IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ LINE株式会社の特許一覧

特開2023-24340デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム
<>
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図1
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図2
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図3
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図4
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図5
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図6
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図7
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図8
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図9
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図10
  • 特開-デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024340
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】デジタル資産の取引方法、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/38 20120101AFI20230209BHJP
   G06Q 40/04 20120101ALN20230209BHJP
【FI】
G06Q20/38 310
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121587
(22)【出願日】2022-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0103978
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ユホ
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA71
5L055BB51
(57)【要約】
【課題】デジタル資産の取引方法を提供する。
【解決手段】デジタル資産の取引方法は、ユーザ端末からデジタル資産の取引要求情報を受信するステップと、ブロックチェーンネットワークにより、取引要求情報を検証するステップと、取引要求情報の検証が済んだ場合、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産と関連付けられた情報を生成するステップとを含み、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産のレピュテーションを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサにより実行される、デジタル資産の取引方法において、
ユーザ端末からデジタル資産の取引要求情報を受信するステップと、
ブロックチェーンネットワークにより、前記取引要求情報を検証するステップと、
前記取引要求情報の検証が済んだ場合、前記ブロックチェーンネットワークにより、前記デジタル資産と関連付けられた情報を生成するステップとを含み、
前記デジタル資産と関連付けられた情報は、前記デジタル資産のレピュテーションを含む、デジタル資産の取引方法。
【請求項2】
前記レピュテーションを前記デジタル資産と関連付けられた基金に累積するステップをさらに含む、請求項1に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項3】
前記ブロックチェーンネットワークにより、前記取引要求情報を検証するステップは、
前記デジタル資産の取引要求情報に基づいて、前記デジタル資産のトランザクションを生成して保存するステップと、
前記デジタル資産に対する第1の署名鍵を生成して、前記ユーザ端末に転送するステップと、
前記デジタル資産に対する第2の署名鍵を生成して、前記生成された第2の署名鍵を前記デジタル資産と関連付けられて保存するステップとを含む、請求項1に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項4】
前記デジタル資産の還元要求情報を受信するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークにより、前記還元要求情報を検証するステップと、
前記還元要求情報の検証が済んだ場合、前記デジタル資産をバーンするステップとをさらに含む、請求項1に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項5】
前記還元要求情報を検証するステップは、
前記還元要求情報に含まれた暗号化鍵に基づいて、前記還元要求情報の転送者が前記デジタル資産の所有者であるか否かを判定するステップを含む、請求項4に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項6】
前記デジタル資産をバーンするステップは、
前記デジタル資産の還元要求情報に応じて、前記デジタル資産と関連付けられた基金を算出するステップと、
前記デジタル資産と関連付けられた情報を削除したり、前記デジタル資産と関連付けられた無効フラグを生成したりするステップと、
前記算出した基金を含む還元情報が前記還元要求情報の転送者に転送されるステップとを含む、請求項4に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項7】
前記還元要求情報の転送者から前記デジタル資産と関連付けられた基金の出金要求を受信するステップと、
前記デジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を前記転送者に送金したり、前記基金に相当する金額と関連付けられた情報を保存したりするステップとをさらに含み、
前記基金に相当する金額と関連付けられた情報は、前記還元要求情報の転送者と関連付けられた情報を含む、請求項4に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項8】
前記デジタル資産の取引がデジタル通貨を用いて実行される場合、デジタル通貨取引所により、前記デジタル資産の取引金額又はレピュテーションを現金に換算するステップをさらに含む、請求項1に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項9】
前記デジタル資産は、NFTベースのデジタル資産を含む、請求項1に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項10】
前記デジタル資産と関連付けられた情報は、前記デジタル資産の取引と関連付けられた取引日時、作成者、購入者、販売者及び価格の少なくとも一つに関する情報、又は、所有権情報をさらに含む、請求項1に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項11】
少なくとも一つのプロセッサにより実行される、デジタル資産の取引方法において、
ブロックチェーンネットワークにデジタル資産の取引要求情報を転送するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークにより、前記取引要求情報の検証が済んだ場合、前記デジタル資産と関連付けられた情報を受信して確認するステップとを含み、
前記デジタル資産と関連付けられた情報は、前記デジタル資産のレピュテーションを含む、デジタル資産の取引方法。
【請求項12】
前記デジタル資産と関連付けられた情報から前記デジタル資産の取引日時、作成者、購入者、販売者又は価格に関する情報を抽出して出力するステップをさらに含む、請求項11に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項13】
前記デジタル資産の還元要求情報を転送するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークにより、前記還元要求情報に基づいて前記還元要求の検証が済んだ場合、前記デジタル資産のバーン情報を受信するステップとをさらに含む、請求項11に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項14】
前記バーン情報に基づいて、前記デジタル資産の復元不可メッセージ又は還元された基金を出力するステップをさらに含む、請求項13に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項15】
前記デジタル資産と関連付けられた基金の出金要求を転送するステップと、
前記還元要求情報に基づいて算出された前記デジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を支払ったり、前記基金に相当する金額と関連付けられた情報を出力したりするステップとをさらに含み、
前記金額と関連付けられた情報は、前記還元要求情報の転送者と関連付けられた情報を含む、請求項13に記載のデジタル資産の取引方法。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載のデジタル資産の取引方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項17】
デジタル資産の取引システムであって、
通信モジュールと、
メモリと、
前記メモリと連結され、前記メモリに含まれたコンピュータ読み取り可能な少なくとも一つのプログラムを実行するように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、
前記少なくとも一つのプログラムは、
