IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 寿精版印刷株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-商品陳列什器 図1
  • 特開-商品陳列什器 図2
  • 特開-商品陳列什器 図3
  • 特開-商品陳列什器 図4
  • 特開-商品陳列什器 図5
  • 特開-商品陳列什器 図6
  • 特開-商品陳列什器 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025883
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】商品陳列什器
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/11 20060101AFI20230216BHJP
【FI】
A47F5/11
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021131312
(22)【出願日】2021-08-11
(71)【出願人】
【識別番号】591241512
【氏名又は名称】寿精版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森戸 真秀
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118GA04
3B118GA12
3B118GA28
3B118GA34
(57)【要約】
【課題】外箱収納部から商品を引っ張り出した際に、商品が落下することが抑えられ、商品を取り出しやすい商品陳列什器を提供する。
【解決手段】商品陳列什器1は、複数の商品50を収容した外箱5を収納する外箱収納部2と、商品50を受け止める商品受け部3と、を備える。外箱収納部2は、上部に位置して上方に開口し、外箱5が挿通する第一開口部20と、下部に位置して前方に開口し、商品50が挿通する第二開口部21と、を有する。商品受け部3は、外箱収納部2の第二開口部21の下側より前方に延びている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の商品を収容した外箱を収納する外箱収納部と、
前記商品を受け止める商品受け部と、を備え、
前記外箱収納部は、
上部に位置して上方に開口し、前記外箱が挿通する第一開口部と、
下部に位置して前方に開口し、前記商品が挿通する第二開口部と、を有し、
前記商品受け部は、前記外箱収納部の前記第二開口部の下側より前方に延びている、
商品陳列什器。
【請求項2】
前記商品受け部は、
前記商品を受けて支持する底板部と、
前記底板部の前端部から上方に延びる前板部と、
前記底板部の左右の側端部から上方に延びる側板部と、を有する、
請求項1に記載の商品陳列什器。
【請求項3】
前記第二開口部の上下方向の長さは、前記商品受け部の前記前板部及び前記側板部の上下方向の長さよりも長くなるように設けられている、
請求項2に記載の商品陳列什器。
【請求項4】
前記商品受け部の前記前板部及び前記側板部の上端縁は、前記第二開口部よりも高い位置にある、
請求項2に記載の商品陳列什器。
【請求項5】
前記商品受け部の前記底板部の前後方向の長さは、前記外箱収納部の前後方向の長さの1/2以上である、
請求項2から4のいずれか一項に記載の商品陳列什器。
【請求項6】
前記外箱収納部には、前記商品陳列什器を支持する支持部が挿入される穴部が形成されている、
請求項1から5のいずれか一項に記載の商品陳列什器。
【請求項7】
前記外箱収納部に固定される固定板を更に備え、
前記固定板は、他の前記固定板と上下方向に連結するための連結部を有する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の商品陳列什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、商品陳列什器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、収納部と、収納部の上部に位置して商品を収容するための開口部と、収納部の下部に位置して商品を取り出すための開口部を備えた輸送を兼ねた店頭用販売用の紙箱が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-309523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の輸送を兼ねた店頭用販売用の紙箱では、収納部の下部に位置した開口部から商品を引っ張り出して取り出す際に、収納部の下部に位置した開口部から商品が落下しやすいという問題があった。
