特開2023-2571IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

本願発明は、肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための組成物に関する。具体的には、本願発明は、生物学的に活性なタンパク質およびFGF21変異体タンパク質を含む融合タンパク質;および肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するために有効である融合タンパク質を含む医薬組成物

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】肝炎、肝線維症、および肝硬変を予防または処置するための組成物を提供する。
【解決手段】(1)野生型線維芽細胞増殖因子21(FGF21)タンパク質のN-末端から位置98から101でのアミノ酸の、EIRPのアミノ酸配列(配列番号:68)での置換;(2)野生型FGF21タンパク質のN-末端から位置170から174でのアミノ酸の、TGLEAVのアミノ酸配列(配列番号:69)での置換等の変異からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、FGF21変異体タンパク質を含む融合タンパク質;および免疫グロブリンのFc領域を含む、医薬組成物である。
【選択図】図13A

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1A】 図1Aは、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、FGF21変異体タンパク質を含む融合タンパク質(以下、「FGF21変異体融合タンパク質」)としての、DFD4、DFD5、DFD6、DFD7、DFD9、およびDFD13のインビトロ活性を示すグラフである。FGF21変異体融合タンパク質は、変異の導入のために、活性において有意な減少を示さなかった。
【図1B】 図1Bは、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、FGF21変異体融合タンパク質を含む融合タンパク質としての、DFD6、DFD13、DFD18、DFD72、DFD73およびDFD74のインビトロ活性を示すグラフである。FGF21変異体融合タンパク質は、変異の導入のために、活性において有意な減少を示さなかった。
【図1C】 図1Cは、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、FGF21変異体融合タンパク質を含む融合タンパク質としての、DFD6およびDFD6(大腸菌)のインビトロ活性を示すグラフである。FGF21変異体融合タンパク質は、変異の導入のために、活性において有意な減少を示さなかった。
【図2A】 図2Aは、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、FGF21のN-末端およびFc領域を連結するリンカーが導入されたFGF21変異体融合タンパク質としての、DFD3およびDFD4のインビトロ活性を示すグラフである。FGF21変異体融合タンパク質は、わずかな違いがリンカー配列に依存して活性において示されたが、活性において有意な減少を示さなかった。
【図2B】 図2Bは、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、FGF21のN-末端およびFc領域を連結するリンカーが導入されたFGF21変異体融合タンパク質としての、DFD1およびDFD13のインビトロ活性を示すグラフである。FGF21変異体融合タンパク質は、わずかな違いがリンカー配列に依存して活性において示されたが、活性において有意な減少を示さなかった。
【図3】 図3は、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、RGE(Amgen)、Fc-FGF21(Lilly)およびDFD1のインビトロ活性を示すグラフである。DFD1およびRGE(Amgen)は、同様の活性を有したが、Fc-FGF21(Lilly)は、他のタンパク質よりも2倍高いインビトロ活性を有した。
【図4A】 図4Aは、FGF21変異体融合タンパク質であるDFD4のサイズ排除クロマトグラフィー分析の結果である。
【図4B】 図4Bは、EIRP変異が導入されたFGF21変異体融合タンパク質であるDFD13のサイズ排除クロマトグラフィー分析の結果である。
【図4C】 図4Cは、融合タンパク質の安定性に対するFGF21のEIRP変異の効果を立証するためにサイズ排除クロマトグラフィーを使用してDFD4およびDFD13の提案された含有量の高分子量凝集体(HMW%)を比較するグラフである。DFD13が、DFD4と比較して、最初の段階および2週間以上後の時点で、低い割合の高分子量凝集体(HMW%)と関連したことを立証し、EIRP変異の導入がFGF21変異体融合タンパク質の安定性を改良し、それによりHMW%を有意に低下させることを示す。
【図5】 図5は、FGF21変異体融合タンパク質の皮下投与後96時間にわたる血液中のそれぞれのタンパク質の濃度を示す。データは平均値および標準偏差として示される。
【図6A】 図6Aは、投与の時点から14日までの食餌性肥満マウスモデルにおいてDFD18の単一の投与後にグラム単位にて表された体重の変化を示すグラフである。DFD18は、優れた体重減少効果を示した。データは平均値および平均の標準誤差として示される。
【図6B】 図6Bは、投与の時点から14日までの食餌性肥満マウスモデルにおいてDFD18の単一の投与後に%単位にて表された体重の変化を示すグラフである。DFD18は、優れた体重減少効果を示した。データは平均値および平均の標準誤差として示される。
【図7】 図7は、ヒトGLP-1受容体が過剰発現されるCHO細胞系を使用して、GLP-1変異体およびGLP-1のC-末端をFc領域に連結するヒンジに依存して、融合タンパク質のインビトロGLP-1活性を示すグラフである。一般的に、GLP-1(A2G)配列を含む融合タンパク質(DFD23)は、他のGLP-1変異体配列を含む他の融合タンパク質よりも2から3倍低い活性を示した。GLP-1活性において有意な差異は、GLP-1(A2G)配列以外の変異体配列を含む融合タンパク質間で示さなかった。