ユーザ端末からデジタル資産の取引要求情報を受信し、
ブロックチェーンネットワークにより、前記取引要求情報を検証し、
前記取引要求情報の検証が済んだ場合、前記ブロックチェーンネットワークにより、前記デジタル資産と関連付けられた情報を生成するための命令語を含み、
前記デジタル資産と関連付けられた情報は、前記デジタル資産のレピュテーションを含む、デジタル資産の取引システム。
【請求項18】
前記少なくとも一つのプログラムは、前記レピュテーションを前記デジタル資産と関連付けられた基金に累積するための命令語を含む、請求項17に記載のデジタル資産の取引システム。
【請求項19】
デジタル資産の取引システムであって、
通信モジュールと
メモリと、
前記メモリと連結され、前記メモリに含まれたコンピュータ読み取り可能な少なくとも一つのプログラムを実行するように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、
前記少なくとも一つのプログラムは、
ブロックチェーンネットワークにデジタル資産の取引要求情報を転送し、
前記ブロックチェーンネットワークにより、前記取引要求情報の検証が済んだ場合、前記デジタル資産と関連付けられた情報を受信して確認するための命令語を含み、
前記デジタル資産と関連付けられた情報は、前記デジタル資産のレピュテーションを含む、デジタル資産の取引システム。
【請求項20】
前記少なくとも一つのプログラムは、
前記デジタル資産の還元要求情報を転送し、
前記ブロックチェーンネットワークにより、前記還元要求情報に基づいて前記還元要求の検証が済んだ場合、前記デジタル資産のバーン情報を受信するための命令語を含む、請求項19に記載のデジタル資産の取引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、デジタル資産の取引方法及びシステムに関し、具体的には、ブロックチェーンネットワーク(blockchain network)ベースのデジタル資産の取引方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、様々なオンラインプラットフォーム上で、ゲームアイテム、デジタルコンテンツ及び仮想通貨などのようなデジタル資産の取引が活発に行われている。一般に、デジタル資産が作成されて提供されるプラットフォーム上で、プラットフォーム運営者及びユーザ間にデジタル資産の購入及び売買が実行されているが、このようなプラットフォームとは独立的に運営される私設取引システム上におけるデジタル資産の取引、又は、個人間デジタル資産の取引が多くなっている。例えば、オンラインゲームプラットフォーム上では、ゲームプレーヤーのための衣装や武器などのような様々なゲームアイテムが取引されており、私設取引システムを介してユーザ間でゲームアイテムが後続的に取引される場合、その価格が上昇することもできる。
【0003】
しかしながら、デジタル資産を作成したプラットフォームの運営者が提供する取引サービスでなく、他の流通経路を介して当該デジタル資産が取引される場合、取引の当事者間にデジタル資産に対する代価が適切に転送されなかったり、代価が支払われた後にもデジタル資産の譲渡が行われなかったりするなど、取引事故が発生し得る。また、デジタル資産を作成したプラットフォームの運営が中断されたり、デジタル資産に対する関心が低下したりして取引が行われない場合、当該デジタル資産の実質的な価値がないにもかかわらず、ダミーデータとして存在する恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、前記問題点を解決するためのデジタル資産の取引方法、プログラム及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、方法、装置又はコンピュータ読取り可能な記憶媒体に保存されたコンピュータプログラムを含む多様な方式により具現化できる。
【0006】
本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引方法は、ユーザ端末からデジタル資産の取引要求情報を受信するステップと、ブロックチェーンネットワークにより、取引要求情報を検証するステップと、取引要求情報の検証が済んだ場合、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産と関連付けられた情報を生成するステップとを含み、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産のレピュテーション(reputation)を含む。
【0007】
本開示の他の実施例に係るデジタル資産の取引方法は、ブロックチェーンネットワークにデジタル資産の取引要求情報を転送するステップと、ブロックチェーンネットワークにより、取引要求情報の検証が済んだ場合、デジタル資産と関連付けられた情報を受信して確認するステップとを含み、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産のレピュテーションを含む。
【0008】
本開示のまた他の実施例によれば、デジタル資産の取引方法をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【0009】
本開示のまた他の実施例によれば、デジタル資産の取引システムが提供される。デジタル資産の取引システムは、通信モジュールと、メモリと、メモリと連結され、メモリに含まれたコンピュータ読み取り可能な少なくとも一つのプログラムを実行するように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、少なくとも一つのプログラムは、ユーザ端末からデジタル資産の取引要求情報を受信し、ブロックチェーンネットワークにより、取引要求情報を検証し、取引要求情報の検証が済んだ場合、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産と関連付けられた情報を生成するための命令語を含む。
【0010】
本開示のまた他の実施例によれば、デジタル資産の取引システムが提供される。デジタル資産の取引システムは、通信モジュールと、メモリと、メモリと連結され、メモリに含まれたコンピュータ読み取り可能な少なくとも一つのプログラムを実行するように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、少なくとも一つのプログラムは、ブロックチェーンネットワークにデジタル資産の取引要求情報を転送し、ブロックチェーンネットワークにより、取引要求情報の検証が済んだ場合、デジタル資産と関連付けられた情報を受信して確認するための命令語を含み、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産のレピュテーションを含む。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一部の実施例によれば、デジタル資産と関連付けられたレピュテーションに関する情報を生成して、これをデジタル資産と関連付けられた基金に累積することで、デジタル資産の後続取引がない場合にも、当該デジタル資産の永久的な価値に対する補償が可能である。すなわち、デジタル資産を作成したプラットフォームの運営が中断されたり、デジタル資産に対する関心が低下したりして取引が行われない場合にも、デジタル資産の所有者には、当該デジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額が還元されるため、デジタル資産の所有者の損害を防止できる。
【0012】
本開示の一部の実施例によれば、デジタル資産を取引する際、デジタル資産と関連付けられたレピュテーションに関する情報をデジタル資産と関連付けられた情報として購入者に提供し、デジタル資産と関連付けられたレピュテーションは、デジタル資産が継続的に取引される都度にデジタル資産と関連付けられた基金に累積され、購入者は当該デジタル資産の価値を容易に認識できるので、デジタル資産の取引を活性化できる。
【0013】
本開示の一部の実施例によれば、ブロックチェーンネットワークを介して、デジタル資産の取引要求情報又は還元要求情報を検証することで、デジタル資産を作成したプラットフォームの運営者が提供する取引サービスでなく、他の流通経路を介して当該デジタル資産が取引される場合にも、デジタル資産と関連付けられたデータの偽造や改ざんなどのような取引事故を防止できる。
【0014】
本開示の効果は、これに制限されず、言及されない他の効果等は、特許請求の範囲の記載から本開示が属する技術分野における通常の知識を有した者(“当業者”という)に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の実施例等は、以下の添付図面に基づいて説明する。ここで、類似の参照番号は類似の要素を示すが、これに限定されるものではない。
図1】本開示の一実施例に係るデジタル資産取引プラットフォーム上で、販売者及び購入者間にデジタル資産の取引データを管理する方法の例を示す図である。
図2】本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引サービスを提供するために、情報処理システムが複数のユーザ端末と通信できるように連結された構成を示す概要図である。
図3】本開示の一実施例に係るユーザ端末及び情報処理システムを示すブロック図である。
図4】本開示の一実施例に係る情報処理システムの内部構成を示す機能的なブロック図である。
図5】本開示の一実施例に係るユーザ端末、情報処理システムの取引管理部、ブロックチェーンサーバ及び価値管理部間において、デジタル資産の取引が実行される方法を示すフローチャートである。
図6】本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引が実行されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図7】本開示の一実施例に係るユーザ端末、情報処理システムの取引管理部、ブロックチェーンサーバ及び価値管理部間において、デジタル資産のバーンが実行される方法を示すフローチャートである。
図8】本開示の一実施例に係るデジタル資産のバーンが実行されるユーザインタフェースの例を示す図である。
図9】本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引方法を示すフローチャートである。
