(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025404
(43)【公開日】2023-02-22
(54)【発明の名称】半導体装置およびウエハ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3205 20060101AFI20230215BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
H01L21/88 J
H01L21/88 Z
H01L21/88 T
H01L21/66 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021130622
(22)【出願日】2021-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000154325
【氏名又は名称】住友電工デバイス・イノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】菱田 武司
【テーマコード(参考)】
4M106
5F033
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106AD05
4M106AD06
4M106AD23
5F033GG01
5F033GG02
5F033MM30
5F033VV05
5F033VV07
5F033XX03
5F033XX37
(57)【要約】
【課題】小型化可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、基板10と、前記基板下に設けられた金属層と、前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する貫通孔20を介し、前記金属層と各々接続され、前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第2電極が接続される第1パッドと、を備える半導体素子と、前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆うように前記基板上に設けられ、前記第1パッドの少なくとも一部を露出する第1開口を有し、前記複数の第1電極に重なる開口を有さない保護膜と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板下に設けられた金属層と、
前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する貫通孔を介し、前記金属層と各々接続され、前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第2電極が接続される第1パッドと、を備える半導体素子と、
前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆うように前記基板上に設けられ、前記第1パッドの少なくとも一部を露出する第1開口を有し、前記複数の第1電極に重なる開口を有さない保護膜と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記第1開口内の前記第1パッドの上面に針跡が設けられ、前記第1電極の上面には針跡が設けられていない請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体素子は、前記基板上に設けられた複数のゲートフィンガと、前記複数のゲートフィンガが接続される第2パッドと、を備え、
前記複数の第1電極は複数のソースフィンガであり、前記複数の第2電極は複数のドレインフィンガであり、
前記複数のゲートフィンガは、前記複数のソースフィンガの1つと前記複数のドレインフィンガの1つとの間に各々挟まれ、
前記保護膜は、前記複数のゲートフィンガを覆い、前記第2パッドの少なくとも一部を露出する第2開口を有する請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2開口内の前記第2パッドの上面に針跡が設けられている請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数の第1電極は、3個以上の第1電極である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
複数のチップがそれぞれ形成されるべき複数の領域を有する基板と、
前記基板下に設けられた第1金属層と、
前記基板を貫通する第1貫通孔を介し各々前記第1金属層と接続され前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記複数の第2電極が接続されるパッドと、を各々備え、前記複数の領域における前記基板上にそれぞれ対応して設けられた複数の半導体素子と、
前記複数の領域以外における前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する第2貫通孔を介し前記第1金属層と電気的に接続する第2金属層と、
