(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023799
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】多波長光源モジュール
(51)【国際特許分類】
H01S 5/40 20060101AFI20230209BHJP
H01S 5/02253 20210101ALI20230209BHJP
H01S 5/02255 20210101ALI20230209BHJP
H01S 5/02325 20210101ALI20230209BHJP
H01S 5/0233 20210101ALI20230209BHJP
H01S 5/0225 20210101ALI20230209BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230209BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20230209BHJP
【FI】
H01S5/40
H01S5/02253
H01S5/02255
H01S5/02325
H01S5/0233
H01S5/0225
F21S2/00 311
F21S2/00 340
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】32
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021129637
(22)【出願日】2021-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】520133916
【氏名又は名称】ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】浅香 浩
(72)【発明者】
【氏名】林 茂生
(72)【発明者】
【氏名】左文字 克哉
(72)【発明者】
【氏名】畑 雅幸
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173MA10
5F173MB04
5F173MC12
5F173MC15
5F173MD07
5F173MD16
5F173MD35
5F173MD62
5F173MD63
5F173MD64
5F173MD84
5F173ME22
5F173ME44
5F173ME47
5F173MF28
5F173MF39
(57)【要約】
【課題】偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射する多波長光源モジュールを提供する。
【解決手段】多波長光源モジュール10は、基台20の主面21に配置される複数の第一セット及び複数の第二セットとを備え、第一セットは、主面21に平行な第一光軸を有し、第一波長帯の第一光を出射する第一半導体レーザチップ51と、第一光を主面21に垂直な方向に反射する第一ミラー61とを有し、第二セットは、主面21に平行な第二光軸を有し、第一波長帯と異なる第二波長帯の第二光を出射する第二半導体レーザチップ52と、第二光を主面21に垂直な方向に反射する第二ミラー62とを有し、第一光軸は、第二光軸に対して垂直であり、第一半導体レーザチップ51から第一ミラー61へ伝搬する第一光の偏光方向と、第二半導体レーザチップ52から第二ミラー62へ伝搬する第二光の偏光方向とは、直交する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面を有する基台と、
前記主面に配置される複数の第一セット及び複数の第二セットとを備え、
前記複数の第一セットの各々は、
前記主面に平行な第一光軸を有し、第一波長帯の第一光を出射する第一半導体レーザチップと、
前記第一光を前記主面に垂直な方向に反射する第一ミラーとを有し、
前記複数の第二セットの各々は、
前記主面に平行な第二光軸を有し、前記第一波長帯と異なる第二波長帯の第二光を出射する第二半導体レーザチップと、
前記第二光を前記主面に垂直な方向に反射する第二ミラーとを有し、
前記第一光軸は、前記主面に平行な第一方向に平行であり、
前記第二光軸は、前記主面に平行な第二方向に平行であり、
前記第二方向は、前記第一方向に対して垂直な方向であり、
前記第一半導体レーザチップから前記第一ミラーへ伝搬する前記第一光の偏光方向と、前記第二半導体レーザチップから前記第二ミラーへ伝搬する前記第二光の偏光方向とは、直交する
多波長光源モジュール。
【請求項2】
前記複数の第一セットは、前記第二方向に配列されている
請求項1に記載の多波長光源モジュール。
【請求項3】
前記複数の第一セットは、電気的に直列接続されている
請求項1又は2に記載の多波長光源モジュール。
【請求項4】
前記複数の第二セットは、前記第二方向に配列されている
請求項1~3のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項5】
前記主面上であって、前記複数の第二セットと前記第一方向において隣り合う位置に配置される第二セット用中継部材をさらに備え、
前記第二セット用中継部材は、導電性部材を含み、
前記複数の第二セットは、複数の第二ワイヤ及び前記第二セット用中継部材を用いて、電気的に直列接続されている
請求項4に記載の多波長光源モジュール。
【請求項6】
前記第二セット用中継部材は、前記第二ミラーに対して前記第一方向に隣り合う位置に配置される
請求項5に記載の多波長光源モジュール。
【請求項7】
前記複数の第二セットは、前記第一方向に配列されている
請求項1~3のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項8】
前記主面上であって、前記複数の第二セットに対して前記第一方向に隣り合う位置に配置される第二セット用中継部材をさらに備え、
前記第二セット用中継部材は、導電性部材を含み、
前記複数の第二セットは、複数の第二ワイヤ及び前記第二セット用中継部材を用いて、電気的に直列接続されている
請求項7に記載の多波長光源モジュール。
【請求項9】
前記第二セット用中継部材は、前記第二ミラーに対して前記第一方向に隣り合う位置に配置される
請求項8に記載の多波長光源モジュール。
【請求項10】
前記主面に配置される複数の第三セットをさらに備え、
前記複数の第三セットの各々は、
前記第二方向に平行な第三光軸を有し、前記第一波長帯及び前記第二波長帯と異なる第三波長帯の第三光を出射する第三半導体レーザチップと、
前記第三光を前記主面に垂直な方向に反射する第三ミラーとを有し、
前記第一半導体レーザチップから前記第一ミラーへ伝搬する前記第一光の偏光方向と、前記第三半導体レーザチップから前記第三ミラーへ伝搬する前記第三光の偏光方向とは、直交する
請求項1~3のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項11】
前記複数の第三セットは、前記第二方向に配列されている
請求項10に記載の多波長光源モジュール。
【請求項12】
前記複数の第二セットの各々と、前記複数の第三セットの各々とは、前記第二方向に交互に配置されている
請求項11に記載の多波長光源モジュール。
【請求項13】
複数の第一列と、複数の第二列とを備え、
前記複数の第一列の各々は、前記複数の第一セットのうち一部の第一セットを含み、
前記一部の第一セットは、一列に配列されており、
前記複数の第二列の各々は、前記複数の第二セットのうち一部の第二セットと、前記複数の第三セットのうち一部の第三セットとを含み、
前記一部の第二セットと、前記一部の第三セットとは、前記複数の第一列の各々の配列方向と平行に一列に配列されており、
前記複数の第一列の各々と、前記複数の第二列の各々とは、前記複数の第一列の各々の配列方向と垂直な方向において交互に配置されている
請求項12に記載の多波長光源モジュール。
【請求項14】
前記主面上であって、前記複数の第二セットと前記第一方向において隣り合う位置に配置される第二セット用中継部材をさらに備え、
前記複数の第二セットの各々は、前記第二半導体レーザチップに電力を供給するためのp側接続電極及びn側接続電極を有し、
前記複数の第二セットは、前記第二方向において隣り合う2個の第二セットを含み、
前記第二セット用中継部材は、前記2個の第二セットと前記第一方向において隣り合う位置に配置され、
前記2個の第二セットのうち一方の第二セットが有する前記n側接続電極は、前記一方の第二セットが有する前記p側接続電極と前記第二セット用中継部材との間に配置され、かつ、前記第二セット用中継部材と電気的に接続され、
前記2個の第二セットのうち他方の第二セットが有する前記p側接続電極は、前記他方の第二セットが有する前記n側接続電極と前記第二セット用中継部材との間に配置され、かつ、前記第二セット用中継部材と電気的に接続される
請求項12に記載の多波長光源モジュール。
【請求項15】
前記主面上であって、前記複数の第三セットと前記第一方向において隣り合う位置に配置される第三セット用中継部材をさらに備え、
前記複数の第二セットは、複数の第二ワイヤ及び前記第二セット用中継部材を用いて電気的に直列接続されており、
前記複数の第三セットは、複数の第三ワイヤ及び前記第三セット用中継部材を用いて電気的に直列接続されており、
前記第二セット用中継部材は、前記複数の第三ワイヤのうち少なくとも1本の第三ワイヤと前記主面との間に配置され、前記第三セット用中継部材より前記主面からの高さが低い
請求項14に記載の多波長光源モジュール。
【請求項16】
前記複数の第一セットは、前記複数の第一セットのうち1個以上の第一セットを含む第一グループと、前記第一グループに含まれる1以上の第一セットと異なる1個以上の第一セットを含む第二グループとを含み、
前記複数の第二セット及び前記複数の第三セットは、前記第一グループと前記第二グループとの間に配置される
請求項10に記載の多波長光源モジュール。
【請求項17】
前記第一方向において、前記複数の第一セットの各々の前記第一半導体レーザチップは、前記第一ミラーより、前記主面の端部に近い位置に配置されている
請求項16に記載の多波長光源モジュール。
【請求項18】
前記複数の第二セットの各々と、前記複数の第三セットの各々とは、前記第二方向に交互に配列されている
請求項10、16、17のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項19】
前記複数の第二セットの少なくとも2個の第二セットは、前記第一方向に配列される
請求項18に記載の多波長光源モジュール。
【請求項20】
前記多波長光源モジュールは、前記主面上に行列状に配置される複数のユニットを備え、
前記複数のユニットの各々は、前記複数の第一セットのうち少なくとも1個の第一セットと、前記複数の第二セットのうち少なくとも1個の第二セットと、前記複数の第三セットのうち少なくとも1個の第三セットとを含む
請求項10に記載の多波長光源モジュール。
【請求項21】
前記複数のユニットの各々において、前記少なくとも1個の第一セットの各々から、前記少なくとも1個の第二セット及び前記少なくとも1個の第三セットが配置される領域へ向かう向きに前記第一光が出射される
請求項20に記載の多波長光源モジュール。
【請求項22】
複数の第一レンズと、複数の第二レンズとをさらに備え、
前記複数の第一レンズの各々には、前記第一ミラーで反射された前記第一光が入射し、
前記複数の第二レンズの各々には、前記第二ミラーで反射された前記第二光が入射し、
前記複数の第一レンズの各々の、前記第二方向における幅は、前記第一方向における幅より小さく、
前記複数の第二レンズの各々の、前記第一方向における幅は、前記第二方向における幅より小さい
請求項1~9のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項23】
複数の第一レンズと、複数の第二レンズと、複数の第三レンズとをさらに備え、
前記複数の第一レンズ、前記複数の第二レンズ、及び、前記複数の第三レンズは、基板の主面に平行な面上に配置され、
前記複数の第一レンズの各々には、前記第一ミラーで反射された前記第一光が入射し、
前記複数の第二レンズの各々には、前記第二ミラーで反射された前記第二光が入射し、
前記複数の第三レンズの各々には、前記第三ミラーで反射された前記第三光が入射し、
前記複数の第一レンズの各々の、前記第二方向における幅は、前記第一方向における幅より小さく、
前記複数の第二レンズの各々の、前記第一方向における幅は、前記第二方向における幅より小さく、
前記複数の第三レンズの各々の、前記第一方向における幅は、前記第二方向における幅より小さい
請求項10~21のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項24】
前記複数の第一レンズと、前記複数の第二レンズと、前記複数の第三レンズとが配置される領域は、矩形状の形状を有する
請求項23に記載の多波長光源モジュール。
【請求項25】
前記複数の第一レンズのうち、前記第二方向に一列に配列される第一レンズの個数は、
前記複数の第二レンズのうち、前記第二方向に一列に配列される第二レンズの個数と異なる
請求項22~24のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項26】
前記複数の第一セットの各々は、前記主面に配置され、前記第一半導体レーザチップが配置される第一サブマウントを有し、
前記複数の第二セットの各々は、前記主面に配置され、前記第二半導体レーザチップが配置される第二サブマウントを有し、
前記複数の第二セットの配列方向は、前記第一方向及び前記第二方向に対して傾斜しており、
前記複数の第二セットのうち、少なくとも1個の第二セットが有する前記第二ミラーは、隣り合う他の第二セットが有する前記第二サブマウントと前記第一方向において接している
請求項1に記載の多波長光源モジュール。
【請求項27】
前記複数の第二セットのうち少なくとも1個の第二セットは、前記複数の第一セットのうち少なくとも1個の第一セットと前記第一方向において接している
請求項26に記載の多波長光源モジュール。
【請求項28】
前記複数の第一セットの配列方向は、前記第一方向及び前記第二方向に対して傾斜している
請求項26又は27に記載の多波長光源モジュール。
【請求項29】
複数の第一レンズと、複数の第二レンズとをさらに備え、
前記複数の第一レンズ、及び前記複数の第二レンズは、前記主面に平行な面上に配置され、
前記複数の第一レンズの各々には、前記第一ミラーで反射された前記第一光が入射し、
前記複数の第二レンズの各々には、前記第二ミラーで反射された前記第二光が入射し、
前記複数の第一レンズの各々の形状と、前記複数の第二レンズの各々の形状とは異なる
請求項26~28のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項30】
複数の第一レンズと、複数の第二レンズとをさらに備え、
前記複数の第一レンズの各々には、前記第一ミラーで反射された前記第一光が入射し、
前記複数の第二レンズの各々には、前記第二ミラーで反射された前記第二光が入射し、
前記複数の第一レンズの各々の、前記第二方向における幅は、前記第一方向における幅より小さく、
前記複数の第二レンズの各々の、前記第一方向における幅は、前記第二方向における幅より小さい
請求項26又は27に記載の多波長光源モジュール。
【請求項31】
前記主面に配置される枠部材と、
前記枠部材に配置される蓋体とをさらに備え、
前記基台と前記枠部材と前記蓋体とで囲まれた空間内に、前記複数の第一セット及び前記複数の第二セットが配置される
請求項10~21のいずれか1項に記載の多波長光源モジュール。
【請求項32】
前記蓋体は、複数の第一レンズと複数の第二レンズとを有する
請求項31に記載の多波長光源モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、多波長光源モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、互いに異なる色の光を出射する複数の半導体レーザチップを有する多波長光源モジュールが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された多波長光源モジュールは、赤色半導体レーザチップと、緑色半導体レーザチップと、青色半導体レーザチップとを備える。一般的な赤色半導体レーザチップの出射光の偏光方向と、ファスト軸方向(つまり、光の広がり角が大きい方向)とは、平行であり、一般的な緑色半導体レーザチップ及び青色半導体レーザチップの出射光の偏光方向と、ファスト軸方向とは垂直である。
【0003】
特許文献1に記載された多波長光源モジュールにおいては、赤色半導体レーザチップの光軸方向と、緑色半導体レーザチップ及び青色半導体レーザチップの光軸方向とが垂直になるように、各半導体レーザチップが配置されている。これにより、特許文献1に記載された多波長光源モジュールでは、出射光に含まれる赤色光の偏光方向と、緑色光及び青色光の偏光方向とを揃えようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、単一の液晶を備える時分解型プロジェクタなどで用いる光には、偏光方向が揃っていることに加えて、高パワーであることも求められている。
【0006】
本開示は、このような課題を解決するものであり、偏光方向が揃っていて、かつ、高パワーの光を出射する多波長光源モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る多波長光源モジュールの一態様は、主面を有する基台と、前記主面に配置される複数の第一セット及び複数の第二セットとを備え、前記複数の第一セットの各々は、前記主面に平行な第一光軸を有し、第一波長帯の第一光を出射する第一半導体レーザチップと、前記第一光を前記主面に垂直な方向に反射する第一ミラーとを有し、前記複数の第二セットの各々は、前記主面に平行な第二光軸を有し、前記第一波長帯と異なる第二波長帯の第二光を出射する第二半導体レーザチップと、前記第二光を前記主面に垂直な方向に反射する第二ミラーとを有し、前記第一光軸は、前記主面に平行な第一方向に平行であり、前記第二光軸は、前記主面に平行な第二方向に平行であり、前記第二方向は、前記第一方向に対して垂直な方向であり、前記第一半導体レーザチップから前記第一ミラーへ伝搬する前記第一光の偏光方向と、前記第二半導体レーザチップから前記第二ミラーへ伝搬する前記第二光の偏光方向とは、直交する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射する多波長光源モジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る多波長光源モジュールの平面図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係る多波長光源モジュールの断面図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係る多波長光源モジュールの蓋体を取り外した状態を示す平面図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係る第一半導体レーザチップの遠視野像の概要を示す模式図である。
【
図5】
図5は、実施の形態1に係る第一半導体レーザチップからの第一光の伝搬の様子を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1に係る第二半導体レーザチップからの第二光の伝搬の様子を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態1に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図8】
