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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025561
(43)【公開日】2023-02-22
(54)【発明の名称】選別装置および物品選別システム
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/36 20060101AFI20230215BHJP
   B65G 47/46 20060101ALI20230215BHJP
【FI】
B07C5/36
B65G47/46 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021130879
(22)【出願日】2021-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003694
【氏名又は名称】弁理士法人有我国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高柳 光男
【テーマコード(参考)】
3F015
3F079
【Fターム(参考)】
3F015AA06
3F015FA01
3F015GA01
3F079CA19
3F079CA27
3F079CA29
3F079CA44
3F079CB25
3F079CB29
3F079CC07
3F079DA12
3F079EA10
(57)【要約】
【課題】高速振分動作を実行可能な選別装置および物品選別システムを提供する。
【解決手段】エアーシリンダ33と、選別コンベア12と、その前後の物品搬送用の搬送コンベア11、13とを備え、エアーシリンダ33の伸縮動作に応じ搬送コンベア11、13に対して選別コンベア12の端部12bを昇降させて振分動作を実行する選別機30であって、エアーシリンダ33は、ロッド43が伸張動作するときに選別コンベア12の昇降する端部12bを上昇させるように配置されるとともに、給排ポート45aまたは45bに圧縮空気を供給するときに他の給排ポート45bまたは45aから排気させる電磁弁ユニット35が接続されており、この電磁弁ユニット35は、エアーシリンダ33の伸縮動作方向を切り換えるとき、一時的にエアー源側からの圧縮空気をブロックしつつその切り換え前に圧縮空気が導入されていた圧力室44Bまたは44Aを所定時間だけ大気開放させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアー駆動により伸縮動作するロッドが装着されたエアーシリンダと、前記ロッドの先端部に接続される物品選別用の選別コンベアと、前記選別コンベアの搬送方向の少なくとも一方側に配された物品搬送用の搬送コンベアと、を備え、前記エアーシリンダのロッドの前記伸縮動作に応じ前記搬送コンベアに対して前記選別コンベアの端部を昇降させて物品振分動作を実行する選別装置であって、
前記エアーシリンダは、前記ロッドに連結されたピストンによって一方および他方の加圧室に区画されるとともに両加圧室に連通する一方および他方の給排ポートを有し、前記ロッドが伸張動作するときに前記選別コンベアの昇降する端部を上昇させるように配置されており、
前記エアーシリンダには、前記一方または他方の給排ポートに圧縮空気を供給するときに前記他方または一方の給排ポートから排気させる給排制御部が接続されており、
前記給排制御部は、前記エアーシリンダの前記ロッドの伸縮動作方向を切り換えるとき、一時的に前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ該切り換え前に前記エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させることを特徴とする選別装置。
【請求項2】
前記選別コンベアは、前記搬送方向における下流側の端部を前記搬送方向における上流側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、前記下流側の端部を前記上流側の端部より鉛直方向下方側に位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なドロップアウトコンベアであり、
前記給排制御部は、前記選別コンベアの昇降する端部を前記第2振分姿勢から前記第1振分姿勢側に上昇させるよう前記エアーシリンダを前記ロッドの伸張動作側に切り換えるとき、一時的に前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ該切り換え前に前記エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させることを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項3】
前記給排制御部は、選別対象の物品が前記選別コンベアの前記物品振分動作の完了位置に達したことを検知する物品検知手段を有しており、
前記給排制御部は、前記ロッドの伸張動作によって縮小される圧力室を、前記物品検知手段により前記物品が検知されてから前記ロッドの前記伸張動作側への切り換えが開始されるまでの間に該開始直前の所定時間だけ、前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させることを特徴とする請求項2に記載の選別装置。
【請求項4】
前記選別コンベアは、前記搬送方向における上流側の端部を前記搬送方向における下流側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、前記上流側の端部を前記下流側の端部より鉛直方向上方側に位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なアップアウトコンベアであり、
前記給排制御部は、選別対象の物品が前記選別コンベアの上流側所定位置に進入したことを検知する物品検知手段を有しており、
前記給排制御部は、前記ロッドの伸張動作によって縮小される圧力室を、前記物品検知手段により前記物品が検知されてから前記ロッドの前記伸張動作側への切り換えが開始されるまでの間に該開始直前の所定時間だけ、前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させることを特徴とする請求項2に記載の選別装置。
【請求項5】
前記選別コンベアは、該コンベアの搬送路幅方向における一方側の端部を前記搬送路幅方向における他方側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、前記搬送路幅方向における前記一方側の端部を昇降させて前記他方側の端部と鉛直方向で異なる高さに位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なコンベアであり、
前記給排制御部は、前記選別コンベアの前記一方側の端部を昇降させるよう前記エアーシリンダを前記ロッドの伸張動作側に切り換えるとき、一時的に前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ該切り換え前に前記エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させることを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の選別装置と、
前記選別装置より前記物品搬送経路の上流側に配置され、所定方式の物品検査を実行し該検査の結果に応じた選別信号を前記選別装置に送信出力する検査装置と、を備えた物品選別システム。
【請求項7】
前記給排制御部は、前記選別対象の物品が前記物品搬送経路の所定区間の所定位置に達することを検知する物品検知手段を有しており、
前記給排制御部は、前記検査装置から前記物品検査の結果に応じた選別信号を受信したことを条件に、前記物品検知手段による前記ロッドの伸張動作によって縮小される圧力室を、前記物品振分動作の開始直前の所定時間だけ、前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させることを特徴とする請求項6に記載の物品選別システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選別装置および物品選別システムに関し、特にエアーシリンダを用いる振分機構を有する選別装置、および、同装置と物品検査装置を併有する物品選別システムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種商品等の物品をコンベア搬送しつつその搬送途中の選別区域において物品の種別や性状等に応じて一部の物品をコンベア搬送路外に排除したり複数の下流側搬出路のいずれかに振り分けたり(以下、これらを総称して振分選別という)する振分機構を有する選別装置が、従前より知られており、エアーシリンダによってその振分機構を動作させるエアー駆動式のものが多用されている。
【0003】
また、物品検査装置で各種商品等の物品の重量やサイズ、品質その他の物品検査を実行し、その検査結果に応じて検査済み物品をエアー駆動式の振分機構を備えた選別装置によって振分選別する物品選別システムも多用されている。
【0004】
この種の選別装置および物品選別システムとしては、例えばコンベアの一端側を軸に他端側を上下に移動させることができる選別コンベアを設けて、選別対象の物品(以下、ワークともいう)を選別コンベアの他端の上下動に伴う選別ゲート開閉によって振分選別するようにしたものがある(特許文献1、2参照)。この装置では、停止指令に応じた運転停止時等における誤動作や後続物品の選別ミス等の発生防止を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-150130号公報
