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特開2023-26162プログラム、処理システム及び処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023026162
(43)【公開日】2023-02-24
(54)【発明の名称】プログラム、処理システム及び処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230216BHJP
   G06Q 30/0251 20230101ALI20230216BHJP
【FI】
G06Q30/06 330
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021131887
(22)【出願日】2021-08-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 崇
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和輝
(72)【発明者】
【氏名】黒田 龍吾
(72)【発明者】
【氏名】安藤 善多
(72)【発明者】
【氏名】高 超
(72)【発明者】
【氏名】西村 博行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB58
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度を向上させる。
【解決手段】コンテンツ提供サーバは、複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツを識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部21、ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、パラメータ又はアイテムの消費を条件に少なくとも一部の従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費したパラメータ又はアイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部23、パラメータ又はアイテムの消費に基づく従属コンテンツの閲覧を同一のコンテンツに対してN(2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出しユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部24及び第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部26を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部、及び、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品を購入するアクションである電子商取引商品購入アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第1のユーザが第1のコンテンツに対して前記第1のアクションを行ったことが検出された場合、前記第1のユーザが前記第1のコンテンツに対して前記電子商取引商品購入アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記閲覧管理部は、
前記パラメータ又は前記アイテムをM(Mは1以上の整数)単位分消費することを条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可し、
所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて、消費した前記パラメータ又は前記アイテムをM単位分を上限として回復させ、
NはM+1以上である請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンテンツ管理部は、1つの前記コンテンツ識別情報に紐付けて、複数の前記従属コンテンツ識別情報を順序付けて管理し、
前記検出部は、前記順序がP(Pは2以上の整数)番目の前記従属コンテンツを閲覧する第2のアクションを検出し、前記第2のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録し、
前記ユーザ嗜好管理部は、前記第2のアクションの検出結果に基づき、前記ユーザ嗜好情報を出力する請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品ページを閲覧するアクションである電子商取引商品閲覧アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第2のユーザが第2のコンテンツに対して前記第2のアクションを行ったことが検出された場合、前記第2のユーザが前記第2のコンテンツに対して前記電子商取引商品閲覧アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記検出部は、同一の前記コンテンツに対して前記従属コンテンツの閲覧をQ(Qは2以上の整数)回以上行う第3のアクションを検出し、前記第3のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録し、
前記ユーザ嗜好管理部は、前記第3のアクションの検出結果に基づき、前記ユーザ嗜好情報を出力する請求項1から5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記閲覧管理部は、
有償で獲得できる有償パラメータ又は有償アイテムを前記ユーザ識別情報に紐付けて管理し、前記有償パラメータ又は前記有償アイテムの消費を条件に一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可する請求項1から6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
電子商取引におけるユーザのアクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部としてさらに機能させ、
前記ユーザ嗜好算出部は、前記ユーザ嗜好管理部から入力された前記ユーザ嗜好情報に基づき、複数の前記コンテンツの中からユーザに推薦するコンテンツを決定する請求項1から7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記ユーザ嗜好算出部は、第3のユーザと同一又は類似するアクションを行っている他のユーザを検出し、前記他のユーザが過去に行ったアクションの対象である前記コンテンツを、前記第のユーザに推薦する請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部と、
を有する処理システム。
【請求項11】
コンピュータが、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理工程と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理工程と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出工程と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理工程と、
