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特開2023-25957決済統合装置、決済統合方法、および、決済統合プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023025957
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】決済統合装置、決済統合方法、および、決済統合プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20230216BHJP
【FI】
G06Q20/32 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021131427
(22)【出願日】2021-08-11
(71)【出願人】
【識別番号】500374434
【氏名又は名称】ビリングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江田 敏彦
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA64
(57)【要約】      (修正有)
【課題】読み込んだバーコード又はQRコード等の決済コードが、どの決済アプリケーション・ソフトウェアの決済コードであるかを判別し、当該決済アプリケーション・ソフトウェアに決済を引き継ぐことができる決済統合装置、決済統合方法及び決済統合プログラムを提供する。
【解決手段】決済統合システムの処理は、決済コードのコードデータを取得し、コードデータに基づいて、決済コードを決済可能な決済サービスを特定し、コードデータを決済サービスに送信し、決済コードの決済を実行させ、決済サービスにおける決済結果を取得する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた決済統合装置であって、
前記制御部は、
決済コードのコードデータを取得するコード取得手段と、
前記コードデータに基づいて、前記決済コードを決済可能な決済サービスを特定する決済特定手段と、
前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させる決済実行制御手段と、
前記決済サービスにおける決済結果を取得する結果取得手段と、
を備えたことを特徴とする決済統合装置。
【請求項2】
前記記憶部は、
決済サービス識別データを記憶する決済サービス記憶手段、
を備え、
前記決済特定手段は、
前記決済サービス識別データ、および、前記コードデータに基づいて、前記決済コードにコーディングされた前記決済サービスを識別することで、当該決済コードを決済可能な前記決済サービスを特定することを特徴とする請求項1に記載の決済統合装置。
【請求項3】
前記記憶部は、
前記決済サービスのアプリケーション・ソフトウェアを記憶する決済サービス記憶手段、
を更に備え、
前記決済特定手段は、
前記コードデータに基づいて、前記アプリケーション・ソフトウェアにより前記決済コードの読み取りができた場合、当該アプリケーション・ソフトウェアの前記決済サービスを前記決済可能な決済サービスとして特定することを特徴とする請求項1に記載の決済統合装置。
【請求項4】
前記決済特定手段は、
更に、前記決済サービスを選択可能な選択画面を表示させ、選択対象とされた前記決済サービスを前記決済可能な決済サービスとして特定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の決済統合装置。
【請求項5】
前記決済特定手段は、
前記決済可能な決済サービスを自動で特定できない場合、前記決済サービスを選択可能な選択画面を表示させ、選択対象とされた前記決済サービスを前記決済可能な決済サービスとして特定することを特徴とする請求項4に記載の決済統合装置。
【請求項6】
前記記憶部は、
前記決済サービスの代理アカウントを記憶する決済サービス記憶手段と、
ユーザ毎の原資データを含むユーザアカウントを記憶するユーザ記憶手段と、
を備え、
前記コード取得手段は、
更に、前記決済コードの読取ユーザのユーザ識別データを取得し、
前記決済実行制御手段は、
前記代理アカウントおよび前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させ、
前記結果取得手段は、
更に、前記決済結果、前記ユーザアカウントおよび前記ユーザ識別データに基づいて、前記読取ユーザの支払処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の決済統合装置。
【請求項7】
前記決済統合装置は、
ユーザの端末装置に通信可能に接続され、
前記記憶部は、
前記端末装置における前記決済サービスのアプリケーション・ソフトウェアの実装有無を含む実装データを記憶する決済サービス記憶手段、
を備え、
前記コード取得手段は、
前記端末装置から送信された前記決済コードの前記コードデータを取得し、
前記決済実行制御手段は、
更に、前記実装データに基づいて、前記決済特定手段により特定された前記決済サービスの前記アプリケーション・ソフトウェアが前記端末装置に実装されていると判定した場合、前記コードデータを前記端末装置に実装された前記アプリケーション・ソフトウェアに送信し、前記決済コードの決済を実行させることを特徴とする請求項1に記載の決済統合装置。
【請求項8】
記憶部と制御部とを備えた決済統合装置に実行させるための決済統合方法であって、
前記制御部で実行させる、
