(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023623
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、サーバ、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/14 20060101AFI20230209BHJP
G06F 15/00 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
G06F3/14 360A
G06F15/00 440Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021129300
(22)【出願日】2021-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】521347527
【氏名又は名称】海老原 守
(71)【出願人】
【識別番号】521347365
【氏名又は名称】中村 精吾
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】海老原 守
【テーマコード(参考)】
5B069
【Fターム(参考)】
5B069KA04
(57)【要約】
【課題】端末を介したユーザ間の対話において、ユーザが希望する時刻において端末に表示される画像を変化させる。
【解決手段】第1端末14Aは、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データを受け付け、時間データをサーバ12へ送信する。サーバ12は、第1画像を表示部に表示させた後に、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像を第2画像へ変化させて第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、第2端末14Bへ送信する。第2端末14Bは、サーバ12から送信された要求信号を受信し、要求信号に応じて、第1画像を自らの表示部へ表示させ、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像を第2画像へ変化させて第2画像を自らの前記表示部へ表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムであって、
前記第1端末は、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データを受け付け、前記時間データを前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記第1端末から送信された前記時間データを受信し、第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第1画像を第2画像へ変化させて前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、
前記第2端末は、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第1画像を前記第2画像へ変化させて前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、
情報処理システム。
【請求項2】
前記第2端末は、前記所定時間が経過した場合又は前記所定時刻に、プッシュ通知を前記表示部へ表示させる、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記第1画像及び前記第2画像を前記第2端末へ同時に送信し、
前記第2端末は、前記第1画像及び前記第2画像を受信し、前記第1画像を自らの前記表示部へ表示させ、前記所定時間が経過した場合又は前記所定時刻に、前記第2画像を前記表示部へ表示させる、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記第1画像を前記第2端末へ送信し、
前記第2端末は、前記第1画像を受信し、前記第1画像を前記表示部へ表示させ、
前記サーバは、前記所定時間が経過した場合又は前記所定時刻に、前記第2画像を前記第2端末へ送信し、
前記第2端末は、前記第2画像を受信し、前記第2画像を前記表示部へ表示させる、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第2端末は、前記第1画像を前記表示部へ表示させた後、画像を表示させるためのアプリケーションの停止信号に応答して、前記アプリケーションを終了させ、
前記アプリケーションの起動信号に応答して、前記アプリケーションを起動させると共に、前記アプリケーションの起動から前記所定時間が経過した後に、前記第2画像を表示させる、
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1画像及び前記第2画像の少なくとも一方は、前記第1端末を操作する第1ユーザによって選択可能である、
請求項1~請求項5の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記所定時間が経過していない場合又は現時刻が前記所定時刻ではない場合、前記第2画像は、前記第1端末を操作する第1ユーザによって変更可能である、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1画像及び前記第2画像を含んで構成されるスタンプであって、かつ時間経過に応じて前記第1画像及び前記第2画像が表示部へ表示されるスタンプが、前記サーバの記憶部に複数個格納されており、
第1ユーザが、複数の前記スタンプの中から前記第2端末へ送信する対象のスタンプを選択する際、前記第1端末が複数の前記スタンプを表示部へ表示させるときには、前記スタンプの変化に要する時間は、前記第2端末の表示部へ表示されるときの変化に要する時間よりも短い、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記プッシュ通知が前記第2端末の前記表示部へ表示された場合、ユーザが前記プッシュ通知を押下すると、画像を表示させるためのアプリケーションが起動し、前記第2端末の前記表示部へ前記第2画像が表示される、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第2端末の前記表示部へ前記第2画像が表示されたことに応答して、既読情報が前記第2端末から前記サーバを介して前記第1端末へ送信され、前記第1端末は前記表示部へ前記既読情報を表示させる、
