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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025544
(43)【公開日】2023-02-22
(54)【発明の名称】金型加熱装置及び金型加熱方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/10 20060101AFI20230215BHJP
   B22C 9/06 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
H05B3/10 B
H05B3/10 A
B22C9/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021130854
(22)【出願日】2021-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】390018315
【氏名又は名称】メトロ電気工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520285880
【氏名又は名称】中部電力ミライズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000213297
【氏名又は名称】中部電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124420
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 清隆
(72)【発明者】
【氏名】吉原 寛美
(72)【発明者】
【氏名】小林 雅人
(72)【発明者】
【氏名】杉山 公英
(72)【発明者】
【氏名】河村 和彦
【テーマコード(参考)】
3K092
4E093
【Fターム(参考)】
3K092PP20
3K092QA02
3K092QB14
3K092VV22
4E093NB05
(57)【要約】
【課題】複雑な形状の製品のために複雑な形状となっている金型であっても、温度ムラの発生が抑制された状態で加熱可能な金型加熱装置、金型加熱方法を提供する。
【解決手段】金型加熱装置1は、金型の一部又は全部である加熱対象を載せる加熱器2と、加熱対象を覆うケース8と、を備えている。加熱器2は、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体を有する各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22を備えている。金型加熱装置1を用いた金型加熱方法は、加熱対象を、加熱対象におけるキャビティ面と反対側の面である底面が各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22側となるようにセットして加熱するものである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型の一部又は全部である加熱対象を載せる加熱器と、
前記加熱対象を覆うケースと、
を備えており、
前記加熱器は、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体を有する赤外線ヒータを備えている
ことを特徴とする金型加熱装置。
【請求項2】
前記加熱対象は、そのキャビティ面と反対側の面である底面に応じた形状の孔を有するプレートを介して、前記加熱器に載せられる
ことを特徴とする請求項1に記載の金型加熱装置。
【請求項3】
前記プレートは、補助孔を有している
ことを特徴とする請求項2に記載の金型加熱装置。
【請求項4】
前記プレートは、前記赤外線ヒータが露出する隙間を有する状態で載せられる
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の金型加熱方法。
【請求項5】
前記赤外線ヒータは、第1赤外線ヒータと、前記第1赤外線ヒータより発熱量が大きい第2赤外線ヒータと、を含んでおり、
前記第1赤外線ヒータ及び前記第2赤外線ヒータは、前記第2赤外線ヒータが端縁に配置される状態で並べられている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の金型加熱装置。
【請求項6】
前記第2赤外線ヒータは、前記第1赤外線ヒータの両側に配置される
ことを特徴とする請求項5に記載の金型加熱装置。
【請求項7】
金型の一部又は全部である加熱対象を、赤外線ヒータにより加熱する金型加熱方法であって、
加熱対象を、前記加熱対象におけるキャビティ面と反対側の面である底面が赤外線ヒータ側となるようにセットして加熱する
ことを特徴とする金型加熱方法。
【請求項8】
前記加熱対象は、底面を下側として、前記赤外線ヒータの上側に配置されている
ことを特徴とする請求項7に記載の金型加熱方法。
【請求項9】
前記加熱対象は、底面に応じた形状の孔を有するプレートを介して、前記赤外線ヒータに対しセットされる
ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の金型加熱方法。
【請求項10】
前記プレートは、補助孔を有している
ことを特徴とする請求項9に記載の金型加熱方法。
【請求項11】
前記プレートは、前記赤外線ヒータが露出する隙間を有する状態でセットされる
ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の金型加熱方法。
【請求項12】
前記加熱対象をセットした後、前記加熱対象を覆うケースをセットして、前記加熱対象を加熱する
ことを特徴とする請求項7ないし請求項11の何れかに記載の金型加熱方法。
【請求項13】
前記赤外線ヒータは、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体を有している
ことを特徴とする請求項7ないし請求項12の何れかに記載の金型加熱方法。
【請求項14】
前記赤外線ヒータは、第1赤外線ヒータと、前記第1赤外線ヒータより発熱量が大きい第2赤外線ヒータと、を含んでおり、
前記第1赤外線ヒータ及び前記第2赤外線ヒータは、前記第2赤外線ヒータが端縁に配置される状態で並べられている
ことを特徴とする請求項7ないし請求項13の何れかに記載の金型加熱方法。
【請求項15】
前記第2赤外線ヒータは、前記第1赤外線ヒータの両側に配置される
ことを特徴とする請求項14に記載の金型加熱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳型に塗型剤をコーティングする場合等に用いる金型加熱装置、及び金型加熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルミニウム鋳造用の鋳型への保温性塗型剤の塗布及び焼成について、特開2012-245561号公報(特許文献1)の[0022]には、下地塗型及び本塗型は、鋳型の表面温度を200~250℃として行うことが好ましいとされ、表面温度は、大気炉内で加熱、又はバーナで直接加熱、あるいは鋳型にヒータをセットして加熱することにより調製できる旨、開示されている。又、塗型を実施した後に、350~400℃の焼成を実施すれば、より好ましい旨、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-245561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の塗型剤の塗布における鋳型の加熱のうち、大気炉を用いるものは、燃料を要し、稼働状態のこまめな切替を行い難く、又消費エネルギーの抑制の余地があり、二酸化炭素の排出量の抑制の余地がある。