決済コードのコードデータを取得するコード取得ステップと、
前記コードデータに基づいて、前記決済コードを決済可能な決済サービスを特定する決済特定ステップと、
前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させる決済実行制御ステップと、
前記決済サービスにおける決済結果を取得する結果取得ステップと、
を含むことを特徴とする決済統合方法。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた決済統合装置に実行させるための決済統合プログラムであって、
前記制御部において、
決済コードのコードデータを取得するコード取得ステップと、
前記コードデータに基づいて、前記決済コードを決済可能な決済サービスを特定する決済特定ステップと、
前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させる決済実行制御ステップと、
前記決済サービスにおける決済結果を取得する結果取得ステップと、
を実行させるための決済統合プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済統合装置、決済統合方法、および、決済統合プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、2つの決済アプリケーション・ソフトウェアを連携して、第2アプリケーションにて第1アプリケーションの二次元コードを読み取り、決済SDKを介して、第1アプリケーションの識別情報に関連付けられた決済方法を用いて決済処理を実行する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-57392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明においては、決済主体があくまで二次元コードを読み取った第2のアプリケーションであり、第2のアプリケーションが第1アプリケーションへのデータの橋渡しをする統合アプリケーションとして機能することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、読み込んだバーコードまたはQRコード(登録商標)等の決済コードが、どの決済アプリケーション・ソフトウェアの決済コードであるかを判別し、当該決済アプリケーション・ソフトウェアに決済を引き継ぐことができる決済統合装置、決済統合方法、および、決済統合プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る決済統合装置は、記憶部と制御部とを備えた決済統合装置であって、前記制御部は、決済コードのコードデータを取得するコード取得手段と、前記コードデータに基づいて、前記決済コードを決済可能な決済サービスを特定する決済特定手段と、前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させる決済実行制御手段と、前記決済サービスにおける決済結果を取得する結果取得手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る決済統合装置において、前記記憶部は、決済サービス識別データを記憶する決済サービス記憶手段、を備え、前記決済特定手段は、前記決済サービス識別データ、および、前記コードデータに基づいて、前記決済コードにコーディングされた前記決済サービスを識別することで、当該決済コードを決済可能な前記決済サービスを特定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る決済統合装置において、前記記憶部は、前記決済サービスのアプリケーション・ソフトウェアを記憶する決済サービス記憶手段、を更に備え、前記決済特定手段は、前記コードデータに基づいて、前記アプリケーション・ソフトウェアにより前記決済コードの読み取りができた場合、当該アプリケーション・ソフトウェアの前記決済サービスを前記決済可能な決済サービスとして特定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る決済統合装置において、前記決済特定手段は、更に、前記決済サービスを選択可能な選択画面を表示させ、選択対象とされた前記決済サービスを前記決済可能な決済サービスとして特定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る決済統合装置において、前記決済特定手段は、前記決済可能な決済サービスを自動で特定できない場合、前記決済サービスを選択可能な選択画面を表示させ、選択対象とされた前記決済サービスを前記決済可能な決済サービスとして特定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る決済統合装置において、前記記憶部は、前記決済サービスの代理アカウントを記憶する決済サービス記憶手段と、ユーザ毎の原資データを含むユーザアカウントを記憶するユーザ記憶手段と、を備え、前記コード取得手段は、更に、前記決済コードの読取ユーザのユーザ識別データを取得し、前記決済実行制御手段は、前記代理アカウントおよび前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させ、前記結果取得手段は、更に、前記決済結果、前記ユーザアカウントおよび前記ユーザ識別データに基づいて、前記読取ユーザの支払処理を実行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