前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆い、前記パッドの少なくとも一部および前記第2金属層の少なくとも一部を覆わない保護膜と、
を備えるウエハ。
【請求項7】
前記第2金属層は前記ウエハの周縁領域に設けられている請求項6に記載のウエハ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置およびウエハに関し、例えば半導体素子を有する半導体装置およびウエハに関する。
【背景技術】
【0002】
基板に貫通孔を形成し基板上に形成された半導体素子の電極のうち1つの電極を基板の貫通孔を介し基板の下面の金属層に接続する技術が知られている(例えば特許文献1)。ウエハに形成された半導体素子に上方から針を接触させ半導体素子の特性を測定することが知られている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-17647
【特許文献1】特開2018-146444
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウエハ状態において半導体素子の特性を測定する場合、半導体素子の複数の電極に接続された、ウエハ表面のパッドにバイアス印加用もしくは信号印加用の針を接触させる。このため、貫通孔を介し基板の下面の金属層に接続されたバイアスを印加もしくは信号を印加するためのパッドもウエハ表面に電極にも針を接触させるパッドを設けることになる。よって、チップが大型化する。
【0005】
本開示は、上記課題に鑑みなされたものであり、小型化可能な半導体装置およびウエハを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態は、基板と、前記基板下に設けられた金属層と、前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する貫通孔を介し、前記金属層と各々接続され、前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第2電極が接続される第1パッドと、を備える半導体素子と、前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆うように前記基板上に設けられ、前記第1パッドの少なくとも一部を露出する第1開口を有し、前記複数の第1電極に重なる開口を有さない保護膜と、を備える半導体装置である。
【0007】
本開示の一実施形態は、複数のチップがそれぞれ形成されるべき複数の領域を有する基板と、前記基板下に設けられた第1金属層と、前記基板を貫通する第1貫通孔を介し各々前記第1金属層と接続され前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記複数の第2電極が接続されるパッドと、を各々備え、前記複数の領域における前記基板上にそれぞれ対応して設けられた複数の半導体素子と、前記複数の領域以外における前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する第2貫通孔を介し前記第1金属層と電気的に接続する第2金属層と、前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆い、前記パッドの少なくとも一部および前記第2金属層の少なくとも一部を覆わない保護膜と、を備えるウエハである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、小型化可能な半導体装置およびウエハを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施例1に係る半導体装置の平面図である。
【
図6】
図6は、実施例1におけるウエハの金属層34付近の拡大平面図である。
【
図7】
図7は、実施例1におけるウエハの断面図である。
【
図8A】
図8Aは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図8B】
図8Bは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図8C】
図8Cは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図8D】
図8Dは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図9】
図9は、実施例1における半導体装置の測定方法を示す平面図である。
【
図12】
図12は、比較例1に係る半導体装置の平面図である。
【
図13】
図13は、比較例2に係る半導体装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
【0011】
