(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025166
(43)【公開日】2023-02-21
(54)【発明の名称】改良された電子コンポーネント相互接続のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H05K 3/34 20060101AFI20230214BHJP
H05K 3/32 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
H05K3/34 504Z
H05K3/32 B
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022193064
(22)【出願日】2022-12-01
(62)【分割の表示】P 2020545040の分割
【原出願日】2018-11-15
(31)【優先権主張番号】62/586,815
(32)【優先日】2017-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520167380
【氏名又は名称】サンレイ・サイエンティフィック・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SunRay Scientific, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ステマーマン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】サブストレートと、そこに取り付けられる電子コンポーネントの間に、磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って相互接続を作るシステム、方法及びキットを提供する。
【解決手段】システムは、磁石120それぞれをコンポーネントが接続されるサブストレート140上の電子コンポーネント150の位置に対応する位置で中に受け入れて保持するように適合された磁石トレイ110と、ACAの整列及び硬化の間コンポーネントが配置されたサブストレートとACAとを保持するように適合された整列トレイ130と、を有する。ACAは、サブストレートを画定するXY平面に磁束線が実質的に直角であるように磁場に晒される。サブストレートは、整列トレイ内で一方向でのみ配置可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブストレートと、そこに配置される電子コンポーネントとの間に、磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って相互接続を創設する方法であって、
前記方法は、
a)前記サブストレートに配置され接続される第一のコンポーネントの寸法及び前記サブストレートの上における位置を確立するステップと、
b)ステップa)で確立された前記コンポーネントの寸法及び位置に対する第一の磁石の配置位置を判断するステップと、
c)ステップb)で要求される磁石の寸法及び強さを判断するステップと、
d)前記磁石の磁場の磁束線をマッピングするステップと、
e)前記サブストレートに配置され接続される追加のコンポーネントごとにステップa)-d)を繰り返し、必要となる追加の磁石の特性及び配置位置を判断するステップと、
f)磁性トレイを作成し、各磁石をトレイ上のそれぞれの配置位置に固定するステップと、
g)整列トレイを作成し、整列及び硬化の間、前記サブストレートを保持するように前記整列トレイを適合させるステップと、
h)前記サブストレートを前記整列トレイに配置するステップと、
i)コンポーネントが配置される1つ又は複数の位置においてACAを前記サブストレートに塗布するステップと、
j)前記サブストレートに、前記第一のコンポーネント及び追加の各コンポーネントを配置させるステップと、
k)前記整列トレイ及び前記磁性トレイを組み立てるするステップと、
l)前記ACA内でZ軸方向にコラムの形成を可能にするステップと、
m)前記ACAを硬化させ、それによって前記サブストレートと前記第一のコンポーネント及び追加の各コンポーネントとの間の相互接続を創設させるステップと、
を含み、
前記整列トレイ及び前記磁性トレイは非磁性材料で作られ、前記磁石トレイは、前記第一の、及び追加の各コンポーネントを、トレイ上の各配置位置において受け入れるように適合され、
磁石を備えた前記磁石トレイ、及びコンポーネント及びACAが配置されたサブストレートを含むアセンブリは、硬化オーブンに置かれることができる、
方法。
【請求項2】
前記磁石が永久磁石を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記磁石がレアアース磁石を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記コラムの高さの最適化、
前記相互接続の強さの最適化、
短絡の数の低減化、
完成したデバイス又は基板の予測寿命の増大化、
使用可能な製品の歩留まりの向上、又は
前記相互接続を作る結果としての欠陥又は不良品の低減化、のために、
各磁石のサイズ及び強さが、独立して実験的に決められる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記磁石トレイ内の各磁石について、前記磁束線が、
互いに実質的に平行であり、
前記コンポーネント及びACAが配置される前記サブストレートのエリアに対応するエリアのXY平面に実質的に直角である、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ACAが、高さ及び直径に関して実質的に均一なコラムを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ACAが、実質的に均一なコラムを形成し、前記コラムは前記コンポーネント及び前記サブストレートのXY平面に実質的に直角である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記サブストレートは前記整列トレイの中において1つの方向でのみ配置可能な、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記整列トレイが、位置決め手段を含み、前記磁性トレイ及び前記整列トレイが互いに適切な方向でのみ組立が可能とされる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記整列トレイ及び前記磁石トレイが、前記ACAの硬化のための硬化条件に耐えられる材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
サブストレートと、そこに取り付けられる電子コンポーネントの間に、磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って相互接続を作るためのシステムであって、
前記システムは、
1つ又は複数の磁石それぞれを、コンポーネントが接続されるサブストレート上の1つ又は複数の電子コンポーネントの位置に対応する位置で、中に受け入れて保持するように適合された非磁性トレイを含む磁石トレイと、
前記ACAの整列及び硬化の間、サブストレートに接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置されたサブストレートとACAとを保持するように適合された整列トレイと、
Z軸方向に導電な相互接続を形成可能な磁気的に整列可能な粒子を含むACAと、を含み、
