(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023002537
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】PNA-scr-asc近位連結システムのためのモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属
(51)【国際特許分類】
B01J 35/04 20060101AFI20221227BHJP
F01N 3/10 20060101ALI20221227BHJP
B01J 29/072 20060101ALI20221227BHJP
B01D 53/94 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
B01J35/04 301L
F01N3/10 A ZAB
B01J29/072 A
B01D53/94 222
B01D53/94 245
B01D53/94 280
B01D53/94 228
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022152291
(22)【出願日】2022-09-26
(62)【分割の表示】P 2019553497の分割
【原出願日】2018-03-29
(31)【優先権主張番号】62/478,794
(32)【優先日】2017-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】590004718
【氏名又は名称】ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ハイ-イン
(72)【発明者】
【氏名】キルマーティン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リウ, トンシア
(72)【発明者】
【氏名】ルー, ジン
(72)【発明者】
【氏名】デュラン-マーティン, デシレー
(72)【発明者】
【氏名】ラジャラム, ラジ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コールドスタート条件において排出されるNOxのレベルを低減するための触媒及び方法を提供する。
【解決手段】触媒物品は、入口側及び出口側を有する基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含み、第1のゾーンは、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)と、担体上の白金族金属及び第1のSCR触媒を含む酸化触媒を含むアンモニアスリップ触媒(ASC)とを含み、第2のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置している。第1のゾーンは、(1)酸化触媒と(2)第1のSCR触媒とのブレンドを有する最下層、及び、第2のSCR触媒を含む。最下層より上に位置する最上層を含み得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口側及び出口側を含む基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含む触媒物品であって、
第1のゾーンが、
どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)及び
担体上の白金族金属を含む酸化触媒と第1のSCR触媒とを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)
を含み、
第2のゾーンが、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、且つ
第1のゾーンが第2のゾーンの上流に位置する、
触媒物品。
【請求項2】
第1のゾーンが、
a.(1)酸化触媒と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含む最下層;
b.最下層より上に位置する、第2のSCR触媒を含む最上層
を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項3】
担体がケイ質材料を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項4】
ケイ質材料が、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料を含む、請求項3に記載の触媒物品。
【請求項5】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%の量で担体上に存在する、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項6】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%の量で担体上に存在する、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項7】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項8】
酸化触媒白金族金属が、白金、パラジウム又は白金とパラジウムとの組み合わせを含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項9】
酸化触媒白金族金属が白金を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項10】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約3:1から約300:1である、請求項2に記載の触媒物品。
【請求項11】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約5:1から約100:1である、請求項2に記載の触媒物品。
【請求項12】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約10:1から約50:1である、請求項2に記載の触媒物品。
【請求項13】
第1のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項14】
第1のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項15】
第2のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の触媒物品。
【請求項16】
第2のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの組み合わせを含む、請求項2に記載の触媒物品。
【請求項17】
第1のSCR触媒とPNAが5:1から1:5の比で存在する、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項18】
第1のSCR触媒とPNAが3:1から1:3の比で存在する、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項19】
第1のSCR触媒とPNAが2:1から1:2の比で存在する、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項20】
PNAが、白金、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項21】
PNA卑金属が、銅、鉄又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項22】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項23】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項24】
PNAと第1のSCR触媒が共通の配合物を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項25】
PNAと第1のSCR触媒が同一の材料を含む、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項26】
最下層がPNAをさらに含む、請求項2に記載の触媒物品。
【請求項27】
最下層がPNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含み、PNAセクションがブレンドの上流に位置している、請求項26に記載の触媒物品。
【請求項28】
ブレンドがPNAをさらに含む、請求項26に記載の触媒物品。
【請求項29】
最下層がPNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む、請求項26に記載の触媒物品。
【請求項30】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの上流に位置している、請求項29に記載の触媒物品。
【請求項31】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、ブレンドがPNA/SCRセクションの最上部に位置している、請求項29に記載の触媒物品。
【請求項32】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの最上部に位置している、請求項29に記載の触媒物品。
【請求項33】
第1のゾーン及び第2のゾーンが単一基材上に位置しており、第1のゾーンが基材の入口側に位置しており、第2のゾーンが基材の出口側に位置している、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項34】
基材が第1の基材及び第2の基材を含み、第1のゾーンが第1の基材上に位置しており、第2のゾーンが第2の基材上に位置しており、第1の基材が第2の基材の上流に位置している、請求項1に記載の触媒物品。
【請求項35】
排気流からの排出を減少させる方法であって、
排気流を、入口側及び出口側を含む基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含む触媒物品と接触させることを含み、
第1のゾーンが、
どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)及び
担体上の白金族金属を含む酸化触媒と第1のSCR触媒とを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)
を含み、
第2のゾーンが、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、且つ
第1のゾーンが第2のゾーンの上流に位置する、
方法。
【請求項36】
第1のゾーンが、
a.(1)酸化触媒と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含む最下層;
b.最下層より上に位置する、第2のSCR触媒を含む最上層
を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
担体がケイ質材料を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
ケイ質材料が、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%の量で担体上に存在する、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%の量で担体上に存在する、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
酸化触媒白金族金属が、白金、パラジウム又は白金とパラジウムとの組み合わせを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
酸化触媒白金族金属が白金を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項44】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約3:1から約300:1である、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約5:1から約100:1である、請求項36に記載の方法。
【請求項46】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約10:1から約50:1である、請求項36に記載の方法。
【請求項47】
第1のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項48】
第1のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項49】
第2のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項50】
第2のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項51】
第1のSCR触媒とPNAが5:1から1:5の比で存在する、請求項35に記載の方法。
【請求項52】
第1のSCR触媒とPNAが3:1から1:3の比で存在する、請求項35に記載の方法。
【請求項53】
第1のSCR触媒とPNAが2:1から1:2の比で存在する、請求項35に記載の方法。
【請求項54】
PNAが、白金、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項55】
PNA卑金属が、銅、鉄、又はこれらの組み合わせを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項56】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項57】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項58】
PNAと第1のSCR触媒が共通の配合物を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項59】
PNAと第1のSCR触媒が同一の材料を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項60】
最下層がPNAをさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項61】
最下層がPNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含み、PNAセクションがブレンドの上流に位置している、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
ブレンドがPNAをさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
最下層がPNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項64】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層がブレンドの上流に位置している、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、ブレンドがPNA/SCRセクションの最上部に位置している、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの最上部に位置している、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
第1のゾーン及び第2のゾーンが単一基材上に位置しており、第1のゾーンが基材の入口側に位置しており、第2のゾーンが基材の出口側に位置している、請求項35に記載の方法。
【請求項68】
基材が第1の基材及び第2の基材を含み、第1のゾーンが第1の基材上に位置しており、第2のゾーンが第2の基材上に位置しており、第1の基材が第2の基材の上流に位置している、請求項35に記載の方法。
【請求項69】
触媒物品に入る排気流の温度が≦180℃であるとき、排気流が≧1のアンモニア:NOx比を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項70】
触媒物品に入る排気流の温度が≧180℃であるとき、排気流が>0.5のアンモニア:NOx比を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項71】
入口端及び出口端を含む基材、第1のゾーン、第2のゾーン並びに第3のゾーンを含む触媒物品であって、
第1のゾーンが、第2のSCR触媒を含み、
第2のゾーンが、(1)担体上の白金族金属(「ASC白金族金属」)と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)を含み、
第3のゾーンが、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み、
第1のゾーンが第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンが第3のゾーンの上流に位置しており、
どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)を含む、
触媒物品。
【請求項72】
第1のゾーンがPNAを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項73】
第2のゾーンがPNAを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項74】
ASCが第1の層に含まれており、
第3のゾーン触媒が、出口端から基材の全長未満まで延びる第2の層に含まれ、第2の層が第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短く、且つ
第2のSCR触媒が、入口端から基材の全長未満まで延び、第1の層と少なくとも部分的に重なる層に含まれている、
請求項71に記載の触媒物品。
【請求項75】
第1の層が出口端から基材の全長未満まで延びている、請求項74に記載の触媒物品。
【請求項76】
第1の層が入口端から基材の全長未満まで延びている、請求項74に記載の触媒物品。
【請求項77】
第1の層が基材の全長にわたって延びている、請求項74に記載の触媒物品。
【請求項78】
第1の層が第1のゾーン及び第2のゾーンの全長を覆っている、請求項74に記載の触媒物品。
【請求項79】
第1の層がPNAをさらに含む、請求項74に記載の触媒物品。
【請求項80】
第1の層がPNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含み、PNAセクションがブレンドの上流に位置している、請求項79に記載の触媒物品。
【請求項81】
ブレンドがPNAをさらに含む、請求項79に記載の触媒物品。
【請求項82】
第1の層がPNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む、請求項79に記載の触媒物品。
【請求項83】
