IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱鉛筆株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-筆記具 図1
  • 特開-筆記具 図2
  • 特開-筆記具 図3
  • 特開-筆記具 図4
  • 特開-筆記具 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024718
(43)【公開日】2023-02-16
(54)【発明の名称】筆記具
(51)【国際特許分類】
   B43K 3/00 20060101AFI20230209BHJP
【FI】
B43K3/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207304
(22)【出願日】2022-12-23
(62)【分割の表示】P 2018186485の分割
【原出願日】2018-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福本 剛生
(57)【要約】
【課題】筆記時の力の入れ具合により、紙面との接触部分の近傍を撓らせることで細やかな表現が可能な筆記具を提供する。
【解決手段】軸筒と保持部材と筆記部とを備え、軸筒には筆記部にインクを供給するインク供給部が収容され、保持部材は第1部材と第2部材と第3部材とを備え、第1部材には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔が形成され、第2部材には、先端と後端とを貫通し、筆記部を挿入するための第2貫通孔が形成され、第3部材により第1部材と第2部材とが接続された状態では、第1貫通孔の内部に第2部材の一部が位置し、第1貫通孔の内部に位置する第2部材の径方向の長さは、第1貫通孔の前記径方向の長さよりも短い。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒と、
前記軸筒に装着される保持部材と、
前記保持部材に保持される筆記部と、
を備え、
前記軸筒には、前記筆記部にインクを供給するインク供給部が収容され、
前記保持部材は、
前記軸筒に挿入される第1部材と、
前記筆記部を保持する第2部材と、
前記第2部材と前記筆記部とを共に前記第1部材に対して傾動可能に接続する第3部材と、
を備え、
前記第1部材には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔が形成され、
前記第2部材には、先端と後端とを貫通し、前記筆記部を挿入するための第2貫通孔が形成され、
前記第3部材により前記第1部材と前記第2部材とが接続された状態では、前記第1貫通孔の内部に位置する前記第2部材の径方向の長さは、前記第1貫通孔の前記径方向の長さよりも短く、
前記第3部材は、前記軸筒の先端より先端側に位置する、
筆記具。
【請求項2】
軸筒と、
前記軸筒に装着される保持部材と、
前記保持部材に保持される筆記部と、
を備え、
前記軸筒には、前記筆記部にインクを供給するインク供給部が収容され、
前記保持部材は、
前記軸筒に挿入される第1部材と、
前記筆記部を保持する第2部材と、
前記第2部材と前記筆記部とを共に前記第1部材に対して傾動可能に接続する第3部材と、
を備え、
前記第1部材には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔が形成され、
前記第2部材には、先端と後端とを貫通し、前記筆記部を挿入するための第2貫通孔が形成され、
前記第3部材により前記第1部材と前記第2部材とが接続された状態では、前記第1貫通孔の内部に位置する前記第2部材の径方向の長さは、前記第1貫通孔の前記径方向の長さよりも短く、
前記第1貫通孔の内部には前記筆記部を保持した前記第2部材のみが存在し、他の部材は存在しない、
筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筆記具の先端部を軸心に対して傾動させる技術としては、特許文献1に示すように、軸筒本体と口先部材との間に弾性体を介在させ、筆記時の力の入れ具合によって弾性体を撓ませるものが知られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-331789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の発明では、弾性体と口先部材の先端との距離が遠く、筆記具における紙面との接触部分の近傍を撓らせることが容易ではなく、細やかな表現を行うことが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、筆記時の力の入れ具合により、紙面との接触部分の近傍を撓らせることで、より細やかな表現が可能な筆記具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施態様は、以下のような構成を備える。
(1)第1の実施態様
