対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得し、前記通知テーブルを参照して、前記出口車両特定情報に関連する前記料金変動情報を特定し、前記料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行うことを実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本開示の中央課金処理装置、料金収受システム、出口課金処理装置、課金処理方法、及びプログラムによれば、有料道路の出口において、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の実施形態に係る料金収受システムの全体構成を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る中央課金処理装置の機能構成を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る入口課金処理装置の機能構成を示す図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る出口課金処理装置の機能構成を示す図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る本線課金処理装置の機能構成を示す図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る入口FF課金処理装置の機能構成を示す図である。
【
図7】本開示の実施形態に係る車両情報の例を示す図である。
【
図8】本開示の実施形態に係る通知テーブルの例を示す図である。
【
図9】本開示の実施形態に係る中央課金処理装置の処理フローを示す図である。
【
図10】本開示の実施形態に係る出口課金処理装置の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
以下、実施形態に係る料金収受システムについて、
図1~
図10を参照しながら説明する。
【0016】
(料金収受システムの全体構成)
図1に示す料金収受システム9は、電子式料金収受システム(ETC)であって、道路事業者が管理する有料道路Uの料金収受に適用される。
【0017】
有料道路Uの構成について説明する。
図1に示すように、有料道路Uは、本線LM上に、入口INとして、入口料金所G2及び入口フリーフローG5を有する。
有料道路Uは、本線LM上に、出口OUTとして、出口料金所G3をさらに有する。
例えば、有料道路Uは、本線LM上に、本線料金所G4をさらに有してもよい。
【0018】
入口INには一般道路から有料道路Uに進入しようとする車両Aが到来する。
【0019】
例えば、入口料金所G2は、流入車線L2に設けられてもよい。
その際、車両Aは、流入車線L2を走行して入口料金所G2に到来し、入口料金所G2の通過後、有料道路Uを走行する。
例えば、入口料金所G2には、到来した車両Aの車載器Cとの間で無線通信を行うための無線通信装置や、車両Aの車軸数等の検出結果に基づいてその車種区分を特定可能な車種判別装置などが設けられてもよい。
【0020】
例えば、入口フリーフローG5は、入口FF車線L2Fに設けられてもよい。
入口FF車線L2Fは、FF(フリーフロー)車線であり、料金所ゲートが設けられていない流入車線である。
例えば、入口フリーフローG5には、到来した車両Aの車載器Cとの間で無線通信を行うための無線通信装置が設けられてもよい。
【0021】
出口料金所G3には有料道路Uから一般道路に退出しようとする車両Aが到来する。
例えば、出口料金所G3は、流出車線L3に設けられてもよい。
その際、車両Aは、有料道路Uを走行して出口料金所G3に到来し、出口料金所G3の通過後、流出車線L3を走行して一般道路に戻る。
例えば、流出車線L3の路側には、到来した車両Aに対し無線通信による課金処理を行う無線通信装置、徴収された課金額を即時通知するための路側表示器などが設けられてもよい。
【0022】
本線料金所G4は、本線LM上に設けられた料金所であり、集約料金所ともいう。本線料金所G4では、有料道路Uの本線LMを走行する車両Aが通過する。
例えば、本線料金所G4の各車線には、入口料金所G2と同様の無線通信装置、車種判別装置などが設けられてもよい。
【0023】
次に、料金収受システム9について説明する。
図1に示すように、料金収受システム9は、中央課金処理装置1と、出口課金処理装置3とを備える。
例えば、料金収受システム9は、入口課金処理装置として、入口課金処理装置2及び入口FF課金処理装置5をさらに備えてもよい。
例えば、料金収受システム9は、本線課金処理装置4をさらに備えてもよい。
【0024】
例えば、料金収受システム9は、情報定義システム7と接続され、情報定義システム7から各種定義情報を取得してもよい。
例えば、料金収受システム9は、渋滞情報システム8と接続され、渋滞情報システム8と連動されてもよい。その際、料金収受システム9は、渋滞情報システム8から、有料道路Uのリアルタイムな渋滞状況又はリアルタイムな渋滞予測を含む渋滞情報を取得してもよい。なお、これらの渋滞状況及び渋滞予測は、高速道路における渋滞の実区間を含む。
【0025】
中央課金処理装置1は、広域通信網を介して有料道路Uの各料金所やFF車線に設置された課金処理装置と通信可能に接続されており、各課金処理装置から逐次受信する情報を集約し、各課金処理装置に向けて配信する。
【0026】
入口課金処理装置2は、入口料金所G2に設置される装置である。入口料金所G2に複数の車線(レーン)が存在する場合、入口課金処理装置2は、各車線に設置される。
入口課金処理装置2は、入口料金所G2の車線を通過する車両Aの車両情報(後述)を取得し、この車両情報を中央課金処理装置1に送信する。
例えば、入口料金所G2の各車線には、車両Aの車種区分を判別可能な車種判別装置が設置されている場合、入口課金処理装置2が送信する車両情報には、判別された車種区分に関連する車種区分情報が含まれてもよい。
【0027】
出口課金処理装置3は、有料道路Uの出口OUTに設置される。
例えば、出口課金処理装置3は、出口料金所G3に設置される装置であってもよい。
例えば、出口料金所G3に複数の車線が存在する場合、出口課金処理装置3は、各車線に設置されてもよい。
出口課金処理装置3は、中央課金処理装置1から配信された通知テーブルTTをローカルの自装置内の記録媒体に保存している。
例えば、出口課金処理装置3は、各車線を通過する車両Aに対し、中央課金処理装置1から配信された通知テーブルTTを参照し、正しい車種区分等に基づく即時課金及び即時通知を行ってもよい。
例えば、出口課金処理装置3は、出口料金所G3の車線を通過する車両Aの車両情報を取得し、これを中央課金処理装置1に送信してもよい。
【0028】
本線課金処理装置4は、本線料金所G4に設置される装置である。本線料金所G4に複数の車線が存在する場合、本線課金処理装置4は、各車線に設置される。
例えば、本線課金処理装置4は、中央課金処理装置1から配信された通知テーブルTTをローカルの記録媒体に保存してもよい。その際、本線課金処理装置4は、本線料金所G4の車線を通過する車両Aから取得した車両情報が、ローカルの記録媒体に保存されている通知テーブルTTに既に記録されているか否か等を判定し、その判定結果に応じて、取得した車両情報を中央課金処理装置1に送信してもよい。
【0029】
入口FF課金処理装置5は、入口フリーフローG5に設置される装置である。
入口FF課金処理装置5は、入口FF車線L2F上に設置されている。入口FF課金処理装置5は、入口課金処理装置2と同様に、入口FF車線L2Fを走行する車両Aの車両情報を取得し、これを中央課金処理装置1に送信する。
例えば、入口FF車線L2Fには車種判別装置が設置されていなくてもよい。その際、入口FF課金処理装置5が送信する車両情報には、車種区分情報が含まれていなくてもよい。
