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特開2023-23599料理管理装置、料理管理方法、プログラム、及び料理管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023599
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】料理管理装置、料理管理方法、プログラム、及び料理管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20230209BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021129252
(22)【出願日】2021-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】永井 隆弘
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】事前に準備しておく料理の適正準備量を容易に把握することができる料理管理装置を提供する。
【解決手段】料理管理システム100において、料理管理装置10は、情報取得部111と、情報記憶部112と、予測部113と、情報表示部114と、を備える。情報取得部111は、来店者の属性情報と、各料理の種別毎の重量情報と、を取得する。情報記憶部112は、情報取得部111が取得した各料理の重量情報と、各料理の位置情報と、各料理に近接する来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データ121として記憶する。予測部113は、情報記憶部112が記憶した料理情報データ121に含まれる来店者の属性情報と、各料理の重量情報と、に基づいて料理の残量を予測する。情報表示部114は、予測部113が予測した料理の残量が閾値を下回った場合は、当該料理の位置情報を表示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶する情報記憶部と、
前記情報記憶部が記憶した前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測する予測部と、
前記予測部が予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示する情報表示部と、
を備えることを特徴とする料理管理装置。
【請求項2】
前記情報表示部は、前記予測した前記料理の残量が閾値以下である場合には、前記料理情報データを参照して、前記料理の重量の変動が大きい位置を案内する
ことを特徴とする請求項1に記載の料理管理装置。
【請求項3】
前記来店者の属性情報は、前記来店者が携帯するRFIDタグと、前記料理の付近に配置されたRFIDタグリーダライタと、に基づいて取得する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の料理管理装置。
【請求項4】
来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得し、
前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶し、
前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測し、
前記予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示する
ことを特徴とする料理管理方法。
【請求項5】
料理管理装置が実行するプログラムであって、
来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得し、
前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶し、
前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測し、
前記予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
来店者が携帯するRFIDタグと、料理の付近に配置されたRFIDタグリーダライタと、料理管理装置と、重量センサと、を備える料理管理システムであって、
前記料理管理装置は、
前記来店者が携帯する前記RFIDタグから前記RFIDタグリーダライタにより取得した前記来店者の属性情報と、前記料理に配置された前記重量センサから前記料理の種別ごとの重量情報と、を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶する情報記憶部と、
前記情報記憶部が記憶した前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測する予測部と、
前記予測部が予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示する情報表示部と、
を備えることを特徴とする料理管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料理管理装置、料理管理方法、プログラム、及び料理管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レストランなどの飲食店において、作り置きされた料理を飲食店へ来店した来店者が自由にピックアップするいわゆるバイキング方式のサービスが提供されている。