[本開示の実施形態の詳細]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態は、基板と、前記基板下に設けられた金属層と、前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する貫通孔を介し、前記金属層と各々接続され、前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第2電極が接続される第1パッドと、を備える半導体素子と、前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆うように前記基板上に設けられ、前記第1パッドの少なくとも一部を露出する第1開口を有し、前記複数の第1電極に重なる開口を有さない保護膜と、を備える半導体装置である。これにより、小型化が可能となる。
(2)前記第1開口内の前記第1パッドの上面に針跡が設けられ、前記第1電極の上面には針跡が設けられていないことが好ましい。
(3)前記半導体素子は、前記基板上に設けられた複数のゲートフィンガと、前記複数のゲートフィンガが接続される第2パッドと、を備え、前記複数の第1電極は複数のソースフィンガであり、前記複数の第2電極は複数のドレインフィンガであり、前記複数のゲートフィンガは、前記複数のソースフィンガの1つと前記複数のドレインフィンガの1つとの間に各々挟まれ、前記保護膜は、前記複数のゲートフィンガを覆い、前記第2パッドの少なくとも一部を露出する第2開口を有することが好ましい。
(4)前記第2開口内の前記第2パッドの上面に針跡が設けられていることが好ましい。
(5)前記複数の第1電極は、3個以上の第1電極であることが好ましい。
(6)本開示の一実施形態は、複数のチップがそれぞれ形成されるべき複数の領域を有する基板と、前記基板下に設けられた第1金属層と、前記基板を貫通する第1貫通孔を介し各々前記第1金属層と接続され前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記複数の第2電極が接続されるパッドと、を各々備え、前記複数の領域における前記基板上にそれぞれ対応して設けられた複数の半導体素子と、前記複数の領域以外における前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する第2貫通孔を介し前記第1金属層と電気的に接続する第2金属層と、前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆い、前記パッドの少なくとも一部および前記第2金属層の少なくとも一部を覆わない保護膜と、を備えるウエハである。これにより、小型化が可能となる。
(7)前記第2金属層は前記ウエハの周縁領域に設けられていることが好ましい。
【0012】
本開示の実施形態にかかる半導体装置およびウエハの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0013】
[実施例1]
図1は、実施例1に係る半導体装置の平面図である。
図2から
図4は、それぞれ
図1のA-A断面図~C-C断面図である。基板10の上面の法線方向をZ方向、各フィンガの延伸方向をY方向、各フィンガの幅方向をX方向とする。
【0014】
図1~
図4に示すように、半導体装置100では、基板10にトランジスタ40が設けられている。基板10は、基板10aと基板10a上に設けられた半導体層10bとを備えている。半導体層10bがイオン注入等により不活性化された領域が不活性領域であり、不活性化されていない領域が活性領域11である。基板10の下面に金属層22が設けられている。
【0015】
トランジスタ40は、マルチフィンガFET(Field Effect Transistor)であり、基板10上に設けられた、複数のソースフィンガ12、複数のドレインフィンガ14、複数のゲートフィンガ16、ドレインパッド15およびゲートパッド17を主に備えている。ソースフィンガ12とドレインフィンガ14は基板10上においてX方向に互い違いに配列されている。ゲートフィンガ16は、X方向においてソースフィンガ12とドレインフィンガ14との間に設けられている。ソースフィンガ12は基板10を貫通する貫通孔20を介し金属層22に電気的に接続され短絡されている。複数のドレインフィンガ14は+Y端においてドレインパッド15に共通に接続されている。複数のゲートフィンガ16は-Y端においてゲートパッド17に共通に接続されている。
【0016】
基板10上に、ソースフィンガ12、ドレインフィンガ14およびゲートフィンガ16を覆うように保護膜18が設けられている。保護膜18は、ドレインパッド15の少なくとも一部およびゲートパッド17の少なくとも一部を露出するそれぞれ開口19aおよび19bを有している。半導体装置100内の測定されたトランジスタ40においては、開口19aおよび19b内のドレインパッド15およびゲートパッド17上にそれぞれ針跡25aおよび25bが形成されている。針跡25aおよび25bは、トランジスタの特性を測定するための針がドレインパッド15およびゲートパッド17に接触した跡である。
【0017】