図10】本開示の一実施例に係るデジタル資産のバーン方法を示すフローチャートである。
図11】本開示の一実施例に係るユーザ端末によるデジタル資産の取引方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<発明の概要>
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、レピュテーションをデジタル資産と関連付けられた基金に累積するステップをさらに含む。
【0017】
一実施例によれば、ブロックチェーンネットワークにより、取引要求情報を検証するステップは、デジタル資産の取引要求情報に基づいて、デジタル資産のトランザクションを生成して保存するステップと、デジタル資産に対する第1の署名鍵を生成して、ユーザ端末に転送するステップと、デジタル資産に対する第2の署名鍵を生成して、生成された第2の署名鍵をデジタル資産と関連付けして保存するステップとを含む。
【0018】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、デジタル資産の還元要求情報を受信するステップと、ブロックチェーンネットワークにより、還元要求情報を検証するステップと、還元要求情報の検証が済んだ場合、デジタル資産をバーン(burn)するステップとをさらに含む。
【0019】
一実施例によれば、還元要求情報を検証するステップは、還元要求情報に含まれた暗号化鍵に基づいて、還元要求情報の転送者がデジタル資産の所有者であるか否かを判定するステップを含む。
【0020】
一実施例によれば、デジタル資産をバーンするステップは、デジタル資産の還元要求情報に応じて、デジタル資産と関連付けられた基金を算出するステップと、デジタル資産と関連付けられた情報を削除したり、デジタル資産と関連付けられた無効フラグを生成したりするステップと、算出した基金を含む還元情報が還元要求情報の転送者に転送されるステップとを含む。
【0021】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、還元要求情報の転送者からデジタル資産と関連付けられた基金の出金要求を受信するステップと、デジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を転送者に送金したり、基金に相当する金額と関連付けられた情報を保存したりするステップとをさらに含み、基金に相当する金額と関連付けられた情報は、還元要求情報の転送者と関連付けられた情報を含む。
【0022】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、デジタル資産の取引がデジタル通貨を用いて実行される場合、デジタル通貨取引所(crypto exchange)により、デジタル資産の取引金額又はレピュテーションを現金に換算するステップをさらに含む。
【0023】
一実施例によれば、デジタル資産は、NFT(non-fungible token)ベースのデジタル資産を含む。
【0024】
一実施例によれば、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産の取引と関連付けられた取引日時、作成者、購入者、販売者及び価格の少なくとも一つに関する情報、又は、所有権情報をさらに含む。
【0025】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、デジタル資産と関連付けられた情報からデジタル資産の取引日時、作成者、購入者、販売者又は価格に関する情報を抽出して出力するステップをさらに含む。
【0026】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、デジタル資産の還元要求情報を転送するステップと、ブロックチェーンネットワークにより、還元要求情報に基づいて還元要求の検証が済んだ場合、デジタル資産のバーン情報を受信するステップとをさらに含む。
【0027】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、バーン情報に基づいて、デジタル資産の復元不可メッセージ又は還元された基金を出力するステップをさらに含む。
【0028】
一実施例によれば、デジタル資産の取引方法は、デジタル資産と関連付けられた基金の出金要求を転送するステップと、還元要求情報に基づいて算出されたデジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を支払ったり、基金に相当する金額と関連付けられた情報を出力したりするステップとをさらに含み、基金に相当する金額と関連付けられた情報は、還元要求情報の転送者と関連付けられた情報を含む。
【0029】
一実施例によれば、デジタル資産の取引システムの少なくとも一つのプログラムは、レピュテーションをデジタル資産と関連付けられた基金に累積するための命令語を含む。
【0030】
一実施例によれば、デジタル資産の取引システムの少なくとも一つのプログラムは、デジタル資産の還元要求情報を転送し、ブロックチェーンネットワークにより、還元要求情報に基づいて還元要求の検証が済んだ場合、デジタル資産のバーン情報を受信するための命令語を含む。
【0031】
<発明の詳細な説明>
以下、本開示の実施のための具体的な内容を添付図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明では、本開示の要旨を不要に不明瞭にする恐れがある場合、公知の機能や構成に関する具体的な説明は省略する。
【0032】
添付図面において、同一又は対応する構成要素には同一の参照符号が付与される。また、以下の実施例の説明において、同一又は対応する構成要素の重複記載は省略され得る。しかしながら、構成要素に関する記載が省略されても、そのような構成要素が、ある実施例に含まれないものと意図してはならない。
【0033】
開示の実施例の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付図面に基づいて後述する実施例を参照すれば明確になる。しかしながら、本開示は、以下で開示される実施例に限定されず、互いに異なる多様な形態で具現化され得る。但し、本実施例は、本開示が完全になるようにし、本開示が当業者に発明のカテゴリを正確に認識させるために提供されるだけである。
【0034】
本明細書で使用される用語について簡略に説明し、開示の実施例について具体的に説明する。本明細書で使用される用語は、本開示での機能を考慮しつつ、可能な限り現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは関連分野に従事する技術者の意図又は判例、新技術の出現などにより変化し得る。また、特定の場合は出願人が任意で選定した用語もあり得るが、これらの意味は当該発明の説明の部分において詳細に記載する。よって、本開示で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本開示の全般にわたった内容に基づいて定義されるべきである。
【0035】
本明細書では、文脈上において明確に特定しない限り、単数の表現は複数の表現を含み、複数の表現は単数の表現を含むことができる。明細書の全般に渡り、ある部分がある構成要素を「含む」とする際、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むこともできることを意味する。
【0036】
また、明細書で使用される「モジュール」又は「部(ユニット)」という用語は、ソフトウェアやハードウェア構成要素を意味し、「モジュール」又は「部」はある役割を実行する。しかしながら、「モジュール」又は「部」はソフトウェアやハードウェアに限定される意味ではない。「モジュール」又は「部」は、アドレッシング可能な保存媒体にあるように構成してもよく、一つ又はそれ以上のプロセッサを再生させるように構成してもよい。したがって、一例として、「モジュール」又は「部」は、ソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素、タスク構成要素のような構成要素、並びに、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ又は変数のうちで少なくとも一つを含むことができる。構成要素と「モジュール」又は「部」は、内部で提供される機能はさらに小さい数の構成要素及び「モジュール」又は「部」で結合されたり、追加的な構成要素と「モジュール」又は「部」にさらに分離されたりできる。
【0037】
本開示の一実施例によれば、「モジュール」又は「部」はプロセッサ及びメモリで具現化され得る。「プロセッサ」は汎用プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、制御器、マイクロ制御器、状態マシンなどを含むように広く解釈されるべきである。いくつかの環境では、「プロセッサ」は特定用途向け半導体(ASIC)、プログラム可能なロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)等を称することもできる。「プロセッサ」は、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサの組合せ、DSPコアと結合した一つ以上のマイクロプロセッサの組合せ、若しくは、任意の他のそのような構成等の組合せのような処理デバイスの組合せを称することもできる。また、「メモリ」は電子情報を記憶可能な任意の電子コンポーネントを含むように広く解釈されるべきである。「メモリ」は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)、PROM(Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、磁気又は光学データ記憶装置、レジスタなどのようなプロセッサ-読み取り可能な媒体の多様な類型を称することもできる。プロセッサがメモリから情報を読み取り/読み取ったりメモリに情報を記録できる場合、メモリはプロセッサと電子通信状態にあると言われる。プロセッサに集積されたメモリはプロセッサと電子通信状態にある。
【0038】
