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特開2023-2633貨物搬送方法、貨物搬送装置、サーバ及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023002633
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】貨物搬送方法、貨物搬送装置、サーバ及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20221227BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20221227BHJP
   B65G 1/137 20060101ALN20221227BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
G05D1/02 H
G05D1/02 Y
B65G1/137 A
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164000
(22)【出願日】2022-10-12
(62)【分割の表示】P 2021119543の分割
【原出願日】2021-07-20
(31)【優先権主張番号】202010724223.8
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アイ、シン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、イェーコアン
(72)【発明者】
【氏名】チュオ、シャオカイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】搬送策略を柔軟に設定し、貨物搬送効率が効果的に高められる貨物搬送方法、装置、サーバ及び搬送ロボットを提供する。
【解決手段】提供される貨物搬送方法は、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得するステップと、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当るステップと、を含み、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得するステップと、
前記位置情報、空きスロット情報及びピックアップタスクに含まれる第1の目標物の位置に基づき、前記ロボットに前記ピックアップタスクを割り当て、ピックアップ経路を生成するステップと、
前記ロボットが前記ピックアップタスクを実行することによる空きスロット情報の変化を予測し、前記ピックアップタスクの前、その間又はその後に前記ロボットに返還タスクを割り当て、前記返還タスクにおいて第2の目標物が返還される空き格納先の位置を決定するステップと、
前記ロボットが順に前記ピックアップタスクと前記返還タスクとを実行するように搬送タスク序列を生成するステップと、を含む、
ことを特徴とする貨物搬送方法。
【請求項2】
前記空き格納先の位置は、
前記第2の目標物の初期収納位置、
所定の条件における前記ピックアップ経路の空き格納先の位置、及び、
前記ピックアップタスクが実行された後に前記第1の目標物の位置に形成された空き格納先の位置のうちのいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項3】
前記ロボットの前記空きスロット情報に示される空きスロットの総数がゼロである場合、
前記ロボットに前記ピックアップタスクを割り当てる前に、少なくとも1回の前記返還タスクを割り当てる、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項4】
前記ロボットの前記空きスロット情報に示される空きスロットの総数がゼロより大きい場合、
前記ロボットに前記ピックアップタスクを割り当てる、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項5】
前記返還タスクにおいて第2の目標物が返還される空き格納先の位置は、
前記ピックアップ経路との間の距離が第1の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を含み、
Uは、0より大きい自然数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項6】
前記返還タスクにおいて第2の目標物が返還される空き格納先の位置は、
前記位置情報に基づき、前記ロボットとの間の距離が第2の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を含み、
Uは、0より大きい自然数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項7】
前記返還タスクにおいて第2の目標物が返還される空き格納先の位置は、
前記ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、前記ピックアップ経路に従って前記第1の目標物をピックアップした場合にかかった第1の合計時間を予測し、Vは、U以上の自然数であり、Uは、0より大きい自然数であり、かかった前記第1の合計時間と前記ロボットが前記ピックアップ経路に従って前記第1の目標物をピックアップした場合にかかった時間との差を第1の増加時間とし、V個の空き格納先のうち前記第1の増加時間が第1の所定閾値以下であるU個の空き格納先を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項8】
前記返還タスクにおいて第2の目標物が返還される空き格納先の位置は、
ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、前記ピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合に増加した第1の移動距離を予測し、Vは、U以上の自然数であり、Uは、0より大きい自然数であり、V個の空き格納先のうち増加した前記第1の移動距離が第2の所定閾値以下であるU個の空き格納先を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項9】
前記返還タスクに対応する計画経路が予定要求に合致しないことを決定した場合、前記返還タスクに改めて割り当てるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の貨物搬送方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行する貨物搬送装置であって、
前記ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得する取得モジュールと、
前記位置情報、前記空きスロット情報及び前記ピックアップタスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記ロボットに前記返還タスクを割り当てる処理モジュールと、
ことを特徴とする貨物搬送装置。
【請求項11】
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することで請求項1~9のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するように配置される、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時、請求項1~9のいずれか一項に記載の貨物搬送方法が実現される、ことを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、知的倉庫の技術分野に関し、特に貨物搬送方法、貨物搬送装置、サーバ及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引及びネットショッピングの出現と絶えない発展につれて、貨物の倉庫・物流の知能化に巨大な発展機会をもたらし、近年、倉庫ロボットにより貨物を搬送する技術は益々成熟してきた。
【0003】
従来技術では、倉庫ロボットは、コンテナを操作台に搬送して操作した後に、更にコンテナを収納棚の領域に置き戻す必要がある。一回に複数のコンテナを搬送可能な倉庫ロボットに対して、一般的に「返還してからピックアップする」という策略を採用し、即ち、まず収納棚の領域に置き戻す必要のあるコンテナを一度に置いてから、コンテナを操作台に搬送するタスクを実行する。
【0004】
しかしながら、上記の搬送手法は柔軟でなく、貨物搬送効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、搬送策略を柔軟に設定し、貨物搬送効率を高めることができる貨物搬送方法、装置、サーバ及び搬送ロボットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、本開示は、貨物搬送方法を提供し、前記方法は、
ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得するステップと、
前記位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当てるステップと、を含み、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。
【0007】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクは、前記第1の搬送タスクの実行前、実行中、実行後の任意の時点で割り当てられる。
【0008】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボットが前記第1の搬送タスクを実行することによる空き槽情報の変化を予測し、第2の搬送タスクを前記第1の搬送タスクの前、その間又はその後に選択的に差し込む。
【0009】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクが返還タスクである場合、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当てるステップは、
前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定するステップを含む。
【0010】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定するステップは、
前記返還位置を前記第2の目標物の初期収納位置として決定するステップ、又は、
前記返還位置を前記空き格納先の位置として決定するステップ、又は、
前記返還位置を前記第1の目標物の位置として決定するステップを含む。
【0011】
いくつかの可能な実施例において、前記返還位置が前記空き格納先の位置である場合、前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定するステップは、
前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、前記ピックアップ経路との間の距離が第1の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を前記第2の目標物の返還位置として決定するステップであって、Uは0より大きい自然数であるステップ、
及び/又は、
前記位置情報に基づき、前記ロボットとの間の距離が第2の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を前記第2の目標物の返還位置として決定するステップであって、Uは0より大きい自然数であるステップを含む。
【0012】
いくつかの可能な実施例において、前記返還位置が前記空き格納先の位置である場合、前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定するステップは、
前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成するステップと、
ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、且つ前記ピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合にかかった第1の合計時間を予測するステップであって、VはU以上の自然数であり、Uは0より大きい自然数であるステップと、
前記かかった第1の合計時間とロボットが前記ピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合にかかった時間との差を第1の増加時間とするステップと、
V個の空き格納先のうち第1の増加時間が第1の所定閾値以下であるU個の空き格納先を前記第2の目標物の返還位置として決定するステップと、を含む。
【0013】
いくつかの可能な実施例において、前記返還位置が前記空き格納先の位置である場合、前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定するステップは、
前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成するステップと、
ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、且つ前記ピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合に増加した第1の移動距離を予測するステップであって、VはU以上の自然数であり、Uは0より大きい自然数であるステップと、
V個の空き格納先のうち増加した第1の移動距離が第2の所定閾値以下であるU個の空き格納先を前記第2の目標物の返還位置として決定するステップと、を含む。
【0014】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクがピックアップタスクであり、且つ前記ロボットの空きスロット情報で示される空きスロットの総数がゼロである場合、
前記第2の搬送タスクを実行する前に、少なくとも1回の第1の搬送タスクを割り当てるステップを更に含む。
【0015】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクがピックアップタスクであり、且つ前記ロボットの空きスロット情報で示される空きスロットの総数がゼロより大きい場合、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当てるステップは、
前記位置情報、空きスロット情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物のピックアップ位置を決定するステップを含む。
【0016】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物のピックアップ位置を決定するステップは、
前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、N個の第2の目標物のピックアップ位置を決定するステップを含み、前記Nは0より大きく前記空きスロット情報で示される空きスロットの総数以下である自然数である。
【0017】
いくつかの可能な実施例において、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、N個の第2の目標物のピックアップ位置を決定するステップは、
前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、前記返還経路との間の距離が第3の所定範囲内にあるN個のピックアップ位置を前記第2の目標物のピックアップ位置として決定するステップ、
及び/又は、
前記位置情報に基づき、前記ロボットとの間の距離が第4の所定範囲内にあるN個のピックアップ位置を前記第2の目標物のピックアップ位置として決定するステップを含む。
【0018】
いくつかの可能な実施例において、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、N個の第2の目標物のピックアップ位置を決定するステップは、
前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成するステップと、
ロボットがそれぞれM個のピックアップ位置に到達して貨物をピックアップし、且つ前記返還経路に従って第1の目標物を返還した場合にかかった第2の合計時間を予測するステップであって、MはN以上の自然数であるステップと、
前記かかった第2の合計時間とロボットが前記返還経路に従って第1の目標物を返還した場合にかかった時間との差を第2の増加時間とするステップと、
M個のピックアップ位置のうち第2の増加時間が第3の所定閾値以下であるN個のピックアップ位置を前記第2の目標物のピックアップ位置として決定するステップと、を含む。
【0019】
いくつかの可能な実施例において、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、N個の第2の目標物のピックアップ位置を決定するステップは、
前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成するステップと、
ロボットがそれぞれM個のピックアップ位置に到達して貨物をピックアップし、且つ前記返還経路に従って第1の目標物を返還した場合に増加した第2の移動距離を予測するステップであって、MはN以上の自然数であるステップと、
M個のピックアップ位置のうち増加した第2の移動距離が第4の所定閾値以下であるN個のピックアップ位置を前記第2の目標物のピックアップ位置として決定するステップと、を含む。
【0020】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当てる前に、
前記第2の搬送タスクに対応する計画経路が予約要求に合致するか否かを決定するステップを更に含み、前記予約要求は、所定の時間期間内に前記計画経路で走行するロボットがないことを含む。
【0021】
いくつかの可能な実施例において、前記方法は、
前記計画経路が前記予約要求に合致しない場合、前記第2の搬送タスクを改めて割り当てるステップを更に含む。
【0022】
いくつかの可能な実施例において、前記方法は、
クライアント端末から送信された搬送タスクキャンセルリクエスト又は搬送タスク追加リクエストを受信するステップと、
搬送タスクキャンセルリクエスト又は搬送タスク追加リクエストに基づき、前記第2の搬送タスクを改めて割り当てるステップと、を更に含む。
【0023】
いくつかの可能な実施例において、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクを割り当てる時、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素を考慮する。
【0024】
いくつかの可能な実施例において、貨物を置くための収納棚において収納棚の奥行方向に2つ又はそれ以上の収納位置が存在し、且つ前記ピックアップタスク又は前記返還タスクで示される目標物位置が前記収納位置のうち順序に従って2番目の位置及びその後の位置である場合、前記方法は、
ロボットが前記目標物位置の前に置かれた非目標貨物を前記ロボットの空きスロットに搬送するように指示するステップと、
ロボットが前記目標物位置に対するピックアップタスク又は返還タスクを実行するように指示するステップと、
ロボットが前記非目標貨物を前記収納棚の元収納位置に返還し、又は、前記非目標貨物を空き収納位置に返還するように指示するステップと、を更に含み、前記空き収納位置と前記目標物位置とは、同一の収納棚又は異なる収納棚に属する。
【0025】
いくつかの可能な実施例において、前記方法は 、
ロボットに貨物整理タスクを割り当てるステップを更に含み、前記貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、前記目標物の収納位置を調整することを含み、
前記貨物整理タスクの実行タイミングは、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの前、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクとの間、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの後、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクで構成されたタスクシーケンスのうちの何れか1つのタスクの実行過程中のうちの何れか1つを含む。
