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特開2023-24112制御依頼システム、設備システム、予約システム、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024112
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】制御依頼システム、設備システム、予約システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230209BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021130204
(22)【出願日】2021-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】城戸 清規
(72)【発明者】
【氏名】珍坂 舞
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】
【課題】施設の所定領域を利用予約する時に、施設の所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定可能にする。
【解決手段】制御依頼システム(連携用サーバ41)は、通信部412と、通信部411と、処理部414と、を備える。通信部412は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備43を制御依頼情報T6に基づいて制御する制御システム42と通信する。通信部411は、所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を管理する予約システム3と通信する。処理部414は、通信部411が予約システム3から利用予約に関連した関連情報T2を受信した場合、受信した関連情報T2に基づいて制御依頼情報T6を通信部412から制御システム42に出力させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の所定領域の環境に影響を与える設備を制御依頼情報に基づいて制御する制御システムと通信する第1通信部と、
前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を管理する予約システムと通信する第2通信部と、
前記第2通信部が前記予約システムから前記利用予約に関連した関連情報を受信した場合、受信した前記関連情報に基づく前記制御依頼情報を前記第1通信部から前記制御システムに出力させる第1処理部と、を備える
制御依頼システム。
【請求項2】
前記環境は、空気環境および照明環境の少なくとも一方を含む、
請求項1に記載の制御依頼システム。
【請求項3】
前記利用予約は、前記所定領域の環境を指定する環境情報を含む、
請求項1又は2に記載の制御依頼システム。
【請求項4】
前記利用予約を第1利用予約とし、前記所定の利用期間を第1利用期間とし、前記関連情報を第1関連情報とし、
前記所定領域において、前記第1利用期間の前記第1利用予約と、前記第1利用期間の前後の少なくとも一方に連続する第2利用期間の第2利用予約とが割り当てられている場合、前記第1処理部は、前記第1利用予約に関連した前記第1関連情報と、前記第2利用予約に関連した第2関連情報とに基づいて、前記制御依頼情報を生成する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の制御依頼システム。
【請求項5】
前記第1処理部は、前記所定の利用期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、前記所定領域の環境を漸次的又は段階的に変化させる前記制御依頼情報を生成する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の制御依頼システム。
【請求項6】
前記所定の利用期間の延長に関する延長情報を前記第2通信部が受信した場合、前記第1処理部は、前記第1通信部からの前記制御依頼情報の出力期間を延長させる、
請求項1~5のいずれか1項に記載の制御依頼システム。
【請求項7】
前記利用予約に関する変更情報を前記第2通信部が前記所定の利用期間中に受信した場合、前記第1処理部は、前記変更情報に基づいて前記制御依頼情報を変更する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の制御依頼システム。
【請求項8】
前記第1通信部は、前記所定の利用期間中の前記設備の稼働に基づく設備稼働情報を前記予約システムに送信する、
請求項1~7のいずれか1項に記載の制御依頼システム。
【請求項9】
前記第2通信部は、前記予約システムとの間で共通に規定されたフォーマットに従った通信方式に基づいて、前記関連情報を受信する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の制御依頼システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の制御依頼システムと、
前記制御システムと、
を備える
設備システム。
【請求項11】
施設の所定領域の環境に影響を与える設備を制御する制御システムを関連情報に基づく制御依頼情報に基づいて制御する制御依頼システムと通信する第3通信部と、
端末システムと通信する第4通信部と、
前記第4通信部が前記端末システムから前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した前記利用予約を管理する管理部と、
前記管理部に管理された前記利用予約に関連した前記関連情報を前記第3通信部から前記制御依頼システムに出力させる第2処理部と、を備える
予約システム。
【請求項12】
前記利用予約は、前記環境に関する環境情報を含み、
前記第3通信部が前記設備の制御履歴に関する制御履歴情報を受信した場合において、前記利用予約の次に行われた利用予約に含める前記環境情報を、受信した前記制御履歴情報に基づいて設定する第3処理部を更に備える、
請求項11に記載の予約システム。
【請求項13】
前記関連情報は、前記環境に関する環境情報を含み、
前記利用予約は、前記所定領域の利用に関する利用情報を含み、
前記利用予約に含まれる前記利用情報に基づいて、前記関連情報に含める前記環境情報を設定する第4処理部を更に備える、
請求項11又は12に記載の予約システム。
【請求項14】
前記第3通信部は、前記制御依頼システムとの間で共通に規定されたフォーマットに従った通信方式に基づいて、前記関連情報を送信する、
請求項11~13のいずれか1項に記載の予約システム。
【請求項15】
施設の所定領域の環境に影響を与える設備を関連情報に基づいて制御する設備システムと通信する第3通信部と、
端末システムと通信する第4通信部と、
前記第4通信部が前記端末システムから前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した前記利用予約を管理する管理部と、
前記管理部に管理された前記利用予約に関連した前記関連情報を前記第3通信部から前記設備システムに出力させる第2処理部と、を備える
予約システム。
【請求項16】
表示部を有する端末システムの制御方法であって、
施設の所定領域に割り当てられる所定の利用期間の利用予約を受け付けるための予約画面を前記表示部に表示させる第1ステップと、
前記所定領域の環境の指定を受け付けるための環境指定画面を前記表示部に表示させる第2ステップと、を有する、
制御方法。
【請求項17】
請求項16に記載の制御方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御依頼システム、設備システム、予約システム、制御方法、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、利用予約で指定した利用期間に合わせて利用予約した所定領域の環境を制御する制御依頼システム、設備システム、予約システム、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の情報処理システムは、利用者が予約(利用予約)しようとしている場所(施設の所定領域)についての環境の情報であって、予約しようとしている日時における環境の情報である環境情報を取得する取得手段と、取得手段が取得した環境情報を出力する出力手段とを備える。この構成により、利用者は、予約しようとしている場所について、予約しようとしている日時における環境の情報を把握できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-204902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の情報処理システムでは、施設の所定領域を利用予約する時に、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定することができない。
【0005】
本開示の目的は、上記の事情を鑑みたものであり、施設の所定領域を利用予約する時に、施設の所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できる制御依頼システム、設備システム、予約システム、制御方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る制御依頼システムは、第1通信部と、第2通信部と、第1処理部と、を備える。前記第1通信部は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備を制御依頼情報に基づいて制御する制御システムと通信する。前記第2通信部は、前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を管理する予約システムと通信する。前記第1処理部は、前記第2通信部が前記予約システムから前記利用予約に関連した関連情報を受信した場合、受信した前記関連情報に基づく前記制御依頼情報を前記第1通信部から前記制御システムに出力させる。
【0007】
本開示の一態様に係る設備システムは、前記制御依頼システムと、前記制御システムと、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る予約システムは、第3通信部と、第4通信部と、管理部と、第2処理部と、を備える。前記第3通信部は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備を制御する制御システムを関連情報に基づく制御依頼情報に基づいて制御する制御依頼システムと通信する。前記第4通信部は、端末システムと通信する。前記管理部は、前記第4通信部が前記端末システムから前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した前記利用予約を管理する。前記第2処理部は、前記管理部に管理された前記利用予約に関連した前記関連情報を前記第3通信部から前記制御依頼システムに出力させる。