【特許文献2】特開2011-183272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような従来の選別装置および物品選別システムにあっては、振分機構の選別コンベアが上下方向の回動を伴う昇降式である場合に、シリンダへのエアーの給排方向の切替えと併せてその給排流量を制御して動作速度を制御する必要から、振分選別動作に係る複数の動作位置(例えば振分動作位置と復帰位置)の切換え時に、エアーシリンダが伸張動作し始めるまでに時間がかかっていた。
【0007】
特に、昇降式の選別コンベアを有する振分機構では、選別コンベアとワークからの荷重がかかった状態でそれを持ち上げる昇降動作が発生し得るとともに、その昇降駆動用のピストンロッドと選別コンベアの昇降時の動作角度によってシリンダの収縮側から伸張側への動作位置切換えの速度が低下し易い。
【0008】
さらに、下降動作時の動作速度調整による絞り弁やエアーチューブ径等の空圧回路構成にて速度制御による絞りが比較的きつい場合、排気側に切り換わる一方の加圧室内に圧縮空気が残留した状態で、他方の加圧室に圧縮空気が供給され始めるため、切り換えのために圧縮空気が供給され始めてからエアーシリンダが伸張または収縮し始めるまでに時間がかかっていた。
【0009】
そのため、振分機構の振分方向を切り換えるときに、選別対象の物品が下流側に流れるのを制限する必要から、振分動作を高めることができなかった。
【0010】
本発明は、上述のような従来の未解決の課題を解決すべくなされたものであり、選別コンベアが昇降式であっても振分機構の振分動作を高速に実行可能な選別装置および物品選別システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)本発明に係る選別装置は、上記目的達成のため、エアー駆動により伸縮動作するロッドが装着されたエアーシリンダと、前記ロッドの先端部に接続される物品選別用の選別コンベアと、前記選別コンベアの搬送方向の少なくとも一方側に配された物品搬送用の搬送コンベアと、を備え、前記エアーシリンダのロッドの前記伸縮動作に応じ前記搬送コンベアに対して前記選別コンベアの端部を昇降させて物品振分動作を実行する選別装置であって、前記エアーシリンダは、前記ロッドに連結されたピストンによって一方および他方の加圧室に区画されるとともに両加圧室に連通する一方および他方の給排ポートを有し、前記ロッドが伸張動作するときに前記選別コンベアの昇降する端部を上昇させるように配置されており、前記エアーシリンダには、前記一方または他方の給排ポートに圧縮空気を供給するときに前記他方または一方の給排ポートから排気させる給排制御部が接続されており、前記給排制御部は、前記エアーシリンダの前記ロッドの伸縮動作方向を切り換えるとき、一時的に前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ該切り換え前に前記エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させることを特徴とする。
【0012】
この構成により、選別コンベアの端部を上昇させるよう収縮状態のエアーシリンダをロッドの伸張動作側に切り換えるときには、その切り換え開始前の所定時間だけ、給排制御部により、エアー源側からの圧縮空気がブロックされるとともに、エアー源側からの圧縮空気が導入されていた収縮時加圧側の圧力室が既に大気圧となっている伸張時加圧側の圧力室と共に大気開放されることになる。したがって、ロッドの伸張動作側への切り換えによって圧縮空気が導入される伸張時加圧側の圧力室の圧力が高まるときに、収縮時加圧側の圧力室内の残留圧縮空気によって振分動作抵抗が大きくなるといったことがなくなり、迅速な短時間での振分方向切り換えが可能になる。よって、高速振分動作を実行可能な選別装置となる。
【0013】
(2)本発明の好ましい実施形態においては、前記選別コンベアは、前記搬送方向における下流側の端部を前記搬送方向における上流側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、前記下流側の端部を前記上流側の端部より鉛直方向下方側に位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なドロップアウトコンベアであり、前記給排制御部は、前記選別コンベアの昇降する端部を前記第2振分姿勢から前記第1振分姿勢側に上昇させるよう前記エアーシリンダを伸張動作方向に切り換えるとき、一時的に前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ該切り換え前に前記エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させる構成とすることができる。
【0014】
この場合、選別コンベアが第2振分姿勢にあるエアーシリンダの収縮状態下で、エアーシリンダのロッドを伸張させるよう給排制御部が切り換えられるとき、それに先立つ所定時間だけ、エアー源側からの圧縮空気がブロックされるとともに、圧縮空気が導入されていた圧力室が既に大気圧側であった圧力室と共に大気開放される。したがって、エアー源側からの圧縮空気を選別コンベアの第2振分姿勢から第1振分姿勢側への復帰動作に係るエアーシリンダの伸張時加圧側の給排ポートに供給するとき、エアーシリンダの排気側の圧力室に高圧の圧縮空気が残留していることがなく、排気側の給排ポートから迅速に排気させることで、高速振分動作を実行させることができる。
【0015】
(3)本発明の好ましい実施形態においては、前記給排制御部は、選別対象の物品が前記選別コンベアの前記物品振分動作の完了位置に達したことを検知する物品検知手段を有しており、前記給排制御部は、前記ロッドの伸張動作によって縮小される圧力室を、前記物品検知手段により前記物品が検知されてから前記ロッドの前記伸張動作側への切り換えが開始されるまでの間に該開始直前の所定時間だけ、前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させる構成としてもよい。
【0016】
このようにすると、選別対象の物品が第2振分け姿勢の選別コンベアによって振分選別され物品検知手段により検知された直後から、給排制御部がエアーシリンダをロッドの伸張動作側への切り換えを開始するまでの間に該開始前の所定時間だけ、ロッドの伸張動作時に縮小される圧力室(以下、ロッド側の圧力室ともいう)を、エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させることができる。したがって、選別コンベアを第1振分姿勢に復帰させる動作方向の切り換え要求に対して、迅速で的確な応答性を確保することができる。
【0017】
(4)本発明の好ましい実施形態においては、前記選別コンベアは、前記搬送方向における上流側の端部を前記搬送方向における下流側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、前記上流側の端部を前記下流側の端部より鉛直方向上方側に位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なアップアウトコンベアであり、前記給排制御部は、選別対象の物品が前記選別コンベアの上流側所定位置に進入したことを検知する物品検知手段を有しており、前記給排制御部は、前記ロッドの伸張動作によって縮小される圧力室を、前記物品検知手段により前記物品が検知されてから前記ロッドの前記伸張動作側への切り換えが開始されるまでの間に該開始直前の所定時間だけ、前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させる構成とすることができる。
【0018】
この場合、選別対象の物品が選別コンベアの上流側所定位置に達すると、それが物品検知手段により検知され、その検知時点を基準として、エアー源側からの圧縮空気が導入されていた一方の圧力室を、既に大気圧となっている他方の圧力室と共に振分動作の開始直前の所定時間だけ大気開放させることになる。したがって、選別対象の物品が選別コンベアに接近してから的確なタイミングでかつ迅速に選別コンベアを上昇動作させ、振分選別することが可能となる。
【0019】
(5)本発明の好ましい実施形態においては、前記選別コンベアは、該コンベアの搬送路幅方向における一方側の端部を前記搬送路幅方向における他方側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、前記搬送路幅方向における前記一方側の端部を昇降させて前記他方側の端部と鉛直方向で異なる高さに位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なコンベアであり、前記給排制御部は、前記選別コンベアの前記一方側の端部を昇降させるよう前記エアーシリンダを前記ロッドの伸張動作側に切り換えるとき、一時的に前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ該切り換え前に前記エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させる構成とすることができる。
【0020】
この場合、選別コンベアが一方側の端部を昇降させるようエアーシリンダをロッドの伸張動作側に切り換えるとき、例えば、選別コンベアが搬送路幅方向の一方側の端部を他方側の端部より鉛直方向下方側に位置させる第2振分姿勢から、略同一高さに位置させる第1振分姿勢側に上昇させるよう、エアーシリンダがロッドの伸張動作側に切り換えられるとき、あるいは、選別コンベアが搬送路幅方向の一方側の端部を他方側の端部と略同一高さに位置させる第1振分姿勢側から他方側の端部より鉛直方向上方側に位置させる第2振分姿勢に上昇させるよう、エアーシリンダがロッドの伸張動作側に切り換えられるとき、その切り換え前に、一時的にエアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ、エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室を所定時間だけ大気開放させることとなる。したがって、エアー源側からの圧縮空気をエアーシリンダの伸張時加圧側の給排ポートに供給するとき、エアーシリンダの排気側の圧力室に高圧の圧縮空気が残留していることがなく、排気側の給排ポートから迅速に排気させることで、高速振分動作を実行させることができる。