【0026】
第2の態様によれば、本開示は、貨物搬送方法を提供し、前記方法は、
第1の搬送タスクを実行するように搬送タスクシーケンスを取得するステップと、
前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するステップと、を含み、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクであり、
前記第2の搬送タスクは前記第1の搬送タスクを実行する過程で得られ、又は、取得された前記搬送タスクシーケンスに前記第2の搬送タスクが含まれる。
【0027】
いくつかの可能な実施例において、
ロボットがサーバに位置情報及び空きスロット情報のうちの少なくとも1つの情報を定期的又は不定期的に報告するステップ、
及び/又は、
ロボットがサーバのリクエスト指示を受信した場合、サーバに位置情報及び空きスロット情報のうちの少なくとも1つの情報を報告するステップを更に含む。
【0028】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクが返還タスクである場合、前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するステップは、
前記第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ前記第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得するステップと、
前記第1の目標物位置へ走行する過程で、前記第2の目標物の返還位置に到達すると、返還タスクを実行するステップと、
前記第1の目標物位置まで走行してピックアップタスクを実行するステップと、を含む。
【0029】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置は、
前記第2の目標物の初期収納位置、又は、
空き格納先の位置、又は、
前記第1の目標物の位置を含む。
【0030】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するステップを含み、前記U個の空き格納先に対応する位置とロボットのピックアップ経路との間の距離は第1の所定範囲内にあり、及び/又は、前記U個の空き格納先に対応する位置とロボットとの間の距離は第2の所定範囲内にあり、Uは0より大きい自然数であり、前記ピックアップ経路は、前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0031】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するステップであって、ロボットが前記U個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に発生した第1の増加時間は第1の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数であるステップ、
及び/又は、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するステップであって、ロボットが前記U個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に増加した第1の移動距離は第2の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数であるステップを含む。
【0032】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクがピックアップタスクである場合、前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するステップは、
前記第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ前記第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップと、
前記第1の目標物位置へ走行する過程で、前記第2の目標物のピックアップ位置に到達すると、ピックアップタスクを実行するステップと、
前記第1の目標物位置まで走行して返還タスクを実行するステップと、を含む。
【0033】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップであって、前記N個の第2の目標物のピックアップ位置と返還経路との間の距離は第3の所定範囲内にあり、前記返還経路は、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものであるステップ、
及び/又は、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップであって、前記N個の第2の目標物のピックアップ位置とロボットとの間の距離は第4の所定範囲内にあり、前記返還経路は、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものであるステップを含む。
【0034】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップであって、ロボットが前記N個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に発生した第2の増加時間は第3の所定閾値以下であり、Nは0より大きい自然数であるステップ、
及び/又は、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップであって、ロボットが前記N個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に増加した第2の移動距離は第4の所定閾値以下であり、Nは0より大きい自然数であるステップを含む。
【0035】
いくつかの可能な実施例において、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクは、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素に関連する。
【0036】
いくつかの可能な実施例において、貨物を置くための収納棚において収納棚の奥行方向に2つ又はそれ以上の収納位置が存在し、且つ前記ピックアップタスク又は前記返還タスクで示される目標物位置が前記収納位置のうち順序に従って2番目の位置及びその後の位置である場合、前記方法は、
前記目標物位置の前に置かれた非目標貨物を前記ロボットの空きスロットに搬送するステップと、
前記目標物位置に対するピックアップタスク又は返還タスクを実行するステップと、
前記非目標貨物を前記収納棚の元収納位置に返還し、又は、前記非目標貨物を空き収納位置に返還するステップと、を更に含み、前記空き収納位置と前記目標物位置とは、同一の収納棚又は異なる収納棚に属する。
【0037】
いくつかの可能な実施例において、
サーバより割り当てられた貨物整理タスクを受信するステップであって、前記貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、前記目標物の収納位置を調整することを含むステップと、
前記貨物整理タスクを実行するステップと、を更に含み、前記貨物整理タスクの実行タイミングは、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの前、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクとの間、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの後、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクで構成されたタスクシーケンスのうちの何れか1つのタスクの実行過程中のうちの何れか1つを含む。
【0038】
第3の態様によれば、本開示は、第1の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するための貨物搬送装置を更に提供し、前記装置は、
ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得するための取得モジュールと、
前記位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当てるための処理モジュールと、を備え、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。
【0039】
第4の態様によれば、本開示は、第2の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するための貨物搬送装置を提供し、前記装置は、
第1の搬送タスクを実行するように搬送タスクシーケンスを取得する送信モジュールと、
前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するための実行モジュールと、を備え、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクであり、前記第2の搬送タスクは前記第1の搬送タスクを実行する過程で得られ、又は、取得された前記搬送タスクシーケンスに前記第2の搬送タスクが含まれる。
【0040】
第5の態様によれば、本開示は、サーバを更に提供し、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することで第1の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するように配置される。
【0041】
第6の態様によれば、本開示は、ロボット本体を含む搬送ロボットを更に提供し、前記ロボット本体は、プロセッサと、前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を更に含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することで第2の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するように配置される。
【0042】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボット本体は、移動台座と、ロボット収納棚と、昇降装置と、品物搬送装置と、を含み、
前記ロボット収納棚は、前記移動台座に取り付けられ、前記昇降装置及び前記品物搬送装置は、前記ロボット収納棚に取り付けられ、前記昇降装置は、前記品物搬送装置が前記ロボット収納棚に対して昇降移動するように駆動するために用いられ、
前記品物搬送装置は、前記ロボット収納棚に取り付けられる少なくとも1つの搬送機構を含み、前記搬送機構は、目標物を格納したりピックアップしたりするために用いられる。
【0043】
いくつかの可能な実施例において、前記品物搬送装置は、吸盤フォークユニットを含む。
【0044】
いくつかの可能な実施例において、前記品物搬送装置は、機器挟持アームを含む。
【0045】
いくつかの可能な実施例において、前記品物搬送装置が少なくとも2つの搬送機構を含む場合、前記少なくとも2つの搬送機構は、前記ロボット収納棚に並列に設けられる。
【0046】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構は、前記ロボット収納棚の同じ層に位置し、且つ、前記少なくとも2つの搬送機構は一体的構造である。
【0047】
いくつかの可能な実施例において、ロボット収納棚は、同一の鉛直面に位置するとともに移動台座に設けられる3本又はそれ以上の支柱を含み、各搬送機構は、隣接する2本の支柱の間に取り付けられ、且つ前記支柱に対して昇降移動し、同じ層に位置する搬送機構の間に相対的な運動が存在しない。
【0048】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送機構が2つである場合、そのうちの一方の前記搬送機構は、倉庫収納棚上の目標物を前記ロボット収納棚に搬送するために用いられ、それと同時に、他方の前記搬送機構は、前記ロボット収納棚上の目標物を前記倉庫収納棚に移送するために用いられる。
【0049】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送機構は、一時保管パレットと、前記一時保管パレットに取り付けられる伸縮アームと、を含み、前記一時保管パレットは、前記目標物を一時保管するために用いられ、前記伸縮アームは、前記一時保管パレット上の目標物を前記倉庫収納棚及び前記ロボット収納棚に押し込み、又は前記倉庫収納棚上又は前記ロボット収納棚上の目標物を前記一時保管パレットに押し込むために用いられる。
【0050】
いくつかの可能な実施例において、前記伸縮アームは2つであり、2つの前記伸縮アームは、前記一時保管パレットにおいて平行且つ反対に設けられる。
【0051】
いくつかの可能な実施例において、前記伸縮アームは、外側アーム、内側アーム及び搬送ユニットを含み、前記外側アームは、前記一時保管パレットに取り付けられ、前記内側アームは、前記外側アームに取り付けられ、前記搬送ユニットは、前記内側アームに取り付けられ、前記内側アームは、前記外側アームに対して移動可能であり、それにより、前記搬送ユニットは、前記目標物を押して移動させるために用いられる。
【0052】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送ユニットは押し棒ユニットであり、前記押し棒ユニットは、第1の押し棒及び第2の押し棒を含み、
前記第1の押し棒は、前記内側アームの前端面に取り付けられ、且つ、前記第1の押し棒が前記倉庫収納棚上の目標物を前記一時保管パレットに押し込み、又は前記一時保管パレット上の目標物を前記倉庫収納棚に押し込むように、前記内側アームの前端面に対して水平又は鉛直位置まで回転可能であり、
前記第2の押し棒は、前記内側アームの後端面に取り付けられ、且つ、前記第2の押し棒が前記一時保管パレット上の目標物を前記ロボット収納棚に押し込み、又は前記ロボット収納棚上の目標物を前記一時保管パレットに押し込むように、前記内側アームの後端面に対して水平又は鉛直位置まで回転可能である。
【0053】
いくつかの可能な実施例において、前記押し棒ユニットは駆動部材を更に含み、前記駆動部材は、前記第1の押し棒及び前記第2の押し棒に接続され、前記駆動部材は、前記第1の押し棒及び前記第2の押し棒を水平又は鉛直位置まで回転させるために、前記第1の押し棒及び前記第2の押し棒が前記内側アームの端面に対して回転するように駆動するために用いられる。
【0054】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送ユニットはクランプユニットであり、前記クランプユニットは、前記内側アームの内側に設けられ、
前記クランプユニット又は前記伸縮アームの反対側作用力を調整することにより、目標物のクランプ操作又はリリース操作を実行する。
【0055】
いくつかの可能な実施例において、前記伸縮アームは、少なくとも1つの中間アームを更に含み、前記中間アームは、前記内側アームと前記外側アームとの間に取り付けられ、且つ前記内側アーム及び前記外側アームに接続され、前記中間アームは、前記外側アームに対して移動可能であり、前記内側アームは、中間アームに対して移動可能である。
【0056】
いくつかの可能な実施例において、前記昇降装置は、2つの昇降ユニットを含み、2つの前記昇降ユニットは、それぞれ前記ロボット収納棚の反対する両側に反対に取り付けられ、前記品物搬送装置の両端は、それぞれ2つの前記昇降ユニットに接続され、2つの前記昇降ユニットは、前記品物搬送装置を前記ロボット収納棚に対して昇降移動させるように連動する。
【0057】
いくつかの可能な実施例において、前記昇降ユニットは、駆動輪、従動輪及び伝動ベルトを含み、前記駆動輪は、ロボット収納棚の底端に取り付けられ、前記従動輪は、前記ロボット収納棚の頂端に取り付けられ、前記伝動ベルトは、前記駆動輪及び前記従動輪に套設され、前記駆動輪は回転して前記伝動ベルトを運動させるように連動し、前記伝動ベルトは、2つの前記搬送機構を前記ロボット収納棚に対して昇降移動させるように連動する。
【0058】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボット収納棚には、少なくとも2つの目標物を格納するための収納位置が設けられている。
【0059】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送ロボットが返還タスクを実行する際に、前記搬送ロボットは、第2の目標物の返還位置まで走行し、
前記品物搬送装置のうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置によりロボット収納棚に位置する前記第2の目標物を前記第2の目標物の返還位置に移動させ、且つ前記第2の目標物を前記第2の目標物の返還位置に押し込む。
【0060】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送ロボットがピックアップタスクを実行する際に、前記搬送ロボットは、第1の目標物のピックアップ位置まで走行し、
前記品物搬送装置のうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置により前記第1の目標物のピックアップ位置に移動し、且つ前記第1の目標物を倉庫収納棚から取り出した後に前記ロボット収納棚に置く。
【0061】
いくつかの可能な実施例において、前記第1の目標物に対するピックアップタスクを実行し終わった後、前記品物搬送装置のうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置によりロボット収納棚に位置する前記第2の目標物を前記第1の目標物のピックアップ位置に移動させ、且つ前記第2の目標物を前記第1の目標物のピックアップ位置に押し込む。
【0062】
いくつかの可能な実施例において、品物搬送装置は、前記ロボット収納棚に取り付けられる少なくとも2つの搬送機構を含み、各前記搬送機構は、昇降方向において異なる層に設けられ、各前記搬送機構は、それぞれ目標物を格納したりピックアップしたりするために用いられる。
【0063】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送機構は2つであり、そのうちの一方の前記搬送機構は、倉庫収納棚上の目標物を前記ロボット収納棚に搬送するために用いられ、それと同時に、他方の前記搬送機構は、前記ロボット収納棚上の目標物を前記倉庫収納棚に移送するために用いられる。
【0064】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送機構は、一時保管パレットと、前記一時保管パレットに取り付けられる伸縮アームと、を含み、前記一時保管パレットは、前記目標物を一時保管するために用いられ、前記伸縮アームは、前記一時保管パレット上の目標物を前記倉庫収納棚及び前記ロボット収納棚に押し込み、又は前記倉庫収納棚上又は前記ロボット収納棚上の目標物を前記一時保管パレット上に押し込むために用いられる。
【0065】
いくつかの可能な実施例において、前記伸縮アームは2つであり、2つの前記伸縮アームは、前記一時保管パレットにおいて平行且つ反対に設けられる。
【0066】
いくつかの可能な実施例において、前記伸縮アームは、外側アーム、内側アーム及び押し棒ユニットを含み、前記外側アームは、前記一時保管パレットに取り付けられ、前記内側アームは、前記外側アームに取り付けられ、前記押し棒ユニットは、前記内側アームに取り付けられ、前記内側アームは、前記外側アームに対して移動可能であり、それにより、前記押し棒ユニットは、前記目標物を押して移動させる。
【0067】
いくつかの可能な実施例において、前記押し棒ユニットは、第1の押し棒及び第2の押し棒を含み、
前記第1の押し棒は、前記内側アームの前端面に取り付けられ、且つ、前記第1の押し棒が前記倉庫収納棚上の目標物を前記一時保管パレットに押し込み、又は前記一時保管パレット上の目標物を前記倉庫収納棚に押し込むように、前記内側アームの前端面に対して水平又は鉛直位置まで回転可能であり、
