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  • 特開-コンピュータ画面操作方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024047
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】コンピュータ画面操作方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20230209BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230209BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
G06F3/0484
G09G5/00 510C
G09G5/00 510H
G09G5/00 550H
G05B23/02 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021130095
(22)【出願日】2021-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】709000239
【氏名又は名称】株式会社エネサイバー
(72)【発明者】
【氏名】小林 昭二
【テーマコード(参考)】
3C223
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
3C223AA21
3C223BA01
3C223CC01
3C223DD01
3C223FF25
3C223FF42
3C223GG01
3C223HH02
3C223HH13
3C223HH15
5C182AB19
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC39
5C182BA03
5C182BA04
5C182BC41
5C182CA32
5C182DA03
5C182DA52
5E555AA74
5E555BA01
5E555BA14
5E555BA37
5E555BA42
5E555BA45
5E555BB01
5E555BB14
5E555BB37
5E555BC01
5E555CA02
5E555CA18
5E555CB02
5E555CB33
5E555CB45
5E555CB73
5E555CB74
5E555CC03
5E555DB20
5E555DB53
5E555DB56
5E555DC09
5E555DC45
5E555DC60
5E555EA09
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アプリケーションの改変を伴わないで、画面入力操作の適否を判定する機能を追装する設備運転方法及びブラウザ画面操作方法を提供する。
【解決手段】コンピュータを使用して行われる各種のビジネス向けで例えば商取引や設備運転などの安全対策機能のために、コンピュータの画面を安全に操作する設備操作支援機能であって、画面操作を行う前に操作の適否を判別して、不適切な操作をしようとすればモニターに操作禁止を明示的に表示すると共に、当該の画面入力操作を強制排除する。資格を持たない操作員が重要な案件に係る画面入力操作を行おうとする場合にも適用する。ここでは、これらの機能を後付けで追装する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備の監視制御機能と表示装置と入力機能と操作支援機能を備えたコンピュータにおいて、設備の状態を表示する画像データを使用して、該設備の設定制御操作の許可若しくは禁止に係る判別を行う機能を有する設備運転方法。
【請求項2】
設備の監視制御機能と表示装置と画像新語収集装置と入力機能と操作支援機能を備えたコンピュータにおいて、設備の状態を表示する画像信号と画像信号入力装置より取得した画像データを使用して、該設備の設定制御操作の許可若しくは禁止に係る判別を行う機能を有する設備運転方法。
【請求項3】
ブラウザ機能と表示装置と入力機能と操作支援機能を備えたコンピュータにおいて、Webサーバが配信するデータをブラウザ機能が表示する画像データに基づいて、該画面の入力操作の許可若しくは禁止に係る判別を行う機能を有するブラウザ画面操作方法。
【請求項4】
請求項1~3に記載の操作禁止とする判定結果に基づいて、画面入力操作を無効にする機能を有する設備運転方法若しくはブラウザ画面操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
民生用のビルや工場で使用される設備をはじめ、交通や電力などの公共インフラなども含むいわゆる産業分野で使用される設備や機器(以下設備という)には、運転状態の監視や運転操作を効率よく実施するために設備の監視制御機能を備えたコンピュータが用いられる。