第1の層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層がブレンドの上流に位置している、請求項82に記載の触媒物品。
【請求項84】
第1の層がPNA/SCRセクションを含み、ブレンドがPNA/SCRセクションの最上部に位置している、請求項82に記載の触媒物品。
【請求項85】
第1の層がブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの最上部に位置している、請求項82に記載の触媒物品。
【請求項86】
担体がケイ質材料を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項87】
ケイ質材料が、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料を含む、請求項86に記載の触媒物品。
【請求項88】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%の量で担体上に存在する、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項89】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%の量で担体上に存在する、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項90】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項91】
ASC白金族金属が、白金、パラジウム又は白金とパラジウムとの組み合わせを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項92】
ASC白金族金属が白金を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項93】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約3:1から約300:1である、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項94】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約5:1から約100:1である、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項95】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約10:1から約50:1である、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項96】
第1のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項97】
第1のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項98】
第2のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項99】
第2のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項100】
第1のSCR触媒とPNAが5:1から1:5の比で存在する、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項101】
第1のSCR触媒とPNAが3:1から1:3の比で存在する、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項102】
第1のSCR触媒とPNAが2:1から1:2の比で存在する、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項103】
PNAが、白金、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項104】
PNA卑金属が、銅、鉄又はこれらの組み合わせを含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項105】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項106】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項107】
PNAと第1のSCR触媒が共通の配合物を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項108】
PNAと第1のSCR触媒が同一の材料を含む、請求項71に記載の触媒物品。
【請求項109】
排気流からの排出を減少させる方法であって、
排気流を、入口端及び出口端を含む基材、第1のゾーン、第2のゾーン並びに第3のゾーンを含む触媒物品と接触させることを含み、
第1のゾーンが、第2のSCR触媒を含み、
第2のゾーンが、(1)担体上の白金族金属(「ASC白金族金属」)と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)を含み、
第3のゾーンが、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み、
第1のゾーンが第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンが第3のゾーンの上流に位置しており、
触媒物品が、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(「PNA」)を含む、
方法。
【請求項110】
第1のゾーンがPNAを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
第2のゾーンがPNAを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
ASCが第1の層に含まれており、
第3のゾーン触媒が、出口端から基材の全長未満まで延びる第2の層に含まれ、第2の層が第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短く、且つ
第2のSCR触媒が、入口端から基材の全長未満まで延び、第1の層と少なくとも部分的に重なる層に含まれている、
請求項109に記載の方法。
【請求項113】
第1の層が出口端から基材の全長未満まで延びている、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
第1の層が入口端から基材の全長未満まで延びている、請求項112に記載の方法。
【請求項115】
第1の層が基材の長さにわたって延びている、請求項112に記載の方法。
【請求項116】
第1の層が第1のゾーン及び第2のゾーンの長さを覆っている、請求項112に記載の方法。
【請求項117】
第1の層がPNAをさらに含む、請求項112に記載の方法。
【請求項118】
第1の層がPNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含み、PNAセクションがブレンドの上流に位置している、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
ブレンドがPNAをさらに含む、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
第1の層がPNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む、請求項117に記載の方法。
【請求項121】
第1の層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層がブレンドの上流に位置している、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
第1の層がPNA/SCRセクションを含み、ブレンドがPNA/SCRセクションの最上部に位置している、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
第1の層がブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの最上部に位置している、請求項120に記載の方法。
【請求項124】
担体がケイ質材料を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項125】
ケイ質材料が、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料を含む、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%の量で担体上に存在する、請求項109に記載の方法。
【請求項127】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%の量で担体上に存在する、請求項109に記載の方法。
【請求項128】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する、請求項109に記載の方法。
【請求項129】
ASC白金族金属が、白金、パラジウム又は白金とパラジウムとの組み合わせを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項130】
ASC白金族金属が白金を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項131】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約3:1から約300:1である、請求項109に記載の方法。
【請求項132】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約5:1から約100:1である、請求項109に記載の方法。
【請求項133】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約10:1から約50:1である、請求項109に記載の方法。
【請求項134】
第1のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項135】
第1のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項136】
第2のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項137】
第2のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項138】
第1のSCR触媒とPNAが5:1から1:5の比で存在する、請求項109に記載の方法。
【請求項139】
第1のSCR触媒とPNAが3:1から1:3の比で存在する、請求項109に記載の方法。
【請求項140】
第1のSCR触媒とPNAが2:1から1:2の比で存在する、請求項109に記載の方法。
【請求項141】
PNAが、白金、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項142】
PNA卑金属が、銅、鉄又はこれらの組み合わせを含む、請求項109に記載の方法。
【請求項143】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項144】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項145】
PNAと第1のSCR触媒が共通の配合物を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項146】
PNAと第1のSCR触媒が同一の材料を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項147】
触媒物品に入る排気流の温度が≦180℃であるとき、排気流が≧1のアンモニア:NOx比を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項148】
触媒物品に入る排気流の温度が≧180℃であるとき、排気流が>0.5のアンモニア:NOx比を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項149】
排気流からの排出を減少させるための排気浄化システムであって、
順番に、
a.第3のSCR触媒と;
b.入口側及び出口側を含む基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含む触媒物品であって、
第1のゾーンが、
どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)及び
担体上の白金族金属を含む酸化触媒と第1のSCR触媒を含むアンモニアスリップ触媒(ASC)
を含み、
第2のゾーンが、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、且つ
第1のゾーンが第2のゾーンの上流に位置する、
触媒物品
とを含む、システム。
【請求項150】
第1のゾーンが、
a.(1)酸化触媒と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含む最下層;
b.最下層より上に位置する、第2のSCR触媒を含む最上層
を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項151】
第3のSCR触媒及び触媒物品が、単一基材上に位置しており、第3のSCR触媒が、第1のゾーン及び第2のゾーンの上流に位置している、請求項149に記載のシステム。
【請求項152】
第3のSCR触媒が触媒物品基材の上流の基材上に位置している、請求項149に記載のシステム。
【請求項153】
第3のSCR触媒が触媒物品と近位連結している、請求項149に記載のシステム。
【請求項154】
フィルタをさらに含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項155】
触媒物品の下流に位置する下流SCR触媒をさらに含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項156】
第3のSCR触媒の上流に位置している還元剤インジェクタをさらに含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項157】
下流SCR触媒の上流に位置している還元剤インジェクタをさらに含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項158】
担体がケイ質材料を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項159】
ケイ質材料が、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料を含む、請求項158に記載のシステム。
【請求項160】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%の量で担体上に存在する、請求項149に記載のシステム。
【請求項161】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%の量で担体上に存在する、請求項149に記載のシステム。
【請求項162】
酸化触媒白金族金属が、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する、請求項149に記載のシステム。
【請求項163】
酸化触媒白金族金属が、白金、パラジウム又は白金とパラジウムとの組み合わせを含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項164】
酸化触媒白金族金属が白金を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項165】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約3:1から約300:1である、請求項150に記載のシステム。
【請求項166】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約5:1から約100:1である、請求項150に記載のシステム。
【請求項167】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約10:1から約50:1である、請求項150に記載のシステム。
【請求項168】
第1のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項169】
第1のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項170】
第2のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項150に記載のシステム。
【請求項171】
第2のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項150に記載のシステム。
【請求項172】
第1のSCR触媒とPNAが5:1から1:5の比で存在する、請求項149に記載のシステム。
【請求項173】
第1のSCR触媒とPNAが3:1から1:3の比で存在する、請求項149に記載のシステム。
【請求項174】
第1のSCR触媒とPNAが2:1から1:2の比で存在する、請求項149に記載のシステム。
【請求項175】
PNAが、白金、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項176】
PNA卑金属が、銅、鉄又はこれらの組み合わせを含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項177】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項178】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項179】
PNAと第1のSCR触媒が共通の配合物を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項180】
PNAと第1のSCR触媒が同一の材料を含む、請求項149に記載のシステム。
【請求項181】
最下層がPNAをさらに含む、請求項150に記載のシステム。
【請求項182】
最下層がPNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含み、PNAセクションがブレンドの上流に位置している、請求項181に記載のシステム。
【請求項183】
ブレンドがPNAをさらに含む、請求項181に記載のシステム。
【請求項184】
最下層がPNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む、請求項181に記載のシステム。
【請求項185】
最下層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層がブレンドの上流に位置している、請求項184に記載のシステム。