一方、バーナを用いるものは、バーナが大型であれば大気炉を用いる場合と同様であるし、バーナが小型であれば、鋳型の加熱に多くの時間を要し、又鋳型に温度ムラが発生して塗型剤のコーティングの質に影響する可能性がある。
他方、鋳型にヒータをセットするものは、アルミニウム製自動車エンジンの鋳型のように複雑な形状の鋳型に対し、ヒータを、温度ムラを抑制した状態でセットすることは困難である。
【0005】
そこで、本発明の主な目的は、複雑な形状の製品のために複雑な形状となっている金型であっても、温度ムラの発生が抑制された状態で加熱可能な金型加熱装置、金型加熱方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、金型加熱装置において、金型の一部又は全部である加熱対象を載せる加熱器と、前記加熱対象を覆うケースと、を備えており、前記加熱器は、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体を有する赤外線ヒータを備えていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記加熱対象は、そのキャビティ面と反対側の面である底面に応じた形状の孔を有するプレートを介して、前記加熱器に載せられることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記プレートは、補助孔を有していることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記プレートは、前記赤外線ヒータが露出する隙間を有する状態で載せられることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記赤外線ヒータは、第1赤外線ヒータと、前記第1赤外線ヒータより発熱量が大きい第2赤外線ヒータと、を含んでおり、前記第1赤外線ヒータ及び前記第2赤外線ヒータは、前記第2赤外線ヒータが端縁に配置される状態で並べられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記第2赤外線ヒータは、前記第1赤外線ヒータの両側に配置されることを特徴とするものである。
【0007】
請求項7に記載の発明は、金型の一部又は全部である加熱対象を、赤外線ヒータにより加熱する金型加熱方法であって、加熱対象を、前記加熱対象におけるキャビティ面と反対側の面である底面が赤外線ヒータ側となるようにセットして加熱することを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、上記発明において、前記加熱対象は、底面を下側として、前記赤外線ヒータの上側に配置されていることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、上記発明において、前記加熱対象は、底面に応じた形状の孔を有するプレートを介して、前記赤外線ヒータに対しセットされることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、上記発明において、前記プレートは、補助孔を有していることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、上記発明において、前記プレートは、前記赤外線ヒータが露出する隙間を有する状態でセットされることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、上記発明において、前記加熱対象をセットした後、前記加熱対象を覆うケースをセットして、前記加熱対象を加熱することを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、上記発明において、前記赤外線ヒータは、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体を有していることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、上記発明において、前記赤外線ヒータは、第1赤外線ヒータと、前記第1赤外線ヒータより発熱量が大きい第2赤外線ヒータと、を含んでおり、前記第1赤外線ヒータ及び前記第2赤外線ヒータは、前記第2赤外線ヒータが端縁に配置される状態で並べられていることを特徴とするものである。
請求項15に記載の発明は、上記発明において、前記第2赤外線ヒータは、前記第1赤外線ヒータの両側に配置されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の主な効果は、複雑な形状の金型であっても、温度ムラの発生が抑制された状態で加熱可能な金型加熱装置、金型加熱方法が提供されることである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る金型加熱装置1の斜視図である。
図2図1の主要部分の分解斜視図である。
図3図1における加熱器の(A)上面図,(B)前面図,(C)A-A線断面図,(D)B-B線断面図,(E)C-C線断面図である。
図4図3における第1赤外線ヒータ21の(A)上面図,(B)右側面図である。
図5】第1の加熱対象に係る金型加熱装置の(A)上面図,(B)後面図,(C)右側面図である。
図6】第1の加熱対象に係るプレートの(A)上面図,(B)後面図,(C)右側面図である。
図7】第2の加熱対象に係る金型加熱装置の(A)上面図,(B)後面図,(C)右側面図である。
図8】第2の加熱対象に係るプレートの(A)上面図,(B)後面図,(C)右側面図である。
図9】第3の加熱対象に係る金型加熱装置の(A)上面図,(B)後面図,(C)右側面図である。
図10】第3の加熱対象に係るプレートの(A)上面図,(B)後面図,(C)右側面図である。
図11】金型加熱装置の動作例(金型加熱方法の例)に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施の形態の例が、その変更例と共に、適宜図面に基づいて説明される。
尚、当該形態は、下記の例及び変更例に限定されない。
【0011】
図1は、本発明に係る金型加熱装置1の斜視図である。図2は、図1の主要部分の分解斜視図である。
金型加熱装置1は、加熱器2と、台車4と、第1の台6と、第2の台7と、ケース8と、プレート10と、制御部14と、を有する。
【0012】
加熱器2は、台車4に置かれている。
台車4は、ボディー4Bと、複数(4個)のキャスター4Cと、ハンドル4Hと、を有している。ボディー4Bは、水平板状であり、加熱器2を載せる。キャスター4Cは、ボディー4Bの四隅の下側にそれぞれ配置されている。ハンドル4Hは、枠状であり、ボディー4Bの一辺の上側に配置されている。台車4は、床Fの上に置かれている