本発明の第1の実施態様における筆記具は、軸筒と、前記軸筒に装着される保持部材と、前記保持部材に保持される筆記部と、を備え、前記軸筒には、前記筆記部にインクを供給するインク供給部が収容され、前記保持部材は、前記軸筒に挿入される第1部材と、前記筆記部を保持する第2部材と、前記第2部材を前記第1部材に対して傾動可能に接続する第3部材と、を備え、前記第1部材には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔が形成され、前記第2部材には、先端と後端とを貫通し、前記筆記部を挿入するための第2貫通孔が形成され、前記第3部材により前記第1部材と前記第2部材とが接続された状態では、前記第1貫通孔の内部に位置する前記第2部材の径方向の長さは、前記第1貫通孔の前記径方向の長さよりも短い。
【0007】
(2)第2の実施態様
本発明の第2の実施態様における筆記具は、第1の実施態様の筆記具であって、前記第1部材及び前記第2部材は、同材質であり、前記第3部材は、前記第1部材及び前記第2部材の材質よりも軟質な材質で形成される。
【0008】
(3)第3の実施態様
本発明の第3の実施態様における筆記具は、第1又は第2の実施態様の筆記具であって、前記第3部材により前記第1部材と前記第2部材とが接続された状態では、前記第2部材と前記第3部材との間の一部分に空間が形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施態様によれば、筆記時の力の入れ具合により、紙面との接触部分の近傍を撓らせることで、より細やかな表現が可能な筆記具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係る筆記具の正面図(A)、(A)のI-I断面図(B)、及びキャップ部材を外した状態の正面図(C)である。
図2】本実施の形態に係る保持部材の斜視図(A)、正面図(B)、及び(B)のII-II断面図(C)である。
図3】本実施の形態に係る筆記具の非傾動状態を示す図(A)及び傾動状態を示す図(B)である。
図4】比較構成における筆記具の初期状態を示す筆記具の先端側の拡大図(A)、及び、所定の条件下で筆記部の先端が加圧された後の比較構成における筆記具の先端側の拡大図(B)である。
図5】本実施の形態における筆記具の初期状態を示す筆記具の先端側の拡大図(A)、及び、所定の条件下で筆記部の先端が加圧された後の本実施の形態における筆記具の先端側の拡大図(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明における「先端側」とは、筆記具5の軸方向のうち、後述する保持部材20を備える側をいい、「後端側」とは、「先端側」の反対側をいう。
【0012】
(1)筆記具5
図1(A)は本実施の形態に係る筆記具5の正面図であり、図1(B)は図1(A)のI-I断面図であり、図1(C)は後述するキャップ部材12を外した状態の筆記具5の正面図である。なお、本実施の形態に係る筆記具5は、一例として、サインペンとしている。
【0013】
図1(A)に示すように、筆記具5は、外部構造として、先端に開口部を有する軸筒10を備えている。この軸筒10の開口部には、保持部材20が装着されている。そして、この保持部材20には、キャップ部材12が着脱可能に装着されている。なお、キャップ部材12が装着された装着状態におけるキャップ部材12の内部の気密性を高めるべく、キャップ部材12は、保持部材20に対して圧入されることで装着されている。そして、装着状態では、キャップ部材12と保持部材20とが密着している(図1(B)参照)。
【0014】
図1(B)に示すように、軸筒10の内部には、例えば、ポリエステルファイバーで形成され、その内部にインクが含浸されたインク供給部14が収容されている。また、保持部材20は、例えば、ポリエステルファイバーで形成された筆記部16を保持している。この筆記部16は、その先端が軸方向に対して斜めに切断されている。
【0015】
そして、筆記部16が保持部材20に保持された状態において、筆記部16の先端は保持部材20の先端から突出しており、筆記部16の後端はインク供給部14の先端に差し込まれている。これにより、筆記部16は、インク供給部14に含浸されたインクを吸収することで、紙面P(図3参照)に筆記可能となる。
【0016】
(2)保持部材20
図2(A)は本実施の形態に係る保持部材20の斜視図であり、図2(B)は保持部材20の正面図であり、図2(C)は図2(B)のII-II断面図である。
【0017】
保持部材20は、図2(A)及び(B)に示すように、同材質の第1部材30及び第2部材40と、第1部材30及び第2部材40の材質よりも軟質な材質で形成される第3部材50とを二色成形することで成形された部材である。
【0018】
図2(C)に示すように、第1部材30は略円筒状であって、保持部材20が軸筒10に装着された場合に軸筒10の先端と当接する環状の当接部32を境に、当接部32の先端側の前部34と、当接部32の後端側の後部36と、が設けられている。なお、当接部32は、キャップ部材12が装着された場合には、キャップ部材12の後端が当接する。
【0019】
前部34は、二色成形により第3部材50の後端部分が接続される部分である。後部36は、保持部材20を軸筒10に装着する場合に、軸筒10の内部に挿入される部分である。
また、第1部材30には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔38が形成されている。