【0005】
本開示は、外箱収納部から商品を引っ張り出した際に、商品が落下することが抑えられ、商品を取り出しやすい商品陳列什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る商品陳列什器は、複数の商品を収容した外箱を収納する外箱収納部と、前記商品を受け止める商品受け部と、を備える。前記外箱収納部は、上部に位置して上方に開口し、前記外箱が挿通する第一開口部と、下部に位置して前方に開口し、前記商品が挿通する第二開口部と、を有する。前記商品受け部は、前記外箱収納部の前記第二開口部の下側より前方に延びている。
【発明の効果】
【0007】
本開示の商品陳列什器は、外箱収納部から商品を引っ張り出した際に、商品受け部に商品が受けられるため、商品が落下することが抑えられ、商品を取り出しやすいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示に係る第一実施形態の商品陳列什器を前斜め上方から見たときの斜視図である。
図2図2は、同上の商品陳列什器を示す側面図である。
図3図3は、本開示に係る第二実施形態の商品陳列什器を前斜め上方から見たときの斜視図である。
図4図4は、同上の商品陳列什器を後斜め下方から見たときの斜視図である。
図5図5は、同上の商品陳列什器を上下に連結させた状態を前斜め上方から見たときの斜視図である。
図6図6は、本開示に係る商品陳列什器の変形例1を前斜め上方から見たときの斜視図である。
図7図7Aは、同上の商品陳列什器の変形例2を示す側断面図である。図7Bは、同上の商品陳列什器の変形例3を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第一実施形態)
1.概要
図1に示す本実施形態の商品陳列什器1は、複数の商品50を収容した外箱5を収納する外箱収納部2と、商品を受け止める商品受け部3と、を備える。外箱収納部2は、上部に位置して上方に開口し、外箱が挿通する第一開口部20と、下部に位置して前方に開口し、商品が挿通する第二開口部21と、を有する。商品受け部3は、外箱収納部2の第二開口部21の下側より前方に延びている。
【0010】
上記構成を備えることで、本実施形態の商品陳列什器1では、複数の商品50を収容した外箱5が外箱収納部2に収納される。外箱収納部2は、第一開口部20から外箱5を挿通することができて、第二開口部21から商品50のみを取り出すことができる。また、外箱収納部2から商品50を引っ張り出した際に、商品受け部3に商品50が受けられるため、商品50が落下することが抑えられ、商品50を取り出しやすくなる。
【0011】
2.詳細
本実施形態の商品陳列什器1について、図1-4に基いて詳しく説明する。
【0012】
以下では、図1に示すように、商品陳列什器1が設置された状態を基準として上下方向を規定する。また、設計上、商品陳列什器1に対してこれを利用する利用者が位置する方向を前方と規定し、これの逆方向を後方と規定する。左右方向は、使用者が商品陳列什器1を前方から見たときを基準として規定する。
【0013】
2-1.商品陳列什器
図1に示すように、商品陳列什器1は、外箱収納部2と商品受け部3と、を備える。本実施形態では、商品陳列什器1は、紙製である。外箱収納部2は、商品受け部3と一体的に形成されている。まず、外箱収納部2を構成する部分について説明する。
【0014】
2-1-1.外箱収納部
外箱収納部2は、矩形状の箱体である。外箱収納部2は、後板部22と、底板部23と、左の側板部24と、右の側板部25と、前板部26と、を有する。
【0015】
後板部22は、外箱収納部2の後面を構成している。後板部22は、背面視矩形状である。後板部22の下端から前方に底板部23が延びている。
【0016】
底板部23は、外箱収納部2の底面を構成している。底板部23は、平面視矩形状である。なお、本実施形態では、底板部23は、後述する商品受け部3の底板部30と同一平面上に位置しており、紙部材により底板部23と底板部30とが一体的に形成されているが、この紙部材の後半部の矩形状をした部分が底板部23となる。底板部23の左端から上方に左の側板部24が延びており、底板部23の右端から上方に右の側板部25が延びている。
【0017】