【0003】
飲食店の従業員は、定期的に料理の補充を実施するが、どの料理がどのくらい残っているのか把握する必要がある。このため、例えば、料理の下に設置した重量センサから情報を定期的に収集し、料理の補充を効率化する試みが実施されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-277521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術により取得できる情報は、料理の残量情報であるため、過去分の料理の残量情報を収集することはできなかった。また、事前に準備すべき料理の量や、補充すべき料理の量は、飲食店の従業員の主観や経験によるものが多いため、適正量を把握することが難しいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、事前に準備しておく料理の適正準備量を容易に把握することができる料理管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、料理管理装置であって、来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶する情報記憶部と、前記情報記憶部が記憶した前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測する予測部と、前記予測部が予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示する情報表示部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、料理管理方法であって、来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得し、前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶し、前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測し、前記予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、料理管理装置が実行するプログラムであって、来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得し、前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶し、前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測し、前記予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、来店者が携帯するRFIDタグと、料理の付近に配置されたRFIDタグリーダライタと、料理管理装置と、重量センサと、を備える料理管理システムであって、前記料理管理装置は、前記来店者が携帯する前記RFIDタグから前記RFIDタグリーダライタにより取得した前記来店者の属性情報と、前記料理に配置された前記重量センサから前記料理の種別ごとの重量情報と、を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した前記料理の重量情報と、前記料理の位置情報と、前記料理に近接する前記来店者の属性情報と、を対応付けて料理情報データとして記憶する情報記憶部と、前記情報記憶部が記憶した前記料理情報データに含まれる前記来店者の属性情報と、前記料理の重量情報と、に基づいて前記料理の残量を予測する予測部と、前記予測部が予測した前記料理の残量が閾値を下回った場合は、前記料理の位置情報を表示する情報表示部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、事前に準備しておく料理の適正準備量を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施の形態における料理管理装置を備える料理管理システムのシステム構成図である。
図2】本実施の形態における料理管理装置のハードウェア構成図である。
図3】本実施の形態の料理管理処理に係る料理管理装置を含む料理管理システムの機能ブロックの一例を示す図である。
図4】本実施の形態における料理情報データの一例を示す図である。
図5】本実施の形態における出力装置のディスプレイに表示される料理情報画面の一例を示す図である。
図6】料理管理装置により実行される料理情報データ記憶処理の一例を示すフローチャートである。
図7】料理管理装置により実行される料理情報予測処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施の形態における料理管理装置を備える料理管理システムのシステム構成図である。
【0014】
図1に示すように、料理管理システム100は、料理管理装置10、重量センサ20-1~20-m(mは1以上の整数)、RFID(Radio Frequency Identifier)タグ40-1~40-n(nは1以上の整数)、RFIDタグリーダライタ30-1~30-mを備えている。料理管理システム100は、図1に示していない他の構成を備えていてもよい。本実施の形態の料理管理システム100は、例えば、レストラン等の飲食店に設置して使用される。また、作り置きされた各料理を飲食店へ来店した来店者が自由にピックアップするいわゆるバイキング方式のサービスに用いられる。