【0020】
第2部材40は、略円筒状の部分であって、第1部材30の第1貫通孔38の内部を挿通する挿通部42と、挿通部42の先端に連続する部分であって、二色成形により形成される第3部材50の先端部分が接続される接続部44と、が設けられている。
【0021】
ここで、図2(C)に示すように、挿通部42の外径Xは、第1貫通孔38の内径Yよりも短くなっている。つまり、第3部材50により第1部材30と第2部材40とが接続された状態では、挿通部42と第1部材30との間には空間が形成されている。そして、この挿通部42と第1部材30との間の空間は、第2部材40が傾動するための傾動空間60となっている。
【0022】
また、第2部材40には、先端と後端とを貫通する第2貫通孔46が形成されている。そして、この第2貫通孔46に筆記部16が挿入され、挿通部42の周囲の複数箇所にポンチ加工が施されることにより、内側に突出した突起(図示せず)を形成する。そして、この突起(図示せず)により筆記部16が保持されている。
【0023】
第3部材50は、先端側に向かって除々に縮径する略円錐台状に形成されている。そして、二色成形により、第3部材50の先端部分は第2部材40(接続部44)に接続され、第3部材50の後端部分は第1部材30(前部34)に接続されている。
【0024】
このとき、図2(C)に示すように、第3部材50により第1部材30と第2部材40とが接続された状態では、第3部材50の中間部分は第1部材30又は第2部材40に接触しておらず、挿通部42の先端部分と第3部材50の中間部分との間に空間が形成されている。そして、この挿通部42の先端部分と第3部材50の中間部分との間の空間は、第3部材50が弾性変形するための変形空間70となっている。
【0025】
第3部材50は、上記のように構成されているため、第2部材40を第1部材30に対して傾動可能に接続している。
【0026】
そして、上記のように、保持部材20は二色成形により成形された部材であり、第1部材30及び第2部材40を一次成形で成形し、これら第1部材30及び第2部材40に対し第3部材50を二次成形により一体成形している。第3部材50は、筆記部16の先端が加圧された際に弾性変形すべく、弾性樹脂材料によって形成されている。本実施の形態では、金型を用いて高温下での成形を行うため、例えば、弾性樹脂材料として、熱可塑性エラストマー等の粘弾性材料を用いている。なお、一次成形体である第1部材30及び第2部材40の材質として、例えば、ポリアセタールやポリプロピレン樹脂等の合成樹脂を用いている。
【0027】
(3)作用効果
本実施の形態では、第1部材30と第2部材40とが予め接続されておらず、第3部材50との二色成形により、初めて第1部材30と第2部材40とが接続される。そして、第3部材50は、弾性樹脂材料によって形成されているため、筆記部16の先端が加圧された際に弾性変形することで、第2部材40を傾動させることができる。
【0028】
ここで、図3(A)は第2部材40が傾動していない非傾動状態を示しており、図3(B)は第2部材40が傾動した傾動状態を示している。
【0029】
図3(A)に示す非傾動状態から図3(B)に示す傾動状態への変化において、図3(A)に示される紙面Pと接触している筆記部16の先端が下方に加圧されると、第3部材50が軸方向に圧縮し、これに伴い変形空間70も軸方向に圧縮する。すると、図3(B)に示す非傾動状態では、インク供給部14に差し込まれていなかった挿通部42の後端がインク供給部14に差し込まれ、第2部材40が第1部材30に対して後端側へ移動する。また、図3(B)に示す傾動状態では、図3(A)に示す非傾動状態においてインク供給部14の軸心に位置していた筆記部16の後端がインク供給部14の軸心からずれており、第2部材40の後端が紙面P側に傾斜した状態となっている。
【0030】
つまり、傾動状態では、第2部材40を傾動させることで、非傾動状態から第2部材40を第1部材30に対して後端側へ移動させることや、第2部材40の後端を紙面P側に傾斜させた状態で筆記することが可能となっている。なお、筆記部16の先端への加圧を解除すると、第3部材50の軸方向への圧縮が解除されるため、図3(B)に示す傾動状態から図3(A)に示す非傾動状態へ変位する。
【0031】
また、本実施の形態では、筆記部16の先端と紙面Pとの接触部分の近傍に第3部材50が位置するように構成されている。具体的には、本実施の形態では、軸筒10の先端よりも、更に先端側に第3部材50が位置するように構成されている。これにより、本実施の形態では、軸筒の先端に弾性変形する部材を配置した構成に比べて、保持部材20の長さにかかわらず、筆記部16の先端と紙面Pとの接触部分の近傍に第3部材50を位置させることができる。つまり、軸筒の先端に弾性変形する部材を配置した場合には、軸筒の先端よりも、更に先端側に配置された部材の長さが長くなるほど、紙面Pとの距離が離れてしまい、筆記部16の先端の近傍を撓らせることができなくなる。
【0032】
しかし、本実施の形態は、上記のように構成されているため、筆記時の力の入れ具合により、紙面Pとの接触部分の近傍を撓らせることで細やかな表現が可能な筆記具5を提供することができる。
【0033】