図8は、実施の形態2に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図9】
図9は、実施の形態3に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図10】
図10は、実施の形態4に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図11】
図11は、実施の形態5に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図12】
図12は、実施の形態6に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図13】
図13は、実施の形態7に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図14】
図14は、実施の形態8に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図15】
図15は、実施の形態9に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図16】
図16は、実施の形態1の変形例に係る多波長光源モジュールの蓋体を取り外した状態を示す平面図である。
【
図17】
図17は、実施の形態2の変形例に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【
図18】
図18は、実施の形態7の変形例に係る多波長光源モジュールにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。
【0011】
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0012】
(実施の形態1)
実施の形態1に係る多波長光源モジュールについて説明する。
【0013】
[1-1.全体構成]
まず、本実施の形態に係る多波長光源モジュールの全体構成について
図1~
図3を用いて説明する。
図1及び
図2は、それぞれ、本実施の形態に係る多波長光源モジュール10の平面図及び断面図である。
図2には、
図1のII-II線における断面の一部が示されている。
図3は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール10の蓋体40を取り外した状態を示す平面図である。なお、
図3には、蓋体40が有する各レンズの輪郭が破線で示されている。また、
図2及び
図3においては、多波長光源モジュール10が備える各半導体レーザチップに電力を供給するための配線などは省略されている。
【0014】
本実施の形態に係る多波長光源モジュール10は、複数の波長帯の光を出射する装置である。多波長光源モジュール10は、基台20と、複数の第一セット11a~11jと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール10は、複数の第三セット13a~13dと、蓋体40と、枠部材30とをさらに備える。
【0015】
図1~
図3に示される基台20は、複数の第一セット11a~11j、及び、複数の第二セット12a~12dが配置される部材である。本実施の形態では、基台20は、平面状の主面21を有する。本実施の形態では、基台20は、略矩形の板状の形状を有する基板である。基台20は、熱伝導率が高い材料で形成され、複数の第一セット11a~11jなどで発生する熱を放散する放熱部材としても機能する。
【0016】
基台20の素材は、例えば、金属材料、セラミック材料などである。各セットで発生する熱を効率良く基台20で放散するには、基台20は、金属材料などの熱伝導率の高い材料によって構成されているとよい。熱伝導率が高くて基台20として実用的な金属材料としては、例えばCu又はAlが挙げられる。本実施の形態において、基台20は、Cuによって構成されたCu基板である。
【0017】
図1~
図3に示される枠部材30は、複数の第一セット11a~11j、及び、複数の第二セット12a~12dを囲む環状部材である。枠部材30は、基台20の主面21に立設され、複数の第一セット11a~11j、及び、複数の第二セット12a~12dを収納する容器の一部として機能する。また、枠部材30は、蓋体40を支持する機能も有する。枠部材30は、基台20と、蓋体40とに挟まれる。基台20と、枠部材30と、蓋体40とで囲まれた空間内に、複数の第一セット11a~11j、及び、複数の第二セット12a~12dが配置される。ここで、枠部材30と、基台20と、蓋体40とで囲まれた空間は、気密封止されている。枠部材30は、複数の第一セット11a~11j、複数の第二セット12a~12dなどに電流を供給するための電流端子を有する。具体的には、
図1に示されるように、枠部材30は、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、1個の第二正極電流端子92pと、1個の第二負極電流端子92nと、1個の第三正極電流端子93pと、1個の第三負極電流端子93nとを有する。なお、
図2及び
図3のような各セットの配置などを説明するための図においては、図面の煩雑化を防ぐために、各電流端子などの電流供給のための部材の図示を省略する。各電流端子などの電流供給のための部材については、後述する。枠部材30は、例えば、Feなどの金属、合金などで形成される。枠部材30が、電流端子を備える場合には、電流端子の周囲には、絶縁性部材が配置される。
【0018】
図3に示される複数の第一セット11a~11jは、基台20の主面21に配置される。複数の第一セット11a~11jの各々は、第一半導体レーザチップ51と、第一ミラー61とを有する。本実施の形態では、10個の第一セット11a~11jの各々は、主面21に配置され、第一半導体レーザチップ51が配置される第一サブマウント71をさらに有する。
【0019】
複数の第一セット11a~11jは、主面21に平行で互いに垂直な第一方向及び第二方向のうち、第二方向に配列されている。具体的には、第一セット11a~11e、及び、第一セット11f~11jが、それぞれ第二方向に配列される。言い換えると、第一セット11a~11jは、2行5列の行列状に配置される。
【0020】
第一半導体レーザチップ51は、主面21に平行な第一光軸を有し、第一波長帯の第一光を出射するレーザチップである。本実施の形態では、第一光軸は、主面21に平行な第一方向に平行である。第一波長帯は、赤色光を含む波長帯(590nm以上、780nm以下程度)の少なくとも一部を含む。つまり、第一半導体レーザチップ51は、赤色半導体レーザチップである。赤色半導体レーザチップである第一半導体レーザチップ51の発振波長は、590nm以上、650nm以下であってもよい。
【0021】
図2に示されるように、第一半導体レーザチップ51は、レーザ光である第一光L11を出射する出射面を有する。第一光L11の光軸(つまり第一光軸)は、基台20の主面21に平行である。ここで、第一光L11は破線矢印で示されているが、この破線矢印は第一光L11の光軸を示し、実際の第一光L11は幅を持つ発散光である。本実施の形態では、
図3に示されるように、第一半導体レーザチップ51は、第二セット12a~12d、及び、第三セット13a~13dが配置されている領域から遠ざかる向きに第一光L11を出射する。
【0022】
第一半導体レーザチップ51は、第一光軸を長手方向とする長尺状である。一例として、第一半導体レーザチップ51の第一光軸方向の長さは、1200μmであるが、これに限らない。
【0023】
第一半導体レーザチップ51は、第一サブマウント71の上面(つまり、主面21と対向する面の裏側の面)に実装される。具体的には、第一半導体レーザチップ51は、第一サブマウント71上のp側接続電極(図示せず)に実装されている。本実施の形態において、第一半導体レーザチップ51は、ジャンクションダウン実装により第一サブマウント71に実装されている。第一半導体レーザチップ51のp側電極が、第一サブマウント71上のp側接続電極に接続される。第一サブマウント71上のp側接続電極は、第一半導体レーザチップ51に電流を供給するためのp側接続電極の一例である。また、第一半導体レーザチップ51のn側接続電極は、第一半導体レーザチップ51に電流を供給するためのn側接続電極の一例である。なお、第一半導体レーザチップ51の実装形態は、これに限るものではなく、ジャンクションアップ実装により第一サブマウント71に実装されていてもよい。この場合、第一サブマウント71上のn側接続電極と、第一半導体レーザチップ51のp側電極とから、第一半導体レーザチップ51に電流が供給される。
【0024】
このように、第一半導体レーザチップ51と第一サブマウント71とで第一サブモジュールを構成し、第一サブモジュールの各々は、第一半導体レーザチップ51に電力を供給するためのp側接続電極及びn側接続電極を有する。
【0025】
また、第一半導体レーザチップ51は、第一光L11を出射する出射面が第一サブマウント71の光出射側の端面からはみ出すように実装されている。つまり、第一半導体レーザチップ51は、第一サブマウント71の端面から突出しており、第一半導体レーザチップ51の出射面は、第一サブマウント71の光出射側の端面よりも第一半導体レーザチップ51の光出射側に位置している。第一半導体レーザチップ51の突出量(つまり、第一サブマウント71の光出射側の端面から第一半導体レーザチップ51の出射面までの距離)は、例えば、5μm以上20μm以下であるが、これに限らない。本実施の形態において、第一半導体レーザチップ51の突出量は、10μmである。
【0026】
第一半導体レーザチップ51から第一ミラー61へ伝搬する第一光L11の偏光方向は、主面21に垂直な第三方向である。ここで、平行とは、完全に平行な状態に限定されず、実質的に平行な状態も含む。例えば、第一光軸が主面21に平行な状態には、主面21に対する第一光軸の傾きが5°以下であるような状態も含まれる。また垂直とは、完全に垂直な状態に限定されず、実質的に垂直な状態も含む。例えば、第一光L11の偏光方向が主面21に垂直な状態には、主面21の法線に対する第一光L11の偏光方向の傾きが5°以下であるような状態も含まれる。以下で用いる平行及び垂直についても同様である。ここで、第一半導体レーザチップ51は、GaInP系半導体で形成された活性層を有する半導体レーザチップである。第一半導体レーザチップ51の活性層は、引っ張り歪の量子井戸層を含む。第一半導体レーザチップ51は、TMモードで発振する。第一半導体レーザチップ51の活性層の主面が主面21と平行となるように、第一半導体レーザチップ51は実装されている。
【0027】
第一ミラー61は、第一光L11を主面21に垂直な方向に反射する光学素子である。第一ミラー61は、
図2に示されるように、第一半導体レーザチップ51からの第一光L11を反射する第一反射面61aを有する素子である。
図2及び
図3に示されるように、第一ミラー61は、蓋体40の第一レンズ41と対応する位置に配置される。
図2に示されるように、第一反射面61aは、第一半導体レーザチップ51の出射面と対向して配置される。本実施の形態では、第一ミラー61は、平面状の第一反射面61aを有する平面ミラーである。第一反射面61aは、第一光軸方向に対して45°傾斜している。言い換えると、第一反射面61aに垂直な方向は、第一光軸方向に対して45°傾斜している。第一反射面61aにおいて第一光L11は反射され、第一反射光L12として第一ミラー61から蓋体40へ向かって伝搬する。また、
図2において、第一反射光L12は破線矢印で示されているが、この破線矢印は第一反射光L12の光軸を示すものであり、実際の第一反射光L12は幅を持つ発散光である。
【0028】
第一ミラー61は、基台20の主面21に、金属系接合材で実装される。本実施の形態では、すべての第一セット11a~11jにおいて、第一ミラー61と第一半導体レーザチップ51との位置関係は同じである。言い換えると、第一半導体レーザチップ51の出射面から第一ミラー61までの距離はすべて同じであり、第一半導体レーザチップ51の第一光L11の光軸(つまり、第一光軸)の主面21からの高さや第一反射面61aの主面21からの高さはすべて同じである。
【0029】
第一サブマウント71は、主面21に配置され、第一半導体レーザチップ51が配置される支持部材である。第一サブマウント71は、
図2に示されるように、主面21と、第一半導体レーザチップ51との間に配置される。
【0030】
第一サブマウント71は、第一半導体レーザチップ51で発生する熱を放散させるためのヒートシンクとしても機能する。したがって、第一サブマウント71の材料は、導電性材料及び絶縁性材料のいずれによって構成されていてもよいが、熱伝導率の高い材料によって構成されているとよい。第一サブマウント71の熱伝導率は、例えば、150W/(m・K)以上であるとよい。例えば、第一サブマウント71は、窒化アルミニウム(AlN)や多結晶の炭化ケイ素(SiC)などのセラミック、Cuなどの金属材料、又は、単結晶ダイヤモンドや多結晶ダイヤモンドのダイヤモンドなどによって構成されている。本実施の形態において、第一サブマウント71は、AlNによって構成されている。なお、第一サブマウント71の形状は、例えば、矩形板状の直方体であるが、これに限らない。導電性材料を用いる場合は、実装面に絶縁性材料を形成するなどして、半導体レーザチップと導電性の基台とが電気的に接続しないようにするとよい。
【0031】
第一サブマウント71は、例えば、基台20の主面21に金属系接合材を用いて接合される。つまり、第一サブマウント71は、基台20に固定用の穴などを形成することなく実装される。このため、基台20における放熱特性を低下させることなく、サブマウント50を基台20に実装できる。
【0032】
図3に示される複数の第二セット12a~12dは、基台20の主面21に配置される。複数の第二セット12a~12dの各々は、第二半導体レーザチップ52と、第二ミラー62とを有する。本実施の形態では、4個の第二セット12a~12dの各々は、主面21に配置され、第二半導体レーザチップ52が配置される第二サブマウント72をさらに有する。複数の第二セット12a~12dは、第二方向に一列に配列されている。
【0033】
第二半導体レーザチップ52は、主面21に平行な第二光軸を有し、第一波長帯と異なる第二波長帯の第二光を出射するレーザチップである。本実施の形態では、第二光軸は、第二方向に平行である。第二波長帯は、緑色光を含む波長帯(490nm以上、580nm以下程度)の少なくとも一部を含む。つまり、第二半導体レーザチップ52は、緑色半導体レーザチップである。なお、第二波長帯は、第一波長帯と少なくとも一部が異なればよい。つまり、第二波長帯は、第一波長帯の一部を含んでもよい。
【0034】
第二半導体レーザチップ52は、レーザ光である第二光を出射する出射面を有する。第二光は、第一光と同様に幅を持つ発散光である。本実施の形態では、第二半導体レーザチップ52は、
図3の左側から右側に向かう向きに第二光を出射する。
【0035】
第二半導体レーザチップ52は、第二光軸を長手方向とする長尺状である。一例として、第二半導体レーザチップ52の第二光軸方向の長さは、1200μmであるが、これに限らない。
【0036】
第二半導体レーザチップ52は、第二サブマウント72の上面に実装される。具体的には、第二半導体レーザチップ52は、第二サブマウント72上のp側接続電極(図示せず)に実装されている。本実施の形態において、第二半導体レーザチップ52は、ジャンクションダウン実装により第二サブマウント72に実装されている。第二半導体レーザチップ52のp側電極が、第二サブマウント72上のp側接続電極に接続される。第二サブマウント72上のp側接続電極は、第二半導体レーザチップ52に電流を供給するためのp側接続電極の一例である。また、第二半導体レーザチップ52のn側接続電極は、第二半導体レーザチップ52に電流を供給するためのn側接続電極の一例である。なお、第二半導体レーザチップ52の実装形態は、これに限るものではなく、ジャンクションアップ実装により第二サブマウント72に実装されていてもよい。このように、第二半導体レーザチップ52と第二サブマウント72とで第二サブモジュールを構成し、第二サブモジュールの各々は、第二半導体レーザチップ52に電力を供給するためのp側接続電極及びn側接続電極を有する。
【0037】
また、第二半導体レーザチップ52は、第一半導体レーザチップ51と同様に、出射面が第二サブマウント72の光出射側の端面からはみ出すように実装されている。第二半導体レーザチップ52から第二ミラー62へ伝搬する第二光の偏光方向は、主面21に平行な第一方向である。ここで、第二半導体レーザチップ52は、GaInN系半導体で形成された活性層を有する半導体レーザチップである。第二半導体レーザチップ52は、TEモードで発振する。第二半導体レーザチップ52の活性層の主面が主面21と平行となるように、第二半導体レーザチップ52は実装されている。
【0038】
第二ミラー62は、第二光を主面21に垂直な方向に反射する光学素子である。第二ミラー62は、
図3に示されるように、第二半導体レーザチップ52からの第二光を反射する第二反射面62aを有する素子である。
図3に示されるように、第二ミラー62は、蓋体40の第二レンズ42と対応する位置に配置される。第二反射面62aは、第二半導体レーザチップ52の出射面と対向して配置される。本実施の形態では、第二ミラー62は、平面状の第二反射面62aを有する平面ミラーである。第二反射面62aは、第二光軸方向に対して45°傾斜している。言い換えると、第二反射面62aに垂直な方向は、第二光軸方向に対して45°傾斜している。第二反射面62aにおいて第二光は反射され、第二反射光として第二ミラー62から蓋体40へ向かって伝搬する。第二反射光は発散光である。
【0039】
第二ミラー62は、基台20の主面21に実装される。本実施の形態では、すべての第二セット12a~12dにおいて、第二ミラー62と第二半導体レーザチップ52との位置関係は同じである。言い換えると、第二半導体レーザチップ52の出射面から第二ミラー62までの距離はすべて同じであり、第二半導体レーザチップ52の第二光の光軸の主面21からの高さや第二反射面62aの主面21からの高さはすべて同じである。
【0040】
第二サブマウント72は、主面21に配置され、第二半導体レーザチップ52が配置される支持部材である。第二サブマウント72は、主面21と、第二半導体レーザチップ52との間に配置される。
【0041】
第二サブマウント72は、第一サブマウント71と同様に、ヒートシンクとしても機能する。第二サブマウント72の材料及び形状、並びに、主面21への実装構成は、第一サブマウント71と同様である。
【0042】
図3に示される複数の第三セット13a~13dは、基台20の主面21に配置される。複数の第三セット13a~13dの各々は、第三半導体レーザチップ53と、第三ミラー63とを有する。本実施の形態では、4個の第三セット13a~13dの各々は、主面21に配置され、第三半導体レーザチップ53が配置される第三サブマウント73をさらに有する。複数の第三セット13a~13dは、第二方向に一列に配列されている。
【0043】
第三半導体レーザチップ53は、主面21に平行な第三光軸を有し、第一波長帯及び第二波長帯と異なる第三波長帯の第三光を出射するレーザチップである。本実施の形態では、第三光軸は、第二方向に平行である。第三波長帯は、青色光を含む波長帯(380nm以上、490nm以下程度)の少なくとも一部を含む。つまり、第三半導体レーザチップ53は、青色半導体レーザチップである。なお、第三波長帯は、第一波長帯及び第二波長帯と少なくとも一部が異なればよい。つまり、第三波長帯は、第一波長帯及び第二波長帯の少なくとも一方の一部を含んでもよい。