【0021】
(6)本発明に係る物品選別システムは、上記のいずれかの構成を有する選別装置と、前記選別装置より前記物品搬送経路の上流側に配置され、所定方式の物品検査を実行し該検査の結果に応じた選別信号を前記選別装置に送信出力する検査装置と、を備えたものである。
【0022】
この構成により、検査装置での物品検査結果に応じた選別信号、例えば対象物品の選別排出を指令する選別信号が選別装置に送られ、この信号を受けた選別装置が選別コンベアの振分動作を開始するようエアーシリンダをロッドの伸張動作側に切り換えるときには、選別信号に対応する選別対象物品が選別区域かその区域内の所定位置に到達するまでの間に、一時的にエアー源側からの圧縮空気がブロックされるとともに、エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室が切換え前の所定時間だけ大気開放される。したがって、その切り換えによって圧縮空気が導入される一方の圧力室の圧力が高まるときには、他方の圧力室内の残留圧縮空気によって振分動作抵抗が大きくなるといったことがなくなり、迅速な動作方向切り換えが可能になる。よって、高速振分動作を実行可能な物品選別システムとなる。
【0023】
(7)本発明の物品選別システムにおいて、前記給排制御部は、前記選別対象の物品が前記物品搬送経路の所定区間の所定位置に達することを検知する物品検知手段を有しており、前記給排制御部は、前記検査装置から前記物品検査の結果に応じた選別信号を受信したことを条件に、前記物品検知手段による前記ロッドの伸張動作によって縮小される圧力室を、前記物品振分動作の開始直前の所定時間だけ、前記エアー源側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させる構成とすることができる。
【0024】
この場合、物品検査の結果に応じた選別信号を基に選別対象の物品が特定され、物品搬送経路の所定区間の所定位置(例えば上流側所定位置あるいは下流側所定位置)にその選別対象の物品が到達すると、それが物品検知手段により検知されることで、その検知時点を基準に、エアー源側からの圧縮空気が導入されていた圧力室をロッドの伸張動作の開始直前に大気開放させる所定時間を有効にかつ的確に設定可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、選別コンベアが昇降式であっても振分機構の振分動作を高速に実行可能な選別装置および物品選別システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施形態に係る物品選別システムの概略構成図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る選別装置におけるエアーシリンダとその伸縮動作の方向切換弁および速度制御弁を含む要部空気圧制御回路図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る物品選別システムにおけるドロップアウト型の選別コンベアの要部概略正面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る物品選別システムにおけるドロップアウト型の選別コンベアの要部の概略構成を示す正面断面図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る物品選別システムにおいて選別コンベアの下降位置を待機位置とする場合の各部の動作タイミングを示すタイムチャートである。
図6】本発明の第1実施形態に係る物品選別システムにおいて選別コンベアの上昇位置を待機位置とする場合の各部の動作タイミングを示すタイムチャートである。
図7】本発明の第2実施形態に係る物品選別システムにおけるアップアウト型の選別コンベアの概略構成を示す要部正面図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る物品選別システムにおけるドロップアウト型の選別コンベアの概略構成を示す要部正面図である。
図9】本発明の第4実施形態に係る物品選別システムにおけるアップアウト型の選別コンベアの概略構成を示す要部正面図である。
図10】本発明の第5実施形態に係る物品選別システムにおける横向きドロップアウト型の選別コンベアの概略構成を示す要部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0028】
(第1実施形態)
図1ないし図6に、本発明の第1実施形態に係る物品選別システムの構成および動作を示している。
【0029】
まず、その構成について説明する。
【0030】
(全体構成)
図1ないし図4に示すように、本発明の第1実施形態に係る物品選別システム1は、被検査物品の搬送物であるワークWを所定の搬送方向(図1中のX方向)に延びる複数のコンベア11、12、13(物品搬送経路)により順次搬送する搬送部10と、検査コンベアである前段のコンベア11上のワークWの品質状態をその品種に対応した検査条件に従って同コンベア11上の検査区域Z1内で検査する検査機20と、選別コンベアである中段のコンベア12を選別区域Z2とし、検査機20の検査によって選別排出が要求されるワークWが発生したとき、その排出対象のワークWを選別区域Z2の下流側にある後段のコンベア13へと搬送させず搬送部10の搬送経路外、例えば鉛直方向下方側への落下またはコンベア12の下降で選別排出する選別機30と、搬送部10上から選別排出される物品を収容または搬送する図示しないシュートもしくは下層コンベアとを具備している。
【0031】
複数のコンベア11~13上における選別区域Z2の上流側(検査区域Z1の上流側でもよい)には、物品搬送経路の所定区間である選別区域Z2内へのワークWの搬入をその上流側の所定位置で検知する物品検知センサ28が設けられている。この物品検知センサ28は、例えば搬送部10の搬送方向(図1中の右方向)に対し略直交する光軸を有し、ワークWによって遮光または反射されることでON/OFFが切り替わる光学式のものであり、各ワークWの先端および後端が搬送方向の所定位置を通過するタイミングを検知可能である。なお、物品検知センサ28をカメラ画像やX線画像から物品検知する手段にすることも考えられる。また、物品検知センサ28に代えて、あるいはこれと併せて、図1中に仮想線で示すように、選別コンベア12の下流側端部12bの近傍に位置する物品検知センサ48を設けてもよい。
【0032】
搬送部10のコンベア11~13は、詳細を図示しないが、例えばループ状の搬送ベルトを複数の搬送ローラに掛け渡し、これら搬送ローラ上の搬送ベルトの上走区間によりワークWを図1中の右方向に順次搬送するベルトコンベアとなっており、それぞれ詳細を図示しない筐体に支持されている。
【0033】
検査機20は、搬送部10のコンベア11と共に搬送中のワークWに対して所定方式の物品検査を実行する検査装置を構成している。
【0034】
この検査機20は、搬送部10によりコンベア搬送されるワークWに製品として要求される品質や物理量の適否等、例えば混入異物の有無、欠品の有無、内容物の形状・サイズ・収納状態等の合否、密度・厚さ・体積・質量あるいはその分布等のいずれかを検査するようになっている。
【0035】
この検査機20は、例えばワークWを透過可能なX線を発生し、コンベア11上のワークWに向けて搬送部10の搬送方向に対し略直交するファンビーム状に照射することができるX線発生器、および、コンベア11の上走区間の直下に配置されたX線ラインセンサカメラ等のX線検出器を有する検査機本体21と、X線検出器からの検出情報を基に検査判定を行う検査判定部22と、その検査判定に必要な検査データや検査処理プログラム等を記憶し、演算処理を実行する記憶・演算部23と、要求操作の入力デバイスおよびその要求操作入力に応じて記憶・演算部23での処理結果等を所定の表示形式で表示出力する表示操作部24と、検査データに対する記憶・演算部23での所定の演算処理結果に応じて選別機30に対し製品の振分動作指令(NG品の排出動作指令、OK品の通過許容(搬出)指令等)を出力したり、表示操作部24からの所定の要求操作入力に応じて選別機30に対し運転/停止指令を出力したりする選別制御部25とを含んで構成されている。
【0036】
(選別装置構成)
選別機30は、搬送部10のコンベア12と共に搬送中のワークWを検査機20での検査結果に応じて選択的に選別排出する選別装置を構成している。
【0037】
図3および図4に示すように、選別機30は、ドロップ式の選別コンベア12(以下、選別コンベア12ともいう)を搬送方向下流側で昇降可能に支持する可動フレーム31と、この可動フレーム31を一端部31a側で上下方向に回動可能に支持するとともに選別コンベア12の搬送方向下流側である他端部31b側でエアーシリンダ33により昇降駆動する昇降駆動機構32と、昇降駆動機構32を制御する制御ユニット34とを有している。
【0038】
可動フレーム31は、選別コンベア12を搬送方向下流側で昇降させることにより、選別区域Z2内のワークWを選別コンベア12上から前述の鉛直方向下方側のシュートもしくは下層コンベアに落下させるか下降搬送するいわゆるドロップ式の振分選別を実行させるための一端昇降式の回動フレームである。
【0039】
昇降駆動機構32は、エアーシリンダ33の他、電磁弁ユニット35やフィルタレギュレータ36等の空気圧制御部品を搬送駆動系部品と共に支持体フレーム37に支持させたものであり、エアーシリンダ33は、基端部41aが支持体フレーム37に回動可能に支持されたシリンダ41と、シリンダ41内に収納されたピストン42と、先端部43aが可動フレーム31の中間部付近に連結されたロッド43とを有している。
【0040】