なお、入口課金処理装置2、入口FF課金処理装置5、および出口課金処理装置3において、その一部が車線上または車線付近に設置され一部は車線から離れた場所に設置されてもよい。
【0030】
(中央課金処理装置の機能構成)
図2に示すように、中央課金処理装置1は、対象入口取得部101と、対象出口取得部102と、車両情報取得部103と、テーブル作成部104と、配信部105と、を機能的に備える。
【0031】
例えば、中央課金処理装置1は、ハードウェア構成として、CPU10と、メモリ11と、通信インタフェース12と、記録媒体13とを備えてもよい。
【0032】
CPU10は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU10の機能については後述する。
メモリ11は、いわゆる主記憶装置であって、CPU10の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース12は、広域通信網を介して、各課金処理装置、情報定義システム7、渋滞情報システム8等と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
記録媒体13は、いわゆる補助記憶装置であって、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの大容量記憶デバイスである。本実施形態においては、記録媒体13には通知テーブルTTが記録される。
【0033】
次に、中央課金処理装置1のCPU10の機能について説明する。
【0034】
例えば、CPU10は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、対象入口取得部101、対象出口取得部102、車両情報取得部103、テーブル作成部104、及び配信部105としての機能を発揮してもよい。
【0035】
対象入口取得部101は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測における渋滞区間に関連する対象入口IN1を取得する。
【0036】
例えば、対象入口取得部101は、情報定義システム7から、入口INの情報と、対象入口IN1の定義情報と、渋滞区間の定義情報と、を取得してもよい。
他方、対象入口取得部101は、渋滞情報システム8から、定期的に、有料道路Uのリアルタイムな渋滞状況又はリアルタイムな渋滞予測を含む渋滞情報を取得してもよい。
例えば、対象入口取得部101は、取得したリ渋滞情報と渋滞区間の定義情報とに基づき、リアルタイムな渋滞区間を特定してもよい。
さらに、対象入口取得部101は、取得した渋滞区間と対象入口の定義情報とに基づき、対象入口IN1を特定することにより、対象入口IN1を取得してもよい。
なお、これらの定義情報は、情報定義システム7から中央課金処理装置1へ定期的に配信されてもよい。以下で必要な定義情報についても同様である。
【0037】
例えば、対象入口取得部101は、対象入口IN1として、渋滞区間と同一の路線の入口IN、又は渋滞区間に向かう入口INを取得してもよい。
例えば、対象入口取得部101は、対象入口IN1として、渋滞区間より上流の入口INのうち、渋滞区間と同一の路線の入口INと、渋滞区間に向かう入口INと、の全ての入口INを取得してもよい。
例えば、対象入口取得部101は、対象入口IN1として、渋滞区間より上流の入口IN及び渋滞区間内の入口INのうち、渋滞区間と同一の路線の入口INと、渋滞区間に向かう入口INと、の全ての入口INを取得してもよい。
【0038】
対象出口取得部102は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測における渋滞区間に関連する対象出口OUT1を取得する。
【0039】
例えば、対象出口取得部102は、情報定義システム7から、出口OUTの情報と、対象出口OUT1の定義情報と、渋滞区間の定義情報と、を取得してもよい。
他方、対象出口取得部102は、渋滞情報システム8から、定期的に、有料道路Uのリアルタイムな渋滞状況又はリアルタイムな渋滞予測を含む渋滞情報を取得してもよい。
例えば、対象出口取得部102は、取得した渋滞情報と渋滞区間の定義情報とに基づき、リアルタイムな渋滞区間を特定してもよい。
さらに、対象出口取得部102は、取得した渋滞区間と対象出口の定義情報とに基づき、対象出口OUT1を特定することにより、対象出口OUT1を取得してもよい。
【0040】
例えば、対象出口取得部102は、対象出口OUT1として、対象入口IN1より下流の出口OUTのうち、渋滞区間と同一の路線の出口OUTと、渋滞区間に向かう出口OUTと、渋滞区間内の出口OUTと、渋滞区間から向かう出口OUTと、の全ての出口OUTを取得してもよい。
【0041】
例えば、対象出口取得部102は、渋滞区間の手前の対象出口OUT1と、渋滞区間内の対象出口OUT1と、渋滞区間の通過先の対象出口OUT1と、を取得してもよい。
その際、渋滞区間の手前の対象出口OUT1は、渋滞区間の上流端よりさらに上流に設けられている対象出口OUT1であってもよい。
また、渋滞区間内の対象出口OUT1は、渋滞区間の上流端から下流端の間に設けられている対象出口OUT1であってもよい。
また、渋滞区間の通過先の対象出口OUT1は、渋滞区間の下流端よりさらに下流に設けられている対象出口OUT1であってもよい。
例えば、対象出口取得部102は、対象出口OUT1を、渋滞区間の手前の対象出口OUT1と、渋滞区間内の対象出口OUT1と、渋滞区間の通過先の対象出口OUT1と、に識別してもよい。
【0042】
車両情報取得部103は、対象入口IN1に設置された入口課金処理装置から、対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得する。
例えば、車両情報取得部103は、対象入口IN1に設置された入口課金処理装置2から、対象入口IN1の入口料金所G2に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得してもよい。
例えば、車両情報取得部103は、対象入口IN1に設置された入口FF課金処理装置5から、対象入口IN1の入口フリーフローG5に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得してもよい。
【0043】
例えば、車両情報取得部103が取得する車両情報Dには、その車両Aを特定可能な車両特定情報DIの他、車両Aの車軸数等の検出結果を用いて判別された車種区分情報DCが含まれてもよい。
例えば、車軸数は、路面に設置された踏板(後述)が、走行する車両Aのタイヤによって順次踏み付けられることによって検出されるものであり、つまり、車両Aの走行に伴って検出される特徴の一態様であってもよい。
例えば、車両Aの走行に伴って検出される特徴は、他の実施形態では車軸数に限られることはなく、例えば、光学センサなどに基づいて検出される車長などであってもよい。
【0044】
例えば、車両情報取得部103は、対象入口IN1以外に設置された入口課金処理装置2から、入口料金所G2に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dをさらに取得してもよい。
例えば、車両情報取得部103は、対象入口IN1以外に設置された入口FF課金処理装置5から、入口フリーフローG5に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dをさらに取得してもよい。
例えば、車両情報取得部103は、出口課金処理装置3から、出口料金所G3に到来した車両Aの出口車両特定情報DJを含む車両情報をさらに取得してもよい。