【0044】
第三半導体レーザチップ53は、レーザ光である第三光を出射する出射面を有する。第三光は、第一光及び第二光と同様に幅を持つ発散光である。本実施の形態では、第三半導体レーザチップ53は、
図3の左側から右側に向かう向きに第三光を出射する。
【0045】
第三半導体レーザチップ53は、第三光軸を長手方向とする長尺状である。一例として、第三半導体レーザチップ53の第三光軸方向の長さは、1200μmであるが、これに限らない。
【0046】
第三半導体レーザチップ53は、第三サブマウント73の上面に実装される。具体的には、第三半導体レーザチップ53は、第三サブマウント73上のp側接続電極(図示せず)に実装されている。本実施の形態において、第三半導体レーザチップ53は、ジャンクションダウン実装により第三サブマウント73に実装されている。第三半導体レーザチップ53のp側電極が、第三サブマウント73上のp側接続電極に接続される。第三サブマウント73上のp側接続電極は、第三半導体レーザチップ53に電流を供給するためのp側接続電極の一例である。また、第三半導体レーザチップ53のn側接続電極は、第三半導体レーザチップ53に電流を供給するためのn側接続電極の一例である。なお、第三半導体レーザチップ53の実装形態は、これに限るものではなく、ジャンクションアップ実装により第三サブマウント73に実装されていてもよい。このように、第三半導体レーザチップ53と第三サブマウント73とで第三サブモジュールを構成し、第三サブモジュールの各々は、第三半導体レーザチップ53に電力を供給するためのp側接続電極及びn側接続電極を有する。
【0047】
また、第三半導体レーザチップ53は、第一半導体レーザチップ51及び第二半導体レーザチップ52と同様に、出射面が第三サブマウント73の光出射側の端面からはみ出すように実装されている。第三半導体レーザチップ53から第三ミラー63へ伝搬する第三光の偏光方向は、主面21に平行な第一方向である。ここで、第三半導体レーザチップ53は、GaInN系半導体で形成された活性層を有する半導体レーザチップである。第三半導体レーザチップ53は、TEモードで発振する。第三半導体レーザチップ53の活性層の主面が主面21と平行となるように、第三半導体レーザチップ53は実装されている。
【0048】
第三ミラー63は、第三光を主面21に垂直な方向に反射する光学素子である。第三ミラー63は、
図3に示されるように、第三半導体レーザチップ53からの第三光を反射する第三反射面63aを有する素子である。
図3に示されるように、第三ミラー63は、蓋体40の第三レンズ43と対応する位置に配置される。第三反射面63aは、第三半導体レーザチップ53の出射面と対向して配置される。本実施の形態では、第三ミラー63は、平面状の第三反射面63aを有する平面ミラーである。第三反射面63aは、第三光軸方向に対して45°傾斜している。言い換えると、第三反射面63aに垂直な方向は、第三光軸方向に対して45°傾斜している。第三反射面63aにおいて第三光は反射され、第三反射光として第三ミラー63から蓋体40へ向かって伝搬する。第三反射光は発散光である。
【0049】
第三ミラー63は、基台20の主面21に実装される。本実施の形態では、すべての第三セット13a~13dにおいて、第三ミラー63と第三半導体レーザチップ53との位置関係は同じである。言い換えると、第三半導体レーザチップ53の出射面から第三ミラー63までの距離はすべて同じであり、第三半導体レーザチップ53の第三光の光軸の主面21からの高さや第三反射面63aの主面21からの高さはすべて同じである。
【0050】
第三サブマウント73は、主面21に配置され、第三半導体レーザチップ53が配置される支持部材である。第三サブマウント73は、主面21と、第三半導体レーザチップ53との間に配置される。
【0051】
第三サブマウント73は、第一サブマウント71と同様に、ヒートシンクとしても機能する。第三サブマウント73の材料及び形状、並びに、主面21への実装構成は、第一サブマウント71と同様である。
【0052】
図1及び
図2に示される蓋体40は、少なくとも一部が透光性を有する光学部材である。蓋体40は、枠部材30に支持され、枠部材30で囲まれる領域の蓋として機能する。蓋体40は、例えばガラスなどの透光性の部材で構成される。本実施の形態では、蓋体40は、複数の第一レンズ41と、複数の第二レンズ42と、複数の第三レンズ43とを有する。各レンズは一体的に形成されていてもよいし、蓋体40から着脱自在に形成されていてもよい。蓋体40と枠部材30との間は、気密シールされる。なお、本実施の形態では、蓋体40と枠部材30との間は、気密シールされたが、必ずしも気密シールされなくてもよい。また、蓋体40は、必ずしも枠部材30の開口部の全体を覆わなくてもよい。
【0053】
複数の第一レンズ41の各々には、
図2に示されるように、第一ミラー61で反射された第一光L11が入射する。言い換えると、複数の第一レンズ41の各々は、第一ミラー61の第一反射面61aで反射された第一光L11である第一反射光L12を受ける。本実施の形態では、複数の第一レンズ41の各々は、第一反射光L12をコリメートし、第一出力光L13として出力する。複数の第一レンズ41は、すべて同一の焦点距離を有する球面レンズである。複数の第一レンズ41の個数は、第一セット11a~11jの個数と等しい。本実施の形態では、複数の第一レンズ41の個数は10個である。複数の第一レンズ41の各々は、第一反射面61aと対向する位置に配置される。したがって、複数の第一レンズ41は、複数の第一セット11a~11jと同様に、第二方向に2列に配列される。
【0054】
複数の第二レンズ42の各々には、第二ミラー62で反射された第二光が入射する。言い換えると、複数の第二レンズ42の各々は、第二ミラー62の第二反射面62aで反射された第二光である第二反射光を受ける。本実施の形態では、複数の第二レンズ42の各々は、第二反射光をコリメートし、第二出力光として出力する。複数の第二レンズ42は、すべて同一の焦点距離を有する球面レンズである。複数の第二レンズ42の個数は、第二セット12a~12dの個数と等しい。本実施の形態では、複数の第二レンズ42の個数は4個である。複数の第二レンズ42の各々は、第二反射面62aと対向する位置に配置される。したがって、複数の第二レンズ42は、複数の第二セット12a~12dと同様に、第二方向に1列に配列される。
【0055】
複数の第三レンズ43の各々には、第三ミラー63で反射された第三光が入射する。言い換えると、複数の第三レンズ43の各々は、第三ミラー63の第三反射面63aで反射された第三光である第三反射光を受ける。本実施の形態では、複数の第三レンズ43の各々は、第三反射光をコリメートし、第三出力光として出力する。本実施の形態では、複数の第三レンズ43は、すべて同一の焦点距離を有する球面レンズである。複数の第三レンズ43の個数は、第三セット13a~13dの個数と等しい。本実施の形態では、複数の第三レンズ43の個数は4個である。複数の第三レンズ43の各々は、第三反射面63aと対向する位置に配置される。したがって、複数の第三レンズ43は、複数の第三セット13a~13dと同様に、第二方向に1列に配列される。
【0056】
蓋体40は、
図1に示されるように、複数の第一レンズ41、複数の第二レンズ42、及び複数の第三レンズ43が配置されているレンズ領域44を有する。本実施の形態では、レンズ領域44は、矩形状の形状を有する。レンズ領域44は、例えば、各レンズが配置される面積が占める割合が、90%以上である任意の領域で定義されてもよい。またレンズ領域44は、複数の第一レンズ41、複数の第二レンズ42、及び、複数の第三レンズ43の包絡線で囲まれる領域で定義されてもよい。
【0057】
[1-2.偏光方向]
本実施の形態に係る多波長光源モジュール10が出射する光の偏光方向について説明する。まず、第一半導体レーザチップ51が出射する第一光の偏光方向について
図4及び
図5を用いて説明する。
図4は、本実施の形態に係る第一半導体レーザチップ51の遠視野像(FFP)の概要を示す模式図である。
図5は、本実施の形態に係る第一半導体レーザチップ51からの第一光L11の伝搬の様子を示す図である。
図5には、第一光軸を通り、第二方向に垂直な断面が示されている。また、
図5には、第一光L11及び第一反射光L12の光軸が破線矢印で示されている。
【0058】
第一半導体レーザチップ51は、
図4に示される第三方向に積層された半導体積層体を含む。第一半導体レーザチップ51の出射面から出射された第一光L11は、積層方向に平行な第三方向における広がり角が、積層方向に垂直な第二方向における広がり角より大きくなる。第一光L11の広がり角が大きい第三方向に沿った軸がファスト軸Afであり、第一光L11の第一光軸及びファスト軸Afに垂直な第二方向に平行な軸がスロー軸Asである。赤色半導体レーザチップである第一半導体レーザチップ51においては、偏光方向がファスト軸Afに平行である。つまり、第一半導体レーザチップ51から第一ミラー61へ伝搬する第一光L11の偏光方向は、第三方向に平行である。
図5に示されるように、第一半導体レーザチップ51から第一ミラー61へ伝搬する第一光L11のファスト軸Af及び偏光方向は、基台20の主面21に垂直である。
【0059】
このような第一光L11は、第一ミラー61の第一反射面61aで反射され、第一反射光L12として主面21に垂直な第三方向に伝搬する。第一光L11の第一ミラー61での反射に伴い、ファスト軸Afの方向も変わる。第一反射光L12のファスト軸Afは、
図5に示されるように第一方向に平行である。第一反射光L12の偏光方向は、ファスト軸Afに平行であるため、第一方向に平行な方向となる。
【0060】
続いて、第二半導体レーザチップ52が出射する第二光の偏光方向について
図6を用いて説明する。
図6は、本実施の形態に係る第二半導体レーザチップ52からの第二光L21の伝搬の様子を示す図である。
図6には、第二光軸を通り、第一方向に垂直な断面が示されている。また、
図6には、第二光L21及び第二反射光L22の光軸が破線矢印で示されている。
【0061】
第二半導体レーザチップ52は、第三方向に積層された半導体積層体を含む。第二半導体レーザチップ52の出射面から出射された第二光L21は、積層方向に平行な第三方向における広がり角が、積層方向に垂直な第二方向における広がり角より大きくなる。第二光L21の広がり角が大きい第三方向に沿った軸がファスト軸Afであり、第二光L21の第二光軸及びファスト軸Afに垂直な第一方向に平行な軸がスロー軸Asである。緑色半導体レーザチップである第二半導体レーザチップ52においては、偏光方向がスロー軸Asに平行である。つまり、第二半導体レーザチップ52から第二ミラー62へ伝搬する第二光L21の偏光方向は、第一方向に平行である。このように、第一半導体レーザチップ51から第一ミラー61へ伝搬する第一光L11の偏光方向と、第二半導体レーザチップ52から第二ミラー62へ伝搬する第二光L21の偏光方向とは、直交する。
図6に示されるように、第二半導体レーザチップ52から第二ミラー62へ伝搬する第二光L21のスロー軸As及び偏光方向は、基台20の主面21に平行である。
【0062】
このような第二光L21は、第二ミラー62の第二反射面62aで反射され、第二反射光L22として主面21に垂直な第三方向に伝搬する。第二光L21の第二ミラー62での反射に伴い、ファスト軸Afの方向は変わるが、スロー軸Asの方向は変化しない。第二反射光L22のスロー軸Asは、
図6に示されるように第一方向に平行である。第二反射光L22の偏光方向は、スロー軸Asに平行であるため、第一方向に平行な方向となる。
【0063】
青色半導体レーザチップである第三半導体レーザチップ53から出射された第三光のスロー軸As及び偏光方向は、第二半導体レーザチップ52と同様に、第一方向に平行な方向である。このように、第一半導体レーザチップ51から第一ミラー61へ伝搬する第一光L11の偏光方向と、第三半導体レーザチップ53から第三ミラー63へ伝搬する第三光の偏光方向とは、直交する。また、第三光が、第三ミラー63の第三反射面63aで反射され、第三反射光として主面21に垂直な第三方向に伝搬する。ここで、第三光の第三ミラー63での反射に伴い、ファスト軸Afの方向は変わるが、スロー軸Asの方向は変化しないため、第三反射光の偏光方向は、第二反射光L22と同様に、第一方向に平行な方向となる。
【0064】
以上のように、第一反射光、第二反射光、及び第三反射光の偏光方向は、いずれも第一方向に平行な方向となる。なお、第一出力光、第二出力光、及び第三出力光の偏光方向も、いずれも、第一方向に平行な方向となる。また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール10からは、複数の第一半導体レーザチップ51、複数の第二半導体レーザチップ52、及び、複数の第三半導体レーザチップ53からの各光が出射されるため、単一の第一半導体レーザチップ51、単一の第二半導体レーザチップ52、及び、単一の第三半導体レーザチップ53だけを備える多波長光源モジュールより、高パワーの光を出射できる。したがって、本実施の形態に係る多波長光源モジュール10は、偏光方向が揃っていて、かつ、高パワーな光を出射できる。このような、多波長光源モジュール10は、例えば、単一の液晶を備える時分解型プロジェクタ用の光源に適している。多波長光源モジュール10を用いることで、偏光方向が揃った光が得られるため、多波長光源モジュール10からの光を偏光フィルタによってフィルタリングする際に発生する光損失を低減できる。また、多波長光源モジュール10を用いることで、高パワーの光を得られるため、より明るい画像を投影できる時分解型プロジェクタを実現できる。
【0065】
[1-3.各レンズの形状]
本実施の形態に係る各レンズの形状について説明する。
図4に示されるように、第一光L11は、ファスト軸Af方向の方がスロー軸As方向よりビーム径が大きい。第一反射光L12も、第一光L11と同様に、ファスト軸Af方向の方がスロー軸As方向よりビーム径が大きい。このため、
図1及び
図3に示されるように、第一反射光L12が入射する第一レンズ41のスロー軸As方向(つまり、第二方向)の寸法をファスト軸Af方向(つまり、第一方向)の寸法より小さくしてもよい。つまり、複数の第一レンズ41の各々の、第二方向における幅は、第一方向における幅より小さくてもよい。第一レンズ41の第一反射光L12のファスト軸Af方向における寸法と、スロー軸As方向における寸法との比は、例えば、2:1から6:1程度である。このように、スロー軸As方向における第一レンズ41の寸法を小さくすることができる。第二レンズ42、及び第三レンズ43についても第一レンズ41と同様に、それぞれ、第二反射光、及び第三反射光のスロー軸As方向の寸法を小さくしてもよい。つまり、複数の第二レンズ42の各々の、第一方向における幅は、第二方向における幅より小さくてもよい。また、複数の第三レンズ43の各々の、第一方向における幅は、第二方向における幅より小さくてもよい。これにより、各レンズの外部に光が入射することを抑制しつつ、多波長光源モジュール10の寸法を小型化することが可能となる。
【0066】
また、
図1及び
図3に示されるように、第一レンズ41と、第二レンズ42及び第三レンズ43との第二方向における寸法が異なる。これに伴い、第二方向に一列に配列される第一レンズ41の個数は、第二方向に一列に配列される第二レンズ42の個数、及び、第二方向に一列に配列される第三レンズ43の個数と異なってもよい。
【0067】
[1-4.配線]
本実施の形態に係る各半導体レーザチップへ電力を供給するための配線のレイアウトについて
図7を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール10における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図7には、多波長光源モジュール10の蓋体40を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0068】
図7に示されるように、枠部材30は、枠部材30の外部から枠部材30の内部に配置された各セットに電流を供給するための2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、1個の第二正極電流端子92pと、1個の第二負極電流端子92nと、1個の第三正極電流端子93pと、1個の第三負極電流端子93nとを有する。2個の第一正極電流端子91pと、1個の第二正極電流端子92pと、1個の第三正極電流端子93pとは、枠部材30の第二方向における一方の端部(
図7の左側の端部)に配置される。2個の第一負極電流端子91nと、1個の第二負極電流端子92nと、1個の第三負極電流端子93nとは、枠部材30の第二方向における他方の端部(
図7の右側の端部)に配置される。このように、正極電流端子と、負極電流端子とを分離して配置することで、多波長光源モジュール10を含む回路設計を容易化することができる。また、正極電流端子と負極電流端子との配置を識別しやすくなるため、多波長光源モジュール10への配線接続時の接続ミスの発生を抑制できる。各電流端子は、枠部材30の外部から内部に貫通する導電性部材である。枠部材30が導電性材料で形成される場合には、各電流端子と枠部材30との間が電気的に絶縁される。このような各電流端子を用いて、多波長光源モジュール10の外部から、各半導体レーザチップに電流が供給される。
【0069】
また、本実施の形態では、多波長光源モジュール10は、4個の第一セット用中継部材81と、1個の第二セット用中継部材82と、1個の第三セット用中継部材83とをさらに備える。
【0070】
第一セット用中継部材81は、複数の第一セット11a~11jと隣り合う位置に配置される部材である。本実施の形態では、4個の第一セット用中継部材81は、それぞれ、第一セット11a、11e、11f、及び11jと第二方向において隣り合う位置に配置される。第一セット用中継部材81は、導電性部材81eを含む。導電性部材81eの構成は特に限定されない。導電性部材81eとして、例えば、Au膜などを用いることができる。本実施の形態では、第一セット用中継部材81は、絶縁性部材81dをさらに含む。絶縁性部材81dは、絶縁性材料を含む部材であり、基台20の主面21に配置される。絶縁性部材81dは、基台20と導電性部材81eとの間の電気的絶縁を維持できる部材であれば特に限定されない。絶縁性部材81dとして、例えば、AlN、SiC、SiN、アルミナなどの絶縁性材料を用いることができる。導電性部材81eは、絶縁性部材81dを介して基台20の主面21に配置される。これにより、導電性部材81eと基台20との間の電気的絶縁を維持できる。本実施の形態では、導電性部材81eは、絶縁性部材81dの上面に配置され、金属系接合材で基台20に接合される。
【0071】
第二セット用中継部材82は、複数の第二セット12a~12dと隣り合う位置に配置される部材である。本実施の形態では、第二セット用中継部材82は、複数の第二セット12a~12dと第一方向において隣り合う位置に配置され、複数の導電性部材82e1~82e5を含む。導電性部材82e1~82e5の各々の材質などは、導電性部材81eと同様である。本実施の形態では、第二セット用中継部材82は、絶縁性部材82dをさらに含む。絶縁性部材82dは、絶縁性材料を含む部材であり、基台20の主面21に配置される。絶縁性部材82dの構成は、絶縁性部材81dの構成と同様である。本実施の形態では、絶縁性部材82dは、第二方向に延在する長尺状の形状を有する。絶縁性部材82dの上面には、複数の導電性部材82e1~82e5が互いに電気的に絶縁された状態で配置される。