半導体装置100が窒化物半導体装置の場合、基板10aは例えばSiC基板、シリコン基板、GaN基板またはサファイア基板である。半導体層10bは例えばGaN層、AlGaN層および/またはInGaN層等の窒化物半導体層を含む。半導体装置がGaAs系半導体装置の場合、基板10aは例えばGaAs基板である。半導体層10bは例えばGaAs層、AlGaAs層および/またはInGaAs層等の砒化物半導体層を含む。ソースフィンガ12およびドレインフィンガ14は、金属膜であり、例えば基板10側から密着膜(例えばチタン膜)およびアルミニウム膜である。ゲートフィンガ16は、金属膜であり、例えば基板10側から密着膜(例えばニッケル膜)および金膜である。ドレインパッド15およびゲートパッド17は、それぞれドレインフィンガ14およびゲートフィンガ16と同じ金属膜と金属膜上に配線層(例えば金層)を備えている。金属層22は例えば基板10側から密着層および金層である。保護膜18は、例えば窒化シリコン膜または酸化シリコン膜等の無機絶縁膜またはポリイミド膜等の有機絶縁膜である。
【0018】
図5は、実施例1に係るウエハ平面図ある。
図5に示すように、ウエハ30の平面形状は円形状であり、一部にオリエンテーション・フラットが設けられている。ウエハ30のサイズは、3インチ、4インチまたは6インチ等である。ウエハ30の外周から所定距離の領域は非有効領域33である、非有効領域33の幅は例えば1mm~5mmである。非有効領域33の内側の領域は有効領域31である。有効領域31は、トランジスタ40が形成される領域である。非有効領域33に形成されたトランジスタ40は特性が保証されないため出荷されない。複数のトランジスタ40がそれぞれ形成されるべき複数のチップ領域32がX方向およびY方向にマトリックス状に設けられている。チップ領域32の大きさは例えば0.5mm~10mmである。ウエハ30の周縁部における非有効領域33に金属層34が設けられている。金属層34はウエハの円周に沿ってほぼ等間隔に3個設けられている。金属層34の個数は1個または複数であればよい。
【0019】
図6は、実施例1におけるウエハの金属層34付近の拡大平面図である。
図7は、実施例1におけるウエハの断面図である。
図7では、チップ領域32と金属層34が設けられた非有効領域33を示している。
図6および
図7に示すように、非有効領域33において、基板10を貫通する貫通孔21が設けられている。貫通孔21は複数設けられている。貫通孔21の個数は、後述するトランジスタ40の特性を測定するときに流れる電流の大きさにより適宜設定する。金属層34は、貫通孔21を介し金属層22に電気的に接続され短絡される。金属層34とトランジスタ40のソースフィンガ12とは金属層22を介し電気的に接続され短絡される。保護膜18は開口19cを有し、金属層34は開口19cから露出する。金属層34は例えば金層である。
【0020】
[実施例1の製造方法]
図8A~
図8Dは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図8Aに示すように、チップ領域32において基板10上にソースフィンガ12、ドレインフィンガ14およびゲートフィンガ16を例えば真空蒸着法およびリフトオフ法を用い形成する。このとき、ドレインパッド15およびゲートパッド17の一部の金属層を形成してもよい。これにより、トランジスタ40が形成される。基板10の厚さは例えば500μmである。
【0021】
図8Bに示すように、非有効領域33に金属層34を例えば電解めっき法を用い形成する。金属層34は、チップ領域32に電解めっき法を用い配線層(例えばドレインパッド15およびゲートパッド17)を形成するときに、電流を供給する電極として機能する。金属層34および配線層の形成は以下のように行う。まず、ウエハ30の全面にシード金属層を形成する。シード金属層は、例えば基板10側から密着層と低抵抗層(例えば金層)である。シード金属層上にパターニングされたマスク層(例えばフォトレジスト層)を形成する。このとき、金属層34および配線層を形成する領域にはマスク層は形成されていない。金属層34が形成されるべき領域からシード金属層に電流を供給することで、マスク層が形成されていないシード金属層上にめっき層を形成する。めっき層をマスクにシード金属層をエッチングする。これにより、金属層34と配線層とが形成される。基板10上にソースフィンガ12、ドレインフィンガ14、ゲートフィンガ16および金属層34を覆うように保護膜18を形成する。保護膜18に開口19a~19cを形成する。
【0022】
図8Cに示すように、基板10の下面を研削または研磨する。これにより、基板10を薄膜化する。基板10の厚さは例えば10μm~100μmである。
図8Dに示すように、基板10を貫通する貫通孔20および21を、例えばエッチング法を用い形成する。その後、基板10下および貫通孔20および21内に金属層22を例えば電解めっき法を用い形成する。金属層22の厚さは例えば5μm~50μmである。これにより、
図7に示したウエハが完成する。
【0023】
図9は、実施例1における半導体装置の測定方法を示す平面図である。
図10は、
図9のA-A断面図である。ステージ35には、グランド電位等の基準電位が供給される。ステージ35は、真空吸着等によりフレーム36を吸着する。フレーム36は、例えばステンレス等の金属板であり、ステージ35と電気的に接続され短絡されている。フレーム36の中央部に開口36aが形成されている。開口36a内にはシート37が張り付けられている。シート37は例えば絶縁性樹脂シートである。シート37上にウエハ30が張り付けられている。ウエハ30の金属層34の上面に金属ばね38が接触している。金属ばね38はフレーム36に固定され電気的に接続され短絡されている。これにより、金属層34には、金属ばね38、フレーム36およびステージ35を介し基準電位が供給される。