前記第2の押し棒は、前記内側アームの後端面に取り付けられ、且つ、前記第2の押し棒が前記一時保管パレット上の目標物を前記ロボット収納棚に押し込み、又は前記ロボット収納棚上の目標物を前記一時保管パレットに押し込むように、前記内側アームの後端面に対して水平又は鉛直位置まで回転可能である。
【0068】
いくつかの可能な実施例において、前記押し棒ユニットは駆動部材を更に含み、前記駆動部材は、前記第1の押し棒及び前記第2の押し棒に接続され、前記駆動部材は、前記第1の押し棒及び前記第2の押し棒を水平又は鉛直位置まで回転させるために、前記第1の押し棒及び前記第2の押し棒が前記内側アームの端面に対して回転するように駆動するために用いられる。
【0069】
いくつかの可能な実施例において、前記伸縮アームは、少なくとも1つの中間アームを更に含み、前記中間アームは、前記内側アームと前記外側アームとの間に取り付けられ、且つ前記内側アーム及び前記外側アームに接続され、前記中間アームは、前記外側アームに対して移動可能であり、前記内側アームは、前記中間アームに対して移動可能である。
【0070】
いくつかの可能な実施例において、少なくとも2つの搬送機構は、接続板により一体的に固定接続される。
【0071】
いくつかの可能な実施例において、前記昇降装置は、2つの昇降ユニットを含み、2つの前記昇降ユニットは、それぞれ前記ロボット収納棚の反対する両側に反対に取り付けられ、各前記搬送機構の両端は、それぞれ2つの前記昇降ユニットに接続され、2つの前記昇降ユニットは、各前記搬送機構を前記ロボット収納棚に対して昇降移動させるように連動する。
【0072】
いくつかの可能な実施例において、前記昇降ユニットは、駆動輪、従動輪及び伝動ベルトを含み、前記駆動輪は、ロボット収納棚の底端に取り付けられ、前記従動輪は、前記ロボット収納棚の頂端に取り付けられ、前記伝動ベルトは、前記駆動輪及び前記従動輪に套設され、前記駆動輪は回転して前記伝動ベルトを運動させるように連動し、前記伝動ベルトは、2つの前記搬送機構を前記ロボット収納棚に対して昇降移動させるように連動する。
【0073】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボット収納棚には、少なくとも2つの目標物を格納するための収納位置が設けられている。
【0074】
いくつかの可能な実施例において、搬送ロボットは、支持梁を更に含み、前記支持梁は、前記ロボット収納棚に取り付けられ、且つ前記ロボット収納棚に対して昇降移動可能であり、
各前記搬送機構は、前記支持梁に取り付けられる。
【0075】
いくつかの可能な実施例において、搬送ロボットは、取付枠と、前記取付枠に取り付けられる回動ユニットと、を更に含み、各搬送機構は、前記回動ユニットに取り付けられ、前記取付枠は、前記支持梁に取り付けられ、前記回動ユニットは、各前記搬送機構を前記支持梁の昇降方向に垂直な平面において回転させるように連動するために使用される。
【0076】
いくつかの可能な実施例において、前記取付枠は、2つの反対に設けられる取付板と、2つの前記取付板を接続する受け梁と、を含み、2つの前記取付板と前記支持梁とは接続され、
前記回動ユニットは、前記受け梁に取り付けられる受け板、前記受け板と間隔を隔てて設けられる回転板、及び前記受け板と前記回転板を接続するためのクロスベアリングを含み、前記クロスベアリングに第1のスプロケットが接続され、前記回転板には、第2のスプロケット、及び前記第2のスプロケットが回転するように駆動するモータが設けられ、前記第1のスプロケットと前記第2のスプロケットとの間はチェーンを介して接続され、前記モータにより前記第2のスプロケットが回転するように駆動する時、前記第2のスプロケットは、チェーンを介して前記第1のスプロケットを回転させるように連動し、前記第1のスプロケットが回転する時に、前記回転板に位置する各前記搬送機構を前記第1のスプロケットの軸線の回りに回転させるように連動する。
【0077】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送ロボットが返還タスクを実行する際に、前記搬送ロボットは、第2の目標物の返還位置まで走行し、
そのうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置によりロボット収納棚に位置する前記第2の目標物を前記第2の目標物の返還位置に移動させ、且つ前記第2の目標物を前記第2の目標物の返還位置に押し込む。
【0078】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送ロボットがピックアップタスクを実行する際に、前記搬送ロボットは、第1の目標物のピックアップ位置まで走行し、
そのうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置により前記第1の目標物のピックアップ位置に移動し、且つ前記第1の目標物を倉庫収納棚から取り出した後に前記ロボット収納棚に置く。
【0079】
いくつかの可能な実施例において、前記第1の目標物に対するピックアップタスクを実行し終わった後、そのうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置によりロボット収納棚に位置する前記第2の目標物を前記第1の目標物のピックアップ位置に移動させ、且つ前記第2の目標物を前記第1の目標物のピックアップ位置に押し込む。
【0080】
第7の態様によれば、本開示は、倉庫システムを更に提供し、当該倉庫システムは、搬送ロボットと、サーバと、収納棚と、操作プラットフォームと、を備え、前記搬送ロボットと前記サーバとの間は通信可能に接続され、
前記サーバは、第1の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するために用いられ、
前記搬送ロボットは、収納棚と操作プラットフォームの間の貨物搬送を実現するように、第2の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行するために用いられる。
【0081】
第8の態様によれば、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体を更に提供し、当該プログラムがプロセッサにより実行される時、第1の態様の何れか1項に記載の貨物搬送方法が実現される。
【0082】
第9の態様によれば、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体を更に提供し、当該プログラムがプロセッサにより実行される時、第2の態様の何れか1項に記載の貨物搬送方法が実現される。
【0083】
第10の態様によれば、本開示は、ロボットを提供し、当該ロボットは、移動台座と、ロボット収納棚と、昇降装置と、品物搬送装置と、を含み、
前記ロボット収納棚は、前記移動台座に取り付けられ、
前記移動台座は、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に移動し、且つ第2の搬送タスクに含まれる第2の目標物位置に移動するように配置され、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクであり、
前記昇降装置及び前記品物搬送装置は、前記ロボット収納棚に取り付けられ、前記昇降装置は、前記品物搬送装置が前記ロボット収納棚に対して昇降移動するように駆動するように配置され、
前記品物搬送装置は、前記ロボット収納棚と前記第1の目標物位置との間で第1の目標物を搬送し、且つ前記ロボット収納棚と前記第2の目標物位置との間で第2の目標物を搬送するように配置され、
前記ロボットは、前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行する。
【0084】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクが返還タスクである場合、前記移動台座は、前記第1の目標物位置へ走行する過程で、前記返還位置に到達し、前記品物搬送装置は、前記昇降装置と協働して、前記第2の目標物を前記ロボット収納棚から前記返還位置に搬送する。
【0085】
いくつかの可能な実施例において、前記返還位置は、前記第2の目標物の初期収納位置、空き格納先の位置、前記第1の目標物の位置のうちの何れか1つであり、前記返還位置が前記第1の目標物の位置である場合、前記品物搬送装置は、前記第1の目標物を前記ロボット収納棚に搬送してから、前記第2の目標物を前記第1の目標物の位置に搬送する。
【0086】
いくつかの可能な実施例において、前記品物搬送装置は、前記ロボット収納棚に取り付けられる少なくとも1つの搬送機構を含み、前記搬送機構は、目標物を格納したりピックアップしたりするために用いられる。
【0087】
いくつかの可能な実施例において、前記品物搬送装置は、吸盤フォークユニット及び/又は機器挟持アームを含む。
【0088】
いくつかの可能な実施例において、前記品物搬送装置が少なくとも2つの搬送機構を含む場合、前記少なくとも2つの搬送機構は、並列に設けられるか、又は昇降方向において異なる層に設けられる。
【0089】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構が並列に設けられる場合、前記少なくとも2つの搬送機構は、前記ロボット収納棚に位置し、且つ、前記少なくとも2つの搬送機構は一体的構造である。
【0090】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構が並列に設けられる場合、前記ロボット収納棚は、同一の鉛直面に位置するとともに移動台座に設けられる3本又はそれ以上の支柱を含み、各搬送機構は、隣接する2本の支柱の間に取り付けられ、且つ前記支柱に対して昇降移動し、前記搬送機構の間に相対的な運動が許容されるか、又は相対的な運動が許容されないように設けられる。
【0091】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構が並列に設けられる場合、前記昇降装置は、2つの昇降ユニットを含み、2つの前記昇降ユニットは、それぞれ前記ロボット収納棚の反対する両側に取り付けられ、前記品物搬送装置の両端は、それぞれ2つの前記昇降ユニットに接続され、2つの前記昇降ユニットは、前記品物搬送装置を前記ロボット収納棚に対して昇降移動させるように連動する。
【0092】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構が昇降方向において異なる層に設けられる場合、各前記搬送機構の間に相対的な運動が許容されるか、又は相対的な運動が許容されないように設けられる。
【0093】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構が昇降方向において異なる層に設けられる場合、前記少なくとも2つの搬送機構は、前記ロボット収納棚に位置し、且つ、前記少なくとも2つの搬送機構は一体的構造である。
【0094】
いくつかの可能な実施例において、前記少なくとも2つの搬送機構が昇降方向において異なる層に設けられる場合、前記昇降装置は、2つの昇降ユニットを含み、2つの前記昇降ユニットは、それぞれ前記ロボット収納棚の反対する両側に取り付けられ、各前記搬送機構の両端は、それぞれ2つの前記昇降ユニットに接続され、2つの前記昇降ユニットは、各前記搬送機構を前記ロボット収納棚に対して昇降移動させるように連動する。
【0095】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送機構が2つである場合、そのうちの一方の搬送機構は、倉庫収納棚上の目標物を前記ロボット収納棚に搬送するために用いられ、他方の搬送機構は、前記ロボット収納棚上の目標物を前記倉庫収納棚に移送するために用いられる。
【0096】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボットがピックアップタスクを実行する際に、前記ロボットは、第1の目標物のピックアップ位置まで走行し、
前記品物搬送装置のうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置により前記第1の目標物のピックアップ位置に移動し、且つ前記第1の目標物を倉庫収納棚から取り出した後に前記ロボット収納棚に置く。
【0097】
いくつかの可能な実施例において、前記第1の目標物に対するピックアップタスクを実行し終わった後、前記品物搬送装置のうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置によりロボット収納棚に位置する前記第2の目標物を前記第1の目標物のピックアップ位置に移動させ、且つ前記第2の目標物を前記第1の目標物のピックアップ位置に押し込む。
【0098】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボットが返還タスクを実行する際に、前記ロボットは、第2の目標物の返還位置まで走行し、
前記品物搬送装置のうちの一方の搬送機構は、前記昇降装置によりロボット収納棚に位置する前記第2の目標物を前記第2の目標物の返還位置に移動させ、且つ前記第2の目標物を前記第2の目標物の返還位置に押し込む。
【0099】
いくつかの可能な実施例において、前記ロボット収納棚には、少なくとも2つの目標物を格納するための収納位置が設けられている。
【0100】
いくつかの可能な実施例において、前記搬送機構は、一時保管パレットと、前記一時保管パレットに平行且つ反対に設けられる2つの伸縮アームと、を含み、各伸縮アームの内側アームは搬送ユニットを含み、前記搬送ユニットは押し棒ユニット及び/又はクランプユニットを含む。
【0101】
第11の態様によれば、本開示は、第10の態様のいずれか一項に記載のロボットを適用した貨物搬送方法を提供し、前記方法は、
第1の搬送タスクを実行するように搬送タスクシーケンスを取得するステップと、
前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するステップと、を含み、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクであり、
前記第2の搬送タスクは前記第1の搬送タスクを実行する過程で得られ、又は、取得された前記搬送タスクシーケンスに前記第2の搬送タスクが含まれる。
【0102】
いくつかの可能な実施例において、ロボットがサーバに位置情報及び空きスロット情報のうちの少なくとも1つの情報を定期的又は不定期的に報告する。
【0103】
いくつかの可能な実施例において、ロボットがサーバの要求を受信した場合、サーバに位置情報及び空きスロット情報のうちの少なくとも1つの情報を報告する。
【0104】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクが返還タスクである場合、前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するステップは、
前記第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ前記第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得するステップと、
前記第1の目標物位置へ走行する過程で、前記第2の目標物の返還位置に到達すると、返還タスクを実行するステップと、
前記第1の目標物位置まで走行してピックアップタスクを実行するステップと、を含む。
【0105】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置は、
前記第2の目標物の初期収納位置、又は、
空き格納先の位置、又は、
前記第1の目標物の位置を含む。
【0106】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するステップを含み、前記U個の空き格納先に対応する位置とロボットのピックアップ経路との間の距離は第1の所定範囲内にあり、及び/又は、前記U個の空き格納先に対応する位置とロボットとの間の距離は第2の所定範囲内にあり、Uは0より大きい自然数であり、前記ピックアップ経路は、前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0107】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するステップを含み、ロボットが前記U個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に発生した第1の増加時間は第1の所定閾値以下であり、及び/又は、ロボットが前記U個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に増加した第1の移動距離は第2の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数である。
【0108】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクがピックアップタスクである場合、前記第1の搬送タスクを実行する過程で、前記第2の搬送タスクを実行するステップは、
前記第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ前記第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップと、
前記第1の目標物位置へ走行する過程で、前記第2の目標物のピックアップ位置に到達すると、ピックアップタスクを実行するステップと、
前記第1の目標物位置まで走行して返還タスクを実行するステップと、を含む。
【0109】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップを含み、前記N個の第2の目標物のピックアップ位置と返還経路との間の距離は第3の所定範囲内にあり、及び/又は、前記N個の第2の目標物のピックアップ位置とロボットとの間の距離は第4の所定範囲内にあり、Nは0より大きい自然数であり、前記返還経路は、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0110】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップは、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するステップを含み、ロボットが前記N個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に発生した第2の増加時間は第3の所定閾値以下であり、及び/又は、ロボットが前記N個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に増加した第2の移動距離は第4の所定閾値以下であり、Nは0より大きい自然数である。
【0111】
いくつかの可能な実施例において、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクは、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素に関連する。
【0112】
いくつかの可能な実施例において、貨物を置くための収納棚において収納棚の奥行方向に2つ又はそれ以上の収納位置が存在し、且つ前記ピックアップタスク又は前記返還タスクで示される目標物位置が前記収納位置のうち順序に従って2番目の位置及びその後の位置である場合、前記方法は、
前記目標物位置の前に置かれた非目標貨物を前記ロボットの空きスロットに搬送するステップと、
前記目標物位置に対するピックアップタスク又は返還タスクを実行するステップと、
前記非目標貨物を前記収納棚の元収納位置に返還し、又は、前記非目標貨物を空き収納位置に返還するステップと、を更に含み、前記空き収納位置と前記目標物位置とは、同一の収納棚又は異なる収納棚に属する。
【0113】
いくつかの可能な実施例において、前記方法は、
サーバより割り当てられた貨物整理タスクを受信するステップであって、前記貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、前記目標物の収納位置を調整することを含むステップと、
前記貨物整理タスクを実行するステップと、を更に含み、前記貨物整理タスクの実行タイミングは、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの前、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクとの間、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの後、