前記整列トレイ及び前記磁性トレイの両方は、非磁性材料で作られ、
前記磁石トレイ及び前記整列トレイは、前記サブストレート上の前記コンポーネントが前記磁石トレイ内の前記磁石と垂直に整列(位置合わせ)されるように、取りはずし可能な状態で一緒に垂直に配置され、前記ACAは、前記サブストレートを画定するXY平面に磁束線が実質的に直角であるように磁場に晒され、
前記サブストレートは、前記整列トレイ内で一方向でのみ配置可能である、
システム。
【請求項12】
前記磁石が永久磁石である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記磁石がレアアース磁石である、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記磁石トレイ内の各磁石について、前記磁束線が、
互いに実質的に平行であり、
前記コンポーネント及びACAが配置される前記サブストレートのエリアに対応するエリアのXY平面に実質的に直角である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ACAが、実質的に均一なコラムを形成し、前記コラムは前記コンポーネント及び前記サブストレートのXY平面に実質的に直角である、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記磁石トレイ、及びコンポーネントが配置された前記サブストレートを含むアセンブリが、硬化オーブン内に置かれる、又は直接搬入されることができる、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記アセンブリ又は前記磁石トレイは、オーブン内に直接滑り入る又は搬入されることができるラックとして機能し、支持用の棚、追加のラック、又はその他の支持を必要としない、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
サブストレートと、そこに取り付けられる電子コンポーネントとの間に磁気的に整列可能な異方性導電接着剤を使って相互接続を作るキットであって、
前記キットは、
1つ又は複数の磁石を、サブストレート上の電子コンポーネントの望ましい配置及びACAを使ったコンポーネントの望ましいサブストレートとの接続に対応する位置に保持するように適合された非磁性トレイを含む少なくとも1つの磁性トレイと、
磁石トレイを完成させるために十分な磁石であって、各磁石は前記コンポーネントと前記サブストレートとの間に前記ACAを使って相互接続を作るために望ましいサイズ及び強さを有する磁石と、
前記相互接続を作るための前記ACAの整列及び硬化の間、前記サブストレート及びサブストレートに配置されるコンポーネントを受け入れて保持するように適合された少なくとも1つの整列トレイと、
選択的に、コンポーネントとサブストレートとの間にキットを使って少なくとも1つの相互接続を作るためのキットと共に使用するために適切なACAと、を含み、
前記磁石トレイ及び前記整列トレイは互いに垂直に位置合わせされて構成され、前記磁石トレイ及び前記整列トレイがそのように配向されて組み立てられたとき、前記整列トレイ上のサブストレート上に配置される前記電子コンポーネントが前記磁石トレイ上の磁石と垂直に位置合わせされるように組み立てられる、キット。
【請求項19】
配向されて組み立てられた前記磁石トレイ及び整列トレイは、硬化オーブン内に置かれる、又は直接搬入されることができる、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
前記磁石トレイ又は前記組み立てられたトレイがオーブン内でラックとして機能する、請求項19に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、2017年11月15日に出願された米国特許仮出願第62/586、815号明細書に基づく優先権を主張する。この出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本願は概して電子回路においてコンポーネントの電気接続を創設することに関する。より具体的には、本願は異方性導電接着剤を使ってコンポーネントをサブストレートに接続する改良された方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現代の技術への要求が高まるにつれて、電子デバイスの数は増大続け、そのようなデバイスの利用や採用が増加し続け、そのようなデバイスのサイズは縮小続け、そのようなデバイス製造に必要な電子コンポーネントの相互接続の数は膨大に増加した。さらに、多くの分野において、かつてのアナログデバイスは、そのようなデバイスが電子デバイスによって取って代わられ、ほとんど消滅し、電子デバイスのパワーの急速な拡大にもかかわらず、そのサイズは劇的に縮小した。
【0004】
現代のコンポーネントは縮小化し、性能が向上したため、より多くの配線が、ますます小さくなるスペース内のそれらのコンポーネントに存在し(すなわち配線密度が増大し)、例えば異なる所与のチップ又はコンポーネントの側面間の許容誤差がはるかに厳しくなっている(すなわち、「極小ピッチ」と呼ばれるように、ピッチが小さくなっている)。
【0005】
したがって、現代のコンポーネントは温度及び圧力に影響をより受けやすく、それらのいずれもが問題や、コンポーネントやコンポーネントを含むデバイス全体の故障という結果となり得る。不運にも、例えばコンポーネントとそれらのサブストレートなどとの間の相互接続を作る現在の手段は全て、特定の適用にあたって制限及び欠点を有する。
【0006】
熟練した技術者には、相互接続の多くの手段(従来のはんだ付け、異方性導電フィルム(ACF)、及び異方性導電接着剤(ACA)など)があることが明らかであり、それらはいずれも利点と欠点を有し、それらはいずれも特定の利用法、コンポーネント、又はデバイスに関する特定の相互接続に生じる要求を満たし得る選択肢を提供する。
【0007】
従来のはんだ付けは、接続されるコンポーネントの局所的な大量の熱及び圧力への露出に関与する。これらの好ましくない又は受け入れがたい条件への、そのようなコンポーネントの露出は、完全な故障、劣悪なもしくは不安定な性能、又は著しく短い使用寿命などの結果となり得る。
【0008】
種々の応用の相互接続を向上させる1つの努力として、ACFが開発された。これらの導電性フィルムは、はんだ付けによる接続に必要な局所的な熱を低減させ得るが、それでもかなりの熱を必要とする。加えて、概して熱及び圧力の両方がコンポーネントに当てられ、それは敏感なコンポーネントにとっては重大な制限となり得る。ACFにはまた、それが適切な又は対応可能な相互接続のピッチの観点からも限界がある。
【0009】
ACAも、特定の応用における困難な相互接続を作るための代替策を提供するために開発された。ACFの場合と同様に、これらの接着剤はZ軸のみに導電性を提供する。SunRay Scientificによって製造されるものなどのACAは、磁場に晒されることにより粒子がZ軸に沿って整列するときコンポーネント間の相互接続を形成する磁気的に整列可能な粒子を含む。接着性のマトリックスは、例えば熱への露出によって硬化させられ、相互接続を完成させ固定させる。圧力を必要としないため、ACAは圧力に敏感なコンポーネント向けに優れた選択肢である。さらに、温度に敏感なコンポーネント向けに、硬化は低い熱でも達成可能である。そして、ACAはACFを使って達成可能であるよりも細かいピッチへの適用が可能である。
【0010】