を実行する処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、処理システム及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、各ユーザが閲覧した1又は複数のマンガに対する各ユーザの興味度を算出し、算出した興味度に基づき各ユーザに通知する最適コンテンツを決定する手法を開示している。各マンガに対する興味度の算出手段として、ストーリー読破、未読破、未読等の閲覧状況に応じてポイントを加算/減算し、算出されたポイントに基づき各マンガに対する興味度を算出することを開示している。また、最適コンテンツの決定手段として、各ユーザが閲覧した1又は複数のマンガの中から可処分時間帯に閲覧する可能性の高いマンガを決定することや、各ユーザが閲覧した1又は複数のマンガにおいて未読であるストーリーが存在しない場合には、ランダムに選んだマンガを最適コンテンツとして決定することなどを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5851065号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の技術の場合、ユーザにコンテンツを推薦できるが、ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度において改善の余地がある。本発明の課題は、ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、
コンピュータを、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部、及び、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部、
として機能させるプログラムが提供される。
【0006】
また、本発明によれば、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部と、
を有する処理システムが提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理工程と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理工程と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出工程と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理工程と、
を実行する処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の処理システムの全体像を説明するための図である。
図2】本実施形態の処理システムの全体像を説明するための図である。
図3】本実施形態のコンテンツ提供サーバの機能ブロック図の一例を示す図である。
図4】本実施形態のコンテンツ提供サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図5】本実施形態のコンテンツ提供サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図6】本実施形態のコンテンツ提供サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図7】本実施形態のコンテンツ提供サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図8】本実施形態のコンテンツ提供サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図9】本実施形態のコンテンツ提供サーバが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図10】本実施形態のeコマースサイト用レコメンドエンジンの機能ブロック図の一例を示す図である。
図11】本実施形態のユーザ端末とコンテンツ提供サーバの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12】本実施形態のコンテンツ提供サーバとeコマースサイト用レコメンドエンジンの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図13】本実施形態の装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0011】
「概要」
最初に、本実施形態の処理システムの概要を説明する。本実施形態の処理システムは、2つの主たる特徴を有する。
【0012】
1つ目の主たる特徴は、従来は検出されていなかったコンテンツに対するユーザの特徴的なアクションを検出し、その検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力する点である。
【0013】
コンテンツは、連続的に閲覧される複数の従属コンテンツを含むものであり、例えば、マンガ、小説等の電子書籍コンテンツ等が例示される。
【0014】
検出するアクションは、「(1)パラメータ又はアイテムの消費に基づく従属コンテンツの閲覧を同一のコンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクション」及び「(2)順序がP(Pは2以上の整数)番目の従属コンテンツを閲覧する第2のアクション」の少なくとも一方を含む。これらアクションの詳細は、後述する。
【0015】
このような真に興味のあるコンテンツに対してのみ行われる特徴的なアクションを検出し、その検出結果に基づきユーザ嗜好情報を出力する処理システムによれば、ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度を向上させることができる。
【0016】
2つ目の主たる特徴は、既存のeコマースサイト用のレコメンドエンジンと連携する機能を有する点である。
【0017】
eコマースサイト用のレコメンドエンジンは、電子商取引において商品ページを閲覧するアクションや、商品を購入するアクション等の検出結果に基づき、そのアクションを行ったユーザに対して推薦する商品を決定するソフトウエアである。ネットショッピングが広く普及した現在において、多様なeコマースサイト用のレコメンドエンジンが広く利用されている。
【0018】
ところで、特許文献1に開示の技術のようにコンテンツ専用のレコメンドエンジンを新たに作成してもよいが、非常に手間である。そこで、本発明者らは、広く普及しているeコマースサイト用のレコメンドエンジンを利用して、ユーザに推薦するコンテンツを決定することを新たに着想した。
【0019】
しかし、電子商取引においてユーザが行うアクション(購入、商品ページ閲覧等)と、コンテンツの閲覧においてユーザが行うアクションとは異なる。通常、eコマースサイト用のレコメンドエンジンは、電子商取引においてユーザが行うアクションの検出結果の入力を受付けるように構成されているが、コンテンツの閲覧においてユーザが行うアクションの検出結果の入力を受付けるようには構成されていない。eコマースサイト用のレコメンドエンジンを改良し、コンテンツの閲覧においてユーザが行うアクションの検出結果の入力を受付けるように構成することもできるが、既存のeコマースサイト用のレコメンドエンジンを利用する場合、そのeコマースサイト用のレコメンドエンジンの改良が困難な場合がある。
【0020】