本開示において、「デジタル資産(digital asset)」は、任意のユーザに対して使用、賃貸、共有、所有などの権利または権限が付与されるデジタルデータ形式からなる資産を称することができる。デジタル資産は、デジタル文書、音楽、イメージ、映像などのようなデジタルコンテンツや、売買、譲渡及び流通が可能であり、デジタル媒体又は機器に保存されたり、デジタル媒体を介して転送されたりするデジタルデータを含むが、これに限定されるものではない。例えば、デジタル資産は、音楽、ロゴ、イラスト、その他の形態のイメージ/映像のようなコンテンツ、ゲームアイテム及び仮想通貨などを含むことができる。他の例において、デジタル資産は、NFT(Non-Fungible Token)ベースのデジタル資産を含むことができる。
【0039】
本開示において、「レピュテーション(reputation)」は、デジタル資産の取引価格とは別に管理されるデジタル資産と関連付けられた永久的な価値を称することができる。レピュテーションは、デジタル資産が取引される都度に、その取引価格の一部又は別途の手数料に相当する金額により決定され、当該デジタル資産と関連付けられた基金に累積される。また、デジタル資産の所有者の申請又は他の理由により、当該デジタル資産がバーンされる場合、これと関連付けられた基金は、当該デジタル資産の所有者に還元されることができる。
【0040】
本開示において、「非代替性トークン(NFT: Non-Fungible Token)」は、各々固有な価値を有するトークン又はデジタル資産であって、各トークン間の互換が不可能な形態の電子的な形態の通貨や証書などを意味しうる。例えば、NFTは、イーサリアムのようなブロックチェーンベースの暗号資産形態で具現化できるが、これに限定されるものではない。NFTは、電子的な形態のゲームアイテム、写真、イラスト及び文書などのように固有な番号の資産や利益を示すデジタル資産として使用され得る。
【0041】
図1は、本開示の一実施例に係るデジタル資産取引プラットフォーム上で、販売者112、122及び購入者114、124間にデジタル資産116、126の取引データを管理する方法の例を示す図である。図に示すように、B2Cマーケット(business to consumer market)110を運営するデジタル資産取引プラットフォーム上で、当該プラットフォームのユーザ間でデジタル資産116が取引されるように管理できる。さらには、C2Cマーケット(consumer to consumer market)120を運営する他のデジタル資産取引プラットフォーム上で、当該プラットフォームのユーザ間でデジタル資産126が取引されるように管理できる。図1では、デジタル資産116、126は別の番号として表示したが、同じデジタル資産を称すことができる。すなわち、デジタル資産116、126は、B2Cマーケット110でプラットフォーム運営者112により作成されて購入者114に販売された後、当該デジタル資産の購入者又はその購入者から譲り受けた他のユーザ122が、C2Cマーケット120で他の購入者124に販売でき、関連データはデジタル資産取引プラットフォーム上で管理できる。
【0042】
一実施例において、「B2Cマーケット」は、デジタル資産の作成者及び購入者間の取引が実行されるプラットフォーム又はサービスを称することができる。例えば、オンラインゲーム製作社又はオンラインゲームプラットフォーム運営社は、B2Cマーケットを介して、ゲーム上で使用される様々なアイテムをデジタル資産としてゲームユーザらに販売できる。一方、「C2Cマーケット」は、デジタル資産の購入者又は所有者が、他のユーザに当該デジタル資産を販売できる、B2Cマーケットとは独立した他のデジタル資産取引プラットフォーム又はサービスを称することができる。例えば、オンラインゲーム製作社からゲーム上でゲームアイテムを購入したユーザは、C2Cマーケットを介して、他の購入者に一定の取引代金を受けてゲームアイテムを販売できる。
【0043】
一実施例において、販売者112、122及び購入者114、124間にデジタル資産116、126の取引118、128は、購入者114、124の取引要求情報の転送によって開始することができる。例えば、購入者114、124は、自分のユーザ端末を用いて、ブロックチェーンネットワーク(またはブロックチェーンサーバ)又は外部サーバ(例えば、情報処理システム)に取引要求情報を転送できる。このとき、購入者114、124がデジタル資産の購入代価として支払った価格の一部又は購入の取引手数料は、デジタル資産のレピュテーション130として、情報処理システムによりデジタル資産と関連付けられた基金に累積される(119、129)。デジタル資産と関連付けられた基金には、当該デジタル資産の後続取引が発生する都度に決定されるレピュテーションが累積される。
【0044】
一実施例において、購入者114、124などのようなデジタル資産116、126の所有者によりデジタル資産のバーンが要求される場合、当該デジタル資産と関連付けられた基金は、所有者に還元されるように処理できる。すなわち、デジタル資産がバーンされる場合、当該デジタル資産の所有者は、ユーザ端末を介してデジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額の出金要求を情報処理システムに転送できる。このように、デジタル資産の取引価格と別にレピュテーションを算出し、レピュテーションを当該デジタル資産と関連付けられた基金に累積管理することで、デジタル資産の後続取引がそれ以上無かったり、デジタル資産と関連付けられたプラットフォーム又はサービスの運営が中断されたりした場合、当該デジタル資産の所有者は、基金の還元によりデジタル資産のレピュテーションに相当する金額を受け取り、デジタル資産取引プラットフォーム上でのダミーデータは最小限のリソースを消耗するように処理される。例えば、オンラインゲームプラットフォームのユーザは、当該プラットフォーム運営社の事情によりゲームサービスの提供が中断される場合、又は、デジタル資産を活用するサービスの中断によりデジタル資産が消滅予定である場合、デジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を受け取ることができ、オンラインゲームプラットフォーム上での当該デジタル資産に対するデータは削除又は無効フラグとして管理される。
【0045】
一実施例において、デジタル資産の取引、その取引と関連付けられて決定されるレピュテーション及び基金などに関する情報は、情報処理システムに連結されて運営されるブロックチェーンネットワークにより生成、保存及び管理される。このとき、デジタル資産の取引要求の検証又はレピュテーションの決定、デジタル資産のバーン要求の検証、基金の還元要求の検証などは、ブロックチェーンネットワークにより実行される。また、デジタル資産の取引、レピュテーションの決定、デジタル資産のバーン、基金の還元などのようなデジタル資産の取引行為と関連付けられて当該デジタル資産の所有者又は所有者の要求に対する認証又は検証は、所有者と関連付けられて生成された電子署名又は署名鍵を用いて実行される。
【0046】
図2は、本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引サービスを提供するために、情報処理システム230が複数のユーザ端末210_1、210_2、210_3と通信できるように連結された構成を示す概要図である。情報処理システム230は、ネットワーク220を介して、複数のユーザ端末210_1、210_2、210_3に、デジタル資産の取引サービスが提供されるシステムを含むことができる。一実施例において、情報処理システム230は、デジタル資産の取引サービスと関連付けられたコンピュータ実行可能なプログラム(例えば、ダウンロード可能なアプリケーション)や、データの保存、提供及び実行できる一つ以上のサーバ装置及び/又はデータベースや、クラウドコンピューティング(cloud computing)サービスベースの一つ以上の分散コンピュータ装置及び/又は分散データベースを含むことができる。情報処理システム230により提供されるデジタル資産の取引サービスは、複数のユーザ端末210_1、210_2、210_3の各々に設置されたデジタル資産取引アプリケーションを介してユーザに提供できる。
【0047】
複数のユーザ端末210_1、210_2、210_3は、ネットワーク220を介して情報処理システム230と通信できる。ネットワーク220は、複数のユーザ端末210_1、210_2、210_3及び情報処理システム230間の通信が可能であるように構成できる。ネットワーク220は、設置環境に応じて、例えば、イーサネット(Ethernet)、PLC(Power Line Communication)、電話線通信装置及びRS-serial通信などのような有線ネットワーク、移動通信網、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi、Bluetooth及びZigBeeなどのような無線ネットワーク又はその組合せからなることができる。通信方式は制限されず、ネットワーク220を含むことができる通信網(例えば、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網、衛星網等)を活用する通信方式だけでなく、ユーザ端末210_1、210_2、210_3間の近距離無線通信も含まれる。例えば、ネットワーク220は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broad band network)、インターネットなどのネットワークの一つ以上の任意のネットワークを含むことができる。また、ネットワーク220は、バス型ネットワーク、スター型ネットワーク、リング型ネットワーク、メッシュ型ネットワーク、スター-バス型ネットワーク、ツリーまたは階層(hierarchical)ネットワークなどを含むネットワークトポロジーの任意の一つ以上を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0048】