【0024】
半導体装置100においてトランジスタ40からの放熱性を向上させるため、ウエハ30は例えば10μm~100μmと非常に薄い。このため、ウエハ30は反ることがある。また、ウエハ30をステージ35上に直接接触させようとするとウエハ30が割れる可能性がある。このため、ウエハ30をシート37に張り付け、シート37をフレーム36に張り付ける。これにより、ウエハ30が反ること、およびウエハ30が割れることを抑制できる。しかし、ウエハ30をシート37に張り付けると、ウエハ30の下面の金属層22はステージ35と電気的に接続されない。そこで、ステージ35をフレーム36、金属ばね38を介し金属層34に電気的に接続させる。これにより、金属層34から貫通孔21、金属層22および貫通孔20を介しソースフィンガ12に基準電位が供給される。
【0025】
図11は、
図9のウエハ付近の拡大平面図である。
図11に示すように、ウエハ30の上面のチップ領域32aにおけるドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ針26aおよび26bを接触させる。金属層34から金属層22を介し、ソースフィンガ12に基準電位を供給し、針26aおよび26bからドレインパッド15およびゲートパッド17に電位を供給することで、チップ領域32aにおけるトランジスタ40のトランジスタ特性を測定できる。その後、針26aおよび26bをウエハ表面から持ち上げ、ステージ35を移動する。そして、チップ領域32bにおけるドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ針26aおよび26bを降ろし、針26aおよび26bをドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ接触させる。これにより、チップ領域32bにおけるトランジスタ40のトランジスタ特性を測定できる。同様に順次チップ領域32c~32eにおけるトランジスタ40の特性を測定する。
【0026】
チップ領域32に形成されたトランジスタ40の特性を測定した後、ウエハ30を切断することで、実施例1に係る半導体装置100が製造できる。例えば、トランジスタ40の測定結果により、半導体装置100を選別し、良品の半導体装置100を次工程に進め、不良品の半導体装置100を不良品として次工程に進めない。
【0027】
[比較例1]
ウエハ30が薄いためウエハ30の反りまたはウエハ30の割れを抑制するための方法として、ウエハ30を薄膜化する前にトランジスタの特性を測定する方法が考えられる。また、金属層22を形成した後に絶縁性シートにウエハ30を張り付けてトランジスタ40を測定することが考えられる。これらの場合には、ソースフィンガ12に基準電位を供給するため、ソースフィンガ12に針を接触させる。
【0028】
図12は、比較例1に係る半導体装置の平面図である。
図12に示すように、比較例1に係る半導体装置102では、ソースフィンガ12上の保護膜18に開口19dが設けられている。トランジスタ特性を測定するときには開口19dを介しソースフィンガ12に針を接触させる。このため、開口19d内のソースフィンガ12上に針跡25cが形成される。針をソースフィンガ12に接触させるためには、開口19dの幅は80μm~100μm程度が求められる。このため、ソースフィンガ12のX方向の幅が広くなる、これにより、半導体装置102のチップサイズが大きくなる。また、開口19dに導電性の異物が付着すると他のフィンガと短絡する可能性がある。さらに、貫通孔20および金属層22等に不良が存在する場合トランジスタ40の特性には反映されない。
【0029】
[比較例2]
図13は、比較例2に係る半導体装置の平面図である。
図12に示すように、比較例1に係る半導体装置104では、開口19dはX方向における両端のソースフィンガ12に設けられている。これにより、両端以外のソースフィンガ12のX方向における幅を狭くでき、比較例1よりチップサイズを小さくできる。しかし、両端以外のソースフィンガ12には針を接触できない。このため、ソースフィンガ12を電気的に接続する配線13を設ける。配線13はゲートフィンガ16と交差する。これにより、ゲート-ソース間の寄生キャパシタンスが大きくなり、トランジスタ40の高周波特性が劣化する。
【0030】
また、トランジスタ40はトランジスタとして動作する最小単位のレイアウトの単位トランジスタを複数含む構成である。単位トランジスタは、1本のゲートフィンガ16を1本のソースフィンガ12および1本のドレインフィンガ14で挟む。比較例2のようなレイアウトでは、X方向における両端の単位トランジスタと両端以外の単位トランジスタとが均等にならない。例えば、両端の単位トランジスタでは、ソースフィンガ12のX方向における幅が両端以外の単位トランジスタのソースフィンガ12の幅より大きい。この結果、トランジスタ40としての性能劣化につながるおそれがある。特に高周波信号で動作するトランジスタの場合には、個々の単位トランジスタにおいて高周波特性が異なることがある。これにより、トランジスタ40としての性能劣化が生じやすい。比較例2でのこの劣化を避けるためには、比較例1のようにすべてのソースフィンガ12上の保護膜18に、それぞれ開口19dが設けることが好ましい。比較例1では、チップサイズが大きくなってしまう。
