(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023024944
(43)【公開日】2023-02-21
(54)【発明の名称】制御デバイス
(51)【国際特許分類】
G05G 9/047 20060101AFI20230214BHJP
G05G 5/03 20080401ALI20230214BHJP
G05G 5/05 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
G05G9/047
G05G5/03 A
G05G5/05
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022116804
(22)【出願日】2022-07-22
(31)【優先権主張番号】10 2021 120 686.3
(32)【優先日】2021-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】512112699
【氏名又は名称】グラマー アクツィエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】GRAMMER Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルト ブラウウェルス
(72)【発明者】
【氏名】ペーテル デ ブック
(72)【発明者】
【氏名】ミハイル ポノマレフ
(72)【発明者】
【氏名】クルティク クマール スジス クマール
【テーマコード(参考)】
3J070
【Fターム(参考)】
3J070AA04
3J070BA13
3J070BA19
3J070BA71
3J070BA85
3J070CB03
3J070CB31
3J070CC71
3J070CD12
3J070CD13
3J070CD14
3J070DA21
3J070DA24
(57)【要約】 (修正有)
【課題】故障した構成要素を迅速に交換することができる、車両のアクチュエータを動作させるための制御ディバイスを提供する。
【解決手段】偏向可能な制御レバーとハウジングモジュールとを備え、第1の回転軸の周りで回転可能な第1の案内要素は、制御レバーの第1の端部に配置され、第2の回転軸の周りで回転可能な第2の案内要素は、制御レバーの第1の端部と第2の端部との間に配置され、ハウジングモジュールは、案内要素を支持するための軸受として設計された貫通孔を有し、それにより、案内要素は、ハウジングモジュールの外側から接触することができ、ハウジングモジュールは、外側側部に第1の結合領域を有し、第1の結合領域は、軸受のうちの一軸受を備え、追加モジュールを受け入れるように設計され、追加モジュールは、案内要素に機能的に接続できるように第1の結合領域と少なくとも部分的に相補的に形成された領域を備える。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の少なくとも1つのアクチュエータを動作させるための制御デバイス(1)であって、前記制御デバイス(1)は、偏向可能な制御レバー(2)とハウジングモジュール(3)とを備え、第1の回転軸(4)の周りで回転可能な第1の案内要素(6)および第2の回転軸(5)の周りで回転可能な第2の案内要素(7)が設けられ、前記第1の案内要素(6)は、前記制御レバー(2)の第1の端部(8)に配置され、前記第2の案内要素(7)は、前記制御レバー(2)の前記第1の端部(8)と第2の端部(9)との間に配置される、制御デバイスにおいて、
前記ハウジングモジュール(3)が、前記案内要素(6、7)を支持するための軸受(10)として設計された少なくとも1つの貫通孔(10)を有し、それにより、前記案内要素(6、7)は、前記ハウジングモジュール(3)の外側から接触することができ、
前記ハウジングモジュール(3)は、外側側部(11)に第1の結合領域(12)を有し、前記第1の結合領域(12)は、前記軸受(10)のうちの一軸受(10)を備え、前記第1の結合領域(12)は、追加モジュール(16)を受け入れるように設計および提供され、前記追加モジュールは、前記案内要素(6、7)に前記追加モジュール(16)を機能的に接続できるように前記第1の結合領域(12)と少なくとも部分的に相補的に形成された領域(17)を備えることを特徴とする、制御デバイス。
【請求項2】
前記追加モジュール(16)が、アクチュエータモジュール(18)およびリセットモジュール(19)から選択されるものであり、前記アクチュエータモジュール(18)は、前記回転軸(4、5)のうちの一方にトルクを加えるように設計されており、前記リセットモジュール(19)は、前記回転軸(4、5)のうちの一方に、前記制御レバー(2)の偏向を打ち消す力を加えるように設計されることを特徴とする、請求項1に記載の制御デバイス(1)。
【請求項3】
前記案内要素(6、7)がそれぞれ、第1の軸受セクション(20)と第2の軸受セクション(21)とを有し、案内要素(6、7)の前記第1の軸受セクション(20)は、第1の接続領域(22)を備え、案内要素(6、7)の第2の軸受セクション(21)は、第2の接続領域(23)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項4】
前記追加モジュール(16)が、前記第1の接続領域(22)と相補的な第1の追加モジュール接続領域(24)、または前記第2の接続領域(23)と相補的な第2の追加モジュール接続領域(25)を備えることを特徴とする、請求項3に記載の制御デバイス(1)。
【請求項5】
前記アクチュエータモジュール(18)が、駆動ユニット(26)と出力ユニット(27)とを備え、前記アクチュエータモジュール(18)は、モータ歯車箱の組み合わせを形成し、前記出力ユニット(27)は、遊星歯車(28)によって形成され、前記駆動ユニット(26)は、電気モータ(29)として形成されることを特徴とする、請求項2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項6】
前記アクチュエータモジュール(18)が、アクチュエータモジュールハウジング(30)を備え、前記アクチュエータモジュールハウジング(30)は、前記ハウジングモジュール(3)に接続することができる第1のアクチュエータモジュールハウジング部分(31)と、第2のアクチュエータモジュールハウジング部分(32)とから形成され、前記出力ユニット(27)は、前記アクチュエータモジュールハウジング(30)の内側に受け入れられ、前記駆動ユニット(26)は、前記第2のアクチュエータモジュールハウジング部分(32)の前記アクチュエータモジュールハウジング(30)の外側に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の制御デバイス(1)。