そこで、本発明者らは、これらの問題を解決する機能を備えた処理システムを発明した。処理システムは、コンテンツに対する所定のアクションが検出されると、それに応じて、電子商取引における所定のアクションが検出された旨をeコマースサイト用のレコメンドエンジンに入力する。例えば、処理システムは、第1のコンテンツに対する上記(1)のアクションが検出されると、それに応じて、電子商取引において第1の商品を購入するアクションが検出された旨をeコマースサイト用のレコメンドエンジンに入力する。eコマースサイト用のレコメンドエンジンは、入力された情報に基づき、ユーザに推薦するコンテンツを決定する。
【0021】
このような本実施形態の処理システムによれば、コンテンツ専用のレコメンドエンジンを新たに作成する手間を省くことができる。また、eコマースサイト用のレコメンドエンジンを改良することなく、コンテンツのレコメンドエンジンとして利用することができる。
【0022】
「処理システムの全体構成」
図1に示すように、処理システム1はコンテンツ提供サーバ20を有する。コンテンツ提供サーバ20は、ユーザ端末10及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30と通信可能に構成されている。
【0023】
なお、図2に示すように、処理システム1は、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30を有してもよい。
【0024】
「機能構成」
以下、図1及び図2で示す各装置の機能構成を説明する。
【0025】
<ユーザ端末10>
ユーザ端末10は、コンテンツを閲覧するユーザが操作する端末である。ユーザ端末10は、インターネット等の通信ネットワークを介して外部装置と通信する通信機能、ディスプレイやスピーカ等の出力装置を介して情報を出力する出力機能、タッチパネルや物理ボタンやマイクやリモートコントローラ等の入力装置を介してユーザからの入力を受付ける入力機能、及びインストールされたプログラムを実行して各種演算を行う演算機能等を有する。ユーザ端末10は、例えばスマートフォン、タブレット端末、携帯電話、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチ、インターネットに接続する機能を備えたテレビ等が例示されるが、これらに限定されない。
【0026】
ユーザ端末10は、ユーザ入力に基づきコンテンツ提供サーバ20にアクセスし、コンテンツを閲覧するための各種処理を行う。このようなユーザ端末10の機能は、従来技術に準じて実現できる。例えば、ユーザ端末10は、ユーザ入力に基づきコンテンツ提供サーバ20にアクセスし、コンテンツを閲覧するためのページを要求する。そして、ユーザ端末10は、当該要求に応じて返信されてきたコンテンツの一覧画面を出力する。その後、ユーザ端末10は、ユーザ入力で指定されたコンテンツの識別情報とそのコンテンツの閲覧要求をコンテンツ提供サーバ20に送信する。その後、ユーザ端末10は、当該閲覧要求に応じて返信されてきたコンテンツを出力する。そして、ユーザ端末10は、ユーザ操作に応じてディスプレイに表示するコンテンツのページを切り替えたりする。
【0027】
上述のようなユーザ端末10の処理は、ユーザ端末10に予めインストールされたコンテンツ閲覧専用のアプリケーションを介して行われてもよい。この場合、当該アプリケーションをインストールした後の任意のタイミングでユーザ登録が行われ、複数のユーザを互いに識別する情報(ユーザ識別情報)等がコンテンツ提供サーバ20に登録される。以降、上述のようなコンテンツを閲覧するユーザのアクションが、各ユーザのユーザ識別情報に紐付けてコンテンツ提供サーバ20に登録等できるようになる。
【0028】
その他、上述のようなユーザ端末10の処理は、コンテンツ提供サーバ20が提供するウェブページを介して行われてもよい。この場合、ユーザ端末10は、ウェブブラウザを介して当該ウェブページにアクセスする。当該ウェブページでは、予め登録されたログイン情報(ユーザ識別情報、パスワード、生体情報等)を用いたログインを要求する。当該ログインにより、コンテンツ提供サーバ20にアクセスしているユーザを特定できる。そして、上述のようなコンテンツを閲覧するユーザのアクションが、各ユーザのユーザ識別情報に紐付けてコンテンツ提供サーバ20に登録等できるようになる。
【0029】
<コンテンツ提供サーバ20>
コンテンツ提供サーバ20は、コンテンツを提供する事業を行う事業体が管理するサーバである。
【0030】
コンテンツ提供サーバ20は、
・ユーザからの要求に応じてユーザ端末10にコンテンツを送信し、閲覧させる機能、及び、
・コンテンツに対するユーザの各種アクションを検出し、その検出結果に基づき決定されたコンテンツをユーザに推薦する機能、
を有する。これらの機能は、図3に示す機能部により実現される。
【0031】
図3は、コンテンツ提供サーバ20の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、コンテンツ提供サーバ20は、コンテンツ管理部21と、コンテンツ記憶部22と、閲覧管理部23と、検出部24と、ユーザ情報記憶部25と、ユーザ嗜好管理部26とを有する。
【0032】
コンテンツ記憶部22は、ユーザに提供されるコンテンツを記憶する。コンテンツは電子データである。コンテンツは連続的に閲覧される複数の従属コンテンツを含むものであり、例えば、マンガ、小説等の電子書籍コンテンツ等が例示される。マンガは、話や巻等の単位で複数に分割される(第1話、第2話、又は、第1巻、第2巻等)。マンガにおいては、各話が1つの従属コンテンツとして扱われてもよいし、各巻が1つの従属コンテンツとして扱われてもよい。また、小説は、章や節等の単位で複数に分割される(第1章、第2章、第1節、第2節等)。小説においては、各章が1つの従属コンテンツとして扱われてもよいし、各節が1つの従属コンテンツとして扱われてもよい。なお、コンテンツ及び従属コンテンツのここでの例示はあくまで一例であり、これらに限定されない。
【0033】
コンテンツ管理部21は、コンテンツ記憶部22に記憶されている複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理する。図4に、コンテンツ管理部21が管理する情報の一例を模式的に示す。コンテンツ記憶部22が、図4に示すような対応情報を記憶してもよい。コンテンツ管理部21は、新たなコンテンツや新たな従属コンテンツがコンテンツ記憶部22に記憶されたことや、コンテンツ記憶部22に記憶されているコンテンツや従属コンテンツが削除されたこと等に応じて、管理している当該情報を更新する。コンテンツ識別情報及び/又は従属コンテンツ識別情報は、データの保存先を示す情報(URL等)であってもよいし、その他であってもよい。
【0034】
図4に示す例では、コンテンツ識別情報と、複数の従属コンテンツ識別情報とが互いに紐付けて登録されている。図示するように、コンテンツ管理部21は、1つのコンテンツ識別情報に紐付けて、複数の従属コンテンツ識別情報を順序付けて管理することができる。ここでの順序は、閲覧順である。連続的に閲覧される複数の従属コンテンツは、ストーリーの流れに沿った順番で閲覧される。コンテンツ管理部21は、このストーリーの流れに沿った閲覧順で複数の従属コンテンツ識別情報を順序付けて管理している。なお、ユーザ端末10又はコンテンツ提供サーバ20は、当該閲覧順での閲覧が実現される制御を行ってもよい。例えば、ユーザ端末10又はコンテンツ提供サーバ20は、一の従属コンテンツを最後まで閲覧したことを検知すると、次の順番の従属コンテンツが閲覧可能となるように制御してもよい。このような制御により、例えば、第1話を最後まで閲覧したことに応じて、それに続く第2話の閲覧が可能となる。なお、ユーザ端末10又はコンテンツ提供サーバ20は、一の従属コンテンツを最後まで閲覧したことを検知すると、その後に所定条件が満たされたことに応じて、次の順番の従属コンテンツが閲覧可能となるように制御してもよい。ここでの所定条件は、例えばユーザによる有料コイン等の支払い等である。