【0015】
各重量センサ20-1~20-mは、各料理90-1~90-mの下に配置される。各重量センサ20-1~20-mは、各料理90-1~90-mの重量情報を料理管理装置10へ適宜送信する。
【0016】
各重量センサ20-1~20-mを特に区別して説明しない場合には、以下「重量センサ20」と呼ぶ。各料理90-1~90-mを特に区別して説明しない場合には、以下「料理90」と呼ぶ。
【0017】
各RFIDタグ40-1~40-nは、飲食店へ来店した際に各来店者50-1~50-nに渡される。各来店者50-1~50-nは、飲食店にいる間は、RFIDタグ40-1~40-nを携帯する。各RFIDタグ40-1~40-nを特に区別して説明しない場合には、以下「RFIDタグ40」と呼ぶ。各来店者50-1~50-nを特に区別して説明しない場合には、以下「来店者50」と呼ぶ。
【0018】
なお、RFIDタグ40には、来店者50の属性情報が記憶されている。属性情報には、来店者の性別、年齢などの客層の情報が含まれる。属性情報は、来店時に来店者50にRFIDタグ40を手渡す際に、RFIDタグ40に書き込まれる。なお、属性情報は、予約時にRFIDタグ40に書き込んでもよい。
【0019】
料理管理装置10は、例えば、ワークステーション、サーバ、パーソナルコンピュータ等のコンピュータの機能を備えており、料理管理方法に基づく後述する料理管理処理を実行する。
【0020】
重量センサ20と、料理管理装置10と、は互いに無線または有線で接続されている。重量センサ20は、検出した料理90の重量情報を、料理管理装置10へ所定のタイミングで通知する。重量情報は、所定のタイミングとして、例えば、任意の時間ごとに通知される。
【0021】
RFIDタグ40とRFIDタグリーダライタ30とは互いに無線により接続される。RFIDタグリーダライタ30は、来店者50が携帯するRFIDタグ40に記憶された属性情報を読み取る。
【0022】
RFIDタグリーダライタ30と、料理管理装置10と、は互いに無線または有線で接続されている。RFIDタグリーダライタ30は、RFIDタグ40から読み取った来店者50の属性情報を、料理管理装置10へ所定のタイミングで通知する。属性情報は、所定のタイミングとして、例えば、RFIDタグ40の属性情報を読み取ったタイミングで通知される。
【0023】
図1の実施の形態では、料理管理装置10は飲食店内に配置されているがこの限りではない。例えば、図示しないネットワークを通じて、外部施設に設置されてよい。
【0024】
図2は、本実施の形態における料理管理装置のハードウェア構成図である。
【0025】
図2に示すように、料理管理装置10は、制御部101、入力装置102、出力装置103、記憶部104、インターフェース(I/F)105がバス106に接続されて構成されている。また、料理管理装置10は、図2に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0026】
制御部101は、料理管理装置10全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで料理管理処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を有する。
【0027】
入力装置102は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0028】
出力装置103は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0029】
記憶部104は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等を有する。記憶部104は、料理管理装置10が料理管理処理を実行するプログラムの他、料理管理装置10の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部104は、料理管理装置10がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、記憶部104は、後述の料理情報データや、他のデータを記憶してもよい。
【0030】
インターフェース105は、USB(Universal Serial Bus)等のシリアルインターフェースやイーサネット(登録商標)等のパラレルインターフェース等、図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0031】
本実施の形態における料理管理処理は、前述した料理管理装置10によって実行される。
【0032】
図3は、本実施の形態の料理管理処理に係る料理管理装置10を含む料理管理システム100の機能ブロックの一例を示す図である。図3に示すように、料理管理装置10の制御部101は、情報取得部111、情報記憶部112、予測部113、及び情報表示部114を備える。料理管理装置10の記憶部104は、料理情報データ121を記憶する。記憶部104は、図3に示していない他の情報を記憶してもよい。
【0033】