【請求項186】
最下層がPNA/SCRセクションを含み、ブレンドがPNA/SCRセクションの最上部に位置している、請求項184に記載のシステム。
【請求項187】
最下層がブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの最上部に位置している、請求項184に記載のシステム。
【請求項188】
第1のゾーン及び第2のゾーンが単一基材上に位置しており、第1のゾーンが基材の入口側に位置しており、第2のゾーンが基材の出口側に位置している、請求項149に記載のシステム。
【請求項189】
基材が第1の基材及び第2の基材を含み、第1のゾーンが第1の基材上に位置しており、第2のゾーンが第2の基材上に位置しており、第1の基材が第2の基材の上流に位置している、請求項149に記載のシステム。
【請求項190】
排気流からの排出を減少させるための排気浄化システムであって、
順番に、
a.第3のSCR触媒と;
b.入口端及び出口端を含む基材、第1のゾーン、第2のゾーン並びに第3のゾーンを含む触媒物品であって、
第1のゾーンが、第2のSCR触媒を含み、
第2のゾーンが、(1)担体上の白金族金属(「ASC白金族金属」)と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)を含み、
第3のゾーンが、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み、
第1のゾーンが第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンは第3のゾーンの上流に位置しており、
どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)を含む、
触媒物品
とを含むシステム。
【請求項191】
第3のSCR触媒及び触媒物品が、単一基材上に位置しており、第3のSCR触媒が、第1のゾーン第2のゾーン及び第3のゾーンの上流に位置している、請求項190に記載のシステム。
【請求項192】
第3のSCR触媒が、触媒物品基材の上流の基材上に位置している、請求項190に記載のシステム。
【請求項193】
第3のSCR触媒が触媒物品と近位連結している、請求項190に記載のシステム。
【請求項194】
フィルタをさらに含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項195】
触媒物品の下流に位置する下流SCR触媒をさらに含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項196】
第3のSCR触媒の上流に位置している還元剤インジェクタをさらに含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項197】
下流SCR触媒の上流に位置している還元剤インジェクタをさらに含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項198】
第1のゾーンがPNAを含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項199】
第2のゾーンがPNAを含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項200】
ASCが第1の層に含まれており、
第3のゾーン触媒が、出口端から基材の全長未満まで延びる第2の層に含まれ、第2の層が第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短く、且つ
第2のSCR触媒が、入口端から基材の全長未満まで延び、第1の層と少なくとも部分的に重なる層に含まれている、
請求項190に記載のシステム。
【請求項201】
第1の層が出口端から基材の全長未満まで延びている、請求項200に記載のシステム。
【請求項202】
第1の層が入口端から基材の全長未満まで延びている、請求項200に記載のシステム。
【請求項203】
第1の層が基材の全長にわたって延びている、請求項200に記載のシステム。
【請求項204】
第1の層が第1のゾーン及び第2のゾーンの全長を覆っている、請求項200に記載のシステム。
【請求項205】
第1の層がPNAをさらに含む、請求項200に記載のシステム。
【請求項206】
第1の層がPNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含み、PNAセクションがブレンドの上流に位置している、請求項205に記載のシステム。
【請求項207】
ブレンドがPNAをさらに含む、請求項205に記載のシステム。
【請求項208】
第1の層がPNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む、請求項205に記載のシステム。
【請求項209】
第1の層がPNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層がブレンドの上流に位置している、請求項208に記載のシステム。
【請求項210】
第1の層がPNA/SCRセクションを含み、ブレンドがPNA/SCRセクションの最上部に位置している、請求項208に記載のシステム。
【請求項211】
第1の層がブレンドを含み、PNA/SCRセクションがブレンドの最上部に位置している、請求項208に記載のシステム。
【請求項212】
担体がケイ質材料を含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項213】
ケイ質材料が、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料を含む、請求項212に記載のシステム。
【請求項214】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%の量で担体上に存在する、請求項190に記載のシステム。
【請求項215】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%の量で担体上に存在する、請求項190に記載のシステム。
【請求項216】
ASC白金族金属が、ASC白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する、請求項190に記載のシステム。
【請求項217】
ASC白金族金属が、白金、パラジウム又は白金とパラジウムとの組み合わせを含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項218】
ASC白金族金属が白金を含む、請求項190に記載の方法。
【請求項219】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約3:1から約300:1である、請求項190に記載のシステム。
【請求項220】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約5:1から約100:1である、請求項190に記載のシステム。
【請求項221】
ブレンド内で、第1のSCR触媒の、担体上の白金族金属に対する重量比が約10:1から約50:1である、請求項190に記載のシステム。
【請求項222】
第1のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項223】
第1のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項224】
第2のSCR触媒が、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項225】
第2のSCR触媒が、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項226】
第1のSCR触媒とPNAが5:1から1:5の比で存在する、請求項190に記載のシステム。
【請求項227】
第1のSCR触媒とPNAが3:1から1:3の比で存在する、請求項190に記載のシステム。
【請求項228】
第1のSCR触媒とPNAが2:1から1:2の比で存在する、請求項190に記載のシステム。
【請求項229】
PNAが、白金、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む、請求項190に記載の触媒物品。
【請求項230】
PNA卑金属が、銅、鉄又はこれらの組み合わせを含む、請求項190に記載の触媒物品。
【請求項231】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む、請求項190に記載の触媒物品。
【請求項232】
PNAが、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む、請求項190に記載の触媒物品。
【請求項233】
PNAと第1のSCR触媒が共通の配合物を含む、請求項190に記載のシステム。
【請求項234】
PNAと第1のSCR触媒が同一の材料を含む、請求項190に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
エンジンにおける炭化水素系燃料の燃焼は、大部分において、比較的無害な窒素(N2)、水蒸気(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を含有する排ガスを生成する。だが、排ガスは、有害及び/又は毒性物質、例えば不完全燃焼から生じる一酸化炭素(CO)、未燃燃料から生じる炭化水素(HC)、過度の燃焼温度から生じる窒素酸化物(NOx)、及び粒子状物質(大部分はスート)も比較的少量で含有する。大気中に放出される燃焼ガス及び排ガスの環境影響を軽減するために、望ましくない成分の量を、好ましくは、別の有害又は有毒な物質を生じないプロセスにより、除去又は低減することが望ましい。
【0002】
典型的には、リーンバーンガスエンジンからの排ガスは、炭化水素燃料の適度な燃焼を確実にするためにもたらされる高比率の酸素に起因して、正味の酸化作用を有する。このようなガスにおいて、除去するのに最も問題となる成分の一つは、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)を含むNOxである。NOxのN2への還元は、排ガスが還元の代わりに酸化反応を有利にするのに十分な酸素を含むことから、特に問題となる。それにもかかわらず、NOxは、選択的触媒還元(SCR)として一般に知られるプロセスにより還元されうる。SCRプロセスは、触媒の存在下、アンモニア等の窒素含有還元剤を用いて、NOxを元素の窒素(N2)と水に変換することを含む。SCRプロセスにおいて、アンモニアのようなガス状の還元剤が、排気ガスをSCR触媒と接触させる前に、排気ガス流に添加される。還元剤は触媒上に吸着され、ガスが触媒化された基材中又はその上を通過する際にNOX還元反応が起こる。アンモニアを使用した化学量論的SCR反応の化学式は次の通りである:
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O
2NO2+4NH3+O2→3N2+6H2O
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O
【0003】
NH3SCR排出制御システムは、それらが動作温度(典型的には200℃以上)に達すると、非常に効率的である。しかし、これらのシステムは、その動作温度を下回る(「コールドスタート」期間)と、比較的非効率である。より一層厳格な国家的及び地域的な法規制により、ディーゼルエンジンから排出してよい汚染物質の量が減らされていることから、コールドスタート期間中の排出の低減が主要課題になりつつある。ゆえに、コールドスタート条件において排出されるNOxのレベルを低減するための触媒及び方法の探究が続いている。
【発明の概要】
【0004】
本発明のいくつかの実施態様によれば、触媒物品は、入口側及び出口側を有する基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含み、第1のゾーンは、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)と、担体上の白金族金属及び第1のSCR触媒を含む酸化触媒を含むアンモニアスリップ触媒(ASC)とを含み、第2のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置している。第1のゾーンは、(1)酸化触媒と(2)第1のSCR触媒とのブレンドを有する最下層、及び、第2のSCR触媒を含む。最下層より上に位置する最上層を含み得る。
【0005】
担体は、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料などのケイ質材料を含み得る。いくつかの実施態様では、酸化触媒白金族金属は、白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;約1wt%から約6wt%;又は約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する。酸化触媒白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、酸化触媒白金族金属は白金を含む。
【0006】
いくつかの実施態様では、ブレンド内で、第1のSCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約5:1から約100:1;又は約10:1から約50:1である。第1及び/又は第2のSCR触媒は、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、第1及び/又は第2のSCR触媒は、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む。
【0007】
いくつかの実施態様では、第1のSCR触媒とPNAは、5:1から1:5;3:1から1:3;又は2:1から1:2の比で存在する。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は共通の配合を有し得る。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は同一の材料を含む。PNAは、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNA卑金属は、銅、鉄又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【0008】
いくつかの実施態様では、最下層はPNAをさらに含む。最下層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置する。ブレンドは、PNAをさらに含み得る。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0009】
いくつかの実施態様では、第1のゾーン及び第2のゾーンは、単一基材上に位置し、第1のゾーンは基材の入口側に位置し、第2のゾーンは基材の出口側に位置する。いくつかの実施態様では、基材は、第1の基材及び第2の基材を含み、第1のゾーンは第1の基材上に位置し、第2のゾーンは第2の基材上に位置し、第1の基材は第2の基材の上流に位置する。
【0010】
本発明のいくつかの実施態様によれば、排気流からの排出を減少させる方法は、排気流を、入口側及び出口側を有する基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含む触媒物品と接触させることを含み、第1のゾーンは、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)と、担体上の白金族金属及び第1のSCR触媒を含む酸化触媒を含むアンモニアスリップ触媒(ASC)とを含み、第2のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置している。第1のゾーンは、(1)担体上の白金族金属と(2)第1のSCR触媒とのブレンドを有する最下層、及び第2のSCR触媒を含む、最下層より上に位置する最上層を含み得る。
【0011】
担体は、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料などのケイ質材料を含み得る。いくつかの実施態様では、酸化触媒白金族金属は、白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;約1wt%から約6wt%;又は約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する。酸化触媒白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、酸化触媒白金族金属は白金を含む。
【0012】
いくつかの実施態様では、ブレンド内で、第1のSCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約5:1から約100:1;又は約10:1から約50:1である。第1及び/又は第2のSCR触媒は、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、第1及び/又は第2のSCR触媒は、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む。
【0013】
いくつかの実施態様では、第1のSCR触媒とPNAは、5:1から1:5;3:1から1:3;又は2:1から1:2の比で存在する。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は共通の配合を有し得る。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は同一の材料を含む。PNAは、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNA卑金属は、銅、鉄又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【0014】
いくつかの実施態様では、最下層はPNAをさらに含む。最下層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置する。ブレンドは、PNAをさらに含み得る。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0015】
いくつかの実施態様では、第1のゾーン及び第2のゾーンは、単一基材上に位置し、第1のゾーンは基材の入口側に位置し、第2のゾーンは基材の出口側に位置する。いくつかの実施態様では、基材は、第1の基材及び第2の基材を含み、第1のゾーンは第1の基材上に位置し、第2のゾーンは第2の基材上に位置し、第1の基材は第2の基材の上流に位置する。
【0016】
いくつかの実施態様では、触媒物品に入る排気流の温度が≦180℃であるとき、排気流は、≧1のアンモニア:NOx比を含む。いくつかの実施態様では、触媒物品に入る排気流の温度が≧180℃であるとき、排気流は、>0.5のアンモニア:NOx比を含む。
【0017】
