(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024113
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】通知システム、通知方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20230209BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021130206
(22)【出願日】2021-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】珍坂 舞
(72)【発明者】
【氏名】城戸 清規
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA00
(57)【要約】
【課題】利便性の向上を図る。
【解決手段】通知システム1は、施設7及び施設7の一部の領域(会議室70;作業スペース71)の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者8に対して、施設7及び領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する。通知システム1は、第1通信部11と、第2通信部12と、制御部10と、備える。第1通信部11は、予約者8との連絡用の通信端末2と通信する。第2通信部12は、異常に関する情報を受信する。制御部10は、第2通信部12が異常に関する情報を受信した場合、異常に関する情報を第1通信部11から通信端末2へ送信させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設及び前記施設の一部の領域の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者に対して、前記施設及び前記領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する通知システムであって、
前記予約者との連絡用の通信端末と通信する第1通信部と、
前記異常に関する情報を受信する第2通信部と、
前記第2通信部が前記異常に関する情報を受信した場合、前記異常に関する情報を前記第1通信部から前記通信端末へ送信させる制御部と、
を備える、
通知システム。
【請求項2】
前記異常に関する情報は、前記施設及び前記領域の少なくとも一方で発生した火災に関する情報を含む、
請求項1記載の通知システム。
【請求項3】
前記異常に関する情報は、前記施設及び前記領域の少なくとも一方に設置されている設備の障害に関する情報を含む、
請求項1又は2記載の通知システム。
【請求項4】
前記施設及び前記領域の少なくとも一方を、異なる予約時間で利用予約を行っている複数の予約者が存在する場合、
前記制御部は、前記第2通信部が前記異常に関する情報を受信した時点から前記予約時間までの残時間が短い前記予約者との連絡用の前記通信端末に対して、前記異常に関する情報を優先的に前記第1通信部から送信させる、
請求項1~3のいずれか1項に記載の通知システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2通信部が前記異常に関する情報を受信した時点における前記予約者の位置情報を取得し、前記位置情報に関連した追加の情報を前記第1通信部から前記通信端末へ送信させる、
請求項1~4のいずれか1項に記載の通知システム。
【請求項6】
前記制御部で取得される前記位置情報が、前記施設及び前記領域の少なくとも一方の位置情報と一致する場合、
前記制御部は、前記予約者に推奨される行動に関する情報を、前記追加の情報に含める、
請求項5記載の通知システム。
【請求項7】
前記制御部で取得される前記位置情報が、前記施設及び前記領域のいずれの位置情報とも一致しない場合、
前記制御部は、異常が発生した前記施設及び前記領域を除く別の前記施設及び前記領域の少なくとも一方に関する情報を、前記追加の情報に含める、
請求項5記載の通知システム。
【請求項8】
前記制御部は、異常が発生した前記施設及び前記領域に関する情報を取得し、取得した前記情報を前記第1通信部から前記通信端末へ送信させる、
請求項1~7のいずれか1項に記載の通知システム。
【請求項9】
前記制御部は、異常が発生した前記施設及び前記領域に応じて、前記異常に関する情報の送信先を選択する、
請求項1~8のいずれか1項に記載の通知システム。
【請求項10】
前記第2通信部は、異常を検知する異常検知システムから前記異常に関する情報を受信するように構成され、
前記異常検知システムは、前記施設及び前記領域の少なくとも一方に設置される1つ以上の検知器と、前記検知器の検知結果を受信する受信機と、を有し、
前記検知器は、前記施設及び前記領域における物理量に基づいて前記異常を検知する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の通知システム。
【請求項11】
施設及び前記施設の一部の領域の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者に対して、前記施設及び前記領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する通知方法であって、
