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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023023913
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】天板付き家具
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20230209BHJP
   A47B 17/00 20060101ALI20230209BHJP
   A47B 96/04 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
A47B13/00 B
A47B13/00 Z
A47B17/00 Z
A47B96/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021129872
(22)【出願日】2021-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】中村 雄大
(72)【発明者】
【氏名】新谷 英之
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 徹
(72)【発明者】
【氏名】山西 学
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NN01
3B053NP08
3B053NQ06
3B053NQ09
3B053NQ10
3B053SE10
(57)【要約】
【課題】複数人で共同使用可能なもので、奥行方向中央にコンセントボックスを配設している天板付き家具において、コンセント装置を無理なく有効に使用することができるようにしつつ、特殊な形態をなす遮蔽板を用いなくても、飛沫の飛散を有効に抑制することができるようにする。
【解決手段】奥行方向一端側と他端側をそれぞれ使用端1a、1bとする天板1と、この天板1の奥行方向中央部に配されたコンセント装置2とを具備してなる天板付き家具Tにおいて、コンセント装置2が、頂板24を前記天板1の上面1dに略面一に表出させて当該天板1に設けられた基体21と、前記頂板24における一方の使用端側片半部及び他方の使用端側片半部にそれぞれ設けられた対をなすコンセント22A、22Bとを備えるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
奥行方向一端側と他端側をそれぞれ使用端とする天板と、この天板の奥行方向中央部に配されたコンセント装置とを具備してなるものであって、
前記コンセント装置が、頂板を前記天板の上面に略面一に表出させて当該天板に設けられた基体と、前記頂板における一方の使用端側片半部及び他方の使用端側片半部にそれぞれ設けられた対をなすコンセントとを備えたものである天板付き家具。
【請求項2】
前記基体は、前記天板のいずれの使用端側からもアクセスが可能な小物収納用の凹陥部を前記頂板に隣接させて備えたものである請求項1記載の天板付き家具。
【請求項3】
前記凹陥部は、上方に取り外すことができる底板を備えている請求項2記載の天板付き家具。
【請求項4】
前記基体は、左右対をなす頂板を備えたものであり、それら両頂板間に凹陥部が形成されている請求項2又は3記載の天板付き家具。
【請求項5】
前記天板上における前記両使用端から等距離をなす位置に、飛沫の散乱を抑制するための遮蔽板が配されている請求項1、2、3又は4記載の天板付き家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人で共同使用可能な天板付き家具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の天板付き家具として、天板の奥行方向両端をそれぞれ使用端とし、奥行方向中央にコンセントボックスを配設したものが種々開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかして、従来のものは、コンセントボックスを天板の上面よりも高い位置に突出させており、その突出した起立壁面にコンセントを各使用端に向けて装着されている。そして、コンセントボックスよりも高い位置には、デスクトップパネル等が配される場合もある。
【0004】