【0035】
図3に戻り、閲覧管理部23は、ユーザによる従属コンテンツの閲覧を管理する。すなわち、閲覧管理部23は、ユーザ端末10から所定の従属コンテンツの閲覧要求を受信すると、そのユーザによるその従属コンテンツの閲覧を許可するか否かを判断し、許可すると判断した場合、その従属コンテンツをそのユーザ端末10に送信する。
【0036】
ここで、所定のユーザによる所定の従属コンテンツの閲覧を許可するか否かを判断する処理について説明する。
【0037】
複数の従属コンテンツの一部は、パラメータ又はアイテムの消費を条件に閲覧することができる。以下、当該パラメータ又はアイテムを「閲覧パラメータ又は閲覧アイテム」と呼ぶ。また、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費を条件に閲覧することができる従属コンテンツを「第1の従属コンテンツ」と呼ぶ。
【0038】
閲覧パラメータは、例えば数値で構成される。そして、閲覧パラメータの消費は、例えばその数値を減らすことである。なお、閲覧パラメータは、文字や記号等の他の手段で構成されてもよい。この場合、消費前にとる値(例:丸印等)と、消費後にとる値(例:バツ印等)とが予め定義される。
【0039】
閲覧アイテムは、例えばチケット、クーポン、切符等である。閲覧アイテムの消費は、例えば所持している閲覧アイテムの数を減らすことである。
【0040】
消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムは、所定の復帰条件を満たした場合に元の状態に戻る。所定の復帰条件は、「消費したタイミングから所定時間経過」、「所定のタイミング(毎日0時等)の到来」及び「コンテンツを提供する事業を行う事業体に対する所定の料金の支払い」の中の少なくとも1つを含む。なお、所定の復帰条件は、その他の内容であってもよい。所定の復帰条件は、時間、労力、金銭等の何らかの対価を要するものであることが好ましい。
【0041】
閲覧管理部23は、ユーザ毎に閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを管理する。そして、閲覧管理部23は、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費を条件に、第1の従属コンテンツの閲覧を許可する。消費する閲覧パラメータ又は閲覧アイテムが残っているユーザは、その閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費と引き換えに、第1の従属コンテンツの閲覧を許可される。そして、閲覧管理部23は、上述した所定の復帰条件を満たしたことに応じて、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを元の状態に戻す。
【0042】
なお、閲覧パラメータの数値の上限や、閲覧アイテムの所持数の上限は予め定まっていてもよい。そして、閲覧管理部23は、この上限を限度として、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを元の状態に戻してもよい。
【0043】
図5に、閲覧管理部23がユーザ毎に閲覧パラメータを管理している情報の一例を模式的に示す。図6に、閲覧管理部23がユーザ毎に閲覧アイテムを管理している情報の一例を模式的に示す。図7に、閲覧管理部23がユーザ毎に閲覧パラメータを管理している情報の他の一例を模式的に示す。図8に、閲覧管理部23がユーザ毎に閲覧アイテムを管理している情報の他の一例を模式的に示す
【0044】
図5及び図6に示すように、1つのユーザ識別情報に紐付けて、1つの閲覧パラメータ又は1つの閲覧アイテムが紐付けられてもよい。この場合、その1つの閲覧パラメータ又は1つの閲覧アイテムは、各種コンテンツの閲覧に利用できる汎用性を備える。ユーザは、その1つの閲覧パラメータ又は1つの閲覧アイテムを消費して、複数のコンテンツの中の所望のコンテンツの第1の従属コンテンツを閲覧することができる。
【0045】
その他、図7及び図8に示すように、1つのユーザ識別情報に紐付けて、複数の閲覧パラメータ又は複数の閲覧アイテムが紐付けられてもよい。複数の閲覧パラメータ又は複数の閲覧アイテムは、複数のコンテンツ各々に対応している。図中、「C113182」、「C187219」は、コンテンツ識別情報である(図4参照)。図7及び図8の例の場合、ユーザは、コンテンツ毎に、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを保有することとなる。そして、複数の閲覧パラメータ又は複数の閲覧アイテムの各々は、対応するコンテンツの閲覧に利用される。ユーザは、第1のコンテンツに対応する閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを消費して、第1のコンテンツの第1の従属コンテンツを閲覧することができる。
【0046】
その他の例として、複数の従属コンテンツの他の一部は、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費なしで閲覧することができてもよい。以下、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費なしで閲覧することができる従属コンテンツを「第2の従属コンテンツ」と呼ぶ。
【0047】
閲覧管理部23は、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムが残っているか否かに関わらず、ユーザからの閲覧要求に応じて、第2の従属コンテンツの閲覧を許可する。
【0048】
図3に戻り、検出部24は、コンテンツに対するユーザの各種アクションを検出する。検出部24は、第1のアクション及び第2のアクションの少なくとも一方を検出する。
【0049】
第1のアクションは、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費に基づく第1の従属コンテンツの閲覧を同一のコンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行うアクションである。
【0050】
上述した閲覧管理部23が閲覧パラメータ又は閲覧アイテムをM(Mは1以上の整数)単位分消費することを条件に第1の従属コンテンツの閲覧を許可し、所定の復帰条件を満たしたことに応じて、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムをM単位分を上限として回復させる場合、NはM+1以上である。
【0051】
例えば、閲覧管理部23が閲覧パラメータを1消費することを条件に第1の従属コンテンツの閲覧を許可し、所定の復帰条件を満たしたことに応じて、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを1を上限として回復させる場合、Nは2以上である。
【0052】