ACAの先行技術における応用は、概して電磁石を用いてサブストレート全体にわたって当てられる磁場を採用してきた。そのような磁場はサブストレートに搭載された全てのコンポーネントも覆うが、サブストレート上の1つ又は複数のコンポーネントが磁場に敏感である場合に不利となり得る。加えて、広いエリアに当てられた磁場は、XY平面に概してあまり直角ではない磁束線も含む磁場全体を含む。
【0011】
ACAで相互接続を作ることは単純で容易であるが、特定の応用においてACAの使用による相互接続を作る、及び最適化するためには、システム及び方法を向上させる必要がある。
【発明の概要】
【0012】
発明者は、特定の応用のためのACAに基づく電子相互接続において予想外の向上を提供する方法を発見し、その方法を実施するシステムを開発した。方法は、ACAの適切な特性を選択し、相互接続される各コンポーネント用に配置した別のマグネットを使用し、及びサブストレート上に搭載される特定の各コンポーネント用のACAの整列に使うマグネットの特性をZ軸接続の生成を最適化(Z軸コラムの高さ、数量、及び方向の観点から)するように選択することに基づくと、多くの優位点を提供する。方法は、ACAに基づく相互接続の均質で最適な整列及び硬化を提供し、発明者が「磁性パレット」と呼んでいるものの構築を可能とする。方法は、既存の形成方法と比較して、相互接続の均質性の向上、欠陥の低減、寿命の向上、及び機能的接続の歩留まり向上、を提供することができる。
【0013】
第一の態様において、本開示は、デジタルデバイスや電子デバイスなどにおけるACAに基づく相互接続の整列及び硬化の新規の方法を提供する。サブストレートと、その上に搭載されるコンポーネントとの間の相互接続を磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って創設させる方法は、概して、
a)サブストレートに配置され接続される第一の電子コンポーネントの寸法及びサブストレート上での位置を確立するステップと、
b)ステップa)で確立されたコンポーネントの寸法及び位置に対応する第一の磁石の配置位置を判断するステップと、
c)ステップb)で要求される磁石の寸法及び強さを判断するステップと、
d)磁石の磁場の磁束線をマッピングするステップと、を含む。
【0014】
ステップa)-d)は、サブストレートに配置され接続される追加のコンポーネントごとに繰り返され、必要となる追加の各磁石の特性及び配置位置が判断される。
【0015】
方法はさらに、
f)磁性トレイを作成し、各磁石をトレイ上のそれぞれの配置位置に固定するステップと、
g)整列トレイを作成し、整列及び硬化の間、サブストレートを保持するように整列トレイを適合させるステップと、
h)サブストレートを整列トレイに配置するステップと、
i)搭載される各コンポーネントの相互接続のために適切な位置においてACAをサブストレートに塗布するステップと、
j)サブストレートのACAが塗布された位置に、第一のコンポーネント及び追加の各コンポーネントを配置するステップと、
k)整列トレイ及び磁性トレイを組み立てるステップと、
l)ACA内でZ軸方向にコラムの形成を可能にするステップと、
m)ACAを硬化させ、それによってサブストレートと第一のコンポーネント及び追加の各コンポーネントとの間の相互接続を創設させるステップと、
を含む。
【0016】
整列トレイ及び磁性トレイは非磁性材料で作られる。磁石トレイは、第一の、及び追加の各コンポーネントを、トレイ上の各配置位置において受け入れて保持するように適合される。組み立てられた磁石トレイ(磁石が配置された状態で)、及び整列トレイ(サブストレートにコンポーネント及びACAが配置された状態で)は、アセンブリとして硬化オーブンに直接置かれることができる。
【0017】
第二の態様において、ここで提供されるのは、サブストレートと、そこに取り付けられる電子コンポーネントとの間の相互接続を、磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って作るためのシステムである。システムは概して、コンポーネントが接続されるサブストレート上の1つ又は複数の電子コンポーネントの位置に対応する位置で、1つ又は複数の磁石それぞれを中に受け入れて保持するように適合された非磁性トレイを含む磁石トレイを含む。
【0018】
システムはまた、ACAの整列及び硬化の間、サブストレートに接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置されたサブストレートとACAとを保持するように適合された整列トレイを含む。
【0019】
システムはまた、Z軸方向に導電な相互接続を形成可能な磁気的に整列可能な粒子を含むACAを含む。
【0020】
整列トレイ及び磁性トレイの両方は、非磁性材料で作られることが望ましい。様々な実施形態において、サブストレートは整列トレイ内に一方向でのみ配置可能である。
【0021】
好ましい実施形態において、磁石は永久磁石である。概して磁石トレイ内の各磁石について、磁束線は、互いに実質的に平行であり、コンポーネント及びACAが配置されるエリアに対応するサブストレート上のエリアにおいてXY平面に実質的に直角である。好ましい実施形態において、磁束線は本質的に、互いに平行であり、コンポーネント及びACAが配置されるエリアに対応するサブストレート上のエリアに直角な線からなる。
【0022】
第三の態様において、本開示は、磁気的に整列可能な異方性導電接着剤を使ってサブストレートとサブストレートに取り付けられる電子コンポーネントとの間に相互接続を作るためのキットを提供する。このキットは概して、
1つ又は複数の磁石を、サブストレート上の電子コンポーネントの望ましい配置、及びサブストレートへのコンポーネントのACAを使った望ましい接続に対応する位置に保持するように適合された非磁性トレイを含む少なくとも1つの磁性トレイと、
磁石トレイを完成させるために十分な磁石と、を含み、
各磁石はコンポーネントとサブストレートとの間にACAを使って相互接続を作るために望ましいサイズ及び強度を有し、
キットはまた、
相互接続を作るためのACAの整列及び硬化の間、サブストレート及びサブストレートに配置されるコンポーネントを受け入れて保持するように適合された少なくとも1つの整列トレイと、
選択的に、コンポーネントとサブストレートの間の少なくとも1つの相互接続を作るために使用するキットと共に使用するために適切なACAと、を含む。
【0023】
提供されるキットにおいて、磁石トレイ及び整列トレイは、互いに垂直に配向されて構成される。それらは、磁石トレイ及び整列トレイがそのように組み立てられたとき、整列トレイ上のサブストレート上に配置される(そこにACAで接続される)電子コンポーネントが、磁石トレイ上の磁石と垂直に整列するように組み立てられる。接続(相互接続)が必要とされる各コンポーネントは、トレイが組み立てられたときそれと整列する、対応する磁石を有する。
【0024】
キットの好ましい実施形態において、磁石はレアアース磁石又はその他の永久磁石を含む。
【0025】
さらに別の態様において、本開示はサブストレートとサブストレート上に配置されACAを使ってサブストレートに接続される電子コンポーネントとの間に相互接続を作るために設計されたオーブンシステムを提供する。オーブンシステムは概して、硬化オーブン及び1つ又は複数の棚又はラックを有し、棚又はラックはそれぞれ、
それぞれがサブストレート上に配置されACAを使ってサブストレートに接続される電子コンポーネントの位置に対応する位置に配置された1つ又は複数の磁石を備えた磁性トレイと、
サブストレート上に配置されACAを介して接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置されたサブストレートを受け入れて保持するように適合された整列トレイと、を含む。