例えば、車両情報取得部103は、本線課金処理装置4から、本線料金所G4に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dをさらに取得してもよい。
【0045】
テーブル作成部104は、渋滞区間に基づく料金変動情報DVを、対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを作成する。
例えば、通知テーブルTTは、車種区分情報DCを含んでもよい。
例えば、料金変動情報DVは、割引率及び割増率を含んでもよい。
【0046】
例えば、テーブル作成部104は、情報定義システム7から、渋滞区間の定義情報と、渋滞区間に関連する割引率及び割増率の定義情報と、を取得してもよい。
他方、テーブル作成部104は、渋滞情報システム8から、有料道路Uのリアルタイムな渋滞状況又はリアルタイムな渋滞予測を含む渋滞情報を取得してもよい。
例えば、テーブル作成部104は、取得した渋滞情報と渋滞区間の定義情報とに基づき、リアルタイムな渋滞区間を特定してもよい。
さらに、テーブル作成部104は、取得した渋滞区間と渋滞区間に関連する割引率及び割増率の定義情報とに基づき、リアルタイムな割引率及び割増率を計算し、料金変動情報DVとして、計算した割引率及び割増率を通知テーブルTTに含めてよい。
【0047】
例えば、通知テーブルTTにおいて、料金変動情報DVは、渋滞区間と対象出口OUT1との位置関係に関連していてもよい。
例えば、テーブル作成部104は、割引率及び割増率の定義情報を用いて、料金変動情報DVとして、渋滞区間の手前の対象出口OUT1にはPa%割引である旨の情報、渋滞区間内の対象出口OUT1にはPb%割引(Pb%<Pa%)である旨の情報、渋滞区間の通過先の対象出口OUT1にはPc%割増である旨の情報を関連づけてもよい。
【0048】
例えば、テーブル作成部104は、各課金処理装置から受信した車両情報Dを集約して全車両情報テーブルを作成し、作成した全車両情報テーブルに料金変動情報DVを付して料金変動情報DVを含む通知テーブルTTを作成してもよい。
例えば、テーブル作成部104は、入口課金処理装置2、本線課金処理装置4及び入口FF課金処理装置5から逐次受信する車両情報Dを、新たに有料道路Uに進入した車両Aの車両情報Dとして通知テーブルTTに追加してもよい。他方で、テーブル作成部104は、新たに有料道路Uから退出した車両Aの車両情報Dとして通知テーブルTTから除外するとともに、これらを集約して、通知テーブルTTを更新してもよい。
【0049】
配信部105は、テーブル作成部104で作成された料金変動情報DVを含む通知テーブルTTを、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に配信する。
例えば、配信部105は、通知テーブルTTを、全ての対象出口OUT1に設置された各出口課金処理装置3に配信してもよい。
例えば、配信部105は、全ての対象出口OUT1に共通して、同じ内容の通知テーブルTTを配信してもよい。
さらに、配信部105は、通知テーブルTTを、対象出口OUT1以外の出口OUTに設置された出口課金処理装置3に配信してもよい。
また、配信部105は、通知テーブルTTを、入口課金処理装置2、本線課金処理装置4、入口FF課金処理装置5等に配信してもよい。
【0050】
(入口課金処理装置の機能構成)
図3に示すように、入口課金処理装置2は、記録処理部201と、入口車両情報取得部202と、入口送信部203と、車載器情報書込部204と、を機能的に備える。
【0051】
例えば、入口課金処理装置2は、ハードウェア構成として、CPU20と、メモリ21と、通信インタフェース22と、路側機器インタフェース23と、記録媒体24とを備えてもよい。
【0052】
CPU20は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU20の機能については後述する。
メモリ21は、CPU20の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース22は、広域通信網を介して中央課金処理装置1と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
路側機器インタフェース23は、入口料金所G2の各車線に設けられた路側機器(無線通信装置2A、車種判別装置2B)と通信するための接続インタフェースである。
記録媒体24は、入口課金処理装置2内に設けられたローカルの記録媒体であって、HDDやSSDなどの大容量記憶デバイスである。
【0053】
次に、入口課金処理装置2に接続される路側機器(無線通信装置2A、車種判別装置2B)について説明する。
【0054】
無線通信装置2Aは、入口料金所G2に到来した車両Aの車載器C(
図1)との間でDSRC(Dedicated Short Range Communications)を用いた無線通信を行い、車載器Cに記録された各種情報(車載器ID、ICカード情報、車両ナンバーなど)を取得する。
【0055】
車種判別装置2Bは、走行中の車両の正しい車種区分を特定可能とする装置である。車種判別装置2Bは、踏板や車両検知器などを通じて、車線を通過する車両Aの車軸数を検出する。これにより、車種判別装置2Bは、通過する車両Aの車軸数の検出結果を用いて走行中の車両Aの車種区分情報DCを特定する。
【0056】
次に、入口課金処理装置2のCPU20の機能について説明する。
【0057】
CPU20は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、記録処理部201、入口車両情報取得部202、入口送信部203及び車載器情報書込部204としての機能を発揮する。
【0058】
記録処理部201は、各処理に係るデータをローカルの記録媒体24に記録する。
例えば、記録処理部201は、中央課金処理装置1から配信された通知テーブルTTをローカルの記録媒体24に記録してもよい。
【0059】
入口車両情報取得部202は、無線通信装置2A及び車種判別装置2Bを通じて、入口料金所G2に到来した車両Aの車両情報Dを取得する。ここで取得される車両情報Dには、当該車両Aを特定可能な車両特定情報DIと、少なくとも車両Aの車軸数の検出結果を用いて判別された車種区分情報DCと、が含まれる。
【0060】
入口送信部203は、車両特定情報DIと車種区分情報DCとを含む車両情報Dを中央課金処理装置1に送信する。
【0061】
車載器情報書込部204は、車載器C(
図1)に予め登録されている車載器車種区分情報を読み出して、車載器C内にセットされているICカードに書き込む。
【0062】
(出口課金処理装置の機能構成)
図4に示すように、出口課金処理装置3は、記録処理部301と、出口車両情報取得部302と、課金処理部305と、を機能的に備える。
例えば、出口課金処理装置3は、出口送信部303と、車載器情報読取部304と、をさらに機能的に備えてもよい。
【0063】
例えば、出口課金処理装置3は、ハードウェア構成として、CPU30と、メモリ31と、通信インタフェース32と、路側機器インタフェース33と、記録媒体34とを備えてもよい。
【0064】
CPU30は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU30の機能については後述する。
メモリ31は、CPU30の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース32は、広域通信網を介して中央課金処理装置1と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
路側機器インタフェース33は、出口料金所G3の各車線に設けられた路側機器(無線通信装置3A、路側表示器3B)と通信するための接続インタフェースである。
記録媒体34は、出口課金処理装置3内に設けられたローカルの記録媒体であって、HDDやSSDなどの大容量記憶デバイスである。