前記第1の搬送タスクと第2の搬送タスクで構成されたタスクシーケンスのうちの何れか1つのタスクの実行過程中のうちの何れか1つを含む。
【0114】
第12の態様によれば、本開示は、サーバを更に提供し、当該サーバは、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することで第10の態様のいずれか一項に記載のロボットに第1の搬送タスクと第2の搬送タスクを割り当てるように配置される。
【0115】
第13の態様によれば、本開示は、倉庫システムを更に提供し、当該倉庫システムは、第10の態様のいずれか一項に記載のロボットと、第12の態様に記載のサーバと、収納棚と、操作プラットフォームと、を備え、前記ロボットと前記サーバとの間は通信可能に接続され、
前記サーバは、前記ロボットに前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクを割り当て、
前記ロボットは、収納棚と操作プラットフォームの間の貨物搬送を実現するように、第11の態様のいずれか一項に記載の貨物搬送方法を実行する。
【0116】
第14の態様によれば、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体を更に提供し、当該プログラムがプロセッサにより実行される時、第11の態様の何れか1項に記載の貨物搬送方法が実現される。
【発明の効果】
【0117】
本開示は、貨物搬送方法、装置、サーバ及び搬送ロボットを提供し、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得し、前記位置情報、空きスロット情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、前記ロボットに第2の搬送タスクを割り当て、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。それにより、搬送策略を柔軟に設定することができ、搬送ロボットが貨物を返還しながら貨物をピックアップすることができ、経路計画の合理性が高められ、搬送ロボットの全体的な作業時間及び移動距離が減少し、エネルギー消費を節約することができるだけでなく、貨物搬送効率も効果的に高められる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
本開示の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例を説明するために使用する必要のある図面について簡単に紹介し、明らかに、以下に説明される図面は、本開示の実施例の一部であり、当業者であれば、創造的な努力をすることなく、更にこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本開示の一実施例による貨物搬送方法の適用シーングラフを示す。
図2】本開示の第1の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。
図3】本開示の第2の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。
図4】本開示の第3の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。
図5】本開示の第4の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。
図6】本開示の第5の実施例による貨物搬送装置を示す構造模式図である。
図7】本開示の第6の実施例による貨物搬送装置を示す構造模式図である。
図8】本開示の第7の実施例によるサーバの構造模式図である。
図9】本開示の実施例により提供されるロボットの構造模式図である。
図10】本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第1の構造模式図である。
図11】本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第2の構造模式図である。
図12】本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第3の構造模式図である。
図13】本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第4の構造模式図である。
図14】本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第5の構造模式図である。
図15】本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第6の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0119】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術的解決手段を明確且つ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は、本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な努力をすることなく得られた如何なる実施例も、本開示の保護範囲に属する。
【0120】
本開示の明細書、特許請求の範囲及び上記の図面における用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」など(存在すれば)は、類似する対象を区別するためのものであり、特定の順序又は優先順位を説明するためのものではない。なお、ここで説明される本開示の実施例がここに図示又は説明される順序以外の順序でも実施可能であるように、このように使用されているデータは、適切な場合に交換可能である。また、用語「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図し、例えば、一連のステップ又は構成単位を包含する過程、方法、システム、製品又は機器は、明確に挙げられたステップ又は構成単位に限定されるものではなく、明確に挙げられていない又はこれらの過程、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又は構成単位をも含んでもよい。
【0121】
電子商取引及びネットショッピングの出現と絶えない発展につれて、貨物の倉庫・物流の知能化に巨大な発展機会をもたらし、近年、倉庫ロボットにより貨物を搬送する技術は益々成熟してきた。従来技術では、倉庫ロボットは、コンテナを操作台に搬送して操作した後に、更にコンテナを収納棚の領域に置き戻す必要がある。一度に複数のコンテナを搬送可能な倉庫ロボットに対して、一般的に「返還してからピックアップする」という策略を採用し、即ち、まず収納棚の領域に置き戻す必要のあるコンテナを一括して置いてから、コンテナを操作台に搬送するタスクを実行する。しかしながら、上記の搬送手法は柔軟でなく、貨物搬送効率が低い。
【0122】
上記の各技術課題に対して、本開示により提供される貨物搬送方法及び倉庫システムは、搬送策略を柔軟に設定し、貨物搬送効率を高めることができる。
【0123】
図1は、本開示の一実施例による貨物搬送方法の適用シーングラフを示す。図1に示すように、サーバ10及びロボット20を含み、ロボット20とサーバ10との間は通信可能に接続され、ロボット20は、サーバ10から配信された命令を受信し、収納棚と操作プラットフォームの間で貨物搬送を行うことができる。ロボット20は、返還タスクを実行すると同時に、ピックアップタスクを行うことができる。ここで、搬送ロボット20の少なくとも1つの返還タスクに対応する返還位置は、返還すべき貨物の初期収納位置、空き格納先に対応する位置、取り出すべき貨物に対応する収納位置のうちの何れか1つの位置を含む。本実施例におけるサーバ10は、ロボット20の現在の位置、及びロボット20の少なくとも1つの返還タスクに対応する返還位置、返還順序に基づき、初期計画経路を生成することができる。続いて、ロボット20の返還タスクにピックアップタスクを差し込むことができるか否かを判断し、所定の条件を満たされれば、ピックアップすべき貨物の中から少なくとも1つの目標物を決定し、目標計画経路を生成する。ロボット20は、サーバ10から送信された目標計画経路を受信し、計画経路に基づいて走行し、ピックアップタスク及び返還タスクを実行することができる。
【0124】
なお、本実施例において、サーバは、複数のロボットに通信可能に接続され、複数のロボットの位置及びタスクリストを同時に取得し、対応する目標計画経路を生成し、目標計画経路を対応するロボットに送信することができる。
【0125】
図2は、本開示の第1の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。図2に示すように、本実施例により提供される貨物搬送方法は、以下のステップを含むことができる。
【0126】
ステップS101、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得する。
【0127】
本実施例において、サーバと複数のロボットとの間は無線信号で通信可能に接続されることができる。サーバは、ロボットに第1の搬送タスクを割り当てるために用いられ、ロボットは、第1の搬送タスクを受信した後、サーバに自体のリアルタイム位置情報及び空きスロット情報を報告する。本実施例において第1の搬送タスクを限定せず、当該第1の搬送タスクは、ピックアップタスクであってもよいし、返還タスクであってもよい。
【0128】
なお、本実施例において第2の搬送タスクを割り当てるタイミングを限定しない。サーバは、第1の搬送タスクの実行前、実行中、実行後の任意の時点で、ロボットに第2の搬送タスクを割り当てることができる。
【0129】
1つの場合、サーバは、まずロボットの位置情報及び空きスロット情報に基づき、ロボットに第1の搬送タスクと第2の搬送タスクを割り当てる。この場合、まずタスクシーケンスを生成し、当該タスクシーケンスは、交互に配列される第1の搬送タスクと第2の搬送タスクを含む。ロボットが当該タスクシーケンスを受信した後、当該タスクシーケンスに応じて第1の搬送タスクと第2の搬送タスクを順に実行する。
【0130】
他の場合、サーバは、ロボットに第2の搬送タスクを動的に割り当て、即ち、ロボットが第1の搬送タスクを実行している時に、第1の搬送タスクの前に第2の搬送タスクを交互に配列する。ロボットは、第1の搬送タスクを実行するために移動する途中で、ついでに第2の搬送タスクを実行する。
【0131】
さらなる場合、サーバは、ロボットに第2の搬送タスクを動的に割り当て、ロボットは、第1の搬送タスクを実行し終わった後に、続いて第2の搬送タスクを実行する。
【0132】
ステップS102、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ロボットに第2の搬送タスクを割り当てる。
【0133】
本実施例において、サーバがロボットから報告された位置情報及び空きスロット情報を受信した後、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第1の搬送タスクの計画経路を生成する。続いて、クライアント側から送信されたピックアップリクエスト又は返還リクエストに基づき、ロボットに第2の搬送タスクを割り当てる。なお、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。つまり、ロボットは、貨物搬送の過程で貨物を返還しながらピックアップすることを実現することができ、貨物搬送効率が効果的に高められる。
【0134】
例示的に、第2の搬送タスクが返還タスクである場合、サーバは、位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定する。ここで、第2の目標物の返還位置は、第2の目標物の初期収納位置、空き格納先の位置、第1の目標物の位置のうちの何れか1つであり得る。
【0135】
第1の選択的な実施形態において、返還位置が空き格納先の位置である場合、サーバは、まず位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、ピックアップ経路との間の距離が第1の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置として決定し、Uは0より大きい自然数である。
【0136】
第2の選択的な実施例において、返還位置が空き格納先の位置である場合、サーバは、ロボットとの間の距離が第2の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置として決定し、Uは0より大きい自然数である。
【0137】
本実施例において、空き格納先とピックアップ経路との間の距離に応じて要求に合致する空き格納先を選別し、ピックアップ経路との間の距離が所定範囲内にある空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置とする。それにより、ロボットが貨物を返還するために距離の近い空き格納先を選択することができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合の走行距離が短縮される。
【0138】
第3の選択的な実施形態において、返還位置が空き格納先の位置である場合、サーバは、まず位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成する。ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、且つピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合にかかった第1の合計時間を予測し、VはU以上の自然数であり、Uは0より大きい自然数である。続いて、かかった第1の合計時間とロボットがピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合にかかった時間との差を第1の増加時間とし、V個の空き格納先のうち第1の増加時間が第1の所定閾値以下であるU個の空き格納先を第2の目標物の返還位置として決定する。
【0139】
本実施例において、ロボットが各空き格納先に到達して返還タスクを実行し、且つピックアップ経路に従ってピックアップタスクを実行する場合に増加した時間に基づき、空き格納先を選択する。増加した時間が第1の所定閾値以下である空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置とする。それにより、ロボットが貨物を返還するためにかかる時間の短い空き格納先を選択することができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合にかかる時間が減少する。
【0140】
第4の選択的な実施形態において、返還位置が空き格納先の位置である場合、サーバは、まず位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、且つピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合に増加した第1の移動距離を予測し、VはU以上の自然数であり、Uは0より大きい自然数であり、V個の空き格納先のうち増加した第1の移動距離が第2の所定閾値以下であるU個の空き格納先を第2の目標物の返還位置として決定する。
【0141】
本実施例において、ロボットが各空き格納先に到達して返還タスクを実行し、且つピックアップ経路に従ってピックアップタスクを実行する場合に増加した第1の移動距離に基づき、空き格納先を選択する。増加した第1の移動距離が第2の所定閾値以下である空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置とする。それにより、ロボットが貨物を返還するために走行距離の短い空き格納先を選択することができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合の走行距離が短縮される。
【0142】
なお、本実施例において返還タスクの数を限定せず、ロボットは、複数の返還タスクを同時に実行してもよい。返還タスクを実行する際に、返還位置についての策略は多様に設定可能である。その1つはピックアップ位置に返還することであり、各貨物は何れも1つの固定した収納位置に対応し、このようなモードによれば、倉庫管理を容易にすることができ。従って、返還タスクを実行する際に、返還位置は、返還すべき貨物の初期収納位置となる。もう1つは空き位置に格納することであり、返還すべき貨物を任意の空き格納先に置くことができ、このようなモードによれば、より高い柔軟性を有する。従って、返還タスクを実行する際に、返還位置は、空き格納先に対応する位置となる。このようなモードでは、特別な例があり、即ち、ピックアップタスクと返還タスクを組み合わせ、即ち、返還すべき貨物とピックアップすべき貨物の格納先を交換することができ、この場合、返還位置は、取り出すべき貨物に対応する収納位置となる。
【0143】
例示的に、前記第2の搬送タスクがピックアップタスクであり、且つ前記ロボットの空きスロット情報で示される空きスロットの総数がゼロである場合、サーバは、第2の搬送タスクを実行する前に、少なくとも1回の第1の搬送タスクを割り当てる必要がある。例えば、現在ロボットが満載状態にあり、サーバがロボットに割り当てたタスクに第1の搬送タスクと第2の搬送タスクが含まれる場合、第2の搬送タスクを実行する前に、ロボットは、第2の搬送タスクでピックアップした第2の目標物を置くための空きスロットを得るように、第1の搬送タスクを少なくとも1回実行する必要がある。
【0144】
第2の搬送タスクがピックアップタスクであり、且つロボットの空きスロット情報で示される空きスロットの総数がゼロより大きい場合、サーバは、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第2の搬送タスクにおける第2の目標物のピックアップ位置を決定する。
【0145】
例示的に、サーバは、位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、N個の第2の目標物のピックアップ位置を決定し、Nは0より大きく空きスロット情報で示される空きスロットの総数以下である自然数である。
【0146】
第1の選択的な実施形態において、サーバは、位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、返還経路との間の距離が第3の所定範囲内にあるN個のピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置として決定することができる。
【0147】
本実施例において、ピックアップすべき貨物のピックアップ位置と返還経路との間の距離に応じて要求に合致するピックアップ位置を選別し、返還経路との間の距離が第3の所定範囲内にあるピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置とする。それにより、ロボットのために距離の近いピックアップタスクを引き受けることができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合の走行距離が短縮される。
【0148】
第2の選択的な実施形態において、サーバは、ロボットとの間の距離が第4の所定範囲内にあるN個のピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置として決定する。
【0149】
第3の選択的な実施形態において、サーバは、まず位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、ロボットがそれぞれM個のピックアップ位置に到達して貨物をピックアップし、且つ返還経路に従って第1の目標物を返還した場合にかかった第2の合計時間を予測し、MはN以上の自然数である。続いて、かかった第2の合計時間とロボットが返還経路に従って第1の目標物を返還した場合にかかった時間との差を第2の増加時間とし、M個のピックアップ位置のうち第2の増加時間が第3の所定閾値以下であるN個のピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置として決定する。
【0150】
