(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025235
(43)【公開日】2023-02-21
(54)【発明の名称】浴室環境で使用するバイオモニタリング・デバイス、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
G01N 33/483 20060101AFI20230214BHJP
G01N 33/493 20060101ALI20230214BHJP
G01N 33/497 20060101ALI20230214BHJP
G01N 33/50 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
G01N33/483 C
G01N33/493 B
G01N33/497 Z
G01N33/50 N
G01N33/50 R
G01N33/50 Z
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196384
(22)【出願日】2022-12-08
(62)【分割の表示】P 2020504284の分割
【原出願日】2018-04-06
(31)【優先権主張番号】62/482,912
(32)【優先日】2017-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519359642
【氏名又は名称】トイ ラボズ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カシュヤップ、ビクラム
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ、ケビン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ライデマイスター、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】デブリーズ、エリーズ
(72)【発明者】
【氏名】ヤフェ、ベンジャミン ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】マルシュナー、イーライ
(72)【発明者】
【氏名】モレッリ、マイケル ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ザブラツキー、マルク
(72)【発明者】
【氏名】アベド、ターク
(72)【発明者】
【氏名】カマーチョ、ロドルフォ
(57)【要約】
【課題】ユーザによるトイレの便器内に排出される物質のパラメータを測定するバイオモニタリング・デバイスを提供する。
【解決手段】バイオモニタリング・デバイスは、物質上の電磁放射源であって、トイレの便器内に電磁放射を放出する電磁放射源と、トイレの便器内の電磁放射又は検体化学物質を検出する、物質上のレンズを含むセンサとを備え、電磁放射源及びセンサは、トイレの座部の着座する部分の後方にあり、レンズは、トイレの座部が持ち上げられたときに、トイレの便器に対して位置が変わらないように配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによるトイレの便器内に排出される物質のパラメータを測定するバイオモニタリング・デバイスであって、
(i)前記物質上の電磁放射源であって、前記トイレの前記便器内に電磁放射を放出する電磁放射源と、
(ii)前記トイレの前記便器内の電磁放射又は検体化学物質を検出する、前記物質上のレンズを含むセンサと
を備え、
前記電磁放射源及び前記センサが、前記トイレの座部の着座する部分の後方にあり、前記レンズが、前記トイレの前記座部が持ち上げられたときに、前記トイレの前記便器に対して位置が変わらないように配置されている、デバイス。
【請求項2】
前記センサが、前記レンズを備えるイメージ・センサである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記センサが、相補型金属酸化物半導体をさらに備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
レーザ・ダイオード及びフォトダイオードを含む、分光学的検出のための構成要素をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記センサが、前記便器内の検体化学物質を検出する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
偏光フィルタをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記トイレの前記座部に着座している間に前記ユーザの存在を検出する容量性センサをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記センサからのデータを記憶するデータ記憶ユニット及び/又は前記センサからのデータを伝送する伝送ユニットをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
無線、光、又は有線通信を介して計算ユニットにデータを伝送する伝送ユニットを備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記デバイスが、排泄物が前記便器内にないときにデータが分析される訓練期間を取り、前記訓練期間が、排泄物が前記便器内にないときのベースライン・サンプル画像を取得し、前記ベースライン・サンプル画像から空の前記便器のベースライン・モデルを取得することを含む、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記計算ユニットが、前記データを分析して、便の硬さ、血液の存在、尿の色、尿の排泄量、体重、体組成、便の頻度、尿の頻度、又はそれらの任意の組み合わせを決定する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ユーザの体重を捕捉する薄膜圧力センサを含むスケール又は足乗せ台をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記物質が尿又は糞便である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記便器に液体を定量供給することができるノズルをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
ユーザによるトイレの便器内に排出される物質のパラメータを測定するバイオモニタリング・デバイスであって、
(i)前記物質上の電磁放射源であって、前記トイレの前記便器内に電磁放射を放出する電磁放射源と、
(ii)前記トイレの前記便器内の電磁放射又は検体化学物質を検出する、前記物質上のレンズを含むセンサと、
(iii)計算ユニットにデータを伝送する伝送ユニットと
を備え、
前記バイオモニタリング・デバイスが、排泄物が前記便器内にないときにデータが分析される訓練期間を取り、前記訓練期間が、排泄物が前記便器内にないときのベースライン・サンプル画像を取得し、前記ベースライン・サンプル画像から空の前記便器のベースライン・モデルを取得することを含む、バイオモニタリング・デバイス。
【請求項16】
前記レンズが、前記トイレの座部が持ち上げられたときに、前記トイレの前記便器に対して位置が変わらないように配置されている、請求項15に記載のバイオモニタリング・デバイス。
【請求項17】
前記電磁放射源及び前記センサが、前記トイレの座部の着座する部分の後方にある、請求項15に記載のバイオモニタリング・デバイス。
【請求項18】
偏光フィルタをさらに備える、請求項15に記載のバイオモニタリング・デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年4月7日出願の米国仮出願第62/482,912号の利益を主張する。
【0002】
本出願は、概してバイオモニタリングに関する。より具体的には、本出願は、医学的に重要な排泄物及び健康関連の特性を測定し、健康関連のタスクを支援するバイオモニタリング・デバイス及び方法を開示する。
【背景技術】
【0003】
人間の排泄物の検査は、人間の健康への洞察を提供することが認識されている。日記によって自己報告を行うことができるが、解釈及び先入観の影響がある。排泄物を客観的に且つ一貫して定期的に査定できることが、機能障害の症状を追跡し、薬剤、食事、ライフ・スタイル、サプリメント、及び他の介入の効果を判断する助けとなり得る。
【0004】
トイレやミラーを含め、米国の浴室の主要な構成要素は、100年以上も根本的には変わっていない。米国では、トイレに電気、センサ、又はネットワーク接続された機能がないことがほとんどである。日本では、衛生上の理由から、便座が電動ビデとして広く使用されている。世界中の大半の浴室ミラーには、特に健康又はウェルネスに関連する電気センサ又はネットワーク接続された機能はない。
【0005】
したがって、浴室環境において排泄物及び他の健康関連の特性を分析する、正確で便利で先入観のない電子バイオモニタリング機能が必要である。本発明は、その必要性に対処する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,697,656号明細書
【特許文献2】米国特許第6,077,222号明細書
【特許文献3】米国特許第9,416,524号明細書
【特許文献4】米国特許第9,592,034号明細書
【特許文献5】米国特許第9,595,185号明細書
【特許文献6】米国特許第9,671,343号明細書
【特許文献7】米国特許第9,737,181号明細書
【特許文献8】米国特許第9,755,586号明細書
【特許文献9】米国特許第9,757,097号明細書
【特許文献10】米国特許第9,766,257号明細書
【特許文献11】米国特許第9,801,508号明細書
【特許文献12】米国特許第9,810,686号明細書
【特許文献13】米国特許第9,822,519号明細書
【特許文献14】米国特許第9,845,593号明細書
【特許文献15】米国特許第9,867,513号明細書
【特許文献16】米国特許第9,880,138号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2006/0155175号明細書
【特許文献18】米国特許出願公開第2017/0135677号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2010/0170722号明細書
【特許文献20】米国特許出願公開第2010/0205722号明細書
【特許文献21】米国特許出願公開第2016/0374619号明細書
【特許文献22】米国特許出願公開第2017/0198464号明細書
