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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026149
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】テラストレーラー
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/335 20060101AFI20230216BHJP
   E04B 1/343 20060101ALI20230216BHJP
【FI】
B60P3/335
E04B1/343 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021131862
(22)【出願日】2021-08-13
(71)【出願人】
【識別番号】397064058
【氏名又は名称】グローバルハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097043
【弁理士】
【氏名又は名称】浅川 哲
(74)【代理人】
【識別番号】100197996
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 武彦
(72)【発明者】
【氏名】森川 清
(72)【発明者】
【氏名】田中 玄太郎
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 一司
(72)【発明者】
【氏名】岩間 健一
(57)【要約】
【課題】 従来のデッキやテラスなどは、トレーラーハウスごとに現場において構築しなければならず、構築する手間やコストが掛かるといった問題があった。また、デッキやテラスに屋根を付ける場合には建築物とみなされ、建築確認が必要となるなど法律上の問題も負担になっていた。
【解決手段】 テラストレーラー1は、トレーラー本体2と、トレーラー本体2の一端に設けられる牽引用連結部3と、トレーラー本体2の両側に設けられる車輪4と、を備える。前記トレーラー本体2は、車台5と、車台5の上に設けられるテラス部6と、テラス部6の前端と後端にそれぞれ配置される前側縦壁13a及び後側縦壁13bと、前側縦壁13aと後側縦壁13bとの間に掛け渡されてテラス部6の上方を覆う屋根12と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーラー本体と、トレーラー本体の一端に設けられる牽引用連結部と、トレーラー本体の両側に設けられる車輪と、を備えるトレーラーであって、
前記トレーラー本体は、車台と、車台の上に設けられるテラス部と、テラス部の前端と後端にそれぞれ配置される一対の縦壁と、一対の縦壁の間に掛け渡されてテラス部の上方を覆う屋根と、を備えるテラストレーラー。
【請求項2】
前記テラス部は、トレーラー本体の左右両側が開放されている請求項1に記載のテラストレーラー。
【請求項3】
前記テラス部の外周を取り囲むように腰掛部が設けられる請求項1又は2に記載のテラストレーラー。
【請求項4】
前記腰掛部は、その座面の高さがトレーラー本体に設けられたタイヤハウスの上面の高さと面一である請求項3に記載のテラストレーラー。
【請求項5】
前記腰掛部は、少なくとも一部に収納室を備えている請求項3又は4に記載のテラストレーラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テラストレーラーに係り、特にトレーラーハウスの隣に並べて定置することで、トレーラーハウスの室内とつながりのある屋外スペース、すなわちアウトドアリビングを簡易に設けることのできるテラストレーラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近のアウトドアブームの高まりの中で、自然の中で過ごせる簡易的な宿泊施設としてトレーラーハウスの需要が高まっている(特許文献1参照)。特に最近ではトレーラーハウスの隣にデッキやテラスなどを構築し、トレーラーハウスの室内とつながりの屋外スペースを創出し、バーベキュー設備や炉端焼きテーブルなどを設けるなどしてアウトドアリビングを楽しむ傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-172398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のウッドデッキやテラスなどは、トレーラーハウスごとに現場において構築しなければならず、構築する手間やコストが掛かるといった問題があった。また、デッキやテラスに屋根を付ける場合には建築物とみなされ、建築確認が必要となるなど法律上の問題も負担になっていた。