【0072】
複数の導電性部材82e1~82e5は、第二方向に配列されている。導電性部材82e1は、第二正極電流端子92p及び第二セット12aと隣り合う位置に配置される。導電性部材82e2は、第二セット12a及び第二セット12bと隣り合う位置に配置される。導電性部材82e3は、第二セット12b及び第二セット12cと隣り合う位置に配置される。導電性部材82e4は、第二セット12c及び第二セット12dと隣り合う位置に配置される。導電性部材82e5は、第二セット12d及び第二負極電流端子92nと隣り合う位置に配置される。
【0073】
なお、第二セット用中継部材82は、複数の絶縁性部材を含んでもよい。例えば、第二セット用中継部材82は、複数の導電性部材82e1~82e5が、それぞれ配置される複数の絶縁性部材を含んでもよい。
【0074】
第三セット用中継部材83は、複数の第三セット13a~13dと隣り合う位置に配置される部材である。本実施の形態では、第三セット用中継部材83は、複数の第三セット13a~13dと第一方向において隣り合う位置に配置され、複数の導電性部材83e1~83e5を含む。導電性部材83e1~83e5の各々の材質は、導電性部材81eと同様である。本実施の形態では、第三セット用中継部材83は、絶縁性部材83dをさらに含む。絶縁性部材83dは、絶縁性材料を含む部材であり、基台20の主面21に配置される。絶縁性部材83dの構成は、絶縁性部材81dの構成と同様である。本実施の形態では、絶縁性部材83dは、第二方向に延在する長尺状の形状を有する。絶縁性部材83dの上面には、複数の導電性部材83e1~83e5が互いに電気的に絶縁された状態で配置される。
【0075】
複数の導電性部材83e1~83e5は、第二方向に配列されている。導電性部材83e1は、第三正極電流端子93p及び第三セット13aと隣り合う位置に配置される。導電性部材83e2は、第三セット13a及び第三セット13bと隣り合う位置に配置される。導電性部材83e3は、第三セット13b及び第三セット13cと隣り合う位置に配置される。導電性部材83e4は、第三セット13c及び第三セット13dと隣り合う位置に配置される。導電性部材83e5は、第三セット13d及び第三負極電流端子93nと隣り合う位置に配置される。
【0076】
なお、第三セット用中継部材83は、複数の絶縁性部材を含んでもよい。例えば、第三セット用中継部材83は、複数の導電性部材83e1~83e5が、それぞれ配置される複数の絶縁性部材を含んでもよい。
【0077】
複数の第一セット11a~11jは、複数の第一ワイヤW1を用いて電気的に直列接続されている。第一ワイヤW1は、導電性のワイヤである。第一ワイヤW1は、導電性のワイヤであれば特に限定されない。本実施の形態では、第一ワイヤW1は、Auを含むワイヤである。具体的には、第一セット11aの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極(図示せず)と、隣接する第一セット11bの第一サブマウント71上に形成されたp側接続電極71eとの間が、1本以上の第一ワイヤW1で接続される。p側接続電極71eは、第一サブマウント71に実装された第一半導体レーザチップ51のp側電極(図示せず)と電気的に接続されている。このように、第一セット11aの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極と、第一セット11bの第一半導体レーザチップ51のp側電極とが、電気的に接続される。同様に、第一セット11b、11c、及び11dの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極と、それぞれに隣接される第一セット11c、11d、及び11eの第一サブマウント71のp側接続電極71eとが、それぞれ、電気的に接続される。また、第一セット11f、11g、11h及び11iの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極と、それぞれに隣接する第一セット11g、11h、11i及び11jの第一サブマウント71のp側接続電極71eとが、それぞれ、電気的に接続される。
【0078】
2個の第一正極電流端子91pのうち一方の第一正極電流端子91pと、第一セット11aのp側接続電極71eとは、第一ワイヤW1と、1個の第一セット用中継部材81とを用いて電気的に接続される。当該1個の第一セット用中継部材81は、当該第一正極電流端子91p及び第一セット11aと隣り合う位置に配置される。第一正極電流端子91pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第一セット用中継部材81の導電性部材81eとが、1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。また、第一セット用中継部材81の導電性部材81eと、第一セット11aのp側接続電極71eとが1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。同様に、2個の第一正極電流端子91pのうち他方の第一正極電流端子91pと、第一セット11fのp側接続電極71eとは、1個の第一セット用中継部材81と第一ワイヤW1とを用いて電気的に接続される。
【0079】
2個の第一負極電流端子91nのうち一方の第一負極電流端子91nと、第一セット11eの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極とは、1個の第一セット用中継部材81と第一ワイヤW1とを用いて電気的に接続される。当該1個の第一セット用中継部材81は、当該第一負極電流端子91n及び第一セット11eと隣り合う位置に配置される。第一負極電流端子91nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第一セット用中継部材81の導電性部材81eとが、1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。また、第一セット用中継部材81の導電性部材81eと、第一セット11eの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極とが1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。同様に、2個の第一負極電流端子91nのうち他方の第一負極電流端子91nと、第一セット11jの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極とは、1個の第一セット用中継部材81と第一ワイヤW1とを用いて電気的に接続される。
【0080】
以上のような構成により、1個の第一正極電流端子91p及び1個の第一負極電流端子91nから、電気的に直列接続された5個の第一セット11a~11eに、電流を供給できる。また、1個の第一正極電流端子91p及び1個の第一負極電流端子91nから、電気的に直列接続された5個の第一セット11f~11jに、電流を供給できる。
【0081】
複数の第二セット12a~12dは、複数の第二ワイヤW2と第二セット用中継部材82とを用いて電気的に直列接続されている。第二ワイヤW2は、第一ワイヤW1と同様の構成を有する。本実施の形態では、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極(図示せず)と、第二セット12bの第二サブマウント72上に形成されたp側接続電極72eとの間が、1本以上の第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材82の導電性部材82e2とを用いて電気的に接続される。具体的には、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極(図示せず)と、導電性部材82e2とが、1本以上の第二ワイヤW2で接続される。また、導電性部材82e2と、第二セット12bのp側接続電極72eとが、1本以上の第二ワイヤW2で接続される。p側接続電極72eは、第二サブマウント72に実装された第二半導体レーザチップ52のp側電極(図示せず)と電気的に接続されている。このように、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット12bの第二半導体レーザチップ52のp側電極とが、電気的に接続される。同様に、第二セット12bの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット12cの第二半導体レーザチップ52のp側電極とが、第二ワイヤW2と、導電性部材82e3とを用いて電気的に接続される。第二セット12cの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット12dの第二半導体レーザチップ52のp側電極とが、第二ワイヤW2と、導電性部材82e4とを用いて電気的に接続される。
【0082】
第二正極電流端子92pと、第二セット12aのp側接続電極72eとは、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材82とを用いて電気的に接続される。具体的には、第二正極電流端子92pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材82の導電性部材82e1とが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、導電性部材82e1と、第二セット12aのp側接続電極72eとが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0083】
第二負極電流端子92nと、第二セット12dの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とは、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材82とを用いて電気的に接続される。具体的には、第二負極電流端子92nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材82の導電性部材82e5とが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、導電性部材82e5と、第二セット12dの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0084】
以上のような構成により、第二正極電流端子92p及び第二負極電流端子92nから、電気的に直列接続された4個の第二セット12a~12dに、電流を供給できる。
【0085】
複数の第三セット13a~13dは、複数の第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材83とを用いて電気的に直列接続されている。第三ワイヤW3は、第一ワイヤW1と同様の構成を有する。本実施の形態では、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極(図示せず)と、第三セット13bの第三サブマウント73上に形成されたp側接続電極73eとの間が、1本以上の第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材83の導電性部材83e2とを用いて電気的に接続される。具体的には、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極(図示せず)と、導電性部材83e2とが、1本以上の第三ワイヤW3で接続される。また、導電性部材83e2と、第三セット13bのp側接続電極73eとが、1本以上の第三ワイヤW3で接続される。p側接続電極73eは、第三サブマウント73に実装された第三半導体レーザチップ53のp側電極(図示せず)と電気的に接続されている。このように、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット13bの第三半導体レーザチップ53のp側電極とが、電気的に接続される。同様に、第三セット13bの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット13cの第三半導体レーザチップ53のp側電極とが、第三ワイヤW3と、導電性部材83e3とを用いて電気的に接続される。第三セット13cの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット13dの第三半導体レーザチップ53のp側電極とが、第三ワイヤW3と、導電性部材83e4とを用いて電気的に接続される。
【0086】
第三正極電流端子93pと、第三セット13aのp側接続電極73eとは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材83とを用いて電気的に接続される。具体的には、第三正極電流端子93pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材83の導電性部材83e1とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材83e1と、第三セット13aのp側接続電極73eとが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0087】
第三負極電流端子93nと、第三セット13dの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材83とを用いて電気的に接続される。具体的には、第三負極電流端子93nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材83の導電性部材83e5とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材83e5と、第三セット13dの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0088】
以上のような構成により、第三正極電流端子93p及び第三負極電流端子93nから、電気的に直列接続された4個の第三セット13a~13dに、電流を供給できる。
【0089】
本実施の形態では、複数の第二セット12a~12dが第二方向に配列されており、かつ、複数の第二セット12a~12dの各々の第二光軸が第二方向に平行である。これに伴い、隣り合う二つの第二半導体レーザチップ52の間に、第二ミラー62が配置される。このため、隣り合う二つの第二半導体レーザチップ52を電気的に接続するための第二ワイヤW2と、第二ミラー62及び第二光とが干渉し得る。しかしながら、本実施の形態では、複数の第二セット12a~12dと第一方向において隣り合う位置に配置される第二セット用中継部材82を介して、隣り合うに対して二つの第二半導体レーザチップ52を電気的に接続するため、第二ワイヤW2と第二ミラー62及び第二光との干渉を抑制できる。
【0090】
さらに、第二セット用中継部材82を用いることで、第二ワイヤW2の使用量を削減することが可能となる。特に、本実施の形態のように、第二ワイヤW2がAuを含む場合には、第二ワイヤW2の使用量を削減することで、コストを削減することが可能となる。
【0091】
本実施の形態では、第二セット用中継部材82及び導電性部材82e2~82e5が、第二ミラー62と第一方向において隣り合う位置に配置される。このような導電性部材82e2~82e5を用いることで、第二ミラー62を迂回して、隣り合う二つの第二半導体レーザチップ52を電気的に接続できるため、より一層確実に、第二ワイヤW2と第二ミラー62及び第二光との干渉を抑制できる。
【0092】
また、複数の第三セット13a~13dについても、複数の第二セット12a~12dと同様に、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材83と用いることで、第三ワイヤW3と第三ミラー63及び第三光との干渉を抑制できる。また、第三セット用中継部材83及び導電性部材83e2~83e5が、第三ミラー63と第一方向において隣り合う位置に配置される。このような導電性部材83e2~83e5を用いることで、より一層確実に、第三ワイヤW3と第三ミラー63及び第三光との干渉を抑制できる。
【0093】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、第二セット及び第三セットの配列方向において実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10との相違点を中心に
図8を用いて説明する。
【0094】
図8は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール110における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図8には、多波長光源モジュール110の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0095】
図8に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール110は、基台20と、複数の第一セット11a~11hと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール110は、複数の第三セット13a~13dと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、4個の第一セット用中継部材81と、第二セット用中継部材182a及び182bと、第三セット用中継部材183a及び183bとをさらに備える。なお、
図8には示されないが、多波長光源モジュール110は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0096】
本実施の形態に係る複数の第一セット11a~11hは、実施の形態1に係る第一セット11a~11jと、個数において異なるが、個数以外は、同様の構成を有する。
【0097】
複数の第二セット12a~12dの各々の第二光軸は、実施の形態1と同様に、第二方向に平行である。本実施の形態では、複数の第二セット12a~12dは、第一方向に一列に配列されている。複数の第二セット12a~12dは、第二ワイヤW2を用いて電気的に直列接続されている。本実施の形態では、隣り合う二つの第二半導体レーザチップ52の間に第二ミラー62などが配置されないため、隣り合う二つの第二半導体レーザチップ52の間は、中継部材などを用いることなく第二ワイヤW2のみによって電気的に接続されている。これにより、中継部材及び第二ワイヤW2の使用量を削減できる。
【0098】
第二正極電流端子92pと、第二セット12dのp側接続電極72eとは、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材182bとを用いて電気的に接続される。第二セット用中継部材182bは、第二セット12dと第二方向において隣り合う位置に配置される。第二セット用中継部材182bは、導電性部材182e2と、絶縁性部材182d2とを含む。導電性部材182e2は、絶縁性部材182d2の上面に配置される。
【0099】
第二正極電流端子92pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材182bの導電性部材182e2とが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、導電性部材182e2と、第二セット12dのp側接続電極72eとが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0100】
