(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026009
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】オンライン応対後のリアル店舗活用
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230216BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021131564
(22)【出願日】2021-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】520136010
【氏名又は名称】株式会社クリーバル
(72)【発明者】
【氏名】神谷 昌男
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
(57)【要約】 (修正有)
【課題】感染症の感染リスクが高いような社会環境において感染回避のために店舗滞在時間を短くするリアル店舗活用システム及びエンゲージリンクのデータ構造を提供する。
【解決手段】リアル店舗活用システムは、優秀な販売員であるカリスマ店員による会員顧客への商品選びのオンラインサポートにおいて、商品引き渡しを行う実店舗で使用するオンラインアクセス用URLであるエンゲージリンクを発行し、会員顧客がこのエンゲージリンクを使うことで実店舗において会員カード内蔵のスマートフォンから同一カリスマ店員にスムーズにセキュリティが確保された状態でオンライン接続する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
優秀な販売員であるカリスマ店員による会員顧客への商品選びのオンラインサポートにおいて、商品引き渡しを行う実店舗で使用するオンラインアクセス用URLであるエンゲージリンクを発行し、会員顧客がこのエンゲージリンクを使うことで実店舗において会員カード内蔵のスマートフォンから同一カリスマ店員にスムーズにセキュリティが確保された状態でオンライン接続することが可能になる当該エンゲージリンクのデータ構造。
【請求項2】
カリスマ店員の店員IDと会員顧客の顧客IDを紐づける構成としエンゲージリンクと共に管理し、請求項1における実店舗での自動接続の際に、有効性を確認する上で索引しやすい構成とした接客管理情報及び会員カード内への登録データ構造。
【請求項3】
会員カード内にカリスマ店員の店員IDを記録しお気に入りの印を残すことを可能にし、次回以降の購入機会でのリピート指名を可能にするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実店舗を有する小売業者が、優秀な販売員(以下、「カリスマ店員」という)をオンライン環境に配置し稼働効率を高める販売方法において、カリスマ店員がオンラインで顧客の商品選定をサポートしたのち、顧客が実店舗に赴き商品のサイズや品質を実物で確認し引き渡しを受ける上で、実店舗においても同一カリスマ店員のサポートがスムーズに受けられるようにすることで顧客に利便性を提供すると共に実店舗での滞在時間を短くするためのシステムの構築に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでも顧客が自宅からオンラインで商品説明を受けられる仕組みや、実店舗にオンライン接続設備を備えるなどして顧客が専門店員から画面越しに商品選びのサポートを受けられるシステムは存在している。
【0003】
これら現状のシステムでは、実店舗における顧客の商品選びを補完的にサポートすることに主眼が置かれ、感染症の感染リスク回避などのために店舗滞在時間を短くしたい顧客の要求に応えるには十分とは言えない。
【0004】
また、顧客の任意の滞在場所からアクセス可能なカリスマ店員による商品選びから実店舗での商品引き渡しまでの一貫した顧客サポートを、顧客の選定する任意の実店舗において引き渡しの段階まで可能にするには、十分な仕組みが構築されているとは言えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実店舗を複数展開する小売業者にとり、実店舗の有効活用とカリスマ店員の稼働の効率化は避けては通れない課題であり、実店舗にオンライン機器を設置するなどの方法はその動きの一環と捉えることはできる。
【0006】
しかしながら商品選びから購入までサポートするこれまでのオンラインサポートでは、オンラインサポートを提供する側と実店舗との連携をとる仕組みが十分ではなく、感染症の感染リスクが高いような社会環境において特に求められる店舗滞在時間の短縮化には有効では無かった。
【0007】
また、オンラインのカリスマ店員と実店舗の店員とで一貫性の無い異なる応対をすることで生じる連携の不手際等で、顧客にストレスや不安を与えかねないという課題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
オンラインサポートを提供するオンラインサポートサイトと実店舗の新たな役割分担を定め、オンラインサポートサイトのカリスマ店員が会員顧客に対して商品選びから商品引き渡しまで一貫したオンラインサポートをすることが可能となるように、実店舗においてもオンライン環境を会員顧客にスムーズに提供できるようにすることで実現する。
【0009】
具体的には、