その他、閲覧管理部23が閲覧アイテムを1個消費することを条件に第1の従属コンテンツの閲覧を許可し、所定の復帰条件を満たしたことに応じて、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを1個を上限として回復させる場合、Nは2以上である。
【0053】
このようにNを設定した場合、同一のコンテンツに対して第1の従属コンテンツの閲覧をN回以上行うためには、必ず、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを回復させる工程を少なくとも一回経ることが必須となる。すなわち、時間、労力、金銭等の何らかの対価を払って上述した所定の復帰条件を満たすことが必須となる。このような対価を払っても、「同一のコンテンツに対して第1の従属コンテンツの閲覧をN回以上行う」という第1のアクションを行うということは、ユーザは、そのコンテンツに強い興味を持っていると考えられる。
【0054】
第2のアクションは、閲覧順がP(Pは2以上の整数)番目の従属コンテンツを閲覧するアクションである。ここでの従属コンテンツは、第1の従属コンテンツ及び第2の従属コンテンツの両方を含む。
【0055】
ユーザは、通常、閲覧順に複数の従属コンテンツを閲覧する。このため、P番目の従属コンテンツを閲覧する場合、それまでにそのコンテンツのP-1番目までの従属コンテンツを閲覧していると考えられる。このようにあるコンテンツの従属コンテンツを複数閲覧するユーザは、そのコンテンツに強い興味を持っていると考えられる。
【0056】
上述のような第1のアクション及び第2のアクションの少なくとも一方を検出すると、検出部24は、検出したアクションをユーザ識別情報に紐付けてユーザ情報記憶部25に登録する。図9に、検出部24がユーザ情報記憶部25に登録する情報の一例を模式的に示す。
【0057】
図示する例では、ユーザ識別情報と、第1のアクション対象を示す情報と、第2のアクション対象を示す情報とが紐付けて登録されている。第1のアクション対象を示す情報は、各ユーザが第1のアクションを行ったコンテンツの識別情報を示す。第2のアクション対象を示す情報は、各ユーザが第2のアクションを行ったコンテンツの識別情報を示す。
【0058】
図3に戻り、ユーザ嗜好管理部26は、検出部24の検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力する。出力されたユーザ嗜好情報は、eコマースサイト用レコメンドエンジン30が備えるユーザ嗜好算出部32に入力される。
【0059】
ユーザ嗜好管理部26は、第1のユーザが第1のコンテンツに対して第1のアクションを行ったことが検出された場合、第1のユーザが第1のコンテンツに対して電子商取引商品購入アクションを行ったことを示すユーザ嗜好情報をユーザ嗜好算出部32に入力する。
【0060】
電子商取引商品購入アクションは、電子商取引において商品を購入するアクションである。例えば、商品を購入するためのボタンをクリックする操作等が当該アクションに含まれる。
【0061】
また、ユーザ嗜好管理部26は、第2のユーザが第2のコンテンツに対して第2のアクションを行ったことが検出された場合、第2のユーザが第2のコンテンツに対して電子商取引商品閲覧アクションを行ったことを示すユーザ嗜好情報をユーザ嗜好算出部32に入力する。
【0062】
電子商取引商品閲覧アクションは、電子商取引において商品ページを閲覧するアクションである。例えば、アプリケーションやウェブブラウザを介してユーザ端末10に表示された商品一覧ページの中から所定の1つの商品を指定し、その商品の詳細情報を示すその商品専用の商品ページをユーザ端末10に表示させる操作等が当該アクションに含まれる。
【0063】
そして、ユーザ嗜好管理部26は、上述のようなユーザ嗜好情報を出力した後、その返信として、ユーザ嗜好算出部32が算出したユーザの嗜好を示す情報、具体的にはユーザに推薦するコンテンツを示す情報を取得する。そして、ユーザ管理部26は、ユーザに推薦するコンテンツを示す情報をユーザ端末10に送信し、出力させる。
【0064】
<eコマースサイト用レコメンドエンジン30>
eコマースサイト用レコメンドエンジン30は、電子商取引において商品を購入するアクションである電子商取引商品購入アクションや、電子商取引において商品ページを閲覧する電子商取引商品閲覧アクションの検出結果に基づき、ユーザに推薦する商品を決定する機能を有する。この機能は、図10に示す機能部により実現される。
【0065】
図10は、eコマースサイト用レコメンドエンジン30の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、eコマースサイト用レコメンドエンジン30は、ユーザ嗜好算出部32と、算出結果出力部33とを有する。
【0066】
ユーザ嗜好算出部32は、電子商取引におけるユーザのアクションの検出結果、具体的には電子商取引商品購入アクションや電子商取引商品閲覧アクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を算出する機能を有する。当該機能は従来のあらゆる技術を利用して実現できる。例えば、対象となるユーザと似ているアクション(似ている商品レビューの投稿、商品購入履歴が似ている、閲覧履歴が似ている)を行ったユーザが興味を示した商品等を推薦する協調フィルタリングや、対象となるユーザが興味を示した商品と似ている商品等を推薦するコンテンツベースフィルタリング(又は、内容ベースフィルタリング)等の技術を利用してもよい。その他、深層学習(ディープラーニング)を用いた推薦技術を利用してもよい。以下、算出例を示すが、当該処理に限定されない。
【0067】
例えば、ユーザ嗜好算出部33は、第3のユーザと同一又は類似するアクションを行った他のユーザを検出し、当該他のユーザが過去に行ったアクション(電子商取引商品購入アクションや電子商取引商品閲覧アクション)の対象である商品を、第3のユーザに推薦してもよい。
【0068】
第3のユーザと同一のアクションを行った他のユーザは、例えば第3のユーザと同一の商品を購入したユーザや、第3のユーザと同一の商品ページを閲覧したユーザ等である。
【0069】
第3のユーザと類似するアクションを行った他のユーザは、例えば第3のユーザが購入した1つ又は複数の商品の中の所定数以上又は所定割合以上を購入したユーザや、第3のユーザが閲覧した複数の商品ページの中の所定数以上又は所定割合以上を閲覧したユーザ等である。
【0070】
第3のユーザに推薦する商品は、第3のユーザと同一又は類似するアクションを行った他のユーザが過去に行ったアクションの対象である商品の中の、第3のユーザが過去に行ったアクションの対象になっていない商品であってもよい。
【0071】
このような推薦する商品を決定する機能を備えるユーザ嗜好算出32は、コンテンツ提供サーバ20から入力されたユーザ嗜好情報に基づき、複数のコンテンツの中からユーザに推薦するコンテンツを決定する。上述した処理の中の「商品」を「コンテンツ」に置き換えるだけで、上述した処理と同様の処理により、ユーザに推薦するコンテンツをユーザ嗜好算出部32に決定させることができる。
【0072】
算出結果出力部33は、ユーザ嗜好算出部32の算出結果、具体的にはユーザに推薦するコンテンツを示す情報を出力する。出力された算出結果は、コンテンツ提供サーバ20に入力される。
【0073】
次に、図11のシーケンス図を用いて、ユーザ端末10及びコンテンツ提供サーバ20により実現される処理の流れの一例を説明する。
【0074】
まず、ユーザ端末10は所定のコンテンツの所定の従属コンテンツを閲覧する入力をユーザから受け付けると、その従属コンテンツの閲覧要求をコンテンツ提供サーバ20に送信する(S10)。