ところで、近時のコロナ禍等においては、天板上に使用者から発せられる飛沫の拡散を抑制するために透明な遮蔽板を配設することが必要になる場合があるが、従来のデスクトップパネルに変えて同じ位置に透明な遮蔽板等を配置すると、コンセントボックスが途切れている個所において、遮蔽板の下端と天板面との間に大きな隙間が形成されることになり、遮蔽板としての機能が損なわれる。
【0005】
遮蔽板を特殊な形状にすれば、かかる不具合をなくすことは可能であるが、かかる対策では遮蔽板の形態が複雑化して汎用性が損なわれるという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001-61558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、複数人で共同使用可能なもので、奥行方向中央にコンセントボックスを配設している天板付き家具において、コンセント装置を無理なく有効に使用することができるようにしつつ、特殊な形態をなす遮蔽板を用いなくても、飛沫の飛散を有効に抑制することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明に係る天板付き家具は、奥行方向一端側と他端側をそれぞれ使用端とする天板と、この天板の奥行方向中央部に配されたコンセント装置とを具備してなるものであって、前記コンセント装置が、頂板を前記天板の上面に略面一に表出させて当該天板に設けられた基体と、前記頂板における一方の使用端側片半部及び他方の使用端側片半部にそれぞれ設けられた対をなすコンセントとを備えたものである。
【0009】
ここで、本発明において、「コンセント」とは、電源、通信等のケーブルの先端にそれぞれ設けられたプラグを受け入れるものであり、1つのプラグに1つのコンセントが対応している。
【0010】
請求項2記載の発明に係る天板付き家具は、請求項1記載のものにおいて、前記基体が前記天板のいずれの使用端側からもアクセスが可能な小物収納用の凹陥部を前記頂板に隣接させて備えたものである。
【0011】
請求項3記載の発明に係る天板付き家具は、請求項2記載のものにおいて、前記凹陥部が上方に取り外すことができる底板を備えているものである。
【0012】
請求項4記載の発明に係る天板付き家具は、請求項2又は3記載のものにおいて、前記基体が、左右対をなす頂板を備えたものであり、それら両頂板間に凹陥部が形成されているものである。
【0013】
請求項5記載の発明に係る天板付き家具は、請求項1、2、3又は4記載のものにおいて、前記天板上における前記両使用端から等距離をなす位置に、飛沫の散乱を抑制するための遮蔽板が配されているものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数人で共同使用可能なもので、奥行方向中央にコンセントボックスを配設している天板付き家具において、コンセント装置を無理なく有効に使用することができるようにしつつ、特殊な形態をなす遮蔽板を用いなくても、飛沫の飛散を有効に抑制することができるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る天板付き家具を示す上方からの斜視図。
図2】同実施形態に係る天板付き家具を示す正面図。
図3】同実施形態に係る天板付き家具を示す平面図。
図4】同実施形態に係る天板付き家具を示す下方からの斜視図。
図5】同実施形態に係る天板付き家具を示す右側面図。
図6】同実施形態に係る天板付き家具を示す底面図。
図7図3におけるX-X線に沿った断面図。
図8】同実施形態に係る天板付き家具の天板の一部を除去した状態の斜視図。
図9】同実施形態に係るコンセント装置を示す上方からの斜視図。
図10】同実施形態に係るコンセント装置を示す正面図。
図11】同実施形態に係るコンセント装置を示す平面図。
図12】同実施形態に係るコンセント装置を示す下方からの斜視図。
図13】同実施形態に係るコンセント装置を示す右側面図。
図14】同実施形態に係るコンセント装置を示す底面図。
図15】同実施形態に係るコンセント装置を示す上方からの分解斜視図。
図16】同実施形態に係るコンセント装置を示す下方からの分解斜視図。
図17】本発明の他の実施形態に係る天板付き家具を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図1図16を参照しつつ説明する。
【0017】