【0009】
本開示の一態様に係る予約システムは、第3通信部と、第4通信部と、管理部と、第2処理部と、を備える。前記第3通信部は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備を関連情報に基づいて制御する設備システムと通信する。前記第4通信部は、端末システムと通信する。前記管理部は、前記第4通信部が前記端末システムから前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した前記利用予約を管理する。前記第2処理部は、前記管理部に管理された前記利用予約に関連した前記関連情報を前記第3通信部から前記設備システムに出力させる。
【0010】
本開示の一態様に係る制御方法は、表示部を有する端末システムの制御方法である。前記制御方法は、第1ステップと、第2ステップと、を有する。前記第1ステップでは、施設の所定領域に割り当てられる所定の利用期間の利用予約を受け付けるための予約画面を前記表示部に表示させる。前記第2ステップでは、前記所定領域の環境の指定を受け付けるための環境指定画面を前記表示部に表示させる。
【0011】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記制御方法を、1以上のプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、施設の所定領域を利用予約する時に、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の実施形態に係る制御依頼システム、設備システム及び予約システムを含む環境制御システムのブロック図である。
図2図2は、同上の環境制御システムにおける利用予約時の環境設定に関する動作を説明するシーケンス図である。
図3図3は、同上の環境制御システムの変形例の動作を説明するシーケンス図である。
図4図4は、同上の環境制御システムにおける利用予約者のみが利用期間中の環境の設定変更を可能とする動作を説明するシーケンス図である。
図5図5は、同上の環境制御システムにおける利用予約の内容に応じて利用予約の環境情報を自動的に設定する動作を説明するシーケンス図である。
図6図6は、同上の環境制御システムにおける前回の利用予約の利用期間中の環境の設定変更に応じて今回の利用予約の環境情報を自動的に初期設定する動作を説明するシーケンス図である。
図7図7は、同上の環境制御システムにおける利用期間中の設備の稼働に関する設備稼働情報を予約システム側で取得する動作を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態に係る制御依頼システム(連携用サーバ41)及び予約システム3を含む環境制御システム1について説明する。下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の例に過ぎない。また、下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0015】
(1)実施形態
(1-1)環境制御システム1の概要及び構成
図1を参照して、本開示の実施形態に係る環境制御システム1について説明する。
【0016】
環境制御システム1は、環境制御システム1に登録されている施設が有する複数の領域の中の所定領域を利用者が利用予約する時に、上記所定領域における利用予約で指定された利用期間中の環境を所望の環境に設定可能なシステムである。これにより、利用者は、利用予約した所定領域を利用するとき、所定領域の環境が所望の環境に自動的に調整されるため、所定領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0017】
ここで、「施設」とは、例えば、オフィスビル又は宿泊施設などの建物であり、上記のように複数の領域を有する。「領域」とは、例えば、会議室、部屋、コワーキングスペース、又はサテライトオフィスである。「領域」は、壁又は間仕切りで周囲が区切られた領域だけでなく、周囲が区切られていない領域も含む。「環境」とは、空気に関する空気環境、及び照明に関する照明環境の少なくとも一方である。「環境」は、例えば、領域の照明の明るさ、領域の空調の温度・湿度である。なお、「環境」は、領域がシャワー室である場合はシャワー湯水の温度であってもよい。
【0018】
環境制御システム1は、端末システム2と、予約システム3と、設備システム4とを備える。
【0019】
端末システム2と予約システム3は、本実施形態では無線通信で通信可能に接続されるが、有線通信で通信可能に接続されてもよい。予約システム3と設備システム4は、本実施形態では有線通信で通信可能に接続されるが、無線通信で通信可能に接続されてもよい。
【0020】
端末システム2は、利用者の利用予約の入力を受け付けるためのシステムであり、予約システム3と通信可能である。端末システム2は、例えば、利用者が携帯する携帯端末(例えばスマートフォン)である。
【0021】
本実施形態では、端末システム2への利用予約の入力は、予約情報T1の入力によって行われる。予約情報T1は、環境情報と利用情報とを含む。すなわち、利用予約は、環境情報と利用情報とを含む。環境情報は、環境に関する情報であり、例えば、施設の領域の照明の明るさ、空量の温度・湿度、及び、領域がシャワー室である場合はシャワー湯水の温度である。利用情報は、例えば、利用予約する領域の場所(例えば部屋番号)、利用予約する利用期間(すなわち利用日時)、利用予約する領域の用途、利用者に関する情報(例えば利用者の氏名、利用人数など)の情報である。端末システム2に入力された利用予約(予約情報T1)は、予約システム3に送信される。
【0022】
予約システム3は、端末システム2から受信した利用予約(予約情報T1)を、予約システム3に登録されている施設の複数の領域のいずれか1つに割り当てて、複数の領域の各々に割り当てられた利用予約を管理するシステムである。より詳細には、予約システム3は、利用予約のための予約情報T1が端末システム2を介して入力されると、施設の複数の領域の中から予約情報T1に適合する領域を特定し、特定した領域を利用者が利用予約した領域として管理する。なお、予約システム3は、利用予約のための予約情報T1が端末システム2を介して入力されると、施設の複数の領域の中から予約情報T1に適合する複数の候補領域を検索し、検索した候補領域の中から利用者が指定した候補領域を、利用者が利用予約した領域として管理してもよい。
【0023】
予約システム3は、管理する利用予約(予約情報T1)に基づいて、その利用予約に関連した関連情報T2を生成し、生成した関連情報T2を設備システム4に送信する。これにより、管理する利用予約の情報を設備システム4に送信する。関連情報T2は、利用予約(予約情報T1)の少なくとも一部の情報(すなわち全情報又は一部の情報)を含む情報であり、利用者の利用予約の履歴の情報を含んでもよい。
【0024】
設備システム4は、予約システム3に登録されている施設の複数の領域の各々に配置された設備を制御することで、複数の領域の各々の環境を個別に制御するシステムである。設備とは、施設の領域の環境に影響を与える装置であり、例えば、照明設備、空調設備、又は、給湯設備である。本実施形態では、設備システム4は、予約システム3と連携しており、予約システム3から関連情報T2を受信可能である。
【0025】
設備システム4は、予約システム3から関連情報T2を受信すると、受信した関連情報T2に基づいて、施設における関連情報T2で指定された領域(すなわち利用予約された領域)の環境に影響を与える設備を制御する。すなわち、設備システム4は、施設における関連情報T2で指定される領域の環境を、関連情報T2で指定された利用期間(すなわち利用予約で指定された利用期間)の間だけ、関連情報T2で指定された環境(すなわち利用予約で指定された環境)になるように制御する。これにより、利用者は、利用予約した領域を利用するとき、設備システム4によって、利用する領域の環境が所望の環境(すなわち利用予約で指定した環境)に自動的に調整されるため、利用する領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0026】
この環境制御システム1では、予約システム3に利用予約(予約情報T1)が入力される時に、利用情報だけでなく環境情報も入力される。そして、予約システム3と設備システム4とを連携させることで、設備システム4において、利用予約された領域における利用予約で指定された利用期間中の環境が、利用予約の環境情報で指定される環境(すなわち所望の環境)になるように制御される。つまり、この環境制御システム1では、予約システム3で管理される利用予約を用いて、利用予約された領域における利用予約で指定された利用期間中の環境を所望の環境に設定できる。これにより、利用者は、利用予約した領域を利用するとき、利用する領域の環境が所望の環境に自動的に調整されるため、利用する領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0027】
(1-2)端末システム2の構成
図1に示すように、端末システム2は、通信部21と、表示部22と、操作部23と、制御部24とを備える。
【0028】
通信部21は、予約システム3の後述の通信部32と通信(例えば無線通信)を行う。無線通信は、例えばWi-Fi(登録商標)又はLTE(登録商標)である。
【0029】
表示部22は、各種の情報を表示可能なドットマトリクス式の表示装置であり、例えば液晶パネル又は有機ELパネルである。表示部22は、予約画面及び環境指定画面を表示可能である。
【0030】
予約画面は、施設の複数の領域に対する利用予約を利用者から受け付けるための画面である。予約画面は、例えば、利用情報を入力するための利用情報アイコンと、環境情報を入力するための環境情報アイコンとを表示する。環境情報アイコンが選択されると、表示部22は、環境指定画面を表示し、利用情報アイコンが選択されると、表示部22は、利用指定画面を表示する。環境指定画面は、予約情報T1を構成する環境情報の入力(指定)を受け付ける画面である。環境指定画面の所定の入力欄に環境情報が入力されることで、端末システム2に環境情報が入力される。利用指定画面は、予約情報T1を構成する利用情報の入力(指定)を受け付ける画面である。利用指定画面の所定の入力欄に利用情報を入力することで、端末システム2に利用情報が入力される。なお、本実施形態では、予約画面、環境指定画面及び利用指定画面は、別々の画面であるが、これら3つの画面を1つの画面にまとめてもよい。例えば、予約画面が、環境指定画面及び利用指定画面を兼用してもよい。
【0031】