【0005】
そこで、本発明は、車両としてのトレーラーを利用することで上記従来の課題を解決するものである。すなわち、本発明はデッキやテラスなどアウトドアリビングの要素を組み込んだテラストレーラーを所定場所まで牽引・搬送し、トレーラーハウスの隣に並べて定置することができる。これによって、アウトドアリビング付きのトレーラーハウスを簡易に楽しむことができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のテラストレーラーは、トレーラー本体と、トレーラー本体の一端に設けられる牽引用連結部と、トレーラー本体の両側に設けられる車輪と、を備えるトレーラーであって、前記トレーラー本体は、車台と、車台の上に設けられるテラスと、テラスの前端と後端にそれぞれ配置される一対の縦壁と、一対の縦壁の間に掛け渡されてテラスの上方を覆う屋根と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明のテラストレーラーによれば、牽引車によってどこでも自由に搬送することができる。屋外ではトレーラー単独でアウトドア気分を楽しむことができる。また、トレーラーハウスなどの隣に並べて定置することができ、そのような場合にはトレーラーハウスの室内とつながりのあるアウトドアリビングとしての楽しみが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のテラストレーラーの斜視図である。
図2】本発明のテラストレーラーの正面図である。
図3図2中III-III線断面図である。
図4図2中IV-IV線断面図である。
図5】本発明のテラストレーラーの左側面図である。
図6】本発明のテラストレーラーの右側面図である。
図7図5中VII-VII線断面図である。
図8】本発明のテラストレーラーの平面図である。
図9】本発明のテラストレーラーをトレーラーハウスの隣に並べて定置した場合を示す側面図である。
図10】本発明のテラストレーラーをトレーラーハウスの隣に並べて定置した場合を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のテラストレーラーについて、図面を参照しながら実施形態に基づいて説明する。なお、図面は、テラストレーラー、テラストレーラーの構成部材、およびテラストレーラーの周辺部材を模式的に表したものであり、これらの実物の寸法および寸法比は、図面上の寸法および寸法比と必ずしも一致していない。また、重複説明は適宜省略し、同一部材には同一符号を付与することがある。
【0010】
図1乃至図8には、本実施形態のテラストレーラー1が示されている。テラスレーラー1は、トレーラー本体2と、トレーラー本体2の前端に設けられる牽引用連結部3と、トレーラー本体2の左右両側に設けられる車輪4と、を備える。
【0011】
前記トレーラー本体2は、トレーラー骨格をなす車台5と、車台5の上に直接又は間接的に多数の床板を敷き並べて形成したテラス部6と、を有する。このテラス部6は、木材又は樹脂材からなる細長い床材をトレーラー本体2の床面全体に敷き並べることによって形成されており、テラス部6全体が平滑な面となっている。テラス部6上には何も設けることなく広いスペースを開放的に利用することもできる。またこの実施形態のように、テラス部6の後部にバーベキュー設備や炉端焼きテーブルなどの屋外調理設備7を設けることもできる。さらに、屋外調理設備7を囲うように腰掛部8が設けられる。
【0012】
この腰掛部8は、テラス部6の外周を取り囲むように設けられ、テラス部6の左右両側に配置される側部腰掛部8aと、テラス部6の後端に配置される後部腰掛部8bとからなる。いずれの腰掛部8a,8bも屋外調理設備7を操作するのにちょうど良い高さに座面9が設定されている。腰掛部8a,8bは、断面矩形状の横長の角筒状ボックスをテラス部6の上に置き、これをテラス部6に固定することによって設置される。この実施形態では側部腰掛部8aに、トレーラー本体2の車輪4を収納するタイヤハウス10がつながって続いている。トレーラー本体2のほぼ中央部において、左右両側に配置されている車輪4は、トレーラー本体2の車台5を低く保つために、また車輪4がトレーラー本体2からはみ出すのを防ぐためにタイヤハウス10内に収納される。そのために、タイヤハウス10は、テラス部6の領域内でテラス部6の上方に突出している。このタイヤハウス10の上面10aの高さに合わせて側部腰掛部8aの座面9の高さを設定することで、側部腰掛部8aの座面9の高さがタイヤハウス10の上面10aの高さと面一となる。その結果、タイやハウス10の上面10aを側部腰掛部8aの一部として利用することができる。