る決済統合装置において、前記決済統合装置は、ユーザの端末装置に通信可能に接続され、前記記憶部は、前記端末装置における前記決済サービスのアプリケーション・ソフトウェアの実装有無を含む実装データを記憶する決済サービス記憶手段、を備え、前記コード取得手段は、前記端末装置から送信された前記決済コードの前記コードデータを取得し、前記決済実行制御手段は、更に、前記実装データに基づいて、前記決済特定手段により特定された前記決済サービスの前記アプリケーション・ソフトウェアが前記端末装置に実装されていると判定した場合、前記コードデータを前記端末装置に実装された前記アプリケーション・ソフトウェアに送信し、前記決済コードの決済を実行させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る決済統合方法は、記憶部と制御部とを備えた決済統合装置に実行させるための決済統合方法であって、前記制御部で実行させる、決済コードのコードデータを取得するコード取得ステップと、前記コードデータに基づいて、前記決済コードを決済可能な決済サービスを特定する決済特定ステップと、前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させる決済実行制御ステップと、前記決済サービスにおける決済結果を取得する結果取得ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る決済統合プログラムは、記憶部と制御部とを備えた決済統合装置に実行させるための決済統合プログラムであって、前記制御部において、決済コードのコードデータを取得するコード取得ステップと、前記コードデータに基づいて、前記決済コードを決済可能な決済サービスを特定する決済特定ステップと、前記コードデータを前記決済サービスに送信し、前記決済コードの決済を実行させる決済実行制御ステップと、前記決済サービスにおける決済結果を取得する結果取得ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザ端末に実装されている決済アプリケーション・ソフトウェア(決済アプリ)の中で他の決済アプリで決済できるという効果を奏する。すなわち、本発明によれば、決済アプリ自体として機能するだけではなく、決済アプリの統合アプリとして機能することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、他の決済アプリでの決済結果を引き継ぎ、利用履歴を表示可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、ユーザの利用したい決済アプリを連携決済アプリとして登録することで、どの決済アプリでも利用可能となるという効果を奏する。また、本発明によれば、統合アプリの立上時に読み込まれたQRコード(登録商標)の情報連携ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における決済統合システムの構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本実施形態における決済統合システムの処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0018】
[1.概要]
まず、図1から図3を参照して、本発明の概要を説明する。図1から図3は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態においては、ユーザ(購入者)のスマートフォンに実装された決済アプリ兼統合アプリであるPayAGアプリにより、店舗(請求者)にて提示されたPayAGのバーコードが読み取られた場合、PayAGアプリに登録されたユーザアカウント等に基づく銀行口座振替またはクレジットカードによる決済処理が実行され、決済結果がPayAGの履歴に反映される。
【0020】
また、図2に示すように、本実施形態においては、ユーザのスマートフォンに実装されたPayAGアプリにより、店舗にて提示されたPay1のQRコード(登録商標)が読み取られた場合、Pay1のQRコード(登録商標)であると判断され、PayAG決済できないことがスマートフォンに画面表示され、自動選択されたPay1に決済情報連携させ、Pay1残高での決済処理、または、PayAGアプリに登録されたユーザアカウント等に基づく銀行口座振替もしくはクレジットカードによる決済処理が実行され、決済結果がPayAGの履歴に反映されることで、Pay1による決済結果を確認させる。
【0021】
また、図3に示すように、本実施形態においては、ユーザのスマートフォンに実装されたPayAGアプリにより、美容室にて提示されたPay2のQRコード(登録商標)が読み取られた場合、Pay2のQRコード(登録商標)であると判断され、PayAG決済できないことがスマートフォンに画面表示され、自動選択されたPay2に決済情報連携させ、Pay2残高での決済処理もしくは通信料金支払との合算決済処理、または、PayAGアプリに登録されたユーザアカウント等に基づく銀行口座振替もしくはクレジットカードによる決済処理が実行され、決済結果がPayAGの履歴に反映される(決済結果データがPayAGへ連携可能とされる)ことで、Pay2による決済結果を確認させる。
【0022】