これら可動フレーム31および昇降駆動機構32は、検査機20での検査結果に応じてエアーシリンダ33を伸縮動作させることで、選別区域Z2以降のワーク搬送経路を、検査後の通常搬送経路となる図1中のX方向か、選別排出方向となる鉛直方向下方側かに切り換える振り分け機能を有している。これにより、選別コンベア12は、搬送方向下流側の端部12bを搬送方向上流側の端部12aと鉛直方向の略同一高さに位置させる第1振分姿勢と、下流側の端部12bを上流側の端部12aより鉛直方向下方側に位置させる第2振分姿勢とに切り換え可能なドロップアウトコンベアとなっている。
【0041】
また、制御ユニット34は、検査機20での検査判定が済んだ振分対象のワークWについて選別制御部25からの指令信号を入力するとともに、その対振分対象のワークWが選別区域Z2(所定搬送区間)内に進入したことを検知する物品検知センサ28から物品検知信号を入力し、電磁弁ユニット35を制御することで、エアーコンプレッサ等を含むエアー源50からのエアー(流体)の給排制御によりエアーシリンダ33の作動を制御するようになっている。
【0042】
図2および図4に示すように、エアーシリンダ33は、シリンダ41にピストン42が摺動可能に収納されることで、シリンダ41内が一対の圧力室44A、44Bに仕切られており、これら一対の圧力室44A、44Bに連通するそれぞれの給排ポート45a、45bがシリンダ41の両端部近傍に形成されている。エアーシリンダ33は、ロッド43の伸縮動作方向の一方側および他方側に対応するそれぞれ一対の圧力室44A、44Bおよび給排ポート45a、45bを有している。
【0043】
(給排制御部)
電磁弁ユニット35は、エアーシリンダ33におけるエアーの給排方向および流量を制御するようエアーシリンダ33に接続された給排制御部を構成しており、電磁操作部SOL1、SOL2を有している。この電磁弁ユニット35は、一方の電磁操作部SOL1を励磁(ON)させる指令信号RJ1の入力または他方の電磁操作部SOL2を励磁させる指令信号RJ5の入力に応じて、対応する片方の給排ポート45aまたは45bを通し圧力室44Aまたは44Bにエアー源50側からの圧縮空気を供給する一方、他の片方の給排ポート45bまたは45aを通し圧力室44Bまたは44Aから排気させることができる(以下、エアーの給排に関する説明では、主に給排ポート45a、45bで説明する)。
【0044】
そして、エアーシリンダ33は、一対の給排ポート45a、45bのうち任意の片方、例えば片方の給排ポート45bに圧縮空気が供給され、他の片方である給排ポート45aから排気がなされるときには、ロッド43を収縮動作させて可動フレーム31を下降側に回動させて選別コンベア12の下流側部分を下降させることにより、選別区域Z2でワークWをコンベア12から下方に排出させるようになっている。
【0045】
また、エアーシリンダ33は、給排ポート45aに圧縮空気が供給される一方、給排ポート45bから排気がなされるときには、ピストンロッド43を伸張動作させることで、選別コンベア12上のワークWを選別区域Z2から通常搬送方向の下流側に搬出させるようになっている。
【0046】
このように、電磁弁ユニット35は、エアーシリンダ33へのエアーの給排およびその方向を制御することで昇降駆動機構32を作動させ、可動フレーム31を、図3中に実線で示すOK品搬出時の上昇位置(復帰位置)と、同図中に仮想線で示すNG品選別排出時の下降位置(振分動作位置)とに切換え可能に回動させ、選別コンベア12の昇降動作をエアーシリンダ33の伸縮動作に伴って実行させることができるようになっている。
【0047】
より具体的には、図2に示すように、昇降駆動機構32は、エアー源50とエアーシリンダ33の一対の給排ポート45a、45bとの間に介在し、エアーの給排方向を切り換えることができる方向切換弁51と、この方向切換弁51とエアーシリンダ33の一対の給排ポート45a、45bとの間に介装された速度制御弁52、53と、エアーシリンダ33の収縮側(例えば下降側)の動作位置と伸張側(例えば上昇側)の動作位置とをピストン42の変位等から検知する上昇位置センサ55および下降位置センサ54と、を含んでいる。
【0048】
そして、電磁弁ユニット35は、検査機20の選別制御部25から検査部20の検査結果に応じた選別指令信号Rjが出力されたとき、その選別指令信号Rjを受けて、プログラマブルコントローラや制御基板等によるON/OFF制御で電磁弁ユニット35の後述する方向切換弁51を切換え制御するように構成されている。
【0049】
方向切換弁51は、例えば電磁式または/および流体圧力式の5ポート3位置切換弁(3位置切換式の切換弁)を含んで構成されており、エアー源50側、すなわち図示しない調質機器を介して接続する空圧源機器側に接続する供給圧ポート51pと、それぞれサイレンサ56、57を介して大気接続された一対のリターンポート51q、51rと、速度制御弁52、53を介してエアーシリンダ33の一対の給排ポート45a、45bに接続される一対の制御圧ポート51a、51bとを有している。
【0050】
この方向切換弁51の弁体51vは、エアーシリンダ33の伸張動作を実行させるよう一対のうち第1の給排ポート45aにエアー源50側からの圧縮空気を供給しつつ一対のうち第2の給排ポート45bから排気させる第1の動作位置[I]と、エアーシリンダ33の収縮動作を実行させるよう第2の給排ポート45bにエアー源50側からの圧縮空気を供給しつつ第1の給排ポート45aから排気させる第2の動作位置[II]と、エアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつ第1の給排ポート45aおよび第2の給排ポート45bを介して一対の圧力室44A、44Bを大気開放させる第3の動作位置[III]と、に切り換え可能である。方向切換弁51は、また、一対のセンタリングスプリング51kによって弁体51vが中立位置に常時付勢されており、信号入力や操作圧が入力されない制御停止時には弁体51vが中立位置である第3の動作位置[III]に復帰するエキゾーストセンタ型となっている。
【0051】
なお、電磁弁ユニット35は、3位置切換式の方向切換弁51を含んで構成され、第3の動作位置[III]が第1の動作位置[I]および第2の動作位置[II]の間に位置する弁体構成となっているが、第3の動作位置[III]が第1の動作位置[I]および第2の動作位置[II]の間に配置されなくてもよいし、方向切換弁51は直動弁体を有するものに限定されるものではなく、例えば回転角度位置を切換え可能な回転式の弁体を有していてもよい。よって、方向切換弁51は、エキゾーストセンタータイプに限定されるものではない。もっとも、方向切換弁51を、クローズドセンタタイプやプレッシャセンタータイプとする場合には、強制排気用の電磁弁とその制御が必要となる。
【0052】
速度制御弁52、53は、それぞれ対応する圧力室44A、44Bへのエアー供給方向に開き勝手となり逆方向(排気方向)には閉止状態となるチェック弁52a、53aと、対応する圧力室44A、44Bからの排気流量を可変制御することができる可変絞り要素52b、53bとを有している。なお、速度制御弁52、53は 、図2に示すように逆止弁52a,53aが給気方向に開き勝手となり排気方向に閉弁(逆止め)することで、可変絞り要素52b、53bにより排気流量を可変制御するメータアウト方式となっているが、反対に、逆止弁52a,53aを逆向きに配置して給気方向に閉弁し排気方向に開き勝手となるようにすれば、給気流量を可変絞り要素52b、53bにより可変制御するメータイン方式とすることができる。
【0053】
昇降駆動機構32は、これら方向切換弁51および速度制御弁52、53により、エアーコンプレッサ等を含むエアー源50からのエアー(流体)の給排の方向制御と、エアーシリンダ33を伸縮方向にエアー駆動するときの速度制御とを実行することができる。
【0054】
図4に示すように、選別コンベア12を昇降駆動する昇降駆動機構32においては、エアーシリンダ33のシリンダ41内の伸張時加圧側(上昇時加圧側、下降時排気側)の圧力室44Aの断面積である伸張側の受圧面積As[m]、ロッド側である収縮時加圧側(下降時加圧側、上昇時排気側)の圧力室44Bの断面積である収縮側の受圧面積Ad[m]、各圧力室44A、44Bが排気側となるときの排気圧力、すなわち圧縮空気時の排気圧力Ps[Mpa]や大気開放時の排気圧力Pa[Mpa]、エアー源50側からフィルタレギュレータ36および電磁弁ユニット35を介してエアーシリンダ33に供給される供給圧力P[Mpa]等の関係(Pa<Ps<P、Ad<As)で規定されるエアーシリンダ33の推力に対して、選別コンベア12の重量および可動フレーム31の質量Mc、ワークWの質量Mw、昇降駆動機構32のうち昇降するピストン42やロッド43等の質量等に応じた重量負荷((Mc+Mw)×g;ここで、gは重力加速度)の作用方向がエアーシリンダ33の動作角度θによって変化する。
【0055】
したがって、エアーシリンダ33の伸張動作により重量負荷に対抗する上昇側への駆動時と、エアーシリンダ33の収縮動作を重量負荷が加速方向に付勢いすることになる収縮動作時とでは、エアーシリンダ33が発生し得る実質的な推力(以下、動作力という)や動作速度[s]が相違することになる。
【0056】
さらに、エアーシリンダ33の伸縮動作時に排気側の圧力室44Bまたは44Aに大気圧よりも十分に高圧の圧縮空気が残留しているか否かによっても、エアーシリンダ33が発生し得る実質的な推力や動作速度[s]が相違することになる。
【0057】
(昇降駆動の制御方式)
そこで、本実施形態では、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で上昇動作させるに先立って、エアーシリンダ33内を大気開放させることで、伸張時に排気側となる圧力室44B側に高圧の圧縮空気が残留しないようにして迅速・的確な上昇動作を可能とする高速動作制御を実行するとともに、選別コンベア12をエアーシリンダ33の収縮動作で下降動作させる際には可動フレーム31や昇降駆動機構32の可動部の自重や通過ワークWの重量を有効な付勢力として利用することで、迅速・的確な下降動作を可能ならしめる動作制御を実行する。
【0058】