【特許文献23】米国特許出願公開第2017/0198466号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2017/0198466号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2017/0204595号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2017/0251996号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2017/0254060号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2017/0254526号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2017/0322197号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2018/0000417号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2018/0020889号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2018/0020984号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2018/0052955号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Gruber et al. (2016). Gas monitoring during a glucose challenge by a combined PTR-QMS/GCxGC-TOFMS approach for the verification of potential volatile biomarkers. Journal of breath research. 10:036003
【非特許文献2】Janssen et al. (2000) Estimation of skeletal muscle mass by bioelectrical impedance analysis. Journal of Applied Physiology 89:465-471
【非特許文献3】Kushner (1992). Bioelectrical impedance analysis: a review of principles and applications. Journal of the American College of Nutrition 11:199-209
【非特許文献4】Kushner and Schoeller (1986). Estimation of total body water by bioelectrical impedance analysis. American Journal of Clinical Nutrition 44:417-424
【非特許文献5】Zheng et al. (2011) The footprints of gut microbial-mammalian co-metabolism. Journal of proteome research. 10:5512-22
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、浴室環境における排泄物の特性の電子バイオモニタリング用のデバイス、システム、及び方法を対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、いくつかの実施例では、ユーザがトイレを使用中に排出される物質のパラメータを測定するバイオモニタリング・デバイスが提供される。このデバイスは、トイレの便器内の電磁放射又は検体化学物質を検出するセンサを備える。
【0010】
また、浴室ミラーであるバイオモニタリング・デバイスの実施例も提供される。デバイスは、ユーザを識別し、ユーザの発熱性疾患を検出し、薬剤/サプリメントを定量供給し、浴室内の電気デバイス付属品に接続し、対話型ユーザ・インターフェースを提供する。
【0011】
さらに、ユーザによるトイレの使用中に排出される物質のパラメータを測定するためのシステムが提供される。このシステムは、上記のバイオモニタリング・デバイスを備える。
【0012】
他の実施例では、ユーザの生理学的パラメータを決定する方法が提供される。この方法は、上記のバイオモニタリング・デバイスの存在下で、トイレの便器内に物質を排出することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2A】本発明の座席一体型トイレ・デバイスの上面斜視図である。
【
図2C】デバイス内のイメージ・センサの分解図である。
【
図2D】上部斜視断面図からのデバイスの内部の一部を示す図である。
【
図2E】デバイス内のロード・セルの拡大図である。
【
図2F】デバイス内の分光構成要素を示す図である。
【
図3A】本発明の座席一体型トイレ・デバイスにおける空気ダクト・システムを示す図であって、デバイスの底部に位置された空気ダクト・システムの斜視図である。
【
図3B】エアダクト・システムからの空気の出口経路の拡大図である。
【
図3C】エアダクト・システム内のガス・センサのアレイの拡大図である。
【
図4A】本発明のイメージ・センサ実施例の分解斜視図である。
【
図4B】イメージ・センサ実施例の拡大分解図である。
【
図5A】本発明の別のイメージ・センサ実施例の分解斜視図である。
【
図5B】イメージ・センサ実施例の拡大分解図である。
【
図6A】本発明の糞便収集実施例を示す図であって、一実施例の底面斜視図である。
【
図6C】糞便収集の実施例の代替の取付け方法の底面斜視図である。
【
図7】本発明のフット・スケール実施例の分解図である。
【
図9A】本発明のミラー実施例を示す図であって、壁掛けミラー実施例の正面斜視図である。
【
図9C】壁掛けミラー実施例に関連する付属品の斜視図である。
【
図9D】タッチスクリーン・ユーザ・インターフェースを示す図である。
【
図10A】本発明のデバイスのポータブル実施例の斜視図である。
【
図10C】翼が90度でのデバイスを示す図である。
【
図10D】翼が180度でのデバイスを示す図である。
【
図10E】デバイスが開かれ、スリープモードを解除されていることを示す図である。
【
図10F】デバイスを使用する際の代表的なステップを示す図である。
【
図10G】デバイスを使用する際の代表的なステップを示す図である。
【
図10H】デバイスを使用する際の代表的なステップを示す図である。
【
図10I】デバイスを使用する際の代表的なステップを示す図である。
【
図11A】便座の上にクリップ留めする本発明のデバイスの実施例を示す図であって、座席にクリップ留めされたデバイスの斜視図である。
【
図12A】便座の底部とトイレ便器の縁部との間に嵌まる本発明のデバイスの実施例を示す図であって、トイレに設置されたデバイスの斜視図である。
【
図13】本発明のデバイスからのデータを記憶、伝送、及び処理するために使用することができる汎用コンピューティング・デバイスの実例を示す図である。
【
図14】本発明のデバイスを動作させるための例示的な通信ネットワーク・アーキテクチャ、デバイス、及びコンポーネントを示すブロック図である。
【
図15A】本発明のデバイスからのデータを処理するための例示的な画像処理及び分類方法を示すブロック図であって、例示的な画像前処理タスクを示す図である。
【
図15B】便の硬さを分類するための1つの画像分類方法を示す図である。
【
図15C】排泄物中の色を検出するための1つの画像分類方法を示す図である。
【
図15D】便及び尿の分類のための1組のラベルを示す図である。
【
図15E】人の排泄量を推定するためのワークフローを示す図である。
【
図16】本発明のデバイスの使用中に、ユーザ、デバイス、ソフトウェア、及び/又はユーザ・インターフェースによって取られる例示的な1組のステップを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書で使用するとき、単数形は、文脈からそうでないことが明確に示されていない限り、複数形も含むことを意図されている。さらに、「又は」の使用は、文脈からそうでないことが明確に示されていない限り、「及び/又は」を含むことを意図されている。
【0015】
本発明は、浴室環境における排泄物の特性の電子バイオモニタリング用のデバイス、システム、及び方法を対象とする。
【0016】
したがって、いくつかの実施例では、ユーザがトイレを使用中に排出される物質のパラメータを測定するバイオモニタリング・デバイスが提供される。このデバイスは、トイレの便器内の電磁放射又は検体化学物質を検出する1つ又は複数のセンサを備える。
【0017】
これらの実施例は、任意の特定のバイオモニタリング・デバイスに狭義に限定されるものではなく、任意の特定のパラメータ又は任意の特定の排出物質の測定に限定されるものでもない。様々な実施例において、物質は、糞便、尿、放屁、又は糞便若しくは尿からの排ガスである。
【0018】
図1は、浴室環境内にある、様々なセンサが便座に組み込まれたトイレ200と、フット・スケール300と、壁コンソール400と、ミラー500とからなる本発明の例示的なシステムを示す。このシステムのこれらの様々な構成要素を以下にさらに論じる。
【0019】
図2Aは、
図1からの例示的なトイレ200を示す。導電性材料201が、生体電気インピーダンス分析電極として機能する装置上に設けられる。生体電気インピーダンスは、参照番号201で示される電極を介して体内に正弦波電流を印加することによって決定される。正弦波電流は、内部パターン発生器及びデジタル-アナログ変換器によって生成される。電圧-電流変換器が、2つの端子の対の間で、この正弦波電流を体内に印加する。身体のインピーダンスによりこれらの2つの端子間に生成される電圧は、差動増幅器によって測定され、整流され、その振幅が抽出され、アナログ-デジタル変換器(ADC)によって測定される。測定された電圧は、身体インピーダンスと直接関係している。体組成を導出するために使用することができる一般的な較正法及び確立された公式は、いくつかの実例では、Kushner(1982)、Kushner and Schoeller(1986)、及びJanssen et al.(2000)に記載されている。
【0020】