左の側板部24は、外箱収納部2の左の側面を構成している。左の側板部24は、側面視矩形状である。なお、本実施形態では、左の側板部24は、後述する商品受け部3の左の側板部32と同一平面上に位置する紙部材により左の側板部32と一体に形成されており、この紙部材の後半部の矩形状をした部分が左の側板部24となる。
【0018】
右の側板部25は、底板部23の右端から上方に延びている。右の側板部25は、外箱収納部2の右の側面を構成している。右の側板部25は、側面視矩形状である。右の側板部25は、左の側板部24に対して平行である。なお、本実施形態では、右の側板部25は、後述する商品受け部3の右の側板部33と同一平面上に位置する紙部材により右の側板部33と一体に形成されており、この紙部材の後半部の矩形状をした部分が右の側板部25となる。右の側板部25の前端から左の側板部24の前端に亘って前板部26が延びている。
【0019】
前板部26は、外箱収納部2の前面を構成している。前板部26は、正面視矩形状である。前板部26は、後板部22に対して平行である。
【0020】
後板部22、底板部23、左の側板部24、右の側板部25、及び前板部26で囲まれた空間に外箱5が収納される。
【0021】
外箱収納部2は、第一開口部20と第二開口部21と、を有する。
【0022】
第一開口部20は、外箱収納部2の上部に位置している。本実施形態では、第一開口部20は、外箱収納部2の上端部に位置している。第一開口部20は、上向きに開口している。第一開口部20は、厳密に、鉛直方向の上向きに開口していなくてもよいが、第一開口部20の開口が向く方向は上向き成分を有する。本実施形態では、箱状をした外箱収納部2が上面を備えておらず、上端部に全体的に第一開口部20を有する。
【0023】
第二開口部21は、外箱収納部2の下部に位置している。本実施形態では、第二開口部21は、外箱収納部2の前板部26の下側に形成されている。第二開口部21は、前向きに開口している。本実施形態では、第二開口部21は、厳密に、前向きに開口してなくてもよいが、第二開口部21の開口が向く方向は前向き成分を有する。
【0024】
2-1-2.商品受け部
商品受け部3は、商品50を支持するために設けられている。商品受け部3は、外箱収納部2に収納された外箱5内の商品50が、第二開口部21を通して前方に移動した際に、商品50が落下しないように受ける。
【0025】
商品受け部3は、外箱収納部2の第二開口部21の下側の部分より前方に延びている。商品受け部3は、商品受け部3の主体を構成する底板部30と、前板部31と、左の側板部32と、右の側板部33と、を有する。
【0026】
底板部30は、商品受け部3の底面を構成している。底板部30は、平面視矩形状である。上述したように、底板部30は、同一平面上に位置する紙部材により底板部23と一体的に形成されており、この紙部材の前半部が底板部30となる。図2に示すように、本実施形態では、底板部30の前後方向の長さL1は、底板部23の前後方向の長さL2以上となるように形成される。底板部30の前端から上方に前板部31が延びている。
【0027】
前板部31は、商品受け部3の前面を構成している。前板部31は、正面視矩形状である。図2に示すように、本実施形態では、前板部31の上下方向の長さL3は、第二開口部21の上下方向の長さL4よりも短く設けられている。図1に示すように、底板部30の左端から上方に左の側板部32が延びており、底板部30の右端から上方に右の側板部33が延びている。
【0028】
左の側板部32は、商品受け部3の左の側面を構成している。左の側板部32の前端は、前板部31の左端に接続されている。左の側板部32は、側面視矩形状である。上述したように、左の側板部32は、同一平面上に位置する紙部材により左の側板部24と一体的に形成されており、この紙部材の前半部が左の側板部32となる。左の側板部32の上端は、前方に向かうに従って上下方向の長さが短くなるように設けられている。左の側板部32の上端は、曲線状である。左の側板部32は、右の側板部33に対して平行である。
【0029】
右の側板部33は、商品受け部3の右の側面を構成している。右の側板部33の前端は、前板部31の右端に接続されている。右の側板部33は、側面視矩形状である。上述したように、右の側板部33は、同一平面上に位置する紙部材により右の側板部25と一体的に形成されており、この紙部材の前半部が右の側板部33となる。右の側板部33の上端は、前方に向かうに従って上下方向の長さが短くなるように設けられている。右の側板部33の上端は、曲線状である。右の側板部33は、左の側板部32に対して平行である。
【0030】
前板部31、左の側板部32及び右の側板部33は、底板部30に受けられた商品50が底板部30の端縁より落下することを防止する。