尚、金型加熱装置1の方向に関し、ボディー4Bに対して加熱器2が配置される側は、上側である。又、ハンドル4Hの配置される側は、後側である。又、ユーザが前側を向いたときの右手側は、右側である。かような金型加熱装置1の方向は、説明の便宜上定められたものであり、各種の部材及び部分の移動並びに設置の態様等により、変化することがある。又、台車4は、省略されても良いし、金型加熱装置1の構成要素に含められなくても良い。
【0013】
図3(A)は、加熱器2の上面図である。図3(B)は、加熱器2の前面図である。図3(C)は、図3(A)のA-A線の断面図である。図3(D)は、図3(A)のB-B線の断面図である。図3(E)は、図3(A)のC-C線の断面図である。
加熱器2は、ハウジング20と、複数(9本)の第1赤外線ヒータ21と、複数(6本)の第2赤外線ヒータ22と、を有する。
【0014】
ハウジング20は、本体ハウジング24と、前ハウジング26と、後ハウジング28と、を有する。
本体ハウジング24は、本体ハウジング外郭24Aと、複数の断熱板24Bと、複数(4本)の脚24Cと、複数(2枚)の脚板24Dと、を有する。
本体ハウジング外郭24Aは、金属製であり、上方に開放された箱状である。
各断熱板24Bは、断熱材で形成された板状の部材である。断熱材は、繊維方向の揃った繊維状シリカ系物質を含む層材を、複数、互いに繊維方向が異なる状態で積層したものである。各断熱板24Bは、白色であり、赤外線を反射する。各断熱板24Bは、本体ハウジング外郭24Aの内面(上下左右底の5面)を覆うように配置されている。尚、断熱材は、他のものであっても良い。各断熱板24Bは、単層板であっても良い。各断熱板24Bは、白色でなくても良い。各断熱板24Bは、赤外線の反射率が低いものであっても良い。
脚24Cは、本体ハウジング24の下面の四隅から、下方に突出している。
各脚板24Dは、前後上下に広がっている。脚板24Dは、本体ハウジング24の下面の左右辺縁から、下方に突出している。各脚板24Dの突出高さは、各脚24Cの突出高さと揃っている。
前ハウジング26は、金属製であり、後方に開放された箱状である。前ハウジング26は、本体ハウジング24の前側に取り付けられている。前ハウジング26は、複数のスリット26Aと、複数(3箇所)のコネクタ装着孔26Bと、を有している。
後ハウジング28は、金属製であり、前方に開放された箱状である。後ハウジング28は、本体ハウジング24の後側に取り付けられている。後ハウジング28は、複数のスリット28Aを有している。
【0015】
各第1赤外線ヒータ21は、前後方向に延び、同一の仮想平面内に属する状態で左右方向に並べられている。
各第2赤外線ヒータ22は、前後方向に延びている。各第2赤外線ヒータ22は、右端の第1赤外線ヒータ21の右側に複数(3本)配置されると共に、左端の第1赤外線ヒータ21の右側に複数(3本)配置される。各第2赤外線ヒータ22は、各第1赤外線ヒータ21と同一の仮想平面内に属する状態で左右方向に並べられている。
尚、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の少なくとも何れかは、同一の仮想平面に属さないように左右方向に並べられても良い。又、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の少なくとも何れかは、例えば、左右方向に延び、前後方向に並べられても良い。更に、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の少なくとも何れかの本数は、上記の本数から増減されても良い。全ての第2赤外線ヒータ22が省略されても良い。各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の少なくとも何れかの配置は、各第1赤外線ヒータ21の左右両側に同数の第2赤外線ヒータ22が配置されるものから変更されても良い。
【0016】
図4(A)は、第1赤外線ヒータ21の上面図である。図4(B)は、第1赤外線ヒータ21の右側面図である。
各第1赤外線ヒータ21は、石英ガラス製の外管30と、炭素質発熱体32と、石英ガラス製の複数(2本)の内管33と、がいし34と、複数(4本)の内部導線36と、内部接続部37と、複数(2本)のヒータ導線38と、を有する。
【0017】
外管30は、左右に延びる管状であり、より詳しくは円筒状である。外管30の前端部は、水平な平板状部30Fを有する。
外管30内には、不活性ガス(例えばアルゴンガス)が封入される。
外管30は、赤外線を通す。
尚、外管30における平板状部30F及び不活性ガスの封入の少なくとも一方は、省略されても良い。
【0018】
炭素質発熱体32は、外管30内に配置される。炭素質発熱体32は、外管30より内部配線スペース分だけ短い長さを有している。
炭素質発熱体32は、複数(2枚)の炭素質板32Pから形成される。炭素質発熱体32は、水平な姿勢となっている。尚、炭素質発熱体32の姿勢は、水平以外であっても良い。又、炭素質板32Pは、第1赤外線ヒータ21毎に1枚であっても良いし、3枚以上であっても良い。
各炭素質板32Pは、内管33内に配置される。第1赤外線ヒータ21は、外管30と各内管33により、二重管構造を具備する。各内管33により、隣接する炭素質板32P間でのショートが抑制され、又炭素質板32Pが個別に保護される。各内管33内には、不活性ガス(例えばアルゴンガス)が封入される。尚、外管30と内管33との間において、不活性ガスが封入されなくても良い。内管33における不活性ガスの封入は、省略されても良い。炭素質発熱体32は、一重管構造あるいは三重以上の管構造で保護されても良い。
各炭素質板32Pは、左右端部を除く全体において前後両側から等間隔で交互に同じ長さのスリットが入れられる。よって、各炭素質板32Pの中央部、即ち炭素質発熱体32の中央部は、蛇行する形状となっている。2枚の炭素質板32Pは、左右に並べられている。蛇行形状の図示は、図4以外では省略されている。尚、蛇行形状は、炭素質発熱体32の中央部に配置されなくても良い。又、蛇行形状の配置は、炭素質板32P毎に異なっても良い。蛇行形状は、1つの炭素質板32Pにおいて、複数箇所配置されても良い。
炭素質発熱体32は、通電により赤外線を放射する。炭素質発熱体32は、特に蛇行形状部分において電気抵抗が他の部分より増すため、主に蛇行形状部分において、赤外線を放射し、発熱する。
【0019】
がいし34は、円柱状である。がいし34は、耐熱性及び絶縁性を有する。
がいし34は、外管30の平板状部30Fの外側に設けられる。
がいし34は、2つの内部導線36を支持する内部導線支持部である。又、がいし34は、2つのヒータ導線38を支持するヒータ導線支持部である。
尚、がいし34は、平板状部30Fの外側以外に配置されても良い。
【0020】
各内部導線36は、導電性を有する。各内部導線36は、外管30内に配置される。又、各内部導線36の前後方向における内方側部分は、対応する内管33内に配置される。各内管33は、対応する各内部導線36により支持される。
