(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024343
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】コネクタ、相手側コネクタ、およびコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/633 20060101AFI20230209BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
H01R13/633
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022122559
(22)【出願日】2022-08-01
(31)【優先権主張番号】202110890651.2
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】インチゥエン デヴィッド ワン
(72)【発明者】
【氏名】武正 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】フゥア フゥー
(72)【発明者】
【氏名】ダァオクァン ジェレミー ヂァン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン クリス ワン
(72)【発明者】
【氏名】リチィアン ジーノ ヤオ
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA02
5E021FA08
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC31
5E021FC36
5E021HC09
5E021HC31
5E021HC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コネクタと相手側コネクタとの迅速なロック解除を実現できるコネクタの提供。
【解決手段】コネクタは、ハウジング100と、ハウジング100に接続され、相手側コネクタ20の相手側ハウジング200にロックされるように構成されている弾性ラッチ110と、弾性ラッチ110に設けられているロック解除部材120とを備える。弾性ラッチ110が相手側ハウジング200にロックされると、ロック解除部材120は、相手側ハウジング200の外側に突出して、相手側ハウジング200の外側から触れることができるようになるため、ロック解除部材120を押すことによって、弾性ラッチ110を、相手側ハウジング200から離れたロック解除位置に動かすことができる。動作は非常に便利であり、コネクタと相手側コネクタとの迅速なロックおよびロック解除を実現することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタであって、
ハウジング(100)と、
前記ハウジング(100)に接続され、相手側コネクタ(20)の相手側ハウジング(200)にロックされるように構成されている弾性ラッチ(110)と、
前記弾性ラッチ(110)に設けられているロック解除部材(120)と
を備え、
前記弾性ラッチ(110)が前記相手側ハウジング(200)にロックされると、前記ロック解除部材(120)は、前記相手側ハウジング(200)の外側に突出して、前記相手側ハウジング(200)の外側から触れることができるようになるため、前記ロック解除部材(120)を押すことによって、前記弾性ラッチ(110)を、前記相手側ハウジング(200)から離れたロック解除位置に動かすことができる、コネクタ。
【請求項2】
前記ロック解除部材(120)は接続部(121)を含み、前記接続部(121)は、前記弾性ラッチ(110)に接続され、前記弾性ラッチ(110)に対して所定の距離だけ外方に突出している、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記弾性ラッチ(110)は、前記ハウジング(100)の軸方向に沿って所定の長さだけ延び、前記接続部(121)は、前記弾性ラッチ(110)の幅方向における中央位置に接続され、前記幅方向における前記接続部(121)の大きさは、前記弾性ラッチ(110)の幅よりも小さい、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記弾性ラッチ(110)は、
前記ハウジング(100)の外壁に接続された弾性カンチレバー(111)と、
前記弾性カンチレバー(111)の自由端に形成されたロック突起(112)とを含み、
前記接続部(121)と前記ロック突起(112)とは、前記弾性カンチレバー(111)から同じ方向に突出し、前記接続部(121)の突出高さは前記ロック突起(112)の突出高さを超える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記弾性カンチレバー(111)は前記ハウジング(100)の前記軸方向に沿って延び、前記接続部(121)と前記ロック突起(112)とは、前記弾性カンチレバー(111)から前記ハウジング(100)の半径方向に沿って突出している、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記弾性ラッチ(110)の幅方向における前記ロック突起(112)の大きさは、前記弾性ラッチ(110)の前記幅方向における前記接続部(121)の大きさよりも大きく、
前記接続部(121)は、前記弾性カンチレバー(111)および前記ロック突起(112)のうちの少なくとも一方に接続されている、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記ハウジング(100)は、
本体(101)と、
前記本体(101)の端壁(103)に接続された挿入部(102)とを含み、
前記挿入部(102)は、前記本体(101)の直径よりも小さい直径を有し、前記相手側ハウジング(200)に挿入されるように構成され、