例示的に、貨物を置くための収納棚において収納棚の奥行方向に2つ又はそれ以上の収納位置が存在し、且つピックアップタスク又は返還タスクで示される目標物位置が収納位置のうち順序に従って2番目の位置及びその後の位置である場合、サーバは、ロボットが目標物位置の前に置かれた非目標貨物をロボットの空きスロットに搬送するように指示し、続いて、ロボットが目標物位置に対するピックアップタスク又は返還タスクを実行するように指示し、最後に、ロボットが非目標貨物を収納棚の元収納位置に返還し、又は、非目標貨物を空き収納位置に返還するように指示し、ここで、空き収納位置と目標物位置とは、同一の収納棚又は異なる収納棚に属する。
【0151】
上記実施例における技術的解決手段は、収納棚においてその奥行方向に複数の収納位置が存在する場合、即ち収納棚において横方向と縦方向で指示される同一の位置に、複数の目標物を置くことができる場合に適用する。上記の実施例において、サーバは、収納棚の奥行位置で収納位置を位置決めすることができ、即ち、ロボットがピックアップタスク及び/又は返還タスクを実行する時、3つの方向(水平方向、鉛直方向、奥行方向)で確立された目標物位置の精度に達することができ、続いて当該目標物位置に対するピックアップタスク及び/又は返還タスクを実行する。
【0152】
例示的に、サーバは、更にロボットに貨物整理タスクを割り当てることができ、貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、目標物の収納位置を調整することを含む。
【0153】
上記の実施例において、サーバは、更にロボットに貨物整理タスクを割り当てることができ、貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、目標物の収納位置を調整することを実現するために用いられる。例えば、目標物の数、位置などについて棚卸しを行う。なお、本実施例において貨物整理タスクの具体的な実行タイミングを限定しない。貨物整理タスクの実行タイミングは、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの前、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクとの間、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの後、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクで構成されたタスクシーケンスのうちの何れか1つのタスクの実行過程中のうちの何れか1つを含む。
【0154】
本実施例において、ロボットが各ピックアップ位置に到達してピックアップタスクを実行し、且つ返還経路に従って返還タスクを実行する場合に増加した時間に応じて、ピックアップ位置を選択する。増加した時間が所定範囲内にあるピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置とする。それにより、ロボットのためにかかる時間の短いピックアップタスクを引き受けることができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合にかかる時間が減少する。
【0155】
第4の選択的な実施形態において、サーバは、位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、ロボットがそれぞれM個のピックアップ位置に到達して貨物をピックアップし、且つ返還経路に従って第1の目標物を返還した場合に増加した第2の移動距離を予測し、MはN以上の自然数であり、M個のピックアップ位置のうち増加した第2の移動距離が第4の所定閾値以下であるN個のピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置として決定する。
【0156】
本実施例において、ロボットが各ピックアップ位置に到達してピックアップタスクを実行し、且つ返還経路に従って返還タスクを実行する場合に増加した第2の移動距離に応じて、ピックアップ位置を選択する。増加した第2の移動距離が第2の所定閾値以下であるピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置とする。それにより、ロボットのために走行距離の短いピックアップ位置を選択することができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合の走行距離が短縮される。
【0157】
具体的には、第1の搬送タスクがピックアップタスクであり、第2の搬送タスクが返還タスクである場合、ロボットの現在の位置、及びロボットが現在実行しているピックアップ位置に基づき、ピックアップ経路を生成することができる。続いて、ピックアップタスクの実行過程に1つ又は複数の返還タスクを差し込むことで、ピックアップしながら返還する操作を実現する。具体的な操作において、ピックアップ経路との距離が所定範囲内にある全ての空き格納先を取得し、続いて、かかる時間が最も短く最も便利である空き格納先を返還すべき貨物に対応する返還位置として決定することができる。このようなモードでは、特別な例として、ピックアップタスクを実行した後に、ピックアップ位置も空き格納先になる。従って、ロボットが貨物をピックアップする時にそれ自体に空きスロットがまだある場合、ロボットは、ピックアップ操作を直接行い、貨物をピックアップした後にそれ自体にある返還すべき貨物をピックアップタスクが完了したばかりの空き格納先に返還し、即ち、この2つの貨物の格納先を交換することができる。この場合、ロボットが余計な移動をする必要がなく、第2の増加時間が最も短い。ロボットに空きスロットが存在しない場合、ロボットは、まず1つの空き格納先に貨物を返還することができ、このとき、ロボットに空きスロットが存在し、続いて、上記の実施例に基づいてピックアップすべき貨物と返還すべき貨物の格納先を交換する。
【0158】
例示的に、サーバは、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクを生成する時、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素を更に考慮することができる。
【0159】
具体的には、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクに対応する計画経路を生成する時、移動時間、ピックアップ操作及び返還操作の総回数、走行距離、貨物積載率などに基づき、最適経路を生成することができる。貨物が立体倉庫に格納されるため、平面位置を考慮する必要があるだけでなく、高さ(貨物位置)にも関わる。経路を計画する時、経路走行及びフォーク昇降の時間を全て考慮に入れる必要があり、ロボットの走行中にフォークの高さを同時に調節することができ、ロボットが目標収納棚の位置に到達し、且つフォークが指定位置に到達するまでの全体的な時間が最も短い。より好適な経路(例えば距離がより短いか、又はかかる時間がより短い)が発見された場合、現在の経路を更新して、新たな計画経路を生成する。
【0160】
本実施例において、ロボットが第1の搬送タスクを実行する過程で、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得し、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ロボットに第2の搬送タスクを割り当て、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。それにより、搬送策略を柔軟に設定し、貨物搬送の過程で貨物を返還しながらピックアップすることを実現することができ、貨物搬送効率が効果的に高められる。
【0161】
図3は、本開示の第2の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。図3に示すように、本実施例により提供される貨物搬送方法は、以下のステップを含むことができる。
【0162】
ステップS201、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得する。
【0163】
ステップS202、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第2の搬送タスクを生成する。
【0164】
ステップS203、第2の搬送タスクに対応する計画経路が予約要求に合致するか否かを決定し、そうであれば、ステップS204を実行し、そうでなければ、戻ってステップS202を実行する。
【0165】
ステップS204、ロボットに第2の搬送タスクを割り当てる。
【0166】
本実施例において、ステップS201~ステップS202の具体的な実現過程及び実現原理は、図2に示すステップS101~ステップS102に関する説明を参照し、ここで繰り返して説明しない。
【0167】
ステップS203において、サーバは、第2の搬送タスクを生成した後、更に第2の搬送タスクに対応する計画経路が予約要求に合致するか否かを決定する必要があり、予約要求は、所定の時間期間内に計画経路で走行するロボットがないことを含む。
【0168】
上記のような予約メカニズムによれば、ロボットが走行過程で衝突することを回避することができる。予約に成功した場合のみで、対応する経路で走行することができ、他のロボットが既に予約された経路で走行することが許容されない。
【0169】
本実施例において、第2の搬送タスクを配信する前に、第2の搬送タスクに対応する計画経路が予約要求に合致するか否かを判断し、計画経路が予約要求に合致する場合のみで、サーバがロボットに当該第2の搬送タスクを割り当てることが許容される。それにより、ロボットが走行過程で衝突することを回避し、ロボットの安全を保証することができる。
【0170】
図4は、本開示の第3の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。図4に示すように、本実施例により提供される貨物搬送方法は、以下のステップを含むことができる。
【0171】
ステップS301、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得する。
【0172】
ステップS302、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第2の搬送タスクを生成する。
【0173】
本実施例において、ステップS301~ステップS302の具体的な実現過程及び実現原理は、図2に示すステップS101~ステップS102に関する説明を参照し、ここで繰り返して説明しない。
【0174】
ステップS303、クライアント端末から送信された搬送タスクキャンセルリクエスト又は搬送タスク追加リクエストを受信する。
【0175】
ステップS304、搬送タスクキャンセルリクエスト又は搬送タスク追加リクエストに基づき、第2の搬送タスクを改めて割り当てる。
【0176】
本実施例において、サーバは、更にクライアント端末から送信されたタスク変更リクエストを受信し、続いて第2の搬送タスクを改めて割り当てることができる。ここで、タスク変更リクエストは、搬送タスクキャンセルリクエスト及び搬送タスク追加リクエストを含む。搬送タスクキャンセルリクエストは、返還タスク及び/又はピックアップタスクを削除するために用いられる。搬送タスク追加リクエストは、返還タスク及び/又はピックアップタスクを増加するために用いられる。
【0177】
例示的に、クライアント端末から送信された搬送タスクキャンセルリクエストを受信した場合、サーバは、搬送タスクキャンセルリクエストに基づき、返還タスク及び/又はピックアップタスクを削除し、続いて、経路最適化パラメータ、ロボットの現在の位置、残りの返還タスクに対応する返還位置、及び残りの目標物に対応する収納位置に基づき、第2の搬送タスクに対応する計画経路を生成し、第2の搬送タスクに対応する計画経路をロボットに配信することができる。
【0178】
例示的に、クライアント端末から送信された搬送タスク追加リクエストを受信した場合、サーバは、搬送タスク追加リクエストに基づき、返還タスク及び/又はピックアップタスクを増加し、続いて、経路最適化パラメータ、ロボットの現在の位置、追加された返還タスクに対応する返還位置、及び追加された目標物に対応する収納位置に基づき、第2の搬送タスクに対応する計画経路を生成し、第2の搬送タスクに対応する計画経路をロボットに配信する。
【0179】
本実施例において、クライアント端末から送信されたタスク変更リクエストを受信し、続いて第2の搬送タスクを改めて生成することにより、搬送タスクを動的に調整し、貨物搬送効率を高めることができる。
【0180】
図5は、本開示の第4の実施例による貨物搬送方法を示すフローチャートである。図5に示すように、本実施例により提供される貨物搬送方法は、以下のステップを含むことができる。
【0181】
ステップS401、サーバに位置情報及び空きスロット情報を報告し、第1の搬送タスクを実行するように搬送タスクシーケンスを取得する。
【0182】
本実施例において、サーバと複数のロボットとの間は無線信号で通信可能に接続されることができる。サーバは、ロボットに第1の搬送タスクを割り当てるために用いられ、ロボットは、第1の搬送タスクを受信した後、サーバに自体のリアルタイム位置情報及び空きスロット情報を報告する。本実施例において第1の搬送タスクを限定せず、当該第1の搬送タスクは、ピックアップタスクであってもよいし、返還タスクであってもよい。
【0183】
本実施例において、サーバは、複数の異なるロボットに第2の搬送タスクを同時に割り当てることができる。ロボットは、自体の通信装置を介して第2の搬送タスクを受信する。
【0184】
ステップS402、第1の搬送タスクを実行する過程で、第2の搬送タスクを実行し、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。
【0185】
ステップS402において、第2の搬送タスクは第1の搬送タスクを実行する過程で得られ、又は、取得された搬送タスクシーケンスに第2の搬送タスクが含まれる。例示的に、2つの場合に分けることができる。1つの場合は、第1の搬送タスクがピックアップタスクであり、第2の搬送タスクが返還タスクである場合であり、他の場合は、第1の搬送タスクが返還タスクであり、第2の搬送タスクがピックアップタスクである場合である。以下、それぞれ1つの場合及び他の場合について詳しく説明する。
【0186】
例示的に、第2の搬送タスクが返還タスクである場合、ロボットは、まず第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得し、続いて、第1の目標物位置へ走行する過程で、第2の目標物の返還位置に到達すると、返還タスクを実行し、最後に、第1の目標物位置まで走行してピックアップタスクを実行する。ここで、第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置は、第2の目標物の初期収納位置、空き格納先の位置、第1の目標物の位置のうちの何れか1つであり得る。
【0187】
第1の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得し、U個の空き格納先に対応する位置とロボットピックアップ経路との間の距離は第1の所定範囲内にあり、Uは0より大きい自然数であり、ピックアップ経路は、位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0188】
本実施例において、空き格納先とピックアップ経路との間の距離に応じて要求に合致する空き格納先を選別し、ピックアップ経路との間の距離が所定範囲内にある空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置とする。それにより、ロボットが貨物を返還するために距離の近い空き格納先を選択することができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合の走行距離が短縮される。
【0189】
第2の選択的な実施例において、ロボットは、第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得し、U個の空き格納先に対応する位置とロボットとの間の距離は第2の所定範囲内にあり、Uは0より大きい自然数であり、ピックアップ経路は、位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0190】
第3の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得し、ロボットがU個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に発生した第1の増加時間は第1の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数である。
【0191】
本実施例において、ロボットが各空き格納先に到達して返還タスクを実行し、且つピックアップ経路に従ってピックアップタスクを実行する場合に増加した時間に基づき、空き格納先を選択する。増加した時間が所定範囲内にある空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置とする。それにより、ロボットが貨物を返還するためにかかる時間の短い空き格納先を選択することができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合にかかる時間が減少する。
【0192】
第4の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得し、ロボットがU個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に増加した第1の移動距離は第2の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数である。
【0193】
なお、本実施例において返還タスクの数を限定せず、ロボットは、複数の返還タスクを同時に実行してもよい。返還タスクを実行する際に、返還位置についての策略は多様に設定可能である。その1つはピックアップ位置に返還することであり、各貨物は何れも1つの固定した収納位置に対応し、このようなモードによれば、倉庫管理を容易にすることができ。従って、返還タスクを実行する際に、返還位置は、返還すべき貨物の初期収納位置となる。もう1つは空き位置に格納することであり、返還すべき貨物を任意の空き格納先に置くことができ、このようなモードによれば、より高い柔軟性を有する。従って、返還タスクを実行する際に、返還位置は、空き格納先に対応する位置となる。このようなモードでは、特別な例があり、即ち、ピックアップタスクと返還タスクを組み合わせ、即ち、返還すべき貨物とピックアップすべき貨物の格納先を交換することができ、この場合、返還位置は、取り出すべき貨物に対応する収納位置となる。
【0194】
例示的に、第2の搬送タスクがピックアップタスクである場合、ロボットは、まず第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得し、続いて、第1の目標物位置へ走行する過程で、第2の目標物のピックアップ位置に到達すると、ピックアップタスクを実行し、最後に、第1の目標物位置まで走行して返還タスクを実行する。
【0195】
第1の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得し、N個の第2の目標物のピックアップ位置と返還経路との間の距離は第3の所定範囲内にあり、返還経路は、位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0196】
本実施例において、ピックアップすべき貨物のピックアップ位置と返還経路との間の距離に応じて要求に合致するピックアップ位置を選別し、返還経路との間の距離が所定範囲内にあるピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置とする。それにより、ロボットのために距離の近いピックアップタスクを引き受けることができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合の走行距離が短縮される。
【0197】
第2の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得し、N個の第2の目標物のピックアップ位置とロボットとの間の距離は第4の所定範囲内にあり、返還経路は、位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0198】