【請求項7】
前記リセットモジュール(19)が、リセットモジュールハウジング(33)を備え、前記リセットモジュールハウジング(33)は、前記ハウジングモジュール(3)に接続することができる第1のリセットモジュールハウジング部分(34)と、第2のリセットモジュールハウジング部分(35)とから形成され、前記リセットモジュール(19)は、ねじりばね要素(36)と、前記リセットモジュールハウジング(33)に対して回転可能なねじりばね要素支持体(37)と、前記リセットモジュールハウジング(33)に対して固定式に配置されたねじりばね要素ベース(38)とを備え、前記ねじりばね要素(36)は、前記ねじりばね要素支持体(37)および前記ねじりばね要素ベース(38)に少なくとも動作可能に接続されることを特徴とする、請求項2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項8】
前記ハウジングモジュール(3)が、4つの貫通孔(10)と、軸受(10)をそれぞれが備える4つの結合領域(12、13、14、15)とを有し、前記第1の回転軸(4)は、2つの対向する貫通孔(10)を通って延び、前記第2の回転軸(5)は、前記2つの別の対向する貫通孔(10)を通って延びることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御デバイス(1)。
【請求項9】
前記第1の回転軸(4)および前記第2の回転軸(5)が、互いに垂直であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御デバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の少なくとも1つのアクチュエータを動作させるための制御デバイス、好ましくは手動で動作可能な制御デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのアクチュエータまたはアクチュエータ要素を装備した車両は、通常、これらのアクチュエータ要素を制御するための制御システムおよび制御要素を有する。そのような車両の例は、フォークリフトトラック、トラクタまたは油圧ショベルである。そのようなアクチュエータ要素の例は、例えば油圧式、空気圧式、電子式および/または電気機械式であり、油圧ショベルまたはさらに制御可能な弁の移動のために設けられる駆動装置である。制御システムの一部は、通常、センサから信号を受信し、アクチュエータ要素に制御信号を送信する電子制御ユニットである。
【0003】
アクチュエータ要素の能動的制御のための制御要素は、いわゆるジョイスティック、制御スティック、または制御レバー要素として現況技術から知られており、これらは車からの歯車レバーに類似しており、車室内で車両のユーザ(車両運転者)によって手動で操作することができる。これらの制御レバー要素は、例えば運転者の筋力によって、初期位置(基本位置/定位置、中立位置)から左、右、前および/または後に移動(旋回および/または変位)することができるように配置される。
【0004】
配置のために利用可能なスペースが通常非常に限られているという事実のため、現況技術の制御システムは、可能な限り省スペースで設計することができるように非常にコンパクトに構築される。これは、例えば、制御システムの異なる要素を重複して配置して空間を減らすことによって達成され、すなわち、要素は、互いに組み込まれているが、互いに機能的に分離することができる。
【0005】
したがって、そのような制御システムの誤動作の場合、結果として、制御システム全体を取り外して交換しなければならない。同様に、制御システムは、単に車両の異なる要件に適合させることはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服することであり、それにより、ほとんどスペースを必要としないながら、制御システムの容易で迅速な適応が可能であり、故障した構成要素を迅速に交換することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題は、独立請求項1の特徴を有する制御デバイスによって解決される。
【0008】
本発明の主な着想は、車両の少なくとも1つのアクチュエータを動作させるための制御デバイスを提供することであり、制御デバイスは、偏向可能な制御レバーとハウジングモジュールとを備え、第1の回転軸の周りで回転可能な第1の案内要素および第2の回転軸の周りで回転可能な第2の案内要素が設けられ、第1の案内要素は、制御レバーの第1の端部に配置され、第2の案内要素は、制御レバーの第1の端部と第2の端部との間に配置され、ハウジングモジュールは、案内要素を支承するための軸受点として設計された通路開口部を有し、それにより、案内要素は、ハウジングモジュールの外側から接触することができ、ハウジングモジュールは、外側側部に第1の結合領域を有し、第1の結合領域は、軸受点のうちの一軸受点を含み、第1の結合領域は、追加モジュールを受け入れるように設計および提供され、追加モジュールは、案内要素に追加モジュールを機能的に接続できるように第1の結合領域と少なくとも部分的に相補的に設計された領域を備える。
【0009】
好ましくは、制御レバーは、基本位置から偏向され得る。制御レバーは、第1の回転軸および/または第2の回転軸周りの回転によって偏向させることができることが考えられる。基本位置は、例えば、制御レバーが第1の回転軸に垂直に、また第2の回転軸に垂直に延びる方向として定義することができる。
【0010】
特に好ましい実施形態によれば、第1の回転軸および第2の回転軸は互いに垂直であり、それによって、好ましくは、第1の回転軸および第2の回転軸は常に互いに垂直であり、すなわち、制御レバーの偏向に関係なく、軸は互いに垂直である。
【0011】
制御レバーは、好ましくは、基本位置から始まるすべての方向に偏向され得る。したがって、制御レバーは、好ましくは、それぞれの軸周りの正の回転(順回転に対応する)および負の回転(逆回転に対応する)の両方に関して、第1の軸周りの偏向および/または第2の軸周りの偏向を受けることができる。さらに、説明する偏向の重ね合わせが可能であることが好ましい。さらに好ましくは、言及したすべての変位運動は、無限に可変式に可能である。
【0012】