前記弾性ラッチ(110)は、前記本体(101)の前記端壁(103)に接続され、前記ハウジング(100)の半径方向において前記挿入部(102)から離間している、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ハウジング(100)の前記軸方向に沿って延びるガイド突起(102a)が、前記挿入部(102)の外側に形成され、前記ガイド突起(102a)は、前記相手側ハウジング(200)のガイドスロット(202a)に挿入されて、前記挿入部(102)を前記相手側ハウジング(200)内に案内するように構成されている、請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記コネクタ(10)は2つの弾性ラッチ(110)を備え、前記弾性ラッチ(110)は、前記挿入部(102)の両側に対称に配置され、第1の半径方向において互いに反対側にあり、
前記コネクタ(10)は2つのガイド突起(102a)を備え、前記ガイド突起(102a)は、前記挿入部(102)の両側に対称に配置され、前記第1の半径方向に垂直な第2の半径方向において互いに反対側にある、請求項8に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記ハウジング(100)に設けられ、前記相手側コネクタ(200)の相手側端子(230)に嵌合するように構成されている端子(130)をさらに備える、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記ロック解除部材(120)は押圧部(122)も含み、前記押圧部(122)は、前記接続部(121)の上部に接続され、人の指で押されるのに適しているため、前記押圧部(122)を押すことによって前記弾性ラッチ(110)を前記ロック解除位置に動かすことができる、請求項2から10のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記弾性ラッチ(110)と前記ロック解除部材(120)とは一体に形成されて前記ハウジング(100)に接続されているか、または、
前記弾性ラッチ(110)、前記ロック解除部材(120)、および前記ハウジング(100)は一体に形成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項13】
相手側コネクタであって、
周壁と、前記周壁の外面に形成されたスナップ構造(210)とを含む相手側ハウジング(200)を備え、
前記スナップ構造(210)は、請求項1から12のいずれか一項に記載の前記コネクタ(10)の前記弾性ラッチ(110)に嵌合するように構成されている、相手側コネクタ。
【請求項14】
前記スナップ構造(210)に、前記弾性ラッチ(110)を挿入するための挿入スロット(211)と、前記ロック解除部材(120)を回避して、前記弾性ラッチ(110)を前記スナップ構造(210)に挿入できるようにする回避スロット(212)とが形成されている、請求項13に記載の相手側コネクタ。
【請求項15】
前記スナップ構造(210)は、対の側壁(213)と、前記挿入スロット(211)を画定するための上壁(214)とを含み、前記対の側壁(213)は、前記相手側ハウジング(200)の前記周壁の前記外面に接続され、前記上壁(214)は前記対の側壁(213)間に接続され、
前記回避スロット(212)は、前記上壁(214)に形成されて、前記上壁(214)を2つの半部に分割する、請求項14に記載の相手側コネクタ。
【請求項16】
前記弾性ラッチ(110)が前記スナップ構造(210)にロックされると、前記弾性ラッチ(110)のロック突起(112)は、前記スナップ構造(210)の前記上壁(214)の端面(214a)にロックされ、前記ロック解除部材(120)の接続部(121)は、前記回避スロット(212)を通って前記スナップ構造(210)の外側に突出する、請求項15に記載の相手側コネクタ。
【請求項17】
前記コネクタ(10)のハウジング(100)のガイド突起(102a)に嵌合するのに適したガイドスロット(202a)が、前記相手側ハウジング(200)の前記周壁の内面に形成されている、請求項13に記載の相手側コネクタ。
【請求項18】
前記相手側ハウジング(200)に設けられている相手側端子(230)をさらに備え、前記相手側端子(230)は、前記コネクタ(100)の端子(130)に嵌合するのに適している、請求項13に記載の相手側コネクタ。
【請求項19】
請求項1から12のいずれか一項に記載の前記コネクタ(10)と、
前記コネクタ(10)に嵌合する、請求項13から18のいずれか一項に記載の前記相手側コネクタ(20)と
を備えるコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、2021年8月4日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202110890651.2号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、コネクタ、コネクタに嵌合する相手側コネクタ、ならびにコネクタと相手側コネクタとを備えるコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、コネクタと相手側コネクタとを嵌合状態に維持するために、通常、弾性ラッチがコネクタのハウジングに形成され、スナップ構造が相手側コネクタの相手側ハウジングに形成されている。コネクタの弾性ラッチは、相手側コネクタのスナップ構造にロックされて、コネクタと相手側コネクタとを嵌合状態に維持するように構成されている。
【0004】
従来技術において、通常、弾性ラッチはスナップ構造に挿入されており、人の指で触れることはできない。したがって、弾性ラッチを人の指で押すことによって弾性ラッチをロック解除することはできない。弾性ラッチを解放するには特別な工具をスナップ構造に挿入する必要があるため、非常に不便であり、コネクタと相手側コネクタとの迅速なロック解除を実現することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によれば、ハウジングと、ハウジングに接続され、相手側コネクタの相手側ハウジングにロックされるように構成されている弾性ラッチと、弾性ラッチに設けられているロック解除部材とを備えるコネクタが提供される。弾性ラッチが相手側ハウジングにロックされると、ロック解除部材は、相手側ハウジングの外側に突出して、相手側ハウジングの外側から触れることができるようになるため、ロック解除部材を押すことによって、弾性ラッチを、相手側ハウジングから離れたロック解除位置に動かすことができる。