第3の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得し、ロボットがN個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に発生した第2の増加時間は第2の所定閾値以下であり、Nは0より大きい自然数である。
【0199】
本実施例において、ロボットが各ピックアップ位置に到達してピックアップタスクを実行し、且つ返還経路に従って返還タスクを実行する場合に増加した時間に応じて、ピックアップ位置を選択する。増加した時間が所定範囲内にあるピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置とする。それにより、ロボットのためにかかる時間の短いピックアップタスクを引き受けることができ、ロボットが第2の搬送タスクを実行する場合にかかる時間が減少する。
【0200】
第4の選択的な実施形態において、ロボットは、第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得し、ロボットがN個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に増加した第2の移動距離は第4の所定閾値以下であり、Nは0より大きい自然数である。
【0201】
具体的には、第1の搬送タスクがピックアップタスクであり、第2の搬送タスクが返還タスクである場合、サーバは、ロボットの現在の位置、及びロボットが現在実行しているピックアップ位置に基づき、ピックアップ経路を生成する。続いて、ピックアップタスクの実行過程に1つ又は複数の返還タスクを差し込むことで、ピックアップしながら返還する操作を実現する。具体的な操作において、ピックアップ経路との距離が所定範囲内にある全ての空き格納先を取得し、続いて、かかる時間が最も短く最も便利である空き格納先を返還すべき貨物に対応する返還位置として決定することができる。このようなモードでは、特別な例として、ピックアップタスクを実行した後に、ピックアップ位置も空き格納先になる。従って、ロボットが貨物をピックアップする時にそれ自体に空きスロットがまだある場合、ロボットは、ピックアップ操作を直接行い、貨物をピックアップした後にそれ自体にある返還すべき貨物をピックアップタスクが完了したばかりの空き格納先に返還し、即ち、この2つの貨物の格納先を交換することができる。この場合、ロボットが余計な移動をする必要がなく、第2の増加時間が最も短い。ロボットに空きスロットが存在しない場合、ロボットは、まず貨物を返還するための1つの空き格納先を見つけることができ、このとき、ロボットに空きスロットが存在し、続いて、上記の実施例に基づいてピックアップすべき貨物と返還すべき貨物の格納先を交換する。
【0202】
例示的に、ロボットにより実行される第1の搬送タスクと第2の搬送タスクは、更に、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素に関する。
【0203】
具体的には、サーバが第1の搬送タスクと第2の搬送タスクに対応する計画経路を生成する時、移動時間、ピックアップ操作及び返還操作の総回数、走行距離、貨物積載率などに基づき、最適経路を生成することができる。貨物が立体倉庫に格納されるため、平面位置を考慮する必要があるだけでなく、高さ(貨物位置)にも関わる。経路を計画する時、経路走行及びフォーク昇降の時間を全て考慮に入れる必要があり、ロボットの走行中にフォークの高さを同時に調節することができ、ロボットが目標収納棚の位置に到達し、且つフォークが指定位置に到達するまでの全体的な時間が最も短い。より好適な経路(例えば距離がより短いか、又はかかる時間がより短い)が発見された場合、現在の経路を更新して、新たな計画経路を生成する。
【0204】
例示的に、貨物を置くための収納棚において収納棚の奥行方向に2つ又はそれ以上の収納位置が存在し、且つピックアップタスク又は返還タスクで示される目標物位置が収納位置のうち順序に従って2番目の位置及びその後の位置である場合、ロボットは、目標物位置の前に置かれた非目標貨物をロボットの空きスロットに搬送し、続いて、目標物位置に対するピックアップタスク又は返還タスクを実行し、最後に、非目標貨物を収納棚の元収納位置に返還し、又は、非目標貨物を空き収納位置に返還し、ここで、空き収納位置と目標物位置とは、同一の収納棚又は異なる収納棚に属する。
【0205】
上記実施例における技術的解決手段は、収納棚においてその奥行方向に複数の収納位置が存在する場合、即ち収納棚において横方向と縦方向で指示される同一の位置に、複数の目標物を置くことができる場合に適用する。上記の実施例において、サーバ又はロボットは、収納棚の奥行位置で収納位置を位置決めすることができ、即ち、ロボットがピックアップタスク及び/又は返還タスクを実行する時、3つの方向(水平方向、鉛直方向、奥行方向)で確立された目標物位置の精度に達することができ、続いて当該目標物位置に対するピックアップタスク及び/又は返還タスクを実行する。
【0206】
例示的に、サーバは、更にロボットに貨物整理タスクを割り当てることができ、貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、目標物の収納位置を調整することを含む。
【0207】
上記の実施例において、サーバは、更にロボットに貨物整理タスクを割り当てることができ、貨物整理タスクは、目標物に貨物整理を行うこと、及び/又は、目標物の収納位置を調整することを実現するために用いられる。例えば、目標物の数、位置などについて棚卸しを行う。なお、本実施例においてロボットが貨物整理タスクを実行する具体的な実行タイミングを限定しない。貨物整理タスクの実行タイミングは、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの前、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクとの間、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクの後、
第1の搬送タスクと第2の搬送タスクで構成されたタスクシーケンスのうちの何れか1つのタスクの実行過程中のうちの何れか1つを含む。
【0208】
本実施例において、第1の搬送タスクを実行する過程で、サーバに位置情報及び空きスロット情報を報告し、サーバより割り当てられた第2の搬送タスクを受信し、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクであり、第1の搬送タスクを実行する過程で、第2の搬送タスクを実行する。それにより、搬送策略を柔軟に設定し、貨物搬送の過程で貨物を返還しながらピックアップすることを実現することができ、貨物搬送効率が効果的に高められる。
【0209】
図6は、本開示の第5の実施例による貨物搬送装置を示す構造模式図である。図6に示すように、本実施例により提供される貨物搬送装置は、
ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得するための取得モジュール51と、
位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ロボットに第2の搬送タスクを割り当てるための処理モジュール52と、を備えることができ、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。
【0210】
いくつかの可能な実施例において、第2の搬送タスクが返還タスクである場合、処理モジュール52は、具体的に、
位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置を決定するために用いられる。
【0211】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、具体的に、
返還位置を第2の目標物の初期収納位置として決定し、又は、
返還位置を空き格納先の位置として決定し、又は、
返還位置を第1の目標物の位置として決定するために用いられる。
【0212】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、具体的に、
位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、
ピックアップ経路との間の距離が第1の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を第2の目標物の返還位置として決定するために用いられ、Uは0より大きい自然数である。
【0213】
いくつかの可能な実施例において、前記処理モジュール52は、具体的に、
前記ロボットとの間の距離が第2の所定範囲内にあるU個の空き格納先に対応する位置を前記第2の目標物の返還位置として決定するために用いられ、Uは0より大きい自然数である。
【0214】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、具体的に、
位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、
ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、且つピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合にかかった第1の合計時間を予測し、VはU以上の自然数であり、Uは0より大きい自然数であり、
かかった第1の合計時間とロボットがピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合にかかった時間との差を第1の増加時間とし、
V個の空き格納先のうち第1の増加時間が第1の所定閾値以下であるU個の空き格納先を第2の目標物の返還位置として決定するために用いられる。
【0215】
いくつかの可能な実施例において、前記処理モジュール52は、具体的に、
前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、
ロボットがそれぞれV個の空き格納先に対応する位置に到達して貨物を返還し、且つ前記ピックアップ経路に従って第1の目標物をピックアップした場合に増加した第1の移動距離を予測し、VはU以上の自然数であり、Uは0より大きい自然数であり、
V個の空き格納先のうち増加した第1の移動距離が第2の所定閾値以下であるU個の空き格納先を前記第2の目標物の返還位置として決定するために用いられる。
【0216】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクがピックアップタスクであり、且つ前記ロボットの空きスロット情報で示される空きスロットの総数がゼロである場合、前記処理モジュールは、具体的に、前記第2の搬送タスクを実行する前に、少なくとも1回の第1の搬送タスクを割り当てるために用いられる。いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、具体的に、
前記第2の搬送タスクがピックアップタスクであり、且つ前記ロボットの空きスロット情報で示される空きスロットの総数がゼロより大きい場合、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、第2の搬送タスクにおける第2の目標物のピックアップ位置を決定するために用いられる。
【0217】
いくつかの可能な実施例において、第2の搬送タスクにおける第2の目標物のピックアップ位置を決定することは、
位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、N個の第2の目標物のピックアップ位置を決定することを含み、Nは0より大きく空きスロット情報で示される空きスロットの総数以下である自然数である。
【0218】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、具体的に、
位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、
返還経路との間の距離が第3の所定範囲内にあるN個のピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置として決定するために用いられる。
【0219】
いくつかの可能な実施例において、前記処理モジュール52は、具体的に、
前記ロボットとの間の距離が第4の所定範囲内にあるN個のピックアップ位置を前記第2の目標物のピックアップ位置として決定するために用いられる。
【0220】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、具体的に、
位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、
ロボットがそれぞれM個のピックアップ位置に到達して貨物をピックアップし、且つ返還経路に従って第1の目標物を返還した場合にかかった第2の合計時間を予測し、MはN以上の自然数であり、
かかった第2の合計時間とロボットが返還経路に従って第1の目標物を返還した場合にかかった時間との差を第2の増加時間とし、
M個のピックアップ位置のうち第2の増加時間が第3の所定閾値以下であるN個のピックアップ位置を第2の目標物のピックアップ位置として決定するために用いられる。
【0221】
いくつかの可能な実施例において、前記処理モジュール52は、具体的に、
前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、返還経路を生成し、
ロボットがそれぞれM個のピックアップ位置に到達して貨物をピックアップし、且つ前記返還経路に従って第1の目標物を返還した場合に増加した第2の移動距離を予測し、MはN以上の自然数であり、
M個のピックアップ位置のうち増加した第2の移動距離が第4の所定閾値以下であるN個のピックアップ位置を前記第2の目標物のピックアップ位置として決定するために用いられる。
【0222】
いくつかの可能な実施例において、貨物搬送装置は、決定モジュール53を更に含み、当該決定モジュール53は、
第2の搬送タスクに対応する計画経路が予約要求に合致するか否かを決定するために用いられ、予約要求は、所定の時間期間内に計画経路で走行するロボットがないことを含む。
【0223】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、更に、
計画経路が予約要求に合致しない場合、第2の搬送タスクを改めて割り当てるために用いられる。
【0224】
いくつかの可能な実施例において、処理モジュール52は、更に、
クライアント端末から送信された搬送タスクキャンセルリクエスト又は搬送タスク追加リクエストを受信し、
搬送タスクキャンセルリクエスト又は搬送タスク追加リクエストに基づき、第2の搬送タスクを改めて割り当てるために用いられる。
【0225】
いくつかの可能な実施例において、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクを割り当てる時、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素を考慮する。
【0226】
本実施例により提供される貨物搬送装置は、図2図3図4に示す方法の実施例の技術的解決手段を実行するために適用可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似するため、ここで繰り返して説明しない。
【0227】
本実施例において、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得し、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ロボットに第2の搬送タスクを割り当て、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。それにより、搬送策略を柔軟に設定することができ、搬送ロボットが貨物を返還しながら貨物をピックアップすることができ、経路計画の合理性が高められ、搬送ロボットの全体的な作業時間及び移動距離が減少し、エネルギー消費を節約することができるだけでなく、貨物搬送効率も効果的に高められる。
【0228】
図7は、本開示の第6の実施例による貨物搬送装置を示す構造模式図である。図7に示すように、本実施例により提供される貨物搬送装置は、
サーバに位置情報及び空きスロット情報を報告し、第1の搬送タスクを実行するように搬送タスクシーケンスを取得するための送信モジュール61と、
第1の搬送タスクを実行する過程で、第2の搬送タスクを実行するための実行モジュール62と、を備えることができ、前記第1の搬送タスク及び前記第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。前記第2の搬送タスクは前記第1の搬送タスクを実行する過程で得られ、又は、取得された前記搬送タスクシーケンスに前記第2の搬送タスクが含まれる。
【0229】
いくつかの可能な実施例において、前記第2の搬送タスクが返還タスクである場合、実行モジュール62は、具体的に、
第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ第2の搬送タスクから第2の目標物の返還位置を取得し、
第1の目標物位置へ走行する過程で、第2の目標物の返還位置に到達すると、返還タスクを実行し、
第1の目標物位置まで走行してピックアップタスクを実行するために用いられる。
【0230】
いくつかの可能な実施例において、第2の搬送タスクにおける第2の目標物の返還位置は、
第2の目標物の初期収納位置、又は、
空き格納先の位置、又は、
第1の目標物の位置を含む。
【0231】
いくつかの可能な実施例において、実行モジュール62は、具体的に、
第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するために用いられ、U個の空き格納先に対応する位置とロボットピックアップ経路との間の距離は第1の所定範囲内にあり、Uは0より大きい自然数であり、ピックアップ経路は、位置情報、第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0232】
いくつかの可能な実施例において、前記実行モジュール62は、具体的に、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するために用いられ、前記U個の空き格納先に対応する位置とロボットとの間の距離は第2の所定範囲内にあり、Uは0より大きい自然数であり、前記ピックアップ経路は、前記位置情報、前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0233】
いくつかの可能な実施例において、実行モジュール62は、具体的に、
第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するために用いられ、ロボットがU個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に発生した第1の増加時間は第1の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数である。
【0234】
いくつかの可能な実施例において、前記実行モジュール62は、具体的に、
前記第2の搬送タスクからU個の空き格納先に対応する位置を取得するために用いられ、ロボットが前記U個の空き格納先に対応する位置に従って貨物を返還した場合に増加した第1の移動距離は第2の所定閾値以下であり、Uは0より大きい自然数である。
【0235】
いくつかの可能な実施例において、実行モジュール62は、具体的に、
第1の搬送タスクから第1の目標物位置を取得し、且つ第2の搬送タスクから第2の目標物のピックアップ位置を取得し、
第1の目標物位置へ走行する過程で、第2の目標物のピックアップ位置に到達すると、ピックアップタスクを実行し、
第1の目標物位置まで走行して返還タスクを実行するために用いられる。
【0236】
いくつかの可能な実施例において、実行モジュール62は、具体的に、
第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するために用いられ、N個の第2の目標物のピックアップ位置と返還経路との間の距離は所定範囲内にあり、返還経路は、位置情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0237】
いくつかの可能な実施例において、実行モジュール62は、具体的に、
