(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025296
(43)【公開日】2023-02-21
(54)【発明の名称】多層タオル
(51)【国際特許分類】
A47K 7/02 20060101AFI20230214BHJP
A41B 15/00 20060101ALI20230214BHJP
A47K 7/00 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
A47K7/02 C
A41B15/00
A47K7/00 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022202081
(22)【出願日】2022-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】501095118
【氏名又は名称】上野 昭
(72)【発明者】
【氏名】上野 昭
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タオルは、使用目的に対応した面積や素材で区別されている。タオルの平面で長い形状は、洗濯乾燥機での絡まりの原因となり繊維の劣化を招いている。さらに、タオルは、畳む手間と広げて使用する煩雑さを抱えている。効率的で合理的なタオルの改良を課題とする。
【解決手段】本発明は、タオルが畳まれた状態で結合させ、多層構造にすることで課題を解決するものである。多層タオルは、コンパクトで効率的で合理的な新規のタオルを実現する。つまり、多層タオルは、コンパクトな構造が洗濯乾燥機での絡まりを防ぎ、複数の層間部分が手指を包み、複数の開口部分が清潔性を担保する、畳まない構造がタオルの便利性を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タオル部(2)が畳まれて多層に形成される多層タオル(1)であって、
前記タオル部(2)は、パイル部(3)と、前記パイル部(3)の縁部である上縁部(4a)及び下縁部(4b)及び左縁部(4c)及び右縁部(4d)と、で構成され、
前記多層タオル(1)は、前記タオル部(2)が畳まれて形成される湾曲部(5)と、前記タオル部(2)が畳まれて形成される層間部(8)と、縁部が結合する結合部(6)と、縁部が結合しない開口部(7)と、で構成され、
前記タオル部(2)は、略四角形状であって、
前記タオル部(2)は、畳まれて三層に形成し、
前記タオル部(2)は、畳まれて二カ所の前記層間部(8)を形成し、
前記タオル部(2)は、畳まれて湾曲する二カ所の前記湾曲部(5)を形成し、
前記湾曲部(5)は、相互に逆方向に湾曲して形成され、
前記上縁部(4a)は、三ヶ所の前記結合部(6)が形成され、
前記下縁部(4b)は、三カ所の前記結合部(6)が形成され、
前記上縁部(4a)の前記結合部(6)は、横の前記上縁部(4a)の前記結合部(6)と結合され、
前記下縁部(4b)の前記結合部(6)は、横の前記下縁部(4b)の前記結合部(6)と結合され、
前記湾曲部(5)の前記上縁部(4a)の結合されない部分は、前記開口部(7)が形成され、
前記湾曲部(5)の前記下縁部(4b)の結合されない部分は、前記開口部(7)が形成されていることを特徴とする前記多層タオル(1)。
【請求項2】
前記多層タオル(1)は、前記タオル部(2)が畳まれて四層或いは五層に形成されていることを特徴とする請求項1記載の前記多層タオル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タオルが畳まれて多層に形成される多層タオルに関する。
【背景技術】
【0002】
まず、ハンカチの使用は、古くは紀元前から始まり、中世のフランスで現在の四角い布の形状に集略され、素材もリネンや絹、綿などが使用され、貴族社会から一般社会に伝播され現在に到っている。
昨今、ハンカチは、身だしなみから日常的な使用に変化し、手洗い後の水分の拭き取りや汗の拭き取り、鼻をかむなどの実用的な使われ方が一般化している。
【0003】
現在、世界的な感染症の蔓延に対する、手洗いの重要性が再確認されている。
そこで、家庭内では、手洗い後にタオルが使用され、外出先ではペーパータオルの使用が一般化している。
しかし、外出先では、常にペーパータオルが常備されているとは限らず、改めてハンカチの携帯の必要性が再確認されている。
また、地球温暖化対策として、ペーパータオルの浪費は問題である。
【0004】
今日、ハンカチの携帯は、減少している。その原因は、ハンカチが薄い布帛であり、広い面積を折り畳んで携帯され、使用する際にはハンカチを広げ、使用後には再び畳むなどの手間が敬遠されていると思われる。