情報取得部111は、来店者の属性情報と、料理の種別ごとの重量情報と、を取得する。情報取得部111は、RFIDタグ40から所定のタイミングで通知された各来店者50-1~50-nの属性情報を取得する。
【0034】
例えば、図1に示すように、料理90-1を取る(ピックアップする)際には、来店者50-1は、料理90-1の近傍に配置されたRFIDタグリーダライタ30-1に近寄る。この際、来店者50-1が携帯するRFIDタグ40の通信範囲内、すなわち、RFIDタグ40を携帯する来店者50-1がRFIDタグリーダライタ30-1に近寄った際には、RFIDタグ40-1に記憶されている来店者50-1の属性情報がRFIDタグリーダライタ30-1により読み取られる。
【0035】
RFIDタグリーダライタ30-1により読み取られた来店者50-1の属性情報は、RFIDタグリーダライタ30-1から料理管理装置10へ通知される。情報取得部111は、RFIDタグリーダライタ30-1が属性情報を読み取ったタイミングで通知された来店者50-1の属性情報を取得する。
【0036】
また、情報取得部111は、重量センサ20から所定のタイミングで通知された各料理90-1~90-mの種別ごとの重量を示す重量情報を取得する。
【0037】
例えば、図1に示すように、料理90-1の下に配置した重量センサ20-1は、料理90-1の重量を所定のタイミングで料理管理装置10へ通知している。そして、来店者50-1が料理90-1を取った場合には、料理90-1の重量が減少するため、料理90-1の下に配置した重量センサ20-1は、減少後の料理90-1の重量を示す重量情報が料理管理装置10へ通知される。情報取得部111は、重量センサ20-1が読み取った料理90-1の重量情報を取得する。
【0038】
重量情報には、料理90-1が配置されている位置を示す位置情報が含まれている。図1の実施の形態においては、例えば、位置情報として位置情報70-1~70-mが対応付けられている。位置情報70-1~70-mに対応する位置には、それぞれ料理90-1~90-mが配置されている。位置情報70-1~70-mを特に区別して説明しない場合には「位置情報70」と呼ぶ。
【0039】
情報記憶部112は、情報取得部111が取得した各料理90-1~90-mの重量情報と、各料理90-1~90-mの位置情報と、料理90-1~90-mに近接する来店者50-1~50-nの属性情報と、を対応付けて料理情報データ121として記憶部104に記憶する。料理情報データ121には、料理90-1の種別を示す種別情報も含まれてもよい。
【0040】
図4は、本実施の形態における料理情報データの一例を示す図である。図4に示すように料理情報データには、位置情報、重量情報、属性情報、種別情報、及び日付情報が含まれる。料理情報データには、図4に示していない他の情報が含まれていてもよい。日付情報には、曜日の情報や祝祭日の情報を含めてもよい。
【0041】
情報記憶部112は、情報取得部111が属性情報を読み取ったタイミングでRFIDタグリーダライタ30から通知される属性情報に対して、料理90の位置情報と、重量センサ20から通知された料理90の重量情報と、料理90の種別情報と、RFIDタグリーダライタ30から通知された日時情報と、を対応付けて記憶部104に記憶する。
【0042】
予測部113は、情報記憶部112が記憶部104に記憶した料理情報データに含まれる来店者50-1~50-nの属性情報と、料理90-1~90-mの重量情報と、に基づいて各料理90-1~90-mの残量を予測する。
【0043】
料理情報データ121には、日時情報に対応して料理90の重量情報と、種別情報と、属性情報と、が対応付けて記憶されている。予測部113は、記憶部104に記憶された料理情報データ121を学習データとして機械学習することにより、所定の日時における各料理90-1~90-mの残量を予測することができる。
【0044】
また、料理情報データ121には、日時情報に対応して料理90の位置情報と、重量情報と、種別情報と、属性情報と、が対応付けて記憶されている。予測部113は、料理情報データ121を学習データとして機械学習することにより、どの客層の来店者50が各料理90-1~90-mのうち、何れの料理90をいつ頃取得するのかという情報を予測することができる。これにより、何れの種別の料理90の重量、すなわち、料理90-1~90-mの残量が料理90の位置、来店者の客層によってどのように推移するのかを予測することができる。
【0045】
予測部113は、任意の時間の経過後における各料理90-1~90-mの残量を予測することができる。また、予測部113は、任意の時間における各料理90-1~90-mの残量を予測してもよい。例えば、予測部113は、飲食店の閉店時や、閉店の1時間前における各料理90-1~90-mの残量を予測してもよい。
【0046】
予測部113は、予測した各料理90-1~90-mの残量が閾値を下回るか否かを判定する。閾値は、あらかじめ任意の値が設定されている。閾値は、各料理90-1~90-mの種別情報毎にそれぞれ任意の値が設定されていてもよい。また、閾値は、各料理90-1~90-mが配置された位置情報毎にそれぞれ任意の値が設定されていてもよい。
【0047】
情報表示部114は、各料理90-1~90-mのうち、予測した残量が閾値を下回った料理90を出力装置103のディスプレイに表示する。
【0048】