【0031】
実施例1によれば、
図5のように、ウエハ30は、複数のチップ領域32における基板10上にそれぞれ対応して設けられた複数のトランジスタ40(半導体素子)を備えている。
図1~
図4のように、トランジスタ40において、複数のソースフィンガ12(第1電極)は、貫通孔20(第1貫通孔)を介し各々金属層22(第1金属層)と接続され、基板10上において互いに電気的に分離されている。ゲートフィンガ16(第2電極)は、複数のソースフィンガ12と互い違いに設けられている。ゲートパッド17(第1パッド)は、複数のゲートフィンガ16が接続される。
図5~
図7のように、金属層34(第2金属層)は、複数のチップ領域32以外における基板10上に設けられ、貫通孔21(第2貫通孔)を介し金属層22と電気的に接続されている。
図8A~
図8Dおよび
図7のように、上記ウエハ30を準備する。その後、
図9~
図11のように、少なくとも1つのチップ領域32におけるゲートパッド17に針26aを接触させ、金属層34に電位を供給することで、チップ領域32におけるトランジスタ40の特性を測定する。
【0032】
これにより、ソースフィンガ12に針を接触させなくてもトランジスタ40の特性を測定できる。よって、比較例1のように、針を接触させるためにソースフィンガ12の幅を広くしなくてもよい。よって、半導体装置100を小型化できる。また、比較例2のように、ソースフィンガ12を接続する配線13を設けなくてもよい。よって、ゲート-ソース間の寄生キャパシタンスを抑制でき、トランジスタ40の高周波特性を向上できる。さらに、開口19dに異物が付着することによる短絡を抑制できる。貫通孔20および金属層22に不良が存在する場合にトランジスタ40の特性に反映される。
【0033】
トランジスタ40の特性を測定する工程の前に、
図10のように、絶縁性シート37にウエハ30の下面および金属フレーム36の下面の一部を張り付ける。絶縁性シート37の下面と、金属フレーム36の下面のうち絶縁性シート37が張り付けられていない領域と、を、ステージ35上に接触させる。金属フレーム36と金属層34の上面とを電気的に接続する。これにより、ステージ35から金属フレーム36を介し金属層34に電位を供給できる。なお、ステージ35に金属ばね38のようなプローブを固定し、金属フレーム36を介さずに、金属層34に電位を供してもよい。
【0034】
このような製造方法を用い製造したウエハ30では、保護膜18は、複数のソースフィンガ12および複数のゲートフィンガ16を覆い、ゲートパッド17の少なくとも一部および金属層34の少なくとも一部を覆わない。これにより、ゲートパッド17に針26bを接触させ、金属層34に金属ばね38等のプローブを接触させることができる。
【0035】
図9のように、金属層34はウエハ30の周縁領域に設けられている。これにより、ウエハ30の外側から金属ばね38等のプローブを金属層34の上面に接触できる。また、
図3に示すように、金属層34を非有効領域33に設けることで、チップ領域32の数を減らさずに金属層34を設けることができる。
【0036】
図8Bのように、金属層34はドレインパッド15およびゲートパッド17等の配線層を電解めっき法により形成するための電極として用いる。これにより、金属層34を設ける工程を削減できる。
【0037】
このような製造方法を用い製造した半導体装置100では、
図1~
図4のように、保護膜18は、ゲートパッド17の少なくとも一部を露出する開口19b(第1開口)およびドレインパッド15の少なくとも一部を露出する開口19a(第2開口)を有する。これにより、ドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ針26aおよび26bを接触させることができる。また、比較例1および2に比べ半導体装置100を小型化できる。よって、開口19b内のゲートパッド17の上面に針跡25bが設けられ、開口19a内のドレインパッド15の上面に針跡25aが設けられる。また、保護膜18は、複数のソースフィンガ12に重なる開口を有さない。ソースフィンガ12の上面には針跡は設けられていない。
【0038】
比較例1の
図12のように、トランジスタ40におけるソースフィンガ12の個数が3個以上とき、両側以外のソースフィンガ12に針を接触させるため両側以外のソースフィンガ12のX方向の幅が広くなりチップサイズが大きくなる。また、比較例2の
図13のように、ソースフィンガ12の間を接続する配線13を設けると、トランジスタ40の高周波特性が劣化する。よって、ソースフィンガ12が3個以上、さらに4個以上または5個以上のとき、金属層34とソースフィンガ12とを金属層22を介し電気的に接続することが好ましい。
【0039】