導電性材料は、当技術分野で知られている、又は今後発見される任意の方法によって座部に塗布することができる。いくつかの実施例では、カーボン・フィラーを含むパッド印刷可能な、Bステージ化可能な導電性二液性エポキシ接着剤が、タンポグラフィによって固定デバイスに塗布され、100℃で1時間硬化される。エポキシ接着剤のシート抵抗は、140~200ohms/sq/milである。エポキシ接着剤は、例えばユーザがデバイスに座ったときの可撓性を提供する伸び特性を備え、一般的なトイレ洗浄化学物質や研磨剤などの溶剤に耐える。
【0021】
また、
図2Aは、容器203に動作可能に接続された、液体を定量供給するためのノズル202を示し、容器203は、交換可能でよく、便器に定量供給すべき液体、例えば脱臭剤、化学試薬、又は洗浄剤を収容するためのものである。充電ポート204がバッテリに動作可能に接続され、バッテリを再充電する。
【0022】
図2Bは、例示的なトイレを底面斜視図で示す。低歪レンズ205が提供され、低歪レンズ205は、疎水性及び抗菌コーティングをさらに含むことができる。電磁放射は、トイレ便器の内側からレンズ205を通ってイメージ・センサに進むことができる。レンズ205と同様の材料からなる追加又は代替のレンズ206を、座部が持ち上げられたときに変化しない位置で利用することができる。レンズ205及び206の後方には、電磁スペクトルの可視及び/又は不可視範囲内の電磁放射を投射する光源がある。ロード・セル207は、ユーザの体重を捕捉するためのものである。いくつかの実施例では、ロード・セル207は、非平坦表面との接触に対処するように枢動し、及び/又はトイレ便器と接触する箇所に滑り止め材料を含む。
【0023】
図2Cは、例示的なトイレにおけるイメージ・センサ、光源、及びレンズの分解図を示す。イメージ・センサは、ハウジング208内にある。疎水性及び抗菌コーティングを塗布することができるレンズ209は、様々な周波数及び波長の電磁放射の通過を可能にする。電磁放射源210は、電磁スペクトルの可視及び不可視範囲内の電磁放射をトイレ便器内に放出することができる。レンズによって捕捉された可視光及び/又は不可視光は、当技術分野で知られている任意の手段によって、例えば、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化物半導体(CMOS)211などの能動画素センサを使用して電子的に測定することができる。レンズを通過する光は、より長い波長(中波長及び長波長の赤外線)に応答する焦点面アレイで構成されるサーモグラフィ・アレイを使用して測定することもできる。画像の照明は、電磁放射源210をオンに切り替えることによって行われる。画像の捕捉はセンサ211によって行われ、センサ211は、トイレ便器の内側の照明された画像を、設定可能な時間間隔で取得する。
【0024】
図2Dは、例示的なトイレ装置の内側の一部を上面斜視断面図で示す。ロード・セル212は、複数のベクトルで力を捕捉する。薄膜ロード・セルなど、1つのベクトルで力を捕捉するロード・セルを使用することもできる。容量性センサ213は、ユーザがデバイスに着座している間、ユーザの存在を検出する。ユーザの存在により、センサ測定が開始され、ユーザが着座している時間の長さを決定するために使用することができる。
【0025】
図2Eは、例示的なロード・セルの拡大図である。追加の歪ゲージ214が、従来の単一センサ曲げモーメント力ゲージ215に追加される。歪ゲージ214の追加により、感知ビームの周りでのトルクの捕捉が可能になる。この曲げモーメントは、平坦でないトイレ便器の縁部にわたる力をビーム216が捕捉することによって与えることができる。このデバイスは、4つのロード・セルからのトルク及び曲げの入力をアルゴリズム的に組み合わせて、ユーザの体重を計算する。
【0026】
図2Fは、血液や尿などの物体の分光法ベースの検出に関連する構成要素を示す。参照番号217は、レーザ・ダイオード又はフォトダイオード・アレイである。参照番号218はレーザ・ダイオードであり、参照番号219はプリズム形状部材であり、光学要件に応じて位置を変更することができ、参照番号220は、トイレ便器内の水の上面であり、参照番号211はCMOSセンサであり、参照番号221は、光センサ又は光検出器であり、参照番号222は距離センサであり、距離センサは、トイレ便器内の水の上面を反映することを意図されている。検出される物体に応じて、レーザ・ダイオード218は、特定の波長で光を放出することができる。近赤外範囲(760~1500nm)に沿った血液の特徴的なスペクトルシグネチャは、可視範囲(400~780nm)のみを使用するよりも高い選択性を提供する。距離センサ222を電力計として利用し、屈折率の変化によるスネルの反射法則を利用することによって、尿の存在と濃度を測定することができる。CMOSセンサ211は、赤外線フィルタを取り外した状態では単色でよい。光センサ又は光検出器221は、単一画素イメージングを使用して、近赤外スペクトル内でターゲット物体を検出することができる。レーザ・ダイオードの使用は、発光ダイオード(LED)などの光源に比べ、波長帯域幅の広がりがより狭くなり、したがって、より物体に特有のものとなる。レーザ・ダイオードは波長特異的であり、半値全幅が±5nmであり、ターゲット領域(すなわち水テーブル)にわたってレーザを分散させるためにプリズム又はレンズを必要とする。
【0027】
このデバイスは、排泄物中の生体細胞内及び生体細胞上の化学物質を操作する追加の化学物質と共に使用することも、追加の化学物質なしで使用することもできる。そのような追加の化学物質は、血液の存在の検出又は血液の定量化に有用となることがある。血液の存在は、潰瘍、大腸炎、結腸直腸癌、クローン病、尿路感染症、及び膀胱癌などの状態に関連付けられることがある。そのような化学物質は、試薬、緩衝剤、酸化剤、又は他の化学剤の組合せでよく、液体でも、基質に堆積されていてもよく、排便又は排尿前にトイレ便器に定量供給され、基質に対する色の変化を光学的に示すか、又はセンサ211若しくは221によって検出することができるフォトルミネッセンス・グローを提供する。結腸直腸癌スクリーニングで使用するために米国食品医薬品局によって承認されているそのような基質及び色ベース血液検出システムの一例は、EZ Detect(Biomerica,Inc.(米国カリフォルニア州アーバイン))である。
【0028】
様々な実施例において、気体状化学物質がガス・センサによって検出される。
図3Aは、トイレ便器の内側からガス・センサを通して空気を引き出す例示的な空気ファン及びダクトを示す。トイレ便器223の内側から空気が引かれる経路と、便座224から空気が出る経路とが示されている。1組のガス・センサ225を較正して、揮発性有機化合物を検出することができる。空気がガス・センサ225を通って進む平均自由行程は、壁によって制約されることがある。
【0029】
図3Bは、空気の経路の拡大図である。フィルタ226は、浴室に入る前に空気を浄化する。フィルタは、木炭など任意の適切な材料から形成することができる。
【0030】
当技術分野で知られている任意のガス・センサを適宜利用して、気体状化学物質を検出することができる。いくつかの実施例では、ガス・センサは、マイクロ・ホットプレート金属酸化物センサである。
【0031】
図3Cは、例示的なガス・センサの拡大図である。温度及び湿度センサ並びにマイクロコントローラを備えた、3つのマイクロ・ホットプレート金属酸化物センサ227(ここで、各ブレードが異なるスペクトルを有することができる)と、トランスインピーダンス増幅器228と、制御回路板229との組合せが示されている。電気化学ガス・センサを使用することもできる。いくつかの金属酸化物は、高温では半導体として挙動することができる。金属酸化物センサは、非常に薄い絶縁膜によって分離されたヒータ要素及びセンサ要素(触媒を有する又は有さない焼結された金属酸化物)を備えて設計されている。センサ表面で生じる酸化還元反応により、抵抗の変化が生じ、それを測定することができる。これらの酸化還元反応は、金属酸化物/触媒の性質、反応ガス、及び温度に依存する。センサのタイプ及び温度に応じて、非常に広範な物体が酸化還元反応を生じる。ガス・センサ・アセンブリは、1つ又は複数のガス・センサからなり、ガス・センサは、ガスの混合物に応答する広帯域センサでよく、特定のガスの濃度にのみ応答する狭帯域センサでもよい。次いで、混合ガウス・モデルを使用して実際の濃度を計算することができる。センサの多くは微小電流で動作し、温度変化の影響を受けやすいので、アセンブリは、温度センサと、トランスインピーダンス増幅器及びセル・バイアス発生器からなる化学センシング・フロントエンドとを組み込む。さらに、アナログ感知経路を短く保つために、マイクロコントローラがアセンブリに組み込まれ、ADCを使用してセンサからの読取値をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を、図示されるようにデジタル・インターフェースを介してさらに通信及び処理することができる。
【0032】
これらの実施例では、便器内に存在する任意の気体状化学物質を検出することができる。これらの実施例のいくつかでは、気体状化学物質は揮発性有機化合物である。腸内で発見される揮発性有機化合物は、短鎖脂肪酸及び分岐鎖脂肪酸を含む(Gruber et al.,2016)。腸内の炭水化物は、様々な細菌によって発酵されて、エタン酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、及びヘキサン酸を生成する。食事中の硫黄含有物体から、硫化水素及びメタンチオールが生成される。チロシン及びトリプトファンの発酵は、フェノールとインドールの産生につながる(Zheng et al,2011)。これらの様々なVOCの相対的な割合は、腸内に存在する細菌の組成を反映していることがある。
【0033】
いくつかの実施例では、デバイスは、既存の便座に取り付けることができる(すなわち、便座を交換する必要はない)。これらの実施例は、任意の特定の設計に限定されず、例えば、カメラ若しくは携帯電話を座部若しくは縁部に接続するコネクタ、又は他の設計を含む。
図4及び5は、例示的実施例を提供する。
【0034】
図4A及び4Bは、既存の便座と連動することができる(例えば、便座の交換を必要としない)イメージ・センサの別の実施例の斜視図及び拡大分解図である。取付点230は、既存のボルト231で所定の位置にボルト締めされ、既存の座部232で覆われる。ボルト締めを必要としない取付点を使用することもできる。電力及び通信を伝送することが可能なワイヤ233が提供される。バッテリによって電力を供給することもでき、通信は無線でよい。処理及び通信回路234も提供され、処理及び通信回路234は、イメージ・センサとは別個でもそうでなくてもよい。また、CMOSセンサ211と、様々なスペクトルでの光をトイレ便器内に提供する電磁放射源210とのためのハウジング235が示されている。いくつかの実施例では、複数のCMOSセンサを使用してもよい。物体の分光ベースの検出に関連する構成要素を使用することもできる。
【0035】