図2では、携帯電話端末210_1、タブレット端末210_2及びPC端末210_3をユーザ端末の例として示したが、これに限定されず、ユーザ端末210_1、210_2、210_3は、有線及び/又は無線通信が可能であり、デジタル資産取引アプリケーションが設置されて実行できる任意のコンピューティング装置であり得る。例えば、ユーザ端末は、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーションシステム、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレットPC、ゲームコンソール(game console)、ウェアラブルデバイス(wearable device)、IoT(internet of things)デバイス、VR(virtual reality)デバイス、AR(augmented reality)デバイスなどを含むことができる。また、図2では、3つのユーザ端末210_1、210_2、210_3がネットワーク220を介して情報処理システム230と通信するものと示したが、これに限定されず、異なる数のユーザ端末がネットワーク220を介して情報処理システム230と通信するように構成されることもできる。
【0049】
情報処理システム230は、デジタル資産取引アプリケーションが動作するユーザ端末210_1、210_2、210_3からデジタル資産の取引を要求するための入力を受信できる。デジタル資産の取引を要求するための入力が受信される場合、情報処理システム230は、デジタル資産の取引のアプリケーションが動作するユーザ端末210_1、210_2、210_3間のデジタル資産の取引管理サービス及び/又はデジタル資産の価値管理サービスを提供できる。
【0050】
一実施例によれば、デジタル資産の取引サービスを提供するために、情報処理システム230は、ユーザ端末210_1、210_2、210_3から取引要求情報又は還元要求情報を受信し、ユーザ端末210_1、210_2、210_3に、デジタル資産と関連付けられた情報を転送できる。ここで、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産の取引と関連付けられた取引日時、作成者、購入者、販売者及び価格に関する情報、又は、所有権情報を含むことができる。例えば、デジタル資産の取引要求の入力が受信される場合、情報処理システム230は、取引要求情報を検証し、検証が済んだ場合、デジタル資産と関連付けられた情報を生成してユーザ端末に転送できる。
【0051】
図3は、本開示の一実施例に係るユーザ端末210及び情報処理システム230を示すブロック図である。ユーザ端末210は、デジタル資産取引アプリケーションが実行可能であり、有/無線通信が可能な任意のコンピュータ装置を称することができ、例えば、図2の携帯電話端末210_1、タブレット端末210_2及びPC端末210_3などを含むことができる。図に示すように、ユーザ端末210は、メモリ312、プロセッサ314、通信モジュール316及び入出力インタフェース318を含むことができる。これと同様に、情報処理システム230は、メモリ332、プロセッサ334、通信モジュール336及び入出力インタフェース338を含むことができる。図3に示すように、ユーザ端末210及び情報処理システム230は、各々の通信モジュール316、336を用いて、ネットワーク220を介して情報及び/又はデータが通信できるように構成できる。また、入出力装置320は、入出力インタフェース318を介して、ユーザ端末210に情報及び/又はデータを入力したり、ユーザ端末210から生成された情報及び/又はデータを出力したりするように構成できる。
【0052】
メモリ312、332は、非一時的な任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むことができる。一実施例によれば、メモリ312、332は、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、ディスクドライブ、SSD(solid state drive)及びフラッシュメモリ(flash memory)などのような永久的な大容量記憶装置(permanent mass storage device)を含むことができる。他の例として、ROM、SSD、フラッシュメモリ及びディスクドライブなどのような永久的な大容量記憶装置は、メモリとは区分される別途の永久記憶装置としてユーザ端末210又は情報処理システム230に含まれることができる。また、メモリ312、332には、オペレーティングシステムと少なくとも一つのプログラムコード(例えば、ユーザ端末210に設置されて駆動されるデジタル資産取引アプリケーションなどのためのコード)が保存され得る。
【0053】
このようなソフトウェア構成要素は、メモリ312、332とは別途のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からローディングできる。このような別途のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、このようなユーザ端末210及び情報処理システム230に直接連結可能な記録媒体を含むことのできるが、例えば、フロッピードライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ及びメモリカードなどのようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むことができる。他の例として、ソフトウェア構成要素等は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体でなく、通信モジュールを介してメモリ312、332にローディングされることもできる。例えば、少なくとも一つのプログラムは、開発者又はアプリケーションの設置ファイルを配信するファイル配信システムが、ネットワーク220を介して提供するファイルにより設置されるコンピュータプログラム(例:デジタル資産の取引サービスを提供するアプリケーション)に基づいてメモリ312、332にローディングされることができる。
【0054】
プロセッサ314、334は、基本的な算術、ロジック及び入出力演算を実行することで、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成できる。命令は、メモリ312、332又は通信モジュール316、336によりプロセッサ314、334に提供され得る。例えば、プロセッサ314、334は、メモリ312、332のような記録装置に保存されたプログラムコードによって受信される命令を実行するように構成できる。
【0055】
通信モジュール316、336は、ネットワーク220を介して、ユーザ端末210と情報処理システム230とが互いに通信するための構成や機能が提供でき、ユーザ端末210及び/又は情報処理システム230が、他のユーザ端末又は他のシステム(例えば、別途のクラウドシステム、別途のデジタル資産の取引管理システム、デジタル資産の価値管理システム、別途のブロックチェーンネットワークなど)と通信するための構成や機能が提供できる。一例として、ユーザ端末210のプロセッサ314がメモリ312などのような記録装置に保存されたプログラムコードによって生成した要求(例えば、デジタル資産の取引要求やデジタル資産の還元要求)は、通信モジュール316の制御により、ネットワーク220を介して情報処理システム230に伝達され得る。反対に、情報処理システム230のプロセッサ334の制御により提供される制御信号や命令が、通信モジュール336及びネットワーク220を経て、ユーザ端末210の通信モジュール316を介してユーザ端末210に受信され得る。例えば、ユーザ端末210は、情報処理システム230から通信モジュール316を介してデジタル資産と関連付けられた情報又はデジタル資産のバーン情報を受信できる。
【0056】
入出力インタフェース318は、入出力装置320とのインタフェースのための手段であり得る。一例として、入力装置はイメージセンサを含むカメラ、キーボード、マイクロホン、マウスなどのような装置を含み、出力装置はディスプレイ、スピーカ、ハプティック(触覚)フィードバックデバイス(haptic feedback device)などのような装置を含むことができる。他の例として、入出力インタフェース318は、タッチスクリーンなどのように入力及び出力を実行するための構成及び機能が一つに統合された装置とのインタフェースのための手段であり得る。例えば、ユーザ端末210のプロセッサ314がメモリ312にローディングされたコンピュータプログラムの命令を処理する際に、情報処理システム230や他のユーザ端末が提供する情報及び/又はデータを用いて構成されるサービス画面やコンテンツなどが、入出力インタフェース318を介してディスプレイに表示され得る。図3では、入出力装置320がユーザ端末210に含まれないように示したが、これに限定されず、ユーザ端末210と一体に構成することもできる。また、情報処理システム230の入出力インタフェース338は、情報処理システム230と連結するか、又は、情報処理システム230が含むことのできる入力や出力のための装置(図示せず)とのインタフェースのための手段であり得る。図3では、入出力インタフェース318、338がプロセッサ314、334と別途に構成された要素として示したが、これに限定されず、入出力インタフェース318、338がプロセッサ314、334に含まれるように構成することもできる。
【0057】
ユーザ端末210及び情報処理システム230は、図3に示す構成要素よりも多くの構成要素を含むことができる。しかしながら、大部分の従来技術による構成要素を明確に示す必要はない。一実施例によれば、ユーザ端末210は、前述した入出力装置320の少なくとも一部を含むように具現化できる。また、ユーザ端末210は、送受信機(transceiver)、GPS(Global Positioning system)モジュール、カメラ、各種センサ及びデータベースなどのような他の構成要素をさらに含むことができる。例えば、ユーザ端末210がスマートフォンである場合、一般にスマートフォンが有する構成要素を含むことができ、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、カメラモジュール、各種物理的なボタン、タッチパネルを用いたボタン、入出力ポート及び振動のための振動器などのような多様な構成要素がユーザ端末210にさらに含まれるように具現化できる。
【0058】