実施例1では、半導体素子としてFETを例に説明した。半導体素子はFET以外のトランジスタでもよいし、トランジスタ以外の半導体素子でもよい。半導体素子がマルチフィンガFETの場合、ソースフィンガ12の本数が多くなる。また、ゲートフィンガ16がソースフィンガ12とドレインフィンガ14とに挟まれるため、比較例2のように、ゲートフィンガ16と配線13が交差し、ゲート-ソース寄生容量が大きくなる。よって、金属層34とソースフィンガ12とを金属層22を介し電気的に接続することが好ましい。
【0040】
基板10の厚さが100μm以下のとき、ウエハ30が反る。基板10の厚さが50μm以下、さらに30μm以下のとき、ウエハ30はさらに反る。よって、ウエハ30をステージ35に吸着することが難しくなる。そこで、金属層34とソースフィンガ12とを金属層22を介し電気的に接続することが好ましい。
【0041】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0042】
10、10a 基板
10b 半導体層
11 活性領域
12 ソースフィンガ(第1電極)
13 配線
14 ドレインフィンガ
15 ドレインパッド(第2パッド)
16 ゲートフィンガ(第2電極)
17 ゲートパッド(第1パッド)
18 保護膜
19a~19d 開口
20、21 貫通孔
22 金属層(第1金属層)
25a~25c 針跡
26a、26b 針
30 ウエハ
31 有効領域
32、32a~32f チップ領域
33 非有効領域
34 金属層(第2金属層)
35 ステージ
36a 開口
36 フレーム(金属フレーム)
37 シート(絶縁性シート)
38 金属ばね
40 トランジスタ
100、102、104 半導体装置
【手続補正書】
【提出日】2022-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板下に設けられた金属層と、
前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する貫通孔を介し、前記金属層と各々接続され、前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記基板上に設けられ、前記複数の第2電極が接続される第1パッドと、を備える半導体素子と、
前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆うように前記基板上に設けられ、前記第1パッドの少なくとも一部を露出する第1開口を有し、前記複数の第1電極に重なる開口を有さない保護膜と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記第1開口内の前記第1パッドの上面に針跡が設けられ、前記第1電極の上面には針跡が設けられていない請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体素子は、前記基板上に設けられた複数のドレインフィンガと、前記複数のドレインフィンガが接続される第2パッドと、を備え、
前記複数の第1電極は複数のソースフィンガであり、前記複数の第2電極は複数のゲートフィンガであり、
前記複数のゲートフィンガは、前記複数のソースフィンガの1つと前記複数のドレインフィンガの1つとの間に各々挟まれ、
前記保護膜は、前記複数のドレインフィンガを覆い、前記第2パッドの少なくとも一部を露出する第2開口を有する請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2開口内の前記第2パッドの上面に針跡が設けられている請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数の第1電極は、3個以上の第1電極である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
複数のチップがそれぞれ形成されるべき複数の領域を有する基板と、
前記基板下に設けられた第1金属層と、
前記基板を貫通する第1貫通孔を介し各々前記第1金属層と接続され前記基板上において互いに電気的に分離された複数の第1電極と、前記複数の第1電極と互い違いに設けられた複数の第2電極と、前記複数の第2電極が接続されるパッドと、を各々備え、前記複数の領域における前記基板上にそれぞれ対応して設けられた複数の半導体素子と、
前記複数の領域以外における前記基板上に設けられ、前記基板を貫通する第2貫通孔を介し前記第1金属層と電気的に接続する第2金属層と、
前記複数の第1電極および前記複数の第2電極を覆い、前記パッドの少なくとも一部および前記第2金属層の少なくとも一部を覆わない保護膜と、
を備えるウエハ。
【請求項7】
前記第2金属層は前記ウエハの周縁領域に設けられている請求項6に記載のウエハ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
【特許文献1】特開2020-17647
【特許文献2】特開2018-146444
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
【
図1】
図1は、実施例1に係る半導体装置の平面図である。
【
図5】
図5は、実施例1に係るウエハ平面図
である。
【
図6】
図6は、実施例1におけるウエハの金属層34付近の拡大平面図である。
【
図7】
図7は、実施例1におけるウエハの断面図である。
【
図8A】