【0065】
次に、出口課金処理装置3に接続される路側機器(無線通信装置3A、路側表示器3B)について説明する。
【0066】
無線通信装置3Aは、出口料金所G3に到来した車両Aの車載器C(
図1)との間でDSRCを用いた無線通信を行い、車載器Cに記録された各種情報(車両特定情報)を取得する。また、出口料金所G3では、無線通信装置3Aによる無線通信を通じて課金処理が行われる。
路側表示器3Bは、無線通信による課金処理が完了した際、走行中の車両A(利用者)に向けて課金額などを表示(即時通知)する表示装置である。
【0067】
次に、出口課金処理装置3のCPU30の機能について説明する。
【0068】
CPU30は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、記録処理部301、出口車両情報取得部302、出口送信部303、車載器情報読取部304及び課金処理部305としての機能を発揮する。
【0069】
記録処理部301は、中央課金処理装置1から配信された、料金変動情報DVを含む通知テーブルTTを出口課金処理装置3内(自装置内)の記録媒体34に記録する。
例えば、記録処理部301は、中央課金処理装置1から定期的に配信される通知テーブルTTに基づいて、記録媒体34に記録された内容を更新してもよい。
【0070】
出口車両情報取得部302は、出口OUTに到来した車両Aの出口車両特定情報DJを取得する。
例えば、出口車両情報取得部302は、無線通信装置3Aを通じて、出口料金所G3に到来した車両Aの車両情報を取得してもよい。その際、取得される車両情報に、他の車両に対し車両Aを特定可能な出口車両特定情報DJが含まれてもよい。
【0071】
出口送信部303は、出口車両特定情報DJを含む車両情報を中央課金処理装置1に送信する。
【0072】
車載器情報読取部304は、入口料金所G2にてICカードに書き込まれた車載器車種区分情報を読み出す。
【0073】
課金処理部305は、通知テーブルTTを参照して、出口車両特定情報DJに関連する料金変動情報DVを特定し、料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行う。
【0074】
例えば、課金処理部305は、ローカルの記録媒体34に記録された通知テーブルTTを参照して、到来した各車両Aに対し、課金処理を行ってもよい。
例えば、課金処理部305は、車両Aが到来した出口料金所G3が料金変動情報DVの対象である場合、特定された料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行ってもよい。
【0075】
例えば、課金処理部305は、ローカルの記録媒体34に記録された通知テーブルTTを参照して、出口車両情報取得部302が取得した出口車両特定情報DJに関連する車種区分情報DCをさらに特定し、車種区分情報DCと料金変動情報DVとに応じた課金額で課金処理を行ってもよい。
【0076】
例えば、課金処理部305は、出口車両特定情報DJで通知テーブルTTを検索し、出口車両特定情報DJに一致する車両特定情報DIがヒットした場合に、車両特定情報DIに関連する車種区分情報DCと料金変動情報DVとを特定し、車種区分情報DCと料金変動情報DVとに応じた課金額で課金処理を行ってもよい。
【0077】
(本線課金処理装置の機能構成)
図5に示すように、本線課金処理装置4は、記録処理部401と、本線車両情報取得部402と、本線送信部403と、車載器情報書込部404と、を機能的に備える。
【0078】
例えば、本線課金処理装置4は、ハードウェア構成として、CPU40と、メモリ41と、通信インタフェース42と、路側機器インタフェース43と、記録媒体44とを備えてもよい。
【0079】
CPU40は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU40の機能については後述する。
メモリ41は、CPU40の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース42は、広域通信網を介して中央課金処理装置1と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
路側機器インタフェース43は、本線料金所G4の各車線に設けられた路側機器(無線通信装置4A、車種判別装置4B)と通信するための接続インタフェースである。
記録媒体44は、本線課金処理装置4内に設けられたローカルの記録媒体であって、HDDやSSDなどの大容量記憶デバイスである。
【0080】
本線課金処理装置4に接続される路側機器である無線通信装置4A、車種判別装置4B)については、入口料金所G2に設けられる無線通信装置2A、車種判別装置2Bと同様であるため説明を省略する。
【0081】
次に、本線課金処理装置4のCPU40の機能について説明する。
【0082】
CPU40は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、記録処理部401、本線車両情報取得部402、本線送信部403及び車載器情報書込部404としての機能を発揮する。
【0083】
記録処理部401は、各処理に係るデータをローカルの記録媒体44に記録する。
例えば、記録処理部401は、中央課金処理装置1から配信された通知テーブルTTをローカルの記録媒体44に記録してもよい。
【0084】
本線車両情報取得部402は、無線通信装置4A及び車種判別装置4Bを通じて、本線料金所G4に到来した車両Aの車両情報Dを取得する。
例えば、本線車両情報取得部402で取得される車両情報Dには、当該車両Aを特定可能な車両特定情報DIと、車両Aの車軸数等の検出結果を用いて判別された車種区分情報DCが含まれてもよい。
例えば、本線送信部403は、車両特定情報DIと車種区分情報DCとを含む車両情報Dを中央課金処理装置1に送信してもよい。
【0085】
車載器情報書込部404は、車載器C(
図1)に予め登録されている車載器車種区分情報を読み出して、車載器C内にセットされているICカードに書き込む。
【0086】
(入口FF課金処理装置の機能構成)
図6に示すように、入口FF課金処理装置5は、記録処理部501と、入口FF車両情報取得部502と、入口FF送信部503と、車載器情報書込部504と、を機能的に備える。
【0087】
例えば、入口FF課金処理装置5は、ハードウェア構成として、CPU50と、メモリ51と、通信インタフェース52と、路側機器インタフェース53と、記録媒体54とを備えてもよい。
【0088】
CPU50は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU50の機能については後述する。
メモリ51は、CPU50の動作に必要な記憶領域を有する。
通信インタフェース52は、広域通信網を介して中央課金処理装置1と通信可能に接続するための接続インタフェースである。
路側機器インタフェース53は、入口FF車線L2Fに設けられた路側機器(無線通信装置5A、路側カメラ5B)と通信するための接続インタフェースである。
記録媒体54は、入口FF課金処理装置5内に設けられたローカルの記録媒体であって、HDDやSSDなどの大容量記憶デバイスである。
【0089】
入口FF課金処理装置5に接続される路側機器である無線通信装置5Aについては、入口料金所G2に設けられる無線通信装置2Aと同様であるため説明を省略する。
路側カメラ5Bは、路側に設置されたカメラであって、入口FF車線L2Fを走行する車両Aを撮影する。路側カメラ5Bは、無線通信装置5Aを通じて得た車両特定情報DIと関連づけて、各車両の外観を示す車両画像を取得可能とする。
【0090】
次に、入口FF課金処理装置5のCPU50の機能について説明する。
【0091】