第二負極電流端子92nと、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とは、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材182aとを用いて電気的に接続される。第二セット用中継部材182aは、第二セット12aと第一方向において隣り合う位置に配置される。第二セット用中継部材182aは、導電性部材182e1と、絶縁性部材182d1とを含む。導電性部材182e1は、絶縁性部材182d1の上面に配置される。
【0101】
第二負極電流端子92nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材182aの導電性部材182e1とが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、導電性部材182e1と、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。このように、第二セット12aと第一方向において隣り合う第二セット用中継部材182aを用いることにより、第二ワイヤW2の使用量を削減することができる。
【0102】
以上のような構成により、第二正極電流端子92p及び第二負極電流端子92nから、電気的に直列接続された4個の第二セット12a~12dに、電流を供給できる。
【0103】
複数の第三セット13a~13dの各々の第三光軸は、実施の形態1と同様に、第二方向に平行である。本実施の形態では、複数の第三セット13a~13dは、第一方向に一列に配列されている。複数の第三セット13a~13dは、第三ワイヤW3を用いて電気的に直列接続されている。本実施の形態では、隣り合う二つの第三半導体レーザチップ53の間に第三ミラー63などが配置されないため、隣り合う二つの第三半導体レーザチップ53の間は、中継部材などを用いることなく第三ワイヤW3のみによって電気的に接続されている。これにより、中継部材及び第三ワイヤW3の使用量を削減できる。
【0104】
第三正極電流端子93pと、第三セット13dのp側接続電極73eとは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材183bとを用いて電気的に接続される。第三セット用中継部材183bは、第三セット13dと第一方向において隣り合う位置に配置される。第三セット用中継部材183bは、導電性部材183e2と、絶縁性部材183d2とを含む。導電性部材183e2は、絶縁性部材183d2の上面に配置される。
【0105】
第三正極電流端子93pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材183bの導電性部材183e2とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材183e2と、第三セット13dのp側接続電極73eとが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。このように、第三セット13dの第三ミラー63と第一方向において隣り合う第三セット用中継部材183bを用いることにより、第三ワイヤW3と、第三セット13dの第三ミラー63及び第三光とが干渉することを抑制できる。また、第三ワイヤW3の使用量を削減することができる。
【0106】
第三負極電流端子93nと、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材183aとを用いて電気的に接続される。第三セット用中継部材183aは、第三セット13aと第一方向において隣り合う位置に配置される。第三セット用中継部材183aは、導電性部材183e1と、絶縁性部材183d1とを含む。導電性部材183e1は、絶縁性部材183d1の上面に配置される。
【0107】
第三負極電流端子93nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材183aの導電性部材183e1とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材183e1と、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。このように、第三セット13aの第三ミラー63と第一方向において隣り合う第三セット用中継部材183aを用いることにより、第三ワイヤW3と、第三セット13aの第三ミラー63及び第三光とが干渉することを抑制できる。また、第三ワイヤW3の使用量を削減することができる。
【0108】
以上のような構成により、第三正極電流端子93p及び第三負極電流端子93nから、電気的に直列接続された4個の第三セット13a~13dに、電流を供給できる。
【0109】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール110においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0110】
(実施の形態3)
実施の形態3に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、第三セット13a~13dの配置において、実施の形態2に係る多波長光源モジュール110と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態2に係る多波長光源モジュール110との相違点を中心に
図9を用いて説明する。
【0111】
図9は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール210における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図9には、多波長光源モジュール210の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0112】
図9に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール210は、基台20と、複数の第一セット11a~11hと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール210は、複数の第三セット13a~13dと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、4個の第一セット用中継部材81と、第二セット用中継部材182a及び182bと、第三セット用中継部材183c及び183dとをさらに備える。なお、
図9には示されないが、多波長光源モジュール210は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0113】
本実施の形態に係る第三セット13a~13dの各々においては、第三光軸の方向において、第三半導体レーザチップ53の方が、第三ミラー63より、主面21の端部に近い位置に配置される。言い換えると、第三半導体レーザチップ53は、主面21上の領域の外側から内側に向かって第三光を出射する。これにより、主面21の端部に配置される第三正極電流端子93p及び第三負極電流端子93nと第三半導体レーザチップ53との間に第三ミラー63が配置されない。したがって、各電流端子と第三半導体レーザチップ53とを接続する第三ワイヤW3と、第三ミラー63及び第三光とが干渉することを抑制できる。
【0114】
本実施の形態に係る第三正極電流端子93pと、第三セット13dのp側接続電極73eとは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材183dとを用いて電気的に接続される。第三セット用中継部材183dは、第三セット13dと第二方向において隣り合う位置に配置される。第三セット用中継部材183dは、導電性部材183e4と、絶縁性部材183d4とを含む。導電性部材183e4は、絶縁性部材183d4の上面に配置される。
【0115】
第三正極電流端子93pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材183dの導電性部材183e4とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材183e4と、第三セット13dのp側接続電極73eとが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0116】
第三負極電流端子93nと、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材183cとを用いて電気的に接続される。第三セット用中継部材183cは、第三セット13aと第一方向において隣り合う位置に配置される。第三セット用中継部材183cは、導電性部材183e3と、絶縁性部材183d3とを含む。導電性部材183e3は、絶縁性部材183d3の上面に配置される。
【0117】
第三負極電流端子93nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材183cの導電性部材183e3とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材183e3と、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。このように、第三セット13aと第一方向において隣り合う第三セット用中継部材183cを用いることにより、第三ワイヤW3の使用量を削減することができる。
【0118】
以上のように、本実施の形態では、第三光軸の方向において、第三半導体レーザチップ53の方が、第三ミラー63より、主面21の端部に近い位置に配置される。このため、各電流端子と第三半導体レーザチップ53とを接続する第三ワイヤW3と、第三ミラー63及び第三光とが干渉することを抑制できる。また、第三セット用中継部材183c及び183dを小型化することができる。
【0119】
本実施の形態では、第二セット12a~12dの各々においても、第三セット13a~13dと同様に、第二光軸の方向において、第二半導体レーザチップ52の方が、第二ミラー62より、主面21の端部に近い位置に配置される。これにより、各電流端子と第二半導体レーザチップ52とを接続する第二ワイヤW2と、第二ミラー62及び第二光とが干渉することを抑制できる。
【0120】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール210においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0121】
(実施の形態4)
実施の形態4に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、第二セット12a~12d及び第三セット13a~13dの配置において、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10との相違点を中心に
図10を用いて説明する。
【0122】
図10は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール310における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図10には、多波長光源モジュール310の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0123】
図10に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール310は、基台20と、複数の第一セット11a~11jと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール310は、複数の第三セット13a~13dと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、4個の第一セット用中継部材81と、第二セット用中継部材382a~382cと、第三セット用中継部材383a~383cとをさらに備える。なお、
図10には示されないが、多波長光源モジュール310は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0124】
第二セット用中継部材382aは、導電性部材382e1と、絶縁性部材382d1とを含む。導電性部材382e1は、絶縁性部材382d1の上面に配置される。第二セット用中継部材382aは、第二セット12aと第一方向において隣り合う位置に配置される。また、第二セット用中継部材382aは、第二正極電流端子92pと隣り合う位置に配置される。
【0125】
第二セット用中継部材382bは、導電性部材382e2と、絶縁性部材382d2とを含む。導電性部材382e2は、絶縁性部材382d2の上面に配置される。第二セット用中継部材382bは、第二方向に延在し、第二セット12b、12c、及び第三セット13aと第一方向において、第三セット用中継部材383aを介して隣り合う位置に配置される。
【0126】
第二セット用中継部材382cは、導電性部材382e3と、絶縁性部材382d3とを含む。導電性部材382e3は、絶縁性部材382d3の上面に配置される。第二セット用中継部材382cは、第二方向に延在し、第二セット12d及び第三セット13cと第一方向において隣り合う位置に配置される。また、第二セット用中継部材382cは、第二負極電流端子92nと隣り合う位置に配置される。
【0127】
第三セット用中継部材383aは、導電性部材383e1と、絶縁性部材383d1とを含む。導電性部材383e1は、絶縁性部材383d1の上面に配置される。第三セット用中継部材383aは、第二方向に延在し、第二セット12b及び第三セット13aと第一方向において隣り合う位置に配置される。また、第三セット用中継部材383aは、第三正極電流端子93pと隣り合う位置に配置される。
【0128】
第三セット用中継部材383bは、導電性部材383e2と、絶縁性部材383d2とを含む。導電性部材383e2は、絶縁性部材383d2の上面に配置される。第三セット用中継部材383bは、第二方向に延在し、第二セット12d、第三セット13b及び13cと第一方向において、第二セット用中継部材382cを介して隣り合う位置に配置される。
【0129】
第三セット用中継部材383cは、導電性部材383e3と、絶縁性部材383d3とを含む。導電性部材383e3は、絶縁性部材383d3の上面に配置される。第三セット用中継部材383cは、第二方向に延在し、第三セット13dと第一方向において隣り合う位置に配置される。また、第三セット用中継部材383cは、第三負極電流端子93nと隣り合う位置に配置される。
【0130】
本実施の形態に係る多波長光源モジュール310においては、複数の第二セット12a~12dと、複数の第三セットとが、第二方向に交互に配置されている。具体的には、
図10に示されるように、第二セット12a、第三セット13b、第二セット12d、及び、第三セット13cが、この順に第二方向に配列されている。また、第二セット12b、第三セット13a、第二セット12c、及び、第三セット13dが、この順に第二方向に配列されている。第二セット12a~12d、及び、第三セット13a~13dをこのように配置することにより、多波長光源モジュール310から出射される光における第二光と第三光との強度分布の偏りを抑制できる。
【0131】
また、第二セット12a及び12bは、第一方向に配列されており、第二セット12c及び12dは、第一方向に配列されている。第三セット13a及び13bは、第一方向に配列されており、第三セット13c及び13dは、第一方向に配列されている。このように、複数の第二セット12a~12dのうち、少なくとも2個の第二セットは、第一方向に配列されてもよい。また、複数の第三セット13a~13dのうち、少なくとも2個の第三セットは、第一方向に配列されてもよい。
【0132】
本実施の形態においては、第二セット12a~12dは、第二ワイヤW2及び第二セット用中継部材382a~382cを用いて電気的に直列接続されている。具体的には、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット12bのp側接続電極72eとが、1本以上の第二ワイヤW2で接続される。第二セット12bの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット用中継部材382bの導電性部材382e2とが1本以上の第二ワイヤW2で接続される。ここで、
図10に示されるように、第二ワイヤW2が、第三セット用中継部材383aの上方を通過する(つまり、第三セット用中継部材383aを跨ぐ)。言い換えると、第二ワイヤW2と主面21との間に第三セット用中継部材383aが配置される。このため、第三セット用中継部材383aは、第二セット用中継部材382bより、主面21からの高さが低くてもよい。これにより、第二ワイヤW2と第三セット用中継部材383aとが干渉することを抑制できる。
【0133】
また、第二セット用中継部材382bの導電性部材382e2と、第二セット12cのp側接続電極72eとが1本以上の第二ワイヤW2で接続される。第二セット12cの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット12dのp側接続電極72eとが、1本以上の第二ワイヤW2で接続される。
【0134】
以上のように本実施の形態では、複数の第二セット12a~12dは、第二方向において隣り合う2個の第二セット12b及び12cを含む。第二セット用中継部材382bは、2個の第二セット12b及び12cと第一方向において隣り合う位置に配置される。2個の第二セット12b及び12cのうち一方の第二セット12bが有する第二半導体レーザチップ52のn側接続電極は、一方の第二セット12bが有するp側接続電極72eと第二セット用中継部材382bとの間に配置され、かつ、第二セット用中継部材382bと1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0135】
また、2個の第二セット12b及び12cのうち他方の第二セット12cが有するp側接続電極72eは、他方の第二セット12cが有する第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と第二セット用中継部材382bとの間に配置され、かつ、第二セット用中継部材382bと電気的に接続される。
【0136】
第二正極電流端子92pと、第二セット12aのp側接続電極72eとは、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材382aとを用いて電気的に接続される。具体的には、第二正極電流端子92pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材382aの導電性部材382e1とが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、導電性部材382e1と、第二セット12aのp側接続電極72eとが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0137】
