(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024559
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20230209BHJP
【FI】
B65G1/137 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022201247
(22)【出願日】2022-12-16
(62)【分割の表示】P 2018032303の分割
【原出願日】2018-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】八重樫 雅也
(57)【要約】
【課題】効果的にピッキング情報を提供することができる制御装置、プログラム及びシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、制御装置は、画像インターフェースと、通信部と、プロセッサと、を備える。画像インターフェースは、ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得する。通信部は、前記物品をピッキングするロボットシステムとデータを送受信する。プロセッサは、前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得する画像インターフェースと、 前記物品をピッキングするロボットシステムとデータを送受信する通信部と、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、 前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信する、
プロセッサと、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記物品をピッキングする個数をさらに示す前記ピッキング情報を生成する、
前記請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記物品を格納するトレイにおいて前記物品が格納されている位置をさらに示す前記ピッキング情報を生成する、
前記請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
操作信号を外部に出力する操作インターフェースを備え、
前記プロセッサは、
前記通信部を通じて、前記ロボットシステムがピッキングした前記物品に関する完了情報を受信し、
前記操作インターフェースを通じて、前記完了情報に基づいて、前記ロボットシステムがピッキングした前記物品に関する操作信号を出力する、
前記請求項1乃至3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記ロボットシステムがピッキングした前記物品の個数を示す前記操作信号を出力する、
前記請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記操作信号は、オペレータが操作を入力した場合と同一の信号である、
前記請求項4又は5に記載の制御装置。
【請求項7】
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得させ、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成させ、 前記物品をピッキングするロボットシステムに前記ピッキング情報を送信させる、
プログラム。
【請求項8】
制御装置とロボットシステムとを備えるシステムであって、
前記制御装置は、
ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得する画像インターフェースと、
前記ロボットシステムとの間でデータを送受信する通信部と、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、 前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信する、 プロセッサと、
を備え、
前記ロボットシステムは、
前記物品をピッキングするアームと、
前記制御装置から前記ピッキング情報を受信し、
前記ピッキング情報に基づいて前記アームを用いて前記物品をピッキングする、 制御部と、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、制御装置、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
物品を自動的にピッキングするピッキングシステムには、ピッキングする物品及び個数などを示すピッキング情報に基づいて物品をピッキングするものがある。そのようなピッキングシステムを導入するために、物品を格納する自動倉庫などを管理する管理システムは、ピッキングシステムにピッキング情報を提供する必要がある。
【0003】