図5A及び5Bは、既存の便座と連動することができるイメージ・センサの別の実施例の斜視図及び拡大分解図である。トレイ状の装置236が、トイレ便器の縁部の上で所定の位置に嵌まり、既存の座部232で覆われる。また、電力及び通信を伝送することが可能なワイヤ233と、処理及び通信回路234とが、上部カバー237と共に含まれる。バッテリによって電力を供給することもでき、通信は無線でよい。電磁放射源210は、様々なスペクトルでの光をトイレ便器内に提供し、その光がCMOSセンサ211によって捕捉される。CMOSセンサは、装置238によって保持される。例えば上述したような分光法に基づく物体の検出に関連する構成要素を使用することもできる。このデバイスは、一部又は完全に封止されてよい。
【0036】
水洗可能な便収集システムも提供される。
図6A及び6Bは、便座を備えたそのような例示的なシステムの底面図及び断面図である。便収集器239は、ポリビニルアルコールなどの水溶性材料で構成される。便収集器の穴240は、便座241にある修正された足部と協働して便収集器を便座に取り付け、ここで、穴は、修正された足部に被さって引っ掛かる。足部242の別の図は、便収集器239を固定することができる例示的な位置を示す。
【0037】
便収集システムでの留め具243の代替実施例が、
図6Cに示されている。それらの留め具は、
図6A及び6Bに示される便座足部での留め具の代替として使用することができる。
【0038】
追加の実施例では、システムは、床に配置されるように設計されたフット・スケールをさらに備え、フット・スケールは、生理学的データの計算、測定、査定、及び/又は決定といった機能のいずれか又はすべてを行う。
【0039】
図7は、例示的なスケール又は足乗せ台300の分解図である。マット301は地面に近く、ユーザがデバイスを使用するときに怪我をするのを防止することができる傾斜した縁部を有し、ユーザが足を置くことができるガイドも含む。薄膜圧力センサ302は、参照番号301で示された案内領域の上に置かれ、部材303を介して伝送される重量を捕捉することができる。他の実施例では、参照番号302はロード・セルである。導電性材料304は、生体電気インピーダンス電極として機能し、足を通して生体電気インピーダンスを測定する。ベース305は、浴室の床に載置することができる。処理及び通信回路306は、バッテリホルダを含む。
【0040】
さらなる実施例では、システムは、周囲光の測定、ユーザの存在の判定、ユーザの識別という機能のいずれか又はすべてを実施する電子コンソールを備え、及び/又は生理学的情報を表示するためのユーザ・インターフェースを有する。様々な実施例において、表示される生理学的情報は、現在の情報、履歴情報、及び/又は履歴情報を考慮した現在の情報のいずれか又はすべてである。
【0041】
図8は、例示的なコンソール・システム400の斜視図である。電子ディスプレイ401は、ユーザがトイレに座っているときに、体重や体組成などのリアルタイム情報をユーザに提供する。これらの実施例には、周囲光検出センサ402も含まれる。スピーカ403も存在し、スピーカ403を通して、例えばユーザの識別に成功したことをユーザに示す音声フィードバックを提供することができる。指紋センサ404は、ユーザを一意に識別する識別方法の一例である。受動赤外線センサ405は、ユーザの存在を検出するために使用することができる。
【0042】
上記のデバイスはいずれも、任意の他の浴室関連構成要素も備えることがある。そのような構成要素は、限定はしないが以下のものを含む:電気式又は非電気式ビデ;人感作動式の夜間ライト;異なる色の周囲照明;保温便座;フット・ウォーマ;音声又はジェスチャ作動式のトイレ水洗;自動的に開閉するトイレ・カバー;音楽を再生するためのネットワーク化されたスピーカ。
【0043】
また、浴室ミラーデバイスも提供され、このデバイスは、性質的に非ポータブルでもポータブルでもよく、以下の機能のいずれか又はすべてを実施する:顔認識によるユーザの識別;ユーザの発熱性疾患の検出;経口薬及びサプリメントの定量供給;深部体温計、歯ブラシ、シェーバ、呼吸センサ、耳鏡、検眼鏡、聴診器、パルス・オキシメータ、血圧モニタを含むことがあるポータブル電子デバイス・アクセサリからのデータの収集;並びに対話型ユーザ・インターフェースの提供。
【0044】
図9Aは、公共電源によって電力供給され、プライベート・ネットワーク20(
図14)に接続された例示的な壁掛けミラー500の正面図を示す。周囲光センサ501は、周囲光の状態を検出する。受動赤外線センサ502は、ユーザの存在を検出する。LED照明503は、ユーザの顔と体を照明する。イメージ・センサ505と組み合わせたレーザ・ダイオード504のアレイは、顔認識技法に基づいて浴室環境内でユーザを識別するために使用される。サーマル・センサ506を使用して、発熱しているユーザの上昇した体温を検出する。画面507は、ミラーとタッチディスプレイの両方として機能する。マイクロフォン及びスピーカ508は、ユーザの音声を捕捉することができる音声入力と、ユーザと対話することができる人工知能エージェントなどからの音声出力とを提供する。ユニバーサル・シリアル・バスや交流ソケットなどの電源出力509がある。丸薬パック・カートリッジ510は、薬剤及び/又はサプリメントを含む。丸薬は併用され、丸薬ディスペンサ511を通して所定の用量で定量供給される。保管部512、及び付属品用の充電ドック513が提供される。
【0045】
図9Bは、ミラー500の構成要素の分解斜視図を示す。タッチスクリーン・ディスプレイ514が、一方向ミラー又は透過ミラー515に被せて配置される。ミラー500に接続する付属品用の充電器516は、性質上、誘導型又は無線でよい。本明細書で述べる充電実施例は、充電に使用される任意の特定のメカニズム又はデバイスに狭く限定されない。
【0046】
図9Cは、錠剤定量供給システム及び例示的な付属品のより詳細な図を示す。特定の薬剤又はサプリメントの丸薬はパック517内に封止され、カートリッジ518内に置かれる。錠剤は、正しい用量の定量供給を容易にするように組み合わせることができる。歯磨き粉519及びマウスウォッシュ520は、保管部512に保管される。システムに接続する図示された例示的な電気デバイスは、体温計521、歯ブラシ522、呼吸センサ523、及び血圧モニタ524を含む。
【0047】
図9Dは、ユーザがタッチスクリーンを使用して現在の情報及び/又は履歴情報と対話することができる対話型ユーザ・インターフェース525を示し、そのような情報は、トイレ装置200、スケール300、コンソール400、ミラー500、システムに接続する電気デバイス・アクセサリ、ユーザ自身、又はシステムに接続することができる任意のタイプのデータ源から収集される。ユーザは、音声でシステムと対話することもできる。インターフェースは、限定はしないが、以下の機能を実施することができる:ユーザから情報を取得する;ユーザに現在/履歴情報を提供する;ユーザに警告する;正しいユーザに薬剤/サプリメントを定量供給する;薬剤/サプリメントの服用におけるユーザのコンプライアンスを決定する;推奨された時間での薬剤/サプリメントの定量供給を促進する;薬剤/サプリメントの投与量を変える;ユーザに関する情報を他者と共有する;並びに遠隔相談及びシステムによって収集された情報による遠隔医療の提供を促進する。
【0048】
図10Aは、液体浸入に対して封止され、容易な洗浄性のために最小限の亀裂を有して滑らかであり、抗菌特性を有するポリマーから作られた本体601から構成された代表的なポータブル・デバイス600を示す。可動翼602は、確実な把持を可能にするテクスチャ加工されたエラストマー材料から構成されている。
【0049】
図10Bは、ポータブル・デバイス600の構成要素を示し、翼602は下方位置にあり、デバイスを輸送する準備が整っている。上部領域は、容量性タッチスクリーン・パネル603からなる。中央の領域は、識別できるようにユーザが指を置くように意図された指紋センサ604と、プリント回路板アセンブリ605と、論理及び通信ハードウェア及び構成要素を含むモジュール・チップ606と、3軸加速度計607と、バッテリ608と、イメージ・センサ・アセンブリ609と、データ記憶ユニット610とを含む。底部には、電磁スペクトルの可視及び不可視範囲内の電磁放射線をトイレ便器内に放出することが可能な電磁放射線源611と、疎水性及び抗菌コーティングを塗布することができる低歪のレンズ612と、CMOSセンサ613とがある。CMOSセンサ613は、より長い波長(中波長及び長波長の赤外線)に応答する焦点面アレイで構成されるサーモグラフィ・アレイでもよい。例えば上述したような分光学的検出及び分析のための構成要素も含むことができる。
【0050】
いくつかの実施例では、例えば、ユーザが排便及び/又は排尿を終え、手を空けるためにデバイスを置きたいとき、デバイスの翼602をこの下方位置にするとデバイスがオフに切り替わる。スピーカ614により、音を再生できるようになり、構成要素615によって触覚フィードバックが提供される。マイクロフォン616により、ユーザの音声を捕捉できるようになる。
【0051】
図10Cは、翼602が90度の位置にあるデバイスを示し、ユーザの膝の上に置くことが可能であり、デバイスの本体がユーザの脚の下に延び、トイレ便器の排水孔に面する。
図10Dは、翼602が180度の位置にあるデバイスを示し、ユーザの手で保持することができる。
【0052】
図10E~Iは、デバイスのオンへの切替え及び使用に関わるステップを示す。
図10Eは、翼602が、下方位置(バッテリ電力を節約するように意図されたスリープ状態でもある)から90度の位置(デバイスを起動させ、指紋センサ617によってユーザに自分の識別を行うように促す)に向かって上に移動される様子を示す。
図10Fは、翼602が90度の位置にされ、女性ユーザの膝の上に乗った、使用中のデバイスを示す。
図10Gは、翼602が180度の位置にされ、男性ユーザの手で保持された、使用中のデバイスを示す。
図10Hは、ユーザがデバイスを正しく位置決めし、画像キャプチャ620を手動で開始するのを助ける案内要素618及び619を有するデバイスの上部領域にあるカメラ・ビューファインダを示す。単一又は一連の画像が捕捉された後にユーザに通知するために、スピーカ614からの音又は構成要素615からの触覚フィードバックが使用される。
図10Iは、回答のための領域622を含む質問621と、ユーザが再び用を足す必要がある場合に追加の画像を捕捉する手段623と、異なる画面に進む又は戻る手段624とを示す。ユーザに表示される質問事項又は質問表は、追跡されている特定の疾患又は症状に関連する緊急性、満足度、痛み、並びに排便及び/又は排尿の難しさなどのトピックに関してカスタマイズすることができる。
【0053】