第1の内部導線36は、炭素質発熱体32の右の炭素質板32Pの前端部に対し、右の内管33の前部内で電気的に接続される。第2の内部導線36は、炭素質発熱体32の右の炭素質板32Pの後端部に対し、右の内管33の後部内で電気的に接続される。第3の内部導線36は、炭素質発熱体32の左の炭素質板32Pの後端部に対し、左の内管33の後部内で電気的に接続される。第2の内部導線36と第3の内部導線36とは、各内管33外であって外管30内に配置された内部接続部37で接続されている。内部接続部37は、外管30に支持され、炭素質板32P、各内部導線36、及び各内管33の少なくとも何れかを直接又は間接的に支持する。第4の内部導線36は、炭素質発熱体32の左の炭素質板32Pの前端部に対し、左の内管33の前部内で電気的に接続される。
第1の内部導線36及び第2の内部導線36は、右の内管33に対応する。第3の内部導線36及び第4の内部導線36は、左の内管33に対応する。
第1の内部導線36の前端部と第4の内部導線36の前端部とは、平板状部30F内に配置されている。2つの炭素質板32Pは、各内部導線36及び内部接続部37により、直列に接続される。
【0021】
各ヒータ導線38は、被覆部及びその内部に配置された導線部を有する。各導線部は、導電性を有する。
第1のヒータ導線38の導線部は、第1の内部導線36と電気的に接続されている。第1のヒータ導線38は、第1の内部導線36との接続部からがいし34(平板状部30F)内を通過し、前方に延びる。
第2のヒータ導線38の導線部は、第4の内部導線36と電気的に接続されている。第2のヒータ導線38は、第4の内部導線36との接続部からがいし34(平板状部30F)内を通過し、前方に延びる。
尚、各ヒータ導線38の配置は、上述のもの以外であっても良い。例えば、ヒータ導線38と内部導線36との接続部は、平板状部30F内以外に配置されても良い。又、各ヒータ導線38は、上下に配置されても良い。
【0022】
各第1赤外線ヒータ21の炭素質発熱体32は、各ヒータ導線38及び各内部導線36を通じて電力の供給を受けると、点灯して赤外線を放射し、電力量に応じた発熱量で発熱する。
外管30、内管33、各がいし34、各内部導線36、及び各ヒータ導線38は、非発熱部である。即ち、電力により積極的に発熱する炭素質発熱体32以外のものは、炭素質発熱体32から熱を受けて間接的に発熱するものの、発熱部とはならない。
【0023】
各第2赤外線ヒータ22の構成は、各第1赤外線ヒータ21の構成と、最大許容発熱量をより大きくするための炭素質発熱体32の構成においてのみ相違する。
各第2赤外線ヒータ22の炭素質発熱体32では、互いに隣接するスリットの間隔が、各第1赤外線ヒータ21の炭素質発熱体32における当該間隔より広い。又、各第2赤外線ヒータ22の炭素質発熱体32の肉厚(上下方向の大きさ)は、各第1赤外線ヒータ21の炭素質発熱体32の肉厚より厚い。これにより、各第2赤外線ヒータ22に印加可能な最大許容電力(例えば1本当たり3.0kW)は、各第1赤外線ヒータ21に印加可能な最大許容電力(例えば1本当たり1.6kW)より大きくなり、各第2赤外線ヒータ22の最大許容発熱量は、各第1赤外線ヒータ21の最大許容発熱量より大きくなる。
【0024】
各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22は、本体ハウジング24に保持される。本体ハウジング24の前面及び後面は、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22が通過するための孔を有している。
各第1赤外線ヒータ21の蛇行形状部分及び各第2赤外線ヒータ22の蛇行形状部分は、本体ハウジング24内に配置されており、上方へ露出している。各第1赤外線ヒータ21の蛇行形状部分の上部及び各第2赤外線ヒータ22の蛇行形状部分の上部において発生した赤外線は、そのまま上方へ向かう。他方、各第1赤外線ヒータ21の蛇行形状部分の上部及び各第2赤外線ヒータ22の蛇行形状部分の上部において発生した赤外線は、本体ハウジング24底面の断熱板24Bにより反射され、上方に向かう。
各第1赤外線ヒータ21の前端部及び各第2赤外線ヒータ22の前端部は、前ハウジング26内に配置されている。前ハウジング26の各コネクタ装着孔26Bには、図示されないコネクタがそれぞれ装着される。又、前ハウジング26内には、複数(3個)の端子台40が設けられている。各第1赤外線ヒータ21の各ヒータ導線38及び各第2赤外線ヒータ22の各ヒータ導線38は、前ハウジング26における、対応する端子台40及び対応するコネクタを介して、制御部14に接続されている。各第1赤外線ヒータ21は、3本ずつデルタ結線され、各第2赤外線ヒータ22は、3本ずつデルタ結線される。尚、他の結線方法が採用されても良い。
各第1赤外線ヒータ21の後端部及び各第2赤外線ヒータ22の後端部は、後ハウジング28内に配置されている。
【0025】
第1の台6は、台車4及びその上の加熱器2の右側に配置されている。第1の台6の天面の上下方向における位置は、加熱器2の上面の上下方向における位置に、隣接し、あるいは一致している。第1の台6は、耐熱性を有する。尚、第1の台6は、省略されても良い。
【0026】
第2の台7は、台車4及びその上の加熱器2の左側に配置されている。第2の台7の天面の上下方向における位置は、加熱器2の上面の上下方向における位置に、隣接し、あるいは一致している。第2の台7は、耐熱性を有する。尚、第2の台7は、省略されても良い。
【0027】
ケース8は、下方に開放された箱状である。ケース8は、複数の金属板を含む中空の外郭に断熱材を充填したジャケット構造を有している。断熱材は、アルカリアースシリケート(AES)ウールを、製造工程で繊維を層状に積層しながらニードルパンチングを行い、繊維を絡ませブランケット状に形状保持したものである。尚、断熱材は、他のものであっても良い。断熱材は、ブロック状とされ、外郭に嵌め込まれても良い。断熱材は、外郭の内面に貼り付けても良い。断熱材は、断熱板24Bのものと同じであっても良い。
ケース8は、右端ケース部8Rと、第1中間ケース部8Cと、第2中間ケース部8Dと、左端ケース部8Lと、を有する。これらの上面には、それぞれ2つずつ、取っ手42が設けられる。各取っ手42は、ケース8の上面から間隔を置いて左右方向に延びる部分と、その左右両側の下部とケース8の上面とをつなぐ上下方向に延びる部分とを有する。各取っ手42により、右端ケース部8R、第1中間ケース部8C、第2中間ケース部8D、及び左端ケース部8Lは、それぞれクレーン(図示略)に吊り下げ易くなり、移動し及び設置し易くなる。
右端ケース部8Rは、左方及び下方に開放した箱状である。第1中間ケース部8C及び第2中間ケース部8Dは、左方、右方及び下方に開放した箱状である。左端ケース部8Lは、右方及び下方に開放した箱状である。ケース8は、互いに分離可能な複数のケース部を含むため、加熱対象Wが加熱器2の上方に置かれていても、加熱対象Wへの接触が抑制された状態で、加熱対象Wを覆うように設置し易い。
ケース8は、加熱器2、第1の台6、及び第2の台7の上に置かれる。より詳しくは、右端ケース部8Rは、第1の台6の上に置かれる。第1中間ケース部8C及び第2中間ケース部8Dは、加熱器2の本体ハウジング24(の前後の壁)の上に置かれる。左端ケース部8Lは、第2の台7の上に置かれる。
【0028】
図5(A)は、第1の加熱対象WAに係る金型加熱装置1の上面図である。図5(B)は、第1の加熱対象WAに係る金型加熱装置1の後面図である。図5(C)は、第1の加熱対象WAに係る金型加熱装置1の右側面図である。図6(A)は、第1の加熱対象WAに係るプレート10Aの上面図である。図6(B)は、第1の加熱対象WAに係るプレート10Aの後面図である。図6(C)は、第1の加熱対象WAに係るプレート10Aの右側面図である。