そのため、従来、ピッキングシステムを導入するために既存の管理システムの交換又は修正が必要となりコストが高いという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、効果的にピッキング情報を提供することができる制御装置、プログラム及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、制御装置は、画像インターフェースと、通信部と、プロセッサと、を備える。画像インターフェースは、ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得する。通信部は、前記物品をピッキングするロボットシステムとデータを送受信する。プロセッサは、前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係るピッキングシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る制御装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るピッキングロボットシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る指示画像の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。
実施形態に係るピッキングシステムは、ロボットを用いてトレイから所定の個数の物品をピッキングする。ピッキングシステムは、自動倉庫を用いて所定のトレイを払い出す。ピッキングシステムは、払い出されたトレイからロボットを用いて物品をピッキングする。
【0009】
たとえば、ピッキングシステムは、物品を配送する配送センタの建物内などに設置される。ピッキングシステムは、物品として、たとえば、部品、商品又は梱包箱などをピッキングする。ピッキングシステムがピッキングする物品は、特定の構成に限定されるものではない。
【0010】
図1は、実施形態に係るピッキングシステム1の構成例を示すブロック図である。
図1が示すように、ピッキングシステム1は、制御装置10、ロボットシステム20、自動倉庫30、管理システム40、入出力制御装置50、操作パネル60、分岐器70及びスクリーニング部80などから構成される。
【0011】
制御装置10は、ロボットシステム20、入出力制御装置50及びスクリーニング部80と電気的に接続する。スクリーニング部80は、分岐器70と電気的に接続する。分岐器70は、入出力制御装置50及び操作パネル60と電気的に接続する。管理システム40は、自動倉庫30及び入出力制御装置50と電気的に接続する。
【0012】
なお、ピッキングシステム1は、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、ピッキングシステム1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0013】
制御装置10は、ロボットシステム20にピッキング情報を提供する。ピッキング情報は、トレイからピッキングする物品に関する情報を示す。制御装置10及びピッキング情報については、後に詳述する。
【0014】
ロボットシステム20は、ピッキング情報に基づいて、自動倉庫30が払い出したトレイから物品をピッキングする。たとえば、ロボットシステム20は、自動倉庫30が払い出したトレイから所定の容器に物品を移動させる。
ロボットシステム20の構成については、後に詳述する。
【0015】
自動倉庫30は、管理システム40などからの信号に基づいてトレイを払い出す。自動倉庫30は、複数のトレイを格納する。自動倉庫30は、複数のトレイから所定のトレイを所定の排出部に払い出す。自動倉庫30は、制御部及び搬送部などから構成される。制御部は、搬送部などを制御して、所定のトレイを払い出す。搬送部は、トレイを搬送するコンベア又はロボットなどから構成される。
【0016】
管理システム40は、自動倉庫30を制御する。また、管理システム40は、入出力制御装置50を制御する。
管理システム40は、オペレータ又は外部装置などからピッキングする物品(取出物品)を示すオーダを取得する。たとえば、管理システム40は、操作部を通じてオーダの入力を受け付ける。また、管理システム40は、外部装置からオーダを受信する。
【0017】
管理システム40は、オーダに基づいて、取出物品を格納するトレイを特定する。たとえば、管理システム40は、所定のデータベースなどを参照してトレイを特定する。管理システム40は、特定されたトレイを払い出させる信号を自動倉庫30に送信する。
【0018】
また、管理システム40は、入出力制御装置50に取出物品に関する物品情報を送信する。物品情報は、取出物品を示す情報(名称又はコードなど)、ピッキングする個数(ピッキング数)及びトレイ内で取出物品のある位置などを示す。なお、物品情報の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0019】
また、管理システム40は、入出力制御装置50からの信号に従って取出物品のピッキングを管理する。管理システム40は、取出物品のピッキングに関する信号を入出力制御装置50から受信する。たとえば、管理システム40は、取出物品のピッキングを完了したこと又は失敗したことを示す信号を入出力制御装置50から受信する。また、管理システム40は、ピッキングに成功した取出物品の個数を示す信号を受信してもよい。管理システム40は、当該信号に従って、取出物品のピッキングの結果を管理する。