更に、本実施形態においては、ユーザのスマートフォンに実装されたPayAGアプリにより、店舗にて提示されたPayAG以外のQRコード(登録商標)が読み取られた場合、PayAG以外のQRコード(登録商標)であると判断され、PayAG決済できないことがスマートフォンに画面表示されると共に、PayAG内に連携登録されている他の決済サービス(決済手段)が表示され、ユーザにより選択された決済サービスにて決済処理が実行され、決済結果がPayAGの履歴に反映されることで、当該決済サービスによる決済結果を確認させる。
【0023】
ここで、本実施形態においては、PayAGアプリの中で、PayAGと連携する決済アプリの登録が可能であってもよい。また、本実施形態においては、PayAGアプリの稼働中に、PayAGアプリの中から連携登録した決済アプリの起動が可能であってもよい。ここで、本実施形態における決済アプリの起動方法としては、登録済の全決済アプリが画面表示され、そこから利用者が選択した決済アプリが起動されてもよい。また、本実施形態における決済アプリの起動方法としては、登録アプリが自動で決済できるまで繰り返し順番に立ち上げられてもよい。また、本実施形態における決済アプリの起動方法としては、読み込まれたコードデータから判断できる決済方法が登録済の決済アプリから自動的に選択され、選択された決済アプリが立ち上げられてもよい。
【0024】
[2.決済統合システムの構成]
本実施形態に係る端末装置100、サーバ(決済統合装置)200、および、決済サービス600を通信可能に接続した決済統合システムの構成の一例について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態における決済統合システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
[端末装置100の構成]
図4において、端末装置100は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PHSもしくはPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末、または、一般に市販されるデスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置等であってもよい。
【0026】
端末装置100は、制御部102と記憶部106と入出力部112とを備えており、端末装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0027】
入出力部112は、データの入出力(I/O)を行う機能を有していてもよい。ここで、入出力部112は、例えば、キー入力部、タッチパネル、コントロールパッド(例えば、タッチパッド、および、ゲームパッド等)、マウス、キーボード、および、マイク等であってもよい。また、入出力部112は、アプリケーション・ソフトウェア等の(入出力)情報を表示する表示部(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイ、モニタ、および、タッチパネル等)であってもよい。また、入出力部112は、音声情報を音声として出力する音声出力部(例えば、スピーカ等)であってもよい。また、入出力部112は、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ等の撮像素子で撮影した画像(静止画および動画)をデジタルデータとして記録する画像入力部(例えば、カメラ等)であってもよい。また、入出力部112は、指紋センサ、虹彩認証もしくは顔認証等に利用可能なカメラ(例えば、赤外線カメラ等)、および/または、静脈センサ等の生体センサであってもよい。
【0028】
端末装置100は、他の装置とネットワーク300を介して通信可能に接続し、他の装置とデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、端末装置100と他の装置とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えば、インターネットおよび/またはLAN(Local Area Network)等である。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、および/または、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。記憶部106は、入出力部112にて記録された画像データ、ネットワーク300を介して受信されたデータ、および/または、入出力部112を介して入力された入力データ等を記憶していてもよい。
【0030】
制御部102は、端末装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。例えば、制御部102は、入出力部112にて記録された画像データの取得および画像データに含まれる文字データ(URL等)のデータ読取、ネットワーク300を介したデータ送受信、入出力部112を介して入力された入力データの取得、ならびに、出力部114でのデータ(画面)表示等の各処理を実行してもよい。
【0031】
[サーバ200の構成]
図4において、サーバ200は、パーソナルコンピュータ、または、ワークステーション等の情報処理装置であってもよい。サーバ200は、制御部202と記憶部206とを備えており、サーバ200が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。サーバ200は、ネットワーク300を介して、他の装置と相互に通信可能に接続されている。
【0032】