【0026】
本願発明のこれらの、及び/又はさらなる態様、特徴、及び優位点は、本開示によって当業者に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、ACA相互接続を磁気的に整列し硬化させるシステムの実施形態の概略断面図であり、磁石が中に配置された磁石トレイ、整列トレイ、サブストレート、及びそこに配置されるコンポーネントを示す。
【
図2】
図2は、電気接続を作るためのACAを使い、コンポーネントをサブストレートに磁気的に整列させて硬化させる方法のステップを示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、ここで使用する整列トレイの実施形態を示す図である。トレイはそれぞれサブストレート上に配置されサブストレートに接続されるコンポーネントが配置された複数のサブストレートを含む。
【
図4】
図4は、磁性パレットシステムを採用するオーブンの実施形態を示す図である。 A.複数の磁石トレイ及び整列トレイのアセンブリがバッチオーブン内に示される。整列及び磁石トレイの外寸はオーブンの寸法によって決まること以外は、各磁石トレイ又は各整列トレイが同一である必要はない。したがって、単一のオーブンを利用して、異なるサブストレート又はデバイス上の複数の電子コンポーネントの多数の相互接続を整列させて硬化させることができる。 B.方向決め手段(位置合わせ穴)を含む整列トレイ及び磁石トレイを含むアセンブリの拡大図である。 C.オーブンにおいてラックとして機能する磁石トレイの平面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
ここで提供されるのは、ACAを使った、改良され、より均質な電子コンポーネントの相互接続を提供する方法及びシステムである。
【0029】
定義及び略語
明確に別途定義されない限り、ここで使われる全ての技術的、及び科学的用語、業界用語、頭字語は、本願発明の分野、又は用語が使われる分野の当業者が通常理解する意味を有する。この説明において、次の略語及び定義が適用される。
【0030】
略語
別途指示がない限り、次の略語が適用される。
AC:交流
ACA:異方性導電接着剤
ACF:異方性導電フィルム
DC:直流
Gs:ガウス、磁場の単位
NIB:ネオジム-鉄-ホウ素
PCB:印刷配線基板
T:テスラ、SI系磁場の単位。
【0031】
定義
ここで使用されるにあたり、「実質的に」は、参照物よりも大きい量という意味又は小さい量という意味であってもよい。好ましくは、実質的により大きい、又はより小さいとは、少なくとも約10%から約100%以上の割合で参照物と異なるという意味である。さらに好ましくは、そのような場合の「実質的に」は、少なくとも約20%から約100%又はそれ以上参照物よりも大きい又は小さいという意味である。当業者には明らかなように、「実質的に」の用語はまた、「実質的に全部」という表現に使われ得て、これは参照物、参照数、又は参照量の51%以上、好ましくは60%、67%、70%、75%、80%、85%、90%又はそれ以上の意味である。「実質的に全部」はまた、参照物、参照数、又は参照量の、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又はそれ以上の%を含む90%以上、の意味であり得る。
【0032】
ここで使用されるにあたり、文脈から明らかに否定されない限り、単語の単数形は、複数の物を含み、逆もまた真である。したがって、単数の冠詞を使用しても、概して複数を含む。例えば「電極」や「ダイオード」への参照は、「電極群」や「ダイオード群」を含む。
【0033】
「~を含む」及び「~から成る」の表現は、文脈から明らかに否定されない限り、排除的ではなく包含的に解釈されるべきである。「~を含む」の表現は、「本質的に~から成る」及び、「~から成る」というフレーズが含む実施形態も含むことを意図している。同様に、「本質的に~から成る」というフレーズは、「~から成る」というフレーズが含む実施形態も含むことを意図している。
【0034】
ここで使われると、範囲は省略して提供され、範囲内の全ての値それぞれをリストして記述することは避けている。適切な場合、範囲内の全ての適切な値が範囲の上限、下限、終端として選択可能である。
【0035】
配合、組成、方法、及び/又はここで開示されるその他の進歩は、当業者が理解するとおり変化し得るものであるから、ここで説明される特定のメソドロジー、プロトコル、及び/又はコンポーネントに限定されない。さらに、ここで使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的にすぎず、開示される又はクレームされる発明の範囲を限定する意図ではないし、限定するものではない。
【0036】
ここで説明されるものと類似した、又は同等なあらゆる配合、組成、方法、又はその他の手段もしくは材料も本願発明の実施において使用可能であるが、好ましい配合、組成、方法、又はその他の手段もしくは材料がここで説明される。
【0037】
ここで引用又は参照されるあらゆる特許、特許出願、又はその他の文献、技術及び/又は学術論文は、適用法令が許す範囲で、その全体がここに参照され援用される。それらの参照に関する説明は、その中の主張を単に要約することを意図している。そのような特許、特許出願、文献、又は参照のいずれかが先行技術であることを認めるわけではなく、又はそれらのいずれの部分も、ここで特許請求するものの特許性に関して関連性又は重要性を有することを認めるわけでもない。出願人は、そのような特許、特許出願、文献、又は参照が先行技術である、又は関連性及び/又は重要性を有するとのいかなる主張の正確性、及び適切性に対して疑義を申し立てる権利を保持する。
【0038】
ここで使われるにあたり、「整列」という用語は磁性材料又は磁性粒子を含む組成物を整列させることを意味する。概して、整列は磁性粒子を磁場の影響下でZ軸方向に配置することに関連する。整列は、Z軸方向にコラムが形成される工程である。また、文脈から明らかになるとおり、ここで「整列」という用語は時折2つの物同士、例えば整列トレイと磁性トレイ、又はサブストレートと整列トレイなど、の互いの適切な配向(位置合わせ)を確かにすることに関しても使われ得る。
【0039】
ここで使われるにあたり、「コラム」という用語は組成物内の磁性粒子によって磁場の影響下でZ軸方向に形成される構造を参照する。コラム形成工程は、時折「整列」と参照される。コラムの特性(例えば、高さ、直径など)は、磁石の強さ、及びACA内の磁性粒子のサイズ及び量を含むACAの特性、及びACAマトリックスの粘性及びその他の物理的特性によって決まる。コラムは、適切な磁場に晒されると数秒の間に形成可能であり、形成される。
【0040】
「磁石」は、「磁場」を生成可能であり、それはここで使われるにあたり、電磁石又は永久磁石のいずれかで生成されるあらゆる磁場を含む。磁石の「強さ」はGs(又はTs)で測定され得る。当業者には、所与のあらゆる磁石の強さの判断方法、又は所与の磁石に望ましい磁性の強さの判断方法が明らかである。ここで使われるにあたり、「磁場のマッピング」という用語は、特定の磁場及び磁場線の経路の形状を綿密に判断することを意味する。当業者は、様々な手段を使ってあらゆる磁石の磁場をマッピングすることができる。
【0041】