さらに、本実施の形態は、上記のように構成されているため、筆記具500の先端部が撓らない構成(以下、「比較構成」とする)に比べて、筆記部16の耐久性を高めることができる。
【0034】
図4(A)は、比較構成における筆記具500の初期状態(筆記部160に対する加圧がなされていない状態)を示す筆記具500の先端側の拡大図である。
【0035】
図4(B)は、比較構成における筆記具500に対し、0.5秒に1回のペースで5Nの力で1000回、筆記部160の先端を加圧した状態を示す筆記具500の先端側の拡大図である。比較構成における筆記具500は、上記の条件下で筆記部160の先端が加圧されると、筆記部160の先端が潰れ、その一部が後端側に反り返ってしまっている。
【0036】
図5(A)は、本実施の形態における筆記具5の初期状態(筆記部16に対する加圧がなされていない状態)を示す筆記具5の先端側の拡大図である。
【0037】
図5(B)は、本実施の形態における筆記具5に対し、0.5秒に1回のペースで5Nの力で1000回、筆記部16の先端を加圧した状態を示す筆記具5の先端側の拡大図である。本実施の形態における筆記具5は、上記の条件下で筆記部16の先端が加圧されても、筆記部16の先端がほとんど潰れておらず、図5(A)に示す初期状態と同様の状態を保っている。
【0038】
以上のように、本実施の形態における筆記具5は、上記の条件下で筆記部16の先端が加圧されても、比較構成における筆記具500よりも、筆記部16の先端の摩耗、変形が少なく、筆記部16の耐久性が高くなっている。
【0039】
そのため、本実施の形態によれば、筆記部16の先端の摩耗、変形を軽減でき、筆記具5としての寿命を延ばすことができる。例えば、本実施の形態における筆記具5は、筆記時に高い筆圧をかけることが多いユーザ向けとして好適である。
【0040】
さらに、本実施の形態における筆記具5は、保持部材20を、第1部材30、第2部材40、及び第3部材50を二色成形することで成形しているため、異なる材質の部材を効果的に接続することができる。そして、保持部材20を二色成形とすることで、二色成形を採用しない場合に比べて、組み立て工程が大幅に省略され、簡易に保持部材20を成形することができる。
【0041】
(4)その他
上記の実施形態では、保持部材20は、第1部材30、第2部材40、及び第3部材50を二色成形することで成形することとしたが、保持部材20の成型方法は二色成形に限られない。
【0042】
上記の実施形態では、第1部材30及び第2部材40の材質として、水蒸気バリア性の高い材質を用いることが望ましい。例えば、水蒸気バリア性の高い材質として、ポリプロピレンやポリエチレンが挙げられる。これにより、キャップ部材12の内部の気密性を高めることができ、インクの蒸発を抑制することができる。
【符号の説明】
【0043】
5 筆記具
10 軸筒 12 キャップ部材
14 インク供給部 16 筆記部
20 保持部材
30 第1部材 32 当接部
34 前部 36 後部
38 第1貫通孔
40 第2部材 42 挿通部
44 接続部 46 第2貫通孔
50 第3部材 60 傾動空間
70 変形空間
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒と、
前記軸筒に装着される保持部材と、
前記保持部材に保持される筆記部と、
を備え、
前記軸筒には、前記筆記部にインクを供給するインク供給部が収容され、
前記保持部材は、
前記軸筒に挿入される第1部材と、
前記筆記部を保持する第2部材と、
前記第2部材前記第1部材に対して傾動可能に接続する第3部材と、
を備え、
前記第1部材には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔が形成され、
前記第2部材には、先端と後端とを貫通し、前記筆記部を挿入するための第2貫通孔が形成され、
前記第3部材により前記第1部材と前記第2部材とが接続された状態では、前記第1貫通孔の内部に位置する前記第2部材の径方向の長さは、前記第1貫通孔の前記径方向の長さよりも短く、
前記第3部材は、前記軸筒の先端より先端側に位置し、
前記第1部材及び前記第2部材は、同材質であり、
前記第3部材は、前記第1部材及び前記第2部材の材質よりも軟質な材質で形成される、
筆記具。
【請求項2】
軸筒と、
前記軸筒に装着される保持部材と、
前記保持部材に保持される筆記部と、
を備え、
前記軸筒には、前記筆記部にインクを供給するインク供給部が収容され、
前記保持部材は、
前記軸筒に挿入される第1部材と、
前記筆記部を保持する第2部材と、
前記第2部材前記第1部材に対して傾動可能に接続する第3部材と、
を備え、
前記第1部材には、先端と後端とを貫通する第1貫通孔が形成され、
前記第2部材には、先端と後端とを貫通し、前記筆記部を挿入するための第2貫通孔が形成され、
前記第3部材により前記第1部材と前記第2部材とが接続された状態では、前記第1貫通孔の内部に位置する前記第2部材の径方向の長さは、前記第1貫通孔の前記径方向の長さよりも短く、
前記第1貫通孔の内部には前記筆記部を保持した前記第2部材のみが存在し、他の部材は存在せず、
前記第1部材及び前記第2部材は、同材質であり、
前記第3部材は、前記第1部材及び前記第2部材の材質よりも軟質な材質で形成される、
筆記具。