記憶部206には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部206には、OSと協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部206は、RAM、ROM、HDD、および/または、SSD等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブルを格納する。記憶部206は、機能概念的に、決済サービスデータベース206aとユーザデータベース206bとを備えている。
【0033】
決済サービスデータベース206aは、決済サービス600の決済サービスデータを記憶する。ここで、決済サービスデータベース206aは、決済サービス識別データを記憶していてもよい。また、決済サービスデータベース206aは、決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアを記憶していてもよい。また、決済サービスデータベース206aは、決済サービス600の代理アカウント(例えば、決済サービス600(決済アプリ)のユーザとして統合アプリが設定されたアカウント等)を記憶していてもよい。また、決済サービスデータベース206aは、端末装置100における決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアの実装有無を含む実装データを記憶していてもよい。また、決済サービス600は、二次元コード決済サービス、または、バーコード決済サービス等のコード決済サービスであってもよい。
【0034】
ユーザデータベース206bは、端末装置100のユーザのユーザデータを記憶する。ここで、ユーザデータベース206bは、ユーザ毎の原資データを含むユーザアカウントを記憶していてもよい。ここで、原資データは、振替銀行口座番号等を含む銀行口座データ、および/または、クレジットカード番号等を含むクレジットカードデータを含んでいてもよい。また、ユーザアカウントは、氏名、住所、電話番号、Eメールアドレス、クレジットカードデータ、デビットカードデータ、銀行口座データ、プリペイドデータ、携帯決済データ、および/または、パスワード等を含んでいてもよい。また、ユーザデータは、端末装置100のユーザのユーザ識別データを含んでいてもよい。また、ユーザデータベース206bは、ユーザの決済履歴等の利用履歴を記憶していてもよい。ここで、決済履歴は、ユーザ、決済サービス、決済金額、および/または、決済日時等が紐付けて設定されていてもよい。
【0035】
制御部202は、サーバ200を統括的に制御するCPU等である。制御部202は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部202は、機能概念的に、コード取得部202aと決済特定部202bと決済実行制御部202cと結果取得部202dとを備えている。
【0036】
コード取得部202aは、決済コードのコードデータを取得する。ここで、コード取得部202aは、決済コードの読取ユーザのユーザ識別データを取得してもよい。また、コード取得部202aは、端末装置100から送信された決済コードのコードデータを取得してもよい。また、コード取得部202aは、コードデータ、または、ユーザ識別データをユーザデータベース206bに格納してもよい。ここで、決済コードは、バーコード、または、QRコード(登録商標)等の二次元コード等であってもよい。また、コードデータは、決済コードの画像データであってもよい。また、コードデータは、端末装置100の入出力部112にて読み取られた決済コードの読取データであってもよい。
【0037】
決済特定部202bは、決済コードを決済可能な決済サービス600を特定する。ここで、決済特定部202bは、コードデータに基づいて、決済コードを決済可能な決済サービス600を特定してもよい。また、決済特定部202bは、決済サービス識別データ、および、コードデータに基づいて、決済コードにコーディングされた決済サービス600を識別することで、当該決済コードを決済可能な決済サービス600を特定してもよい。また、決済特定部202bは、コードデータに基づいて、アプリケーション・ソフトウェアにより決済コードの読み取りができた場合、当該アプリケーション・ソフトウェアの決済サービス600を決済可能な決済サービス600として特定してもよい。また、決済特定部202bは、決済サービス600を選択可能な選択画面を表示させ、選択対象とされた決済サービス600を決済可能な決済サービス600として特定してもよい。また、決済特定部202bは、決済可能な決済サービス600を自動で特定できない場合、決済サービス600を選択可能な選択画面を表示させ、選択対象とされた決済サービス600を決済可能な決済サービス600として特定してもよい。
【0038】
決済実行制御部202cは、コードデータを決済サービス600に送信し、決済コードの決済を実行させる。ここで、決済実行制御部202cは、代理アカウントおよびコードデータを決済サービス600に送信し、決済コードの決済を実行させてもよい。また、決済実行制御部202cは、実装データに基づいて、決済特定部202bにより特定された決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアが端末装置100に実装されていると判定した場合、コードデータを端末装置100に実装されたアプリケーション・ソフトウェアに送信し、決済コードの決済を実行させてもよい。
【0039】