管理システム40は、たとえば、PCなどから構成される。
【0020】
入出力制御装置50は、管理システム40に入出力される信号を制御する。入出力制御装置50は、操作パネル60を通じて管理システム40からの情報を外部に提示する。また、入出力制御装置50は、操作パネル60を通じて操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に従って所定の信号を管理システム40へ送信する。
【0021】
入出力制御装置50、管理システム40からの物品情報に基づいて、取出物品を示す指示画像を生成する。指示画像は、取出物品を示す情報(名称又はコードなど)、ピッキング数及びトレイ内で取出物品のある位置などを示す。指示画像は、視覚的に取出物品に関する情報を示す。即ち、指示画像は、オペレータなどに取出物品に関する情報を提示するための操作パネル60に表示される画像である。指示画像については、後に詳述する。
【0022】
入出力制御装置50は、生成した指示画像の画像信号を分岐器70に送信する。
なお、入出力制御装置50は、他の画像の画像信号を分岐器70へ送信してもよい。
【0023】
また、入出力制御装置50は、操作パネル60を通じて、取出物品のピッキングに関する情報の入力を受け付ける。たとえば、入出力制御装置50は、取出物品のピッキングが完了したこと又は失敗したことを示す操作入力を受け付ける。また、入出力制御装置50は、ピッキングした取出物品の個数を示す操作入力を受け付けてもよい。
【0024】
入出力制御装置50は、受け付けた操作入力に従って、取出物品のピッキングに関する信号を管理システム40に送信する。
入出力制御装置50は、たとえば、PCなどから構成される。
【0025】
分岐器70は、画像を表示するために画像信号を分岐する。分岐器70は、入出力制御装置50から送信される画像信号を操作パネル60とスクリーニング部80とに分岐させる。なお、分岐器70が分岐する画像信号は、入出力制御装置50から送信される画像信号を複製した信号である。
【0026】
操作パネル60は、オペレータからの指示の入力を受け付け、オペレータに種々の情報を表示するインターフェースである。操作パネル60は、指示の入力を受け付ける操作部と、情報を表示する表示部とから構成される。
【0027】
操作パネル60は、操作部の動作として、オペレータから受け付けた操作を示す信号を入出力制御装置50へ送信する。ここでは、操作部は、タッチパネルから構成される。
【0028】
操作パネル60は、表示部の動作として、分岐器70からの画像信号に基づいて画像を表示する。たとえば、表示部は、液晶モニタから構成される。表示部は、操作部としてのタッチパネルと一体的に形成される。
なお、操作部は、キーボード又はテンキーさらに備えてもよい。
【0029】
スクリーニング部80は、分岐器70から送信される画像信号をスクリーニングする。スクリーニング部80は、分岐器70から指示画像の画像信号を受信した場合、当該画像信号を制御装置10へ送信する。また、スクリーニング部80は、他の画像の画像信号を受信した場合、当該画像信号を遮断する。なお、分岐器70から送信される画像信号をスクリーニングする必要がない場合には、スクリーニング部80は設けなくてもよい。
【0030】
次に、制御装置10について説明する。
図2は、制御装置10の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、制御装置10は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、画像インターフェース16及び操作インターフェース17などを備える。これらの各部は、データバスを介して互いに接続される。なお、制御装置10は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、制御装置10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0031】
プロセッサ11は、制御装置10全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ11は、内部キャッシュおよび各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ11は、内部キャッシュ、ROM12又はNVM14が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0032】
なお、プロセッサ11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0033】
ROM12は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、制御装置10の仕様に応じて予め組み込まれる。ROM12は、たとえば、制御装置10の回路基板を制御するプログラムなどを格納する。