図7(A)は、第2の加熱対象WBに係る金型加熱装置1の上面図である。図7(B)は、第2の加熱対象WBに係る金型加熱装置1の後面図である。図7(C)は、第2の加熱対象WBに係る金型加熱装置1の右側面図である。図8(A)は、第2の加熱対象WBに係るプレート10Bの上面図である。図8(B)は、第2の加熱対象WBに係るプレート10Bの後面図である。図8(C)は、第2の加熱対象WBに係るプレート10Bの右側面図である。
図9(A)は、第3の加熱対象WCに係る金型加熱装置1の上面図である。図9(B)は、第3の加熱対象WCに係る金型加熱装置1の後面図である。図9(C)は、第3の加熱対象WCに係る金型加熱装置1の右側面図である。図10(A)は、第3の加熱対象WCに係るプレート10Cの上面図である。図10(B)は、第3の加熱対象WCに係るプレート10Cの後面図である。図10(C)は、第3の加熱対象WCに係るプレート10Cの右側面図である。
プレート10の形状は、加熱対象Wの形状等(種類)に基づいている。加熱対象Wは、第1の加熱対象WA、第2の加熱対象WB、及び第3の加熱対象WCの3種類を含んでいる。プレート10は、加熱対象Wの種類に応じ、第1のプレート10A、第2のプレート10B、及び第3のプレート10Cを含んでいる。以下、第1の加熱対象WA、第2の加熱対象WB、及び第3の加熱対象WCを総称しあるいは代表して加熱対象Wと言及されることがあり、同様に第1のプレート10A、第2のプレート10B、及び第3のプレート10C総称しあるいは代表してプレート10と言及されることがある。
加熱対象Wは、自動車エンジンのシリンダーヘッドに係るアルミニウム(合金を含む)製の金型(鋳型)である。
プレート10は、加熱器2(本体ハウジング24)の上側に配置される。プレート10は、第1の台6、及び第2の台7の上に置かれる。プレート10は、金属製である。
【0029】
第1の加熱対象WAは、2つ有り、左の型WAL及び右の型WARである。左の型WALのキャビティ面(型嵌合部側の面)は、右の型WARのキャビティ面より大きい。
第1のプレート10Aは、ベース部10ABと、前壁部10AFと、後壁部10ARと、第1のプレート孔10AXと、第2のプレート孔10AYと、第1の壁部10A1と、第2の壁部10A2と、第3の壁部10A3と、第4の壁部10A4と、第1のプレート補助孔10AJと、第2のプレート補助孔10AKと、を有する。
ベース部10ABは、水平であり、板状である。
前壁部10AFは、ベース部10ABの上面前辺から上方に突出しており、左右方向に延びている。後壁部10ARは、ベース部10ABの上面後辺から上方に突出しており、左右方向に延びている。
第1のプレート孔10AXは、ベース部10ABの左部に設けられる。第2のプレート孔10AYは、ベース部10ABの右部に設けられる。第1のプレート孔10AXは、第2のプレート孔10AYより大きい。
第1の壁部10A1は、第1のプレート孔10AXの左側において、ベース部10ABの上面から上方に突出している。第1の壁部10A1は、前後方向に延びている。第1の壁部10A1における前後方向の長さは、第1のプレート孔10AXにおける前後方向の長さと同様であり、より詳しくは前者の長さは後者の長さより僅かに長い。第2の壁部10A2は、第1のプレート孔10AXの前側において、ベース部10ABの上面から上方に突出している。第2の壁部10A2は、左右方向に延びている。第2の壁部10A2における左右方向の長さは、第1のプレート孔10AXにおける左右方向の長さと同様であり、より詳しくは前者の長さは後者の長さより僅かに短い。
第3の壁部10A3は、第2のプレート孔10AYの右側において、ベース部10ABの上面から上方に突出している。第3の壁部10A3は、前後方向に延びている。第3の壁部10A3における前後方向の長さは、第2のプレート孔10AYにおける前後方向の長さと同様であり、より詳しくは前者の長さは後者の長さより僅かに長い。第4の壁部10A4は、第2のプレート孔10AYの前側において、ベース部10ABの上面から上方に突出している。第4の壁部10A4は、左右方向に延びている。第4の壁部10A4における左右方向の長さは、第2のプレート孔10AYにおける左右方向の長さと同様であり、より詳しくは前者の長さは後者の長さより僅かに長い。
第1のプレート補助孔10AJは、ベース部10ABの左部であって、第1の壁部10A1の左側に設けられる。第2のプレート補助孔10AKは、ベース部10ABの右部であって、第2の壁部10A2の右側に設けられる。尚、第1のプレート補助孔10AJ及び第2のプレート補助孔10AKの少なくとも一方は、省略されても良い。又、第1のプレート補助孔10AJの配置、形状及び大きさ、並びに第2のプレート補助孔10AKの配置、形状及び大きさの少なくとも何れかは、上述のものから変更されても良い。
【0030】
第1の加熱対象WAのうち、左の型WALは、第1のプレート孔10AXの上に、キャビティ面を上にして、即ち左の型WALの底面WALF(キャビティ面の主要部と反対側の面)を下にして置かれる。左の型WALの底面WALF(周縁部を除く)は、上方から見て、第1のプレート孔10AX内に入っている。左の型WALの長辺を含む一面は、第1の壁部10A1に接しており、左の型WALの短辺を含む一面は、第2の壁部10A2に接している。第1の壁部10A1及び第2の壁部10A2の少なくとも一方により、左の型WALの第1のプレート孔10AXに対する位置決めが、一層正確になされる。
第1の加熱対象WAのうち、右の型WARは、第2のプレート孔10AYの上に、キャビティ面を上にして、即ち右の型WARの底面WARFを下にして置かれる。右の型WARの底面WARF(周縁部を除く)は、上方から見て、第2のプレート孔10AY内に入っている。右の型WARの長辺を含む一面は、第3の壁部10A3に接しており、右の型WARの短辺を含む一面は、第4の壁部10A4に接している。第3の壁部10A3及び第4の壁部10A4の少なくとも一方により、右の型WARの第2のプレート孔10AYに対する位置決めが、一層正確になされる。
第1のプレート補助孔10AJ及び第2のプレート補助孔10AKは、第1の加熱対象WAと重ならず、第2赤外線ヒータ22の上方に位置する。第1のプレート補助孔10AJ及び第2のプレート補助孔10AKは、熱を通過させるための孔である。
【0031】
第2の加熱対象WBは、下の型である。下の型のキャビティ面は、左の型WAL及び右の型WARのキャビティ面より大きい。
第2のプレート10Bは、ベース部10BBと、前壁部10BFと、後壁部10BRと、プレート孔10BXと、壁部10B1と、第1のプレート補助孔10BJと、第2のプレート補助孔10BKと、第3のプレート補助孔10BLと、第4のプレート補助孔10BMと、を有する。
ベース部10BBは、水平であり、板状である。
前壁部10BFは、ベース部10BBの上面前辺から上方に突出しており、左右方向に延びている。後壁部10BRは、ベース部10BBの上面後辺から上方に突出しており、左右方向に延びている。
プレート孔10BXは、ベース部10BBの中央部に設けられる。プレート孔10BXは、第1のプレート10Aにおける第1のプレート孔10AX、及び第2のプレート孔10AYより大きい。