また、薄い布帛であるハンカチは、水分の吸収力が貧弱であり、水分を拭き取る素材としは性能に限界が抱え、使用後の水分を含んだ布帛の携帯が敬遠されている。
【0005】
一方、今日使用されているタオルは、19世紀中盤頃イギリス人が旅行中にトルコの織物にヒントを得て工業化され、米国での生産から世界中で生産されるようになった。
また、タオルの特徴は、パイル構造が吸水性や通気性、肌触りに優れていることである。
さらに、タオルの特徴は、異なる起毛部分の選択や多様な性能の組み合わせることが出来るので、各種の用途に対応する様々な面積のサイズが用意され、使用者の各種の生活場面に柔軟に対応する活用がなされている。
【0006】
そこで、吸収力に優れたタオル地を採用したタオルをハンカチとして応用したタオルハンカチが市販されている。
現在の感染症対策では、手洗いが顕彰されており、水分の吸収力に優れたタオルハンカチの活用が期待されている。
また、一部の企業では、従来の半分の広さのタオルハンカチを提供し、タオルハンカチの携帯の普及に貢献している。
しかし、タオルハンカチは、既存のタオルの面構造を世襲した形状であり、使用する際には広げて使用し使用後には再び畳まれ携帯されるなど、平面構造のハンカチが抱える手間と煩雑さは変らない。
【0007】
そこで、タオル地にパイル部分を形成しない十字形状の部分を形成し、折曲げが容易でかさばりにくく畳みやすいタオルが提案されている。(特許文献1)
しかし、この提案は、平面状態のタオル地に変化はなく、使用する際に広げ使用後には畳む手間の問題は解消されていない。
【0008】
次に、衣服やバックに濡れたハンカチを収納する際の問題に対する提案がなされている。(特許文献2)
この提案は、一方の側が水分を吸収しやすい布帛であり、他方の側が水分を吸収しにくい二種類の布帛の袋構造であり、使用後に水分を吸収しにくい側を外側にすることで水分を含んだ面を内側にすることで解決を図るものである。
しかし、二種類の素材で形成した袋構造である。
【0009】
さらに、袋状の布帛の開口部に筒状の布帛を結合させた二重の袋構造が提案されている。
(特許文献3)
この提案は、筒状の布帛の開口部に袋の開口部分に接合させ、一方の手を筒状の布帛に挿入させ、他方の手を袋に挿入させ、使用者の手を同時に両方に挿入出来るようにする提案である。
しかし、両手の掌側と甲側を両方の水分を拭き取る二重の袋状の構造であるが、一つの袋から二重に形成出来る構造である。また、ベルトなどに通して使用出来ることは評価されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実用新案登録第3232163号公報
【特許文献2】特開第平10-212605号公報
【特許文献3】特許第7013081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そもそも、タオルは、パイル地の優れた吸水性や通気性や肌触りを背景に、異なる起毛や織り方、多様な素材の採用を基にした異なるサイズの製品が生産され使用されてきた。
タオルは、一般に浴室で使用されており身体を洗うボディタオルやフェイスタオルやバスタオルなどがあり、室外で使用されるスポーツタオルやビーチタオル、首まわりを覆うマフラータオル、寝具として使用されるタオルケットやシーツなど、用途に合わせた素材や形状、サイズを基に個別の名称が付けられ使用されている。
また、タオルは、素材として広く綿が使用されているが、ナイロンやポリエステルなどの化学繊維も使用され、皮膚が弱い幼児や女性に対して絹やガーゼが使用され、医療や介護の現場では不織布も使用されている。
【0012】
今日まで、タオルの形状は、異なる面積や素材の違いで区別され、使用目的に対応する名称で呼ばれて使用されてきた。
また、袋状に形成したタオルが使用されている例があり、それは、使用者が袋に手を入れて入浴時に使用され、一部では単に身体を清潔に保つ目的に使用されている。
また、ペットボトルの収納などにも使用されている。
しかし、ほとんどのタオル類は、平面の形状で使用され、畳まれて収納され携帯され、その使用形態に変化は見られない。
【0013】
また、タオルの洗濯には、洗濯乾燥機が使用され、タオルが平面で長い形状が原因となり絡まりもつれてしまう。その対策としては、柔軟材が使用されるが、柔軟材が繊維に残ると繊維が堅くなりタオルの性能の劣化を招いてしまうので、特に綿タオルの洗濯には柔軟材の使用は適していない。
そこで、洗濯機でタオルだけを洗濯することが好適であるが、少量のタオルだけを大量の水で絡まないように洗うことは非効率である。
【0014】
本発明の課題は、平面であり長いタオルが洗濯乾燥機で絡まりこすれ、タオルの優れた吸水性や肌ざわりの特徴を劣化させることに憂慮するものである。