【0007】
本発明の例示的な実施形態によれば、ロック解除部材は接続部を含み、この接続部は、弾性ラッチに接続され、弾性ラッチに対して所定の距離だけ外方に突出している。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性ラッチは、ハウジングの軸方向に沿って所定の長さだけ延び、接続部は、弾性ラッチの幅方向における中央位置に接続され、幅方向における接続部の大きさは、弾性ラッチの幅よりも小さい。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性ラッチは、ハウジングの外壁に接続された弾性カンチレバーと、弾性カンチレバーの自由端に形成されたロック突起とを含む。接続部とロック突起とは、弾性カンチレバーから同じ方向に突出し、接続部の突出高さはロック突起の突出高さを超える。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性カンチレバーはハウジングの軸方向に沿って延び、接続部とロック突起とは、弾性カンチレバーからハウジングの半径方向に沿って突出している。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性ラッチの幅方向におけるロック突起の大きさは、弾性ラッチの幅方向における接続部の大きさよりも大きく、接続部は、弾性カンチレバーおよびロック突起のうちの少なくとも一方に接続されている。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ハウジングは、本体と、本体の端壁に接続された挿入部とを含む。挿入部は、本体の直径よりも小さい直径を有し、相手側ハウジングに挿入されるように構成され、弾性ラッチは、本体の端壁に接続され、ハウジングの半径方向において挿入部から離間している。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ハウジングの軸方向に沿って延びるガイド突起が、挿入部の外側に形成され、ガイド突起は、相手側ハウジングのガイドスロットに挿入されて、挿入部を相手側ハウジング内に案内するように構成されている。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタは2つの弾性ラッチを備え、これらの弾性ラッチは、挿入部の両側に対称に配置され、第1の半径方向において互いに反対側にある。コネクタは2つのガイド突起を備え、これらのガイド突起は、挿入部の両側に対称に配置され、第1の半径方向に垂直な第2の半径方向において互いに反対側にある。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタは、ハウジングに設けられ、かつ相手側コネクタの相手側端子に嵌合するように構成されている端子をさらに備える。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ロック解除部材は押圧部も含み、この押圧部は、接続部の上部に接続され、人の指で押されるのに適しているため、押圧部を押すことによって弾性ラッチをロック解除位置に動かすことができる。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性ラッチとロック解除部材とは一体に形成されてハウジングに接続されているか、または、弾性ラッチ、ロック解除部材、およびハウジングは一体に形成されている。
【0018】
本発明の別の態様によれば、相手側コネクタであって、周壁と、周壁の外面に形成されたスナップ構造とを含む相手側ハウジングを備え、スナップ構造は、上記コネクタの弾性ラッチに嵌合するように構成されている、相手側コネクタが提供される。
【0019】
本発明の例示的な実施形態によれば、スナップ構造に、弾性ラッチを挿入するための挿入スロットと、ロック解除部材を回避して、弾性ラッチをスナップ構造に挿入できるようにする回避スロットとが形成されている。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、スナップ構造は、対の側壁と、挿入スロットを画定するための上壁とを含み、対の側壁は、相手側ハウジングの周壁の外面に接続され、上壁は対の側壁間に接続され、回避スロットは、上壁に形成されて、上壁を2つの半部に分割する。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、弾性ラッチがスナップ構造にロックされると、弾性ラッチのロック突起は、スナップ構造の上壁の端面にロックされ、ロック解除部材の接続部は、回避スロットを通ってスナップ構造の外側に突出する。
【0022】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタのハウジングのガイド突起に嵌合するのに適したガイドスロットが、相手側ハウジングの周壁の内面に形成されている。
【0023】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、相手側コネクタは、相手側ハウジングに設けられている相手側端子をさらに備え、この相手側端子は、コネクタの端子に嵌合するのに適している。
【0024】
本発明の別の態様によれば、上記のコネクタと、コネクタに嵌合する上記の相手側コネクタとを備えるコネクタアセンブリが提供される。
【0025】
本発明による上記の例示的な実施形態において、ロック解除部材を人の指で押すことによって、特別なロック解除工具を使用することなく、弾性ラッチをロック解除位置に動かすことができる。動作は非常に便利であり、コネクタと相手側コネクタとの迅速なロックおよびロック解除を実現することができる。
【0026】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの説明斜視図である。
【
図2】
図1に示すコネクタアセンブリのコネクタの説明斜視図である。
【
図3】
図1に示すコネクタアセンブリの相手側コネクタの説明斜視図である。
【
図4】
図2に示すコネクタと
図3に示す相手側コネクタとを互いに嵌合した状態の概略図である。
【
図5】