【0075】
コンテンツ提供サーバ20は、閲覧要求を受信すると、そのユーザによるその従属コンテンツの閲覧可否を判定する(S11)。例えば、その従属コンテンツが、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費を条件に閲覧することができる第1の従属コンテンツである場合、コンテンツ提供サーバ20は、そのユーザの閲覧パラメータ又は閲覧アイテムが残っているか判断する。そして、残っている場合、コンテンツ提供サーバ20は、その閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを消費して、その従属コンテンツの閲覧を許可する。一方、残っていない場合、コンテンツ提供サーバ20は、その従属コンテンツの閲覧を許可しない。
【0076】
また、例えば、その従属コンテンツが、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費なしで閲覧することができる第2の従属コンテンツである場合、コンテンツ提供サーバ20は、そのユーザの閲覧パラメータ又は閲覧アイテムが残っているか否かに関わらず、その従属コンテンツの閲覧を許可する。
【0077】
その後、コンテンツ提供サーバ20は、閲覧要求に対する応答をユーザ端末10に送信する(S12)。その従属コンテンツの閲覧を許可する場合、例えば、コンテンツ提供サーバ20は、その従属コンテンツをユーザ端末10に送信してもよい。また、その従属コンテンツの閲覧を許可しない場合、例えば、コンテンツ提供サーバ20は、その従属コンテンツの閲覧を許可しない旨を示す情報をユーザ端末10に送信してもよい。
【0078】
ユーザ端末10は、コンテンツ提供サーバ20から受信した情報を出力する(S14)。その従属コンテンツの閲覧が許可された場合、当該情報の出力により、ユーザはその従属コンテンツを閲覧できるようになる。一方、その従属コンテンツの閲覧が許可されなかった場合、当該情報の出力により、ユーザはその従属コンテンツの閲覧ができない旨を認識できる。
【0079】
また、コンテンツ提供サーバ20は、S11において閲覧を許可した場合、その閲覧が上述した所定のアクション(第1のアクション及び第2のアクションの少なくとも一方)に該当するか判定することで、上述した所定のアクションを検出する処理を行う(S13)。そして、コンテンツ提供サーバ20は、上述した所定のアクションを検出した場合、そのユーザのユーザ識別情報に紐付けてその検出結果を登録する(図9参照)。例えば、各ユーザの過去のアクションの履歴がコンテンツ提供サーバ20に登録されていてもよい。そして、コンテンツ提供サーバ20は、その履歴に基づき、ユーザによる閲覧が上述した所定のアクション(第1のアクション及び第2のアクションの少なくとも一方)に該当するか判定してもよい。
【0080】
次に、図12のシーケンス図を用いて、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30により実現される処理の流れの一例を説明する。
【0081】
コンテンツ提供サーバ20は、ユーザ毎に、上述した所定のアクションの検出結果に基づくユーザ嗜好情報を出力する(S20)。出力されたユーザ嗜好情報は、eコマースサイト用レコメンドエンジン30に入力される。
【0082】
例えば、コンテンツ提供サーバ20は、第1のユーザが第1のコンテンツに対して第1のアクションを行ったことが検出された場合、第1のユーザが第1のコンテンツに対して電子商取引商品購入アクションを行ったことを示すユーザ嗜好情報を出力する。
【0083】
また、コンテンツ提供サーバ20は、第2のユーザが第2のコンテンツに対して第2のアクションを行ったことが検出された場合、第2のユーザが第2のコンテンツに対して電子商取引商品閲覧アクションを行ったことを示すユーザ嗜好情報を出力する。
【0084】
eコマースサイト用レコメンドエンジン30は、コンテンツ提供サーバ20から受信したユーザ嗜好情報に基づき、各ユーザの嗜好を算出する(S21)。具体的には、eコマースサイト用レコメンドエンジン30は、複数のコンテンツの中から、各ユーザに推薦するコンテンツを決定する。そして、eコマースサイト用レコメンドエンジン30は、決定したコンテンツを示す情報を、ユーザの嗜好を示す情報としてコンテンツ提供サーバに送信する(S22)。
【0085】
図示しないが、その後、コンテンツ提供サーバ20は、eコマースサイト用レコメンドエンジン30が決定したコンテンツを示す情報をユーザ端末10に送信する。ユーザ端末10は、当該情報を出力する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが閲覧する画面において、「こちらのコンテンツもお薦めです。」等の案内とともに、推薦するコンテンツを示す情報を表示してもよい。
【0086】
「ハードウエア構成」
次に、ユーザ端末10、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30のハードウエア構成を説明する。本実施形態のユーザ端末10、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0087】
図13は、ユーザ端末10、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30各々のハードウエア構成を例示するブロック図である。図13に示すように、ユーザ端末10、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30各々は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、各装置は周辺回路4Aを有さなくてもよい。
【0088】
なお、ユーザ端末10、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30各々は物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。この場合、各装置が上記ハードウエア構成を備えることができる。その他、ユーザ端末10、コンテンツ提供サーバ20及びeコマースサイト用レコメンドエンジン30各々は、物理的及び論理的に1つの装置で構成されてもよい。
【0089】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0090】
「作用効果」
本実施形態のコンテンツ提供サーバ20は、閲覧パラメータ又は閲覧アイテムの消費に基づく第1の従属コンテンツの閲覧を同一のコンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、その検出結果に基づきユーザ嗜好情報を出力することができる。ちなみに、コンテンツ提供サーバ20は、閲覧覧パラメータ又は閲覧アイテムをM(Mは1以上の整数)単位分消費することを条件に第1の従属コンテンツの閲覧を許可し、所定の復帰条件を満たしたことに応じて、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムをM単位分を上限として回復させる。そして、NはM+1以上である。
【0091】
このような場合、同一のコンテンツに対して第1の従属コンテンツの閲覧をN回以上行うためには、必ず、消費した閲覧パラメータ又は閲覧アイテムを回復させる工程を少なくとも一回経ることが必須となる。すなわち、時間、労力、金銭等の何らかの対価を払って上述した所定の復帰条件を満たすことが必須となる。このような対価を払っても、「同一のコンテンツに対して第1の従属コンテンツの閲覧をN回以上行う」という第1のアクションを行うということは、ユーザは、そのコンテンツに強い興味を持っていると考えられる。