図8Aは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図8B】
図8Bは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図8C】
図8Cは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図8D】
図8Dは、実施例1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【
図9】
図9は、実施例1における半導体装置の測定方法を示す平面図である。
【
図12】
図12は、比較例1に係る半導体装置の平面図である。
【
図13】
図13は、比較例2に係る半導体装置の平面図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
図5は、実施例1に係るウエハ平面図ある。
図5に示すように、ウエハ30の平面形状は円形状であり、一部にオリエンテーション・フラットが設けられている。ウエハ30のサイズは、3インチ、4インチまたは6インチ等である。ウエハ30の外周から所定距離の領域は非有効領域33である
。非有効領域33の幅は例えば1mm~5mmである。非有効領域33の内側の領域は有効領域31である。有効領域31は、トランジスタ40が形成される領域である。非有効領域33に形成されたトランジスタ40は特性が保証されないため出荷されない。複数のトランジスタ40がそれぞれ形成されるべき複数のチップ領域32がX方向およびY方向にマトリックス状に設けられている。チップ領域32の大きさは例えば0.5mm~10mmである。ウエハ30の周縁部における非有効領域33に金属層34が設けられている。金属層34はウエハの円周に沿ってほぼ等間隔に3個設けられている。金属層34の個数は1個または複数であればよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
図11は、
図9のウエハ付近の拡大平面図である。
図11に示すように、ウエハ30の上面のチップ領域32aにおけるドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ針26aおよび26bを接触させる。金属層34から金属層22を介し、ソースフィンガ12に基準電位を供給し、針26aおよび26bからドレインパッド15およびゲートパッド17に電位を供給することで、チップ領域32aにおけるトランジスタ40のトランジスタ特性を測定できる。その後、針26aおよび26bをウエハ表面から持ち上げ、ステージ35を移動する。そして、チップ領域32bにおけるドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ針26aおよび26bを降ろし、針26aおよび26bをドレインパッド15およびゲートパッド17にそれぞれ接触させる。これにより、チップ領域32bにおけるトランジスタ40のトランジスタ特性を測定できる。同様に順次チップ領域32c~
32fにおけるトランジスタ40の特性を測定する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
図12は、比較例1に係る半導体装置の平面図である。
図12に示すように、比較例1に係る半導体装置102では、ソースフィンガ12上の保護膜18に開口19dが設けられている。トランジスタ特性を測定するときには開口19dを介しソースフィンガ12に針を接触させる。このため、開口19d内のソースフィンガ12上に針跡25cが形成される。針をソースフィンガ12に接触させるためには、開口19dの幅は80μm~100μm程度が求められる。このため、ソースフィンガ12のX方向の幅が広くなる
。これにより、半導体装置102のチップサイズが大きくなる。また、開口19dに導電性の異物が付着すると他のフィンガと短絡する可能性がある。さらに、貫通孔20および金属層22等に不良が存在する場合
、トランジスタ40の特性には反映されない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
[比較例2]
図13は、比較例2に係る半導体装置の平面図である。
図13に示すように、
比較例2に係る半導体装置104では、開口19dはX方向における両端のソースフィンガ12に設けられている。これにより、両端以外のソースフィンガ12のX方向における幅を狭くでき、比較例1よりチップサイズを小さくできる。しかし、両端以外のソースフィンガ12には針を接触できない。このため、ソースフィンガ12を電気的に接続する配線13を設ける。配線13はゲートフィンガ16と交差する。これにより、ゲート-ソース間の寄生キャパシタンスが大きくなり、トランジスタ40の高周波特性が劣化する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
図9のように、金属層34はウエハ30の周縁領域に設けられている。これにより、ウエハ30の外側から金属ばね38等のプローブを金属層34の上面に接触できる。また、
図5に示すように、金属層34を非有効領域33に設けることで、チップ領域32の数を減らさずに金属層34を設けることができる。