本発明のいくつかの実施態様によれば、触媒物品は入口端及び出口端を有する基材、第1のゾーン、第2のゾーン、並びに第3のゾーンを含み、第1のゾーンは、第2のSCR触媒を含み、第2のゾーンは(1)担体上の白金族金属(「ASC白金族金属」)と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)を含み、第3のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンは第3のゾーンの上流に位置し、触媒物品は、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(「PNA」)を含む。いくつかの実施態様では、第1のゾーン及び/又は第2のゾーンはPNAを含む。いくつかの実施態様では、ASCは第1の層に含まれ、第3のゾーン触媒は、出口端から基材の全長未満まで延びる第2のSCR触媒に含まれ、第2の層は第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短く、第2のSCR触媒は、入口端から基材の全長未満まで延びる層に含まれ、第1の層と少なくとも部分的に重なる。いくつかの実施態様では、第1の層は、出口端から基材の全長未満まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、入口端から基材の全長未満まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、基材の全長まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、第1のゾーン及び第2のゾーンの長さを覆う。
【0018】
いくつかの実施態様では、第1の層はPNAをさらに含む。第1の層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置し得る。いくつかの実施態様では、ブレンドはPNAをさらに含む。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層はブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA/SCRセクションを含み、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、ブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0019】
担体は、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料などのケイ質材料を含み得る。いくつかの実施態様では、ASC白金族金属は、白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;約1wt%から約6wt%;又は約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する。ASC白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、ASC白金族金属は白金を含む。
【0020】
いくつかの実施態様では、ブレンド内で、第1のSCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約5:1から約100:1;又は約10:1から約50:1である。第1及び/又は第2のSCR触媒は、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、第1及び/又は第2のSCR触媒は、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む。
【0021】
いくつかの実施態様では、第1のSCR触媒とPNAは、5:1から1:5;3:1から1:3;又は2:1から1:2の比で存在する。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は共通の配合を有し得る。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は同一の材料を含む。PNAは、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNA卑金属は、銅、鉄又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【0022】
本発明のいくつかの実施態様によれば、排気流からの排出を減少させる方法は、排気流を、入口端及び出口端を有する基材、第1のゾーン、第2のゾーン、並びに第3のゾーンを含む触媒物品と接触させることを含み、第1のゾーンは、第2のSCR触媒を含み、第2のゾーンは(1)担体上の白金族金属(「ASC白金族金属」)と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)を含み、第3のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンは第3のゾーンの上流に位置し、触媒物品は、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(「PNA」)を含む。いくつかの実施態様では、第1のゾーン及び/又は第2のゾーンはPNAを含む。いくつかの実施態様では、ASCは第1の層に含まれ、第3のゾーン触媒は、出口端から基材の全長未満まで延びる第2のSCR触媒に含まれ、第2の層は第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短く、第2のSCR触媒は、入口端から基材の全長未満まで延びる層に含まれ、第1の層と少なくとも部分的に重なる。いくつかの実施態様では、第1の層は、出口端から基材の全長未満まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、入口端から基材の全長未満まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、基材の全長まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、第1のゾーン及び第2のゾーンの長さを覆う。
【0023】
いくつかの実施態様では、第1の層はPNAをさらに含む。第1の層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置し得る。いくつかの実施態様では、ブレンドはPNAをさらに含む。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層はブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA/SCRセクションを含み、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、ブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0024】
担体は、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料などのケイ質材料を含み得る。いくつかの実施態様では、ASC白金族金属は、白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;約1wt%から約6wt%;又は約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する。ASC白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、ASC白金族金属は白金を含む。
【0025】
いくつかの実施態様では、ブレンド内で、第1のSCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約5:1から約100:1;又は約10:1から約50:1である。第1及び/又は第2のSCR触媒は、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、第1及び/又は第2のSCR触媒は、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む。
【0026】
いくつかの実施態様では、第1のSCR触媒とPNAは、5:1から1:5;3:1から1:3;又は2:1から1:2の比で存在する。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は共通の配合を有し得る。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は同一の材料を含む。PNAは、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNA卑金属は、銅、鉄又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【0027】
いくつかの実施態様では、触媒物品に入る排気流の温度が≦180℃であるとき、排気流は、≧1のアンモニア:NOx比を含む。いくつかの実施態様では、触媒物品に入る排気流の温度が≧180℃であるとき、排気流は、>0.5のアンモニア:NOx比を含む。
【0028】
本発明のいくつかの実施態様によれば、排気流からの排出の減少のための排気浄化システムは、順番に、第3のSCR触媒と;入口側及び出口側を有する基材、第1のゾーン並びに第2のゾーンを含む触媒物品とを含み、第1のゾーンは、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(PNA)と、担体上の白金族金属及び第1のSCR触媒を含む酸化触媒を含むアンモニアスリップ触媒(ASC)とを含み、第2のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置している。第1のゾーンは、(1)酸化触媒と(2)第1のSCR触媒とのブレンドを有する最下層、及び、第2のSCR触媒を含む。最下層より上に位置する最上層を含み得る。
【0029】
いくつかの実施態様では、第3のSCR触媒及び触媒物品は、単一基材上に位置しており、第3のSCR触媒は、第1のゾーン及び第2のゾーンの上流に位置している。いくつかの実施態様では、第3のSCR触媒は、触媒物品基材の上流の基材上に位置している。いくつかの実施態様では、第3のSCR触媒は、触媒物品と近位連結している。システムは、フィルタをさらに含み得る。いくつかの実施態様では、システムは、触媒物品の下流に位置する下流SCR触媒を含む。いくつかの実施態様では、システムは、第3のSCR触媒の上流に位置する還元剤インジェクタ及び/又は下流SCR触媒の上流に位置する還元剤インジェクタを含む。
【0030】
担体は、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料などのケイ質材料を含み得る。いくつかの実施態様では、酸化触媒白金族金属は、酸化触媒白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;約1wt%から約6wt%;又は約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する。酸化触媒白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、酸化触媒白金族金属は白金を含む。
【0031】
いくつかの実施態様では、ブレンド内で、第1のSCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約5:1から約100:1;又は約10:1から約50:1である。第1及び/又は第2のSCR触媒は、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、第1及び/又は第2のSCR触媒は、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む。
【0032】
いくつかの実施態様では、第1のSCR触媒とPNAは、5:1から1:5;3:1から1:3;又は2:1から1:2の比で存在する。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は共通の配合を有し得る。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は同一の材料を含む。PNAは、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNA卑金属は、銅、鉄又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【0033】
いくつかの実施態様では、最下層はPNAをさらに含む。最下層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置する。ブレンドは、PNAをさらに含み得る。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0034】
いくつかの実施態様では、第1のゾーン及び第2のゾーンは、単一基材上に位置し、第1のゾーンは基材の入口側に位置し、第2のゾーンは基材の出口側に位置する。いくつかの実施態様では、基材は、第1の基材及び第2の基材を含み、第1のゾーンは第1の基材上に位置し、第2のゾーンは第2の基材上に位置し、第1の基材は第2の基材の上流に位置する。
【0035】
本発明のいくつかの実施態様によれば、排気流からの排出の減少のための排気浄化システムは、順番に、第3のSCR触媒と;入口端及び出口端を有する基材、第1のゾーン、第2のゾーン、並びに第3のゾーンを含む触媒物品とを含み、第1のゾーンは、第2のSCR触媒を含み、第2のゾーンは(1)担体上の白金族金属(「ASC白金族金属」)と(2)第1のSCR触媒のブレンドを含むアンモニアスリップ触媒(ASC)を含み、第3のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)及びディーゼル発熱触媒(DEC)からなる群より選択される触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンは第3のゾーンの上流に位置し、触媒物品は、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む受動的NOx吸着体(「PNA」)を含む。
【0036】
いくつかの実施態様では、第3のSCR触媒及び触媒物品は、単一基材上に位置しており、第3のSCR触媒は、第1のゾーン、第2のゾーン及び第3のゾーンの上流に位置している。いくつかの実施態様では、第3のSCR触媒は、触媒物品基材の上流の基材上に位置している。いくつかの実施態様では、第3のSCR触媒は、触媒物品と近位連結している。システムは、フィルタをさらに含み得る。いくつかの実施態様では、システムは、触媒物品の下流に位置する下流SCR触媒をさらに含む。いくつかの実施態様では、システムは、第3のSCR触媒の上流に位置する還元剤インジェクタ及び/又は下流SCR触媒の上流に位置する還元剤インジェクタを含む。
【0037】
いくつかの実施態様では、第1のゾーン及び/又は第2のゾーンはPNAを含む。いくつかの実施態様では、ASCは第1の層に含まれ、第3のゾーン触媒は、出口端から基材の全長未満まで延びる第2のSCR触媒に含まれ、第2の層は第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短く、第2のSCR触媒は、入口端から基材の全長未満まで延びる層に含まれ、第1の層と少なくとも部分的に重なる。いくつかの実施態様では、第1の層は、出口端から基材の全長未満まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、入口端から基材の全長未満まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、基材の全長まで延びる。いくつかの実施態様では、第1の層は、第1のゾーン及び第2のゾーンの長さを覆う。
【0038】
いくつかの実施態様では、第1の層はPNAをさらに含む。第1の層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置し得る。いくつかの実施態様では、ブレンドはPNAをさらに含む。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含み、PNA/SCR層はブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA/SCRセクションを含み、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、ブレンドを含み、PNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0039】
担体は、(1)シリカ、及び(2)200より高いシリカ対アルミナ比を有するゼオライトからなる群より選択される材料などのケイ質材料を含み得る。いくつかの実施態様では、ASC白金族金属は、白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;約1wt%から約6wt%;又は約1.5wt%から約4wt%の量で担体上に存在する。ASC白金族金属は、白金、パラジウム、又は白金とパラジウムの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、ASC白金族金属は白金を含む。
【0040】
いくつかの実施態様では、ブレンド内で、第1のSCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約5:1から約100:1;又は約10:1から約50:1である。第1及び/又は第2のSCR触媒は、卑金属、卑金属の酸化物、モレキュラーシーブ、金属交換モレキュラーシーブ又はこれらの混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、第1及び/又は第2のSCR触媒は、銅、鉄、マンガン、パラジウム又はこれらの組み合わせを含む。
【0041】
いくつかの実施態様では、第1のSCR触媒とPNAは、5:1から1:5;3:1から1:3;又は2:1から1:2の比で存在する。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は共通の配合を有し得る。いくつかの実施態様では、PNAと第1のSCR触媒は同一の材料を含む。PNAは、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNA卑金属は、銅、鉄又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図45】試験された触媒の経時的なNOx貯蔵を示す。
【
図46】経時的な試験された触媒からのNH
3、NOx及びN
2Oの値を示す。
【
図47】経時的な試験された触媒からのNH
3、NOx及びN
2Oの値を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