さらに、使用者のタオルを畳む煩雑さから開放し、面構造の非効率性を是正させる手段を模索するものである。
本発明は、タオルに対する視点を根底から問い、改良を鑑みるものである。
つまり、面形状の単層から多層の立体構造への転換を図ることで解決を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の多層タオル(1)は、 タオル部(2)が畳まれて多層に形成される多層タオル(1)であって、
前記タオル部(2)は、パイル部(3)と、前記パイル部(3)の縁部である上縁部(4a)及び下縁部(4b)及び左縁部(4c)及び右縁部(4d)と、で構成され、
前記多層タオル(1)は、前記タオル部(2)が畳まれて形成される湾曲部(5)と、前記タオル部(2)が畳まれて形成される層間部(8)と、縁部が結合する結合部(6)と、縁部が結合しない開口部(7)と、で構成され、
前記タオル部(2)は、略四角形状であって、
前記タオル部(2)は、畳まれて三層に形成し、
前記タオル部(2)は、畳まれて二カ所の前記層間部(8)を形成し、
前記タオル部(2)は、畳まれて湾曲する二カ所の前記湾曲部(5)を形成し、
前記湾曲部(5)は、相互に逆方向に湾曲して形成され、
前記上縁部(4a)は、三ヶ所の前記結合部(6)が形成され、
前記下縁部(4b)は、三カ所の前記結合部(6)が形成され、
前記上縁部(4a)の前記結合部(6)は、横の前記上縁部(4a)の前記結合部(6)と結合され、
前記下縁部(4b)の前記結合部(6)は、横の前記下縁部(4b)の前記結合部(6)と結合され、
前記湾曲部(5)の前記上縁部(4a)の結合されない部分は、前記開口部(7)が形成され、
前記湾曲部(5)の前記下縁部(4b)の結合されない部分は、前記開口部(7)が形成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明の前記多層タオル(1)は、前記タオル部(2)が畳まれて四層或いは五層に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
例えば、タオルは、洗濯乾燥機の使用時において、タオルの平面で長い形状が原因となり、絡まりもつれてしまうので、その対策として柔軟材が使用されるが、柔軟材が繊維に残ると繊維が堅くなり性能の劣化を招いてしまうために、特に綿タオルの洗濯には適していない。
本発明の第一の効果は、本発明の多層タオルが平面構造のタオルを畳んで結合することで多層の立体構造を作りだし、使用目的に合致する面積に多層することで表面積を縮小させたので、洗濯乾燥時に絡まず繊維同士がこすれることを抑えるのでタオルの劣化を防止することが出来る。
【0018】
例えば、既存のタオル類は、表面と裏面の平面構造である。
本発明の第二の効果は、本発明の多層タオルが平面構造のタオルを畳んで結合することで多層の立体構造を作りだしたので、使用目的に合致する面積に多層することで表面積を縮小させるので、同じ面積のタオルに対してコンパクトな多層構造が収納や携帯を容易にすることが出来る。
【0019】
例えば、既存のタオル類は、表面と裏面の平面構造である。
本発明の第三の効果は、本発明の多層タオルはタオルが畳まれた状態で結合させた多層構造として完成しているので、使用者が使用する際に広げ使用後に畳む手間から開放するので、携帯を容易にすることが出来る。
【0020】
例えば、既存のタオルを袋状に形成されている場合は、内側の隅部分が洗濯及び乾燥の効率性に支障を来す。さらに、隅部分に蓄積するの毛羽落ちがタオルの清潔性を損なう懸念も発生する。
本発明の第四の効果は、本発明の多層タオルが単純な袋構造ではなく、タオルが畳まれて多層に形成するが折り畳まれた湾曲部分に開口部を形成したので、複数の湾曲した開口部が洗濯性や乾燥性の効率を向上させ、毛羽落ちの繊維を残留させないので、清潔性と通気性を獲得することが出来る。
【0021】
例えば、タオルは、広い面形状であり使用する際に使用されない端部分が非効率であり、さらに、手の甲部分や指の間などの隙間に対しての水分の吸収が曖昧になる傾向を抱えている。
本発明の第五の効果は、本発明の多層タオルが多層間の層間部分に使用者手指を挿入させることができるので上下左右から効率良く水分を吸収させることができる。
さらに、多層タオルの角部分は、薄い平面ではなく厚い層を有しているので、細部に在る水分の吸収を確実に実行することが出来る。
【0022】
例えば、既存のタオルは、各種用途に合わせた面積で、呼び名が変り、面構造に変化は見られない。また、ぬいぐるみや幼児用のエプロン、ペットボトルのカバー、マスクなどに使用されている。
本発明の第六の効果は、本発明の多層タオルは、構造を特徴とするものであり、タオル地に特定も限定もするものではなく、広範囲の繊維製品に応用出来る構造である。