一実施例によれば、ユーザ端末210のプロセッサ314は、デジタル資産取引アプリケーション又はウェブブラウザアプリケーションなどが動作するように構成できる。このとき、当該アプリケーションと関連付けられたプログラムコードがユーザ端末210のメモリ312にローディングできる。アプリケーションが動作する際に、ユーザ端末210のプロセッサ314は、入出力装置320から提供された情報及び/又はデータを入出力インタフェース318を介して受信したり、通信モジュール316を介して情報処理システム230から情報及び/又はデータを受信したりでき、受信された情報及び/又はデータを処理してメモ312に保存できる。また、このような情報及び/又はデータは、通信モジュール316を介して情報処理システム230に提供できる。
【0059】
デジタル資産取引アプリケーションが動作される際に、プロセッサ314は、入出力インタフェース318と連結されたタッチスクリーンやキーボードなどのような入力装置により入力又は選択されたテキストやイメージなどが受信でき、受信されたテキスト及び/又はイメージをメモリ312に保存したり、通信モジュール316及びネットワーク220を介して情報処理システム230に提供したりできる。例えば、プロセッサ314は、タッチスクリーンやキーボードなどのような入力装置を介して、デジタル資産の取引要求などを受信できる。これにより受信された要求及び/又は情報は、通信モジュール316及びネットワーク220を介して情報処理システム230に提供できる。
【0060】
ユーザ端末210のプロセッサ314は、入出力装置320、他のユーザ端末、情報処理システム230及び/又は複数の外部システムから受信された情報及び/又はデータを管理、処理及び/又は保存するように構成できる。プロセッサ314により処理された情報及び/又はデータは、通信モジュール316及びネットワーク220を介して情報処理システム230に提供できる。ユーザ端末210のプロセッサ314は、入出力インタフェース318を介して、入出力装置320に情報及び/又はデータを転送して出力できる。例えば、プロセッサ314は、受信した情報及び/又はデータをユーザ端末の画面に表示できる。
【0061】
情報処理システム230のプロセッサ334は、複数のユーザ端末210及び/又は複数の外部システムから受信された情報及び/又はデータを管理、処理及び/又は保存するように構成できる。プロセッサ334により処理された情報及び/又はデータは、通信モジュール336及びネットワーク220を介してユーザ端末210に提供できる。
【0062】
図4は、本開示の一実施例に係る情報処理システム230の内部構成を示す機能的なブロック図である。図に示すように、情報処理システム230(または情報処理システム230のプロセッサ)は、取引管理部410、価値管理部420及びブロックチェーンサーバ430を含むことができる。
【0063】
取引管理部410は、ユーザ端末から受信したデジタル資産の取引要求情報をブロックチェーンサーバ430に転送できる。このとき、ブロックチェーンサーバ430は、デジタル資産の取引要求情報を検証し、デジタル資産と関連付けられた情報を生成できる。付加的又は代替的に、取引管理部410は、デジタル資産の取引要求情報に基づいて、デジタル資産と関連付けられた情報を生成及び保存できる。例えば、取引管理部410は、デジタル資産の取引要求情報に含まれた購入者、販売者、取引日時及び取引価格などに基づいて、当該デジタル資産と関連付けられた情報を生成できる。取引管理部410は、トランザクションが存在するデジタル資産の後続取引の取引要求情報をユーザ端末から受信した場合、当該デジタル資産と関連付けられた情報を更新できる。
【0064】
一実施例によれば、取引管理部410は、デジタル資産の取引又は所有者の検証や認証に使用される署名鍵を生成できる。例えば、取引管理部410は、署名鍵の生成のために非対称鍵暗号化方式(asymmetric key cryptography)を利用できる。取引管理部410は、デジタル資産の取引要求情報に応じて、当該デジタル資産に対する第1の署名鍵(例えば、秘密鍵)を生成してユーザ端末に転送できる。また、取引管理部410は、デジタル資産に対する第2の署名鍵(例えば、公開鍵)を生成してデジタル資産と関連付けられて保存できる。このとき、デジタル資産を購入した所有者は、第2の署名鍵に対応する第1の署名鍵を用いて、デジタル資産の所有者であることを証明できる。
【0065】
一実施例において、取引管理部410がユーザ端末から受信したデジタル資産の取引要求情報に含まれたデジタル資産の取引価格は、デジタル通貨の単位で表示できる。このとき、取引管理部410は、外部のデジタル資産取引所(例えば、暗号通貨取引所(crypto exchange))を介して、デジタル資産の取引金額又はレピュテーションを現金に換算した情報をデジタル資産と関連付けられた情報に含めることができる。
【0066】
一実施例において、取引管理部410は、ユーザ端末からデジタル資産と関連付けられた情報要求(例えば、デジタル資産の取引日時、作成者、購入者、販売者又は価格情報)を受信できる。このとき、取引管理部410は、デジタル資産と関連付けられた情報をユーザ端末に転送できる。
【0067】
一実施例によれば、取引管理部410は、ユーザ端末からデジタル資産の還元要求情報を受信できる。取引管理部410は、デジタル資産の還元要求情報に含まれた秘密鍵に基づいて、還元要求情報の転送者がデジタル資産の所有者であるか否かを判定できる。デジタル資産の所有者が還元要求情報の転送者であると判定された場合、取引管理部410は、デジタル資産のバーンのために、還元要求情報をブロックチェーンサーバ430に転送できる。
【0068】
価値管理部420は、ブロックチェーンサーバ430によりデジタル資産の取引要求情報の検証が済んだ場合、ユーザ端末からデジタル資産のレピュテーションに相当する金額を受けることができる。例えば、デジタル資産のレピュテーションは、デジタル資産の価格に相当する金額の一部により算出できる。他の例において、デジタル資産のレピュテーションは、デジタル資産の取引手数料により算出できる。また、デジタル資産の後続取引が発生する場合、デジタル資産のレピュテーションは新しく生成でき、以前取引で算出されたレピュテーションと異なることができる。例えば、第1の購入者が最初のデジタル資産の作成者からデジタル資産を購入する場合、レピュテーションをデジタル資産の購入価格の20%と決定できる。次に、第1の購入者から第2の購入者が当該デジタル資産を購入する場合、そのレピュテーションをデジタル資産の購入価格の10%と決定できる。算出されたデジタル資産のレピュテーションは、価値管理部420により、デジタル資産と関連付けられた基金に累積される。
【0069】
一方、価値管理部420は、ブロックチェーンサーバ430によりデジタル資産の還元要求の検証が済んだ後に当該デジタル資産のバーンが決定された場合、ユーザ端末からデジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額の出金を要求する情報を受信できる。また、価値管理部420は、デジタル資産のバーンが決定された場合、ユーザ端末にデジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を支払ったり、基金に相当する金額と関連付けられた情報を保存したりできる。ここで、基金に相当する金額と関連付けられた情報は、デジタル資産の還元要求情報の転送者と関連付けられた情報を含むことができる。
【0070】
ブロックチェーンサーバ430は、ネットワーク440を介してブロックチェーンネットワーク450と連結され、ブロックチェーンネットワーク450により実行されるデジタル資産の取引要求情報の検証や還元要求の検証などを管理できる。一般に、ブロックチェーンネットワーク450は、共有された台帳(ledger)を用いて、デジタル資産のトランザクショントランザクション(transaction)を生成、保存及び更新できる分散環境のシステムであり得る。ブロックチェーンネットワーク450は、デジタル資産の取引要求情報の検証や還元要求の検証などのために、脱中央集権化又は分散されたコンセンサスプロトコル(decentralized consensus mechanism)を利用できる。特に、ブロックチェーンネットワーク450に連結された全ての検証ノード(validating node)(例えば、情報処理システム(またはデジタル資産の取引システム)230)は、同一のトランザクションに対して同一(または合意された)のコンセンサスアルゴリズムを実行することで、そのトランザクションを検証又は承認できる。ブロックチェーンネットワーク450は、このような脱中央集権化した構造及びコンセンサスアルゴリズムを利用するため、第3者によるデジタル資産のトランザクションの偽造や改ざんを防止できる。
【0071】
一実施例において、ブロックチェーンネットワーク450は、デジタル資産の取引と関連付けられたデータを記録する一つ以上のブロックが連結されて構成される。また、生成されたブロックは、一つ以上のノードに同様に保存及び維持され得る。情報処理システム(またはデジタル資産の取引システム)から生成及びアップデートされるデジタル資産と関連付けられた情報を含むブロック等は、ブロックチェーンネットワーク450に転送されて保存及び維持され得る。
【0072】
図5は、本開示の一実施例に係るユーザ端末、情報処理システムの取引管理部、ブロックチェーンサーバ及び価値管理部間において、デジタル資産の取引が実行される方法を示すフローチャートである。
【0073】
図に示すように、ユーザ端末510は、情報処理システムの取引管理部520を介して、ブロックチェーンサーバ(またはブロックチェーンネットワーク)530にデジタル資産の取引要求情報を転送できる(512)。デジタル資産の取引要求は、ユーザのユーザ端末510に対するユーザ入力(図示せず)により開始することができる。
【0074】
ブロックチェーンサーバ530は、取引管理部520から受信したデジタル資産の取引要求情報に含まれたトランザクション情報を検証できる(532)。このとき、ブロックチェーンサーバ530は、デジタル資産の取引要求情報の検証のために、分散されたコンセンサスプロトコル(decentralized consensus mechanism)を利用できる。検証が済んだ場合、ブロックチェーンサーバ530は、デジタル資産と関連付けられた情報を生成してブロックチェーンネットワークに記録できる(534)。デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産の取引日時、購入者、販売者及び価格に関する情報を含むことができ、デジタル資産の作成者又は現在の所有権に関する情報をさらに含むことができる。
【0075】