この実施形態の天板付き家具Tは、図1図5図7及び図8に示すように、奥行方向一端側と他端側をそれぞれ使用端1a、1bとする天板1と、この天板1の奥行方向中央部に配されたコンセント装置2とを具備してなる。
【0018】
詳述すれば、この天板付き家具Tは、図1図2及び図4図8に示すように、複数人が共同使用可能な天板1を、天板支持フレーム3を介して端部脚4及び中間脚5に支持させてなるものである。天板1は、平面視長方形状のもので、少なくとも対向する2辺をそれぞれ使用端1a、1bとしている。そして、この天板1の両使用端1a、1bから等距離にある位置、すなわち、奥行方向中央部には、左右に延びる長方形状の貫通孔1cが形成されており、その貫通孔1cにコンセント装置2が装着されている。この実施形態では、2つの貫通孔1cが左右に間隔をあけて穿設されており、それら各貫通孔1cにコンセント装置2がそれぞれ装着されている。
【0019】
各コンセント装置2は、図1図3及び図7図16に示すように、頂板24を天板1の上面1dに略面一に表出させて当該天板1に設けられたトレー状をなす基体21と、頂板24における一方の使用端1a側の片半部24A及び他方の使用端1b側の片半部24Bにそれぞれ設けられた対をなすコンセント(第1コンセント22Aと、第2コンセント22B)とを備えたものである。本実施形態では、第1コンセント22A及び第2コンセント22Bは、それぞれ第1コンセントユニット20A及び第2コンセントユニット20B内に配されている。そして、このコンセント装置2は、天板1のいずれの使用端1a、1b側からもアクセスが可能な小物収納用の凹陥部23を頂板24に隣接させて備えたものであり、凹陥部23は、上方に取り外すことができる底板25を備えている。この実施形態における各コンセント装置2は、それぞれ左右対をなす頂板24を備えたものであり、それら両頂板24間に凹陥部23が形成されている。
【0020】
具体的に説明すれば、各コンセント装置2の基体21は、図8図16に示すように、天板1の下面1eにおける貫通孔1cの前後位置にビス止めされる一対の平行をなす取付枠211と、これら取付枠211の左右方向両端近傍部から上方に膨出し天板1の貫通孔1cに嵌合する上向膨出部212と、これら上向膨出部212間に位置し取付枠211から下向に突出するするトレー部213とを備えたものである。上向膨出部212は、両取付枠211の両端部内縁から上方に起立する側板212aと、これらの側板212aの上端間に架設された頂板24と、これら頂板24の対向する縁から下方に垂下させた端板212bとを備えたもので、左右の上向膨出部212の最上に位置する前述の頂板24が、天板1の上面1dにほぼ面一に表出している。頂板24と前後の側板212aとは溶接等により剛結されている。トレー部213は、両取付枠211の中間部内縁から垂下させた前後の側板213aと、これら前後の側板213の下端間に配設された底板25と、前述した頂板24から垂下させた端板213bとを備えたもので、天板1の貫通孔1cの前後幅よりも若干大きな内法寸法を有する角形皿状をなしている。ここで、左右対をなす頂板24からそれぞれ垂下させた端板213b間に前記凹陥部23が形成されており、この凹陥部23内にトレー部213の底板25が配されている。なお、側板213aの下端及び端板213bの下端には、部材を内側に折り返してなる係止鍔213cが形成されており、前述した底板25が、これら係止鍔213c上に取り外し可能に載設されている。底板25の前後方向の両側縁、すなわち両使用端1a、1b側の側縁の中央部には、指掛け用の切欠き部25aが形成されており、その切欠き部25aのいずれか一方に指をかけて底板25の一側を持ち上げることによって、当該底板25を取り外すことができるようになっている。しかして、切欠き部25aに対応する部位には、前述した係止鍔213cは形成されていない。なお、25xは、底板25の4つのコーナー部に設けられたゴム等の緩衝材、213xは、係止鍔213cに設けられたゴム等の緩衝材である。
【0021】
各コンセント装置2のコンセント22A、22Bを含むコンセントユニット20A、20Bは、いわゆる電源コンセントタイプのもので、図9に示すような姿勢、すなわちそのプラグ差込孔を上方に向けた姿勢で基体21の頂板24に取り付けられている。この実施形態では、各コンセント装置2の対をなす左右の頂板24には、図9及び図11図16に示すように、一方の片半部24Aに位置させて2個のコンセントユニット(第1コンセントユニット20A)がそれぞれ取付けられているとともに、他方の片半部24Bに位置させて2個のコンセントユニット(第2コンセントユニット20B)がそれぞれ取り付けられている。各コンセントユニット20A、20Bに接続されている電源ケーブル201A、201Bは、ブラケット11を介して天板1の下方に懸吊支持されたケーブル案内ダクト12上に支持させることができる。ケーブル案内ダクト12の一端は、中間脚5の上端部に開設された上ケーブル案内口5aを介して中間脚5の内部空間に連通し得るようになっている。そして、中間脚5の内部空間は、当該中間脚5の下端部に開設された下ケーブル案内口5bを介して床面に開放されている。