ハウジングモジュールは、好ましくは、立方体形状または直方体形状である。好ましくは、ハウジングモジュールは少なくとも4つの側壁を有し、各側面は1つ、好ましくは正確に1つの貫通孔を有する。さらに好ましくは、2つの側壁がいずれの場合も互いに平行に配置され、好ましくは2つの側壁が第1の回転軸に平行に形成され、2つの側壁が第2の回転軸に平行に形成される。
【0013】
好ましくは、第1の案内要素および第2の案内要素は、カルダンジョイントを形成する。
【0014】
本発明によれば、第1の案内要素が、制御レバーの第1の端部に配置され、第1の回転軸の周りに回転可能に取り付けられ、第1の案内リンクを形成し、第1の案内リンクによって、第1の回転軸の周りの制御レバー要素の回転を特定の第1の角度範囲に制限できることが、実現される。
【0015】
さらに、第1の案内要素が制御レバーの第1の端部の回転式軸受のための軸受を形成すると有利である。例えば、第1の案内要素は、案内スロットを通過するボアを有する。例えば、制御レバーの第1の端部もボアを有する。好ましくは、両方のボアは互いに整列して配置され、ロッド要素が2つのボア内に配置され、その周りに制御レバーが回転可能に配置され、好ましくは第1の案内要素に剛性に接続される。したがって、第1の案内要素およびロッド要素によって、例えば、制御レバーのピボット軸受が形成され、制御デバイスの空間要件がさらに低減される。
【0016】
さらに、第2の案内要素が制御レバーの第1の端部と制御レバーの第2の端部との間に配置され、第2の案内要素は、第2の回転軸の周りに回転可能に取り付けられ、第2の案内スロットを形成し、それによって、第2の回転軸の周りの制御レバーの回転を特定の第2の角度範囲に制限できることが、実現される。
【0017】
好ましくは、第2の案内要素は、制御デバイスの高さ方向において第1の案内要素と少なくとも部分的に重なるように配置される。例えば、第2の案内要素は、少なくとも部分的に円弧形状を形成し、関連する円弧の仮想中心軸は、第2の軸に平行に配置され、および/または第1の案内要素と交差する。この配置はまた、必要な設置スペースを減少させる。
【0018】
本発明によれば、案内要素は、ハウジングモジュールの軸受によって支持され、第1および第2の軸受がそれぞれの場合に設けられる。例えば、第1および/または第2の軸受は、転がり軸受接続部を備える。
【0019】
本発明によれば、ハウジングモジュールの貫通孔は、案内要素を支持するための軸受を形成する。軸受はハウジングモジュール内の貫通孔であるため、案内要素は、追加モジュールを用いる本発明によれば、ハウジングモジュールの外側から接続することができる。
【0020】
本発明によると、軸受点のうちの一軸受点を含み、好ましくは正確に1つの軸受点を含む第1の結合領域が設けられることが、さらに実現される。第1の結合領域は、追加モジュールを少なくとも部分的に受け入れるように設計および意図され、追加モジュールは、第1の結合領域と少なくとも部分的に相補的であるように設計される。本発明によれば、追加モジュールは、案内要素に機能的に接続することができ、すなわち、追加モジュールは、対応する案内要素に作用することができ、特に直接作用することができる。
【0021】
第1の結合領域および第2の結合領域が設けられ、第1の結合領域および第2の結合領域は、第1の案内要素または第2の案内要素の軸受を備えることが特に好ましい。
【0022】
第1の結合領域、第2の結合領域、第3の結合領域、および第4の結合領域が設けられ、第1の結合領域および第2の結合領域が第1の案内要素の軸受を備え、第3の結合領域および第4の結合領域が第2の案内要素の軸受を備えることが特に好ましい。
【0023】
結合領域の数にかかわらず、各結合領域は、追加モジュールを収容することができる。
【0024】
特に好ましい実施形態によれば、追加モジュールがアクチュエータモジュールおよびリセットモジュールから選択されるものであり、アクチュエータモジュールは、回転軸のうちの一方にトルクを加えるように設計され、リセットモジュールは、制御レバーの偏向を打ち消すために回転軸のうちの一方に力を加えるように設計されることが、実現される。
【0025】
アクチュエータモジュールによって、間接的に、すなわち回転軸または案内要素の作動を介して制御レバーを能動的に制御すること、および/またはプログラムされた方法で制御することが可能であり、すなわち、運転者の筋力の影響なしに力またはトルクを制御レバー要素に加えることができる。この技術は、「力フィードバック」としても知られている。
【0026】
したがって、アクチュエータモジュールによって、例えば制御レバーの振動および/または変位の効果を有する力および/またはモーメントを制御レバーに伝達することができる。振動は、小さな変位の時系列であることができる。
【0027】
アクチュエータモジュールによって、一方では回転方向または回転方向に反してモーメントを加えることができ、それにより、このモーメントは運動を支持するか、または打ち消すことができる。
【0028】
特に好ましくは、アクチュエータモジュールを使用して、1つの回転軸周りの回転または両方の回転軸周りの回転に関して制御レバーをブロックすることができる。
【0029】
好ましい実施形態によれば、アクチュエータモジュールが駆動ユニットおよび出力ユニットを備えることが、実現される。さらに好ましくは、アクチュエータモジュールは、モータ歯車箱の組み合わせを形成する。特に好ましくは、出力ユニットは、遊星歯車であり、駆動ユニットは、電気モータである。
【0030】
電気モータは、好ましくはトルクモータであり、それにより、低速で高トルクを達成することができる。
【0031】
制御デバイスのコンパクトな設計を支持するために、遊星歯車が、回転可能に取り付けられた太陽歯車と、太陽歯車を半径方向に取り囲むリング歯車と、太陽歯車とリング歯車との間に半径方向に配置され、太陽歯車およびリング歯車と噛み合う複数、好ましくは3つの遊星歯車とを備えると有利である。好ましくは、太陽歯車は、いずれの場合も回転軸の一方と整列して配置され、その軸の周りで回転可能に取り付けられる。
【0032】
例えば、太陽歯車、リング歯車および遊星歯車のモジュラス、すなわち、それぞれのピッチ円直径およびそれぞれの歯数の値の比は、それぞれ0.3mm~0.7mm、好ましくは0.5mmの範囲からの同一の値を有する。
【0033】