ここで使われるにあたり、「永久磁石」は、持続的な磁場を形成するために電流の流れを必要としない磁石を意味する。ここで使われる永久磁石は、鉄、ニッケル、コバルト、及びレアアースメタルから成ってもよい。ここでの特定の好ましい実施形態は、ランタノイド元素を含むものなどのレアアース磁石を利用する。ネオジム又はその塩を含む磁石は、その磁性の強さのため、ここで有用であり得る。一実施形態において、磁石はネオジム、鉄、及びホウ素から成る(「NIB磁石」)。サマリウム、ガドリニウム、及びさらにはジスプロシウム、及びそれらの塩も特定の応用に使用してもよい。セラミック磁石及びその他の複合材料磁石などの他のタイプの永久磁石、さらに可撓性の磁石もここでその他の特定の応用への使用に適しているかもしれない。
【0042】
ここで使われるにあたり、「相互接続」は概してシステムのあらゆる2つの部分の間の接続のことである。ここでの相互接続は概して、例えば2つのコンポーネント間の、又はコンポーネントとサブストレートとの間の電気接続及び物理的接続を表す。「サブストレート」は、印刷配線基板(「PCB」)などの電子システム又はデバイスにおいて、そこに接続される他の電子コンポーネントを保持又は保有するために使われるあらゆる材料のことである。サブストレートは、可撓性でもよく、又は非可撓性でもよい。好ましい非可撓性サブストレートには、例えばPCB、複合材料、及び剛直ポリマが含まれ、好ましい可撓性サポートには、例えば屈曲性ポリマが含まれる。
【0043】
ここで使われるにあたり、「平行」は、磁束を代表する線などの2つの直線が常に同じ距離を有して離れており、互いに接触することなく同じ平面上に存在する、すなわち相互にゼロ度の角度にあることを意味する。ここで平行線は概してZ軸方向の磁束線を参照し、それらはサブストレートのXY平面に概して直角である(すなわち90度)。複数の磁石が関与する応用全体にわたって完全に平行な磁束線を有することは困難であるから、様々な実施形態における平行線とは、相互に「実質的に平行」の場合、及び/又はXY平面に実質的に直角の場合を含み得る。そのような線は互いに例えば約マイナス30度から約30度で、及び/又はZY平面に対して約60度から約120度で配置されてもよい。より好ましくは、そのような線は互いに例えば約マイナス15度から約15度で、及び/又はZY平面に対して約75度から約105度で配置される。さらにより好ましくは、そのような線は互いに例えば約マイナス5度から約5度で、及び/又はXY平面に対して約85度から約95度で配置される。さらにより好ましくは、そのような線は互いに例えば約0度から約2度で、及び/又はXY平面に対する直角から約0度から約2度で配置される。磁束線が互いの平行に、及びXY平面との直角に近くなればなるほど、相互接続の基礎となる整列の際、ACAが、より平行なコラムを形成し、相互接続の機能性又は耐久性に悪影響がある短絡その他の欠陥がより少なくなることが当業者には明らかである。
【0044】
ここで使われるにあたり、「Z軸方向」は、サブストレートが横たわる主平面、すなわちXY平面、に直角な方向のことを意味する。
【0045】
図解した実施形態の詳細な説明
電子回路における、改良され、より均質なACAによる電子相互接続がここで提供される。そのようなシステムは概して接続される各コンポーネントに対応する位置に配置された個々の磁石を含む。各磁石のサイズ及び強さはコンポーネント、サブストレート、使用されるACA、及び適用先に基づいて決まる。ACAによって接続されるコンポーネントのみが磁場にさらされるから、敏感なコンポーネントが無用に磁場にさらされることはない。好ましくは、最適化された相互接続により、より高い歩留まり、より少ない短絡などの欠陥、及びより長い耐用年数又はより大きいサイクル寿命が得られる。発明者は、磁石のサイズ、強さ、及び配置の選択を工夫することにより、相互接続の均質性及び品質が著しく向上するという驚くべき発見をした。したがって、ここで開示されるのは、ACAを使った相互接続の生成を向上させる方法及びシステムである。
【0046】
第一の態様において、本開示は、デジタルデバイス、配線基板、電子デバイスなどにおけるACAに基づく相互接続の整列及び硬化の新規の方法を提供する。サブストレートと、その上に搭載されるコンポーネントとの間の相互接続を磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って創設させる方法は、概して、
a)サブストレートに配置され接続される第一の電子コンポーネントの寸法及びサブストレート上での位置を確立するステップと、
b)ステップa)で確立されたコンポーネントの寸法及び位置に対応する第一の磁石の配置位置を判断するステップと、
c)ステップb)で要求される磁石の寸法及び強さを判断するステップと、
d)磁石の磁場の磁束線をマッピングするステップと、を含む。
【0047】
ステップa)-d)は、サブストレートに配置され接続される追加のコンポーネントごとに繰り返され、必要となる追加の磁石の特性及び配置位置が判断される。明細書全体にわたり、様々な方法が示され、様々なステップが示されていることが当業者には明らかである。それらのステップが、記載されているとおりの順番で厳格に実行されなければならない場合以外は、異なる順番でステップを行うことによっても方法は同様に実行可能であり、全体の目的及び結果を変えることなく相互接続が正しい達成が促進され得ることは理解されたい。
【0048】
方法はさらに、磁性トレイを作成し、各磁石をトレイ上のそれぞれの配置位置に固定するステップと、整列トレイを作成し、ACAのZ軸方向の整列(すなわちコラム形成)及び硬化の間、サブストレートを保持するように整列トレイを適合させるステップと、を含む。
【0049】
次にサブストレートは整列トレイに置かれる。サブストレート上のコンポーネントが配置されるところにACAが塗布される。次にサブストレートには第一の及び追加の各コンポーネントが配置される。
【0050】
整列トレイ(サブストレート、取り付けられるコンポーネント、及び塗布されたACA)及び磁性トレイが組み立てられ、ACAが磁石に晒される。ACA内でZ軸方向にコラムが形成されるために十分な時間晒され、次にACAは硬化され、それによりサブストレートと第一の及び追加の各コンポーネントとの相互接続が創設される。
【0051】
概して、整列トレイ及び磁性トレイはアルミ又はプラスチックや複合材料などの耐熱性材料などの非磁性材料で作られる。磁石トレイは概して第一の、及び追加の各コンポーネントを、トレイ上の各配置位置において受け入れるように適合される。磁石を備えた磁石トレイ、及びコンポーネント及びACAが配置されたサブストレートを備えた整列トレイを含む完成されたアセンブリは、硬化オーブンに置かれ得る。
【0052】
様々な実施形態において、磁石は永久磁石を含む。ある好ましい実施形態において、磁石はレアアース磁石を含む。一実施形態において、ネオジム又はNIB磁石を含むレアアース磁石が使われる。
【0053】
発明者は、個々の応用のために形成される相互接続の均質性及び品質を最適化するために、相互接続を生成する磁石のサイズ及び強さは実験的に判断可能であることを発見した。当業者には、特定の磁石のサイズ及び強さを選択することがコラム形成の工程に関係し、磁石の選択は、コラムの高さ、直径、及び強さなどのコラム特性に影響されることが明らかである。さらに、コンポーネント及びサブストレートの両方へのコラムの接続も磁石の特性に影響される。
【0054】
したがって、一定の実施形態において、磁石のサイズ及び強さは、コラムの特性又は最終的な相互接続の特性の最適化又は対処のために決められる。そのような特性は、コラムの高さ、相互接続の強さ、結果としての短絡の数、完成したデバイス又は基板の予測寿命、使用可能製品の歩留まり、又は欠陥率もしくは相互接続の生成工程の結果の不良品数などを含んでもよい。