【0022】
なお、天板支持フレーム3、端部脚4及び中間脚5は、この種の天板付き家具において用いられるものとして既知の構成を有しているので、詳細な説明は省略する。
【0023】
しかして、この実施形態のものでは、天板1上における両使用端1a、1bから等距離をなす位置に、飛沫の散乱を抑制するための遮蔽板6が配されているが、このような構成の天板付き家具Tであれば、特殊な形態をなす遮蔽板を用いなくても、飛沫の飛散を有効に抑制することができる。
【0024】
すなわち、本実施形態において使用されている遮蔽板6は、通常のテーブルの天板上に載置して使用することもできる汎用的なものであり、図1図3図5及び図7に示すように、正面視長方形状の遮蔽板本体61と、この遮蔽板本体61を起立姿勢に保持する脚体62とを具備してなる。
【0025】
ここで、図1は、本実施形態に係る天板付き家具Tを示す上方からの斜視図である。図2は、同天板付き家具Tを示す正面図である。図3は、同天板付き家具Tを示す平面図である。図4は、同天板付き家具Tを示す下方からの斜視図である。図5は、同天板付き家具Tを示す右側面図である。図6は、同天板付き家具Tを示す底面図である。図7は、図3におけるX-X線に沿った断面図である。図8は、同天板付き家具Tの天板1の一部及び遮蔽板6を除去した状態の斜視図である。図9は、本実施形態のコンセント装置2を示す上方からの斜視図である。図10は、同コンセント装置2を示す正面図である。図11は、同コンセント装置2を示す平面図である。図12は、同コンセント装置2を示す下方からの斜視図である。図13は、同コンセント装置2を示す右側面図である。図14は、同コンセント装置2を示す底面図である。図15は、同コンセント装置2の底板25を取り外して示す上方からの分解斜視図である。図16は、同コンセント装置の底板25を取り外して示す下方からの分解斜視図である。
【0026】
このような構成のものであれば、遮蔽板6が天板1の前後方向中央に配されている場合、コンセント装置2の天井面2a(頂板24の上面)に表出している部分は、前後に区成されることになる。しかるに、この実施形態の天板付き家具Tでは、天板1の上面1dに表出している頂板24の前後両側の領域すなわち前後両片半部24A,24Bにコンセント(第1コンセント22Aと第2コンセント22B)がそれぞれ取り付けられている。そのため、頂板24の上面領域が遮蔽板6により前後に区画されたとしても、いずれの使用端1a、1b側の使用者も、遮蔽板6よりも手前にコンセント22A、22Bが存在することになり、その対応するコンセント22A、22Bをそれぞれ使用することができる。すなわち、天板1における一方の使用端1aを使用している使用者は、第1コンセント22Aに直接アクセスして使用することができ、天板1における他方の使用端1bを使用している使用者は、第2コンセント22Bに直接アクセスして使用することができる。
【0027】
また、コンセント装置2の左右の頂板24間に形成されている凹陥部23は、それぞれの使用端1a、1b側からアクセスができる開口幅寸法に形成しておきさえすれば、いずれの使用端1a、1b側からもその凹陥部23を小物入れなどとして便利に使用することができる。具体的には、この凹陥部23には、スピーカーやコード類などを収納しておくことができる。
【0028】
したがって、このような構成によれば、遮蔽板6を汎用性が損なわれるほど特殊な形態のものにしたり、飛沫の遮蔽性能を犠牲にしたりすることなしに、コンセント装置2を無理なく有効に使用することができるものである。すなわち、このような構成のコンセント装置2を備えた天板付き家具Tであれば、下縁が天板1の上面1dに接近した通常の遮蔽板を使用しても、何れの使用端側1a、1bからもコンセント(第1コンセント22A又は第2コンセント22B)に直接アクセスして使用することが可能となる。
【0029】