【0002】
一方、Webサーバと呼ばれる情報配信装置との間で、商取引や連絡などの目的で通信ネットを介して情報の開示や通知を行う分野でもコンピュータが使用される。ここでは、操作員が画面を使用してコンピュータとの対話が行われる。本発明はコンピュータとの対話を行う操作員向けに安全な対話機能を提供する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
設備運転用のコンピュータには、設備との間で情報の授受を行い設備の監視制御を司る機能が設けられる。またはWebサーバなどの情報配信装置から配信される情報を扱うコンピュータには、Webサーバとの間で情報の授受を行うブラウザと呼ばれる機能が設けられる。ここでは、コンピュータが取得した情報は画面表示装置に表示され、操作員は画面に表示される内容を自ら判別して、画面入力機能を使用して必要な情報の応答や通知のための入力操作を行う方法でコンピュータ等との会話を行うという仕組みがとられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特願2013ー193522
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
はじめに、産業用設備向けのコンピュータの課題について説明する。すなわち、このコンピュータの画面表示装置には、設備運転に必要な情報である、例えば電源設備の電力量や空調設備の温度などの設備に係る運転情報を表示すると共に、設備の起動若しくは停止を指定するためのボタン形式の入力機能を持つシンボルの表示や運転目標値の変更操作を行うための文字や数値の入力用スペースが表示される。
【0006】
操作員は、画面に表示される設備状態を目視で確認をして、設備の起動や停止のためにボタンを選択する操作や、数値の運転目標値の入力操作を行う方法で設備運転を実施する。
しかしながら、これらのコンピュータは、一定の想定した運転スキルを持つ操作員で、いわゆる熟知した操作員向けに対象設備の状態監視や設定制御など設備の運転を行う機能を有する場合が多く、例えば熟練度の低い初心者等にとっては誤った設備運転操作も許容されてしまうという危険性を有する場合も見受けられる。
【0007】
また熟知した操作員でも常に正しい運転が出来る状態にあるとは限らない場合もある。このようなケースでは誤操作防止の安全対策用機能が求められる。例えば2重化された電源設備がありこれらの電源設備のそれぞれを停止させる機能がコンピュータに備わっているとする。
【0008】
ここで、2台ともに運転中に1台を停止させる操作は認められるが、1台が停止中に2台目を停止させることは容易に認めないとする運転機能を導入する場合、後者の状態では停止操作に厳重なチェック機能を設けるほか、有資格者のみに操作を認める機能などが求められる。
【0009】
熟練者であるかどうかを問わず、一定の資格を持たない操作員による重要設備の操作を制限しようとする場合がある。ここでは、操作員が持つ資格に応じた設備運転操作を可能とする機能の追装が求められる。
【0010】
一方で、コンピュータには設備情報を取込み表示装置に画面表示すると共に操作員の画面入力操作情報を受けて動作する設備監視制御を担うアプリケーションと呼ばれるプログラム(以下、アプリケーションという)が備わっており、操作員向けに設備状態の把握が可能となるようにシンボルやメッセージを使用して設備の状態を表示装置に表示すると共に、操作員の操作に基づいて設備の設定制御を実行する機能を持っている。
【0011】
多くの場合、コンピュータ導入当初は、アプリケーションには設備運転のための基本的な機能は具備されるが、運転現場ごとの設備運転の実態に沿った誤操作防止などの安全対策用機能は設けられないケースが多い。このために、従来はアプリケーションの機能を改変して操作員向けの誤操作防止や操作の制限を行う機能を追装する方法が採られてきた。
【0012】
しかしながら、アプリケーションの機能の改変作業は、当該アプリケーションの開発にかかわってきた特定の技術者の関与がない状況で進めることは困難な作業となる。またこれらの技術者の確保は容易でなく、結果として短期間でしかも安価な費用で上記の対策を実現することが困難な状況となっている。
【0013】
スムーズな安全対策機能導入のためには、アプリケーションの改変を伴わないで、設備運転に係るコンピュータ画面の操作制限を行う機能や操作員向け注意喚起のメッセージ表示を追装する操作支援機能を設ける方法の実現が課題となっている。
【0014】
次に、商取引や連絡などの目的で通信を介して情報の授受のために使用するコンピュータの課題について説明する。すなわち、ここでは安全操作のための支援機能が求められている。例えば、いわゆるフィッシング詐欺と呼ばれる意図に反する誤ったWebサイト画面を表示させられた操作員向けに、パスワードなど重要情報の漏洩防止を図る機能がもとめられているということである。