CPU50は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、記録処理部501、入口FF車両情報取得部502、入口FF送信部503及び車載器情報書込部504としての機能を発揮する。
【0092】
記録処理部501は、各処理に係るデータをローカルの記録媒体54に記録する。
例えば、記録処理部501は、中央課金処理装置1から配信された通知テーブルTTをローカルの記録媒体54に記録してもよい。
【0093】
入口FF車両情報取得部502は、無線通信装置5Aを通じて、入口FF車線L2Fを走行中の車両Aの車両情報Dを取得する。ここで取得される車両情報Dには、当該車両Aを特定可能な車両特定情報DIが含まれる。しかし、入口FF車線L2F上には車種判別装置が設置されていないため、ここで取得される車両情報Dには、車軸数等の検出結果に基づく車種区分情報DCは含まれていない。
【0094】
入口FF送信部503は、車両特定情報DIを含み、車種区分情報DCを含まない車両情報Dを中央課金処理装置1に送信する。
【0095】
車載器情報書込部504は、車載器C(
図1)に予め登録されている車載器車種区分情報を読み出して、車載器C内にセットされているICカードに書き込む。
【0096】
(車両情報及び通知テーブルの例)
以下、
図7、
図8を参照しながら、入口課金処理装置2等で逐次取得され、中央課金処理装置1に送信される車両情報Dのデータの内容と、中央課金処理装置1で作成される通知テーブルTTのデータの内容について詳しく説明する。
【0097】
図7に示すように、車両情報Dには、「車両特定情報」、「料金所番号」、「車線番号」、「処理年月日時分」、「ICカード情報」、「車種区分情報」、「ナンバープレート情報」、「車両画像データ」などが含まれる。
例えば、「車両画像データ」は、保存先の情報のみであってもよい。
例えば、「車両特定情報」は、「車載器ID」であってもよい。
【0098】
入口課金処理装置2の入口車両情報取得部202が取得する車両情報Dのうち、「車両特定情報」、「ICカード情報」、「ナンバープレート情報」などは、無線通信装置2Aによる車載器Cとの無線通信を通じて得られる情報である。
例えば、「車種区分情報」は、車種判別装置2Bを通じて得られる車種区分情報DCであってもよい。
例えば、「車種区分情報」は、車種判別装置4Bを通じて得られる車種区分情報DCであってもよい。
【0099】
なお、本線料金所G4に車種判別装置4Bが設置されている場合、本線課金処理装置4は、車軸数等の検出結果に基づく「車種区分情報」を取得できる。したがって、本線課金処理装置4の本線車両情報取得部402が取得する車両情報Dは、入口課金処理装置2の入口車両情報取得部202が取得する車両情報Dと同様に、車軸数等に基づく「車種区分情報」が含まれたものとなる。
他方、入口FF車線L2Fには車種判別装置が設置されていないため、入口FF課金処理装置5の入口FF車両情報取得部502が取得する車両情報Dには「車種区分情報」が含まれない。
【0100】
図8は、中央課金処理装置1のテーブル作成部104が作成する通知テーブルTTの内容の例を示している。
図8に示すように、通知テーブルTTは、料金変動情報DVを含む。
例えば、通知テーブルTTは、車種区分情報DCを含んでもよい。
通知テーブルTTは、各課金処理装置から受信した車両情報Dが集約されてなる。
例えば、通知テーブルTTには、各時点で有料道路U上を走行している全ての車両に関する車両情報Dが集約されてもよい。
例えば、通知テーブルTTにおいて、集約された車両情報Dのいずれかに関連して、料金変動情報DVが付されてもよい。
図8に示す場合、集約された車両情報Dのうち、上から2段目から5段目までの各車両情報Dに関連して、料金変動情報DVが付されている。
【0101】
(中央課金処理装置の処理フロー)
以下、
図9を参照しながら、中央課金処理装置1が実行する処理フローについて詳しく説明する。なお、
図9に示す処理フローは、中央課金処理装置1により、定期的に(例えば、数秒、数分又は数十分に1回の周期等、有料道路U上の入口から出口までに見込まれる車両走行時間の最短の時間よりも短い周期で)繰り返し実行される。
【0102】
まず、中央課金処理装置1の対象入口取得部101は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口IN1を取得する(ST101:対象入口を取得するステップ)。
【0103】
次に、中央課金処理装置1の対象出口取得部102は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口OUT1を取得する(ST102:対象出口を取得するステップ)。
【0104】
次に、中央課金処理装置1の車両情報取得部103は、対象入口IN1に設置された入口課金処理装置から、対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得する(ST103:対象入口に到来した車両の車両情報を取得するステップ)。
【0105】
次に、中央課金処理装置1のテーブル作成部104は、料金変動情報DVを、車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを作成する(ST104:料金変動情報を含む通知テーブルを作成するステップ)。
【0106】
次に、中央課金処理装置1の配信部105は、料金変動情報DVを含む通知テーブルTTを、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に配信する(ST105:通知テーブルを出口課金処理装置に配信するステップ)。
【0107】
例えば、ST105を実施後、ST101又はST103に戻って、各ステップを再び実施してもよい。
【0108】
(出口課金処理装置の処理フロー)
以下、
図10を参照しながら、出口課金処理装置3が実行する処理フローについて詳しく説明する。
【0109】
まず、出口課金処理装置3の記録処理部301は、中央課金処理装置1から配信された料金変動情報DVを含む通知テーブルTTを、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3内(自装置内)の記録媒体34に記録する(ST201:通知テーブルを記録するステップ)。
【0110】
次に、出口課金処理装置3の出口車両情報取得部302は、対象出口OUT1に到来した車両Aの出口車両特定情報DJを取得する(ST202:対象出口に到来した車両の出口車両特定情報を取得するステップ)。
例えば、ST202において、出口車両情報取得部302は、対象出口OUT1の出口料金所G3への車両Aの進入を検知してもよい。
例えば、ST202において、出口車両情報取得部302は、無線通信装置3Aを介して、進入した車両Aの車載器Cとの間で無線通信を行い、出口車両特定情報DJ(車載器ID)等を取得してもよい。
【0111】
次に、出口課金処理装置3の車載器情報読取部304は、入口INや本線LMでICカードに書き込まれた情報を読み取る(ST203:車種区分情報を読み取るステップ)。
その際、例えば、車載器情報読取部304が読み取る情報には、車種区分情報(車載器車種区分情報)が含まれてもよい。
【0112】
次に、出口課金処理装置3の課金処理部305は、通知テーブルTTを参照して、出口車両特定情報DJに関連する料金変動情報DVを特定し、料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行う(ST204:料金変動情報に応じた課金額で課金処理を行うステップ)。
例えば、ST204において、課金処理部305は、通知テーブルTTを参照して、出口車両特定情報DJに関連する車種区分情報DCと料金変動情報DVとを特定し、車種区分情報DCと料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行ってもよい。