【0034】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、プロセッサ11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0035】
NVM14は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM14は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM14は、制御装置10の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0036】
通信部15は、ロボットシステム20とデータを送受信するためのインターフェースである。通信部15は、所定の通信網を通じてロボットシステム20に接続するものであってもよい。通信部15は、たとえば、LAN(Local Area Network)接続をサポートするインターフェースである。
【0037】
画像インターフェース16は、分岐器70からの画像を取得するためのインターフェースである。即ち、画像インターフェース16は、分岐器70から画像信号を取得する。画像インターフェース16は、たとえば、VGA(Video Graphics Array)接続をサポートするインターフェースである。
【0038】
操作インターフェース17は、入出力制御装置50に操作信号を送信するためのインターフェースである。操作インターフェース17は、プロセッサ11の制御に従って、操作パネル60へ入力された操作を示す操作信号と同様の操作信号を入出力制御装置50に送信する。操作インターフェース17は、たとえば、USB(Universal Serial Bus)接続をサポートするインターフェースである。
制御装置10は、たとえば、PCなどである。
【0039】
次に、ロボットシステム20について説明する。
図3は、ロボットシステム20の構成例を示すブロック図である。
図3が示すように、ロボットシステム20は、制御部21、認識部22、アーム23及びエンドエフェクタ24などから構成される。
【0040】
制御部21は、ロボットシステム20全体の動作を制御する。たとえば、制御部21は、認識部22からのセンサ信号などに基づいてアーム23を作動させる。制御部21は、たとえば、プロセッサ、RAM、ROM及びNVMなどから構成される。
【0041】
認識部22は、払い出されたトレイ及びトレイ内の取出物品などの画像を取得する。たとえば、認識部22は、払い出されたトレイの上部からトレイを撮影するカメラである。認識部22は、撮影した画像を制御部21へ送信する。
【0042】
アーム23は、制御部21の制御によって駆動するマニピュレータである。アーム23は、自動倉庫30が払い出したトレイから物品をピッキングすることができる位置に設置される。アーム23は、棒状のフレーム及びフレームを駆動するモータなどから構成される。
【0043】
エンドエフェクタ24は、アーム23の先端に設置される。エンドエフェクタ24は、物品をトラップするための部材である。エンドエフェクタ24は、制御部21からの制御に基づいて駆動する。たとえば、エンドエフェクタ24は、グリッパ、多指ハンド又は吸着器などである。エンドエフェクタ24は、取出物品に応じた部材である。
【0044】
なお、ロボットシステム20は、複数のエンドエフェクタ24を備えてもよい。制御部21は、取出物品に応じてエンドエフェクタ24を取り替えてもよい。
【0045】
次に、指示画像について説明する。
図4は、指示画像100の例を示す図である。ここでは、指示画像100は、取出物品を示す表示領域と操作入力のためのアイコンと表示するものとする。
図4が示すように、指示画像100は、表示領域101乃至104、入力アイコン105、表示領域106、確定アイコン107及びキャンセルアイコン108などを表示する。
【0046】
表示領域101は、取出物品を示すコードを表示する。
表示領域102は、取出物品の名称を表示する。
表示領域103は、取出物品のピッキング数を表示する。
【0047】
表示領域104は、取出物品が格納される位置を示す。即ち、表示領域104は、払い出されたトレイ内において取出物品が格納される領域を示す。たとえば、表示領域104は、斜線によって取出物品が格納される領域を示す。
【0048】
入力アイコン105は、ロボットシステム20が実際にピッキングした取出物品の個数を入力するアイコンである。入力アイコン105は、「0」乃至「9」までのアイコン及び入力内容をクリアする「C」のアイコンから構成される。
【0049】
表示領域106は、入力アイコン105を通じて入力された個数を表示する。
【0050】
確定アイコン107は、ロボットシステム20が実際にピッキングした取出物品の個数を確定するアイコンである。即ち、確定アイコン107は、表示領域106に表示される個数をピッキングした取出物品の個数として確定する操作を受け付ける。
【0051】
キャンセルアイコン108は、ピッキング動作をキャンセルすることを入力するアイコンである。
【0052】
次に、ピッキングシステム1の各部が実現する機能について説明する。