【0031】
2-2.外箱
外箱5は、商品50を収容し、外箱収納部2に収納される。本実施形態では、外箱5は、外箱収納部2と略同等の大きさの矩形状の箱体である。
【0032】
商品50は、長手方向の長さ(図1における左右方向の長さ)が外箱5の左右の長さと同じ程で、幅(図1における前後方向の長さ)が外箱5の前後の長さと同じ程のスティック状をした個包装の菓子である。商品50は、外箱5に複数収納される。商品50は、外箱5の上下方向に沿って一列に収納される。なお、商品50は、本実施形態では菓子であるが、菓子に限定されない。
【0033】
外箱5は、一方(本実施形態では前方)に開口する外箱本体と、外箱本体の開口部を開閉する蓋体51と、を備える。蓋体51は、外箱本体の開口部に沿う一辺において外箱本体と接続されている。
【0034】
2-3.使用方法
商品陳列什器1は、主に、売り場に据え付けられている陳列棚等に取り付けられたり吊り下げられたりして使用されるが、机上等に載置されてもよい。
【0035】
商品陳列什器1の外箱収納部2には、複数の商品50を収容した外箱5が収納される。外箱5は、蓋体51を開いて開口部を開放させた状態で、第一開口部20から外箱収納部2内に挿入される。この時、外箱5内の商品50が外箱5から落下しないように、外箱5の開口部が上方を向くようにし、外箱収納部2をその第一開口部20が水平方向を向く姿勢にして、外箱5を第一開口部20から外箱収納部2内に水平方向に挿入してもよい。その後、外箱収納部2を、第一開口部20が上方を向く姿勢となるように戻すと、外箱5の開口部は前方を向くが、外箱5内の上部に位置する商品50は、外箱収納部2の前板部26により側方への移動が規制されるため、外箱5および外箱収納部2から落下しない。
【0036】
外箱5内の下部に位置する商品は、外箱5の開口部及び第二開口部21を介して前方に移動可能である。商品50を取り出そうとする者(便宜上、使用者とする)は、外箱5内の下部に位置する商品50を、開口部及び第二開口部21を介して前方に引っ張り出して、取り出す。外箱収納部2の第二開口部21の下側から前方に向けて延びる商品受け部3が設けられているため、使用者が第二開口部21の前方に商品50を引っ張り出した際に、商品50を摘まむ指を離しても、商品50は商品受け部3に受けられる。
【0037】
使用者は、外箱収納部2の前方に引っ張りだされた商品50を摘まんで、底板部30の上方において前板部31、側板部32及び側板部33の上端を越えさせて、商品陳列什器1より取り出すことができる。
【0038】
2-4.作用効果
本実施形態の商品陳列什器1においては、外箱収納部2の第二開口部21の下側から前方に向けて延びる商品受け部3が設けられている。使用者が第二開口部21の前方に商品50を引っ張り出した際に、商品50を摘まむ指を離しても、商品50は商品受け部3(特に底板部30)に受けられるため、商品50が商品陳列什器1より落下するのが防止される。これにより、使用者は、商品50が落下しなしように細心の注意を払いながら第二開口部21から商品50を引っ張り出す必要がなくなり、商品50を取り出しやすくなる。
【0039】
また、底板部30の前端から上方に前板部31が延び、底板部30の左端から上方に側板部32が延び、底板部30の右端から上方に側板部33が延びている。これにより、底板部30に受けられた商品50が、底板部30上を外方に移動するのが規制されるため、商品50が底板部30上を移動して底板部30の端縁より落下するのが防止される。
【0040】
また、第二開口部21の上下方向の長さは、商品受け部3の前板部31及び側板部32,33の上下方向の長さよりも長くなるように設けられている。これにより、上下方向の長さの長い第二開口部21から商品50を取り出しやすくなる。更に説明を加えると、特許文献1に示す、輸送を兼ねた店頭用販売用の紙箱にあっては、単に収納部の下部に位置した開口部の上下長さを長くすると、受け部がないため、使用者は、商品が落下しなしように細心の注意を払いながら開口部から商品を引っ張り出す必要があり、商品を取り出しにくい。これに対して、本実施形態では、第二開口部21の上下長さが長くても、商品受け部3を有するため、使用者は、商品50が落下しなしように細心の注意を払いながら第二開口部21から商品50を引っ張り出す必要がなくなり、商品50を取り出しやすくなる。
【0041】
(第二実施形態)
3.詳細
第二実施形態の商品陳列什器1について、図3-5に基づいて説明する。なお、本実施形態の商品陳列什器1の基本的な構成は、第一実施形態と共通であるから、第一実施形態と重複する説明については、説明を省略する。