図1に示すように会員顧客が小売業者のオンラインサポートサイトへアクセスし、カリスマ店員がオンラインにて商品選定をサポートし、商品の最終確認や受け取りのために会員顧客が出向く実店舗の場所と訪問日時の希望を取り、当日のオンラインサポート用の1回限り有効なアクセスURL(以下、「エンゲージリンク」という)の発行をするオンライン商品選定ステップと、会員顧客が実店舗を訪問してエンゲージリンクにより同一カリスマ店員を呼び出した上で、同一カリスマ店員のサポートの下、商品のサイズや品質などを最終確認し引き渡しを受けるリアル&オンライン商品引き取りステップにて実現する。
【0010】
エンゲージリンクは
図3に示すようなURL構成とし、店員IDと会員顧客IDを
図2のように紐づけ管理をすることで、実店舗での同一カリスマ店員呼び出しの際にエンゲージリンクを活用し、紐づけられたカリスマ店員と会員顧客とをセキュリティが確保された状態でスムーズに自動接続することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、会員顧客は商品選びから引き渡しまで同一カリスマ店員による一貫したサポートを受けることが可能になり、商品選びの段階と商品受け取り段階で応対店員が変わることによる精神的ストレスがないことに加え、時間を要する商品選びはオンラインで済ませ、実店舗では会員カード内蔵のスマートフォンでカリスマ店員を呼び出せる仕組みにより商品確認から受け取りまでスムーズに手順が進むことで滞在時間を短縮できる。更に、会員カード内に記録されたカリスマ店員のIDにお気に入りの印を残すことで、次の購入機会でのリピート指名が容易になる便宜を得られる。小売業者側にとっては、カリスマ店員をオンライン環境に集結させることによる稼働効率アップと、会員顧客の滞在地域に依存しないアクセス性の提供と、会員顧客への商品確認及び引き渡しの際の各地に展開した実店舗の有効活用とで、全体的な売り上げアップが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明が適用されうる典型的な構成要素と手順
【
図3】IDの紐付けとエンゲージリンクの構成イメージ
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明が適用されうる典型的な構成要素と手順を
図1に示す。
実店舗tなど複数の実店舗を保有する小売業者において、顧客へのオンラインサポートを可能にするため、オンラインサポートサイトsを開設する。この場合オンラインサポートサイトは物理的に開設された場所ではなくとも、インターネットでカリスマ店員にいつでもオンライン接続できる環境にした論理的なサイトでもよい。
【0014】
会員顧客cは小売業者のオンラインサポートサイトsに、手順1にて会員カードを内蔵したスマートフォンなどでインターネットを通してログインアクセスする。会員顧客cは手順2においてオンラインサポートサイトsのカリスマ店員に指名もしくは選択するなどして接続し、手順3で商品に関する相談、提案、選定などのサポートを受ける。
【0015】
購入したい商品の選定が終わったところで手順4に移り、会員顧客cは商品のサイズや品質などの最終確認を行い商品の引き渡しを受けるための実店舗tを選定の上、予約日時を指定してエンゲージリンクの発行を受け
図3に示す会員カード200に他の関連情報と共にセーブする。オンラインサポートサイトでは
図3の210に示す顧客管理システム内の店員接客管理情報211に、発行されたエンゲージリンク及び関連情報が登録され、実店舗tにおいては顧客管理システムを通じてこれらの情報が共有され商品などの準備に当たる。以上がオンライン商品選定ステップで行われる手順となる。
【0016】
発行されるエンゲージリンクの構成を
図2の100に示す。エンゲージリンクは共通部101と1回限り設定されるセキュリティチェック用個別部102とで構成され、共通部101はオンラインアクセス共通URLとして固定的な構成、またセキュリティチェック用個別部102は店員IDと顧客IDとアポイント時間で構成され、カリスマ店員への実店舗からの接続手順におけるカリスマ店員の特定やセキュリティ確保に使用される。
【0017】
手順6にて会員顧客cが実店舗tに出向き、手順7でスマートフォンの内蔵会員カードに登録されたエンゲージリンクによりスマートフォンからカリスマ店員への接続を要求する。
図3の顧客管理システム210では
図2のエンゲージリンクの共通部101をプロセス110にて確認することで会員顧客cからのオンラインアクセス要求であることを認識し、プロセス111にてセキュリティチェック用個別部102の中の店員IDを用いて
図3の店員接客管理情報211を索引し、当該店員IDと紐づけられた顧客IDの存在をプロセス112にて確認し、更にプロセス113にてアポイントが存在すること及びアポイント時間がセキュリティチェック用個別部102のアポイント時間と一致し尚且つ現在の時間と一定の時間幅で一致しているかを確認する。110から113の確認ができた上で、114の段階で店員IDに該当するカリスマ店員に接続する。
【0018】
カリスマ店員との接続後、手順8の実店舗店員への指示や手順9のサイズや品質等の商品確認等が行われ、手順10にて決済及び商品引き渡しが行われると共に、エンゲージリンクやアポイント関係の保持不要な諸情報を店員接客管理情報211及び顧客会員カード200から消去して一連のサービスは完了する。
【0019】