まず、制御装置10が実現する機能について説明する。制御装置10が実現する機能は、プロセッサ11がROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0053】
プロセッサ11は、画像インターフェース16を通じて入出力制御装置50から指示画像を取得する機能を有する。
即ち、プロセッサ11は、画像インターフェース16を通じて指示画像の画像信号を受信する。ここでは、プロセッサ11は、スクリーニング部80から画像信号を受信する。
【0054】
また、プロセッサ11は、取得した指示画像からピッキング情報を生成する機能を有する。
プロセッサ11は、画像処理によって指示画像が示す取出物品、ピッキング数及び取出物品のある位置を特定する。たとえば、プロセッサ11は、取出物品、ピッキング数及び取出物品のある位置を示す情報が表示される表示領域の位置(たとえば、座標)を予め取得する。たとえば、プロセッサ11は、NVM14などから取出物品を示す情報が表示される表示領域の位置を取得する。
【0055】
プロセッサ11は、取出物品を示す表示領域から、取出物品を特定する。たとえば、プロセッサ11は、OCR(Optical Character Recognition)処理によって当該表示領域から取出物品を特定する。
【0056】
また、プロセッサ11は、ピッキング数を示す表示領域から、ピッキング数を特定する。たとえば、プロセッサ11は、OCR処理によって当該表示領域からピッキング数を特定する。
【0057】
また、プロセッサ11は、取出物品のある位置を示す表示領域から、取出物品のある位置を特定する。たとえば、プロセッサ11は、所定の画像処理によって取出物品のある位置を特定する。
【0058】
図4が示す例では、プロセッサ11は、表示領域101又は表示領域102から取出物品を特定する。また、プロセッサ11は、表示領域103からピッキング数を特定する。また、プロセッサ11は、表示領域104から、取出物品のある位置を特定する。
【0059】
プロセッサ11は、取出物品、ピッキング数及び取出物品のある位置を特定すると、ピッキング情報を生成する。ピッキング情報は、取出物品、ピッキング数及び取出物品のある位置を示す。なお、ピッキング情報は、他の情報を含んでもよいし、ピッキング情報から所定の情報が除外されてもよい。ピッキング情報の構成は、特定の構成に限定されるものはない。
【0060】
また、プロセッサ11は、通信部15を通じて、生成したピッキング情報をロボットシステム20に送信する。
【0061】
また、プロセッサ11は、通信部15を通じて、完了情報をロボットシステム20から取得する機能を有する。
【0062】
完了情報は、ロボットシステム20が実際に取り出した取出物品に関するデータである。たとえば、完了情報は、取り出した取出物品の個数を示す。
【0063】
また、プロセッサ11は、操作インターフェース17を通じて、完了情報に基づいて、実際に取り出した取出物品を入力するための操作信号を入出力制御装置50に送信する機能を有する。
【0064】
プロセッサ11は、完了情報に基づいてロボットシステム20が取り出した物品の個数を入出力制御装置50に入力する。プロセッサ11は、オペレータが操作パネル60を通じて個数を入力する場合に入出力制御装置50に入力される操作信号と同様の操作信号を入出力制御装置50に入力する。
【0065】
たとえば、プロセッサ11は、入力アイコン105をタップして個数を入力する操作信号を同一の操作信号を入出力制御装置50に送信する。当該操作信号を送信すると、プロセッサ11は、確定アイコンがタップされたことを示す操作信号を入出力制御装置50に送信する。
【0066】
次に、ロボットシステム20が実現する機能について説明する。ロボットシステム20が実現する機能は、制御部21の制御によって実現される。
【0067】
制御部21は、ピッキング情報に基づいてトレイから取出物品をピッキングする機能を有する。
【0068】
制御部21は、制御装置10からピッキング情報を受信する。また、制御部21は、認識部22を用いて払い出されたトレイを認識する。制御部21は、ピッキング情報を参照して、認識したトレイにおいて取出物品がある位置を特定する。また、制御部21は、当該位置において取出物品を画像認識して取出物品の詳細な位置を特定してもよい。
【0069】
制御部21は、特定された位置にアーム23及びエンドエフェクタ24を移動させる。制御部21は、エンドエフェクタ24を用いて特定された位置にある取出物品をピッキングする。
【0070】
たとえば、制御部21は、ピッキングした取出物品を所定の容器に投入する。たとえば、制御部21は、アーム23を移動させて取出物品を当該容器まで搬送する。制御部21は、エンドエフェクタ24を制御して取出物品を当該容器に投入する。
【0071】
制御部21は、取出物品をピッキングする度にカウンタをカウントアップする。制御部21は、カウンタがピッキング数に達するまで取出物品のピッキングを継続する。
【0072】
また、制御部21は、完了情報を生成する機能を有する。
制御部21は、カウンタの値を示す完了情報を生成する。制御部21は、完了情報を制御装置10に送信する。
【0073】
次に、ピッキングシステム1の動作例について説明する。
図5は、ピッキングシステム1の動作例を示すシーケンス図である。