【0092】
このような第1のアクションを検出し、その検出結果に基づきユーザ嗜好情報を出力する本実施形態のコンテンツ提供サーバ20によれば、ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度を向上させることができる。
【0093】
また、本実施形態のコンテンツ提供サーバ20は、閲覧順がP(Pは2以上の整数)番目の従属コンテンツを閲覧する第2のアクションを検出し、その検出結果に基づきユーザ嗜好情報を出力することができる。
【0094】
ユーザは、通常、閲覧順に複数の従属コンテンツを閲覧する。このため、P番目の従属コンテンツを閲覧する場合、それまでにそのコンテンツのP-1番目までの従属コンテンツを閲覧していると考えられる。このようにあるコンテンツの従属コンテンツを複数閲覧するユーザは、そのコンテンツに強い興味を持っていると考えられる。
【0095】
このような第2のアクションを検出し、その検出結果に基づきユーザ嗜好情報を出力する本実施形態のコンテンツ提供サーバ20によれば、ユーザが求めているコンテンツを推薦する精度を向上させることができる。
【0096】
また、本実施形態の処理システム1によれば、コンテンツ提供サーバ20と連携させることで、eコマースサイト用のレコメンドエンジン30を改良することなく、コンテンツのレコメンドエンジンとして利用することができる。このため、コンテンツ専用のレコメンドエンジンを新たに作成する手間や、eコマースサイト用のレコメンドエンジン30を改良する手間を省くことができる。
【0097】
「変形例」
本実施形態のコンテンツ提供サーバ20は、以下のように変形することもできる。当該変形例においても、上述した実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0098】
<変形例1>
検出部24は、上述した第1のアクション及び第2のアクションの少なくとも一方に加えて、同一のコンテンツに対して従属コンテンツの閲覧をQ(Qは2以上の整数)回以上行う第3のアクションを検出し、第3のアクションの検出をユーザ識別情報に紐付けて登録してもよい。
【0099】
そして、ユーザ嗜好管理部26は、第3のアクションの検出結果に基づき、ユーザ嗜好情報を出力してもよい。例えば、ユーザ嗜好管理部26は、第4のユーザが第3のコンテンツに対して第3のアクションを行ったことが検出された場合、第4のユーザが第3のコンテンツに対して電子商取引商品閲覧アクションを行ったことを示すユーザ嗜好情報を出力してもよい。
【0100】
<変形例2>
閲覧管理部23は、有償で獲得できる有償パラメータ又は有償アイテムをユーザ識別情報に紐付けて管理し、有償パラメータ又は有償アイテムの消費を条件に一部の従属コンテンツの閲覧を許可してもよい。
【0101】
以下、参考形態の例を付記する。
1. コンピュータを、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部、及び、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部、
として機能させるプログラム。
2. 前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品を購入するアクションである電子商取引商品購入アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第1のユーザが第1のコンテンツに対して前記第1のアクションを行ったことが検出された場合、前記第1のユーザが前記第1のコンテンツに対して前記電子商取引商品購入アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する1に記載のプログラム。
3. 前記閲覧管理部は、
前記パラメータ又は前記アイテムをM(Mは1以上の整数)単位分消費することを条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可し、
所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて、消費した前記パラメータ又は前記アイテムをM単位分を上限として回復させ、
NはM+1以上である1または2に記載のプログラム。
4. 前記コンテンツ管理部は、1つの前記コンテンツ識別情報に紐付けて、複数の前記従属コンテンツ識別情報を順序付けて管理し、
前記検出部は、前記順序がP(Pは2以上の整数)番目の前記従属コンテンツを閲覧する第2のアクションを検出し、前記第2のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録し、
前記ユーザ嗜好管理部は、前記第2のアクションの検出結果に基づき、前記ユーザ嗜好情報を出力する1から3のいずれかに記載のプログラム。
5. 前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品ページを閲覧するアクションである電子商取引商品閲覧アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第2のユーザが第2のコンテンツに対して前記第2のアクションを行ったことが検出された場合、前記第2のユーザが前記第2のコンテンツに対して前記電子商取引商品閲覧アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する4に記載のプログラム。
6. 前記検出部は、同一の前記コンテンツに対して前記従属コンテンツの閲覧をQ(Qは2以上の整数)回以上行う第3のアクションを検出し、前記第3のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録し、
前記ユーザ嗜好管理部は、前記第3のアクションの検出結果に基づき、前記ユーザ嗜好情報を出力する1から5のいずれかに記載のプログラム。
7. 前記閲覧管理部は、
有償で獲得できる有償パラメータ又は有償アイテムを前記ユーザ識別情報に紐付けて管理し、前記有償パラメータ又は前記有償アイテムの消費を条件に一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可する1から6のいずれかに記載のプログラム。
8. 前記コンピュータを、
電子商取引におけるユーザのアクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部としてさらに機能させ、
前記ユーザ嗜好算出部は、前記ユーザ嗜好管理部から入力された前記ユーザ嗜好情報に基づき、複数の前記コンテンツの中からユーザに推薦するコンテンツを決定する1から7のいずれかに記載のプログラム。
9. 前記ユーザ嗜好算出部は、第3のユーザと同一又は類似するアクションを行っている他のユーザを検出し、前記他のユーザが過去に行ったアクションの対象である前記コンテンツを、前記第のユーザに推薦する8に記載のプログラム。
10. 複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部と、
を有する処理システム。
11. コンピュータが、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理工程と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理工程と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出工程と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理工程と、