前記異常に関する情報を受信する受信ステップと、
前記異常に関する情報を受信した場合に、前記予約者との連絡用の通信端末へ前記異常に関する情報を送信する送信ステップと、
を有する、
通知方法。
【請求項12】
1以上のプロセッサに、
請求項11記載の通知方法を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通知システム、通知方法、及びプログラムに関し、より詳細には、施設等の予約者に対して当該施設等に関する情報を通知する通知システム、通知方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ビルなどの一部のスペースをレンタルブースとして貸し出す際に、レンタルブースを群管理する群管理システム及び群管理方法が記載されている。
【0003】
特許文献1記載の群管理システムでは、利用者が使用可能な空間を所定時間提供するレンタルブースを通信網を介して群管理センタに接続し、多数のレンタルブースを群管理センタにより集中して、管理・運営する。レンタルブース内で利用者に提供されるサービスは、複数のサービス事業者との契約により行われる。また、群管理センタは、利用者の入退室の管理、スケジュールの管理などを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、レンタルブースを有するビル(施設)に何らかの異常(例えば、火災・停電など)が発生し、レンタルブースが利用不可となった場合、予約者が当該異常の発生を知らずに施設を訪れてしまう可能性がある。また、このような事態を避けるために、例えば、レンタルブース内でサービスを提供する複数のサービス事業者がそれぞれ、予約者に対して電話等で連絡する必要がある。
【0006】
しかして、予約者及びサービス事業者の双方にとっての利便性の向上が望まれていた。
【0007】
本開示の目的は、利便性の向上を図ることができる通知システム、通知方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る通知システムは、施設及び前記施設の一部の領域の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者に対して、前記施設及び前記領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する通知システムである。前記通知システムは、第1通信部と、第2通信部と、制御部と、を備える。前記第1通信部は、前記予約者との連絡用の通信端末と通信する。前記第2通信部は、前記異常に関する情報を受信する。前記制御部は、前記第2通信部が前記異常に関する情報を受信した場合、前記異常に関する情報を前記第1通信部から前記通信端末へ送信させる。
【0009】
本開示の一態様に係る通知方法は、施設及び前記施設の一部の領域の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者に対して、前記施設及び前記領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する通知方法である。前記通知方法は、受信ステップと、送信ステップと、を有する。前記受信ステップは、前記異常に関する情報を受信する。前記送信ステップは、前記異常に関する情報を受信した場合に、前記予約者との連絡用の通信端末へ前記異常に関する情報を送信する。
【0010】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、前記通知方法を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示の通知システム、通知方法、及びプログラムは、利便性の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る通知システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、同上の通知システムを含むシステム構成図である。
【
図3】
図3は、同上の通知システムにおける施設の概略図である。
【
図4】
図4は、同上の通知システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態に係る通知システム、通知方法、及びプログラムについて、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0014】
(1)概要
実施形態に係る通知システム1は、施設及び施設の一部の領域の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者に対して、施設及び領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する。なお、以下に説明する実施形態において、利用予約が可能な予約者は、施設又は施設の一部の領域の使用を実際に予約した人だけでなく、例えば、後述する施設予約システム3の利用が認められた人(ユーザー登録済みの人)を含む。施設は、例えば、複数のレンタルスペース(会議室、セミナールーム、机と椅子を含む作業スペースなど)を有するオフィスビルである。また、施設の一部の領域は、それぞれのレンタルスペースである。
【0015】
実施形態に係る通知システム1は、