【0074】
まず、管理システム40は、オーダを取得する(S11)。オーダを取得すると、管理システム40は、オーダに基づいてトレイを払い出させる信号を自動倉庫30へ送信する(S12)。
【0075】
自動倉庫30は、当該信号を受信する。当該信号を受信すると、自動倉庫30は、当該信号に従ってトレイを払い出す(S13)。
また、オーダを取得すると、管理システム40は、オーダに基づいて物品情報を入出力制御装置50へ送信する(S14)。
【0076】
入出力制御装置50は、物品情報を受信する。物品情報を受信すると、入出力制御装置50は、物品情報に基づいて指示画像を生成し、分岐器70に出力する(S15)。
【0077】
制御装置10のプロセッサ11は、画像インターフェース16を通じて指示画像を取得する(S16)。指示画像を取得すると、プロセッサ11は、指示画像に基づいてピッキング情報を生成する(S17)。ピッキング情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部15を通じてピッキング情報をロボットシステム20に送信する(S18)。
【0078】
ロボットシステム20の制御部21は、ピッキング情報を受信する。ピッキング情報を受信すると、制御部21は、認識部22、アーム23及びエンドエフェクタ24などを制御してピッキング情報に従って物品をピッキングする(S19)。
【0079】
物品をピッキングすると、制御部21は、ピッキングした物品に関する完了情報を生成する(S20)。完了情報を生成すると、制御部21は、完了情報を制御装置10へ送信する(S21)。
【0080】
制御装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて完了情報を受信する。完了情報を受信すると、プロセッサ11は、完了情報に従って操作信号を生成する(S22)。操作信号を生成すると、プロセッサ11は、操作インターフェース17を通じて操作信号を入出力制御装置50へ送信する(S23)。
【0081】
入出力制御装置50は、当該操作信号を受信する。当該操作信号を受信すると、入出力制御装置50は、当該操作信号に基づいてピッキングに関する信号を管理システム40に送信する(S24)。
【0082】
入出力制御装置50が当該信号を管理システム40に送信すると、ピッキングシステム1は、動作を終了する。
【0083】
なお、ピッキングシステム1は、スクリーニング部80を備えなくともよい。この場合、制御装置10のプロセッサ11は、スクリーニング部80の機能を備えてもよい。
【0084】
また、制御装置10とロボットシステム20とは、一体的に形成されてもよい。たとえば、制御装置10のプロセッサ11は、認識部22、アーム23及びエンドエフェクタ24などを制御してもよい。
【0085】
また、管理システム40は、入出力制御装置50の機能を実現するものであってもよい。また、自動倉庫30と管理システム40とは、一体的に形成されてもよい。
また、ピッキングシステム1は、自動倉庫30を備えなくともよい。この場合、ピッキングシステム1は、オペレータがトレイを払い出す倉庫を備えてもよい。
【0086】
また、ピッキング情報は、複数種類の取出物品を示すものであってもよい。
また、管理システム40は、複数のトレイを払い出させる信号を自動倉庫30に送信してもよい。この場合、ロボットシステム20は、複数のトレイから取出物品をピッキングしてもよい。
【0087】
以上のように形成された制御装置は、オペレータに取出物品を提示する画面を管理システムに接続する入出力制御装置から取得する。制御装置は、当該画面からピッキング情報を生成することができる。制御装置は、生成したピッキング情報をロボットシステムに送信し、取出物品をピッキングさせることができる。
【0088】
その結果、制御装置は、入出力制御装置が画面に提示する取出物品をロボットシステムに入力することができる。従って、制御装置は、作業員に取出物品を画像で指示する既存の管理システム及び入出力制御装置を交換又は修正することなく、ピッキングを自動化することができる。
【0089】
また、制御装置は、実際にピッキングした取出物品に関する完了情報をロボットシステムから取得する。制御装置は、完了情報に基づいて、オペレータが操作を入力した場合の操作信号と同一の操作信号を入出力制御装置に入力する。その結果、制御装置は、既存の管理システムを交換又は修正することなく、ピッキングに関する情報を管理システムに入力することができる。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
1…ピッキングシステム、10…制御装置、11…プロセッサ、14…NVM、15…通信部、16…画像インターフェース、17…操作インターフェース、20…ロボットシステム、21…制御部、22…認識部、23…アーム、24…エンドエフェクタ、30…自動倉庫、40…管理システム、50…入出力制御装置、60…操作パネル、70…分岐器、100…指示画像、105…入力アイコン、107…確定アイコン。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピッキングする物品及びピッキングする個数を示す情報が含まれる指示画像を操作パネルに表示させる信号を生成する入出力制御装置から、前記信号を複製した信号を分岐器を通じて取得する画像インターフェースと、