【0055】
発明者はまた、互いに実質的に平行な、及び/又はコンポーネント及びACAが配置されるサブストレートの部分に対応するエリアのXY平面に実質的に直角な、磁束線を利用することに起因する明白な利点があることを発見した。様々な実施形態において、磁束線は本質的にそのような平行及び/又は直角な線から成る。
【0056】
様々な実施形態において、提供される方法を利用した結果、ACAは高さ及び直径に関して実質的に均一なコラムを形成する。好ましい実施形態において、ACAはコンポーネント及びサブストレートのXY平面に実質的に直角であって、実質的に均一なコラムを形成する。
【0057】
方法をさらに最適化し、さらに均質性を向上させ、方法をより間違いにくいものにするため、一実施形態において、サブストレートを収容、及び/又は保持する部分の整列トレイ形状を、サブストレートが一方向でのみ整列トレイに配置可能なように構成する。これによれば、製造にあたり、整列トレイ内にサブストレートを再現性よく技術者が配置することが可能となる。
【0058】
他の実施形態において、整列トレイは、位置決めピン、相補的構造、又はその類似のものなどの整列(位置合わせ)手段を含み、磁性トレイ及び整列トレイが互いに適切な向きでのみ組立が可能であることを確かにする。代わりに、整列及び磁性トレイの形状によって、一方向でのみ組立が可能にされる。当業者には、適切な配向を提供する多くの簡単な方法があることが明らかである。そのような特徴は均質性をさらに向上させ、いずれの技術者でもこの方法を製造に使えるようになる。
【0059】
上述のとおり、概してこの方法によれば位置合わせされた磁性トレイ及び整列トレイを含むアセンブリを硬化オーブンに直接置くことが可能となる。好ましくは、整列トレイ及び磁石トレイはACAを硬化させるための硬化条件に耐えられる材料を含む。一実施形態において、トレイは、例えば50-70℃、68-80℃、70-100℃、75-120℃、100-140℃、又はそれ以上の温度に耐えられるアルミ又は耐熱、非磁性材料である。より低い温度における硬化方法の開発は続くと予測され、それに伴って、整列及び磁石トレイに使われる材料も変更され得る。
【0060】
方法は、図を参照してより完全に理解され得る。
図2は、ここで説明される方法の1つの実施形態200のフローチャートを示す。図示されるように、ステップ210に記載されるように、方法は概してサブストレート、及びそこに配置されACAを使って接続されるコンポーネントを理解することからスタートする。各コンポーネントの寸法及び位置をマッピングすることにより磁石トレイの設計及び必要とされる各磁石の配置位置の判断220が可能となる。
【0061】
各磁石のサイズ及び強さは、応用の仕様に基づいて判断225され得る。磁場の特性、例えば各磁石の磁束線が判断される、又はマッピング230され得る。当業者は、必要とされる各磁石のサイズ、強さ、及び磁束線の判断方法を理解する。当業者はまた、所与の応用によっては前述のステップの順番は変更されることが好ましいかもしれないことを理解する。
【0062】
当業者はさらに、磁石の特性がACA内のZ軸方向のコラムの発達及び形成に影響を及ぼすことを理解する。より強い磁石は、より早く形成されるより高いコラムを可能にするが、強すぎる磁石は望ましくない。様々な実施形態において、磁石の理想的な特性は、所与の応用のために実験的に判断される。
【0063】
磁石トレイが作られ235、作業用に選択された磁石はそれぞれの位置に固定240される。コンポーネント及びサブストレートに対する磁石の位置又は磁場を変えない有用な何等かの手段で各磁石をそれぞれの位置に収容するように磁石トレイが設計されることは明らかである。一実施形態において、磁性トレイは、各磁石が配置される位置に穴があけられたアルミで作られる。磁石は、磁石の強さ又は磁束線を変えない何等かの手段で、位置に固定される240。一定の実施形態において、接着剤を使って磁石を磁石トレイに固定するのが便利であり得る。
【0064】
サブストレート及びコンポーネントのキャリヤとして機能し、サブストレート及びそこに配置される各コンポーネントの位置が磁石トレイ内の対応する磁石の位置と確かに合うようにするために整列トレイが作られる245。整列トレイは、ACAの整列及びその後の硬化の間サブストレートを受け入れて保持するように適合される250。トレイは、相互接続を作る工程の間、サブストレートを何等かの手段で固定するように適合され得る。一実施形態において、サブストレートの形状に相補的な凹部が作られ、処理中にサブストレートを受動的に受け入れて拘束する。好ましい実施形態において、サブストレートは整列トレイ内で一方向にのみ受け入れられ得て、磁石トレイ内の磁石と位置ずれする危険は低減される。
【0065】
コンポーネントが配置265される位置において、ACAがサブストレートに塗布260される。ここで考慮されるいくつかの実施形態において、例えばコンポーネントが配置されると同時にACAが塗布され得るなど、ステップは様々であり得る。当業者は、最終結果として、各コンポーネントがサブストレート上の望ましい位置に、2つの間の望ましい量のACAとともに正しく配置される限りにおいて、ここでの工程順序は代わり得ることも理解する。
【0066】
整列トレイ及び磁石トレイが次に互いに近づけられる。好ましい実施形態において、トレイは互いに垂直に位置されながら整列(位置合わせ)されなければならない。これは、サブストレートを備えた整列トレイが、磁石トレイ内の磁石の磁場を横切ってスライドし不適切なコラム形成が開始されることを阻止する構造によって強制される。磁石トレイ及び整列トレイがこのような方法で近づけられることを必要とすることにより、コラム形成は最適化され実質的にZ軸方向に限定される。したがって、組み立てられたトレイ270(「アセンブリ」又は磁石パレットアセンブリ)は次に、適切な条件下で硬化されるためにオーブンに置かれることができる。組み立てられたトレイは、互いに平行なZ軸方向(すなわち直角)のコラム形成を最適化させる状態で互いにフィットするから、及びアセンブリは実質的にコラムを妨害せず移動可能であるから、オーブンはアセンブリが手動で出し入れされるバッチオーブンでもよく、又は半連続式、又はアセンブリがコンベヤでオーブンの中を移動するリフローオーブンなどの連続式オーブンでもよい。ACAの硬化後、コラム構造に影響するリスクはほとんどなく、すなわち硬化したACA内のコラムは安定している。
【0067】
一定のコンポーネントにおいて、「チップ反転(chip flipping)」とここで呼ばれる現象が起こり得ることを理解されたい。コンポーネントが磁気的に極性を有する場合、すなわちコンポーネントが例えば2つの別の磁極を有し、磁石トレイの磁場に晒されるときコンポーネントが「反転する」ことで磁場と同調する。システムが磁石トレイに晒されるとき、ACAはまだ整列又は硬化がされていないから、チップが裏返ることを阻止する手段はない。極端な場合、コンポーネントは完全にサブストレートから引き離され得る。これは特定のコンポーネントにのみ起こるが、起こった場合は問題である。発明者は、そのようなコンポーネントが存在する場合、この問題を解決する簡単な解決策を開発した。コンポーネント又はチップを磁石トレイに晒すまえに、追加の「タッキング」ステップを含むことが必要となる。概して、問題のコンポーネントはサブストレートに固定される。1つの有用な方法は、磁場が存在するなかで少量のエポキシを塗布して影響されやすいコンポーネントを保持することである。この方法は、紫外線硬化可能なエポキシをコンポーネントを固定するために十分な少量塗布することを含み、続いてエポキシが確かに硬化するように十分な強さと期間の紫外線に露出させる。サブストレート、コンポーネント、及びACAのアセンブリが次に、磁石トレイへの適切な近さで置かれ、コンポーネント又はチップの裏返りの心配なく、Z軸方向コラムを形成することが可能となる。