つまり、既存のタオル市場に新規のタオル製品の世界を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明の多層タオル1を多層ボディタオル10に応用した例を示し説明する斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の多層タオル1を多層タオルハンカチ20に応用した例を示し説明する斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の多層タオル1を多層おしぼり30に応用した例を示し説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の多層タオル1の実施の例を、図面を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の多層タオル1を多層ボディタオル10に応用した例を示し説明する斜視図である。
図2は、
図1を説明する展開図である。
図3は、本発明の多層タオル1を多層タオルハンカチ20に応用した例を示し説明する斜視図である。
図4は、
図3を説明する展開図である。
図5は、本発明の多層タオル1を多層おしぼり30に応用した例を示し説明する斜視図である。
図は、
図5を説明する展開図である。
【0025】
本実施例は、タオルを前提に説明するものであるが、素材を限定も特定もするものではない。
本実施例に示す本発明の多層他タオル1は、広く布帛を対象に構造を共有するものである。
例えば、肌が敏感な幼児や高齢者などにはシルクやガーゼなどが好適であり、例えば、ぞうきんや窓拭きなどの清掃には化学繊維が好適であり、タオル地に特定も限定もするものではない。
【0026】
本実施例は、本発明の多層タオル1の実施の例を三例示し説明するものである。
本実施例は、本発明の多層タオル1に綿タオルを使用した例を基にその特徴を説明するものであるが、特定も限定もするものではない。
【0027】
例えば、タオルは、パイル地で形成され、私達の生活全般に関与し使用されている。
特に、綿を使用したタオル類は、洗顔から入浴、寝具からスポーツなどに幅広く使用されている。
この綿タオルは、パイル構造の優れた吸水性と肌触りを特徴とし、身体に押し付けて水分を吸収させる使用形態である。
しかし、タオルは、広い面積を特徴とし、水分の吸収に使用される部分は限られ、四隅の近辺は使用されない部分が多く出来てしまい非効率であり、問題はその広い面構造にある。
つまり、タオルの面構造は、使用される際には拡げられ、収納する際には畳んで重ねるなどの手間が伴う。
【0028】
本発明の第一の特徴は、本発明の多層タオル1は、平面構造のタオル部2を畳み、畳まれた状態を結合部6で結合させる多層構造にしたので、畳まれた多層の立体構造を実現するものである。
つまり、使用者は、畳む煩雑な作業から解放されるものである。
【0029】
例えば、人の皮膚は、肌と呼ばれ身体の最も大きい器官である。
今日まで、身体を洗う行為は、皮膚に付いた汚れを落とすことからはじまり、昨今は、古い角質を落とすことが垢すりとして一時期流行していた。
しかし、現在、アトピー性皮膚炎に始まり、老人性乾皮症、皮脂欠乏性皮膚炎、摩過性皮膚炎などの皮膚疾患の問題は広範囲に認められ、改めて皮膚に対する関心が高まっているが、皮膚そのものの実態は解明されてはおらず、皮膚に対する研究は途上にある。
現在、皮膚に携わる人達が提唱していることの共通点は、皮膚をこすらない、洗いすぎない、摩擦しないなどの今日までの常識を根底から覆すものであり、皮膚の保湿成分を洗い流し、皮膚のバリア機能を低下させることを懸念している。
【0030】
本発明の第二の特徴は、本発明の多層タオル1が使用者の手指を挿入させる層間部8を複数形成しているので、使用者の手指と多層タオル1とが一体となる使用感を可能にしたので繊細な使用を実現するものである。
つまり、使用者は、多層タオル1で身体を洗う際に、使用者の手指と一体のなる多層タオル1を使用し、なでるように優しく洗うことを実現するものである。
さらに、使用者は、多層タオル1で水気を拭き取る際に、使用者の手指と一体のなる多層タオル1を使用して押さえて水分を吸い取らせることが出来るので肌を摩擦しないことを実現するものである。
【0031】
例えば、タオルは、タオル地で形成され、私達の生活全般に関係し使用されている。
特に、綿を使用したタオル類は、洗顔から入浴、寝具からスポーツなど幅広く使用されている。
また、この綿タオルは、パイル構造の優れた吸水性や通気性、肌触りを特徴としている。
しかし、洗濯機での洗濯は、長い形状のタオルが絡まりもつれてしまうので、その対策として柔軟材が使用されるが、柔軟材が繊維に残ると繊維が堅くなり性能の劣化を招いてしまうために、特に綿タオルの洗濯には適していない。