図1に示すように、第1通信部11と、第2通信部12と、制御部10と、を備える。第1通信部11は、予約者との連絡用の通信端末と通信する。第2通信部12は、異常に関する情報を受信する。制御部10は、第2通信部12が異常に関する情報を受信した場合、異常に関する情報を第1通信部11から通信端末へ送信させる。
【0016】
第1通信部11が通信する通信端末は、例えば、予約者が携帯するスマートフォンである。第2通信部12が受信する、異常に関する情報は、例えば、施設における火災情報、施設の領域における設備(照明器具、空調機器、電気設備など)の故障などの情報である。
【0017】
制御部10は、第2通信部12が受信する異常に関する情報を、当該異常の発生した施設又は領域を予約している予約者の通信端末へ第1通信部11から送信させる。第1通信部11から送信された情報は、予約者の通信端末で受信される。通信端末は、第1通信部11から受け取った情報(施設等の異常に関する情報)を、例えば、文字情報としてディスプレイに表示する。予約者は、通信端末のディスプレイに表示された文字情報を見て、自身が予約している施設等に異常が発生したことを知ることができる。
【0018】
従来例では、施設等に何らかの異常(例えば、火災・停電など)が発生し、施設等が利用不可となった場合、予約者が当該異常の発生を知らずに施設等を訪れてしまう可能性がある。一方、このような事態(予約者が異常の発生した施設等を訪れてしまう事態)を避けるために、例えば、施設等の予約を管理する管理者が、予約者に対して電話等で連絡する必要がある。
【0019】
しかして、実施形態に係る通知システム1は、施設等に異常が発生したことを予約者の通信端末に自動的に通知するので、管理者が電話連絡等を行わなくても、異常の発生を知らずに予約者が施設を訪れてしまうことが防止できる。その結果、実施形態に係る通知システム1は、(予約者と施設等の管理者の双方の)利便性の向上を図ることができる。
【0020】
(2)詳細
次に、実施形態に係る通知システム1(以下、通知システム1と略す。)の詳細について説明する。
【0021】
(2-1)施設
実施形態における施設7は、
図3に示すように、複数の会議室70及び複数の作業スペース71を有するオフィスビルである。また、実施形態における領域は、施設7が有する複数の会議室70及び複数の作業スペース71である。
【0022】
施設7の1階と3階のそれぞれに複数の会議室70が設けられている。複数の会議室70にはそれぞれ、会議室用の大型の机700と複数の椅子701が置かれている。
【0023】
また、施設7の1階と2階のそれぞれに1つ以上の作業スペース71が設けられている。複数の作業スペース71はそれぞれ、パーティション(間仕切り)などで区切られておらず、1台の机710と1脚の椅子711が置かれている。つまり、1台の机710と1脚の椅子711が置かれている領域が1つの作業スペース71となる。
【0024】
ただし、施設はオフィスビルに限定されず、領域は会議室70及び作業スペース71に限定されない。例えば、施設はホテルなどの宿泊施設でもよいし、その領域は宿泊施設の複数の客室、及び宿泊施設に付属するレストランなどでもよい。さらに、施設はスポーツクラブ、公共図書館、レンタルオフィス、などでも構わない。
【0025】
予約を希望する者(以下、予約希望者と呼ぶ。)は、施設予約システム3を利用して、施設7の会議室70又は作業スペース71を予約することができる。予約希望者は、例えば、自己が所有する通信端末2からネットワーク5を通じて施設予約システム3にアクセスすればよい。通信端末2は、例えば、予約希望者が携帯するスマートフォン、通信機能を備えたタブレット、ノートパソコンなどが好適である。なお、実施形態においては、通信端末2をスマートフォンと仮定する。通信端末2は、電気通信事業者の電気通信回線網を通じてインターネットなどのネットワーク5に接続し、ネットワーク5を介して施設予約システム3などと双方向に通信可能である(
図2参照)。
【0026】
(2-2)施設予約システム
施設予約システム3は、例えば、ネットワーク5を通じてアクセスする通信端末2に対して、予約専用のウェブページを配信する。予約希望者は、通信端末2を操作して、予約専用のウェブページに必要事項(予約希望者のメールアドレス、予約を希望する会議室70又は作業スペース71の番号、予約を希望する日時など)を入力する。
【0027】
施設予約システム3は、予約専用のウェブページに入力された必要事項に基づき、予約希望者の希望する会議室70又は作業スペース71の空き状況を確認する。なお、施設予約システム3は、各会議室70及び作業スペース71の予約状況を予約データベースに格納して管理している。予約データベースに格納されている予約情報は、個々の予約ごとに割り当てた固有の予約番号、予約者8の識別情報、予約者8のメールアドレス、予約した会議室又は作業スペース71の番号及び予約した日時(以下、予約時間と呼ぶ。)などを含んでいる。
【0028】
施設予約システム3は、予約希望者が希望した会議室70又は作業スペース71について、予約データベースの予約状況を参照し、予約希望者が希望する日時に空きがあれば、当該日時に予約希望者の予約を入れて予約データベースの予約状況を更新する。そして、施設予約システム3は、予約希望者が必要事項を入力した予約専用のウェブページを通じて、予約希望者(予約者8)の予約に割り当てられた予約番号を通信端末2に通知する。なお、施設予約システム3は、予約希望者が希望する日時に空きがない場合、予約専用のウェブページを通じて空きがないことを予約希望者の通信端末2に通知する。予約希望者は、通信端末2から予約専用のウェブページに再度アクセスし、予約を希望する会議室70又は作業スペース71の番号、予約を希望する日時などを変更すればよい。