好ましくは、リング歯車は、固定位置に取り付けられる。したがって、出力は、リング歯車を介さないことが好ましい。例えば、リング歯車は、回転防止デバイスを有し、この回転防止デバイスによって、その半径方向位置をアクチュエータモジュールの残りの部分に対して固定することができる。例えば、この回転防止デバイスは、その外径においてリング歯車の特別な第1の幾何学的形状によって形成される。例えば、この第1の幾何学的形状は、リング歯車の外径の少なくとも1つ、好ましくは4つの平坦化として設計される。好ましくは、この回転防止デバイスはまた、アクチュエータモジュールの残りの部分の第1の幾何学的形状と相補的な第2の幾何学的形状として設計される。例えば、平坦化が、アクチュエータモジュールの残りの部分の内径にも形成され、その数および配置は、リング歯車の平坦化の数と同一であることが好ましい。
【0034】
好ましくは、駆動は、電気モータまたはモータのシャフト(モータシャフト)および太陽歯車を介して行われ、電気モータのシャフトの中心軸は、好ましくは太陽歯車の中心軸と整列される。さらに好ましくは、モータのシャフトは、モータのトルクを太陽歯車に伝達することができるように、太陽歯車と機械的に係合している。好ましくは、シャフトおよび太陽歯車は、互いに剛性に接続されている。したがって、特に、モータシャフトの回転を、同じ方向で速度に関して同一である太陽歯車の回転に変換することができる。例えば、モータシャフトと太陽歯車との間の接続は、キー接続を含む。
【0035】
しかし、モータシャフトと太陽歯車との間に別個の接続が不要であることが好ましい。したがって、モータシャフトと太陽歯車は一体に形成されることが好ましい。例えば、モータシャフトおよび太陽歯車は、単一の部品および/または単一の半完成品から作られ、好ましくは機械加工される(「刻まれる)」。
【0036】
例えば、少なくとも1つまたは複数、好ましくはすべての歯車(太陽歯車、リング歯車、および/または遊星歯車)は、プラスチック製である。可能性のあるプラスチックは、例えば、ポリアセタール(POM)および/またはポリケトン(PK)である。
【0037】
さらに好ましい実施形態によれば、アクチュエータモジュールがアクチュエータモジュールハウジングを備え、アクチュエータモジュールハウジングは、ハウジングモジュールに接続することができる第1のアクチュエータモジュールハウジング部分と、第2のアクチュエータモジュールハウジング部分とから形成され、出力ユニットがアクチュエータモジュールハウジングの内側に収容され、駆動ユニットが第2のアクチュエータモジュールハウジング部分のアクチュエータモジュールハウジングの外側に配置されることが、実現される。
【0038】
これにより、回転軸にトルクおよび/または力を加えるのに必要なすべての構成要素を有するアクチュエータモジュールを提供することが容易になる。アクチュエータモジュールハウジングは、ハウジングモジュールおよび制御レバーに接続することができるので、アクチュエータモジュールが故障している場合、アクチュエータモジュールのみを取り外すだけでよい。
【0039】
遊星歯車のリング歯車は、第1のアクチュエータモジュールハウジングの一体部分であることができる。
【0040】
好ましくは、リセットモジュールは、受動的リセットモジュールである。これは、リセットモジュールの能動的な制御または調整が提供されないことを意味する。
【0041】
特に、制御レバーが定位置から偏向されると、制御レバーを定位置に戻すことができる力が加えられることが考えられる。
【0042】
好ましい実施形態によれば、リセットモジュールがリセットモジュールハウジングを備え、リセットモジュールハウジングは、ハウジングモジュールに接続することができる第1のリセットモジュールハウジング部分と、第2のリセットモジュールハウジング部分とから形成され、リセットモジュールは、ねじりばね要素と、リセットモジュールハウジングに対して回転可能なねじりばね要素支持体と、リセットモジュールハウジングに対して固定式に配置されたねじりばね要素ベースとを備え、ねじりばね要素は、ねじりばね要素支持体およびねじりばね要素ベースに接続されることが、実現される。
【0043】
ねじりばね要素ベースに対するねじりばね要素支持体の回転は、ねじりばね要素を偏向させ、それによって案内要素の一方に伝達することができるばね力を生成する。
【0044】
特に好ましくは、ねじりばね要素支持体は、案内要素の1つに接続可能である。
【0045】
好ましくは、ねじりばね要素は脚ばねであるが、他のタイプのねじりばねも考えられる。
【0046】
これにより、回転軸に力を加えるのに必要なすべての構成要素を有するリセットモジュールを提供することが容易になる。リセットモジュールは、ハウジングモジュールおよび制御レバーに接続することができるので、リセットモジュールが故障している場合には、リセットモジュールのみを取り外すだけでよい。
【0047】
さらに好ましい実施形態によれば、案内要素がそれぞれ第1の軸受セクションと第2の軸受セクションとを有し、案内要素の第1の軸受セクションは、第1の接続領域を備え、案内要素の第2の軸受セクションは、第2の接続領域を備えることが、実現される。特に好ましくは、案内要素の軸受点セクションは、同一に形成される。さらに好ましくは、一方の案内要素の軸受位置セクションは、他方の案内要素の軸受位置セクションとは異なる。
【0048】
好ましくは、それぞれの軸受位置セクションは、軸受によって受けることができるように形成される。好ましくは、すべての軸受およびすべての軸受セクションは同一であり、これにより製造プロセスの削減が可能になる。さらに、組み立て中に案内要素の特定の向きに注意を払う必要はない。
【0049】
異なる追加モジュールが提供される場合、異なる接続領域が有利である。したがって、追加モジュールは、第1の接続領域と相補的な第1の追加モジュール接続領域、または第2の接続領域と相補的な第2の追加モジュール接続領域を備えることが特に好ましい。
【0050】
したがって、第1の接続領域はアクチュエータモジュールに割り当てられ、第2の接続領域はリセットモジュールに割り当てられ、またはその逆も考えられる。例えば、1つのアクチュエータモジュールおよび1つのリセットモジュールのみを案内要素上に配置することができると決定することができる。したがって、案内要素のための2つのアクチュエータモジュールまたは2つのリセットモジュールの予想外の取り付けを排除することができ、その結果、動作中の誤動作を防止することができる。
【0051】
ハウジングモジュールは、4つの貫通孔と、軸受をそれぞれが備える4つの結合領域とを有し、それによって第1の回転軸は、2つの対向する貫通孔を通って延び、第2の回転軸は、2つの別の対向する貫通孔を通って延びることが特に好ましい。
【0052】