【図8A】 図8Aは、DFD59、DFD69、DFD112およびDFD114のGLP-1活性を示すグラフである。3つの融合タンパク質(DFD69、DFD112およびDFD114)およびFGF21を含まないFc-融合GLP-1変異体のインビトロGLP-1活性を、ヒトGLP-1受容体が過剰発現されるCHO細胞系を使用して、測定した。3つの融合タンパク質は、同様のEC50値を示し、Fc-融合GLP-1変異体(DFD59)は、融合タンパク質よりも約2倍高い活性を示した。
【図8B】 図8Bは、DFD69、DFD112、およびDFD114のFGF21活性を示すグラフである。FGF21変異体に依存する融合タンパク質のインビトロ活性を、ヒトβ-クロトーが過剰発現されるHEK293細胞系を使用して、測定した。FGF21部分のインビトロ活性が3つの融合タンパク質において同様であったことを立証した。
【図9A】 図9Aは、融合タンパク質DFD69、DFD112、およびDFD114のFGF21部分の、皮下投与後にわたる血清薬物濃度を示すグラフである。データは平均値および標準偏差として示される。
【図9B】 図9Bは、融合タンパク質DFD59、DFD69、DFD112、およびDFD114のGLP-1部分の、皮下投与後にわたる血清薬物濃度を示すグラフである。データは平均値および標準偏差として示される。
【図10A】 図10Aは、2週間、4日間の間隔で食餌性肥満マウスモデルにおいてDFD114、DFD112、DFD74またはDFD72の反復皮下投与後の血清トリグリセリド(TG)における変化を示すグラフである。融合タンパク質およびFGF21変異体融合タンパク質の投与は、コントロールグループと比較して、血清脂質低下効果を示した。データは平均値および平均の標準誤差として示される。統計分析は、一元配置分散分析後のDunnetの多重比較検定によって行われた(***:P<0.001 vs. ビヒクルコントロール)。
【図10B】 図10Bは、2週間、4日間の間隔で食餌性肥満マウスモデルにおいてDFD114、DFD112、DFD74またはDFD72の反復皮下投与後の血清総コレステロール(TC)における変化を示すグラフである。融合タンパク質およびFGF21変異体融合タンパク質の投与は、コントロールグループと比較して、血清脂質低下効果を示した(***:P<0.001 vs. ビヒクルコントロール)。
【図10C】 図10Cは、2週間、4日間の間隔で食餌性肥満マウスモデルにおいてDFD114、DFD112、DFD74またはDFD72の反復皮下投与後の肝臓におけるトリグリセリド(TG)における変化を示すグラフである。FGF21変異体融合タンパク質の投与は、コントロールグループと比較して、肝臓における脂質低下効果を示した(*:P<0.05、***: P<0.001 vs. ビヒクルコントロール)。
【図11】 図11は、2週間、4日間の間隔で食餌性肥満マウスモデルにおいてDFD114またはDFD112の反復皮下投与によって得られた肝臓の組織病理学的写真を示す。融合タンパク質の投与は、コントロールグループと比較して、肝臓脂肪症-低下効果を示した。
【図12A】 図12Aは、4週間、2日間の間隔でメチオニンコリン欠乏(MCD)食餌誘発性非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112およびDFD72の反復皮下投与後のALTレベルにおける変化を示すグラフである。ALTレベルは、コントロールグループと比較して、融合タンパク質-処置グループにおいて用量依存的に減少し、ALTレベルは、FGF21変異体融合タンパク質-処置グループにおいても減少した。データは平均値および平均の標準誤差として示される。統計分析は、一元配置分散分析後のDunnetの多重比較検定によって行われた(###:P<0.001 vs. MCSコントロール、**:P<0.01、***: P<0.001 vs. MCDコントロール)。
【図12B】 図12Bは、4週間、2日間の間隔でメチオニンコリン欠乏(MCD)食餌誘発性非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112およびDFD72の反復皮下投与後のASTレベルにおける変化を示すグラフである。ASTレベルは、コントロールグループと比較して、融合タンパク質-処置グループにおいて用量依存的に減少し、ASTレベルは、FGF21変異体融合タンパク質-処置グループにおいても減少した(###:P<0.001 vs. MCSコントロール、**:P<0.01 vs. MCDコントロール)。
【図12C】 図12Cは、4週間、2日間の間隔でメチオニンコリン欠乏(MCD)食餌誘発性非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112およびDFD72の反復皮下投与後の炎症レベルにおける変化を示すグラフである。炎症レベルは、コントロールグループと比較して、融合タンパク質-処置グループにおいて用量依存的に減少し、炎症レベルは、FGF21変異体融合タンパク質-処置グループにおいても減少した(###:P<0.001 vs. MCSコントロール、***:P<0.001 vs. MCDコントロール)。
【図13A】 図13Aは、4週間、2日間の間隔でMCD食餌誘発性非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112およびDFD72の反復皮下投与後の肝臓における線維症関連指標であるアルファ平滑筋アクチン(α-SMA)における変化を示すグラフである。α-SMAの発現は、メチオニンコリン標準(MCS)コントロールグループと比較して、MCDコントロールグループにおいて増加した。他方では、融合タンパク質-処置グループおよびFGF21変異体融合タンパク質-処置グループにおけるα-SMAレベルは、コントロールグループと比較して、減少した。データは平均値および平均の標準誤差として示される。統計分析は、一元配置分散分析後のDunnetの多重比較検定によって行われた(###:P<0.001 vs. MCSコントロール、***:P<0.001 vs. MCDコントロール)。
【図13B】 図13Bは、4週間、2日間の間隔でMCD食餌誘発性非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112およびDFD72の反復皮下投与後の肝臓における線維症関連指標である形質転換増殖因子-ベータ(TGF-β)における変化を示すグラフである。TGF-βの発現は、MCSコントロールグループと比較して、MCDコントロールグループにおいて増加した。他方では、融合タンパク質-処置グループおよびFGF21変異体融合タンパク質-処置グループにおけるTGF-βレベルは、コントロールグループと比較して、減少した(###:P<0.001 vs. MCSコントロール、***:P<0.001 vs. MCDコントロール)。