【0015】
ここでも、コンピュータに組込まれたWeb画面を表示するブラウザと呼ばれるプログラムは、汎用機能であり、操作員個別の事情に応じた機能の改変は困難である。したがって、ブラウザの改変を伴わないで、安全でないブラウザ画面の操作を排除する機能や操作員向け注意喚起のメッセージ表示を追装する操作支援機能を設ける方法の実現が課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
コンピュータのアプリケーションやブラウザ(以下、アプリケーション等という)には設備の状態やWebサーバの情報を操作員に通知するために、画面を構成する画像データを生成して画面に表示する機能が備わっている。本発明を構成する操作支援機能では、アプリケーション等が生成する画面表示のためのデータ(画像データという)を利用して画像解析を施し、安全でないと認められる操作の対象画像データが表示画面に含まれる場合には、操作員の画面入力操作に制限を設けるほか、操作員向けの注意喚起のためのメッセージを生成する。
【0017】
画像データに含まれる特定の操作シンボルや文字列を対象に、操作支援のための機能に画面入力操作の排除または許可の何れかを選別する機能を設ける。また、有資格者などの一定条件を満たす者のみに設備操作の許可を行うことにより、より利便性のある機能を設ける。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、アプリケーション等の改変を伴うことなく、操作員に画面操作のための支援機能の追装を容易に可能とするものである。アプリケーション等の改変のために開発にかかわってきた特定の技術者の関与が無くても短時間で安価に導入を図ることができるという効果が期待できる。
【実施例0019】
産業設備向けの実施例を図1に示す。アプリケーション(1)、画像データファイル(2)、画像信号生成器(3)、表示装置(4)、画面入力機能(5)、設備(6)、設備操作支援機能(7)、設備運転条件表(8)より成る。
【0020】
初めに公知の動作について説明する。設備(6)の起動または停止を示す2値状態や温度などの数値で示される状態値は、アプリケーション(1)が取込み、設備のオンオフ状態はあらかじめ決められた固有形状のシンボルを表すビットマップ呼ばれる画像データに変換される。
【0021】
数値データは10進様式の数値や小数点で構成される文字列を表すビットマップ画像データに変換される。これらの画像データは画像データファイル(2)に記憶される。画像信号生成器(3)が画像データファイル(2)を読み出して、VGAやDVIをはじめとするいわゆるVESAと呼ばれる規格に沿った様式の画像信号が生成される。
【0022】
画像信号に基づいて表示装置(4)が画面表示する方法で操作員に設備(6)の状態を通知する。VESA規格に沿わない様式の信号が使用される場合もあるが、本発明ではいかなる様式のものでも構わない。
【0023】
本発明には設備運転条件表(8)と設備操作支援機能(7)を備え、設備運転条件表(8)には、複数の操作対象設備に係る設備設定操作に使用するそれぞれの画面表示シンボルについて、それぞれの形状データを照合して一致の判別をするための画像データと操作禁止を行う範囲を示す情報を関連付けして記載しておく。すなわち、設備運転条件表(8)には、操作禁止対象とする設備操作用のシンボル毎に、該シンボルを特定するための画像データ、画面入力操作禁止の範囲、操作を許容する資格情報および注意喚起のためのメッセージを定義する。併せて、表示画面に入力禁止領域の表示をするか否か、ならびにメッセージの要否を定義しておくわけである。
【0024】
ここでは、設備操作支援機能(7)が画像データファイル(2)を取込むと共に画像データの中に前記の設備運転条件表(8)に記載のシンボル画像と一致するデータの有無を検索する。
【0025】
一致するデータがあれば、設備運転条件表(8)に記載の支援処理の内容に基づいて操作員向け支援のための処理を行う。すなわち、設備運転条件表(8)に当該シンボルの入力操作禁止を示す記載があれば、設備操作支援機能(7)が検知した当該シンボルの画面内表示位置を原点として、当該シンボルに係る操作禁止を示す範囲データに従った枠線の表示を追加すると共に、画面入力機能(5)へ該範囲に係る操作データ通知を禁止する。
【0026】
発電機の停止設備操作支援機能を例にこの様子を説明する。図2左には2台の発電機(10および11)が共に運転中の場合を示す。この状態では、いずれかの発電機の停止操作には特別な制約は設けない。図2右は、1号機発電機(12)のみが停止中の状態を示す。ここでは発電機が共に停止する状態を避けるため2号機(13)の操作シンボルに枠線(14)を設けて本枠線内の画面入力操作は禁止される。
【0027】