これは、各案内要素上に最大2つの追加モジュールを配置することができることを意味する。したがって、ハウジングモジュールのそのような設計は、ハウジングモジュールに関して以下の配置を可能にする。
- アクチュエータモジュール無し、1つのアクチュエータモジュール、2つのアクチュエータモジュール、
- リセットモジュール無し、1つのリセットモジュール、2つのリセットモジュール、
- 上記の任意の組み合わせ。
【0053】
ハウジングモジュール上の対応する位置に追加モジュールが設けられていない場合、汚れ、水などの侵入を防止することができるようにするために、対応する結合領域を覆うことができるブラインドカバーを設けることができる。好ましくは、ブラインドカバーは、結合領域と少なくとも部分的に、好ましくは完全に相補的な領域を備えることができる。
【0054】
本発明のさらなる利点、目的、および特徴を、制御デバイスが例として示され説明される添付の図面および以下の説明を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1a】好ましい実施形態による制御デバイスの図である。
【
図1b】さらに好ましい実施形態による制御デバイスの図である。
【
図2】制御デバイスのハウジングモジュールの分解図である。
【
図3】制御デバイスのアクチュエータモジュールの分解図である。
【
図4】制御デバイスのリセットモジュールの分解図である。
【
図5】モジュールの互いに対する様々な配置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図において、同一の構成要素は、対応する参照符号で理解されるものである。明確にするために、いくつかの構成要素は、いくつかの図では参照符号を有さない場合があるが、他の場所で指定されている。
【0057】
図1Aは、好ましい実施形態による制御デバイス1の斜視図を示す。制御デバイス1は、ハウジングモジュール3と、ここでは部分的にのみ示されている制御レバー2とを備える。さらに、追加モジュール16、16´、16´´、16´´´、16´´´´が示されており、第1の追加モジュール16´および第2の追加モジュール16´´は、アクチュエータモジュール18として設計され、第3の追加モジュール16´´´および第4の追加モジュール16´´´´は、リセットモジュール19として設計されている。
【0058】
第1の結合領域12および第2の結合領域13も見ることができ、第3の結合領域14および第4の結合領域15は、ハウジングモジュール3によって隠される。結合領域12、13、14、15は、それぞれの追加モジュール16と相補的に設計されているので、追加モジュール16の良好な取り付けが可能である。この目的のために、追加モジュール16の相補的領域17が設けられる。
【0059】
同様に、各結合領域12、13、14、15は、これも隠されている案内要素6、7用の軸受10として形成された貫通孔10を有する。
【0060】
ハウジングモジュール3、アクチュエータモジュール18、およびリセットモジュール19は、以下の図に示され、より詳細に説明される。
【0061】
図1Bは、制御デバイス1の同様の設計を示しているが、アクチュエータモジュール18およびこのアクチュエータモジュール18に対向するリセットモジュール19は、取り外され、ブラインドカバー71と交換されている。その結果、案内要素6、7のうちの1つは、外部の影響無しに設けられ、それにより、外力は対応する案内要素6、7に及ぼされない。
【0062】
図2は、好ましい実施形態による制御デバイス1のハウジングモジュール3をより詳細に示す。
【0063】
好ましくは、ハウジングモジュール3は、好ましくはねじ41によって互いに接続可能な第1のハウジングモジュール部分39および第2のハウジングモジュール部分40からなる。ハウジングモジュール部分39、40はそれぞれ、貫通孔セクション42を有し、貫通孔セクション42はそれぞれ、貫通孔10を形成するように、ハウジングモジュール部分39、40に対して形成される。特に好ましくは、すべての貫通孔10は、同一に形成される。特に好ましくは、下側カバー要素73を設けることができ、下側カバー要素もまた、ねじ41によって第1のハウジングモジュール部分39に接続され、さらに好ましくは、カバー要素は、PCBA73によって形成することができ、PCBA73はセンサ72を有し、このセンサは、磁石49と相互作用することができ、したがって初期位置または中立位置を検出することができるように配置される。
【0064】
そのような設計は、案内要素6、7の軸受点セクション20、21を事前に少なくとも部分的に貫通孔10に挿入することができるため、ハウジングモジュールの組み立てを容易にすることができる。
【0065】
案内要素6、7の軸受セクション20、21は、貫通孔10または軸受10に接続できるように設計される。第1の接続領域22または第2の接続領域23が、各軸受点セクション20、21に配置される。
【0066】
好ましくは、一方の案内要素6、7の軸受セクション20、21はそれぞれ、第1の接続領域22を有し、他方の案内要素6、7の軸受セクション20、21はそれぞれ、第2の接続領域23を有する。
【0067】
さらに、結合領域12、13、14、15が設けられており、
図2では、第1の結合領域12および第2の結合領域13のみが図示によって認識可能である。貫通孔10または軸受10と同様に、結合領域12、13、14、15はそれぞれ、第1の結合セクション44および第2の結合セクション45から形成され、第1の結合セクション44は第1のハウジングモジュール部分39に形成され、第2の結合セクション45は第2のハウジングモジュール部分40に形成される。第1のハウジングモジュール部分39および第2のハウジングモジュール部分40からなるハウジングモジュール3が組み立てられる場合、ハウジングモジュール部分39、40は、結合セクション領域44、45がそれぞれの結合セクション12、13、14、15を形成するように互いに補完する。
【0068】
案内要素6、7は軸受10内に回転可能に取り付けられ、第1の案内要素6は第1の回転軸4の周りで回転可能であり、第2の案内要素7は第2の回転軸5の周りで回転可能である。好ましくは、第1の回転軸4および第2の回転軸5は、互いに垂直である。
【0069】
制御レバー2は、その全範囲を示すことができず、そのため、より良好な取り扱いのために設けることができる追加部分を有することができる。好ましくは、この部分は、制御レバー2の第2の端部9に配置される。
【0070】
制御レバー2はまた、第1の端部8を有し、第1の端部8は、好ましくは、第1の案内要素6を制御レバー2に回転可能に接続するために接続ロッド43を内部に導入することができる通路46を有する。