操作部23は、端末システム2を操作するための操作装置である。操作部23は、予約画面に表示されたアイコンの選択、及び、各種画面(予約画面、環境指定画面及び利用指定画面)への各種情報の入力を行うときに使用可能である。操作部23は、押しボタン式の操作部23であってもよいし、表示部22に設けられたタッチパネル(タッチセンサとも言う)であってもよい。
【0032】
制御部24は、通信部21、表示部22及び操作部23を制御する。制御部24は、操作部23の入力操作に応じて表示部22に表示する画面を切り替える。また、各種画面(予約画面、環境指定画面及び利用指定画面)に入力された情報(予約情報T1、環境情報及び利用情報)を通信部21から予約システム3の後述の通信部32に送信する。
【0033】
本実施形態では、端末システム2から予約システム3を利用するときは(例えば利用者が利用予約を行うときは)、利用者は、利用者の識別情報を端末システム2に入力して予約システム3にログインする。より詳細には、予約システム3では、利用者の識別情報が後述のデータベース35に登録されている。そして、端末システム2に利用者の識別情報が入力されると、その識別情報が予約システム3に送信され、予約システム3で、受信した識別情報が予約システム3に登録されている識別情報と照合される。そして、受信した識別情報が予約システム3に登録されている場合は、利用者は端末システム2から予約システム3にログイン可能になる。他方、受信した識別情報が予約システム3に登録されていない場合は、利用者は端末システム2から予約システム3にログインできない。
【0034】
本実施形態では、端末システム2の制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有するコンピュータを主構成としており、メモリに格納されているプログラムをCPUで実行することにより、端末システム2の制御部24の機能を実現する。プログラムは、予めコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよい。
【0035】
(1-3)予約システム3の構成
図1に示すように、予約システム3は、サーバ31を備える。サーバ31は、通信部32(第4通信部)と、通信部33(第3通信部)と、管理部34と、データベース35と、処理部36(第2処理部)と、ログイン検知部37と、環境自動設定部38(第4処理部)と、デフォルト設定部39(第3処理部)と、を備える。
【0036】
通信部32は、端末システム2の通信部21と通信(例えば無線通信)を行う。
【0037】
通信部33は、設備システム4の後述の通信部411と通信(例えば有線通信)を行う。通信部33は、連携用サーバ41(設備システム4)の間で共通に規定されたフォーマット(後述のAPI連携部413で規定されたフォーマット)に従った通信方式に基づいて通信を行う。
【0038】
管理部34は、通信部32が端末システム2から受信した利用予約(予約情報T1)を管理する。より詳細には、管理部34は、通信部32が端末システム2から利用予約(予約情報T1)を受信すると、受信した利用予約を、予約システム3に登録されている施設の複数の領域のいずれか1つに割り当てる。そして、管理部34は、複数の領域の各々に割り当てられた利用予約をデータベース35に登録して管理する。より詳細には、管理部34は、利用予約のための予約情報T1を通信部32が端末システム2から受信すると、施設の複数の領域の中から予約情報T1に適合する領域を特定し、特定した領域を、利用者が利用予約した領域として管理する。
【0039】
管理部34は、利用者が、利用予約した領域の利用期間中に設備43を操作して当該領域の環境の設定を変更したとき、その変更後の設定に関する情報(以後「変更後設定情報T4」と記載する。)を当該利用者の当該利用予約に対応付けてデータベース35に登録して管理する。すなわち、後述のように、設備システム4は、利用者が、利用予約した領域の利用期間中に設備43を操作して当該領域の環境を変更したとき、その変更後設定情報T4を予約システム3に送信する。そして、管理部34は、通信部33を介して設備システム4から変更後設定情報T4を受信すると、上記のように、受信した変更後設定情報T4を当該利用者の当該利用予約に対応付けてデータベース35に登録して管理する。
【0040】
なお、上記「変更後設定情報T4」は、利用者が、利用予約した領域の利用期間中に設備43を操作して当該領域の環境の設定を変更したときの変更後の設定(以後「変更後設定」と記載する。)を指定する情報である。後述のように、制御部422は、変更後設定に基づいて設備43を制御することで、当該領域の環境を、変更後設定に対応する環境(最適環境)に制御する。このため、上記「変更後設定情報T4」は、設備43の制御履歴に関する制御履歴情報でもある。
【0041】
管理部34は、通信部33が設備システム4から設備稼働情報T5を受信すると、受信した設備稼働情報T5に関連した利用予約と対応付けてデータベース35に登録して管理する。上記「設備稼働情報T5」は、利用予約された領域の環境に影響を与える設備43の利用期間中の稼働に関する情報であり、例えば、設備43の利用期間中のエネルギ使用量(例えば消費電力量)又は二酸化炭素排出量である。
【0042】
管理部34は、端末システム2からの要求に応じて、データベース35に登録された設備稼働情報T5を通信部32から端末システム2に送信する。端末システム2は、通信部21が予約システム3からの設備稼働情報T5を受信すると、受信した設備稼働情報T5を表示部22に表示する。これにより、利用者は、端末システム2によって、利用期間中の設備43の稼働に関する情報(例えばエネルギ使用量又は二酸化炭素排出量)を確認することができる。
【0043】
データベース35には、利用予約(予約情報T1)が、利用予約された領域を指定する情報と対応付けて登録されている。本実施形態では、利用予約は、利用予約する場所(すなわち領域)を指定する場所情報を含む。管理部34は、上記場所情報で指定された場所(すなわち領域)に利用予約を割り当てる。すなわち、利用予約は、それが含む場所情報によって、利用予約された領域を指定する情報と対応付けられている。また、データベース35には、利用予約が上記の変更後設定情報T4と対応付けられて登録されている。また、データベース35には、利用予約が上記の設備稼働情報T5と対応付けられて登録されている。
【0044】
処理部36は、管理部34に管理された利用予約(すなわち端末システム2から入力された利用予約)に関連した関連情報T2を生成し、生成した関連情報T2を通信部33から設備システム4に送信させる。これにより、設備システム4は、受信した関連情報T2に基づいて、施設における関連情報T2で指定された領域(すなわち利用予約された領域)の環境に影響を与える設備43を制御する。すなわち、当該設備システム4は、施設における関連情報T2で指定される領域の環境を、関連情報T2で指定された利用期間(すなわち利用予約で指定された利用期間)の間、関連情報T2で指定された環境(すなわち利用予約で指定された環境)になるように設備43を制御する。
【0045】
ログイン検知部37は、利用予約を行った利用者が予約システム3にログインしているか否かを検知する。本実施形態では、利用者は、端末システム2を介して予約システム3にログインする。ログイン検知部37は、利用者が予約システム3にログインした時は、ログイン情報T3aを通信部33から設備システム4に送信し、利用者が予約システム3からログアウトした時は、ログアウト情報T3bを通信部33から設備システム4に送信する。ログイン情報T3aは、利用者が予約システム3にログインしていることを示す情報であり、当該利用者の情報と、当該利用予約された領域の情報とを含む。ログアウト情報T3bは、利用者が予約システム3からログアウトしていることを示す情報であり、当該利用者の情報と、当該利用予約された領域の情報とを含む。以下、ログイン情報T3a及びログアウト情報T3bをまとめてログイン/アウト情報T3と記載する場合がある。
【0046】
上記の送信により、設備システム4は、予約システム3から受信するログイン/アウト情報T3に基づいて、利用者が現在、予約システム3にログイン中であるか否かを判定する。そして、設備システム4は、利用者がログイン中の間のみ、利用予約された領域の環境に影響を与える設備43の設定の変更を許可する。これにより、利用予約を行った利用者は、利用期間中に当該領域の環境を変更するために当該設備43の設定を変更するときは、予約システム3にログインすることで、当該設備43の設定を変更できる。これにより、当該利用者のみが当該設備43の設定の変更が可能になる。
【0047】
なお、設備システム4に、予め、利用予約を行った利用者の関係者を利用者関係者として登録してもよい。そして、設備システム4が、利用者の関係者が予約システム3にログインしたことを示すログイン情報T3aを受信すると、当該関係者がログイン中の間のみ、利用者が行った利用予約で指定された領域に影響を与える設備43の設定の変更を許可してもよい。これにより、利用者だけでなく利用者の関係者も、予約システム3にログインすることで、当該設備43の設定を変更できる。
【0048】
環境自動設定部38は、通信部32が端末システム2から利用予約(予約情報T1)を受信した場合において、受信した利用予約に環境情報が設定されていない場合、受信した利用予約に含まれる利用情報から環境情報を自動的に設定する。すなわち、後述のように、環境自動設定部38は、利用予約に含まれる利用情報に基づいて、関連情報T2に含める環境情報を設定する。例えば、環境自動設定部38は、利用情報として設定されている利用人数及び用途(利用予約された領域の用途)から環境情報(最適な環境情報)を設定する。なお、環境自動設定部38には、利用人数と室温との対応表、用途と照明の明るさとの対応表が設定されており、これらの対応表に基づいて、利用情報から得られる利用人数及び用途から室温及び照明の明るさが設定される。そして、環境自動設定部38は、処理部36が関連情報T2を生成する際に、関連情報T2で指定される環境が上記の最適環境情報で指定される環境(最適環境)となるように処理部36を制御する。これにより、利用予約に環境情報が設定されていない場合は、利用予約に含まれる利用情報から自動的に環境情報を設定することが可能である。
【0049】
デフォルト設定部39は、利用者が前回の利用予約で指定した利用期間中に利用予約で指定した環境の設定を変更したときの変更後の設定(変更後設定(制御履歴情報))を、今回の利用予約を行う際に入力する環境情報として自動的に初期設定する。すなわち、デフォルト設定部39は、通信部33が設備43の制御履歴情報を受信した場合において、利用予約の次に行われた利用予約に含める環境情報を、受信した制御履歴情報に基づいて設定する。より詳細には、デフォルト設定部39は、利用者が端末システム2から利用予約を行うときに、端末システム2の表示部22に表示される環境指定画面の入力欄に、前回の利用予約で指定した利用期間中に設定変更した環境の設定(変更後設定)を、初期値(デフォルト値)として自動的に入力する。更に詳細には、デフォルト設定部39は、利用者が端末システム2から予約システム3にログインした事をログイン検知部37が検知すると、データベース35から当該利用者の変更後設定情報T4を検索する。そして、デフォルト設定部39は、検索した変更後設定情報T4を当該利用者の端末システム2に送信して、当該利用者が端末システム2から今回の利用予約を行うときに、端末システム2の環境指定画面の入力欄に、検索した変更後設定情報T4で指定される変更後設定を初期値として自動的に設定(入力)する。