顧客会員カード200にはカリスマ店員の店員IDの記録が残され、会員顧客評価によりお気に入りマークを残すことができるようにすることで、次回以降の店員指名に活用することが可能となる。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店員による会員顧客への商品選びのオンラインサポートにおいて、商品引き渡しを行う実店舗で使用するオンラインアクセス用URLとして、アポイント当事者との同一性を確保するために店員と会員顧客のIDを組込み、更に未来のアポイント時間という当該アポイント当事者にとり唯一無二の情報を組込むことでセキュリティの確実性を担保したデータ構造を実現したエンゲージリンクを発行し、会員顧客がこのエンゲージリンクを使うことで実店舗において会員カード内蔵のスマートフォンから同一店員にオンライン接続することが可能になる当該エンゲージリンクのデータ構造を特徴とするオンライン応対後のリアル店舗活用方法。
【請求項2】
カリスマ店員の店員IDと会員顧客の顧客IDを紐づける構成としエンゲージリンクと共に管理し、請求項1における実店舗での自動接続の際に、有効性を確認する上で索引しやすい構成とした接客管理情報及び会員カード内への登録データ構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明により、会員顧客は商品選びから引き渡しまで同一カリスマ店員による一貫したサポートを受けることが可能になり、商品選びの段階と商品受け取り段階で応対店員が変わることによる精神的ストレスがないことに加え、時間を要する商品選びはオンラインで済ませ、実店舗では会員カード内蔵のスマートフォンでカリスマ店員を呼び出せる仕組みにより商品確認から受け取りまでスムーズに手順が進むことで滞在時間を短縮できる。小売業者側にとっては、カリスマ店員をオンライン環境に集結させることによる稼働効率アップと、会員顧客の滞在地域に依存しないアクセス性の提供と、会員顧客への商品確認及び引き渡しの際の各地に展開した実店舗の有効活用とで、全体的な売り上げアップが期待できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2022-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店員による会員顧客への商品選びのオンラインサポートを提供したオンラインサポートサイトが実行する、オンライン応対後の実店舗活用方法であって、商品引き渡しを行う実店舗で使用するオンラインアクセス用URLとして、アポイント当事者との同一性を確保するために前記店員と前記会員顧客のIDを組込み、更に未来のアポイント時間という当該アポイント当事者にとり唯一無二の情報を組込んだエンゲージリンクを発行し、当該発行した前記エンゲージリンクを含む情報を、会員顧客のスマートフォン内の会員カード及び顧客管理システム内の店員接客管理情報に登録するステップと、前記会員顧客がスマートフォンを持参し実店舗に出向き前記実店舗に備え付けのWiFiにチューニングすることで入店確認され接続が可能になり、前記エンゲージリンクを使うことによる接続要求を受けたと判断すると、前記要求に含まれるアポイント時間が前記店員接客管理情報に記録されているアポイント時間と一致するか、もしくは現在の時間と一定の時間幅で一致しているか否かを確認し、一致もしくは一定の時間内であると確認できた場合に前記スマートフォンを前記店員にオンライン接続するステップとを実行する、オンライン応対後の実店舗活用方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
手順6にて会員顧客cが実店舗tに出向き、
会員顧客cのスマートフォンが手順7により実店舗のWiFi信号を受信することで、実店舗に入店したと判断し、図3の顧客会員カード上の顧客データ部分の入店確認欄にマークが付与され、手順8による接続操作が可能となる。手順
8でスマートフォンの内蔵会員カードに登録されたエンゲージリンクによりスマートフォンからカリスマ店員への接続を要求する。
図3の顧客管理システム210では
図2のエンゲージリンクの共通部101をプロセス110にて確認することで会員顧客cからのオンラインアクセス要求であることを認識し、プロセス111にてセキュリティチェック用個別部102の中の店員IDを用いて
図3の店員接客管理情報211を索引し、当該店員IDと紐づけられた顧客IDの存在をプロセス112にて確認し、更にプロセス113にてアポイントが存在すること及びアポイント時間がセキュリティチェック用個別部102のアポイント時間と一致し尚且つ現在の時間と一定の時間幅で一致しているかを確認
し、実店舗に入店していることをプロセス114にて確認する。
110から11
4の確認ができた上で、115の段階で店員IDに該当するカリスマ店員に接続する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
カリスマ店員との接続後、手順9の実店舗店員への指示や手順10のサイズや品質等の商品確認等が行われ、手順11にて決済及び商品引き渡しが行われると共に、エンゲージリンクやアポイント関係の保持不要な諸情報を店員接客管理情報211及び顧客会員カード200から消去して一連のサービスは完了する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】