図4に示すコネクタおよび相手側コネクタの長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下で、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0029】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の場合には、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0030】
本発明の一般的な技術概念によれば、ハウジング100と、ハウジング100に接続され、相手側コネクタ20の相手側ハウジング200にロックされるように構成されている弾性ラッチ110と、弾性ラッチ110に設けられているロック解除部材120とを備えるコネクタが提供される。弾性ラッチ110が相手側ハウジング200にロックされると、ロック解除部材120は、相手側ハウジング200の外側に突出して、相手側ハウジング200の外側から触れることができるようになるため、ロック解除部材120を押すことによって、弾性ラッチ110を、相手側ハウジング200から離れたロック解除位置に動かすことができる。
【0031】
本発明の別の一般的な技術概念によれば、周壁と、周壁の外面に形成されたスナップ構造210とを含む相手側ハウジング200を備える相手側コネクタが提供される。スナップ構造210は、上記コネクタ10の弾性ラッチ110に嵌合するように構成されている。
【0032】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタアセンブリの説明斜視図である。
図2は、
図1に示すコネクタアセンブリのコネクタ10の説明斜視図である。
図3は、
図1に示すコネクタアセンブリの相手側コネクタ20の説明斜視図である。
【0033】
図1~
図3に示すように、図示の実施形態において、コネクタアセンブリは、コネクタ10と相手側コネクタ20とを主に備える。コネクタ10は、相手側コネクタ20に嵌合するのに適している。
【0034】
図1~
図3に示すように、図示の実施形態において、コネクタ10は、ハウジング100と、弾性ラッチ110と、ロック解除部材120とを備える。弾性ラッチ110は、ハウジング100に接続され、相手側コネクタ20の相手側ハウジング200にロックされるのに適している。ロック解除部材120は、弾性ラッチ110に配置されて、弾性ラッチ110を相手側ハウジング200からロック解除する。
【0035】
図4は、
図2に示すコネクタ10および
図3に示す相手側コネクタ20の概略図である。
図5は、
図4に示すコネクタ10および相手側コネクタ20の長手方向断面図である。
【0036】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110が相手側ハウジング200にロックされると、ロック解除部材120は相手側ハウジング200の外側に突出して、人の指で触れることができるようになるため、ロック解除部材120を押すことによって、弾性ラッチ110を、相手側ハウジング200から離れたロック解除位置に動かすことができる。
【0037】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、ロック解除部材120は接続部121を含み、この接続部121は、弾性ラッチ110に接続され、弾性ラッチ110に対して所定の距離だけ外方に突出している。
【0038】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110は、ハウジング100の軸方向に沿って所定の長さだけ延び、接続部121は、弾性ラッチ110の幅方向における中央位置に接続され、幅方向における接続部121の大きさは、弾性ラッチ110の幅よりも小さい。
【0039】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110は、弾性カンチレバー111とロック突起112とを主に含む。弾性カンチレバー111は、ハウジング100の外壁に接続されている。ロック突起112は、弾性カンチレバー111の自由端に形成されている。接続部121とロック突起112とは、弾性カンチレバー111から同じ方向に突出し、接続部121の突出高さはロック突起112の突出高さを超える。
【0040】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性カンチレバー111はハウジング100の軸方向に沿って延び、接続部121とロック突起112とは、ハウジング100の半径方向に沿って外方に突出している。
【0041】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110の幅方向におけるロック突起112の大きさは、弾性ラッチ110の幅方向における接続部121の大きさよりも大きい。接続部121は、弾性カンチレバー111およびロック突起112のうちの少なくとも一方に接続されている。図示の実施形態において、接続部121は、弾性カンチレバー111に接続され、ロック突起112に隣接している。しかしながら、本発明は図示の実施形態に限定されない。例えば、接続部121は、弾性カンチレバー111とロック突起112との両方に接続されていてもよく、または接続部121はロック突起112のみに接続されていてもよい。
【0042】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、ハウジング100は、本体101と挿入部102とを含む。挿入部102は、本体101の端壁103に接続されている。ハウジング100と挿入部102とは円筒形であり、挿入部102の直径は本体101の直径よりも小さい。挿入部102は、相手側ハウジング200に挿入されるのに適している。
【0043】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110の弾性カンチレバー111は、本体101の端壁103に接続されている。弾性ラッチ110と挿入部102とは、ハウジング100の半径方向において所定の間隔だけ離間している。
【0044】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、ハウジング100の軸方向に沿って延びるガイド突起102aが、挿入部102の外側に形成され、このガイド突起102aは、相手側ハウジング200に形成されたガイドスロット202aに挿入されて、ハウジング100を相手側ハウジング200内に案内するのに適している。