【0050】
なお、利用者は、初期値として自動設定された変更後設定が気に入らない場合は、環境指定画面の入力欄に、自動設定された変更後設定とは異なる設定を入力可能である。変更後設定と異なる設定を入力した場合は、変更後設定の代わりに入力した設定が環境情報として設定される。
【0051】
なお、予約システム3に、予め、利用予約を行った利用者の関係者を利用者関係者として登録してもよい。そして、今回の利用予約を行った利用者における前回の利用予約に対応付けられた変更後設定情報T4が登録されていない場合は、登録された利用者関係者における前回の利用予約に対応付けられた変更後設定情報T4を検索する。そして、検索した変更後設定情報T4で指定される変更後設定を、利用者の前回の利用予約に対応付けられた変更後設定情報T4で指定された変更後設定として用いてもよい。これにより、今回の利用予約を行った利用者における前回の利用予約に対応付けられた変更後設定情報T4が登録されていない場合は、利用者の関係者の前回の利用予約に対応付けられた変更後設定情報T4で指定された変更後設定が、端末システム2の環境指定画面の入力欄に初期値として自動的に設定される。
【0052】
本実施形態では、予約システム3の各部(管理部34、処理部36、ログイン検知部37、環境自動設定部38、デフォルト設定部39)は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有するコンピュータを主構成としており、メモリに格納されているプログラムをCPUで実行することにより、予約システム3の上記の各部の機能を実現する。プログラムは、予めコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよい。
【0053】
(1-4)設備システム4の構成
図1に示すように、設備システム4は、連携用サーバ41(制御依頼システム)と、制御システム42とを備える。本実施形態では、複数の設備43は、設備システム4の構成に含まれないが、設備システム4の構成に含まれてもよい。
【0054】
連携用サーバ41は、予約システム3から受信する各種情報(例えば関連情報T2及びログイン/アウト情報T3)に基づいて、制御システム42を制御するための各種依頼情報(例えば制御依頼情報T6及び許可/許否依頼情報T7)を生成する。そして、連携用サーバ41は、生成した各種依頼情報を制御システム42に出力する。
【0055】
制御システム42は、連携用サーバ41から受信する各種情報(例えば制御依頼情報T6又は許可/許否依頼情報T7)に基づいて、複数の設備43を制御する。
【0056】
複数の設備43は、予約システム3に登録されている施設の複数の領域(例えば部屋)の環境(例えば照度、温度湿度及び冷温水温度など)に影響を与える設備であり、例えば、照明設備、空調設備、及び、冷温水設備(例えばシャワー室)を含む。複数の設備43は、上記複数の領域の各々の内部又は外部に設置されている。
【0057】
(1-4-1)連携用サーバ41の構成
図1に示すように、連携用サーバ41(制御依頼システム)は、通信部411(第2通信部)と、通信部412(第1通信部)と、API連携部413と、処理部414(第1処理部)と、許否生成部415と、稼働情報生成部416と、変更通知部417とを備える。
【0058】
通信部411は、予約システム3の通信部33と通信(例えば有線通信)を行う。
【0059】
通信部412は、制御システム42の後述の通信部421と通信(有線通信又は無線通信)を行う。
【0060】
API連携部413は、予約システム3が提供するAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を利用して予約システム3のサーバ31が提供するサービスを利用するための連携部である。連携用サーバ41が予約システム3のサーバ31との間で通信部411及び通信部33を介して送受する情報(関連情報T2、ログイン/アウト情報T3、変更後設定情報T4、及び、後述の設備稼働情報T5)は、API連携部413を介して行われる。
【0061】
処理部414は、通信部411が予約システム3から受信した関連情報T2に基づいて、制御システム42を制御するための制御依頼情報T6を生成し、生成した制御依頼情報T6を通信部412から制御システム42に送信する。制御依頼情報T6は、例えば、利用予約される領域を指定する領域情報、及びその領域の環境を指定する環境情報、及び利用予約された利用期間を指定する利用期間情報を含む。
【0062】
許否生成部415は、通信部411が予約システム3から受信した利用者のログイン/アウト情報T3に基づいて許可/許否依頼情報T7を生成し、生成した許可/許否依頼情報T7を通信部412から制御システム42に送信する。
【0063】
許可/許否依頼情報T7は、許可依頼情報T7a、又は拒否依頼情報T7bである。許可依頼情報T7aは、ログイン/アウト情報T3で指定される利用者による利用予約された領域の環境に影響を与える設備43への操作(すなわち設備43の設定を変更する操作)を許可することを制御システム42に依頼する情報である。拒否依頼情報T7bは、ログイン/アウト情報T3で指定される利用者による利用予約された領域の環境に影響を与える設備43への操作を拒否することを制御システム42に依頼する情報である。
【0064】
より詳細には、許否生成部415は、受信したログイン/アウト情報T3に基づいて、利用予約を行った利用者が現在、予約システム3にログイン中であるか否かを判定する。そして、許否生成部415は、利用者がログイン中のときは、許可依頼情報T7aを作成し、作成した許可依頼情報T7aを通信部412から制御システム42に送信する。また、許否生成部415は、利用者がログアウト中のときは、拒否依頼情報T7bを作成し、作成した拒否依頼情報T7bを通信部412から制御システム42に送信する。
【0065】
稼働情報生成部416は、利用予約された領域の環境に影響を与える設備43の利用期間中の稼働に関する情報(設備稼働情報T5)を生成する。設備稼働情報T5は、例えば、設備43の利用期間中のエネルギ使用量又は二酸化炭素排出量である。つまり、稼働情報生成部416は、複数の設備43の各々のエネルギ使用量又は二酸化炭素排出量を測定している。そして、稼働情報生成部416は、利用予約された領域の環境に影響を与える設備43が、利用期間中に使用したエネルギ使用量、又は利用期間中に排出した二酸化炭素排出量を計算する。そして、稼働情報生成部416は、その計算結果を設備稼働情報T5として通信部411から予約システム3に送信する。予約システム3に送信された設備稼働情報T5は、上述のように、予約システム3のデータベース35に登録される。
【0066】
変更通知部417は、通信部412が制御システム42から後述の変更検知情報T8を受信すると、変更後設定情報T4を生成し、生成した変更後設定情報T4を通信部412から予約システム3に送信する。
【0067】
変更検知情報T8は、後述のように、利用予約された領域の環境(利用予約で指定された環境)の設定が、その環境に影響を与える設備43に対する操作によって変更された場合に、制御システム42から連携用サーバ41に送信される情報である。変更検知情報T8は、例えば、操作された設備43を指定する設備情報と、操作内容(例えば環境の設定をどの設定からどの設定に変更したかの情報)を指定する操作内容情報と、操作時刻を指定する操作時刻情報とを含む。
【0068】
変更後設定情報T4は、変更検知情報T8に基づいて生成されている。変更後設定情報T4は、例えば、操作された設備43を指定する設備情報と、操作内容(例えば環境の設定をどの設定からどの設定に変更したかの情報)を指定する操作内容情報と、操作時刻を指定する操作時刻情報とを含む。
【0069】
本実施形態では、連携用サーバ41の各部(API連携部413、処理部414、許否生成部415、稼働情報生成部416、及び変更通知部417)は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有するコンピュータを主構成としており、メモリに格納されているプログラムをCPUで実行することにより、連携用サーバ41の上記の各部の機能を実現する。プログラムは、予めコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよい。
【0070】
(1-4-2)制御システム42の構成
図1に示すように、制御システム42は、通信部421と、複数の制御部422とを備える。
【0071】
通信部421は、連携用サーバ41の通信部412と通信(有線通信又は無線通信)を行う。
【0072】
複数の制御部422は、複数の設備43を制御する。複数の制御部422は、例えば、照明設備を制御する照明制御部と、空調設備を制御する空調制御部と、冷温水設備を制御する冷温水制御部とを含む。
【0073】
各制御部422は、複数の設備43のうちの1つ又は複数と対応し、対応する設備43を制御する。各制御部422は、互いに異なる設備43を制御する。各制御部422は、対応する設備43が、施設の複数の領域のうちのどの領域の環境に影響を与えるか(換言すればどの領域に設置されているか)の情報を有する。
【0074】
各設備43は、個別の操作端末44(例えばリモコン)と対応しており、対応する操作端末44によって操作可能である。操作端末44は、対応する設備43の設定を変更可能である。この設定の変更によって、設備43が影響を与える環境(領域の環境)を変更することが可能である。本実施形態では、操作端末44は、対応する設備43を制御する制御部422に無線又は有線で接続されており、制御部422を介して、対応する設備43を制御する。
【0075】
各制御部422は、通信部412が連携用サーバ41から受信する制御依頼情報T6に基づいて、対応する設備43を制御する。より詳細には、各制御部422は、対応する設備43の内に、制御依頼情報T6で指定される領域と同じ領域の環境に影響を与える設備43(以後、対象設備と記載する。)が含まれる場合は、制御依頼情報T6に基づいて、その対象設備を制御する。すなわち、各制御部422は、制御依頼情報T6で指定される利用期間の間、制御依頼情報T6で指定される領域が制御依頼情報T6で指定される環境になるように、対象設備43を制御する。
【0076】
各制御部422は、通信部412が連携用サーバ41から受信する許可/許否依頼情報T7に基づいて、対応する設備43を制御する。より詳細には、各制御部422は、対応する設備43の内に、許可/許否依頼情報T7で指定される領域と同じ領域の環境に影響を与える設備43(以後、対象設備と記載する。)が含まれる場合は、許可/許否依頼情報T7に基づいて、その対象設備43を制御する。