請求項1~請求項9の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第1端末は、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第1画像を前記第2画像へ変化させて前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、
請求項1~請求項10の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
複数の前記第2端末が備えられており、
前記第1ユーザは、前記第1画像又は前記第2画像を表示させる対象の前記第2端末を、複数の前記第2端末の中から選択するように、操作情報を前記第1端末へ入力する、
請求項1~請求項11の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムにおけるサーバであって、
前記第1端末が、第1ユーザによって選択された第1画像及び第2画像を表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データと、を受け付け、前記選択データ及び前記時間データを前記サーバへ送信し、
前記サーバが、前記第1端末から送信された前記選択データ及び前記時間データを受信し、前記選択データが表す第1画像及び第2画像と前記時間データに基づいて、前記第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、
前記第2端末が、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、
サーバ。
【請求項14】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムにおけるサーバに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記第1端末が、第1ユーザによって選択された第1画像及び第2画像を表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データと、を受け付け、前記選択データ及び前記時間データを前記サーバへ送信し、
前記サーバが、前記第1端末から送信された前記選択データ及び前記時間データを受信し、前記選択データが表す第1画像及び第2画像と前記時間データに基づいて、前記第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、
前記第2端末が、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、
処理を、サーバを構成するコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【請求項15】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムにおけるサーバが実行する情報処理方法であって、
前記第1端末が、第1ユーザによって選択された第1画像及び第2画像を表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データと、を受け付け、前記選択データ及び前記時間データを前記サーバへ送信し、
前記サーバが、前記第1端末から送信された前記選択データ及び前記時間データを受信し、前記選択データが表す第1画像及び第2画像と前記時間データに基づいて、前記第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、
前記第2端末が、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、
処理をサーバが実行する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、サーバ、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テキストデータを適切に表示することのできるテキストデータ表示装置が知られている(例えば、特許文献1)。このテキストデータ表示装置は、入力されたテキストデータに含まれる特定の文字列に対応したアニメーションデータを決定する。そして、テキストデータ表示装置は、決定されたアニメーションデータを描画する。なお、このテキストデータ表示装置は、複数のアニメーションデータ「Data1」「Data2」「Data3」「Data1」を順番に再生する(例えば、段落[0051])。
【0003】
また、仮想空間を介したユーザ同士の相互対話において、文字情報を読んだりスタンプ画像の意味を理解したりする必要なく、キャラクタのステータスを把握することができるコンピュータプログラムが知られている(例えば、特許文献2)。なお、特許文献2には、例えば、キャラクタの吹き出しは経時的な変化を有してもよい点が開示されている。
【0004】
メッセージのフォントを切り替える処理を実行するコンピュータプログラムが知られている(例えば、特許文献3)。特許文献3には、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させた場合、変更した表示態様を、所定時間が経過するまで又は別の表示態様に変更する処理を実行するまで継続する点が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-33956号公報
【特許文献2】特開2017-23238号公報
【特許文献3】再公表2018-235326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1~上記特許文献3には、アニメーションのように画像が切り替わる点が開示されている。しかし、上記各特許文献では、画像が変化する時刻等は予め管理者側で設定されている。このため、上記各特許文献に開示されている技術を用いたとしても、端末を介したユーザ間の対話において、ユーザが希望するような画像の変化を実現することはできない、という課題がある。