さらに、洗濯機でタオルを洗濯する際には、少量のタオルだけを大量の水で絡まないように洗うことが求められるが、非効率である。
【0032】
本発明の第三の特徴は、本発明の多層タオル1が平面構造のタオル部2を畳み、折り畳まれた状態を結合させ保持する多層構造にしたので、広く長いタオルでないために洗濯時において絡まることが無く柔軟材の使用を必要としないことである。
つまり、使用者は、洗濯時の絡まりもつれた状態をほぐす手間が無くなり、繊維を傷つけない洗濯を実現するので多層タオル1を好適な状態に保ち、タオルの性能を劣化させることがないのでタオルの好適な状態を長く保つことが出来る。
【0033】
例えば、タオルは、タオル地で形成され、私達の生活全般に関係し使用されている。
特に、綿を使用したタオル類は、洗顔から入浴、寝具からスポーツなど幅広く使用され、パイル構造の優れた吸水性と肌触りを特徴としている。
しかし、特に綿パイルは、天日干しでの乾燥は繊維を堅くするので適してはいない。
また、昨今の洗濯乾燥機は、タオルの乾燥には好適である。
しかし、タオルは、洗濯乾燥機で洗濯されると絡まりもつれた状態になり、繊維が傷つけられ毛羽落ちを促進させてしまう。
【0034】
本発明の第四の特徴は、本発明の多層タオル1が平面構造のタオル部2を畳み、折り畳まれた状態で結合され保持する多層の立体構造にしたので、洗濯乾燥時の絡みやもつれを防止するものである。
さらに、多層タオル1は、多層構造に複数の開口部分を形成しているので、効率的な洗濯や乾燥を実現すると共に、毛羽落ちの繊維を蓄積させない。
また、多層他タオル1は、複数の開口部7を形成しているので、開口部分が乾燥時間を短縮させる効率性を向上させるものである。
つまり、使用者は、洗濯時の絡まりやもつれた状態をほぐす手間を省くことができるので、快適な洗濯時間を獲得するものである。
また、タオルを劣化させない多層構造は、タオルの好適な状態である吸水性や通気性、快適な肌触りを長持ちさせるので、快適な生活が約束されるものである。
【0035】
次に、実施例1、実施例2、実施例3は、縦略10センチメートル、横略30センチメートル、面積略300平方センチメートルの共通のタオル部2のサイズを用いて説明するものである。
また、各実施例は、同一のサイズのタオル部2が使用され多層にして場合に大きさを比較することで、本発明の特徴を表現するものである。
また、現実に構成される多層タオル1は、本実施例のサイズに特定も限定もするものではない。
【0036】
次に、本実施例において本発明の多層タオル1は、多層ボディタオル10、多層タオルハンカチ20、多層おしぼり30として説明するものであるが、本実施例の例に特定も限定もするものではない。
また、本実施例におけるタオル部2及びパイル部3の表現は、既存のタオル及びパイルに特定も限定もされるものではない。
また、本実施例における結合部6は、縫製を前提に説明するものであるが、既存の結合手段から好適に選択され採用されても良く本実施例に特定も限定もするものではない。
【0037】
次に、本実施例においては、実施例1においてタオル部2が三層の例を示し、実施例2においてタオル部2が四層の例を示し、実施例3においてタオル部2が三層を二つ連続して形成する例を示し説明するものである。
また、本発明の多層タオル1は、使用するタオル部2が既存のタオルを前提とするものであり、五層を超える場合には厚みが厚すぎて使い勝手が悪く成ることを考慮するものであり、あえて五層までの範囲にとどめているが、タオル部2の素材が薄い場合においては五層を越えても良いことは当然である。
【実施例0038】
そもそも、入浴とは、西欧での湯槽の中でブラシやリネンで擦り、日本では手ぬぐいで擦るなど、皮膚の垢や汚れを落とすことが目的であった。
しかし、近年に置いては、私たちの身体が強制的に垢や汚れを落とす程に汚れておらず、逆に洗剤やタオルが人々の皮膚を傷つけていることに気がつき、泡状にした洗剤で優しく包み洗うことが特に高齢者や幼児に対して顕彰されている。
例えば、一般に身体を洗うためのタオルは、一般にフェイスタオルと呼ばれ、入浴時や入浴後、手洗い後、汗の拭き取りなどが想定されている。
また、既存のボディタオルは、身体を洗うためのタオルである。
また、日本では、ボディ用タオルのサイズは手ぬぐいと同程度のサイズで縦略30センチメートル、横略75センチメートルであるが、ばらつきがある。
また、ホテルなどでは、フェイスタオルが使用され縦略33センチメートル、横略80センチメートルのサイズの物が使用されている。
また、素材は、特に麻、綿、ナイロンなどが使用され、泡立ちや肌触り、身体を洗浄する目的とする多種多様な形状に形成され、サイズも一定していない。
【0039】