このデバイスは、排泄物中の生体細胞内及び生体細胞上の化学物質を操作する追加の化学物質と共に使用することも、追加の化学物質なしで使用することもできる。そのような追加の化学物質は、血液の存在の検出又は血液の定量化に有用となることがある。血液の存在は、潰瘍、大腸炎、結腸直腸癌、クローン病、尿路感染症、及び膀胱癌などの状態に関連付けられることがある。そのような化学物質は、試薬、緩衝剤、酸化剤、又は他の化学剤の組合せでよく、液体でも、基質に堆積されていてもよく、排便又は排尿前にトイレ便器に定量供給され、基質に対する色の変化を光学的に示すか、又はセンサ613によって検出することができるフォトルミネッセンス・グローを提供する。結腸直腸癌スクリーニングで使用するために米国食品医薬品局によって承認されているそのような基質及び色ベース血液検出システムの一例は、EZ Detect(Biomerica,Inc.、Irvine、CA、USA)である。
【0054】
図11Aは、便座232の上に設置されたポータブル・デバイス700の代替実施例を示す。デバイスは、
図11B~Dに示される特徴の共形性により、座部の円周上の様々な位置に好適に取り付けることができる。
【0055】
図11Bは、
図11Aでのデバイスの構成要素を示す。プリント回路板アセンブリ701と、モジュール・チップ702と、これらの実施例では光源及びCMOSセンサを備えるイメージ・センサ・アセンブリ703と、ストレージ704とがある。トイレ便器の内部側には、様々なスペクトルでの光をトイレ便器内に提供する電磁放射源705と、可視、近赤外、及び紫外線スペクトルでの光の通過を可能にする疎水性及び/又は抗菌性材料から形成され得る低歪のレンズ706と、ハウジング707とを含むイメージ・センサがある。センサ708は、より長い波長(中波長及び長波長の赤外線)に応答する焦点面アレイで構成されるサーモグラフィ・アレイでもよい。トイレ便器の前部側には、バッテリ709と、非圧縮位置で示されているばね式機構710とがあり、ばね式機構710は、複数の座部幅に適合してデバイスを所定の位置にしっかりと保持し、それでもユーザによる簡単で迅速な取外しを可能にする。
【0056】
図11C及び11Dは、
図11Aに示されるデバイスが便座の様々な幅及び厚さに適合できるようにする機構を識別する断面図を示す。摺動プランジャ711が、非圧縮及び圧縮位置で示されており、ばね712によって支えられ、ばね712は、便座716の外側に圧力を加え、表面713に対して一定の力を提供してデバイスを所定の位置に保持する。機構714は、デバイスを所定の位置に保つために上向きの力に抵抗する働きをする。機構715は、下向きの力に抵抗するために便座716の上に位置決めされる。
【0057】
図12Aは、便座716の下、トイレ便器801の上方に設置された、使用位置にあるデバイス800の代替実施例を示し、光学ヘッドは、手動で回転させて便器内の排泄物に向けることができる。
【0058】
図12Bは、
図12Aのデバイス800を示し、トイレ便器の上に位置決めされた光学ヘッドと、閉じた便座の下で、便器の縁部の上に嵌まるように意図された角度付きの本体とから構成され、トイレ便器の上部と便座の底部との間の様々な高さの隙間に適合できるようにテーパ付き設計802を有する。設計802は、保定の助けとなるようにグリップを提供するために、抗菌性でもあり得る共形のエラストマー材料によって成形又は被覆されている。さらに、回転機構803は、トイレ便器内の排泄物に対して最適な位置合わせとなるように光学ヘッドを位置決めできるようにする。内部には、プリント回路板アセンブリ804と、モジュール・チップ805と、バッテリ806と、イメージ・センサ・アセンブリ807と、ストレージ808とがある。トイレ便器の内部側には、様々なスペクトルでの光をトイレ便器内に提供する光源809と、可視、近赤外、及び紫外線スペクトルでの光の通過を可能にする疎水性材料から形成され得る低歪のレンズ810と、イメージ・センサ・アセンブリ用のハウジング811と、CMOSセンサ812とを含むイメージ・センサがある。また、センサ812は、より長い波長(中波長及び長波長の赤外線)に応答する焦点面アレイで構成されるサーモグラフィ・アレイでもよい。きれいでないことがあるトイレでデバイスが使用されるとき、水洗可能な衛生バッグ813を使用して、トイレ便器の縁部及び便座と直接接触しないようにデバイス800を保護することができる。
【0059】
図12Cは、
図12Aのデバイス800を示し、デバイス800は、設計802の楔構成814を利用して、便座815の底部とトイレ便器の縁部816の上部との間にしっかりと嵌まる。光学ヘッド817は、トイレ便器の上に示されている。楔形状は、参照番号818で示される表面全体にわたって衛生バッグによって覆われて、デバイスが便座815又はトイレ便器の縁部816に触れるのを防ぐのに十分なバリアを提供する。
【0060】
本明細書で述べる実施例は、任意の特定の電源の使用に狭く限定されない。したがって、これらの実施例のいずれかは、公共電源、電気バッテリ、太陽エネルギーなどを使用することができる。
【0061】
ほとんどの実施例では、本発明のデバイス及び/又はシステムは、センサからのデータを無線、光、又は有線通信を介して計算ユニットに記憶及び/又は伝送するデータ記憶及び/又は伝送ユニットをさらに備え、計算ユニットは、センサからのデータを分析する。
【0062】
図13は、本開示で述べる技法と共に使用することができる汎用コンピューティング・デバイス900の一例を示す。様々な実施例において、そこに特徴付けられている構成要素のいずれか又はすべて、及びそれによって実施される機能は、上述したデバイスのいずれかに組み込むことができる。
【0063】
コンピューティング・デバイス900は、構成要素の中でもとりわけ、プロセッサ901、メモリ902、ディスプレイなどの入出力デバイス903、通信インターフェース904、及びトランシーバ905を含む。また、コンピューティング・デバイス900には、追加のストレージを提供するために、マイクロドライブ又は他のデバイスなどのストレージ・デバイスが設けられてもよい。構成要素900、901、902、903、904、及び905はそれぞれ、様々なバスを使用して相互接続され、構成要素のいくつかは、共通のマザーボード上に、又は他の形で適宜取り付けられることがある。
【0064】
プロセッサ901は、メモリ902に記憶された命令を含むコンピューティング・デバイス900内の命令を実行することができる。プロセッサは、別個の複数のアナログ及びデジタルプロセッサを含むチップのチップセットとして実装することができる。プロセッサは、例えば、ユーザ・インターフェースの制御、コンピューティング・デバイス900によって実行されるアプリケーション、及びコンピューティング・デバイス900による無線通信など、コンピューティング・デバイス900の他の構成要素の調整を行うことができる。
【0065】
プロセッサ901は、ディスプレイ903に結合された制御インターフェース906及びディスプレイ・インターフェース907を介してユーザと通信することができる。ディスプレイ903は、例えば、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、又は他の適切なディスプレイ技術でよい。ディスプレイ・インターフェース907は、グラフィック及び他の情報をユーザに提示するためにディスプレイ903を駆動するための適切な回路を備えていてもよい。制御インターフェース906は、ユーザからコマンドを受信し、それらのコマンドを変換してプロセッサ901に提出することができる。さらに、コンピューティング・デバイス900と他のデバイスとの近距離通信を可能にするために、プロセッサ901と通信する外部インターフェース908が提供されることがある。外部インターフェース908は、例えば、いくつかの実装形態では有線通信を提供し、他の実装形態では無線通信を提供することができ、複数のインターフェースを使用することもできる。
【0066】
メモリ902は、コンピューティング・デバイス900内の情報を記憶する。メモリ902は、コンピュータ可読媒体、揮発性メモリ・ユニット、又は不揮発性メモリ・ユニットの1つ又は複数として実装することができる。また、拡張メモリ909が提供され、拡張インターフェース910を介してコンピューティング・デバイス900に接続されてもよく、拡張インターフェース910は、例えば、SIMM(Single In Line Memory Module)カードインターフェースを含んでいてもよい。そのような拡張メモリ909は、コンピューティング・デバイス900用の追加の記憶空間を提供することができ、又はコンピューティング・デバイス900用のアプリケーション又は他の情報を記憶することもできる。具体的には、拡張メモリ909は、上述したプロセスを実施又は補完するための命令を含むことがあり、セキュア情報を含むこともある。したがって、例えば、拡張メモリ909は、コンピューティング・デバイス900用のセキュリティ・モジュールとして提供されてもよく、コンピューティング・デバイス900の安全な使用を可能にする命令によってプログラムされてもよい。さらに、ハッキング不可能な方法でSIMMカードに識別情報を入れるなど、追加の情報と共に、SIMMカードによって安全なアプリケーションを提供することができる。
【0067】
メモリは、以下で論じるように、例えばフラッシュ・メモリ及び/又はNVRAMメモリを含むことがある。一実装形態では、コンピュータ・プログラム製品は、情報担体に有形に具現化される。コンピュータ・プログラム製品は、実行されるときに、上述したような1つ又は複数の方法を実施する命令を含む。情報担体は、コンピュータ又は機械可読媒体、例えば、メモリ902、拡張メモリ909、プロセッサ901上のメモリ、又は、例えばトランシーバ905若しくは外部インターフェース908を介して受信することができる伝播信号である。
【0068】
コンピューティング・デバイス900は、通信インターフェース904を介して無線で通信することができ、通信インターフェース904は、必要な場合にはデジタル信号処理回路を含むことがある。通信インターフェース904は、いくつかの場合にはセルラモデムでよい。通信インターフェース904は、とりわけ、GSM(登録商標)音声通話、SMS、EMS、又はMMSメッセージング、CDMA、TDMA、PDC、WCDMA(登録商標)、CDMA2000、又はGPRSなどの様々なモード又はプロトコルの下での通信を可能にすることができる。そのような通信は、例えば、無線周波数トランシーバ1268を介して行うことができる。さらに、Bluetooth(登録商標)、WiFi、又は他のそのようなトランシーバ(図示せず)を使用するなど、短距離通信が行われることがある。さらに、GPS(全地球測位システム)受信機モジュール911は、追加のナビゲーション及び位置関連の無線データをコンピューティング・デバイス900に提供することができ、この無線データは、コンピューティング・デバイス900上で動作するアプリケーションによって適宜使用されることがある。
【0069】