【0007】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたもので、端末を介したユーザ間の対話において、ユーザが希望する時刻において端末に表示される画像を変化させることができる情報処理システム、情報処理方法、サーバ、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係る情報処理システムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムであって、前記第1端末は、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データを受け付け、前記時間データを前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記第1端末から送信された前記時間データを受信し、第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第1画像を第2画像へ変化させて前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、前記第2端末は、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第1画像を前記第2画像へ変化させて前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、情報処理システムである。
【0009】
また、本発明に係るサーバは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムにおけるサーバであって、前記第1端末が、第1ユーザによって選択された第1画像及び第2画像を表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データと、を受け付け、前記選択データ及び前記時間データを前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記第1端末から送信された前記選択データ及び前記時間データを受信し、前記選択データが表す第1画像及び第2画像と前記時間データに基づいて、前記第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、前記第2端末が、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、サーバである。
【0010】
また、本発明に係る情報処理プログラムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムにおけるサーバに実行させるための情報処理プログラムであって、前記第1端末が、第1ユーザによって選択された第1画像及び第2画像を表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データと、を受け付け、前記選択データ及び前記時間データを前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記第1端末から送信された前記選択データ及び前記時間データを受信し、前記選択データが表す第1画像及び第2画像と前記時間データに基づいて、前記第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、前記第2端末が、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、処理を、サーバを構成するコンピュータに実行させるための情報処理プログラムである。
【0011】
また、本発明に係る情報処理方法は、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムにおけるサーバが実行する情報処理方法であって、前記第1端末が、第1ユーザによって選択された第1画像及び第2画像を表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データと、を受け付け、前記選択データ及び前記時間データを前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記第1端末から送信された前記選択データ及び前記時間データを受信し、前記選択データが表す第1画像及び第2画像と前記時間データに基づいて、前記第1画像を表示部に表示させた後に、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、前記第2端末へ送信し、前記第2端末が、前記サーバから送信された前記要求信号を受信し、前記要求信号に応じて、前記第1画像を自らの表示部へ表示させ、前記時間データが表す所定時間が経過した場合又は前記時間データが表す所定時刻に、前記第2画像を自らの前記表示部へ表示させる、処理をサーバが実行する情報処理方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、端末を介したユーザ間の対話において、ユーザが希望する時刻において端末に表示される画像を変化させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態のサーバの機能構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態のデータ記憶部に格納されるデータの一例を示す図である。
【
図4】情報処理システムの各装置として機能するコンピュータの概略ブロック図である。
【
図5】端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図6】端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図7】端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態の情報処理システムによって実行される処理を説明するための説明図である。