を実行する処理方法。
【符号の説明】
【0102】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
1 処理システム
10 ユーザ端末
20 コンテンツ提供サーバ
21 コンテンツ管理部
22 コンテンツ記憶部
23 閲覧管理部
24 検出部
25 ユーザ情報記憶部
26 ユーザ嗜好管理部
30 eコマースサイト用レコメンドエンジン
32 ユーザ嗜好算出部
33 算出結果出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部、及び、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部、
として機能させ
前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品を購入するアクションである電子商取引商品購入アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第1のユーザが第1のコンテンツに対して前記第1のアクションを行ったことが検出された場合、前記第1のユーザが前記第1のコンテンツに対して前記電子商取引商品購入アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力するプログラム。
【請求項2】
前記閲覧管理部は、
前記パラメータ又は前記アイテムをM(Mは1以上の整数)単位分消費することを条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可し、
所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて、消費した前記パラメータ又は前記アイテムをM単位分を上限として回復させ、
NはM+1以上である請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンテンツ管理部は、1つの前記コンテンツ識別情報に紐付けて、複数の前記従属コンテンツ識別情報を順序付けて管理し、
前記検出部は、前記順序がP(Pは2以上の整数)番目の前記従属コンテンツを閲覧する第2のアクションを検出し、前記第2のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録し、
前記ユーザ嗜好管理部は、前記第2のアクションの検出結果に基づき、前記ユーザ嗜好情報を出力する請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品ページを閲覧するアクションである電子商取引商品閲覧アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第2のユーザが第2のコンテンツに対して前記第2のアクションを行ったことが検出された場合、前記第2のユーザが前記第2のコンテンツに対して前記電子商取引商品閲覧アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記検出部は、同一の前記コンテンツに対して前記従属コンテンツの閲覧をQ(Qは2以上の整数)回以上行う第3のアクションを検出し、前記第3のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録し、
前記ユーザ嗜好管理部は、前記第3のアクションの検出結果に基づき、前記ユーザ嗜好情報を出力する請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記閲覧管理部は、
有償で獲得できる有償パラメータ又は有償アイテムを前記ユーザ識別情報に紐付けて管理し、前記有償パラメータ又は前記有償アイテムの消費を条件に一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可する請求項1から5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータを、
電子商取引におけるユーザのアクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部としてさらに機能させ、
前記ユーザ嗜好算出部は、前記ユーザ嗜好管理部から入力された前記ユーザ嗜好情報に基づき、複数の前記コンテンツの中からユーザに推薦するコンテンツを決定する請求項1から6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ユーザ嗜好算出部は、第3のユーザと同一又は類似するアクションを行っている他のユーザを検出し、前記他のユーザが過去に行ったアクションの対象である前記コンテンツを、前記第3のユーザに推薦する請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理部と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理部と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出部と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理部と、
を有し、
前記ユーザ嗜好管理部は、
電子商取引において商品を購入するアクションである電子商取引商品購入アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第1のユーザが第1のコンテンツに対して前記第1のアクションを行ったことが検出された場合、前記第1のユーザが前記第1のコンテンツに対して前記電子商取引商品購入アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する処理システム。
【請求項10】
コンピュータが、
複数のコンテンツ各々を識別するコンテンツ識別情報と、前記コンテンツ各々が有する複数の従属コンテンツ各々を識別する従属コンテンツ識別情報とを紐付けて管理するコンテンツ管理工程と、
ユーザ識別情報に紐付けてパラメータ又はアイテムを管理し、前記パラメータ又は前記アイテムの消費を条件に少なくとも一部の前記従属コンテンツの閲覧を許可するとともに、消費した前記パラメータ又は前記アイテムを所定の時間経過又は所定のタイミング到来に応じて元の状態に回復させる閲覧管理工程と、
前記パラメータ又は前記アイテムの消費に基づく前記従属コンテンツの閲覧を同一の前記コンテンツに対してN(Nは2以上の整数)回以上行う第1のアクションを検出し、前記第1のアクションの検出を前記ユーザ識別情報に紐付けて登録する検出工程と、
前記第1のアクションの検出結果に基づき、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報を出力するユーザ嗜好管理工程と、
を実行し、
前記ユーザ嗜好管理工程では、
電子商取引において商品を購入するアクションである電子商取引商品購入アクションの検出結果に基づきユーザの嗜好を算出するユーザ嗜好算出部に前記ユーザ嗜好情報を入力し、
第1のユーザが第1のコンテンツに対して前記第1のアクションを行ったことが検出された場合、前記第1のユーザが前記第1のコンテンツに対して前記電子商取引商品購入アクションを行ったことを示す前記ユーザ嗜好情報を前記ユーザ嗜好算出部に入力する処理方法。