第二負極電流端子92nと、第二セット12dの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とは、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材382cとを用いて電気的に接続される。具体的には、第二負極電流端子92nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材382cの導電性部材382e3とが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、導電性部材382e3と、第二セット12dの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0138】
以上のような構成により、複数の第二セット12a~12dは、電気的に直列接続される。また、第二正極電流端子92p及び第二負極電流端子92nから、電気的に直列接続された4個の第二セット12a~12dに、電流を供給できる。また、第二セット12b及び12cと第一方向において隣り合う第二セット用中継部材382bと、第二セット12dと第一方向において隣り合う第二セット用中継部材382cとを用いることにより、第二ワイヤW2の使用量を削減することができる。さらに、第二セット用中継部材382bは、第二セット12bの第二ミラー62と第一方向において隣り合う位置に配置される。また第二セット用中継部材382cは、第二セット12dの第二ミラー62と第一方向において隣り合う位置に配置される。第二セット用中継部材382bを用いることで、第二ミラー62を迂回して、第二セット12bの第二半導体レーザチップ52と、第二セット12cの第二半導体レーザチップ52とを電気的に接続できる。また、第二セット用中継部材382cを用いることで、第二ミラー62を迂回して、第二半導体レーザチップ52と第二負極電流端子92nとを電気的に接続できる。したがって、第二ワイヤW2と第二ミラー62及び第二光との干渉を抑制できる。
【0139】
本実施の形態においては、第三セット13a~13dは、第三ワイヤW3及び第三セット用中継部材383a~383cを用いて電気的に直列接続されている。具体的には、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット13bのp側接続電極73eとが、1本以上の第三ワイヤW3で接続される。第三セット13bの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット用中継部材383bの導電性部材383e2とが1本以上の第三ワイヤW3で接続される。第三セット用中継部材383bの導電性部材383e2と、第三セット13cのp側接続電極73eとが1本以上の第三ワイヤW3で接続される。第三セット13cの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット13dのp側接続電極73eとが、1本以上の第三ワイヤW3で接続される。
【0140】
ここで、
図10に示されるように、第三ワイヤW3が、第二セット用中継部材382cの上方を通過する(つまり、第二セット用中継部材382cを跨ぐ)。言い換えると、第三ワイヤW3と主面21との間に第二セット用中継部材382cが配置される。このため、第二セット用中継部材382cは、第三セット用中継部材383bより、主面21からの高さが低くてもよい。これにより、第三ワイヤW3と第二セット用中継部材382cとが干渉することを抑制できる。
【0141】
以上のように本実施の形態では、複数の第三セット13a~13dは、第二方向において隣り合う2個の第三セット13b及び13cを含む。第三セット用中継部材383bは、2個の第三セット13b及び13cと第一方向において隣り合う位置に配置される。2個の第三セット13b及び13cのうち一方の第三セット13bが有する第三半導体レーザチップ53のn側接続電極は、一方の第三セット13bが有するp側接続電極73eと第三セット用中継部材383bとの間に配置され、かつ、第三セット用中継部材383bと1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0142】
また、2個の第三セット13b及び13cのうち他方の第三セット13cが有するp側接続電極73eは、他方の第三セット13cが有する第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と第三セット用中継部材383bとの間に配置され、かつ、第三セット用中継部材383bと電気的に接続される。
【0143】
第三正極電流端子93pと、第三セット13aのp側接続電極73eとは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材383aとを用いて電気的に接続される。具体的には、第三正極電流端子93pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材383aの導電性部材383e1とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材383e1と、第三セット13aのp側接続電極73eとが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0144】
第三負極電流端子93nと、第三セット13dの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とは、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材383cとを用いて電気的に接続される。具体的には、第三負極電流端子93nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材383cの導電性部材383e3とが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、導電性部材383e3と、第三セット13dの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0145】
以上のような構成により、複数の第三セット13a~13dは、電気的に直列接続される。また、第三正極電流端子93p及び第三負極電流端子93nから、電気的に直列接続された4個の第三セット13a~13dに、電流を供給できる。さらに、第三セット用中継部材383a及び383bは、それぞれ、第三セット13a及び13cの第三ミラー63と第一方向において隣り合う位置に配置される。このような第三セット用中継部材383aを用いることで、第三ミラー63を迂回して、第三正極電流端子93pと第三セット13aの第三半導体レーザチップ53とを電気的に接続できる。また、このような第三セット用中継部材383bを用いることで、第三セット13bの第三半導体レーザチップ53と、第三セット13cの第三半導体レーザチップ53とを電気的に接続できる。したがって、第三ワイヤW3と第三ミラー63及び第三光との干渉を抑制できる。
【0146】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール310においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0147】
(実施の形態5)
実施の形態5に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、第一セット11a~11jの配置において、実施の形態4に係る多波長光源モジュール310と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態4に係る多波長光源モジュール310との相違点を中心に
図11を用いて説明する。
【0148】
図11は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール410における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図11には、多波長光源モジュール410の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0149】
図11に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール410は、基台20と、複数の第一セット11a~11jと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール410は、複数の第三セット13a~13dと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、4個の第一セット用中継部材81と、第二セット用中継部材382a~382cと、第三セット用中継部材383a~383cとをさらに備える。なお、
図11には示されないが、多波長光源モジュール410は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0150】
本実施の形態では、
図11に示されるように、複数の第一セット11a~11jは、複数の第一セットのうち1個以上の第一セット11a~11eを含む第一グループと、第一グループに含まれる1個以上の第一セット11a~11eと異なる1個以上の第一セット11f~11jを含む第二グループとを含み、複数の第二セット12a~12d及び複数の第三セット13a~13dは、第一グループと第二グループとの間に配置される。
【0151】
このように、複数の第一セット11a~11jの配置を分散することができるため、第一光の強度分布における偏りを抑制できる。また、本実施の形態では、実施の形態4と同様に、第二セット12a~12dの各々と第三セット13a~13dの各々とは、第二方向に交互に配置されているため、第二光及び第三光の強度分布における偏りも抑制できる。
【0152】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール410においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0153】
(実施の形態6)
実施の形態6に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、第一セット11a~11eの配置において、実施の形態5に係る多波長光源モジュール410と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態4に係る多波長光源モジュール410との相違点を中心に
図12を用いて説明する。
【0154】
図12は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール510における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図12には、多波長光源モジュール510の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0155】
図12に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール510は、基台20と、複数の第一セット11a~11jと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール510は、複数の第三セット13a~13dと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、4個の第一セット用中継部材81と、第二セット用中継部材382a~382cと、第三セット用中継部材383a~383cとをさらに備える。なお、
図12には示されないが、多波長光源モジュール510は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0156】
本実施の形態においても、実施の形態5に係る多波長光源モジュール410と同様に、複数の第一セット11a~11jは、複数の第一セットのうち1個以上の第一セット11a~11eを含む第一グループと、第一グループに含まれる1個以上の第一セット11a~11eと異なる1個以上の第一セット11f~11jを含む第二グループとを含み、複数の第二セット12a~12d及び複数の第三セット13a~13dは、第一グループと第二グループとの間に配置される。
【0157】
このように、複数の第一セット11a~11jの配置を分散することができるため、第一光の強度分布における偏りを抑制できる。
【0158】
また、本実施の形態では、第一方向において、第一セット11a~11jの各々の第一半導体レーザチップ51は、第一ミラー61より、基台20の主面21の端部に近い位置に配置されている。一般に、第一半導体レーザチップ51を基台20の主面21の端部に近い位置に配置する方が、放熱特性がよい。このため、本実施の形態では、第一半導体レーザチップ51の放熱特性を高め得ることができる。これにより、第一半導体レーザチップ51の特性を高めることができる。
【0159】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール510では、各セットを、第二方向に延びる直線に対して線対称に配置することができる。これにより、第一光、第二光、及び第三光の強度分布の偏りをより一層抑制できる。
【0160】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール510においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0161】
(実施の形態7)
実施の形態7に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、各セットの配置において、実施の形態5に係る多波長光源モジュール410と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態4に係る多波長光源モジュール410との相違点を中心に
図13を用いて説明する。
【0162】
図13は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール610における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図13には、多波長光源モジュール610の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0163】
図13に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール610は、基台20と、複数の第一セット11a~11hと、複数の第二セット12a~12dとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール610は、複数の第三セット13a~13dと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、2個の第二正極電流端子92pと、2個の第二負極電流端子92nと、2個の第三正極電流端子93pと、2個の第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、4個の第一セット用中継部材81と、第二セット用中継部材382a~382fと、第三セット用中継部材383a~383fとをさらに備える。なお、
図13には示されないが、多波長光源モジュール610は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0164】
第二セット用中継部材382d~382fは、それぞれ、第二セット用中継部材382a~382cと同様の構成を有する。
【0165】
第三セット用中継部材383d~383fは、それぞれ、第三セット用中継部材383a~383cと同様の構成を有する。
【0166】
第一セット11a~11dは、実施の形態4に係る第一セット11a~11eなどと同様に、第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材81とを用いて電気的に直列接続される。第一セット11e~11hも、実施の形態4に係る第一セット11a~11eなどと同様に、第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材81とを用いて電気的に直列接続される。
【0167】
第二セット12a及び12bは、実施の形態4に係る第二セット12b及び12cなどと同様に、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材382a~382cとを用いて電気的に直列接続される。第二セット12c及び12dも、実施の形態4に係る第二セット12b及び12cなどと同様に、第二ワイヤW2と、第二セット用中継部材382d~382fとを用いて電気的に直列接続される。
【0168】
第三セット13a及び13bは、実施の形態4に係る第三セット13b及び13cなどと同様に、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材383a~383cとを用いて電気的に直列接続される。第三セット13c及び13dも、実施の形態4に係る第三セット13b及び13cなどと同様に、第三ワイヤW3と、第三セット用中継部材383d~383fとを用いて電気的に直列接続される。
【0169】
本実施の形態に係る多波長光源モジュール610は、主面21上に行列状に配置される複数のユニットを備える。複数のユニットの各々は、複数の第一セット11a~11hのうち少なくとも1個の第一セットと、複数の第二セット12a~12dのうち少なくとも1個の第二セットと、複数の第三セット13a~13dのうち少なくとも1個の第三セットとを含む。
図13に示される破線枠の内部が各ユニットに相当する。多波長光源モジュール610は、第一セット11a及び11b、第二セット12a、並びに、第三セット13aを含むユニットと、第一セット11c及び11d、第二セット12b、並びに、第三セット13bを含むユニットと、第一セット11e及び11f、第二セット12c、並びに、第三セット13cを含むユニットと、第一セット11g及び11h、第二セット12d、並びに、第三セット13dを含むユニットとを備える。このように、多波長光源モジュール610は2行2列の行列状に配置される4個のユニットを備える。このように各々が、第一光、第二光、及び第三光を出射する複数のユニットが行列状に配置されることにより、多波長光源モジュール610からの光の第一光、第二光、及び第三光の強度分布の偏りを抑制できる。
【0170】
また、複数のユニットの各々において、第一セットから、第二セット及び第三セットが配置される領域へ向かう向きに第一光が出射されてもよい。例えば、
図13に示されるように、第一セット11a及び11bから、第二セット12a及び第三セット13aが配置される領域へ向かう向きに第一光が出射されてもよい。これにより、第一セット11a及び11bのそれぞれの第一ミラー61と、第二セット12aの第二ミラー62及び第三セット13aの第三ミラー63とを近づけることができる。つまり、多波長光源モジュール610から出射される第一光と、第二光及び第三光とを近づけることができる。したがって、多波長光源モジュール610から出射される光の強度分布の均一性を向上できる。
【0171】
また、本実施の形態に係る多波長光源モジュール610においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0172】