エンジンコールドスタート期間中のリーンバーンディーゼルエンジンからのNOxの還元は、将来の法規制を満たすのに不可欠である。この課題に対処する一つのアプローチは、エンジンからの熱スイングを利用してコールドスタート期間の持続期間を短縮するように構成されたシステムに関連し得る。加えて、排気ガスの再循環回路は、そのような処理システム構成を有するエンジンから除去されて、燃費及びエンジン出力の改善が可能になる。しかしながら、そのようなシステム設計の課題は、空間が非常に限定される可能性があることである。したがって、SCR/ASC/DOC機能性を可能な限りコンパクトな空間に組み合わせることが望ましい。しかしながら、尿素分解及びSCR触媒が活性化するための最低温度が約180℃から約200℃であるため、初期のコールドスタート排出が考慮されない場合には有意なギャップが依然として存在し得る。本発明の触媒、システム及び方法は、NOxの変換及びN2の選択性について妥協することなく、SCR/ASC/DOCの機能性を組み込むことがわかった。加えて、受動的NOx吸着体(PNA)は、低温コールドスタート性能をさらに改善し得るSCR/ASC成分に組み込まれている。
【0044】
特定の種類のPNAは、PNA-SCR-ASC近位連結システムについてのさらなる有益性を提供することがわかっている。具体的には、本発明の触媒は、触媒物品は、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を有するPNAを含み得る。例えば、PNAは、ゼオライト上のパラジウム及び銅、又はゼオライト上のパラジウム及び鉄を含み得る。そのような配合物の使用は、同じゼオライト上でSCR及びPNAの機能性を組み合わせて、ウォッシュコートローディング及び背圧を減少させることにより、利点を提供することがわかっている。
【0045】
本発明の触媒、方法及びシステムは、様々な構成のSCR触媒、ASC、及びDOC又はDECを含む触媒物品に関し、PNAは、SCR/ASC成分に組み込まれている。触媒及び特定の構成、方法、並びにシステムは、以下でさらに詳述される。
【0046】
2ゾーン構成
本発明の実施態様は、入口端及び出口端を有する基材、第1のゾーン及び第2のゾーンを含む触媒物品に関し、第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置する。第1のゾーンは、受動的NOx吸着体(PNA)と、担体上の白金族金属、及びSCR触媒を有するSCR層を含むアンモニアスリップ触媒(ASC)とを含むことができ、SCR層は、ASC最下層及び第1のSCR触媒より上に位置する。第2のゾーンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)又はディーゼル発熱触媒(DEC)を含み得る。
【0047】
第1のゾーンは、担体上の白金族金属と第1のSCR触媒とのブレンドを含む最下層、及び第2のSCR触媒を含む、最下層より上に位置する最上層を含み得る。PNAは、様々な構成の本発明の触媒物品に含まれ得る。例えば、いくつかの実施態様では、PNAは最下層に含まれる。いくつかの実施態様では、PNAは、担体上の白金族金属と第1のSCR触媒とのブレンドに含まれる。いくつかの実施態様では、最下層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、最下層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。最下層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含んでもよく、PNA/SCRセクションはブレンドの上流に位置し、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置するか、又はPNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0048】
いくつかの実施態様では、第1及び第2のゾーンは、単一基材上に位置し、第1のゾーンは基材の入口側に位置し、第2のゾーンは基材の出口側に位置する。別の実施態様では、第1のゾーンは第1の基材上に位置し、第2のゾーンは第2の基材上に位置し、第1の基材が第2の基材の上流に位置する。第1及び第2の基材は、近位連結されていてもよい。第1及び第2の基材が近位連結されているとき、第2の基材は、第1の基材の近くに、且つ/又はその下流に直接置かれてもよい。
【0049】
排気流からの排出を減少させる方法は、排気流を本明細書に記載の触媒物品と接触させることを含み得る。
【0050】
3ゾーン構成
本発明の実施態様は、第1のゾーン、第2のゾーン及び第3のゾーンを有する触媒物品に関する。第1のゾーンは、SCR触媒を含み得る。第2のゾーンは、担体上の白金族金属と第1のSCR触媒とのブレンドを有するASCを含み得る。第3のゾーンは、DOC又はDECなどの触媒(「第3のゾーン触媒」)を含み得る。触媒物品はPNAを含む。第1のゾーンは第2のゾーンの上流に位置し、第2のゾーンは第3のゾーンの上流に位置する。
【0051】
いくつかの実施態様では、ASCは第1の層に含まれ、第3のゾーン触媒は、出口端から基材の全長未満まで延びる第2の層に含まれ、第2の層は第1の層の最上部に位置し、第1の層よりも長さが短い。第1のゾーンのSCR触媒は、入口端から基材の全長未満まで延び、第1の層と少なくとも部分的に重なる層に含まれ得る。様々な構成では、第1の層は出口端から基材の全長未満まで延び、第1の層は入口端から基材の全長未満まで延び、第1の層は基材の長さまで延び、且つ/又は第1の層は、第1のゾーン、第2のゾーン及び/若しくは第3のゾーンの長さを覆い得る。
【0052】
いくつかの実施態様では、PNAは第1のゾーンに含まれる。いくつかの実施態様では、PNAは第2のゾーンに含まれる。PNAは、様々な構成の本発明の触媒物品に含まれ得る。例えば、いくつかの実施態様では、PNAは第1の層に含まれる。いくつかの実施態様では、PNAは、担体上の白金族金属と第1のSCR触媒とのブレンドに含まれる。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNAを含むセクション(「PNAセクション」)を含んでもよく、PNAセクションはブレンドの上流に位置する。いくつかの実施態様では、第1の層は、PNA及び第3のSCR触媒を含むセクション(「PNA/SCRセクション」)を含む。第1の層は、PNA/SCRセクション及びブレンドを含んでもよく、PNA/SCRセクションはブレンドの上流に位置し、ブレンドはPNA/SCRセクションの最上部に位置するか、又はPNA/SCRセクションはブレンドの最上部に位置する。
【0053】
いくつかの実施態様では、第1のゾーンは第1の基材上に位置し、第2のゾーンは第2の基材上に位置し、第3のゾーンは第3の基材上に位置し、第1の基材は第2の基材の上流に位置し、第2の基材は第3の基材の上流に位置する。第1、第2及び第3の基材は、近位連結されていてもよい。第1、第2及び/又は第3の基材は近位連結されているとき、第2の基材は、第1の基材の近くに、且つ/又はその下流に直接置かれてもよく、第3の基材は、第2の基材の近くに、且つ/又はその下流に直接置かれてもよい。
【0054】
排気流からの排出を減少させる方法は、排気流を本明細書に記載の触媒物品と接触させることを含み得る。
【0055】
図1aを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、SCR触媒、PNA及び白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0056】
図1bを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0057】
図1cを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、担体上の白金族金属を部分的に覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0058】
図2aを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、SCR触媒、PNA、及び最上層SCR触媒で覆われていない担体上の白金族金属の組み合わせに含浸される。
【0059】
図2bを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせに含浸しており、これは、最上層SCR触媒で覆われていない。
【0060】
図2cを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、担体上の白金族金属を部分的に覆う。白金族金属は、最上層SCR触媒で覆われていない担体上の白金族金属に含浸される。
【0061】
図3aを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNAを部分的に覆う。白金族金属は基材の出口端に含浸される。
【0062】
図3bを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNAを部分的に覆う。白金族金属は基材の出口端に含浸される。
【0063】
図3cを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNAを部分的に覆う。白金族金属は基材の出口端に含浸される。
【0064】
図4aを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、基材の長さにわたって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0065】
図4bを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、基材の長さにわたって延び、PNAと、SCR触媒及び白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0066】
図4cを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、基材の長さにわたって延び、PNA及び担体上の白金族金属を覆う。
【0067】
図5aを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0068】
図5bを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0069】
図5cを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0070】
図6aを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNAを部分的に覆う。
【0071】
図6bを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属との組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNAを部分的に覆う。
【0072】
図6cを参照すると、触媒物品は、入口端から出口端へ向かって延びるPNAと、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNAを部分的に覆う。
【0073】
図7aを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆い、SCR触媒、PNA及び白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0074】
図7bを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆い、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0075】
図7cを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、担体上の白金族金属を部分的に覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0076】
図8aを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆い、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、SCR触媒、PNA、及び最上層SCR触媒で覆われていない担体上の白金族金属の組み合わせに含浸される。
【0077】
図8bを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆い、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、SCR触媒、及び最上層SCR触媒で覆われていない担体上の白金族金属の組み合わせに含浸される。
【0078】
図8cを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、担体上の白金族金属を部分的に覆う。白金族金属は、最上層SCR触媒で覆われていない担体上の白金族金属に含浸される。
【0079】
図9aを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は基材の出口端に含浸される。
【0080】
図9bを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は基材の出口端に含浸される。
【0081】
図9cを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は基材の出口端に含浸される。
【0082】
図10aを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、基材の長さにわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0083】
図10bを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、基材の長さにわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0084】
図10cを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、基材の長さにわたって延び、PNA、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。
【0085】
図11aを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆い、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0086】
図11bを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆い、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。
【0087】
図11cを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、入口端から出口端へ向かって延び、PNAを覆い、担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0088】
図12aを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0089】
図12bを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属の組み合わせとを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0090】
図12cを参照すると、触媒物品は、PNA及び入口端から出口端へ向かって延びるSCR触媒との組み合わせと、出口端から入口端へ向かって延びる担体上の白金族金属とを含み得る。SCR触媒を含む最上層は、出口端から入口端へ向かって基材の長さ未満にわたって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆い、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0091】
図13aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0092】
図13bを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0093】
図13cを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とを部分的に覆う。
【0094】
図14aを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0095】
図14bを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0096】
図14cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNAよりも長さが短い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及び担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0097】
図15aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0098】
図15bを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0099】
図15cを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とに含浸される。
【0100】
図16aを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0101】
図16bを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0102】
図16cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及び担体上の白金族金属を部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと担体上の白金族金属とに含浸される。
【0103】
図17aを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0104】
図17bを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0105】
図17cを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とを部分的に覆う。
【0106】
図18aを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0107】
図18bを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、及び担体上の白金族金属の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0108】
図18cを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及び担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0109】
図19aを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0110】