【0071】
第2の案内要素7は、制御レバー2の第1の端部8と第2の端部9との間に配置される。好ましくは、ユニバーサルシャフトブッシュ47が設けられ、ユニバーサルシャフトブッシュもまた接続ロッド43によって第1の案内要素6に接続可能であり、ユニバーサルシャフトブッシュ47が第2の案内要素7の案内スロット内の案内として機能できるように第2の案内要素7に接続可能である。同様に、好ましくは、ユニバーサルシャフトブッシュ47が接続ロッド43によって制御レバー2に接続可能であることが、実現される。さらに好ましくは、ユニバーサルシャフトブッシュ47は、制御レバー2が内部に挿入可能な取付体を有することができ、取付体は、好ましくは、少なくとも第1の端部8に関して、制御レバーの構成と相補的である。
【0072】
さらに好ましくは、一方では駆動シャフトブッシング47に、他方では制御レバー2に動作可能に接続されるばねが、設けられる。この場合、ばねは、ユニバーサルシャフトブッシュ47と制御レバー2との間にばね力が作用するように予め張力がかけられて設置され、それにより、制御レバー2に対する外力影響は、接続ロッド43に直接かつ完全に作用することができないため、ここでは保護機能が提供される。
【0073】
磁石49も好ましくは設けられ、この磁石もまた、制御レバー2に反力を加えることができ、磁石は、好ましくは、ユニバーサルシャフトブッシュ47に接続される。特に好ましくは、制御レバー2は、その下端8に、磁石49の極性とは反対の極性の対向磁石を有する。
【0074】
図3は、アクチュエータモジュール18として設計された追加モジュール16を示す。
【0075】
アクチュエータモジュール18は、駆動ユニット26と出力ユニット27とを備え、駆動ユニット26は、好ましくは、電気モータ29として設計され、出力ユニット27は、遊星歯車28として設計される。同様に、アクチュエータモジュール18は、第1のアクチュエータモジュールハウジング部分31と第2のアクチュエータモジュールハウジング部分32とを備えるアクチュエータモジュールハウジング30を備える。
【0076】
好ましくは、遊星歯車28は、回転可能に取り付けられた太陽歯車50と、太陽歯車50を半径方向に取り囲むリング歯車51と、太陽歯車50とリング歯車51との間に半径方向に配置され、太陽歯車およびリング歯車と噛み合う複数、好ましくは3つの遊星歯車52とを備える。好ましくは、太陽歯車50は、回転軸4、5の一方と整列して配置され、その軸の周りで回転可能であるように取り付けられる。
【0077】
好ましくは、リング歯車51は、固定位置に取り付けられる。したがって、出力はリング歯車51を介さないことが好ましい。リング歯車51は、好ましくは、第1のアクチュエータモジュールハウジング31の一部として形成される。
【0078】
このようにして、リング歯車51は、アクチュエータモジュール18に対して回転不能であるように設計され、それにより、リング歯車51の半径方向位置は、アクチュエータモジュール18の残りの部分に対して固定される。
【0079】
好ましくは、駆動は、電気モータまたはモータのシャフト53(モータシャフト)および太陽歯車50を介して行われ、電気モータ29のシャフト53の中心軸は、好ましくは太陽歯車50の中心軸と整列される。さらに好ましくは、モータ29のシャフト53は、モータ29のトルクを太陽歯車50に伝達することができるように、太陽歯車50と機械的に係合している。好ましくは、シャフト53および太陽歯車50は、互いに剛性に接続される。したがって、特に、モータシャフトの回転を、同じ方向で速度に関して同一である太陽歯車50の回転に変換することができる。
【0080】
遊星歯車52は、第1の支持要素部分54および第2の支持要素部分55からなる支持要素によって支持されており、好ましくは、各遊星歯車52の支持要素は、それぞれの遊星歯車52がそれによって回転可能に接続される回転シャフト56を備える。
【0081】
支持要素、特に第1の支持要素部分54は、案内要素6、7の対応する相補的接続領域22、23に接続することができる第1の追加モジュール接続部24または第2の追加モジュール接続部25を形成する。この目的のために、好ましくは、第1のアクチュエータモジュールハウジング部分31の第1の接続領域57が設けられ、この第1の接続領域を通って、接続領域22、23と追加モジュール接続部24、25との間の接続が延びることができる。
【0082】
さらに好ましくは、出力ユニット27は、アクチュエータモジュールハウジング30の内部に設けられる。好ましくは、駆動ユニット26は、アクチュエータモジュールハウジング部分30の外側に配置され、好ましくは、第2のアクチュエータモジュールハウジング部分32は取付体58を有し、取付体は、駆動ユニット26または電気モータ29と少なくとも部分的に相補的であり、好ましくは電気モータが脱落するのを確実に防止するために、電気モータ29を受け入れるように意図される。
【0083】
電気モータ29は、好ましくは、電気モータ29を動作させるための電気接続部59を有し、取付体58は、好ましくは、電気接続部59を受け入れるように設計される。好ましくは、取付体58は、電気接続部59を受け入れることができる下方開口部分60を有する。
【0084】
第2のアクチュエータモジュールハウジング部分32は、モータシャフト53および/または太陽歯車50がそれを通って延びることができる第2の通路61を有する。
【0085】
好ましくは、歯車箱取付体70が設けられ、これは、特に好ましくはねじ要素の形態である。歯車締結部70によって、第1の支持要素部分54とそれぞれの接続領域22、23とを少なくとも効果的に互いに接続することが可能である。歯車締結部70のねじ頭は、特に、第1の支持要素部分54に対する対向軸受として機能する。
【0086】
図4は、リセットモジュール19として設計されたさらなる追加モジュール16を示す。
【0087】
好ましい実施形態によれば、リセットモジュール19は、リセットモジュールハウジング33を備え、リセットモジュールハウジング33は、ハウジングモジュール3に接続可能な第1のリセットモジュールハウジング部分34と、第2のリセットモジュールハウジング部分35とから形成され、リセットモジュール19は、ねじりばね要素36と、リセットモジュールハウジング33に対して回転可能なねじりばね要素キャリア37と、リセットモジュールハウジング33に対して固定式に配置されたねじりばね要素ベース38とを備え、ねじりばね要素36は、ねじりばね要素キャリア37およびねじりばね要素ベース38に接続される。