【0042】
3-1.商品陳列什器
図3-5に示すように、商品陳列什器1は、外箱収納部2に固定される固定板6を更に備える。
【0043】
固定板6は、外箱収納部2の後板部22に接着剤等で固定される。外箱収納部2は、固定板6の中央又は略中央に固定される。固定板6は、その全体形状が、矩形の板状である。なお、固定板6は、外箱収納部2と取り外し可能である。
【0044】
固定板6は、他の固定板6と上下方向に連結するための連結部60と、固定板6を吊り下げるための吊り下げ部61と、広告を掲載するためのスペースである広告掲載部62と、を有する。
【0045】
連結部60は、外箱収納部2と吊り下げ部61との他の部分に位置する。連結部60は、固定板6の後面から突出した突出部63と、突出部63を挿通する挿通孔64を有している。
【0046】
突出部63は、傘状である。突出部63は、固定板6の下部に位置し、二つ設けられている。挿通孔64は、いわゆるダルマ穴である。挿通孔64は、外箱収納部2の上部に位置し、二つ設けられている。固定板6は、上下に並べたときに、上方の固定板6の突出部63が下方の固定板6の挿通孔64に挿通するように構成されている。
【0047】
吊り下げ部61は、固定板6の上部に位置する。吊り下げ部61は、吊り下げるための貫通孔66を二つ有する。貫通孔66は、商品陳列什器1を吊り下げられる支持部材(図示略)が挿入される。本実施形態では、支持部材は、壁等に吊り下げるための紐である。
【0048】
3-2.使用方法
本実施形態の商品陳列什器1の使用方法では、吊り下げ部61の貫通孔66に支持部材を挿通した後、支持部材が固定される。次に、上方の固定板6の突出部63が下方の固定板6の挿通孔64に挿通し、商品陳列什器1が上下に連結される。本実施形態の商品陳列什器1は、例えば、壁等に吊り下げられる。
【0049】
3-3.作用効果
以上説明した本実施形態の商品陳列什器1では、固定板6が吊り下げ部61を有するため、商品陳列什器1を吊り下げることができる。また、本実施形態の商品陳列什器1では、固定板6が連結部60を有するため、複数の商品陳列什器1を上下に連結することができる。
【0050】
4.変形例
続いて、商品陳列什器1の変形例について、図6及び図7A,Bに基いて説明する。なお、以下に示す各変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0051】
4-1.変形例1
図6に示すように、外箱収納部2には、商品陳列什器1を支持する支持部4が挿入される穴部27が形成されている。穴部27は、前板部26と後板部22のそれぞれの上端部に位置する。変形例1では、穴部27は、貫通孔である。貫通孔は、前板部26と後板部22との両端にそれぞれ設けられている。なお、穴部27は、後板部22のみに設けられていてもよいし、また、前板部31のみに設けられていてもよい。
【0052】
複数の貫通孔は、前板部26と後板部22とのお互いが前後に対応している。前板部26と後板部22に設けられた前後に対応する貫通孔に支持部4がそれぞれ挿入されている。本実施形態では、支持部4は、例えば、先端にフックを有する棒状の部材である。
【0053】
支持部4は、商品陳列什器1に係合するための係合部40と、係合部40と反対側に位置し、壁等に固定される基端部41と、商品陳列什器1を吊り下げるためのアーム部42と、を有する。このように、外箱収納部2には、穴部27が形成されることで、机上に載置できるだけでなく、壁等に吊り下げることもできるし、陳列棚から支持部4が延びている場合には、陳列棚に商品陳列什器1を支持させることができる。
【0054】
4-2.変形例2
図7Aに示すように、商品受け部3の底板部30の前後方向の長さL1は、外箱収納部2の底板部23の前後方向の長さL2の1/2以上長く設けられてもよいし、商品受け部3の底板部30の前後方向の長さL1は、外箱収納部2の底板部23の前後方向の長さL2の1/3以上長く設けられてもよい。
【0055】
外箱5に収納される商品50の厚み(図1における商品50の前後方向の長さ)が、外箱5の前後方向の長さの1/2程であり、内部に商品50の上下方向の列が前後に二列並んでいる外箱5を収納する場合、第二開口部21より前方に移動した商品50を底板部30が受けるには、底板部30の前後方向の長さL1は底板部23の前後方向の長さL2の1/2あればよい。これにより、外箱収納部2から前方に延びる商品受け部3(底板部30)の出代が短くてすむ。
【0056】