コンピューティング・デバイス900は、オーディオ・コーデック912を使用して音声通信することもでき、オーディオ・コーデック912は、ユーザから発話情報を受信し、その情報を、使用可能なデジタル情報に変換することができる。同様に、オーディオ・コーデック912は、例えばコンピューティング・デバイス900のハンドセットでのスピーカを介して、ユーザに対して可聴音を生成することもできる。そのような音は、音声通話からの音を含むことがあり、録音された音(例えば、音声メッセージや音楽ファイルなど)を含むことがあり、コンピューティング・デバイス900上で動作するアプリケーションによって生成された音を含むこともある。
【0070】
コンピューティング・デバイス900は、いくつかの異なる形態で実装されることがある。
【0071】
本明細書で述べる主題及び動作の実装形態は、デジタル電子回路、又は本明細書で開示される構造及びそれらの構造的等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェア、又はそれらの1つ若しくは複数の組合せで実装することができる。本明細書で述べる主題の実装形態は、データ処理装置による実行のため又はデータ処理装置の動作の制御のためにコンピュータ記憶媒体に符号化された、1つ又は複数のコンピュータ・プログラム、すなわちコンピュータ・プログラム命令の1つ又は複数のモジュールとして実装することができる。代替又は追加として、プログラム命令は、人工的に生成された伝播信号、例えば機械生成電気、光、又は電磁信号で符号化することができ、その信号は、データ処理装置によって実行するために適切な受信機装置に送信できるように情報を符号化するために生成される。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダム若しくはシリアルアクセスメモリアレイ若しくはデバイス、若しくはそれらの1つ若しくは複数の組合せでよく、又はそれらに含まれることがある。さらに、コンピュータ記憶媒体は伝播信号ではなく、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝播信号に符号化されたコンピュータ・プログラム命令の送信元又は宛先でよい。また、コンピュータ記憶媒体は、1つ若しくは複数の別個の物理的構成要素若しくは媒体(例えば、複数のCD、ディスク、若しくは他の記憶デバイス)であるか、又はそれに含まれることがある。
【0072】
本明細書で述べる動作は、1つ又は複数のコンピュータ可読記憶デバイスに記憶されているデータ又は他の送信元から受信されたデータに対してデータ処理装置によって実施される動作として実装することができる。
【0073】
「データ処理装置」という用語は、データを処理するためのすべての種類の装置、デバイス、及び機械を含み、例として、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステム、又は上記のもの複数若しくは組合せを含む。この装置は、例えば、FPGA(field programmable gate array;フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)又はASIC(application-specific integrated circuit;特定用途向け集積回路)などの専用論理回路を含むことができる。装置は、ハードウェアに加えて、対象のコンピュータ・プログラムに関する実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサ・ファームウェア、プロトコル・スタック、データベース管理システム、オペレーティング・システム、クロス・プラットフォーム・ランタイム環境、仮想マシン、又はそれらの1つ若しくは複数の組合せを構成するコードを含むこともできる。装置及び実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティング、及びグリッド・コンピューティング・インフラストラクチャなど、様々な異なるコンピューティング・モデル・インフラストラクチャを実現することができる。
【0074】
コンピュータ・プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェア・アプリケーション、スクリプト、又はコードとも呼ばれる)は、コンパイル又は解釈された言語や宣言型又は手続き型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で記述することができ、任意の形式で、例えばスタンドアロンプログラムとして、又はコンピューティング環境での使用に適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、又は他のユニットとして展開することができる。コンピュータ・プログラムは、ファイル・システム内のファイルに対応することがあり、しかし必須ではない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部(例えば、マークアップ言語リソースに記憶された1つ又は複数のスクリプト)、対象のプログラムに専用の単一のファイル、又は複数の調整されたファイル(例えば、1つ又は複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータ・プログラムは、1つのコンピュータ、又は、1つのサイトにある、若しくは複数のサイトに分散されて通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータで実行されるように展開することができる。
【0075】
本明細書で述べるプロセス及び論理フローは、1つ又は複数のプログラム可能なプロセッサが1つ又は複数のコンピュータ・プログラムを実行することによって実施することができ、入力データを処理して出力を生成することによってアクションを実施する。また、プロセス及び論理フローは、専用論理回路、例えばFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実施することもでき、装置は、そのような回路として実装することもできる。
【0076】
コンピュータ・プログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用及び専用マイクロプロセッサ、並びに任意の種類のデジタル・コンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサを含む。
【0077】
一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリ若しくはランダム・アクセス・メモリ、又はそれら両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須の要素は、命令に従ってアクションを実施するためのプロセッサと、命令及びデータを記憶するための1つ又は複数のメモリ・デバイスとである。
【0078】
また、一般に、コンピュータは、データを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶デバイス(例えば、磁気、光磁気ディスク、又は光ディスク)を含み、又は、大容量記憶デバイスからのデータの受信若しくは大容量記憶デバイスへのデータの転送、若しくはその両方を行うように動作可能に結合される。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータを別のデバイスに埋め込むことができ、そのようなデバイスは、いくつか挙げると、例えば、携帯電話、個人用携帯情報端末(PDA: personal digital assistant)、モバイル・オーディオ又はビデオ・プレーヤ、ゲーム・コンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、又はポータブル・ストレージ・デバイス(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)フラッシュ・ドライブ)である。コンピュータ・プログラムの命令及びデータを記憶するのに適したデバイスは、すべての形式の不揮発性メモリ、メディア、及びメモリ・デバイスを含み、例として、半導体メモリ・デバイス、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュ・メモリ・デバイス;磁気ディスク、例えば内部ハード・ディスク又はリムーバブル・ディスク;光磁気ディスク;並びにCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補完すること、又は専用論理回路に組み込むことができる。
【0079】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書で述べる主題の実装形態は、ユーザに情報を表示するためのCRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタなどの表示デバイスと、ユーザがコンピュータに入力を提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス(例えばマウスやトラック・ボール)とを有するコンピュータを実装することができる。
【0080】
他の種類のデバイスを使用してユーザとの対話を提供することもできる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバックでよい。ユーザからの入力は、音響、音声、又は触覚入力を含む任意の形態で受信することができる。さらに、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスにリソースを送信すること及びデバイスからリソースを受信することによって、例えば、ユーザのクライアント・デバイス上のウェブ・ブラウザから受信されたリクエストに応じてそのウェブ・ブラウザにウェブ・ページを送信することによって、ユーザと対話することができる。
【0081】
本明細書で述べられる主題の実装形態は、例えばデータサーバとしてのバックエンド・コンポーネントを含む、又はアプリケーション・サーバなどのミドルウェア・コンポーネントを含む、又は本明細書で述べる主題の実装形態とユーザが対話することができるグラフィカルユーザ・インターフェース若しくはウェブ・ブラウザを有するクライアント・コンピュータなどのフロントエンド・コンポーネントを含む、又は1つ又は複数のそのようなバックエンド、ミドルウェア、又はフロントエンド・コンポーネントの任意の組合せを含むコンピューティング・システムで実装することができる。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体、例えば通信ネットワークによって相互接続することができる。