ブロックチェーンサーバ530により、デジタル資産の取引要求情報に対する検証が済んだ場合、価値管理部540は、ブロックチェーンサーバ530からデジタル資産のレピュテーションに相当する金額を受け取って、デジタル資産と関連付けられた基金に累積できる(536)。例えば、デジタル資産のレピュテーションは、デジタル資産の価格に相当する金額の一部により算出できる。他の例において、デジタル資産のレピュテーションは、デジタル資産の取引手数料により算出できる。デジタル資産の後続取引が発生する場合、デジタル資産のレピュテーションは新しく生成でき、以前取引に算出されたレピュテーションと異なることができる。他の実施例によれば、価値管理部540は、ブロックチェーンサーバ530から当該金額を受けず、ブロックチェーンサーバ530から当該金額情報などを受信してデータの形態で記録することができる。このとき、データは、デジタル資産のレピュテーションに相当する現金の所有者に関する情報を含むことができる。
【0076】
図6は、本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引が実行されるユーザインタフェースの例を示す図である。図に示すように、ユーザは、ユーザ端末のディスプレイ上に表示されるユーザインタフェースに対する第1の動作610又は第2の動作620により、デジタル資産の取引要求を実行できる。
【0077】
第1の動作610は、例えば、ゲームアイテムの取引のためのB2Cマーケットを介して、デジタル資産の取引要求のためのユーザインタフェースの使用例を示す。第1の動作610では、ゲームサービスが提供される画面612において、デジタル資産(例、ゲームアイテム)を購入するアイコン614が表示される。ユーザは、ゲームを実行する途中に画面612上に表示されたアイコン614をタッチ入力して、デジタル資産の取引要求を開始することができる。
【0078】
第2の動作620は、例えば、ゲームアイテムの取引のためのC2Cマーケット用デジタル資産取引アプリケーションを介して、デジタル資産の取引要求のためのユーザインタフェースの使用例を示す。第2の動作620では、デジタル資産取引アプリケーションにより提供される画面上に、デジタル資産を購入するアイコン622及びデジタル資産と関連付けられた情報624、626、628が表示される。ユーザは、デジタル資産取引アプリケーションにより提供される画面上のアイコン622をタッチ入力して、デジタル資産の取引要求を開始することができる。このとき、取引するデジタル資産に関連付けられた情報が画面と共に表示され得る。
【0079】
一実施例において、デジタル資産に関連付けられた情報は、デジタル資産の取引情報624、デジタル資産のトランザクション626及びデジタル資産の取引相場628が表示され得る。デジタル資産の取引情報624は、デジタル資産の現在価格、レピュテーション及び現在デジタル資産の所有者情報を含むことができる。デジタル資産のトランザクション626は、取引日時、販売者、購入者、取引価格、取引価格の換算価格及びデジタル資産と関連付けられた基金に関する情報を含むことができる。ここで、換算価格は、デジタル資産の取引がユーザ居住国の基準通貨でない外国通貨又はデジタル通貨で取引される場合、取引当時の為替レートによって両替された金額又は取引当時のデジタル通貨取引所の相場によって換算された価格として表示され得る。
【0080】
図7は、本開示の一実施例に係るユーザ端末、情報処理システムの取引管理部、ブロックチェーンサーバ及び価値管理部間において、デジタル資産のバーンが実行される方法を示すフローチャートである。
【0081】
図に示すように、ユーザ端末710は、情報処理システムの取引管理部720を介して、ブロックチェーンサーバ(またはブロックチェーンネットワーク)730にデジタル資産の還元要求情報を転送できる(712)。デジタル資産の還元要求は、ユーザのユーザ端末710に対するユーザ入力(図示せず)により開始することができる。
【0082】
ブロックチェーンサーバ730は、取引管理部720から受信したデジタル資産の還元要求情報に含まれたトランザクション情報を検証できる(732)。このとき、ブロックチェーンサーバ730は、デジタル資産の還元要求情報の検証のために分散されたコンセンサスプロトコルを利用できる。検証が済んだ場合、ブロックチェーンサーバ730がデジタル資産をバーンすることができる(734)。一実施例において、デジタル資産のバーンは、デジタル資産の作成者に当該デジタル資産の所有権を取り戻す方式により実行できる。このとき、当該デジタル資産は、元来の作成者により同じ形態で再作成又は再販売できる。図7では、ブロックチェーンサーバ730がデジタル資産をバーンすることを示したが、これに限定されず、デジタル資産のバーンが情報処理システムの他の構成要素(例えば、取引管理部720又は価値管理部740)により実行されることもできる。
【0083】
ブロックチェーンサーバ730によりデジタル資産の還元要求情報の検証が済んだ場合、ユーザ端末710は、還元済情報(またはデジタル資産のバーン情報)を取引管理部720により受信できる(714)。還元済情報は、ユーザ端末710のディスプレイ上にメッセージとして表示され得る。
【0084】
ブロックチェーンサーバ730により、デジタル資産の還元要求情報の検証及びデジタル資産のバーンが済んだ場合、ユーザ端末710は、価値管理部740にデジタル資産の基金に相当する金額の出金を要求できる(716)。また、ユーザ端末710の出金要求に応じて、価値管理部740は、ユーザ端末710にデジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額を支払うことができる(718)。さらには、ブロックチェーンサーバ730(または情報処理システムの他の構成要素)は、デジタル資産と関連付けられた情報を削除したり、デジタル資産と関連付けられた無効フラグを生成したりすることで、デジタル資産のバーンを記録できる。
【0085】
図8は、本開示の一実施例に係るデジタル資産のバーンが実行されるユーザインタフェースの例を示す図である。図に示すように、動作810は、C2Cマーケット用デジタル資産取引アプリケーションにより提供されるユーザインタフェースの使用例を示す。動作810において、ユーザインタフェースは、デジタル資産を還元するアイコン812及びデジタル資産の還元価値及びデジタル資産の復元不可メッセージ814を表示する。ユーザは、デジタル資産取引アプリケーションにより提供されるユーザインタフェース上において、アイコン812をタッチ入力してデジタル資産の還元要求を開始することができる。
【0086】
図9は、本開示の一実施例に係るデジタル資産の取引方法を示すフローチャートである。デジタル資産の取引方法900は、情報処理システム(または情報処理システムのプロセッサ)により実行され得る。デジタル資産の取引方法900は、情報処理システムのプロセッサがユーザ端末からデジタル資産の取引要求情報を受信することにより開始することができる(S910)。
【0087】
その後、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産の取引要求情報を検証できる(S920)。一実施例において、取引要求情報の検証は、ブロックチェーンネットワークの脱中央集権化又は分散されたコンセンサスプロトコルを用いて実行できる。
【0088】
取引要求情報の検証が済んだ場合、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産と関連付けられた情報を生成できる(S930)。ここで、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産の取引と関連付けられた取引日時、作成者、購入者、販売者及び価格に関する情報、又は、所有権情報を含むことができる。また、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産のレピュテーションを含むことができる。
【0089】
算出されたレピュテーションに相当する金額は、デジタル資産と関連付けられた基金に累積されることができる(S940)。例えば、デジタル資産のレピュテーションは、デジタル資産の価格に相当する金額の一部により算出できる。他の例において、デジタル資産のレピュテーションは、デジタル資産の取引手数料により算出できる。デジタル資産の後続取引が発生する場合、デジタル資産のレピュテーションは新しく生成でき、以前取引に算出されたレピュテーションと異なることができる。このとき、レピュテーションに相当する金額だけの現金又は仮想通貨で送金して基金に累積してもよく、または、別途の送金なしに当該金額情報などを受信してデータの形態で累積してもよい。
【0090】
図10は、本開示の一実施例に係るデジタル資産のバーン方法を示すフローチャートである。デジタル資産のバーン方法1000は、情報処理システム(または情報処理システムのプロセッサ)により実行できる。デジタル資産のバーン方法1000は、情報処理システムのプロセッサがユーザ端末からデジタル資産の還元要求情報を受信することにより開始することができる(S1010)。
【0091】
その後、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産の還元要求情報を検証できる(S1020)。一実施例において、還元要求情報の検証は、ブロックチェーンネットワークの脱中央集権化又は分散されたコンセンサスプロトコルを用いて実行できる。
【0092】
還元要求情報の検証が済んだ場合、ブロックチェーンネットワークにより、デジタル資産をバーンすることができる(S1030)。一実施例において、デジタル資産のバーンは、デジタル資産の作成者に当該デジタル資産の所有権を取り戻す方式により実行できるが、このとき、デジタル資産は、作成者により同じ形態で再作成又は再販売できる。
【0093】
ブロックチェーンサーバにより、デジタル資産の還元要求の検証及びデジタル資産のバーンが済んだ場合、情報処理システムのプロセッサは、ユーザ端末からデジタル資産の基金に相当する金額の出金要求を受信できる(S1040)。デジタル資産のバーンが決定された場合、プロセッサは、ユーザ端末の出金要求に応じて、デジタル資産と関連付けられた基金に相当する金額をユーザ端末に送金できる(S1050)。付加的又は代替的に、情報処理システムのプロセッサは、基金に相当する金額と関連付けられた情報を保存できる。ここで、基金に相当する金額と関連付けられた情報は、還元要求情報の転送者(またはユーザ端末)と関連付けられた情報を含むことができる。