前記物品をピッキングするロボットシステムとデータを送受信する通信部と、
前記操作パネルへ入力された操作を示す操作信号と同様の操作信号を前記入出力制御装置に送信する操作インターフェースと、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、
前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信し、
前記通信部を通じて、前記ロボットシステムからピッキングされた前記物品に関する完了情報を受信し、
前記操作インターフェースを通じて、前記完了情報に基づきピッキングされた前記物品を入力するための前記操作信号を前記入出力制御装置に送信する、
プロセッサと、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記指示画像に含まれる文字に対してOCR処理を行うことで、前記ピッキング情報を生成する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記操作信号は、オペレータが前記操作パネルに操作を入力した場合と同一の信号である、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態によれば、制御装置は、画像インターフェースと、通信部と、操作インターフェースと、プロセッサと、を備える。画像インターフェースは、ピッキングする物品及びピッキングする個数を示す情報が含まれる指示画像を操作パネルに表示させる信号を生成する入出力制御装置から、前記信号を複製した信号を分岐器を通じて取得する。通信部は、前記物品をピッキングするロボットシステムとデータを送受信する。操作インターフェースは、前記操作パネルへ入力された操作を示す操作信号と同様の操作信号を前記入出力制御装置に送信する。プロセッサは、前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信し、前記通信部を通じて、前記ロボットシステムからピッキングされた前記物品に関する完了情報を受信し、前記操作インターフェースを通じて、前記完了情報に基づきピッキングされた前記物品を入力するための前記操作信号を前記入出力制御装置に送信する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0090】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得する画像インターフェースと、 前記物品をピッキングするロボットシステムとデータを送受信する通信部と、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、 前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信する、
プロセッサと、
を備える制御装置。
[C2]
前記プロセッサは、前記物品をピッキングする個数をさらに示す前記ピッキング情報を生成する、
前記C1に記載の制御装置。
[C3]
前記プロセッサは、前記物品を格納するトレイにおいて前記物品が格納されている位置をさらに示す前記ピッキング情報を生成する、
前記C1又は2に記載の制御装置。
[C4]
操作信号を外部に出力する操作インターフェースを備え、
前記プロセッサは、
前記通信部を通じて、前記ロボットシステムがピッキングした前記物品に関する完了情報を受信し、
前記操作インターフェースを通じて、前記完了情報に基づいて、前記ロボットシステムがピッキングした前記物品に関する操作信号を出力する、
前記C1乃至3の何れか1項に記載の制御装置。
[C5]
前記プロセッサは、前記ロボットシステムがピッキングした前記物品の個数を示す前記操作信号を出力する、
前記C4に記載の制御装置。
[C6]
前記操作信号は、オペレータが操作を入力した場合と同一の信号である、
前記C4又は5に記載の制御装置。
[C7]
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得させ、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成させ、 前記物品をピッキングするロボットシステムに前記ピッキング情報を送信させる、
プログラム。
[C8]
制御装置とロボットシステムとを備えるシステムであって、
前記制御装置は、
ピッキングする物品に関する情報を示す指示画像を取得する画像インターフェースと、
前記ロボットシステムとの間でデータを送受信する通信部と、
前記指示画像からピッキングする前記物品の情報であるピッキング情報を生成し、 前記通信部を通じて、前記ピッキング情報を前記ロボットシステムに送信する、 プロセッサと、
を備え、
前記ロボットシステムは、
前記物品をピッキングするアームと、
前記制御装置から前記ピッキング情報を受信し、
前記ピッキング情報に基づいて前記アームを用いて前記物品をピッキングする、 制御部と、
を備える、
システム。