【0045】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、コネクタ10は2つの弾性ラッチ110を備え、これらの弾性ラッチ110は、挿入部102の両側に対称に配置され、第1の半径方向(例えば、図に示す鉛直方向)において互いに反対側にある。コネクタ10は2つのガイド突起102aを備え、これらのガイド突起102aは、挿入部102の両側に対称に分布され、第1の半径方向に垂直な第2の半径方向(例えば、図に示す水平方向)において互いに反対側にある。
【0046】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、コネクタ10は、ハウジング100に収容された端子130も備え、この端子130は、相手側コネクタ200の相手側端子230に嵌合するのに適している。
【0047】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、ロック解除部材120は押圧部122も含み、この押圧部122は、接続部121の上部に接続され、人の指で押されるのに適しているため、押圧部122を押すことによって弾性ラッチ110をロック解除位置に動かすことができる。
【0048】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110、ロック解除部材120、およびハウジング100は一体に形成されているため、ロック解除部材120はハウジング100の一部となる。本発明の例示的な実施形態において、ハウジング100は、挿入射出成形部材であってよい。本発明は図示の実施形態に限定されず、例えば、別の実施形態においては、弾性ラッチ110とロック解除部材120とが一体に形成されて、ハウジング100に接続されることに留意されたい。
【0049】
図1~
図5に示すように、本発明の例示的な実施形態において、相手側ハウジング200を備える相手側コネクタ20も開示される。相手側ハウジング200は、周壁と、周壁の外面に形成されたスナップ構造210とを含む。スナップ構造210は、上記コネクタ10の弾性ラッチ110に嵌合するように構成されている。すなわち、コネクタ10の弾性ラッチ110は、相手側コネクタ20のスナップ構造210にロックされるように構成されている。
【0050】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、弾性ラッチ110を挿入するための挿入スロット211と、ロック解除部材120を回避するための回避スロット212とが、スナップ構造210に形成されている。したがって、弾性ラッチ110をスナップ構造210の挿入スロット211に挿入するプロセスにおいて、ロック解除部材120は、妨げられることなく回避スロット212に沿って動くことができ、それにより、弾性ラッチ110をスナップ構造210に挿入することができる。
【0051】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、スナップ構造210は、対の側壁213と、挿入スロット211を画定するための上壁214とを含む。スナップ構造210の対の側壁213は、相手側ハウジング200の周壁の外面に接続され、スナップ構造210の上壁214は対の側壁213間に接続され、回避スロット212は上壁214に形成されている。回避スロット212は、上壁214を2つの半部に分割する。図示の実施形態において、回避スロット212は、ロック解除部材120の接続部121に嵌合するように構成され、ロック解除部材120の接続部121は、回避スロット212に沿って動くことができる。ロック解除部材120の押圧部122は、常に、スナップ構造210の外側に位置する。
【0052】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、コネクタ10の弾性ラッチ110が相手側コネクタ20のスナップ構造210にロックされると、弾性ラッチ110のロック突起112は、スナップ構造210の上壁214の端面214aにロックされ、ロック解除部材120の接続部121は、回避スロット212を通ってスナップ構造210の外側に突出する。図示の実施形態において、ロック解除部材120の接続部121は角柱形であるが、本発明はこれに限定されず、ロック解除部材120の接続部121の断面は、円形、楕円形、または他の適切な形状であってもよい。
【0053】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、コネクタ10のハウジング100のガイド突起102aに嵌合するのに適したガイドスロット202aが、相手側ハウジング200の周壁の内面に形成されている。
【0054】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、相手側コネクタ20は、相手側ハウジング200に収容された相手側端子230も備え、この相手側端子230は、コネクタ100の端子130に嵌合するのに適している。
【0055】
図1~
図5に示すように、図示の実施形態において、コネクタ10は第1の端子保持部材140も備え、この第1の端子保持部材140は、コネクタ10のハウジング100の、弾性ラッチ110と反対側の端部に取り付けられ、ハウジング100内に延びて、端子130をハウジング100において保持する。相手側コネクタ20も第2の端子保持部材240を備え、この第2の端子保持部材240は、相手側コネクタ20の相手側ハウジング200の、スナップ構造210と反対側の端部に取り付けられ、相手側ハウジング200内に延びて、相手側端子230を相手側ハウジング200において保持する。
【0056】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0057】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0058】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記の要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
【外国語明細書】