【0029】
(2-3)異常検知システム
実施形態における施設7には、施設7内の異常を検知する異常検知システム4が設けられている。
【0030】
異常検知システム4は、複数の検知器40と、受信機41と、ゲートウェイ装置42と、を有している(
図2参照)。なお、
図2では3台の検知器40を図示しているが、検知器40の台数は3台に限定されない。
【0031】
複数の検知器40には、少なくとも火災を検知(感知)する火災感知器が含まれる。火災感知器は、煙検知器、熱感知器、炎感知器のうちの少なくとも1種類の火災感知器である。これらの火災感知器はそれぞれ、火災に伴って増大し得る物理量(煙、熱、炎)が所定のしきい値を超える状態が所定時間以上継続したときに火災報知信号を発報する。
【0032】
また、複数の検知器40には、セキュリティ関係の検知器(例えば、監視カメラ、赤外線による人体検知器など)が含まれても構わない。さらに、複数の検知器40には、施設7に設置されている設備(照明器具、空調機器、電気設備など)の障害を検知する検知器が含まれても構わない。例えば、空調機器の障害を検知する検知器は、空調機器の吹き出し口から室内に吹き出される風(空気)の温度に基づいて空調機器の障害を検知すればよい。また、電気設備の障害を検知する検知器は、施設7に設置されている分電盤の主幹ブレーカ及び複数の分岐ブレーカの状態に基づいて電気設備の障害を検知すればよい。
【0033】
ここで、実施形態における検知器40は、すべて火災感知器と仮定する。なお、複数の検知器40は、会議室70及び作業スペース71のそれぞれの天井に設置されることが好ましい(
図3参照)。しかして、実施形態における異常検知システム4は、自動火災報知システムである。
【0034】
受信機41は、信号線L1を介して複数の検知器40と電気的に接続されている(
図2参照)。受信機41は、検知器40が発報(送信)する火災報知信号を信号線L1を介して受信する。なお、複数の検知器40は、自己に割り当てられた固有の識別符号を火災報知信号に付与することが好ましい。受信機41は、火災報知信号に付与されている識別符号に基づいて、火災報知信号の送信元である検知器40が設置されている場所、すなわち、火災の発生場所(火元)を知ることができる。
【0035】
火災報知信号を受信した受信機41は、施設7内に設置されている火災報知機から火災の発生及び火元を知らせる警報音を発生させる。また、受信機41は、専用回線を通じて施設7の最寄りの消防署に火災の発生を報知することが好ましい。
【0036】
ゲートウェイ装置42は、ネットワーク5を通じて受信機41(異常検知システム4)と他のシステム(通知システム1、施設予約システム3など)の間の通信を中継する装置である。ゲートウェイ装置42は、受信機41から送信される火災報知信号を火災報知データに変換し、火災報知データを含むIP(インターネット・プロトコル)パケットを生成してネットワーク5に送出する。ゲートウェイ装置42から送出(送信)されるIPパケットは、ネットワーク5を通じて通知システム1に受信される。
【0037】
あるいは、ゲートウェイ装置42は、異常検知システム4の外からの要求に対して、異常発生の有無の応答を返すように動作するAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を実装してもよい。
【0038】
(2-4)通知システム
通知システム1は、
図1に示すように、第1通信部11と、第2通信部12と、制御部10と、を備える。
【0039】
第1通信部11は、通信端末2と双方向に通信する機能を有している。例えば、第1通信部11は、電気通信事業者の電気通信回線網を通じて通信端末2と双方向に通信可能に構成される。あるいは、第1通信部11は、電気通信回線網からネットワーク5に接続し、ネットワーク5を介して通信端末2と双方向に通信可能に構成されてもよい。
【0040】
第2通信部12は、異常検知システム4のゲートウェイ装置42から送信されるIPパケットを受信する機能を有している。第2通信部12は、例えば、第1通信部11と同様に、電気通信回線網からネットワーク5に接続し、ネットワーク5を介してIPパケットを受信可能である(
図2参照)。ただし、第1通信部11と第2通信部12が共通の通信方式(通信プロトコル)を使用して通信する場合、1つの通信モジュールで第1通信部11と第2通信部12が実現されても構わない。
【0041】
制御部10は、第2通信部12で受信するIPパケットから異常検知システム4の火災報知データを取得する。また、制御部10は、火災報知データを取得した場合、施設予約システム3から第1通信部11及び第2通信部12のいずれかが受信するIPパケットから予約データベースの予約状況のデータを取得する。なお、制御部10が施設予約システム3から取得する予約状況のデータは、少なくとも、予約された利用開始時刻が火災報知データを取得した時点よりも後の予約状況のデータを含む。ただし、制御部10が施設予約システム3から取得する予約状況のデータに、予約された利用開始時刻が火災報知データを取得した時点以前の予約状況のデータが含まれても構わない。
【0042】