例えば、課金処理部305は、車載器情報読取部304が読み取った車載器車種区分情報を車種区分情報DCとして用いることにより、車種区分情報DCと料金変動情報DVとに応じた課金額で課金処理を行ってもよい。
【0113】
例えば、ST204において、ST202で取得された出口車両特定情報DJが、ローカルの記録媒体34に記録されている通知テーブルTTに含まれていない場合、何らかの事情により本来あるべきはずの車両情報が、出口課金処理装置3の通知テーブルTTに含まれていないことになる。したがって、この場合、課金処理部305は、入口INや本線LMで読み取った車載器車種区分情報(仮の車種区分情報)を用いて課金額を決定し、課金処理を行ってもよい。
【0114】
例えば、ST204において、課金処理部305は、課金処理を行った料金変動情報DVに応じた課金額を路側表示器3Bに表示させてもよい。
【0115】
例えば、ST204を実施後、ST201又はST202に戻って、各ステップを再び実施してもよい。
【0116】
(作用、効果)
本実施形態によれば、中央課金処理装置1は、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に、料金変動情報DVを車両情報Dとともに配信する。
このため、出口課金処理装置3は、対象出口OUT1に車両Aが到来したときに受信済みの適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、中央課金処理装置1は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
例えば、中央課金処理装置1は、渋滞への貢献度により、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
また、中央課金処理装置1は、料金変動情報DVの適用対象となる対象出口OUT1を特定して通知テーブルTTを配信することで、料金変動情報DVの適用対象ではない出口OUTへのデータ送信を避けることができるので、中央課金処理装置1は、効率的に割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0117】
本実施形態の一例によれば、中央課金処理装置1は、渋滞区間と同一の路線の入口IN、又は渋滞区間に向かう入口INに到来した車両Aの車両情報Dに、料金変動情報DVを付すことができる。
このため、中央課金処理装置1は、有料道路Uの出口OUTにおいて、渋滞に影響しやすい車両Aに、料金変動を即時に適用させることができる。
【0118】
本実施形態の一例によれば、対象出口取得部102が、渋滞区間の手前の対象出口OUT1と、渋滞区間内の対象出口OUT1と、渋滞区間の通過先の対象出口OUT1と、を取得することにより、中央課金処理装置1は、各対象出口OUT1の渋滞への影響に応じた料金変動情報DVを配信できる。
このため、中央課金処理装置1は、各出口OUTを利用する車両Aに、利用する出口OUTの渋滞への影響に応じた割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0119】
本実施形態の一例によれば、通知テーブルTTにおいて、料金変動情報DVが、渋滞区間と対象出口OUT1との位置関係に関連しているため、中央課金処理装置1は、渋滞に対する対象出口OUT1の位置に応じた料金変動情報DVを、車両情報Dとともに配信できる。
このため、中央課金処理装置1は、渋滞に対する車両Aの影響に応じた割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0120】
本実施形態の一例によれば、通知テーブルTTが、車種区分情報DCを含んでいるため、中央課金処理装置1は、有料道路Uの出口OUTにおいて、車種区分情報DCに応じた割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0121】
本実施形態によれば、出口課金処理装置3は、中央課金処理装置1から配信された料金変動情報DVを含む通知テーブルTTにより、対象出口OUT1に到来した車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、出口課金処理装置3は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0122】
(変形例)
上述の実施形態の一例では、中央課金処理装置1は、通知テーブルTTを、出口料金所G3に設置される出口課金処理装置3に配信しているが、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置であれば、どのような出口課金処理装置に配信してもよい。
変形例として、中央課金処理装置1は、さらに、有料道路Uの対象出口OUT1において、「出口FF車線」に対応して設けられた出口FF課金処理装置に配信してもよい。この場合において、出口FF課金処理装置は、出口課金処理装置3と同様の機能を有するものとしてよい。
【0123】
上述の実施形態の一例では、対象入口取得部101は、渋滞情報システム8から取得した渋滞情報と渋滞区間の定義情報とに基づき渋滞区間を特定し、対象入口IN1を取得しているが、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口IN1を取得できるなら、どのように取得されてもよい。
変形例として、対象入口取得部101は、渋滞情報で指定されている渋滞区間を取得し、取得した渋滞区間に関連する対象入口IN1を取得してもよい。
【0124】
上述の実施形態の一例では、対象出口取得部102は、渋滞情報システム8から取得した渋滞情報と渋滞区間の定義情報とに基づき渋滞区間を特定し、対象出口OUT1を取得しているが、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口OUT1を取得できるなら、どのように取得されてもよい。
変形例として、対象出口取得部102は、渋滞情報で指定されている渋滞区間を取得し、取得した渋滞区間に関連する対象出口OUT1を取得してもよい。
【0125】
上述の実施形態の一例では、テーブル作成部104は、渋滞情報システム8から取得した渋滞情報と渋滞区間の定義情報とに基づき渋滞区間を特定し、割引率及び割増率を計算しているが、リアルタイムな割引率及び割増率を計算できるなら、どのように取得されてもよい。
変形例として、テーブル作成部104は、渋滞情報で指定されている渋滞区間を取得し、取得した渋滞区間と渋滞区間に関連する割引率及び割増率の定義情報とに基づき、リアルタイムな割引率及び割増率を計算してもよい。
【0126】
上述の実施形態の一例では、
図7、
図8に示すように、車両特定情報DIには、車載器IDが含まれているが、他の車両と識別可能に、各車両を一意に特定可能な車両特定情報であれば、どのような情報を含んでもよい。
変形例として、車両特定情報DIには、ナンバープレート情報が含まれてもよい。
他の変形例として、車両特定情報DIには、ICカード情報が含まれてもよい。
【0127】
上述の実施形態の一例では、料金変動情報DVは、割引率及び割増率を含むが、料金変動を示す情報であれば、どのような情報を含んでもよい。
変形例として、料金変動情報DVは、変動金額(-200円、+100円等)を含んでもよい。
他の変形例として、料金変動情報DVは、Pa%割引の場合(100-Pa)%、Pc%割増の場合(100+Pc)%等のような変動率を含んでもよい。
さらに他の変形例として、料金変動情報DVは、割引率及び割増率のいずれか一方を含んでもよい。
【0128】
上述の実施形態の一例では、料金変動情報DVは、渋滞区間内の対象出口OUT1についてPb%割引としているが、渋滞区間と対象出口OUT1との位置関係に関連していれば、どのように変動してもよい。