具体的には、下降動作時のエアーシリンダ33の動作力(下降動作力)Fdおよび上昇動作時のエアーシリンダ33の動作力(上昇動作力)Fuは、次式(1)、(2)で定義することができる。
【0059】
Fd=Ad×P-As×Ps+(Mc+Mw)×g×cosθ ・・・(1)
Fu=As×P-Ad×Ps-(Mc+Mw)×g×cosθ ・・・(2)
また、通常動作時には、下降動作力Fd>上昇動作力Fuの関係となり、下降動作時間Tdoは、上昇動作時間Tuo以下(Tdo<Tuo)となる。
【0060】
さらに、高速動作時の上昇動作力Fhは、次式(3)で定義することができ、高速動作時の上昇動作時間Thは、重量負荷を付勢力に利用しつつ下降動作させるときの通常の下降動作時間Ts以下(Ts≧Th)となる。
【0061】
Fh=As×P-Ad×Pa-(Mc+Mw)×g×cosθ ・・・(3)
(検査制御および選別制御)
検査機20の検査判定部22、記憶・演算部23、表示操作部24および選別制御部25(以下、総称して制御部22-25ともいう)と、選別機30の制御ユニット34は、具体的なハードウェア構成を図示しないが、それぞれ例えばCPU、ROM、RAMおよび入出力インターフェース回路等を含んで構成されており、ROMや他のメモリデバイスに格納された所定の搬送制御プログラム、検査制御プログラムおよび選別制御プログラム等によって、搬送部10の搬送制御、検査機20での物品検査制御、選別機30での振分選別制御等を実行するようになっている。
【0062】
ここで、検査機20の制御部22-25は、搬送部10のコンベア11によるワークWの搬送速度や搬送間隔等を制御する搬送制御手段と、前述のX線発生器の出力を制御したりワークWの搬送速度に応じたX線検出器のX線ライン検出周期および検査期間等を制御したりして検査機20における検査を制御する一方、X線画像による物品検知情報や検査機20での検査結果信号を選別機30の制御ユニット34側に出力する検査制御手段とを含んでいる。また、制御部22-25は、検査機20での検査結果(OK/NG)に応じて、例えば検査中のワークWについて異物混入の有無を判定したとき、その判定時点から所定時間内に、選別信号RJおよび検査判定信号を生成して制御ユニット34に出力することができる。
【0063】
選別機30の制御ユニット34は、搬送部10のコンベア12によるワークWの搬送速度Vrj(図1参照)や搬送間隔に対応する選別遅延時間td(図5参照)等を制御する搬送制御機能と、選別制御部25からの選別信号RJおよび検査判定信号と物品検知センサ28からの物品検知信号とを基に選別機30の動作を制御する選別制御機能とを有している。
【0064】
次に、その選別制御機能について説明する。
【0065】
選別機30は、検査機20の表示操作部24からの設定入力に応じて、制御ユニット34の制御モードを、選別コンベア12の待機位置を上昇側にするか下降側にするかで異なる2つの高速動作制御モードのいずれかに切換え可能となっている。
【0066】
なお、ここにいう高速動作とは、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で上昇動作させるに先立って、エアーシリンダ33内を大気開放させることで、伸張時に排気側となる圧力室44B側に高圧の圧縮空気が残留しないようにして伸張時に加圧側となる圧力室44A側の供給圧により迅速・的確な上昇動作を可能とする一方、選別コンベア12をエアーシリンダ33の収縮動作で下降動作させる際には可動フレーム31や昇降駆動機構32の可動部の自重や通過ワークWの重量を利用することで、迅速・的確な下降動作を可能ならしめるものである。また、大気開放を実行する所定時間は、例えば、数十msec~数百msec程度であり、エアシリンダサイズ等の空圧部品構成により相違し得る。
【0067】
(選別コンベアを下降位置側で待機させる第1制御モード)
図5に示すように、下降側待機の制御モードでは、制御ユニット34は、選別制御部25から運転指令を入力した時点t1において、下降選別出力をONにすることで、下降位置センサ54がONになるまでの間、下降ポート電磁弁である電磁操作部SOL2を励磁(ON)させる指令信号RJ5を出力することができる。このとき、下降選別出力の持続時間T4dは、ワーク通過や上昇/下降時のエアーシリンダ動作時間を加味して、下降位置センサ54がONになるまでの指令信号RJ5の出力で選別コンベア12が下降位置に移動する通常の下降時間Tsより長い時間となる。
【0068】
したがって、下降位置センサ54がONとなる下降位置になる時点t2で、電磁弁ユニット35の方向切換弁51への指令信号RJ5がOFFとなるとき、エキゾーストセンタ型の方向切換弁51が中立位置である第3の動作位置[III]に復帰することで、エアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつ第1の給排ポート45aおよび第2の給排ポート45bを介して一対の圧力室44A、44Bを大気開放させる状態となるようになっている。
【0069】
制御ユニット34は、選別制御部25から検査判定信号、例えばOK判定信号を入力したときには、その入力時点t3から選別遅延時間tdが経過する時点t4で、上昇選別出力をONにすることで、上昇位置センサ55がONとなる上昇位置になるまでの時間Thの間、上昇ポート電磁弁である電磁操作部SOL1を励磁(ON)させる指令信号RJ1を出力することができる。このとき、上昇位置センサ55がONになる時点t5までの指令信号RJ1の出力時間は、上昇選別出力の持続時間T4dより短い高速上昇時間Thとなる。
【0070】
また、下降位置センサ54がONとなる下降位置になってから指令信号RJ1がONとなる時点t4までの間、方向切換弁51が中立位置である第3の動作位置[III]に復帰することで、エアー源50側からの圧縮空気がブロックされつつ、第1の給排ポート45aおよび第2の給排ポート45bを介して一対の圧力室44A、44Bが大気開放される。したがって、指令信号RJ1がONとなる時点t4からのエアーシリンダ33の伸張動作が開始されるときに、排気側となるロッド側の圧力室44Bに圧縮空気が残留していることがなく、伸張時加圧側となる圧力室44Aにエアー源50側からの圧縮空気が供給され圧力上昇するとき、その圧力室44A内のエアーの圧力上昇と排出側の速度制御弁53の速度調整用の絞りに応じてピストン42およびロッド43を迅速・的確に移動させることができる。
【0071】
一方、上昇位置センサ55がONになる時点t5では、所定のワーク通過時間Twが経過する時点t6まで指令信号RJ1が保持され、コンベア12上のワークWの確実な通過状態が担保されるようになっている。
【0072】
そして、上昇位置センサ55がONになる時点t5から所定のワーク通過時間Twが経過する時点t6では、待機位置への復帰を指令する下降選別出力がONとなって下降側の電磁操作部SOL2を励磁する指令信号RJ5がONとなり、所定の下降時間Tsが経過して下降位置センサ54がONになるまで、エアーシリンダ33の指令信号RJ5の出力中、エアーシリンダ33が収縮動作する。
【0073】
下降位置センサ54がONになると、その状態下で、エアーシリンダ33の推力が無くても選別コンベア12の下降姿勢が保持可能であるので、エアーシリンダ33の指令信号RJ5が所定の下降時間Tsの経過時点t7でOFFとなり、エキゾーストセンタ型の方向切換弁51が中立位置である第3の動作位置[III]に復帰することで、前述の大気開放状態となる。
【0074】
次の検査判定信号がOK判定であった場合、その入力時点t9から選別遅延時間tdが経過する時点t10で、上昇選別出力をONにすることで、上昇位置センサ55がONになるまでの時間Thとワーク通過Twを加味したT4dの間、上昇ポート電磁弁である電磁操作部SOL1を励磁(ON)させる指令信号RJ1が出力される。エアーシリンダ33の伸張動作は、大気開放後の時点t10から開始されるが、排気側となるロッド側の圧力室44Bに圧縮空気が残留していることがなく、伸張時加圧側となる圧力室44Aにエアー源50側からの圧縮空気が供給され圧力上昇するとき、その圧力室44A内のエアーの圧力上昇と排出側の速度制御弁53の速度調整用の絞りに応じてピストン42およびロッド43を迅速・的確に移動させることができる。
【0075】
また、上昇位置センサ55がONになる時点t11までの指令信号RJ1の出力時間Thは、上昇選別出力の持続時間T4dより短い高速上昇時間となる。
【0076】
所定通過時間Twが経過して、上昇選別出力の持続時間T4dが経過する時点t12では、上昇選別出力がOFFとなる一方、下降選別出力がONとなり、上昇位置センサ55がOFFとなる。そして、この時点t12から下降位置センサ54がONになる所定下降時間Tsの間、指令信号RJ5がONとなることで、エアーシリンダ33が収縮動作する。この収縮動作時には、選別コンベア12と可動フレーム31や昇降駆動機構32の昇降部分の自重が下降側の推力に加わることになり、収縮時加圧側の圧力室44B内のエアーの圧力上昇と排出側の速度制御弁52の速度調整用の絞りに応じてピストン42およびロッド43が迅速・的確に移動可能となる。
【0077】
そして、下降位置センサ54がONになる時点t13で、指令信号RJ5がOFFとなることで、エキゾーストセンタ型の方向切換弁51が中立位置である第3の動作位置[III]に復帰し、前述の大気開放状態となる。
【0078】
次の検査判定結果がNG判定である場合、通常であれば、その入力時点t14から選別遅延時間tdが経過する時点t15で、下降選別出力をONにすることで、下降位置センサ54がONになるまでの時間Tsの間、下降ポート電磁弁である電磁操作部SOL2を励磁させる指令信号RJ5が下降時間Tsにわたり出力するが、既に下降位置センサ54がONとなっていることで、指令信号RJ5は、下降選別出力の時点t15からt17のt4d期間OFFとして大気開放状態を持続する。
【0079】