図5は、本実施の形態における出力装置103のディスプレイに表示される料理情報画面201の一例を示す図である。料理情報画面201には、各料理90-1~90-mに対応する料理アイコン80-1~80-m、各料理90-1~90-mが配置されている位置を示す位置情報70-1~70-m、予測部113に予測された各料理90-1~90-mの残量を示す残量ゲージ130-1~130-m、案内欄160が含まれる。料理情報画面201には、図5に示していない他の情報が含まれていてもよい。
【0049】
残量ゲージ130-1~130-mには、残量値140と、閾値150と、が表示される。残量値140は、予測部113が予測した各料理90-1~90-mの残量に対する割合を視覚的に表す。閾値150は、各料理90-1~90-mの種別情報毎に設定された任意の値の割合を視覚的に表す。
【0050】
情報表示部114は、各料理90-1~90-mのうち、予測した残量が閾値を下回る料理に対応する料理アイコン80-1~80-mを強調する。例えば、情報表示部114は、予測した残量が閾値を下回る料理に対応する料理アイコン80-1~80-mを色づけたり、点滅させたり、することにより強調する。
【0051】
従って、飲食店の従業員は、残量ゲージ130や料理アイコン80-1~80-mを視認することにより、任意の時間における各料理90-1~90-mの残量を把握することができる。これにより、予測される各料理90-1~90-mの残量に基づいて、準備すべき料理の量を飲食店の従業員が把握することができる。したがって、経験のあるベテランの従業員のみならず、経験の浅い従業員であっても容易に料理の準備を行うことができる。その結果、事前に準備しておく料理の適正準備量を容易に把握することができる。
【0052】
また、残量が閾値より多い場合には、当該料理が営業時間内に消費されない可能性が高い。この場合余った料理は食品ロスとして扱われるため、無駄を生じることとなる。したがって、情報表示部114は、各料理90-1~90-mのうち、予測した残量が閾値を上回った料理90を出力装置103のディスプレイに表示する。
【0053】
例えば、情報表示部114は、予測した残量が閾値を上回る料理に対し、案内欄160を表示する。図5に示す実施の形態においては、位置情報70-1に対応する料理の予測された残量は閾値150を超えている。この場合、情報表示部114は、当該料理の料理アイコン80-1の近傍の位置(すなわち、位置情報70-1に対応する位置)において、案内欄160を表示する。これにより、飲食店の従業員は、料理アイコン80-1に対応する料理が余る可能性が高いことを認識することができる。
【0054】
また、情報表示部114は、案内欄160に料理の残量が減少されると予測される位置、すなわち、料理の消費が期待できる位置を示す位置情報を表示してもよい。案内欄160には、料理の残量が減少されると予測される位置を示す位置情報が表示される。図5に示す実施の形態においては、例えば、料理の残量が減少されると予測される位置を示す位置情報として「位置情報70-3」の情報が表示されている。料理の残量が減少されると予測される位置とは、例えば、人気のある料理(例えば、残量推移の変動が大きい料理)の近傍や、人気のある位置(例えば、入り口付近の位置)の位置が予測部113により予測される。
【0055】
飲食店の従業員は、案内欄160に表示される位置情報を視認することにより、料理の残量を減らすことができる位置を容易に把握することができ、料理の残量を減らすことができる。その結果食品ロスを減らすことができる。
【0056】
図6は、料理管理装置10により実行される料理情報データ記憶処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態における料理情報データ記憶処理は、料理管理処理の一部として実行され、図1図3を用いて説明した料理管理装置10が料理管理処理プログラムにしたがって実行する。
【0057】
料理管理処理プログラムは、図6に示した料理情報データ記憶処理のフローのようにして実行される。
【0058】
はじめに、料理管理装置10の制御部101は、各料理90-1~90-mが配置された重量センサ20-1~90-mから通知された重量情報を料理90-1~90-mごとに取得する(ステップS11)。
【0059】
制御部101は、来店者50の属性情報を取得したか否かを判定する(ステップS12)。すなわち、この処理では、制御部101は、RFIDタグ40を携帯する来店者50が各料理90-1~90-mが配置されたRFIDタグリーダライタ30に近寄って、料理を取ったか(ピックアップしたか)否かを判定する。
【0060】
来店者の属性情報を取得した場合(ステップS12:YES)には、制御部101は、料理90の重量情報と、料理90の位置情報と、来店者50の属性情報と、を対応付けて料理情報データ121として料理管理装置10の記憶部104に記憶する(ステップS13)。この処理では、制御部101は、属性情報を取得したRFIDタグリーダライタ30に対応付けられた料理90が配置された重量センサ20から通知された重量情報を取得する。また、制御部101は、属性情報を取得したRFIDタグリーダライタ30に対応付けられた料理90の位置情報を取得する。そして、制御部101は、取得した料理90の重量情報と、位置情報と、来店者50の属性情報と、を対応付けた料理情報データ121を記憶部104に記憶する。この処理が終了すると、図6に示す料理情報データ記憶処理は終了となる。そして、再び料理情報データ記憶処理が開始され、ステップS11~ステップS13の処理が繰り返し実行される。