図19bを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0111】
図19cを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とに含浸される。
【0112】
図20aを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAの組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0113】
図20bを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAの組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0114】
図20cを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及び担体上の白金族金属を部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせに含浸される。
【0115】
図21aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0116】
図21bを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0117】
図21cを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。
【0118】
図22aを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0119】
図22bを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0120】
図22cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及び担体上の白金族金属を覆う。
【0121】
図23aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0122】
図23bを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0123】
図23cを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNA/SCR組み合わせよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とを部分的に覆う。
【0124】
図24aを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0125】
図24bを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR/PGM担体層の組み合わせは、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0126】
図24cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。PGM担体層は、PNAよりも長さが短い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及び担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0127】
図25aを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0128】
図25bを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0129】
図25cを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。
【0130】
図26aを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0131】
図26bを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを覆う。
【0132】
図26cを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及び担体上の白金族金属を覆う。
【0133】
図27aを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0134】
図27bを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0135】
図27cを参照すると、触媒物品は、PNA及び基材の全長にわたって延びるSCR触媒の組み合わせを含み得る。担体上の白金族金属は、PNA及びSCR触媒の組み合わせの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とを部分的に覆う。
【0136】
図28aを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0137】
図28bを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせは、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとを部分的に覆う。
【0138】
図28cを参照すると、触媒物品は、基材の全長にわたって延びるPNAを含み得る。担体上の白金族金属は、PNAの最上部で、出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及び担体上の白金族金属を部分的に覆う。
【0139】
図29aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0140】
図29bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0141】
図29cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNA/SCRの組み合わせは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0142】
図30aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0143】
図30bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0144】
図30cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNAは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0145】
図31aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0146】
図31bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0147】
図31cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNA/SCRの組み合わせは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とに含浸される。
【0148】
図32aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0149】
図32bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0150】
図32cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNAは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと担体上の白金族金属とに含浸される。
【0151】
図33aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0152】
図33bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0153】
図33cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0154】
図34aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0155】
図34bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0156】
図34cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。DOC層は、出口端から入口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0157】
図35aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0158】
図35bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0159】
図35cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNA及びSCR触媒の組み合わせと、担体上の白金族金属とに含浸される。
【0160】
図36aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと、SCR触媒、PNA、及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0161】
図36bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせとに含浸される。
【0162】
図36cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。白金族金属は、基材の出口端で、PNAと担体上の白金族金属とに含浸される。
【0163】
図37aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆う。
【0164】
図37bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆う。
【0165】
図37cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNA/SCRの組み合わせは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆う。
【0166】
図38aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAを覆う。
【0167】
図38bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAを覆う。
【0168】
図38cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNAは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAを覆う。
【0169】
図39aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0170】
図39bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNA/SCRの組み合わせは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0171】
図39cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNA/SCRの組み合わせは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0172】
図40aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PNA/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0173】
図40bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。PNAは、SCR/PGM担体層の組み合わせよりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0174】
図40cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長未満だけ出口端から入口端へ向かって延び、担体上の白金族金属を覆う。PNAは、担体上の白金族金属よりも長さが長い可能性がある。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0175】
図41aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆う。
【0176】
図41bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆う。
【0177】
図41cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを覆う。
【0178】
図42aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAを覆う。
【0179】
図42bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAを覆う。
【0180】
図42cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。SCR触媒は、基材の全長にわたって延び、PNAを覆う。
【0181】
図43aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0182】
図43bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0183】
図43cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNA及びSCR触媒の組み合わせは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNA及びSCR触媒の組み合わせを部分的に覆う。
【0184】
図44aを参照すると、触媒物品は、PNA及び出口端から入口端へ向かって、基材の全長未満にわたって延びる、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒、PNA及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0185】
図44bを参照すると、触媒物品は、SCR触媒、及び出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属の組み合わせを含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、SCR触媒及び担体上の白金族金属の組み合わせを覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0186】
図44cを参照すると、触媒物品は、出口端から入口端へ向かって基材の全長未満にわたって延びる担体上の白金族金属を含み得る。PNAは、基材の全長にわたって延び、担体上の白金族金属を覆う。SCR触媒は、基材の全長未満だけ入口端から出口端へ向かって延び、PNAを部分的に覆う。
【0187】
システム構成
本発明のシステム構成は、上流SCR触媒、及び前項に記載される2ゾーン又は3ゾーン構成を有する触媒物品であり得る。上流SCR触媒は、前項に記載される2ゾーン又は3ゾーン構成を有する触媒物品の上流に位置してもよく、いくつかの実施態様では、上流SCR触媒及び触媒物品は近位連結されてもよい。いくつかの実施態様では、上流SCR触媒及び触媒物品は単一基材上に位置しており、上流SCR触媒は、触媒物品の第1及び第2(及び存在する場合は第3)のゾーンの上流に位置する。
【0188】
いくつかの実施態様では、システムは、上記の2ゾーン又は3ゾーン構成を有する触媒物品の下流に位置するSCR触媒を含む。いくつかの実施態様では、システムはフィルタも含み得る。
【0189】
システムは、一又は複数の還元剤インジェクタを、例えばシステム中の任意のSCR触媒の上流に含み得る。いくつかの実施態様では、システムは、SCR触媒及び/又は上記の2ゾーン若しくは3ゾーン構成を有する触媒物品の下流の還元剤インジェクタを含む。下流SCR触媒を有するシステムでは、還元剤インジェクタは。下流SCR触媒の上流に含まれ得る。
【0190】
アンモニア酸化触媒
触媒物品は、一又は複数の、アンモニアスリップ触媒(「ASC」)とも呼ばれる、アンモニア酸化触媒を含み得る。一又は複数のASCは、SCR触媒に又はその下流に含まれて、余剰のアンモニアを酸化させ、且つそれが大気中へ放出されるのを妨げ得る。いくつかの実施態様では、ASCは、SCR触媒と同じ基材上に含まれ得るか、又はSCR触媒とブレンドされ得る。特定の実施態様では、アンモニア酸化触媒材料は、NOx又はN2Oの形成の代わりにアンモニアの酸化を有利にするよう選択され得る。好ましい触媒材料には、白金、パラジウム、又はそれらの組み合わせが含まれる。アンモニア酸化触媒は、金属酸化物に担持された白金及び/又はパラジウムを含む。いくつかの実施態様では、触媒は、高表面積の担体上に配置され、アルミナを含むが、それらに限定されない。
【0191】
いくつかの実施態様では、アンモニア酸化触媒は、ケイ質担体上の白金族金属を含む。ケイ質材料材料は、(1)シリカ;(2)少なくとも200のシリカ対アルミナ比を有するゼオライト;及び(3)≧40%のSiO2含有量を有する非晶質のシリカドープしたアルミナ等の材料を含み得る。いくつかの実施態様では、ケイ質材料は、少なくとも200;少なくとも250;少なくとも300;少なくとも400;少なくとも500;少なくとも600;少なくとも750;少なくとも800;又は少なくとも1000のシリカ対アルミナ比を有するゼオライトなどの材料を含み得る。いくつかの実施態様では、白金族金属は、白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%から約10wt%;白金族金属及び担体の総重量の約1wt%から約6wt%;白金族金属及び担体の総重量の約1.5wt%から約4wt%;白金族金属及び担体の総重量の約10wt%;白金族金属及び担体の総重量の約0.5wt%;白金族金属及び担体の総重量の約1wt%;白金族金属及び担体の総重量の約2wt%;白金族金属及び担体の総重量の約3wt%;白金族金属及び担体の総重量の約4wt%;白金族金属及び担体の総重量の約5wt%;白金族金属及び担体の総重量の約6wt%;白金族金属及び担体の総重量の約7wt%;白金族金属及び担体の総重量の約8wt%;白金族金属及び担体の総重量の約9wt%;又は白金族金属及び担体の総重量の約10wt%の量で担体上に存在する。
【0192】
いくつかの実施態様では、ケイ質担体は、BEA、CDO、CON、FAU、MEL、MFI又はMWW骨格型を有するモレキュラーシーブを含み得る。