結果取得部202dは、決済サービス600における決済結果を取得する。ここで、結果取得部202dは、決済結果、ユーザアカウントおよびユーザ識別データに基づいて、読取ユーザの支払処理を実行してもよい。また、結果取得部202dは、決済結果に基づいて、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザの利用履歴を更新してもよい。
【0040】
[3.決済統合システムの処理]
本実施形態に係る決済統合システムの処理の一例について、図5から図7を参照して説明する。図5は、本実施形態における決済統合システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図5に示すように、サーバ200のコード取得部202aは、ユーザにより端末装置100の入出力部112にて読み取られた決済コードの読取データであるコードデータ、および、当該ユーザのユーザ識別データを端末装置100から受信して取得する(ステップSA-1)。
【0042】
そして、サーバ200の決済特定部202bは、決済サービスデータベース206aに記憶された決済サービス識別データ、および、コードデータに基づいて、決済コードを決済可能な決済サービス600を特定できるか否かを判定する(ステップSA-2)。
【0043】
そして、サーバ200の決済特定部202bは、決済サービス600を特定できると判定した場合(ステップSA-2:Yes)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0044】
そして、サーバ200の決済特定部202bは、決済サービスデータベース206aに記憶された決済サービス識別データ、および、コードデータに基づいて、決済コードを決済可能な決済サービス600を特定し(ステップSA-3)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0045】
一方、サーバ200の決済特定部202bは、決済サービス600を特定できないと判定した場合(ステップSA-2:No)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0046】
そして、サーバ200の決済特定部202bは、決済サービス600を選択可能な選択画面を端末装置100の入出力部112に表示させ、当該選択画面にてユーザにより選択された選択データを受信し、選択データに基づいて、選択対象とされた決済サービス600を決済可能な決済サービス600として特定し(ステップSA-4)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0047】
そして、サーバ200の決済実行制御部202cは、決済サービスデータベース206aに記憶された実装データに基づいて、決済特定部202bにより特定された決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアが端末装置100に実装されているか否かを判定する(ステップSA-5)。
【0048】
そして、サーバ200の決済実行制御部202cは、決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアが端末装置100に実装されていないと判定した場合(ステップSA-5:No)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0049】
そして、サーバ200の決済実行制御部202cは、決済サービスデータベース206aに記憶された決済サービス600の代理アカウント、および、コードデータを当該決済サービス600に送信し、決済コードの決済を実行させる(ステップSA-6)。
【0050】
そして、サーバ200の結果取得部202dは、決済サービス600から決済結果を受信して取得する(ステップSA-7)。
【0051】
そして、サーバ200の結果取得部202dは、決済結果、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザアカウント、および、ユーザ識別データに基づいて、ユーザの支払処理を実行し、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザの利用履歴を更新し(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0052】
一方、サーバ200の決済実行制御部202cは、決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアが端末装置100に実装されていると判定した場合(ステップSA-5:Yes)、処理をステップSA-9に移行させる。
【0053】
そして、サーバ200の決済実行制御部202cは、コードデータを端末装置100に実装された決済サービス600のアプリケーション・ソフトウェアに送信し、決済コードの決済を実行させる(ステップSA-9)。
【0054】
そして、サーバ200の結果取得部202dは、決済サービス600から決済結果を受信して取得し、決済結果に基づいて、ユーザデータベース206bに記憶されたユーザの利用履歴を更新し(ステップSA-10)、処理を終了する。
【0055】
ここで、図6および図7を参照して、本実施形態における決済統合処理の具体例について説明する。図6および図7は、本実施形態における決済統合処理の一例を示す図である。
【0056】