一方、下降位置センサ54がON状態の大気開放状態である時点t16でOK判定の検査判定結果が発生していると、選別遅延時間tdをおいて下降選別出力の持続時間T4dが経過する時点t17では、上昇選別出力がONとなり、上昇位置センサ55がONになる時点t18までの指令信号RJ1の出力時間は、上昇選別出力の持続時間T4dより短い高速上昇時間Thとなる。
【0080】
上昇位置センサ55がONになる時点t18で、次の検査判定信号がOK判定ですぐに発生すると、通常のワーク通過時間Twを経た時点t19で、上昇選別出力がON継続となり、上昇位置センサ55がONとなったまま、指令信号RJ1の出力時間が高速上昇時間Thを更に経過し、その時点t20から更に通常のワーク通過時間Twを経た時点t21になると、時点t18からの上昇選別出力の持続時間T4dが経過して、上昇選別出力がOFFとなる一方、下降選別出力がONとなる。
【0081】
次に、下降動作中に検査判定信号がNG信号として発生すると、その時点t22から選別遅延時間tdを経た時点t23で、電磁操作部SOL2への指令信号RJ5が更に所定下降時間Tsだけ延長されるが、その所定下降時間Tsが経過する前の時点t24で下降位置センサ54がONとなると、指令信号RJ5がOFFとなり、方向切換弁51が中立位置に復帰することで、エアーシリンダ33の待機状態で圧力室44A、44Bが共に大気開放される。したがって、所定下降時間Tdが完了する前に大気開放される。
【0082】
ここで、更に次の検査判定信号がNG判定として発生すると、選別遅延時間tdが経過する時点t26で、下降選別出力が継続してONとなり、時点t26では、既に下降位置センサ54がONとなっていることで指令信号RJ5は、下降選別出力の時点t26からt27の間も大気開放状態を持続する。
【0083】
なお、ここでは、下降位置センサ54が既にONで大気開放状態が持続する場合(図5中、t15-t16間、t24-25間、t26-t27間)、指令信号RJ5をONしないこととしたが、図5に破線で示すように再出力することも可能であり、そのようにしても上述と同様の動作となる。すなわち、既に下降位置センサがONで大気開放状態が持続する場合、信号RJ5は、図5中に実線で示すように出力されないのを標準とするが、同図中に破線で示すように出力されてもよい。
【0084】
(選別コンベアを上昇位置側で待機させる第2制御モード)
図6に示すように、上昇側待機の制御モードでは、制御ユニット34は、選別制御部25から運転指令を入力したとき、上昇選別出力をONにすることで、上昇位置センサ55がONになるまでの間、まず、上昇ポート電磁弁である電磁操作部SOL1を励磁(ON)させる指令信号RJ1を出力する。このとき、上昇選別出力の持続時間T4dは、ワーク通過や上昇/下降時のエアーシリンダ動作時間を加味して、上昇位置センサ55がONになるまでの指令信号RJ1の出力で選別コンベア12が上昇位置に移動する高速動作時の上昇動作時間Thより長い時間となる。
【0085】
そして、上昇位置センサ55がONになる時点t2で、電磁弁ユニット35の方向切換弁51への指令信号RJ1がOFFとなるところ、上昇選別出力によって上昇側での待機が指令された状態となり、電磁操作部SOL1をONさせる指令信号RJ1の出力が継続される。
【0086】
ここで、検査判定結果がNG判定として発生すると、その時点t3から選別遅延時間tdが経過する時点t4で、上昇選別出力がOFFとなる一方、下降選別出力がONとなり、下降ポート電磁弁である電磁操作部SOL2を励磁(ON)させる指令信号RJ5がONとなる。その時点t4から所定の下降時間Tsが経過する時点t5で、下降位置センサ54がONとなり、電磁操作部SOL2への指令信号RJ5がOFFとなるが、下降選別出力は所定のワーク通過時間Twが経過する時点t6まで持続時間T4dにわたって出力される。
【0087】
その下降選別出力の持続時間T4dが経過すると、その時点t6から上昇側待機位置への復帰を指令する上昇選別出力がONとなり、上昇ポート電磁弁である電磁操作部SOL1への指令信号RJ1がONとなる。
【0088】
この場合、下降位置センサ54がONとなって電磁操作部SOL2への指令信号RJ5がOFFとなる時点t5から、電磁操作部SOL1への指令信号RJ1がONとなる時点t6までの間は、方向切換弁51が中立位置である第3の動作位置[III]に復帰することで、エアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつ第1の給排ポート45aおよび第2の給排ポート45bを介して一対の圧力室44A、44Bを大気開放させる状態となる。
【0089】
したがって、上昇側待機位置への復帰を指令する上昇選別出力がONとなって電磁操作部SOL1への指令信号RJ1がONとなり、エアーシリンダ33の伸張動作が開始される時点t6において、排気側となる圧力室44B内はエアー供給により加圧側となる圧力室44Aと共に大気開放されていた状態である。
【0090】
よって、指令信号RJ1がONとなる時点t6からのエアーシリンダ33の伸張動作が開始されるとき、排気側となるロッド側の圧力室44Bに圧縮空気が残留していることがなく、伸張時加圧側の圧力室44Aがエアー源50側からの圧縮空気の供給により圧力上昇するとき、その圧力室44A内のエアーの圧力上昇と排気側の速度制御弁53の絞りに応じてピストン42およびロッド43を迅速・的確に移動させることができる。
【0091】
次の検査判定結果としてOK判定がでると、その時点t7から選別指令時間tdが経過する時点t8で、OK判定に対応する上昇選別出力が更に持続時間T4dだけ出力設定され、電磁操作部SOL1への指令信号RJ1のON状態が上昇動作時間Thだけ経過する時点t9、更にワーク通過時間Twが経過する時点t10まで継続される。
【0092】
次の検査判定結果がでるまで、上昇側待機位置での待機を指令する上昇選別出力は継続される。そして、次の検査判定結果が例えばNG判定となると、その時点t11から選別遅延時間tdの経過を待って、上昇選別出力がOFFとなる一方、下降選別出力がONとなる。その時点t12で、電磁操作部SOL2への指令信号RJ5がONとなり、所定の下降時間Tsが経過するまでエアーシリンダ33の収縮動作が実行される。
【0093】
これにより、下降位置センサ54がONとなると、その時点t13で、電磁操作部SOL1への指令信号RJ1がOFFとなり、エキゾーストセンタ型の方向切換弁51が中立位置側に復帰することで、エアーシリンダ33内が前述のような大気開放状態に移行する。
【0094】
このとき、次の検査判定結果がNG判定で発生すると、通常であれば、その時点t13から選別遅延時間tdの経過を待って、下降選別出力が継続してONになるとともに、電磁操作部SOL2への指令信号RJ5がONとなり、所定の下降時間Tsが経過する時点t15までエアーシリンダ33が収縮動作時の加圧状態に保持されるが、大気開放状態で、既に下降位置センサ54がONとなっていることで指令信号RJ5は、下降選別出力の時点t14からt16の期間t4d中にOFFとなって、大気開放を持続した後、上昇側待機位置への復帰を指令する上昇側選別出力がONとなる。
【0095】
この復帰時にも、エアーシリンダ33内が直前のワーク通過時間Twの間に十分に大気開放されているので、高速な復帰動作が可能となる。
【0096】
次いで、電磁操作部SOL1への指令信号RJ1の出力時間が上昇動作時間Thに達し、上昇位置センサ55がONとなる時点t17では、次の検査判定結果が発生していないので、待機を指令する上昇選別出力が継続される。
【0097】
次いで、検査判定結果がNG判定で出ると、その時点t18から選別遅延時間tdが経過する時点t19で、下降選別出力がONとなり、電磁操作部SOL2への指令信号RJ5が所定の下降動作時間TsだけONとなる。そして、これによりエアーシリンダ33の収縮により下降位置センサ54がONとなると、その時点t20から所定のワーク通過時間Twを待って、下降選別出力がOFFとなり、時点t21から上昇側待機位置への復帰を指令する上昇選別出力がONとなる。
【0098】
このとき、エアーシリンダ33内が直前のワーク通過時間Twの間に十分に大気開放されているので、高速な復帰動作が可能となる。
【0099】
よって、復帰開始時点t21から高速動作の上昇動作時間Thが経過する時点t23で、上昇位置センサ55がONとなる。
【0100】
この間に、検査判定結果がOK判定として発生すると、その時点t22から選別遅延時間tdの経過を待って、上昇選別出力が継続時間T4dにわたって継続出力され、その経過時点t24で、上昇側待機位置への復帰を指令する上昇選別出力がON継続となる。
【0101】
なお、ここでは、下降位置センサ54が既にONで大気開放状態が持続する場合(図6中、t14-t15間)、図6中に実線で示すように指令信号RJ5をONしないのを標準とするが、同図中に破線で示すように再出力することも可能であり、そのようにしても上述と同様の動作となる。また、上昇位置センサ55が既にONの場合、t8からt10、t23からt24についても、上昇選別出力の期間t4dを再出力とせずに、持続としてもよい。
【0102】
ところで、本実施形態では、選別区域Z2内へのワークWの搬入をその上流側の所定位置で検知する物品検知センサ28を設けるものとしたが、図4に示すように、選別対象のワークWが選別コンベア12の振分動作の完了位置に達したことを選別コンベア12の下流側端部12bの近傍で後端検知する物品検知センサ48を更に設けて、ワーク通過時間Twの経過時点を物品検知センサ48の検出タイミングとするようにしてもよい。
【0103】
また、大気開放動作の開始は、下降位置センサ54の検知(ON)を起点としているが、下降動作時間Tsの終了時点を起点としてもよい。
【0104】
次に、動作について説明する。
【0105】
上述のように構成された本実施形態の物品選別システム1においては、検査機20での各ワークWの物品検査の結果に応じて、電磁弁ユニット35の方向切換弁51が切り換えられ、検査結果が不良となったワークWが選別機30によってコンベア12から下方側に選別排出される。
【0106】