次に、実施例1は、
図1、
図2を用いて本発明の多層タオル1を多層ボディタオル10に応用した例を示し説明する。
また、
図1は、本発明の多層タオル1を多層ボディタオル10に応用した例を示し説明する斜視図である。
また、
図2は、
図1を説明する展開図である。
【0040】
次に、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10は、タオル部2が畳まれて多層に形成されている例を示すものである。
また、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10のタオル部2は、パイル部3とパイル部3の縁部である上縁部4a及び下縁部4b及び左縁部4c及び右縁部4dと、で構成されている例を示すものである。
【0041】
次に、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10のタオル部2は、略四角形状のタオル部2の部分と、タオル部2が畳まれて形成された二カ所の湾曲部5と、縁部が結合する六ヶ所の結合部6と、縁部が結合しない四カ所の開口部7と、使用者の手指を挿入させる二カ所の層間部8と、で形成されている例を示すものである。
【0042】
次に、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10の湾曲部5は、湾曲部5と、湾曲部5と、が相互に逆方向に湾曲して形成されている例を示すものである。
【0043】
次に、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10の結合部6は、結合部6が上縁部4aに三ヶ所及び下縁部4bに三カ所形成されている例を示すものである。
また、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10の結合部6は、上縁部4aの三カ所の結合部6が横の上縁部4aの結合部6と結合され、下縁部4bの三カ所の結合部6が横の下縁部4bの結合部6と結合されている例を示すものである。
【0044】
次に、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10の開口部は、湾曲部5の上縁部4aの結合されない部分が二カ所の開口部7を形成し、湾曲部5の下縁部4bの結合されない部分が二カ所の開口部7を形成している例を示すものである。
【0045】
次に、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10は、縦略10センチメートル、横略30センチメートル、面積略300平方センチメートルのタオル部2から形成されている例を示すものであるが、特定も限定もするものではない。
また、素材として絹を想定して使用されてる例を示すものであるが、特定も限定もするものではない。
また、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10は、縦略10センチメートル、横略30センチメートル、面積略300平方センチメートルのタオル部2が、縦略10センチメートル、横略11センチメートル、面積略110平方センチメートルに畳まれて結合され多層の立体構造の多層ボディタオル10に形成された例を示すものである。
また、
図1、
図2に示す多層ボディタオル10は、タオル部2が畳まれて結合されて形成されている例を示すものであるが、多層ボディタオル10の構成及びサイズに特定も限定もするものではない。
【0046】
次に、本発明の多層ボディタオル10の特徴を説明する。
第一の特徴は、使用者の手指を挿入できる層間部8を二カ所形成しているので、使用者自らの手指を層間部8に挿入させ手指に係合させたタオル部2で優しくなでるように洗うことを可能にするものである。
第二の特徴は、使用者の手指が層間部8に挿入させる際に一層部分のタオル部2或いは二層部分のタオル部2の厚さを選択することが出来るので、繊細な部分を的確に洗うことを実現するものである。
第三の特徴は、使用者の手指を層間部8に挿入させるので、皮膚が弱い幼児や高齢者などに対して爪からの被害を防止することを可能にするものである。
第四の特徴は、層間部8の端部が湾曲部5で構成されているので、結合部6の堅い部分ではなく湾曲部5の優しいタオル部2で肌を傷つけることが無い。
第五の特徴は、多層ボディタオル10が三層に多層されたタオル部2に四カ所の開口部7を形成しているので、泡立ちに必要な空気を十分に供給出来るものである。
また、開口部7は、洗濯性や乾燥性の効率を高めるので、清潔性を確実に担保するものである。
第六の特徴は、タオル部2が畳まれ結合された状態であり、畳むことを必要としないので効率的な収納を実現するものである。