第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するために用いられ、ロボットがN個の第2の目標物のピックアップ位置に従って貨物をピックアップした場合に発生した第2の増加時間は第3の所定閾値以下であり、Nは0より大きい自然数である。
【0238】
いくつかの可能な実施例において、前記実行モジュール62は、具体的に、
前記第2の搬送タスクからN個の第2の目標物のピックアップ位置を取得するために用いられ、前記N個の第2の目標物のピックアップ位置とロボットとの間の距離は第4の所定範囲内にあり、前記返還経路は、前記位置情報及び前記第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づいて生成されたものである。
【0239】
いくつかの可能な実施例において、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクは、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総移動時間、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するためのピックアップ操作及び返還操作の総実行回数、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための総走行距離、
ロボットがピックアップタスク及び返還タスクを完成するための貨物積載率のうちの任意の1つ又は任意の複数の制約要素に関連する。
【0240】
本実施例により提供される貨物搬送装置は、図5に示す方法の実施例の技術的解決手段を実行するために適用可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似するため、ここで繰り返して説明しない。
【0241】
本実施例において、第1の搬送タスクを実行する過程で、サーバに位置情報及び空きスロット情報を報告し、サーバより割り当てられた第2の搬送タスクを受信し、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクであり、第1の搬送タスクを実行する過程で、第2の搬送タスクを実行する。それにより、搬送策略を柔軟に設定することができ、搬送ロボットが貨物を返還しながら貨物をピックアップすることができ、経路計画の合理性が高められ、搬送ロボットの全体的な作業時間及び移動距離が減少し、エネルギー消費を節約することができるだけでなく、貨物搬送効率も効果的に高められる。
【0242】
図8は、本開示の第7の実施例によるサーバの構造模式図である。図8に示すように、本実施例により提供されるサーバ70は、
プロセッサ71と、
プロセッサの実行可能な命令を記憶するためのメモリ72と、を含み、当該メモリは、flash(フラッシュ)であってもよく、
プロセッサ71は、実行可能な命令を実行することで上記方法における各ステップを実行するように配置される。具体的に、前述した方法の実施例における関連説明を参照することができる。
【0243】
選択的に、メモリ72は独立しているか、プロセッサ71と集積されてもよい。
【0244】
メモリ72がプロセッサ71から独立したデバイスである場合、サーバ70は、
プロセッサ71とメモリ72とを接続するためのバス73を更に含むことができる。
【0245】
本実施例により提供されるサーバは、図2図3図4に示す方法の実施例の技術的解決手段を実行するために適用可能であり、その実現原理及び技術的効果が類似するため、ここで繰り返して説明しない。
【0246】
本実施例において、ロボットが第1の搬送タスクを実行する過程で、ロボットの位置情報及び空きスロット情報を取得し、位置情報、空きスロット情報及び第1の搬送タスクに含まれる第1の目標物位置に基づき、ロボットに第2の搬送タスクを割り当て、第1の搬送タスクと第2の搬送タスクのうちの一方はピックアップタスクであり、他方は返還タスクである。それにより、搬送策略を柔軟に設定することができ、搬送ロボットが貨物を返還しながら貨物をピックアップすることができ、経路計画の合理性が高められ、搬送ロボットの全体的な作業時間及び移動距離が減少し、エネルギー消費を節約することができるだけでなく、貨物搬送効率も効果的に高められる。
【0247】
本実施例は、搬送ロボットを更に提供し、当該搬送ロボットは、ロボット本体と、ロボット本体に設けられる貨物を置くための複数のスロットと、を含み、ロボット本体は、メモリ及びプロセッサを更に含み、メモリは、プロセッサの実行可能な命令を記憶するために用いられ、プロセッサは、実行可能な命令を実行することで図5に示す貨物搬送方法を実行するように配置される。
【0248】
本実施例は、倉庫システムを更に提供し、当該倉庫システムは、搬送ロボットと、サーバと、収納棚と、操作プラットフォームと、を備え、搬送ロボットとサーバとの間は通信可能に接続され、サーバは、図2図3図4に示す貨物搬送方法を実行するために用いられ、搬送ロボットは、収納棚と操作プラットフォームの間の貨物搬送を実現するように、図5に示す貨物搬送方法を実行するために用いられる。
【0249】
図9は、本開示の実施例により提供されるロボットの構造模式図である。図9に示すように、ロボット80は、ロボット本体81と、台座83と、搬送装置84と、調節ユニット85と、当該ロボット本体81に設けられる複数のスロット82と、を含む。調節ユニット85は、搬送装置84がロボット本体81上の何れか1つのスロット82、又は対応する目標物の位置する倉庫収納棚の格納先に位置合わせるように、搬送装置84が昇降移動するように駆動するために用いられる。搬送装置84は、スロット82又は倉庫収納棚上の格納先に位置合わせるように、鉛直方向を軸として回転することで向きを調整することができる。搬送装置84は、倉庫収納棚とスロットとの間で目標物の搬送を行うように、目標物の積み卸しを実行するために用いられる。
【0250】
上記実施例におけるロボット80は、収納棚と操作プラットフォームの間の貨物搬送を実現するように、図5に示す貨物搬送方法を実行することができる。
【0251】
例示的に、ロボット80は、サーバから送信された搬送タスクを受信し、且つ、当該搬送タスクにおける目標物の位置に基づいて走行経路を決定する。例えば、第1の目標物位置へ走行する過程で、先に第2の目標物の位置に到達して搬送タスクを実行し、その後に第1の目標物位置まで走行して搬送タスクを実行する。なお、搬送タスクは、ピックアップタスクであってもよいし、返還タスクであってもよい。
【0252】
例示的に、ロボット80が返還タスクを実行する場合、目標物の返還位置は、返還タスクの目標物の初期収納位置、又は、空き格納先の位置、又は、ピックアップタスクの目標物の収納位置であり得る。
【0253】
例示的に、ロボット80がピックアップタスクを実行する過程で、ロボット80は、ピックアップタスクの目標物の収納位置に移動し、調節ユニット85と搬送装置84との協働によって、ピックアップタスクの目標物を収納棚上の格納先からロボット本体81上の1つの空きスロットに搬送する。
【0254】
例示的に、ロボット80が返還タスクを実行する過程で、ロボット80は、返還位置に対応する収納位置に移動し、調節ユニット85と搬送装置84との協働によって、目標物をロボット本体81のスロットから収納棚上の格納先に搬送する。なお、収納棚上の格納先は、目標物の初期収納位置であってもよく、又は空き格納先であってもよい。
【0255】
例示的に、目標物を当該目標物の初期収納位置に返還する必要がない場合、効率を高める手法の1つとして、返還すべき目標物をロボット本体81上のスロットから取り出し、続いて、調節ユニット85により、搬送装置84が当該返還すべき目標物をピックアップタスクが完了した後に空いた収納位置に置くように制御し、つまり、ピックアップタスクに対応する収納位置と返還タスクに対応する収納位置とは、同一の格納先である。このような手法によれば、ロボットが搬送タスクを実行するために走行する総距離を短縮するとともに、ロボットが搬送タスクを実行するためにかかる総時間を減少させることができる。
【0256】
図10は、本開示の実施例により提供される搬送ロボットの構造模式図である。図10に示すように、本開示の実施例により提供される搬送ロボットは、移動台座1と、ロボット収納棚2と、昇降装置と、品物搬送装置と、を含み、ここで、移動台座1は、搬送ロボットの支持構造であり、搬送ロボットの他の部品を支持して運ぶ及び/又は装置が走行するために用いられ、本実施例において、移動台座1は、ロボット収納棚2及びロボット収納棚2に格納される目標物を運んで格納領域内で移動させることができる。
【0257】
ここで、ロボット収納棚2の構造は、本実施例において具体的に限定されず、例えば、1つの実現可能な実施形態において、図10に示すように、ロボット収納棚2は、移動台座1に鉛直に設けられる2本の支柱を含み、各搬送機構4は、2本の支柱の間に取り付けられ、且つ支柱に対して昇降移動可能である。
【0258】
選択的に、ロボット収納棚2は、同一の鉛直面に位置するとともに移動台座1に設けられる3本又はそれ以上の支柱を含み、各搬送機構4は、隣接する2本の支柱の間に取り付けられ、且つ支柱に対してそれぞれ昇降移動する。ここで、同じ層に位置する2つの搬送機構は、一体的構造に設計されることができ、即ち、同じ層に位置する2つの搬送機構の間に相対的な運動が存在しない。
【0259】
図11は、本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第2の構造模式図である。図11に示すように、ロボット収納棚2は、移動台座1に鉛直に設けられる4本の支柱を含み、4本の支柱は、立方体の空間を囲むことができ、4本の支柱の間に複数の仕切り板が設けられ、複数の仕切り板は、立方体の空間を、複数の目標物を格納するための複数の収納位置21に仕切り、各収納位置21に1つ又は複数の目標物を置くことができる。
【0260】
昇降装置及び品物搬送装置は、ロボット収納棚2に取り付けられ、昇降装置は、品物搬送装置を異なる高さの目標物の搬送に用いるように、品物搬送装置がロボット収納棚2に対して昇降移動するように駆動するために用いられる。
【0261】
選択的に、昇降装置は、通常、2つの昇降ユニット3を含み、2つの昇降ユニット3は、それぞれロボット収納棚2の反対する両側に反対に取り付けられ、例えば、それぞれ倉庫収納棚に近い反対する2本の支柱に取り付けられ、品物搬送装置は、2つの昇降ユニット3の間に位置し、品物搬送装置の両端は、それぞれ2つの昇降ユニット3に接続され、2つの昇降ユニット3は、品物搬送装置をロボット収納棚2に対して昇降移動させるように連動する。
【0262】
具体的には、各昇降ユニット3は、駆動輪31、従動輪32及び伝動ベルト33を含み、駆動輪31は、ロボット収納棚2の底端に取り付けられ、従動輪32は、ロボット収納棚2の頂端に取り付けられ、伝動ベルト33は、駆動輪31及び従動輪32に套設され、駆動輪31は、モータにより駆動輪31が回転するように駆動するために、モータの出力軸に接続されることができ、駆動輪31は伝動ベルト33を運動させるように連動し、伝動ベルト33は品物搬送装置を昇降移動させるように連動し、モータが正転又は反転する時、モータは、駆動輪31が正転又は反転するように駆動し、伝動ベルト33は品物搬送装置を上昇又は下降移動させるように連動し、それにより、品物搬送装置を、異なる位置又は高さに位置する目標物をピックアップするか、又は目標物を倉庫収納棚の異なる位置又は高さの格納先に置くために用いる。
【0263】
例示的に、駆動輪31及び従動輪32は何れもベルトホイールであり、伝動ベルト33は平ベルト、開ループ平ベルトなどであり、このように、ベルト伝動により品物搬送装置がロボット収納棚2に対して昇降移動するように駆動し、構造が簡単である。
【0264】
上記の実施例を基に、搬送効率を高めるために、品物搬送装置は少なくとも2つの搬送機構4を含み、少なくとも2つの搬送機構4は、同層に設けられるとともに一体的に接続され、且つロボット収納棚2に取り付けられ、各搬送機構4は、目標物を格納したりピックアップしたりするために用いられる。
【0265】
なお、少なくとも2つの搬送機構4は、搬送機構4が2つ又は2つ以上であることを表す。
【0266】
例示的に、品物搬送装置は、同層に設けられるとともに一緒に接続される2つの搬送機構4を含み、説明の便宜上、本実施例において、2つの搬送機構4は第1の搬送機構及び第2の搬送機構で表され、第1の搬送機構及び第2の搬送機構は、同層に設けられるとともに一体的に接続され、且つロボット収納棚2に取り付けられ、ここで、第1の搬送機構と第2の搬送機構との間に相対的な運動がないように、第1の搬送機構と第2の搬送機構との間は、取付板などにより接続されることができる。
【0267】
選択的に、搬送タスクを実行する時、第1の搬送機構及び第2の搬送機構は、同時にピックアップするという搬送策略を実現するように、倉庫収納棚から異なる目標物を同時に取り出すために用いられてもよく、同時に格納するという搬送策略を実現するように、複数の目標物を倉庫収納棚の異なる格納先に同時に格納するために用いられてもよく、又は、ピックアップしながら格納するという搬送策略を実現するように、第1の搬送機構は倉庫収納棚上の目標物をピックアップするために用いられ、第2の搬送機構は格納するべき目標物を倉庫収納棚の空き格納先に格納するために用いられ、なお、倉庫収納棚上の空き格納先は、第1の搬送機構により目標物を取り出した後に空いた空き格納先を含み、このように、搬送ロボットは、複数のピックアップタスクを同時に実行し、又は複数の格納タスクを同時に実行し、又はピックアップと格納のタスクを同時に実行することができ、搬送ロボットの搬送効率を高め、搬送ロボットが目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間を減少させることができる。
【0268】
例示的に、第1の搬送機構及び第2の搬送機構の搬送タスクが何れもピックアップタスクである場合、搬送ロボットの現在の位置、及びピックアップする必要のある目標物の位置に基づき、第1の搬送機構又は第2の搬送機構のピックアップ経路を生成し、続いて、当該ピックアップ経路に1つ又は複数の他方の搬送機構4のピックアップタスクを差し込むことで、複数の目標物を同時にピックアップする目的を実現することができ、搬送ロボットの搬送効率が高められ、目標物をピックアップするためにかかる時間が減少する。
【0269】
又は、第1の搬送機構及び第2の搬送機構の搬送タスクが何れも倉庫収納棚の空き格納先に目標物を格納することである場合、搬送ロボットの現在の位置、及び目標物を格納するための対応する倉庫収納棚上の空き格納先の位置に基づき、第1の搬送機構又は第2の搬送機構の格納経路を生成し、続いて、当該経路に1つ又は複数の他方の搬送機構4の格納タスクを差し込むことで、複数の目標物を同時に格納する目的を実現することができ、搬送ロボットの搬送効率が高められ、目標物を格納するためにかかる時間が減少する。
【0270】
又は、第1の搬送機構の搬送タスクがピックアップタスクであり、第2の搬送機構の搬送タスクが格納タスクである場合、搬送ロボットの現在の位置、及び第1の搬送機構とピックアップすべき目標物の位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、続いて、当該ピックアップ経路に1つ又は複数の第2の搬送機構の格納タスクを差し込むことで、ピックアップしながら格納するという搬送策略を実現することができ、搬送ロボットの搬送効率が高められ、目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間が減少する。
【0271】
なお、第1の搬送機構の搬送タスクは格納タスクであり、第2の搬送機構の搬送タスクはピックアップタスクであってもよく、その搬送原理は上記の実施例と同様であり、ここで詳しく説明しない。
【0272】
一実施例において、第1の搬送機構の搬送タスクはピックアップタスクであり、第2の搬送機構の搬送タスクは格納タスクであり、第1の搬送機構が目標物を取り出した後、第2の搬送機構は、格納される目標物を、第1の搬送機構によりピックアップした後に空いた空き格納先に格納し、この場合、搬送ロボットは、水平方向に移動し、第2の搬送機構を第1の搬送機構によりピックアップした後に空いた空き格納先に位置合わせればよく、余りにも多くの他の経路の移動をする必要がなく、目標物を格納するためにかかる時間が最も短く、搬送効率が最も高い。
【0273】
更に、搬送機構4は、一時保管パレット41と、一時保管パレット41に取り付けられる伸縮アーム42と、を含み、一時保管パレット41は、倉庫収納棚とロボット収納棚2との間で移動する貨物を一時保管するために用いられ、ここで、一時保管パレット41は、水平に置かれる金属プレート、非金属プレートなどの構造であり得る。伸縮アーム42は、一時保管パレット41に取り付けられ、伸縮アーム42は、伸縮方向に移動可能であり、よって、伸縮アーム42が倉庫収納棚又はロボット収納棚2上の目標物を一時保管パレット41に引くか、又は一時保管パレット41上の目標物を倉庫収納棚又はロボット収納棚2に押し込むために用いられる。
【0274】
選択的に、伸縮アーム42は2つであり、2つの伸縮アーム42は、一時保管パレット41の両側に平行且つ反対に設けられ、2つの伸縮アーム42により、倉庫収納棚又はロボット収納棚2上の目標物を一時保管パレット41に一緒に引くか、又は一時保管パレット41上の目標物を倉庫収納棚の空き格納先又はロボット収納棚2上の収納位置21に押し込む。
【0275】
1つの実現可能な実施例において、伸縮アーム42は、外側アーム423、内側アーム421及び搬送ユニットを含む。選択的に、搬送ユニットは押し棒ユニット43であってよく、ここで、外側アーム423は、一時保管パレット41に取り付けられ、内側アーム421は、外側アーム423に取り付けられ、押し棒ユニット43は、内側アーム421に取り付けられ、内側アーム421は、外側アーム423に対して移動可能であり、このように、内側アーム421は押し棒ユニット43を移動させるように連動することで、押し棒ユニット43が目標物を押して移動させることができる。
【0276】
つまり、一時保管パレット41の反対する両側の何れにも、外側アーム423、外側アーム423に取り付けられる内側アーム421、及び内側アーム421に取り付けられる押し棒ユニット43が設けられている。
【0277】
ここで、押し棒ユニット43は、第1の押し棒431を含み、第1の押し棒431は、内側アーム421の前端面に取り付けられ、ここで、内側アーム421の前端とは、倉庫収納棚に近い端を指し、伸縮アーム42が2つであり、一時保管パレット41に平行且つ反対に設けられているため、内側アームも2つであり、平行且つ反対に設けられ、且つ、2つの内側アーム421の前端面の何れにも第1の押し棒431が設けられ、2つの第1の押し棒431は、同時に水平位置まで回転することができ、且つ反対に設けられるか、又は、2つの第1の押し棒431は、同時に鉛直位置まで回転することができる。
【0278】
選択的に、搬送ユニットはクランプユニットであってよく、目標物をクランプし、内側アーム421と組み合わせて搬送ユニットを移動させるように連動することで、目標物を搬送する。ここで、クランプユニットは、内側アーム421の内側に取り付けられ、対向して伸縮可能であり、又は、伸縮アーム42は、目標物にクランプ又はリリース行為を行うことができる構造を形成するように、対向して伸縮可能に設計される。本出願のロボット構造の対応する例において、搬送ユニットは、押し棒ユニット43、クランプユニット、機器挟持アーム、吸盤フォークユニットなどの同じ又は類似する搬送機構の設計にも適用されるが、これらに制限されない。
【0279】
倉庫収納棚上の目標物を取り出す必要がある場合、品物搬送装置は、まず昇降移動し、一時保管パレット41がピックアップすべき目標物の格納先に揃うように移動し、内側アーム421は目標物へ移動し、この時、内側アーム421上の第1の押し棒431は鉛直状態を呈し、内側アーム421の前端が目標物の後端まで移動した場合、第1の押し棒431は水平状態に回転し、第1の押し棒431は目標物の後端面に当接し、この時、内側アーム421が一時保管パレット41の方向へ移動し、第1の押し棒431が目標物を一時保管パレット41へ移動させるように押し込むことで、目標物を倉庫収納棚から一時保管パレット41に搬送する。一時保管パレット41上の目標物を倉庫収納棚に格納する必要がある時、第1の押し棒431は目標物の前端を押し込み、内側アーム421は倉庫収納棚へ移動し、目標物を倉庫収納棚の空き格納先に押し込む。ここで、目標物の前端とは、一時保管パレット41に近い端を指し、目標物の前端と反対する端は、目標物の後端である。
【0280】