【0068】
多くの態様の2つめにおいて、本願開示はサブストレートと、そこに取り付けられる電子コンポーネントとの間の相互接続を磁気的に整列可能な異方性導電接着剤(ACA)を使って作るシステムを提供する。システムは、コンポーネントが接続されるサブストレート上の1つ又は複数の電子コンポーネントの位置に対応する位置にある1つ又は複数の磁石のそれぞれを受け入れて保持するように適合された非磁性トレイを含む磁石トレイを含む。
【0069】
システムはまた、ACAを使ってそこに接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置されたサブストレートを受け入れるように適合される整列トレイを含む。整列トレイは、ACAの整列及び硬化の間、サブストレートを保持できる。
【0070】
システムはまた、Z軸方向に導電性な相互接続を形成可能な磁気的に整列可能な粒子を含むACAを含む。ACAの配合は、電子コンポーネント又は、コンポーネントが相互接続されるデバイスの特徴によって決められ得るから特定の応用向けに異なり得る。ACAは、例えばピッチの要求が異なる応用向けに、異なるサイズの電磁性又は導電性粒子によって作られてもよい。
【0071】
好ましい実施形態において、整列トレイ及び磁性トレイは非磁性材料で作られる。一実施形態において、サブストレートは整列トレイに一方向でのみ配置可能であって、混乱及び間違いを回避するから、非技術者が製造を補助することが可能となる。
【0072】
概して、磁石トレイ及び整列トレイは、サブストレート上のコンポーネントが磁石トレイ内の磁石と垂直に整列(上下に位置合わせ)されるように、取りはずし可能な状態で一緒に垂直に配置されるように適合され、ACAは、サブストレートを画定するXY平面に磁束線が実質的に直角であるように磁場に晒される。ACAの硬化が完了するまでそのような構成が保持されることが好ましい。
【0073】
システムの様々な実施形態において、磁石は永久磁石である。ここでの多くの応用にレアアース磁石は有用であり、NIB磁石などのネオジムを含む磁石を含む。これらの磁石は強い磁場を提供できる。
【0074】
磁石トレイ、整列トレイ、及びコンポーネントが配置されたサブストレートを含むアセンブリは、一実施形態において、直接硬化オーブン内に置くことができる。これによれば、整列されたACAが、最低限の動きで、及びZ軸方向に形成されたコラムが磁場に晒されたときに妨害されるリスクをほとんど伴わずに硬化される。別の実施形態において、アセンブリ及び/又は磁石トレイは、オーブン内に直接滑り入れることができるラックとして機能し、使用にあたり、支持用の棚又は追加のラックを必要としない。別の実施形態において、アセンブリは、半連続式、又は連続式処理オーブンを使うためにコンベヤ機構に置くことができる。そのような実施形態において、コンベヤは、それぞれが仕様及び相互接続されるコンポーネント及びサブストレートにしたがって設計された自身に合った磁性トレイを有する同じ又は異なる構成のサブストレート及びコンポーネントを備えた多数の異なるアセンブリを含んでもよい。
【0075】
システムの磁石トレイ内の各磁石の様々な実施形態において、磁束線は、互いに実質的に平行であり、コンポーネント及びACAが配置されるサブストレートのエリアに対応するエリアにおいてXY平面に実質的に直角である。最適な相互接続はそのような構成から生まれる。様々な実施形態において、ACAは実質的に均一で、コンポーネント及びサブストレートのXY平面に実質的に直角なコラムを形成する。
【0076】
図をさらに参照して、
図1は、磁気的に整列して硬化するACA相互接続のシステムの実施形態100を示し、システムのある一定の特徴を図示する。磁気的に整列して硬化するACA相互接続の一実施形態の断面図が示され、複数の磁石120が中に配置された非磁性の磁石トレイ110を示す。磁石トレイ110は、磁石トレイ110内に接着剤(図示せず)又はその他の磁束線を変えるなどにより磁石120の妨害をしない固定手段を使って固定される磁石120を収容するための開口部(利便性及び明確性のため符号なし)を有する。整列トレイ130は、ACAを整列して硬化し相互接続を形成する間保持されるサブストレート140を受け入れる凹部を有する。サブストレート140は、その上に配置される複数の電子コンポーネント150を有する。ACA(図示せず)は、コンポーネント150及びサブストレート140の間に塗布又は配置される(又は、おそらく既に塗布完了している)。図示されるとおり、各磁石120の配置はサブストレート140上のコンポーネント150の位置に対応し、磁石120はコンポーネント150と垂直に整列(位置合わせ)される。この構成において、磁場は、ACA(図示せず)の電磁粒子を整列させてZ軸方向コラムを形成させる力を提供する。図示されるように、各磁石120によって覆われるエリアは、対応するコンポーネント150によって覆われるエリアよりも大きく、システム100は、先行技術の、サブストレートの表面全体を覆う電磁石、又はコンポーネントと同じ大きさの磁石と比較してより最適化され均質性がある整列を提供する。
【0077】
図3は、整列トレイ300の実施形態を描写し、その様々な態様が示される。描かれた1つのトレイ310は、それぞれ1つのコンポーネント320を有する複数のサブストレート(図示せず)を含む。別の実施形態(図示せず)において、サイズによっては、1つの整列トレイが1つ又は複数のコンポーネントを備えた1つのサブストレートを保持してもよい。この実施形態においては穴である整列(位置合わせ)手段330の存在により、例えばピン又はロッドを使って磁石トレイ(図示せず)との適切な整列(位置合わせ)が可能となり、磁石トレイ及び整列トレイは垂直に配置され、磁石トレイ内の磁石は、整列トレイ上のサブストレートに相互接続される対応するコンポーネントと整列(位置合わせ)される。適切な整列(位置合わせ)は相互接続の正しい形成に重要であるから、様々な実施形態において、整列トレイは簡単な形状、例えば異なる穴形状、穴のパターン、又はオフセット、異なる穴サイズ、穴とピンの組み合わせ、を含んでもよく、磁石トレイの相補的構造と共に整列トレイ及び磁石トレイが互いに1つのみの方向で整列(位置合わせ)可能であるようにされる。当業者には、2つの物体の間の適切な整列(位置合わせ)を達成するための多くの手段が当業内で認識されていることが明らかである。
【0078】
別の態様において、本願開示は、サブストレートと、そこに取り付けられる電子コンポーネントとの間に磁気的に整列可能な異方性導電接着剤を使って相互接続を作るキットを提供する。
キットは概して、
1つ又は複数の磁石を、サブストレート上の電子コンポーネントの望ましい配置及びACAを使ったコンポーネントの望ましいサブストレートとの接続に対応する位置に保持するように適合された非磁性トレイを含む少なくとも1つの磁性トレイと、
磁石トレイを完成させるために十分な磁石であって、各磁石はコンポーネントとサブストレートとの間にACAを使って相互接続を作るために望ましいサイズ及び強さを有する磁石と、
相互接続を作るためのACAの整列及び硬化の間、サブストレート及びサブストレートに配置されるコンポーネントを受け入れて保持するように適合された少なくとも1つの整列トレイと、を含む。
【0079】
選択的に、キットはさらにコンポーネントとサブストレートとの間にキットを使って相互接続を作るためのキットと共に使用するために適切なACAを含む。