また、内部に商品50の上下方向の列が前後にn(nは自然数)列並んでいる外箱5を収納する場合、底板部30の前後方向の長さL1は底板部23の前後方向の長さL2の1/nですむ。
【0057】
4-3.変形例3
図7Bに示すように、商品受け部3の前板部31と左の側板部32と右の側板部33の上下の長さL3は、第二開口部21の上下の長さL4と均等又は略均等に設けられていてもよい。また、商品受け部3の前板部31と左の側板部32と右の側板部33の上端縁の高さは、第二開口部21の上下の高さよりも高い位置にあってもよい。また、商品受け部3の前板部31、左の側板部32及び右の側板部33の上端縁は、第二開口部21よりも高い位置にあってもよい。
【0058】
前板部31、左の側板部32及び右の側板部33の上端縁が第二開口部21よりも高い位置にある場合、第二開口部21より前方に取り出された商品50が前板部31、左の側板部32及び右の側板部33を超えては落下しにくいため、商品50の商品受け部3からの落下を抑えることができる。
【0059】
4-4.他の変形例
商品陳列什器1は、樹脂製及び金属製等であってもよい。また、商品陳列什器1は、商品陳列什器1のうち一部分が樹脂製で、他の部分が紙製であってもよい。
【0060】
また、外箱収納部2の形状及び大きさは、限定されない。具体的には、後板部22と底板部23と左の側板部24と右の側板部25と前板部26の形状及び大きさは限定されない。例えば、外箱収納部2は、外箱5を横二列に並べて収納される形状及び大きさであってもよいし、外箱5を横三列に並べて収納される形状及び大きさであってもよい。
【0061】
また、外箱5の形状及び大きさは、限定されない。例えば、外箱5が左右方向に1/2の大きさで横二列に並べて外箱収納部2に収納してもよいし、左右方向に1/3の大きさで横三列に並べて外箱収納部2に収納してもよい。また、外箱5に収容される商品50の形状及び大きさは、限定されない。
【0062】
また、第二開口部21は、外箱5が挿通する大きさを有していなくてもよく、商品50が挿通して取り出せる形状及び大きさを有していればよい。
【0063】
また、商品受け部3の形状及び大きさは、限定されない。具体的には、底板部30と前板部31と左の側板部32と右の側板部33の形状及び大きさは限定されない。
【0064】
また、前板部31、左の側板部32及び右の側板部33は、任意の構成であり、その一部又は全部が欠損していてもよい。すなわち、商品受け部3は、少なくとも、商品50を受ける底板部30を有すればよい。
【0065】
また、固定板6は、1枚の板に限らず、複数の板材を1枚の板をなすように前後に重ねたものであってもよい。また、固定板6は、商品陳列什器1を壁等に吊り下げられるための板に限らず、商品陳列什器1を壁等に固定するための板であってもよい。
【0066】
また、固定板6の支持部材は、陳列棚等から支持部4が延びている場合には、その支持部4に引っ掛けてもよい。また、固定板6の支持部材は、紐に限らず、支持部4等であってもよい。
【0067】
(まとめ)
以上説明した第一、第二実施形態及びその変形例の商品陳列什器(1)のように、第一態様の商品陳列什器(1)は、下記の構成を備える。
【0068】
すなわち、第一態様の商品陳列什器(1)は、複数の商品(50)を収容した外箱(5)を収納する外箱収納部(2)と、商品(50)を受け止める商品受け部(3)と、を備える。外箱収納部(2)は、上端に位置して上方に開口し、外箱(5)が挿通する第一開口部(20)と、下部に位置して前方に開口し、商品(50)が挿通する第二開口部(21)と、を有する。商品受け部(3)は、外箱収納部(2)の第二開口部(21)の下側より前方に延びている。
【0069】
上記構成を備える第一態様の商品陳列什器(1)では、複数の商品(50)を収容した外箱(5)が外箱収納部(2)に収納される。外箱収納部(2)は、第一開口部(20)から外箱(5)を挿通することができて、第二開口部(21)から商品(50)のみを取り出すことができる。また、第一態様の商品陳列什器(1)では、外箱収納部(2)から商品(50)を引っ張り出した際に、商品受け部(3)に商品(50)が受けられるため、商品(50)が落下することが抑えられ、商品(50)を取り出しやすくなる。
【0070】
また、第二態様の商品陳列什器(1)は、第一態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0071】
すなわち、第二態様の商品陳列什器(1)では、商品受け部(3)は、商品(50)を受けて支持する底板部(30)と、底板部(30)の前端部から上方に延びる前板部(31)と、底板部(30)の左右の側端部から上方に延びる側板部(32,33)と、を有する。