また、本実施の形態では、多波長光源モジュール610の各セットの配置態様は、以下のようにも表現できる。多波長光源モジュール610は、複数の第一列と、複数の第二列とを備える。複数の第一列の各々は、複数の第一セット11a~11hのうち一部の第一セットを含み、当該一部の第一セットは、一列に配列されている。具体的には、多波長光源モジュール610は、2個の第一列を備える。一方の第一列は、第二方向に配列された第一セット11a~11dを含み、他方の第一列は、第二方向に配列された第一セット11e~11hを含む。複数の第二列の各々は、複数の第二セット12a~12dのうち一部の第二セットと、複数の第三セット13a~13dのうち一部の第三セットとを含む。当該一部の第二セットと、当該一部の第三セットとは、複数の第一列の各々の配列方向と平行に一列に配列されている。具体的には、多波長光源モジュール610は、2個の第二列を備える。一方の第二列は、第二方向に配列された、第二セット12a及び12b、並びに、第三セット13a及び13bを含み、他方の第一列は、第二方向に配列された、第二セット12c及び12d、並びに、第三セット13c及び13dを含む。複数の第一列の各々と、複数の第二列の各々とは、複数の第一列の各々の配列方向と垂直な方向である第一方向において交互に配置されている。
【0173】
このような配置により、多波長光源モジュール610からの光の第一光、第二光、及び第三光の強度分布の偏りを抑制できる。
【0174】
(実施の形態8)
実施の形態8に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、各セットの配列方向と光軸方向との関係において、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態1に係る多波長光源モジュール110との相違点を中心に
図14を用いて説明する。
【0175】
図14は、本実施の形態に係る多波長光源モジュール710における各セット及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図14には、多波長光源モジュール710の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0176】
図14に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール710は、基台20と、複数の第一セット11a~11cと、複数の第二セット12a~12cとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール710は、複数の第三セット13a~13cと、枠部材30と、第一正極電流端子91pと、第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、2個の第一セット用中継部材81と、2個の第二セット用中継部材782と、2個の第三セット用中継部材783とをさらに備える。なお、
図14には示されないが、多波長光源モジュール710は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。なお、
図14には、蓋体が有する各レンズの輪郭が破線で示されている。
【0177】
本実施の形態に係る第二セット用中継部材782及び第三セット用中継部材783は、第一セット用中継部材81と同様の構成を有する。
【0178】
本実施の形態に係る蓋体は、3個の第一レンズ741と、3個の第二レンズ742と、3個の第三レンズ743とを有する。
【0179】
第一セット11a~11cの各々の第一光軸は、実施の形態1に係る第一セット11a~11cと同様に、第一方向に平行である。なお、
図14に示されるように、第一方向は、
図14の水平方向及び上下方向に対して傾斜している。第二セット12a~12cの各々の第二光軸は、実施の形態1に係る第二セット12a~12cと同様に、第二方向に平行である。なお、
図14に示されるように、第二方向は、
図14の水平方向及び上下方向に対して傾斜している。第三セット13a~13cの各々の第三光軸は、実施の形態1に係る第三セット13a~13cと同様に、第二方向に平行である。これにより、本実施の形態に係る多波長光源モジュール710においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、偏光方向が揃っており、かつ、高パワーの光を出射することができる。
【0180】
本実施の形態では、第一セット11a~11c、第二セット12a~12c、及び、第三セット13a~13cの配列方向は、
図14の横方向(つまり、水平方向)であり、第一方向及び第二方向に対して傾斜している。言い換えると、第一セット11a~11cの配列方向は、第一光軸に対して傾斜している。第二セット12a~12cの配列方向は、第二光軸に対して傾斜している。第三セット13a~13cの配列方向は、第三光軸に対して傾斜している。これにより、各セットを配置するために必要な領域の面積を削減することが可能となる。したがって、多波長光源モジュール710を小型化することができる。
【0181】
また、第二セット12aの第二ミラー62は、第二セット12aと隣り合う第二セット12bの第二サブマウント72と第一方向において接している。第二セット12bの第二ミラー62は、第二セット12bと隣り合う第二セット12cの第二サブマウント72と第一方向において接している。
【0182】
また、第三セット13aの第三ミラー63は、第三セット13aと隣り合う第三セット13bの第三サブマウント73と第一方向において接している。第三セット13bの第三ミラー63は、第三セット13bと隣り合う第三セット13cの第三サブマウント73と第一方向において接している。
【0183】
また、本実施の形態では、第二セット12b及び12cは、それぞれ、第一セット11a及び11bと第一方向において接している。具体的には、第二セット12bの第二サブマウント72は、第一セット11aの第一ミラー61と第一方向において接している。第二セット12cの第二サブマウント72は、第一セット11bの第一ミラー61と第一方向において接している。
【0184】
また、本実施の形態では、第二セット12a及び12bは、それぞれ、第三セット13b及び13cと第一方向において接している。具体的には、第二セット12aの第二ミラー62は、第三セット13bの第三サブマウント73と第一方向において接している。第二セット12bの第二ミラー62は、第三セット13cの第三サブマウント73と第一方向において接している。
【0185】
以上のようなレイアウトにより、隣り合う二つのセット間の隙間を削減できるため、各セットを配置するために必要な領域の面積をより一層削減できる。
【0186】
なお、
図14に示される例では、例えば、第二セット12bは、1個の第一セット11a及び1個の第三セット13cと接するが、2個以上の第一セット及び2個以上の第三セットと接してもよい。つまり、複数の第二セット12a~12cのうち少なくとも1個の第二セットは、複数の第一セット11a~11cのうち少なくとも1個の第一セット、及び、複数の第三セット13a~13cのうち少なくとも1個の第三セットと第一方向において接していてもよい。また、複数の第一セット11a~11cのうち少なくとも1個の第一セットは、複数の第二セット12a~12cのうち少なくとも1個の第二セット、及び、複数の第三セット13a~13cのうち少なくとも1個の第三セットと第一方向において接していてもよい。また、複数の第三セット13a~13cのうち少なくとも1個の第三セットは、複数の第一セット11a~11cのうち少なくとも1個の第一セット、及び、複数の第二セット12a~12cのうち少なくとも1個の第二セットと第一方向において接していてもよい。
【0187】
上述したような各セットのレイアウトに合わせて、蓋体の各レンズの構成も適宜設計されてもよい。
図14に示されるように、本実施の形態に係る蓋体が有する3個の第一レンズ741の各々の形状は、3個の第二レンズ742の各々の形状、及び、3個の第三レンズ743の各々の形状と異なる。また、3個の第二レンズ742の各々の形状は、3個の第三レンズ743の各々の形状と異なる。
【0188】
第一セット11a~11cは、実施の形態1に係る第一セット11a~11eと同様に、1本以上の第一ワイヤW1及び2個の第一セット用中継部材81を用いて電気的に直列接続される。第二セット12a~12cは、第一セット11a~11cと同様に、1本以上の第二ワイヤW2及び2個の第二セット用中継部材782を用いて電気的に直列接続される。第三セット13a~13cは、第一セット11a~11cと同様に、1本以上の第三ワイヤW3及び2個の第三セット用中継部材783を用いて電気的に直列接続される。なお、
図14では、図面が煩雑化することを避けるために最小限の本数の第一ワイヤW1、第二ワイヤW2、及び第三ワイヤW3が示されているが、各ワイヤの本数は、
図14に示される例より多くてもよい。
【0189】
(実施の形態9)
実施の形態9に係る多波長光源モジュールについて説明する。本実施の形態に係る多波長光源モジュールは、主に、各セットの配列方向において実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と相違する。以下、本実施の形態に係る多波長光源モジュールについて、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10との相違点を中心に
図15を用いて説明する。
【0190】
図15は、実施の形態9に係る多波長光源モジュール810における各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図15には、多波長光源モジュール810の蓋体を取り除いた状態を示す平面図が示されている。
【0191】
図15に示されるように、本実施の形態に係る多波長光源モジュール810は、基台20と、複数の第一セット11a~11hと、複数の第二セット12a~12eとを備える。本実施の形態では、多波長光源モジュール810は、複数の第三セット13a~13eと、枠部材30と、2個の第一正極電流端子91pと、2個の第一負極電流端子91nと、第二正極電流端子92pと、第二負極電流端子92nと、第三正極電流端子93pと、第三負極電流端子93nと、第一ワイヤW1と、第二ワイヤW2と、第三ワイヤW3と、2個の第一セット用中継部材881と、2個の第二セット用中継部材882と、2個の第三セット用中継部材883とをさらに備える。なお、
図15には示されないが、多波長光源モジュール810は、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様に、各セットに対応する位置に配置されるレンズを有する蓋体をさらに備える。
【0192】
本実施の形態に係る複数の第一セット11a~11hの各々は、実施の形態1に係る各第一セットと同様に、第一半導体レーザチップ51と、第一ミラー61と、第一サブマウント71とを有する。
【0193】
第一半導体レーザチップ51の第一光軸は、実施の形態1と同様に、主面21に平行な第一方向に平行である。本実施の形態では、
図15の横方向が第一方向である。本実施の形態では、複数の第一セット11a~11hは、第一方向に配列される。より具体的には、4個の第一セット11a~11d、及び、4個の第一セット11e~11hが、それぞれ第一方向に一列に配列される。つまり、第一セット11a~11hは、第一方向に2列に配列される。
【0194】
本実施の形態に係る複数の第二セット12a~12eの各々は、実施の形態1に係る各第二セットと同様に、第二半導体レーザチップ52と、第二ミラー62と、第二サブマウント72とを有する。
【0195】
第二半導体レーザチップ52の第二光軸は、実施の形態1と同様に、主面21に平行な第二方向に平行である。本実施の形態では、
図15の上下方向が第二方向である。第二方向は、第一方向に対して垂直な方向である。本実施の形態では、複数の第二セット12a~12eは、第一方向に配列される。より具体的には、複数の第二セット12a~12eは、第一方向に一列に配列される。
【0196】
本実施の形態に係る複数の第三セット13a~13eの各々は、実施の形態1に係る各第三セットと同様に、第三半導体レーザチップ53と、第三ミラー63と、第三サブマウント73とを有する。
【0197】
第三半導体レーザチップ53の第三光軸は、実施の形態1と同様に、主面21に平行な第二方向に平行である。本実施の形態では、複数の第三セット13a~13eは、第一方向に配列される。より具体的には、複数の第三セット13a~13eは、第一方向に一列に配列される。
【0198】
第一セット用中継部材881は、複数の第一セット11a~11hと隣り合う位置に配置される部材である。本実施の形態では、一方の第一セット用中継部材881は、複数の第一セット11a~11dと第二方向において隣り合う位置に配置され、他方の第一セット用中継部材881は、複数の第一セット11e~11hと第二方向において隣り合う位置に配置される。第一セット用中継部材881は、複数の導電性部材81e1~81e5を含む。導電性部材81e1~81e5の各々の材質などは、導電性部材81eと同様である。本実施の形態では、第一セット用中継部材881は、絶縁性部材881dをさらに含む。絶縁性部材881dは、絶縁性材料を含む部材であり、基台20の主面21に配置される。絶縁性部材881dの構成は、絶縁性部材81dの構成と同様である。本実施の形態では、絶縁性部材881dは、第一方向に延在する長尺状の形状を有する。絶縁性部材881dの上面には、複数の導電性部材82e1~81e5が互いに電気的に絶縁された状態で配置される。
【0199】
複数の導電性部材81e1~81e5は、第一方向に配列されている。二つの導電性部材81e1のうち一方の導電性部材81e1は、第一正極電流端子91p及び第一セット11aと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e1のうち他方の導電性部材81e1は、第一正極電流端子91p及び第一セット11eと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e2のうち一方の導電性部材81e2は、第一セット11a及び第一セット11bと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e2のうち他方の導電性部材81e2は、第一セット11e及び第一セット11fと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e3のうち一方の導電性部材81e3は、第一セット11b及び第一セット11cと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e3のうち他方の導電性部材81e3は、第一セット11f及び第一セット11gと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e4のうち一方の導電性部材81e4は、第一セット11c及び第一セット11dと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e4のうち他方の導電性部材81e4は、第一セット11g及び第一セット11hと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e5のうち一方の導電性部材81e5は、第一セット11d及び第一負極電流端子91nと隣り合う位置に配置される。二つの導電性部材81e5のうち他方の導電性部材81e5は、第一セット11h及び第一負極電流端子91nと隣り合う位置に配置される。
【0200】
なお、第一セット用中継部材881は、複数の絶縁性部材を含んでもよい。例えば、第一セット用中継部材881は、複数の導電性部材81e1~81e5が、それぞれ配置される複数の絶縁性部材を含んでもよい。
【0201】
第二セット用中継部材882は、複数の第二セット12a~12eと隣り合う位置に配置される部材である。本実施の形態では、2個の第二セット用中継部材882は、それぞれ、第二セット12a及び12eと第一方向において隣り合う位置に配置される。第二セット用中継部材882は、導電性部材882eを含む。導電性部材882eの構成は、導電性部材81eと同様である。本実施の形態では、第二セット用中継部材882は、絶縁性部材882dをさらに含む。絶縁性部材882dの構成は、絶縁性部材81dと同様である。
【0202】
第三セット用中継部材883は、複数の第三セット13a~13eと隣り合う位置に配置される部材である。本実施の形態では、2個の第三セット用中継部材883は、それぞれ、第三セット13a及び13eと第一方向において隣り合う位置に配置される。第三セット用中継部材883は、導電性部材883eを含む。導電性部材883eの構成は、導電性部材81eと同様である。本実施の形態では、第三セット用中継部材883は、絶縁性部材883dをさらに含む。絶縁性部材883dの構成は、絶縁性部材81dと同様である。
【0203】
複数の第一セット11a~11dは、複数の第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881とを用いて電気的に直列接続されている。第一セット11aの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極(図示せず)と、第一セット11bの第一サブマウント71上に形成されたp側接続電極71eとの間が、1本以上の第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881の導電性部材81e2とを用いて電気的に接続される。具体的には、第一セット11aの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極(図示せず)と、導電性部材81e2とが、1本以上の第一ワイヤW1で接続される。また、導電性部材81e2と、第一セット11bのp側接続電極71eとが、1本以上の第一ワイヤW1で接続される。p側接続電極71eは、第一サブマウント71に実装された第一半導体レーザチップ51のp側電極(図示せず)と電気的に接続されている。このように、第一セット11aの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極と、第一セット11bの第一半導体レーザチップ51のp側電極とが、電気的に接続される。同様に、第一セット11bの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極と、第一セット11cの第一半導体レーザチップ51のp側電極とが、第一ワイヤW1と、導電性部材81e3とを用いて電気的に接続される。第一セット11cの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極と、第一セット11dの第一半導体レーザチップ51のp側電極とが、第一ワイヤW1と、導電性部材81e4とを用いて電気的に接続される。複数の第一セット11e~11hは、複数の第一セット11a~11dと同様に、複数の第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881とを用いて電気的に直列接続されている。
【0204】