併せて、操作のメッセージ(15)が表示される。また、該メッセージを表示する指定がある場合には、設備操作支援機能(7)はメッセージを構成する画面表示データを生成して画像データファイル(2)に記載を行う。生成した運転支援情報は、画像信号生成器(3)により表示処理装置(4)に表示されて操作員に通知される。
【0028】
ここで、設備操作支援機能(7)が操作員の資格に基づいて操作制限の適用の可否を判定して、操作の制限が必要と判別すれば、画面入力機能(5)には操作信号を通知しない。操作の制限が不要と判断すれば、操作に係る一切の制限は設けないで画面入力機能(5)にはすべての操作信号を通知する。
【0029】
操作員の資格は、操作員が当該画面に専用の資格入力欄を設けて通知する方法のほか、コンピュータへのログイン時に入力される情報を使用する方法が考えられるがいずれの方法でも構わない。
【0030】
許可されない操作と判別すれば、当該シンボルを特定色の枠で囲む画像データを生成して画像データファイル(2)に記載を行う方法で、操作員に入力操作が排除されることを画面に表示する方法で明示的に通知する。
【0031】
併せて、この領域の入力操作を無効にするなどの方法で画面入力機能(5)への通知を排除する。なお、許可されない操作と判別する場合には、当該シンボルを特定色の枠で囲むことなく、この領域のマウスのクリック操作やキーボード入力操作に代表される画面入力操作のみを無効にする方法も考えられる。
【0032】
図3には、操作員が空調機の起動または停止操作を行うために呼出しする画面の例を示す。ここには、画面のタイトル部を持ち空調機#1設定のタイトル名と共に空調機の起動や停止操作を行う操作ボタンを有する。
【0033】
設備運転条件表(8)に、操作のための権限の判別を行う記載のある場合には、設備操作支援機能(7)が操作員の資格に基づいて操作の可否を判定して、許可された操作と判別すれば、画面入力機能(5)に操作信号を通知する。
【0034】
許可されない操作と判別すれば、当該操作ボタンを特定色の枠で囲む画像データを生成して画像データファイル(2)に記載を行う方法で、操作員に入力操作が排除されることを画面表示する方法で通知する。併せて、この領域のマウスのクリック操作やキーボード操作に代表される入力操作を無効にするなどの方法で画面入力機能(5)への通知を排除する。
図6に設備操作支援機能(7)のフローチャートを記載する。
【実施例0035】
図4は、図1の構成に画像信号入力装置(9)を追加するものである。ここでは、設備操作支援機能(7)が画像データファイル(2)に替えて画像信号入力装置(9)を使用してアプリケーションの生成する画像を取り込む方法で、実施例1に記載するものと同様の動作を実現する。
【0036】
設備操作支援機能(7)と画像データファイル(2)が異なる装置に配置される場合には本例に示す構成が適切となる。
【実施例0037】
ブラウザが表示する画面を操作する操作員向けに安全支援機能を提供するための実施例を示す。ここではフィッシングと呼ばれる意図に反する誤ったサイト画面を表示するに至った操作員から、パスワードなど重要情報の入力操作の防止を支援する機能を例に本発明の説明をする。図5は、図1の構成に示すアプリケーション(1)に替えてブラウザ(30)を設け、設備運転条件表(8)に替えてブラウザ操作条件表(31)を設け、さらに設備操作支援機能(7)に替えてブラウザ操作支援機能(32)を設ける構成をとる。
【0038】
ブラウザ操作条件表(31)には、複数の不正サイトに係るhttps://wwwやhttp://wwwで始まるURLやURLで呼出しされるサイト画面内に設けられる操作員の認証用データ入力欄について、それぞれの形状を判別するための画像データと操作禁止を行う画面上の位置と範囲を示す情報を関連付けして記載しておく。すなわち、ブラウザ操作条件表(31)には操作禁止対象とするURL毎に、該URLを特定するための文字列データ、画面入力操作禁止の範囲、操作を許容する資格情報および注意喚起のためのメッセージを定義する。併せて、表示画面に入力禁止領域の表示をするか否か、ならびにメッセージの要否を定義する。
【0039】
ここで、ブラウザ操作支援機能(32)が画像データファイル(2)を取込み、該画像データに表示されるURL部に、ブラウザ操作条件表(31)に記載のURL情報と一致するURLを検知すれば、ブラウザ操作条件表(31)に記載の支援処理の内容に基づいて操作員向け支援のための処理を行う。
【0040】
すなわち、ブラウザ操作条件表(31)に不正サイトに係るURLと一致するものがあり、さらにブラウザ操作条件表(31)にシンボルの入力操作禁止を示す記載があれば、当該シンボルに枠線の表示を追加すると共に、ブラウザ(30)への操作データ通知を禁止する。
【0041】
併せて、操作のメッセージ(15)が表示される。また、該メッセージを表示する指定がある場合には、ブラウザ操作支援機能(32)はメッセージを構成する画面表示データを生成して画像データファイル(2)に記載を行う。
【0042】