また、このコンセント装置2の凹陥部23は、上方に取り外すことができる底板25を備えているため、収納した小物類の取り出しが容易であり、また、凹陥部23内の清掃も円滑に行うことができる。
【0030】
そして、この実施形態の基体21は、左右対をなす頂板24を備えたものであり、それら両頂板24間に凹陥部23が形成されている。そのため、各コンセント装置2を挟んで2人ずつ、計4人の使用者が利用するのに適したものとなる。したがって、図示例のものは2組のコンセント装置2を備えているため、8人で使用するのに好適である。
【0031】
なお、本発明は、図示実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0032】
例えば、天板の形状や、その天板に装着するコンセント装置の個数は図1図16に示すものに限定されるものではなく、図17に示すようなものであってもよい。すなわち、図17に示す天板付き家具T2は、奥行方向一端側と他端側をそれぞれ使用端A1a、A1bとする天板A1と、この天板A1の奥行方向中央部に配されたコンセント装置2とを具備してなる。
【0033】
詳述すれば、この天板付き家具Tは、複数人が共同使用可能な天板A1を、図示しない天板支持フレームを介して端部脚4及び中間脚5に支持させてなるものである。天板A1は、平面視幅方向中央部が膨出した長方形状のもので、少なくとも対向する2辺をそれぞれ使用端A1a、A1bとしている。そして、この天板A1の両使用端A1a、A1bから等距離にある位置、すなわち、奥行方向中央部には、左右に延びる長方形状の貫通孔A1cが形成されており、その貫通孔A1cにコンセント装置2が装着されている。この実施形態では、天板A1の幅方向中央部及び幅方向中央と天板A1の両側端縁との中間近傍に計3つの貫通孔A1cが左右に間隔をあけて穿設されており、それら各貫通孔A1cにコンセント装置2がそれぞれ装着されている。このコンセント装置2は、当該コンセント装置2を挟んで2人ずつ、計4人の使用者が利用するのに適したものとなる。したがって、図示例のものは3組のコンセント装置2を備えているため、12人で使用するのに好適である。なお、コンセント装置2、天板支持フレーム3、端部脚4及び中間脚5は、図1図16を参照しつつ説明した実施形態に係る天板付き家具Tにおけるものと同様であるため、対応する箇所に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0034】
また、コンセント装置の頂板の各領域に設けられるコンセントの数や種類も、図示例のものに限定されるものではない。例えば、コンセントは、各領域に単一又は3個以上のものを設けてもよく、また、その種類は、電力系のものに限らず、電話やデータ通信などに使用される通信系のもの等であってもよい。
【0035】
さらに、各コンセント装置に設けられる頂板の数も2枚に限らず、1枚又は3枚以上であってもよい。また、本発明のコンセント装置において、小物収納用の凹陥部は省略してもよく、設置箇所も任意に設定してよい。さらに、凹陥部の底板は取り外し不能なものであってもよい。但し、上方に取り外すことができる底板を備えているものであれば、前述したように収納した小物類の取り出しが容易であり、また、凹陥部内の清掃も円滑に行うことができる。
【0036】
加えて、前述した実施形態では、コンセント装置の基体の頂板における一方の使用端側片半部及び他方の使用端側片半部にそれぞれコンセントユニットを設け、各コンセントユニットがそれぞれコンセントを有する態様を採用しているが、他の態様を採用してもよい。例えば、2つのコンセントを有するコンセントユニットを一方の使用端側片半部及び他方の使用端側片半部に跨がるようにして設け、一方の使用端側片半部及び他方の使用端側片半部に当該コンセントユニットに設けたコンセントが1つずつ配されるようにしてももちろんよい。
【0037】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0038】
T、T2…天板付き家具
1、A1…天板
1a、A1a…(一方の)使用端
1b、A1b…(他方の)使用端
1d、A1d…天板の上面
2…コンセント装置
21…基体
22A…(第1)コンセント
22B…(第2)コンセント
23…凹陥部
24…頂板
24A…(頂板の)一方の使用端側片半部
24B…(頂板の)他方の使用端側片半部
25…底板
6…遮蔽板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17