制御部10は、施設予約システム3から受け取った予約状況のデータを参照して利用開始時刻が最も早い予約番号を抽出する。制御部10は、抽出した予約番号に対応する予約者8のメールアドレスを取得する。制御部10は、取得したメールアドレスを宛先とし、予約番号、予約者8の氏名、予約時間、施設7で火災が発生したことを知らせる文章などのテキスト(文字情報)を含む電子メールを作成し、作成した電子メールを第1通信部11から送信させる。
【0043】
ここで、制御部10は、電子メールに代えて、あるいは電子メールとともに、サービス事業者が提供するプッシュ通知(Push Notification)のサービスを利用して、予約者8の通信端末2に施設7の異常(火災発生)を送信(通知)しても構わない。
【0044】
制御部10は、1つ以上のプロセッサ及びメモリを主構成とするコンピュータシステムを含む。制御部10は、コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラム(本開示の実施形態に係るプログラム)を1つ以上のプロセッサが実行することによって実現される。プログラムは、メモリにあらかじめ記録されてもよい。また、プログラムは、電気通信回線を通じて提供されてもよい。さらに、プログラムは、プロセッサが読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。プロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1つ以上の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0045】
なお、制御部10、第1通信部11及び第2通信部12は、1つの筐体内に収容されても構わないし、2つ以上の筐体に分散して収容されても構わない。また、後述する制御部10の一部の機能がクラウドコンピューティング等によって実現されても構わない。
【0046】
さらに、制御部10、第1通信部11及び第2通信部12は、他のシステム、例えば、施設予約システム3とハードウェア構成の一部又は全部を共用しても構わない。言い換えると、実施形態に係る通知システム1は、施設予約システム3の機能の一部として実現されても構わない。
【0047】
(2-5)通知システムの動作説明
次に、通知システム1の動作について、
図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0048】
施設7で火災が発生すると、異常検知システム4から通知システム1に火災報知データが送信される(
図4のステップS1)。
【0049】
通知システム1は、異常検知システム4から火災報知データを受信すると、施設予約システム3に対して、施設7の予約状況のデータを要求する(
図4のステップS2)。
【0050】
施設予約システム3は、通知システム1の要求に応じて、施設7の予約状況のデータを通知システム1に通知する(
図4のステップS3)。
【0051】
通知システム1は、施設予約システム3から受け取った予約状況のデータに基づき、施設7(会議室70及び作業スペース71)を予約している予約者8のメールアドレスに電子メールを送信して火災発生を通知する(
図4のステップS4)。
【0052】
通知システム1から送信される電子メールは、予約者8の通信端末2で受信される。そして、通信端末2は、受信した電子メールを画面に表示することにより、施設7に異常(火災)が発生していることを予約者8に知らせる。
【0053】
ところで、施設7(会議室70及び作業スペース71)を予約している予約者8が複数存在する場合、予約時間が近い予約者8に対して優先的に異常を知らせることが望まれる。ゆえに、通知システム1の制御部10は、施設予約システム3から取得する予約状況に基づき、予約時間までの残時間が短い予約者8の電子メールアドレスに対して、優先的に電子メールを送信して火災発生を通知することが好ましい。
【0054】
上述のように通知システム1は、施設7に異常(火災)が発生したことを予約者8の通信端末2に自動的に通知するので、施設7の管理者が予約者8に電話連絡等を行わなくても、異常の発生を知らずに予約者8が施設7を訪れてしまうことを防止できる。その結果、通知システム1は、予約者8と施設7の管理者の双方にとって、利便性の向上を図ることができる。
【0055】
(3)通知システムの変形例
以下、通知システム1の幾つかの変形例を説明する。ただし、以下に説明する各変形例の通知システム1の構成は、実施形態の通知システム1の構成と共通である。したがって、各変形例の通知システム1の構成の図示は省略する。
【0056】
(3-1)変形例1
変形例1の通知システム1は、予約者8の位置情報に関連した追加の情報を、予約者8に通知するように構成されている。なお、予約者8の位置情報については、例えば、予約者8が携帯する通信端末2から取得可能である。
【0057】
すなわち、予約者8が携帯する通信端末2は、準天頂衛星システム(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)、GPS、GLONASS、Galileo、BeiDouなどのGNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用する測位機能を有する場合がある。つまり、通信端末2は、測位衛星の信号を受信可能な場合に、GNSSを利用する測位機能によって自機の位置(予約者8の位置)を測位することができる。通信端末2は、GNSSを利用する測位機能によって測位した位置の情報(予約者8の位置情報)を、ネットワーク5を通じて通知システム1に通知することができる。