【0077】
すなわち、各制御部422は、許可依頼情報T7aを受信している場合は、対象設備43に対する入力操作(例えばリモコン操作)を許可するように対象設備43を制御する。他方、各制御部422は、拒否依頼情報T7bを受信している場合は、対象設備43に対する入力操作を拒否するように対象設備43を制御する。これにより、対象設備43を、許可依頼情報T7aを受信している場合だけ操作可能にし、拒否依頼情報T7bを受信している場合では操作不可能にできる。
【0078】
各制御部422は、対応する設備43の設定が、操作端末44の操作によって、利用予約で指定される環境に対応する設定から別の設定に変更されたか否かを検知する。そして、各制御部422は、対応する設備43の設定が変更された場合は、その変更を検知した事を示す上述の変更検知情報T8を通信部412から連携用サーバ41に送信する。
【0079】
本実施形態では、制御システム42の各部(通信部421及び複数の制御部422)は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有するコンピュータを主構成としており、メモリに格納されているプログラムをCPUで実行することにより、制御システム42の上記の各部の機能を実現する。プログラムは、予めコンピュータのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよい。
【0080】
(1-5)環境制御システム1の動作説明
(1-5-1)利用予約時の環境設定に関する動作説明
環境制御システム1では、利用予約時に利用予約した領域(例えば部屋)の環境(例えば室温28℃)を設定可能である。これにより、利用予約した領域の環境は、利用予約で指定した利用期間(例えば13時から14時)の間、利用予約時に設定された環境(例えば室温28℃)に自動的に制御される。以下、図2を参照して、この場合の動作の詳細を説明する。
【0081】
利用者は、端末システム2に予約情報T1を入力することで利用予約を行う(ステップS1)。このときの予約情報T1は、例えば、利用情報として、利用者:A氏、利用期間:13時~14時等の情報を含み、環境情報として室温28℃等の情報を含む。入力された予約情報T1は、端末システム2から予約システム3に送信される。
【0082】
予約システム3では、受信した予約情報T1に関連する関連情報T2を生成し(ステップS2)、生成した関連情報T2を予約システム3から連携用サーバ41に送信する。このときの関連情報T2は、例えば、利用期間:13時~14時、室温28℃等の情報を含む。
【0083】
連携用サーバ41では、受信した関連情報T2の利用期間(13時~14時)に従って、時刻が13時になると、関連情報T2に基づいて制御依頼情報(室温を28℃に制御する内容の制御依頼情報)T6を生成する(ステップS3)。そして、連携用サーバ41は、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。制御システム42では、受信した制御依頼情報T6に基づいて、利用予約された領域の室温が28℃になるように、当該領域の室温に影響を与える設備43を制御する(ステップS4)。これにより、利用期間(13時から14時)が開始すると、当該領域の室温が28℃に自動的に制御される。
【0084】
そして、連携用サーバ41では、受信した関連情報T2の利用期間(13時~14時)に従って、時刻が14時になると、関連情報T2に基づいて制御依頼情報(当該設備43を停止させる内容の制御依頼情報)T6を生成し(ステップS5)、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。制御システム42では、受信した制御依頼情報T6に基づいて当該設備43を停止させる。これにより、利用期間が終了すると、当該設備43が自動的に停止させられる(ステップS6)。そして、処理が終了する。
【0085】
上記の説明では、利用者は、端末システム2で利用予約を行うとき、実際は予約システム3へのログインを行い、利用予約が完了するとログアウトを行う。しかし、そのログイン及びログアウトの動作は、上記の「利用予約時の環境設定に関する動作説明」の本質ではないので、省略されている。
【0086】
(1-5-2)上記の動作の変形例
上記(1-5-1)の動作説明では、利用予約した利用期間が開始する前に、関連情報T2によって、利用期間の開始及び終了の情報を予約システム3から制御システム42に送信し、制御システム42(より詳細には制御部422)で、利用期間の開始及び終了を判断して設備43を制御する場合を例示した。
【0087】
本変形例では、予約システム3(例えば処理部36)で利用期間(13時から14時)の開始及び終了を判断し、利用期間の開始時になると、室温を利用予約で指定された28℃に制御する内容の関連情報Tを予約システム3から制御システム42に送信し、利用期間の終了時になると、利用期間が終了した事を通知する内容(又は当該設備43を停止させる内容)の関連情報T2を予約システム3から制御システム42に送信する場合を例示する。以下、図3を参照して、この場合の動作の詳細を説明する。
【0088】
利用者は、端末システム2に予約情報T1を入力することで利用予約を行う(ステップS1)。このときの予約情報T1は、利用情報として、例えば、利用者:A氏、利用期間:13時~14時、利用予約する領域:202号室等の情報を含み、環境情報として室温28℃等の情報を含む。入力された予約情報T1は、端末システム2から予約システム3に送信される。
【0089】
予約システム3では、受信した予約情報T1の利用期間(13時~14時)に従って、時刻が13時になると、予約情報T1に関連する関連情報(室温を28℃に制御する内容の関連情報)T2を生成する(ステップS2-1)。そして、予約システム3では、生成した関連情報T2を予約システム3から連携用サーバ41に送信する。
【0090】
連携用サーバ41では、受信した関連情報T2に基づいて制御依頼情報(室温を28℃に制御する内容の制御依頼情報)T6を生成し(ステップS3)、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。制御システム42では、受信した制御依頼情報T6に基づいて、利用予約された領域の室温が28℃になるように、当該領域の室温に影響を与える設備43を制御する(ステップS4)。これにより、利用期間が開始すると、領域の当該領域の室温が28℃に自動的に制御される。
【0091】
そして、予約システム3では、受信した予約情報T1の利用期間(13時~14時)に従って、時刻が14時になると、予約情報T1に関連する関連情報(当該設備43を停止させる内容の関連情報)T2を生成する(ステップS2-2)。そして、予約システム3では、生成した関連情報T2を予約システム3から連携用サーバ41に送信する。
【0092】
連携用サーバ41では、受信した関連情報T2に基づいて制御依頼情報(当該設備43を停止させる内容の制御依頼情報)T6を生成し(ステップS5)、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。制御システム42では、受信した制御依頼情報T6に基づいて当該設備43を停止させる(ステップS6)。これにより、利用期間が終了すると、当該設備43が自動的に停止される。そして、処理が終了する。
【0093】
(1-5-3)利用予約者のみが利用期間中の環境の設定変更を可能とする動作説明
環境制御システム1では、利用予約を行った利用者のみが、利用予約された領域の利用期間中の環境の設定変更(すなわち設備43の操作)が可能である。以下、図4を参照して、この場合の動作の詳細を説明する。
【0094】
ステップS10では、利用者の利用予約に応じて、制御システム42によって、利用予約された領域の利用期間(13時から14時)中の環境(例えば室温)が、利用予約で指定(設定)された環境(例えば室温28℃)に制御されている。より詳細には、制御システム42が、連携用サーバ41から受信した制御依頼情報T6に基づいて、利用予約された領域の利用期間(13時から14時)中の環境を、利用予約で指定(設定)された環境(室温28℃)になるように、設備43を制御している。
【0095】
利用予約を行った利用者は、利用期間(13時から14時)中に当該領域の環境の設定(室温28℃)を変更する場合は、まず、端末システム2にログイン操作を入力して予約システム3にログインする(ステップS11)。これにより、予約システム3では、利用者が予約システム3にログインした事を検知し、ログイン情報T3aを生成して(ステップS12)、生成したログイン情報T3aを連携用サーバ41に送信する。連携用サーバ41では、受信したログイン情報T3aに基づいて許可依頼情報T7aを生成して(ステップS13)、生成した許可依頼情報T7aを制御システム42に送信する。
【0096】
次に、このログイン状態で、当該利用者は、当該設備43の操作端末(以下リモコンと記載する。)44を操作して当該領域の環境の現在の設定(例えば室温28℃)を所望の設定(例えば室温30℃)に変更する(ステップS14)。この操作は、制御システム42に入力される。これにより、制御システム42では、許可依頼情報T7aを受信した状態で、当該設備43に対する操作が入力される。このように、制御システム42は、許可依頼情報T7aを受信した状態で、リモコン44によって当該設備43に対する操作が入力されると、その入力操作を許可する。そして、制御システム42では、当該領域の環境の設定(例えば室温28℃)が変更後の設定(例えば室温30℃)になるように当該設備43を制御する。
【0097】
そして、当該利用者は、上記のように当該領域の環境の設定を変更した後、端末システム2にログアウト操作を入力して予約システム3からログアウトする(ステップS16)。これにより、予約システム3では、利用者が予約システム3からログアウトした事を検知し、ログアウト情報T3bを生成して(ステップS17)、生成したログアウト情報T3bを連携用サーバ41に送信する。連携用サーバ41では、受信したログアウト情報T3bに基づいて拒否依頼情報T7bを生成して(ステップS18)、生成した拒否依頼情報T7bを制御システム42に送信する。
【0098】
このログアウト状態で、当該利用者と異なる人(他者)が、当該設備43のリモコン44を操作して当該領域の環境の設定を変更しようとする(ステップS19)。その操作は、制御システム42に入力されるが、制御システム42では、拒否依頼情報T7bを受信しているため、その操作は拒否され、当該設備43はその操作に基づいて制御されない。したがって、当該領域の環境の設定は変更されない。
【0099】
このように、利用者は、当該利用者が予約システム3にログインしている間だけ、利用予約している領域の利用期間中の環境の設定を当該設備43のリモコン44を操作して変更可能である。したがって、当該利用者と異なる人は当該領域の利用期間中の環境の設定を変更できない。