変形例として、料金変動情報DVは、渋滞区間内の対象出口OUT1について、渋滞区間の下流端からの距離に応じて、Pb1%割引~Pb2%割引と変動してもよい。その際、料金変動情報DVは、渋滞区間の下流端からの距離が大きいほど割引が大きいように変動してもよい。
【0129】
上述の実施形態の一例では、配信部105は、料金変動情報DVの対象となる全ての対象出口OUT1に共通して、同じ内容の通知テーブルTTを配信しているが、料金変動情報DVを含む通知テーブルTTを配信するならどのような通知テーブルTTを配信してもよい。
変形例として、配信部105は、料金変動情報DVの対象となる対象出口OUT1のうち、各対象出口OUT1に関連する情報のみを含む通知テーブルTTを配信することとし、各対象出口OUT1に異なる内容の通知テーブルTTを配信してもよい。
【0130】
上述の実施形態の一例では、中央課金処理装置1と、入口課金処理装置2と、出口課金処理装置3と、本線課金処理装置4と、入口FF課金処理装置5と、(本線FF課金処理装置と、出口FF課金処理装置と、)が実行する各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0131】
上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0132】
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、開示の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0133】
<付記>
各実施形態に記載の中央課金処理装置、料金収受システム、出口課金処理装置、課金処理方法、及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0134】
(1)第1の態様の中央課金処理装置1は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測における渋滞区間に関連する対象入口IN1を取得する対象入口取得部101と、前記渋滞区間に関連する対象出口OUT1を取得する対象出口取得部102と、前記対象入口IN1に設置された入口課金処理装置2、5から、前記対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得する車両情報取得部103と、前記渋滞区間に基づく料金変動情報DVを、前記車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを作成するテーブル作成部104と、前記通知テーブルTTを前記対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に配信する配信部105と、を備える。
【0135】
本態様によれば、中央課金処理装置1は、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に、料金変動情報DVを車両情報Dとともに配信する。
このため、出口課金処理装置3は、対象出口OUT1に車両Aが到来したときに、受信済みの適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、中央課金処理装置1は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
また、中央課金処理装置1は、料金変動情報DVの適用対象となる対象出口OUT1を特定して通知テーブルTTを配信することで、料金変動情報DVの適用対象ではない出口OUTへのデータ送信を避けることができるので、中央課金処理装置1は、効率的に割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0136】
(2)第2の態様の中央課金処理装置1は、前記対象入口取得部101が、前記対象入口IN1として、前記渋滞区間と同一の路線の入口IN、又は前記渋滞区間に向かう入口INを取得する(1)の中央課金処理装置1である。
【0137】
本態様によれば、中央課金処理装置1は、渋滞区間と同一の路線の入口IN、又は前記渋滞区間に向かう入口INに到来した車両Aの車両情報Dに、料金変動情報DVを付すことができる。
このため、中央課金処理装置1は、有料道路Uの出口OUTにおいて、渋滞に影響しやすい車両Aに、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0138】
(3)第3の態様の中央課金処理装置1は、前記対象出口取得部102が、前記渋滞区間の手前の前記対象出口OUT1と、前記渋滞区間内の前記対象出口OUT1と、前記渋滞区間の通過先の前記対象出口OUT1と、を取得する(1)又は(2)の中央課金処理装置1である。
【0139】
本態様によれば、中央課金処理装置1は、各対象出口OUT1の渋滞への影響に応じた料金変動情報DVを配信できる。
このため、中央課金処理装置1は、各出口OUTを利用する車両Aに、利用する出口OUTの渋滞への影響に応じた割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0140】
(4)第4の態様の中央課金処理装置1は、前記通知テーブルTTにおいて、前記料金変動情報DVが、前記渋滞区間と前記対象出口OUT1との位置関係に関連している(1)から(3)のいずれかの中央課金処理装置1である。
【0141】
本態様によれば、中央課金処理装置1は、渋滞に対する対象出口OUT1の位置に応じた料金変動情報DVを、車両情報Dとともに配信できる。
このため、中央課金処理装置1は、渋滞に対する車両Aの影響に応じた割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0142】
(5)第5の態様の中央課金処理装置1は、前記通知テーブルTTが、車種区分情報DCを含む(1)から(4)のいずれかの中央課金処理装置1である。
【0143】
本態様によれば、中央課金処理装置1は、有料道路Uの出口OUTにおいて、車種区分情報DCに応じた割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0144】
(6)第6の態様の料金収受システム9は、(1)から(5)のいずれかの中央課金処理装置1と、前記入口課金処理装置2、5と、前記出口課金処理装置3と、を備える。
【0145】
本態様によれば、料金収受システム9は、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に、料金変動情報DVを車両情報Dとともに配信する。
このため、出口課金処理装置3は、車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、料金収受システム9は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0146】
(7)第7の態様の出口課金処理装置3は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3であって、中央課金処理装置1から配信された、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報DVを、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを前記出口課金処理装置3内の記録媒体34に記録する記録処理部301と、前記対象出口OUT1に到来した車両Aの出口車両特定情報DJを取得する出口車両情報取得部302と、前記通知テーブルTTを参照して、前記出口車両特定情報DJに関連する前記料金変動情報DVを特定し、前記料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行う課金処理部305と、を備える。