【0058】
なお、施設7及び領域(会議室70及び作業スペース71)への入退を管理する入退管理システムが施設7内に設けられている場合、通知システム1は、入退管理システムから予約者8の入退情報(位置情報)を取得しても構わない。
【0059】
あるいは、施設7及び領域(会議室70及び作業スペース71)に屋内位置情報システム(LPS)が施設7内に設けられている場合、通知システム1は、LPSから予約者8の位置情報を取得しても構わない。LPSは、施設7内に設置されている多数のスキャナを有しており、予約者8の通信端末2とスキャナとの間でBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)に準拠した無線通信を行うことにより、予約者8の位置を特定することができる。
【0060】
変形例1の通知システム1における制御部10は、通信端末2から取得する予約者8の位置情報と施設7の位置情報を比較する。予約者8の位置情報が施設7の位置情報と一致する場合、制御部10は、予約者8に推奨される行動に関する情報を、追加の情報に含める。例えば、制御部10は、施設7で火災が発生しているので直ちに施設7の外に避難することを推奨する文字情報(テキストメッセージなど)を、電子メールによって予約者8のメールアドレス宛に送信すればよい。施設7内又は施設7の近くにいる予約者8は、通信端末2に届いた電子メールを見て、直ちに避難行動を取ることができる。さらに、制御部10は、施設7内における避難経路を記した地図情報を、予約者8の通信端末2に送信しても構わない。
【0061】
また、予約者8の位置情報が施設7の位置情報と一致しない場合、制御部10は、異常が発生した施設7を除く別の施設に関する情報を、追加の情報に含めてもよい。例えば、制御部10は、施設予約システム3から別の施設の予約状況を取得し、別の施設の会議室等の空き状況の情報を、電子メールによって予約者8のメールアドレス宛に送信すればよい。例えば、自宅から施設7に向かう途中の予約者8は、通信端末2に届いた電子メールを見て、施設予約システム3にアクセスして別の施設を予約を試みることができる。
【0062】
上述のように変形例1の通知システム1は、施設7(会議室70及び作業スペース71)の異常に関する情報に加えて、予約者8の居場所に応じた追加情報を通信端末2に通知するので、利便性の更なる向上を図ることができる。
【0063】
(3-2)変形例2
変形例2の通知システム1は、施設7内で異常が発生した場所(例えば、火災の火元)に関する情報を予約者8の通信端末2に送信するように構成されている。
【0064】
変形例2の通知システム1における制御部10は、異常検知システム4から火災の火元の情報(例えば、3階の会議室70が火元であるというような情報)を取得することができる。制御部10は、異常検知システム4から取得した火災の火元の情報を含む電子メールを予約者8のメールアドレス宛に送信する。予約者8は、通信端末2に届いた電子メールによって、施設7内の火元の場所を知ることができる。
【0065】
しかして、変形例2の通知システム1は、施設7内の異常が発生した場所(例えば、火災の火元)に関する情報を予約者8に知らせることにより、予約者8に的確な行動、例えば、火元を避けて避難する行動を取らせやすくなるという利点がある。
【0066】
(3-3)変形例3
変形例3の通知システム1は、施設7内で異常が発生した場所に応じて、異常に関する情報の送信先を選択するように構成されている。なお、選択の対象となる送信先は、例えば、施設予約システム3の予約データベースの予約状況に含まれる、予約者8のメールアドレスである。
【0067】
例えば、施設7の3階で発生した小火(ぼや)がすぐに消火された場合、火元に近い3階の会議室70及び作業スペース71は使用できないが、2階及び1階の会議室70及び作業スペース71は使用できることがある。
【0068】
そこで、変形例3の通知システム1における制御部10は、使用できない3階の会議室70及び作業スペース71を予約している予約者8のメールアドレスを、異常の発生を知らせる電子メールの宛先とする。また、制御部10は、使用可能な1階、2階の会議室70及び作業スペース71を予約している予約者8のメールアドレスを、異常の発生を知らせる電子メールの宛先としない。
【0069】
しかして、変形例3の通知システム1は、異常が発生した場所に応じて、異常に関する情報の送信先を選択するので、必要な予約者8にだけ異常に関する情報を通知することができる。その結果、変形例3の通知システム1は、利便性の更なる向上を図ることができる。
【0070】
(3-4)変形例4
変形例4の通知システム1は、施設7を予約済みの予約者8だけでなく、施設7を予約可能な予約者、例えば、施設予約システム3にユーザー登録済みであって、連絡用のメールアドレスが施設予約システム3に登録されている人にも通知するように構成されている。
【0071】
例えば、変形例4の通知システム1における制御部10は、実際の予約者8に加えて、火災が発生した施設7を過去に利用したことのあり、かつ、火災発生時点の前後に予約のない人のメールアドレスを施設予約システム3から取得する。そして、制御部10は、施設予約システム3から取得した予約者8(予約済みの人、及び予約していないが予約可能な人)のメールアドレス、異常の発生を知らせる電子メールの宛先とする。