【0082】
通信ネットワークの実例には、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」: local area network)及びワイド・エリア・ネットワーク(「WAN」: wide area network)、インターネットワーク(例えばインターネット)、及びピアツーピア・ネットワーク(例えばアドホック・ピアツーピア・ネットワーク)が含まれる。
【0083】
コンピューティング・システムは、クライアント及びサーバを含むことができる。一般に、クライアントとサーバとは、互いに遠隔にあり、典型的には通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバとの関係は、コンピュータ・プログラムがそれぞれのコンピュータ上で動作し、互いにクライアント-サーバ関係を有することによって生じる。いくつかの実装形態では、サーバは、データ(例えばHTMLページ)をクライアント・デバイス(例えば、クライアント・デバイスと対話するユーザにデータを表示する、及びユーザからのユーザ入力を受信する目的のもの)に送信する。クライアント・デバイスで生成されたデータ(例えば、ユーザ対話の結果)は、サーバでクライアント・デバイスから受信することができる。
【0084】
1つ又は複数のコンピュータのシステムは、動作時にシステムにアクションを実施させる、システムにインストールされたソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せを有することにより、特定の動作又はアクションを実施するように構成することができる。1つ又は複数のコンピュータ・プログラムは、データ処理装置によって実行されるときに装置にアクションを実施させる命令を含むことにより、特定の動作又はアクションを実施するように構成することができる。
【0085】
図14は、本発明の少なくともいくつかの実施例による例示的な生体測定監視デバイスに組み込まれることがある通信回路の表現を含む、例示的な通信ネットワーク・アーキテクチャ、デバイス、及び構成要素を示すブロック図である。特に、通信回路は、現在知られている、又は今後開発される任意の形式の通信(例えば、無線、光、又は有線)及び/又はプロトコル(例えば、標準又は独自)を実装又は採用することができ、すべての形の通信及びプロトコルが、本発明の範囲内に入るものとして意図されている(例えば、Bluetooth、ANT、WLAN、Wi-Fi、電力線ネットワーキング、すべて種類及び形のインターネットベース通信、及び/又はSMS)。大きなファイルは、ピアツーピアの分散ファイル共有プロトコルを使用して分散することができ、このプロトコルは、より多数のノードが追加されるにつれてネットワーク化されたシステムのスループットのスケーラビリティを向上させ、且つ、データ完全性検証のためのフィンガープリント、ノード間コンセンサス、及びプロトコルの本質的な側面として交換される暗号共有秘密によるセキュリティを追加する。いくつかの場合には、暗号化された仮想プライベート・ネットワークを利用して、すべての通信、特に管理、メンテナンス、及びメトリック収集機能に関するさらなるレベルのセキュリティを提供する。
【0086】
非ポータブルイメージ・センサの実施例では、画像分類が行われる前に、分類のために画像が調整される。ユニットは、較正のために日中にいくつかの非サンプル画像(ベースライン画像)を取得する。ユーザの存在が検出されると、ユニットは、毎秒あたり数枚の画像を捕捉することができる。次いで、各画像が、動きについて査定される。そのために、Harris & Stephensコーナー検出器などを使用して、各画像内のコーナーを見出す。次いで、現在の画像のコーナーの周りの画素のブロックを、差分絶対値和(SAD: Sum of Absolute Differences)処理などのモーション検出器を使用して順に次のブロックと比較することによって、画像ごとの検出されたコーナーが動きについて査定される。次いで、設定された変位閾値を超えるフローの数がカウントされる。設定された閾値を超えてフローがカウントされた場合、画像は最適でないと見なされ、以降の処理から削除される。このステップの目的は、静止サンプルを有する画像に分類を限定することである。次いで、分析の目的に応じて、指示特徴について画像が分析される。
【0087】
様々なトイレ(独自の形状、洗浄剤、水の色の状態、材料及び磁器の色を含む)及び照明条件に適合するために、空のトイレ便器のベースラインモデルをベースライン画像から取得することができる。そのために、排泄物がトイレ便器内にない訓練期間中に、サンプル画像の訓練期間が設けられる。これらのベースライン画像は、移動平均ベースラインを生成するロバストな背景モデルを作成するために、照明を用いて又は用いずに撮影される。背景は、フレーム差分、画素ごとの混合ガウス・モデル、又は画素ごとの平均フィルタによって検出から排除することができる。フレーム差分では、サンプルを含まない連続する画像の値が、サンプルを含む画像の画素値から差し引かれる。混合ガウス・モデルの場合、背景について各画素の値に関する信頼帯域が作成される。前処理の一部として、モデル化された混合の信頼区間内にある画素は無視される。平均フィルタの場合、サンプルを含まない画像から、各画素値の算術平均が計算される。この値は、サンプルを含む画像の画素から差し引かれる。環境に特有のグレアスポット及び静的アーチファクトを含め、閾値がゼロに近い画素はすべて、分類から無視される。さらに、照明の変化に対して不変であるように、ヒストグラムの平坦化が実施される。この手順は、画像のコントラストを改善し、異なる照明条件にわたって分類をロバストにする。ソフトウェア・ベースの画像検出によって検出される排便及び/又は排尿が完了すると、サンプル収集が解除され、画像がローカルで処理されるか、又はアクセス・ポイント30を介してクラウド・コンピューティング環境50内のネットワーク化されたコンピューティング・リソースに送信される。次いで、メモリ51及びプロセッサ52によって、ローカルで又は遠隔で画像が分析される。
【0088】
図15Aは、ユーザが識別され、トイレに着座し、次いで排便及び/又は排尿の直前又は最中にデバイスをトイレ便器に向けた後に行われる、ポータブル・デバイス600に関する画像分類方法である。サンプル・イメージングが開始されるとすぐに、光源がオンに切り替えられ、アプリケーション・プロセッサが、フレームに関して連続的にイメージ・センサをサンプリングし、イメージ・センサ613から捕捉されたイメージごとにパン、チルト、及び回転角が測定される。電磁放射源611は、様々なスペクトルでの光の光をトイレ便器内に投射する。ユニットのパン、チルト、回転角をサンプリングする3軸加速度計は、MEMSベースの加速度計(Invensense MPU-60x0など)又はソリッドステート加速度計でよい。イメージ・センサは、カラーCCD又はCMOSベースのイメージ・センサである。さらに、光学スタックは、非広角レンズ(90°未満のFOV)を備える。センサとレンズのこの組合せは、画像の歪を小さくする。センサは、最小で500x500画素の最低解像度を有する。フレーム及び角度は、毎秒2フレームを超えるレートでサンプリングされ、サンプル収集が解除されるまでデバイスにローカルで保存される。
【0089】
排便及び/又は排尿が完了すると(これは、ソフトウェア・ベース画像検出、サウンド検出、及び/又は場合によっては
図10Iに示されるような質問の完了、及び/又はユニットの輸送準備完了により検出される)、サンプル収集が解除され、画像がローカルで処理されるか、アクセス・ポイント40を介してクラウド・コンピューティング環境50内のネットワーク化されたコンピューティング・リソースに送信される。次いで、メモリ51及びプロセッサ52によってローカルで又は遠隔で、画像が分析される。
【0090】
本発明のデバイス600(
図10)では、画像処理の第1のステップは、サンプル表面に対して平坦に画像を修正することである。したがって、サンプリングされたパン、チルト、及び回転角、並びに固有のカメラパラメータを使用して、画像ごとに平面サンプルへの画像のアフィン変換を計算する。次いで、画像は、平面サンプルの視点に個別に変換される。照明器具の既知のグレア反射の位置は黒くされる。次いで、各画像が、動きについて査定される。静止ユニットと同様に、Harris & Stephensコーナー検出器などを使用して、各画像でのコーナーを見出す。次いで、現在の画像のコーナーの周りの画素のブロックを、SAD処理などのモーション検出器を使用して順に次のブロックと比較することによって、画像ごとの検出されたコーナーが動きについて査定される。次いで、設定された変位閾値を超えるフローの数がカウントされる。設定された閾値を超えてフローがカウントされた場合、画像は最適でないと見なされ、以降の処理から削除される。このステップの目的は、静止サンプルを有する画像に分類を限定することである。次いで、分析の目的に応じて、指示特徴について画像が分析される。
【0091】
図15Bは、便の硬さを決定するための画像分類方法である。画像がカラーで捕捉される実施例では、第1のステップは、捕捉されたカラー画像をグレースケール画像に変換することである。次いで、Sobel-Feldman演算子などの演算子を使用して、画像の勾配の大きさが計算される。勾配の大きさは、一定のステップサイズのヒストグラムのビンに分類される。各画像は、勾配の量子化されたヒストグラムとして、特徴として符号化される。次いで、これらの特徴は、サポートベクトルマシン(SVM: support-vector machine)など、予め訓練された分類器に供給され、分類器は、ブリストル便性状スケール、又は当技術分野で知られている他の同様の臨床的に受け入れられているスケールに従って特徴をラベルに分類する。ラベルを割り当てる分類器は、ラベル付きの画像セットに対して訓練されている。訓練セットの各画像には、グラウンドトゥルースとして割り当てられている個別のラベルが割り当てられた。SVMの訓練は、これらのグラウンドトゥルースラベルに対する分類エラーを最小限に抑える。この分類方法は、腸の硬さを査定するために臨床研究で使用されている標準的な臨床ラベルを使用して、硬くゴツゴツしたものから、完全には形になっていないもの、及び液体まで、便の硬さを決定する。ただし、患者の自己報告に依拠するのではなく、この方法は、識別された個人から捕捉された客観的な画像を用いて分類を自動化又は半自動化する。便の硬さを決定するための代替の方法は、浅いニューラルネットワーク(NN: shallow neural network)を使用することである。ニューラルネットワークの最初のいくつかの層は、当然ながら訓練により、勾配のヒストグラムなど手作りの特徴よりも正確な特徴検出機能に進化するため、より多くのデータを用いると、NNはより正確になる。NNの出力は、所望のクラス・ラベルごとに、独立した行列関数としてモデル化される。個々の出力での修正された線形ユニットは、シグモイド関数のようになり得る。独立した出力は、健康である、又は健康でないなどの「メタクラス・ラベル」に導かれる。