【0147】
本態様によれば、出口課金処理装置3は、中央課金処理装置1から配信された料金変動情報DVを含む通知テーブルTTにより、対象出口OUT1に到来した車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、出口課金処理装置3は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0148】
(8)第8の態様の課金処理方法は、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口IN1を取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口OUT1を取得し、前記対象入口IN1に設置された入口課金処理装置2、5から、前記対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報DVを、前記車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを作成し、前記通知テーブルTTを前記対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に配信する。
【0149】
本態様によれば、課金処理方法は、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に、料金変動情報DVを車両情報Dとともに配信する。
このため、出口課金処理装置3は、車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、課金処理方法は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0150】
(9)第9の態様の課金処理方法は、中央課金処理装置1から配信された、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に基づく料金変動情報DVを、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3内の記録媒体34に記録し、前記対象出口OUT1に到来した車両Aの出口車両特定情報DJを取得し、前記通知テーブルTTを参照して、前記出口車両特定情報DJに関連する前記料金変動情報DVを特定し、前記料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行う。
【0151】
本態様によれば、課金処理方法は、中央課金処理装置1から配信された料金変動情報DVを含む通知テーブルTTにより、対象出口OUT1において、対象出口OUT1に到来した車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを参照することができる。
したがって、出口課金処理装置3は、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0152】
(10)第10の態様のプログラムは、中央課金処理装置1のコンピュータに、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象入口IN1を取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象出口OUT1を取得し、前記対象入口IN1に設置された入口課金処理装置2、5から、前記対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIを含む車両情報Dを取得し、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報DVを、前記車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを作成し、前記通知テーブルTTを前記対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に配信することを実行させる。
【0153】
本態様によれば、プログラムは、対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3に、料金変動情報DVを車両情報Dとともに配信させる。
このため、プログラムは、車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを出口課金処理装置3に参照させることができる。
したがって、プログラムは、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【0154】
(11)第11の態様のプログラムは、有料道路Uの渋滞状況又は渋滞予測に関連する対象出口OUT1に設置された出口課金処理装置3のコンピュータに、中央課金処理装置1から配信された、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に基づく料金変動情報DVを、前記渋滞状況又は前記渋滞予測に関連する対象入口IN1に到来した車両Aの車両特定情報DIに関連するように含む通知テーブルTTを前記出口課金処理装置3内の記録媒体34に記録し、前記対象出口OUT1に到来した車両Aの出口車両特定情報DJを取得し、前記通知テーブルTTを参照して、前記出口車両特定情報DJに関連する前記料金変動情報DVを特定し、前記料金変動情報DVに応じた課金額で課金処理を行うことを実行させる。
【0155】
本態様によれば、プログラムは、中央課金処理装置1から配信された料金変動情報DVを含む通知テーブルTTにより、対象出口OUT1に到来した車両Aに適用されるべき料金変動情報DVを出口課金処理装置3に参照させることができる。
したがって、プログラムは、有料道路Uの出口OUTにおいて、割引料金又は割増料金を、即時課金又は即時案内できる。
【符号の説明】
【0156】
1 中央課金処理装置
2 入口課金処理装置
2A 無線通信装置
2B 車種判別装置
3 出口課金処理装置
3A 無線通信装置
3B 路側表示器
4 本線課金処理装置
4A 無線通信装置
4B 車種判別装置
5 入口FF課金処理装置(入口課金処理装置)
5A 無線通信装置
5B 路側カメラ
7 情報定義システム
8 渋滞情報システム
9 料金収受システム
10 CPU
11 メモリ
12 通信インタフェース
13 記録媒体
20 CPU
21 メモリ
22 通信インタフェース
23 路側機器インタフェース
24 記録媒体
30 CPU
31 メモリ
32 通信インタフェース
33 路側機器インタフェース
34 記録媒体
40 CPU
41 メモリ
42 通信インタフェース
43 路側機器インタフェース
44 記録媒体
50 CPU
51 メモリ
52 通信インタフェース
53 路側機器インタフェース
54 記録媒体
101 対象入口取得部
102 対象出口取得部
103 車両情報取得部
104 テーブル作成部
105 配信部
201 記録処理部
202 入口車両情報取得部
203 入口送信部
204 車載器情報書込部
301 記録処理部
302 出口車両情報取得部
303 出口送信部
304 車載器情報読取部
305 課金処理部
401 記録処理部
402 本線車両情報取得部
403 本線送信部
404 車載器情報書込部
501 記録処理部
502 入口FF車両情報取得部
503 入口FF送信部
504 車載器情報書込部
A 車両
C 車載器
D 車両情報
DC 車種区分情報
DI 車両特定情報
DJ 出口車両特定情報
DV 料金変動情報
G2 入口料金所
G3 出口料金所
G4 本線料金所
G5 入口フリーフロー
IN 入口
IN1 対象入口
L2 流入車線
L2F 入口FF車線
L3 流出車線
LM 本線
OUT 出口
OUT1 対象出口
TT 通知テーブル
U 有料道路