更に、押し棒ユニット43は、第2の押し棒432を更に含み、第2の押し棒432は、内側アーム421の後端面に取り付けられ、且つ、内側アーム421の後端面に対して水平又は鉛直位置まで回転することができ、それにより、第2の押し棒432は一時保管パレット41上の目標物をロボット収納棚2に押し込み、又はロボット収納棚2上の目標物を一時保管パレット41に押し込む。
【0281】
具体的には、ロボット収納棚2に対応する収納位置21上の目標物を一時保管パレット41に搬送する必要がある場合、第2の押し棒432はまず鉛直状態を呈し、内側アーム421はロボット収納棚2へ移動し、内側アーム421の前端面が目標物の後端面に移動した場合、第2の押し棒432は水平状態に回転し、第2の押し棒432は目標物の後端面に当接し、この時、内側アーム421が一時保管パレット41の方向へ移動し、第2の押し棒432が目標物を一時保管パレット41へ移動させるように押し込むことで、目標物を一時保管パレット41に移動させる。一時保管パレット41上の目標物をロボット収納棚2上に対応する収納位置21に搬送する必要がある場合、第2の押し棒432は目標物の前端に当接し、内側アーム421は、第2の押し棒432をロボット収納棚2上の収納位置21へ移動させるように連動することで、一時保管パレット41上の目標物を対応する収納位置21に押し込む。
【0282】
上記の実施例を基に、伸縮アーム42の伸縮経路を延長するために、伸縮アーム42は、少なくとも1つの中間アーム422を更に含み、中間アーム422は、内側アーム421と外側アーム423との間に取り付けられ、且つ内側アーム421及び外側アーム423に接続され、中間アーム422は、外側アーム423に対して移動可能であり、内側アーム421は、中間アーム422に対して移動可能であり、ここで、伸縮アームの移動経路を延ばし、寸法の大きい目標物の格納やピックアップを実現するように、伸縮アーム42は、伸縮長さに応じて、内側アーム421と外側アーム423との間に複数の中間アーム422を設けることができる。
【0283】
更に、押し棒ユニットは駆動部材を更に含み、駆動部材は、それぞれ第1の押し棒431及び第2の押し棒432に接続され、駆動部材により第1の押し棒431及び第2の押し棒432が内側アーム421の端面に対して回転するように駆動することで、第1の押し棒431及び第2の押し棒432を水平又は鉛直位置まで回転させる。
【0284】
本開示の実施例により提供される搬送ロボットでは、品物搬送装置は少なくとも2つの搬送機構を含み、各搬送機構は、同層に設けられるとともに一体的に接続され、当該搬送ロボットを採用して搬送作業を行う際に、同時にピックアップして、同時に格納するか、又は格納しながらピックアップするという搬送策略を実現するように、これらの搬送機構は複数の搬送タスクを同時に実行することができ、搬送効率が高められ、目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間が減少する。
【0285】
図12は、本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第3の構造模式図である。図12に示すように、本開示の実施例により提供される搬送ロボットは、移動台座1と、ロボット収納棚2と、昇降装置と、少なくとも2つの搬送機構4と、を含み、ここで、移動台座1は、搬送ロボットの支持構造であり、搬送ロボットの他の部品を支持して運ぶ及び/又は装置が走行するために用いられ、本実施例において、ロボット収納棚2は、移動台座1に固定して取り付けられ、このように、移動台座1は、ロボット収納棚2及びロボット収納棚2に格納される目標物を運んで格納領域内で移動させることができる。
【0286】
ここで、ロボット収納棚2の構造は、本実施例において具体的に限定されず、例えば、1つの実現可能な実施形態において、図10に示すように、ロボット収納棚2は、移動台座1に鉛直に設けられる2本の支柱を含み、各搬送機構4は、2本の支柱の間に取り付けられ、且つ支柱に対して昇降移動可能である。
【0287】
図13は、本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第4の構造模式図である。図13に示すように、ロボット収納棚2は、移動台座1に鉛直に設けられる4本の支柱を含み、4本の支柱は、立方体の空間を囲むことができ、4本の支柱の間に複数の仕切り板が設けられ、複数の仕切り板は、立方体の空間を、複数の目標物を格納するための複数の収納位置21に仕切り、各収納位置21に1つ又は複数の目標物を置くことができる。
【0288】
なお、少なくとも2つの搬送機構4は、搬送機構4が2つ又は2つ以上であることを表す。一実施例において、搬送機構4は2つであり、且つ、2つの搬送機構4は、接続板により一体的に接続されてもよい。
【0289】
昇降装置及び2つ又は2つ以上の搬送機構4は、ロボット収納棚2に取り付けられ、昇降装置は、各搬送機構4を異なる高さの目標物の搬送に用いるように、各搬送機構4がロボット収納棚2に対して昇降移動するように駆動するために用いられる。選択的に、昇降装置は、通常、2つの昇降ユニット3を含み、2つの昇降ユニット3は、それぞれロボット収納棚2の反対する両側に反対に取り付けられ、例えば、それぞれ倉庫収納棚に近い反対する2本の支柱に取り付けられ、各搬送機構4は、2つの昇降ユニット3の間に位置し、搬送機構4の両端は、それぞれ2つの昇降ユニット3に接続され、昇降ユニットは、搬送機構4をロボット収納棚2に対して昇降移動させるように連動する。
【0290】
具体的には、各昇降ユニット3は、駆動輪31、従動輪32及び伝動ベルト33を含み、駆動輪31は、ロボット収納棚2の底端に取り付けられ、従動輪32は、ロボット収納棚2の頂端に取り付けられ、伝動ベルト33は、駆動輪31及び従動輪32に套設され、駆動輪31は、モータにより駆動輪31が回転するように駆動するために、モータの出力軸に接続されることができ、駆動輪31は伝動ベルト33を運動させるように連動し、伝動ベルト33は各搬送機構4を昇降移動させるように連動し、モータが正転又は反転する時、モータは、駆動輪31が正転又は反転するように駆動し、伝動ベルト33は各搬送機構4を上昇又は下降させるように連動し、それにより、各搬送機構4を、異なる高さに位置する目標物をピックアップするか、又は目標物を倉庫収納棚の異なる高さの格納先に置くために用いる。
【0291】
上記の実施例を基に、搬送効率を高めるために、2つ又は2つ以上の搬送機構4は、昇降方向において異なる層に設けられ、当該搬送ロボットを採用して搬送作業を行う際に、同時にピックアップして、同時に格納するか、又は格納しながらピックアップするという搬送策略を実現するように、これらの搬送機構は複数の搬送タスクを同時に実行することができ、搬送効率が高められ、目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間が減少する。
【0292】
例示的に、搬送機構4は2つであり、2つの搬送機構4は、昇降方向において異なる層に設けられ、説明の便宜上、本実施例において、2つの搬送機構4はそれぞれ第1の搬送機構及び第2の搬送機構で表され、第1の搬送機構及び第2の搬送機構は、昇降方向においてロボット収納棚2の異なる層に設けられる。
【0293】
搬送タスクを実行する時、第1の搬送機構及び第2の搬送機構は、倉庫収納棚から異なる目標物を同時に取り出すために用いられてもよく、複数の目標物を倉庫収納棚の異なる格納先に同時に格納するために用いられてもよく、又は、第1の搬送機構は倉庫収納棚上の目標物をピックアップするために用いられ、第2の搬送機構は格納するべき目標物を倉庫収納棚の空き格納先に格納するために用いられ、なお、倉庫収納棚上の空き格納先は、第1の搬送機構により目標物を取り出した後に空いた空き格納先を含み、このように、搬送ロボットは、複数のピックアップタスクを同時に実行し、又は複数の格納タスクを同時に実行し、又はピックアップと格納のタスクを同時に実行することができ、搬送ロボットの搬送効率を高め、搬送ロボットが目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間を減少させることができる。
【0294】
例示的に、第1の搬送機構及び第2の搬送機構の搬送タスクが何れもピックアップタスクである場合、搬送ロボットの現在の位置、及びピックアップする必要のある目標物の位置に基づき、第1の搬送機構又は第2の搬送機構のピックアップ経路を生成し、続いて、当該ピックアップ経路に1つ又は複数の他方の搬送機構4のピックアップタスクを差し込むことで、1回に複数の目標物をピックアップする目的を実現することができ、搬送ロボットの搬送効率が高められ、目標物をピックアップするためにかかる時間が減少する。
【0295】
又は、第1の搬送機構及び第2の搬送機構の搬送タスクが何れも倉庫収納棚の空き格納先に目標物を格納することである場合、搬送ロボットの現在の位置、及び目標物を格納するための対応する倉庫収納棚上の空き格納先の位置に基づき、第1の搬送機構又は第2の搬送機構の格納経路を生成し、続いて、当該経路に1つ又は複数の他方の搬送機構4の格納タスクを差し込むことで、1回に複数の目標物を格納する目的を実現することができ、搬送ロボットの搬送効率が高められ、目標物を格納するためにかかる時間が減少する。
【0296】
又は、第1の搬送機構の搬送タスクがピックアップタスクであり、第2の搬送機構の搬送タスクが格納タスクである場合、搬送ロボットの現在の位置、及び第1の搬送機構とピックアップすべき目標物の位置に基づき、ピックアップ経路を生成し、続いて、当該ピックアップ経路に1つ又は複数の第2の搬送機構の格納タスクを差し込むことで、ピックアップしながら格納するという搬送策略を実現することができ、搬送ロボットの搬送効率が高められ、目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間が減少する。
【0297】
なお、第1の搬送機構の搬送タスクは格納タスクであり、第2の搬送機構の搬送タスクはピックアップタスクであってもよく、その搬送原理は上記の実施例と同様であり、ここで詳しく説明しない。
【0298】
一実施例において、第1の搬送機構の搬送タスクはピックアップタスクであり、第2の搬送機構の搬送タスクは格納タスクであり、第1の搬送機構が目標物を取り出した後、第2の搬送機構は、格納される目標物を、第1の搬送機構によりピックアップした後に空いた空き格納先に格納し、この場合、第2の搬送機構は、昇降方向に移動するだけでよく、搬送ロボットは余りにも多くの他の経路の移動をする必要がなく、目標物を格納するためにかかる時間が最も短く、搬送効率が最も高い。
【0299】
更に、搬送機構4は、一時保管パレット41と、一時保管パレット41に取り付けられる伸縮アーム42と、を含み、一時保管パレット41は、倉庫収納棚とロボット収納棚2との間で移動する貨物を一時保管するために用いられ、ここで、一時保管パレット41は、水平に置かれる金属プレート、非金属プレートなどの構造であり得る。伸縮アーム42は、一時保管パレット41に取り付けられ、伸縮アーム42は、目標物に向かう方向又は目標物から離れる方向へ移動可能であり、よって、伸縮アーム42が倉庫収納棚又はロボット収納棚2上の目標物を一時保管パレット41に引くか、又は一時保管パレット41上の目標物を倉庫収納棚又はロボット収納棚2に押し込むために用いられる。
【0300】
選択的に、伸縮アーム42は2つであり、2つの伸縮アーム42は、一時保管パレット41の両側に反対に設けられ、2つの伸縮アーム42により、倉庫収納棚又はロボット収納棚2上の目標物を一緒に一時保管パレット41に引くか、又は一時保管パレット41上の目標物を倉庫収納棚の空き格納先又はロボット収納棚2上の収納位置21に押し込む。
【0301】
1つの実現可能な実施例において、伸縮アーム42は、外側アーム423、内側アーム421及び押し棒ユニット43を含み、ここで、外側アーム423は、一時保管パレット41に取り付けられ、内側アーム421は、外側アーム423に取り付けられ、押し棒ユニット43は、内側アーム421に取り付けられ、内側アーム421は外側アームに対して移動可能であり、このように、内側アーム421は押し棒ユニット43を移動させるように連動することで、押し棒ユニット43が目標物を押して移動させることができる。
【0302】
ここで、押し棒ユニット43は、第1の押し棒431を含み、第1の押し棒431は、内側アーム421の前端面に取り付けられ、ここで、内側アーム421の前端とは、倉庫収納棚に近い端を指し、なお、2つの平行且つ反対に設けられる伸縮アームのうち、2つの反対する内側アーム421の前端面の何れにも第1の押し棒431が設けられ、2つの第1の押し棒431は、同時に水平位置まで回転することができ、且つ反対に設けられるか、又は、2つの第1の押し棒431は、同時に鉛直位置まで回転する。
【0303】
倉庫収納棚上の目標物を取り出す必要がある場合、各搬送機構は、まず昇降ユニットにつれて昇降方向に昇降移動し、一時保管パレット41がピックアップすべき目標物の格納先に揃うように移動し、内側アーム421は目標物へ移動し、この時、内側アーム421上の第1の押し棒431は鉛直状態を呈し、内側アーム421の前端が目標物の後端まで移動した場合、第1の押し棒431は水平状態に回転し、第1の押し棒431は目標物の後端面に当接し、この時、内側アーム421が一時保管パレット41の方向へ移動し、第1の押し棒431が目標物を一時保管パレット41へ移動させるように押し込むことで、目標物を倉庫収納棚から一時保管パレット41に搬送する。一時保管パレット41上の目標物を倉庫収納棚に格納する必要がある時、第1の押し棒431は目標物の前端を押し込み、内側アーム421は倉庫収納棚へ移動し、目標物を倉庫収納棚の空き格納先に押し込む。ここで、目標物の前端とは、一時保管パレット41に近い端を指し、目標物の前端と反対する端は、目標物の後端である。
【0304】
更に、押し棒ユニット43は、第2の押し棒432を更に含み、第2の押し棒432は、内側アーム421の後端面に取り付けられ、且つ、内側アーム421の後端面に対して水平又は鉛直位置まで回転することができ、それにより、第2の押し棒432は一時保管パレット41上の目標物をロボット収納棚2に押し込み、又はロボット収納棚2上の目標物を一時保管パレット41に押し込む。
【0305】
具体的には、ロボット収納棚2に対応する収納位置21上の目標物を一時保管パレット41に搬送する必要がある場合、第2の押し棒432はまず鉛直状態を呈し、内側アーム421はロボット収納棚2へ移動し、内側アーム421の前端面が目標物の後端面に移動した場合、第2の押し棒432は水平状態に回転し、第2の押し棒432は目標物の後端面に当接し、この時、内側アーム421が一時保管パレット41の方向へ移動し、第2の押し棒432が目標物を一時保管パレット41へ移動させるように押し込むことで、目標物を一時保管パレット41に移動させる。一時保管パレット41上の目標物をロボット収納棚2上に対応する収納位置21に搬送する必要がある場合、第2の押し棒432は目標物の前端に当接し、内側アーム421は、第2の押し棒432をロボット収納棚2上の収納位置21へ移動させるように連動することで、一時保管パレット41上の目標物を対応する収納位置21に押し込む。
【0306】
上記の実施例を基に、伸縮アーム42の伸縮経路を延長するために、伸縮アーム42は、少なくとも1つの中間アーム422を更に含み、中間アーム422は、内側アーム421と外側アーム423との間に取り付けられ、且つ内側アーム421及び外側アーム423に接続され、中間アーム422は、外側アーム423に対して移動可能であり、内側アーム421は、中間アーム422に対して移動可能であり、ここで、伸縮アーム42が目標物をより遠い位置に押し込み、又はより遠い位置にある目標物を一時保管パレット41又はロボット収納棚2に押し込むことができるように、伸縮アーム42は、伸縮長さに応じて、内側アーム421と外側アーム423との間に複数の中間アーム422を設けることができる。
【0307】
更に、押し棒ユニット43は駆動部材を更に含み、駆動部材は、それぞれ第1の押し棒431及び第2の押し棒432に接続され、駆動部材により第1の押し棒431及び第2の押し棒432が内側アーム421の端面に対して回転するように駆動することで、第1の押し棒431及び第2の押し棒432を水平又は鉛直位置まで回転させる。
【0308】
図14は、本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第5の構造模式図である。図15は、本開示の実施例により提供される搬送ロボットの第6の構造模式図である。上記の実施例を基に、本開示の実施例により提供される搬送ロボットは、支持梁を更に含み、支持梁は、ロボット収納棚2に取り付けられ、且つロボット収納棚2に対して昇降移動可能であり、各搬送機構4は、支持梁に取り付けられ、それにより、各搬送機構4が支持梁につれてロボット収納棚2に対して昇降移動する。
【0309】
搬送ロボットは、取付枠(図示せず)と、取付枠に取り付けられる回動ユニット(図示せず)と、を更に含み、各搬送機構4は、回動ユニットに取り付けられ、取付枠は、支持梁に取り付けられ、回動ユニットは、搬送機構4が異なる方向に回転できるように、各搬送機構4を支持梁の昇降方向に垂直な平面において回転させるように連動するために用いられる。
【0310】
ここで、取付枠は、2つの反対に設けられる取付板と、2つの取付板を接続する受け梁と、を含み、2つの取付板と支持梁とは接続される。回動ユニットは、受け梁に取り付けられる受け板、受け板と間隔を隔てて設けられる回転板、及び受け板と回転板を接続するためのクロスベアリングを含み、クロスベアリングに第1のスプロケットが接続され、回転板には、第2のスプロケット、及び第2のスプロケットが回転するように駆動するモータが設けられ、第1のスプロケットと第2のスプロケットとの間はチェーンを介して接続され、モータにより第2のスプロケットが回転するように駆動する時、第2のスプロケットは、チェーンを介して第1のスプロケットを回転させるように連動し、第1のスプロケットが回転する時、回転板に位置する各搬送機構4を第1のスプロケットの軸線の回りに回転させるように連動することで、少なくとも2つの搬送機構4が支持梁の昇降方向に垂直な平面において異なる方向に回転する。
【0311】
本開示の実施例により提供される搬送ロボットでは、ロボット収納棚と、ロボット収納棚に取り付けられる2つ又は2つ以上の搬送機構と、を含み、これらの搬送機構は、昇降方向において異なる層に設けられ、当該搬送ロボットを採用して搬送作業を行う際に、同時にピックアップして、同時に格納するか、又は格納しながらピックアップするという搬送策略を実現するように、これらの搬送機構は複数の搬送タスクを同時に実行することができ、搬送効率が高められ、目標物を格納したりピックアップしたりするためにかかる時間が減少する。
【0312】
本実施例は、可読記憶媒体を更に提供し、可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、サーバの少なくとも1つのプロセッサが当該コンピュータプログラムを実行する時、サーバは、上記の各種の実施形態により提供される方法を実行する。
【0313】
本実施例は、プログラム製品を更に提供し、当該プログラム製品はコンピュータプログラムを含み、当該コンピュータプログラムは可読記憶媒体に記憶されている。サーバの少なくとも1つのプロセッサは、可読記憶媒体から当該コンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサが当該コンピュータプログラムを実行することで、サーバが上記の各種の実施形態により提供される方法を実施する。
【0314】
最後に、以上の各実施例は、本開示の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、本開示を制限するものではない。前述した各実施例を参照しながら本開示を詳しく説明したが、当業者であれば、依然として前述した各実施例に記載の技術的解決手段を修正し、又はその一部又は全部の技術特徴に等価置換を行うことができる。これらの修正や置換によって、対応する技術的解決手段の実質が本開示の各実施例による技術的解決手段の範囲から逸脱することはない。
【符号の説明】
【0315】
1 移動台座
2 ロボット収納棚
21 収納位置
3 昇降ユニット
31 駆動輪
32 従動輪
33 伝動ベルト
4 搬送機構
41 一時保管パレット
42 伸縮アーム
421 内側アーム
422 中間アーム
423 外側アーム
43 押し棒ユニット
431 第1の押し棒
432 第2の押し棒
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15