【0061】
来店者の属性情報を取得できない場合(ステップS12:NO)には、図6に示す料理情報データ記憶処理は終了となる。そして、再び料理情報データ記憶処理が開始され、ステップS11~ステップS13の処理が繰り返し実行される。
【0062】
図7は、料理管理装置10により実行される料理情報予測処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態における料理情報予測処理は、料理管理処理の一部として実行され、図1図3を用いて説明した料理管理装置10が料理管理処理プログラムにしたがって実行する。図7に示す料理情報予測処理は、図6に示す料理情報データ記憶処理とは別個独立に並行して実行される。なお、図7に示す料理情報予測処理は、図6に示す料理情報データ記憶処理と直列に実行されてもよい。料理管理処理プログラムは、図7に示した料理情報予測処理のフローのようにして実行される。
【0063】
はじめに、料理管理装置10の制御部101は、料理管理装置10の記憶部104に記憶されている料理情報データを参照して、来店者50の属性情報と、料理90の重量情報と、に基づいて料理の残量を予測する(ステップS21)。
【0064】
制御部101は、ステップS21で予測した料理90の残量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS22)。
【0065】
予測した料理90の残量が閾値以下である場合(ステップS22:YES)には、閾値を下回った料理90を図5に示す料理情報画面201に表示する(ステップS23)。具体的には、制御部101は、予測した残量が閾値を下回る料理に対応する料理アイコン80-1~80-mを色づけたり、点滅させたり、することにより強調して表示する。
【0066】
従って、飲食店の従業員は、残量ゲージ130や料理アイコン80-1~80-mを視認することにより、予測される各料理90-1~90-mの残量に基づいて、準備すべき料理の量を飲食店の従業員が把握することができる。これにより、経験のあるベテランの従業員のみならず、経験の浅い従業員であっても容易に料理の準備を行うことができる。この処理が終了すると、図7に示す料理情報予測処理は終了となる。そして、再び料理情報予測処理が開始され、ステップS21~ステップS24の処理が繰り返し実行される。
【0067】
予測した料理90の残量が閾値より大きい場合(ステップS22:NO)には、閾値を上回った料理90を図5に示す料理情報画面201に表示する(ステップS24)。具体的には、制御部101は、予測した残量が閾値を上回る料理90に対し、図5に示す案内欄160を表示する。これにより、飲食店の従業員は、料理アイコン80-1に対応する料理が余る可能性が高いことを認識することができる。
【0068】
また、制御部101は、案内欄160に料理の残量が減少されると予測される位置、すなわち、料理の消費が期待できる位置を示す位置情報を表示する。このため、飲食店の従業員は、案内欄160に表示される位置情報を視認することにより、料理の残量を減らすことができる位置を容易に把握することができ、料理の残量を減らすことができる。その結果食品ロスを減らすことができる。この処理が終了すると、図7に示す料理情報予測処理は終了となる。そして、再び料理情報予測処理が開始され、ステップS21~ステップS24の処理が繰り返し実行される。
【0069】
以上の実施の形態により、料理管理装置10は、情報取得部111と、情報記憶部112と、予測部113と、情報表示部114と、を備える。情報取得部111は、来店者50の属性情報と、各料理90-1~90-mの種別ごとの重量情報と、を取得する。情報記憶部112は、情報取得部111が取得した各料理90-1~90-mの重量情報と、各料理90-1~90-mの位置情報と、各料理90-1~90-mに近接する来店者50の属性情報と、を対応付けて料理情報データ121として記憶する。予測部113は、情報記憶部112が記憶した料理情報データ121に含まれる来店者50の属性情報と、各料理90-1~90-mの重量情報と、に基づいて各料理90-1~90-mの残量を予測する。そして、情報表示部114は、予測部113が予測した各料理90-1~90-mの残量が閾値を下回った場合は、当該料理90の位置情報を出力装置103のディスプレイに表示する。
【0070】
以上の構成により、予測される各料理90-1~90-mの残量に基づいて、準備すべき料理の量を飲食店の従業員が把握することができる。したがって、経験のあるベテランの従業員のみならず、経験の浅い従業員であっても容易に料理の準備を行うことができる。その結果、事前に準備しておく料理の適正準備量を容易に把握することができる。
【0071】
なお、本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
【符号の説明】
【0072】
10 :料理管理装置
20 :重量センサ
30 :RFIDタグリーダライタ
40 :RFIDタグ
100 :料理管理システム
101 :制御部
102 :入力装置
103 :出力装置
104 :記憶部
105 :インターフェース
106 :バス
111 :情報取得部
112 :情報記憶部
113 :予測部
114 :情報表示部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7