【
図9】端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図11】端末に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
【0015】
[第1実施形態]
<情報処理システムのシステム構成>
図1は、第1実施形態の情報処理システム10を示すブロック図である。
図1に示されるように、第1実施形態の情報処理システム10は、サーバ12と、複数の端末14A,14B,14C,・・・,14Xとを備えている。サーバ12と、複数の端末14A,14B,14C,・・・,14Xとは、例えばインターネット等のネットワーク15によって接続されている。なお、以下では、複数の端末14A,14B,14C,・・・,14Xを総称する場合には、単に端末14とも称する。端末14は、例えば、スマートフォンである。第1実施形態の情報処理システム10のサーバ12は、複数の端末14A,14B,14C,・・・,14Xを利用したユーザ間の対話を制御する。
【0016】
以下、具体的に説明する。
【0017】
図2は、第1実施形態のサーバ12の機能構成例を示す図である。
図2に示されるように、サーバ12は、データ記憶部20と、受信部22と、制御部24と、送信部26とを備えている。なお、以下の説明では、端末14Aを第1端末14Aと称し、端末14Bを第2端末14Bと称する。また、第1端末14Aを操作するユーザを第1ユーザと称し、第2端末14Bを操作するユーザを第2ユーザと称する。
【0018】
データ記憶部20には、端末14の表示部(図示省略)に表示される第1画像と第1画像を変化させた画像である第2画像とのペアが格納されている。
図3に、データ記憶部20に格納される情報の一例を示す。
図3に示されるように、第1画像と第1画像を変化させた画像である第2画像とのペアが、例えば、テーブル形式でデータ記憶部20へ格納される。なお、第1画像と第2画像との1つの組み合わせが、1つのスタンプとしてデータ記憶部20へ格納される。なお、本実施形態の「画像」には、複数の画像から構成される動画像データ及び実質的にテキストデータのみが表示されているデータも含むものとする。
【0019】
受信部22は、端末14から送信された各種データを受信する。
【0020】
制御部24は、サーバ12の動作を制御する。
【0021】
送信部26は、各種データを端末14へ送信する。
【0022】
情報処理システム10のサーバ12及び端末14は、例えば、
図4に示すコンピュータ70で実現することができる。コンピュータ70は、CPU71、一時記憶領域としてのメモリ72、及び不揮発性の記憶部73を備える。また、コンピュータ70は、入出力装置等(図示省略)が接続される入出力interface(I/F)74、及び記録媒体に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部75を備える。また、コンピュータ70は、インターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F76を備える。CPU71、メモリ72、記憶部73、入出力I/F74、R/W部75、及びネットワークI/F76は、バス77を介して互いに接続される。
【0023】
記憶部73は、Hard Disk Drive(HDD)、solid state drive(SSD)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部73には、コンピュータ70を機能させるためのプログラムが記憶されている。CPU71は、プログラムを記憶部73から読み出してメモリ72に展開し、プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0024】
<情報処理システム10の作用>
【0025】
次に、第1実施形態の情報処理システム10の作用について説明する。なお、以下では、第1端末14Aを操作する第1ユーザと、第2端末14Bを操作する第2ユーザとの間において、コミュニケーションアプリを利用した対話が行われる場面を例に説明する。
【0026】
第1実施形態では、第1端末14Aを操作する第1ユーザの操作に応じて、第1画像が第2端末14Bへ送信される。なお、この第1画像は、送信から所定時間を経過した場合又は所定時刻に第2画像へと変化する。
【0027】
図5に、画像の変化を説明するための図を示す。
図5は、第2端末14Bの表示部の一例を表す図である。
図5に示されるように、第1端末14Aを操作する第1ユーザの操作によって、第2端末14Bへ第1画像IM1が送信されると、第2端末14Bの表示部には第1画像IM1が表示される。そして、
図5に示されるように、第1画像IM1の表示又は受信から所定時間を経過した場合又は所定時刻に、第1画像IM1は第2画像IM2へと変化する。
図5の例では、第2ユーザの誕生日が到来すると、プレゼントを表す第1画像IM1が誕生日ケーキを表す第2画像IM2へと変化することにより、サプライズを演出することができる。なお、この場合には、例えば、
図6に示されるように、第1端末14Aの表示部にも第1画像IM1から第2画像IM2への変化が表示される。
【0028】
以下、情報処理システム10の具体的な作用について説明する。
【0029】
まず、第1ユーザは、第1端末14Aを操作することにより、
図7に示されるようなコミュニケーションアプリのスタンプ購入の画面を、第1端末14Aの表示部に表示させる。
図7には、第1画像IM1及び第2画像IM2を含んで構成されるスタンプSが示されている。このスタンプSは、第1画像IM1が端末14の表示部に表示された後、時間経過に応じて第2画像IM2が端末14の表示部へ表示されるスタンプである。このようなスタンプSは、サーバ12のデータ記憶部20に複数個格納されている。
【0030】
第1ユーザは、第1端末14Aを操作することにより、サーバ12のデータ記憶部20に格納されている複数のスタンプから何れのスタンプを購入するのかを決定する。例えば、第1ユーザは、