【0094】
図11は、本開示の一実施例に係るユーザ端末によるデジタル資産の取引方法を示すフローチャートである。
【0095】
デジタル資産の取引方法1100は、ユーザ端末(またはユーザ端末のプロセッサ)により実行できる。デジタル資産の取引方法1100は、ユーザ端末のプロセッサがデジタル資産の取引要求情報を情報処理システムに転送することにより開始することができる(S1110)。
【0096】
取引要求情報の検証が済んだ場合、ユーザ端末のプロセッサは、デジタル資産と関連付けられた情報を受信できる(S1120)。ここで、デジタル資産と関連付けられた情報は、デジタル資産の価格、レピュテーション、所有者情報及びトランザクションを含むことができる。デジタル資産のトランザクションは、取引日時、販売者、購入者、取引価格、取引価格の換算価格及びデジタル資産と関連付けられた基金に関する情報を含むことができる。
【0097】
前述したデジタル資産の取引方法は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体にコンピュータ読み取り可能なコードとして具現化することもできる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムにより読み取り可能なデータが保存される全ての種類の記録装置を含む。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶装置などが挙げられる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ネットワークを介して連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式によりコンピュータ読み取り可能なコードが保存されて実行されることができる。そして、前述した実施例を具現化するための機能的な(functional)プログラム、コード及びコードセグメントは、本発明が属する技術分野におけるプログラマーにより容易に推論することができる。
【0098】
本開示の方法、動作又は技術は多様な手段により具現化できる。例えば、このような技術は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、若しくはこれらの組合せで具現化できる。本願の開示により説明された多様な例示的な論理的ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、若しくは両方の組合せで具現化できることを、当業者であれば理解できるはずである。ハードウェア及びソフトウェアのこのような相互の代替を明確に説明するために、多様な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びステップが、それらの機能的観点から一般的に前述された。そのような機能が、ハードウェアとして具現化されるか、若しくは、ソフトウェアとして具現化されるかは、特定アプリケーション及び全体システムに付加される設計要求事項によって変化する。当業者は、各々の特定アプリケーションのために多様な方式により説明された機能を具現化することもできるが、そのような具現化は本開示の範囲から逸脱するものと解釈してはならない。
【0099】
ハードウェアの具現化において、技術の実行に利用されるプロセッシングユニットは、一つ以上のASIC、DSP、デジタル信号処理デバイス(digital signal processing devices DSPD)、プログラム可能な論理デバイス(programmable logic devices PLD)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(field programmable gate arrays FPGA)、プロセッサ、制御器、マイクロ制御器、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本開示に説明された機能を実行するように設計された他の電子ユニット、コンピュータ、若しくはこれらの組合せ内で具現化されることもできる。
【0100】
したがって、本開示により説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAや他のプログラム可能な論理デバイス、離散ゲートやトランジスタロジック、離散ハードウェアコンポーネント、若しくは、本願に説明された機能を実行するように設計されたもの等の任意の組合せで具現化又は実行されることもできる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、若しくは状態マシンであり得る。プロセッサは、また、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連付けられる一つ以上のマイクロプロセッサ、若しくは任意の他の構成の組合せで具現化されることもできる。
【0101】
ファームウェア及び/又はソフトウェアの具現化において、技術は、RAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、NVRAM(non-volatile random access memory)、PROM(programmable read-only memory)、EPROM(erasable programmable read-only memory)、EEPROM(electrically erasable PROM)、フラッシュメモリ、CD(compact disc)、磁気又は光学データストレージデバイスなどのようなコンピュータ読み取り可能な媒体上に保存された命令で具現化できる。命令は、一つ以上のプロセッサによって実行可能であり得、プロセッサが本開示に説明された機能の特定様態を実行するようにできる。
【0102】
ソフトウェアで具現化される場合、前記技術は、一つ以上の命令又はコードとしてコンピュータ読み取り可能な媒体上に保存されたり、コンピュータ読み取り可能な媒体を介して転送されたりできる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、ある場所から他の場所にコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含み、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体であり得る。非制限的な例として、このようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMや他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージや他の磁気ストレージデバイス、若しくは、所望のプログラムコードを命令又はデータ構造の形態に移送又は保存するために使用されることができ、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を含むことができる。また、任意の接続がコンピュータ読み取り可能な媒体として適切に称することができる。
【0103】
例えば、ソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、鉛線、デジタル加入者回線(DSL)、又は、赤外線、無線及びマイクロ波のような無線技術を用いて、ウェブサイト、サーバ又は他の遠隔ソースから転送される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、鉛線、デジタル加入者回線、又は、赤外線、無線及びマイクロ波などのような無線技術は、媒体の定義内に含まれる。本願で使用されたディスク(disk)及びディスク(disc)は、CD、レーザーディスク、光ディスク、DVD(digital versatile disc)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、ここで、通常、ディスク(disk)は磁気的にデータを再生するのに対し、ディスク(disc)はレーザーを用いて光学的にデータを再生する。前記組合せ等も、コンピュータ読み取り可能な媒体等の範囲内に含まれなければならない。
【0104】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、移動式ディスク、CD-ROM、又は、公知された任意の異なる形態の記憶媒体内に常駐することもできる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取る、或いは、記憶媒体に情報を書き込むように、プロセッサに連結することができる。代替的に、記憶媒体はプロセッサに統合されることもできる。プロセッサ及び記憶媒体はASIC内に存在することもできる。ASICはユーザ端末内に存在することもできる。代替的に、プロセッサ及び記憶媒体はユーザ端末で個別構成要素として存在することもできる。
【0105】
以上で説明された実施例が一つ以上の独立型コンピュータシステムで現在開示された主題の態様を活用するものとして記述しているが、本開示はこれに限定されず、ネットワークや分散コンピューティング環境のような任意のコンピューティング環境によって具現化できる。さらには、本開示における主題の態様は、複数のプロセッシングチップや装置で具現化することもでき、ストレージは、複数の装置に亘って同様に影響を受ける場合もある。このような装置は、PC、ネットワークサーバ及び携帯用装置を含むこともできる。
【0106】
本明細書では、本開示が一部の実施例によって説明されたが、本開示の発明が属する技術分野における当業者が理解し得る本開示から逸脱しない範囲内で多様な変形や変更が可能である。また、そのような変形や変更は、本明細書に添付された特許請求の範囲内に属するものと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0107】
110 B2Cマーケット
112 販売者
114 購入者
116 デジタル資産
118 取引
120 C2Cマーケット
122 販売者
124 購入者
126 デジタル資産
128 取引
130 レピュテーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11