【0088】
ねじりばね要素ベース38に対するねじりばね要素支持体37の回転は、ねじりばね要素36を偏向させ、それによって案内要素6、7の一方に伝達することができるばね力を生成する。
【0089】
ねじりばね要素支持体37は、好ましくは、第1の接続領域22または第2の接続領域23に接続することができる第1の追加モジュール接続領域24または第2の追加モジュール接続領域25を備え、追加モジュール接続領域24、25と接続領域22、23との間の接続は、リセットモジュール19、特にリセットモジュールハウジング33の第3の通路62を通って延びる。
【0090】
特に好ましくは、ねじりばね要素支持体37は、案内要素6、7の一方に接続可能である。さらに好ましくは、ねじりばね要素支持体37は、ねじ要素74によって案内要素6、7の一方に接続され、さらに好ましくは、ねじ要素74のヘッドは、ねじりばね要素36を適所に配置することができるように中心シャフトとして機能することができる。
【0091】
好ましくは、ねじりばね要素36は、脚ばねであるが、他のタイプのねじりばねも考えられる。
【0092】
これにより、回転軸に力を加えるのに必要なすべての構成要素を有するリセットモジュール19を提供することが容易になる。リセットモジュールは、ハウジングモジュールおよび制御レバーに接続することができるので、リセットモジュールが故障している場合には、リセットモジュールのみを取り外すだけでよい。
【0093】
ねじりばね要素36は、好ましくは、第1の端部63と第2の端部64とを有し、第1の端部63は、好ましくは、ねじりばね要素ベース38に少なくとも動作可能に接続され、第2の端部は、ねじりばね要素支持体37に少なくとも動作可能に接続される。ねじりばね要素ベース38は、ねじりばね要素ベース38の周方向および長手方向Lに延在部を有する凹部65を有し、それにより、第1の端部63は、この凹部65内に受け入れられる。
【0094】
好ましくは、ねじりばね要素ベース38は円形であり、さらに好ましくは、ねじりばね要素支持体37は、ねじりばね要素ベース38によって少なくとも部分的に囲まれるように構成され、それにより、ねじりばね要素ベース38は、ねじりばね要素支持体37を少なくとも部分的に受け入れることができるため、よりコンパクトな設計が可能である。
【0095】
ねじりばね要素ベース38は、第1のリセットモジュールハウジング部分34の突出部69に接続することができる周方向切欠部68を有する。特に好ましくは、切欠部68および突出部69は互いに相補的である。ねじりばね要素ベース38が突出部69を備え、第1のリセットモジュールハウジング部分34が切欠部68を備えることも考えられる。
【0096】
さらに好ましくは、ねじりばね要素支持体37は、ねじりばね要素36を配置することができるねじりばね保持器66を有する。さらに好ましくは、ねじりばね要素キャリア37は、ねじりばね要素36の第2の端部64に接続可能なねじりばね当接部67を備える。
【0097】
ねじりばね要素36、ねじりばね要素ベース38、およびねじりばね要素支持体37は、好ましくは、リセットモジュールハウジング33内に配置される。
【0098】
好ましくは、第2のリセットモジュールハウジング部分35は、リセットモジュールハウジング33を外部に閉じるためのカバー部材として機能する。
【0099】
制御デバイス1の様々な位置が
図5に示されており、追加モジュール16、18、19およびハウジングモジュール3の可能な配置が、図示の実施形態に従って示されている。好ましくは、2つのアクチュエータモジュール18および2つのリセットモジュール19が設けられ、1つのアクチュエータモジュール18および1つのリセットモジュール19が各回転軸4、5に割り当てられる。制御デバイス1を設置するときに利用可能なスペースに応じて、追加モジュール16、18、19は、ハウジングモジュール3上に異なるように配置することができる。
【0100】
原則として、ハウジングモジュール3には、追加モジュール16の任意の組み合わせを設けることができ、すべての組み合わせが以下から考えられる。
- アクチュエータモジュール18無し、1つのアクチュエータモジュール18、2つのアクチュエータモジュール18、
- リセットモジュール19無し、1つのリセットモジュール19、2つのリセットモジュール19、
- 少なくとも1つの位置に追加モジュール16、18、19が設けられていない場合、この位置をブラインドカバー71で覆うことができる。
- 上記の任意の組み合わせ。
【0101】
これは、例えば、アクチュエータモジュール18およびリセットモジュール19を設けないこと、または、1つのアクチュエータモジュール18を設けてリセットモジュール19を設けないこと、または、2つのアクチュエータモジュール18を設けてリセットモジュール19を設けないこと、および2つのアクチュエータモジュール18および1つのリセットモジュール19を設けること、2つのアクチュエータモジュール18および2つのリセットモジュール19を設けることができることを意味する。
【0102】
特に好ましくは、各案内要素6、7は、最大で1つのアクチュエータモジュール18および最大で1つのリセットモジュール19に接続することができる。
【0103】
出願書類に開示するすべての特徴は、それらが個別にまたは組み合わせて従来技術と比較して新しい限り、発明的であると主張される。
【符号の説明】
【0104】
1 制御デバイス
2 制御レバー
3 ハウジングモジュール
4 第1の回転軸
5 第2の回転軸
6 第1の案内要素
7 第2の案内要素
8 制御レバーの第1の端部
9 制御レバーの第2の端部
10 貫通孔、軸受
11 外側側部
12 第1の結合領域
13 第2の結合領域
14 第3の結合領域
15 第4の結合領域
16 追加モジュール
16´ 第1の追加モジュール
16´´ 第2の追加モジュール
16´´´ 第3の追加モジュール
16´´´´ 第4の追加モジュール
17 相補的領域
18 アクチュエータモジュール
19 リセットモジュール
20 第1の軸受セクション
21 第2の軸受セクション
22 第1の接続領域
23 第2の接続領域
24 第1の追加モジュール接続領域
25 第2の追加モジュール接続領域
26 駆動ユニット
27 出力ユニット
28 遊星歯車
29 電気モータ
30 アクチュエータモジュールハウジング
31 第1のアクチュエータモジュールハウジング部分
32 第2のアクチュエータモジュールハウジング部分
33 リセットモジュールハウジング
34 第1のリセットモジュールハウジング部分