図7に示されるような第1画像IM1と第2画像IM2との組み合わせであるスタンプSを選択する。なお、第1画像IM1及び第2画像IM2の少なくとも一方は、第1端末14Aを操作する第1ユーザによって選択可能であるようにしてもよい。この場合には、第1画像IM1と第2画像IM2との組み合わせは自由に設定することも可能である。例えば、第1ユーザは、誕生日ケーキの画像ではなく、くす玉の画像を第2画像IM2として選択してもよい。
【0031】
そして、第1ユーザは、第1端末14Aを操作することにより、
図7に示される、所定時間又は所定時刻を表す時間データTを設定する。第1画像IM1が第2画像IM2へと変化する時刻は、この時間データTによって設定される。
【0032】
なお、
図7の例では、第1画像IM1と第2画像IM2とが表示されている画面に基づいて、第1ユーザがスタンプSを選択する場面であるが、これに限定されるものではない。例えば、第1ユーザが複数のスタンプの中から第2端末14Bへ送信する対象のスタンプを選択する際、第1画像IM1から第2画像IM2への実際の変化が表示部へ表示されるようにしてもよい。この場合、第1端末14Aが複数のスタンプを自らの表示部へ表示させるときには、スタンプSの変化に要する時間は、第2端末14Bの表示部へ表示されるときの実際の変化に要する時間よりも短くなるようにしてもよい。
【0033】
次に、第1ユーザがコミュニケーションアプリを起動し、第2ユーザとの間において対話をする場面について説明する。第1ユーザの操作に応じて第1端末14Aから第2端末14Bへ第1画像IM1が送信され、その後第1画像IM1が第2画像IM2へと変化する場面について説明する。情報処理システム10は、
図8に示されるシーケンスを実行する。
【0034】
ステップS100において、第1端末14Aは、第1ユーザによって選択されたデータである第1画像と第2画像との組み合わせを表す選択データと、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データTを受け付ける。
【0035】
ステップS102において、第1端末14Aは、ステップS100で受け付けた選択データと時間データとをサーバ12へ送信する。
【0036】
ステップS104において、サーバ12の受信部22は、第1端末14Aから送信された、選択データと時間データとを受信する。
【0037】
ステップS106において、サーバ12の制御部24は、第1画像IM1を第2端末14Bの表示部に表示させた後に、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像IM1を第2画像IM2へ変化させて第2画像IM2を表示部に表示させることを要求する要求信号を、第2端末14Bへ送信する。なお、この要求信号には、第1画像IM1のデータ及び第2画像IM2のデータが含まれている。
【0038】
ステップS108において、第2端末14Bは、サーバ12から送信された要求信号を受信する。
【0039】
ステップS110において、第2端末14Bは、ステップS108で受信した要求信号に応じて、第1画像IM1を自らの表示部へ表示させる。
【0040】
ステップS112において、第2端末14Bは、ステップS108で受信した要求信号に応じて、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像IM1を第2画像IM2へ変化させて第2画像IM2を自らの表示部へ表示させる。
【0041】
なお、この際、第2端末14Bは、
図9に示されるように、所定時間が経過した場合又は所定時刻に、プッシュ通知Pを第2端末14Bの表示部へ表示させるようにしてもよい。この場合には、
図9に示されるように、プッシュ通知Pが第2端末14Bの表示部へ表示された場合、第2ユーザがプッシュ通知Pを押下すると、画像を表示させるためのアプリケーションが起動し、第2端末14Bの表示部へ第2画像IM2が表示されるようにしてもよい。
【0042】
また、第1端末14A側においても、同様の処理が実行される。具体的には、第1端末14Aは、上記
図6に示されるように、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像IM1を第2画像IM2へ変化させて第2画像IM2を自らの表示部へ表示させる。
【0043】
以上説明したように、第1実施形態に係る情報処理システムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムである。情報処理システムの第1端末は、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データを受け付け、時間データをサーバへ送信する。サーバは、第1端末から送信された時間データを受信し、第1画像を表示部に表示させた後に、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像を第2画像へ変化させて第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、第2端末へ送信する。情報処理システムの第2端末は、サーバから送信された要求信号を受信し、要求信号に応じて、第1画像を自らの表示部へ表示させ、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像を第2画像へ変化させて第2画像を自らの表示部へ表示させる。これにより、端末を介したユーザ間の対話において、ユーザが希望する時刻において端末に表示される画像を変化させることができる。このため、例えば、第1ユーザが第2ユーザに対してサプライズを演出したい等の場合に、その画像を所望の時刻に変化させることにより、サプライズを効果的に演出することができる。
【0044】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態に係る情報処理システムの構成は、第1実施形態と同様の構成となるため、同一符号を付して説明を省略する。第2実施形態の情報処理システムは、第1画像としてのメッセージを、第2画像としてのメッセージへと変化させる点が第1実施形態と異なる。
【0045】
ユーザがコミュニケーションアプリを利用する場合、ある特定のユーザとの対話の内容については第三者に知られたくない場合がある。原則として、ユーザ間の対話は第三者が閲覧できるものではないが、第三者がユーザの端末を操作することにより、当該ユーザと特定のユーザとの間の対話の内容を知ってしまう場合もある。