【0072】
しかして、変形例4の通知システム1は、施設7に異常が発生した時点で予約済みの予約者8だけでなく、その時点又はその時点以降に予約する人を含めた、利用予約可能な予約者全員に異常に関する情報を通知することができる。その結果、変形例4の通知システム1は、利便性の更なる向上を図ることができる。
【0073】
(4)実施形態に係る通知方法及びプログラム
以下、実施形態に係る通知方法を採用すれば、専用の制御部10、第1通信部11、第2通信部12を用いなくても、実施形態に係る通知システム1と同等の機能を実現することができる。
【0074】
すなわち、実施形態に係る通知方法は、施設7(会議室70及び作業スペース71)の利用予約が可能な予約者8に対して、施設7で発生した異常に関する情報を通知する通知方法である。実施形態に係る通知方法は、異常に関する情報を受信する受信ステップと、異常に関する情報を受信した場合に、予約者8の通信端末2へ異常に関する情報を送信する送信ステップと、を有する。
【0075】
実施形態に係る通知方法によれば、専用の制御部10、第1通信部11及び第2通信部12を用いなくても、実施形態に係る通知システム1と同等の機能を実現することができ、予約者8と施設7の管理者の双方にとって、利便性の向上を図ることができる。
【0076】
また、実施形態に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、実施形態に係る通知方法を実行させる。なお、実施形態に係るプログラムを実行する1以上のプロセッサは、制御部10が備えるコンピュータシステムのプロセッサでもよいし、施設予約システム3が備えるコンピュータシステムのプロセッサでもよい。あるいは、実施形態に係るプログラムを実行する1以上のプロセッサは、クラウドコンピューティングで実現されてもよい。
【0077】
実施形態に係るプログラムによれば、汎用のコンピュータシステム等を用いて、実施形態に係る通知システム1と同等の機能を実現することができ、予約者8と施設7の管理者の双方にとって、利便性の向上を図ることができる。
【0078】
(5)まとめ
本開示の第1の態様に係る通知システム(1)は、施設(7)及び施設(7)の一部の領域(会議室70;作業スペース71)の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者(8)に対して、施設(7)及び領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する。第1の態様に係る通知システム(1)は、第1通信部(11)と、第2通信部(12)と、制御部(10)と、備える。第1通信部(11)は、予約者(8)との連絡用の通信端末(2)と通信する。第2通信部(12)は、異常に関する情報を受信する。制御部(10)は、第2通信部(12)が異常に関する情報を受信した場合、異常に関する情報を第1通信部(11)から通信端末(2)へ送信させる。
【0079】
第1の態様に係る通知システム(1)は、施設(7)及び施設(7)の一部の領域に異常が発生したことを予約者(8)の通信端末(2)に自動的に通知するので、利便性、特に予約者(8)と施設(7)を管理する管理者の双方の利便性の向上を図ることができる。
【0080】
本開示の第2の態様に係る通知システム(1)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る通知システム(1)において、異常に関する情報は、施設(7)及び領域の少なくとも一方で発生した火災に関する情報を含むことが好ましい。
【0081】
第2の態様に係る通知システム(1)は、施設(7)等で発生した火災に関する情報を予約者(8)に知らせることにより、火災発生時の安全確保に貢献できる。
【0082】
本開示の第3の態様に係る通知システム(1)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る通知システム(1)において、異常に関する情報は、施設(7)及び領域の少なくとも一方に設置されている設備の障害に関する情報を含むことが好ましい。
【0083】
第3の態様に係る通知システム(1)は、設備の障害に関する情報を予約者(8)に知らせることにより、予約者(8)に善後策を講じさせる時間を与えて利便性の更なる向上を図ることができる。
【0084】
本開示の第4の態様に係る通知システム(1)は、第1~第3のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る通知システム(1)において、制御部(10)は、所定の場合、第2通信部(12)が異常に関する情報を受信した時点から予約時間までの残時間が短い予約者(8)との連絡用の通信端末(2)に対して、異常に関する情報を優先的に第1通信部(11)から送信させることが好ましい。所定の場合とは、施設(7)及び領域の少なくとも一方を、異なる予約時間で利用予約を行っている複数の予約者(8)が存在する場合であることが好ましい。
【0085】
第4の態様に係る通知システム(1)は、予約時間までの残時間が短い予約者(8)に優先的に異常に関する情報を知らせることにより、予約者(8)にとっての利便性の更なる向上を図ることができる。
【0086】