壁部10B1は、プレート孔10BXの右側において、ベース部10BBの上面から上方に突出している。壁部10B1は、前後方向に延びている。壁部10B1における前後方向の長さは、プレート孔10BXにおける前後方向の長さと同様であり、より詳しくは前者の長さは後者の長さと同等である。
第1のプレート補助孔10BJは、ベース部10BBの左前部に設けられる。第2のプレート補助孔10BKは、ベース部10BBの右前部に設けられる。第3のプレート補助孔10BLは、ベース部10BBの左後部に設けられる。第4のプレート補助孔10BMは、ベース部10BBの右後部に設けられる。尚、第1~第4のプレート補助孔10BJ~10BMの少なくとも何れかは、省略されても良い。又、第1~第4のプレート補助孔10BJ~10BMの配置、形状及び大きさの少なくとも何れかは、上述のものから変更されても良い。
【0032】
第2の加熱対象WBは、プレート孔10BXの上に、キャビティ面を上にして、即ち底面WBFを下にして置かれる。第2の加熱対象WBの底面WBF(周縁部を除く)は、上方から見て、プレート孔10BX内に入っている。第2の加熱対象WBの短辺を含む一面は、壁部10B1に接している。壁部10B1により、第2の加熱対象WBのプレート孔10BXに対する位置決めが、一層正確になされる。
第1~第4のプレート補助孔10BJ~10BMは、何れも第2の加熱対象WBと重ならず、第2赤外線ヒータ22の上方に位置する。第1のプレート補助孔10BJ、第2のプレート補助孔10BK、第3のプレート補助孔10BL、及び第4のプレート補助孔10BMは、熱を通過させるための孔である。
【0033】
第3の加熱対象WCは、複数(4本)の気筒に対応する複数(4本)の中子としてのピンWCPを含む。全てのピンWCPは、1つのスタンドWCSに、1列に並ぶように立てて入れられる。スタンドWCSの下面には、ピンWCPの底面WCPFと同様の大きさの孔が複数(4つ)開けられており、各ピンWCPの底面WCPFは、孔により、下方に露出している。スタンドWCSは、加熱用であり、金型に含まれない。
第3のプレート10Cは、ベース部10CBと、前壁部10CFと、後壁部10CRと、第1のプレート孔10CWと、第2のプレート孔10CXと、第3のプレート孔10CYと、第4のプレート孔10CZと、壁部10C1と、を有する。
ベース部10CBは、水平であり、板状である。
前壁部10CFは、ベース部10CBの上面前辺から上方に突出しており、左右方向に延びている。後壁部10CRは、ベース部10CBの上面後辺から上方に突出しており、左右方向に延びている。
第1のプレート孔10CWないし第4のプレート孔10CZは、ベース部10CBの中央部において、左右方向に一列に並ぶように設けられる。
壁部10C1は、最も左の第1のプレート孔10CWの左側において、ベース部10CBの上面から上方に突出している。壁部10C1は、前後方向に延びている。壁部10C1における前後方向の長さは、スタンドWCSにおける前後方向の長さと同様であり、より詳しくは前者の長さは後者の長さと同等である。
第3のプレート10Cにおける前後方向の寸法は、第1のプレート10A及び第2のプレート10Bの各前後方向の寸法より短い。加熱器2の上に配置された第3のプレート10Cの前方には、第1赤外線ヒータ21及び第2赤外線ヒータ22が第3のプレート10Cに遮られず(ケース8内で)露出する第1の隙間GA1が存在する。又、加熱器2の上に配置された第3のプレート10Cの後方には、第1赤外線ヒータ21及び第2赤外線ヒータ22が(ケース8内で)露出する第2の隙間GA2が存在する。尚、第1の隙間GA1及び第2の隙間GA2の少なくとも一方は、省略されても良い。又、第1の隙間GA1の配置、形状及び大きさ、並びに第2の隙間GA2の配置、形状及び大きさの少なくとも何れかは、上述のものから変更されても良い。更に、第3のプレート10Cに、1以上のプレート補助孔が設けられても良い。
【0034】
第3の加熱対象WCは、第1のプレート孔10CWないし第4のプレート孔10CZの上に、キャビティ面を上にして、即ち底面WCPFを下にして置かれる。各ピンWCPの底面WCPF(周縁部を除く)は、上方から見て、対応する第1のプレート孔10CWないし第4のプレート孔10CZの何れかの内部に入っている。スタンドWCSの一部は、壁部10C1に接している。壁部10C1により、第3の加熱対象WCの第1のプレート孔10CWないし第4のプレート孔10CZに対する位置決めが、一層正確になされる。
第1の隙間GA1及び第2の隙間GA2は、第3の加熱対象WCと重ならない。
【0035】
以下、各種の底面WALF,WARF,WBF,WCPFは、総称的に底面WFと呼ばれることがある。
又、各種のプレート孔10AX,10AY,10BX,10CW,10CX,10CY,10CZは、総称的にプレート孔10Xと呼ばれることがある。
更に、各種のプレート補助孔10AJ,10AK,10BJ,10BK,10BL,10BMは、総称的にプレート補助孔10Kと呼ばれることがある。
【0036】
制御部14は、加熱器2外に設けられる。尚、制御部14は、加熱器2と一体に設けられても良い。又、制御部14は、金型加熱装置1の構成要素に含められなくても良い。
制御部14は、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22への電力の供給を制御する。電力は、図示されない電源から供給される。
【0037】
以下、このような金型加熱装置1の動作例(金型加熱方法の例)が説明される。
図11は、当該動作例に係るフローチャートである。
ユーザは、塗型における予熱及び塗型剤の焼き付けに関し、加熱対象Wを昇温するために金型加熱装置1を使用する。尚、予熱が省略されても良い。又、金型加熱装置1は、焼き付け後の製品成形の予熱等、他の金型加熱に用いられても良い。
塗型剤焼き付け前の予熱における加熱対象Wの加熱状態は、厳密には塗型剤の種類等によるところ、ここでは、一般的な塗型剤に鑑み、加熱対象Wが、200℃以上250℃以下の温度範囲内の主温度に対して、どの部分においても±40℃以内となる程度に温度ムラがなく均一に昇温されるものとする。
予熱の事前の状態(初期状態)として、ケース8は加熱器2の上から外され、制御部14により各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22がオフとされている(ステップS1)。
【0038】
ユーザは、所望の加熱対象Wに対応するプレート10を加熱器2の上に置き(ステップS2)、プレート10の上に、加熱対象Wを、底面WFが加熱器2側(下側)となる状態でセットする(ステップS3)。
次いで、ユーザは、加熱対象Wに応じて、予熱におけるケース8の設置の有無を判断する(ステップS4)。ここでは、第1の加熱対象WA(左の型WAL及び右の型WAR)並びに第3の加熱対象WC(ピンWCP等)は、加熱対象Wを覆うケース8を設置しなくとも所望の加熱状態に至るため、加熱対象Wを覆うケース8の設置は不要である。他方、第2の加熱対象WB(下の型)は、加熱対象Wを覆うケース8を設置することで所望の加熱状態により達し易いため、加熱対象Wを覆うケース8を設置する。
【0039】