35 第2のリセットモジュールハウジング部分
36 ねじりばね要素
37 ねじりばね要素支持体
38 ねじりばね要素ベース
39 第1のハウジングモジュール部分
40 第2のハウジングモジュール部分
41 ねじ
42 貫通孔セクション
43 接続ロッド
44 第1の結合セクション
45 第2の結合セクション
46 通路
47 ユニバーサルシャフトブッシュ
49 磁石
50 太陽歯車
51 リング歯車
52 遊星歯車
53 モータシャフト
54 第1の支持要素部分
55 第2の支持要素部分
56 回転シャフト
57 第1の通路
58 取付体
59 電気接続
60 下方開口部分
61 第2の通路
62 第3の通路
63 ねじりばね要素の第1の端部
64 ねじりばね要素の第2の端部
65 凹部
66 ねじりばね保持器
67 ねじりばね当接部
68 切欠部
69 突出部
70 歯車箱取付体
71 ブラインドカバー
72 センサ
73 下側カバー要素、PCBA
74 ねじ要素
L 長手方向
B 幅方向
H 高さ方向
【手続補正書】
【提出日】2022-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の少なくとも1つのアクチュエータを動作させるための制御デバイス(1)であって、前記制御デバイス(1)は、偏向可能な制御レバー(2)とハウジングモジュール(3)とを備え、第1の回転軸(4)の周りで回転可能な第1の案内要素(6)および第2の回転軸(5)の周りで回転可能な第2の案内要素(7)が設けられ、前記第1の案内要素(6)は、前記制御レバー(2)の第1の端部(8)に配置され、前記第2の案内要素(7)は、前記制御レバー(2)の前記第1の端部(8)と第2の端部(9)との間に配置される、制御デバイスにおいて、
前記ハウジングモジュール(3)が、前記案内要素(6、7)を支持するための軸受(10)として設計された少なくとも1つの貫通孔(10)を有し、それにより、前記案内要素(6、7)は、前記ハウジングモジュール(3)の外側から接触することができ、
前記ハウジングモジュール(3)は、外側側部(11)に第1の結合領域(12)を有し、前記第1の結合領域(12)は、前記軸受(10)のうちの一軸受(10)を備え、前記第1の結合領域(12)は、追加モジュール(16)を受け入れるように設計および提供され、前記追加モジュールは、前記案内要素(6、7)に前記追加モジュール(16)を機能的に接続できるように前記第1の結合領域(12)と少なくとも部分的に相補的に形成された領域(17)を備えることを特徴とする、制御デバイス。
【請求項2】
前記追加モジュール(16)が、アクチュエータモジュール(18)およびリセットモジュール(19)から選択されるものであり、前記アクチュエータモジュール(18)は、前記回転軸(4、5)のうちの一方にトルクを加えるように設計されており、前記リセットモジュール(19)は、前記回転軸(4、5)のうちの一方に、前記制御レバー(2)の偏向を打ち消す力を加えるように設計されることを特徴とする、請求項1に記載の制御デバイス(1)。
【請求項3】
前記案内要素(6、7)がそれぞれ、第1の軸受セクション(20)と第2の軸受セクション(21)とを有し、案内要素(6、7)の前記第1の軸受セクション(20)は、第1の接続領域(22)を備え、案内要素(6、7)の第2の軸受セクション(21)は、第2の接続領域(23)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項4】
前記追加モジュール(16)が、前記第1の接続領域(22)と相補的な第1の追加モジュール接続領域(24)、または前記第2の接続領域(23)と相補的な第2の追加モジュール接続領域(25)を備えることを特徴とする、請求項3に記載の制御デバイス(1)。
【請求項5】
前記アクチュエータモジュール(18)が、駆動ユニット(26)と出力ユニット(27)とを備え、前記アクチュエータモジュール(18)は、モータ歯車箱の組み合わせを形成し、前記出力ユニット(27)は、遊星歯車(28)によって形成され、前記駆動ユニット(26)は、電気モータ(29)として形成されることを特徴とする、請求項2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項6】
前記アクチュエータモジュール(18)が、アクチュエータモジュールハウジング(30)を備え、前記アクチュエータモジュールハウジング(30)は、前記ハウジングモジュール(3)に接続することができる第1のアクチュエータモジュールハウジング部分(31)と、第2のアクチュエータモジュールハウジング部分(32)とから形成され、前記出力ユニット(27)は、前記アクチュエータモジュールハウジング(30)の内側に受け入れられ、前記駆動ユニット(26)は、前記第2のアクチュエータモジュールハウジング部分(32)の前記アクチュエータモジュールハウジング(30)の外側に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の制御デバイス(1)。
【請求項7】
前記リセットモジュール(19)が、リセットモジュールハウジング(33)を備え、前記リセットモジュールハウジング(33)は、前記ハウジングモジュール(3)に接続することができる第1のリセットモジュールハウジング部分(34)と、第2のリセットモジュールハウジング部分(35)とから形成され、前記リセットモジュール(19)は、ねじりばね要素(36)と、前記リセットモジュールハウジング(33)に対して回転可能なねじりばね要素支持体(37)と、前記リセットモジュールハウジング(33)に対して固定式に配置されたねじりばね要素ベース(38)とを備え、前記ねじりばね要素(36)は、前記ねじりばね要素支持体(37)および前記ねじりばね要素ベース(38)に少なくとも動作可能に接続されることを特徴とする、請求項2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項8】
前記ハウジングモジュール(3)が、4つの貫通孔(10)と、軸受(10)をそれぞれが備える4つの結合領域(12、13、14、15)とを有し、前記第1の回転軸(4)は、2つの対向する貫通孔(10)を通って延び、前記第2の回転軸(5)は、前記2つの別の対向する貫通孔(10)を通って延びることを特徴とする、請求項1または2に記載の制御デバイス(1)。
【請求項9】
前記第1の回転軸(4)および前記第2の回転軸(5)が、互いに垂直であることを特徴とする、請求項1または2に記載の制御デバイス(1)。
【外国語明細書】