本開示の第5の態様に係る通知システム(1)は、第1~第4のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る通知システム(1)において、制御部(10)は、第2通信部(12)が異常に関する情報を受信した時点における予約者(8)の位置情報を取得することが好ましい。制御部(10)は、位置情報に関連した追加の情報を第1通信部(11)から通信端末(2)へ送信させることが好ましい。
【0087】
第5の態様に係る通知システム(1)は、位置情報に関連した追加の情報を予約者(8)に知らせることにより、予約者(8)にとっての利便性の更なる向上を図ることができる。
【0088】
本開示の第6の態様に係る通知システム(1)は、第5の態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る通知システム(1)において、制御部(10)で取得される位置情報が、施設(7)及び領域の少なくとも一方の位置情報と一致する場合、制御部(10)は、予約者(8)に推奨される行動に関する情報を、追加の情報に含めることが好ましい。
【0089】
第6の態様に係る通知システム(1)は、予約者(8)に推奨される行動、例えば、施設(7)等に火災が発生している場合、予約者(8)に直ちに避難行動を取らせることができる。
【0090】
本開示の第7の態様に係る通知システム(1)は、第5の態様との組合せにより実現され得る。第7の態様に係る通知システム(1)において、制御部(10)で取得される位置情報が、施設(7)及び領域のいずれの位置情報とも一致しない場合、制御部(10)は、異常が発生した施設(7)及び領域を除く別の施設及び領域の少なくとも一方に関する情報を、追加の情報に含めることが好ましい。
【0091】
第7の態様に係る通知システム(1)は、予約者(8)に別の施設等に関する情報を知らせることにより、予約者(8)が別の施設を利用する手助けを行い、予約者(8)にとっての利便性の更なる向上を図ることができる。
【0092】
本開示の第8の態様に係る通知システム(1)は、第1~第7のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第8の態様に係る通知システム(1)において、制御部(10)は、異常が発生した施設(7)及び領域に関する情報を取得し、取得した情報を第1通信部(11)から通信端末(2)へ送信させることが好ましい。
【0093】
第8の態様に係る通知システム(1)は、施設(7)等の異常が発生した場所に関する情報を予約者(8)に知らせることにより、予約者(8)に的確な行動を取らせやすくなる。その結果、第8の態様に係る通知システム(1)は、利便性の更なる向上を図ることができる。
【0094】
本開示の第9の態様に係る通知システム(1)は、第1~第8のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第9の態様に係る通知システム(1)において、制御部(10)は、異常が発生した施設(7)及び領域に応じて、異常に関する情報の送信先を選択することが好ましい。
【0095】
第9の態様に係る通知システム(1)は、異常が発生した場所に応じて、異常に関する情報の送信先を選択するので、必要な予約者(8)にだけ異常に関する情報を通知することができる。その結果、第9の態様に係る通知システム(1)は、利便性の更なる向上を図ることができる。
【0096】
本開示の第10の態様に係る通知システム(1)は、第1~第9のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第10の態様に係る通知システム(1)において、第2通信部(12)は、異常を検知する異常検知システム(4)から異常に関する情報を受信するように構成されることが好ましい。異常検知システム(4)は、施設(7)及び領域の少なくとも一方に設置される1つ以上の検知器(40)と、検知器(40)の検知結果を受信する受信機(41)と、を有することが好ましい。検知器(40)は、施設(7)及び領域における物理量に基づいて異常を検知することが好ましい。
【0097】
第10の態様に係る通知システム(1)は、異常検知システム(4)で検知される施設(7)等の異常を予約者(8)に知らせることにより、施設(7)等を管理する管理者にとっての利便性の更なる向上を図ることができる。
【0098】
本開示の第11の態様に係る通知方法は、施設(7)及び施設の一部の領域の少なくとも一方の利用予約が可能な予約者(8)に対して、施設(7)及び領域の少なくとも一方で発生した異常に関する情報を通知する。第11の態様に係る通知方法は、異常に関する情報を受信する受信ステップと、異常に関する情報を受信した場合に、予約者(8)との連絡用の通信端末(2)へ異常に関する情報を送信する送信ステップと、を有する。
【0099】
第11の態様に係る通知方法は、利便性の向上を図ることができる。
【0100】
本開示の第12の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第11の態様に係る通知方法を実行させる。
【0101】
第12の態様に係るプログラムは、利便性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0102】
1 通知システム
2 通信端末
4 異常検知システム
7 施設
8 予約者
10 制御部
11 第1通信部
12 第2通信部
40 検知器
41 受信機
70 会議室(領域)
71 作業スペース(領域)