【0100】
(1-5-4)利用予約の内容に応じて利用予約の環境情報を自動的に設定する動作説明
環境制御システム1では、利用予約において環境情報が設定されていない場合、利用予約に含まれる利用情報から環境情報が自動的に設定される。以下、図5を参照して、この場合の動作の詳細を説明する。
【0101】
利用者は、端末システム2に予約情報T1を入力することで利用予約を行う(ステップS30)。このときの予約情報T1は、例えば、利用情報として、利用者:A氏その他10人、利用期間:13時~14時、用途:会議等の情報を含み、環境情報は含まれていない。この例では、予約情報T1には、環境情報、すなわち環境(例えば室温及び照明の明るさ)の設定は含まれていない。入力された予約情報T1は、端末システム2から予約システム3に送信される。
【0102】
予約システム3では、受信した予約情報T1に関連する関連情報T2を生成し(ステップS31)。生成した関連情報T2を予約システム3から連携用サーバ41に送信する。より詳細には、ステップS31では、予約システム3では、この例のように、予約情報T1に環境情報(すなわち環境の設定)が含まれていない場合は、予約情報T1に含まれる利用情報から環境情報(環境の設定)を自動的に設定する。より詳細には、予約システム3では、利用情報から得られる利用人数の情報(A氏その他10人、すなわち11人)から室温を25℃に設定し、利用情報から得られる用途の情報(会議)から、議論活性化のために照明の明るさを赤色気味の明るさに設定する。すなわち、予約システム3では、予約情報T1に環境情報が含まれていない場合は、環境情報が、利用情報に応じた最適環境に自動的に設定される。
【0103】
連携用サーバ41では、受信した関連情報T2の利用期間(13時~14時)に従って、時刻が13時になると、関連情報T2に基づいて制御依頼情報(室温を25℃、照明の明るさを赤色気味の明るさに制御する内容の制御依頼情報)T6を生成する(ステップS32)。そして、連携用サーバ41では、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。制御システム42では、受信した制御依頼情報T6に基づいて、利用予約された領域の室温が25℃で照明の明るさが赤色気味の明るさになるように、当該領域の室温に影響を与える設備43を制御する(ステップS33)。これにより、利用期間(13時から14時)が開始すると、当該領域の室温が28℃で照明の明るさが赤色気味の明るさに自動的に制御される。
【0104】
そして、連携用サーバ41では、受信した関連情報T2の利用期間(13時~14時)に従って、時刻が14時になると、関連情報T2に基づいて制御依頼情報(当該設備43を停止させる内容の制御依頼情報)T6を生成する(ステップS34)。そして、連携用サーバ41では、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。制御システム42では、受信した制御依頼情報T6に基づいて当該設備43を停止させる。これにより、利用期間が終了すると、当該設備43が自動的に停止させられる(ステップS35)。そして、処理が終了する。
【0105】
(1-5-5)前回の利用予約の利用期間中の環境の設定変更に応じて今回の利用予約の環境情報を自動的に初期設定する動作説明
環境制御システム1では、利用者が、前回の利用予約の利用期間中に、利用予約した領域の環境の設定を変更するために設備43の設定を設定変更した場合に、その変更後の設定(変更後設定)を記憶する。そして、利用者が端末システム2から今回の利用予約を行うときに、端末システム2の環境指定画面の環境情報入力欄に、記憶した変更後設定が自動的に初期設定される。以下、図6を参照して、この場合の動作の詳細を説明する。
【0106】
利用者の利用予約に応じて、制御システム42によって、利用予約された領域の利用期間(13時から14時)中の環境(例えば室温)が、利用予約で指定(設定)された環境(例えば室温28℃)に制御されている(ステップS40)。
【0107】
そして、利用予約を行った利用者は、上記の利用期間(13時から14時)中に当該領域の環境の設定(室温28℃)を変更後設定(室温30℃)に変更するために、端末システム2からログイン操作を入力して予約システム3にログインする(ステップS41)。そして、当該利用者は、このログイン状態で、当該領域の環境に影響を与える設備43の操作端末(以下、リモコンと記載する。)44を操作して当該領域の環境の設定を現在の設定(例えば室温20℃)から所望の設定(例えば室温30℃(変更後設定))に変更する(ステップS42)。そして、当該利用者は、その操作後に端末システム2にログイン操作を入力して予約システム3からログアウトする(ステップS43)。
【0108】
制御システム42では、ステップS42での設備43に対する操作に応じて、当該領域の環境が変更後設定になるように当該設備43を制御する(ステップS44)。これにより、当該領域の環境が変更後設定(室温30℃)に制御される。また、制御システム42では、上記のように、設備43に対する操作によって環境の設定が変更されると、その変更を検知して変更検知情報T8を生成し(ステップS45)、生成した変更検知情報T8を連携用サーバ41に送信する。
【0109】
連携用サーバ41では、受信した変更検知情報T8に基づいて変更後設定情報T4を生成し(ステップS46)、生成した変更後設定情報T4を予約システム3に送信し、予約システム3のデータベース35に当該利用予約と対応付けて登録される(ステップS47)。
【0110】
そして、連携用サーバ41では、利用期間が終了すると、当該設備43を停止させる内容の制御依頼情報T6を生成して(ステップS48)、制御システム42に送信し、制御システム42が当該設備43を停止させる(ステップS49)。
【0111】
そして、当該利用者が次の利用予約を行うために、端末システム2にログイン操作を入力して予約システム3にログインする(ステップS50)。
【0112】
予約システム3では、上記のログインが検知され(ステップS51)、データベース35を検索して当該利用者の前回の利用予約に対応付けられた変更後設定情報(すなわち、変更後設定が室温30℃である変更後設定情報)T4を特定する(ステップS52)。そして、予約システム3では、特定した変更後設定情報T4を端末システム2に送信する。
【0113】
そして、当該利用者は、上記のようにログインした状態で、端末システム2から予約情報T1を入力することで利用予約を行う(ステップS53)。その際、端末システム2では、表示部22に環境指定画面を表示するときに、環境指定画面の環境情報入力欄に、予約システム3から受信した変更後設定情報T4で指定された変更後設定(室温30℃)を初期設定として自動的に設定する。当該利用者は、環境指定画面に初期設定された変更後設定に同意する場合は、その初期設定を変更せず維持し、同意しない場合は、上記設定後変更と異なる設定を入力する。このようにして、端末システム2に予約情報T1が入力される。そして、入力された予約情報T1は、端末システム2から予約システム3に送信される。以降、例えば、上記「1-5-1」のステップ2以降と同じ処理が行われる。
【0114】
(1-5-6)利用期間中の設備43の稼働に関する情報を予約システム3側で取得する動作説明
環境制御システム1では、利用予約した利用期間中の設備43の稼働(例えばエネルギ使用量及び二酸化炭素排出量)に関する情報を設備システム4で収集して予約システム3側で取得可能とする。以下、図7を参照して、この場合の動作の詳細を説明する。
【0115】
ステップS60~S63では、利用者の利用予約に応じて、制御システム42によって、利用予約された領域の利用期間(13時から14時)中の環境(例えば室温)が、利用予約で指定(設定)された環境(例えば室温28℃)に制御されている。
【0116】
そして、利用期間の終了後、連携用サーバ41は、利用期間の間、利用された領域の環境に影響を与えた設備43(領域の室温等を制御した空調設備など)のエネルギ使用量及び二酸化排出量を、当該設備43から測定されたエネルギ使用量等から計算する。そして、連携用サーバ41は、この計算結果から設備稼働情報T5を生成する(ステップS64)。そして、連携用サーバ41は、生成した設備稼働情報T5を予約システム3に送信する。
【0117】
予約システム3では、受信した設備稼働情報T5をデータベース35に当該利用予約と対応付けて登録する(ステップS65)。そして、予約システム3では、例えば端末システムからの要求に応じて、登録された設備稼働情報T5を端末システム2に送信する。そして、端末システム2では、受信した設備稼働情報T5を表示部22に表示する(ステップS66)。
【0118】
(1-6)主な効果
以上、本実施形態に係る環境制御システム1の連携用サーバ41(制御依頼システム)は、通信部412(第1通信部)と、通信部411(第2通信部)と、処理部414(第1処理部)とを備える。通信部412は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備43を制御依頼情報T6に基づいて制御する制御システム42と通信する。通信部411は、上記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を管理する予約システム3と通信する。処理部414は、通信部411が予約システム3から上記利用予約に関連した関連情報T2を受信した場合、受信した関連情報T2に基づいて上記制御依頼情報T6を生成し、生成した制御依頼情報T6を通信部412から制御システム42に出力させる。
【0119】
この構成によれば、予約システム3で管理される利用予約を用いて、当該利用予約で指定された所定の利用期間中の環境(施設43の所定領域の環境)を所望の環境に設定できる。すなわち、この連携用サーバ41は、予約システム3と連携することで、予約システム3において施設の所定領域を利用予約する時に、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できる。これにより、利用者は、施設の所定領域を利用するとき、当該所定領域の環境が所望の環境に自動的に制御されるため、当該所定領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0120】
また、本実施形態に係る環境制御システム1の予約システム3によれば、通信部32(第4通信部)と、通信部33(第3通信部)と、管理部34と、処理部36(第2処理部)と、を備える。通信部33は、関連情報T2に基づいて制御依頼情報T6を生成し、施設の所定領域の環境に影響を与える設備43を制御依頼情報T6に基づいて制御する設備システム4と通信する。通信部32は、端末システム2と通信する。管理部34は、通信部32が端末システム2から上記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した利用予約を管理する。処理部36は、管理部34に管理された利用予約に関連した関連情報T2を生成し、生成した関連情報T2を通信部33から設備システム4に出力させる。