第一正極電流端子91pと、第一セット11aのp側接続電極71eとは、第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881とを用いて電気的に接続される。具体的には、第一正極電流端子91pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第一セット用中継部材881の導電性部材81e1とが、1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。また、導電性部材81e1と、第一セット11aのp側接続電極71eとが1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。同様に、第一正極電流端子91pと、第一セット11eのp側接続電極71eとは、第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881とを用いて電気的に接続される。
【0205】
第一負極電流端子91nと、第一セット11dの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極とは、第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881とを用いて電気的に接続される。具体的には、第一負極電流端子91nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第一セット用中継部材881の導電性部材81e5とが、1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。また、導電性部材81e5と、第一セット11dの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極とが1本以上の第一ワイヤW1を用いて電気的に接続される。同様に、第一負極電流端子91nと、第一セット11hの第一半導体レーザチップ51のn側接続電極とは、第一ワイヤW1と、第一セット用中継部材881とを用いて電気的に接続される。
【0206】
以上のような構成により、第一正極電流端子91p及び第一負極電流端子91nから、電気的に直列接続された8個の第一セット11a~11hに、電流を供給できる。
【0207】
複数の第二セット12a~12eは、複数の第二ワイヤW2を用いて電気的に直列接続されている。具体的には、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極(図示せず)と、隣接する第二セット12bの第二サブマウント72上に形成されたp側接続電極72eとの間が、1本以上の第二ワイヤW2で接続される。p側接続電極72eは、第二サブマウント72に実装された第二半導体レーザチップ52のp側電極(図示せず)と電気的に接続されている。このように、第二セット12aの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、第二セット12bの第二半導体レーザチップ52のp側電極とが、電気的に接続される。同様に、第二セット12b、12c、及び12dの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極と、それぞれに隣接される第二セット12c、12d、及び12eの第二サブマウント72のp側接続電極72eとが、それぞれ、電気的に接続される。
【0208】
第二正極電流端子92pと、第二セット12aのp側接続電極72eとは、第二ワイヤW2と、1個の第二セット用中継部材882とを用いて電気的に接続される。当該1個の第二セット用中継部材882は、当該第二正極電流端子92p及び第二セット12aと隣り合う位置に配置される。第二正極電流端子92pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材882の導電性部材882eとが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、第二セット用中継部材882の導電性部材882eと、第二セット12aのp側接続電極72eとが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0209】
第二負極電流端子92nと、第二セット12eの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とは、1個の第二セット用中継部材882と第二ワイヤW2とを用いて電気的に接続される。当該1個の第二セット用中継部材882は、当該第二負極電流端子92n及び第二セット12eと隣り合う位置に配置される。第二負極電流端子92nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第二セット用中継部材882の導電性部材882eとが、1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。また、第二セット用中継部材882の導電性部材882eと、第二セット12eの第二半導体レーザチップ52のn側接続電極とが1本以上の第二ワイヤW2を用いて電気的に接続される。
【0210】
以上のような構成により、第二正極電流端子92p及び第二負極電流端子92nから、電気的に直列接続された5個の第二セット12a~12eに、電流を供給できる。
【0211】
複数の第三セット13a~13eは、複数の第三ワイヤW3を用いて電気的に直列接続されている。具体的には、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極(図示せず)と、隣接する第三セット13bの第三サブマウント73上に形成されたp側接続電極73eとの間が、1本以上の第三ワイヤW3で接続される。p側接続電極73eは、第三サブマウント73に実装された第三半導体レーザチップ53のp側電極(図示せず)と電気的に接続されている。このように、第三セット13aの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、第三セット13bの第三半導体レーザチップ53のp側電極とが、電気的に接続される。同様に、第三セット13b、13c、及び13dの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極と、それぞれに隣接される第三セット13c、13d、及び13eの第三サブマウント73のp側接続電極73eとが、それぞれ、電気的に接続される。
【0212】
第三正極電流端子93pと、第三セット13aのp側接続電極73eとは、第三ワイヤW3と、1個の第三セット用中継部材883とを用いて電気的に接続される。当該1個の第三セット用中継部材883は、当該第三正極電流端子93p及び第三セット13aと隣り合う位置に配置される。第三正極電流端子93pのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材883の導電性部材883eとが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、第三セット用中継部材883の導電性部材883eと、第三セット13aのp側接続電極73eとが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0213】
第三負極電流端子93nと、第三セット13eの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とは、1個の第三セット用中継部材883と第三ワイヤW3とを用いて電気的に接続される。当該1個の第三セット用中継部材883は、当該第三負極電流端子93n及び第三セット13eと隣り合う位置に配置される。第三負極電流端子93nのうち、枠部材30で囲まれた領域内に位置する部分と、第三セット用中継部材883の導電性部材883eとが、1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。また、第三セット用中継部材883の導電性部材883eと、第三セット13eの第三半導体レーザチップ53のn側接続電極とが1本以上の第三ワイヤW3を用いて電気的に接続される。
【0214】
以上のような構成により、第三正極電流端子93p及び第三負極電流端子93nから、電気的に直列接続された5個の第三セット13a~13eに、電流を供給できる。
【0215】
本実施の形態に係る多波長光源モジュール810においても、実施の形態1に係る多波長光源モジュール10と同様の効果が奏される。
【0216】
(変形例など)
以上、本開示に係る多波長光源モジュールについて、各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記各実施の形態に限定されるものではない。
【0217】
例えば、上記各実施の形態では、各多波長光源モジュールは、枠部材30を備えるが、枠部材30は、各発光素子の必須の構成要素ではない。例えば、各多波長光源モジュールの各蓋体が、枠部材に相当する部分を有してもよい。また、各蓋体は、枠部材30以外の部材によって基台20に支持されてもよい。
【0218】
また、上記各実施の形態では、各セットは、一つの独立したミラーを有したが、ミラーの構成はこれに限定されない。例えば、隣り合うセットの各々が有するミラーは、一体化されていてもよい。このような変形例について、
図16~
図18を用いて説明する。
図16は、実施の形態1の変形例に係る多波長光源モジュール10aの蓋体を取り外した状態を示す平面図である。
図17は、実施の形態2の変形例に係る多波長光源モジュール110aにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
図18は、実施の形態7の変形例に係る多波長光源モジュール610aにおける各モジュール及び配線のレイアウトを示す平面図である。
【0219】
実施の形態1の変形例に係る多波長光源モジュール10aにおいては、
図16に示されるように、複数の第一セット11a~11jのうち、第二の方向に隣り合う第一セットが有する第一ミラー61が一体化されている。言い換えると、隣り合う第一セットが有する第一ミラー61が一体に形成されている。本変形例では、5個の第一セット11a~11eの第一ミラー61、及び、5個の第一セット11f~11jの第一ミラー61が、それぞれ一体化されている。また、一体化された複数の第一ミラー61の第一反射面61aは同一平面内にあってもよい。本変形例では、5個の第一セット11a~11eの第一ミラー61の第一反射面61a、及び、5個の第一セット11f~11jの第一ミラー61の第一反射面61aが、それぞれ同一平面内にある。
【0220】
また、
図16に示されるように、複数の第二セット12a~12dのうち1個の第二セットが有する第二ミラー62と、複数の第三セット13a~13dのうち、当該第二ミラー62と第一の方向に隣り合う1個の第三セットが有する第三ミラー63とは一体化されていてもよい。本変形例では、第二セット12a~12dの第二ミラー62と、第三セット13a~13dの第三ミラー63とが、それぞれ一体化されている。この場合、
図16に示されるように、第二セット用中継部材82は、第二ミラー62及び第三ミラーとの干渉を抑制するために、実施の形態1と同様に、第一セット11a~11jと、第二セット12a~12dとの間に配置されるとよい。
【0221】
また、一体化された第二ミラー62の第二反射面62aと、第三ミラー63の第三反射面63aとは同一平面内にあってもよい。本変形例では、5個の第一セット11a~11eの第一ミラー61の第一反射面61a、及び、5個の第一セット11f~11jの第一ミラー61の第一反射面61aが、それぞれ同一平面内にある。
【0222】
実施の形態2の変形例に係る多波長光源モジュール110aにおいては、
図17に示されるように、第二の方向に隣り合う4個の第一セット11a~11dの第一ミラー61、及び、第二の方向に隣り合う4個の第一セット11e~11hの第一ミラー61が、それぞれ一体化されている。本変形例では、4個の第一セット11a~11dの第一ミラー61の第一反射面61a、及び、4個の第一セット11e~11hの第一ミラー61の第一反射面61aが、それぞれ同一平面内にある。
【0223】
また、
図17に示されるように、第一の方向に隣り合う4個の第二セット12a~12dの第二ミラー62、及び、第一の方向に隣り合う4個の第三セット13a~13dの第三ミラー63が、それぞれ一体化されている。また、本変形例では、4個の第二セット12a~12dの第二ミラー62の第二反射面62a、及び、4個の第三セット13a~13dの第三ミラー63の第三反射面63aが、それぞれ同一平面内にある。
【0224】
実施の形態7の変形例に係る多波長光源モジュール610aにおいては、
図18に示されるように、第二の方向に隣り合う2個の第一セット11a及び11bの第一ミラー61、2個の第一セット11c及び11dの第一ミラー61、2個の第一セット11e及び11fの第一ミラー61、並びに、2個の第一セット11g及び11hの第一ミラー61が、それぞれ一体化されている。本変形例では、2個の第一セット11a及び11bの第一ミラー61の第一反射面61a、2個の第一セット11c及び11dの第一ミラー61の第一反射面61a、2個の第一セット11e及び11fの第一ミラー61の第一反射面61a、並びに、2個の第一セット11g及び11hの第一ミラー61の第一反射面61aが、それぞれ同一平面内にある。
【0225】
また、
図18に示されるように、第二セット12aの第二ミラー62と第二の方向に隣り合う第三セット13aの第三ミラー63とが一体化されており、第二セット12bの第二ミラー62と第三セット13bの第三ミラー63とが一体化されており、第二セット12cの第二ミラー62と第三セット13cの第三ミラー63とが一体化されており、第二セット12dの第二ミラー62と第三セット13dの第三ミラー63とが一体化されている。また、本変形例では、一体化された第二ミラー62の第二反射面62aと、第三ミラー63の第三反射面63aとは、異なる平面内にある。
【0226】
また、他の実施の形態においても、複数のミラーを一体化してもよい。例えば、上記実施の形態4に係る多波長光源モジュール310において、第一セット11a~11eの第一ミラー61、及び、第一セット11f~11jの第一ミラー61を、それぞれ一体化してもよい。また、第二セット12a及び12bの第二ミラー62、第二セット12c及び12dの第二ミラー62、第三セット13a及び13bの第三ミラー63、及び、第三セット13c及び13dの第三ミラー63を、それぞれ一体化してもよい。
【0227】
以上のような各変形例に係る多波長光源モジュールにおいても、上記各実施の形態に係る多波長光源モジュールと同様の効果が奏される。さらに、上記各変形例においては、各ミラーを基台20の主面21に実装する際に発生する実装位置のばらつきを抑制することができる。 また、上記各実施の形態に係る多波長光源モジュールの各サブマウントは、必須の構成要素ではない。各半導体レーザチップは、基台20に直接実装されてもよい。このように各半導体レーザチップは、基台20の主面21に直接、又は、サブマウントを介して実装されてもよい。
【0228】
また、上記各実施の形態では、複数の第一セットの各々は、同一の構成を有したが、互いに異なる構成を有していてもよい。複数の第二セットの各々も、互いに異なる構成を有していてもよい。複数の第三セットの各々も、互いに異なる構成を有していてもよい。
【0229】
また、上記各実施の形態において、配列された複数の第一セットの各々の第一半導体レーザチップは、同一の向きに第一光を出射したが、配列された複数の第一セットは、当該同一の向きと逆向きに第一光を出射する第一半導体レーザチップを含んでもよい。
【0230】
また、上記各実施の形態では、各中継部材は、導電性部材は、絶縁性部材を介して主面21に配置されたが、主面21が絶縁性部材で形成されている場合には、主面21に導電性部材が直接配置されてもよい。この場合、各中継部材は、絶縁性部材を含まなくてもよい。
【0231】
また、上記各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【0232】
例えば、実施の形態5、又は、実施の形態6に係る複数の第一セット11a~11jのレイアウトと、実施の形態1に係る複数の第二セット12a~12d、及び複数の第三セット13a~13dのレイアウトとを組み合わせてもよい。
【0233】
また、上記各実施の形態では、多波長光源モジュールは、複数の第一セットと、複数の第二セットと、複数の第三セットとを備えたが、多波長光源モジュールは複数の第三セットを備えなくてもよい。つまり、多波長光源モジュールは、複数の第一セット、複数の第二セット、及び、複数の第三セットのうち、複数の第一セット及び複数の第二セットだけを備えてもよい。この場合、例えば、複数の第一セットの各々は、TMモードの赤色レーザを出射するGaInP系半導体レーザチップからなる第一半導体レーザチップを有し、第二セットの各々は、TEモードの青色レーザを出射するGaInN系半導体レーザチップからなる第二半導体レーザチップを有してもよい。あるいは、多波長光源モジュールは、複数の第一セットと、複数の第二セットと、1個だけの第三セットとを備えていてもよい。この場合、例えば、複数の第一セットの各々は、TMモードの赤色レーザを出射するGaInP系半導体レーザチップからなる第一半導体レーザチップを有し、複数の第二セットの各々は、TEモードの緑色レーザを出射するGaInN系半導体レーザチップからなる第二半導体レーザチップを有し、第三セットは、TEモードの青色レーザを出射するGaInN系半導体レーザチップからなる第三半導体レーザチップを有してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0234】
本開示の多波長光源モジュールは、例えば、単一の液晶を備える時分解型プロジェクタなどに適用できる。
【符号の説明】
【0235】
10、10a、110、110a、210、310、410、510、610、610a、710、810 多波長光源モジュール
11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11i、11j 第一セット
12a、12b、12c、12d 第二セット
13a、13b、13c、13d 第三セット
20 基台
21 主面
30 枠部材
40 蓋体
41、741 第一レンズ
42、742 第二レンズ
43、743 第三レンズ
44 レンズ領域
51 第一半導体レーザチップ
52 第二半導体レーザチップ
53 第三半導体レーザチップ
61 第一ミラー
61a 第一反射面
62 第二ミラー
62a 第二反射面
63 第三ミラー
63a 第三反射面
71 第一サブマウント
71e、72e、73e p側接続電極
72 第二サブマウント
73 第三サブマウント
81、881 第一セット用中継部材
81d、82d、83d、182d1、182d2、183d1、183d2、183d3、183d4、382d1、382d2、382d3、383d1、383d2、383d3、881d、882d、883d 絶縁性部材
81e、81e1、81e2、81e3、81e4、81e5、82e1、82e2、82e3、82e4、82e5、83e1、83e2、83e3、83e4、83e5、182e1、182e2、183e1、183e2、183e3、183e4、382e1、382e2、382e3、383e1、383e2、383e3、882e、883e 導電性部材
82、182a、182b、382a、382b、382c、382d、382e、382f、782 第二セット用中継部材
83、183a、183b、183c、183d、383a、383b、383c、383d、383e、383f、783 第三セット用中継部材
91p 第一正極電流端子
91n 第一負極電流端子
92p 第二正極電流端子
92n 第二負極電流端子
93p 第三正極電流端子
93n 第三負極電流端子
Af ファスト軸
As スロー軸
L11 第一光
L12 第一反射光
L13 第一出力光
L21 第二光
L22 第二反射光
W1 第一ワイヤ
W2 第二ワイヤ
W3 第三ワイヤ