図6に示すように、本実施形態においては、(1)ユーザのスマートフォン100にてPayAGアプリが立ち上げられ、読み取られたバーコードまたはQRコード(登録商標)がPayAGの決済コードである場合、PayAGにより決済され、(2)読み取られたQRコード(登録商標)がPayAGの決済コードではなく、且つ、QRコード(商標登録)の共通化ができている場合、決済コード中に他の決済アプリ(例えば、Pay1またはPay2等)の情報が含まれるため、読み取られた決済コードのコードデータ、および、他の決済APのユーザとしてPayAGが設定されたアカウントが決済APに送信され、決済が実行される。
【0057】
ここで、QRコード(商標登録)の共通化とは、PayAGと提携する決済サービスのQRコード(登録商標)とPayAGのQRコード(登録商標)とにおいて、QRコード(登録商標)の中の特定の位置に、特定の情報量で両社が共通認識している決済アプリを特定する情報が書き込まれることであってもよい。すなわち、QRコード(商標登録)の共通化とは、QRコード(登録商標)内の情報配置、情報の定義、情報の大きさ、および、情報のタイプ等の共通化ができているJPQR等の利用であってもよく、各社のQRコード(登録商標)が各社毎に異なる場合、提携する会社間でQRコード(登録商標)の特定位置に決済アプリの識別ができるようなコード記入(コーディング)がされていることであってもよい。例えば、本実施形態においては、PayAGとPay1とが提携しており、PayAGとPay1との間で、決済アプリの情報としてQRコード(登録商標)内の特定の位置にPay1決済、または、PayAG決済のコードが入っていれば、読み込まれたQRコード(登録商標)がPay1決済である場合、Pay1にこのQRコード(登録商標)のコードデータが送られ、決済が実行されてもよい。
【0058】
なお、本実施形態においては、QRコード(登録商標)の共通化ができない場合、PayAGが提携する対応可能な決済アプリ(AP)を選択画面に表示させ、ユーザに選択させてもよい。また、本実施形態においては、選択された決済APが対応できない場合、再度、対応可能な決済APを選択させてもよい。また、本実施形態においては、自動的に決済APが順番に選択されることで決済確認され、対応可能な決済APが特定されてもよい。また、本実施形態においては、対応可能な決済APがない場合、『このQRコード(登録商標)はお支払いできません』とのメッセージ表示がユーザのスマートフォン100に表示されてもよい。
【0059】
そして、図6に示すように、本実施形態においては、(3)PayAGアプリが連携する決済アプリが立ち上げられ、当該決済アプリにて決済が実行され、(4)アプリ決済の決済結果がPayAGアプリに連携される。
【0060】
また、図7に示すように、本実施形態においては、(1)PayAGアプリが立ち上げられ、(2)読み取られたQRコード(登録商標)がPayAGの決済コードではなく、Pay1の決済コードである場合、PayAGが提携する対応可能な決済APが画面表示され、ユーザにPay1を選択させる。そして、図7に示すように、本実施形態においては、(3)PayAGが連携するPay1アプリが立ち上げられ、ユーザにPay1のQRコード(登録商標)を読み取らせ、Pay1で決済され、(4)Pay1決済の決済結果がPayAGアプリに連携される。
【0061】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0062】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0063】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0064】
また、端末装置100およびサーバ200等に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0065】
例えば、端末装置100およびサーバ200等が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0066】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100およびサーバ200等に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0067】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0068】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0069】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0070】
また、端末装置100およびサーバ200等は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、端末装置100およびサーバ200等は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0071】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、モバイル決済業務を行う金融業界において有用である。
【符号の説明】
【0073】
100 端末装置
102 制御部
106 記憶部
112 入出力部
200 サーバ
202 制御部
202a コード取得部
202b 決済特定部
202c 決済実行制御部
202d 結果取得部
206 記憶部
206a 決済サービスデータベース
206b ユーザデータベース
300 ネットワーク
600 決済サービス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7