【0193】
SCR触媒
本発明のシステムは、一又は複数のSCR触媒を含み得る。いくつかの実施態様では、触媒物品は、第1のSCR触媒、第2のSCR触媒、及び/又は第3のSCR触媒を含み得る。いくつかの実施態様では、SCR触媒は、互いに同一の配合を含み得る。いくつかの実施態様では、SCR触媒は、互いに異なる配合を含み得る。
【0194】
本発明の排気システムは、アンモニア又はアンモニアに分解可能な化合物を排気ガスに導入するためのインジェクタの下流に位置するSCR触媒を含み得る。SCR触媒は、アンモニア又はアンモニアに分解可能な化合物を注入するためのインジェクタのすぐ下流に位置し得る(例えば、インジェクタとSCR触媒との間に介在する触媒はない)。
【0195】
SCR触媒は、基材及び触媒組成物を含む。基材は、フロースルー基材又はフィルタリング基材であり得る。SCR触媒がフロースルー基材を有するとき、基材はSCR触媒組成物を含み得る(すなわち、SCR触媒は押出により得られる)か、又はSCR触媒は基材上に配置若しくは担持され得る(すなわち、SCR触媒組成物はウォッシュコート法により基材上に塗布される)。
【0196】
SCR触媒がフィルタリング基材を有するとき、該触媒は選択的触媒還元フィルタ触媒であり、これは本明細書中では略語「SCRF」で称される。SCRFは、フィルタリング基材及び選択的触媒還元(SCR)組成物を含む。本出願を通じたSCR触媒の使用についての言及は、必要に応じてSCRF触媒の使用も含むと理解される。
【0197】
選択的触媒還元組成物は、金属酸化物系SCR触媒配合物、モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物、又はそれらの混合物を含み得るか、又は本質的にそれからなる。そのようなSCR触媒配合物は、当該技術分野で知られている。
【0198】
選択的触媒還元組成物は、金属酸化物系SCR触媒配合物を含み得るか、又は本質的にそれからなる。金属酸化物系SCR触媒配合物は、耐火性酸化物に担持されたバナジウム又はタングステン又はそれらの混合物を含む。耐火性酸化物は、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、セリア及びそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。
【0199】
金属酸化物系SCR触媒配合物は、チタニア(例えばTiO2)、セリア(例えばCeO2)、及びセリウムとジルコニウムの混合又は複合酸化物(例えばCexZr(1-x)O2、ここでx=0.1から0.9、好ましくはx=0.2から0.5)からなる群より選択される耐火性酸化物に担持されるバナジウムの酸化物(例えばV2O5)及び/又はタングステンの酸化物(例えばWO3)を含み得るか、又は本質的にそれらからなる。
【0200】
耐火性酸化物がチタニア(例えばTiO2)であるとき、好ましくは、バナジウムの酸化物の濃度は、(例えば金属酸化物系SCR配合物の)0.5から6wt%であり、且つ/又はタングステンの酸化物(例えばWO3)の濃度は5から20wt%である。より好ましくは、バナジウムの酸化物(例えばV2O5)及びタングステンの酸化物(例えばWO3)は、チタニア(例えばTiO2)に担持される。
【0201】
耐火性酸化物がセリア(例えばCeO2)であるとき、好ましくは、バナジウムの酸化物の濃度は、(例えば金属酸化物系SCR配合物の)0.1から9wt%であり、且つ/又はタングステンの酸化物(例えばWO3)の濃度は0.1から9wt%である。
【0202】
金属酸化物系SCR触媒配合物は、チタニア(例えばTiO2)に担持されるバナジウムの酸化物(例えばV2O5)及び任意選択的にタングステンの酸化物(例えばWO3)を含み得るか、又は本質的にそれらからなる。
【0203】
選択的触媒還元組成物は、モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物を含み得るか、又は本質的にそれからなる。モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物は、モレキュラーシーブを含み、それは任意選択的には遷移金属交換モレキュラーシーブである。SCR触媒配合物は遷移金属交換モレキュラーシーブを含むことが好ましい。
【0204】
一般に、モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物は、アルミノシリケート骨格(例えばゼオライト)、アルミノホスフェート骨格(例えばAlPO)、シリコアルミノホスフェート骨格(例えばSAPO)、又はヘテロ原子含有シリコアルミノホスフェート骨格(例えばMeが金属であるMeAPSO)を有するモレキュラーシーブを含み得る。ヘテロ原子(すなわちヘテロ原子含有骨格中のもの)は、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、バナジウム(V)及びそれら二つ以上の組み合わせからなる群より選択され得る。ヘテロ原子は金属であることが好ましい(例えば、上記のヘテロ原子含有骨格のそれぞれは、金属含有骨格であり得る)。
【0205】
モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物は、アルミノシリケート骨格(例えばゼオライト)又はシリコアルミノホスフェート骨格(例えばSAPO)を有するモレキュラーシーブを含むか、又は本質的にそれからなる。
【0206】
モレキュラーシーブがアルミノシリケート骨格を有する(例えば、モレキュラーシーブがゼオライトである)とき、典型的には、モレキュラーシーブは、5から200(例えば10から200)、好ましくは10から100(例えば10から30、又は20から80)、例えば12から40、又は15から30のシリカ対アルミナのモル比(SAR)を有する。いくつかの実施態様では、適切なモレキュラーシーブは、>200;>600;又は>1200のSARを有する。いくつかの実施態様では、モレキュラーシーブは、約1500から約2100のSARを有する。
【0207】
典型的には、モレキュラーシーブは微多孔質である。微多孔質モレキュラーシーブは、2nm未満の直径を有する細孔を有する(例えば、IUPACの「微多孔質(microporous)の定義による[Pure & Appl. Chem., 66(8), (1994), 1739-1758)を参照])。
【0208】
モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物は、小細孔モレキュラーシーブ(例えば8つの四面体原子の最大環サイズを有するモレキュラーシーブ)、中細孔モレキュラーシーブ(例えば10の四面体原子の最大環サイズを有するモレキュラーシーブ)、及び大細孔モレキュラーシーブ(すなわち12の四面体原子の最大環サイズを有するモレキュラーシーブ)を含み得る。
【0209】
モレキュラーシーブが、小細孔モレキュラーシーブであるとき、小細孔モレキュラーシーブは、ACO、AEI、AEN、AFN、AFT、AFX、ANA、APC、APD、ATT、CDO、CHA、DDR、DFT、EAB、EDI、EPI、ERI、GIS、GOO、IHW、ITE、ITW、LEV、LTA、KFI、MER、MON、NSI、OWE、PAU、PHI、RHO、RTH、SAT、SAV、SFW、SIV、THO、TSC、UEI、UFI、VNI、YUG及びZON、又はこれらのいずれか二つ以上の混合及び/又は連晶から成る群より選択される骨格型コード(FTC)により表される骨格構造を有し得る。好ましくは、小細孔モレキュラーシーブは、CHA、LEV、AEI、AFX、ERI、LTA、SFW、KFI、DDR及びITEからなる群より選択されるFTCにより表される骨格構造を有する。より好ましくは、小細孔モレキュラーシーブは、CHA及びAEIからなる群より選択されるFTCにより表される骨格構造を有する。小細孔モレキュラーシーブは、FTC CHAにより表される骨格構造を有し得る。小細孔モレキュラーシーブは、FTC AEIにより表される骨格構造を有し得る。小細孔モレキュラーシーブがゼオライトであり、FTC CHAにより表される骨格を有するとき、ゼオライトはチャバザイトであり得る。
【0210】
モレキュラーシーブが中細孔モレキュラーシーブであるとき、中細孔モレキュラーシーブは、AEL、AFO、AHT、BOF、BOZ、CGF、CGS、CHI、DAC、EUO、FER、HEU、IMF、ITH、ITR、JRY、JSR、JST、LAU、LOV、MEL、MFI、MFS、MRE、MTT、MVY、MWW、NAB、NAT、NES、OBW、-PAR、PCR、PON、PUN、RRO、RSN、SFF、SFG、STF、STI、STT、STW、-SVR、SZR、TER、TON、TUN、UOS、VSV、WEI及びWEN、又はそれら二つ以上の混合及び/又は連晶からなる群より選択される骨格型コード(FTC)により表される骨格構造を有し得る。好ましくは、中細孔モレキュラーシーブは、FER、MEL、MFI及びSTTからなる群より選択されるFTCにより表される骨格構造を有する。より好ましくは、中細孔モレキュラーシーブは、FER及びMFIからなる群より選択されるFTC、特にMFIにより表される骨格構造を有する。中細孔モレキュラーシーブがゼオライトであり、FTC FER又はMFIにより表される骨格を有するとき、ゼオライトは、フェリエライト、シリカライト又はZSM-5であり得る。
【0211】
モレキュラーシーブが大細孔モレキュラーシーブであるとき、大細孔モレキュラーシーブは、AFI、AFR、AFS、AFY、ASV、ATO、ATS、BEA、BEC、BOG、BPH、BSV、CAN、CON、CZP、DFO、EMT、EON、EZT、FAU、GME、GON、IFR、ISV、ITG、IWR、IWS、IWV、IWW、JSR、LTF、LTL、MAZ、MEI、MOR、MOZ、MSE、MTW、NPO、OFF、OKO、OSI、-RON、RWY、SAF、SAO、SBE、SBS、SBT、SEW、SFE、SFO、SFS、SFV、SOF、SOS、STO、SSF、SSY、USI、UWY及びVET、又はこれら二つ以上の混合及び/又は連晶からなる群より選択される骨格型コード(FTC)により表される骨格構造を有し得る。好ましくは、大細孔モレキュラーシーブは、AFI、BEA、MAZ、MOR及びOFFからなる群より選択されるFTCにより表される骨格構造を有する。より好ましくは、大細孔モレキュラーシーブは、BEA、MOR及びMFIからなる群より選択されるFTCにより表される骨格構造を有する。大細孔モレキュラーシーブがゼオライトであり、FTC BEA、FAU又はMORにより表される骨格を有するとき、ゼオライトは、ベータゼオライト、フォージャサイト、ゼオライトY、ゼオライトX又はモルデナイトであり得る。
【0212】
一般に、モレキュラーシーブは小細孔モレキュラーシーブであることが好ましい。
【0213】
モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物は、好ましくは、遷移金属交換モレキュラーシーブを含む。遷移金属は、コバルト、銅、鉄、マンガン、ニッケル、パラジウム、白金、ルテニウム及びレニウムからなる群より選択され得る。
【0214】
遷移金属は銅であり得る。銅交換モレキュラーシーブを含有するSCR触媒配合物の利点は、そのような配合物が優れた低温NOx還元活性(例えば、それは、鉄交換モレキュラーシーブの低温NOx還元活性よりも良好であることがある)を有することである。本発明のシステム及び方法は、あらゆる種類のSCR触媒を含み得るが、銅を含有するSCR触媒(「Cu-SCR触媒」)は、それらが硫酸化の影響に対して特に脆弱であるため、本発明のシステムからより著しい利益を受けることができる。Cu-SCR触媒配合物は、例えば、Cu交換SAPO-34、Cu交換CHAゼオライト、Cu交換AEIゼオライト又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0215】
遷移金属は、モレキュラーシーブの外面上の骨格外部位、又はモレキュラーシーブのチャネル、空洞若しくはケージ内に存在し得る。
【0216】
典型的には、遷移金属交換モレキュラーシーブは、遷移金属交換モレキュラーシーブの0.10から10重量%の量、好ましくは0.2から5重量%の量を含む。
【0217】
一般に、選択的触媒還元触媒は、0.5から4.0gin-3、好ましくは1.0から3.0 4.0gin-3の総濃度で選択的触媒還元組成物を含む。
【0218】
SCR触媒組成物は、金属酸化物系SCR触媒配合物とモレキュラーシーブ系SCR触媒配合物との混合物を含み得る。(a)金属酸化物系SCR触媒配合物は、チタニア(例えばTiO2)に担持されるバナジウムの酸化物(例えばV2O5)及び任意選択的にタングステンの酸化物(例えばWO3)を含み得るか、又は本質的にそれらからなり、且つ(b)モレキュラーシーブ系SCR触媒配合物は、遷移金属交換モレキュラーシーブを含み得る。
【0219】
SCR触媒がSCRFであるとき、フィルタリング基材は、好ましくは、ウォールフロー型フィルタ基材モノリスであり得る。ウォールフロー型フィルタ基材モノリス(例えばSCR-DPFのもの)は、典型的には、1平方インチ当たり(cpsi)60から400セルのセル密度を有する。ウォールフロー型フィルタ基材モノリスは、100から350cpsiのセル密度を有することが好ましく、より好ましくは200から300cpsiのセル密度を有することが好ましい。
【0220】
ウォールフロー型フィルタ基材モノリスは、0.20から0.50mm、好ましくは0.25から0.35mm(例えば約0.30mm)の壁厚(例えば平均内部壁厚)を有し得る。
【0221】
一般的に、コーティングされていないウォールフロー型フィルタ基材モノリスは、50から80%、好ましくは55から75%、より好ましくは60から70%の多孔率を有する。
【0222】
コーティングされていないウォールフロー型フィルタ基材モノリスは、典型的には少なくとも5μmの平均細孔サイズを有する。平均細孔サイズは、10から40μm、例えば15から35μm、より好ましくは20から30μmであることが好ましい。
【0223】
ウォールフロー型フィルタ基材モノリスは、対称的なセル設計又は非対称的なセル設計を有し得る。
【0224】
一般にSCRFに関しては、選択的触媒還元組成物は、ウォールフロー型フィルタ基材モノリスの壁内に配置される。加えて、選択的触媒還元組成物は、入口チャネルの壁上及び/又は出口チャネルの壁上に配置され得る。
【0225】
ブレンド
本発明の実施態様は、(1)担体上の白金族金属と(2)SCR触媒とのブレンドを含み得る。いくつかの実施態様では、ブレンド内で、SCR触媒の担体上の白金族金属に対する重量比は、約3:1から約300:1;約3:1から約250:1;約3:1から約200:1;約4:1から約150:1;約5:1から約100:1;約6:1から約90:1;約7:1から約80:1;約8:1から約70:1;約9:1から約60:1;約10:1から約50:1;約3:1;約4:1;約5:1;約6:1;約7:1;約8:1;約9:1;約10:1;約15:1;約20:1;約25:1;約30:1;約40:1;約50:1;約75:1;約100:1;約125:1;約150:1;約175:1;約200:1;約225:1;約250:1;約275:1;又は約300:1である。この重量比は、ブレンドがPNAを含む実施態様では、PNAからの白金族金属を含み得る。
【0226】
NOx吸着体(PNA)
NOx吸着体(PNA)は、金属含有モレキュラーシーブ又はセリア担持パラジウムを含む。PNAが金属含有モレキュラーシーブを含むとき、金属は、セリウム、クロム、コバルト、銅、鉄、ランタン、マンガン、モリブデン、ニッケル、ニオブ、パラジウム、タングステン、銀、バナジウム、及び亜鉛、並びにそれらの混合物からなる群より選択され得る。いくつかの実施態様では、金属は、コバルト、マンガン、パラジウム又は亜鉛である。いくつかの実施態様では、金属はパラジウム又は亜鉛である。いくつかの実施態様では、SCR触媒中の金属は銅であり、PNA中の金属はパラジウムである。PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、SCR触媒中のモレキュラーシーブの記載において上に記載されるようなアルミノシリケート(例えばゼオライト)、アルミノホスフェート、又はシリコアルミノホスフェートを含み得る。SCR触媒が金属含有モレキュラーシーブを含むとき、SCR触媒中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブと同一である可能性があるか、又は、SCR触媒中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブとは異なる可能性がある。いくつかの実施態様では、同一の配合物及び/又は成分は、PNA及びSCR触媒の両方として機能し得る。
【0227】
特定の実施態様では、PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、モレキュラーシーブ上のパラジウム及び銅を含む。いくつかの実施態様では、PNAは、モレキュラーシーブ上のパラジウム及び鉄を含む。
【0228】
PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、SCR触媒において上で記載されるような小細孔、中細孔、又は大細孔であり得る。PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、好ましくは、SCR触媒において上で記載されるような小細孔モレキュラーシーブである。小細孔モレキュラーシーブは、ACO、AEI、AEN、AFN、AFT、AFX、ANA、APC、APD、ATT、CDO、CHA、DDR、DFT、EAB、EDI、EPI、ERI、GIS、GOO、IHW、ITE、ITW、LEV、LTA、KFI、MER、MON、NSI、OWE、PAU、PHI、RHO、RTH、SAT、SAV、SIV、THO、TSC、UEI、UFI、VNI、YUG、及びZON、並びにそれらの混合物又は連晶からなる群より選択される骨格型を含み得る。好ましくは、小細孔モレキュラーシーブは、チャバザイト(CHA)又はAEIである。好ましい中細孔モレキュラーシーブは、FER、MEL、MFI及びSTTを含む。好ましい大細孔モレキュラーシーブは、AFI、BEA、MAZ、MOR及びOFFを含む。いくつかの実施態様では、金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、5から100のSARを有するアルミノシリケート又はアルミノホスフェートを含む。パラジウム含有モレキュラーシーブが、パラジウム含有シリコアルミノホスフェートであるとき、好ましくは、シリコアルミノホスフェートは5%から15%のシリカを含む。いくつかの実施態様では、モレキュラーシーブがアルミノシリケート骨格を有する(例えば、モレキュラーシーブがゼオライトである)とき、モレキュラーシーブは、5から200(例えば10から200)、好ましくは10から100(例えば10から30、又は20から80)、例えば12から40、又は15から30のSARを有し得る。いくつかの実施態様では、適切なモレキュラーシーブは、>200;>600;又は>1200のSARを有する。いくつかの実施態様では、モレキュラーシーブは、約1500から約2100のSARを有する。
【0229】
PNA中の金属は、0.01から20wt.%の濃度で存在し得る。金属含有モレキュラーシーブは、約0.5から約4.0g/in3の濃度で触媒物品に存在し得る。