【図13C】 図13Cは、4週間、2日間の間隔でMCD食餌誘発性非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112およびDFD72の反復皮下投与後の肝臓における線維症関連指標であるPicrosirius Red染色の結果を示すグラフである。コラーゲンの量は、MCSコントロールグループと比較して、MCDコントロールグループにおいて増加した。他方では、融合タンパク質-処置グループおよびFGF21変異体融合タンパク質-処置グループにおけるPicrosirius Redレベルは、コントロールグループと比較して、減少した(###:P<0.001 vs. MCSコントロール、**:P<0.01 vs. MCDコントロール)。
【図14】 図14は、肝臓の組織病理学的写真を示す。肝臓組織における脂肪は有意に低下した。
【図15A】 図15Aは、8週間、2日間の間隔で食餌性肥満および非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の血液生化学的指標であるALTレベルにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清ALT低下効果が、コントロールグループと比較して観察された。データは平均値および平均の標準誤差として示される。統計分析は、一元配置分散分析後のDunnetの多重比較検定によって行われた(***:P<0.001)。
【図15B】 図15Bは、8週間、2日間の間隔で食餌性肥満および非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後のASTレベルにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清AST低下効果が、コントロールグループと比較して観察された(***:P<0.001)。
【図15C】 図15Cは、8週間、2日間の間隔で食餌性肥満および非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後のTGにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清TG低下効果が、コントロールグループと比較して観察された(*:P<0.05、***:P<0.001)。
【図15D】 図15Dは、8週間、2日間の間隔で食餌性肥満および非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後のTCレベルにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清TC低下効果が、コントロールグループと比較して観察された(***:P<0.001)。
【図16A】 図16Aは、8週間、2日間の間隔で食餌性肥満および非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の肝臓における投与前および投与後間のNAFLD活性スコア(NAS)における変化を示すグラフを提供する。融合タンパク質が投与されたとき、投与後NAFLD活性スコアは、投与前スコアと比較して減少した。
【図16B】 図16Bは、8週間、2日間の間隔で食餌性肥満および非アルコール性脂肪性肝炎マウスモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の肝臓における投与前および投与後間の肝臓線維症スコアにおける変化を示すグラフを提供する。融合タンパク質が投与されたとき、投与後肝臓線維症スコアは、投与前スコアと比較して減少した。
【図17A】 図17Aは、8週間、2日間の間隔でチオアセトアミド(TAA)-誘発性肝線維症ラットモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の血液生化学的指標であるALPレベルにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清ALP低下効果が、TAAコントロールグループと比較して観察された。データは平均値および平均の標準誤差として示される。統計分析は、一元配置分散分析後のDunnetの多重比較検定によって行われた(###:P<0.001 vs. 正常コントロール、**:P<0.01 vs. TAAコントロール)。
【図17B】 図17Bは、8週間、2日間の間隔でチオアセトアミド(TAA)-誘発性肝線維症ラットモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の血液生化学的指標であるGGTレベルにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清GGT低下効果が、TAAコントロールグループと比較して観察された(###:P<0.001 vs. 正常コントロール、*:P<0.05 vs. TAAコントロール)。
【図17C】 図17Cは、8週間、2日間の間隔でチオアセトアミド(TAA)-誘発性肝線維症ラットモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の血液生化学的指標であるT-BILレベルにおける変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、血清T-BIL低下効果が、コントロールグループと比較して観察された(##:P<0.01 vs. 正常コントロール、*:P<0.05 vs. TAAコントロール)。
【図17D】 図17Dは、8週間、2日間の間隔でチオアセトアミド(TAA)-誘発性肝線維症ラットモデルにおいてDFD112の反復皮下投与後の肝臓における線維症領域における変化を示すグラフである。融合タンパク質が投与されたとき、線維症領域低下効果が、コントロールグループと比較して観察された(###:P<0.001 vs. 正常コントロール、***:P<0.001 vs. TAAコントロール)。

選択図 図13A出願人が指定した本件の代表的な図

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