続いて、ユーザは、制御部14により各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22をオンとし、加熱対象Wの昇温を開始する(ステップS5)。各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22は、最大許容電力で点灯する。ユーザは、所定時間、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22を点灯する。尚、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の少なくとも何れかの電力(発熱量)は、制御部14に対する操作により、あるいは加熱器2、第1の台6、第2の台7、ケース8、プレート10及び加熱対象Wの少なくとも何れかに取り付けた温度センサから得た温度情報に基づいて、調節されても良い。又、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の点灯時間は、当該温度センサから得た温度情報に基づいて調節されても良く、例えば、所定温度以上を示す温度情報が特定時間継続された場合までとされても良い。
温度センサを用いた試験によれば、加熱対象Wの昇温は、加熱時間(各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の点灯開始からの経過時間)に概ね比例し、加熱対象Wを覆うケース8が設置された場合、加熱対象Wは10~20分程度で室温から200℃に達する。
加熱対象Wの加熱は、加熱対象Wの底面WFを加熱器2側として行われるため、キャビティ面側(嵌合部側)は底面WFからの熱伝導によっても加熱され、加熱対象Wは、温度ムラが抑制された状態で昇温される。特に、加熱対象Wが、シリンダーヘッド用の金型の構成要素のように複雑な凹凸を有するものであっても、底面WFを加熱器2側として加熱することで、温度ムラが抑制される。
又、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22において、各第1赤外線ヒータ21より出力が高い各第2赤外線ヒータ22を辺縁部に配置しているため、熱が中央部より逃げ易い辺縁部に対し発熱量がより多い各第2赤外線ヒータ22を用いることができ、熱効率がより良好となるし、加熱対象Wにおける温度ムラの発生が抑制される。
更に、加熱対象Wは、そのキャビティ面と反対側の面である底面WFに応じた形状のプレート孔10Xを有するプレート10を介して、加熱器2に載せられるため、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の輻射熱を底面WFに直接作用させることができ、温度ムラの発生がより抑制された状態で加熱対象Wが加熱可能となる。
又更に、プレート10は、加熱対象Wにより塞がれずに熱を通過させるプレート補助孔10Kが設けられたプレート10を介して、加熱器2に載せられるため、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22による熱量が、プレート補助孔10Kを通じてより早く取り込まれることとなり、又下部からの対流及び赤外線輻射による熱の流入がより多くなることとなり、温度ムラの発生が更に抑制された状態で、又加熱時間がより短縮された状態で、加熱対象Wが加熱可能となる。又、かような作用は、第3のプレート10Cに係る第1の隙間GA1及び第2の隙間GA2によっても行われる。
【0040】
所定時間の経過により、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22はオフにされて消灯され、予熱が完了する(ステップS6)。
当該オフは、制御部14に対するユーザの操作によっても良いし、所定時間の経過をタイマーあるいは温度センサ等により把握した制御部14によっても良い。
各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の消灯及び再点灯は、炭素質発熱体32の採用等により、迅速である。
更に、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の再点灯が素早く行えることにより、こまめに各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22をオフにできる(バッチ式)。よって、金型加熱装置1は、より安全で経済的なものとなる。
加えて、金型加熱装置1は、かようにこまめなオフが可能であること、又周囲に逃げる熱が大気炉(ガスバーナー)に比べて少ないことにより、周囲環境の温度上昇を起こし難い。よって、ユーザは、大気炉の場合に比べ、より暑くない環境で作業を行うことができる。
【0041】
ユーザは、ケース8がセットされた場合にはこれをクレーンで外す。そして、ユーザは、予熱された加熱対象Wを塗装ブースに運び、キャビティ面等必要な箇所に塗型剤を塗布する(ステップS7)。尚、塗布には、吹き付けが含まれても良い。
【0042】
その後、ユーザは、塗型剤の焼き付けのため、塗型剤付きの加熱対象Wを、適合するプレート10を介して(ステップS8)、加熱器2上に、底面WFを下向きとしてセットする(ステップS9)。
塗型剤の焼き付けにおける加熱対象Wの加熱状態は、厳密には塗型剤の種類等によるところ、ここでは、一般的な塗型剤に鑑み、加熱対象Wが、300℃以上400℃以下の温度範囲内の主温度に対して、どの部分においても±40℃以内となる程度に温度ムラがなく均一に昇温されるものとする。
ユーザは、塗型剤の焼き付けにおいては、加熱温度が高いため、全ての加熱対象Wに対して、加熱対象Wを覆うケース8を設置する(ステップS10)。尚、塗型剤の焼き付けにおいて、加熱対象Wを覆うケース8が設置されなくても良い。
【0043】
そして、ユーザは、加熱温度を除き予熱と同様に、制御部14により各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22をオンとして塗型剤の焼き付けを開始し(ステップS11)、所定時間の経過等により、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22をオフとして焼き付けを完了させる(ステップS12)。
【0044】
ユーザは、ケース8を外して、焼成された塗型剤付きの加熱対象Wを製品(シリンダーヘッド)の成形ブースに運び、全ての型の部分が揃ったら、その金型により製品の製造を行う(ステップS13)。
温度ムラが抑制された状態における予熱及び塗型剤の焼き付けの少なくとも一方により、焼成された塗型剤(金型のコーティング)の質が向上し、コーティング(硬化された塗膜)の寿命が、ガスバーナーでの焼成の場合(700ショット程度)に対して、1200ショット程度に長くなる。ガスバーナーの焼成では、加熱された空気の対流により加熱対象Wが加熱され、温度ムラが発生し易いのに対し、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22を用いた加熱器2では、輻射により加熱対象Wが加熱され、温度ムラが発生し難い。
【0045】
かような金型加熱装置1は、次のような作用効果を奏する。