また、本実施形態では、エアーシリンダ33のロッド43の伸縮動作に応じ、搬送コンベア11、13に対して物品選別用のコンベア12の搬送方向の片側の端部を昇降させて物品振分動作を実行する選別機30が構成されており、エアーシリンダ33は、ロッド43が伸張動作するときにコンベア12の片側の端部を上昇させるように配置されている。そして、エアーシリンダ33の給排制御部である電磁弁ユニット35が、ロッド43の伸縮動作方向を切り換えるときには、一時的に供給圧縮空気をブロックしつつ、その切り換え前に圧縮空気が導入されていた圧力室44Bまたは44Aを大気開放させる。
【0107】
したがって、選別コンベア12を上昇させるよう収縮状態のエアーシリンダ33をロッド43の伸張動作側に切り換えるときには、その切り換えによって圧縮空気が導入される伸張時加圧側の圧力室44Aの圧力が高まるときに、収縮時加圧側の圧力室44B内の残留圧縮空気によって振分動作抵抗が大きくなるといったことがなくなり、迅速な短時間での振分方向切り換えが可能になる。その結果、高速振分動作を実行可能となる。
【0108】
また、本実施形態では、選別コンベア12の片側の端部を第2振分姿勢から第1振分姿勢側に上昇させるようエアーシリンダ33を伸張動作方向に切り換えるとき、電磁弁ユニット35が、一時的にエアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつその切り換え前にエアー源50側からの圧縮空気が導入されていた圧力室44Bを所定時間だけ大気開放させる。
【0109】
したがって、エアー源50側からの圧縮空気を選別コンベア12の第2振分姿勢から第1振分姿勢側への上昇復帰動作に係るエアーシリンダ33の伸張時加圧側の給排ポート45aおよび圧力室44Aに供給するとき、エアーシリンダ33の排気側の圧力室44Bに高圧の圧縮空気が残留していることがなく、排気側の給排ポート45bから迅速に排気させることで、高速振分動作を実行させることができる。
【0110】
また、本実施形態のドロップアウトコンベアでは、選別対象のワークWが選別コンベア12の振分動作の完了位置に達したことを物品検知センサ48で検出するようにすれば、電磁弁ユニット35は、物品検知センサ48によりワークWが検知されてからロッド43の伸張動作側への切り換えが開始されるまでの間に、その開始直前の所定時間だけ、ロッド43の伸張動作によって縮小される収縮側の圧力室44Bを、エアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させることができる。したがって、選別コンベア12を上昇側の第1振分姿勢に復帰させる動作方向の切り換え要求に対して、迅速で的確な応答性を確保することができる。
【0111】
さらに、本実施形態では、選別対象のワークWが選別コンベア12の上流側所定位置に達すると、それが物品検知センサ28により検知されることで、その検知時点を基準として、エアー源50側からの圧縮空気が導入されていた一方の圧力室44Bを、既に大気圧となっている他方の圧力室44Aと共に振分動作の開始直前の所定時間だけ大気開放させることができる。したがって、選別対象のワークWが選別コンベア12に接近してから的確なタイミングでかつ迅速に選別コンベア12を上昇動作させ、振分選別することが可能となる。
【0112】
加えて、本実施形態の物品選別システム1では、検査機20から物品検査結果に応じた選別信号、例えば対象ワークWの選別排出を指令する選別信号が選別機30に送られ、この信号を受けた選別機30が選別コンベア12の振分動作を開始するようエアーシリンダ33をロッド43の伸張動作側に切り換えるときには、選別対象ワークWが選別区域Z2かその区域内所定位置に到達するまでの間に、エアー源50側からの圧縮空気がブロックされるとともに、エアーシリンダ33内が一時的に切換え前の所定時間だけ大気開放される。したがって、その切り換えによって圧縮空気が導入される一方の圧力室44Aの圧力が高まるときには、他方の圧力室44B内の残留圧縮空気によって振分動作抵抗が大きくなるといったことがなくなり、迅速な動作方向切り換えが可能になる。
【0113】
また、本実施形態の物品選別システム1では、電磁弁ユニット35は、選別対象のワークWが物品搬送経路の所定区間の上流側所定位置に達することを検知する物品検知センサ28を有しており、電磁弁ユニット35は、検査装置から物品検査の結果に応じた選別信号を受信したことを条件に、物品検知センサ28によるロッド43の伸張動作によって縮小される圧力室を、物品振分動作の開始直前の所定時間だけ、エアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつ大気開放させる構成とすることができる。
【0114】
このように、本実施形態においては、選別コンベア12が昇降式であっても振分機構である昇降駆動機構32の振分動作を高速に実行可能な選別装置および物品選別システムを提供することができる。
【0115】
なお、上述の第1実施形態においては、選別コンベア12を可動フレーム31を介して昇降駆動機構32により直接的に上下方向に回動させ、一端側を昇降させる方式としたが、エアーシリンダ33と選別コンベア12の間に駆動方向や駆動量を変換するリンク機構等を介在させる構成とすることも考えられる。以下、そのような他の実施形態について、簡単に説明するが、第1実施形態との相違点について説明し、同様の構成については第1実施形態の対応する構成要素の符号を用いることとする。
【0116】
(第2実施形態)
図7は第2実施形態に係る選別装置の要部構成を示している。
【0117】
図7に示すように、本実施形態では、選別コンベア12の上流側端部12aを昇降させるように、可動フレーム31の他端部31bが搬送方向の下流側で支持体フレーム37に上下方向に回動可能に支持されており、選別コンベア12が、昇降リンク機構60を介してエアーシリンダ33で昇降駆動されるようになっている。
【0118】
また、支持体フレーム37には、エアーシリンダ33がシリンダ41の基端部41a側で固定支点部材37bに揺動可能に支持されており、このエアーシリンダ33のロッド43が昇降リンク機構60のリンク61、62の連結部63に回動可能に連結されている。
【0119】
ここで、リンク61は、その基端側で支持体フレーム37の中段支持部37aに設けられた固定支点部材37bに回動可能に連結されており、先端側でリンク62の一端部に回動自在に連結されている。また、リンク62は、可動フレーム31の中間連結部31cに回動可能に連結されている。
【0120】
そして、エアーシリンダ33が伸縮するとき、リンク61、62の連結部53が鉛直方向および搬送方向に変位することで、リンク61、62は、図7中に実線で示す下降時の屈曲姿勢(第1姿勢)と、図7中に仮想線で示す上昇時の略真直姿勢(第2姿勢)とに切り換えられ、選別コンベア12を昇降させることができるようになっている。
【0121】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で上昇動作させるに先立って、エアーシリンダ33内を大気開放させることで、伸張時に排気側となる圧力室44B側に高圧の圧縮空気が残留しないようにして、迅速・的確な上昇動作を可能とする高速動作制御を実行することができる。さらに、選別コンベア12をエアーシリンダ33の収縮動作で下降動作させる際に、選別コンベア12、可動フレーム31および昇降リンク機構60の自重や通過ワークWの重量を有効な付勢力として利用することで、迅速・的確な下降動作を可能ならしめる動作制御を併せて実行することができる。
【0122】
よって、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0123】
(第3実施形態)
図8は第3実施形態に係る選別装置の要部構成を示している。
【0124】
図8に示すように、本実施形態では、選別コンベア12の下流側端部12bを昇降させるように、可動フレーム31の一端部31aが搬送方向の上流側で支持体フレーム37に上下方向に回動可能に支持されており、選別コンベア12が、第2実施形態と略同様な昇降リンク機構60を介してエアーシリンダ33で昇降駆動されるようになっている。
【0125】
また、支持体フレーム37の中段支持部37aには、エアーシリンダ33がシリンダ41の基端部41a側で固定支点部材37dに揺動可能に支持されており、このエアーシリンダ33のロッド43が昇降リンク機構60のリンク61、62の連結部63に回動可能に連結されている。
【0126】
ここで、リンク61は、その基端側で支持体フレーム37の中段支持部37aに設けられた固定支点部材37bに回動可能に連結されており、先端側でリンク62の一端部に回動自在に連結されている。また、リンク62は、可動フレーム31の中間連結部31cに回動可能に連結されている。
【0127】
そして、エアーシリンダ33が伸縮するとき、リンク61、62の連結部63が鉛直方向および搬送方向に変位することで、リンク61、62は、図8中に実線で示す上昇時の略真直姿勢(第1姿勢)と、図8中に仮想線で示す下降時の屈曲姿勢(第2姿勢)とに切り換えられ、選別コンベア12を昇降させることができるようになっている。
【0128】
本実施形態においては、第1、第2実施形態とは逆に、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で下降動作させることができるものであり、選別コンベア12の上昇動作または下降動作に先立って、エアーシリンダ33内を大気開放させるように電磁弁ユニット35を制御することで、その収縮動作時または伸張動作時に排気側となる圧力室44Aまたは44B側に高圧の圧縮空気が残留しないようにして、迅速・的確な下降動作または上昇動作を可能とする高速動作制御を実行することができる。さらに、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で下降動作させる際に、選別コンベア12、可動フレーム31およびリンク機構60の自重や通過ワークWの重量を有効な付勢力として利用することで、迅速・的確な下降動作を可能ならしめる動作制御を併せて実行することができる。
【0129】