【0080】
磁石トレイ及び整列トレイは概して互いに垂直に方向づけられるように構成され、磁石トレイ及び整列トレイがそのように配向されて組み立てられたとき、整列トレイ上のサブストレート上に配置される電子コンポーネントが磁石トレイ上の磁石と垂直に整列(位置合わせ)されるように組み立てられ得る。この構成は様々な実施形態において、整列工程及び硬化工程の両方で使われる。
【0081】
好ましい実施形態において、配向されて組み立てられた磁石トレイ及び整列トレイ(「アセンブリ」)は、硬化オーブン内に置かれ得る。一実施形態において、磁石トレイ又は組み立てられたトレイは、オーブン内でラックとして、又はリフローオーブン又は硬化トンネルなどの半連続式又は連続式オーブン内に移送するためのラックとして機能する。
【0082】
様々な実施形態において、磁石トレイ及び整列トレイが結合して組み立てられたとき、磁石トレイ内の各磁石について、磁束線は互いに実質的に平行であり、コンポーネントが配置されるサブストレートのエリアに対応するエリアにおいてXY平面に実質的に直角である。概して、サブストレートと、その上のコンポーネントとの間に位置するACAは、トレイが配向されて組み立てられたとき、コンポーネント及びサブストレートのXY平面に実質的に直角であって実質的に均一なコラムを形成する。
【0083】
さらなる態様において、本願開示は、サブストレートと、その上に配置されてACAを使って接続される電子コンポーネントとの間に相互接続を作るオーブンシステムを提供する。システムは、概して方法に従ってここで説明される他のシステムに関して上述されたように動作する。概して、オーブンシステムは硬化オーブン、及びサブストレート上に置かれ、ACAを介して接続される電子コンポーネントの位置に対応する位置に置かれた1つ又は複数の磁石を備えた磁性トレイをそれぞれが含む1つ又は複数の棚又はラックと、そこに配置されてACAを介して接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置されたサブストレートを受け入れて保持するように適合された整列トレイと、を含む。
【0084】
一実施形態において、磁石は永久磁石である。ここでの多くの応用にレアアース磁石は有用であり、NIB磁石などのネオジムを含む磁石を含む。
【0085】
オーブンシステムの様々な実施形態において、システムの磁石トレイ内の各磁石について、磁束線は互いに実質的に平行であり、コンポーネント及びACAが配置されるサブストレートのエリアに対応するエリアにおいてXY平面に実質的に直角である。ACAは、様々な実施形態において、コンポーネント及びサブストレートのXY平面に実質的に直角であって実質的に均一なコラムを形成する。
【0086】
オーブンシステムの実施形態400が
図4に示される。図示されるように、磁石トレイ410及び整列トレイ420の各アセンブリ450は、複数のそのようなラック425を収容するように概して設計されるバッチオーブン401においてラック425として機能することができる。アセンブリ450の拡大図が
図4Bの差し込み図として示され、Z軸方向のコラムの整列及び硬化工程全体の間、サブストレート、コンポーネント、及びACA(概して430)を保持する組み立てられた磁石トレイ410及び整列トレイ420が含まれる。整列(位置合わせ)穴435によって、アセンブリは正しい向きでのみ組み合わせられることが確かとなる。差し込み
図4Cは、複数の永久磁石415が配置された別の磁石トレイ410を示す。
【0087】
本願発明の範囲はここに添付される特許請求の範囲によって示されるが、例えば言語表現の限界に影響され得る。発明を説明するにあたり特定の用語が使われるが、これらの用語は総称的及び叙述的に使われており、限定的であることを意図しない。さらに、ここで特許請求される発明の好ましい実施形態が説明されるが、そのような実施形態が例示のみのために提供されていることは当業者には明らかである。ここで提供される開示を踏まえて、当業者は、ある一定の変更、修正、及び代用が可能である。したがって、本願発明は具体的に説明されている以外のかたちで実行可能であることは明らかであり、発明のそのような実行方法は、特許請求の範囲内であるか、又はそれと同等のものであって、本願特許請求の範囲及び精神から逸脱しない。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のサブストレートと、その上に配置されてACAを使って接続される1つ又は複数の電子コンポーネントとの間に相互接続を作るオーブンシステムであって、
システムは、
1つ又は複数の磁性トレイを含む硬化オーブンであって、それらの各トレイは、サブストレート上にそのような位置に置かれ、ACAを介してサブストレートに接続される1つ又は複数の電子コンポーネントの位置に対応する位置にそれぞれ置かれた1つ又は複数の磁石を備える、硬化オーブンと、
そこに配置されてACAを介して接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置された1つ又は複数のサブストレートを受け入れて保持するように適合された整列トレイと、を含む、
オーブンシステム。
【請求項2】
磁石によって生成される磁束線は互いに実質的に平行であり、1つ又は複数のコンポーネント及びACAが配置されるサブストレートのエリアに対応するエリアにおいてXY平面に実質的に直角である、
請求項1に記載のオーブンシステム。
【請求項3】
1つ又は複数の磁石は、永久磁石である、
請求項1に記載のオーブンシステム。
【請求項4】
磁石は、永久磁石であり、磁束線は、ACAを硬化させるためのオーブンの動作中に平行であり続ける、
請求項2に記載のオーブンシステム。
【請求項5】
ACAは、熱で硬化する、
請求項1に記載のオーブンシステム。
【請求項6】
ACAは、紫外線で硬化する、
請求項1に記載のオーブンシステム。
【請求項7】
オーブンは、半連続式、連続式、リフローオーブン、又は硬化トンネルである、
請求項1に記載のオーブンシステム。
【請求項8】
1つ又は複数のサブストレートと、それらのサブストレートそれぞれその上に配置されてACAを使って接続される1つ又は複数の電子コンポーネントと、の間に相互接続を作るオーブンシステムであって、
システムは、
1つ又は複数の磁性トレイを含む硬化オーブンおよびその中に置かれる1つ又は複数の棚又はラックを含み、
それらの各棚又はラックは、サブストレート上に置かれ、ACAを介してサブストレートに接続される電子コンポーネントの位置に対応する位置にそれぞれ置かれた1つ又は複数の磁石を備えた磁性トレイを含み、
システムはまた、
そこに配置されてACAを介して接続される1つ又は複数のコンポーネントが配置された1つ又は複数のサブストレートを受け入れて保持するように適合された整列トレイと、を含む、
オーブンシステム。
【請求項9】
磁石によって生成される磁束線は互いに実質的に平行であり、1つ又は複数のコンポーネント及びACAが配置されるサブストレートのエリアに対応するエリアにおいてXY平面に実質的に直角である、
請求項8に記載のオーブンシステム。
【請求項10】
1つ又は複数の磁石は、永久磁石である、
請求項8に記載のオーブンシステム。
【請求項11】
磁石は、永久磁石であり、磁束線は、ACAを硬化させるためのオーブンの動作中に平行であり続ける、
請求項9に記載のオーブンシステム。
【請求項12】
ACAは、熱で硬化する、
請求項8に記載のオーブンシステム。
【請求項13】
ACAは、紫外線で硬化する、
請求項8に記載のオーブンシステム。
【請求項14】
バッチオーブンである、
請求項8に記載のオーブンシステム。
【外国語明細書】