即ち、金型加熱装置1は、金型の一部又は全部である加熱対象Wを載せる加熱器2と、加熱対象Wを覆うケース8と、を備えており、加熱器2は、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体32を有する赤外線ヒータ(各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22)を備えている。よって、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の加熱において、ケース8により、加熱対象Wがセットされた加熱空間を外部空間から分離することができ、複雑な形状の金型であっても、温度ムラの発生が抑制された状態で加熱可能な金型加熱装置1が提供される。又、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の加熱により、周囲温度の上昇が抑制されるし、電気を用いたバッチ式の加熱が実現して、省エネルギー性が向上する。
又、加熱対象Wは、そのキャビティ面と反対側の面である底面WFに応じた形状のプレート孔10Xを有するプレート10を介して、加熱器2に載せられる。よって、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の輻射熱を底面WFに直接作用させることができ、温度ムラの発生がより抑制された状態で加熱対象Wが加熱可能となる。
更に、プレート10A,10Bは、熱を通過させるためのプレート補助孔10Kを有している。又、プレート10Cは、赤外線ヒータが露出する隙間GA1,GA2を有する状態で載せられる。よって、赤外線ヒータからの熱が、プレート補助孔10K、隙間GA1,GA2を通じて流入し、加熱対象Wが、温度ムラの発生がより抑制された状態で加熱される。
更に、赤外線ヒータは、第1赤外線ヒータ21と、第1赤外線ヒータ21より発熱量が大きい第2赤外線ヒータ22と、を含んでおり、第1赤外線ヒータ21及び第2赤外線ヒータ22は、第2赤外線ヒータ22が端縁に配置される状態で並べられている。又、第2赤外線ヒータ22は、第1赤外線ヒータ21の両側に配置される。よって、加熱対象Wを取り囲む端縁がより強く加熱され、外方空間への熱の放出が抑制されて、温度ムラの発生がより抑制された状態で、又より省エネルギー性の高い状態で、加熱対象Wが加熱可能となる。
【0046】
他方、金型加熱装置1の動作により行われる金型加熱方法は、金型の一部又は全部である加熱対象Wを、赤外線ヒータ(各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22)により加熱する方法であって、加熱対象Wを、加熱対象Wにおけるキャビティ面と反対側の面である底面WFが赤外線ヒータ側となるようにセットして加熱するものである(ステップS3,S9)。よって、金型のキャビティ面に比べて単純な形状となっている底面WFが直接加熱され、キャビティ面側の部分は主に底面WFからの熱伝達により加熱されるため、温度ムラの発生がより抑制された状態で、加熱対象Wが加熱される。
又、加熱対象Wは、底面WFを下側として、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の上側に配置されている(ステップS3,S9)。よって、ユーザは、金属製で重量が嵩む金型を、底面BFを下向きとして、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の上に置くだけで、底面BFの直接加熱及びキャビティ面の間接加熱がより簡単に実現される。
更に、加熱対象Wは、底面WFに応じた形状のプレート孔10Xを有するプレート10を介して、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22に対しセットされる(ステップS2,S8)。よって、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の輻射熱がプレート孔10Xにより底面WFに直接作用し、温度ムラの発生がより抑制された状態で加熱対象Wが加熱される。
又更に、プレート10A,10Bは、熱を通過させるためのプレート補助孔10Kを有している。又、プレート10Cは、赤外線ヒータが露出する隙間GA1,GA2を有する状態でセットされる。よって、赤外線ヒータからの熱が、プレート補助孔10K、隙間GA1,GA2を通じて流入し、温度ムラの発生がより抑制された状態で加熱対象Wが加熱される。
加えて、加熱対象Wがセットされた後、加熱対象Wを覆うケース8がセットされて(ステップS4,S10)、加熱対象Wが加熱される。よって、加熱対象Wがセットされた加熱空間を外部空間から分離することができ、複雑な形状の金型であっても、温度ムラの発生がより抑制された加熱が可能となる。
又、各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22は、通電により赤外線を放射する炭素質発熱体32を有している。よって、より出力の高い赤外線を放出する各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22が、より容易に形成される。
更に、赤外線ヒータは、第1赤外線ヒータ21と、第1赤外線ヒータ21より発熱量が大きい第2赤外線ヒータ22と、を含んでおり、第1赤外線ヒータ21及び第2赤外線ヒータ22は、第2赤外線ヒータ22が端縁に配置される状態で並べられている。又、第2赤外線ヒータ22は、第1赤外線ヒータ21の両側に配置される。よって、加熱対象Wを取り囲む端縁がより強く加熱され、外方空間への熱の放出が抑制されて、温度ムラの発生がより抑制された状態で、又より省エネルギー性の高い状態で、加熱対象Wが加熱可能となる。
【0047】
尚、本発明の上記形態又は変更例は、更に次の変更例を適宜有する。
本体ハウジング外郭24Aが耐熱プラスチック製とされる等、各種の部材又は部分の材質が変更されても良い。
第1の台9及び第2の台7に加えて第3の台が設けられたり、ケース8が一体型とされたり、プレート10が各部を分割可能な分割型とされたり、プレート10が折り畳み可能とされたりする等、各種の部材又は部分の個数、配置、構成等が変更されても良い。各種の部材又は部分の個数の変更には、0個とすること、即ち各種の部材又は部分の省略が含まれても良い。
各第1赤外線ヒータ21及び各第2赤外線ヒータ22の少なくとも何れかの炭素質発熱体32は、第1発熱部と、当該第1発熱部より発熱量の大きい第2発熱部と、を有していても良い。第1発熱部の発熱量と第2発熱部の発熱量との差は、例えば炭素質発熱体32に付与するスリットの幅の差により設けることができる。左右の各第2赤外線ヒータ22に挟まれた各第1赤外線ヒータ21の炭素質発熱体32が、第1発熱部の上下両側に第2発熱部を有し、各第1赤外線ヒータ21の中央部が、より発熱量の大きい第2発熱部及び各第2赤外線ヒータ22で囲まれても良い。第2発熱部の最大許容発熱量と各第2赤外線ヒータ22の最大許容発熱量は、揃えられても良い。
【符号の説明】
【0048】
1・・金型加熱装置、2・・加熱器、8・・ケース、10・・プレート、10K・・プレート補助孔(補助孔)、10X・・プレート孔(孔)、21・・第1赤外線ヒータ(赤外線ヒータ)、22・・第2赤外線ヒータ(赤外線ヒータ)、32・・炭素質発熱体、GA1,GA2・・隙間、W・・加熱対象(金型の一部又は全部)、WF・・(金型の)底面。
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