【0230】
SCR触媒とNOX吸着体触媒の混合物
本発明の触媒物品は、SCR触媒とNOx吸着体触媒(PNA)の混合物を含み得る。いくつかの実施態様では、PNAがSCR/ASCブレンドに含まれるとき等に、混合物はASCを含み得る。
【0231】
いくつかの実施態様では、触媒物品は、SCR触媒及びPNAを含むことができ、SCR触媒は、金属がセリウム、銅、鉄、及びマンガン、並びにそれらの混合物から選択される、金属含有モレキュラーシーブを含み、PNAは、金属がパラジウム又は銀、及びそれらの混合物から選択される、金属含有モレキュラーシーブを含み、SCR触媒及びPNAは、同一のモレキュラーシーブを含み、SCR触媒の金属とPNAの金属はどちらも、モレキュラーシーブ中で交換及び/又は置換されている。PNAは、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む。
【0232】
いくつかの実施態様では、SCR触媒及びPNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、アルミノシリケート、アルミノホスフェート、又はシリコアルミノホスフェートを含み得る。PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、好ましくは、小細孔モレキュラーシーブである。いくつかの実施態様では、PNA中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブは、ACO、AEI、AEN、AFN、AFT、AFX、ANA、APC、APD、ATT、CDO、CHA、DDR、DFT、EAB、EDI、EPI、ERI、GIS、GOO、IHW、ITE、ITW、LEV、LTA、KFI、MER、MON、NSI、OWE、PAU、PHI、RHO、RTH、SAT、SAV、SIV、THO、TSC、UEI、UFI、VNI、YUG、及びZON、並びにそれらの混合物又は連晶からなる群より選択される骨格型を含む。いくつかの実施態様では、モレキュラーシーブは、AEI又はCHA骨格型を含む。
【0233】
SCR触媒及びPNAを含む触媒物品を調製する方法であって、SCR触媒は、金属がセリウム、銅、鉄、及びマンガン、並びにそれらの混合物から選択される、金属含有モレキュラーシーブを含み、PNAは、金属がパラジウム又は銀、及びそれらの混合物から選択される、金属含有モレキュラーシーブを含み、SCR触媒及びPNAは、同一のモレキュラーシーブを含み、SCR触媒の金属とPNAの金属はどちらも、モレキュラーシーブ中で交換及び/又は置換されている、方法が記載される。いくつかの実施態様では、方法は:(a)セリウム、銅、鉄及びマンガン、並びにこれらの混合物からなる群より選択される第1の金属を、モレキュラーシーブに添加して、第1の金属を含有するモレキュラーシーブを形成すること;(b)第1の金属を含有するモレキュラーシーブをか焼して、第1のか焼されたモレキュラーシーブを形成すること;(c)パラジウム又は銀、及びこれらの混合物からなる群より選択される第2の金属を、第1のか焼されたモレキュラーシーブに添加して、第1の金属及び第2の金属を含有するモレキュラーシーブ形成すること、並びに(d)第1の金属及び第2の金属を含有するモレキュラーシーブをか焼することを含む。方法は、工程(a1)及び(c1)をさらに含むことができ、工程(a1)は、第1の金属を含有するモレキュラーシーブを乾燥させることを含み、工程(c1)は、第1の金属及び第2の金属を含有するモレキュラーシーブを乾燥させることを含む。工程(a)及び(c)、第1及び第2の金属を添加することは、含浸、吸着、イオン交換、初期湿潤、析出、噴霧乾燥等の一又は複数により実施され得る。
【0234】
触媒物品は、上記の組成を有するSCR触媒及びPNAを含むことができ、(a)PNA中のモレキュラーシーブがSCR触媒中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブと同一であるとき、PNA中の金属とSCR触媒中の金属は、モレキュラーシーブと組み合わされているか、又は(b)PNA中のモレキュラーシーブがSCR触媒中の金属含有モレキュラーシーブ中のモレキュラーシーブとは異なるとき、PNA中の金属は、NOx吸着体触媒中のモレキュラーシーブとの第1の組み合わせにあり、SCR触媒中の金属は、SCR触媒中のモレキュラーシーブとの第2の組み合わせにあり、第1の組み合わせ及び第2の組み合わせは、第3の組み合わせに存在する。触媒物品は、どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含む。好ましくは、PNA中の金属はパラジウムである。いくつかの実施態様では、SCR触媒中の金属は銅であり、PNA中の金属はパラジウムであり、モレキュラーシーブは、チャバザイト又はAEIである。パラジウムは、噴霧乾燥により又は硝酸Pdを含浸させることにより、モレキュラーシーブ中に導入され得る。モレキュラーシーブは、熱水的にエイジングされ得る。触媒物品は、炭化水素-SCR活性をさらに含み得る。触媒物品は、炭化水素SCRにより貯蔵されたNOxを還元し得る。いくつかの実施態様では、銅ローディングは、物品の総重量に基づき、0.1から10.0wt.%である。いくつかの実施態様では、パラジウムローディングは、物品の総重量に基づき、0.01から20.0wt.%である。
【0235】
SCR触媒及びPNAが組み合わされる実施態様では、SCR触媒とPNAは、約10:1から約1:10;約9:1から約1:9;約8:1から約1:8;約7:1から約1:7;約6:1から約1:6;約5:1から約1:5;約4:1から約1:4;約3:1から約1:3;約2:1から約1:2;約10:1;約9:1;約8:1;約7:1;約6:1;約5:1;約4:1;約3:1;約2:1;約1:1;約1:2;約1:3;約1:4:約1:5;約1:6;約1:7;約1:8;約1:9;又は約1:10の重量比で存在する。
【0236】
DOC
本発明の触媒物品及びシステムは、一又は複数のディーゼル酸化触媒を含み得る。酸化触媒、及び特にディーゼル酸化触媒(DOC)が、当該技術分野でよく知られている。酸化触媒は、COをCO2に酸化し、気相炭化水素(HC)及びディーゼル微粒子の有機フラクション(可溶性有機成分)をCO2とH2Oに酸化させるように設計されている。典型的な酸化触媒は、アルミナ、シリカ-アルミナ、及びゼオライトなどの高表面積の無機酸化物担体上白金及び任意選択的にパラジウムも含む。
【0237】
基材
本発明の触媒はそれぞれ、フロースルー基材又はフィルタ基材をさらに含み得る。一実施態様では、触媒は、フロースルー又はフィルタ基材上にコーティングされてもよく、好ましくは、ウォッシュコート法を使用して、フロースルー又はフィルタ基材上に堆積される。
【0238】
SCR触媒とフィルタの組み合わせは、選択的触媒還元フィルタ(SCRF触媒)として知られている。SCRF触媒は、SCR及びパーティキュレートフィルタの機能性を組み合わせた単一基材装置であり、所望の本発明の実施態様に適している。本出願を通じたSCR触媒についての記載及び言及は、必要に応じて、SCRF触媒も含むと理解される。
【0239】
フロースルー又はフィルタ基材は、触媒/吸着体成分を含有することができる基材である。好ましくは、基材は、セラミック基材又は金属基材である。セラミック基材は、任意の好適な耐火材料、例えばアルミナ、シリカ、チタニア、セリア、ジルコニア、マグネシア、ゼオライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸塩、及びメタロアルミノケイ酸塩(コーディエライト及びスポジュメンなど)又はそれらの任意の2種以上の混合物若しくは混合酸化物から作られていてもよい。コーディエライト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム及び炭化ケイ素が特に好ましい。
【0240】
金属基材はいかなる好適な金属から作られてもよく、特に、チタンとステンレス鋼のような耐熱性の金属及び金属合金でも、他の微量金属に加えて、鉄、ニッケル、クロム、及び/又はアルミニウムを含むフェライト合金でもよい。
【0241】
フロースルー基材は、好ましくは基材を軸方向に通り、基材の入口又は出口から基材全体に延びる多くの小さな平行する薄壁で囲まれたチャネルのあるハニカム構造を有するフロースルーモノリスである。基材のチャンネル断面は、いかなる形状でもよいが、好ましくは正方形、シヌソイド形、三角形、長方形、六角形、台形、円形又は楕円形である。フロースルー基材は、多孔度が高い場合があり、これにより、触媒が基材壁内を貫通することが可能になる。
【0242】
好ましくは、フィルタ基材は、ウォールフロー型モノリスフィルタである。ウォールフロー型フィルタのチャネルは交互に閉塞しており、それによって、排気ガス流が、入口からチャネルに入り、その後チャネルを貫流して、出口につながる異なるチャネルからフィルタを出ることが可能になる。排気ガス流内の粒子は、ゆえに、フィルタに捕捉される。
【0243】
触媒/吸着体は、ウォッシュコート法等の任意の既知の手段によって、フロースルー又はフィルタ基材に添加され得る。
【0244】
還元剤/尿素インジェクタ
システムは、SCR及び/又はSCRF触媒の上流の排気システムに窒素還元剤を導入するための手段を備え得る。排気システム中へ窒素還元剤を導入するための手段はSCR又はSCRF触媒のすぐ上流にある(例えば、窒素還元剤を導入するための手段とSCR又はSCRF触媒との間に介在する触媒は存在しない)ことが好ましい場合がある。
【0245】
還元剤は、排気ガスの中へ還元剤を導入するための、いずれかの好適な手段によって、流れている排気ガスに加えられる。適切な手段には、インジェクタ、噴霧器、又は供給装置が含まれる。そのような手段は当該技術分野でよく知られている。
【0246】
システムにおける使用のための窒素還元剤は、尿素、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びギ酸アンモニウムからなる群より選択されるアンモニア自体、ヒドラジン、又はアンモニア前駆体であり得る。尿素が特に好ましい。
【0247】
排気システムはまた、その中のNOxを還元するための、排気ガスの中への還元剤の導入を制御する手段も備えうる。好ましい制御手段は、電子制御装置、任意選択的にエンジン制御装置を含み、NO還元触媒の下流に位置するNOxセンサを更に備え得る。
【0248】
有益性
本発明の触媒物品は、PNAを含まないこと以外は一般的に同等である触媒物品と比較して、利点を含む多くの有益性を提供し得る。本発明の触媒物品は、排気システム内のEGR回路の削減又は除去を可能することができ、これは、燃費及び出力の改善、並びに炭化水素及び粒子状物質の排出の低下において有益であり得る。さらに、本発明の触媒物品は、触媒物品がエンジン後の近位連結位置に置かれているとき、SCR触媒と比較して同等又は同等に近いNO変換を提供し得る。触媒物品は、NH3下噴射中、SCR触媒と比較して、同等又は同等に近いN2O形成を提供し得る。本発明の触媒物品は、NH3上噴射中、著しく削減されたN2O形成を提供し得る。本発明の触媒物品は、尿素下噴射条件下でSCR/DOC触媒として機能すると言われることがあるが、余分なNH3が存在するとき、高いNH3選択性を有するSCR/ASC/DOCとして機能する。本発明の触媒物品は、単一ブロック中でSCR/ASC/DOC機能性を達成することができ、これは空間が限定されているときに特に望ましい。加えて、触媒物品は、エンジンの熱スウィングに対する高速応答を提供する可能性があり、これは、コールドスタート期間中のNOx変換に有益であり得る。触媒物品は、尿素噴射温度に到達する前にNOx貯蔵を提供し、追加のコールドスタートNOx制御を提供し得る。いくつかの実施態様では、触媒物品は、コールドスタート中にHC貯蔵を提供し得る。
【0249】
どちらもモレキュラーシーブ上の白金族金属及び卑金属を含むPNAを含む触媒物品は、上記の他にもさらなる有益性を提供し得る。そのような触媒では、SCR及びPNAの機能性は、同じモレキュラーシーブに組み合わされ、それによりウォッシュコートローディング及び背圧を減少させ得る。そのような触媒は、炭化水素SCR活性を提供し、PNA成分とSCR成分との間の温度差を最小化し得る。
【0250】
いくつかの実施態様では、近位連結触媒の高速ウォームアップにより、PNA成分のNOx貯蔵容量は、エンジン→PNA/DOC→フィルタ→SCR/ASCを有する構成よりもはるかに低い可能性がある。いくつかの実施態様では、同一のブリックでNOxの放出及び変換が生じるため、PNA成分のNOx放出温度は、エンジン→PNA/DOC→フィルタ→SCR/ASCを有する構成よりもはるかに低い可能性がある。
【0251】
いくつかの実施態様では、アンモニア:NOx比が≧1であるとき、且つ触媒物品に入る排気流の温度が≦180℃であるとき、第1のブロックとして本発明の触媒を有するシステムで最適な利点が得られる。これらの条件中、すなわちコールドスタート期間中、下流SCR/ASCは冷たすぎて活性にならない可能性がある。触媒物品に入る排気流が≧180℃であるようにシステムがウォームアップすると、アンモニア:NOx比は>0.5であるのが最適であり、触媒が最小量のN2O生成で最大量のNOxを変換するのを可能にする。高アンモニア:NOx比のコールドスタート期間及び一時的なNH3スリップ事象中、本発明の触媒物品は、別個/追加のASC成分を用いずに、余分なNH3をN2に選択的に酸化することができる。
【0252】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「ある(a)」、「ある(an)」及び「その(the)」は、文脈に相反することが明記されていない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば「触媒(a catalyst)」についての言及は、2つ以上の触媒の混合物などを含む。
【0253】
「アンモニアスリップ」という用語は、SCR触媒を通過する未反応アンモニアの量を意味する。
【0254】
用語「担体」とは、触媒が固定されている材料を意味する。
【0255】
用語「か焼する」又は「か焼」とは、空気中又は酸素中で材料を加熱することを意味する。この定義は、IUPACのか焼の定義と一致するものである。(IUPAC. Compendium of Chemical Terminoology, 2nd ed. (the 「Gold Book」). Compiled by A. D. McNaught and A. Wilkinson. Blackwell Scientific Publications, Oxford (1997).XMLオンライン修正バージョン:http://goldbook.iupac. org(2006-)、創作者M. Nic、J. Jirat、B. Kosata;改訂者A. Jenkins. ISBN 0-9678550-9-8. doi:10.1351/ goldbook.)金属塩を分解し、触媒内の金属イオンの交換を促進し、触媒を基材に接着させるために、か焼が行われる。か焼に用いられる温度は、か焼される材料中の成分に応じて決まり、一般に、約400℃から約900℃の間でおよそ1から8時間の間である。いくつかの事例では、か焼は約1200℃までの温度で行われうる。本明細書に記載の方法を含む用途では、か焼は、一般に、約400℃から約700℃の温度でおよそ1から8時間の間、好ましくは約400℃から約650℃の温度でおよそ1から4時間の間、行われる。
【0256】
さまざまな数値要素の1つ又は複数の範囲が提供される場合、その一つ又は複数の範囲は、別記されない限り、その値を含めることができる。
【0257】
用語「N2選択性」は、アンモニアの窒素への変換率を意味する。
【0258】
「ディーゼル酸化触媒」(DOC)、「ディーゼル発熱触媒」(DEC)、「NOx吸収体」、「SCR/PNA」(選択的触媒還元/受動的NOx吸着体)、コールドスタート触媒」(CSC)、及び「三元触媒」(TWC)という用語は、燃焼プロセスからの排気ガスを処理するために使用されるさまざまなタイプの触媒を記載するために使用される、当該技術分野において周知の用語である。
【0259】
用語「白金族金属」又は「PGM」は、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、及びイリジウムを指す。白金族金属は好ましくは、白金、パラジウム、ルテニウム又はロジウムである。
【0260】
用語「下流」及び「上流」は、排気ガスの流れが基材又は物品の入口端から出口端に向かう触媒又は基材の配向を表す。
【0261】
以下の実施例は本発明の単なる例示であり、当業者は本発明の精神及び特許請求の範囲内にある多くのバリエーションを認識するであろう。
【実施例0262】
実施例1
ゼオライト上3.3%Cuを有する、標準的なSCR触媒を調製した。ゼオライト上2%Pd/2%Cuを有するPNA-SCR-ASC触媒も調製した。各触媒のNOx貯蔵を以下の条件下で測定した:167ppmのC
3H
6(C1=500ppm)、200ppmのNO及び200ppmのCO、5%のH
2O、5%のCO
2、及び10%のH
2O下、150℃で5分間。結果は
図45に示されており、これは、ゼオライト上2%Pd/2%Cuが著しく高いNOx貯蔵容量を提供することを実証している。反対に、標準的なSCR触媒は、NOxを全く吸着しない。
【0263】
実施例2
ASC最下層のPdCuゼオライトのSCRの機能性は、主にNO捕捉剤として使用され、NH3酸化中のN2O形成を減少させると考えられている。PdCuゼオライト上に貯蔵されたNOxは、放出中に最下層又は最上SCR層のPdCuゼオライト上で変換することができる(NH3注入が行われている場合)。
【0264】
実施例1に記載の触媒を以下の条件下で調製及び試験した:167ppmのC
3H
6(C1=500ppm)、200ppmのNO及び200ppmのCO、5%のH
2O、5%のCO
2、及び10%のH
2O下、150℃で5分間、その後、200ppmのNH
3を注入し(180℃から開始)、500℃まで上昇させる。
図46に示すように、NH
3の注入は180℃で開始し、NOxの濃度は、標準的なSCR触媒(3.3%Cuゼオライト)で大幅に減少し、250から450℃の間では、ほぼ100%がN
2に変換し、350℃まででは、約60%がNOxに累積的に変換する。反対に、
図46bは、多量のNOxが低温(150℃)でPNA-SCR-ASC触媒に吸収されることを示し、それにより、改善されたコールドスタート性能を実証している。続く温度上昇の段階中、NH
3の注入が行われているとき、温度が180℃に達する前に、貯蔵されたNOxの特定の部分が放出され始める。250~350℃の間では最大のNOx変換が生じ、350℃まででは約30%のNOxが累積的に変換する。
【0265】
次に、全体的なNOx変換を改善するために、2:1のANR、180℃で、2倍の量のNH
3をシステムに注入した。PNA-SCR-ASC触媒を以下の条件下で試験した:167ppmのC
3H
6(C1=500ppm)、200ppmのNO及び200ppmのCO、5%のH
2O、5%のCO
2、及び10%のH
2O下、150℃で5分間、その後、400ppmのNH
3を注入し(180℃から開始)、500℃まで上昇させる。結果を
図47に示す。350℃までの累積NOx変換率は44%に改善されるが、より多くのN
2Oが生成され、NH
3スリップはより高くなる。
【0266】
さらに、最下層のPdは、ASC成分のHC/CO変換を改善し、DOC触媒のPGMローディング又はサイズ要件を低減する。