【0072】
上記構成を備える第二態様の商品陳列什器(1)では、商品受け部(3)は、商品(50)を支持することができて、商品受け部(3)で商品(50)が受けられるため、商品(50)が落下することが抑えられ、商品(50)を取り出しやすくなる。
【0073】
また、第三態様の商品陳列什器(1)は、第二の態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0074】
すなわち、第三態様の商品陳列什器(1)では、第二開口部(21)の上下方向の長さは、商品受け部(3)の前板部(31)及び側板部(32,33)の上下方向の長さよりも長くなるように設けられている。
【0075】
上記構成を備える第三態様の商品陳列什器(1)では、商品受け部(3)の前板部(31)及び側板部(32,33)の上下方向の長さよりも長くなるように設けられることで、商品受け部(3)に受けられた商品(50)が底板部(30)の端縁より落下することを防止する。また、第三態様の商品陳列什器(1)では、上下方向の長さの長い第二開口部(21)から商品(50)を取り出しやすくなる。
【0076】
また、第四態様の商品陳列什器(1)は、第二の態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0077】
すなわち、第四態様の商品陳列什器(1)では、商品受け部(3)の前板部(31)及び側板部(32,33)の上端縁は、第二開口部(21)よりも高い位置にある。
【0078】
上記構成を備える第四態様の商品陳列什器(1)では、商品受け部(3)の前板部(31)及び側板部(32,33)の上端縁は、第二開口部(21)よりも高い位置にあることで、商品受け部(3)に受けられた商品(50)が底板部(30)の端縁より落下することが抑えられ、商品(50)を取り出しやすくなる。
【0079】
また、第五態様の商品陳列什器(1)は、第二から第四のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0080】
すなわち、第五態様の商品陳列什器(1)では、商品受け部(3)の底板部(30)の前後方向の長さは、外箱収納部(2)の前後方向の長さの1/2以上である。
【0081】
上記構成を備える第五態様の商品陳列什器(1)では、外箱収納部(2)から商品(50)を引っ張り出した際に、商品受け部(3)に商品(50)が受けられるため、より効果的に商品(50)が落下することが抑えられ、商品(50)を取り出しやすくなる。
【0082】
また、第六態様の商品陳列什器(1)は、第一から第五のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0083】
すなわち、第六態様の商品陳列什器(1)では、外箱収納部(2)には、商品陳列什器(1)を支持する支持部(4)が挿入される穴部(27)が形成されている。
【0084】
上記構成を備える第六態様の商品陳列什器(1)では、外箱収納部(2)に穴部(27)が形成されていることで、商品陳列什器(1)を机上に設置できるだけでなく、商品陳列什器(1)を壁等に吊下げたり、壁等に固定したりできる。
【0085】
また、第七態様の商品陳列什器(1)は、第一から第六のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0086】
すなわち、第七態様の商品陳列什器(1)では、外箱収納部(2)に固定される固定板(6)を更に備え、固定板(6)は、他の固定板(6)と上下方向に連結するための連結部(60)を有する。
【0087】
上記構成を備える第七態様の商品陳列什器(1)では、固定板(6)を更に備えることで、商品陳列什器(1)を吊り下げたり、壁等に固定したりできる。また、第七態様の商品陳列什器(1)では、固定板(6)に連結部(60)を有することで、商品陳列什器(1)を上下に連結することができる。
【0088】
以上、本開示を添付図面に示す形態に基づいて説明したが、本開示は上記形態の一例にすぎず、本開示の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 商品陳列什器
2 外箱収納部
20 第一開口部
21 第二開口部
27 穴部
3 商品受け部
30 底板部
31 前板部
32 左の側板部
33 右の側板部
4 支持部
5 外箱
50 商品
6 固定板
60 連結部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7