【0013】
前記後部腰掛部8bは、座面9の下部に収納室11を有している。収納室11には屋外調理設備7の道具一式その他の用具、荷物などを収納することができる。座面9を開閉することで荷物の出し入れが可能となる。なお、後部腰掛部8bの座面9の高さは、前記側部腰掛部8aの座面9の高さと面一であってもよい。それにより、側部腰掛部8a及び後部腰掛部8bの座面9の高さを揃えられる。
【0014】
テラス部6の上方には屋根12が設けられる。この屋根12は、テラス部6の前端と後端にそれぞれ配置される前側縦壁13aと後側縦壁13bとの間に掛け渡されている。前側縦壁13aと後側縦壁13bは、いずれも金属製の一枚パネルからなり、テラス部6の全体幅と同じ横幅を有している。また、前側縦壁13aと後側縦壁13bの高さ幅は道路法や車両制限令で認められた範囲内で適宜選択される、屋根12は一例では折板屋根からなり、前側縦壁13aの上端と後側縦壁13bの上端との間でほぼ水平に掛け渡されている。屋根に12に傾斜を付けて後方がやや低くなるように掛け渡すこともできる。屋根12はテラス部6の全体域を覆う大きさでもよく、またテラス部6の一部を覆う大きさであってもよい。その場合、テラス部6のどの部分を覆うのかは自由である。また、屋根12は折板屋根だけでなく、開閉が自由になる布屋根であってもよい。さらに、図9図10に示したように、トレーラー定置後に屋根12の前方にシェード14を取り外し可能に設置することも自由である。
【0015】
トレーラー本体2の前端には牽引用連結部3が設けられる。この牽引用連結部3は、車台5の先端に溶接されたV字形をなす一対の連結フレーム3aと、連結フレーム3aの先端から前方に突出する連結バー3bとで略Y字形をなしている。連結バー3bの先端には牽引車(図示せず)と連結する連結環3cが設けられている。なお、連結バー3bには非牽引時において、トレーラー本体2を水平に保つための補助車輪16が設けられている。
【0016】
前記トレーラー本体2は、テラス部6の前端と後端が前側縦壁13aと後側縦壁13bとによって閉じられている一方、テラス部6の左右両側が開放されているので、屋外での使用時には隣の人には気兼ねすることなく、テラス部6の前方を遮る壁がないため開放感が得られることになる。
【0017】
次に上記構成からなるテラストレーラー1の用途について説明する。図9図10には本発明のテラストレーラー1を、既に設置されているトレーラーハウス17の隣に並べて定置する場合の例が示されている。この場合にはトレーラーハウス17が設置されている場所までテラストレーラー1を牽引車によって牽引・搬送し、所定のトレーラーハウス17の隣にテラストレーラー1を並べて定置する。その際、トレーラーハウス17との間に大きな隙間が生じないようにできるだけ近づけて並べる。また、トレーラーハウス17の床面17aと屋根付きテラストレーラー1のテラス部6の上面とが同一面となるように、テラストレーラー1の高さをジャッキなどで調節してもよい。テラス部6には踏み台18を利用して昇り降りすることができる。
【0018】
このように、トレーラーハウス17の隣にテラストレーラー1を並べて定置することで、トレーラーハウス17は、玄関ドア17bなどを介してテラストレーラー1のテラス部6を一体的につながりのリビング空間として利用することができる。テラストレーラー1のテラス部6がトレーラーハウス17の室内と一体的につながることで、テラス部6がアウトドアリビングとしての機能を持ち得る。テラス部6に設けたバーベキュー設備や炉端焼きテーブルなどの屋外調理設備7を利用し、またテラス部6にハンモックやジャグジーなどを持ち込むことによって、さらには利用者の創造的な楽しみ方によってアウトドア生活を手軽且つ十分に楽しむことができる。なお、本発明に係るテラストレーラー1は、野外においてトレーラー単独でもアウトドア気分を楽しむことができる
【符号の説明】
【0019】
1 テラストレーラー
2 トレーラー本体
3 牽引用連結部
3a 連結フレーム
3b 連結バー
3c 連結環
4 車輪
5 車台
6 テラス部
7 屋外調理設備
8 腰掛部
8a 側部腰掛部
8b 後部腰掛部
9 座面
10タイヤハウス
10a 上面
11 収納室
12 屋根
13a 前側縦壁
13b 後側縦壁
14 シェード
16 補助車輪
17 トレーラーハウス
17a 床面
17b 玄関ドア
18 踏み台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10