生成した操作支援情報は、画像信号生成器(3)により表示処理装置(4)に表示されて操作員に通知される。
【0043】
ブラウザ操作支援機能(32)が有する支援機能により操作のための権限の判別を行う場合には、ブラウザ操作支援機能(32)が操作員の資格に基づいて操作制限の適用の可否を判定して、操作の制限が必要と判別すれば、画面入力機能(5)には操作信号を通知しない。ここで操作の制限が不要と判断すれば、操作に係る一切の制限は設けないで画面入力機能(5)にはすべての操作信号を通知する。
【0044】
ここで、操作員の資格は、操作員が当該画面に専用の資格入力欄を設けて通知する方法のほか、コンピュータへのログイン時に入力される情報を使用する方法が考えられるがいずれの方法でも構わない。
【0045】
許可されない操作と判別すれば、当該シンボルを特定色の枠で囲む画像データを生成して画像データファイル(2)に記載を行う方法で、操作員に入力操作が排除されることを画面に表示する方法で明示的に通知する。
【0046】
併せて、この領域のマウスのクリック操作やキーボード入力操作に代表される画面入力操作を無効にするなどの方法で画面入力機能(5)への通知を排除する。なお、許可されない操作と判別する場合、当該シンボルを特定色の枠で囲むことなく、この領域のマウスのクリック操作やキーボード入力操作のみを無効にする方法も考えられる。
【0047】
支援処理の内容に、操作のための権限の判別を行う記載のある場合には、ブラウザ操作支援機能(32)が操作員の資格に基づいて操作の可否を判定して、許可された操作と判別すれば、画面入力機能(5)に操作信号を通知する。
【0048】
許可されない操作と判別すれば、当該操作ボタンを特定色の枠で囲む画像データを生成して画像データファイル(2)に記載を行う方法で、操作員に入力操作が排除されることを画面表示する方法で通知する。併せて、この領域のマウスのクリック操作やキーボード入力操作に代表される入力操作を無効にするなどの方法で画面入力機能(5)への通知を排除する。図7にブラウザ操作支援機能(32)のフローチャートを記載する。
【産業上の利用可能性】
【0049】
産業用分野では、多くの設備は保全維持のため操作員による状態の監視や設定制御を伴う設備運転が行われている。このために、コンピュータは作業効率向上のために欠くことができない存在となっている。
【0050】
一方で、業務効率の改善要請を受け少数の操作員が多種の設備を対象に運転操作を行う場合が増えている。操作員のスキルに応じた安全操作を担保する支援機能が、容易に追装できる仕組みが求められている。
【0051】
また、インターネットなどの通信ネットワークを使用した重要な商取引を行う分野では、情報提供を行うWebサーバの機能とコンピュータにあるブラウザとよばれる情報授受を行う機能は、コンピュータの操作員のスキルに応じた個別の安全対策を設けることは、前記の設備分野におけるものと同様に困難な場合が多い。
【0052】
このような分野でも、安全対策を提供する画面操作機能は有効である。本発明は、このような要請に安価な方法で応えることを目的とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】発明の構成図
図2】発電機の運転状態を示す例
図3】操作員が空調機の起動または停止操作を行うために呼出しする画面の例
図4】実施例2の構成図
図5】実施例3の構成図
図6】設備操作支援機能のフローチャート
図7】ブラウザ操作支援機能のフローチャート
【符号の説明】
【0054】
1 アプリケーション
設備情報を画面表示装置に表示すると共に、入力装置を使用して操作員の運転操作を入力して、設備に設定制御の情報を通知する。
2 画像信号生成器
画像データファイルの画面表示用データをVGAやDVIなどとよばれる様式の画像信号に変換する。
3 画像データファイル
アプリケーションが生成する画面表示データを保存するファイル
4 表示装置
画像信号に基づいて画面表示する。
5 画面入力機能
マウスやキーボードなどの画面操作に使用する
6 設備
発電機や空調機のほか産業用の設備
7 設備操作支援機能
8 設備運転条件表
9 画像信号入力装置
VGAやDVIとよばれる画像信号を取込み、ビットマップデータに変換する
10 運転中を示す1号機発電機のシンボル表示例
11 運転中を示す2号機発電機のシンボル表示例
12 停止中を示す1号機発電機のシンボル表示例
13 停止操作対象の運転中を示す2号機発電機のシンボル表示例
14 操作制限の範囲を示す表示枠例
15 操作制限を示すメッセージ例
20 表示画面のタイトル例
21 設備操作が制限される範囲を示す表示枠例
30 ブラウザ
Webサーバから配信されるデータを画面表示すると共に、操作員の画面操作に基づいてデータをWebサーバに通知する機能
31 ブラウザ操作条件表
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7