よって、本実施形態においても、第1、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0130】
(第4実施形態)
図9は第4実施形態に係る選別装置の要部構成を示している。
【0131】
図9に示すように、本実施形態では、選別コンベア12の上流側端部12aを昇降させるように、可動フレーム31の他端部31bが搬送方向の下流側で支持体フレーム37に上下方向に回動可能に支持されており、選別コンベア12が、昇降リンク機構70を介してエアーシリンダ33で昇降駆動されるようになっている。
【0132】
また、支持体フレーム37には、エアーシリンダ33がシリンダ41の基端部41a側で固定支点部材37dに揺動可能に支持されており、このエアーシリンダ33のロッド43が昇降リンク機構70のリンク71、72の連結部73に回動可能に連結されている。
【0133】
ここで、リンク71は、その基端側で支持体フレーム37の中段支持部37aに設けられた固定支点部材37bに回動可能に連結されており、先端側でリンク72の一端部に回動自在に連結されている。また、リンク72は、可動フレーム31の中間連結部31cに回動可能に連結されている。
【0134】
そして、エアーシリンダ33が伸縮するとき、リンク71、72の連結部73が鉛直方向および搬送方向に変位することで、リンク71、72は、図9中に実線で示すコンベア下降(第1姿勢)時の屈曲リンク姿勢と、図9中に仮想線で示すコンベア上昇(第2姿勢)時の略真直リンク姿勢とに切り換えられ、選別コンベア12を昇降させることができるようになっている。
【0135】
本実施形態においても、第3実施形態と同様に、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で下降動作させるものであり、選別コンベア12の上昇動作または下降動作に先立って、エアーシリンダ33内を大気開放させるように電磁弁ユニット35を制御することで、その収縮動作時または伸張動作時に排気側となる圧力室44Aまたは44B側に高圧の圧縮空気が残留しないようにして、迅速・的確な下降動作または上昇動作を可能とする高速動作制御を実行することができる。さらに、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で下降動作させる際に、選別コンベア12、可動フレーム31およびリンク機構70の自重や通過ワークWの重量を有効な付勢力として利用することで、迅速・的確な下降動作を可能ならしめる動作制御を併せて実行することができる。
【0136】
よって、本実施形態においても、第1ないし第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0137】
(第5実施形態)
図10は第5実施形態に係る選別装置の要部構成を示している。
【0138】
第1ないし第3実施形態の選別コンベア12がいずれも搬送方向一端側のローラ回転方向に上下回動するのに対して、本実施形態では、図10に搬送方向下流側を見る横断面図で示すように、ローラ回転方向と直交する方向に上下回動する横回動式の選別コンベア92が設けられており、その選別コンベア92の幅員方向の一側端部92cを昇降させるように、選別コンベア12の他側端部92dに近接する横回動フレーム91の基端側端部91bが支持体フレーム39に上下方向に回動可能に支持されている。
【0139】
また、選別コンベア92は、横回動フレーム91の幅員方向中間部91cにエアーシリンダ33のロッド43の先端部43aを回動可能に連結させることで、エアーシリンダ33により昇降駆動できるようになっている。
【0140】
なお、ここで、横回動フレーム91を支持する支持体フレーム39は主たる支持体フレーム37に対して搬送路幅員方向(図10中のY1、Y2方向)に移動可能になっており、ワークWのサイズが小さい場合やバラ物である場合等に選別排出品が搬送方向前後のコンベア11、13と干渉することを防止するようになっている。
【0141】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で例えば図10中に二点鎖線で示す傾斜下降姿勢から水平な上昇姿勢に(後述するダンプ式のアップアウト姿勢でもよい)上昇動作させるものであり、選別コンベア92の上昇動作に先立って、エアーシリンダ33内を大気開放させるように電磁弁ユニット35を制御することで、その収縮動作時に排気側となる圧力室44Bに高圧の圧縮空気が残留しないようにして、迅速・的確な下降動作または上昇動作を可能とする高速動作制御を実行することができる。さらに、選別コンベア92をエアーシリンダ33の伸張動作で下降動作させる際に、選別コンベア92および可動フレーム91の自重や通過ワークWの重量を有効な付勢力として利用することで、迅速・的確な下降動作を可能ならしめる動作制御を併せて実行することができる。
【0142】
よって、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0143】
本実施形態では、選別コンベア12をエアーシリンダ33の伸張動作で図10中に二点鎖線で示す傾斜下降姿勢から水平な上昇姿勢に上昇動作させるものとしたが、ここにいう水平な上昇姿勢は、選別コンベア92の幅員方向の両側端部92c,92dのうち昇降する一側端部92cを他側端部92dと同一高さに位置させる第1振分姿勢であり、ここにいう傾斜下降姿勢は、選別コンベア92の昇降する一側端部92cを他側端部92dと異なる高さに位置させる第2振分姿勢である。ただし、本発明にいう第2振分姿勢は、選別コンベア92の昇降する一側端部92cを他側端部92dより鉛直方向の下方側に位置させる傾斜下降姿勢に限らず、図10中の選別コンベア92の昇降する一側端部92cを他側端部92dより鉛直方向の上方側に位置させる傾斜上昇姿勢とするように変形した態様(いわゆるダンプ式のアップアウト姿勢)とすることも勿論可能である。エアーシリンダ33の取付姿勢や昇降駆動のためのリンク機構等の形態が特に限定されないことも勿論である。
【0144】
また、上述の各施形態においては、検査機20はX線検査を行うものとしたが、その物品検査方式が特に限定されるものでないことはいうまでもない。また、前述の各実施形態では、制御ユニット34の制御モードを、選別コンベア12の待機位置を上昇側にするか下降側にするかで異なる2つの高速動作制御モードに手動操作で切り換えられるものとして説明したが、モード切り換えが自動的になされる自動モード切り換え方式としてもよいことはいうまでもない。例えば、物品検知センサ28でワーク間隔を監視することで、通常は第2又は第1の制御モードで選別排出を実行しつつ、監視情報を含むワークWの搬送条件や排出条件を基に第2の制御モードでの選別排出が可能かどうかをワーク毎に判定し、第2の制御モードでの選別排出が可能でないときには第1の制御モードに自動的に切り換えるといったモード切り換えが可能である。また、上述の各実施形態では、選別機の方式をドロップ式やアップアウト式を主に説明したが、エアーシリンダの伸張動作で選別コンベアを昇降させるようなものであれば、特定の方式に限定されるものでないのは勿論である。
【0145】
以上説明したように、本発明は、高速振分動作を実行可能な選別装置および物品選別システムを提供することができるものであり、エアーシリンダを用いるドロップアウト式やアップアウト式の選別装置に、およびその装置と物品検査装置を併有する物品選別システム全般に有用なものである。
【符号の説明】
【0146】
1 物品選別システム
10 搬送部
11、13 コンベア(搬送コンベア、物品搬送用のコンベア)
12 コンベア(選別コンベア、物品選別用のコンベア)
12a 上流側端部
12b 下流側端部(昇降する端部)
20 検査機(検査装置)
21 検査機本体
22 検査判定部(制御部)
23 記憶・演算部(制御部)
24 表示操作部(制御部)
25 選別制御部(制御部)
28 物品検知センサ
30 選別機(選別装置)
31 可動フレーム
31a 一端部
31b 他端部
31c 中間連結部
32 昇降駆動機構
33 エアーシリンダ
34 制御ユニット
35 電磁弁ユニット(給排制御部)
36 フィルタレギュレータ
37、39 支持体フレーム
37a 中段支持部
37b、37d 固定支点部材
41 シリンダ
41a 基端部
42 ピストン
43 ロッド(ピストンロッド)
43a 先端部
44A 圧力室(伸張側の加圧室)
44B 圧力室(収縮側の加圧室)
45a 給排ポート(第1の給排ポート)
45b 給排ポート(第2の給排ポート)
48 物品検知センサ(排出完了検知手段)
50 エアー源
51 方向切換弁
51a、51b 制御圧ポート
51k センタリングスプリング
51p 供給圧ポート
51q、51r リターンポート
51v 弁体
52、53 速度制御弁
52a、53a チェック弁
52b、53b 可変絞り要素
54 下降位置センサ(収縮位置センサ)
55 上昇位置センサ(伸張位置センサ)
56、57 サイレンサ
58 エアーチューブ
60、70 昇降リンク機構
61、62、71、72 リンク
63、73 連結部
91 横回動フレーム(可動フレーム)
91b 基端側端部
91c 幅員方向中間部
92 選別コンベア(横回動式の選別コンベア)
92c 一側端部(一方側の端部、昇降する端部)
92d 他側端部(他方側の端部)
Ad 収縮側の受圧面積
As 伸張側の受圧面積
Fd 動作力(下降動作力)
Fu 動作力(上昇動作力)
Mc 可動フレーム質量
Mw ワーク質量
P 供給圧力
Pa 大気開放時の排気圧力
Ps 圧縮空気時の排気圧力
RJ1 指令信号(上昇動作指令、伸張動作指令)
RJ5 指令信号(下降動作指令、収縮動作指令)
SOL1 電磁操作部(上昇ポート電磁弁)
SOL2 電磁操作部(下降ポート電磁弁)
T4d 継続時間(持続時間)
td 選別遅延時間
Th 上昇時間(高速上昇時間)
Ts 下降時間
Tw ワーク通過時間
Vrj 搬送速度
X 搬送方向
Z1 検査区域
Z2 選別区域
θ 動作角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10