【0121】
この構成によれば、端末システム2から施設の所定領域を利用予約すると、その利用予約が管理部34で管理され、その管理された利用予約を用いて、設備システム4において、当該利用予約で指定された利用期間中の環境(所定領域の環境)を所望の環境に設定できる。すなわち、この予約システム3は、端末システム2及び設備システム4と連携することで、端末システム2から施設の所定領域を利用予約するときに、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できる。これにより、利用者は、当該所定領域を利用するとき、当該所定領域の環境が所望の環境に自動的に調整されるため、当該所定領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0122】
(2)制御方法、及びプログラム
上記の実施形態に係る環境制御システムに含まれる連携用サーバ41及び予約システム3と同様の機能は、制御方法、コンピュータプログラム(プログラム)、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0123】
一態様に係る制御方法は、表示部22を有する端末システム2の制御方法である。この制御方法は、第1ステップと第2ステップとを有する。第1ステップでは、施設の所定領域に割り当てられる所定の利用期間の利用予約を受け付けるための予約画面を表示部22に表示させる。第2ステップでは、上記所定領域の環境の指定を受け付けるための環境指定画面を表示部22に表示させる。
【0124】
一態様に係るプログラムは、上記の制御方法を1以上のプロセッサに実行させる。
【0125】
一態様に係る非一時的記録媒体は、上記の制御方法を1以上のプロセッサに実行させるプログラムを一時的に記録する。
【0126】
(3)変形例
以下、上記の実施形態の変形例を説明する。なお、上記の実施形態と下記の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0127】
(3-1)変形例1
上記の実施形態において、利用予約で指定した利用期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、利用予約した領域の環境を漸次的又は段階的に変化させてもよい。この場合、処理部414は、利用予約で指定した利用期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、利用予約した領域の環境を漸次的又は段階的に変化させる制御依頼情報T6を生成する。
【0128】
より詳細には、利用期間の開始直後において当該環境を漸次的又は段階的に変化させる場合は、利用期間の直前の環境(例えば室温26℃)から利用予約で指定した環境(例えば30℃)に向かって漸次的又は段階的に変化させてもよい。また、利用期間の終了直前において当該環境を漸次的又は段階的に変化させる場合は、利用期間の終了直前の環境(例えば室温30℃)から利用期間の直後の環境(例えば室温26℃)に向かって漸次的又は段階的に変化させてもよい。
【0129】
この構成によれば、利用期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において所定領域の環境が急変することを抑制できる。これにより、環境の急変によるエネルギの無駄を抑制できる。
【0130】
特に、2つの利用予約の各々の利用期間が互いに連続する場合は、先の利用期間の終了直前の環境を先の利用予約で指定した環境から後の利用期間で指定した環境に向かって漸次的又は段階的に変化させてもよい。これにより、連続する利用期間の間で環境をスムーズに切り替えることができる。
【0131】
(3-2)変形例2
上記の実施形態において、利用予約された領域を施設の複数の領域のいずれかに割り当てる場合において、例えば、異なる利用者の各々の利用予約で指定された環境の設定が同じ又は類似する場合は、それらの利用予約を、施設の同じ領域で利用期間が連続するように割り当ててもよい。
【0132】
(3-3)変形例3
上記の実施形態において、利用予約で指定した利用期間を延長できるようにしてもよい。この場合、延長期間では、利用予約の予約条件のうちの利用期間以外の条件(特に環境条件)をそのまま引き継いでもよい。
【0133】
より詳細には、この変形例では、利用者が端末システム2から利用予約で指定した利用期間の延長の操作を入力すると、その操作が端末システム2から予約システム3に送信される。そして、予約システム3(例えば処理部36)では、上記の操作を受信すると、利用予約で指定される利用期間の延長に関する延長情報を生成し、生成した延長情報を予約システム3から連携用サーバ41に送信する。連携用サーバ41では、通信部411が予約システム3から上記延長情報を受信すると、制御システム42に送信する制御依頼情報T6の出力期間を延長させる。つまり、連携用サーバ41は、利用期間の間、制御依頼情報T6を制御システム42出力し続けている。そして、連携用サーバ41は、利用期間を延長させる場合(すなわち通信部411が延長情報を受信した場合)は、通信部412から制御システム42に出力する制御依頼情報T6の出力期間を利用期間から延長期間まで延長する。
【0134】
(3-4)変形例4
上記の実施形態において、第1利用予約をした所定領域において、第1利用期間の第1利用予約と、第1利用期間の前後の少なくとも一方に連続する第2利用期間の第2利用予約とが割り当てられている場合を考える。この場合、処理部414(第1処理部)は、第1利用期間に所定領域の環境に影響を与える設備43を制御するための制御依頼情報T6を生成するときに、第1利用予約に関連した第1関連情報T2と、第2利用予約に関連した第2関連情報T2とに基づいて、制御依頼情報T6を生成してもよい。つまり、通常は、制御依頼情報T6は、第1関連情報のみに基づいて生成されるが、上記の場合は、制御依頼情報T6は、第1関連情報T2及び第2関連情報T2の両方に基づいて生成される。
【0135】
第1利用予約で指定された第1環境と、第2利用予約で指定された第2環境とがかなり異なっている場合(例えば第1環境がかなり高い室温40℃で第2環境がかなり低い室温20℃の場合)を考える。この場合、第1利用期間と第2利用期間との変わり目で第1環境から第2環境に環境が急変すると、エネルギ損失が大きくなる。
【0136】
しかし、この変形例によれば、上記所定領域において第1利用期間と第2利用期間とが連続する場合、処理部414(第1処理部)は、第1関連情報T2だけでなく第2関連情報T2も考慮して制御依頼情報を生成できる。これにより、第1利用期間と第2利用期間との間で当該領域の環境が急変しないように制御依頼情報T6を生成できる。この結果、第1利用期間と第2利用期間との間で当該領域の環境に関するエネルギの無駄(エネルギ損失)が発生することを抑制できる。
【0137】
(3-5)変形例5
上記の実施形態において、利用予約を行った利用者が、端末システム2への操作によって、利用予約で指定した利用期間中に、利用予約の予約情報T1(例えば環境情報)を変更できるようにしてもよい。
【0138】
この場合は、利用者が端末システム2に利用予約(予約情報T1)の変更内容を入力する。入力された変更内容は、端末システム2から予約システム3に送信される。予約システム3では、受信した変更内容に基づいて利用予約に関する変更情報を生成し、生成した変更情報を連携用サーバ41に送信する。なお、利用予約に関する変更情報は、利用予約の変更内容の情報を含む。連携用サーバ41は、通信部411が、利用予約で指定された利用期間中に予約システム3から変更情報を受信すると、受信した変更情報に基づいて制御依頼情報T6を生成し、生成した制御依頼情報T6を制御システム42に送信する。これにより、制御システム42によって、利用期間中の環境が、利用者による変更後の環境に変更される。
【0139】
(3-6)変形例6
上記の実施形態の動作説明では、上記「1-5―1」から上記「1-5-6」の6つの動作を例示するが、この6つ全ての動作を備える必要はなく、この6つの動作のうちの1つ以上の動作の組み合わせを実施してもよい。
【0140】
(4)態様
上記の実施形態及び変形例から本開示は下記の態様を取り得る。
【0141】
第1の態様の制御依頼システム(連携用サーバ41)は、第1通信部(通信部412)と、第2通信部(通信部411)と、第1処理部(処理部414)と、を備える。第1通信部(412)は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備(43)を制御依頼情報(T6)に基づいて制御する制御システム(42)と通信する。第2通信部(411)は、所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を管理する予約システム(3)と通信する。第1処理部(414)は、第2通信部(411)が予約システム(3)から利用予約に関連した関連情報(T2)を受信した場合、受信した関連情報(T2)に基づいて制御依頼情報(T6)を第1通信部(412)から制御システム(42)に出力させる。
【0142】
この構成によれば、予約システム(3)で管理される利用予約を用いて、当該利用予約で指定された所定の利用期間中の環境(施設の所定領域の環境)を所望の環境に設定できる。すなわち、この制御依頼システム(41)は、予約システム(3)と連携することで、予約システム(3)において施設の所定領域を利用予約する時に、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できる。これにより、利用者は、施設の所定領域を利用するとき、当該所定領域の環境が所望の環境に自動的に制御されるため、当該所定領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0143】
第2の態様の制御依頼システム(41)では、第1の態様において、環境は、空気環境および照明環境の少なくとも一方を含む。
【0144】
この構成によれば、所定領域の環境として空気環境及び照明環境の少なくとも一方を所望の環境に設定できる。
【0145】
第3の態様の制御依頼システム(41)では、第1又は第2の態様において、利用予約は、所定領域の環境を指定する環境情報を含む。
【0146】
この構成によれば、利用予約時に、直接、所定領域の環境を所望の環境に指定することができる。
【0147】
第4の態様の制御依頼システム(41)では、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、利用予約を第1利用予約とし、所定の利用期間を第1利用期間とし、関連情報(T2)を第1関連情報(T2)とする。所定領域において、第1利用期間の第1利用予約と、第1利用期間の前後の少なくとも一方に連続する第2利用期間の第2利用予約とが割り当てられている場合、第1処理部(414)は、第1利用予約に関連した第1関連情報(T2)と、第2利用予約に関連した第2関連情報(T2)とに基づいて、制御依頼情報(T6)を生成する。