【0092】
図15Cは、血液及び尿の色に関する画像分類方法である。前処理では、便の色分布又は既知のトイレ器具に合致する画素が黒くされる。残りの画素から、血液に関しては、赤色のチャネルについてカラー・ヒストグラムが計算され、尿に関しては、赤色及び緑色の結合ヒストグラムが計算される。2つのヒストグラムは、それぞれ血液及び尿の分類に関する特徴を形成する。専門家によってラベル付けされたデータから、血液及び尿に関するカラーチャネルごとに制限閾値が取得され、それに従って、カラーチャネルに関するヒストグラムがトリミングされる。ここで、ヒストグラムの値の総数は、残りの画像での画素の総数に正規化される。同じ履歴データセットから、それぞれ真の血液サンプル及び尿サンプルについて、チャネルごとに正規化されたカウントに関して閾値が取得される。次いで、これらの閾値に基づいて分類が行われる。代替として、履歴データの正規化されたヒストグラムを使用して、SVMを訓練する。予め訓練されたSVMは、ヒストグラムを既知のクラス・ラベルに分類するためのモデルを提供する。血液と尿に関する特徴は、SVMなどの予め訓練された分類器を使用して分類される。SVMは、所望のクラス・ラベルについて、専門家がラベル付けした画像からの特徴を用いて予め訓練されている。計算効率のために、SVMは、サンプルをカテゴリに分類するように訓練される。SVMの訓練に使用される画像には、専門家によってラベルが付けられ、各タイプの分析用のサンプルと同様に特徴が抽出される。代表的なラベルが
図15Dに示されている。
【0093】
図15Eは、人の尿及び便の排泄量を推定するためのワークフローを示す。水位の一時的な変化を使用して、尿及び便に関する排泄量を概算する。水位の一時的な変化は、サンプルの密度又は有孔性に関する重要な指標である。密度推定は、機械学習法への別の入力を提供し、光学的特徴と組み合わされたとき、ブリストル便性状スケール又は関連の方法に比べて高い分類精度を実現する。人口統計及び性別のタイプごとに、ミリリットル毎秒単位での平均不変排泄率を指定することができる。排泄量を概算するために、排尿の開始時間と終了時間が、イメージ・センサを使用して実施される。ユーザが排泄するとき、トイレ内部の水テーブルが動きを示す。連続するフレームの対からの光学モーション・センシングが、その人がまだ排泄している場合にフラグを立てる。動きを示すフレームの対のフレーム間捕捉時間の合計は、一定の流量を因子として有し、排泄量をモデル化する。これに関連するモーション・センシング手法は、差分絶対値和に基づく背景減算、平均の背景減算に基づくモーション・センシング、及び背景減算混合ガウス・モデルに基づくモーション・センシングである。フレームの対の差分絶対値和の閾値処理など、背景モデルに依存しない手法を使用することもできる。
【0094】
システムの精度をさらに向上させるために、排泄量の推定は、ユーザが便座に座っている時を検出することが可能な容量性センサ、又はトイレの前に立っているユーザ、例えば立って排尿している男性を検出することが可能な超音波センサなど、他の手段を使用したユーザ検出によって監視することができる。推定プロセスのこの監視により、誤った動きの発生源を除外することができ、また、様々なユーザ及び排尿期間にわたる排尿量推定値をリセットする。
【0095】
提示される画像分類方法及びシステムを適用して、比色変化を伴うトイレ環境内で実施することができるテストから結果を取得することができる。これらのテストは、尿検査ストリップ、ラテラル・フロー・テスト若しくはイムノクロマトグラフィ・アッセイ、又は色変化の厳密な測定を使用して定量的若しくは半定量的な結果を取得することができる他の現在利用可能なテスト若しくは将来のテストを含む。
【0096】
情報は、個人用モバイル・デバイス60上で対話式に提供されてもよく、デバイス60は、スマートフォン、又は腕時計など身体に装着された接続式デバイスでよい。データが記憶された後、推奨を行うため又はアラートを提供するために、フラグ付き画像の検証や、体重、体組成、便の硬さ、便の頻度、尿の色、排泄量、尿の頻度、目に見える血液の存在などの情報の使用など、人間による検討によって分析を行うこともできる。イメージ・センサデバイスの非ポータブル実施例では、照明及びイメージャのパラメータと幾何形状の制御は、モバイルカメラのようにシステムが射影歪を考慮する必要がないことを意味する。さらに、固定設定は、偏光フィルタ及び波長フィルタをイメージャに追加して、取り込まれた光を、分類に必要な特徴をより顕著に示すスペクトルに制限することができる機会を提供する。偏光レンズを使用することによって、グレア及び不要な反射の影響を軽減することができ、これは、大幅なノイズ減少を提供し、分類可能な特徴の全体的な質を向上させる。
【0097】
他の実施例では、ユーザの生理学的パラメータを決定する方法が提供される。この方法は、上記のバイオモニタリング・デバイスの存在下で、物質をトイレの便器内に排出することを含む。
図16は、これらの方法に関する典型的なワークフローを示す。
【0098】
上記のことに鑑み、本発明のいくつかの目的が実現され、他の利点が達成されることが分かるであろう。
【0099】
本発明の範囲から逸脱することなく上記の方法及び組成物に様々な変更を加えることができるので、上記の記載に含まれ、添付図面に示されるすべての事項が、限定ではなく例示として解釈されるものと意図されている。
【0100】
本明細書中で引用されているすべての参考文献を、参照により本明細書に組み込む。本明細書における参考文献の論述は、著者による主張を要約することのみを意図されており、参考文献が先行技術を成すことを認めるものではない。出願人は、引用された参考文献の正確性と適切性に異議を申し立てる権利を留保する。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センイング・デバイスを使用して、トイレの便器内に排出される物質のパラメータを測定するバイオモニタリングの方法であって、
(i)前記トイレの前記便器内に電磁放射を、電磁放射源を介して放出するステップであって、前記電磁放射源が、前記排出される物質上に位置決めされる、ステップと、
(ii)前記トイレの前記便器内の電磁放射又は検体化学物質を、センサを介して検出するステップであって、前記センサが、前記排出される物質上のレンズを更に備える、ステップと
を含み、
前記電磁放射源及び前記センサが、前記トイレの座部の着座する部分の後方にあり、前記レンズが、前記トイレの前記座部が持ち上げられたときに、前記トイレの前記便器に対して位置が変わらないように配置されている、方法。
【請求項2】
前記センサが、前記レンズを備えるイメージ・センサである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサが、相補型金属酸化物半導体を更に備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記センサが、レーザ・ダイオード及びフォトダイオードを含む、分光学的検出のための構成要素を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記センサが、前記便器内の検体化学物質を検出する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記センサが、偏光フィルタを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記センサが、前記トイレの前記座部に着座している間にユーザの存在を検出する容量性センサを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記センサ及び/又は伝送ユニットからのデータを受信して記憶するデータ記憶ユニットにデータを記憶するステップを更に含む、請求項1に方法。
【請求項9】
前記伝送ユニットが、無線、光、又は有線通信を介して計算ユニットにデータを伝送する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記デバイスが、排泄物が前記便器内にないときにデータが分析される訓練期間を取り、前記訓練期間が、排泄物が前記便器内にないときのベースライン・サンプル画像を取得し、前記ベースライン・サンプル画像から空の前記便器のベースライン・モデルを取得することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記計算ユニットが、前記データを分析して、便の硬さ、血液の存在、尿の色、尿の排泄量、体重、体組成、便の頻度、尿の頻度、又はそれらの任意の組み合わせを決定する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ユーザの体重を薄膜圧力センサによって捕捉するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記物質が尿又は糞便である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記便器に液体をノズルを介して定量供給するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ユーザによるトイレの便器内に排出される物質のパラメータをバイオモニタリング・デバイスで測定する方法であって、
(i)前記物質上に位置決めされた電磁放射源を介して、前記トイレの前記便器内に電磁放射を放出するステップと、
(ii)前記トイレの前記便器内の電磁放射又は検体化学物質をセンサで検出するステップであって、前記センサが、前記物質上に位置決めされたレンズを更に備える、ステップと、
(iii)伝送ユニットを介して、計算ユニットにデータを伝送するステップと
を含み、
前記バイオモニタリング・デバイスが、排泄物が前記便器内にないときにデータが分析される訓練期間を取り、前記訓練期間が、排泄物が前記便器内にないときのベースライン・サンプル画像を取得し、前記ベースライン・サンプル画像から空の前記便器のベースライン・モデルを取得することを含む、方法。
【請求項16】
前記レンズが、前記トイレの座部が持ち上げられたときに、前記トイレの前記便器に対して位置が変わらないように配置されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記電磁放射源及び前記センサが、前記トイレの座部の着座する部分の後方にある、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記センサが、偏光フィルタを更に備える、請求項15に記載の方法。