【0046】
そこで、第2実施形態の情報処理システムは、第1画像としてのメッセージを、時間経過に応じて第2画像としてのメッセージへ変化させる。これにより、仮に第三者がユーザ間の対話を閲覧したとしても、メッセージの内容が変化している可能性が高いため、ユーザ間の対話内容の漏洩が抑制される。
【0047】
図10~
図11に、第2実施形態を説明するための図を示す。例えば、第1ユーザは、
図10に示されるように、第1端末14Aの表示部に表示される複数のユーザA,B,C,Dから、対話内容を特に秘密にしたいユーザを選択する。具体的には、第1ユーザは、第1画像IM1又は第2画像IM2を表示させる対象の第2端末14Bを操作する第2ユーザを、複数の第2端末14Bの中から選択するように操作情報を第1端末14Aへ入力する。例えば、第1ユーザは、複数のユーザA,B,C,Dの中からユーザBを選択する。そして、
図10に示されるように、第1ユーザは、第1端末14Aを操作することにより、第1画像IM11-1としてのメッセージ「今度デートしない??」「今度の日曜はどう??」を第2端末14Bへ送信する。そうすると、第2端末14Bからは第1画像IM1-2としてのメッセージ「いいね!行く!!」が第1端末14Aへ送信される。
【0048】
このようなやり取りがなされた後、第1ユーザ又は第2ユーザによって設定された時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻になると、
図10に示されるように、第1画像IM1-1は第2画像IM2-1としてのメッセージ「お世話になります。今度、打ち合わせさせて下さい。」「今度の月曜日はいかがですか?」へと変化する。また、
図10に示されるように、第1画像IM1-2は第2画像IM2-2としてのメッセージ「承知致しました。」へと変化する。なお、第2端末14B側でも同様に、
図11に示されるように、第1画像IM1-1が第2画像IM2-1へ変化する。また、
図11に示されるように、第1画像IM1-2が第2画像IM2-2へ変化する。これにより、ユーザ間の対話内容の漏洩を抑制することができる。
【0049】
以上説明したように、第2実施形態に係る情報処理システムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムである。情報処理システムの第1端末は、第1ユーザによって設定された所定時間又は所定時刻を表す時間データを受け付け、時間データをサーバへ送信する。サーバは、第1端末から送信された時間データを受信し、第1メッセージを表す第1画像を表示部に表示させた後に、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1メッセージを表す第1画像を、第2メッセージを表す第2画像へ変化させて第2画像を表示部に表示させることを要求する要求信号を、第2端末へ送信する。情報処理システムの第2端末は、サーバから送信された要求信号を受信し、要求信号に応じて、第1画像を自らの表示部へ表示させ、時間データが表す所定時間が経過した場合又は時間データが表す所定時刻に、第1画像を第2画像へ変化させて第2画像を自らの表示部へ表示させる。これにより、端末を介したユーザ間の対話において、ユーザが希望する時刻において端末に表示される画像を変化させることができる。このため、例えば、第1ユーザと第2ユーザとの間の対話内容を第三者に知られたくない場合に、そのメッセージを所望の時刻に変化させることにより、ユーザ間の対話内容の漏洩を抑制することができる。
【0050】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0051】
例えば、上記各実施形態では、サーバ12から第2端末14Bへ第1画像及び第2画像が同時に送信される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ12は、第1画像を第2端末14Bへ送信した後、所定時間が経過した場合又は所定時刻に第2画像を第2端末14Bへ送信するようにしてもよい。この場合、第2端末14Bは、サーバ12から送信された第1画像を表示部に表示させた後にサーバ12から送信された第2画像を受信する。そして、第2端末14Bは、受信した第2画像を表示部へ表示させる。このような構成にすることにより、所定時間が経過していない場合又は現時刻が所定時刻ではない場合、第2画像は第1端末14Aを操作する第1ユーザによって変更可能であるようにすることができる。これにより、所定時間が経過していない場合又は現時刻が所定時刻ではない場合、第1ユーザが第2画像を変更したいと思った場合に、コミュニケーションアプリを操作することにより、第2画像を変更することが可能となる。
【0052】
また、上記各実施形態において、第2端末14Bの表示部へ第2画像が表示されたことに応答して、既読情報が第2端末14Bからサーバ12を介して第1端末14Aへ送信され、第1端末14Aは表示部へ既読情報を表示させるようにしてもよい。さらに、この場合、第2実施形態において、第1端末14Aの表示部及び第2端末14Bの表示部に既読情報が表示された後、第1画像が変化する前触れを第1ユーザ及び第2ユーザへ知らせるために第1画像の色が変化し、その後、第1画像IM1が第2画像へ変化するようにしてもよい。これにより、第1ユーザ及び第2ユーザは、第1画像が変化し別の画像になるという認識を持つことができる。
【0053】
また、上記各実施形態において、第2端末14Bは、第1画像を表示部へ表示させた後、画像を表示させるためのアプリケーションの停止信号に応答してアプリケーションを終了させた後、アプリケーションの起動信号に応答してアプリケーションを起動させると共に、アプリケーションの起動から所定時間が経過した後に、第2画像を表示させるようにしてもよい。この場合には、画像を表示させるためのコミュニケーションアプリが起動している最中に所定時間経過のカウントがされ、コミュニケーションアプリが停止している最中には所定時間経過のカウントはされない。これにより、第1ユーザが意図するタイミングで第1画像を第2画像へ変化させることができる。
【符号の説明】
【0054】
10 情報処理システム
12 サーバ
14A,14B,14C,14X 端末