【0148】
この構成によれば、施設の所定領域において第1利用期間と第2利用期間とが連続する場合、第1処理部(414)は、第1関連情報(T2)だけでなく第2関連情報(T2)も考慮して制御依頼情報(T6)を生成できる。これにより、第1利用期間と第2利用期間との間で所定領域の環境が急変しないように制御依頼情報(T6)を生成できる。この結果、第1利用期間と第2利用期間との間で所定領域の環境に関するエネルギの無駄が発生することを抑制できる。
【0149】
第5の態様の制御依頼システム(41)では、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、第1処理部(414)は、所定の利用期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において、所定領域の環境を漸次的又は段階的に変化させる制御依頼情報(T6)を生成する。
【0150】
この構成によれば、所定の利用期間の開始直後及び終了直前の少なくとも一方において所定領域の環境が急変することを抑制できる。これにより、環境の急変によるエネルギの無駄を抑制できる。
【0151】
第6の態様の制御依頼システム(41)では、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、所定の利用期間の延長に関する延長情報を第2通信部(411)が受信した場合、第1処理部(414)は、第1通信部(412)からの制御依頼情報(T6)の出力期間を延長させる。
【0152】
この構成によれば、利用予約で指定された所定の利用期間が延長された場合は、制御依頼情報(T6)の出力期間を延長することで、上記の延長に対応できる。これにより、所定領域の環境をそのままの環境で、利用期間を延長できる。
【0153】
第7の態様の制御依頼システム(41)では、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、利用予約に関する変更情報を第2通信部(411)が所定の利用期間中に受信した場合、第1処理部(414)は、変更情報に基づいて制御依頼情報(T6)を変更する。
【0154】
この構成によれば、利用者は、所定の利用期間において利用予約を変更することで、所定の利用期間中の所定領域の環境を変更できる。
【0155】
第8の態様の制御依頼システム(41)では、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、第1通信部(412)は、所定の利用期間中の設備(43)の稼働に基づく設備稼働情報を予約システム(3)に送信する。
【0156】
この構成によれば、所定の利用期間中の設備(43)の稼働に基づく設備稼働情報(例えば消費エネルギ)を予約システム(3)において利用できる。
【0157】
第9の態様の制御依頼システム(41)では、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、第2通信部(411)は、予約システム(3)との間で共通に規定されたフォーマットに従った通信方式に基づいて、関連情報(T2)を受信する。
【0158】
この構成によれば、制御依頼システム(41)と予約システム(3)との間の情報の送受信を円滑に行える。
【0159】
第10の態様の設備システム(4)は、第1~第9の態様のいずれか1つの制御依頼システム(41)と、制御システム(42)と、を備える。
【0160】
この構成によれば、第1~第9の態様のいずれか1つの制御依頼システム(41)を備える設備システム(4)を提供できる。
【0161】
第11の態様の予約システム(3)は、第3通信部(33)と、第4通信部(32)と、管理部(34)と、第2処理部(36)と、を備える。第3通信部(33)は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備(43)を制御する制御システム(42)を関連情報(T2)に基づく制御依頼情報(T6)に基づいて制御する制御依頼システム(41)と通信する。第4通信部(32)は、端末システム(2)と通信する。管理部(34)は、第4通信部(32)が端末システム(2)から所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した利用予約を管理する。第2処理部(36)は、管理部(34)に管理された利用予約に関連した関連情報(T2)を第3通信部(33)から制御依頼システム(41)に出力させる。
【0162】
この構成によれば、端末システム(2)から施設の所定領域を利用予約すると、その利用予約が管理部(34)で管理され、その管理された利用予約を用いて、制御依頼システム(41)において、当該利用予約で指定された利用期間中の環境(所定領域の環境)を所望の環境に設定できる。すなわち、この予約システム(3)は、端末システム(2)及び制御依頼システム(41)と連携することで、端末システム(2)から施設の所定領域を利用予約するときに、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できる。これにより、利用者は、当該所定領域を利用するとき、当該所定領域の環境が所望の環境に自動的に調整されるため、当該所定領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0163】
第12の態様の予約システム(3)では、第11の態様において、前記利用予約は、前記環境に関する環境情報を含む。予約システム(3)は、第3処理部(デフォルト設定部39)を更に備える。第3処理部(39)は、第3通信部(33)が設備(43)の制御履歴に関する制御履歴情報(変更後設定情報T4)を受信した場合において、前記利用予約の次に行われた利用予約に含める環境情報を、受信した制御履歴情報(T4)に基づいて設定する。
【0164】
この構成によれば、制御履歴情報に基づいて、次の利用予約を行う際に入力する環境情報を自動的に設定できる。これにより、制御履歴情報として、前回の利用予約で指定した利用期間中に当該領域の環境に影響を与える設備(43)の設定を変更したときのその変更後設定を用いることで、前回の利用予約で指定した利用期間中に当該領域の環境に影響を与える設備の設定を変更したときは、次の利用予約を行う際に入力する環境情報をその変更後設定に自動的に設定できる。
【0165】
第13の態様の予約システム(3)では、第11又は第12の態様において、関連情報(T2)は、前記環境に関する環境情報を含み、前記利用予約は、前記所定領域の利用に関する利用情報を含む。予約システム(3)は、第4処理部(環境自動設定部38)を更に備える、第4処理部(38)は、前記利用予約に含まれる前記利用情報に基づいて、関連情報(T2)に含める前記環境情報を設定する。
【0166】
この構成によれば、利用予約を行う際に環境情報を入力しなくても、利用予約を行う際に入力した利用情報に基づいて、関連情報(T2)に含める環境情報を自動的に設定できる。
【0167】
第14の態様の予約システム(3)では、第11~第13の態様のいずれか1つにおいて、第3通信部(33)は、制御依頼システム(41)との間で共通に規定されたフォーマットに従った通信方式に基づいて、関連情報(T2)を送信する。
【0168】
この構成によれば、制御依頼システム(41)と予約システム(3)との間の情報の送受信を円滑に行える。
【0169】
第15の態様の予約システム(3)は、第3通信部(33)と、第4通信部(32)と、管理部(34)と、第2処理部(36)と、を備える。第3通信部(33)は、施設の所定領域の環境に影響を与える設備(43)を関連情報(T2)に基づいて制御する設備システム(4)と通信する。第4通信部(32)は、端末システム(2)と通信する。管理部(34)は、第4通信部(32)が端末システム(2)から前記所定領域に割り当てられた所定の利用期間の利用予約を受信した場合、受信した前記利用予約を管理する。第2処理部(36)は、管理部(34)に管理された前記利用予約に関連した関連情報(T2)を第3通信部(33)から設備システム(4)に出力させる。
【0170】
この構成によれば、端末システム(2)から施設の所定領域を利用予約すると、その利用予約が管理部(34)で管理され、その管理された利用予約を用いて、設備システム(4)において、当該利用予約で指定された利用期間中の環境(所定領域の環境)を所望の環境に設定できる。すなわち、この予約システム(3)は、端末システム(2)及び設備システム(4)と連携することで、端末システム(2)から施設の所定領域を利用予約するときに、当該所定領域の利用期間中の環境を所望の環境に設定できる。これにより、利用者は、当該所定領域を利用するとき、当該所定領域の環境が所望の環境に自動的に調整されるため、当該所定領域の環境を手動で調整する必要がなくなる。
【0171】
第16の態様の制御方法は、表示部(22)を有する端末システム(2)の制御方法である。制御方法は、第1ステップと、第2ステップと、を有する。第1ステップでは、施設の所定領域に割り当てられる所定の利用期間の利用予約を受け付けるための予約画面を表示部(22)に表示させる。第2ステップでは、所定領域の環境の指定を受け付けるための環境指定画面を表示部(22)に表示させる。
【0172】
この構成によれば、施設の所定領域に割り当てられる所定の利用期間の利用予約を受け付けるための予約画面を端末システム(2)の表示部(22)に表示できる。これにより、端末システム(2)の表示部(22)に表示された予約画面から施設の所定領域を利用予約できる。また、施設の所定領域の環境の指定を受け付けるための環境指定画面を端末システム(2)の表示部(22)に表示できる。これにより、端末システム(2)の表示部(22)に表示された環境指定画面から施設の所定領域の環境を指定できる。
【0173】
第17の態様のプログラムは、第16の態様の制御方法を1以上のプロセッサに実行させる。
【0174】
この構成によれば、上記の制御方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムを提供できる。
【符号の説明】
【0175】
2 端末システム
3 予約システム
4 設備システム
22 表示部
32 通信部(第4通信部)
33 通信部(第3通信部)
34 管理部
36 処理部(第2処理部)
38 環境自動設定部(第4処理部)
39 デフォルト設定部(第3処理部)
41 連携用サーバ(制御依頼システム)
42 制御システム
43 設備
412 通信部(第1通信部)
411 通信部(第2通信部)
414 処理部(第1処理部)
T2 関連情報
T6 制御依頼情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7